JP2005030300A - コンクリートポンプの残留コンクリート処理方法 - Google Patents

コンクリートポンプの残留コンクリート処理方法 Download PDF

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Takanori Himori
孝規 檜森
Kazuaki Adachi
和明 足立
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Abstract

【課題】弾性充填物をコンクリート輸送管内にて圧送するときの圧力損失にコンクリートポンプの吐出圧が負けないようにする。
【解決手段】ホッパ1に連通するコンクリートシリンダ3aのコンクリートピストン4aを洗浄室5まで後退させた後、コンクリートシリンダ3aの所要位置まで弾性充填物19を押し込み、そのホッパ側にホッパ1内の残留コンクリート16を集めて入れる。次に、コンクリートシリンダ3aに洗浄室5側より水20を入れた後、コンクリートピストン4aを挿入し、弾性充填物19が曲管12を経てコンクリート輸送管11のテーパ管部11aへ移動するまでコンクリートポンプを運転する。しかる後、曲管12を取り外したコンクリート輸送管11の基端部に、洗浄装置18を接続して、加圧供給する水又は空気により弾性充填物19をコンクリート輸送管11の全長に亘り通過させて残留コンクリート16を排出させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はピストン式コンクリートポンプの打設作業終了後にコンクリートホッパや揺動管(揺動弁)の内部に残留するコンクリートを処理するために用いるコンクリートポンプの残留コンクリート処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートの打設のために、コンクリートの圧送を行う装置としては、往復動型のダブルピストン式のコンクリートポンプが広く用いられており、その一つに、吸入吐出弁として揺動管(揺動弁)を用いた形式のコンクリートポンプがある。
【0003】
かかる型式のコンクリートポンプは、図2(イ)(ロ)にその一例の概略を示す如く、前側壁の下部に2つの吸入吐出口2a,2bを左右に並べて設けたコンクリート受入用のホッパ1の前側部に、上記2つの吸入吐出口2a,2bにそれぞれ対応させて平行に配した2本のコンクリートシリンダ3a,3bを取り付け、該各コンクリートシリンダ3a,3bに収納したコンクリートピストン4a,4bを、上記各コンクリートシリンダ3a,3bに洗浄室5を介して接続した左右2本の主油圧シリンダ6a,6bの主油圧ピストン7a,7bに各々ロッド8a,8bを介して一体的に連結して、上記2つの主油圧シリンダ6a,6bの交互の前進後退動作により上記2つのコンクリートシリンダ3a,3b内のコンクリートピストン4a,4bが交互に前進後退させられるようにしてある。
【0004】
更に、上記ホッパ1内には、S字状に屈曲させた揺動管9を収納してあり、該揺動管9の後端部はホッパ1の後側壁を回転自在に貫通させて外部に突出させてあると共に、吐出口10となる突出端部を、コンクリート輸送管11の基端部に設けてあるテーパ管部11a又は直管部(図ではテーパ管部11aの場合を示す)に、曲管12を介し接続させるようにしてある。又、該揺動管9の前端にはバルブリング13を取り付け、該バルブリング13を、上記2つの吸入吐出口2a,2bに連通する2つの孔を有してホッパ1の前側壁の内面に取り付けられたバルブプレート14に当接させて、揺動管9の後端側を中心に揺動管9の前端側を左右方向へ揺動させることにより上記左右の吸入吐出口2a,2bに交互に連通できるようにしてある。なお、上記揺動管9には、該揺動管9を揺動させるための揺動軸15が途中位置に後端部と同軸心上に延びるよう取り付けてあり、該揺動軸15は、ホッパ1の前側壁を回転自在に貫通させて外部に突出させてあって、該突出端部に、ホッパ1の外部に設置した図示しない左右の揺動シリンダに操作レバーを介して連結してあり、該左右の揺動シリンダの交互伸縮作動により、上記揺動管9が揺動軸15を中心に揺動できるようにしてある。
【0005】
上記構成としてあるコンクリートポンプを用いてコンクリートの圧送を行わせる場合は、左右の主油圧シリンダ6a,6bを交互に前進後退作動させることにより、ホッパ1内のコンクリート16を、左右のコンクリートシリンダ3a,3bにて交互に吸入、吐出させると同時に、吐出作動する側のコンクリートシリンダ3a又は3bに上記揺動管9を連通させることにより、コンクリートシリンダ3a,3bより吐出されるコンクリート16を、揺動管9、曲管12、コンクリート輸送管11を通して下流側の図示しないコンクリート打設現場へ圧送させるようにしてある。
【0006】
ところで、コンクリート打設作業の終了時点では上記コンクリートポンプのホッパ1やコンクリート16の流路となる揺動管9、曲管12やコンクリート輸送管11の内部にコンクリート16が残留している。
【0007】
このため、当初は、図3に示す如く、上記曲管12を取り外してコンクリート輸送管11の基端部を開口させ、開口させたコンクリート輸送管11の基端部にスポンジ17を挿入した後、該コンクリート輸送管11の基端側に、加圧した水又は空気を供給できるようにしてある洗浄装置18を接続して、該洗浄装置18より上記コンクリート輸送管11に挿入したスポンジ17のコンクリート送出方向上流側へ加圧した水又は空気を供給し、この供給される水又は空気の圧力によって押される上記スポンジ17を、コンクリート輸送管11の全長に亘り通過させて該コンクリート輸送管11の先端より排出させることで、該コンクリート輸送管11内に残留するコンクリート16を、打設現場やコンクリートアジテータに排出させるようにしていた。
【0008】
しかし、この手法ではコンクリートポンプのホッパ1及び揺動管9の内部に残留しているコンクリート16は排出させることができず、このため、該ホッパ1や揺動管9に残留したコンクリート16は、ホッパ1の底部を開いて取り出して建設現場に投棄するか、圧送業者が持ち帰るようにしていた。このように、上記コンクリート16を建設現場に投棄した場合には、環境破壊につながる虞があり、又、圧送業者が持ち帰る場合には、産業廃棄物として処理しなければなれないため、その処理に多大な費用を要するという問題が生じていた。
【0009】
そこで、ピストン式コンクリートポンプにおいて、コンクリート圧送作業終了後に、コンクリートポンプを空運転して、コンクリートシリンダ内より送られる空気の圧力により、上記ホッパ内及びコンクリート輸送管内に残留するコンクリートをできるだけコンクリート輸送管の先端から排出させて残留するコンクリートの量を低減させた後、上記スポンジ17と同様のスポンジをホッパからコンクリートシリンダ内へ挿入し、次に、コンクリートポンプを運転することにより上記スポンジをコンクリート輸送管内へ送り込み、次いで、水をホッパ内へ供給してコンクリートポンプを運転することにより、コンクリートシリンダより送出される水の圧力もしくは水圧と空気圧とにより、上記スポンジをコンクリート配管の全長に亘り押すことにより、ホッパ内及びコンクリート輸送管内に残留するコンクリートをコンクリート輸送管の先端部から排出させるようにする手法が従来提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0010】
又、図2(イ)(ロ)に示したと同様な構成としてあるコンクリートポンプによるコンクリートの圧送作業終了後に、ホッパ側に連通しているコンクリートシリンダのコンクリートピストンを洗浄室まで後退させてコンクリートシリンダの後端を開放した後、該コンクリートシリンダにホッパ側からスポンジ等の弾性充填物を挿入し、次いで、該コンクリートシリンダ内の弾性充填物のコンクリート送出方向上流側に流体を密封できるように上記コンクリートピストンをコンクリートシリンダ内に挿入し、その後、ホッパ内に水を供給してコンクリートポンプを運転させることにより、コンクリートシリンダより送出される水の圧力により上記弾性充填物をコンクリート輸送管の先端部より排出されるようになるまで該コンクリート輸送管の全長に亘って押して、ホッパ、揺動管及びコンクリート輸送管内に残留するコンクリートを排出させるようにする手法(たとえば、特許文献2参照)や、上記と同様の残留コンクリートの排出作業を行わせる際に、上記弾性充填物のコンクリートシリンダへの挿入をより容易に行なえるようにするために、ホッパ側に連通しているコンクリートシリンダのコンクリートピストンを洗浄室まで後退させるときに、後退ストロークの途中の段階にて上記コンクリートシリンダのホッパ側開口部に弾性充填物を押し当てることで、上記コンクリートピストンの後退に伴ってコンクリートシリンダ内に上記弾性充填物を吸い込ませるようにする手法も従来提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
【0011】
【特許文献1】
特許第2895322号公報
【特許文献2】
特開平8−49651号公報
【特許文献3】
特開平8−49652号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載された方法は、いずれもコンクリートシリンダ内に挿入したスポンジ等の充填物を、コンクリートポンプの運転によりコンクリート輸送管の先端まで押すようにしてあり、又、上記充填物を押し出すために用いる水や空気は、コンクリートに比して粘性が大幅に小さいものであるために、コンクリートポンプのバルブリングとバルブプレートとの摺動面が摩耗している場合には、この摩耗した個所から漏れが生じ易い。
このため、上記のようにコンクリートポンプの運転により上記充填物をコンクリート輸送管内を全長に亘って圧送する場合には、該充填物をコンクリート輸送管内にて圧送するときの圧力損失に、コンクリートポンプにて発生させる圧力が負けて途中で上記充填物を押し出せなくなるという問題がある。
【0013】
そこで、本発明は、上記のような問題を生じることなくコンクリートポンプのホッパや揺動管、コンクリート輸送管内に残留するコンクリートを排出させるためのコンクリートポンプの残留コンクリート処理方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、打設作業終了後にピストン式コンクリートポンプのホッパに連通している一方のコンクリートシリンダ内のコンクリートピストンを洗浄室まで後退させ、次に、該一方のコンクリートシリンダ内に弾性充填物を押し込み、該弾性充填物よりもホッパ側となる上記コンクリートシリンダの吐出側端部の内側に、ホッパ内の残留コンクリートを入れた後、上記一方のコンクリートシリンダに揺動管を連通させ、次いで、上記洗浄室まで後退させたコンクリートピストンを上記一方のコンクリートシリンダ内に挿入してコンクリートポンプの運転を行なわせ、上記弾性充填物が、上記揺動管を通過してコンクリート輸送管の基端部に達した時点で上記コンクリートポンプの運転を停止し、しかる後、コンクリート輸送管の基端部より該コンクリート輸送管内に供給する加圧した水又は空気により、上記弾性充填物をコンクリート輸送管の全長に亘り通過させて残留コンクリートを排出させるようにする。
【0015】
打設作業終了後に上記ピストン式コンクリートポンプのホッパ内に残留するコンクリートは、弾性充填物を押し込んであるコンクリートシリンダの吐出側端部へ集めて入れることでほぼ除去できると共に、上記コンクリートシリンダに挿入した弾性充填物を、コンクリートポンプの運転で揺動管、曲管を経てコンクリート輸送管の基端部まで移動させた後、加圧水又は加圧空気によりコンクリート輸送管内を全長に亘って押して通過させることにより、上記揺動管、曲管及びコンクリート輸送管の内部に残留しているコンクリートを全てコンクリート輸送管の先端側より排出させることができる。
【0016】
又、一方のコンクリートシリンダ内に弾性充填物を押し込んだ後、該弾性充填物の洗浄室側に、水を注入してから該コンクリートシリンダ内にコンクリートピストンを挿入させるようにすることにより、弾性充填物を押し込んだコンクリートシリンダに挿入したコンクリートピストンを前進させるときに、空気が圧縮されることによる圧力損失を抑制できるため、上記コンクリートシリンダ内に挿入してある弾性充填物を、揺動管、曲管を通してコンクリート輸送管の基端部へ効率よく移動させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)は本発明のコンクリートポンプの残留コンクリート処理方法の実施の一形態における手順を示すもので、図2に示したものと同様な構成としてあるコンクリートポンプにおいて、打設作業終了後に、先ず、図1(イ)(ロ)に示す如くホッパ1内に連通している側のコンクリートシリンダ3a又は3bのコンクリートピストン4a又は4bを洗浄室5へ引き抜くようにする。図1では説明の便宜上、コンクリートシリンダ3aがホッパ1内に連通しているようにしてあるので、以下の説明では、コンクリートシリンダ3a側で残留コンクリートの処理を行うものとして説明する。
【0019】
すなわち、先ず、コンクリートシリンダ3aのコンクリートピストン4aを洗浄室5へ引き抜くようにする。
【0020】
次に、上記コンクリートピストン4aを後退させて洗浄室5内へ引き抜いたコンクリートシリンダ3a内に、ホッパ1側或いは洗浄室5側よりスポンジ等の弾性充填物19を押し込んで、該弾性充填物19を、上記コンクリートシリンダ3aの吐出側端部(ホッパ1接続側端部)よりも所要量内側に配置させる。
【0021】
次いで、図1(ハ)に示す如く、ホッパ1内に残留するコンクリート16を、たとえば、作業者が手作業によりスコップ等を用いて掻き集めて上記弾性充填物19よりもホッパ側となる上記コンクリートシリンダ3aの吐出側端部の内側へ入れ、その後、上記コンクリートシリンダ3a内にて、上記弾性充填物19の反ホッパ側となる洗浄室5側端部に、洗浄室5側より水20を注入する。なお、コンクリートミキサ車からのコンクリート16の供給を容易にできるように、ホッパ1は低位置に配置するようにしてあるため、通常、上記コンクリートシリンダ3a,3bは、吐出側へ向けて下傾した状態で取り付けられており、このため、上記洗浄室5側よりコンクリートシリンダ3a内に水20を注入することができる。
【0022】
その後、図1(ニ)に示す如く、上記洗浄室5へ引き抜いてあったコンクリートピストン4aを、コンクリートシリンダ3a内へ挿入すると共に、揺動管9を揺動させて前端側をコンクリートシリンダ3aに連通させるようにする。しかる後にコンクリートポンプの運転を行なわせる。これにより、上記弾性充填物19を、コンクリートシリンダ3a内より揺動管9内を経て押出し、上記弾性充填物19が上記揺動管9及び曲管12を通過してコンクリート輸送管11の基端部に設けてあるテーパ管部11aに達した時点で、上記コンクリートポンプのポンプ運転を停止する。なお、上記弾性充填物19がテーパ管部11aに移動したことは、該テーパ管部11aを叩いたときの音の変化で容易に検知することができ、又、コンクリートポンプの運転に慣れた作業者であれば、コンクリートポンプの運転時間等から容易に推定することが可能である。
【0023】
コンクリートポンプの運転を停止した後は、図1(ホ)に示す如く、図3に示したと同様に、上記曲管12を取り外してコンクリート輸送管11の基端側、すなわち、弾性充填物19が挿入されている上記テーパ管部11aの基端側に、加圧した水又は空気を供給できるようにしてある洗浄装置18を接続して、該洗浄装置18より上記コンクリート輸送管11に挿入した弾性充填物19のコンクリート送出方向上流側へ加圧した水又は空気を供給し、この供給される水又は空気の圧力によって押される上記弾性充填物19を、コンクリート輸送管11の全長に亘って通過させて該コンクリート輸送管11の先端より排出させるようにする。これによりコンクリートシリンダ3a内から揺動管9内を経てコンクリート輸送管11内に送り込んだ残留コンクリート16を、該コンクリート輸送管11内に残留するコンクリート16とともに排出させることができる。なお、上記曲管12を取り外す際、上記弾性充填物19を圧送するために該弾性充填物19の送出方向上流側に入れた水20は、コンクリートポンプ車の水タンクに回収させるようにして、外部に排出させないようにする。その他、図2(イ)(ロ)に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0024】
これにより、ホッパ1内は作業者の手作業により残留するコンクリート16をほぼ除去できると共に、上記コンクリートシリンダ3aに挿入した弾性充填物19を、該コンクリートシリンダ3aより揺動管9、曲管12を経てコンクリート輸送管11の全長に亘って移動させることにより、上記揺動管9、曲管12及びコンクリート輸送管11の内部に残留していたコンクリート16は、コンクリート輸送管11の先端側より排出されることになる。この排出されるコンクリート16は、打設現場におけるコンクリートの打設に使用したり、コンクリートアジテータに排出させるようにすればよい。
【0025】
なお、ホッパ1内に残留するコンクリート16の量が多くて、上記一方のコンクリートシリンダ3aのみでは全て排出することができない場合は、該コンクリートシリンダ3a内の弾性充填物19をテーパ管部11aまで圧送するコンクリートポンプの運転後、他方のコンクリートシリンダ3b内に弾性充填物19を挿入してホッパ1内に残留するコンクリート16を該コンクリートシリンダ3b内に入れ、上記と同様に運転して弾性充填物19をテーパ管部11aまで圧送させるようにすればよい。
【0026】
このように、本発明のコンクリートポンプの残留コンクリート処理方法によれば、コンクリート16の打設作業後に、ホッパ1及び揺動管9、曲管12、コンクリート輸送管11内に残留していたコンクリート16はほぼ全て排出させることができ、このために、建設現場等のコンクリート打設現場の環境破壊の虞を未然に防止することができると共に、上記コンクリート打設現場における産業廃棄物処理費用や、圧送業者の産業廃棄物処理費用を削減することができる。なお、コンクリート輸送管11における弾性充填物19の圧送に、洗浄装置18にて加圧した水を使用する場合は、該コンクリート輸送管11からの残留コンクリート16の排出後に、セメント分を含む水が残るが、該水をコンクリートポンプの水タンクに回収するようにすれば、セメント分を含む水によりコンクリート打設現場を汚す虞を防止できる。
【0027】
更に、上記したように、弾性充填物19をコンクリート輸送管11の基端部に移動させた後は、コンクリートポンプの運転を止めて、洗浄装置18による加圧空気もしくは加圧水を用いた上記弾性充填物19の圧送に切り換えることができるため、コンクリートポンプのバルブリング13とバルブプレート14との摺動面が摩耗して残留コンクリート16の排出作業の途中で、弾性充填物19をコンクリート輸送管11内にて圧送するときの圧力損失に、コンクリートポンプにて発生させる圧力が負けて途中で上記弾性充填物19を押し出せなくなるという虞が生じることを未然に防止できる。
【0028】
更に又、上記においては、弾性充填物19をコンクリートシリンダ3a又は3bに押し込んだ後、該コンクリートシリンダ3a又は3bに洗浄室側より水20を注入するようにしてあるので、その後、該コンクリートシリンダ3a又は3bに挿入したコンクリートピストン4a又は4bをコンクリートポンプの運転に伴い前進させるときに、空気が圧縮されることによる圧力損失を抑制して、上記コンクリートシリンダ3a又は3b内に挿入してある弾性充填物19を、揺動管9、曲管12を通してコンクリート輸送管11のテーパ管部11aへ効率よく移動させることができる。
【0029】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、上記弾性充填物19としては、コンクリートシリンダ3a、3bに押し込むことで、該コンクリートシリンダ3a,3bの内面に水や空気が透過しないよう密着でき、且つ該コンクリートシリンダ3a,3b、揺動管9、曲管12、コンクリート輸送管11同士の間やこれらの管路において径が変化しても該管路の内壁面に水や空気が透過しないように密着できる弾性を備え、且つコンクリートの成分と反応しない材質のものであれば、スポンジ以外の任意の材質のものを用いてよい。コンクリートシリンダ3a又は3bへの弾性充填物19を押し込む量は、ホッパ1内に残留するコンクリート16の量に対応させて、該残留コンクリート16を上記弾性充填物19よりもホッパ側のコンクリートシリンダ3a又は3bの吐出側端部に入れられるように適宜調整すればよい。又、ホッパ1内に残留するコンクリート16の処理に一方のコンクリートシリンダ3a側で行う場合を示したが、他方のコンクリートシリンダ3b側で行うようにしてもよい。コンクリートシリンダ3a又は3bへ押し込んだ弾性充填物19の洗浄室5側に水20を注入せずに、対応するコンクリートピストン4a又は4bを挿入し、該コンクリートピストン4a又は4bの前進動作により、空気を介して上記弾性充填物19を揺動管9、曲管12を経てコンクリート輸送管11のテーパ管部11aへ押し出すようにしてもよい。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明のコンクリートポンプの残留コンクリート処理方法によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1) 打設作業終了後にピストン式コンクリートポンプのホッパに連通している一方のコンクリートシリンダ内のコンクリートピストンを洗浄室まで後退させ、次に、該一方のコンクリートシリンダ内に弾性充填物を押し込み、該弾性充填物よりもホッパ側となる上記コンクリートシリンダの吐出側端部の内側に、ホッパ内の残留コンクリートを入れた後、上記一方のコンクリートシリンダに揺動管を連通させ、次いで、上記洗浄室まで後退させたコンクリートピストンを上記一方のコンクリートシリンダ内に挿入してコンクリートポンプの運転を行なわせ、上記弾性充填物が、上記揺動管を通過してコンクリート輸送管の基端部に達した時点で上記コンクリートポンプの運転を停止し、しかる後、コンクリート輸送管の基端部より該コンクリート輸送管内に供給する加圧した水又は空気により、上記弾性充填物をコンクリート輸送管の全長に亘り通過させて残留コンクリートを排出させるようにしてあるので、コンクリート打設作業後にホッパ、揺動管、コンクリート輸送管内に残留するコンクリートをほぼ排出させることができる。この際、コンクリートポンプの運転は、コンクリートシリンダ内に押し込んだ弾性充填物を、コンクリート輸送管の基端部へ移動させる間のみでよいため、コンクリートポンプのバルブリングとバルブプレートとの摺動面が摩耗して残留コンクリートの排出作業の途中で、弾性充填物をコンクリート輸送管内にて圧送するときの圧力損失に、コンクリートポンプにて発生させる圧力が負けて途中で上記弾性充填物を押し出せなくなるという虞が生じることを未然に防止できる。
(2) 一方のコンクリートシリンダ内に弾性充填物を押し込んだ後、該弾性充填物の洗浄室側に、水を注入してから該コンクリートシリンダ内にコンクリートピストンを挿入させるようにすることにより、弾性充填物を押し込んだコンクリートシリンダに挿入したコンクリートピストンを前進させるときに、空気が圧縮されることによる圧力損失を抑制できるため、上記コンクリートシリンダ内に挿入してある弾性充填物を、揺動管、曲管を通してコンクリート輸送管の基端部へ効率よく移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリートポンプの残留コンクリート処理方法の実施の一形態における手順を示すもので、(イ)は一方のコンクリートシリンダ内のコンクリートピストンを洗浄室内に引き抜いた状態を示す一部切断概略平面図、(ロ)は一方のコンクリートシリンダに弾性充填物を押し込んだ状態を示す一部切断側面図、(ハ)はコンクリートシリンダ内の吐出側端部に残留コンクリートを入れた後、洗浄室側より水を注入した状態を示す一部切断概略側面図、(ニ)はコンクリートポンプの運転により弾性充填物をテーパ管まで移動させた状態を示す一部切断概略平面図、(ホ)はコンクリート輸送管の基端部に洗浄装置を接続した状態を示す概略平面図である。
【図2】ピストン式コンクリートポンプの一例を示すもので、(イ)は一部切断概略平面図、(ロ)は一部切断概略側面図である。
【図3】コンクリートの打設作業後にコンクリート輸送管内に残留するコンクリートを排出させるために従来行われている手法の一例を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 ホッパ
3a,3b コンクリートシリンダ
4a,4b コンクリートピストン
5 洗浄室
9 揺動管
11 コンクリート輸送管
11a テーパ管部(基端部)
12 曲管
16 コンクリート
18 洗浄装置
19 弾性充填物
20 水

Claims (2)

  1. 打設作業終了後にピストン式コンクリートポンプのホッパに連通している一方のコンクリートシリンダ内のコンクリートピストンを洗浄室まで後退させ、次に、該一方のコンクリートシリンダ内に弾性充填物を押し込み、該弾性充填物よりもホッパ側となる上記コンクリートシリンダの吐出側端部の内側に、ホッパ内の残留コンクリートを入れた後、上記一方のコンクリートシリンダに揺動管を連通させ、次いで、上記洗浄室まで後退させたコンクリートピストンを上記一方のコンクリートシリンダ内に挿入してコンクリートポンプの運転を行なわせ、上記弾性充填物が、上記揺動管を通過してコンクリート輸送管の基端部に達した時点で上記コンクリートポンプの運転を停止し、しかる後、コンクリート輸送管の基端部より該コンクリート輸送管内に供給する加圧した水又は空気により、上記弾性充填物をコンクリート輸送管の全長に亘り通過させて残留コンクリートを排出させるようにすることを特徴とするコンクリートポンプの残留コンクリート処理方法。
  2. 一方のコンクリートシリンダ内に弾性充填物を押し込んだ後、該弾性充填物の洗浄室側に、水を注入してから該コンクリートシリンダ内にコンクリートピストンを挿入させるようにする請求項1記載のコンクリートポンプの残留コンクリート処理方法。
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JP2007321629A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Yousuke Matsuda コンクリート圧送機の残留コンクリート処理方法及びコンクリート圧送機の残留コンクリート処理装置
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