JP2005030260A - チューブポンプ - Google Patents

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Kaname Ando
要 安藤
Osamu Suematsu
修 末松
Takahide Sakakibara
隆英 榊原
Fumiichiro Kameyama
文一郎 亀山
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Sanyo Electric Co Ltd
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CKD Corp
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】液体の吐出量を一定にすることができるチューブポンプを提供すること。
【解決手段】複数のローラ7が回転方向に等間隔に配置されたロータ3をステッピングモータ11によって移動させたときに、複数のローラ7がチューブガイド4との間でチューブTを順次押し潰してしごくチューブポンプ1に、ロータ3と一体的に回転するリンクプレート19を取り付け、ローラ7の一つが所定位置まで移動したときに、ソレノイド24に通電して摺動軸21をリンクプレート19の回転止め溝193に挿入し、ロータ3の移動を強制的に制限する移動制限手段20Aを設ける。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のローラでチューブを順次押し潰してしごくことにより、液体を一定量ずつ圧送するチューブポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数のローラでチューブを押し潰してしごくことにより液体を一定量ずつ圧送するチューブポンプが知られており、例えば、飲食物供給装置のディスペンサに使用されている。図17は、従来のチューブポンプ100を利用したディスペンサの概略構成図である。
【0003】
ディスペンサは、殺菌されたオレンジジュースなどの濃縮液(以下、「原液」という。)をカップCに所定量ずつ供給するものであり、原液を密封する包装容器101から連続するチューブTをチューブポンプ100に組み付け、チューブポンプ100の下部に設けられた飲料ミキシング装置103で原液と冷水回路104から供給される冷水とをミキシングしてカップCに注入する。
【0004】
図18は、従来のチューブポンプ100の断面図である。
チューブポンプ100は、ケース110に回転可能にロータ111が保持されている。ロータ111は、円板形の一対のローラプレートを軸部で連結したものであり、U字形に形成された複数のローラ軸112がロータ111の円周方向に等間隔に配設されて、ローラ113をそれぞれ回転可能に保持している。ロータ111の軸部には、ケース110に貫き通されたローラ回転軸114が連結され、モータ115の回転力がローラ回転軸114を介してロータ111に伝達されるようになっている。また、ケース110には、図17に示すように、チューブガイド116が設けられ、チューブガイド116とローラ113との間にチューブTが組み付けられている。
【0005】
従って、モータ115がロータ111を回転させると、ローラ113がチューブガイド116との間でチューブTを順次押し潰す。このとき、2個のローラ113の間には、原液を充填された密閉空間が形成され、ローラ113でチューブTをしごくことにより原液が下流側に一定量ずつ圧送される。よって、ロータ111の回転量を調節すれば、所定量の原液を飲料ミキシング装置103に供給することができる。所定量の原液を供給したチューブポンプ100は、チューブTをローラ113で押し潰した状態で待機する。
【0006】
ここで、下記特許文献1では、チューブポンプ100が待機状態になったときに、ローラ113の停止位置が一定しないと、待機中にチューブTから自重で滴り落ちる原液の量がばらついて、待機後に原液を供給する際に原液の供給量が安定しない問題を指摘している。
【0007】
この問題を解決するために、チューブポンプ100では、図18に示すように、ローラ113の回転角度を検出する位置検出装置などを設け、ローラ113の1つを流体出口近傍で停止させるようにしている。位置検出装置は、ローラ113の数に対応した複数の切り欠きを円周方向に等間隔に形成された位置検出板117がローラ回転軸114に固定され、その切り欠きを光センサ118で検出することによりロータ111の回転角度を算出している。従って、位置検出装置が、ロータ111が所定の回転角度回転したことを検出したときに、モータ115への通電を停止すれば、ローラ113を定位置で停止させることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−130153号公報(第2〜4頁、第1図、第3図。)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のチューブポンプ100では、位置検出装置が検出するロータ111の回転角度に基づいてモータ115を制御するため、モータ115が慣性力等で回転しすぎると、それに伴って、ロータ111も回転しすぎて、ローラ113を定位置で停止させることができず、原液の吐出量にバラツキを生じる問題があった。特に、チューブポンプ100をディスペンサに使用する場合には、原液を希釈水で希釈するため、ローラ113が1回に圧送する僅かな量だけ多く原液をカップCに供給しただけでも、飲料水の濃度に影響を及ぼすため問題である。
【0010】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、液体の吐出量を一定にすることができるチューブポンプを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るチューブポンプは、次のような構成を有している。
(1)複数のローラが移動方向に等間隔に配置されたローラ保持手段を駆動手段によって移動させたときに、複数のローラがガイド部材との間でチューブを順次押し潰してしごくチューブポンプにおいて、ローラの一つが所定位置まで移動したときに、ローラ保持手段の移動を強制的に制限する移動制限手段を有すること、を特徴とする。
【0012】
上記構成を有する発明では、ローラの一つが所定位置まで移動したときに、移動制限手段がローラ保持手段の移動を強制的に制限すると、ローラも停止する。複数のローラは、ローラ保持手段の移動方向に等間隔に配置されているため、ローラの一つを所定位置で停止させれば、他のローラの停止位置を一義的に定めることが可能である。よって、本発明によれば、移動制限手段によってローラ保持手段の移動を強制的に制限してローラを常に定位置で停止させるので、ローラ保持手段を駆動手段の慣性力などで移動させ過ぎることがなく、液体の吐出量を一定にすることができる。
【0013】
(2)(1)に記載の発明において、移動制限手段は、ローラ保持手段の移動方向に対して交差方向に進退する軸部材と、軸部材を進退させる駆動力を発生する駆動力発生源と、ローラ保持手段と一体的に移動し、複数のローラと対応する位置に軸部材と係合する係合部が設けられた移動部材と、を有すること、を特徴とする。
【0014】
上記構成を有する発明では、駆動力発生源が軸部材を移動部材の係合部から退避させている間、移動部材が軸部材に移動を制限されない。このとき、駆動手段を駆動すると、移動部材とローラ保持手段が一体的に移動し、ローラがチューブを順次押し潰してしごき、液体を下流側に圧送する。その後、駆動力発生源が軸部材を前進させて移動部材の係合部に係合させると、移動部材が軸部材によって移動を強制的に制限され、それに伴って、ローラ保持手段も移動を制限される。よって、本発明によれば、ローラ保持手段の移動を機構的に制限してローラを定位置で停止させるので、ローラ保持手段の停止位置を検出するセンサ等を設ける必要がなく、構造を簡単にすることができる。
【0015】
(3)複数のローラが移動方向に等間隔に配置されたローラ保持手段を駆動手段によって移動させたときに、複数のローラがガイド部材との間でチューブを順次押し潰してしごくチューブポンプにおいて、駆動手段の駆動力により回転する主伝達機構と、主伝達機構と連結し、ローラ保持手段に駆動手段の駆動力を伝達する従伝達機構と、主伝達機構と従伝達機構のうち少なくとも一方の位置をずらすことにより、主伝達機構と従伝達機構との連結を定位置で解除する連結解除機構と、を有する移動制限手段を有すること、を特徴とする。
【0016】
上記構成を有する発明では、連結解除機構が作動していない間は、主伝達機構と従伝達機構とが連結し、駆動手段で主伝達機構を回転させると、その回転力が従伝達機構に伝達され、ローラ保持手段を移動させる。その後、連結解除機構が主伝達機構と従伝達機構のうち少なくとも一方の位置をずらすことにより主伝達機構と従伝達機構との連結を解除すると、駆動手段で主伝達機構を回転させても、その回転力が従伝達機構に伝達されず、ローラ保持手段を移動させることができなくなる。このとき、連結解除機構が、主伝達機構と従伝達機構との連結を定位置で解除するため、従伝達機構が所定位置でローラ保持手段を移動させなくなり、ローラを定位置で停止させる。よって、本発明によれば、ローラ保持手段を駆動手段の慣性力などで移動させ過ぎることがなく、液体の吐出量を一定にすることができる。
【0017】
(4)(3)に記載の発明において、従伝達機構は、外周にギヤが形成されるとともに、複数の溝が円周方向に等間隔に設けられた第1ギヤと、外周にギヤが形成された第2ギヤとを回転軸を介してローラ保持手段に連結したものであり、主伝達機構は、第1ギヤに噛合する第3ギヤと、第2ギヤに噛合する第4ギヤとを有するものであり、連結解除機構は、第4ギヤに連結し、第4ギヤを第2ギヤに対して直線往復運動させるものであること、を特徴とする。
【0018】
上記構成を有する発明によれば、連結解除機構が第4ギヤを第2ギヤに向かって前進させている間は、駆動手段が駆動すると、一対の出力軸を介して第3ギヤと第4ギヤが回転し、第1ギヤと第2ギヤに回転力を伝達する。第1ギヤは、第3ギヤと噛合する面に溝が形成されており、その溝部分では、第3ギヤから回転力を伝達されないが、第4ギヤが第2ギヤに噛合して回転力を伝達するため、第第1ギヤと第2ギヤが連続して回転し、回転軸を介してローラ保持手段を移動させる。その後、連結解除機構が第4ギヤを第2ギヤから離間させる方向に後退させると、第3ギヤのみが第1ギヤに噛合し、回転力を伝達する。第3ギヤは、第1ギヤの溝部分にさしかかると、第1ギヤに回転力を伝達できなくなり、ローラ保持手段が停止する。よって、本発明によれば、第1ギヤが円周方向に等間隔に設けられた溝を第3ギヤに位置合わせした状態でローラ保持手段の移動を機構的に制限するので、ローラ保持手段の停止位置を検出するセンサ等を設ける必要がなく、構造を簡単にすることができる。
【0019】
(5)(3)に記載の発明において、主伝達機構は、駆動手段の駆動力を伝達する出力軸に回転板が連結され、複数のピンが回転板の回転方向に立設されたものであり、従伝達機構は、ピンと係合する溝を形成されたゼネバ歯車であり、連結解除機構は、出力軸に対して平行に移動し、ピンを押圧して回転板から突出又は退避させるものであること、を特徴とする。
【0020】
上記構成を有する発明によれば、連結解除機構がピンを回転板から突出させている間、駆動手段が駆動すると、回転板が複数のピンと一体的に回転し、ゼネバ歯車を所定量ずつ回転させ、ローラ保持手段を移動させる。その後、連結解除機構がピンを回転板から退避させると、ピンがゼネバ歯車に係合しなくなって、ゼネバ歯車が回転しなくなり、これにともなって、ローラ保持手段が移動しなくなる。ゼネバ歯車は、所定量ずつ回転するため、ローラ保持手段に保持されるローラは常時定位置で停止する。よって、本発明によれば、いわゆるゼネバ機構を用いてローラ保持手段の移動を機構的に制限するので、ローラ保持手段の停止位置を検出するセンサ等を設ける必要がなく、構造を簡単にすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施の形態)
続いて、本発明に係るチューブポンプの第1実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、飲食物供給装置81の概略構成図である。
飲食物供給装置81は、開閉可能な前部扉82を備え、大きく分けて上部に配置される容器収納庫83、その容器収納庫83内に収納された包装容器84内の原液を所定量注入するチューブポンプ1、そして、注入された原液を受けるための給水部86とから内部構成されている。包装容器84は、オレンジジュースなどの濃縮した原液を殺菌包装したものであり、プラスチック容器、ビニール容器あるいは紙容器などの様々な形態のものがある。チューブポンプ1は、包装容器84からの連続したチューブTを組み付けられ、チューブTの注入口近傍に水やソーダ水などの希釈水を一定量注入する希釈水ノズル8が設けられている。かかる飲食物供給装置81は、飲食物供給指令を受けると、チューブポンプ1を作動させて包装容器84の原液をカップ90に所定量注入し、それを希釈水ノズル8から注入する希釈水で希釈することにより、飲食物を供給する。
【0022】
図2は、液体供給状態のチューブポンプ1の平面図である。図3は、待機状態のチューブポンプ1の平面図である。
図2及び図3に示すチューブポンプ1は、ローラ7の一つが所定位置まで移動したときに、正方向K1(図2参照)に回転するロータ(「ローラ保持手段」に相当するもの。)3の回転を強制的に停止した後、ロータ3を逆方向K2(図3参照)に回転させることなく、ロータ3の軸芯位置をチューブTから離間する方向に移動させるよう構成されている。尚、ロータ3の軸芯位置の移動は、図1に示す飲食物供給装置81が所定量の原液を1回〜必要回供給し、若しくは、所定時間以上停止し続けたときに行う。
【0023】
チューブポンプ1は、本体2にロータ3が回転可能に軸支され、ロータ3の片側にチューブガイド4が図示しない支軸を中心として回動可能に取り付けられており、ロータ3とチューブガイド4との間にチューブTが組み付けられる。ロータ3は、円板形の一対のローラプレートを円筒形状の軸部で連結したものであり、一対のローラプレートの間に3本のローラ軸5が円周方向に等間隔に架設されている。ローラ軸5は、ローラプレートの径方向に移動可能に保持され、U字バネ6によって常時外向きに付勢されている。かかるローラ軸5には、ローラ7が回転可能に保持され、チューブTを所定の押圧力で押しつけるようにしている。チューブTの注入口近傍には、水や炭酸水などの希釈水を注入する希釈水ノズル8が設けられている。これらは、本体2に回動可能に設けられたカバー9(図5参照)で覆われる。
【0024】
図4は、チューブポンプ1の背面図である。図5は、チューブポンプ1の断面図である。
チューブポンプ1は、ロータ3の軸芯位置を移動させるカム手段10、ロータ3の回転を制限する移動制限手段20A、原液を希釈する水や炭酸水などを希釈水ノズル8から供給する量を制御する流体制御弁30などを備える。
【0025】
カム手段10は、図5に示すように、本体2とステッピングモータ(「駆動手段」に相当するもの。)11との間に介在している。本体2には、図示しない支軸が立設され、図4に示すスイングプレート12を揺動可能に軸支している。スイングプレート12と本体2との間には、図4に示すスプリング13が設置され、スイングプレート12に常に図中上向きの力を作用させている。図5に示すように、スイングプレート12には、ギヤボックス14が固設され、ステッピングモータ11に連結する図示しない減速ギヤを収納している。ギヤボックス14は、図示しない減速ギヤに噛合する第1出力軸15を回転自在に保持するとともに、第1出力軸15に回転可能に貫き通される第2出力軸16を回転自在に保持している。第2出力軸16は、ギヤボックス14から突出して本体2を貫き、先端部にロータ3が隙間なく嵌め合わされている。従って、ロータ3は、第2出力軸16、第1出力軸15、ギヤボックス14、スイングプレート12などを介してスプリング13により図中上向きに引き上げられ、チューブTに近づく方向に常に付勢されている。そして、第1出力軸15と第2出力軸16には、回転板17とリンクプレート(「移動部材」に相当するもの。)19とが嵌合固定されている。
【0026】
図6は、回転板17の平面図である。
回転板17は、第1出力軸15が隙間なくはめ合わされる嵌合孔171が中心部に形成され、第1出力軸15と一体的に回転するようになっている。回転板17の外縁部には、ローラ7と同数(本実施の形態では、3個)のストッパ172が径方向に突き出すように円周方向に等間隔で形成されている。ローラ7と同数とするのは、軸芯位置の移動開始位置を設定しやすくするためである。3個のストッパ172の間には、小径部173aと大径部173bとを接続した円弧状のカム173がそれぞれ形成されている。そして、嵌合孔171を挟んだ対称位置に一対の係合ピン18が立設されている。
【0027】
図7は、リンクプレート19の平面図である。
リンクプレート19は、回転板17より大径の円板形をなし、中心部に第2出力軸16が隙間なく嵌め合わされる嵌合孔191が形成されて、ロータ3と一体的に回転するようになっている。嵌合孔191の周りには、係合ピン18が摺動可能に挿通される係合溝192が円弧状に形成されている。リンクプレート19の外縁部には、回転止め溝(「係合部」に相当するもの。)193がローラ7と同数(本実施の形態では、3個)だけ切りかかれて形成されている。ローラ7と同数とするのは、ローラ7の停止位置を一義的に定めるためである。回転止め溝193は、ロータ3の軸移動を阻害しないように斜めに形成されている。そして、回転止め溝193に接続するように、円弧状の段差194が形成されている。
【0028】
こうした回転板17とリンクプレート19は、図5に示すように、回転板17の嵌合孔171に第1出力軸15を嵌め込むとともに、リンクプレート19の嵌合孔191に第2出力軸16を嵌め込むことによって重ね合わされ、係合ピン18をリンクプレート19の係合溝192に貫き通すことによって連結される。これにより、回転板17は、リンクプレート19に対して所定量のバッククラッシュが設けられる。摺動軸(「摺動部材」に相当するもの。)21は、リンクプレート19の回転止め溝193に先端部を挿入可能な位置に配設され、本体2に摺動可能に保持されている。摺動軸21と本体2との間には、スプリング23が縮設され、摺動軸21に常にロータ3方向の力を作用させている。このような摺動軸21は、回転板19のカム193と摺接する際に生じる摩擦抵抗を小さくするため、ベアリング22が取り付けられている。
【0029】
これに対して、移動制限手段20Aは、摺動軸21をソレノイド(「駆動力発生源」に相当するもの。)24によって摺動させ、摺動軸21をリンクプレート19の回転止め溝193に出し入れするよう構成されている。ソレノイド24は、摺動軸21の上方においてプランジャ25をロータ3と反対方向に出力するよう配設されている。摺動軸21とソレノイド24のプランジャ25は、本体2の支軸26に揺動可能に軸支される作動部材27を介して連結している。従って、ソレノイド24を非通電にすれば、摺動軸21をスプリング23の付勢力でロータ3方向に摺動させ、リンクプレート19の回転止め溝193に係合させることができる。一方、ソレノイド24に通電すれば、プランジャ25で作動部材27を引き込んで、てこの原理を利用して摺動軸21をスプリング23に抗してロータ3と反対方向に摺動させ、リンクプレート19の回転止め溝193から抜き出すことができる。リンクプレート19は、ロータ3が連結する第2出力軸16に嵌合固定されるので、リンクプレート19の回転を摺動軸21で制限又は許容すれば、同時にロータ3の回転を制限又は許容することになる。
【0030】
こうしたカム手段10と移動制限手段20Aは、ステッピングモータ11やソレノイド24などが図示しない制御装置に接続され、動作を制御される。図8は、タイミングチャートを示す図である。
図示しない制御装置は、図8(a)に示すようにステッピングモータ11を正回転させるときには、ステッピングモータ11の駆動と同時に、ソレノイド24に通電する。その後、例えば、ロータ3が所定の回転数回転したら、ソレノイド24への通電を停止し、そのT1秒後にステッピングモータ11を停止する。ここで、T1は、ソレノイド24が非通電になってからローラ7が停止位置にくるまでの時間をいう。本実施の形態のように3個のローラ7を備える場合には、T1の最大時間は1/3回転分となる。
また、図示しない制御装置は、図8(b)に示すようにステッピングモータ11を逆回転させるときには、ソレノイド24を非通電にしたまま、ステッピングモータ11をT2秒間逆方向に駆動させる。ここで、T2は、ロータ3が待機位置まで軸移動する際の回転角度分の時間をいう。
【0031】
続いて、本実施の形態のチューブポンプ1の動作について説明する。図9、図10、図11、図12は、チューブポンプ1の動作を概念的に示した図である。図17に示す飲食物供給装置81は、飲食物供給指令を受けると、ソレノイド24に通電して摺動軸21をリンクプレート19の回転止め溝193から引き抜くと同時に、チューブポンプ1のステッピングモータ11を駆動して回転板17を正方向K1に回転させる。図9(a)に示すように、回転板17は係合ピン18がリンクプレート19の係合溝192に係止されると、リンクプレート19及び第2出力軸16と一体的に回転する。これにより、ロータ3が、図9(b)に示すように正方向K1に回転し、ローラ7でチューブTを順次押し潰してしごいて原液をカップ90に注入する。このとき、スプリング13がスイングプレート12、ギヤボックス14、第2出力軸16を介してロータ3をチューブTに近づく方向に付勢してるので、ロータ3が軸ブレすることなく正方向K1に回転し、ローラ7でチューブTを所定のシール荷重以上で押し潰してしごき、原液を一定量ずつカップ90に注入することができる。原液の注入と同時に流体制御弁30を作動させ、希釈水ノズル8から所定量の希釈水をカップ90に注入する(図2参照)。
【0032】
その後、位置検出スイッチなどでロータ3が所定の回転数回転したことを検出したら、ステッピングモータ11は駆動させたまま、ソレノイド24への通電だけを停止する。摺動軸21は、スプリング23の付勢力で正方向K1に回転するリンクプレート19に突き当たるまで摺動し、段差194に落ち込んだ後、図10(a)に示すように回転止め溝193に係合する。ここで、段差194に一旦落とし込むのは、リンクプレート19の回転速度にスプリング23の付勢力を追従させ、摺動軸21をリンクプレート19の回転止め溝193に確実に係合させるためである。これにより、リンクプレート19が摺動軸21に係止されて回転できなくなくなるので、図10(b)に示すように、ロータ3もそれ以上回転できなくなり、ローラ7がチューブTの所定位置を押圧した状態で停止する。そこで、ステッピングモータ11の駆動を停止する。この状態では、ローラ7がチューブTの所定位置を押し潰してシールし、液漏れを防止している。
【0033】
そして、チューブポンプ1が原液を1回〜必要回供給し、若しくは、所定時間以上停止し続けると、図示しない制御装置はステッピングモータ11を逆方向に駆動させる。ステッピングモータ11の駆動力は、第1出力軸15を介して回転板17に伝達される。回転板17とリンクプレート19にはバッククラッシュが設けられているので、図11(a)に示すように、回転板17だけが逆方向K2に回転する。このとき、リンクプレート19は、摺動軸21が回転止め溝193に係合しているため、回転板17と連れ回りしない。回転板17が逆方向K2に回転すると、カム173が摺動軸21のベアリング22に摺接する。カム173は、摺動軸21のベアリング22に摺接する部分の径が小径部173aから大径部173bへと大きくなるため、摺動軸21によって回転板17がチューブTから離間する方向に押し下げられる。その力が、回転板17に連結する第1出力軸15から第2出力軸16、ギヤボックス14、スイングプレート12へと伝達され、スイングプレート12がスプリング13に抗して揺動する。これに従って、図11(b)に示すように、ロータ3の軸芯位置がチューブTから離間する方向に移動する。
【0034】
そして、図12(a)に示すように、回転板17は、ストッパ172が摺動軸21に係止されるまで逆方向K2に回転すると、それ以上回転できなくなって停止する。そこで、ステッピングモータ11を停止して、チューブポンプ1を待機状態にする。この軸移動の間、リンクプレート19は、回転止め溝193に摺動軸21をさし込まれて回転できないため、図12(b)に示すように、ローラ7の配置は軸移動前と殆ど変わらない。従って、チューブポンプ1は、下流側のローラ7がチューブTをしっかりシールして液漏れを防止する一方、上流側のローラ7がチューブTを押し潰す力を小さくしてチューブTの塑性変形を防止した状態で待機する(図3参照)。
【0035】
その後、飲食物供給指令を受けると、ステッピングモータ11が正方向に回転し、第1出力軸15を介して回転板17を正方向K1に回転させる。回転板17は、係合ピン18をリンクプレート19の係合溝192に沿って移動させながら回転する。回転板17は、カム173と摺動軸21との摺接部分を大径部173bから小径部173aに移動させ、チューブTから離間する方向の力を弱める。これに伴って、スプリング13が縮んでリンクプレート12を引き上げ、ギヤボックス14、第2出力軸16などを介してロータ3の軸心位置を正転位置まで移動させる。この間、リンクプレート19は、係合ピン18を介して回転板17の回転力を伝達されず、また、回転止め溝193が摺動軸21と係合しているため、ロータ3を正方向K1に回転させず、ローラ7の少なくとも一つがチューブTをシールし続ける。
【0036】
そして、ステッピングモータ11を正方向に回転させた状態で、ソレノイド24に通電して摺動軸21をリンクプレート19の回転止め溝193から退避させると、上述したように、ロータ3が正方向K1に軸ブレすることなく回転し、ローラ7がチューブTを所定のシール荷重以上で順次押し潰してしごく。
【0037】
このように、本実施の形態のチューブポンプ1では、ローラ7の一つが所定位置まで移動したときに、移動制限手段20Aがロータ3の移動を強制的に制限すると、ローラ7も停止する。複数のローラ7は、ロータ3の回転方向に等間隔に配置されているため、ローラ7の一つを所定位置で停止させれば、他のローラ7の停止位置を一義的に定めることが可能である。よって、本発明によれば、移動制限手段20Aによってロータ3の移動を強制的に制限してローラを常に定位置で停止させるので、ローラ保持手段を駆動手段の慣性力などで移動させ過ぎることがなく、液体の吐出量を一定にすることができる。
【0038】
また、本実施の形態のチューブポンプ1では、ソレノイド24に通電して摺動軸21をリンクプレート19の回転止め溝193から退避させている間、リンクプレート19が摺動軸21に移動を制限されない。このとき、ステッピングモータ11を駆動すると、リンクプレート19とロータ3が一体的に回転し、ローラ7がチューブTを順次押し潰してしごき、原液を下流側に圧送する。その後、ソレノイド24への通電を停止して摺動軸21をリンクプレート19の回転止め溝193に係合させると、リンクプレート19が摺動軸21によって移動を強制的に制限され、それに伴って、ロータ3も移動を制限される。よって、本実施の形態のチューブポンプ1によれば、ロータ3の移動を機構的に制限してローラ7を定位置で停止させるので、ロータ3の停止位置を検出するセンサ等を設ける必要がなく、構造を簡単にすることができる。
【0039】
(第2実施の形態)
続いて、本発明のチューブポンプの第2実施の形態について説明する。図13は、移動制限手段20Bの構造を概念的に示した図である。図14は、図13の側面図である。
本実施の形態のチューブポンプは、ロータ3を定位置で回転可能に保持し、ギヤの配置をずらすことによりローラ7を定位置で停止させる点で、ロータ3の軸心位置を移動させる前にロータ3の回転を強制的に制限することにより、ローラ7を定位置で停止させる第1実施の形態と相違している。そのため、本実施の形態のチューブポンプは、第1実施の形態のカム手段10が設けられておらず、カム手段10のカム173に摺接する摺動軸21を進退させる機構を省くことができ、第1実施の形態のものよりコンパクト化されている。以下、ここでは、第1実施の形態のチューブポンプ1と顕著に相違する移動制限手段20Bについて説明し、その他の説明を省略する。尚、第1実施の形態と同様の構造については、第1実施の形態と同じ符号を用いて説明する。
【0040】
移動制限手段20Bは、ロータ3と連結する第1ギヤ41と第2ギヤ42を第3ギヤ43と第4ギヤ44でそれぞれ回転させており、第2ギヤ42と第4ギヤ44の噛合を解除したときに、第1ギヤ41から第2ギヤ42に回転力を伝達しなくなるよう構成されている。
【0041】
第1ギヤ41と第2ギヤ42は、回転軸45に重ね合わせて取り付けられている。第1ギヤ41は、円板形をなし、外周縁に第3ギヤ43のギヤ43aと噛合するギヤ41aが形成されている。第1ギヤ41の外周縁には、ロータ3の保持するローラ7と対応する位置に溝41bが形成され、第3ギヤ43のギヤ43aと噛み合わない領域が設けられている。本実施の形態では、3個のローラ7がロータ3に対して円周方向に等間隔に配置されているので、第1ギヤ41には、3個の溝41bが円周方向に等間隔に形成されている。一方、第2ギヤ42は、円板形をなし、外周縁全周に第4ギヤ44のギヤ44aと噛合するギヤ42aが形成されている。
【0042】
第3ギヤ43と第4ギヤ44は、外周縁全周にギヤ43a,44aが形成された円板形をなす。第3ギヤ43と第4ギヤ44は、ステッピングモータ11から分岐する第1出力軸46と第2出力軸47にそれぞれ連結し、ステッピングモータ11の駆動に応じて同期して回転するよう構成されている。第2出力軸47は、図示しないソレノイド又はモータが連結し、第4ギヤ44を第2ギヤ42の中心部に向かって往復直線運動可能に保持している。
【0043】
尚、第3ギヤ43、第4ギヤ44、第1出力軸46、第2出力軸47により「主伝達機構」が構成され、第1ギヤ41、第2ギヤ42、回転軸45により「従伝達機構機構」が構成され、第2出力軸47と図示しないソレノイド又はモータにより「連結解除機構」が構成されている。
【0044】
このような移動制限手段20Bを備えるチューブポンプでは、原液を供給するときには、図示しないソレノイド又はモータを駆動して第4ギヤ44を第2ギヤ42の中心部に向かって前進させ、第4ギヤ44のギヤ44aを第2ギヤ42のギヤ42aに噛合させた後、ステッピングモータ11を駆動して、第3,第4ギヤ43,44を同期して回転させる。これにより、第1ギヤ41と第2ギヤ42が同期して回転し、回転軸45を介してロータ3を回転させる。ここで、第1ギヤ41は、溝41bにおいて第3ギヤ43から回転力を伝達されないが、第4ギヤ44が第2ギヤ42と噛合して回転軸45を回転させるため、第1ギヤ41とロータ3が回転し続ける。
【0045】
ロータ3が所定量回転したら、図示しないソレノイド又はモータで第4ギヤ44を第2ギヤ42から離間する方向に後退させ、第2ギヤ42と第4ギヤ44との噛合を解除する。これにより、第4ギヤ44から第2ギヤ42に回転力が伝達されなくなるが、第1ギヤ41は、ギヤ41aが第3ギヤ43のギヤ43aと噛合している間、第3ギヤ43から回転力を伝達されてロータ3を回転させる。第1ギヤ41の溝41bが第3ギヤ43と対向する位置まで移動すると、第3ギヤ43から第1ギヤ41に回転力が伝達されなくなり、ロータ3が停止する。第1ギヤ41の溝41bは、ローラ7に対応して配置されているため、第1ギヤ41が、溝41bの一つを第2ギヤ43に位置合わせして停止すると、その溝41bに対応するローラ7も所定位置で停止する。これにより、3個のローラ7がチューブTに対して定位置で停止する。
【0046】
従って、本実施の形態のチューブポンプでは、移動制限手段20Bは、ステッピングモータ11の駆動力により回転する第2,第3ギヤ43,44と、第2,第3ギヤ43,44と噛合し、ロータ3にステッピングモータ11の駆動力を伝達する第1,第2ギヤ41,42と、第4ギヤ44の位置をずらすことにより、第2ギヤ42と第4ギヤ44との噛合を解除する図示しないソレノイド又はモータと、を有しており、ロータ3をステッピングモータ11の慣性力などで移動させ過ぎることがなく、液体の吐出量を一定にすることができる。
また、本実施の形態のチューブポンプでは、第1ギヤ41が円周方向に等間隔に形成された溝41bを第3ギヤ43に位置合わせした状態でロータ3の回転を機構的に制限するので、ロータ3の停止位置を検出するセンサ等を設ける必要がなく、構造を簡単にすることができる。
【0047】
(第3実施の形態)
続いて、本発明のチューブポンプの第3実施の形態について説明する。図15は、作動制限手段の構造を概念的に示した図である。図16は、図15の側面図である。
本実施の形態のチューブポンプは、ロータ3を定位置で回転可能に保持し、ゼネバ機構を用いてローラ7を定位置で停止させる点で、ロータ3の軸心位置を移動させる前にロータ3の回転を強制的に制限することにより、ローラ7を定位置で停止させる第1実施の形態と相違している。そのため、本実施の形態のチューブポンプは、第1実施の形態のカム手段10が設けられておらず、カム手段10のカム173に摺接する摺動軸21を進退させる機構を省くことができ、第1実施の形態のものよりコンパクト化されている。以下、ここでは、第1実施の形態のチューブポンプ1と顕著に相違する移動制限手段20Cについて説明し、その他の説明を省略する。尚、第1実施の形態と同様の構造については、第1実施の形態と同じ符号を用いて説明する。
【0048】
移動制限手段20Cは、ロータ3を回転させるゼネバ機構を備え、ゼネバ機構を構成する回転板52とゼネバ歯車54との連結を解除することにより、ロータ3の回転を強制的に制限するよう構成されている。移動制限手段20Cは、ステッピングモータ11と連結する出力軸51に円形の回転板52が取り付けられている。回転板52には、複数(本実施の形態では3個)のピン53が円周方向に等間隔に配置され、軸方向に移動可能に貫設されている。ピン53が係合するゼネバ歯車54は、出力軸55を介してロータ3と連結し、ロータ3と一体的に回転するようになっている。ゼネバ歯車54には、複数(本実施の形態では3個)の溝54aがローラ7と対応するように円周方向に等間隔に設けられている。溝54aは、ピン53の径と同じ幅でゼネバ歯車54の外周縁から中心部に向かって長く形成されている。そのため、移動制限手段20Cは、回転板52が所定の角度(本実施の形態では120度)回転する毎にピン53がゼネバ歯車54の溝54aに係合し、回転板52の回転に従ってゼネバ歯車54を所定の角度(本実施の形態では120度)だけ回転させ、これと同時に、次のピン53がゼネバ歯車54の溝54aに係合する。よって、ゼネバ歯車54は、回転板52が回転すると、ピン53が次々に溝54aに係合して回転力を伝達し、ロータ3を連続して回転させる。
【0049】
回転板52は、コの字形に形成された保持部材56の開口部56aに挿入され、ピン53が保持部材56の間を通過して移動するようになっている。保持部材56には、図示しないソレノイドが連結し、図示しないソレノイドに通電していない間は、ピン53を押し下げる位置まで移動(下降)し、図示しないソレノイドに通電している間は、ピン53を押し上げる位置まで移動(上昇)するよう設けられている。
【0050】
尚、出力軸51、回転板52、ピン53により「主伝達機構」が構成され、ゼネバ歯車54、回転軸55により「従伝達機構」が構成され、図示しないソレノイド、保持部材56により「連結解除機構」が設けられている。
【0051】
このような移動制限手段20Cを備えるチューブポンプは、原液を供給するときには、「連結解除機構」の図示しないソレノイドに通電して、ピン53を押し上げる位置まで保持部材56を移動(上昇)させる。ステッピングモータ11を駆動して回転板52を回転させると、ピン53は、保持部材56の間を通過するときに保持部材31に押し上げられて回転板52から突き出し、ゼネバ歯車54の溝54aに次々に係合してゼネバ歯車54に回転力を伝達する。これにより、ロータ3が連続して回転する。
【0052】
ロータ3が所定量回転したら、ステッピングモータ11を駆動させたまま、「連結解除機構」の図示しないソレノイドへの通電を停止して、ピン53を押し下げる位置まで保持部材56を移動(下降)させる。その後、保持部材56を通過するピン53は、保持部材56に押し下げられ、ゼネバ歯車54の溝54aに係合しなくなる。一方、保持部材56の移動(下降)時にゼネバ歯車54の溝54aに係合していたピン53は、回転板52の回転力をゼネバ歯車54に伝達した後、ゼネバ歯車54aから抜け出して保持部材56まで移動し、保持部材56に押し下げられる。これにより、全てのピン53が保持部材56に押し下げられてゼネバ歯車54の溝54aに係合しなくなり、ロータ3はローラ7の一つを所定位置で停止させた状態で停止する。
【0053】
従って、本実施の形態のチューブポンプによれば、移動制限手段20Cは、ステッピングモータ11の駆動力により回転する回転板52と、回転板52とピン53を介して連結し、ロータ3にステッピングモータ11の駆動力を伝達するゼネバ歯車54と、ピン53の位置をずらすことにより、回転板52とゼネバ歯車54との連結を解除する保持部材56と、を有しており、ロータ3をステッピングモータ11の慣性力などで移動させ過ぎることがなく、液体の吐出量を一定にすることができる。
また、本実施の形態のチューブポンプでは、ゼネバ機構を用いてロータ3の回転を機構的に制限するので、ロータ3の停止位置を検出するセンサ等を設ける必要がなく、構造を簡単にすることができる。
【0054】
以上、本発明に係るチューブポンプの実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0055】
(1)例えば、上記実施の形態では、ローラ7をロータ3に回転可能に軸支させ、ロータ3を回転させてローラ7を正方向K1又は逆方向K2に移動させるようにしていた。それに対して、ローラを回転可能に保持するチェーンを一対のスプロケットなどで所定方向に回転させることにより、ローラを所定方向に移動させるようにしてもよい。この場合、一方のスプロケットの軸芯の位置を変えることによりローラの軌道を変えるようにするとよい。
【0056】
(2)例えば、上記実施の形態では、ステッピングモータ11やソレノイド24などを時間T1,T2に基づいて駆動制御した。それに対して、ステッピングモータ11を使用するため、パルス数を用いて駆動制御してもよい。また、ステッピングモータ11の正回転の駆動を停止するタイミングは、リンクプレート19が摺動軸21に係止され、さらに係合ピン18がリンクプレート19の係合溝192端部まで移動すると、第1出力軸15が回転板17、係合ピン18、リンクプレート19を介して摺動軸21に係止されて回転しなくなるので、第1出力軸15の回転が停止したことを検出したときにしてもよい。これによれば、より確実にローラ7を定位置で停止させた後に、ロータ3の軸移動を行うことができる。
【0057】
(3)例えば、上記実施の形態では、ロータ3に3個のローラ7を設けた。ローラ7の数は、これに限定されない。この場合、ローラ7の個数に合わせて、回転板17のストッパ172やカム173の形状、リンクプレート19の回転止め溝193の数などを適宜変更することが望ましい。
【0058】
(4)例えば、上記第1実施の形態では、ロータ3を正方向K1に回転させた後、ロータ3を逆方向K2に回転させて軸心位置を移動させるようにした。それに対して、ロータ3を正方向K1にのみ回転させ、ロータ3の軸心位置を移動させないチューブポンプに移動制限手段を設けても良い。
【0059】
(5)例えば、上記第1実施の形態では、待機状態時にチューブポンプ1のみでチューブTをシールしているが、ピンチバルブを別途設けて、二重にチューブTをシールするようにしてもよい。これによれば、チューブTの注入口から雑菌等が侵入することをより確実に防止し、使用者に安心感を与えることができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明のチューブポンプによれば、複数のローラが移動方向に等間隔に配置されたローラ保持手段を駆動手段によって移動させたときに、複数のローラがガイド部材との間でチューブを順次押し潰してしごくチューブポンプにおいて、ローラの一つが所定位置まで移動したときに、ローラ保持手段の移動を強制的に制限する移動制限手段を有するので、液体の吐出量を一定にすることができる。
【0061】
また、本発明のチューブポンプによれば、複数のローラが移動方向に等間隔に配置されたローラ保持手段を駆動手段によって移動させたときに、複数のローラがガイド部材との間でチューブを順次押し潰してしごくチューブポンプにおいて、駆動手段の駆動力により回転する主伝達機構と、主伝達機構と連結し、ローラ保持手段に駆動手段の駆動力を伝達する従伝達機構と、主伝達機構と従伝達機構のうち少なくとも一方の位置をずらすことにより、主伝達機構と従伝達機構との連結を定位置で解除する連結解除機構と、を有する移動制限手段を有するので、液体の吐出量を一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係り、飲食物供給装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係り、液体供給状態のチューブポンプの概略構成図である。
【図3】同じく、待機状態のチューブポンプの概略構成図である。
【図4】同じく、チューブポンプの背面図である。
【図5】同じく、チューブポンプの断面図である。
【図6】同じく、回転板の平面図である。
【図7】同じく、リンクプレートの平面図である。
【図8】同じく、タイミングチャートを示す図である。
【図9】同じく、正転時におけるチューブポンプの動作を概念的に示した図であって、(a)は図5のAA方向から見た図であり、(b)は図5のBB方向から見た図である。
【図10】同じく、停止時におけるチューブポンプの動作を概念的に示した図であって、(a)は図5のAA方向から見た図であり、(b)は図5のBB方向から見た図である。
【図11】同じく、逆転時におけるチューブポンプの動作を概念的に示した図であって、(a)は図5のAA方向から見た図であり、(b)は図5のBB方向から見た図である。
【図12】同じく、待機時におけるチューブポンプの動作を概念的に示した図であって、(a)は図5のAA方向から見た図であり、(b)は図5のBB方向から見た図である。
【図13】本発明の第2実施の形態に係り、移動制限手段の構造を概念的に示した図である。
【図14】同じく、図13の側面図である。
【図15】本発明の第3実施の形態に係り、移動制限手段の構造を概念的に示した図である。
【図16】同じく、図15の側面図である。
【図17】従来のチューブポンプを利用したディスペンサの概略構成図である。
【図18】従来のチューブポンプの断面図である。
【符号の説明】
1 チューブポンプ
3 ロータ
7 ローラ
10 カム手段
11 ステッピングモータ
12 スイングプレート
13 スプリング
15 第1出力軸
16 第2出力軸
17 回転板
173 カム
18 係合ピン
19 リンクプレート
192 係合溝
193 回転止め溝
20A,20B,20C 移動制限手段
21 摺動軸
24 ソレノイド
41 第1ギヤ
42 第2ギヤ
43 第3ギヤ
44 第4ギヤ
45 回転軸
46 第1出力軸
47 第2出力軸
51 出力軸
52 回転板
53 ピン
54 ゼネバ歯車
55 回転軸
T チューブ

Claims (5)

  1. 複数のローラが移動方向に等間隔に配置されたローラ保持手段を駆動手段によって移動させたときに、前記複数のローラがガイド部材との間でチューブを順次押し潰してしごくチューブポンプにおいて、
    前記ローラの一つが所定位置まで移動したときに、前記ローラ保持手段の移動を強制的に制限する移動制限手段を有すること、を特徴とするチューブポンプ。
  2. 請求項1に記載するチューブポンプにおいて、
    前記移動制限手段は、
    前記ローラ保持手段の移動方向に対して交差方向に進退する軸部材と、
    前記軸部材を進退させる駆動力を発生する駆動力発生源と、
    前記ローラ保持手段と一体的に移動し、前記複数のローラと対応する位置に前記軸部材と係合する係合部が設けられた移動部材と、を有すること、を特徴とするチューブポンプ。
  3. 複数のローラが移動方向に等間隔に配置されたローラ保持手段を駆動手段によって移動させたときに、前記複数のローラがガイド部材との間でチューブを順次押し潰してしごくチューブポンプにおいて、
    前記駆動手段の駆動力により回転する主伝達機構と、
    前記主伝達機構と連結し、前記ローラ保持手段に前記駆動手段の駆動力を伝達する従伝達機構と、
    前記主伝達機構と前記従伝達機構のうち少なくとも一方の位置をずらすことにより、前記主伝達機構と前記従伝達機構との連結を定位置で解除する連結解除機構と、を有する移動制限手段を有すること、を特徴とするチューブポンプ。
  4. 請求項3に記載するチューブポンプにおいて、
    前記従伝達機構は、外周にギヤが形成されるとともに、複数の溝が円周方向に等間隔に設けられた第1ギヤと、外周にギヤが形成された第2ギヤとを回転軸を介して前記ローラ保持手段に連結したものであり、
    前記主伝達機構は、前記駆動手段と連結する一対の出力軸を備え、一方の出力軸に連結する第3ギヤが前記第1ギヤと噛合し、他方の出力軸に連結する第4ギヤが前記第2ギヤに噛合するものであり、
    前記連結解除機構は、第4ギヤに連結し、前記第4ギヤを前記第2ギヤに対して直線往復運動させるものであること、を特徴とするチューブポンプ。
  5. 請求項3に記載するチューブポンプにおいて、
    前記主伝達機構は、前記駆動手段の駆動力を伝達する出力軸に回転板が連結され、複数のピンが前記回転板の回転方向に立設されたものであり、
    前記従伝達機構は、前記ピンと係合する溝を形成されたゼネバ歯車であり、
    前記連結解除機構は、前記出力軸に対して平行に移動し、前記ピンを押圧して前記回転板から突出又は退避させるものであること、を特徴とするチューブポンプ。
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