JP4063052B2 - チューブポンプ及びそのチューブポンプを使用した飲食物供給装置 - Google Patents

チューブポンプ及びそのチューブポンプを使用した飲食物供給装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプと、そのチューブポンプを使用した飲食物供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、嗜好飲料水等の提供に用いられる飲食物供給装置には、ジュースなどを缶に入れて提供する形式の他に、ジュースなどを充填した包装容器を装置内に装着し、需要に応じてその包装容器内から紙コップなどにジュースを注入して提供するものが多く見られるようになった。特に後者のものは、コーヒーやジュース、ファーストフード店で提供されるシェイク等のように、取扱いが容易で回収する必要がない紙コップなどで提供でき、低コストであるため、最近では利用が盛んであるが、予め缶に詰められて販売されるものと異なり、顧客の信用を維持するため、常に所定量の飲料水を紙コップなどに注入することが必要とされるため、チューブポンプが内蔵されているものが多い。このチューブポンプの1つとして、例えば、図17及び図18に示すような特開平7−217541号公報に開示されたものがある。
【0003】
図17は、従来のチューブポンプ100のチューブ押圧状態を示す図である。図18は、従来のチューブポンプ100のチューブ開放状態を示す図である。
チューブポンプ100は、本体101に形成された空間102にローラ保持部材103を回転可能に設け、ローラ保持部材103に複数設けられたローラ104でチューブ105を押圧してチューブ105内の飲料水を送出するよう構成されている。
【0004】
本体101の空間102には、図示しないモータの駆動力を伝達する駆動軸106が設けられ、ローラ保持部材103が駆動軸106に装着されている。ローラ保持部材103は、駆動軸106と連結される回転駆動体107の両端に一対の回転支持体108を回転可能に嵌め合わせたものであって、複数のローラ104…が回転支持体108,108に回転可能に軸支されている。各ローラ104…は、カム機構によりラジアル方向に直線往復運動するよう構成されている。
【0005】
各ローラ104を回転可能に軸支する回転軸109は、一対の回転支持体108にラジアル方向に形成された長孔110に挿通された状態で保持され、両端部が回転駆動体107の外周縁に形成された複数のカム111…にそれぞれ当接している。各カム111は、回転駆動体107が正転したときに回転軸109を外向きに押し上げ、回転駆動体107が逆転したときに回転軸109を内向きに押し下げるよう構成されている。そして、ローラ104と本体101の空間102内壁との間には、飲料水を充填された図示しない包装容器と接続するチューブ105が組み付けられている。
【0006】
こうした従来のチューブポンプ100では、回転駆動体107を所定方向(図17に示す矢印方向)に正転させると、各カム111が正転しながら回転軸109を外向きに押し上げ、長孔110に沿って図17に示す押圧位置まで移動させる。各ローラ104は、回転軸111と一体的に図17に示す押圧位置まで移動すると、駆動軸106の回転力が回転駆動体107、回転駆動体107のカム111、回転支持体108の長孔110、回転軸109を介して伝達されて、回転駆動体107と一体的に回転し、本体101の空間102内壁との間でチューブ105を順次押し潰して変形させ、飲料水を一定量ずつ連続的にX方向に送出する。
【0007】
そして、飲食物供給装置の運転を長時間停止する場合などには、回転駆動体107を所定方向と反対方向(図18に示す矢印方向)に逆転させ、ローラ104のチューブ105に対する押圧力を解除する。回転駆動体107を逆転させると、カム111と回転軸109との位置関係が、図17に示す状態から図18に示す状態に変位し、回転軸109がカム111に押し上げられなって、フリーな状態になる。そのため、各ローラ104は、チューブ105に当接すると、チューブ105の復元力により内向きに押し下げられ、チューブ105を押し潰さない。
【0008】
よって、チューブポンプ100によれば、チューブポンプ100を長時間運転停止する場合などには、図18に示すように、ローラ保持部材103を逆転させて各ローラ104を内向きに押し下げ可能にしておけば、チューブ105がローラ104に長時間押し潰されて塑性変形することを防止できる。チューブ7が塑性変形すると、ローラ104によって押し潰された閉鎖箇所の間に充填される原液の流量にバラツキが生じ、それを回避できる点で有効である。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−217541号公報(第3〜4頁、第1図および第3図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のチューブポンプ100は、ローラ保持部材103の逆転時にチューブ105内の飲料水が逆流する問題があった。チューブポンプ100では、図17に示すように、回転軸109とカム111とがそれぞれ直接接触しており、ローラ保持部材103を正転させている間、回転軸109は、カム111から外向きの押圧力を受けると同時に、ローラ104を介してチューブ105から内向きの反力を受けている。そのため、図18に示すようにローラ保持部材103を逆転させると、回転軸109とカム111との間に摩擦抵抗が発生し、回転軸109がカム111を介して回転駆動体107と連れ回りすることがあった。この場合、ローラ104は、回転軸109と一体的に移動するため、チューブ105内の飲料水がY方向に押し戻されて、逆流してしまっていた。通常、チューブ105は、ローラ104に押し潰されて、図示しない包装容器からチューブポンプまでの飲食物が大気に触れないようにされているが、飲食物が逆流すると、大気に触れた飲食物がチューブ105を介して図示しない包装容器内に押し戻されて、包装容器内の飲食物全体を汚染するおそれがあり、衛生上好ましくなかった。
【0011】
そこで、本発明は、液体の逆流を防止することができるチューブポンプを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
よって、上記課題を解決するために、本発明のチューブポンプは、次のような構成を有している。
(1)複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプにおいて、ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結される回転板と、回転板に連結される支軸を保持するとともに、支軸と離れた位置でローラを回転可能に保持する一対のリンク板とを有し、ローラプレートにローラをチューブに対して垂直方向に移動させるガイドを形成し、ローラプレートが逆転したときに、一対のリンク板がローラをチューブから離間させることを特徴とする。
【0013】
(2)(1)に記載の発明において、ローラを支軸から離間させる方向に付勢する付勢手段を有することを特徴とする。
【0014】
(3)(1)又は(2)に記載の発明において、ローラプレートに支軸が移動可能に挿通される案内溝が形成されていることを特徴とする。
【0015】
(4)(1)乃至(3)の何れか1つに記載の発明において、ローラプレートにブレーキ力を与えるブレーキ部材を有することを特徴とする、
【0016】
(5)複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプにおいて、ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結された回転板と、回転板とローラとに連結され、ローラをローラプレートの遠心方向に付勢する付勢手段とを有し、回転板が逆転したときに、付勢手段の付勢力が弱められることを特徴とする。
【0017】
(6)(5)に記載の発明において、付勢手段がU字バネであって、回転板に対して当該回転板の中心から偏心した位置を中心とする円周方向に案内溝を形成し、U字バネの一端をローラに連結し、U字バネの他端を案内溝に挿通して、ローラプレートに連結し、回転板が逆転したときに、U字バネの一端が案内溝を移動して、開口部が広がるようにしたものであることを特徴とする。
【0018】
(7)複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプにおいて、ローラプレートにチューブ幅を規制するための凸部がローラ間に形成されていることを特徴とする。
【0019】
(8)(7)に記載の発明において、凸部をローラに設けることにより形成したことを特徴とする。
【0020】
また、上記課題を解決するために本発明の飲食物供給装置は、次のような構成を有している。
(9)複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプで飲食物を計量して受容器に供給する飲食物供給装置において、ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結される回転板と、回転板に連結される支軸を保持するとともに、支軸と離れた位置でローラを回転可能に保持する一対のリンク板とを有し、ローラプレートにローラをチューブに対して垂直方向に移動させるガイドを形成し、ローラプレートが逆転したときに、一対のリンク板がローラをチューブから離間させるチューブポンプを有することを特徴とする。
【0021】
(10)(9)に記載の発明において、ローラを支軸から離間させる方向に付勢する付勢手段を有することを特徴とする。
【0022】
(11)(9)又は(10)に記載の発明において、ローラプレートに支軸が移動可能に挿通される案内溝が形成されていることを特徴とする。
【0023】
(12)(9)又は(11)に記載の発明において、ローラプレートにブレーキ力を与えるブレーキ部材を有することを特徴とする。
【0024】
(13)複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプで飲食物を計量して受容器に供給する飲食物供給装置において、ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結された回転板と、回転板とローラとに連結され、ローラをローラプレートの遠心方向に付勢する付勢手段とを有し、回転板が逆転したときに、付勢手段の付勢力が弱められることを特徴とする。
【0025】
(14)(13)に記載の発明において、付勢手段がU字バネであって、回転板に対して当該回転板の中心から偏心した位置を中心とする円周方向に案内溝を形成し、U字バネの一端をローラに連結し、U字バネの他端を案内溝に挿通して、ローラプレートに連結し、回転板が逆転したときに、U字バネの一端が案内溝を移動して、開口部が広がるようにしたものであることを特徴とする。
【0026】
(15)複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプで飲食物を計量して受容器に供給する飲食物供給装置において、前記ローラプレートにチューブ幅を規制するための凸部が前記ローラ間に形成されていることを特徴とする。
【0027】
(16)(15)に記載の発明において、前記凸部をローラに設けることにより形成したことを特徴とする。
【0028】
なお、(7)あるいは(8)に記載の発明は、(1)乃至(6)に記載の発明と適宜組み合わせてもよい。また、(15)あるいは(16)に記載の発明は、(9)乃至(14)に記載の発明と適宜組み合わせてもよい。
【0029】
すなわち、回転板を逆転させたときに、一対のリンク板が回転板の回転力を直線運動に変換してローラに伝達し、ローラをガイドに沿ってチューブに対して垂直方向に移動させてチューブから離間させるので、ローラは、回転板の回転力を直接伝達されてチューブを押し潰した状態で逆転方向に移動することがなく、チューブ内の飲食物などの液体を逆流させることを防止できる。
【0030】
また、ローラは、付勢手段により遠心方向に付勢されて、チューブに押し当てられており、回転板が逆転すると、一対のリンク板がその付勢力に反してローラをチューブから離間させるため、回転板が逆転するまでチューブを確実に押し潰し続けることができる。
【0031】
また、回転板の正転開始時は、支軸が案内溝内を移動して、回転板とローラプレートとが一体的に回転しないが、支軸が案内溝に係止されると、回転板とローラプレートとが一体的に正転し始めるため、ローラは、チューブを完全に押し潰してから飲食物などの液体を圧送することになり、飲食物などの液体を常に正確な流量で圧送することができる。また、回転板の逆転開始時は、支軸が案内溝内を移動して、回転板とローラプレートとが一体的に回転しないが、支軸が案内溝に係止されると、回転板とローラプレートとが一体的に逆転し始めるため、ローラは、チューブを押圧しながら逆転方向に移動せず、原液の逆流をより確実に防止することができる。
【0032】
また、回転板の回転方向を逆転から正転に変更したときに、ローラは、チューブに当接して摩擦抵抗を発生し、回転板の回転力を支軸、一対のリンク板などを介して伝達されて、チューブを完全に押し潰す前に回転板と連れ回りしようとするが、ローラプレートがブレーキ部材との間に摩擦抵抗を発生し、その摩擦抵抗がブレーキ力となってローラプレートの回転を阻止するので、ローラは常に完全にチューブを押し潰した後にチューブをしごき始め、原液を圧送する流量を安定させることができる。
【0033】
また、回転板とローラとを付勢手段で連結した場合、回転板のみを逆転させると、回転板を逆転させたときに付勢手段の付勢力が弱まり、回転板を正転させると、その逆に付勢手段の付勢力が強くなるので、簡単な構造でローラの押圧力を調節することができる。
【0034】
また、回転板に案内溝を形成して、U字バネを回転板の案内溝に摺動可能に係合させるとともに、ローラに連結すると、回転板が逆転したときに、U字バネの一端が案内溝内を摺動するが、案内溝は回転板の中心から偏心した位置を中心とする円周に沿って形成されているため、回転板が逆転したときに、U字バネは、開口部が広がって、支点が荷重の小さい位置に移動し、付勢力が低下するので、簡単な構造でローラの押圧力を調節することができる。
【0035】
また、ローラプレートにチューブ幅を規制するための凸部をローラ間に形成することにより、停止時にチューブが変形したとしても、使用時にローラプレートを正回転させると、ローラプレートに形成された凸部により、変形していたチューブが元の形状に戻される。したがって、チューブの変形による供給流量の変化を少なくすることができる。また、この場合には、ローラプレートを逆転させないので、チューブ内の飲食物などの液体が逆流することもない。
【0036】
そして、凸部をローラに設けることにより形成することにより、凸部とチューブとの間で発生する摩擦力を低減させることができる。これにより、ローラプレートを回転させるための駆動源を小型化することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
(第1実施の形態)
次に、本発明に係る飲食物供給装置の第1実施の形態について図面を参照して以下に説明する。図7は、飲食物供給装置1の概略構成図である。
飲食物供給装置1は、大きく分けて上部に配置される容器収納庫3、その容器収納庫3内に収納された包装容器4内の飲食物(オレンジジュースなどの濃縮された原液、以下、「原液」という。)を所定量注入する飲食物注入部5、そして、注入された原液を受けるための給水部6とから構成される。包装容器4は、原液を殺菌包装したものであり、プラスチック容器、ビニール容器あるいは紙容器などの様々な形態のものがある。ところで、図示した飲食物供給装置1は、包装容器4と飲食物注入部5とを1セット有するものであるが、もちろん、2セット以上を有するものであってもよい。
【0038】
飲食物注入部5は、包装容器4からのチューブ7が組み付けられて、包装容器4内の原液を所定量注入するチューブポンプを内蔵している。チューブ7の注入口近傍には、水やソーダ水などの希釈水を一定量注入する希釈水ノズル8が設けられ、給水部6のトレー9上に置かれたカップ10に原液と希釈水とを供給するようになっている。
【0039】
図1は、飲食物注入部5の内部構造を示す側面図であって、チューブ押圧状態を示している。図2は、飲食物注入部5の内部構造を示す側面図であって、チューブ開放状態を示している。
飲食物注入部5は、図1及び図2に示すように、チューブ7の位置決めを行うチューブガイド部材11と、円周方向に等間隔に配設された3個のローラ20を回転可能に保持するローラ保持部材12と、チューブ7の注入口を開放又は閉止するピンチバルブ13とがボディ14に設けられ、それらを覆うようにカバー15がボディ14に取り付けられている。そして、チューブポンプは、主として、チューブ7、ローラ保持部材12、ボディ14、カバー15などによって構成されている。
【0040】
図3は、飲食物注入部5の内部構造を示す正面図である。
チューブガイド部材11及びローラ保持部材12、ピンチバルブ13は、チューブガイド部材11に保持されたチューブ7を引き下ろすだけでチューブ7をローラ保持部材12からピンチバルブ13へと取り付けることができるように、上下一列に配設されている。ローラ保持部材12は、ボディ14に形成された凹部16内に回転可能に保持されている。すなわち、凹部16には、ボディ14に内設された図示しないモータとギヤなどを介して連結する駆動軸17が水平に掛け渡され、ローラ保持部材12は、その駆動軸17を挿し通された状態で凹部16内に配設されている。そして、ローラ保持部材12には、凹部16の内壁に固設されたブレーキ部材18が当接し、ローラ保持部材12の回転に対するブレーキ力を発生するようになっている。このブレーキ部材18は、ゴムやプラスチックなど、ローラ保持部材12と擦れ合ってもゴミなどを発生しにくいものが好ましい。
【0041】
図4は、チューブ押圧状態のローラ保持部材12の平面図である。図5は、図4のHH断面図である。
ローラ保持部材12は、駆動軸17に遊嵌されるポンプシャフト21の両端に一対のローラプレート22,22を固定したものであり、駆動軸17と連結される回転板23,23を回転可能に保持している。回転板23,23は、円周方向に等間隔に取り付けられる3本の支軸24でローラプレート22,22と連結され、各支軸24は、一対のローラプレート22,22に円周方向に等間隔に形成された案内溝25…にそれぞれ挿通されている。その案内溝25の外側には、長孔(特許請求の範囲の「ガイド」に相当。)27が、案内溝25の一端に対応する位置からローラプレート22の径方向に長く形成され、ローラ20を回転可能に軸支する回転軸26がそれぞれ挿通されている。その回転軸26は、リンク部材28を介して支軸28と連結され、回転板23,23の回転に応じて長孔27内を直線往復運動するようになっている。
【0042】
図6は、リンク部材28の外観斜視図である。
リンク部材28は、一対のリンク板29,29を連結部30で連結してコの字形に形成し、一対のリンク板29,29を同期的に動作させるようにしたものである。リンク部材28には、支軸24がリンク板29,29及び連結部30に貫き通される一方、ローラ20の回転軸26が、リンク部材28の開口部内にローラ20を配設するように一対のリンク板29,29に保持されている。そして、一対のリンク板29,29には、ローラ20の回転軸26を摺動可能に支持する支持ピン31,31が設けられ、その支持ピン31,31に取り付けられた付勢バネ32,32によってローラ20の回転軸26が支軸24から離間する方向に付勢されている。
【0043】
ここで、ローラ保持部材12には、図4及び図5に示すように、チューブ7をローラ20に対して位置合わせする位置合わせ機構がリンク部材28の間に設けられている。一対のローラプレート22,22の間には、チューブガイドブロック33,33がチューブ7を挟むように対向配置され、ガイドピン34,34が、ローラプレート22,22からチューブガイドブロック33,33を突き抜けるように挿通されている。ガイドピン34,34の先端部には、プラスチックを円筒中空形状に成形したチューブガイドホルダ35が取り付けられ、チューブ7をカバー15の内壁に沿わせ、ローラ20に位置合わせするようになっている。
【0044】
次に、上記構成を有する飲食物供給装置1の作用について説明する。
飲食物供給装置1は、図1に示すように、ローラ20でチューブ7を押し潰して2箇所の閉鎖箇所を設け、その閉鎖箇所に原液を充填した状態で待機している。そして、例えば、利用者が飲食物供給装置1からオレンジジュースを選択すると、図7に示すように、カップ10が給水トレイ9上に載置され、飲食物注入部5からカップ10にオレンジジュースの原液が所定量吐出されるとともに、希釈水ノズル8からカップ10に水が所定量注入される。
【0045】
飲食物注入部5は、オレンジジュースの供給指令を受けると、図示しないモータが駆動軸17を所定方向へ回転させ、回転板23を図1の図中矢印方向(以下、「正転方向」という。)K1に回転させるため、その回転力が支軸24、案内溝25,25、ローラプレート22,22へと伝達されて、ローラ保持部材12が図1の正転方向K1に回転する。ローラ保持部材12が120度回転すると、チューブ7の2箇所の閉鎖箇所の間に充填された原液の量だけがローラ20でしごかれて下方に圧送される。また、それと同時に、原液が包装容器4からチューブ7内に流れ込み、次のローラ20によってチューブ7が再び押し潰されて閉鎖される。従って、1回の回転で圧送される原液の流量は2個の閉鎖箇所の間に充填されたものだけであり、図示しないモータが駆動軸17を所定量回転させれば、カップ10に所定量注入されることになる。
【0046】
そして、ピンチバルブ13は、オレンジジュースの供給指令があると、チューブ7の注入口を開放するが、その他のときには、チューブ7の注入口を押し潰して密閉し、外気に触れるのを防ぐようになっている。これは、チューブ7内の原液が外気に触れるとカビの発生及び微生物の繁殖、原液の腐食が懸念されるため、チューブ7の清潔性を保つようにするためである。
【0047】
一方、例えば、飲食物供給装置1を長時間停止する場合には、ローラ20の押圧力によってチューブ7が塑性変形することを防止するために、回転板23を図2の図中矢印方向(以下、「逆転方向」という。)K2に回転させて、図2に示すようにローラをチューブ7から離間させる。
図示しないモータが駆動軸17を所定方向と反対方向に回転させると、回転板23,23が逆転し、支軸24が案内溝25に沿って図2の逆転方向K2に移動する。リンク部材28は、支軸24の回転運動を直線運動に変換して回転軸26に伝達し、回転軸26を長孔27に沿って内向きに移動させ、ローラ20をチューブ7から離間させる。そして、支軸24が案内溝25の端部に係止されると、回転板23の回転力が支軸24からローラプレート22に伝達され、ローラ保持部材12が図2の逆転方向K2に回転する。尚、この場合も、ピンチバルブ13は、チューブ7の清潔性を保つようにチューブ7を密閉している。
【0048】
そして更に、飲食物供給装置1を再び待機状態にする場合には、図示しないモータが駆動軸17を所定方向に回転させ、回転板23を図1の正転方向K1に回転させるので、支軸24がローラプレート22の案内溝25に沿って図1の正転方向K1に移動する。リンク部材28は、支軸24の回転運動を直線運動に変換して回転軸26に伝達し、回転軸26を長孔27に沿って外向きに移動させ、ローラ20をチューブ7に押し付ける。チューブ7には、原液が包装容器4から送り出されて充填されているので、ローラ20で閉鎖された閉鎖箇所の間には、所定量の原液が充填されることになる。
【0049】
従って、本実施の形態の飲食物供給装置1によれば、回転板23,23を逆転させると、回転板23,23のみが回転し、リンク部材28が支軸24の回転運動を直線運動に変換して回転軸26をガイド27に沿って内向きに移動させ、ローラ20をチューブ7から離間させるため、ローラ20は、回転板23,23の回転力を直接伝達されてチューブ7を押し潰した状態で図2の逆転方向K2に移動することがなく、チューブ7内の原液を包装容器4内に逆流させることを防止することができる。そのため、包装容器4内の原液が汚染されず、清潔性を保つことができる。
【0050】
また、本実施の形態の飲食物供給装置1によれば、ローラ20は、リンク部材28を介して支軸24で外向きに押し出されるのに加え、付勢バネ32で支軸30から離間する方向、すなわち、チューブ7に対して垂直に押し当てられる方向に付勢されているため、回転板23,23が逆転するまで確実にチューブ7をローラ20で押し潰し続けることができる。
【0051】
また、本実施の形態の飲食物供給装置1によれば、回転板23,23の正転開始時は、支軸24が案内溝25,25内を移動して、回転板23,23とローラプレート22,22とが一体的に回転しないが、支軸24が案内溝25,25に係止されると、ローラプレート22,22と回転板23,23とが一体的に正転し始めるため、ローラ20は、チューブ7を完全に押し潰してからチューブ7をしごき始めることになり、原液を常に正確な流量で圧送することができる。また、回転板23の逆転開始時は、支軸24が案内溝25,25内を移動して、ローラプレート22と回転板23,23とが一体的に回転しないが、支軸24が案内溝25,25に係止されると、ローラプレート22と回転板23,23とが一体的に逆転し始めるため、ローラ20は、チューブ7を押圧しながら図2の逆転方向K2に移動することがなく、原液の逆流をより確実に防止することができる。そのため、従来技術のチューブポンプ100のように複雑なカム機構を設けなくても、簡単な円弧状の案内溝25を形成するだけでローラ20をガイドに沿って移動させることができる。
【0052】
さらに、本実施の形態の飲食物供給装置1によれば、チューブポンプを図2に示すチューブ開放状態から図1に示すチューブ押圧状態にするために回転板23を正転させたときに、ローラ20は、チューブ7に当接してチューブ7との間に摩擦抵抗を発生し、回転板23の回転力を支軸24からリンク部材28、回転軸26を介して伝達され、チューブ7を完全に押し潰す前に回転板23と連れ回りしようとするが、ローラ保持部材12のローラプレート22がブレーキ部材18との間に摩擦抵抗を発生し、その摩擦抵抗がブレーキ力となってローラプレート22の回転を阻止するので、ローラ20は常に完全にチューブ7を押し潰した後にチューブ7をしごき始め、原液を圧送する流量を安定させることができる。
【0053】
(第2実施の形態)
続いて、本発明の飲食物供給装置の第2実施の形態について説明する。図8は、第2実施の形態の飲食物供給装置に使用されるローラ保持部材40の平面図であって、チューブ押圧状態を示している。図9は、第2実施の形態の飲食物供給装置に使用されるローラ保持部材40の平面図であって、チューブ開放状態を示している。
第2実施の形態の飲食物供給装置は、第1実施の形態の飲食物供給装置1と飲食物注入部5に取り付けられるローラ保持部材40の構造が相違している。よって、ここでは、第1実施の形態と相違するローラ保持部材40について詳細に説明し、第1実施の形態と同様の構成については説明及び図面に同一符号を用いることにする。
【0054】
ローラ保持部材40は、図8及び図9に示すように、ローラ20を回転可能に保持するローラプレート42に回転板43が回転可能に保持され、その回転板43に駆動軸17が連結されるようになっている。ローラプレート42には、ローラ20を回転可能に軸支する回転軸44が遠心方向に進退可能に保持される一方、回転板43には案内溝45が円周方向に形成され、U字バネ46が回転軸44を遠心方向に付勢するように配設されている。U字バネ46は、一端が回転軸44に連結される一方、他端が案内溝45に挿通されて、ローラプレート42に連結されている。ここで、U字バネ46は、開口部を開く方向に付勢力を有している。
【0055】
図10は、図8のA部拡大図である。
案内溝45は、U字バネ46の端部を挿通するための挿通部45aが回転板43の径方向に形成され、その挿通部45aと接続するように円弧状の摺動部45bが形成されている。摺動部45bは、回転板43の中心M1から偏心した位置にある点M2を中心とする円周方向に形成されている。このように点M2を偏心させているのは、摺動部45bの挿通部45a側端部と反挿通部45a側端部とで回転板43の中心M1までの距離を変えることにより、回転板43が正転したときには、U字バネ46の支点を荷重の大きくなる位置に移動させ、回転板43が逆転したときには、U字バネ46の支点を荷重の小さくなる位置に移動させるようにするためである。
【0056】
より具体的には、点M2は、挿通部45aの軸線Bを中心M1を基点としてローラ保持部材40の逆転方向(図9の図中矢印方向K4)にD度回転させた軸線C上に設け、その点M2を中心とする円周に沿って摺動部45bを形成している。摺動部45bは、挿通部45aの軸線Bと、その軸線Bを中心M1を基点としてローラ保持部材40の正転方向(図8の図中矢印方向K3)にF度回転させた軸線Eとの間に形成されている。尚、本実施の形態では、D=65、F=60で形成している。
【0057】
上記第2実施の形態の飲食物供給装置は、次のように作用する。
図8に示すように、回転板43が図中矢印方向K3に正転すると、U字バネ46の一端が案内溝45の挿通部45a側端部に係止され、その回転力が回転板43の案内溝45からU字バネ46、ローラ保持部材42へと伝達されて、ローラ保持部材42が回転板43と一体的に正転する。ここで、摺動部45bは、挿通部45a側端部が反挿通部45a側の端部より回転板43の中心M1までの距離が長いので、U字バネ46は、開口部を押し縮められる方向に力を伝達されて、支点が回転軸44側に移動し、付勢力が強くなる。そのため、ローラ20は、所定の押圧力でチューブ7を押し付けて確実に押し潰し、ローラ保持部材40と一体的に正転する際に、チューブ7の閉鎖箇所の間に充填された原液をしごいて下方に圧送する。
【0058】
一方、回転板43が図9の図中矢印方向K4に逆転すると、U字バネ46の端部が摺動部45b内を挿通部45a側端部から反挿通部45a側端部に向かって移動して反挿通部45a側端部に係止され、その回転力が回転板43の案内溝45からU字バネ46、ローラ保持部材42へと伝達されて、ローラ保持部材42が回転板43と一体的に逆転する。ここで、反挿通部45a側端部は、挿通部45a側端部より回転板M1までの距離が短いので、U字バネ46は、開口部が図8に示す寸法W1から図9に示す寸法W2まで広がって、支点が反回転軸44側に移動し、付勢力が弱くなる。そのため、ローラ20は、チューブ7の復元力によりローラ保持部材42の中心に向かって押し戻され、ローラ保持部材40と一体的に逆転する際に、チューブ7を押し潰さない。
【0059】
よって、第2実施の形態の飲食物供給装置によれば、回転板43の回転方向によってU字バネ46の支点の位置を変えて、付勢力の大きさを調節するので、第1実施の形態より簡単な構造でチューブ7の押圧力を調節することができる。
【0060】
(第3実施の形態)
続いて、本発明の飲食物供給装置の第3実施の形態について説明する。図11は、第3実施の形態の飲食物供給装置に使用されるローラ保持部材50の平面図である。図12は、ローラ保持部材50の正面図である。図13は、図12に示すA−A線における断面図である。
第3実施の形態の飲食物供給装置は、第1実施の形態の飲食物供給装置1と飲食物注入部5に取り付けられるローラ保持部材50の構造が相違している。よって、ここでは、第1実施の形態と相違するローラ保持部材50について詳細に説明し、第1実施の形態と同様の構成については説明及び図面に同一符号を用いることにする。
【0061】
ローラ保持部材50は、図11および図12に示すように、ローラ20を回転可能に保持するローラプレート52の中心に形成された軸孔51に駆動軸17が連結されるようになっている。ローラプレート52には、ローラ20を回転可能に軸支する回転軸54が半径方向に移動可能に保持され、U字バネ56が回転軸54を外側(径方向)に付勢するように配設されている。U字バネ56は、一端が回転軸54に連結される一方、他端が係止溝55に係止されている。ここで、U字バネ56は、開口部を開く方向に付勢力を有している。
【0062】
そして、ローラプレート52には、図12に示すように、凸部53が形成されている。この凸部53は、チューブ7の幅を規制するためのものである。凸部53は、ローラプレート52によって回転可能に保持されている3つのローラ20間にそれぞれ形成されている。すなわち、凸部53はローラプレート52に3箇所形成されている。このように、ローラプレート52に凸部53を形成することにより、ローラ20により押し潰されて変形したチューブ7を、元の形状に復元することができるようになっている。
【0063】
上記第3実施の形態の飲食物供給装置は、次のように作用する。
駆動軸17が回転(正回転)すると、その回転力がローラプレート52へと伝達されて、ローラ保持部材50が回転(正回転)する。ここで、ローラ20は、U字バネ56により外側(U字バネが開口する方向)へ付勢されている。そのため、ローラ20は、所定の押圧力でチューブ7を押し付けて確実に押し潰し、ローラ保持部材50と一体的に正転する際に、チューブ7の閉鎖箇所の間に充填された原液をしごいて下方に圧送する。
【0064】
そして、駆動軸17の回転(正回転)が止まると、ローラ保持部材50の回転(正回転)が停止する。この状態では、チューブ7がローラ20により押し潰されている。このため、次回の使用時に、チューブ7が変形していることにより、ローラ20によって押し潰された閉鎖箇所の間に充填される原液の流量にバラツキが生じて供給流量が変化してしまうおそれがある。
【0065】
ところが、本実施の形態に係る飲食物供給装置では、次回の使用時に、ローラ保持部材50が回転すると、チューブ7においてローラ20によって押し潰されていた箇所は、凸部53からチューブ7を元の状態に戻そうとする力を受ける。このため、凸部53がチューブ7の変形箇所を通過すると、チューブ7の変形がほとんどなくなる。
【0066】
よって、第3実施の形態の飲食物供給装置によれば、ローラプレート52を逆回転させずに、チューブ7の変形による供給流量の変化を少なくすることができる。また、ローラプレート52を逆転させないので、チューブ7内の原液が逆流することもない。
【0067】
(第4実施の形態)
続いて、本発明の飲食物供給装置の第4実施の形態について説明する。図14は、第4実施の形態の飲食物供給装置に使用されるローラ保持部材60の平面図である。図15は、ローラ保持部材60の正面図である。図16は、図15に示すA−A線における断面図である。
第4実施の形態の飲食物供給装置は、第1実施の形態の飲食物供給装置1と飲食物注入部5に取り付けられるローラ保持部材60の構造が相違している。よって、ここでは、第1実施の形態と相違するローラ保持部材60について詳細に説明し、第1実施の形態と同様の構成については説明及び図面に同一符号を用いることにする。
【0068】
ローラ保持部材60は、図14および図15に示すように、ローラ20を回転可能に保持するローラプレート62の中心に形成された軸孔61に駆動軸17が連結されるようになっている。ローラプレート62には、ローラ20を回転可能に軸支する回転軸64が半径方向に移動可能に保持され、U字バネ66が回転軸64を外側(半径方向)に付勢するように配設されている。U字バネ66は、一端が回転軸64に連結される一方、他端が係止溝65に係止されている。ここで、U字バネ66は、開口部を開く方向に付勢力を有している。
【0069】
そして、ローラプレート62には、図15および図16に示すように、ローラ63が設けられている。このローラ63は、チューブ7の幅を規制するためのものである。ローラ63は、図15に示すように、半分がローラプレート63に内蔵され、半分がローラプレート63の表面から突出して凸部を形成している。そして、ローラ63は、ローラプレート63によって回転可能に保持されている。このローラ63は、図16に示すように、3つのローラ20間にそれぞれ設けられている。すなわち、ローラ63はローラ保持部材60に3つ設けられている。このように、ローラ保持部材60に新たにローラ63を設けることにより、ローラ20により押し潰されて変形したチューブ7を、元の形状に復元することができるようになっている。
【0070】
上記第4実施の形態の飲食物供給装置は、次のように作用する。
駆動軸17が回転(正回転)すると、その回転力がローラプレート62へと伝達されて、ローラ保持部材60が回転(正回転)する。ここで、ローラ20は、U字バネ66により外側(U字バネが開口する方向)へ付勢されている。そのため、ローラ20は、所定の押圧力でチューブ7を押し付けて確実に押し潰し、ローラ保持部材60が回転(正回転)する際に、チューブ7の閉鎖箇所の間に充填された原液をしごいて下方に圧送する。
【0071】
そして、駆動軸17の回転(正回転)が止まると、ローラ保持部材60の回転(正回転)が停止する。この状態では、チューブ7がローラ20により押し潰されている。このため、次回の使用時に、チューブ7が変形していることにより、ローラ20によって押し潰された閉鎖箇所の間に充填される原液の流量にバラツキが生じて供給流量が変化してしまうおそれがある。
【0072】
ところが、本実施の形態に係る飲料物供給装置では、次回の使用時に、ローラ保持部材60が回転すると、チューブ7においてローラ20によって押し潰されていた箇所は、ローラ63からチューブ7を元の状態に戻そうとする力を受ける。このため、ローラ63がチューブ7の変形箇所を通過すると、チューブ7の変形がほとんどなくなる。ここで、第3の実施の形態のように、ローラプレート52に凸部53を形成する場合に比べ、本実施の形態のように、ローラプレート62にローラ63を設ける方が、チューブ7との摩擦が小さくなるので、小さなトルクでローラ保持部材60を回転させることができる。
【0073】
よって、第4実施の形態の飲食物供給装置によれば、ローラプレート62を逆回転させずに、チューブ7の変形による供給流量の変化を少なくすることができる。また、ローラプレート62を逆転させないので、チューブ7内の原液が逆流することもない。さらに、チューブ7との摩擦を低減させることができるので、ローラ保持部材60を回転させるための駆動源を小型化することができる。
【0074】
以上、本発明に係る飲食物供給装置の一実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0075】
(1)例えば、上記実施の形態では、飲食物供給装置にチューブポンプを内蔵したが、それに限定されるものではなく、流量計など、液体を正確な流量で供給するものに使用してもよい。
【0076】
(2)例えば、上記第2の実施の形態では、ローラ20の回転軸44を付勢する付勢手段としてU字バネ46を使用した。それに対して、ローラプレートに回転板の案内溝に挿通される突起を設け、回転板の逆転時にスプリングの付勢力が弱められるように、突起とローラの回転軸とをスプリングで接続してもよい。
【0077】
(3)例えば、上記第3あるいは第4の実施の形態に係る飲食物供給装置と上記第1または第2の実施の形態に係る飲食物供給装置を任意に組み合わせてもよい。
【0078】
【発明の効果】
よって、本発明のチューブポンプによれば、複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプにおいて、ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結される回転板と、回転板に連結される支軸を保持するとともに、支軸と離れた位置でローラを回転可能に保持する一対のリンク板とを有し、ローラプレートにローラをチューブに対して垂直方向に移動させるガイドを形成し、ローラプレートが逆転したときに、一対のリンク板がローラをチューブから離間させるので、ローラは、回転板の回転力を直接伝達されてチューブを押し潰した状態で逆転方向に移動することがなく、チューブ内の飲食物などの液体を逆流させることを防止できる。
【0079】
また、本発明のチューブポンプによれば、複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプにおいて、ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結された回転板と、回転板とローラとに連結され、ローラをローラプレートの遠心方向に付勢する付勢手段とを有し、回転板が逆転したときに、付勢手段の付勢力が弱められるので、簡単な構造でローラの押圧力を調節することができる。
【0080】
また、本発明のチューブポンプによれば、複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプにおいて、ローラプレートにチューブ幅を規制するための凸部がローラ間に形成されているので、停止時にチューブが変形したとしても、使用時にローラプレートを正回転させると、ローラプレートに形成された凸部により、変形していたチューブが元の形状に戻される。したがって、チューブの変形による供給流量の変化を少なくすることができる。また、この場合には、ローラプレートを逆転させないので、チューブ内の飲食物などの液体が逆流することもない。
【0081】
また、本発明のチューブポンプによれば、凸部をローラに設けることにより形成したので、凸部とチューブとの間で発生する摩擦力を低減させることができる。これにより、ローラプレートを回転させるための駆動源を小型化することができる。
【0082】
また、本発明の飲食物供給装置によれば、複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプで飲食物を計量して受容器に供給する飲食物供給装置において、ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結される回転板と、回転板に連結される支軸を保持するとともに、支軸と離れた位置でローラを回転可能に保持する一対のリンク板とを有し、ローラプレートにローラをチューブに対して垂直方向に移動させるガイドを形成し、ローラプレートが逆転したときに、一対のリンク板がローラをチューブから離間させるチューブポンプを有するので、ローラは、回転板の回転力を直接伝達されてチューブを押し潰した状態で逆転方向に移動することがなく、チューブ内の飲食物などの液体を逆流させることを防止できる。
【0083】
また、本発明の飲食物供給装置によれば、複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプで飲食物を計量して受容器に供給する飲食物供給装置において、ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結された回転板と、回転板とローラとに連結され、ローラをローラプレートの遠心方向に付勢する付勢手段とを有し、回転板が逆転したときに、付勢手段の付勢力が弱められるので、簡単な構造でローラの押圧力を調節することができる。
【0084】
また、本発明の飲食物供給装置によれば、複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出する飲食物供給装置において、ローラプレートにチューブ幅を規制するための凸部がローラ間に形成されているので、停止時にチューブが変形したとしても、使用時にローラプレートを正回転させると、ローラプレートに形成された凸部により、変形していたチューブが元の形状に戻される。したがって、チューブの変形による供給流量の変化を少なくすることができる。また、この場合には、ローラプレートを逆転させないので、チューブ内の飲食物などの液体が逆流することもない。
【0085】
また、本発明の飲食物供給装置によれば、凸部をローラに設けることにより形成したので、凸部とチューブとの間で発生する摩擦力を低減させることができる。これにより、ローラプレートを回転させるための駆動源を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態において、飲食物供給装置に内蔵される飲食物注入部の内部構造を示す側面図であって、チューブ押圧状態を示している。
【図2】 同じく、飲食物供給装置に内蔵される飲食物注入部の内部構造を示す側面図であって、チューブ開放状態を示している。
【図3】 同じく、飲食物供給装置に内蔵される飲食物注入部の内部構造を示す正面図である。
【図4】 同じく、チューブ押圧状態のローラの平面図である。
【図5】 同じく、図4のHH断面図である。
【図6】 同じく、リンク部材の外観斜視図である。
【図7】 同じく、飲食物供給装置の概念図である。
【図8】 本発明の第2実施の形態に係り、ローラ保持部材の平面図であって、チューブ押圧状態を示している。
【図9】 同じく、ローラ保持部材の平面図であって、チューブ開放状態を示している。
【図10】 同じく、図8のA部拡大図である。
【図11】 本発明の第3実施の形態に係り、ローラ保持部材の平面図である。
【図12】 同じく、ローラ保持部材の正面図である。
【図13】 同じく、図12のAA断面図である。
【図14】 本発明の第4実施の形態に係り、ローラ保持部材の平面図である。
【図15】 同じく、ローラ保持部材の正面図である。
【図16】 同じく、図15のAA断面図である。
【図17】 従来のチューブポンプの平面図であって、チューブ押圧状態を示している。
【図18】 従来のチューブポンプの主要部の平面図であって、チューブ開放状態を示している。
【符号の説明】
1 飲食物供給装置
4 包装容器
5 飲食物注入部
7 チューブ
10 カップ
14 ボディ
15 カバー
17 駆動軸
18 ブレーキ部材
20 ローラ
22 ローラプレート
23 回転板
24 支軸
25 案内溝
26 回転軸
27 長孔
29 リンク板
42 ローラプレート
43 回転板
44 回転軸
45 案内溝
46 U字バネ
53 凸部
63 ローラ

Claims (10)

  1. 複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプにおいて、
    前記ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結される回転板と、
    前記回転板に連結される支軸と、
    前記支軸を保持するとともに、前記支軸と離れた位置で前記ローラを回転可能に保持する一対のリンク板と
    を有し、
    前記ローラプレートに、前記ローラを前記チューブに対して垂直方向に移動させるガイドが形成され、前記支軸が移動可能に挿通される案内溝が、前記ローラプレートの円周方向に形成され、
    前記回転板が回転することで前記支軸が前記案内溝に沿って移動し、前記一対のリンク板が、前記支軸の回転運動を直線運動に変換し、前記ローラを前記ガイドに沿って移動させることで前記チューブから離間させることを特徴とするチューブポンプ。
  2. 請求項1に記載するチューブポンプにおいて、
    前記ローラを前記支軸から離間させる方向に付勢する付勢手段を有することを特徴とするチューブポンプ。
  3. 複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプにおいて、
    前記ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結された回転板と、
    前記回転板と前記ローラとに連結され、前記ローラを前記ローラプレートの遠心方向に付勢する付勢手段とを有し、
    前記付勢手段がU字バネであって、
    前記回転板に対して当該回転板の中心から偏心した位置を中心とする円周方向に案内溝を形成し、
    前記U字バネの一端を前記ローラに連結し、前記U字バネの他端を前記案内溝に挿通して、前記ローラプレートに連結し、
    前記回転板が逆転したときに、前記U字バネの一端が案内溝を移動して、前記U字バネの付勢力が弱められ、開口部が広がるようにしたものであることを特徴とするチューブポンプ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のチューブポンプにおいて、
    前記ローラプレートにチューブ幅を規制するための凸部が前記ローラ間に形成されていることを特徴とするチューブポンプ。
  5. 請求項4に記載するチューブポンプにおいて、
    前記凸部をローラにより形成したことを特徴とするチューブポンプ。
  6. 複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプで飲食物を計量して受容器に供給する飲食物供給装置において、
    前記ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結される回転板と、
    前記回転板に連結される支軸と、
    前記支軸を保持するとともに、前記支軸と離れた位置で前記ローラを回転可能に保持する一対のリンク板と
    を有し、
    前記ローラプレートに、前記ローラを前記チューブに対して垂直方向に移動させるガイドが形成され、前記支軸が移動可能に挿通される案内溝が、前記ローラプレートの円周方向に形成され、
    前記回転板が回転することで前記支軸が前記案内溝に沿って移動し、前記一対のリンク板が、前記支軸の回転運動を直線運動に変換し、前記ローラを前記ガイドに沿って移動させることで前記チューブから離間させるチューブポンプを有することを特徴とする飲食物供給装置。
  7. 請求項6に記載する飲食物供給装置において、
    前記ローラを前記支軸から離間させる方向に付勢する付勢手段を有することを特徴とする飲食物供給装置。
  8. 複数のローラが円周上に配置されたローラプレートを正回転させることにより、チューブを押圧してチューブ内の液体を送出するチューブポンプで飲食物を計量して受容器に供給する飲食物供給装置において、
    前記ローラプレートに対して回転可能に保持され、駆動手段と連結された回転板と、
    前記回転板と前記ローラとに連結され、前記ローラを前記ローラプレートの遠心方向に付勢する付勢手段とを有し、
    前記付勢手段がU字バネであって、
    前記回転板に対して当該回転板の中心から偏心した位置を中心とする円周方向に案内溝を形成し、
    前記U字バネの一端を前記ローラに連結し、前記U字バネの他端を前記案内溝に挿通して、前記ローラプレートに連結し、
    前記回転板が逆転したときに、前記U字バネの一端が案内溝を移動して、前記U字バネの付勢力が弱められ、開口部が広がるようにしたものであることを特徴とする飲食物供給装置。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の飲食物供給装置において、
    前記ローラプレートにチューブ幅を規制するための凸部が前記ローラ間に形成されていることを特徴とする飲食物供給装置。
  10. 請求項9に記載する飲食物供給装置において、
    前記凸部をローラにより形成したことを特徴とする飲食物供給装置。
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