JP2005030101A - 建造物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基礎構造体20と、当該基礎構造体の上面に載置されている上部構造体10と、を備える建造物(広告塔T)であって、前記上部構造体の下面と前記基礎構造体の上面とは、縁が切られた状態であり、かつ、直接的又は間接的に接した状態となっており、前記上部構造体と前記基礎構造体との間には、鉛直方向変位を減衰する制震機構30が介設されていることを特徴とする建造物とした。
【選択図】 図1
Description
また、上部構造体は基礎構造体の上面に載置されているが、上部構造体と基礎構造体との間に、せん断力を伝達させるためのシアキー等を設けることは載置という支持形式を妨げるものではなく、前記上部構造体の下面と前記基礎構造体の上面とは直接的に接していても、他の部材を介して間接的に接していてもよい。
また、速度依存型の制震機構は、部材が生ずる速度(振動数)に依存してエネルギ吸収を行う機構を有するものであり、粘性ダンパ、粘弾性ダンパ、オイルダンパ等が代表的である。
なお、制震機構は、基盤部に接合されている上部接合部材と、当該上部接合部材に対して回動自在に接合されている下部接合部材と、中空箱型構造体に接合されている支持部材と、前記下部接合部材と前記支持部材の間に介設されている制震装置から構成することもできる。
なお、以下は、建造物としては、塔状比が大きい、細長の直方体である広告塔Tを例としてその説明を行う。
図1,図2に示すように、本発明の広告塔Tは、上部構造体10と、基礎構造体20と、制震機構30と、を主要部として形成されている。
上部構造体10は鉄筋コンクリート構造であり、鉛直方向に立設している塔体部11と、当該塔体部11の下端に設けられている基盤部12とから形成されている。
塔体部11は広告を行うための役割を奏するものであり、所定寸法で細長形状に形成されている。
また、基盤部12は、塔体部11を基礎構造体20の上面に安定して載置するために、塔体部11より断面積が大きい直方体(立方体)盤形状に形成されている。
基礎構造体20も鉄筋コンクリート構造であり、中空部を有する直方体の箱型形状に形成されている。この基礎構造体20は、それぞれが矩形板状である、上面部21、下面部22及び四周の壁面部23〜26を有しており、当該上面部21及び下面部22は、基盤部12より表面積が大きく形成されている。
そして、基礎構造体20の上面部21において、基盤部12が位置する2箇所には所定間隔を離間させて貫通孔21a(図2)が形成されている。
そして、上部構造体10の基盤部12は、当該モルタル層28と縁が切られた状態で、当該モルタル層28の上面との間に隙間がないように載置されており、上部構造体10が、後記制震機構30のみを介して基礎構造体20に定着されている構造となっている。
図2に示すように、正面視で左右の2箇所に同一構造である制震機構30が設けられている。この制震機構30は、上部構造体10の基盤部12に定着されている接合部材31と、基礎構造体20の下面部22に定着されている支持部材41と、制震装置である鋼材履歴型ダンパ46とオイルダンパ47とを備えている。以下、一方の制震機構30のみについて説明する。
上部接合部材32には、外周に複数のスタッドコネクタ36が突設しており、凹部(正面視)を有する第1クレビスコネクタ33以外の部分が、基盤部12に埋設されることによって定着されている。そして、第1クレビスコネクタ33は、基礎構造体20の上面部21の貫通孔21aの内部に貫入されている。
そして、第1クレビスコネクタ33の凹部と第2クレビスコネクタ35の凸部を嵌合させ、両者の中央孔部(図示せず)を合致させた状態で、ピン部材37が挿通されることにより、上部接合部材32と下部接合部材34とがピン部材37を中心として、回動可能となるようにピン接合されている。
さらに、下部接合部材34の下面と基礎構造体20の下面部22との間にもオイルダンパ47が介設されており、両ダンパによって、鉛直方向変位(上部構造体10が転倒する方向の変位)を減衰させることができるようになっている。
本発明の広告塔Tの作用及び効果について説明する。
図3に示すように、何らかの原因で、広告塔Tの上部構造体10に浮上力(上向きの引張力)(図中矢印方向)が作用して、鉛直方向変位が発生した場合には、各々の2体の制震機構30における鋼材履歴型ダンパ46及びオイルダンパ47の作用によりその変位が減衰されて、上部構造体10の位置が基礎構造体20上に復元されることで、広告塔Tの安全性が保たれることになる。
従って、小規模である広告塔Tの場合には、従来の制震構造のように、上部構造体10に水平方向変位を減衰する制御機構を設けなくても、上部構造体10と基礎構造体20との間に作用する各ダンパの減衰力で上部構造体10に作用する力のエネルギを吸収することができるため、簡易な構造とすることができる。
特に、建造物は広告塔に限られるものではないことは言うまでもなく、上部構造体及び基礎構造体(中空部が存在する場合には当該中空部も含む)の形状及び構造についても制限はない。
さらに、制震機構の構造、設置数及び設置位置等についても、その性能を有効に発揮できるものであればよい。
10 上部構造体
11 塔体部
12 基盤部
20 基礎構造体
21 上面部
22 下面部
30 制震機構
31 接合部材
32 上部接合部材
34 下部接合部材
41 支持部材
46 鋼材履歴型ダンパ(制震装置)
47 オイルダンパ(制震装置)
Claims (2)
- 基礎構造体と、当該基礎構造体の上面に載置されている上部構造体と、を備える建造物であって、
前記上部構造体の下面と前記基礎構造体の上面とは、縁が切られた状態であり、かつ、直接的又は間接的に接した状態となっており、
前記上部構造体と前記基礎構造体との間には、鉛直方向変位を減衰する制震機構が介設されていることを特徴とする建造物。 - 前記上部構造体の下面には基盤部が設けられているとともに、
前記基礎構造体は中空箱型形状に形成されており、
前記基盤部と前記基礎構造体の上面とが直接的又は間接的に接した状態となっている請求項1に記載の建造物において、
前記制震機構は、前記基盤部に接合されており、かつ、前記基礎構造体の上面部を貫通して、当該基礎構造体の底面部に定着されていることを特徴とする建造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003271943A JP2005030101A (ja) | 2003-07-08 | 2003-07-08 | 建造物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003271943A JP2005030101A (ja) | 2003-07-08 | 2003-07-08 | 建造物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2005030101A true JP2005030101A (ja) | 2005-02-03 |
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ID=34209650
Family Applications (1)
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JP2003271943A Pending JP2005030101A (ja) | 2003-07-08 | 2003-07-08 | 建造物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005030101A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008069511A (ja) * | 2006-09-12 | 2008-03-27 | Junko Seimitsu Kotei Jigyo Kofun Yugenkoshi | 建築物の耐震構造 |
CN109345981A (zh) * | 2018-12-07 | 2019-02-15 | 安徽职业技术学院 | 一种改进的喷绘布广告展示机构 |
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2003
- 2003-07-08 JP JP2003271943A patent/JP2005030101A/ja active Pending
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