JP2005029334A - 加圧シール装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレスロール間の加圧隙間を容易、正確に調整して、重ね合わせ用紙を一定押圧力で加圧させ、装置の構成を簡単にし、保守点検を容易にする。
【解決手段】加圧シール装置1には、固定プレスロール6を回転自在に支持する固定軸受保持部材5と可動プレスロール8を回転自在に支持する可動軸受保持部材7との間に、加圧隙間Eを複数段に設定する厚さの異なる隙間調節具10が、可動軸受保持部材7に取替可能に取り付けられ、機械フレーム4のベース2と可動軸受保持部材7との間に、可動軸受保持部材7を隙間調整具10を介して固定軸受保持部材5に一定圧力で押圧する油圧シリンダ11が設けられる。各プレスロール6,8間の加圧隙間Eに糊付けされた重ね合わせ用紙を通過させ、各プレスロール6,8の押圧力で加圧接着させる。重ね合わせ用紙の厚さに対応させて可動軸受保持部材7に取り付ける隙間調整具10を取り替える。
【選択図】 図1
【解決手段】加圧シール装置1には、固定プレスロール6を回転自在に支持する固定軸受保持部材5と可動プレスロール8を回転自在に支持する可動軸受保持部材7との間に、加圧隙間Eを複数段に設定する厚さの異なる隙間調節具10が、可動軸受保持部材7に取替可能に取り付けられ、機械フレーム4のベース2と可動軸受保持部材7との間に、可動軸受保持部材7を隙間調整具10を介して固定軸受保持部材5に一定圧力で押圧する油圧シリンダ11が設けられる。各プレスロール6,8間の加圧隙間Eに糊付けされた重ね合わせ用紙を通過させ、各プレスロール6,8の押圧力で加圧接着させる。重ね合わせ用紙の厚さに対応させて可動軸受保持部材7に取り付ける隙間調整具10を取り替える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、糊付け装置によって予め定めた所定部分に糊を塗布された複数枚の重ね合わせ用紙を移動させながら加圧して密封するための加圧シール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、はがき、封書、その他の通信紙等において、通信内容等が第三者に安易に見られないように、通信内容を記載した通信面に前記通信紙等の用紙を二つ折りもしくは三つ折りして接着し、または他の用紙を接着して密封し、通信紙等の受信者が通信面に接着した用紙を剥がして開封可能とする手段が採用されている。そのため、糊付け装置により前記通信紙等の通信面の所定部分に感圧性接着剤等の糊が塗布され、折り込み等によって複数枚に重ね合わせられた用紙を、紙面に適当な圧力を加えることにより前記糊で接着して密封する加圧シール装置が開発され、実用に供されている。
【0003】
従来、この種の加圧シール装置は、軸回りに同期して回転する上下一対のプレスロールを平行に配設し、それらのプレスロールの外周面間に設けた所定の隙間に前記重ね合わせられた用紙を通過させることにより、前記プレスロールの押圧力で前記用紙の紙面を移動させながら加圧する方式を採用している。
ところで、前記一対のプレスロール間の隙間は、前記用紙の加圧力を設定する要素として重要であり、前記用紙自体に圧力吸収性がある点や前記用紙の厚さも紙厚や折り込む数によって異なってくる点を考慮して、前記用紙を所要の圧力で加圧できるように正確に所定値に設定することが必要である。このため、前記加圧シール装置には前記プレスロール間の隙間を調整する隙間調整機構が設けられている。
【0004】
そして、前記隙間調整機構として、一対のプレスロールのうち、上側プレスロールを固定とし、下方プレスロールを可動として、下側プレスロールを支持する移動台と装置フレームとの間に隙間調整くさびを配置して、該隙間調整くさびを回転角度制御モータの回転でねじ機構を介して移動させることにより、前記移動台を上下動させて、前記上側プレスロールに対する下側プレスロールの位置を制御して前記隙間を調整するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、前記下側プレスロールを回転自在に支持するロールシャフトに、その軸心から偏心させた偏心シャフトを一体に設け、該偏心シャフトを装置フレームに回転可能に支持して、間隔設定駆動モータにより前記偏心シャフトを回転させることにより、前記ロールシャフトの軸心を上下に移動して前記隙間を調整するものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、前記下側プレスロールを支持する軸受けホルダーにアジャストローラを設け、該アジャストローラを装置フレームに回転可能に支持された偏心カムに接触させて、該偏心カムを減速機付モータで回転させることにより前記軸受けホルダーを上下動させて前記隙間を調整するものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、可動の上側プレスロールを、固定の下側プレスロールに対してスプリングによる付勢状態で接触させ、その付勢力に抗して前記用紙が上、下側プレスロール間を押し開いてその間に形成される隙間を通過するようにしたものも知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−171846号公報
【特許文献2】
特開平7−290612号公報
【特許文献3】
実開平2−86729号公報
【特許文献4】
特開平9−182994号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の加圧シール装置は、前三者のいずれも、それらの隙間調整機構が、前記一対のプレスロールを回転させる回転駆動装置とは別途の隙間調整用の回転駆動装置を備えると共に、該隙間調整用の回転駆動装置による回転を、ねじ機構と隙間調整くさび、偏心シャフト、偏心カムといった回転運動を直線運動に変換する変換機構を介して、下側プレスロールの中心を上下させて前記隙間を調整するものであり、しかも、前記隙間調整用の回転駆動装置の作動量を検出するセンサーと制御装置によって前記隙間の設定量を制御するようにしているため、装置の構成が複雑であり、前記隙間の設定量の調整も煩雑となり、故障も起こり易く、保守点検に手間がかかる問題がある。
また、後者は、前記スプリングの付勢力によって前記用紙が加圧されることにより、前記上、下側プレスロール間の隙間が定まるが、前記のように、前記用紙自体に圧力吸収性があり、その圧力吸収性も用紙の移送方向で一定しているとは限らず、そのため、前記隙間が屡々変動し、用紙が常時一定の押圧力で加圧することができない問題がある。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、プレスロール間の加圧隙間を容易に、かつ正確に調整することができて、常時、重ね合わせ用紙を一定の押圧力で加圧することができ、装置の構成が簡単であり、保守点検を容易に行うことができる加圧シール装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、本発明以下の点を特徴としている。
すなわち、請求項1に係る加圧シール装置は、機械フレームに固定された固定軸受保持部材に軸回りに回転自在に支持された固定プレスロールと、前記機械フレームに移動可能に支持された可動軸受保持部材に支持されて前記固定プレスロールに対し接近、離間可能に設けられ、かつ軸回りに前記固定プレスロールと同期して回転する可動プレスロールとを備え、前記各プレスロールの外周面間に設けた所定間隔の加圧隙間に、糊付けされた重ね合わせ用紙を通過させることにより、前記各プレスロールの押圧力で前記重ね合わせ用紙を加圧して接着させる加圧シール装置において、前記固定軸受保持部材と前記可動軸受保持部材との間に、前記加圧隙間を複数段に設定するための厚さの異なる複数の隙間調節具が、前記固定軸受保持部材と可動軸受保持部材のいずれか一方に取替可能に取り付けて設けられ、前記機械フレームと前記可動軸受保持部材との間に、該可動軸受保持部材を前記隙間調整具を介して前記固定軸受保持部材に一定圧力で押圧する付勢手段が設けられたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項2に係る加圧シール装置は、請求項1に記載の加圧シール装置において、前記付勢手段が流体圧シリンダであることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施の形態に係る加圧シール装置を図1〜図3にもとづいて説明する。
図1〜図3において、1は本発明の一実施の係る加圧シール装置である。この加圧シール装置1は、ベース2の両端(図1で左右端)の上部にサイドフレーム3,3を立設してなる機械フレーム4と、該機械フレーム4の各サイドフレーム3,3にボルト3a,3aで固定された左右一対の固定軸受保持部材5,5と、該固定軸受保持部材5,5に設けた軸受5a,5aに軸部6a,6aを介して軸回りに回転自在に支持され、各サイドフレーム3,3間において水平に配置された固定プレスロール6と、前記固定軸受保持部材5,5の下方において前記各サイドフレーム3,3に上下に移動可能に支持されている可動軸受保持部材7,7と、該可動軸受保持部材7,7に設けた軸受7a,7aに軸部8a,8aを介して軸回りに回転自在に支持され、各サイドフレーム3,3間において水平に配置されたた可動プレスロール8と、前記各可動軸受保持部材7,7の上面にボルト9で着脱自在に取り付けた隙間調整具10,10と、前記可動軸受保持部材7,7の下面と前記ベース2の上面2aとの間に設置され、可動軸受保持部材7,7を上方へ押圧する油圧シリンダ11、11と、前記固定プレスロール6と可動プレスロール8とを同期して回転させる回転駆動手段12とを備えている。
【0011】
前記各固定軸受保持部材5,5は、中心部に前記軸受5aを装着した側面視(図3)で長方形の軸受保持部5bの上端の前後にフランジ5c,5cを設けてなり、前記軸受保持部5bを、前記サイドフレーム3に形成した装着凹所13の前後(図3で左右)の装着面13a,13a間に嵌入し、前記フランジ5c,5cの下面をサイドフレーム3の上面に当接して前記ボルト3aでサイドフレーム3に固定されている。
また、前記各可動軸受保持部材7,7は、中心部に前記軸受7aを装着した側面視(図3)で長方形の部材からなり、前後(図3で左右)の摺動面7b,7b(図2参照)を前記サイドフレーム3の装着面13a,13aに接触させ、かつ前記摺動面7b,7bから前後に突出した鳩尾状の案内部7c,7cを、前記装着面13a,13aに上下方向に向けて形成された蟻溝状の案内溝13b,13bに嵌合させて上下方向に移動調節可能に設けられている。
【0012】
また、前記各隙間調整具10,10は、それらが前記可動軸受保持部材7によって前記固定軸受保持部材5の下面に押し付けられたとき、前記固定プレスロール6の外周面と前記可動プレスロール8の外周面との間の隙間(加圧隙間)Eを設定するものであり、前記装着凹所13の装着面13a,13a間距離より長さがやや短い矩形板状部材からなり、前記プレスロール6,8間の前記加圧隙間Eを通過させる重ね合わせ用紙Sの種々の厚さに対応させて、複数の異なる厚さのものが用意され、選定された重ね合わせ用紙Sの厚さに応じて、所要の厚さのものに取り替えて前記可動プレスロール8に取り付けられるようになっている。
【0013】
また、前記油圧シリンダ11,11は、シリンダ部を前記機械フレーム4のベース2の両端部(図1で左右端部)に固定され、ロッド部11aを接続金具11bを介して前記可動軸受保持部材7の下面に固定されている。油圧シリンダ11は、図示しないが、そのシリンダ部に、安全弁を有する油圧回路から圧油が供給されて、常時、前記ロッド部11aを押し上げるように作動され、前記可動軸受保持部材7を前記隙間調整具10介して固定軸受保持部材5に押し付け、隙間調整具10の厚さにもとづいて各プレスロール6,8間に設定された前記加圧隙間Eを維持させるようにしている。
【0014】
前記加圧隙間Eを通過する重ね合わせ用紙Sによる前記可動プレスロール8(可動軸受保持部材7)の押し下げ力が、前記油圧回路の安全弁の設定油圧で定まる油圧シリンダ11による可動軸受保持部材7(可動プレスロール8)の押し上げ力を超えると、前記加圧隙間Eは大きくなり、前記重ね合わせ用紙Sに所定圧力以上の過剰な圧力が掛からないようにして、該用紙Sの加圧隙間Eからの通過が許容されるようになっており、前記油圧シリンダ11は固定軸受保持部材5に対し可動軸受保持部材7を一定圧力で押圧して、前記プレスロール6,8間に過負荷が作用するのを防止する付勢手段14を構成している。
前記付勢手段14は、油圧シリンダ11に限らず、空圧シリンダ等の流体圧シリンダでもよく、強力なスプリング等の付勢バネを代用することができる。
【0015】
前記回転駆動装置12は、前記固定プレスロール6の一方(図1で右方)の軸部6aの軸端部に固定された歯車15と、前記可動プレスロール8の一方の軸部8aの軸端部に固定されて前記歯車15に噛み合わせられた歯車16と、前記可動プレスロール8の他方(図1で左方)の軸部8aの軸端部に固定されたチェーンホイール17と、前記機械フレーム4のベース2内に設置した電動機18と、該電動機18の出力軸18aに固定したチェーンホイール19と前記チェーンホイール17との間に掛け渡されたチェーン20とを備え、前記電動機18が回転すると、チェーンホイール19、チェーン20、チェーンホイール17を介して可動プレスロール8が図3のイ矢方向に回転し、さらに前記歯車16と歯車15の噛み合いを介して前記固定プレスロール6が前記可動プレスロール8と反対のロ矢方向に同期して回転するようになっている。
【0016】
なお、前記チェーン20は、図示しないが、途中部がテンション調整用のアイドラホイールで支持され、前記可動軸受保持部材7が上下動しても各チェーンホイール17,19間に掛け渡されたチェーン20が弛まないようになっている。前記歯車15,16は一対のチェーンホイールとそれらに掛け渡したチェーン等を用いた他の伝動機構に代えてもよく、前記チェーンホイール17,19とチェーン20からなる伝動機構も歯車等を用いた他の伝動機構に代えてもよい。
【0017】
次に、前記加圧シール装置1の作用について説明する。
先ず、加圧接着しようとする重ね合わせ用紙Sの厚さに合わせた所定厚さの隙間調整具10を前記可動軸受保持部材7の上面にボルト9で固定した後、前記電動機18を作動させると、チェーンホイール19、チェーン20およびチェーンホイール17を介して前記可動プレスロール8が回転され、歯車16と歯車15を介して前記固定プレスロール6が可動プレスロール8と反対方向へ同期して回転される。このとき、図示しない案内ローラ等に案内されて、予め接着剤が塗布されて所定数だけ折り込まれて重ね合わされた重ね合わせ用紙Sの連続紙が、前記プレスロール6,8間の加圧隙間Eに連続的に通されて下流側へ通過していき、その間に、前記重ね合わせ用紙Sは、各プレスロール6,8による押圧作用によって加圧され、接着剤の塗布された紙面同士が該接着剤により接着される。
【0018】
その際、油圧シリンダ11,11によって前記可動軸受保持部材7,7が上方に押し上げられて、前記隙間調整具10,10を介して前記固定軸受保持部材5,5に当接されることにより、各プレスロール6、8間の加圧隙間Eが重ね合わせ用紙Sの厚さに合わせた一定間隔に維持されると共に、前記油圧シリンダ11,11に圧油を供給する油圧回路の安全弁の設定圧力によって、常に、一定の押圧力が重ね合わせ用紙Sに作用される。したがって、圧力吸収性のある重ね合わせ用紙Sであっても、前記各プレスロール6,8間に過負荷が作用するのを防止しながら、重ね合わせ用紙Sを常に一定の押圧力によって加圧することができ、これにより、前記重ね合わせ用紙Sを安定して適度の強度で接着させることができる。前記油圧シリンダ11,11は可動プレスロール8に振動が発生する場合には、その振動を効果的に吸収することもでき、重ね合わせ用紙Sの接着性を安定に維持させる。
前記重ね合わせ用紙Sの厚さが変更された場合には、前記油圧シリンダ11,11を縮小させた後、その変更された厚さに対応する前記隙間調整具10,10を、複数の異なる厚さの隙間調整具10の中から選択して、前記可動軸受保持部材7,7に取り付けられて使用されていた隙間調整具10,10と取り替えて取り付ける。
【0019】
このように、前記実施の形態に係る加圧シール装置1によれば、前記固定プレスロール6を支持する固定軸受保持部材5と前記可動プレスロール8を支持する可動軸受保持部材7との間に、前記各プレスロール6,8間の加圧隙間Eを複数段に設定するための厚さの異なる複数の隙間調節具10を、前記可動軸受保持部材7の上面に取替可能に取り付けて設け、前記機械フレーム4のベース2の上面と可動軸受保持部材7の下面との間に、該可動軸受保持部材7を前記隙間調整具10を介して前記固定軸受保持部材5に一定圧力で押圧する油圧シリンダからなる付勢手段を設けた構成としたので、前記可動軸受保持部材7の上面に取り付ける前記隙間調整具10を、単に取り替えるだけで、各プレスロール6,8間の加圧隙間Eを、重ね合わせ用紙Sの厚さに対応させて、容易に、かつ正確に調整することができる。これにより、加圧接着される重ね合わせ用紙Sの厚さが変わった場合でも、常に、一定の押圧力で前記重ね合わせ用紙Sを加圧して良好に接着することができる。また、従来のように、各プレスロール6,8間の加圧隙間Eを調整するために、複雑な調整機構、センサーや制御装置を必要としないので、装置の構成が簡単であり、故障が起こるおそれもなく、保守点検を容易に行うことができる。
【0020】
また、前記可動プレスロール8を支持する可動軸受保持部材7,7を、隙間調整具10,10を介して、前記固定プレスロール6を支持する固定軸受保持部材5,5に押し付ける付勢手段を、油圧シリンダ11,11で構成したので、該油圧シリンダ11,11を作動させる油圧回路の安全弁による油圧の設定圧力によって、前記各プレスロール6,8間に過負荷が作用するのを防止しながら一定の圧力を作用させて、常に、重ね合わせ用紙Sを一定の押圧力で加圧することができ、これにより、前記重ね合わせ用紙Sを安定して適度の強度で接着させることができる。前記油圧シリンダ11は可動プレスロール8に振動が発生する場合には、その振動を効果的に吸収することもできる。
【0021】
なお、前記実施の形態に係る加圧シール装置1においては、前記隙間調整具10を可動軸受保持部材7に取り付けたが、これに限らず、前記固定軸受保持部材5に取り付けてもよく、また、隙間調整具10を1枚の板状部材で構成したが、これに限らず、複数枚の肉薄の板状部材を重ねて構成してもよく、その場合、厚さの異なる板状部材を組み合わせることにより、前記プレスロール6,8間に設ける所要の加圧隙間Eに対応した種々の厚さの隙間調整具を構成することができる。また、前記隙間調整具10は、サイドフレーム3の前後方向(図3で左右方向)に連続した板状部材で形成したが、これに限らず、前後方向に複数に分割した部材として、それらを前後方向に適宜間隔をあけて前記可動軸受保持部材7または固定軸受保持部材5に着脱可能に固定するようにしてもよい。また、前記各プレスロール6,8は、上下に配置したが、図3で左右に配置した構成としてもよく、上側のプレスロール6を機械フレーム4に移動可能に支持し、下側のプレスロール8を機械フレーム4に固定配置した構成としてもよい。
【0022】
また、前記実施の形態に係る加圧シール装置1においては、重ね合わせ用紙を連続紙として前記固定プレスロール6と可動プレスロール8との間に挟持して移送させながら加圧接着するようにしたが、本発明はこれに限らず、重ね合わせ用紙は連続紙でなくて、通信紙等のカット紙の重ね合わせ用紙を連続的に移送させながら加圧接着するようにしてもよく、また、通信紙に限らず、段ボール箱やその他の紙箱の紙シート等の重ね合わせ用紙の加圧接着するものに適用することもできる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係る加圧シール装置によれば、固定プレスロールを支持する固定軸受保持部材と可動プレスロールを支持する可動軸受保持部材との間に、前記各プレスロール間の加圧隙間を複数段に設定するための厚さの異なる複数の隙間調整具が、前記固定軸受保持部材と可動軸受保持部材のいずれか一方に取替可能に取り付けて設けられ、機械フレームと前記可動軸受保持部材との間に、該可動軸受保持部材を前記隙間調整具を介して前記固定軸受保持部材に一定圧力で押圧する付勢手段が設けられた構成としたので、前記可動軸受保持部材または固定軸受保持部材に取り付ける前記隙間調整具を、単に取り替えるだけで、各プレスロール間の加圧隙間を、重ね合わせ用紙の厚さに対応させて容易に、かつ正確に調整することができる。これにより、加圧接着される重ね合わせ用紙の厚さが変わった場合でも、常に、一定の押圧力で前記重ね合わせ用紙を加圧して良好に接着することができる。また、従来のように、各プレスロール間の加圧隙間を調整するために、複雑な調整機構、センサーや制御装置を必要としないので、装置の構成が簡単であり、故障が起こるおそれもなく、保守点検を容易に行うことができる。
【0024】
請求項2に係る加圧シール装置によれば、可動プレスロールを支持する可動軸受保持部材を、隙間調整具を介して、固定プレスロールを支持する固定軸受保持部材に押し付ける付勢手段を、流体圧シリンダで構成したので、該流体圧シリンダを作動させる流体の設定圧力によって、前記各プレスロール間に過負荷が作用するのを防止しながら一定の圧力を作用させて、常に、重ね合わせ用紙を一定の押圧力で加圧することができ、これにより、前記重ね合わせ用紙を安定して適度の強度で接着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る加圧シール装置を示す縦断面図である。
【図2】同じく一部を断面で示した平面図である。
【図3】同じく一部を断面で示した側面図である。
【符号の説明】
1 加圧シール装置
2 ベース
3 サイドフレーム
4 機械フレーム
5 固定軸受保持部材
5a,7a 軸受
6 固定プレスロール
6a,8a 軸部
7 可動軸受保持部材
8 可動プレスロール
10 隙間調整具
11 油圧シリンダ
12 回転駆動装置
14 付勢手段
E 隙間
S 重ね合わせ用紙
【発明の属する技術分野】
この発明は、糊付け装置によって予め定めた所定部分に糊を塗布された複数枚の重ね合わせ用紙を移動させながら加圧して密封するための加圧シール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、はがき、封書、その他の通信紙等において、通信内容等が第三者に安易に見られないように、通信内容を記載した通信面に前記通信紙等の用紙を二つ折りもしくは三つ折りして接着し、または他の用紙を接着して密封し、通信紙等の受信者が通信面に接着した用紙を剥がして開封可能とする手段が採用されている。そのため、糊付け装置により前記通信紙等の通信面の所定部分に感圧性接着剤等の糊が塗布され、折り込み等によって複数枚に重ね合わせられた用紙を、紙面に適当な圧力を加えることにより前記糊で接着して密封する加圧シール装置が開発され、実用に供されている。
【0003】
従来、この種の加圧シール装置は、軸回りに同期して回転する上下一対のプレスロールを平行に配設し、それらのプレスロールの外周面間に設けた所定の隙間に前記重ね合わせられた用紙を通過させることにより、前記プレスロールの押圧力で前記用紙の紙面を移動させながら加圧する方式を採用している。
ところで、前記一対のプレスロール間の隙間は、前記用紙の加圧力を設定する要素として重要であり、前記用紙自体に圧力吸収性がある点や前記用紙の厚さも紙厚や折り込む数によって異なってくる点を考慮して、前記用紙を所要の圧力で加圧できるように正確に所定値に設定することが必要である。このため、前記加圧シール装置には前記プレスロール間の隙間を調整する隙間調整機構が設けられている。
【0004】
そして、前記隙間調整機構として、一対のプレスロールのうち、上側プレスロールを固定とし、下方プレスロールを可動として、下側プレスロールを支持する移動台と装置フレームとの間に隙間調整くさびを配置して、該隙間調整くさびを回転角度制御モータの回転でねじ機構を介して移動させることにより、前記移動台を上下動させて、前記上側プレスロールに対する下側プレスロールの位置を制御して前記隙間を調整するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、前記下側プレスロールを回転自在に支持するロールシャフトに、その軸心から偏心させた偏心シャフトを一体に設け、該偏心シャフトを装置フレームに回転可能に支持して、間隔設定駆動モータにより前記偏心シャフトを回転させることにより、前記ロールシャフトの軸心を上下に移動して前記隙間を調整するものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、前記下側プレスロールを支持する軸受けホルダーにアジャストローラを設け、該アジャストローラを装置フレームに回転可能に支持された偏心カムに接触させて、該偏心カムを減速機付モータで回転させることにより前記軸受けホルダーを上下動させて前記隙間を調整するものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、可動の上側プレスロールを、固定の下側プレスロールに対してスプリングによる付勢状態で接触させ、その付勢力に抗して前記用紙が上、下側プレスロール間を押し開いてその間に形成される隙間を通過するようにしたものも知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−171846号公報
【特許文献2】
特開平7−290612号公報
【特許文献3】
実開平2−86729号公報
【特許文献4】
特開平9−182994号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の加圧シール装置は、前三者のいずれも、それらの隙間調整機構が、前記一対のプレスロールを回転させる回転駆動装置とは別途の隙間調整用の回転駆動装置を備えると共に、該隙間調整用の回転駆動装置による回転を、ねじ機構と隙間調整くさび、偏心シャフト、偏心カムといった回転運動を直線運動に変換する変換機構を介して、下側プレスロールの中心を上下させて前記隙間を調整するものであり、しかも、前記隙間調整用の回転駆動装置の作動量を検出するセンサーと制御装置によって前記隙間の設定量を制御するようにしているため、装置の構成が複雑であり、前記隙間の設定量の調整も煩雑となり、故障も起こり易く、保守点検に手間がかかる問題がある。
また、後者は、前記スプリングの付勢力によって前記用紙が加圧されることにより、前記上、下側プレスロール間の隙間が定まるが、前記のように、前記用紙自体に圧力吸収性があり、その圧力吸収性も用紙の移送方向で一定しているとは限らず、そのため、前記隙間が屡々変動し、用紙が常時一定の押圧力で加圧することができない問題がある。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、プレスロール間の加圧隙間を容易に、かつ正確に調整することができて、常時、重ね合わせ用紙を一定の押圧力で加圧することができ、装置の構成が簡単であり、保守点検を容易に行うことができる加圧シール装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、本発明以下の点を特徴としている。
すなわち、請求項1に係る加圧シール装置は、機械フレームに固定された固定軸受保持部材に軸回りに回転自在に支持された固定プレスロールと、前記機械フレームに移動可能に支持された可動軸受保持部材に支持されて前記固定プレスロールに対し接近、離間可能に設けられ、かつ軸回りに前記固定プレスロールと同期して回転する可動プレスロールとを備え、前記各プレスロールの外周面間に設けた所定間隔の加圧隙間に、糊付けされた重ね合わせ用紙を通過させることにより、前記各プレスロールの押圧力で前記重ね合わせ用紙を加圧して接着させる加圧シール装置において、前記固定軸受保持部材と前記可動軸受保持部材との間に、前記加圧隙間を複数段に設定するための厚さの異なる複数の隙間調節具が、前記固定軸受保持部材と可動軸受保持部材のいずれか一方に取替可能に取り付けて設けられ、前記機械フレームと前記可動軸受保持部材との間に、該可動軸受保持部材を前記隙間調整具を介して前記固定軸受保持部材に一定圧力で押圧する付勢手段が設けられたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項2に係る加圧シール装置は、請求項1に記載の加圧シール装置において、前記付勢手段が流体圧シリンダであることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施の形態に係る加圧シール装置を図1〜図3にもとづいて説明する。
図1〜図3において、1は本発明の一実施の係る加圧シール装置である。この加圧シール装置1は、ベース2の両端(図1で左右端)の上部にサイドフレーム3,3を立設してなる機械フレーム4と、該機械フレーム4の各サイドフレーム3,3にボルト3a,3aで固定された左右一対の固定軸受保持部材5,5と、該固定軸受保持部材5,5に設けた軸受5a,5aに軸部6a,6aを介して軸回りに回転自在に支持され、各サイドフレーム3,3間において水平に配置された固定プレスロール6と、前記固定軸受保持部材5,5の下方において前記各サイドフレーム3,3に上下に移動可能に支持されている可動軸受保持部材7,7と、該可動軸受保持部材7,7に設けた軸受7a,7aに軸部8a,8aを介して軸回りに回転自在に支持され、各サイドフレーム3,3間において水平に配置されたた可動プレスロール8と、前記各可動軸受保持部材7,7の上面にボルト9で着脱自在に取り付けた隙間調整具10,10と、前記可動軸受保持部材7,7の下面と前記ベース2の上面2aとの間に設置され、可動軸受保持部材7,7を上方へ押圧する油圧シリンダ11、11と、前記固定プレスロール6と可動プレスロール8とを同期して回転させる回転駆動手段12とを備えている。
【0011】
前記各固定軸受保持部材5,5は、中心部に前記軸受5aを装着した側面視(図3)で長方形の軸受保持部5bの上端の前後にフランジ5c,5cを設けてなり、前記軸受保持部5bを、前記サイドフレーム3に形成した装着凹所13の前後(図3で左右)の装着面13a,13a間に嵌入し、前記フランジ5c,5cの下面をサイドフレーム3の上面に当接して前記ボルト3aでサイドフレーム3に固定されている。
また、前記各可動軸受保持部材7,7は、中心部に前記軸受7aを装着した側面視(図3)で長方形の部材からなり、前後(図3で左右)の摺動面7b,7b(図2参照)を前記サイドフレーム3の装着面13a,13aに接触させ、かつ前記摺動面7b,7bから前後に突出した鳩尾状の案内部7c,7cを、前記装着面13a,13aに上下方向に向けて形成された蟻溝状の案内溝13b,13bに嵌合させて上下方向に移動調節可能に設けられている。
【0012】
また、前記各隙間調整具10,10は、それらが前記可動軸受保持部材7によって前記固定軸受保持部材5の下面に押し付けられたとき、前記固定プレスロール6の外周面と前記可動プレスロール8の外周面との間の隙間(加圧隙間)Eを設定するものであり、前記装着凹所13の装着面13a,13a間距離より長さがやや短い矩形板状部材からなり、前記プレスロール6,8間の前記加圧隙間Eを通過させる重ね合わせ用紙Sの種々の厚さに対応させて、複数の異なる厚さのものが用意され、選定された重ね合わせ用紙Sの厚さに応じて、所要の厚さのものに取り替えて前記可動プレスロール8に取り付けられるようになっている。
【0013】
また、前記油圧シリンダ11,11は、シリンダ部を前記機械フレーム4のベース2の両端部(図1で左右端部)に固定され、ロッド部11aを接続金具11bを介して前記可動軸受保持部材7の下面に固定されている。油圧シリンダ11は、図示しないが、そのシリンダ部に、安全弁を有する油圧回路から圧油が供給されて、常時、前記ロッド部11aを押し上げるように作動され、前記可動軸受保持部材7を前記隙間調整具10介して固定軸受保持部材5に押し付け、隙間調整具10の厚さにもとづいて各プレスロール6,8間に設定された前記加圧隙間Eを維持させるようにしている。
【0014】
前記加圧隙間Eを通過する重ね合わせ用紙Sによる前記可動プレスロール8(可動軸受保持部材7)の押し下げ力が、前記油圧回路の安全弁の設定油圧で定まる油圧シリンダ11による可動軸受保持部材7(可動プレスロール8)の押し上げ力を超えると、前記加圧隙間Eは大きくなり、前記重ね合わせ用紙Sに所定圧力以上の過剰な圧力が掛からないようにして、該用紙Sの加圧隙間Eからの通過が許容されるようになっており、前記油圧シリンダ11は固定軸受保持部材5に対し可動軸受保持部材7を一定圧力で押圧して、前記プレスロール6,8間に過負荷が作用するのを防止する付勢手段14を構成している。
前記付勢手段14は、油圧シリンダ11に限らず、空圧シリンダ等の流体圧シリンダでもよく、強力なスプリング等の付勢バネを代用することができる。
【0015】
前記回転駆動装置12は、前記固定プレスロール6の一方(図1で右方)の軸部6aの軸端部に固定された歯車15と、前記可動プレスロール8の一方の軸部8aの軸端部に固定されて前記歯車15に噛み合わせられた歯車16と、前記可動プレスロール8の他方(図1で左方)の軸部8aの軸端部に固定されたチェーンホイール17と、前記機械フレーム4のベース2内に設置した電動機18と、該電動機18の出力軸18aに固定したチェーンホイール19と前記チェーンホイール17との間に掛け渡されたチェーン20とを備え、前記電動機18が回転すると、チェーンホイール19、チェーン20、チェーンホイール17を介して可動プレスロール8が図3のイ矢方向に回転し、さらに前記歯車16と歯車15の噛み合いを介して前記固定プレスロール6が前記可動プレスロール8と反対のロ矢方向に同期して回転するようになっている。
【0016】
なお、前記チェーン20は、図示しないが、途中部がテンション調整用のアイドラホイールで支持され、前記可動軸受保持部材7が上下動しても各チェーンホイール17,19間に掛け渡されたチェーン20が弛まないようになっている。前記歯車15,16は一対のチェーンホイールとそれらに掛け渡したチェーン等を用いた他の伝動機構に代えてもよく、前記チェーンホイール17,19とチェーン20からなる伝動機構も歯車等を用いた他の伝動機構に代えてもよい。
【0017】
次に、前記加圧シール装置1の作用について説明する。
先ず、加圧接着しようとする重ね合わせ用紙Sの厚さに合わせた所定厚さの隙間調整具10を前記可動軸受保持部材7の上面にボルト9で固定した後、前記電動機18を作動させると、チェーンホイール19、チェーン20およびチェーンホイール17を介して前記可動プレスロール8が回転され、歯車16と歯車15を介して前記固定プレスロール6が可動プレスロール8と反対方向へ同期して回転される。このとき、図示しない案内ローラ等に案内されて、予め接着剤が塗布されて所定数だけ折り込まれて重ね合わされた重ね合わせ用紙Sの連続紙が、前記プレスロール6,8間の加圧隙間Eに連続的に通されて下流側へ通過していき、その間に、前記重ね合わせ用紙Sは、各プレスロール6,8による押圧作用によって加圧され、接着剤の塗布された紙面同士が該接着剤により接着される。
【0018】
その際、油圧シリンダ11,11によって前記可動軸受保持部材7,7が上方に押し上げられて、前記隙間調整具10,10を介して前記固定軸受保持部材5,5に当接されることにより、各プレスロール6、8間の加圧隙間Eが重ね合わせ用紙Sの厚さに合わせた一定間隔に維持されると共に、前記油圧シリンダ11,11に圧油を供給する油圧回路の安全弁の設定圧力によって、常に、一定の押圧力が重ね合わせ用紙Sに作用される。したがって、圧力吸収性のある重ね合わせ用紙Sであっても、前記各プレスロール6,8間に過負荷が作用するのを防止しながら、重ね合わせ用紙Sを常に一定の押圧力によって加圧することができ、これにより、前記重ね合わせ用紙Sを安定して適度の強度で接着させることができる。前記油圧シリンダ11,11は可動プレスロール8に振動が発生する場合には、その振動を効果的に吸収することもでき、重ね合わせ用紙Sの接着性を安定に維持させる。
前記重ね合わせ用紙Sの厚さが変更された場合には、前記油圧シリンダ11,11を縮小させた後、その変更された厚さに対応する前記隙間調整具10,10を、複数の異なる厚さの隙間調整具10の中から選択して、前記可動軸受保持部材7,7に取り付けられて使用されていた隙間調整具10,10と取り替えて取り付ける。
【0019】
このように、前記実施の形態に係る加圧シール装置1によれば、前記固定プレスロール6を支持する固定軸受保持部材5と前記可動プレスロール8を支持する可動軸受保持部材7との間に、前記各プレスロール6,8間の加圧隙間Eを複数段に設定するための厚さの異なる複数の隙間調節具10を、前記可動軸受保持部材7の上面に取替可能に取り付けて設け、前記機械フレーム4のベース2の上面と可動軸受保持部材7の下面との間に、該可動軸受保持部材7を前記隙間調整具10を介して前記固定軸受保持部材5に一定圧力で押圧する油圧シリンダからなる付勢手段を設けた構成としたので、前記可動軸受保持部材7の上面に取り付ける前記隙間調整具10を、単に取り替えるだけで、各プレスロール6,8間の加圧隙間Eを、重ね合わせ用紙Sの厚さに対応させて、容易に、かつ正確に調整することができる。これにより、加圧接着される重ね合わせ用紙Sの厚さが変わった場合でも、常に、一定の押圧力で前記重ね合わせ用紙Sを加圧して良好に接着することができる。また、従来のように、各プレスロール6,8間の加圧隙間Eを調整するために、複雑な調整機構、センサーや制御装置を必要としないので、装置の構成が簡単であり、故障が起こるおそれもなく、保守点検を容易に行うことができる。
【0020】
また、前記可動プレスロール8を支持する可動軸受保持部材7,7を、隙間調整具10,10を介して、前記固定プレスロール6を支持する固定軸受保持部材5,5に押し付ける付勢手段を、油圧シリンダ11,11で構成したので、該油圧シリンダ11,11を作動させる油圧回路の安全弁による油圧の設定圧力によって、前記各プレスロール6,8間に過負荷が作用するのを防止しながら一定の圧力を作用させて、常に、重ね合わせ用紙Sを一定の押圧力で加圧することができ、これにより、前記重ね合わせ用紙Sを安定して適度の強度で接着させることができる。前記油圧シリンダ11は可動プレスロール8に振動が発生する場合には、その振動を効果的に吸収することもできる。
【0021】
なお、前記実施の形態に係る加圧シール装置1においては、前記隙間調整具10を可動軸受保持部材7に取り付けたが、これに限らず、前記固定軸受保持部材5に取り付けてもよく、また、隙間調整具10を1枚の板状部材で構成したが、これに限らず、複数枚の肉薄の板状部材を重ねて構成してもよく、その場合、厚さの異なる板状部材を組み合わせることにより、前記プレスロール6,8間に設ける所要の加圧隙間Eに対応した種々の厚さの隙間調整具を構成することができる。また、前記隙間調整具10は、サイドフレーム3の前後方向(図3で左右方向)に連続した板状部材で形成したが、これに限らず、前後方向に複数に分割した部材として、それらを前後方向に適宜間隔をあけて前記可動軸受保持部材7または固定軸受保持部材5に着脱可能に固定するようにしてもよい。また、前記各プレスロール6,8は、上下に配置したが、図3で左右に配置した構成としてもよく、上側のプレスロール6を機械フレーム4に移動可能に支持し、下側のプレスロール8を機械フレーム4に固定配置した構成としてもよい。
【0022】
また、前記実施の形態に係る加圧シール装置1においては、重ね合わせ用紙を連続紙として前記固定プレスロール6と可動プレスロール8との間に挟持して移送させながら加圧接着するようにしたが、本発明はこれに限らず、重ね合わせ用紙は連続紙でなくて、通信紙等のカット紙の重ね合わせ用紙を連続的に移送させながら加圧接着するようにしてもよく、また、通信紙に限らず、段ボール箱やその他の紙箱の紙シート等の重ね合わせ用紙の加圧接着するものに適用することもできる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係る加圧シール装置によれば、固定プレスロールを支持する固定軸受保持部材と可動プレスロールを支持する可動軸受保持部材との間に、前記各プレスロール間の加圧隙間を複数段に設定するための厚さの異なる複数の隙間調整具が、前記固定軸受保持部材と可動軸受保持部材のいずれか一方に取替可能に取り付けて設けられ、機械フレームと前記可動軸受保持部材との間に、該可動軸受保持部材を前記隙間調整具を介して前記固定軸受保持部材に一定圧力で押圧する付勢手段が設けられた構成としたので、前記可動軸受保持部材または固定軸受保持部材に取り付ける前記隙間調整具を、単に取り替えるだけで、各プレスロール間の加圧隙間を、重ね合わせ用紙の厚さに対応させて容易に、かつ正確に調整することができる。これにより、加圧接着される重ね合わせ用紙の厚さが変わった場合でも、常に、一定の押圧力で前記重ね合わせ用紙を加圧して良好に接着することができる。また、従来のように、各プレスロール間の加圧隙間を調整するために、複雑な調整機構、センサーや制御装置を必要としないので、装置の構成が簡単であり、故障が起こるおそれもなく、保守点検を容易に行うことができる。
【0024】
請求項2に係る加圧シール装置によれば、可動プレスロールを支持する可動軸受保持部材を、隙間調整具を介して、固定プレスロールを支持する固定軸受保持部材に押し付ける付勢手段を、流体圧シリンダで構成したので、該流体圧シリンダを作動させる流体の設定圧力によって、前記各プレスロール間に過負荷が作用するのを防止しながら一定の圧力を作用させて、常に、重ね合わせ用紙を一定の押圧力で加圧することができ、これにより、前記重ね合わせ用紙を安定して適度の強度で接着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る加圧シール装置を示す縦断面図である。
【図2】同じく一部を断面で示した平面図である。
【図3】同じく一部を断面で示した側面図である。
【符号の説明】
1 加圧シール装置
2 ベース
3 サイドフレーム
4 機械フレーム
5 固定軸受保持部材
5a,7a 軸受
6 固定プレスロール
6a,8a 軸部
7 可動軸受保持部材
8 可動プレスロール
10 隙間調整具
11 油圧シリンダ
12 回転駆動装置
14 付勢手段
E 隙間
S 重ね合わせ用紙
Claims (2)
- 機械フレームに固定された固定軸受保持部材に軸回りに回転自在に支持された固定プレスロールと、前記機械フレームに移動可能に支持された可動軸受保持部材に支持されて前記固定プレスロールに対し接近、離間可能に設けられ、かつ軸回りに前記固定プレスロールと同期して回転する可動プレスロールとを備え、前記各プレスロールの外周面間に設けた所定間隔の加圧隙間に、糊付けされた重ね合わせ用紙を通過させることにより、前記各プレスロールの押圧力で前記重ね合わせ用紙を加圧して接着させる加圧シール装置において、
前記固定軸受保持部材と前記可動軸受保持部材との間に、前記加圧隙間を複数段に設定するための厚さの異なる複数の隙間調整具が、前記固定軸受保持部材と可動軸受保持部材のいずれか一方に取替可能に取り付けて設けられ、前記機械フレームと前記可動軸受保持部材との間に、該可動軸受保持部材を前記隙間調整具を介して前記固定軸受保持部材に一定圧力で押圧する付勢手段が設けられたことを特徴とする加圧シール装置。 - 前記付勢手段は、流体圧シリンダであることを特徴とする請求項1に記載の加圧シール装置。
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- 2003-07-11 JP JP2003195872A patent/JP2005029334A/ja active Pending
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