JP2005027783A - 遊技機組立ライン装置、遊技機の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】枠組立ライン装置31は、遊技機10の枠ベース12に各ユニット15,20を取り付けることにより枠を組み立てるための装置である。この枠組立ライン装置31は搬送機構32を備える。搬送機構32は、枠ベース12を後側に傾斜させて直接支持し、その状態で枠ベース12を所定方向に搬送する。搬送機構32の具体例としては、枠ベース12に摺接する下部ローラ46及び上部ローラ50と、枠ベース12を後側に傾斜させて直接支持するライン本体41と、各ローラ46,50を回転駆動させる駆動手段48とを有するものを挙げることができる。枠ベース12は、枠前側に取り付けられる各ユニット15,20が着脱可能または仮固定可能な構造を有する。
【選択図】 図8
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機等に代表される遊技機の中枠(前枠)を組み立てるためのライン装置、及び、そのライン装置を用いた遊技機の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技盤、中枠(前枠)、外枠などを備えたパチンコ機等の遊技機がよく知られている。かかる遊技盤、中枠、外枠を有機的かつ一体的に組み立てるライン装置でパチンコ機1が完成するようになっている。
【0003】
ところで、枠ベース(中枠ベース)に各種部品を取り付ける中枠組立ラインにあっては、床面に固定されたライン本体上に搬送台を移動可能に設け、その搬送台上に枠ベースを載置した状態で各種部品の取付作業が行われる。前記搬送台は、床面に対して水平あるいは略水平な状態(即ち寝かせた状態)で枠ベースを支持するように構成されている。よって、枠ベースは、その前側面を真上に向けた状態で搬送台上に載置される。これは、各種部品(トップ飾り、サイド飾り、下皿等)を枠ベースに取り付ける際に、枠ベースの前側面のビス止め固定作業を容易にかつ確実に行うためである。即ち、かかるビス止め固定作業では、電気式のビス締め装置(ビス装着装置)等により、ある程度の力を加えてビスを押し込む必要がある。ゆえに、枠ベースを水平に寝かせて安定させた状態で作業を行うことが好ましいからである。
【0004】
しかるに、寝かせた状態の枠ベースに対して作業を行う場合、作業者は腰を曲げる必要があることから、無理な作業姿勢を強いられる。従って、作業者の身体への負担が大きく、作業効率も良好であるとは言い難かった。そこで、搬送台に中枠を載置したときの高さを、作業者の腰から胸の間に位置するように設定して、作業者の身体への負担を軽減させようという配慮を施した技術が従来提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−244461号公報(第12頁〜第13頁、第13図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載の配慮を施した場合、作業者への負担は僅かに軽減されるものの、水平に寝かされた枠ベースに対する作業時における作業者の身体への負担は依然として存在していた。
【0007】
また、上記特許文献1に記載の搬送台は、中枠組立ラインの作業ブロック開始場所の下方からせり上がってくるようになっており、枠ベースへの各種部品の取り付けが終了すると中枠が搬送台から取り外されるようになっている。そして、空になった搬送台は、ターンベルトによって中枠組立ラインの各作業ブロックの下側を通って該ラインの先頭位置まで戻り、再度中枠を載置する台として用いられるべく前記動作を繰り返す(特許文献1参照)。なお、特許文献1では、中枠用の搬送台の移動方法についての記載は特に存在しないが、外枠用の搬送台と同様の構成で移動がなされているものと考えられる。
【0008】
ところが、この種の搬送台は中枠を安定的に支持する必要があるため、一般には剛性のある金属等の部材によって形成されている。それゆえ、かなり重量がある。従って、このような重い搬送台を搬送するためには大きな動力が必要となる。よって、設備が大型化し、スペース的にもコスト的に問題があった。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業者への負担を最小限に抑え、かつ作業効率の向上を図ることが可能であって、しかも大型の設備が不要な遊技機組立ライン装置、遊技機の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、遊技機の枠ベースに各種部品を取り付けることにより枠を組み立てる遊技機組立ライン装置であって、枠前側に取り付けられる各種部品が着脱可能または仮固定可能な構造の枠ベースを後側に傾斜させて支持し、その状態で前記枠ベースを所定方向に搬送する枠ベース支持搬送手段を備えたことを特徴とする遊技機組立ライン装置をその要旨とする。そして、請求項10に記載の発明は、このような構成の遊技機組立ライン装置を用いた遊技機の製造方法をその要旨とする。
【0011】
例えば、単純に枠ベースを後傾状態で支持した場合には、各種部品がずり落ちやすくなる。よって、完全にビス止め固定をするまでの間、作業者が各種部品を手で押さえておく等の必要性が生じ、かえって作業効率を悪化させてしまう。しかし、本発明の枠ベースは各種部品が着脱可能または仮固定可能な構造を有しているため、各種部品を装着または仮固定しておくことで各種部品のずり落ちが解消され、枠ベース支持搬送手段に枠ベースを何ら問題なく後傾状態で支持させることができる。その結果、作業者は腰を曲げることなく各種部品を枠ベースに取り付けることが可能となる。よって、作業者への負担を最小限に抑え、かつ作業効率を向上させることができる。
【0012】
また上記発明によると、枠ベースが、搬送台を介することなく枠ベース支持搬送手段によって支持されかつ搬送される。このため、従来必須であった重い搬送台を省略することが可能となり、かかる搬送台を搬送するための大きな動力の供給も不要になる。よって、大型の設備を用意する必要がなく、スペース的にもコスト的にも有利になる。
【0013】
ここで、枠ベースに着脱可能な部品としては、例えば、遊技盤、上皿、前枠(トップ飾り、サイド飾り)などが挙げられる。枠ベースに仮固定される部品としては、例えば下皿などが挙げられる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記枠ベース支持搬送手段は、前記枠ベースに摺接する転動体と、前記転動体が回転可能に取り付けられ、前記枠ベースを後側に傾斜させて支持するライン本体と、前記転動体を回転駆動させる駆動手段とを有することをその要旨とする。
【0015】
従って、請求項2に記載の発明によると、枠ベースは主としてライン本体によって後傾状態で支持される。この状態で駆動手段を駆動させることにより転動体が回転し、その回転に伴って枠ベースが後傾状態を維持しつつ所定方向に搬送される。また、転動体を駆動(回転)させる方式を採用していることから、例えば枠ベースを後傾状態のまま把持して搬送するような構成を採った場合とは異なり、装置が大掛かりにならず、枠ベース支持搬送手段の小型化・簡略化が比較的容易となる。なお、前記転動体としては特に限定されず任意のものを使用できるが、その例を挙げると略円柱状のもの(例えばローラ)や、略球状のもの(例えばボール)などがある。もっとも、枠ベースとの摺接面積が大きいという点で、転動体としてローラを用いることが好ましい。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記転動体は、前記枠ベースの背面上端部に摺接する上部ローラと、前記枠ベースの底面に摺接する下部ローラとによって構成されることをその要旨とする。
【0017】
従って、請求項3に記載の発明によると、枠ベースがその上下2箇所において上部ローラ及び下部ローラと摺接した状態で搬送されることから、より安定的に枠ベースの搬送を行うことができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記下部ローラは、その回転軸が前記ライン本体の傾斜面に直交して取り付けられ、その下部ローラの後側には、前記下部ローラよりも直径が大きく、前記枠ベースの背面下端部に摺接してその移動を規制する移動規制ローラが設けられていることをその要旨とする。
【0019】
従って、請求項4に記載の発明によると、移動規制ローラの前側の側面部と枠ベースの背面下端部とが摺接するため、枠ベースの移動規制ローラ後側への移動が規制され、枠ベースの背面下端部をしっかりと支持することができる。なお、前記移動規制ローラの材質は特に限定されないが、例えば耐磨耗性に優れた材質(例えばフッ素系樹脂材料など)を用いることが好ましい。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記駆動手段は、前記下部ローラ及び前記移動規制ローラを一体的に回転駆動させることをその要旨とする。
【0021】
従って、請求項5に記載の発明によると、枠ベースを後傾状態で支持したとき枠ベースの底面には枠ベースの自重がかかりやすいため、枠ベースの底面に摺接する下部ローラを回転駆動させることにより、枠ベースに下部ローラの回転駆動力を確実に与えることができる。よって、枠ベースを効率よく搬送することが可能となる。しかもこの構成では、下部ローラと一体的に回転駆動される移動規制ローラにより、枠ベースの背面下端部にも回転駆動力が与えられる結果、枠ベースをいっそう効率よく搬送することが可能となる。また、この構成によると、下部ローラ及び移動規制ローラに対して個別に駆動手段を設けなくてもよくなるので、装置の簡略化や小型化を図ることができる。さらに、下部ローラ及び移動規制ローラの回転駆動速度の整合がとりやすくなる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5において、前記上部ローラ及び前記移動規制ローラは、前記下部ローラの回転軸方向に沿ってその固定位置を変更可能であることをその要旨とする。
【0023】
従って、請求項6に記載の発明によると、上部ローラ及び移動規制ローラの固定位置を変更することにより、ライン本体の傾斜面から上部ローラ及び移動規制ローラまでの距離を適宜調整することができる。例えば、背面側に突出した形状の枠ベースを支持したい場合には、上部ローラ及び移動規制ローラを前方に(即ちライン本体の傾斜面から遠ざかる方向に)移動させて固定することにより、当該枠ベースと本体ラインの傾斜面との接触を回避することができる。また、背面側への突出の少ない形状の枠ベースを支持したい場合には、上部ローラ及び移動規制ローラを後方に(即ちライン本体の傾斜面に近づく方向に)移動させて固定することにより、当該枠ベースをより安定的に支持、搬送することができる。つまり、本発明の構成によれば、様々な形状の枠ベースに対応することが可能となる。さらに、枠ベースの背面側に各種部品が装着された場合においても、該部品を本体ラインの傾斜面と接触させることなく枠ベースを搬送することが可能となる。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項3乃至6のいずれか1項において、前記ライン本体において前記上部ローラの上方位置に、前記枠ベースの上面に近接または摺接する移動規制体を設けたことをその要旨とする。
【0025】
例えば、枠ベース同士が接触する等の予期せぬ事情により枠ベースが上方に移動しようとしたとしても、請求項7に記載の発明によれば、移動規制体によって枠ベースの上方への浮き上がりが抑制される。なお、枠ベースの上面に移動規制体を設けた場合には、枠ベースを安定的に移動させることができる。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項3乃至7のいずれか1項において、前記枠ベースの後傾角度は20°〜40°であることをその要旨とする。
【0027】
例えば、後傾角度が小さすぎて枠ベースが垂直に近い状態であると、枠ベースの自重が上部ローラに十分にかからず、枠ベースが安定的に支持、搬送されにくくなる。よって、下部ローラや移動規制ローラ等の回転により枠ベースに小刻みな動き等が生じ、それに伴って仮固定された部品がガタつくおそれがある。一方、後傾角度が大きすぎて枠ベースが水平に近い状態であると、ほぼ寝かされた状態にある枠ベースに合わせて作業者が腰を曲げて作業しなければならず、依然として無理な作業姿勢を強いられる。これに対して、請求項8に記載の発明のように枠ベースの後傾角度を20°〜40°とすれば、作業時における枠ベースの安定的な支持、搬送を図りつつ、作業者の身体的負担を確実に低減することができる。なお、作業者の身体的負担の低減を優先したい場合には、後傾角度を20°〜30°に設定することが好ましい。作業時における枠ベースの安定的支持、安定的搬送を優先した場合には、後傾角度を30°〜40°に設定することが好ましい。両者の調和を図りたいような場合には、後傾角度を約30°(例えば27°〜33°)に設定すればよい。
【0028】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項において、前記枠ベース支持搬送手段は、前記枠組立用搬送台の後傾角度を変更するための角度変更手段を有することをその要旨とする。
【0029】
従って、請求項9に記載の発明によると、角度変更手段によって搬送台の後傾角度を任意に変更可能となるため、例えば作業者の好みや、製造しようとする遊技機の機種の違いや、枠ベースの安定性等に応じて、後傾角度を最適な状態に設定することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)を組み立てるための遊技機組立ライン装置として具体化した一実施形態を図1〜図10に基づき説明する。
【0031】
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技機用構成部材をセットする縦長方形の枠ベース12(枠ベース)が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、枠ベース12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15aを有する上皿ユニット15とが、ともに横開き状態で開閉可能に組み付けられている。
【0032】
前記前枠14の周囲前面側には、パチンコ機10の各種遊技の演出態様(大当り、リーチなど)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾を行う電飾ランプ16が設けられている。この電飾ランプ16は、図示しない発光体(LEDなど)を備え、該発光体にレンズ部材を覆い被せて構成されている。また、上皿ユニット15の両側部及び外枠11下部の両側部には、前記遊技の状態に応じて各種音声(効果音など)を出力するスピーカ17が設けられている。また、枠ベース12の下部には、下球皿18及び発射装置19などを有する下皿ユニット20が装着されている。
【0033】
図2に示すように、枠ベース12の機表側には、遊技盤13が取り付けられる遊技盤取着部21と、前枠14が取り付けられる前枠取着部22と、上皿ユニット15が取り付けられる上皿取着部23と、下皿ユニット20が取り付けられる下皿取着部24とが設けられている。
【0034】
遊技盤取着部21は、枠ベース12の中心よりもやや上方に設けられた略矩形状の貫通孔であり、遊技盤13を機表側から着脱可能となっている。前枠取着部22は、前枠14を横開き状態で開閉可能とするとともに該前枠14を着脱可能な回動軸部であり、枠ベース12の側縁(図2における左端縁)に設けられている。上皿取着部23は、上皿ユニット15を横開き状態で開閉可能とするとともに該上皿ユニット15を着脱可能な回動軸部であり、前枠取着部22の下方に設けられている。下皿取着部24は、下皿ユニット20と仮係合して同下皿ユニット20を仮固定する仮固定部24aを備えている。本実施形態において枠ベース12には、まず下皿取着部24に下皿ユニット20が仮固定された後、上皿取着部23に上皿ユニット15が取着されるようになっている。なお、図3は、枠ベース12に対して上皿ユニット15及び下皿ユニット20を取着した状態を示している。
【0035】
図4に示すように、こうしたパチンコ機10は、遊技盤工程S1→中枠工程S2→最終工程S3の順序で製造される。
【0036】
遊技盤工程S1では、遊技盤13の製造が行われる。詳しくは、この遊技盤工程S1では、自動セル貼り、多軸穴加工、ゲージプレス、NCルータ加工などの処理が行われるベニヤ加工工程や、NC釘打ち、自動レール締め、NC風車打ち、コーナ飾り、役物物品挿入、自動ビス締め、配線、表示基板取付などの処理が行われる遊技盤組立工程が行われる。
【0037】
中枠工程S2では、第1組付工程S2−1→ビス締め工程S2−2→第2組付工程S2−3→ビス締め工程S2−4→他種部品の組付工程S2−5の順で作業が行われる。詳しくは、第1組付工程S2−1では枠ベース12に対する下皿ユニット20の仮固定作業及び上皿ユニット15の取付作業が行われ、ビス締め工程S2−2では下皿ユニット20のビス締め作業が行われる。そして、第2組付工程S2−3では枠ベース12に対する前枠14の取付作業及び遊技盤13の合体作業が行われ、続くビス締め工程S2−4ではそれら各部品のビス締め作業が行われる。その後、他種部品の組付工程S2−5では、それぞれ図示しない打球発射装置、セット盤、音声基板等の各種部品の組付作業が行われる。
【0038】
最終工程S3では、外枠11、それぞれ図示しない電源基板、払い出し基板、メイン基板などの組付作業や、機能検査、ロット登録、各種番号(保証書番号、管理番号等)の付与などが行われる。
【0039】
ところで、前記中枠工程S2の第1組付工程S2−1においては、図5に示す遊技機組立ライン装置31に枠ベース12を搭載した状態で、同枠ベース12に対する下皿ユニット20及び上皿ユニット15の取着が行われる。そこで、以下、第1組付工程S2−1に用いられる遊技機組立ライン装置31について説明する。
【0040】
図5及び図6に示すように、遊技機組立ライン装置31は、枠ベース支持搬送手段としての水平搬送機構32、搬入装置33及び搬出装置34を備えている。水平搬送機構32は、図5、図6に示す矢印F1方向(即ち水平方向)に枠ベース12を搬送するための装置であって、数m〜十数mの全長を有する。そして、枠ベース12を水平方向に搬送する過程では、枠ベース12に対する下皿ユニット20及び上皿ユニット15の取着作業が行われる。つまり、水平搬送機構32は、下皿ユニット20及び上皿ユニット15の取着作業を行う際に用いられる。搬入装置33は、水平搬送機構32の前段側(図5、図6では左側)に設けられている。搬入装置33は、枠ベース12を前工程(遊技盤工程S1)から自動的に搬入し、それを水平搬送機構32の上に載置するための装置である。搬出装置34は、搬送機構32の後段側(図5、図6では右側)に設けられている。搬出装置34は、下皿ユニット20及び上皿ユニット15の取着作業が終了した枠ベース12を、次工程(ビス締め工程S2−2)に向けて自動的に搬出するための装置である。
【0041】
図5、図6及び図8に示すように、水平搬送機構32は、枠ベース12を搭載可能なライン本体41と、そのライン本体41を支持する作業台42とを備えている。ライン本体41は作業台42上に設けられている。この作業台42の高さは、ライン本体41に搭載された枠ベース12が作業者の腰から胸の間に位置するような高さに設定されている。
【0042】
図8に示すように、ライン本体41は、鉛直方向に対して所定角度θだけ傾斜するように形成されている。詳しくは、ライン本体41は、下端が上端よりも前方(図8では左方)に位置しており、全体として遊技機組立ライン装置31の後側に傾斜するように形成されている。そして、本実施形態において前記所定角度θ(即ち、ライン本体41の後傾角度)は、約30゜(例えば27°〜33°)に設定されている。このため、ライン本体41に枠ベース12が載置された状態にあっては、枠ベース12も後側に約30゜傾斜した状態となる。即ち、ライン本体41は、枠ベース12を後側に傾斜させた状態で支持可能となっている。
【0043】
図8に示されるように、ライン本体41は、平板状の基部43と、その基部43の下端前面側に設けられた下部延出部44と、基部43の上端前面側に設けられた上部延出部45とによって構成されている。ライン本体41は、側面視で略「コ」字状になっている。
【0044】
下部延出部44は、上部延出部45よりも長く形成されている。図5及び図6に示すように、下部延出部44の上面には、転動体である複数の下部ローラ46が、所定間隔を隔てて回転可能に配設されている。各々の下部ローラ46の後側には、下部ローラ46と一体回転する移動規制ローラ47が配設されている。これら下部ローラ46及び移動規制ローラ47の回転軸は、基部43の傾斜面に直交している。そして、各下部ローラ46の周面は、ライン本体41に枠ベース12が搭載された際に枠ベース12の底面に摺接するようになっている。また、各移動規制ローラ47は、下部ローラ46よりも大径に形成されている。ライン本体41に枠ベース12が載置された際、移動規制ローラ47の前側面部47a(図8参照)は、枠ベース12の背面下端部に摺接する。そして、これにより枠ベース12の斜め下方向への移動(即ち基部43に近づく方向への移動)が規制されるようになっている。なお、本実施形態の移動規制ローラ47は、耐磨耗性に優れたフッ素系樹脂材料を用いて形成されている。
【0045】
下部ローラ46及び移動規制ローラ47は、モータ等からなる駆動手段48によって回転駆動されるようになっている(図5、図8参照)。具体的には、下部ローラ46及び移動規制ローラ47は、移動規制ローラ47の後側に設けられた従動部49に巻回された図示しないチェーンやタイミングベルト等の動力伝達機構により、一体的に回転駆動される。つまり、下部ローラ46及び移動規制ローラ47は、駆動手段48により同調して回転駆動される。
【0046】
一方、図5、図6及び図8に示すように、上部延出部45の下面側の先端縁には、転動体である複数の上部ローラ50が所定間隔を隔てて回転可能に配設されている。図8に示すように、各々の上部ローラ50の回転軸は、基部43の傾斜面に対して平行となるように設けられている。そして、各上部ローラ50の周面は、ライン本体41に枠ベース12が搭載された際に、枠ベース12の背面上端部に摺接するようになっている。また、図8等に示されるように、上部延出部45の先端には、上部延出部45の下面よりも突出する移動規制体51が設けられている。この移動規制体51は、ライン本体41に枠ベース12が搭載された際に、枠ベース12の上面に近接するようになっている。
【0047】
従って、こうしたライン本体41に搭載された枠ベース12は、底面が下部ローラ46によって支承されるとともに、背面上端部及び背面下端部が上部ローラ50及び移動規制ローラ47によって支承される。このため、下部ローラ46及び移動規制ローラ47が回転すると、枠ベース12は、後傾状態を維持しつつ図5及び図6の矢印F1方向(即ち水平方向)に搬送される。そして、枠ベース12の搬送途中で、枠ベース12に対する下皿ユニット20及び上皿ユニット15の取付作業が行われる。また、枠ベース12の上端には移動規制体51が摺接するため、搬送中における枠ベース12のガタツキも抑制される。
【0048】
ところで、前述したように、枠ベース12は、搬入装置33によって自動的に水平搬送機構32上に載置される。図5〜図7に示すように、この搬入装置33は、基台61、その基台61に回動可能に支承されたリフタ62、該リフタ62に対して上下動可能に支承された支持台63等を備えている。
【0049】
図7に示されるように、基台61の前方側下部には回動機構64が設けられる一方、回動機構64の後方には流体圧シリンダ65(回動用アクチュエータ)が設けられている。回動機構64の固定軸部は基台61に固定され、回動機構64の回動軸部はリフタ62の背面下端部に固定されている。流体圧シリンダ65のシリンダ本体65aの基端は、基台61に回動可能に固定されている。流体圧シリンダ65のロッド65bの先端部は、リフタ62の背面上方部に設けられた受承部66の先端に回動可能に固定されている。流体圧シリンダ65を駆動すると、ロッド65bが出没動作してリフタ62が回動機構64を中心として回動する結果、リフタ62が垂直状態または傾斜状態になる(図7参照)。なお、本実施形態においてリフタ62の傾斜状態での角度は、水平搬送機構32におけるライン本体41の傾斜角度θと同等となるように設定されている。
【0050】
また、リフタ62は、略直方枠体状のリフトベース部67と、そのリフトベース部67の略中央箇所に配設されたロッドレスシリンダ68(リフト用アクチュエータ)とを備えている。そして、前記回動機構64及び前記受承部66は、このリフトベース部67に固定されている。また、ロッドレスシリンダ68は、リフトベース部67の略中央箇所において上下方向に延びるように配設されている。そして、このロッドレスシリンダ68の可動部(スライダ)には支持台63が支承されている。このため、ロッドレスシリンダ68を駆動すると、支持台63が上下動するようになっている(図7参照)。
【0051】
図7に示すように、支持台63は、側面視で略「コ」字状に構成され、板状の基部71と、その基部71の下端前面側に設けられた下部延出部72と、基部71の上端前面側に設けられた上部延出部73とを備えている。この支持台63は、側面視において前記水平搬送機構32のライン本体41と略等しい形状となるように設定されている。そして、同図に示すようにリフタ62の傾斜状態において支持台63が上方に移動された状態にあっては、支持台63がライン本体41と略同じ高さ位置となるように設定されている。この支持台63の下部延出部72の上面には、ライン本体41の下部ローラ46及び移動規制ローラ47と同様の構成を有する下部ローラ74及び移動規制ローラ75が配設されている。移動規制ローラ75の後側には従動部76が設けられ、その従動部76に巻回された図示しないチェーンやタイミングベルト等の動力伝達機構により、下部ローラ74及び移動規制ローラ75が一体的に回転駆動されるようになっている。なお、動力伝達機構は、支持台63に配設された図示しないアクチュエータによって駆動される。また、支持台63の上部延出部73には、ライン本体41の上部ローラ50及び移動規制体51と同様の構成を有する上部ローラ77及び移動規制体78が設けられている。このため、支持台63に搭載された枠ベース12は、底面が下部ローラ74によって支承されるとともに、背面上端部及び背面下端部が移動規制ローラ75及び上部ローラ77によって支承される。よって、下部ローラ74及び移動規制ローラ75の回転により、枠ベース12は、ライン本体41の方向へ移動可能となっている。
【0052】
こうした搬入装置33に対して、枠ベース12は、垂直状態(立てた状態)で前工程(遊技盤工程S1)から搬送される。即ち、図7に実線で示したように、リフタ62が垂直状態でかつ支持台63が下降状態であるときに、枠ベース12が前工程から搬入装置33に搬送されてくる。そして、枠ベース12が支持台63に載置されると、流体圧シリンダ65が駆動されてリフタ62が傾斜状態になるとともに、ロッドレスシリンダ68の駆動によって支持台63が上昇される。その後、下部ローラ74及び移動規制ローラ75の回転によって枠ベース12が水平搬送機構32のライン本体41上に載置される。
【0053】
一方、前述したように、第1組付工程S2−1を終了した枠ベース12は、搬出装置34によって自動的に水平搬送機構32から次工程(ビス締め工程S2−2)に搬出される。図5、図6及び図9に示すように、この搬出装置34は、基台81、その基台81に回動可能に支承された支持台82等を備えている。
【0054】
基台81には回動機構83が設置され、その回動機構83の後方下部位置には流体圧シリンダ84(回動用アクチュエータ)が配設されている。回動機構83の固定軸部は基台81に固定され、回動機構83の回動軸部は支持台82の背面下端部に固定されている。流体圧シリンダ84のシリンダ本体84aの基端は基台81に回動可能に固定されている。流体圧シリンダ84のロッド84bの先端部は、支持台82の背面下端部に設けられた受承部85に回動可能に軸支されている。このため、流体圧シリンダ84を駆動すると、ロッド84bが出没動作することにより、支持台82が回動機構83を中心として回動する結果、支持台82が傾斜状態または水平状態となる(図9参照)。なお、本実施形態において支持台82の傾斜状態での角度は、水平搬送機構32におけるライン本体41の傾斜角度θと同等となるように設定されている。
【0055】
図9に示すように、支持台82は、側面視で略「コ」字状に構成され、板状の基部86と、その基部86の下端前面側に設けられた下部延出部87と、基部86の上端前面側に設けられた上部延出部88とを備えている。この支持台82は、側面視において前記水平搬送機構32のライン本体41と略等しい形状となるように設定されている。そして、図9に示すように支持台82の傾斜状態にあっては、ライン本体41とほぼ同じ高さ位置となるように設定されている。この支持台82の下部延出部87の上面には、ライン本体41の下部ローラ46及び移動規制ローラ47と同様の構成を有する下部ローラ89及び移動規制ローラ90が設けられている。また、支持台82の上部延出部88には、ライン本体41の上部ローラ50と同様の構成を有する上部ローラ91が設けられている。さらに、上部延出部88の先端には、枠ベース12の上面と摺接する補助ローラ92が設けられている。このため、支持台82に搭載された枠ベース12は、底面が下部ローラ89、上面が補助ローラ92によってそれぞれ支承されるとともに、背面上端部及び背面下端部が移動規制ローラ90及び上部ローラ91によって支承される。
【0056】
この搬出装置34は、支持台82を傾斜させた状態で待機しており、水平搬送機構32から枠ベース12が搬送されると、流体圧シリンダ84が駆動されて支持台82が水平状態になる。
【0057】
また、図6に示すように、前記支持台82にはシリンダ取り付け用のフレーム94が延設されていて、そのフレーム94にはさらに別の流体圧シリンダ93(搬出用アクチュエータ)のシリンダ本体93aが取り付けられている。従って、支持台82の回動に伴って、フレーム94及び流体シリンダ93も回動するようになっている(図9参照)。この流体圧シリンダ93のシリンダ本体93aからは、押圧板付きのロッド93bが突出している。そして、流体圧シリンダ93を駆動すると、押圧板付きのロッド93bが突出して搬出装置34における支持台82の上方に到るようになっている。よって、支持台82上にて水平に載置された枠ベース12が、押圧板付きのロッド93bによって水平方向(具体的には図5、図6の右方向)に押圧される。その結果、枠ベース12が次工程(ビス締め工程S2−2)に向けて搬出されるようになっている。
【0058】
従って、この遊技機組立ライン装置31では、枠ベース12が前工程(遊技盤工程S1)から搬入されると、搬入装置33により自動的に水平搬送機構32上に枠ベース12が載置される。ゆえに、遊技者がわざわざ搬入作業を行う必要がなく、作業効率が向上する。勿論、搬入作業に伴う作業者の身体的負担も解消される。
【0059】
そして、第1組付工程S2−1が終了した枠ベース12については、搬出装置34により次工程(ビス締め工程S2−2)に向けて自動的に搬出される。ゆえに、遊技者がわざわざ搬出作業を行う必要がなく、作業効率が向上する。勿論、搬出作業に伴う作業者の身体的負担も解消される。
【0060】
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
【0061】
(1)例えば、単純に搬送機構32のライン本体41によって枠ベース12を後傾状態で支持した場合には、枠ベース12も後傾状態となるため、枠ベース12に組み付けられる上皿ユニット15及び下皿ユニット20がずり落ちやすくなる。よって、それら上皿ユニット15及び下皿ユニット20が完全にビス止め固定をするまでの間、作業者が該ユニット15,20を手で押さえておく等の必要性が生じ、かえって作業効率を悪化させてしまう。しかし、本実施形態の枠ベース12は上皿ユニット15及び下皿ユニット20を着脱可能または仮固定可能な構造を有しているため、該ユニット15,20を装着または仮固定しておくことでずり落ちが解消され、枠ベース12を何ら問題なく後傾させることができる。その結果、作業者は腰を曲げることなく各ユニット15,20を枠ベース12に取り付けることができる。よって、作業者への負担を最小限に抑え、かつ作業効率を向上させることができる。
【0062】
また、本実施形態によると、枠ベース12は、前記従来技術で示したような搬送台を介することなく水平搬送機構32のライン本体41によって支持されかつ搬送される。このため、従来必須であった重い搬送台を省略することが可能となり、かかる搬送台を搬送するための大きな動力の供給も不要になる。よって、大型の設備を用意する必要がなく、スペース的にもコスト的にも有利になる。
【0063】
(2)枠ベース12は、主としてライン本体41によって後傾状態で支持される。この状態で駆動手段48を駆動させることにより下部ローラ46及び移動規制ローラ47が回転し、その回転に伴って枠ベース12が後傾状態を維持しつつ所定方向(本実施形態では図5,図6に示す矢印F1方向)に搬送される。また、下部ローラ46及び移動規制ローラ47を駆動させる方式を採用していることから、例えば枠ベース12を後傾状態のまま把持して搬送するような構成を採った場合とは異なり、装置が大掛かりにならず、水平搬送機構32の小型化・簡略化が比較的容易となる。
【0064】
(3)ライン本体41に搭載された枠ベース12は、その上下2箇所において上部ローラ50及び下部ローラ46と摺接した状態で搬送されることから、より安定的に枠ベース12の搬送を行うことができる。
【0065】
(4)移動規制ローラ47の前側面部47aと枠ベース12の背面下端部とが摺接することによって、枠ベース12の移動規制ローラ47後側への移動(即ち斜め下方への移動)が規制される。よって、枠ベース12の背面下端部をしっかりと支持することができる。
【0066】
(5)ライン本体41によって枠ベース12が後傾状態で支持された状態にあっては、枠ベース12の自重は底面に加わりやすい。このため、枠ベース12の底面に摺接する下部ローラ46を駆動手段48によって回転駆動させることにより、枠ベース12に下部ローラ46の回転駆動力を確実に与えることができる。よって、枠ベース12を効率よく搬送することが可能となる。
【0067】
しかも、図示しないチェーンやタイミングベルト等の動力伝達機構を用いた本実施形態の構成によると、下部ローラ46と移動規制ローラ47とが一体的に回転駆動されるため、枠ベース12の背面下端部にも回転駆動力が与えられる。よって、枠ベース12をいっそう効率よく搬送することが可能となる。また、この構成によると、下部ローラ46及び移動規制ローラ47に対して個別に駆動手段48を設けなくてもよくなるので、遊技機組立ライン装置31の簡略化や小型化を図ることができる。さらに、下部ローラ46及び移動規制ローラ47の回転駆動速度の整合がとりやすくなる。
【0068】
(6)ライン本体41の上部延出部45の先端には、枠ベース12の上面と近接する移動規制体51が設けられている。このため、例えば枠ベース12同士が接触する等の予期せぬ事情により枠ベース12が上方に移動しようとしたとしても、移動規制体51によって枠ベース12の上方への浮き上がりを抑制することができる。
【0069】
(7)例えば、後傾角度(所定角度θ)が小さすぎて枠ベース12が垂直に近い状態であると、枠ベース12の自重が上部ローラ50に十分にかからず、枠ベース12が安定的に支持、搬送されにくくなる。よって、下部ローラ46や移動規制ローラ47等の回転により枠ベース12に小刻みな動き等が生じ、それに伴って仮固定された部品(上皿ユニット15及び下皿ユニット20)がガタつくおそれがある。一方、後傾角度が大きすぎて枠ベース12が水平に近い状態であると、ほぼ寝かされた状態にある枠ベース12に合わせて作業者が腰を曲げて作業しなければならず、依然として無理な作業姿勢を強いられる。これに対して、本実施形態においてライン本体41の後傾角度は約30゜(例えば27°〜33°)に設定され、同ライン本体41に搭載された枠ベース12の後傾角度も約30゜となっている。このため、作業時における枠ベース12の安定的な支持を図りつつ、作業者の身体的負担を確実に低減することができる。
【0070】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
【0071】
・前記実施形態では、搬送機構32のライン本体41は、後側に約30゜傾斜した状態に形成されている。そして、この後傾角度(所定角度θ)は約30゜に固定されている。しかし、少なくとも支持台63に角度変更手段を設け、該後傾角度を自由に設定できるようにしてもよい。具体的には、例えば図10に示すように、ライン本体41の基部43の裏面下部と作業台42とを連結する回動機構96を設けるとともに、基部43の裏面と作業台42とを連結する流体圧シリンダ97(回動用アクチュエータ)を設ける。詳しくは、回動機構96の固定軸部を作業台42に固定し、回動機構96の回動軸部を基部43の裏面下部に固定する。また、流体圧シリンダ97のシリンダ本体97aを作業台42上面に回動可能に固定し、流体圧シリンダ97のロッド97bを基部43の裏面に回動可能に軸支する。このようにすれば、回動アクチュエータ97の駆動により、ライン本体41は回動機構96を中心として回動するため、後傾角度が所定範囲内において変更可能となる。よって、例えば作業者の好みや、製造しようとするパチンコ機10の機種の違いや、枠ベース12の安定性等に応じて、後傾角度を最適に設定することができる。即ち、このようにした場合、回動機構96及び流体シリンダ97は、ライン本体41の後傾角度を変更する角度変更手段として機能する。
また、基部43が作業台42に対して、あるいは下部ローラ46(移動規制ローラ47)及び上部ローラ50のうちの少なくともいずれか一方が基部43に対して、上下動するように構成してもよい。このように構成すれば、より詳細な高さ設定が可能となる。
【0072】
・ライン本体41に設けられた移動規制ローラ47及び上部ローラ50は、下部ローラ46の回転軸に沿って固定位置が変更可能となっていてもよい。このようにすれば、ライン本体41の傾斜面(基部43の前面)から移動規制ローラ47及び上部ローラ50までの距離を適宜調整することができる。例えば、背面側に突出した形状の枠ベース12をライン本体41に搭載したい場合には、移動規制ローラ47及び上部ローラ50を前方に移動させて固定することにより、当該枠ベース12と基部43との接触を回避することができる。また、背面側への突出の少ない形状の枠ベース12をライン本体41に搭載したい場合には、移動規制ローラ47及び上部ローラ50を後方に移動させて固定することにより、当該枠ベース12をより安定的に支持、搬送することができる。つまり、こうした構成によれば、様々な形状の枠ベース12に対応することが可能となる。さらに、枠ベース12の背面側に各種部品が装着された場合においても、該部品を本体ライン41の傾斜面と接触させることなく枠ベース12を搬送することが可能となる。
また、移動規制ローラ47(下部ローラ46)及び上部ローラ50のうちの少なくともいずれか一方を基部43に対して、前後動するように構成してもよい。このように構成すれば、ライン本体41の後傾角度を変更する角度変更手段を用いることなく、枠ベース12の傾斜角度を調整することが可能となる。
【0073】
・前記実施形態のライン本体41では、下部ローラ46及び移動規制ローラ47のみが駆動手段48によって回転駆動するようになっている。しかし、下部ローラ46及び移動規制ローラ47に加えて、上部ローラ50も駆動手段48によって回転駆動されるようになっていてもよい。
【0074】
・前記実施形態のライン本体41では、複数ある下部ローラ46及び移動規制ローラ47の全てのものが、駆動手段48によって同期して回転駆動するようになっている。しかし、複数ある下部ローラ46及び移動規制ローラ47のうち一部のものが、駆動手段48によって同期して回転駆動するようになっていてもよい。
【0075】
・前記実施形態のライン本体41では、駆動手段48としてモータを使用していたが、モータ以外のアクチュエータを用いてもよい。
【0076】
・前記実施形態の搬入装置33は、アクチュエータとして流体圧シリンダ65やロッドレスシリンダ68を用いて構成されていたが、これら以外のアクチュエータ(例えばモータ等)を用いて構成しても勿論よい。同様に、前記実施形態の搬出装置34についても、流体圧シリンダ84,93以外のアクチュエータ(例えばモータ等)を用いて構成しても勿論よい。
【0077】
・前記実施形態の搬入装置33における下部ローラ74及び移動規制ローラ75、搬出装置34における下部ローラ89及び移動規制ローラ90は、必ずしも動力によって積極的に回転駆動されるものでなくてもよい。
【0078】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
【0079】
(1) 請求項3に記載の遊技機組立ライン装置において、前記上部ローラ及び前記下部ローラのうち、少なくとも下部ローラが駆動手段によって駆動されること。
【0080】
(2) 請求項1〜9、技術的思想(1)のいずれか1項に記載の遊技機組立ライン装置において、前記枠ベース支持搬送手段は、作業者の腰から胸の間に位置する高さで前記枠ベースを支持すること。
【0081】
(3) 請求項1〜9、技術的思想(1),(2)のいずれか1項に記載の遊技機組立ライン装置において、前記枠ベース支持搬送手段は、前記枠ベースを複数個同時に並べて支持可能な長さを有すること。
【0082】
(4) 請求項1〜9、技術的思想(1),(2)のいずれか1項に記載の遊技機組立ライン装置において、前記枠ベース支持搬送手段は、前記枠ベースを横方向に水平移動させること。
【0083】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜9に記載の発明によれば、作業者への負担を最小限に抑え、かつ作業効率の向上を図ることが可能であって、しかも大型の設備が不要な遊技機組立ライン装置を提供することができる。
【0084】
請求項10に記載の発明によれば、作業者への負担を最小限に抑え、かつ作業効率の向上を図ることが可能であって、しかも大型の設備が不要な遊技機の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態の遊技機組立ライン装置によって組み立てられるパチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】枠ベースを示す正面図。
【図3】枠ベースに上皿ユニット及び下皿ユニットを取着した状態を示す正面図。
【図4】パチンコ遊技機の製造工程の概略を示すフローチャート。
【図5】実施形態の遊技機組立ライン装置を示す正面図。
【図6】実施形態の遊技機組立ライン装置を示す平面図。
【図7】搬入装置を示す概略側面図。
【図8】水平搬送機構を示す概略断面図。
【図9】搬出装置を示す概略側面図。
【図10】他の実施形態における遊技機組立ライン装置の一部(水平搬送機構)を示す概略断面図。
【符号の説明】
10…遊技機としてのパチンコ機
12…枠ベースとしての枠ベース
15…各種部品としての上皿ユニット
20…各種部品としての下皿ユニット
31…遊技機組立ライン装置
32…枠ベース支持搬送手段としての水平搬送機構
41…ライン本体
46…下部ローラ
47…移動規制ローラ
48…駆動手段
50…上部ローラ
51…移動規制体
96…角度変更手段としての回動機構
97…角度変更手段としての回動アクチュエータ
Claims (10)
- 遊技機の枠ベースに各種部品を取り付けることにより枠を組み立てる遊技機組立ライン装置であって、
枠前側に取り付けられる各種部品が着脱可能または仮固定可能な構造の枠ベースを後側に傾斜させて支持し、その状態で前記枠ベースを所定方向に搬送する枠ベース支持搬送手段を備えたことを特徴とする遊技機組立ライン装置。 - 前記枠ベース支持搬送手段は、前記枠ベースに摺接する転動体と、前記転動体が回転可能に取り付けられ、前記枠ベースを後側に傾斜させて支持するライン本体と、前記転動体を回転駆動させる駆動手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の遊技機組立ライン装置。
- 前記転動体は、前記枠ベースの背面上端部に摺接する上部ローラと、前記枠ベースの底面に摺接する下部ローラとによって構成されることを特徴とする請求項2に記載の遊技機組立ライン装置。
- 前記下部ローラは、その回転軸が前記ライン本体の傾斜面に直交して取り付けられ、その下部ローラの後側には、前記下部ローラよりも直径が大きく、前記枠ベースの背面下端部に摺接してその移動を規制する移動規制ローラが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機組立ライン装置。
- 前記駆動手段は、前記下部ローラ及び前記移動規制ローラを一体的に回転駆動させることを特徴とする請求項4に記載の遊技機組立ライン装置。
- 前記上部ローラ及び前記移動規制ローラは、前記下部ローラの回転軸方向に沿ってその固定位置を変更可能であることを特徴とする請求項4または5に記載の遊技機組立ライン装置。
- 前記ライン本体において前記上部ローラの上方位置に、前記枠ベースの上面に近接または摺接する移動規制体を設けたことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の遊技機組立ライン装置。
- 前記枠ベースの後傾角度は20°〜40°であることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の遊技機組立ライン装置。
- 前記枠ベース支持搬送手段は、前記枠組立用搬送台の後傾角度を変更するための角度変更手段を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の遊技機組立ライン装置。
- 枠ベースに各種部品を取り付けることにより枠を組み立てる遊技機組立ライン装置を用いて、遊技機を製造する方法において、
前記遊技機組立ライン装置は、枠前側に取り付けられる各種部品が着脱可能または仮固定可能な構造の枠ベースを後側に傾斜させて支持し、その状態で前記枠ベースを所定方向に搬送する枠ベース支持搬送手段を備えていることを特徴とする遊技機の製造方法。
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