JP2005026339A - 電波吸収体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】先細形状を有する先細部分を含みながら、製造が容易で且つ材料の損失を少なくすることのできる電波吸収体を実現する。
【解決手段】電波吸収体1は、薄板状の電波吸収材3が巻かれて構成された構造体2を備えている。電波吸収材3は、基材と電波吸収材料とを含んでいる。構造体2は、電波到来側の端部に近づくほど細くなる先細形状を有する先細部分を含んでいる。巻かれる前の電波吸収材3は、電波吸収材3を巻くときの回転軸に対して傾斜した縁部を有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波暗室や電波暗箱、電波吸収衝立等に用いられる電波吸収体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、アンテナの指向性や利得等の性能を評価する空間として電波暗室が利用されている。また、近年では電子機器から放出される電磁波ノイズの測定や、外来電磁波ノイズに対する電子機器の耐性評価を行なう試験場として電子暗室が盛んに利用されている。この電波暗室の内壁には、入射電波を吸収して反射を抑える電波吸収体が配置されている。
【0003】
電波吸収体としては、発泡ポリスチロールや発泡ウレタン等の基材にカーボン等の導電性材料を混合または含浸した材料よりなり、先細形状を有する先細部分を含む電波吸収体が広く用いられている。
【0004】
また、特許文献1には、大電力電波に対応する電波吸収体として、耐熱性の基材と導電性材料を含み、表面に放熱のための開口部が配置された先細部分を有す電波吸収体が記載されている。
【0005】
これらの電波吸収体では、電波吸収材料である導電性材料を、基材を用いて保持し、空間内に配置する。また、これらの電波吸収体では、先細形状とすることにより、自由空間から電波吸収体の奥側にかけてインピーダンスを徐々に変化させて、電波吸収体における反射を抑制しながら電波吸収を行うことができるようにしている。
【0006】
一般に、電波吸収体は、吸収する電波の波長が長いほど、すなわち周波数が低いほど、電波吸収体の電波入射方向の長さを大きくする必要がある。このため、例えば下限が30MHz程度の低い周波数帯域で使用する電磁波ノイズ測定用の電波暗室に設けられる電波吸収体の長さは数mにもなることがある。そこで、電波吸収体とフェライト焼結体とを組み合わせて、電波吸収体の長さを小さくする技術も開発されている。
【0007】
ところで、電波吸収体の先細部分の形状には、ピラミッド形状や楔形状等、多くの種類がある。先細部分では、その形状が異なると、電波入射方向についての位置の変化に対する、電波入射方向に垂直な断面の断面積の変化の態様が異なり、その結果、上記位置の変化に対する実効的な材料定数の変化の態様が異なる。そのため、先細部分を有する電波吸収体では、先細部分の形状によって電波吸収特性が変化する。
【0008】
このため、従来から、例えば特許文献2ないし4に示されるように、電波吸収体の先細部分の形状の最適化に関する検討が種々なされている。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−115693号公報
【特許文献2】
特公昭62−5360号公報
【特許文献3】
特公昭63−32278号公報
【特許文献4】
特許第3291851号明細書
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
先細部分を有する電波吸収体の製造方法としては、直方体のブロック状の電波吸収体を製造し、これを切断加工する方法がある。しかし、この方法では、切断によって端材が多く出るため、材料費の損失が大きいと共に、端材を廃棄するのに問題が生じる場合もある。更に、上記方法では、先細部分の形状が複雑な場合には、電波吸収体の製造が難しいという問題点がある。
【0011】
また、発泡ポリスチロールよりなる基材等、基材の種類によっては、電波吸収体を金型によって成形することも可能である。この場合には、端材が発生せず、また、複雑な形状の先細部分を有する電波吸収体も比較的容易に製造することができる。しかし、この場合には、形状や長さの異なる電波吸収体を製造するたびに金型を製作しなければならず、金型を製作するための余分な費用や時間が必要になるという問題点がある。
【0012】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、先細形状を有する先細部分を含みながら、製造が容易で且つ材料の損失を少なくすることのできる電波吸収体およびその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の電波吸収体は、薄板状の電波吸収材が巻かれて構成された構造体を備え、この構造体は、電波到来側の端部に近づくほど細くなる先細形状を有する先細部分を含むものである。本発明の電波吸収体は、薄板状の電波吸収材を巻くことによって容易に製造することができる。
【0014】
本発明の電波吸収体において、巻かれる前の電波吸収材は、電波吸収材を巻くときの回転軸に対して傾斜した縁部を有していてもよい。
【0015】
また、本発明の電波吸収体において、電波吸収材は、開口部を有していてもよい。また、本発明の電波吸収体において、電波吸収材は、電波吸収材の面に平行な方向に貫通する複数の開口部を有していてもよい。複数の開口部は、電波吸収材を巻くときの回転軸に平行な方向に貫通していてもよい。また、複数の開口部は、コルゲート状に形成されていてもよい。
【0016】
また、本発明の電波吸収体において、電波吸収材は、基材と電波吸収材料とを含み、基材は、耐熱性または不燃性のものであってもよい。
【0017】
また、本発明の電波吸収体において、構造体における電波到来側の端部とは反対側の端面の形状は矩形であってもよい。
【0018】
また、本発明の電波吸収体は、更に、構造体が嵌合する凹部を有するベース部材を備え、構造体は凹部に嵌合してベース部材に取り付けられていてもよい。ベース部材は、電波吸収材料を含んでいてもよい。
【0019】
また、本発明の電波吸収体は、更に、構造体における電波到来側の端部とは反対側の端面に対向するように配置されたフェライト焼結体を備えていてもよい。
【0020】
また、本発明の電波吸収体の製造方法は、薄板状の電波吸収材を作製する工程と、電波吸収材を巻くことによって構造体を形成する工程とを備えたものである。
【0021】
なお、本出願において「耐熱性」とは、耐熱温度が150℃以上のものを意味する。耐熱性の基材の耐熱温度は、200℃以上であればより好ましく、300℃以上であれば更に好ましい。また、耐熱性の基材は、建築基準法で定める不燃性試験または発熱性試験に合格するものであれば、安全上更に好ましい。
【0022】
また、本出願において、「不燃性」とは、建築基準法に定められた不燃材料に適合する不燃性能を有すること、および、建築基準法に定められた不燃材料の不燃性能と同等の不燃性能を有することを言う。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る電波吸収体の構成の一例を示す説明図である。図1において、(a)は電波吸収体の側面図、(b)は電波吸収体の底面図を表わしている。なお、本実施の形態において、電波吸収体の底面とは、電波吸収体における電波到来側の端部とは反対側の端面を言う。図1に示したように、本実施の形態に係る電波吸収体1は、薄板状の電波吸収材3が巻かれて構成された構造体2を備えている。電波吸収材3は、基材と電波吸収材料とを含んでいる。電波吸収材料としては、例えば、カーボンブラック、カーボングラファイト、炭素繊維等の導電性材料や、フェライト等の磁性材料が用いられる。なお、以下の説明では、電波20の入射方向をZ方向と呼ぶ。構造体2は、電波到来側の端部に近づくほど細くなる先細形状を有する先細部分を含んでいる。なお、図1に示した構造体2は、全体が先細部分となっている。
【0024】
図2は図1に示した構造体2を構成する電波吸収材3の、巻かれる前の形状を示す説明図である。図2において、(a)は電波吸収材3の平面図、(b)は電波吸収材3の側面図を表わしている。図2に示したように、電波吸収材3は、3つの縁部4,5,6を有している。縁部4,5は直線状である。縁部6は、直線状でも曲線状でもよい。図2には、縁部6が曲線状である例を示している。縁部4は、電波吸収材3を巻くときの回転軸7に対して平行に配置されている。縁部5は、電波吸収材3を巻くときの回転軸7に対して垂直に配置されている。縁部4の一端と縁部5一端は互いに接続されている。縁部6の一端は縁部4の他端に接続され、縁部6の他端は縁部5の他端に接続されている。縁部6は、電波吸収材3を巻くときの回転軸7に対して傾斜している。なお、回転軸7は、Z方向に平行である。
【0025】
本実施の形態に係る電波吸収体1の製造方法は、電波吸収材3を作製する工程と、この電波吸収材3を巻くことによって構造体2を形成する工程とを備えている。
【0026】
電波吸収材3の材料は、容易に巻けるような曲がりやすいものがよい。このような材料としては、例えば、紙、ゴム、樹脂等の曲がりやすい材料よりなる基材に、カーボンやフェライト粉等の電波吸収材料を保持させてなる平板状の材料がある。電波吸収材3は、必ずしも均一な平板状である必要はなく、例えば、繊維を用いてマット状にしたものでもよい。また、電波吸収材3は、後で説明するように、開口部を有するものでもよい。
【0027】
電波吸収材3の基材は、耐熱性または不燃性のものであってもよい。このような基材としては、例えばセピオライトや水酸化アルミニウム等の含水無機化合物からなるシートをコルゲート状(波状)に積層して構成されたものが、製造面およびコスト面から好ましい。電波吸収材3の基材を耐熱性または不燃性のものとすることにより、電波吸収体1を大電力の電波を吸収する用途に使用することが可能になる。
【0028】
薄板状の電波吸収材3に電波吸収材料を保持させる方法としては、例えば、基材と電波吸収材料とを含む材料を用いて薄板状の電波吸収材3を形成する方法や、基材を含む材料によって形成した薄板材の表面に電波吸収材料を付着させる方法がある。
【0029】
電波吸収材3は、図2において符号8で示す矢印のように、縁部4が内側に来るように、回転軸7を中心として緻密に巻かれる。これにより、図1に示したように、電波吸収材3によって、円錐形状に近い先細形状の構造体2が形成される。図1に示した構造体2の底面すなわち電波吸収体1の底面の形状は円形になっている。
【0030】
ここで、図1に示したように、構造体2のZ方向の長さをAとし、構造体2の底面の直径をBとする。また、図2に示したように、縁部4の長さをaとし、縁部5の長さをbとし、電波吸収材3の厚さをtとする。
【0031】
構造体2のZ方向の長さAは、電波吸収材3の縁部4の長さaと等しい。構造体2の底面の直径Bは、縁部5の長さbと電波吸収材3の厚さtとにより決定される。電波吸収材3を緻密に巻いた場合には、B,b,tの間には、π・(B/2)≒b・tという関係がある。
【0032】
電波吸収材3の厚さtを小さくするほど、構造体2の先細部分の側面の形状が滑らかになり、高い周波数では、電波吸収体1の電波吸収特性の面で有利になる。しかし、電波吸収材3の厚さtを小さくするほど、同じ直径Bの底面を有する構造体2を製造するために必要な縁部5の長さbが大きくなると共に、電波吸収材3を巻く回数も増える。従って、電波吸収材3の厚さtを小さくすることは、電波吸収体1の製造面では不利となる。
【0033】
ところで、図2に示した電波吸収材3は開口部を有していないが、本実施の形態において、電波吸収材3は開口部を有していてもよい。以下、図3ないし図7を参照して、開口部を有する電波吸収材3の第1ないし第5の例について説明する。図3ないし図7において、(a)は電波吸収材3の平面図、(b)は電波吸収材3の側面図、(c)は(a)に示した平面図の一部を拡大して示す説明図、(d)は(b)に示した側面図の一部を拡大して示す説明図を表わしている。
【0034】
図3は、開口部を有する電波吸収材3の第1の例を示している。第1の例では、電波吸収材3は、その面に垂直な方向に貫通する円柱形状の複数の開口部51を有している。開口部51の形状や大きさや数は、電波吸収材3および構造体2の強度を保つことのできる範囲内で任意に設定することができる。
【0035】
図4は、開口部を有する電波吸収材3の第2の例を示している。第2の例では、電波吸収材3は、その面に平行な方向に貫通する円柱形状の複数の開口部52を有している。複数の開口部52は、特に、回転軸7に平行な方向に貫通している。
【0036】
図5は、開口部を有する電波吸収材3の第3の例を示している。第3の例では、電波吸収材3は、コルゲート状に形成された複数の開口部53を有している。複数の開口部53は、電波吸収材3の面に平行な方向、特に回転軸7に平行な方向に貫通している。第3の例における電波吸収材3は、図5(d)に示したように、コルゲート状のシート3aを、2枚の平板状のシート3b,3cで挟み込むことによって構成されている。
【0037】
図6は、開口部を有する電波吸収材3の第4の例を示している。第4の例では、電波吸収材3は、コルゲート状(波状)に形成された複数の開口部54を有している。複数の開口部54は、電波吸収材3の面に平行な方向、特に回転軸7に平行な方向に貫通している。第4の例における電波吸収材3は、図6(d)に示したように、コルゲート状のシート3aと1枚の平板状のシート3bとを重ね合わせることによって構成されている。第4の例における電波吸収材3を用いて形成される構造体2では、シート3aが外周部に現れる。
【0038】
図7は、開口部を有する電波吸収材3の第5の例を示している。第5の例では、電波吸収材3は、コルゲート状(波状)に形成された複数の開口部55を有している。複数の開口部55は、電波吸収材3の面に平行な方向、特に回転軸7に平行な方向に貫通している。第5の例における電波吸収材3は、図7(d)に示したように、コルゲート状のシート3aと1枚の平板状のシート3cとを重ね合わせることによって構成されている。第5の例における電波吸収材3を用いて形成される構造体2では、シート3cが外周部に現れる。
【0039】
第1ないし第5の例のように、開口部を有する電波吸収材3を用いて構造体2を作製することにより、電波吸収体1を軽量化することができると共に、電波吸収体1の放熱性が向上するため大電力電波に対応しやすくなる。
【0040】
また、第2ないし第5の例のように、電波吸収材3の面に平行な方向に貫通する複数の開口部を有する電波吸収材3を用いて構造体2を作製することにより、上記の効果に加え、電波吸収材3および構造体2の強度を大きくすることができるという効果を奏する。更に、複数の開口部が回転軸7に平行な方向に貫通している場合には、電波吸収材3が巻きやすくなる。また、この場合は、電波吸収体1の電波吸収特性の面で有利になる。それは、電波到来側から電波吸収体1を見たときに、電波吸収体1の表面に開口部が多く存在しているため、電波吸収体1の表面での電波の反射を小さくして、電波吸収体1の内部に電波を多く取り込むことができるためである。
【0041】
次に、複数の電波吸収体1の配置について説明する。図8は、複数の電波吸収体1の配置の一例を示す説明図である。図8において、(a)は複数の電波吸収体1の正面図、(b)は複数の電波吸収体1の側面図を表わしている。図8に示した例では、構造体2の底面すなわち電波吸収体1の底面の形状は円形になっている。この例では、複数の電波吸収体1は、電波暗室等における壁面(図示せず)に電波吸収体1の底面が接触するように、壁面上に並べて配置されている。この例では、図8(a)に示したように、電波到来側から見たときに、各電波吸収体1の電波到来側の端部が格子の交点位置に配置されるように、複数の電波吸収体1が配置されている。この例では、電波吸収体1の底面の形状は円形になっているため、複数の電波吸収体1の間に間隙11が生じる。この間隙11では、壁面が露出する。電波吸収体1が設けられる壁面は金属面である場合が多い。この場合、間隙11が大きいと、特に高周波領域における電波の壁面での反射が問題となる。
【0042】
図9および図10には、上記の問題を回避できるようにした電波吸収体1の配置の例を示している。なお、図9および図10は、それぞれ複数の電波吸収体の正面図である。図9に示した例では、図8における間隙11の位置に、底面の小さい電波吸収体12を配置している。電波吸収体12は、電波吸収体1に比べて小さいが、その基本的な構成および製造方法は電波吸収体1と同様である。図9に示した例によれば、電波吸収体1,12の間に生じる間隙13の大きさを、図8における間隙11の大きさに比べて大幅に小さくすることができる。これにより、壁面での電波の反射を抑制することができる。
【0043】
図10に示した例では、1個の電波吸収体1の周囲を6個の電波吸収体1が囲うように、複数の電波吸収体1を配置している。この例によれば、複数の電波吸収体1の間に生じる間隙11の大きさを、図8における間隙11の大きさに比べて大幅に小さくすることができる。これにより、壁面での電波の反射を抑制することができる。
【0044】
図11は、電波吸収体1の構成の他の例を示している。図11において、(a)は電波吸収体1の側面図、(b)は電波吸収体1の底面図を表わしている。図11に示した例では、構造体2の底面すなわち電波吸収体1の底面の形状は矩形になっている。図11に示した形状の電波吸収体1を用いることにより、壁面上に複数の電波吸収体1を、隙間なく並べて配置することが可能になる。これにより、壁面での電波の反射を抑制することができる。
【0045】
図12は、本実施の形態に係る電波吸収体の構成の更に他の例を示す説明図である。図12において、(a)は電波吸収体の正面図、(b)は電波吸収体の側面図を表わしている。図12に示した電波吸収体21は、複数、例えば9個の構造体2と、これらの構造体2における底面近傍の部分が嵌合する複数の凹部16を有するベース部材15とを備えている。なお、図12(b)では、ベース部材15については断面を示している。構造体2は凹部16に嵌合してベース部材15に取り付けられている。このようなベース部材15を有する電波吸収体21によれば、電波暗室等における壁面に構造体2を容易に取り付けることができる。
【0046】
ベース部材15は、電波透過材によって構成されていてもよい。この場合には、ベース部材15が構造体2の電波吸収特性に影響を与えることを防止することができる。
【0047】
また、ベース部材15は、電波吸収材料を含んでいてもよい。この場合には、複数の構造体2を壁面に取り付ける場合に、複数の構造体2の間に間隙11があっても、壁面での電波の反射を抑制することができる。
【0048】
図13は、本実施の形態に係る電波吸収体の構成の更に他の例を示す説明図である。図13において、(a)は電波吸収体の正面図、(b)は電波吸収体の側面図を表わしている。図13に示した電波吸収体31は、複数、例えば9個の構造体2と、各構造体2における底面に対向するように、各構造体2に接合された複数のフェライト焼結体32と、フェライト焼結体32における構造体2とは反対側に配置された、電波反射体としての金属板33とを備えている。フェライト焼結体32は、例えば、平面形状が矩形の平板状に形成されている。また、フェライト焼結体32は、電波吸収機能を有している。複数組の構造体2およびフェライト焼結体32は、フェライト焼結体32が金属板33に接触するように、金属板33上に隙間なく並べて配置されている。
【0049】
図13に示した電波吸収体31では、構造体2とフェライト焼結体32とによって電波を吸収する。そのため、この電波吸収体31によれば、構造体2のみからなる電波吸収体に比べて、電波吸収体31の電波入射方向の長さを小さくしながら、より低い周波数を含むより広い周波数帯域における電波を吸収することが可能になる。
【0050】
なお、図13に示した電波吸収体31は、複数組の構造体2およびフェライト焼結体32と1枚の金属板33とで構成されている。しかし、1組の構造体2およびフェライト焼結体32と1枚の金属板33とで1個の電波吸収体を構成してもよい。
【0051】
また、図13に示した電波吸収体31から金属板33を除き、構造体2およびフェライト焼結体32を、電波暗室等における壁面に直接取り付けてもよい。
【0052】
次に、本実施の形態に係る電波吸収体(1,12,21,31)の作用について説明する。本実施の形態に係る電波吸収体では、電波吸収材3によって構成された構造体2によって電波を吸収する。この電波吸収体では、構造体2が、先細形状を有する先細部分を含むことから、自由空間から電波吸収体の奥側にかけてインピーダンスを徐々に変化させて、電波吸収体における反射を抑制しながら電波を吸収することができる。
【0053】
本実施の形態に係る電波吸収体は、電波暗室や、電波暗箱や、電波吸収パネルや電波吸収衝立における電波吸収体として利用することができる。電波暗室は他の機器に電磁波障害を与える雑音を発生する機器の放射雑音強度を測定したり、電子機器に強電磁界の電磁波を照射して誤動作を試験する場合等に用いられる。また、電波暗室は、レーダーの評価等、電波を放射する各種実験にも用いられる。電波暗箱は、移動無線端末機等のアンテナ特性測定や、電磁波照射による電子機器等に対する影響の測定等に用いられる。なお、電波暗箱は、その中で人が作業を行うことがない点で、中で人が作業を行うことのある電波暗室と区別される。電波暗箱も電波暗室も、内壁の少なくとも一部に電波吸収体が配置される。電波吸収パネルおよび電波吸収衝立は、いずれも電波を吸収するための板状の構造物である。電波吸収パネルは他の構造物に取り付けられて用いられ、電波吸収衝立は単独で用いられる。電波吸収パネルも電波吸収衝立も、電波吸収体を含む。
【0054】
また、本実施の形態に係る電波吸収体では、薄板状の電波吸収材3を巻くことによって、先細部分を含む構造体2を形成する。従って、本実施の形態によれば、切断加工や金型を用いた成形を必要とせずに、先細形状を有する先細部分を含む電波吸収体を容易に製造することができ、且つ材料の損失を少なくすることができる。
【0055】
また、本実施の形態によれば、巻かれる前の電波吸収材3の形状を変えるだけで、様々な長さや形状の電波吸収体を製造することができる。従って、本実施の形態によれば、種々の電波吸収特性の電波吸収体を容易に実現することができる。
【0056】
本実施の形態では、特に、電波吸収材3の縁部6の形状を変えることによって電波吸収体の電波吸収特性を変えることができる。すなわち、縁部6の形状が変わると、構造体2における先細部分の形状が変化する。先細部分の形状が変化すると、先細部分において、電波入射方向についての位置の変化に対する、電波入射方向に垂直な断面の断面積の変化の態様が異なり、その結果、上記位置の変化に対する実効的な材料定数の変化の態様が異なる。以上のことから、縁部6の形状によって、電波吸収体の電波吸収特性が変化する。
【0057】
ここで、電波吸収材3の縁部6の形状と構造体2における先細部分の形状との関係について詳しく説明する。図14において、(a)は電波吸収体1の側面図、(b)は電波吸収材3の平面図、(c)は(a)に示した電波吸収体1のA−A線断面図を表わしている。ここで、構造体2における電波入射方向についての位置を記号zで表わす。zは、構造体2の電波到来側の端部の位置において0となり、この位置よりも電波吸収体1の奥側において正の値を持つものとする。また、任意の位置zにおける電波吸収材3の幅をW(z)とする。なお、電波吸収材3の幅とは、回転軸7に対して垂直な方向の電波吸収材3の長さを言う。また、任意の位置zにおける構造体2の断面の断面積をS(z)とする。この断面積S(z)は、電波吸収材3の幅W(z)および厚さtを用いて、次の式で表わされる。図15は、位置zと断面積S(z)との関係の一例を示している。
【0058】
S(z)=W(z)・t
【0059】
従って、電波吸収材3の縁部6の形状を変えることにより、位置zの変化に対する幅W(z)の変化の態様が変わり、その結果、位置zの変化に対する断面積S(z)の変化の態様が変わる。従って、電波吸収材3の縁部6の形状が変わると、構造体2において、位置zの変化に対する実効的な材料定数(例えば誘電率)の変化の態様が変わる。以上のことから、縁部6の形状によって、電波吸収体1の電波吸収特性が変化する。
【0060】
以下、電波吸収材3および構造体2の形状の第1ないし第6の例について説明する。
【0061】
図2は、電波吸収材3の形状の第1の例を示している。図2に示した電波吸収材3では、縁部6の形状は2次曲線になっている。この場合には、位置zと断面積S(z)との関係も2次曲線で表わされる。この場合には、構造体2の形状は、図1に示したようにほぼ円錐形状となる。
【0062】
図16および図17は、電波吸収材3および構造体2の形状の第2の例を示している。図16は電波吸収材3の平面図、図17は構造体2の側面図である。図16に示した電波吸収材3では、縁部6の形状は3次曲線になっている。この場合には、位置zと断面積S(z)との関係も3次曲線で表わされる。この場合には、構造体2の形状は、図17に示したように、円錐形状に比べて側面が凹んだ形状となる。
【0063】
図18および図19は、電波吸収材3および構造体2の形状の第3の例を示している。図18は電波吸収材3の平面図、図19は構造体2の側面図である。図18に示した電波吸収材3では、縁部6の形状は直線になっている。この場合には、位置zと断面積S(z)との関係も直線で表わされる。この場合には、構造体2の形状は、図19に示したように、円錐形状に比べて側面が膨らんだ形状となる。
【0064】
図20および図21は、電波吸収材3および構造体2の形状の第4の例を示している。図20は電波吸収材3の平面図、図21は構造体2の側面図である。図20に示した電波吸収材3では、縁部6の形状は0.8次の曲線になっている。この場合には、位置zと断面積S(z)との関係も0.8次の曲線で表わされる。この場合には、構造体2の形状は、図21に示したように、図19に示した構造体2に比べて側面が更に膨らんだ形状となる。
【0065】
図22および図23は、電波吸収材3および構造体2の形状の第5の例を示している。図22は電波吸収材3の平面図、図23は構造体2の側面図である。図22に示した電波吸収材3では、zが0〜z(z<a)の範囲において、縁部6の形状は2次曲線になっている。また、この電波吸収材3では、zがz〜aの範囲において、W(z)=bとなっている。この場合には、構造体2の形状は、図23に示したように、zが0〜zの範囲では円錐状となり、zがz〜aの範囲では円柱状となる。
【0066】
図24および図25は、電波吸収材3および構造体2の形状の第6の例を示している。図24は電波吸収材3の平面図、図25は構造体2の側面図である。図24に示した電波吸収材3は、図2に示した電波吸収材3の一部を切り欠いた形状になっている。具体的には、図24に示した電波吸収材3は、図2に示した電波吸収材3において、縁部4と縁部5との交点の近傍の部分を切り欠いた形状になっている。その結果、図24に示した電波吸収材3では、上記交点に近い縁部4の端部と上記交点に近い縁部5の端部とを結ぶ縁部9が新たに形成されている。この縁部9の形状は、例えば2次曲線になっている。この場合には、構造体2の形状は、図25に示したように、底面の近傍に中空部37を有する形状となる。なお、図25に示した構造体2の外形形状は、図1に示した構造体2と同様である。この第6の例によれば、構造体2の軽量化が可能となる。
【0067】
このように、本実施の形態では、巻かれる前の電波吸収材3の形状を変えるだけで、様々な形状の電波吸収体1を製造することができる。より具体的に説明すると、本実施の形態では、電波吸収材3における縁部4の長さa、縁部5の長さb、電波吸収材3の厚さt、電波吸収材3の幅W(z)の位置zに対する変化の態様のうちの少なくとも1つを変えるだけで、先細部分の側面の形状と長さAと底面の直径Bのうちの少なくとも1つが異なる様々な形状の電波吸収体1を製造することができる。
【0068】
以下、本実施の形態における実施例の構成と特性について説明する。
[第1の実施例]
本実施例では、まず、セピオライトを主成分とする基材からなるシート3a,3bを用いて、図6に示した構造の板材を作製した。この板材は、図6における縁部6の形状が2次曲線となり、a=300mm、b=約1500mm、t=5mmとなるように、切断加工により作製した。
【0069】
次に、上記板材の表面に、カーボンブラックと無機バインダーを含む塗料をスプレー塗装して、図6に示した構造の電波吸収材3を作製した。カーボンブラックの付着量は、電波吸収材3の体積1リットル当たり3gとした。次に、この電波吸収材3を巻くことにより、図1に示したような構造体2を作製し、これを電波吸収体1とした。この電波吸収体1は、A=300mm、B=100mmという寸法を有し、円錐形状に近い形状となった。
【0070】
次に、製造した電波吸収体1の電波吸収性能を、以下のようにして測定した。すなわち、まず、図26に示したように、製造した9個の電波吸収体1を、それらの底面が金属板41に接触するように、金属板41に取り付けて、電波吸収体1の集合体を作製した。図26において、(a)は電波吸収体1の集合体の正面図、(b)は電波吸収体1の集合体の側面図を表わしている。金属板41の大きさは、縦300mm、横300mmである。9個の電波吸収体1は、縦3列、横3列になるように配置した。次に、9個の電波吸収体1と金属板41からなる構造体の電波吸収性能を電波暗室内で測定した。その電波吸収性能では、周波数1〜20GHzにおいて反射減衰量は20〜40dBであったが、周波数20GHz以上では反射減衰量は20dB未満となった。これは、図26(a)に示したように、複数の電波吸収体1の間に生じた間隙において露出している金属板41による反射の影響と考えられる。
【0071】
[第2の実施例]
図27は第2の実施例の電波吸収体を示している。図27において、(a)は電波吸収体の正面図、(b)は電波吸収体の側面図を表わしている。本実施例の電波吸収体21は、9個の構造体2と、これらの構造体2における底面近傍の部分が嵌合する複数の凹部16を有するベース部材15とを備えている。構造体2は凹部16に嵌合してベース部材15に取り付けられている。本実施例における構造体2は、第1の実施例における構造体2と同様である。ベース部材15は、発泡ポリエチレンにカーボンブラックを含有させた材料で形成されている。ベース部材15の寸法は、縦350mm、横350mm、厚さ50mmであり、凹部8の深さは25mmである。9個の構造体2は、縦3列、横3列になるように配置した。
【0072】
次に、本実施例の電波吸収体21の電波吸収性能を、以下のようにして測定した。すなわち、まず、縦350mm、横350mmの大きさの金属板に対して、ベース部材15における凹部16を有する面とは反対側の面が金属板に接触するように、電波吸収体21を取り付けた。次に、このように金属板に取り付けられた電波吸収体21の電波吸収性能を電波暗室内で測定した。その電波吸収性能は、周波数1〜110GHzにおいて反射減衰量が20〜40dBとなる良好なものであった。
【0073】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、電波吸収材3の形状および構造体2の形状は、実施の形態で示した例以外の形状であってもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし11のいずれかに記載の電波吸収体または請求項12記載の電波吸収体の製造方法では、薄板状の電波吸収材を巻くことによって、先細形状を有する先細部分を含む構造体が構成される。従って、本発明によれば、先細部分を含む電波吸収体を容易に製造することができ、且つ材料の損失を少なくすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、電波吸収材の形状を変えるだけで、様々な長さや形状の電波吸収体を製造することができ、その結果、種々の電波吸収特性の電波吸収体を容易に実現することができるという効果を奏する。
【0075】
また、請求項3ないし6のいずれかに記載の電波吸収体によれば、電波吸収材が開口部を有しているので、電波吸収体を軽量化することができると共に電波吸収体の放熱性が向上するという効果を奏する。
【0076】
また、請求項4ないし6のいずれかに記載の電波吸収体では、電波吸収材は、電波吸収材の面に平行な方向に貫通する複数の開口部を有している。これにより、本発明によれば、電波吸収材および構造体の強度を大きくすることができるという効果を奏する。
【0077】
また、請求項5記載の電波吸収体では、電波吸収材は、電波吸収材を巻くときの回転軸に平行な方向に貫通する複数の開口部を有している。これにより、本発明によれば、電波吸収材が巻きやすくなるという効果を奏する。
【0078】
また、請求項7記載の電波吸収体では、電波吸収材は、基材と電波吸収材料とを含み、基材は、耐熱性または不燃性のものである。これにより、本発明によれば、電波吸収体を、大電力の電波を吸収する用途に使用することが可能になるという効果を奏する。
【0079】
また、請求項8記載の電波吸収体では、構造体における電波到来側の端部とは反対側の端面の形状は矩形である。これにより、本発明によれば、複数の電波吸収体を、隙間なく並べて配置することが可能になるという効果を奏する。
【0080】
また、請求項9または10記載の電波吸収体では、更に、構造体が嵌合する凹部を有するベース部材を備え、構造体は凹部に嵌合してベース部材に取り付けられている。これにより、本発明によれば、壁面に構造体を容易に取り付けることが可能になるという効果を奏する。
【0081】
また、請求項10記載の電波吸収体では、ベース部材は、電波吸収材料を含んでいる。これにより、本発明によれば、複数の構造体を壁面に取り付ける場合に、複数の構造体の間に間隙があっても、壁面での電波の反射を抑制することができるという効果を奏する。
【0082】
また、請求項11記載の電波吸収体は、更に、構造体における電波到来側の端部とは反対側の端面に対向するように配置されたフェライト焼結体を備えている。これにより、本発明によれば、電波吸収体の電波入射方向の長さを小さくしながら、より広い周波数帯域における電波を吸収することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電波吸収体の構成の一例を示す説明図である。
【図2】図1に示した電波吸収材の平面形状を示す説明図である。
【図3】開口部を有する電波吸収材の第1の例を示す説明図である。
【図4】開口部を有する電波吸収材の第2の例を示す説明図である。
【図5】開口部を有する電波吸収材の第3の例を示す説明図である。
【図6】開口部を有する電波吸収材の第4の例を示す説明図である。
【図7】開口部を有する電波吸収材の第5の例を示す説明図である。
【図8】複数の電波吸収体の配置の一例を示す説明図である。
【図9】複数の電波吸収体の配置の他の例を示す平面図である。
【図10】複数の電波吸収体の配置の更に他の例を示す平面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る電波吸収体の構成の他の例を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る電波吸収体の構成の更に他の例を示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る電波吸収体の構成の更に他の例を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態における電波吸収材の形状と構造体における先細部分の形状との関係を説明するための説明図である。
【図15】図14に示した構造体における位置と断面積との関係の一例を示す説明図である。
【図16】電波吸収材の形状の第2の例を示す平面図である。
【図17】図16に示した電波吸収材で形成した構造体の側面図である。
【図18】電波吸収材の形状の第3の例を示す平面図である。
【図19】図18に示した電波吸収材で形成した構造体の側面図である。
【図20】電波吸収材の形状の第4の例を示す平面図である。
【図21】図20に示した電波吸収材で形成した構造体の側面図である。
【図22】電波吸収材の形状の第5の例を示す平面図である。
【図23】図22に示した電波吸収材で形成した構造体の側面図である。
【図24】電波吸収材の形状の第6の例を示す平面図である。
【図25】図24に示した電波吸収材で形成した構造体の側面図である。
【図26】本発明の一実施の形態における第1の実施例の電波吸収体の集合体を示す説明図である。
【図27】本発明の一実施の形態における第2の実施例の電波吸収体を示す説明図である。
【符号の説明】
1…電波吸収体、2…構造体、3…電波吸収材、4,5,6…縁部。

Claims (12)

  1. 薄板状の電波吸収材が巻かれて構成された構造体を備え、前記構造体は、電波到来側の端部に近づくほど細くなる先細形状を有する先細部分を含むことを特徴とする電波吸収体。
  2. 巻かれる前の前記電波吸収材は、前記電波吸収材を巻くときの回転軸に対して傾斜した縁部を有することを特徴とする請求項1記載の電波吸収体。
  3. 前記電波吸収材は、開口部を有することを特徴とする請求項1または2記載の電波吸収体。
  4. 前記電波吸収材は、電波吸収材の面に平行な方向に貫通する複数の開口部を有することを特徴とする請求項1または2記載の電波吸収体。
  5. 前記複数の開口部は、前記電波吸収材を巻くときの回転軸に平行な方向に貫通していることを特徴とする請求項4記載の電波吸収体。
  6. 前記複数の開口部は、コルゲート状に形成されていることを特徴とする請求項4または5記載の電波吸収体。
  7. 前記電波吸収材は、基材と電波吸収材料とを含み、前記基材は、耐熱性または不燃性のものであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の電波吸収体。
  8. 前記構造体における前記電波到来側の端部とは反対側の端面の形状は矩形であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の電波吸収体。
  9. 更に、前記構造体が嵌合する凹部を有するベース部材を備え、前記構造体は凹部に嵌合して前記ベース部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の電波吸収体。
  10. 前記ベース部材は、電波吸収材料を含むことを特徴とする請求項9記載の電波吸収体。
  11. 更に、前記構造体における前記電波到来側の端部とは反対側の端面に対向するように配置されたフェライト焼結体を備えたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の記載の電波吸収体。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の電波吸収体を製造する方法であって、
    前記薄板状の電波吸収材を作製する工程と、
    前記電波吸収材を巻くことによって前記構造体を形成する工程とを備えたことを特徴とする電波吸収体の製造方法。
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