JP2005025668A - 形状加工方法及び形状加工プログラム - Google Patents

形状加工方法及び形状加工プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】工具の形状を厳密に整形、管理することなく高精度の形状加工をすることができる形状加工方法及び形状加工プログラムを提供する。
【解決手段】工具1先端部の形状を計測して工具1先端部の形状データを取得する工程と、取得された工具1先端部の形状データとワーク6の目標形状データとを突合してワーク6の加工点毎にそのワーク6の加工点を加工する工具1の加工点を算出する工程と、算出された工具1の加工点とワーク6の加工点の座標とから工具1の基準点pの座標を算出する工程と、算出された工具1の基準点pの座標データのデータ列をNCデータに変換する工程と、変換して得られたNCデータを数値制御される工作機械に与えて運転し、ワークを形状加工する工程とを順次実行してワーク6を形状加工するようにした。
【選択図】図7

Description

本発明は、数値制御される工作機械を用いて、工具により形状加工する形状加工方法及び形状加工プログラムに関するものである。
一般に精密部品の形状加工には数値制御される工作機械が使用されており、工具としては図1、2に示すような円盤状で中心に研削盤に装着するための軸孔2を設けた砥石3や図3に示すようなツールホルダー4に取り付けられたバイト5等が使用されている。工作機械はワークの目標形状に合わせてワークに対して前進、後退させながら送り方向に工具を移動し、形状加工するのであるが、工具の先端が有限の大きさを有するものであるため、工具の移動経路を決定する際には工具先端部aやbの断面形状が円弧であると想定してその想定した円弧の半径を工具径とし、これをオフセット値として工作機械の数値制御装置に与えるようにしている。
例えば図4は工具先端の断面形状を示すものであって、数値制御装置では工具先端の形状が工具径cの円弧であるものとして工具を位置決めし、形状加工している。ところが、実際には工具先端の形状を完全な円弧とすることは不可能であり、dに示すような工具径cの円弧上にない部分が生ずることになる。工具が移動する間、工具のワークの加工点に接触する点は一定ではないので、加工点がdのような想定した工具径cの円弧上にない部分となった場合は加工誤差を生ずるという問題があった。
従来こうした問題に対しては、工具の先端形状を管理することで対応するのが普通であり、砥石を使う研削盤については、特開平8−192358号公報に先ず試し研削加工をNC加工プログラムに基づいてダミーワークに対して行い、そのダミーワークの加工形状を計測装置にて計測し、計測結果から所望の研削加工に対する砥石形状の適否を判断し、適当でない場合には加工する砥石のドレッシングを行って砥石先端部の形状を整えた後に、再度ダミーワーク加工および計測を行い、NC加工プログラムに基づいて実ワークに対して研削加工を行う研削加工方法が示されている。
このような方法によれば、砥石の形状を計測してその形状が適当でない場合には砥石のドレッシングを行った後再度計測するので、砥石の形状が適当になるまでこれを繰り返すことができ、砥石形状を所望の加工精度の研削加工をするのに必要な程度に管理することが可能となるわけである。ところが、砥石は使用中に磨耗していくので定期的に計測とドレッシングを行う必要があり、このような計測とドレッシングの繰り返しはそのための時間と砥石の浪費になるという問題があった。また、実際には工具先端を整形して先端形状を完全な円弧とすることは不可能で工具先端の実際の円弧形状と想定した工具径との間に必ず誤差が残るため加工精度を上げることには限界があるという問題があった。これらの問題はバイト等砥石以外の工具の場合にも同様である。
特開平8−192358号公報
本発明は上記の問題点を解決し、工具の形状を厳密に整形、管理することなく高精度の形状加工をすることができる形状加工方法及び形状加工プログラムを提供するためになされたものである。
上記の課題を解決するためになされた本発明の形状加工方法は、工具先端部の形状を計測して工具先端部の形状データを取得する工程と、取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程と、算出された工具の加工点とワークの加工点の座標とから工具の基準点の座標を算出する工程と、算出された工具の基準点の座標データのデータ列をNCデータに変換する工程と、変換して得られたNCデータを数値制御される工作機械に与えて運転し、ワークを形状加工する工程とからなることを特徴とするものである。
前記、取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程は、ワークの加工点における接線の角度を求める工程と、求められたワークの加工点における接線の角度と同一角度の接線を有する工具上の点を求めて工具の加工点とする工程とからなるものとすることができ、これを請求項2の発明としている。
また、取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程は、工具先端部の形状を相互に連接する複数の円弧に分割して近似し、各円弧の始点及び終点における接線の角度を求める工程と、分割して近似した工具先端部の各円弧の始点及び終点における接線の角度の範囲から各円弧部分が加工を受け持つワークの加工点における接線の角度の範囲を定める工程と、ワークの加工点における接線の角度と同一角度の接線を有する工具上の点を求めて工具の加工点とする工程とからなるものとすることができ、これを請求項3の発明としている。
さらに、取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程は、ワークの目標形状を複数の直線に分割して近似し、ワークの目標形状を近似する各線分の角度を求める工程と、工具先端部の形状を相互に連接する複数の円弧に分割して近似し、各円弧の始点及び終点における接線の角度を求める工程と、分割して近似した工具先端部の各円弧の始点及び終点における接線の角度の範囲から各円弧部分が加工を受け持つワークの目標形状を近似する線分の角度の範囲を定める工程と、ワークの目標形状を近似する線分の角度と同一角度の接線を有する工具上の点を求めて工具の加工点とする工程とからなるものとすることができ、これを請求項4の発明としている。
加えて、取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程は、工具先端部の形状を複数の直線に分割して近似し、各線分の角度を求める工程と、ワークの加工点における接線の角度と同一角度あるいは鋭角方向及び鈍角方向にそれぞれ最も近い角度の工具先端部の形状を近似する線分を求めて工具の加工点を求める工程とからなるものとすることができ、これを請求項5の発明としている。
また、取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程は、ワークの目標形状を複数の直線に分割して近似し、各線分の角度を求める工程と、工具先端部の形状を複数の直線に分割して近似し、各線分の角度を求める工程と、ワークの目標形状を近似する線分の角度と同一角度あるいは鋭角方向及び鈍角方向にそれぞれ最も近い角度の工具先端部の形状を近似する線分を求めて工具の加工点を求める工程とからなるものとすることができ、これを請求項6の発明としている。
一方、同一の課題を解決するためになされた本発明の形状加工プログラムは、コンピュータを、記憶装置に記憶され、あるいは外部から与えられる工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する手段、算出された工具の加工点とワークの加工点の座標とから工具の基準点の座標を算出する手段、及び算出された工具の基準点の座標データのデータ列をNCデータに変換する手段として機能させるためのものであり、これを請求項7の発明としている。
本発明の形状加工方法によれば、工具の先端形状に応じてワークを目標形状に形状加工するために好ましい工具の移動経路を算出し、算出した移動経路に従って工具を移動させて形状加工するので、工具の先端部の形状の誤差に起因する加工誤差を最小にすることができ、工具の先端部の形状を厳しく管理することなく、高精度の形状加工をすることができる利点がある。また、工具の形状を厳しく管理する必要がないことから、工具を頻繁にドレッシング又は研磨加工する必要がなく、工具の寿命を延ばすことができる利点もある。さらに、本発明の形状加工プログラムによれば、これをコンピュータにインストールして実行させることにより前記本発明の形状加工方法が容易に実施できるものである。したがって、従来の問題点を解決した形状加工方法及び形状加工プログラムを提供するものとして業界に寄与するところ極めて大である。したがって、従来の問題点を解決した形状加工方法及び形状加工プログラムを提供するものとして業界に寄与するところ極めて大である。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。
本発明の形状加工方法は数値制御される研削盤、旋盤等の工作機械を用いて砥石、バイト等の工具1によりワークを形状加工するものであって、数値制御される工作機械自体は従来知られるものと同じであり、これについての詳細な説明は省略するが、工具1の先端部の形状を計測する形状計測手段が設けてある。形状計測手段は、ダミーワークを工具により加工してその加工されたダミーワークをCCDカメラにより撮影するような従来知られる技術によるものとすることができる。使用する工具1は図1、2に示すような軸孔2を設けた円盤状の砥石3や図3に示すようなツールホルダー4に取り付けられたバイト5等であり、これも従来知られるものと同じである。
工具1が円盤状の砥石3の場合、砥石3を回転させながらドレッシングすることにより先端部全周の断面形状をほぼ一定とすることは容易にできるが、先端部の断面形状を完全な円弧とすることは容易でなく、通常円弧から若干外れた形状となっている。このような砥石3は研削盤の砥石ヘッドに装着されて砥石ヘッドの水平方向の軸を中心として回転するようにしてあり、砥石ヘッドは数値制御装置によりNCデータにしたがって移動させられ、ワークが加工される。工具1がバイト5の場合にも完全な円弧形状に研磨修正することは容易でない。バイト5は旋盤に装着されて数値制御装置によりNCデータにしたがって移動させられ、主軸に固定されて回転するワークが同心の柱状に加工される。
前記のような研削盤、旋盤等の工作機械を用いてワークを形状加工する本発明の形状加工方法では、先ず形状計測手段により工具1の先端部の形状を計測する。図5は工具1により加工されたダミーワークを示すもので、形状計測手段はCCDカメラにより撮影して得られるダミーワークの加工曲線上の点をサンプリングし、予め定めた基準点を原点とする前記サンプリングした各点の座標を羅列したデータ列を工具1の形状計測結果の形状データとして出力する。基準点は工具の先端の形状を定義するための座標系の原点であり、任意の点を基準点として定めることができる。出力された形状データは必要に応じてコンピュータの記憶装置に記憶させておく。
こうした工具1先端部の実際の加工に使用する部分の形状は、例えば図6に示すように相互に連接する複数の円弧7、8、9に分割して近似することができる。図6においてe、f、g、hは各円弧7、8、9の始点及び終点であり、j、k、m、nはそれぞれ点e、f、g、hにおける接線の工具の送り方向に対する角度である。すなわち、図6における水平方向の線分は工具1の送り方向を示している。工具1の先端部は本来単一の円弧状の形状を目標として整形されており、接線の角度は単調な変化をするものである。これにより、円弧7の始点eから終点fまでの間の任意の点における接線の角度はjからkの間の角度になり、円弧8では接線の角度がkからmの間の角度に、円弧9では接線の角度がmからnの間の角度にそれぞれなる。図6においてpは予め定めた基準点であって、このように工具1先端部の形状を近似した場合には、各円弧の半径と、中心点、始点、終点の基準点pを原点とする各座標を工具の形状データとしてコンピュータの記憶装置に記憶させておくことができる。
図7はワーク6と工具1の位置関係の例を示すものであって、ワーク6の目標形状データは設計上のCADデータあるいはモデルを計測した計測データとして与えられる。この例のワーク6の目標形状は直線と複数の円弧から構成されるものであり、ワーク6の各加工点を加工する工具1の加工点は、コンピュータにより実現される工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワーク6の加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する手段によって算出される。
請求項2の発明ではワーク6の各加工点におけるワーク6の接線と接線が同一角度である工具1上の点を工具1の加工点として算出するのであって、ワーク6の加工点を指定し、当該加工点におけるワーク6の接線の角度を求め、求められた接線の角度と同一角度の接線を有する工具1上の点を求めて工具1の加工点とする。この条件を満足する工具1上の点は一点のみ存在するのであって、これを繰り返すことによりワーク6の全ての加工点について工具1の加工点が算出されることになる。
このとき、ワーク6の加工点のうち接線の角度がjからkの間の角度である部分Aは工具1の円弧7の部分で、接線の角度がkからmの間の角度である部分Bは円弧8の部分で、接線の角度がmからnの間の角度である部分Cは円弧9の部分で、それぞれ加工するように工具1の加工点が算出されることになる。ここで算出される工具1の加工点は工具1の基準点pを原点とする座標により表わされるものである。このように工具1を近似する各円弧が受け持つワークの加工範囲を定めて工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合するようにしたのが請求項3の発明である。工具1の形状データは形状計測手段から出力されるものであるが、工具1の形状データをコンピュータの記憶装置に記憶させておいた場合には、突合のための演算時間を短縮できる効果がある。
工作機械においては、ワーク6は工作機械に固定されており、工具1を装着した部材が数値制御装置により位置決めされ、ワーク6に対して前進、後退しながら送り方向に移動させられる。通常、工具1の送り方向はX軸、ワーク6に対する前後方向はY軸と呼ばれている。ワーク6の加工点の座標は工作機械に対して単一の点として定まる絶対的なものであり、そのワークの加工点を加工する工具1の加工点の座標はワークの加工点の座標と同一である。前記のようにして算出された工具1の加工点の座標は予め定めた工具1の基準点pを原点とするものであり、ワーク6の加工点の座標と工具1の加工点の基準点pを原点とする座標とから基準点pの絶対的な座標を算出することができることになる。これにより、ワーク6を目標形状に形状加工するための工具1の基準点pの移動経路を求めることができ、基準点pの絶対的な座標を羅列したデータ列が得られることになる。
ワーク6の加工開始点からワーク6の加工終了点までを加工するときの工具1の加工点と工具1の基準点pの移動経路は前記のようにして算出されるのであるが、工具1が停止していた位置から加工開始点まで移動する経路は規定されず、スムーズに加工が開始できないおそれがある。また、加工終了時に加工終了点から移動する経路が規定されず、工具1が加工終了位置に留まってワーク6の移動の障害になるおそれがある。こうした問題に対しては、図8に点線で示すように目標形状の加工開始点と加工終了点に仮想的なアプローチ用及びリトラクト用の形状を加えることにより工具1がスムーズに目標形状の加工を開始し、目標形状の加工後スムーズに離脱することになる。
目標形状の形状データは前記のように複数の直線と複数の円弧で分割して近似したものとすることができ、複数の直線で分割して近似したものとすることもできる。前記のように複数の直線と複数の円弧で分割して近似したものとし、ワーク6の加工点の接線の角度から前記の工具1を近似した各円弧7、8、9が加工を受け持つ範囲を求めておいた場合には、直線と円弧あるいは円弧同士の接点を求める計算により工具1の加工点を求めることができる。このとき、ワーク6を近似した直線あるいは円弧と工具1を近似した円弧が同一の直線あるいは円弧である範囲では、工具の移動経路を連続した関数として算出することが可能となり、計算が簡単になる利点がある。
また、直線で分割して近似した場合には、工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する際に少ない計算量で算出できる利点がある。このようにして工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合するようにしたのが請求項4の発明である。この場合にはワークの目標形状データを近似する線分の角度と接線が同一角度である工具1上の点をワーク6の当該線分の部分を加工する工具1の加工点として算出するのである。
その場合、実際に与えられるのは目標形状の曲線を分割してサンプリングした図9に丸印で示す各加工点の座標を羅列したデータ列であり、各加工点の間は直線により近似して加工されることになる。このように直線によって近似するので、図10に示すように望ましい目標形状の曲線を近似直線1のような直線で近似した場合には誤差1のような誤差が生じることになる。分割数を増やして近似直線2のような直線で近似すると誤差2のように誤差が少なくなり、それだけ精密にワーク6が加工できるのであるが、データ量が増大するので最終的に求められるワーク6の加工精度に応じて分割数を定めるのが好ましい。
他方、工具1の先端部の形状についても複数の円弧で分割して近似したものとするほか、複数の直線で分割して近似したものとすることができる。工具1の先端部の形状を複数の直線で分割して近似する場合には、サンプリングした点の座標とその隣接する両側の2点との間を結ぶ線分の角度を表形式のデータとして記憶させておくことが好ましい。工具1の先端部の形状を複数の直線で分割して近似し、ワーク6の目標形状を複数の直線と複数の円弧とで分割して近似して工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合するようにしたのが請求項5の発明である。
工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合するに当たっては、工具1の表形式のデータを検索してワークの加工点における接線の角度と同一角度の線分を求め、その線分に隣接する点を工具1の加工点として求めることになるが、サンプリングした点の間隔によっては同一の角度となる線分が表形式のデータに存在しない場合がある。そうした場合には、ワークの加工点における接線の角度の鋭角方向及び鈍角方向にそれぞれ最も近い角度の工具1の先端形状を近似する線分を求める。工具1の加工点の座標は線分の一端もしくは中間点、2本の線分の接点等から定めることができる。
また、工具1の先端部の形状を複数の直線で分割して近似し、ワーク6の目標形状も複数の直線で分割して近似して工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合するようにしたのが請求項6の発明である。工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合するに当たっては、工具1の表形式のデータを検索してワークの目標形状を近似する線分の角度と同一角度の線分を求め、その線分に隣接する点を工具1の加工点として求めることになるが、サンプリングした点の間隔によっては同一の角度となる線分が工具1の先端形状を表わす表形式のデータに存在しない場合がある。そうした場合には、ワークの目標形状を近似する線分の角度の鋭角方向及び鈍角方向にそれぞれ最も近い角度の工具1の先端形状を近似する線分を求める。工具1の加工点の座標は求められた線分の一端もしくは中間点、2本の線分の接点等から定めることができる。
工作機械を制御する数値制御装置には工具1の移動にかかわる工作機械の部材の移動経路を規定するための部材の座標データを羅列したデータ列ではなく、差分データからなるNCデータを与える必要がある。このNCデータは、コンピュータにより実現される算出された工具の基準点pの座標データのデータ列をNCデータに変換する手段によって座標データ列から変換され、得られることになる。このようにして得られるNCデータを与えた工作機械を運転すれば、工作機械はNCデータに従って工具を移動させ、ワーク6は目標形状通りに形状加工されることになる。
このようにして、ワーク6は目標形状通りに形状加工されるのであるが、工作機械が研削盤の場合には工具はX軸、Y軸と直交するZ軸方向にも移動できるものであり、ワーク6の特定のZ軸方向の部分が目標形状通りに研削加工されることになる。ワーク6の異なるZ軸方向の部分についても前記と同様に工具1の移動経路、NCデータを得ることができるので、そのNCデータにより砥石ヘッドを移動させてワーク6のZ軸方向全ての部分について同様の加工を行えばワーク6には三次元の形状加工が施されることになる。また、工作機械が旋盤の場合には、主軸に固定されて回転するワークが同心の柱状に形状加工される。
なお、同一形状のワークを複数個加工する場合、工具1の先端形状の計測とその形状データとワークの目標形状との突合による工具の加工点の算出は必ずしも毎回行う必要はなく、経験的に知られる工具の磨耗量が問題にならない範囲で同一NCデータにより複数個のワークを形状加工することができることは言うまでもない。
図11は本発明の形状加工プログラムの例を示すフローチャートであって、工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工具の加工点算出ルーチンと、工具の基準点の座標を算出する工具の基準点算出ルーチンと、工具の基準点の座標データのデータ列をNCデータに変換するデータ変換ルーチンとからなるものである。なお、図11には工具の先端形状を計測して工具先端形状を記憶させる形状計測記憶ルーチン及びNCデータを工作機械の数値制御装置に転送するデータ転送ルーチンも含めて示してある。
このプログラムの加工点算出ルーチンをコンピュータに実行させるとコンピュータは工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する手段として機能し、基準点算出ルーチンを実行させるとコンピュータは算出された工具の加工点から工具の基準点の座標を算出する手段として機能し、データ変換ルーチンを実行させるとコンピュータは算出された工具の基準点の座標データのデータ列をNCデータに変換する手段として機能するものである。
したがって、このプログラムを実行すると、形状計測記憶ルーチンにより工具の先端形状が計測されて工具の先端形状が記憶される。次に、加工点算出ルーチンによりワークの目標形状と工具の先端形状とが突合され、ワークの加工点が順次指定されて指定されたワークの加工点における接線の角度と同一角度の接線を有する工具の加工点が求められ、指定されたワークの加工点を加工する工具の加工点が順次算出される。この算出された工具の加工点とワークの加工点の座標から基準点算出ルーチンにより工具基準点の座標が算出され、算出された工具基準点の座標のデータ列はデータ変換ルーチンによりNCデータに変換される。このようにして得られたNCデータはデータ転送ルーチンにより工作機械の数値制御装置に転送される。
本発明の形状加工に使用する砥石の外形図である。 砥石の断面図である。 本発明の形状加工に使用するバイトの外形図である。 工具先端部分の断面形状の例を示す図である。 加工されたダミーワークの例を示す図である。 複数の円弧で近似した工具の形状を示す図である。 ワークと工具の関係を例示する図である。 ワークと工具の関係を例示する図である。 複数の直線で近似したワークの形状を示す図である。 目標形状と実際の加工形状の関係を示す図である。 本発明の形状加工プログラムのフローチャートである。
符号の説明
1 工具
2 軸孔
3 砥石
4 ツールホルダー
5 バイト
6 ワーク
7、8、9 円弧
a、b 工具先端部
c 想定した工具径
d 想定した工具径の円弧と一致しない部分
e、f、g、h 円弧の始点と終点
j、k、m、n 接線の角度
p 基準点

Claims (7)

  1. 工具先端部の形状を計測して工具先端部の形状データを取得する工程と、取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程と、算出された工具の加工点とワークの加工点の座標とから工具の基準点の座標を算出する工程と、算出された工具の基準点の座標データのデータ列をNCデータに変換する工程と、変換して得られたNCデータを数値制御される工作機械に与えて運転し、ワークを形状加工する工程とからなることを特徴とする形状加工方法。
  2. 取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程が、ワークの加工点における接線の角度を求める工程と、求められたワークの加工点における接線の角度と同一角度の接線を有する工具上の点を求めて工具の加工点とする工程とからなることを特徴とする請求項1に記載の形状加工方法。
  3. 取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程が、工具先端部の形状を相互に連接する複数の円弧に分割して近似し、各円弧の始点及び終点における接線の角度を求める工程と、分割して近似した工具先端部の各円弧の始点及び終点における接線の角度の範囲から各円弧部分が加工を受け持つワークの加工点における接線の角度の範囲を定める工程と、ワークの加工点における接線の角度と同一角度の接線を有する工具上の点を求めて工具の加工点とする工程とからなることを特徴とする請求項1に記載の形状加工方法。
  4. 取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程が、ワークの目標形状を複数の直線に分割して近似し、ワークの目標形状を近似する各線分の角度を求める工程と、工具先端部の形状を相互に連接する複数の円弧に分割して近似し、各円弧の始点及び終点における接線の角度を求める工程と、分割して近似した工具先端部の各円弧の始点及び終点における接線の角度の範囲から各円弧部分が加工を受け持つワークの目標形状を近似する線分の角度の範囲を定める工程と、ワークの目標形状を近似する線分の角度と同一角度の接線を有する工具上の点を求めて工具の加工点とする工程とからなることを特徴とする請求項1に記載の形状加工方法。
  5. 取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程が、工具先端部の形状を複数の直線に分割して近似し、各線分の角度を求める工程と、ワークの加工点における接線の角度と同一角度あるいは鋭角方向及び鈍角方向にそれぞれ最も近い角度の工具先端部の形状を近似する線分を求めて工具の加工点を求める工程とからなることを特徴とする請求項1に記載の形状加工方法。
  6. 取得された工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する工程が、ワークの目標形状を複数の直線に分割して近似し、各線分の角度を求める工程と、工具先端部の形状を複数の直線に分割して近似し、各線分の角度を求める工程と、ワークの目標形状を近似する線分の角度と同一角度あるいは鋭角方向及び鈍角方向にそれぞれ最も近い角度の工具先端部の形状を近似する線分を求めて工具の加工点を求める工程とからなることを特徴とする請求項1に記載の形状加工方法。
  7. コンピュータを、記憶装置に記憶され、あるいは外部から与えられる工具先端部の形状データとワークの目標形状データとを突合してワークの加工点毎にそのワークの加工点を加工する工具の加工点を算出する手段、算出された工具の加工点とワークの加工点の座標とから工具の基準点の座標を算出する手段、及び算出された工具の基準点の座標データのデータ列をNCデータに変換する手段として機能させるための形状加工プログラム。

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