JP2005022774A - ロータリ式物品処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータリ式物品処理装置の設置スペースを小さくする。
【解決手段】ロータリ式物品処理装置は、回転体16とその外周側に等間隔で設けられた複数の物品保持手段18と、回転体16の停止する各処理ステーションFS、HS、CSに設けられた充填手段、加熱手段、冷却手段を備えている。供給排出用ロボット10は、未処理容器4Aを保持する第1保持部40と処理済容器4Bを保持する第2保持部42を備えている。第1保持部40に4個の未処理容器4Aを保持し、供給排出ステーションSSDSに停止している物品保持手段18から2個の処理済容器4Bを取り出して排出コンベヤ14に引き渡した後、2個の未処理容器4Aを供給する。次に、別の2個の処理済容器4Bを保持して排出した後、残りの未処理容器4Aを供給する。一つの処理ステーションで容器の供給と排出を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】ロータリ式物品処理装置は、回転体16とその外周側に等間隔で設けられた複数の物品保持手段18と、回転体16の停止する各処理ステーションFS、HS、CSに設けられた充填手段、加熱手段、冷却手段を備えている。供給排出用ロボット10は、未処理容器4Aを保持する第1保持部40と処理済容器4Bを保持する第2保持部42を備えている。第1保持部40に4個の未処理容器4Aを保持し、供給排出ステーションSSDSに停止している物品保持手段18から2個の処理済容器4Bを取り出して排出コンベヤ14に引き渡した後、2個の未処理容器4Aを供給する。次に、別の2個の処理済容器4Bを保持して排出した後、残りの未処理容器4Aを供給する。一つの処理ステーションで容器の供給と排出を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ロータリ式物品処理装置に係り、例えば輸液バッグのような袋状容器を把持して間欠的に搬送する間に、液体の充填や、シール等の処理を行うロータリ式物品処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
輸液用の液体や飲料等を袋状容器に充填する場合に、この袋状容器を間欠的に搬送し、その停止中に口部を開口して充填を行った後、袋状容器の前記開口部を加熱および冷却してシール処理を行い、その後、この袋状容器を排出するようにした処理装置が従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。このような処理装置では、充填、加熱、冷却等の各処理ステーションを、直線上にまたは回転体の周囲に順次配置し、袋状容器を間欠的に搬送してこれら各処理ステーションに順次停止させ、前記各処理を行うようになっている。
【0003】
前記特許文献1に記載された装置は、ロータリ式の構成であり、回転テーブルの周囲に8つのセクションを有している。そして、回転テーブルに設けられた8組の把持手段によって、容器(成形袋)を8つのセクションに順次停止させるように間欠運転が行われる。このように容器を各セクションに停止させている間にそれぞれの処理を行う。
【0004】
【特許文献1】
実公平4−54085号公報(第4頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来の処理装置では、各処理ステーションごとに停止させて処理を行うので、停止位置が多くなり、装置の設置スペースが大きくしかも、処理時間が長くかかるという問題があった。特に、処理装置内に物品を供給する位置と、処理装置から物品を排出する位置とが別々に設けられているので、物品の供給排出のためだけに、大きいスペースや長い停止時間を必要としていた。また、近年は、このような物品処理装置における物品の供給排出をロボットにより行うことが一般的であるが、このような場合には、供給用および排出用の2台のロボットが必要であるためコスト高であった。
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、同一の停止位置で、未処理物品の供給と処理済物品の排出とを行うようにして、停止位置を少なくすることにより装置の設置スペースを小さくするとともに、処理時間を短縮することができるロータリ式物品処理装置を提供することを目的とするものである。また、一台のロボットにより物品の供給と排出を可能にしたロータリ式物品処理装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係るロータリ式物品処理装置は、回転体の外周部の円周方向に設けられた複数の物品保持手段と、回転体を間欠的に回転させて前記物品保持手段を複数の処理位置に停止させる回転駆動手段と、前記各処理位置にそれぞれ設けられた処理手段と、物品を保持する保持部を有し、前記物品保持手段と物品の受け渡しを行うロボットとを備えており、さらに、前記ロボットの保持部に第1保持部と第2保持部を設け、これら第1保持部と第2保持部にそれぞれ未処理物品と処理済物品を同時に保持可能にし、処理済物品の排出と未処理物品の供給を前記回転体の同一の停止位置で行うようにしたものである。
【0008】
この発明に係るロータリ式物品処理装置では、ロボットが未処理物品を保持する第1保持部と処理済物品を保持する第2保持部とを有しており、これら両保持部が同時に物品を保持可能なので、第1保持部に未処理物品を保持した状態で第2保持部に処理済物品を保持させ、この処理済物品を排出した後、同じ停止位置で未処理物品を供給することができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係るロータリ式物品処理装置は、前記ロボットが、前記停止位置に回転体が停止する前に、未処理物品を保持していることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係るロータリ式物品処理装置は、前記未処理物品を保持する保持部が、物品を吸着して保持する吸着手段であり、処理済物品を保持する保持部が、物品を把持するグリップ手段であることを特徴とするものである。
【0011】
さらに、請求項4に記載の発明に係る容器処理装置は、前記物品が袋状容器であり、前記回転体の停止位置で充填処理および加熱シール処理が行われることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るロータリ式物品処理装置の全体の構成を簡略化して示す平面図、図2は図1のII方向矢視図であり、物品供給コンベヤ2により搬送されてきた物品(この実施の形態では輸液等の液体を充填する袋状容器4)が、移載ロボット6によって載置テーブル8上に移され、供給排出用ロボット10によりロータリ式物品処理装置12内に供給される。また、供給コンベヤ2の下流端とロータリ式物品処理装置12との間に排出コンベヤ14が配置され、ロータリ式物品処理装置12において処理が行われた袋状容器4は、前記供給排出用ロボット10によって取り出されてこの排出コンベヤ14上に排出される。
【0013】
ロータリ式物品処理装置12は、回転体16に複数(この実施の形態では16個)の物品保持手段18(図3参照)が設けられており、各物品保持手段18が袋状容器4を保持して搬送する。回転体16は、図示しない回転駆動手段によって間欠的に回転移動される。この実施の形態では、物品処理装置12が4個所の処理ステーションを有しており、回転体12が停止すると、各処理ステーションに4個ずつの物品保持手段18が停止する。
【0014】
図3は物品保持手段18の構成を簡略化して示す図であり、この物品保持手段18は一対のグリッパ20を有している。両グリッパ20はそれぞれ開閉用シリンダ22によって開閉されるようになっている。また、両グリッパ20は、直立した支柱24を介してスライダ26上に取り付けられており、これらスライダ26が移動用シリンダ28によってスライドできるようになっている。これら両グリッパ20は、互いに接近した状態で袋状容器4の上部両端を把持するが、この物品保持手段18に袋状容器4を供給排出するときには、両グリッパ20を後退させて袋状容器4との干渉を避けるようになっている。
【0015】
前記排出コンベヤ14の前面に位置している処理ステーションは、供給排出ステーションSSDSであり、前記物品保持手段18がこのステーションSSDSで停止している間に袋状容器4の供給および排出が行われる。回転体16は図1の矢印R方向に回転するようになっており、前記供給排出ステーションSSDSの次の停止位置には、充填ノズル等の充填手段(図示せず)が設置された充填ステーションFSが設けられている。この充填ステーションFSでは、物品保持手段18に保持されている袋状容器4の口部が開口され、充填ノズルが挿入されて液体が充填される。
【0016】
充填ステーションFSの次の停止位置は、ヒータを備えた加熱手段が設けられている加熱ステーションHSであり、液体が充填された袋状容器4の口部が加熱手段によって加熱溶着される。続いて冷却ステーションCSが配置されており、前記加熱ステーションHSで加熱溶着された袋状容器4の口部が、冷却手段によって冷却されることにより完全にシールされる。前記充填ステーションFS、加熱ステーションHSおよび冷却ステーションCSには、充填手段、加熱手段および冷却手段がそれぞれ4組設けられており、各ステーションFS、HS、CSに停止した4個の袋状容器4が同時に処理される。
【0017】
前記ロータリ式物品処理装置12に供給される未処理の袋状容器4A(以下、未処理容器については符号4Aで、処理済容器については符号4Bで示す)を搬送する供給コンベヤ2は、この実施の形態では、回転体16の中心に向かって直線的に配置されており、ロータリ式物品処理装置12からやや離れた位置に下流端2aが設置されている。この供給コンベヤ2の下流端2aの側部に前記物品載置テーブル8が配置されている。供給コンベヤ2は未処理の袋状容器4Aを2個分ずつ間欠的に搬送しており、物品載置テーブル8上には、4個の未処理容器4Aが載せられるようになっている。
【0018】
前記供給コンベヤ2の下流端2aと物品載置テーブル8の上方を移動できるように移載ロボット6が配置されている。この移載ロボット6は、供給コンベヤ2と物品載置テーブル8の両側にそれぞれ設置した支柱30と、これら両支柱30の上端に、供給コンベヤ2と物品載置テーブル8の上方を横断して取り付けられた水平部材32と、この水平部材32に沿って横方向に移動可能であり、かつ、昇降可能なロボットハンド34とを有している。このロボットハンド34には、2個の未処理容器4Aを同時に吸着できるように、複数の吸盤36が取り付けられている。この物品移載ロボット6は、間欠的に2個ずつの未処理容器4Aを搬送する供給コンベヤ2から、2回の動作で4個の未処理容器4Aを物品載置テーブル8上に載置する。
【0019】
供給排出用ロボット10は、前記物品載置テーブル8上の未処理容器4Aを保持して前記ロータリ式物品処理装置12に供給するとともに、このロータリ式物品処理装置12から処理済の袋状容器4Bを取り出して排出コンベヤ14上に排出するようになっており、各方向への自由な動作が可能な6軸ロボットである。
【0020】
この供給排出用ロボット10のハンド38は、図4ないし図6に示すように、未処理つまり空の袋状容器4Aを吸着して保持する第1保持部40と、処理済つまり液体が充填されてシールされた後の袋状容器4Bを掴んで保持する第2保持部42とを有している。
【0021】
第1保持部40は、同時に4個の未処理容器4Aを保持できるように、4個所の吸着部44を備えている。各吸着部44にはそれぞれ複数個(この実施の形態では6個)の吸盤44aが設けられている。これら吸盤44aは、図示しないバキューム源に接続されており、未処理の袋状容器4Aを保持する際には、バキュームを作用させてこの容器4Aを吸着する。これら4個の吸着部44は、2個ずつがプレート46によって連結されて吸着部作動シリンダ48に取り付けられており、2個ずつの吸着部44が一組として一体的に進退動できるようになっている。
【0022】
2個ずつが組となった二組の吸着部44の中間に、第2保持部42が配置されている。第2保持部42は、開閉して処理済容器4Bの上端部E(図3参照)を掴むグリップ部50が2個所設けられている。第2保持部42は、ロボットハンド38のフレーム38aに固定された支持プレート52と、回転軸54を中心に回転可能な可動プレート56を有しており、この可動プレート56に2個所の押さえ部材58が取り付けられている。これら押さえ部材58と支持プレート52とにより前記グリップ部50が構成されている。
【0023】
前記可動プレート56は以下の機構により回転されて第2保持部42のグリップ部50を開閉する。ロボットハンド38のフレーム38aに開閉用シリンダ60が固定され、この開閉用シリンダ60のピストンロッド60aに、中間部の支点ピン62を中心に回動可能なレバー64の一端が連結されている。このレバー64の他方の回動端に、2つのリンク66、68が順に連結され、その先端側(図5の右側)のリンク68が前記可動プレート56と一体的に回動する。従って、前記開閉用シリンダ60のピストンロッド60aが収縮すると、図5に実線で示すように、レバー64のシリンダ60側の端部が引き付けられるとともに、他端側が図5の左側に回動し、可動プレート56の押さえ部材58が図5の右側に回転して、グリップ部50が開放する。また、開閉用シリンダ60のピストンロッド60aが伸張すると、レバー64が、図5に想像線で示すように、前記位置から反時計回り方向に回転して、押さえ部材58を図5の左方へ回転させ、両グリップ部50を閉じる。
【0024】
以上の構成に係るロータリ式物品処理装置の作動について説明する。未処理容器つまり空の袋状容器4Aが、供給コンベヤ2によって2個ずつ間欠的に搬送されて来る。供給コンベヤ2の下流端2a側に移載ロボット6が設置されており、そのロボットハンド34が下降して、供給コンベヤ2の下流端2aに停止した2個の未処理容器4Aを吸着保持する。
【0025】
移載ロボット6のロボットハンド34が2個の未処理容器4Aを吸着した後、その位置で上昇して図1の右方向つまり物品載置テーブル8の方向へ移動する。供給コンベヤ2に隣接して配置されている物品載置テーブル8には、4個の未処理容器4Aを載せるスペースがあり、ロボットハンド34は、先ず、供給コンベヤ2に近い側の載置スペース8aの上方に停止し、その位置で下降して2個の未処理容器4Aを物品載置テーブル8に載せる。ロボットハンド34は再び上昇して、供給コンベヤ2上に戻り、この供給コンベヤ2により搬送されてきた次の2個の未処理容器4Aを吸着保持して載置テーブル8上の他の載置スペース8bに載置する。
【0026】
載置テーブル8上に4個の未処理容器4Aが載せられると、供給排出用ロボット10のハンド38が載置テーブル8上に移動し、4個の吸着部44を有する第1保持部40が4個の未処理容器4Aを同時に吸着して保持する。
【0027】
一方、ロータリ式物品処理装置12内では、すでに供給排出ステーションSSDSから供給された袋状容器4(未処理容器4A)が、物品保持手段18に保持され、回転体16の間欠搬送により4個ずつ充填ステーションFSに停止して、開口部を開放された後、充填手段によって液体を充填され、その後、加熱ステーションHSに停止して口部を加熱溶着され、冷却ステーションCSで冷却手段によって冷却されシールされた後、前記供給排出ステーションSSDSに移動して停止する。なお、前記第1保持部40は、処理済容器4Bが供給排出ステーションSSDSに停止する前に、未処理容器4Aの吸着保持動作を完了している。このように処理済容器4Bを保持している回転体16の物品保持手段18が供給排出ステーションSSDSに停止する前に、供給排出用ロボット10の第1保持部40が未処理容器4Aをすでに保持しているので、回転体16が停止すると直ちに供給排出の作業を行うことが可能である。
【0028】
供給排出用ロボット10のロボットハンド38は、第1保持部40の4個の吸着部44に4個の未処理容器4Aを吸着したまま、前記供給排出ステーションSSDSに移動し、最初に、この供給排出ポジションSSDSに待機している4つの物品保持手段18が保持している4個の処理済の袋状容器4Bのうち、2個を第2保持部42により把持する。
【0029】
ロボットハンド38は、図7(a)に示すように、上下の吸着部44に2個ずつ未処理容器4Aを吸着保持したまま、上下の吸着部44の間に設けられている第2保持部42によって、ロータリ式物品処理装置12の物品保持手段18に保持されている処理済容器4Bの上端部(図3のE部参照)をグリップする。第2保持部42のグリップ部50を作動させて処理済容器4Bを把持する際には、開閉用シリンダ60のピストンロッド60aを伸張させて、レバー64を反時計回り方向に回動させる。レバー64の回動によって2本のリンク66、68が移動し可動プレート56を回転させることにより、この可動プレート56に設けられている押さえ部材58と支持プレート52との間に処理済容器4Bの上端Eを挟み込んで把持する。
【0030】
ロータリ式物品処理装置12の物品保持手段18に設けられているグリッパ20は、グリッパ開閉用シリンダ22によって開閉できるとともに、互いに接近、離隔する方向に移動できるようになっており、供給排出用ロボット10が処理済容器4Bの取り出しを行う際には、ロボット10の第2保持部42に設けられている2個所のグリップ部50が、処理済容器4Bの前記上端部Eをグリップした後、グリッパ20を開放するとともに、移動用シリンダ28によって互いに離れる方向に移動する。
【0031】
供給排出用ロボット10は、図7(a)に示すように、第1保持部40の4個所の吸着部44と、第2保持部42の2個所のグリップ部50にそれぞれ、未処理容器4Aと処理済容器4Bを保持した状態で、ロータリ式物品処理装置12から後退して排出コンベヤ14上に移動し、このコンベヤ14上に2個の処理済容器4Bを載せる。
【0032】
前記供給排出用ロボット10は、再度第1保持部40の4個の吸着部44に未処理容器4Aだけを保持した状態になり、前記ロータリ式物品処理装置12の供給排出ステーションSSDSに向かう。供給排出ステーションSSDSに停止している4個の物品保持手段18のうち、2個の物品保持手段18は処理済容器4Bを保持しているが、他の2個の物品保持手段18は供給排出用ロボット10によってすでに処理済容器4Bを取り出されて容器4Bを保持していない状態になっている。供給排出用ロボット10は、この2個の物品保持手段18に2個の未処理容器4Aを供給する。ロボットハンド38が前進して物品保持手段18に未処理容器4Aを引き渡す位置に行くまでは、前記のように、物品保持手段18の両グリッパ20が互いに離れた位置におり、ロボット10による供給動作を妨げないようになっている。
【0033】
ロボットハンド38が保持している4個の未処理容器4Aのうち、図7(b)に示すように、先ず、下側の2個の吸着部44に保持されている未処理容器4Aを物品保持手段18に引き渡す。そこで、未処理容器4Aを物品保持手段18に引き渡す前に、前記下側の2個の吸着部44が取り付けられている吸着部作動シリンダ48を作動させて、未処理容器4Aを先に供給する吸着部44を前進させておく。この状態で、ロボットハンド38が前進して、物品保持手段18の離れているグリッパ20間に未処理容器4Aを挿入する。それから、両側の移動シリンダ28の作動により、両グリッパ20を接近させて未処理容器4Aの両端部を挟み込める状態にした後、グリッパ開閉用シリンダ22によってグリッパ20を閉じて未処理容器4Aを保持させる。
【0034】
ロボットハンド38の2つの吸着部44が吸着していた2個の未処理容器4Aを、2つの物品保持手段18のグリッパ20が掴んだ後、これら吸着部44の吸盤44aに作用していたバキュームを解除して、吸着部44はその未処理容器4Aを離す。続いて、ロボットハンド38が残りの2個の未処理容器4Aを保持したまま、ロータリ式物品処理装置12の供給排出ステーションSSDSに停止している4個の物品保持手段18のうち、処理済容器4Bを保持している2つの物品保持手段18側へ移動して、第2保持部42のグリップ部50によってこの2個の処理済容器4Bを把持する。このときには、すでに未処理容器4Aを物品保持手段18に引き渡して空になっている2個の吸着部44(図7(b)の下側の吸着部44)が、物品保持手段18および処理済容器4Bに干渉しないように、吸着部作動シリンダ48によって後退させておく(図7(a)の位置まで後退させる)。
【0035】
2個の未処理容器4Aを吸着部44に吸着したままの状態で、第2保持部42のグリップ部50に再び2個の処理済容器4Bを把持したロボットハンド38は、排出コンベヤ14側へ後退し、この排出コンベヤ14上に2個の処理済容器4Bを引き渡す。
【0036】
2回目の処理済容器4Bを排出コンベヤ14に引き渡したロボットハンド38は、そのまま供給排出ステーションSSDSに戻り、図7の上側の吸着部44が保持している残りの2個の未処理容器4Aを物品保持手段18に引き渡す。このときには、上側の吸着部44が取り付けられている吸着部作動シリンダ48によって、未処理容器4Aを保持している上側の吸着部44を、その下方に位置している第2保持部42および下方の吸着部40よりも前進させておく(図7(c)参照)ことによって、回転体16等に干渉することなくスムーズに供給することができる。
【0037】
このように、同一位置(供給排出ステーションSSDS)で、未処理容器4Aの供給と処理済容器4Bの排出とを行うようにしたので、ロータリ式物品処理装置12の停止するステーションの数を減らすことができ、装置の設置スペースを縮小することができる。また、停止する回数を減らすことができるので、全体の処理時間を短縮することができる。しかも、この実施の形態では、供給排出用ロボット10のロボットハンド38が4個の未処理容器4Aを保持して、供給排出ステーションSSDSに向かい、供給排出ステーションSSDSと排出コンベヤ14との間で、処理済容器4Bの排出と、未処理容器4Aの供給とを行うようにしているので、供給コンベヤ2側へ未処理容器4Aを取りに戻る回数を減らすことができるので、処理時間を短縮することができる。さらに、従来は、供給用ロボットと排出用ロボットの2台のロボットが必要であったが、この実施の形態では、供給排出の両方の動作を1台のロボット10で行うことができる。
【0038】
なお、本発明の構成は、前記実施の形態の構成に限定されるものではなく、回転体16に設けられた物品保持手段18の数、処理ステーションの数およびその処理内容、供給排出用ロボット10の第1保持部40および第2保持部42がそれぞれ保持する物品の数等はいずれも適宜変更することができる。また、前記実施の形態では、先ず、処理済容器4Bを2個排出した後、未処理容器4Aを2個供給し、その後、再度処理済容器4Bを2個排出した後、未処理容器4Aを2個供給するようにしているが、必ずしもこのような作業順序に限るものではなく、例えば、2個の処理済容器4Bを排出し、続いて、2個の処理済容器4Bをもう一度排出し、その後、2個の未処理容器4Aを2回に渡って供給するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、回転体の外周部の円周方向に設けられた複数の物品保持手段と、回転体を間欠的に回転させて前記物品保持手段を複数の処理位置に停止させる回転駆動手段と、前記各処理位置にそれぞれ設けられた処理手段と、物品を保持する保持部を有し、前記物品保持手段と物品の受け渡しを行うロボットとを備えたロータリ式物品処理装置において、前記ロボットの保持部に第1保持部と第2保持部を設け、これら第1保持部と第2保持部にそれぞれ未処理物品と処理済物品を同時に保持可能にし、処理済物品の排出と未処理物品の供給を前記回転体の同一の停止位置で行うようにしたので、物品処理装置全体の設置スペースを縮小することができ、また処理時間を短縮することができる。さらに、1台のロボットで物品の供給と排出の両方の動作を行うことができるので、低コストである。
【0040】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記ロボットは、前記停止位置に回転体が停止する前に、未処理物品を保持するようになっているので、回転体が停止すると直ちに物品の供給排出作業を開始することができ、処理時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るロータリ式物品処理装置の全体の構成を簡略化して示す平面図である。
【図2】図1のII方向矢視図である。
【図3】ロータリ式物品処理装置に設けられた物品保持手段の正面図である。
【図4】供給排出用ロボットのロボットハンドの平面図である。
【図5】供給排出用ロボットのロボットハンドの側面図である。
【図6】供給排出用ロボットのロボットハンドに設けられた第1保持部および第2保持部の正面図である。
【図7】図(a)〜図(c)は、供給排出用ロボットのロボットハンドの動作を順次説明する図である。
【符号の説明】
SSDS 処理位置(供給排出ステーション)
FS 処理位置(充填ステーション)
HS 処理位置(加熱ステーション)
CS 処理位置(冷却ステーション)
4 物品(袋状容器)
4A 未処理の物品(未処理容器)
4B 処理済の物品(処理済容器)
10 ロボット(供給排出用ロボット)
16 回転体
18 物品保持手段
40 保持部(第1保持部)
42 第2保持部
【発明が属する技術分野】
本発明は、ロータリ式物品処理装置に係り、例えば輸液バッグのような袋状容器を把持して間欠的に搬送する間に、液体の充填や、シール等の処理を行うロータリ式物品処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
輸液用の液体や飲料等を袋状容器に充填する場合に、この袋状容器を間欠的に搬送し、その停止中に口部を開口して充填を行った後、袋状容器の前記開口部を加熱および冷却してシール処理を行い、その後、この袋状容器を排出するようにした処理装置が従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。このような処理装置では、充填、加熱、冷却等の各処理ステーションを、直線上にまたは回転体の周囲に順次配置し、袋状容器を間欠的に搬送してこれら各処理ステーションに順次停止させ、前記各処理を行うようになっている。
【0003】
前記特許文献1に記載された装置は、ロータリ式の構成であり、回転テーブルの周囲に8つのセクションを有している。そして、回転テーブルに設けられた8組の把持手段によって、容器(成形袋)を8つのセクションに順次停止させるように間欠運転が行われる。このように容器を各セクションに停止させている間にそれぞれの処理を行う。
【0004】
【特許文献1】
実公平4−54085号公報(第4頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来の処理装置では、各処理ステーションごとに停止させて処理を行うので、停止位置が多くなり、装置の設置スペースが大きくしかも、処理時間が長くかかるという問題があった。特に、処理装置内に物品を供給する位置と、処理装置から物品を排出する位置とが別々に設けられているので、物品の供給排出のためだけに、大きいスペースや長い停止時間を必要としていた。また、近年は、このような物品処理装置における物品の供給排出をロボットにより行うことが一般的であるが、このような場合には、供給用および排出用の2台のロボットが必要であるためコスト高であった。
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、同一の停止位置で、未処理物品の供給と処理済物品の排出とを行うようにして、停止位置を少なくすることにより装置の設置スペースを小さくするとともに、処理時間を短縮することができるロータリ式物品処理装置を提供することを目的とするものである。また、一台のロボットにより物品の供給と排出を可能にしたロータリ式物品処理装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係るロータリ式物品処理装置は、回転体の外周部の円周方向に設けられた複数の物品保持手段と、回転体を間欠的に回転させて前記物品保持手段を複数の処理位置に停止させる回転駆動手段と、前記各処理位置にそれぞれ設けられた処理手段と、物品を保持する保持部を有し、前記物品保持手段と物品の受け渡しを行うロボットとを備えており、さらに、前記ロボットの保持部に第1保持部と第2保持部を設け、これら第1保持部と第2保持部にそれぞれ未処理物品と処理済物品を同時に保持可能にし、処理済物品の排出と未処理物品の供給を前記回転体の同一の停止位置で行うようにしたものである。
【0008】
この発明に係るロータリ式物品処理装置では、ロボットが未処理物品を保持する第1保持部と処理済物品を保持する第2保持部とを有しており、これら両保持部が同時に物品を保持可能なので、第1保持部に未処理物品を保持した状態で第2保持部に処理済物品を保持させ、この処理済物品を排出した後、同じ停止位置で未処理物品を供給することができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係るロータリ式物品処理装置は、前記ロボットが、前記停止位置に回転体が停止する前に、未処理物品を保持していることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係るロータリ式物品処理装置は、前記未処理物品を保持する保持部が、物品を吸着して保持する吸着手段であり、処理済物品を保持する保持部が、物品を把持するグリップ手段であることを特徴とするものである。
【0011】
さらに、請求項4に記載の発明に係る容器処理装置は、前記物品が袋状容器であり、前記回転体の停止位置で充填処理および加熱シール処理が行われることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るロータリ式物品処理装置の全体の構成を簡略化して示す平面図、図2は図1のII方向矢視図であり、物品供給コンベヤ2により搬送されてきた物品(この実施の形態では輸液等の液体を充填する袋状容器4)が、移載ロボット6によって載置テーブル8上に移され、供給排出用ロボット10によりロータリ式物品処理装置12内に供給される。また、供給コンベヤ2の下流端とロータリ式物品処理装置12との間に排出コンベヤ14が配置され、ロータリ式物品処理装置12において処理が行われた袋状容器4は、前記供給排出用ロボット10によって取り出されてこの排出コンベヤ14上に排出される。
【0013】
ロータリ式物品処理装置12は、回転体16に複数(この実施の形態では16個)の物品保持手段18(図3参照)が設けられており、各物品保持手段18が袋状容器4を保持して搬送する。回転体16は、図示しない回転駆動手段によって間欠的に回転移動される。この実施の形態では、物品処理装置12が4個所の処理ステーションを有しており、回転体12が停止すると、各処理ステーションに4個ずつの物品保持手段18が停止する。
【0014】
図3は物品保持手段18の構成を簡略化して示す図であり、この物品保持手段18は一対のグリッパ20を有している。両グリッパ20はそれぞれ開閉用シリンダ22によって開閉されるようになっている。また、両グリッパ20は、直立した支柱24を介してスライダ26上に取り付けられており、これらスライダ26が移動用シリンダ28によってスライドできるようになっている。これら両グリッパ20は、互いに接近した状態で袋状容器4の上部両端を把持するが、この物品保持手段18に袋状容器4を供給排出するときには、両グリッパ20を後退させて袋状容器4との干渉を避けるようになっている。
【0015】
前記排出コンベヤ14の前面に位置している処理ステーションは、供給排出ステーションSSDSであり、前記物品保持手段18がこのステーションSSDSで停止している間に袋状容器4の供給および排出が行われる。回転体16は図1の矢印R方向に回転するようになっており、前記供給排出ステーションSSDSの次の停止位置には、充填ノズル等の充填手段(図示せず)が設置された充填ステーションFSが設けられている。この充填ステーションFSでは、物品保持手段18に保持されている袋状容器4の口部が開口され、充填ノズルが挿入されて液体が充填される。
【0016】
充填ステーションFSの次の停止位置は、ヒータを備えた加熱手段が設けられている加熱ステーションHSであり、液体が充填された袋状容器4の口部が加熱手段によって加熱溶着される。続いて冷却ステーションCSが配置されており、前記加熱ステーションHSで加熱溶着された袋状容器4の口部が、冷却手段によって冷却されることにより完全にシールされる。前記充填ステーションFS、加熱ステーションHSおよび冷却ステーションCSには、充填手段、加熱手段および冷却手段がそれぞれ4組設けられており、各ステーションFS、HS、CSに停止した4個の袋状容器4が同時に処理される。
【0017】
前記ロータリ式物品処理装置12に供給される未処理の袋状容器4A(以下、未処理容器については符号4Aで、処理済容器については符号4Bで示す)を搬送する供給コンベヤ2は、この実施の形態では、回転体16の中心に向かって直線的に配置されており、ロータリ式物品処理装置12からやや離れた位置に下流端2aが設置されている。この供給コンベヤ2の下流端2aの側部に前記物品載置テーブル8が配置されている。供給コンベヤ2は未処理の袋状容器4Aを2個分ずつ間欠的に搬送しており、物品載置テーブル8上には、4個の未処理容器4Aが載せられるようになっている。
【0018】
前記供給コンベヤ2の下流端2aと物品載置テーブル8の上方を移動できるように移載ロボット6が配置されている。この移載ロボット6は、供給コンベヤ2と物品載置テーブル8の両側にそれぞれ設置した支柱30と、これら両支柱30の上端に、供給コンベヤ2と物品載置テーブル8の上方を横断して取り付けられた水平部材32と、この水平部材32に沿って横方向に移動可能であり、かつ、昇降可能なロボットハンド34とを有している。このロボットハンド34には、2個の未処理容器4Aを同時に吸着できるように、複数の吸盤36が取り付けられている。この物品移載ロボット6は、間欠的に2個ずつの未処理容器4Aを搬送する供給コンベヤ2から、2回の動作で4個の未処理容器4Aを物品載置テーブル8上に載置する。
【0019】
供給排出用ロボット10は、前記物品載置テーブル8上の未処理容器4Aを保持して前記ロータリ式物品処理装置12に供給するとともに、このロータリ式物品処理装置12から処理済の袋状容器4Bを取り出して排出コンベヤ14上に排出するようになっており、各方向への自由な動作が可能な6軸ロボットである。
【0020】
この供給排出用ロボット10のハンド38は、図4ないし図6に示すように、未処理つまり空の袋状容器4Aを吸着して保持する第1保持部40と、処理済つまり液体が充填されてシールされた後の袋状容器4Bを掴んで保持する第2保持部42とを有している。
【0021】
第1保持部40は、同時に4個の未処理容器4Aを保持できるように、4個所の吸着部44を備えている。各吸着部44にはそれぞれ複数個(この実施の形態では6個)の吸盤44aが設けられている。これら吸盤44aは、図示しないバキューム源に接続されており、未処理の袋状容器4Aを保持する際には、バキュームを作用させてこの容器4Aを吸着する。これら4個の吸着部44は、2個ずつがプレート46によって連結されて吸着部作動シリンダ48に取り付けられており、2個ずつの吸着部44が一組として一体的に進退動できるようになっている。
【0022】
2個ずつが組となった二組の吸着部44の中間に、第2保持部42が配置されている。第2保持部42は、開閉して処理済容器4Bの上端部E(図3参照)を掴むグリップ部50が2個所設けられている。第2保持部42は、ロボットハンド38のフレーム38aに固定された支持プレート52と、回転軸54を中心に回転可能な可動プレート56を有しており、この可動プレート56に2個所の押さえ部材58が取り付けられている。これら押さえ部材58と支持プレート52とにより前記グリップ部50が構成されている。
【0023】
前記可動プレート56は以下の機構により回転されて第2保持部42のグリップ部50を開閉する。ロボットハンド38のフレーム38aに開閉用シリンダ60が固定され、この開閉用シリンダ60のピストンロッド60aに、中間部の支点ピン62を中心に回動可能なレバー64の一端が連結されている。このレバー64の他方の回動端に、2つのリンク66、68が順に連結され、その先端側(図5の右側)のリンク68が前記可動プレート56と一体的に回動する。従って、前記開閉用シリンダ60のピストンロッド60aが収縮すると、図5に実線で示すように、レバー64のシリンダ60側の端部が引き付けられるとともに、他端側が図5の左側に回動し、可動プレート56の押さえ部材58が図5の右側に回転して、グリップ部50が開放する。また、開閉用シリンダ60のピストンロッド60aが伸張すると、レバー64が、図5に想像線で示すように、前記位置から反時計回り方向に回転して、押さえ部材58を図5の左方へ回転させ、両グリップ部50を閉じる。
【0024】
以上の構成に係るロータリ式物品処理装置の作動について説明する。未処理容器つまり空の袋状容器4Aが、供給コンベヤ2によって2個ずつ間欠的に搬送されて来る。供給コンベヤ2の下流端2a側に移載ロボット6が設置されており、そのロボットハンド34が下降して、供給コンベヤ2の下流端2aに停止した2個の未処理容器4Aを吸着保持する。
【0025】
移載ロボット6のロボットハンド34が2個の未処理容器4Aを吸着した後、その位置で上昇して図1の右方向つまり物品載置テーブル8の方向へ移動する。供給コンベヤ2に隣接して配置されている物品載置テーブル8には、4個の未処理容器4Aを載せるスペースがあり、ロボットハンド34は、先ず、供給コンベヤ2に近い側の載置スペース8aの上方に停止し、その位置で下降して2個の未処理容器4Aを物品載置テーブル8に載せる。ロボットハンド34は再び上昇して、供給コンベヤ2上に戻り、この供給コンベヤ2により搬送されてきた次の2個の未処理容器4Aを吸着保持して載置テーブル8上の他の載置スペース8bに載置する。
【0026】
載置テーブル8上に4個の未処理容器4Aが載せられると、供給排出用ロボット10のハンド38が載置テーブル8上に移動し、4個の吸着部44を有する第1保持部40が4個の未処理容器4Aを同時に吸着して保持する。
【0027】
一方、ロータリ式物品処理装置12内では、すでに供給排出ステーションSSDSから供給された袋状容器4(未処理容器4A)が、物品保持手段18に保持され、回転体16の間欠搬送により4個ずつ充填ステーションFSに停止して、開口部を開放された後、充填手段によって液体を充填され、その後、加熱ステーションHSに停止して口部を加熱溶着され、冷却ステーションCSで冷却手段によって冷却されシールされた後、前記供給排出ステーションSSDSに移動して停止する。なお、前記第1保持部40は、処理済容器4Bが供給排出ステーションSSDSに停止する前に、未処理容器4Aの吸着保持動作を完了している。このように処理済容器4Bを保持している回転体16の物品保持手段18が供給排出ステーションSSDSに停止する前に、供給排出用ロボット10の第1保持部40が未処理容器4Aをすでに保持しているので、回転体16が停止すると直ちに供給排出の作業を行うことが可能である。
【0028】
供給排出用ロボット10のロボットハンド38は、第1保持部40の4個の吸着部44に4個の未処理容器4Aを吸着したまま、前記供給排出ステーションSSDSに移動し、最初に、この供給排出ポジションSSDSに待機している4つの物品保持手段18が保持している4個の処理済の袋状容器4Bのうち、2個を第2保持部42により把持する。
【0029】
ロボットハンド38は、図7(a)に示すように、上下の吸着部44に2個ずつ未処理容器4Aを吸着保持したまま、上下の吸着部44の間に設けられている第2保持部42によって、ロータリ式物品処理装置12の物品保持手段18に保持されている処理済容器4Bの上端部(図3のE部参照)をグリップする。第2保持部42のグリップ部50を作動させて処理済容器4Bを把持する際には、開閉用シリンダ60のピストンロッド60aを伸張させて、レバー64を反時計回り方向に回動させる。レバー64の回動によって2本のリンク66、68が移動し可動プレート56を回転させることにより、この可動プレート56に設けられている押さえ部材58と支持プレート52との間に処理済容器4Bの上端Eを挟み込んで把持する。
【0030】
ロータリ式物品処理装置12の物品保持手段18に設けられているグリッパ20は、グリッパ開閉用シリンダ22によって開閉できるとともに、互いに接近、離隔する方向に移動できるようになっており、供給排出用ロボット10が処理済容器4Bの取り出しを行う際には、ロボット10の第2保持部42に設けられている2個所のグリップ部50が、処理済容器4Bの前記上端部Eをグリップした後、グリッパ20を開放するとともに、移動用シリンダ28によって互いに離れる方向に移動する。
【0031】
供給排出用ロボット10は、図7(a)に示すように、第1保持部40の4個所の吸着部44と、第2保持部42の2個所のグリップ部50にそれぞれ、未処理容器4Aと処理済容器4Bを保持した状態で、ロータリ式物品処理装置12から後退して排出コンベヤ14上に移動し、このコンベヤ14上に2個の処理済容器4Bを載せる。
【0032】
前記供給排出用ロボット10は、再度第1保持部40の4個の吸着部44に未処理容器4Aだけを保持した状態になり、前記ロータリ式物品処理装置12の供給排出ステーションSSDSに向かう。供給排出ステーションSSDSに停止している4個の物品保持手段18のうち、2個の物品保持手段18は処理済容器4Bを保持しているが、他の2個の物品保持手段18は供給排出用ロボット10によってすでに処理済容器4Bを取り出されて容器4Bを保持していない状態になっている。供給排出用ロボット10は、この2個の物品保持手段18に2個の未処理容器4Aを供給する。ロボットハンド38が前進して物品保持手段18に未処理容器4Aを引き渡す位置に行くまでは、前記のように、物品保持手段18の両グリッパ20が互いに離れた位置におり、ロボット10による供給動作を妨げないようになっている。
【0033】
ロボットハンド38が保持している4個の未処理容器4Aのうち、図7(b)に示すように、先ず、下側の2個の吸着部44に保持されている未処理容器4Aを物品保持手段18に引き渡す。そこで、未処理容器4Aを物品保持手段18に引き渡す前に、前記下側の2個の吸着部44が取り付けられている吸着部作動シリンダ48を作動させて、未処理容器4Aを先に供給する吸着部44を前進させておく。この状態で、ロボットハンド38が前進して、物品保持手段18の離れているグリッパ20間に未処理容器4Aを挿入する。それから、両側の移動シリンダ28の作動により、両グリッパ20を接近させて未処理容器4Aの両端部を挟み込める状態にした後、グリッパ開閉用シリンダ22によってグリッパ20を閉じて未処理容器4Aを保持させる。
【0034】
ロボットハンド38の2つの吸着部44が吸着していた2個の未処理容器4Aを、2つの物品保持手段18のグリッパ20が掴んだ後、これら吸着部44の吸盤44aに作用していたバキュームを解除して、吸着部44はその未処理容器4Aを離す。続いて、ロボットハンド38が残りの2個の未処理容器4Aを保持したまま、ロータリ式物品処理装置12の供給排出ステーションSSDSに停止している4個の物品保持手段18のうち、処理済容器4Bを保持している2つの物品保持手段18側へ移動して、第2保持部42のグリップ部50によってこの2個の処理済容器4Bを把持する。このときには、すでに未処理容器4Aを物品保持手段18に引き渡して空になっている2個の吸着部44(図7(b)の下側の吸着部44)が、物品保持手段18および処理済容器4Bに干渉しないように、吸着部作動シリンダ48によって後退させておく(図7(a)の位置まで後退させる)。
【0035】
2個の未処理容器4Aを吸着部44に吸着したままの状態で、第2保持部42のグリップ部50に再び2個の処理済容器4Bを把持したロボットハンド38は、排出コンベヤ14側へ後退し、この排出コンベヤ14上に2個の処理済容器4Bを引き渡す。
【0036】
2回目の処理済容器4Bを排出コンベヤ14に引き渡したロボットハンド38は、そのまま供給排出ステーションSSDSに戻り、図7の上側の吸着部44が保持している残りの2個の未処理容器4Aを物品保持手段18に引き渡す。このときには、上側の吸着部44が取り付けられている吸着部作動シリンダ48によって、未処理容器4Aを保持している上側の吸着部44を、その下方に位置している第2保持部42および下方の吸着部40よりも前進させておく(図7(c)参照)ことによって、回転体16等に干渉することなくスムーズに供給することができる。
【0037】
このように、同一位置(供給排出ステーションSSDS)で、未処理容器4Aの供給と処理済容器4Bの排出とを行うようにしたので、ロータリ式物品処理装置12の停止するステーションの数を減らすことができ、装置の設置スペースを縮小することができる。また、停止する回数を減らすことができるので、全体の処理時間を短縮することができる。しかも、この実施の形態では、供給排出用ロボット10のロボットハンド38が4個の未処理容器4Aを保持して、供給排出ステーションSSDSに向かい、供給排出ステーションSSDSと排出コンベヤ14との間で、処理済容器4Bの排出と、未処理容器4Aの供給とを行うようにしているので、供給コンベヤ2側へ未処理容器4Aを取りに戻る回数を減らすことができるので、処理時間を短縮することができる。さらに、従来は、供給用ロボットと排出用ロボットの2台のロボットが必要であったが、この実施の形態では、供給排出の両方の動作を1台のロボット10で行うことができる。
【0038】
なお、本発明の構成は、前記実施の形態の構成に限定されるものではなく、回転体16に設けられた物品保持手段18の数、処理ステーションの数およびその処理内容、供給排出用ロボット10の第1保持部40および第2保持部42がそれぞれ保持する物品の数等はいずれも適宜変更することができる。また、前記実施の形態では、先ず、処理済容器4Bを2個排出した後、未処理容器4Aを2個供給し、その後、再度処理済容器4Bを2個排出した後、未処理容器4Aを2個供給するようにしているが、必ずしもこのような作業順序に限るものではなく、例えば、2個の処理済容器4Bを排出し、続いて、2個の処理済容器4Bをもう一度排出し、その後、2個の未処理容器4Aを2回に渡って供給するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、回転体の外周部の円周方向に設けられた複数の物品保持手段と、回転体を間欠的に回転させて前記物品保持手段を複数の処理位置に停止させる回転駆動手段と、前記各処理位置にそれぞれ設けられた処理手段と、物品を保持する保持部を有し、前記物品保持手段と物品の受け渡しを行うロボットとを備えたロータリ式物品処理装置において、前記ロボットの保持部に第1保持部と第2保持部を設け、これら第1保持部と第2保持部にそれぞれ未処理物品と処理済物品を同時に保持可能にし、処理済物品の排出と未処理物品の供給を前記回転体の同一の停止位置で行うようにしたので、物品処理装置全体の設置スペースを縮小することができ、また処理時間を短縮することができる。さらに、1台のロボットで物品の供給と排出の両方の動作を行うことができるので、低コストである。
【0040】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記ロボットは、前記停止位置に回転体が停止する前に、未処理物品を保持するようになっているので、回転体が停止すると直ちに物品の供給排出作業を開始することができ、処理時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るロータリ式物品処理装置の全体の構成を簡略化して示す平面図である。
【図2】図1のII方向矢視図である。
【図3】ロータリ式物品処理装置に設けられた物品保持手段の正面図である。
【図4】供給排出用ロボットのロボットハンドの平面図である。
【図5】供給排出用ロボットのロボットハンドの側面図である。
【図6】供給排出用ロボットのロボットハンドに設けられた第1保持部および第2保持部の正面図である。
【図7】図(a)〜図(c)は、供給排出用ロボットのロボットハンドの動作を順次説明する図である。
【符号の説明】
SSDS 処理位置(供給排出ステーション)
FS 処理位置(充填ステーション)
HS 処理位置(加熱ステーション)
CS 処理位置(冷却ステーション)
4 物品(袋状容器)
4A 未処理の物品(未処理容器)
4B 処理済の物品(処理済容器)
10 ロボット(供給排出用ロボット)
16 回転体
18 物品保持手段
40 保持部(第1保持部)
42 第2保持部
Claims (4)
- 回転体の外周部の円周方向に設けられた複数の物品保持手段と、回転体を間欠的に回転させて前記物品保持手段を複数の処理位置に停止させる回転駆動手段と、前記各処理位置にそれぞれ設けられた処理手段と、物品を保持する保持部を有し、前記物品保持手段と物品の受け渡しを行うロボットとを備えたロータリ式物品処理装置において、
前記ロボットの保持部に第1保持部と第2保持部を設け、これら第1保持部と第2保持部にそれぞれ未処理物品と処理済物品を同時に保持可能にし、処理済物品の排出と未処理物品の供給を前記回転体の同一の停止位置で行うことを特徴とするロータリ式物品処理装置。 - 前記ロボットは、前記停止位置に回転体が停止する前に、未処理物品を保持していることを特徴とする請求項1に記載のロータリ式物品処理装置。
- 前記未処理物品を保持する保持部が、物品を吸着して保持する吸着手段であり、処理済物品を保持する保持部が、物品を把持するグリップ手段であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロータリ式物品処理装置。
- 前記物品は袋状容器であり、前記回転体の停止位置で充填処理および加熱シール処理が行われることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のロータリ式物品処理装置。
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Cited By (2)
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-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003187750A patent/JP2005022774A/ja active Pending
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