JP2005022695A - キャップ、および該キャップと容器の組合せ - Google Patents

キャップ、および該キャップと容器の組合せ Download PDF

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Abstract

【課題】容器口部に対するキャップの装着操作を困難にせしめる等の別個の問題を生成せしめることなく、開栓時におけるキャップの容器口部からのすっぽ抜け現象を確実に阻止するキャップ、及びキャップと容器の組合せの提供。
【解決手段】天面壁10と筒状スカート壁11とを含み、スカート壁には周方向弱化ライン12が形成されていて、スカート壁は主部13とタンパーエビデント裾部14とに区画されており、主部には雌螺条20が形成されているタンパーエビデント特性を有するキャップAにおいて、タンパーエビデント裾部の内周面には可撓性のフラップ22が形成されており、フラップの上方近傍には、突条23が形成されており、フラップは、開栓の際に突条と容器口部Bのあご部30との間に挟み込まれて、タンパーエビデント裾部の上方への移動を阻止するようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャップ、および該キャップと容器の組合せに関し、詳しくは、キャップ装着時における容器との密着性を向上させたキャップの構造及びそのキャップを用いた容器との組合わせに関する。
【0002】
【従来の技術】
清涼飲料等のための容器として、周知の如く、円筒状容器口部の外周面に雄螺条とこの雄螺条の下方に位置する環状あご部とが形成されている形態の容器が広く実用に供されている。
そして、かかる容器のためのタンパーエビデント特性を有する容器用キャップとして、天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを含み、該スカート壁には周方向に延在する周方向弱化ラインが形成されていて、該スカート壁は該周方向弱化ラインよりも上方の主部と該周方向弱化ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該主部の内周面には雌螺条が形成され、タンパーエビデント裾部の内周面には半径方向内方に向かって上方に傾斜して突出する係止片が形成されている形態の合成樹脂製キャップが提案され実用に供されている。
【0003】
かかる従来の合成樹脂製キャップにおいて、容器内に内容物を収容した後に容器口部を密封する際には、容器口部にキャップを被嵌し、キャップを所定閉回転方向に回転せしめて容器口部の雄螺条にキャップの雌螺条を螺合せしめる。雄螺条と雌螺条との螺合に起因してキャップは閉回転方向への回転と共に下降せしめられ、キャップのタンパーエビデント裾部の内周面に形成されている係止片は半径方向外方に弾性的に撓んで容器口部の環状あご部を通過し、その後、弾性的に復元して環状あご部の下面に係止せしめられる。
【0004】
一方、容器口部を開栓するためには、キャップを反対方向即ち開回転方向に回転せしめると、キャップの雌螺条が容器口部の雄螺条に沿って移動せしめられる故に、キャップは開回転方向への回転と共に上昇せしめられる。すると、キャップのタンパーエビント裾部は、その内周面に形成されている係止片が容器口部の環状あご部の下面に係止されている故に上昇することができず、従って周方向弱化ラインに応力が生成されて周方向弱化ラインが周方向全体に渡って破断され、タンパーエビデント裾部がスカート壁の主部から分離される。その後、分離されたタンパーエビデント裾部を容器口部に残留せしめて、キャップのその他の部分(天面壁とスカート壁の主部)が容器口部から離脱され、容器口部が開栓される。タンパーエビデント裾部に軸線方向弱化ラインが形成されている場合には、周方向弱化ラインはその一部が破断されることなく維持され、軸線方向破断ラインが破断されることによってタンパーエビデント裾部が無端環状から有端帯状に展開され、かくして環状あご部に対する係止片の係止が解除され、タンパーエビデント裾部を含むキャップの全体が容器口部から離脱される。
【0005】
しかしながら、上述した形態のキャップにおいては、係止片の弾性変形等に起因して、周方向弱化ライン(及び軸線方向弱化ライン)が破断されることなく、係止片が環状あご部を通過して上昇しキャップの全体が容器口部から離脱されてしまう、いわゆる「すっぽ抜け現象」が発生する虞がある。
【0006】
かかる「すっぽ抜け現象」の発生を防止するものとして、例えば、特許文献1には、係止片が水平に対して傾斜角度αをなして傾斜して突出する係止片の下面にロック突条が形成されており、タンパーエビデント裾部の内周面には、係止片よりも下方にて半径方向内方に向かって上方に、水平に対して傾斜角度αよりも大きい傾斜角度βをなして傾斜して突出するロック片が形成されており、該ロック片の先端が、該係止片の該ロック突条に係合せしめられることを特徴とする合成樹脂製キャップが開示されている。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1の合成樹脂製キャップでは、前記容器に形成される環状あご部の下部形状が緩やかになったり、或いは十分に外方に突出して形成されていない場合においては、前記係止片が前記環状あご部に係止されず、いわゆる「すっぽ抜け現象」の発生を十分確実に防止することができないという問題があった。
特に、金属材料を用いて形成された金属製容器との組合わせの場合においては、成形要因から金属製容器に形成される環状あご部の形状が、合成樹脂製の容器に比べて外方への張り出しが十分でなく、且つ環状あご部の下部形状が緩やかであり、タンパーエビデント特性を確実に達成することができないという問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−34458号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、周方向弱化ライン(及び軸線方向弱化ライン)が破断されることなく、いわゆる「すっぽ抜け現象」の発生が十分確実に回避される、新規且つ改良されたキャップ、及び該キャップと容器の組合せを提供することである。
また、本発明の別の課題は、容器口部に対するキャップの装着操作を困難にせしめる等の別個の問題を生成せしめることなく、開栓時におけるキャップの容器口部からのすっぽ抜け現象を確実に阻止することができるキャップ、及び該キャップと容器の組合せを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究の結果、キャップのタンパーエビデント裾部の内周面に所定のフラップと突条を形成すると、開栓の際にフラップが突条と容器口部のあご部との間に挟み込まれて、該タンパーエビデント裾部の上方への移動を阻止することによって、いわゆる「すっぽ抜け現象」の発生を十分確実に回避でき、ブリッジリーク(BL)角度にも優位になることを見出し、本発明に到達した。
【0011】
即ち、請求項1記載のキャップは、天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを含み、該スカート壁には周方向に延在する周方向弱化ラインが形成されていて、該スカート壁は該周方向弱化ラインよりも上方の主部と該周方向弱化ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、
該主部の内周面には雌螺条が形成されているタンパーエビデント特性を有するキャップにおいて、
該タンパーエビデント裾部の内周面には半径方向内方かつ上方に向かって突出する可撓性のフラップが形成されており、該フラップの上方近傍には、突条が形成されており、
該フラップは、開栓の際に該突条と容器口部のあご部との間に挟み込まれて、該タンパーエビデント裾部の上方への移動を阻止するようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2記載のキャップと容器の組合せは、容器口部のあご部の上方には、該スカート壁の該雌螺条に対応する雄螺条が形成されている容器と、
天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを含み、
該スカート壁には周方向に延在する周方向弱化ラインが形成されていて、
該スカート壁は該周方向弱化ラインよりも上方の主部と該周方向弱化ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、
該主部の内周面には雌螺条が形成されているタンパーエビデント特性を有するキャップとの組合せにおいて、
該タンパーエビデント裾部の内周面には半径方向内方かつ上方に向かって突出する可撓性のフラップが形成されており、該フラップの上方近傍には、突条が形成されており、
該フラップは、開栓の際に該突条と該容器口部の該あご部との間に挟み込まれて、該タンパーエビデント裾部の上方への移動を阻止するようにしたことを特徴とする。
【0013】
特に、前記容器は、容器口部の先端にカール部が形成され、該カール部の下方に前記雄螺条が形成され、雄螺条の下方に前記あご部が形成された金属材料からなるときに好適な組合せである。
【0014】
上記のような構成によって、本発明のキャップ、および該キャップと容器の組合せにおいては、フラップが、開栓時において突条と容器口部のあご部の間に挟みこまれて、タンパーエビデント裾部の上方への移動が阻止されるので、周方向弱化ラインが破断されることなく、突条及びフラップが容器口部のあご部を通過して上昇することが確実に阻止され、キャップの全体が容器口部から離脱されてしまう、いわゆる「すっぽ抜け現象」の発生が十分確実に回避される。
【0015】
【本発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された合成樹脂製キャップの好適実施例について、添付図面を参照して更に詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態のキャップAの閉栓前の状態を示す左半分側面断面図である。図2は、本発明の実施形態のキャップAと容器口部Bとの組合せ状態を示す左半分側面断面図である。図3は、図2に示す、フラップ、突条およびあご部の拡大図である。
図1において、キャップAは、略円形状の天面壁10と天面壁10の周縁から垂下する略円筒形状のスカート壁11とを含む。
スカート壁11には周方向に延在する周方向弱化ライン12が形成されていて、スカート壁11は周方向弱化ライン12よりも上方の主部13と周方向弱化ライン12よりも下方のタンパーエビデント裾部14とに区画されている。
【0017】
周方向弱化ライン12は、周方向に間隔をおいて周方向に延びる複数個のスリット15と、スリット15間に位置する複数個の橋絡部16とから構成されている。尚、橋絡部16のうちの1個を、他の橋絡部に比べて横断面積を大きくせしめて強度を増大せしめた非破断橋絡部としても良い。
【0018】
本実施形態のキャップAにおいて、スカート壁11の内周面に、下方を向いた環状肩部17が形成されており、かかる環状肩部17よりも下方の内径はそれよりも上方の内径よりも幾分大きく設定されている。そして、かかる環状肩部17の直ぐ下方の部位において、スカート壁11の内周面には周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる複数個のリブ18が形成されている。周方向弱化ライン12は、リブ18を残してスカート壁11を周方向に切断することによって形成される。
この切断は、複数個のリブ18の一部(残留部)を残してスカート壁11の外周面から図示しないカッターを用いて周方向全体に渡って切断する。従って、周方向弱化ライン12よりも上方の主部13と周方向弱化ライン12よりも下方のタンパーエビデント裾部14は残留部によって接続されている。複数個のリブ18の残留部が橋絡部16を規定し、複数個のリブ18間の切断ラインがスリット15を規定している。
【0019】
本実施形態のキャップAにおいて、スカート壁11の主部13の外周面には、そこに係止せしめられる指の滑りを防止するための凹凸形状19が形成されている。スカート壁11の主部13の内周面には雌螺条20が形成されている。かかる雌螺条20には軸線方向に延びる通気切欠21が周方向に間隔をおいて形成されている。
【0020】
本実施形態のキャップAは、スカート壁11のタンパーエビデント裾部14の内周面には半径方向内方かつ上方に向かって突出する可撓性のフラップ22が形成されていることを特徴とする。
フラップ22の長さは、2〜8mm、好ましくは3〜4mmであり、厚さは、0.2〜1.5mm、好ましくは0.3〜0.6mmである。
本実施形態のフラップ22は、周方向に連続して延びる環状の係止片として形成されているが、所望により、周方向に間隔をおいて複数個のフラップ22を形成することもできる。また、フラップ22の各々の基縁(キャップのタンパーエビデント裾部14との接合部)は、実質上周方向で水平に形成されていることが好ましい。
【0021】
本実施形態のキャップAは、更に、フラップ22の上方近傍には突条23が形成されている。
突条23は、本実施形態において、フラップ22の周方向の全周に亘って延在して形成されているが、所望により、周方向に間隔をおいて複数個形成することもできる。
突条23の高さは、0.5〜1.2mm、好ましくは0.8〜0.9mmであり、上部角度は、キャップの軸線と直行する面に対して10°〜70°、好ましくは40°〜50°である。
【0022】
本実施形態においては、このようにスカート壁11のタンパーエビデント裾部14の内周面には半径方向内方かつ上方に向かって突出する可撓性のフラップ22が形成され、更に、フラップ22の上方近傍には突条23が形成されていることにより、ブリッジリーク(BL)角度にも優位となる。即ち、ブリッジリーク(BL)角度とは、開栓時にブリッジが破断するまでの回転角度(ブリッジブレイク角度)と密封が解除されるまでの回転角度(リーク角度)との差のことをいう。従って、密封が解除する前にブリッジ破断(開栓した証拠)がより早く行われるほど、タンパーエビデント性は優れていることになる。
【0023】
フラップ22の形成は、半径方向内方且つ下方に突出する形態に成形する。このような形態に成形すると、成形型として複雑且つ高価な所謂割型を使用する必要がなく、成形型からの取り出しの際の所謂無理抜きを比較的容易に遂行することができるのである。
そして、フラップ22は、成形型から取り出した後に、適当な治具により半径方向内方且つ上方に突出する形態に変形される。或いは、キャップを容器口部に装着する際において、フラップ22は可撓性を有しているので、容器口部の外周に沿って上方に変形せしめられて、突条23と容器口部のあご部30との間に挟み込まれて装着されるようにすることも可能である。
【0024】
また、スカート壁11のタンパーエビデント裾部14には、所望により、軸線方向に延在する軸線方向弱化ラインが形成されていてもよい。
軸線方向弱化ラインを形成する場合、その上端は、周方向弱化ライン12における非破断橋絡部の片端に近接せしめられることになる。このような軸線方向弱化ラインは、スリット(切溝)と破断可能な橋絡部との組合せ、或いはスリットとスコア(厚さ方向全体ではなくて厚さ方向に部分的に切り込んで生成される薄肉部)との組合せから好都合に構成することができる。
【0025】
本実施形態のキャップAにおいては、天面壁10の内面には容器口部を密封するためのシール部24が設けられている。このシール部24は、容器口部内面と係止するインナーリング25と容器口部外面と係止するアウターリング26と容器口部上面と係止する天面突部27からなる。
【0026】
キャップAの材料は、ポリプロピレン、硬質ポリエチレン等の合成樹脂で形成されるのが好ましい。
【0027】
図2は、本実施形態のキャップAと容器口部Bとの組合せ状態を示す、左半分側面断面図である。キャップAは、本実施形態のキャップAの項で既に説明したものと同じものである。
容器口部Bは、容器口部Bのあご部30の上方の外周面に、キャップAのスカート壁の雌螺条20に対応する雄螺条31が形成されており、全体として略円筒形状である。
あご部30は、キャップA側へ大きく張り出しており、開栓時に、フラップ22を突条23との間に挟みこみ、タンパーエビデント裾部14の上方への移動を阻止する。
あご部30の張り出し量は、0.5〜2mm、好ましくは0.8〜1mmである。また、下部角度は、10°〜70°、好ましくは40°〜50°である。あご部30の張り出し量及び下部角度を上記範囲内とすることにより、キャップAと容器口部Bとがより密着し「すっぽ抜け現象」を起こさず容易にブリッジを破断することが可能となる。
【0028】
容器口部Bを含む容器の材料は、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂、ガラス等のいずれであっても良いが、本発明のキャップは、あご部の下部形状が緩やかになったり、或いは半径方向外方への張り出し加工を十分に行うことが難しい、アルミやスチール等の金属容器に好適である。
また、容器の内容物としては、お茶やジュース等の清涼飲料、アルコール等種々の液体が挙げられるが、特に限定されない。
【0029】
次に、容器口部Bを開栓する際の手順について説明する。
まず、キャップAを開回転方向、即ち、図2において、上方(天面壁の上方)から見て反時計方向に回転せしめる。このようにすると、キャップAのスカート壁11における主部13の内周面に形成されている雌螺条20が容器口部Bの外周面に形成されている雄螺条31に沿って移動せしめられるため、キャップAは回転と共に上昇せしめられる。
【0030】
一方、キャップAのスカート壁11におけるタンパーエビデント裾部14の内周面に形成されているフラップ22は、図3に示すように、開栓の際に突条23と容器口部のあご部30との間に挟みこまれて、タンパーエビデント裾部14の上方への移動を阻止する。このようにして、キャップAのスカート壁11に形成されている周方向弱化ライン12における橋絡部16に相当な応力が生成され、全ての橋絡部16が破断される。
【0031】
キャップAがある程度まで上昇すると、キャップAのシール部24が容器口部Bの上端から離隔せしめられ、容器口部Bの上端とシール部24との間及び雌螺条20に形成されている通気切欠21(図1参照)を通して容器内が外部と連通せしめられる。
【0032】
このように、キャップAが開回転方向に回転せしめられて上昇せしめられる際に、容器口部Bのあご部30の下面に係止せしめられているフラップ22には、それを下方に変形せしめる方向の力が、あご部30の下面から加えられ、開栓の際に突条23と容器口部のあご部30との間に挟みこまれて、タンパーエビデント裾部14の上方への移動を効果的に阻止する。
従って、いわゆる「すっぽ抜け現象」、すなわち、周方向弱化ライン12における橋絡部16を破断せしめることなく、突条23及びフラップ22があご部30を通過して上昇し、その結果、キャップAの全体が容器口部Bから離脱されてしまう現象が、確実に回避される。
【0033】
このようにして、容器口部Bのあご部30にフラップ22が係止されたまま、タンパーエビデント裾部14は、容器口部B下方部に取り残され、スカート壁の主部13のみが上昇を続ける。
その後、キャップAの主部13のみが容器口部Bから離脱され、容器口部Bが完全に開栓される。
【0034】
次に、容器口部Bを閉栓する際の手順について説明する。
内容物を容器に充填した後に、容器口部BにキャップAが装着されて容器口部Bが密封される。容器口部BにキャップAを装着する際には、容器口部BにキャップAを被嵌し、キャップAを閉回転方向、即ち図2において上方から見て時計方向に回転せしめ、キャップAのスカート壁11における主部13の内周面に形成されている雌螺条20を容器口部Bの外周面に形成されている雄螺条31に螺合せしめる。
キャップAにおけるスカート壁11のタンパーエビデント裾部14の内周面に形成されているフラップ22及び突条23は、容器口部Bとの隙間に挿入されることにより、弾性的に変形せしめられて容器口部Bのあご部30を通過して下降し、その後、図2、図3に示す状態のように、フラップ22があご部30の下面の下方に位置せしめられる。
フラップ22及び突条23が、あご部30を通過して閉栓される際には、フラップ22及び突条23は、弾性的に上方及び半径方向外方に変形せしめられるので、フラップ22及び突条23を敷設したことに起因して、容器口部BへのキャップAの装着操作が困難になることはない。
容器口部BにキャップAが装着されると、キャップAの天面壁10の内面に形成されているシール部24が、容器口部Bの上端部に密接せしめられ、これによって容器口部Bが密封される。
【0035】
上記実施形態においては、全ての橋絡部16が破断され、タンパーエビデント裾部14がスカート壁の主部13から完全に分離され、スカート壁の主部13は容器口部Bに残留せしめられる。所望ならば、橋絡部16のうちの1個を、他の橋絡部に比べて横断面積を大きくせしめて強度を増大せしめた非破断橋絡部にせしめると共に、タンパーエビデント裾部14に軸線方向に延在する軸線方向弱化ラインを形成し、開栓の際には、橋絡部16と共に軸線方向弱化ラインが破断されてせしめて、タンパーエビデント裾部14が無端環状から有端帯状に展開されて、非破断橋絡部を介してスカート壁の主部13に接続されたタンパーエビデント裾部14も容器口部Bから離脱されるようにすることもできる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、容器口部に対するキャップの装着操作を困難にせしめる等の別個の問題を生成せしめることなく、開栓時におけるキャップの容器口部からのすっぽ抜け現象を確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のキャップAの左半分側面断面図である。
【図2】本発明の実施形態のキャップAと容器口部Bとの組合せ状態を示す左半分側面断面図である。
【図3】図2に示す、フラップ、突条およびあご部の拡大図である。
【符号の説明】
A キャップ
B 容器口部
10 天面壁
11 スカート壁
12 周方向弱化ライン
13 スカート壁の主部
14 タンパーエビデント裾部
15 スリット
16 橋絡部
17 環状肩部
18 リブ
19 凹凸形状
20 雌螺条
21 通気切欠
22 フラップ
23 突条
24 シール部
25 インナーリング
26 アウターリング
27 天面突部
30 あご部
31 雄螺条

Claims (3)

  1. 天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを含み、該スカート壁には周方向に延在する周方向弱化ラインが形成されていて、
    該スカート壁は該周方向弱化ラインよりも上方の主部と該周方向弱化ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、
    該主部の内周面には雌螺条が形成されているタンパーエビデント特性を有するキャップにおいて、
    該タンパーエビデント裾部の内周面には半径方向内方かつ上方に向かって突出する可撓性のフラップが形成されており、該フラップの上方近傍には、突条が形成されており、
    該フラップは、開栓の際に該突条と容器口部のあご部との間に挟み込まれて、該タンパーエビデント裾部の上方への移動を阻止するようにしたことを特徴とするキャップ。
  2. 容器口部のあご部の上方には、該スカート壁の該雌螺条に対応する雄螺条が形成されている容器と、
    天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを含み、
    該スカート壁には周方向に延在する周方向弱化ラインが形成されていて、
    該スカート壁は該周方向弱化ラインよりも上方の主部と該周方向弱化ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、
    該主部の内周面には雌螺条が形成されているタンパーエビデント特性を有するキャップとの組合せにおいて、
    該タンパーエビデント裾部の内周面には半径方向内方かつ上方に向かって突出する可撓性のフラップが形成されており、該フラップの上方近傍には、突条が形成されており、
    該フラップは、開栓の際に該突条と該容器口部の該あご部との間に挟み込まれて、該タンパーエビデント裾部の上方への移動を阻止するようにしたことを特徴とするキャップと容器の組合せ。
  3. 前記容器は、容器口部の先端にカール部が形成され、該カール部の下方に前記雄螺条が形成され、雄螺条の下方に前記あご部が形成された金属材料からなる請求項2記載のキャップと容器の組合せ。
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JP2010036905A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Japan Crown Cork Co Ltd タンパーエビデント特性を備えた合成樹脂製容器蓋

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