JP2005020882A - モータアクチュエータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータアクチュエータ装置において、安価な回転位置検出用ブラシを備えたものを実現する。
【解決手段】モータアクチュエータ装置1は、ハウジング2内に配置されたモータ6、このモータの駆動力を受けて回転する出力軸10、この出力軸10と共に回転するパターン導体8、及びこのパターン導体8に対し所定の接点圧で接触しながら摺動して当パターン導体8との導通・非導通の状態変化によって出力軸10の回転位置を検出するブラシ部7を備える。前記ブラシ部7は、コイルバネにて構成されている。コイルバネによるブラシ部の製造には、特別な金型が不要であり、設計変更への対応も容易である。捻りコイルバネ形状のブラシ部により、大きなストロークでもバネ限界値を小さくでき、接点フォローが大きくなり、接点圧が安定し、耐振動性の高いモータアクチュエータ装置1が実現される。
【選択図】 図1
【解決手段】モータアクチュエータ装置1は、ハウジング2内に配置されたモータ6、このモータの駆動力を受けて回転する出力軸10、この出力軸10と共に回転するパターン導体8、及びこのパターン導体8に対し所定の接点圧で接触しながら摺動して当パターン導体8との導通・非導通の状態変化によって出力軸10の回転位置を検出するブラシ部7を備える。前記ブラシ部7は、コイルバネにて構成されている。コイルバネによるブラシ部の製造には、特別な金型が不要であり、設計変更への対応も容易である。捻りコイルバネ形状のブラシ部により、大きなストロークでもバネ限界値を小さくでき、接点フォローが大きくなり、接点圧が安定し、耐振動性の高いモータアクチュエータ装置1が実現される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータの回転力で空調装置の切替部材を変動させる空調装置用モータアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、所定の回動や停止の動作を風量調節ダンパに行わせるモータ回転駆動によるアクチュエータが知られている。例えば、カーエアコンの風量調節ダンパを回動させるのに用いられているモータアクチュエータでは、ハウジングケース内にモータ及び複数の減速ギヤが配置され、モータが駆動回転すると減速ギヤによって回転が減速されると共に回転力が出力軸に伝達される。これにより、出力軸に連結された風量調節ダンパの回動用アームに前記所定の動作を行わせることができる。
【0003】
上記の如き構成のモータアクチュエータでは、モータを所定のタイミングで正確に作動させることが肝要である。そこで、この種のモータアクチュエータには、摺動接点構造の電気回路部が組み込まれている。この電気回路部は、導電性材料を用いて薄肉円板形状に形成されかつ出力軸と一体に回転するパターン導体と、このパターン導体側へ延出されると共に弾性的に圧接されて当該パターン導体上を相対的に摺動する複数のブラシとを含んで構成されている。出力軸が回転すると、ブラシがパターン導体上を相対的に摺動する。ブラシの位置変動と共に、電気的接続関係が変動し、導通状態から非導通状態に、又は、その逆になる。ブラシとパターン導体との電気的接続関係から出力軸の回転位置が検出されるので、アクチュエータに作動・停止といった所定の動作を所定のタイミングで正確に行わせることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−70553号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に示されるようなモータアクチュエータ装置においては、パターン導体に摺動する複数のブラシが、一枚の導電板から連結された状態で複数同時に製造され、絶縁樹脂によって固められて一体的にユニット化された後、電気的導通に不要な連結部分が切断されて用いられている。このようなブラシの製造及び組立を行うには大がかりな設備と多くの投資金額が必要であるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解消するものであって、安価な回転位置検出用ブラシを備えたモータアクチュエータ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、ハウジング内に配置されたモータと、このモータの駆動力を受けて回転する出力軸と、この出力軸の回転に伴って回転するパターン導体と、このパターン導体に対し所定の接点圧で接触すると共に当該パターン導体上を相対的に摺動して当パターン導体との導通・非導通の状態変化によって出力軸の回転位置を検出するブラシ部と、を備えたモータアクチュエータ装置において、前記ブラシ部をコイルバネにて構成しているモータアクチュエータ装置である。
【0008】
上記構成においては、特別な金型が不要なコイルバネを用いてブラシ部を構成しているので、製造装置用の投資金額を少なくすることができる。従来、ブラシを複数同時に製造する為のプレス金型、絶縁樹脂によって固める為の同時成形金型及び、連結部分を切断する切断設備が必要であったが、上記構成においては、このような金型や切断設備が不要であり、従って、これらの保守・点検作業も不要となる。また、曲げ加工と切断加工によってコイルバネを製造することができるので、設計変更への対応も容易に行うことができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載のモータアクチュエータ装置において、前記コイルバネが、捻りコイルバネ形状をしているものである。
【0010】
上記構成においては、ブラシ部を構成するコイルバネが捻りコイルバネ形状をしているので、ストロークを大きくしてもバネ限界値を小さくでき、接点フオローが大きくなり接点圧が安定するので振動に対して強い構造になる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載のモータアクチュエータ装置において、前記ブラシ部の前記パターン導体との接触部分が、捻りコイルバネ形状をしているものである。
【0012】
上記構成においては、また、導体パターンとの接触部分が捻りコイルバネ形状をしているので、並列した複数のコイル巻線をパターン導体に接触させることができ、多点接触となり、接触信頼性を高くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るモータアクチュエータ装置について、図面を参照して説明する。図1(a)〜(c)は、モータアクチュエータ装置1の断面を示す。このモータアクチュエータ装置1は、モータの回転を減速して出力し、その回転力で、例えば車両用の空調装置の切替部材を変動させる空調装置用モータアクチュエータとして用いられる。モータアクチュエータ装置1は、ハウジング2内に配置されたモータ6と、このモータの駆動力を受けて回転する出力軸10と、この出力軸10の回転に伴って回転するパターン導体8と、このパターン導体8に対し所定の接点圧で接触すると共に当該パターン導体8上を相対的に摺動して当パターン導体8との導通・非導通の状態変化によって出力軸10の回転位置を検出するブラシ部7a、7b、7cとを備えている。このモータアクチュエータ装置1において、前記ブラシ部7a、7b、7cは、コイルバネにて構成されている。以下の説明において、コイルバネとブラシ部は同一物を表すものとする。
【0014】
モータ6の回転は、モータ軸に取り付けられたウォーム歯車3より、ウォームホイール4に滅速されて伝達され、さらにウォームホイール4の軸部の歯車31から出力歯車5の外周歯車51に減速されて伝達される。このようにモータアクチュエータ装置1は、モータ6の回転を減速し、その出力を出力歯車5に所定の回転数とトルクで伝達するギヤードモータを備えている。ここで出力歯車5は、回転軸10に一体的に形成されるものであり、回転軸10の端部には、図示しないクランクが取り付けるられるため、切り欠き10aが形成されている。
【0015】
出力軸10の回転に伴って一体的に回転するパターン導体8は、例えばプリント基板により形成され、出力歯車5の一方の面に固着されている。ハウジング2の一部に固定されたコイルバネ7(7a、7b、7c)の一端は、パターン導体8に対し、所定の接点圧で接触すると共に当該パターン上を摺動する。パターン導体8は、全周に亘って導体部が存在する導体部8cと、周上に扇形状の非導体部8a,8bによる欠落部を有する導体部とからなる。コイルバネ7の摺動端でない他の一端は、ハウジング2内に固定されたプリント基板9に半田付部97において固定及び電気接続されている。また、プリント基板9には、モータ6とコネクタ11がそれぞれ半田付部96,91において固定及び電気接続されている。コネクタ11は、図示しない車両用エアコンの制御回路に電気接続される。
【0016】
次に、ブラシ部7を形成するコイルバネについて説明する。図2はモータアクチュエータ装置1に用いられるコイルバネ7を示し、図3はコイルバネ7の他の例を示す。コイルバネ7は、図2(a)(b)に示すように、捻り部71を有している。このように、ブラシ部を捻りコイルバネ形状にすることにより、ストローク(摺動部の上下移動量)を大きくしてもバネ変形量をバネ限界値よりも小さくできるので、接点フォロー(摺動部における接触面追従性)が大きくなり、回転方向Rに沿って移動するパターン導体8とコイルバネ7の摺動部72との接点圧Fが安定する。コイルバネによるブラシ部がこのような特性を有するので、モータアクチュエータ装置1全体が振動する場合であっても、摺動部における安定した導通接触が可能な、耐振動性の高い装置が実現される。また、コイルバネ7は、図3(a)(b)に示すように、パターン導体8との接触部分である摺動部72を捻りコイルバネ形状にすることにより多点接触とすることができるので、接触面積を増加でき、接触信頼性を高くできる。また、このような構造は、1種類のバネ線材を用いて1部品として形成できる利点がある。
【0017】
次に、モータアクチュエータ装置1による車両用エアコンの制御について説明する。図4(a)(b)はパターン導体8の及びコイルバネ7の電気接続内容を示す。パターン導体8は、全周に亘って導体部が存在する導体部8cと、周上に扇形状の非導体部8a,8bによる欠落部を有する導体部とからなる。従って、パターン導体8が回転方向Rに沿って回転することにより、コイルバネ7a、7bは、略半回転毎に、交互にパターン導体8との導通・非導通を繰り返し、コイルバネ7cはパターン導体8の回転に関わりなく常にパターン導体8と導通している。
【0018】
図4(a)の状態では、コイルバネ7bは、非導体部8bに接触しているのでコイルバネ7a、7bとは非導通状態にある。図4(a)に示すように、エアコンの制御回路スイッチによって、接地端子GNDとコイルバネ7bの電気端子POS2が接続されており、またコイルバネ7b、7cが非導通なので、モータ6に通電されず、モータ6(及び関連する回転体)は停止状態となっている。ここでエアコンの制御回路スイッチが切り替えられ、接地端子GNDへの接続が電気端子POS2から電位端子POS1に切り替えられると、コイルバネ7a、7cが導通状態にあるので、モータ6に通電され、モータ6が回転する。モータ6の回転は、上述のようにギヤ群によって減速され、回転力が出力歯車5に伝達され、出力歯車5と共にパターン導体8が一体となって回転する。
【0019】
続いて、パターン導体8が、図4(b)に示す状態まで回転すると、コイルバネ7a、7cが非導通状態になり、モータ6に通電が停止して回転が停止する。図4(b)の状態でエアコンの制御回路スイッチによって、接地端子GNDへの接続が、電気端子POS1から電気端子POS2に切り替えられると、上記と同様の動作によって、パターン導体8(及びモータ6、出力軸10)が図4(a)に示す状態まで回転し、再び出力歯車5が停止される。ここで車両用エアコンスイッチにおいて、例えば電気端子POS1は内気循環、電気端子POS2は外気取り入れのスイッチであり、このような車両内のスイッチ切り替えによって、モータアクチュエータ装置を操作し、内気循環と外気取り入れの切り替えを行うことができる。なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係るモータアクチュエータ装置の平面断面図、(b)は同装置の側面断面図、(c)同装置の他の側面断面図。
【図2】(a)は同上装置に用いられるブラシ部のコイルバネ平面図、(b)は同バネの側面図。
【図3】(a)は同上装置に用いられるブラシ部の他の例を示すコイルバネ平面図、(b)は同バネの側面図。
【図4】(a)(b)は本発明の一実施形態に係るモータアクチュエータ装置の制御動作を説明する概念図。
【符号の説明】
1 モータアクチュエータ装置
2 ハウジング
6 モータ
7 コイルバネ
8 パターン導体
10 出力軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータの回転力で空調装置の切替部材を変動させる空調装置用モータアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、所定の回動や停止の動作を風量調節ダンパに行わせるモータ回転駆動によるアクチュエータが知られている。例えば、カーエアコンの風量調節ダンパを回動させるのに用いられているモータアクチュエータでは、ハウジングケース内にモータ及び複数の減速ギヤが配置され、モータが駆動回転すると減速ギヤによって回転が減速されると共に回転力が出力軸に伝達される。これにより、出力軸に連結された風量調節ダンパの回動用アームに前記所定の動作を行わせることができる。
【0003】
上記の如き構成のモータアクチュエータでは、モータを所定のタイミングで正確に作動させることが肝要である。そこで、この種のモータアクチュエータには、摺動接点構造の電気回路部が組み込まれている。この電気回路部は、導電性材料を用いて薄肉円板形状に形成されかつ出力軸と一体に回転するパターン導体と、このパターン導体側へ延出されると共に弾性的に圧接されて当該パターン導体上を相対的に摺動する複数のブラシとを含んで構成されている。出力軸が回転すると、ブラシがパターン導体上を相対的に摺動する。ブラシの位置変動と共に、電気的接続関係が変動し、導通状態から非導通状態に、又は、その逆になる。ブラシとパターン導体との電気的接続関係から出力軸の回転位置が検出されるので、アクチュエータに作動・停止といった所定の動作を所定のタイミングで正確に行わせることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−70553号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に示されるようなモータアクチュエータ装置においては、パターン導体に摺動する複数のブラシが、一枚の導電板から連結された状態で複数同時に製造され、絶縁樹脂によって固められて一体的にユニット化された後、電気的導通に不要な連結部分が切断されて用いられている。このようなブラシの製造及び組立を行うには大がかりな設備と多くの投資金額が必要であるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解消するものであって、安価な回転位置検出用ブラシを備えたモータアクチュエータ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、ハウジング内に配置されたモータと、このモータの駆動力を受けて回転する出力軸と、この出力軸の回転に伴って回転するパターン導体と、このパターン導体に対し所定の接点圧で接触すると共に当該パターン導体上を相対的に摺動して当パターン導体との導通・非導通の状態変化によって出力軸の回転位置を検出するブラシ部と、を備えたモータアクチュエータ装置において、前記ブラシ部をコイルバネにて構成しているモータアクチュエータ装置である。
【0008】
上記構成においては、特別な金型が不要なコイルバネを用いてブラシ部を構成しているので、製造装置用の投資金額を少なくすることができる。従来、ブラシを複数同時に製造する為のプレス金型、絶縁樹脂によって固める為の同時成形金型及び、連結部分を切断する切断設備が必要であったが、上記構成においては、このような金型や切断設備が不要であり、従って、これらの保守・点検作業も不要となる。また、曲げ加工と切断加工によってコイルバネを製造することができるので、設計変更への対応も容易に行うことができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載のモータアクチュエータ装置において、前記コイルバネが、捻りコイルバネ形状をしているものである。
【0010】
上記構成においては、ブラシ部を構成するコイルバネが捻りコイルバネ形状をしているので、ストロークを大きくしてもバネ限界値を小さくでき、接点フオローが大きくなり接点圧が安定するので振動に対して強い構造になる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載のモータアクチュエータ装置において、前記ブラシ部の前記パターン導体との接触部分が、捻りコイルバネ形状をしているものである。
【0012】
上記構成においては、また、導体パターンとの接触部分が捻りコイルバネ形状をしているので、並列した複数のコイル巻線をパターン導体に接触させることができ、多点接触となり、接触信頼性を高くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るモータアクチュエータ装置について、図面を参照して説明する。図1(a)〜(c)は、モータアクチュエータ装置1の断面を示す。このモータアクチュエータ装置1は、モータの回転を減速して出力し、その回転力で、例えば車両用の空調装置の切替部材を変動させる空調装置用モータアクチュエータとして用いられる。モータアクチュエータ装置1は、ハウジング2内に配置されたモータ6と、このモータの駆動力を受けて回転する出力軸10と、この出力軸10の回転に伴って回転するパターン導体8と、このパターン導体8に対し所定の接点圧で接触すると共に当該パターン導体8上を相対的に摺動して当パターン導体8との導通・非導通の状態変化によって出力軸10の回転位置を検出するブラシ部7a、7b、7cとを備えている。このモータアクチュエータ装置1において、前記ブラシ部7a、7b、7cは、コイルバネにて構成されている。以下の説明において、コイルバネとブラシ部は同一物を表すものとする。
【0014】
モータ6の回転は、モータ軸に取り付けられたウォーム歯車3より、ウォームホイール4に滅速されて伝達され、さらにウォームホイール4の軸部の歯車31から出力歯車5の外周歯車51に減速されて伝達される。このようにモータアクチュエータ装置1は、モータ6の回転を減速し、その出力を出力歯車5に所定の回転数とトルクで伝達するギヤードモータを備えている。ここで出力歯車5は、回転軸10に一体的に形成されるものであり、回転軸10の端部には、図示しないクランクが取り付けるられるため、切り欠き10aが形成されている。
【0015】
出力軸10の回転に伴って一体的に回転するパターン導体8は、例えばプリント基板により形成され、出力歯車5の一方の面に固着されている。ハウジング2の一部に固定されたコイルバネ7(7a、7b、7c)の一端は、パターン導体8に対し、所定の接点圧で接触すると共に当該パターン上を摺動する。パターン導体8は、全周に亘って導体部が存在する導体部8cと、周上に扇形状の非導体部8a,8bによる欠落部を有する導体部とからなる。コイルバネ7の摺動端でない他の一端は、ハウジング2内に固定されたプリント基板9に半田付部97において固定及び電気接続されている。また、プリント基板9には、モータ6とコネクタ11がそれぞれ半田付部96,91において固定及び電気接続されている。コネクタ11は、図示しない車両用エアコンの制御回路に電気接続される。
【0016】
次に、ブラシ部7を形成するコイルバネについて説明する。図2はモータアクチュエータ装置1に用いられるコイルバネ7を示し、図3はコイルバネ7の他の例を示す。コイルバネ7は、図2(a)(b)に示すように、捻り部71を有している。このように、ブラシ部を捻りコイルバネ形状にすることにより、ストローク(摺動部の上下移動量)を大きくしてもバネ変形量をバネ限界値よりも小さくできるので、接点フォロー(摺動部における接触面追従性)が大きくなり、回転方向Rに沿って移動するパターン導体8とコイルバネ7の摺動部72との接点圧Fが安定する。コイルバネによるブラシ部がこのような特性を有するので、モータアクチュエータ装置1全体が振動する場合であっても、摺動部における安定した導通接触が可能な、耐振動性の高い装置が実現される。また、コイルバネ7は、図3(a)(b)に示すように、パターン導体8との接触部分である摺動部72を捻りコイルバネ形状にすることにより多点接触とすることができるので、接触面積を増加でき、接触信頼性を高くできる。また、このような構造は、1種類のバネ線材を用いて1部品として形成できる利点がある。
【0017】
次に、モータアクチュエータ装置1による車両用エアコンの制御について説明する。図4(a)(b)はパターン導体8の及びコイルバネ7の電気接続内容を示す。パターン導体8は、全周に亘って導体部が存在する導体部8cと、周上に扇形状の非導体部8a,8bによる欠落部を有する導体部とからなる。従って、パターン導体8が回転方向Rに沿って回転することにより、コイルバネ7a、7bは、略半回転毎に、交互にパターン導体8との導通・非導通を繰り返し、コイルバネ7cはパターン導体8の回転に関わりなく常にパターン導体8と導通している。
【0018】
図4(a)の状態では、コイルバネ7bは、非導体部8bに接触しているのでコイルバネ7a、7bとは非導通状態にある。図4(a)に示すように、エアコンの制御回路スイッチによって、接地端子GNDとコイルバネ7bの電気端子POS2が接続されており、またコイルバネ7b、7cが非導通なので、モータ6に通電されず、モータ6(及び関連する回転体)は停止状態となっている。ここでエアコンの制御回路スイッチが切り替えられ、接地端子GNDへの接続が電気端子POS2から電位端子POS1に切り替えられると、コイルバネ7a、7cが導通状態にあるので、モータ6に通電され、モータ6が回転する。モータ6の回転は、上述のようにギヤ群によって減速され、回転力が出力歯車5に伝達され、出力歯車5と共にパターン導体8が一体となって回転する。
【0019】
続いて、パターン導体8が、図4(b)に示す状態まで回転すると、コイルバネ7a、7cが非導通状態になり、モータ6に通電が停止して回転が停止する。図4(b)の状態でエアコンの制御回路スイッチによって、接地端子GNDへの接続が、電気端子POS1から電気端子POS2に切り替えられると、上記と同様の動作によって、パターン導体8(及びモータ6、出力軸10)が図4(a)に示す状態まで回転し、再び出力歯車5が停止される。ここで車両用エアコンスイッチにおいて、例えば電気端子POS1は内気循環、電気端子POS2は外気取り入れのスイッチであり、このような車両内のスイッチ切り替えによって、モータアクチュエータ装置を操作し、内気循環と外気取り入れの切り替えを行うことができる。なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係るモータアクチュエータ装置の平面断面図、(b)は同装置の側面断面図、(c)同装置の他の側面断面図。
【図2】(a)は同上装置に用いられるブラシ部のコイルバネ平面図、(b)は同バネの側面図。
【図3】(a)は同上装置に用いられるブラシ部の他の例を示すコイルバネ平面図、(b)は同バネの側面図。
【図4】(a)(b)は本発明の一実施形態に係るモータアクチュエータ装置の制御動作を説明する概念図。
【符号の説明】
1 モータアクチュエータ装置
2 ハウジング
6 モータ
7 コイルバネ
8 パターン導体
10 出力軸
Claims (3)
- ハウジング内に配置されたモータと、このモータの駆動力を受けて回転する出力軸と、この出力軸の回転に伴って回転するパターン導体と、このパターン導体に対し所定の接点圧で接触すると共に当該パターン導体上を相対的に摺動して当パターン導体との導通・非導通の状態変化によって出力軸の回転位置を検出するブラシ部と、を備えたモータアクチュエータ装置において、
前記ブラシ部をコイルバネにて構成していることを特徴とするモータアクチュエータ装置。 - 前記コイルバネが、捻りコイルバネ形状をしている請求項1に記載のモータアクチュエータ装置。
- 前記ブラシ部の前記パターン導体との接触部分が、捻りコイルバネ形状をしている請求項2に記載のモータアクチュエータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003181810A JP2005020882A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | モータアクチュエータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003181810A JP2005020882A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | モータアクチュエータ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005020882A true JP2005020882A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34182396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003181810A Withdrawn JP2005020882A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | モータアクチュエータ装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005020882A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200124668A (ko) | 2018-02-22 | 2020-11-03 | 오노 야꾸힝 고교 가부시키가이샤 | S1p5 수용체 작동 활성을 갖는 화합물 |
KR20220050886A (ko) | 2019-08-20 | 2022-04-25 | 오노 야꾸힝 고교 가부시키가이샤 | S1p5 수용체 작동 활성을 갖는 화합물의 염 및 결정형 |
-
2003
- 2003-06-25 JP JP2003181810A patent/JP2005020882A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200124668A (ko) | 2018-02-22 | 2020-11-03 | 오노 야꾸힝 고교 가부시키가이샤 | S1p5 수용체 작동 활성을 갖는 화합물 |
KR20220050886A (ko) | 2019-08-20 | 2022-04-25 | 오노 야꾸힝 고교 가부시키가이샤 | S1p5 수용체 작동 활성을 갖는 화합물의 염 및 결정형 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060905 |