JP2005020865A - 動力出力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動軸に動力を出力可能なエンジンとモータとを備える動力出力装置において、内燃機関及び電動機のトルク変動に起因するドライバビリティの悪化を最小限に抑える。
【解決手段】駆動軸26に動力を出力可能なエンジン50とモータMG2とを備える動力出力装置10であって、駆動軸26に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、設定された要求動力に基づいてモータMG2から出力する目標動力を設定する目標動力設定手段と、エンジン50の始動時に、モータMG2から出力される動力を目標動力未満に制限するようにモータMG2を駆動制御する電動機駆動制御手段と、を備える。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は動力出力装置に関し、特に、駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と電動機とを備える動力出力装置に適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
近時では、油圧を利用して吸気弁、排気弁の開閉時期を変更する可変動弁(VVT; Variable Valve Timing)機構が用いられている。また、近時では、環境への配慮、燃費の向上等の要望から、電動機と内燃機関による駆動を併用した動力出力装置(ハイブリッド(HV)エンジン)が使用されている。そして、このような動力出力装置においても、内燃機関に可変動弁機構が用いられている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−152884号公報
【特許文献2】
特開平10−212983号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、VVTを備えた機関では、機関を始動した後、VVTが作動するまでの間に一定の時間を要するという問題がある。特に、油圧で駆動するVVTでは、機関を始動した後、VVTの機構部分にオイルが循環してVVTを作動させるまでに一定の時間を要するため、始動直後からVVTを作動させることは困難である。オイルの温度が低い場合は、オイルの粘度が低い状態にあるため、VVTの機構部分にオイルが到達するまでに比較的長い時間を要することとなる。また、オイルの温度が高い場合は、オイルの密度が低いため、VVTの機構部分にオイルが到達したとしても、VVTを作動させる油圧が得られるまで更に時間を要することとなる。このため、機関始動後の一定時間を経過した後にVVTが作動することになるが、VVTの作動によって駆動輪に与えられるトルクが急激に増加することとなる。
【0005】
また、電動機と内燃機関を併用した動力出力装置では、発進時など車両を加速させる際には、停止していた内燃機関を始動させる制御が行われる。しかし、始動直後の内燃機関のトルクは小さく、加速の際に要求される全トルクを下回るため、電動機の出力を高めることで内燃機関によるトルクの不足分を補う制御が行われる。
【0006】
図5は、電動機と内燃機関を併用した動力出力装置による発進加速時において、駆動輪に出力される電動機のトルクTmと内燃機関のトルクTeの変動を示す特性図であって、縦軸はトルク、横軸は時間tを示している。図5において、実線はトルクTe、破線はトルクTmを示している。図5に示すように、発進直後には、電動機によるトルクTmが主として駆動輪に出力され、時間の経過に伴って内燃機関によるトルクTeが増加していく。
【0007】
図5に示すように、始動後、時刻tまでの間は内燃機関のVVTが作動せず、時刻tを過ぎるとVVTが作動する。従って、時刻tを過ぎると内燃機関によるトルクTeの増加率が大きくなる。
【0008】
一方、電動機は回転数が上昇すると高出力を発揮できないため、電動機のトルクTmは回転数の上昇に伴って低下する。車両の加速に伴って電動機の回転数が上昇していくと、図5に示すように時刻tを過ぎた時点から電動機のトルクTmが低下していく。駆動輪に出力されるトルクは概ねトルクTmとトルクTeの合計で表されるが、トルクTmが低下することにより、駆動輪に出力されるトルクの増加率が一時的に減少することとなる。これにより、加速しているにも関わらず、運転者に対して加速のもたつき感、減速感を与えることとなる。
【0009】
更に、時刻tを過ぎると、VVTの作動により内燃機関によるトルクTeの増加率が大きくなる。従って、駆動輪に出力されるトルクの増加率は、トルクTmの低下によって一時的に減少した後、VVTの作動によって増加する。このため、2段加速のような感触を運転者に与えることとなり、ドライバビリティが悪化するという問題が生じる。
【0010】
更に、電動機と内燃機関を併用した動力出力装置では、熱効率を高めるためアトキンソンサイクルによる内燃機関が多く用いられている。アトキンソンサイクルによる機関では、始動時点、すなわちVVTが作動する以前の吸気バルブの閉じるタイミングが通常の機関に比べて遅角側であり、通常の機関よりもトルクが抑えられている。従って、VVTが作動して吸気バルブの閉じるタイミングが進角側へ制御されると、通常の機関よりもトルク増加量が大きくなる。具体的には、VVT作動後のトルクがVVT作動前のトルクの120%程度まで増加する場合がある。このため、VVTの作動によるトルクTeの増加の度合いがより大きくなり、ドライバビリティの更なる悪化を招来するという問題がある。
【0011】
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と電動機とを備える動力出力装置において、内燃機関及び電動機のトルク変動に起因するドライバビリティの悪化を最小限に抑えることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、上記の目的を達成するため、駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と電動機とを備える動力出力装置であって、駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、設定された前記要求動力に基づいて前記電動機から出力する目標動力を設定する電動機目標動力設定手段と、前記内燃機関の始動時に、前記電動機から出力される動力を前記目標動力未満に制限するように前記電動機を駆動制御する電動機駆動制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
第2の発明は、上記の目的を達成するため、駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と電動機とを備える動力出力装置であって、駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、前記内燃機関が始動時か否かを判断する内燃機関始動判断手段と、前記内燃機関が始動時か否かに応じて、設定された前記要求動力に対して前記電動機から出力する目標動力を変更する目標動力変更手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
第3の発明は、上記の目的を達成するため、駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と電動機とを備える動力出力装置であって、駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、前記内燃機関の始動時に、前記要求動力を制限する要求動力制限手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれかにおいて、設定された前記要求動力に基づいて前記内燃機関の目標動力を設定する内燃機関目標動力設定手段を更に備え、前記内燃機関の始動時とは、前記内燃機関の始動後、前記内燃機関から出力される動力が前記内燃機関の目標動力以下である時、又は前記内燃機関の始動後、前記内燃機関から出力される動力が前記内燃機関の目標動力の一部である時、であることを特徴とする。
【0016】
第5の発明は、第1〜第3の発明のいずれかにおいて、前記内燃機関は、油圧を利用して吸気弁及び/又は排気弁の開閉時期を変更可能な可変動弁手段を備え、前記内燃機関の始動時とは、前記内燃機関の始動後、前記可変動弁手段が作動するまでの間であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0018】
図1は、この発明の一実施形態にかかる動力出力装置10を組み込んだ車両の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、この車両は、ガソリンを燃料として動力を出力するエンジン50を備える。このエンジン50は、吸気系からスロットルバルブ66を介して吸入した空気と燃料噴射弁51から噴射されたガソリンとの混合気を吸気弁52を介して燃焼室54へ吸入し、この混合気の爆発により押し下げられるピストン55の運動をクランクシャフト56の回転運動に変換する。
【0019】
ここで、スロットルバルブ66はアクチュエータ68により開閉駆動される。点火プラグ62は、イグナイタ58からディストリビュータ60を介して導かれた高電圧によって電気火花を形成し、混合気はその電気火花によって点火されて爆発燃焼する。
【0020】
このエンジン50は、吸気弁52の開閉タイミングVTを変更する可変動弁機構(VVT)53を備える。このVVT53は、吸気弁52を開閉駆動する吸気カムシャフト(不図示)のクランク角に対する位相を進角または遅角することにより吸気弁52の開閉タイミングを調整する。なお、吸気カムシャフトの位相の進角および遅角は、吸気カムシャフトのポジションを検出するカムシャフトポジションセンサ73により検出される信号に基づいて、後述するECU40により目標の位相となるようにフィードバック制御がなされる。
【0021】
このエンジンの運転は、ECU(Electronic Control Unit)40により制御されている。ECU40には、エンジンの運転状態を示す各センサが接続されている。例えば、スロットル開度TAを検出するスロットルセンサ67、エンジン50の負荷を検出する吸気管負圧センサ72、吸気カムシャフトのポジションを検出するカムシャフトポジションセンサ73、エンジン50の水温を検出する水温センサ74、ディストリビュータ60に設けられクランクシャフト56の回転数と回転角度を検出する回転数センサ及び回転角度センサなどである。なお、ECU40には、この他、例えばイグニッションキーの状態STを検出するスタータスイッチなども接続されているが、これらのスイッチ、他のセンサなどの図示は省略した。
【0022】
エンジン50のクランクシャフト56は、後述するプラネタリギヤ20やモータMG1、モータMG2を介して駆動軸12を回転軸とする動力伝達ギヤ11に機械的に結合されており、この動力伝達ギヤ11はディファレンシャルギヤ14にギヤ結合されている。従って、動力出力装置10から出力された動力は、最終的に左右の駆動輪16,18に伝達される。
【0023】
モータMG1およびMG2は、制御装置80に電気的に接続されており、この制御装置80によって駆動制御される。制御装置80の内部には制御CPUが備えられており、制御装置80には、アクセルペダル64に設けられたアクセルペダルポジションセンサ64aなどが接続されている。また、制御装置80は、上述したECU40との通信により、種々の情報をやり取りしている。
【0024】
図2は、この発明の一実施形態にかかる動力出力装置の概略構成を示す模式図である。図2に示すように、本実施形態の動力出力装置10は、大きくは、エンジン50、エンジン50のクランクシャフト56にプラネタリキャリア24が機械的に結合されたプラネタリギヤ20、プラネタリキャリア20のサンギヤ21に結合されたモータMG1、プラネタリギヤ20のリングギヤ22に結合されたモータMG2およびモータMG1、MG2を駆動制御する制御装置80(図2において不図示)から構成されている。
【0025】
プラネタリギヤ20およびモータMG1,MG2の構成について、図2により説明する。プラネタリギヤ20は、クランクシャフト56に軸中心に貫通された中空のサンギヤ軸25に結合されたサンギヤ21と、クランクシャフト56と同軸のリングギヤ軸26に結合されたリングギヤ22と、サンギヤ21とリングギヤ22との間に配置されサンギヤ21の外周を自転しながら公転する複数のプラネタリピニオンギヤ23と、クランクシャフト56の端部に結合され各プラネタリピニオンギヤ23の回転軸を軸支するプラネタリキャリア24とから構成されている。このプラネタリギヤ20では、サンギヤ21、リングギヤ22およびプラネタリキャリア24にそれぞれ結合されたサンギヤ軸25、リングギヤ軸26およびクランクシャフト56の3軸が動力の入出力軸とされ、3軸のうちいずれか2軸へ入出力される動力が決定されると、残りの1軸に入出力される動力は決定された2軸へ入出力される動力に基づいて定まる。
【0026】
リングギヤ22には、動力の取り出し用の動力取出ギヤ28が結合されている。この動力取出ギヤ28は、チェーンベルト29により動力伝達ギヤ11に接続されており、動力取出ギヤ28と動力伝達ギヤ11との間で動力の伝達がなされる。リングギヤ軸26に出力される動力と駆動輪16,18に伝達される動力とにはリニアな関係が成立するため、駆動輪16,18に伝達される動力は、リングギヤ軸26に出力される動力を制御することにより制御することができる。
【0027】
モータMG1は、同期電動発電機として構成され、その回転軸はプラネタリギヤ20のサンギヤ21に結合されたサンギヤ軸25に結合されている。モータMG1は、サンギヤ軸25を回転駆動する電動機として動作するとともに、サンギヤ軸25の回転により起電力を生じさせる発電機として動作する。
【0028】
モータMG2も、モータMG1と同様に同期電動発電機として構成され、その回転軸はプラネタリギヤ20のリングギヤ22に結合されたリングギヤ軸26に結合されている。このモータMG2もモータMG1と同様に、電動機あるいは発電機として動作する。
【0029】
以上のように構成された本実施形態にかかる動力出力装置10において、エンジン50及びモータMG1,MG2を制御する方法を以下に説明する。先ず、制御装置80において、アクセルペダルポジションセンサ64aによって検出されるアクセルペダルポジションAPを取得する。アクセルペダル64は、運転者において出力トルクが足りないと感じたときに踏み込まれるものであるから、アクセルペダルポジションAPは運転者の欲している要求トルク、すなわち、駆動輪16,18に出力すべきトルクに対応するものとなる。
【0030】
アクセルペダルポジションAPを読み込むと、読み込んだアクセルペダルポジションAPに基づいてリングギヤ軸26に出力すべきトルクの目標値Trを算出する処理を行う。
【0031】
リングギヤ軸26に出力すべきトルクの目標値Trが求まると、目標値Trを用いてエンジン50の目標トルクTe目標値、モータMG1の目標トルクTm1目標値及びモータMG2の目標トルクTm2目標値がそれぞれ設定され、Te目標値,Tm1目標値,Tm2目標値に基づいてエンジン50、モータMG1、モータMG2の制御が行われる。
【0032】
なお、エンジン50またはモータMG2によってリングギヤ軸26が駆動されると、モータMG1の回転軸と結合されたサンギヤ軸25が回転する。モータMG1は、主として、サンギヤ軸25の回転により起電力を生じさせる発電機として機能する。
【0033】
定速運転時など動力出力装置10に要求される出力が比較的小さい場合は、主としてモータMG2の出力によりリングギヤ軸26が駆動され、動力取出ギヤ28、動力伝達ギヤ11を介して最終的に駆動輪16,18が駆動される。
【0034】
一方、発進加速時、登坂時、定速運転時に更なる加速をする場合など、動力出力装置10に要求される出力が大きい場合は、モータMG2の出力のみでは駆動力が不足するため、エンジン50による出力を併用してリングギヤ軸26を駆動する。モータMG2の出力のみでリングギヤ軸26を駆動している場合は、エンジン50が停止しているため、エンジン50による出力と併用するためには、先ずエンジン50を始動させる必要がある。
【0035】
図3は、モータMG2の出力とエンジン50による出力とを併用してリングギヤ軸26を駆動する場合において、エンジン50を始動させた直後のエンジン50のトルクTeと、モータMG2のトルクTm2を示す特性図である。ここで、図3は発進加速時におけるトルクTe,Tm2の変動を示しており、モータMG2のトルクTm2は、モータMG2の回転軸が結合されたリングギヤ軸26におけるトルクを示している。また、エンジン50のトルクTeは、クランクシャフト56のトルクをリングギヤ軸26におけるトルクに変換して示したものである。
【0036】
モータMG2は、モータの特性上、低回転から高トルクを発揮することができるため、発進時から比較的大きなトルクTm2を出力する。そして、回転数が上昇するとトルクTm2は減少する。一方、エンジンの特性上、エンジン50は低回転時には高トルクを出力することができないため、図3に示すように、始動直後のエンジン50のトルクは比較的小さく、トルクTeは時間の経過に伴って増加していく。この際、図5で説明したように、始動直後のトルクTeの増加率は比較的小さく、VVT53が作動するとトルクTeの増加率は大きくなる。トルクTm2が減少し始めた後にVVT53が作動すると、リングギヤ軸26に伝わるトルクの増加率は減少した後、増加に転じ、図5で説明したようにドライバビリティの悪化を招来することとなる。
【0037】
このため、本実施形態では、VVT53が作動してエンジン50から高出力が発揮されるまでの時間Tの間は、モータMG2の出力を制限するようにしている。すなわち、図3に示すように、本来のモータ特性からはトルクTm2目標値を出力できる場合であっても、時間Tの間は出力をTsに抑えてモータMG2を駆動する。
【0038】
これにより、時間Tの間にモータMG2のトルクTsが減少してしまうことを抑止できる。そして、VVT53が作動した後は、エンジン50の出力がトルクTsに加算されることとなるため、リングギヤ軸26におけるトルクの増加率が減少してしまうことを抑止できる。従って、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えることがなく、また、運転者に2段加速のような感触を与えてしまうことを抑止でき、ドライバビリティを大幅に向上させることが可能となる。
【0039】
また、時間Tの間は出力をTsに抑えることで、その後にモータMG2のトルクTm2が減少しても、VVT53の作動によって増加したトルクTeによって補うことが可能となる。従って、リングギヤ軸26の出力の増加傾向に鈍りが生じることを抑止することができる。
【0040】
リングギヤ軸26に出力されるトルクは概ねトルクTmとトルクTeの合計で表すことができるため、ドライバビリティを向上させるためには、トルクTmとトルクTeを合計して得られたトルク(リングギヤ軸26の出力トルク)が継続的に増加し、減少に転じることのないように制御することが好適である。
【0041】
なお、図3の方法では、モータMG2のトルクTm2を目標トルクTm2目標値未満に制限するように制御を行ったが、動力出力装置10への要求出力が所定値を超えた場合は、目標トルクTm2目標値を変更するようにしても良い。これにより、モータMG2から出力されるトルクTm2を制限することができ、図3の方法と同様、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えてしまうことを抑止できる。
【0042】
また、動力出力装置10への要求出力が所定値を超えた場合は、動力出力装置10への要求出力を制限するようにしても良い。すなわち、リングギヤ軸26に出力すべきトルクの目標値Trを一定値以下に制限するようにしても良い。これにより、モータMG2に要求される目標トルクTm2目標値は、目標値Trに基づいて決定されるため、目標値Trを一定値以下に制限することで目標トルクTm2目標値を小さくすることができる。これにより、モータMG2から出力されるトルクTm2を制限することができ、図3の方法と同様、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えてしまうことを抑止できる。
【0043】
なお、エンジン50の目標トルクTe目標値がリングギヤ軸26に出力すべきトルクの目標値Trに到達した後は、エンジン50のトルクTeでリングギヤ軸26を駆動することが可能となる。この場合、モータMG2のトルクTm2の変動がリングギヤ軸26の出力に与える影響は小さいため、トルクTm2を目標トルクTm2目標値未満に制限する必要はない。従って、エンジンの始動時において、エンジン50の目標トルクTe目標値がリングギヤ軸26に出力すべきトルクの目標値Trに到達するまでの間、トルクTm2を目標トルクTm2目標値未満に制限するようにしても良い。
【0044】
図4は、本実施形態の動力出力装置10における処理の手順を示すフローチャートである。先ず、ステップS1では、エンジン50が始動時であるか否かを判定する。エンジン50が始動時の場合は、ステップS2へ進み、始動時高出力要求フラグ(exengacc)をONに設定する。一方、内燃機関が既に始動して運転している場合は、ステップS5へ進み、始動時高出力要求フラグ(exengacc)をOFFに設定する。
【0045】
ステップS2の後はステップS3へ進み、VVT進角値(evtav)が高出力達成VVT進角(EVTACC)に達しているか否かを判定する。すなわち、ここではevtav<EVTACCであるか否かを判定する。
【0046】
ステップS3でevtav<EVTACCの場合は、ステップS4へ進む。この場合、VVT進角値(evtav)が高出力達成VVT進角(EVTACC)に達していないため、VVT53の作動が完了しておらず、エンジン50から高出力のトルクTeが出力されていない状態にある。従って、ステップS4では、モータMG2の出力epmをモータ最大出力量EPMGARD(t)よりも小さくする制御を行う。すなわち、ここではepm<EPMGARD(t)としてモータMG2を駆動する。これにより、VVT53が作動していない間にモータMG2の出力empが減少してしまうことを抑えることができ、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えてしまうことを抑止できる。なお、モータ最大出力量EPMGARD(t)は時間tの関数である。
【0047】
ステップS3でevtav≧EVTACCの場合は、ステップS5へ進み、始動時高出力要求フラグ(exengacc)をOFFに設定する。ステップS5の後、ステップS6へ進み、モータ出力epmを最大値EPMMAXに設定する。このように、ステップS3でevtav≧EVTACCと判定された場合は、VVT進角値(evtav)が高出力達成VVT進角(EVTACC)に達しているため、エンジン50から高出力のトルクTeが出力されている状態にある。従って、モータMG2の出力epmが減少したとしてもエンジン50のトルクTeで補うことができるため、モータMG2の出力を抑える必要はない。このため、ステップS6でモータ出力epmを最大値EPMMAXに設定する。
【0048】
図4の処理において、ステップS3の判定に用いる高出力達成VVT進角(EVTACC)は、例えばエンジン50単体でベンチテスト等を行い、VVT進角値(evtav)とエンジン50の出力との関係を測定することで、予め求めておく。
【0049】
また、高出力達成VVT進角(EVTACC)は、エンジン50及びモータMG1,MG2を含む動力出力装置10の状態で、発進加速時などエンジン50の始動が必要な条件下でVVT進角値(evtav)と動力出力装置10の駆動軸(リングギヤ軸26)の出力との関係を測定し、駆動軸のトルクが継続的に増加し、減少に転じることのない進角値を実験的に求めることで取得しても良い。
【0050】
なお、要求出力が所定値以上であるか否かを判定する場合において、アクセルペダルポジションAPの変化量が大きい場合は運転者の欲している要求トルクが増大していると判断できるため、アクセルペダルポジションAPの変化量を判定の要素に加えても良い。
【0051】
以上説明したように本実施形態によれば、発進加速時など動力出力装置10に要求される出力が大きい場合は、モータMG2の出力を低下させるようにしたため、VVT53の作動によりエンジン50から高出力が発揮される以前にモータMG2の出力が低下してしまうことを抑止できる。これにより、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えてしまうことを抑止でき、運転者に2段加速のような感触を与えてしまうことを抑止できる。従って、ドライバビリティを大幅に向上させることが可能となる。
【0052】
なお、上述した実施形態では、エンジン50がVVT53を備えている場合について説明したが、エンジン50がターボチャージャー、スーパーチャージャーなどの過給機を備えている場合にも、エンジン50から高出力が発揮されるまでに一定の時間を要する。従って、エンジン50が過給機を備えている場合に同様の制御を行うことで、エンジン50から高出力が発揮される以前にモータの出力が低下してしまうことを抑止することができ、ドライバビリティを大幅に向上させることが可能となる。
【0053】
【発明の効果】
第1の発明によれば、内燃機関の始動時に、電動機から出力される動力を目標動力未満に制限するようにしたため、回転数の上昇に伴う電動機のトルクの減少量を最小限に抑えることができる。従って、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えることがなく、また、運転者に2段加速のような感触を与えてしまうことを抑止でき、ドライバビリティを大幅に向上させることが可能となる。
【0054】
第2の発明によれば、内燃機関が始動時の場合には、設定された要求動力に対して電動機から出力する目標動力を変更することができるため、目標動力を通常所よりも小さく設定することで、回転数の上昇に伴う電動機のトルクの減少量を最小限に抑えることができる。従って、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えることがなく、また、運転者に2段加速のような感触を与えてしまうことを抑止でき、ドライバビリティを大幅に向上させることが可能となる。
【0055】
第3の発明によれば、内燃機関の始動時に、要求動力を制限することが可能となるため、電動機に要求される動力を制限することが可能となる。従って、回転数の上昇に伴う電動機のトルクの減少量を最小限に抑えることができ、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えることがなく、また、運転者に2段加速のような感触を与えてしまうことを抑止でき、ドライバビリティを大幅に向上させることが可能となる。
【0056】
第4の発明によれば、内燃機関の始動後、内燃機関から出力される動力が目標動力以下の時、又は目標動力の一部である時に、電動機の動力を制限するようにしたため、内燃機関から出力される動力が目標動力に達していない間に電動機のトルクが減少してしまうことを抑止できる。従って、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えることがなく、また、運転者に2段加速のような感触を与えてしまうことを抑止でき、ドライバビリティを大幅に向上させることが可能となる。
【0057】
第5の発明によれば、内燃機関が可変動弁手段を備えている場合において、内燃機関の始動時、可変動弁手段が作動する以前に電動機のトルクが減少してしまうことを抑止できる。従って、運転者に加速のもたつき感、減速感を与えることがなく、また、運転者に2段加速のような感触を与えてしまうことを抑止でき、ドライバビリティを大幅に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる動力出力装置を組み込んだ車両の概略構成を示す模式図である。
【図2】この発明の一実施形態にかかる動力出力装置の概略構成を示す模式図である。
【図3】エンジンを始動させた直後のエンジンのトルクTeと、モータMG2のトルクTm2を示す特性図である。
【図4】この発明の一実施形態にかかる動力出力装置における処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】従来のハイブリッドエンジンにおいて、エンジンを始動させた直後のエンジンのトルクTeと、モータMG2のトルクTm2を示す特性図である。
【符号の説明】
10 動力出力装置
26 リングギヤ軸(駆動軸)
40 ECU
80 制御装置
50 内燃機関
53 可変動弁機構

Claims (5)

  1. 駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と電動機とを備える動力出力装置であって、
    駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、
    設定された前記要求動力に基づいて前記電動機から出力する目標動力を設定する電動機目標動力設定手段と、
    前記内燃機関の始動時に、前記電動機から出力される動力を前記目標動力未満に制限するように前記電動機を駆動制御する電動機駆動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする動力出力装置。
  2. 駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と電動機とを備える動力出力装置であって、
    駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、
    前記内燃機関が始動時か否かを判断する内燃機関始動判断手段と、
    前記内燃機関が始動時か否かに応じて、設定された前記要求動力に対して前記電動機から出力する目標動力を変更する目標動力変更手段と、
    を備えたことを特徴とする動力出力装置。
  3. 駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と電動機とを備える動力出力装置であって、
    駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、
    前記内燃機関の始動時に、前記要求動力を制限する要求動力制限手段と、
    を備えたことを特徴とする動力出力装置。
  4. 設定された前記要求動力に基づいて前記内燃機関の目標動力を設定する内燃機関目標動力設定手段を更に備え、
    前記内燃機関の始動時とは、前記内燃機関の始動後、前記内燃機関から出力される動力が前記内燃機関の目標動力以下である時、又は前記内燃機関の始動後、前記内燃機関から出力される動力が前記内燃機関の目標動力の一部である時、であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の動力出力装置。
  5. 前記内燃機関は、油圧を利用して吸気弁及び/又は排気弁の開閉時期を変更可能な可変動弁手段を備え、
    前記内燃機関の始動時とは、前記内燃機関の始動後、前記可変動弁手段が作動するまでの間であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の動力出力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008286188A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Mazda Motor Corp 内燃機関の始動方法及び始動システム
JP2010500506A (ja) * 2006-08-14 2010-01-07 ネクストドライブ リミティド スーパーチャージャを作動させる方法

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