JP2005020619A - X線画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】病変部を所定の輝度、コントラストで表示することを可能にしたX線画像表示装置を提供する。
【解決手段】被検体にX線を照射するX線源(X線管11)と、このX線源に対向配置されて前記被検体の透過X線をデジタル画像データとして出力するX線受像部(I.I.12、TVカメラ15、AD変換器16)と、前記デジタル画像データについて階調変換データを求めて階調変換する階調処理部と、この階調変換された画像を表示する表示手段と、前記画像データの表示輝度・コントラストを変換する場合に病変位置を指定する病変位置指定手段(操作器26)を有する。この病変位置指定手段で指定された位置を基準とする所定範囲について、画像データに再度階調処理部で階調変換処理を施す。
【選択図】 図1
【解決手段】被検体にX線を照射するX線源(X線管11)と、このX線源に対向配置されて前記被検体の透過X線をデジタル画像データとして出力するX線受像部(I.I.12、TVカメラ15、AD変換器16)と、前記デジタル画像データについて階調変換データを求めて階調変換する階調処理部と、この階調変換された画像を表示する表示手段と、前記画像データの表示輝度・コントラストを変換する場合に病変位置を指定する病変位置指定手段(操作器26)を有する。この病変位置指定手段で指定された位置を基準とする所定範囲について、画像データに再度階調処理部で階調変換処理を施す。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線画像表示装置に関するものである。特に、医用X線画像表示装置で撮影されたデジタルX線画像の病変部に対して好適な階調表示を行うことのできるX線画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、X線画像表示装置において、得られたデジタルX線画像に階調変換処理を施し、この画像を適切なコントラストで表現することが行なわれている(例えば特許文献1)。通常、このような装置は、X線管と、このX線管に対向配置されたイメージインテンシファイヤ(以下I.I.)とを具える。被検体はX線管とI.I.との間に位置され、X線管からX線が照射される。被検体を透過したX線は、I.I.で可視光線の光学像に変換され、TVカメラを介して光学像を映像信号に変換し、さらにAD変換器を介してデジタル画像データに変換される。
【0003】
得られたデジタル画像データは、撮影ごとの撮影画像として一時的に画像メモリに記録される。画像メモリから読み出された画像データは、イメージプロセッサ(以下IP)にて、後述する階調処理に必要なγカーブの作成が行なわれる。得られたγカーブは階調変換を行うルックアップテーブル(以下LUT)にセットされる。そして、LUTで階調変換された画像データはCRTモニタに表示される。
【0004】
このIPの動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。撮影ごとに転送される画像データを画像メモリからBusを介してIPへ転送する(ステップ200)。転送された画像データは、IPにて画像データの最大値・最小値が算出(ステップ201)される。この最大値・最小値の算出は、IP内にて画像データの全データに対して、円形あるいは長方形の形状で全画面の中心より80〜90%程度の範囲にて、画像データの最大値と最小値を求めることで行う。
【0005】
次に、一画像における縦横1/2のサイズで、かつ一画像の中心部に位置する自動階調表示処理注目領域(ROI:Region of interest)内のデータ範囲を表示出力ウィンドウとし、ROI内の画像データの頻度の最も傾きが大きくなるγカーブを作成する(ステップ202)。
【0006】
そして、表示処理(ステップ203)で、IPで求めた最小値を表示ウィンドウの最小値、最大のウィンドウ値(4096階調=12Bitならば4096)を表示ウィンドウの最大値、この表示ウィンドウの最小値〜最大値の1/2をレベル値とし、ステップ202で作成されたγカーブをLUTにセットし、自動的に階調変換する。
【0007】
そして、このときの表示条件である表示ウィンドウとγカーブは画像データの付帯情報として、画像データと一緒に磁気ディスクに保管される。
【特許文献1】特開平7−210675号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のX線画像表示装置では、最も観察を行いたい病変部分を適切な階調で表示できるとは限らないという問題があった。
【0009】
画像データの階調変換は、撮影時に撮影者が病変部を中央に配置して撮影することを前提に、画像データの全画面の中心より80〜90%の範囲から画像データの最大値、最小値を算出し、表示ウィンドウ、レベルおよびγカーブを決定している。しかし、全画面の中心より80〜90%の範囲外に病変部が位置される場合があり、当然、この場合には、病変部を一定の輝度、コントラストで観察できる表示に階調変換することができない。そのため、従来のX線画像表示装置では入力される画像データの全ての範囲を観察して診断に考慮したい場合などに十分対応できるものではなかった。
【0010】
また、撮影する際に、X線の自動露出制御、若しくは撮影者の操作により、最も観察したい領域のデータがある程度一定の中間的な分布になる様に画像データが調整され、X線画像表示装置に入力される。しかし、自動露出制御により一定の中間的な分布にならない場合もあり、この場合にもやはり病変部を一定の輝度、コントラストで観察できる表示に階調変換することができない。
【0011】
一方、撮影が終了して磁気ディスクに格納された画像データに対しては、階調変換の変更が可能である。しかし、病変部が画像データとして存在しない場合、すなわちTVカメラ(CCDカメラ)のデータ変換可能な領域を超えている場合がある。そのため、撮影終了後の画像データに対して階調変換の変更を行うには、撮影中にこのような状態になっていないことを認識しておく必要がある。
【0012】
さらに、観察モードでの読影時には、病変部を手動で階調変換せずに観察可能であることが診断での要求でもある。
【0013】
従って、本発明の主目的は、X線画像表示装置において、病変部を所定の輝度、コントラストで表示することを可能にしたX線画像表示装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一旦階調変換された画像を確認して病変位置の指定をやり直し、再度病変部に対応した階調処理を行えるように構成することで上記の目的を達成する。
【0015】
本発明X線画像表示装置は、被検体にX線を照射するX線源と、このX線源に対向配置されて前記被検体の透過X線をデジタル画像データとして出力するX線受像部と、前記デジタル画像データについて階調変換データを求めて階調変換する階調処理部と、この階調変換された画像を表示する表示手段と、前記画像データの表示輝度・コントラストを変換する場合に病変位置を指定する病変位置指定手段を有する。そして、この病変位置指定手段で指定された位置を基準とする所定範囲について、前記画像データに再度前記階調処理部で階調変換処理を施すよう構成したことを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、病変位置指定手段により、階調変換された画像で病変部の位置を確認してから病変位置を指定し直すことができ、全画像データ中における病変部の位置に関わらず、病変部に応じた最適な階調変換を行うことができる。そのため、病変位置の画像データが全画面の中心より80〜90%の範囲における画像データの最大値、最小値の算出範囲を外れた場合、自動露出制御により一定の中間的な分布にならない場合でも、撮影中に病変部を一定の輝度、コントラストで観察することができる。
【0017】
また、本発明装置において、病変位置指定手段で指定された位置を基準とする所定範囲を順次段階的に縮小化し、各段階ごとに前記階調処理部により階調変換処理を行うことが好ましい。病変位置指定手段の指定位置に基づく範囲を段階的に狭めて階調処理を行うことにより、一層病変部に適切な輝度、コントラストで表示することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明X線画像表示装置の機能ブロック図、図2は同装置の階調変換動作を示すフローチャートである。
【0019】
この装置は、図1に示すように、互いに接続されるX線撮影部10とX線表示処理部20とを具える。まず、X線撮影部10は、X線管11と、このX線管11に対向配置されたI.I.12とを具える。被検体はX線管11とI.I.12の間に位置するベッド13上に配置され、X線制御部14の制御によりX線管11から所定のX線が照射される。被検体を透過したX線は、I.I.12で可視光線の光学像に変換され、TVカメラ15を介して光学像を映像信号に変換し、さらにAD変換器16を介してデジタル画像データに変換される。これらI.I.12、TVカメラ15、AD変換器16がX線受像部に相当する。ここで、TVカメラ15とAD変換器16の代わりにCCD固体素子を用いてもよい。また、I.I.12とTVカメラ15の代わりにFPD(Flat Panel Detector)を採用してもよい。
【0020】
得られたデジタル画像データは、X線表示処理部20に送られる。つまり、撮影ごとの撮影画像としてBusを介して伝送され、一時的に画像メモリ21に記録される。画像メモリ21から読み出された画像データは、IP22にて後述する階調処理に必要なγカーブの作成が行なわれる。得られたγカーブは階調変換を行うLUT23にセットされる。そして、LUT23で階調変換された画像データはCRTモニタ24(表示部)に表示される。これらIP22とLUT23が階調処理部を構成する。さらに本装置では、画像データを保管する磁気ディスク25および病変部の位置指定を行うための操作器26を有する。
【0021】
このIP22の動作について、図1と併せて図2のフローチャートを参照して説明する。撮影ごとに転送される画像データを画像メモリ21からBusを介してIP22へ転送する(ステップ100)。転送された画像データは、IP22にて画像データの最大値・最小値が算出(ステップ101)される。この最大値・最小値の算出は、IP22内にて画像データの全データに対して、円形あるいは長方形の形状で全画面の中心より80〜90%程度の範囲にて、画像データの最大値と最小値を求めることで行う。
【0022】
次に、図3に示すように、一画像における縦横1/2のサイズで、かつ一画像の中心部に位置する自動階調表示処理注目領域(ROI:Region of interest)内のデータ範囲を表示出力ウィンドウとし、ROI内の画像データの頻度の最も傾きが大きくなるγカーブ(階調変換データ)を作成する(ステップ102)。
【0023】
そして、図4に示すように、表示処理(ステップ103)で、IP22で求めた最小値を表示ウィンドウの最小値、最大のウィンドウ値(4096階調=12Bitならば4096)を表示ウィンドウの最大値、この表示ウィンドウの最小値〜最大値の1/2をレベル値とし、ステップ102で作成されたγカーブをLUT23にセットし、自動的に階調変換する。このときの表示条件である表示ウィンドウとγカーブは、画像データの付帯情報として、画像データと一緒に磁気ディスク25に保管される。
【0024】
ここで、撮影中に撮影者が、自動変換された撮影画像の病変部のコントラストを強めたいときは、病変位置指定手段となる操作器26の入力(ステップ104)により、病変位置を入力する。病変位置入力は、マウスなど適宜なポインティングデバイス(操作器26)を用いて、画像上の病変部の中心などを指定することで行う。この病変位置の入力により、病変部が全画面の中心より80〜90%程度の範囲内にない場合でも確実に病変部に適切な階調変換を行うことができる。
【0025】
次に、指定された病変位置を中心として全画面の80〜90%程度の範囲内について画像データの最大値と最小値の算出を行う(ステップ101)。続いて、一画像における縦横1/2のサイズで、かつ前記指定位置を中心とするROI内の画像データ範囲を表示出力ウィンドウとし、ROI内の画像データの頻度の最も傾きが大きくなるγカーブを再度作成する。
【0026】
そして、病変位置を指定してIP22で求めた最小値を表示ウィンドウの最小値、最大のウィンドウ値(4096階調=12Bitならば4096)を表示ウィンドウの最大値、この表示ウィンドウの最小値〜最大値の1/2をレベル値とし、再度作成されたγカーブをLUT23にセットし、自動的に階調変換して画像をCRTモニタ24に表示する。これにより、観察するのに適切なコントラストで病変部を表示することができる。
【0027】
さらに、ROIサイズを1/2画像サイズから10%ずつ小さくして表示ウィンドウを変更し、各サイズのROIにおいて上記と同様にγカーブの作成ならびに表示ウィンドウの最小値と最大値およびレベル値の設定を行う。このROIサイズの縮小は、病変部が最もよく見えるところで停止させればよい。つまり、ROIサイズの縮小により、病変部のコントラストの調整を自動的に行い、最適なコントラストになった時点で停止ボタンを押すだけでよい。これにより、読影時においては、手動で階調変換せずに適切なコントラストで画像を観察することができ、病変部の診断能をより一層向上させることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明X線画像表示装置によれば、撮影中に階調変換された画像を撮影者が確認し、さらに病変部に最適な画像コントラストに変換することができる。そのため、再撮影の回避による無効被曝の防止や、読影時の階調変更を不要とすることができ、診断能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明装置における階調処理手順を示すフローチャートである。
【図3】全画像におけるROIを示す模式図である。
【図4】画像データの頻度分布とγカーブを示すグラフである。
【図5】従来装置における階調処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 X線撮影部
11 X線管
12 I.I.
13 ベッド
14 X線制御部
15 TVカメラ
16 AD変換器
20 X線表示処理部
21 画像メモリ
22 IP
24 CRTモニタ
25 磁気ディスク
26 操作器
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線画像表示装置に関するものである。特に、医用X線画像表示装置で撮影されたデジタルX線画像の病変部に対して好適な階調表示を行うことのできるX線画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、X線画像表示装置において、得られたデジタルX線画像に階調変換処理を施し、この画像を適切なコントラストで表現することが行なわれている(例えば特許文献1)。通常、このような装置は、X線管と、このX線管に対向配置されたイメージインテンシファイヤ(以下I.I.)とを具える。被検体はX線管とI.I.との間に位置され、X線管からX線が照射される。被検体を透過したX線は、I.I.で可視光線の光学像に変換され、TVカメラを介して光学像を映像信号に変換し、さらにAD変換器を介してデジタル画像データに変換される。
【0003】
得られたデジタル画像データは、撮影ごとの撮影画像として一時的に画像メモリに記録される。画像メモリから読み出された画像データは、イメージプロセッサ(以下IP)にて、後述する階調処理に必要なγカーブの作成が行なわれる。得られたγカーブは階調変換を行うルックアップテーブル(以下LUT)にセットされる。そして、LUTで階調変換された画像データはCRTモニタに表示される。
【0004】
このIPの動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。撮影ごとに転送される画像データを画像メモリからBusを介してIPへ転送する(ステップ200)。転送された画像データは、IPにて画像データの最大値・最小値が算出(ステップ201)される。この最大値・最小値の算出は、IP内にて画像データの全データに対して、円形あるいは長方形の形状で全画面の中心より80〜90%程度の範囲にて、画像データの最大値と最小値を求めることで行う。
【0005】
次に、一画像における縦横1/2のサイズで、かつ一画像の中心部に位置する自動階調表示処理注目領域(ROI:Region of interest)内のデータ範囲を表示出力ウィンドウとし、ROI内の画像データの頻度の最も傾きが大きくなるγカーブを作成する(ステップ202)。
【0006】
そして、表示処理(ステップ203)で、IPで求めた最小値を表示ウィンドウの最小値、最大のウィンドウ値(4096階調=12Bitならば4096)を表示ウィンドウの最大値、この表示ウィンドウの最小値〜最大値の1/2をレベル値とし、ステップ202で作成されたγカーブをLUTにセットし、自動的に階調変換する。
【0007】
そして、このときの表示条件である表示ウィンドウとγカーブは画像データの付帯情報として、画像データと一緒に磁気ディスクに保管される。
【特許文献1】特開平7−210675号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のX線画像表示装置では、最も観察を行いたい病変部分を適切な階調で表示できるとは限らないという問題があった。
【0009】
画像データの階調変換は、撮影時に撮影者が病変部を中央に配置して撮影することを前提に、画像データの全画面の中心より80〜90%の範囲から画像データの最大値、最小値を算出し、表示ウィンドウ、レベルおよびγカーブを決定している。しかし、全画面の中心より80〜90%の範囲外に病変部が位置される場合があり、当然、この場合には、病変部を一定の輝度、コントラストで観察できる表示に階調変換することができない。そのため、従来のX線画像表示装置では入力される画像データの全ての範囲を観察して診断に考慮したい場合などに十分対応できるものではなかった。
【0010】
また、撮影する際に、X線の自動露出制御、若しくは撮影者の操作により、最も観察したい領域のデータがある程度一定の中間的な分布になる様に画像データが調整され、X線画像表示装置に入力される。しかし、自動露出制御により一定の中間的な分布にならない場合もあり、この場合にもやはり病変部を一定の輝度、コントラストで観察できる表示に階調変換することができない。
【0011】
一方、撮影が終了して磁気ディスクに格納された画像データに対しては、階調変換の変更が可能である。しかし、病変部が画像データとして存在しない場合、すなわちTVカメラ(CCDカメラ)のデータ変換可能な領域を超えている場合がある。そのため、撮影終了後の画像データに対して階調変換の変更を行うには、撮影中にこのような状態になっていないことを認識しておく必要がある。
【0012】
さらに、観察モードでの読影時には、病変部を手動で階調変換せずに観察可能であることが診断での要求でもある。
【0013】
従って、本発明の主目的は、X線画像表示装置において、病変部を所定の輝度、コントラストで表示することを可能にしたX線画像表示装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一旦階調変換された画像を確認して病変位置の指定をやり直し、再度病変部に対応した階調処理を行えるように構成することで上記の目的を達成する。
【0015】
本発明X線画像表示装置は、被検体にX線を照射するX線源と、このX線源に対向配置されて前記被検体の透過X線をデジタル画像データとして出力するX線受像部と、前記デジタル画像データについて階調変換データを求めて階調変換する階調処理部と、この階調変換された画像を表示する表示手段と、前記画像データの表示輝度・コントラストを変換する場合に病変位置を指定する病変位置指定手段を有する。そして、この病変位置指定手段で指定された位置を基準とする所定範囲について、前記画像データに再度前記階調処理部で階調変換処理を施すよう構成したことを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、病変位置指定手段により、階調変換された画像で病変部の位置を確認してから病変位置を指定し直すことができ、全画像データ中における病変部の位置に関わらず、病変部に応じた最適な階調変換を行うことができる。そのため、病変位置の画像データが全画面の中心より80〜90%の範囲における画像データの最大値、最小値の算出範囲を外れた場合、自動露出制御により一定の中間的な分布にならない場合でも、撮影中に病変部を一定の輝度、コントラストで観察することができる。
【0017】
また、本発明装置において、病変位置指定手段で指定された位置を基準とする所定範囲を順次段階的に縮小化し、各段階ごとに前記階調処理部により階調変換処理を行うことが好ましい。病変位置指定手段の指定位置に基づく範囲を段階的に狭めて階調処理を行うことにより、一層病変部に適切な輝度、コントラストで表示することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明X線画像表示装置の機能ブロック図、図2は同装置の階調変換動作を示すフローチャートである。
【0019】
この装置は、図1に示すように、互いに接続されるX線撮影部10とX線表示処理部20とを具える。まず、X線撮影部10は、X線管11と、このX線管11に対向配置されたI.I.12とを具える。被検体はX線管11とI.I.12の間に位置するベッド13上に配置され、X線制御部14の制御によりX線管11から所定のX線が照射される。被検体を透過したX線は、I.I.12で可視光線の光学像に変換され、TVカメラ15を介して光学像を映像信号に変換し、さらにAD変換器16を介してデジタル画像データに変換される。これらI.I.12、TVカメラ15、AD変換器16がX線受像部に相当する。ここで、TVカメラ15とAD変換器16の代わりにCCD固体素子を用いてもよい。また、I.I.12とTVカメラ15の代わりにFPD(Flat Panel Detector)を採用してもよい。
【0020】
得られたデジタル画像データは、X線表示処理部20に送られる。つまり、撮影ごとの撮影画像としてBusを介して伝送され、一時的に画像メモリ21に記録される。画像メモリ21から読み出された画像データは、IP22にて後述する階調処理に必要なγカーブの作成が行なわれる。得られたγカーブは階調変換を行うLUT23にセットされる。そして、LUT23で階調変換された画像データはCRTモニタ24(表示部)に表示される。これらIP22とLUT23が階調処理部を構成する。さらに本装置では、画像データを保管する磁気ディスク25および病変部の位置指定を行うための操作器26を有する。
【0021】
このIP22の動作について、図1と併せて図2のフローチャートを参照して説明する。撮影ごとに転送される画像データを画像メモリ21からBusを介してIP22へ転送する(ステップ100)。転送された画像データは、IP22にて画像データの最大値・最小値が算出(ステップ101)される。この最大値・最小値の算出は、IP22内にて画像データの全データに対して、円形あるいは長方形の形状で全画面の中心より80〜90%程度の範囲にて、画像データの最大値と最小値を求めることで行う。
【0022】
次に、図3に示すように、一画像における縦横1/2のサイズで、かつ一画像の中心部に位置する自動階調表示処理注目領域(ROI:Region of interest)内のデータ範囲を表示出力ウィンドウとし、ROI内の画像データの頻度の最も傾きが大きくなるγカーブ(階調変換データ)を作成する(ステップ102)。
【0023】
そして、図4に示すように、表示処理(ステップ103)で、IP22で求めた最小値を表示ウィンドウの最小値、最大のウィンドウ値(4096階調=12Bitならば4096)を表示ウィンドウの最大値、この表示ウィンドウの最小値〜最大値の1/2をレベル値とし、ステップ102で作成されたγカーブをLUT23にセットし、自動的に階調変換する。このときの表示条件である表示ウィンドウとγカーブは、画像データの付帯情報として、画像データと一緒に磁気ディスク25に保管される。
【0024】
ここで、撮影中に撮影者が、自動変換された撮影画像の病変部のコントラストを強めたいときは、病変位置指定手段となる操作器26の入力(ステップ104)により、病変位置を入力する。病変位置入力は、マウスなど適宜なポインティングデバイス(操作器26)を用いて、画像上の病変部の中心などを指定することで行う。この病変位置の入力により、病変部が全画面の中心より80〜90%程度の範囲内にない場合でも確実に病変部に適切な階調変換を行うことができる。
【0025】
次に、指定された病変位置を中心として全画面の80〜90%程度の範囲内について画像データの最大値と最小値の算出を行う(ステップ101)。続いて、一画像における縦横1/2のサイズで、かつ前記指定位置を中心とするROI内の画像データ範囲を表示出力ウィンドウとし、ROI内の画像データの頻度の最も傾きが大きくなるγカーブを再度作成する。
【0026】
そして、病変位置を指定してIP22で求めた最小値を表示ウィンドウの最小値、最大のウィンドウ値(4096階調=12Bitならば4096)を表示ウィンドウの最大値、この表示ウィンドウの最小値〜最大値の1/2をレベル値とし、再度作成されたγカーブをLUT23にセットし、自動的に階調変換して画像をCRTモニタ24に表示する。これにより、観察するのに適切なコントラストで病変部を表示することができる。
【0027】
さらに、ROIサイズを1/2画像サイズから10%ずつ小さくして表示ウィンドウを変更し、各サイズのROIにおいて上記と同様にγカーブの作成ならびに表示ウィンドウの最小値と最大値およびレベル値の設定を行う。このROIサイズの縮小は、病変部が最もよく見えるところで停止させればよい。つまり、ROIサイズの縮小により、病変部のコントラストの調整を自動的に行い、最適なコントラストになった時点で停止ボタンを押すだけでよい。これにより、読影時においては、手動で階調変換せずに適切なコントラストで画像を観察することができ、病変部の診断能をより一層向上させることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明X線画像表示装置によれば、撮影中に階調変換された画像を撮影者が確認し、さらに病変部に最適な画像コントラストに変換することができる。そのため、再撮影の回避による無効被曝の防止や、読影時の階調変更を不要とすることができ、診断能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明装置における階調処理手順を示すフローチャートである。
【図3】全画像におけるROIを示す模式図である。
【図4】画像データの頻度分布とγカーブを示すグラフである。
【図5】従来装置における階調処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 X線撮影部
11 X線管
12 I.I.
13 ベッド
14 X線制御部
15 TVカメラ
16 AD変換器
20 X線表示処理部
21 画像メモリ
22 IP
24 CRTモニタ
25 磁気ディスク
26 操作器
Claims (2)
- 被検体にX線を照射するX線源と、
このX線源に対向配置されて前記被検体の透過X線をデジタル画像データとして出力するX線受像部と、
前記デジタル画像データについて階調変換データを求めて階調変換する階調処理部と、
この階調変換された画像を表示する表示部と、
前記画像データの表示輝度・コントラストを変える場合に病変位置を指定する病変位置指定手段とを有し、
この病変位置指定手段で指定された位置を基準とする所定範囲について、前記画像データに再度階調処理部で階調変換処理を施すよう構成したことを特徴とするX線画像表示装置。 - 病変位置指定手段で指定された位置を基準とする所定範囲を順次段階的に縮小化し、各段階ごとに前記階調処理部により階調変換処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のX線画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003185584A JP2005020619A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | X線画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003185584A JP2005020619A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | X線画像表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005020619A true JP2005020619A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34184994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003185584A Pending JP2005020619A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | X線画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005020619A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010172558A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Toshiba Corp | X線撮影装置及びx線画像処理方法 |
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2003
- 2003-06-27 JP JP2003185584A patent/JP2005020619A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010172558A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Toshiba Corp | X線撮影装置及びx線画像処理方法 |
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