JP2005019664A - 液晶表示装置とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の製造工程数を削減した製造方法ではチャネル長が短くなると製造裕度(マージン)が小さく歩留が低下する。
【解決手段】走査線の形成工程とエッチストップ層の形成工程をハーフトーン露光技術の導入により合理化する新規技術と、公知技術であるソース・ドレイン配線の陽極酸化工程にハーフトーン露光技術を導入することで電極端子の保護層形成工程を合理化する新規技術と、公知技術である絵素電極と走査線とを同時に形成する合理化技術との技術の組合せによるTN型液晶表示装置とIPS型液晶表示装置の4枚マスク・プロセス、3枚マスク・プロセス案を構築する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカラー画像表示機能を有する液晶表示装置、とりわけアクティブ型の液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の微細加工技術、液晶材料技術および高密度実装技術等の進歩により、5〜50cm対角の液晶表示装置でテレビジョン画像や各種の画像表示機器が商用ベースで大量に提供されている。また、液晶パネルを構成する2枚のガラス基板の一方にRGBの着色層を形成しておくことによりカラー表示も容易に実現している。特にスイッチング素子を絵素毎に内蔵させた、いわゆるアクティブ型の液晶パネルではクロストークも少なく、応答速度も早く高いコントラスト比を有する画像が保証されている。
【0003】
これらの液晶表示装置(液晶パネル)は走査線としては200〜1200本、信号線としては300〜1600本程度のマトリクス編成が一般的であるが、最近は表示容量の増大に対応すべく大画面化と高精細化とが同時に進行している。
【0004】
図23は液晶パネルへの実装状態を示し、液晶パネル1を構成する一方の透明性絶縁基板、例えばガラス基板2上に形成された走査線の電極端子群5に駆動信号を供給する半導体集積回路チップ3を導電性の接着剤を用いて接続するCOG(Chip−On−Glass)方式や、例えばポリイミド系樹脂薄膜をベースとし、金または半田メッキされた銅箔の端子(図示せず)を有するTCPフィルム4を信号線の電極端子群6に導電性媒体を含む適当な接着剤で圧接して固定するTCP(Tape−Carrier−Package)方式などの実装手段によって電気信号が画像表示部に供給される。ここでは便宜上二つの実装方式を同時に図示しているが実際には何れかの方式が適宜選択される。
【0005】
液晶パネル1のほぼ中央部に位置する画像表示部内の画素と走査線及び信号線の電極端子5,6との間を接続する配線路が7、8で、必ずしも電極端子群5,6と同一の導電材で構成される必要はない。9は全ての液晶セルに共通する透明導電性の対向電極を対向面上に有するもう1枚の透明性絶縁基板である対向ガラス基板またはカラーフィルタである。
【0006】
図24はスイッチング素子として絶縁ゲート型トランジスタ10を絵素毎に配置したアクティブ型液晶表示装置の等価回路図を示し、11(図23では7)は走査線、12(図23では8)は信号線、13は液晶セルであって、液晶セル13は電気的には容量素子として扱われる。実線で描かれた素子類は液晶パネルを構成する一方のガラス基板2上に形成され、点線で描かれた全ての液晶セル13に共通な対向電極14はもう一方のガラス基板9の対向する主面上に形成されている。絶縁ゲート型トランジスタ10のOFF抵抗あるいは液晶セル13の抵抗が低い場合や表示画像の階調性を重視する場合には、負荷としての液晶セル13の時定数を大きくするための補助の蓄積容量15を液晶セル13に並列に加える等の回路的工夫が加味される。なお16は蓄積容量15の共通母線である。
【0007】
図25は液晶表示装置の画像表示部の要部断面図を示し、液晶パネル1を構成する2枚のガラス基板2,9は樹脂性のファイバ、ビーズあるいはカラーフィルタ9上に形成された柱状スペーサ等のスペーサ材(図示せず)によって数μm程度の所定の距離を隔てて形成され、その間隙(ギャップ)はガラス基板9の周縁部において有機性樹脂よりなるシール材と封口材(何れも図示せず)とで封止された閉空間になっており、この閉空間に液晶17が充填されている。
【0008】
カラー表示を実現する場合には、ガラス基板9の閉空間側に着色層18と称する染料または顔料のいずれか一方もしくは両方を含む厚さ1〜2μm程度の有機薄膜が被着されて色表示機能が与えられるので、その場合にはガラス基板9は別名カラーフィルタ(Color Filter 略語はCF)と呼称される。そして液晶材料17の性質によってはガラス基板9の上面またはガラス基板2の下面の何れかもしくは両面上に偏光板19が貼付され、液晶パネル1は電気光学素子として機能する。現在、市販されている大部分の液晶パネルでは液晶材料にTN(ツイスト・ネマチック)系の物を用いており、偏光板19は通常2枚必要である。図示はしないが、透過型液晶パネルでは光源として裏面光源が配置され、下方より白色光が照射される。
【0009】
液晶17に接して2枚のガラス基板2,9上に形成された例えば厚さ0.1μm程度のポリイミド系樹脂薄膜20は液晶分子を決められた方向に配向させるための配向膜である。21は絶縁ゲート型トランジスタ10のドレインと透明導電性の絵素電極22とを接続するドレイン電極(配線)であり、信号線(ソース線)12と同時に形成されることが多い。信号線12とドレイン電極21との間に位置するのは半導体層23であり詳細は後述する。カラーフィルタ9上で隣り合った着色層18の境界に形成された厚さ0.1μm程度のCr薄膜層24は半導体層23と走査線11及び信号線12に外部光が入射するのを防止するための光遮蔽部材で、いわゆるブラックマトリクス(Black Matrix 略語はBM)として定着化した技術である。
【0010】
ここでスイッチング素子として絶縁ゲート型トランジスタの構造と製造方法に関して説明する。絶縁ゲート型トランジスタには2種類のものが現在多用されており、そのうちの一つのチャネル・エッチ型と呼称されるものを従来例として紹介する。ドライエッチ技術の導入により、当初は8枚程度必要であったフォトマスクも現時点では5枚に減少してプロセスコストの削減に大きく寄与している。図26は従来の液晶パネルを構成するアクティブ基板(表示装置用半導体装置)の単位絵素の平面図であり、図27(e)のA−A’、B−B’およびC−C’線上の断面図を図26に示し、その製造工程を以下に簡単に説明する。
【0011】
先ず、図26(a)と図27(a)に示したように耐熱性と耐薬品性と透明性が高い絶縁性基板として厚さ0.5〜1.1mm程度のガラス基板2、例えばコーニング社製の商品名1737の一主面上にSPT(スパッタ)等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.3μm程度の第1の金属層を被着し、微細加工技術によりゲート電極11Aも兼ねる走査線11と蓄積容量線16とを選択的に形成する。走査線の材質は耐熱性と耐薬品性と耐弗酸性と導電性とを総合的に勘案して選択するが一般的にはCr,Ta,MoW合金等の耐熱性の高い金属または合金が使用される。
【0012】
液晶パネルの大画面化や高精細化に対応して走査線の抵抗値を下げるためには走査線の材料としてAL(アルミニウム)を用いるのが合理的であるが、ALは単体では耐熱性が低いので上記した耐熱金属であるCr,Ta,Moまたはそれらのシリサイドと積層化する、あるいはALの表面に陽極酸化で酸化層(Al2O3)を付加することも現在では一般的な技術である。すなわち走査線11は1層以上の金属層で構成される。
【0013】
次に、ガラス基板2の全面にPCVD(プラズマ・シーブイディ)装置を用いてゲート絶縁層となる第1のSiNx(シリコン窒化)層30、不純物をほとんど含まず絶縁ゲート型トランジスタのチャネルとなる第1の非晶質シリコン(a−Si)層31、及びチャネルを保護する絶縁層となる第2のSiNx層32と3種類の薄膜層を例えば、0.3−0.05−0.1μm程度の膜厚で順次被着し、図26(b)と図27(b)に示したように微細加工技術によりゲート電極11A上の第2のSiNx層をゲート電極11Aよりも幅細く選択的に残して32Dとして第1の非晶質シリコン層31を露出する。
【0014】
続いて同じくPCVD装置を用いて全面に不純物として例えば燐を含む第2の非晶質シリコン層33を例えば0.05μm程度の膜厚で被着した後、図26(c)と図27(c)に示したようにSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の耐熱金属層として例えばTi,Cr,Mo等の耐熱金属薄膜層34を、低抵抗配線層として膜厚0.3μm程度のAL薄膜層35を、さらに膜厚0.1μm程度の中間導電層として例えばTi薄膜層36を順次被着し、微細加工技術によりソース・ドレイン配線材であるこれら3種の薄膜34A,35A及び36Aの積層よりなる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース電極も兼ねる信号線12とを選択的に形成する。この選択的パターン形成は、ソース・ドレイン配線の形成に用いられる感光性樹脂パターンをマスクとしてTi薄膜層36、AL薄膜層35、Ti薄膜層34を順次食刻した後、ソース・ドレイン電極12,21間の第2の非晶質シリコン層33を除去して第2のSiNx層32Dを露出するとともに、その他の領域では第1の非晶質シリコン層31をも除去してゲート絶縁層30を露出することによってなされる。このようにチャネルの保護層である第2の層SiNx層32Dが存在して第2の非晶質シリコン層33の食刻が自動的に終了することからこの製法はエッチストップと呼称される。
【0015】
絶縁ゲート型トランジスタがオフセット構造とならぬようソース・ドレイン電極12,21はエッチストップ層32Dと一部(数μm)平面的に重なって形成される。この重なりは寄生容量として電気的に作用するので小さいほど良いが、露光機の合わせ精度とフォトマスクの精度とガラス基板の膨張係数及び露光時のガラス基板温度で決定され、実用的な数値は精々2μm程度である。
【0016】
さらに上記感光性樹脂パターンを除去した後、ガラス基板2の全面に透明性の絶縁層としてゲート絶縁層と同様にPCVD装置を用いて0.3μm程度の膜厚のSiNx層を被着してパシベーション絶縁層37とし、図26(d)と図27(d)とに示したようにパシベーション絶縁層37を微細加工技術により選択的に除去してドレイン電極21上に開口部62と、画像表示部外の領域で走査線11の電極端子5が形成される位置上に開口部63と、信号線12の電極端子6が形成される位置上に開口部64を形成してドレイン電極21と走査線11と信号線12の一部分を露出する。蓄積容量線16(を平行に束ねた電極パターン)上には開口部65を形成して蓄積容量線16の一部を露出する。
【0017】
最後にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.2μm程度の透明導電層として例えばITO(Indium−Tin−Oxide)あるいはIZO(Indium−Zinc−Oxide)を被着し、図26(e)と図27(e)に示したように微細加工技術により開口部62を含んでパシベーション絶縁層37上に絵素電極22を選択的に形成してアクティブ基板2として完成する。開口部63内の露出している走査線11の一部を電極端子5とし、開口部64内の露出している信号線12の一部を電極端子6としても良く、図示したように開口部63,64を含んでパシベーション絶縁層37上にITOよりなる電極端子5A,6Aを選択的に形成しても良いが、通常は電極端子5A,6A間を接続する透明導電性の短絡線40も同時に形成される。その理由は、図示はしないが電極端子5A,6Aと短絡線40との間を細長いストライプ状に形成することにより高抵抗化して静電気対策用の高抵抗とすることが出来るからである。同様に開口部65を含んで蓄積容量線16への電極端子が形成される。
【0018】
信号線12の配線抵抗が問題とならない場合にはALよりなる低抵抗配線層35は必ずしも必要ではなく、その場合にはCr,Ta,Mo等の耐熱金属材料を選択すればソース・ドレイン配線12,21を単層化して簡素化することが可能である。なお、絶縁ゲート型トランジスタの耐熱性については先行例である特開平7−74368号公報に詳細が記載されている。なお、図26(c)において蓄積容量線16とドレイン電極21とがゲート絶縁層30を介して重なっている領域50(右下がり斜線部)が蓄積容量15を形成しているが、ここではその詳細な説明は省略する。
【0019】
以上述べた5枚マスク・プロセスは詳細な経緯は省略するが、半導体層の島化工程の合理化とコンタクト形成工程が1回削減された結果得られたもので、当初は7〜8枚程度必要であったフォトマスクもドライエッチ技術の導入により、現時点では5枚に減少してプロセスコストの削減に大きく寄与している。液晶表示装置の生産コストを下げるためにはアクティブ基板の作製工程ではプロセスコストを、またパネル組立工程とモジュール実装工程では部材コストを下げることが有効であることは周知の開発目標である。プロセスコストを下げるためにはプロセスを短くする工程削減と、安価なプロセス開発またはプロセスへの置き換えとがあるが、ここでは4枚のフォトマスクでアクティブ基板が得られる4枚マスク・プロセスを工程削減の一例として説明する。4枚マスク・プロセスはハーフトーン露光技術の導入により写真食刻工程を削減するもので、図28は4枚マスク・プロセスに対応したアクティブ基板の単位絵素の平面図で、図29(e)のA−A’、B−B’およびC−C’線上の断面図を図28に示す。既に述べたように絶縁ゲート型トランジスタには2種類のものが現在多用されているが、ここではチャネルエッチ型の絶縁ゲート型トランジスタを採用している。
【0020】
先ず、5枚マスク・プロセスと同様にガラス基板2の一主面上にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.3μm程度の第1の金属層を被着し、図28(a)と図29(a)に示したように微細加工技術によりゲート電極11Aも兼ねる走査線11と蓄積容量線16とを選択的に形成する。
【0021】
次に、ガラス基板2の全面にPCVD装置を用いてゲート絶縁層となるSiNx層30、不純物をほとんど含まず絶縁ゲート型トランジスタのチャネルとなる第1の非晶質シリコン層31、及び不純物を含み絶縁ゲート型トランジスタのソース・ドレインとなる第2の非晶質シリコン層33と3種類の薄膜層を、例えば0.3−0.2−0.05μm程度の膜厚で順次被着する。引き続き、SPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の耐熱金属層として例えばTi薄膜層34を、膜厚0.3μm程度の低抵抗配線層としてAL薄膜層35を、膜厚0.1μm程度の中間導電層として例えばTi薄膜層36、すなわちソース・ドレイン配線材を順次被着し、微細加工技術により絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース電極も兼ねる信号線12とを選択的に形成するのであるが、この選択的パターン形成に当たりハーフトーン露光技術により図28(b)と図29(b)に示したようにソース・ドレイン間のチャネル形成領域80B(斜線部)の膜厚が例えば1.5μmで、ソース・ドレイン配線形成領域80A(12),80A(21)の膜厚3μmよりも薄い感光性樹脂パターン80A,80Bを形成する点が大きな特徴である。
【0022】
このような感光性樹脂パターン80A,80Bは、液晶表示装置用基板の作製には通常ポジ型の感光性樹脂を用いるので、ソース・ドレイン配線形成領域80Aが黒、すなわちCr薄膜が形成されており、チャネル領域80Bは灰色、たとえば幅0.5〜1μm程度のラインアンドスペースのCrパターンが形成されており、その他の領域は白、すなわちCr薄膜が除去されているようなフォトマスクを用いれば良い。灰色領域は露光機の解像力が不足しているためにラインアンドスペースが解像されることはなく、ランプ光源からのフオトマスク照射光を半分程度透過させることが可能であるので、ポジ型感光性樹脂の残膜特性に応じて図29(b)に示したような断面形状を有する感光性樹脂パターン80A,80Bを得ることができる。
【0023】
上記感光性樹脂パターン80A,80Bをマスクとして図29(b)に示したようにTi薄膜層36、AL薄膜層35、Ti薄膜層34、第2の非晶質シリコン層33及び第1の非晶質シリコン層31を順次食刻してゲート絶縁層30を露出した後、図28(c)と図29(c)に示したように酸素プラズマ等の灰化手段により感光性樹脂パターン80A,80Bの膜厚を例えば3μmから1.5μm以上減少せしめると感光性樹脂パターン80Bが消失してチャネル領域が露出するとともに、ソース・ドレイン配線形成領域上にのみ80C(12),80C(21)を残すことができる。そこで膜減りした感光性樹脂パターン80C(12),80C(21)をマスクとして、再びソース・ドレイン配線間(チャネル形成領域)のTi薄膜層,AL薄膜層,Ti薄膜層,第2の非晶質シリコン層33A及び第1の非晶質シリコン層31Aを順次食刻し、第1の非晶質シリコン層31Aは0.05〜0.1μm程度残して食刻する。なお上記酸素プラズマ処理ではパターン寸法の変化を抑制するため異方性を強めることが望ましいがその理由は後述する。
【0024】
さらに上記感光性樹脂パターン80C(12),80C(21)を除去した後は、5枚マスク・プロセスと同じく図28(d)と図29(d)に示したようにガラス基板2の全面に透明性の絶縁層として0.3μm程度の膜厚のSiNx層を被着してパシベーション絶縁層37とし、ドレイン電極21と走査線11と信号線12の電極端子が形成される領域にそれぞれ開口部62,63,64を形成し、開口部63内のパシベーション絶縁層37とゲート絶縁層30とを除去して走査線の一部を露出するとともに、開口部62,64内のパシベーション絶縁層37を除去してドレイン電極21の一部と信号線の一部とを露出する。
【0025】
最後にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.2μm程度の透明導電層として例えばITOあるいはIZOを被着し、図28(e)と図29(e)に示したように微細加工技術によりパシベーション絶縁層37上に開口部62を含んで透明導電性の絵素電極22を選択的に形成してアクティブ基板2として完成する。電極端子に関してはここでは開口部63,64を含んでパシベーション絶縁層37上にITOよりなる透明導電性の電極端子5A,6Aを選択的に形成している。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
このように5枚マスク・プロセスと4枚マスク・プロセスにおいてはドレイン電極21と走査線11へのコンタクト形成工程が同時になされるため、それらに対応した開口部62,63内の絶縁層の厚さと種類が異なっている。パシベーション絶縁層37はゲート絶縁層30に比べると製膜温度が低く膜質が劣悪で、弗酸系のエッチング液による食刻では食刻速度が夫々数1000Å/分、数100Å/分と1桁も異なり、ドレイン電極21上の開口部62の断面形状は上部に余りにも過食刻が生じて穴径が制御できない理由から弗素系のガスを用いた乾式食刻(ドライエッチ)を採用している。
【0027】
ドライエッチを採用してもドレイン電極21上の開口部62はパシベーション絶縁層37のみであるので、走査線11上の開口部63と比較して過食刻になるのは避けられず、材質によっては中間導電層36Aが食刻ガスによって膜減りすることがある。また、食刻終了後の感光性樹脂パターンの除去に当たり、まずは弗素化された表面のポリマー除去のために酸素プラズマ灰化で感光性樹脂パターンの表面を0.1〜0.3μm程度削り、その後に有機剥離液、例えば東京応化製の剥離液106等を用いた薬液処理がなされるのが一般的であるが、中間導電層36Aが膜減りして下地のアルミニウム層35Aが露出した状態になっていると、酸素プラズマ灰化処理でアルミニウム層35Aの表面に絶縁体であるAL2O3が形成されて、絵素電極22との間でオーミック接触が得られなくなる。そこで中間導電層36Aが膜減りしてもいいように、その膜厚を例えば0.2μmと厚く設定することでこの問題から逃れようとしている。あるいは開口部62〜65の形成時、アルミニウム層35Aを除去して下地の耐熱金属層である薄膜層34Aを露出してから絵素電極22を形成する回避策も可能であり、この場合には当初から中間導電層36Aは不要となるメリットもある。
【0028】
しかしながら、前者の対策ではこれら薄膜の膜厚の面内均一性が良好でないとこの取組みも必ずしも有効に作用するわけではなく、また食刻速度の面内均一性が良好でない場合にも全く同様である。後者の対策では中間導電層36Aは不要となるが、アルミニウム層35Aの除去工程が増加し、また開口部62の断面制御が不十分であると絵素電極22が段切れを起こす恐れがあった。
【0029】
加えてチャネルエッチ型の絶縁ゲート型トランジスタではチャネル領域の不純物を含まない第1の非晶質シリコン層31はどうしても厚めに(通常0.2μm以上)被着しておかないと、ガラス基板の面内均一性に大きく影響されてトランジスタ特性、とりわけOFF電流が不揃いになりがちである。このことはPCVDの稼働率とパーティクル発生状況とに大きく影響し、生産コストの観点からも非常に重要な事項である。
【0030】
また4枚マスク・プロセスにおいて適用されているチャネル形成工程はソース・ドレイン配線12,21間のソース・ドレイン配線材と不純物を含む半導体層とを選択的に除去するので、絶縁ゲート型トランジスタのON特性を大きく左右するチャネルの長さ(現在の量産品で4〜6μm)を決定する工程である。このチャネル長の長さの変動は絶縁ゲート型トランジスタのON電流値を大きく変化させるので、通常は厳しい製造管理を要求されるが、チャネル長、すなわちハーフトーン露光領域のパターン寸法は露光量(光源強度とフォマスクのパターン精度、特にライン&スペース寸法)、感光性樹脂の塗布厚、感光性樹脂の現象処理、および当該のエッチング工程における感光性樹脂の膜減り量等多くのパラメータに左右され、加えてこれら諸量の面内均一性もあいまって必ずしも歩留高く安定して生産できるわけではなく、従来の製造管理よりも一段と厳しい製造管理が必要となり、決して高度に完成したレベルにあるとは言えないのが現状である。特にチャネル長が6μm以下ではレジストパターンの膜厚減少に伴って発生するパターン寸法の影響が大きくその傾向が顕著となる。
【0031】
本発明はかかる現状に鑑みなされたもので、従来の5枚マスク・プロセスや4枚マスク・プロセスに共通するコンタクト形成時の不具合を回避するだけでなく、製造マージンの大きいハーフトーン露光技術を採用して製造工程の削減を実現するものである。また液晶パネルの低価格化を実現し、需要の増大に対応していくためにも製造工程数の更なる削減を鋭意追求していく必要性があることは明白であり、他の主要な製造工程を簡略化あるいは低コスト化する技術を付与することによりさらに本発明の価値を高めんとするものである。
【課題を解決するための手段】
本発明においては、まずハーフトーン露光技術をパターン精度管理が容易なエッチストップ層の形成工程と走査線の形成工程に適用することで製造工程の削減を実現している。次にソース・ドレイン配線のみを有効にパシベーションするために先行技術である特開平2−216129号公報に開示されているアルミニウムよりなるソース・ドレイン配線の表面に絶縁層を形成する陽極酸化技術と融合させてプロセスの合理化と低温化を実現せんとするものである。さらに先行技術である特願平5−268726号公報に開示されている絵素電極の形成工程を合理化したものを本発明に適合させて採用している。また更なる工程削減のためにソース・ドレイン配線の陽極酸化層形成にもハーフトーン露光技術を適用して電極端子の保護層形成工程を合理化している。
【0032】
請求項1に記載の絶縁ゲート型トランジスタは、絶縁基板の一主面上にゲート電極が形成され、前記ゲート電極の側面には絶縁層が形成されるとともに前記ゲート電極上には1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、前記第1の半導体層上に前記ゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の金属層との積層よりなるソース・ドレイン配線が形成されていることを特徴とするボトムゲート型の絶縁ゲート型トランジスタであり、この構成によりハーフトーン露光技術を用いてゲート電極の形成工程とチャネル保護層の形成工程を1枚のフォトマスクで処理することができる。ゲート電極の側面の絶縁層には無機材質と有機材質の2種類を選択することが可能で、それを請求項2と請求項3で説明する。
【0033】
請求項2に記載の絶縁ゲート型トランジスタは、絶縁層が有機絶縁層であることを特徴とするエッチストップ型の絶縁ゲート型トランジスタであり、ゲート電極の材質によらず液晶表示装置への適用が可能である。液晶表示装置との関わりは請求項5,請求項6,請求項7,請求項8,請求項9,請求項10,請求項11,請求項12,及び請求項13並びに第1,第2,第3,第4,第5,第6,第7,第8,及び第9の実施例で明確にする。
【0034】
請求項3に記載の絶縁ゲート型トランジスタは、ゲート電極が陽極酸化可能な金属層よりなり絶縁層が陽極酸化層であることを特徴とするエッチストップ型の絶縁ゲート型トランジスタであり、液晶表示装置との関わりは請求項5、請求項6、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13及び請求項14並びに第1、第2、第6、第7、第8、第9及び第10の実施例で明確にする。
【0035】
請求項4に記載の絶縁ゲート型トランジスタは、ゲート電極が透明導電層と金属層との積層よりなり絶縁層が有機絶縁層であることを特徴とするエッチストップ型の絶縁ゲート型トランジスタであり、この構成によりゲート電極(走査線)と絵素電極を1枚のフォトマイクを用いて形成する工程削減が実現する。液晶表示装置との関わりは請求項7、請求項8及び請求項9並びに第3、第4及び第5の実施例で明確にする。
【0036】
請求項5に記載の液晶表示装置は、一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線が形成され、
ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成され、
前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層を含んで同じく走査線の電極端子が形成され、
前記ドレイン配線の一部上と第1の透明性絶縁基板上に透明導電性の絵素電極と、画像表示部外の領域で信号線上に透明導電性の電極端子が形成され、
前記ドレイン配線の絵素電極と重なった領域と信号線の電極端子領域を除いてソース・ドレイン配線の表面に陽極酸化層が形成されていることを特徴とする。
この構成によりゲート絶縁層は走査線と同一のパターン幅で形成され、走査線の側面にはゲート絶縁層とは別の絶縁層が付与されて、走査線と信号線との交差が可能となる。これは本発明に共通する構造的な特徴である。またソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともに信号線とドレイン配線の表面には絶縁性の陽極酸化層である5酸化タンタル(Ta2O5)または酸化アルミニウム(Al2O3)が形成されてパシベーション機能が付与されるためパシベーション絶縁層をガラス基板の全面に被着する必要はなくなり、絶縁ゲート型トランジスタの耐熱性が問題となることはなくなる。そして透明導電性の電極端子を有するTN型の液晶表示装置が得られる。
【0037】
請求項6に記載の液晶表示装置は、同じく第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線が形成され、
ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線が形成され、
前記ドレイン配線上と画像表示部外の領域で走査線と信号線の電極端子形成領域上に開口部を有する透明絶縁層が前記第1の透明性絶縁基板上に形成され、
前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層が除去され、
前記ドレイン配線上の開口部を含んで透明絶縁層上に透明導電性の絵素電極が形成されていることを特徴とする。
この構成により従来例と同様にパシベーション絶縁層への開口部形成工程が走査線への電気的接続のためのコンタクト形成工程を兼ねる製造工程の削減もなされているので4枚のフォトマスクを用いてTN型の液晶表示装置を作製する事ができる。そして透明絶縁層であるパシベーション絶縁層に厚い透明樹脂層を用いれば開口率の高いTN型の液晶表示装置が得られる。
【0038】
請求項7に記載の液晶表示装置は、同じく第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層との積層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と、透明導電性の絵素電極と信号線の電極端子が形成され、
ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成されて前記開口部内に走査線の電極端子となる透明導電層が露出し、
前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)と、前記信号線の電極端子の一部上に1層以上の第2の金属層よりなる前記ソース配線の一部と、前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に同じくドレイン配線と、前記絵素電極の一部上に1層以上の第2の金属層よりなる前記ドレイン配線の一部が形成され、
前記ソース・ドレイン配線上に感光性有機絶縁層が形成されていることを特徴とする。
この構成によりソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともにソース・ドレイン配線の表面には感光性有機絶縁層が形成されてパシベーション機能が付与されるためパシベーション絶縁層をガラス基板の全面に被着する必要は無くなり、絶縁ゲート型トランジスタの耐熱性が問題となることはなくなる。そして透明導電性の電極端子を有するTN型の液晶表示装置が得られる。
【0039】
請求項8に記載の液晶表示装置は、同じく第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層との積層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と透明導電性の絵素電極が形成され、
ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成されて前記開口部内に透明導電層が露出し、
前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)と、前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に同じくドレイン配線と、前記絵素電極の一部上に1層以上の第2の金属層よりなる前記ドレイン配線の一部と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層と前記開口部内の透明導電層を含んで第2の金属層よりなる走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子が形成され、
前記信号線の電極端子上を除いて信号線上に感光性有機絶縁層が形成されていることを特徴とする。
この構成によりソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともに信号線(ソース配線)の表面には感光性有機絶縁層が形成されてパシベーション機能が付与されており、請求項7に記載の液晶表示装置と同様の効果が得られる。そして信号線と同一の金属性の電極端子を有するTN型の液晶表示装置が得られる。
【0040】
請求項9に記載の液晶表示装置は、同じく第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層との積層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と透明導電性の絵素電極が形成され、
ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成されて前記開口部内に透明導電層が露出し、
前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース配線(信号線)と、前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に同じくドレイン配線と、前記絵素電極の一部上に陽極酸化可能な金属層よりなる前記ドレイン配線の一部と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層と前記開口部内の透明導電層を含んで陽極酸化可能な金属層よりなる走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子が形成され、
前記信号線の電極端子上を除いてソース・ドレイン配線上に陽極酸化層が形成されていることを特徴とする。
この構成によりソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともに信号線とドレイン配線の表面には絶縁性の陽極酸化層である5酸化タンタル(Ta2O5)または酸化アルミニウム(Al2O3)が形成されてパシベーション機能が付与されており、請求項7に記載の液晶表示装置と同様の効果が得られる。そして信号線と同一の金属性の電極端子を有するTN型の液晶表示装置が得られる。
【0041】
請求項10に記載の液晶表示装置は、一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線が形成され、
ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線が形成され、
前記ドレイン配線上と走査線と信号線の電極端子形成領域上に開口部を有する透明樹脂層が第1の透明性絶縁基板上に形成され、
前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層が除去され、
前記開口部を含んで導電性の絵素電極と、走査線上と信号線上を含んで同じく対向電極が前記透明樹脂層上に形成されていることを特徴とする。
この構成によりアクティブ基板上には厚い透明樹脂層が形成されてパシベーション機能が付与されるため請求項7に記載の液晶表示装置と同様の効果が得られるだけでなく、絵素電極と対向電極を透明樹脂層上に配置することが可能となり、開口率が高く配向処理も容易で画質の高いIPS型の液晶表示装置が得られる。
【0042】
請求項11に記載の液晶表示装置は、同じく第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と対向電極が形成され、
対向電極上には1層以上のゲート絶縁層と、ゲート電極上には1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成され、
前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層を含んで第2の金属層よりなる走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子が形成され、
前記信号線の電極端子上を除いて信号線上に感光性有機絶縁層が形成されていることを特徴とする。
この構成によりソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともに信号線の表面には感光性有機絶縁層が形成されてパシベーション機能が付与され、対向電極上にはゲート絶縁層が形成されているので請求項7に記載の液晶表示装置と同様の効果が得られる。そして信号線と同一の金属性の電極端子を有するIPS型の液晶表示装置が得られる。
【0043】
請求項12に記載の液晶表示装置は、同じく第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と対向電極が形成され、
対向電極上には1層以上のゲート絶縁層と、ゲート電極上には1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成され、
前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層を含んで陽極酸化可能な金属層よりなる走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子が形成され、前記信号線の電極端子上を除いてソース・ドレイン配線の表面に陽極酸化層が形成されていることを特徴とする。
この構成によりソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともに信号線とドレイン配線の表面には絶縁性の陽極酸化層である5酸化タンタル(Ta2O5)または酸化アルミニウム(Al2O3)が形成されてパシベーション機能が付与され、対向電極上にはゲート絶縁層が形成されているので請求項7に記載の液晶表示装置と同様の効果が得られる。そして信号線と同一の金属性の電極端子を有するIPS型の液晶表示装置が得られる。
【0044】
請求項13に記載の液晶表示装置は、同じく第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と対向電極が形成され、
対向電極上には1層以上のゲート絶縁層と、ゲート電極上には1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)が形成され、
画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域上と信号線の一部よりなる信号線の電極端子上に開口部を有する透明絶縁層が第1の透明性絶縁基板上に形成され、
前記開口部内に走査線の電極端子となる走査線の一部と信号線の電極端子が露出していることを特徴とする。
この構成によりアクティブ基板上には透明絶縁層よりなるパシベーション絶縁層が付与されるので、透明絶縁層に厚い透明樹脂を用いると配向処理が容易で画質の高いIPS型の液晶表示装置が得られるだけでなく、走査線上のゲート絶縁層の開口部形成工程とドレイン電極上のパシベーション絶縁層の開口部形成工程とを同一のフォトマスクで処理する工程削減もあいまって3枚のフォトマスクを用いて液晶表示装置が実現する。
【0045】
請求項14に記載の液晶表示装置は、同じく第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と対向電極が形成され、
対向電極上には絶縁層が形成され、
ゲート電極上にはゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層と前記第1の半導体層よりも小さい保護絶縁層が形成され、
走査線と信号線の交差点近傍上と、対向電極と信号線の交差点近傍上と、対向電極と絵素電極との交差点近傍上にはゲート絶縁層と前記ゲート絶縁層よりも小さい第1の半導体層と保護絶縁層が形成され、
走査線と信号線の交差点上と、対向電極と信号線の交差点上と、対向電極と絵素電極との交差点上のゲート絶縁層上には第1半導体層と不純物を含む第2の半導体層が形成され、同じく保護絶縁層上には第2の半導体層が形成され、
ゲート電極上の保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、信号線の一部よりなる信号線の電極端子と、画像表示部外の領域で走査線の一部を含んで第1の透明性絶縁基板上に同じく走査線の電極端子が形成され、
前記電極端子上を除いてソース・ドレイン配線の表面に陽極酸化層が形成されていることを特徴とする。
この構成によりソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともに信号線とドレイン配線の表面には絶縁性の陽極酸化層である5酸化タンタル(Ta2O5)または酸化アルミニウム(Al2O3)が形成されてパシベーション機能が付与され、走査線と対向電極上にも陽極酸化層が形成されているので請求項7に記載の液晶表示装置と同様の効果が得られる。そして信号線と同一の金属性の電極端子を有するIPS型の液晶表示装置が得られる。
【0046】
請求項15に記載の液晶画像表示装置は、走査線の側面に形成された絶縁層が有機絶縁層であることを特徴とする特徴とする請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12及び請求項13に記載の液晶表示装置である。
この構成により走査線の材質や構成によらず走査線の側面に電着法により有機絶縁層を形成する事ができて、ハーフトーン露光技術を用いて走査線の形成工程とエッチストップ層の形成工程を1枚のフォトマスクで連続して処理する事が可能となる。
【0047】
請求項16に記載の液晶画像表示装置は、第1の金属層が陽極酸化可能な金属層よりなり走査線の側面に形成された絶縁層が陽極酸化層であることを特徴とする請求項5、請求項6、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13及び請求項14及びに記載の液晶表示装置である。
この構成により走査線の側面に陽極酸化により陽極酸化層を形成する事ができて、ハーフトーン露光技術を用いて走査線の形成工程とエッチストップ層の形成工程を1枚のフォトマスクで連続して処理する事が可能となる。
【0048】
請求項17は請求項5に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、走査線に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして前記保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域に開口部を形成して開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層を選択的に除去して走査線の一部を露出する工程と、
前記保護絶縁層と一部重なるように第2の非晶質シリコン層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線と、前記開口部を含んで同じく走査線の電極端子を形成する工程と、
前記第1の透明性絶縁基板上とドレイン配線の一部上に透明導電性の絵素電極と、画像表示部外の領域で信号線上に透明導電性の電極端子と、走査線の電極端子上に透明導電性の電極端子を形成する工程と、
前記絵素電極と電極端子の選択的パターン形成に用いられた感光性樹脂パターンをマスクとして透明導電性の絵素電極と透明導電性の電極端子とを保護しながらソース・ドレイン配線を陽極酸化する工程を有することを特徴とする。
この構成によりエッチストップ層の形成工程と走査線の形成工程を1枚のフォトマスクを用いて処理することができて写真食刻工程数の削減が実現する。しかもエッチストップ層はゲート電極と自己整合的に形成され、走査線の側面にはゲート絶縁層とは別の絶縁層が付与されて、走査線と信号線との交差が可能となる。これは本発明に共通する製法的な特徴である。また絵素電極の形成時にソース・ドレイン配線を陽極酸化することでパシベーション絶縁層の形成を不要とする製造工程の削減もなされる結果、4枚のフォトマスクを用いてTN型の液晶表示装置を作製する事ができる。
【0049】
請求項18は請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
走査線に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして前記保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
前記保護絶縁層と一部重なるように第2の非晶質シリコン層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線を形成する工程と、
ドレイン配線上と、画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域上と信号線の一部よりなる信号線の電極端子上に開口部を有する透明絶縁層を前記第1の透明性絶縁基板上に形成する工程と、
前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層を除去して走査線の一部を露出する工程と、
ドレイン配線上の開口部内を含んで透明導電性の絵素電極を前記透明絶縁層上に形成する工程を有することを特徴とする。
この構成により走査線の形成工程とエッチストップ層の形成工程を1枚のフォトマスクを用いて処理することができて写真食刻工程数の削減が実現する。また従来例と同様にパシベーション絶縁層への開口部形成工程が走査線への接続のためのコンタクト形成工程を兼ねる製造工程の削減もなされているので、4枚のフォトマスクを用いてTN型の液晶表示装置を作製する事ができる。そしてパシベーション絶縁層である透明絶縁層に厚い透明樹脂層を用いれば開口率の高いTN型の液晶表示装置が得られる。
【0050】
請求項19は請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
走査線と絵素電極及び走査線と信号線の電極端子に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層と透明導電層を順次食刻する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
絵素電極上と画像表示部外の領域で走査線と信号線の擬似電極端子上に開口部を有する感光性樹脂パターンを形成して前記開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を選択的に除去して透明導電性の絵素電極と電極端子を露出する工程と、
1層以上の第2の金属層を被着後、第2の非晶質シリコン層と第2の金属層との積層よりなり前記保護絶縁層と一部重なるように信号線の電極端子を含んでその表面に感光性有機絶縁層を有するソース配線(信号線)と同じく絵素電極を含んでドレイン配線を形成する工程を有することを特徴とする。
この構成により絵素電極と走査線を1枚のフォトマスクを用いて処理する写真食刻工程数の削減と、エッチストップ層の形成工程と走査線の形成工程を1枚のフォトマスクを用いて処理する写真食刻工程数の削減とが同時に実現する。またソース・ドレイン配線の形成時にソース・ドレイン配線上にのみ選択的に感光性有機絶縁層を残すことでパシベーション絶縁層の形成を不要とする製造工程の削減もなされる結果、3枚のフォトマスクを用いてTN型の液晶表示装置を作製する事ができる。
【0051】
請求項20は請求項8に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
走査線と絵素電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層と透明導電層を順次食刻する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
絵素電極上と画像表示部外の領域で走査線の擬似電極端子上に開口部を有する感光性樹脂パターンを形成して前記開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を選択的に除去して透明導電性の絵素電極と走査線の一部を露出する工程と、
1層以上の第2の金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)と、同じく絵素電極を含んでドレイン配線と、前記透明導電性の走査線の一部を含んで走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し信号線上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性有機絶縁層パターンを形成する工程と、
前記感光性有機絶縁層パターンをマスクとして1層以上の第2の金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
前記感光性有機絶縁層パターンの膜厚を減少して走査線と信号線の電極端子とドレイン配線とを露出する工程を有することを特徴とする。
この構成により絵素電極と走査線を1枚のフォトマスクを用いて処理する写真食刻工程数の削減と、エッチストップ層の形成工程と走査線の形成工程を1枚のフォトマスクを用いて処理する写真食刻工程数の削減とが同時に実現する。またソース・ドレイン配線の形成時にハーフトーン露光技術を用いて信号線上にのみ選択的に感光性有機絶縁層を残すことでパシベーション絶縁層の形成を不要とする製造工程の削減もなされる結果、3枚のフォトマスクを用いてTN型の液晶表示装置を作製する事ができる。
【0052】
請求項21は請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層とゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
走査線と絵素電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層と透明導電層を順次食刻する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
絵素電極上と画像表示部外の領域で走査線の擬似電極端子上に開口部を有する感光性樹脂パターンを形成して前記開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を選択的に除去して透明導電性の絵素電極と走査線の一部を露出する工程と、
1層以上の陽極酸化可能な金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)と、同じく絵素電極を含んでドレイン配線と、前記透明導電性の走査線の一部を含んで走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し走査線と信号線の電極端子上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして1層以上の陽極酸化可能な金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少してソース・ドレイン配線を露出する工程と、
前記電極端子上を保護しながらソース・ドレイン配線を陽極酸化する工程を有することを特徴とする。
この構成により絵素電極と走査線を1枚のフォトマスクを用いて処理する写真食刻工程数の削減と、エッチストップ層の形成工程と走査線の形成工程を1枚のフォトマスクを用いて処理する写真食刻工程数の削減とが同時に実現する。またソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともにソース・ドレイン配線の形成時にハーフトーン露光技術を用いてソース・ドレイン配線上に選択的に陽極酸化層を形成することでパシベーション絶縁層の形成を不要とする製造工程の削減もなされる結果、3枚のフォトマスクを用いてTN型の液晶表示装置を製造することが可能となる。
【0053】
請求項22は請求項10に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
走査線に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
前記保護絶縁層と一部重なるように第2の非晶質シリコン層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線を形成する工程と、
ドレイン配線上と、画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域上と、信号線の一部よりなる信号線の電極端子上に開口部を有する透明樹脂層を前記第1の透明性絶縁基板上に形成する工程と、
前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層を除去して走査線の一部を露出する工程と、
前記ドレイン配線上の開口部を含んで導電性の絵素電極と、走査線上と信号線上を含んで同じく対向電極を前記透明樹脂層上に形成する工程を有することを特徴とする。
この構成により走査線の形成工程とエッチストップ層の形成工程を1枚のフォトマスクを用いて処理することができて写真食刻工程数の削減が実現する。また従来例と同様にパシベーション絶縁層への開口部形成工程が走査線への接続のためのコンタクト形成工程を兼ねる製造工程の削減もなされているので4枚のフォトマスクを用いて開口率の高いIPS型の液晶表示装置を作製する事ができる。
【0054】
請求項23は請求項11に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
走査線と対向電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線と対向電極の側面に絶縁層を形成する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域に開口部を形成し、前記開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層を選択的に除去して走査線の一部を露出する工程と、
1層以上の第2の金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、前記開口部を含んで走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し信号線上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性有機絶縁層パターンを形成する工程と、
前記感光性有機絶縁層パターンをマスクとして第2の金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
前記感光性有機絶縁層パターンの膜厚を減少して走査線と信号線の電極端子とドレイン配線を露出する工程を有することを特徴とする。
この構成によりエッチストップ層の形成工程と走査線の形成工程を1枚のフォトマスクを用いて処理することができて写真食刻工程数の削減が実現する。またソース・ドレイン配線の形成時にハーフトーン露光技術を用いて信号線上にのみ選択的に感光性有機絶縁層を残すことでパシベーション絶縁層の形成を不要とする製造工程の削減もなされる結果、3枚のフォトマスクを用いてIPS型の液晶表示装置を作製する事ができる。
【0055】
請求項24は請求項12に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
走査線と対向電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
前記感光性樹脂パターンの除去後、走査線と対向電極の側面に絶縁層を形成する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域に開口部を形成し、開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層を選択的に除去して走査線の一部を露出する工程と、
1層以上の陽極酸化可能な金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、前記開口部を含んで走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し走査線と信号線の電極端子上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして陽極酸化可能な金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少してソース・ドレイン配線を露出する工程と、
前記電極端子上を保護しながらソース・ドレイン配線を陽極酸化する工程を有することを特徴とする。
この構成によりエッチストップ層の形成工程と走査線の形成工程を1枚のフォトマスクを用いて処理することができて写真食刻工程数の削減が実現する。またソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともにソース・ドレイン配線の形成時にハーフトーン露光技術を用いてソース・ドレイン配線上に選択的に陽極酸化層を形成することでパシベーション絶縁層の形成を不要とする製造工程の削減もなされる結果、3枚のフォトマスクを用いてTN型の液晶表示装置を製造することが可能となる。
【0056】
請求項25は請求項13に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
走査線と対向電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線と対向電極の側面に絶縁層を形成する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
前記保護絶縁層と一部重なるように第2の非晶質シリコン層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)を形成する工程と、
画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域上と信号線の一部よりなる信号線の電極端子上に開口部を有する透明絶縁層を第1の透明性絶縁基板上に形成する工程と、
前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層を除去して走査線の一部を露出する工程を有することを特徴とする。
この構成によりエッチストップ層の形成工程と走査線の形成工程を1枚のフォトマスクを用いて処理することができて写真食刻工程数の削減が実現する。また従来例と同様にパシベーション絶縁層への開口部形成工程が走査線への接続のためのコンタクト形成工程を兼ねる製造工程の削減もなされているので、3枚のフォトマスクを用いてIPS型の液晶表示装置を作製する事ができる。
【0057】
請求項26は請求項14に記載の液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
走査線と対向電極に対応し、かつゲート電極上と、走査線と信号線の交差領域上、対向電極と信号線の交差領域上及び対向電極と絵素電極の交差領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層とを順次食刻する工程と、
走査線と対向電極の側面に絶縁層を形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出し、走査線上と対向電極上の保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層を除去して走査線と対向電極を露出する工程と、
前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの膜厚をさらに減じてゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
1層以上の陽極酸化可能な金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、画像表示部外の領域で走査線の一部を含んで走査線の電極端子と、信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し前記電極端子上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンをマスクとして陽極酸化可能な金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少してソース・ドレイン配線を露出する工程と、
前記電極端子上を保護しながらソース・ドレイン配線と対向電極を陽極酸化する工程を有することを特徴とする。
この構成によりエッチストップ層の形成工程と走査線の形成工程並びに走査線を露出する工程を1枚のフォトマスクを用いて処理することができて写真食刻工程数の削減が実現する。またソース・ドレイン間のチャネル上には保護絶縁層が形成されてチャネルを保護するとともにソース・ドレイン配線の形成時にハーフトーン露光技術を用いてソース・ドレイン配線上に選択的に陽極酸化層を形成することでパシベーション絶縁層の形成を不要とする製造工程の削減もなされる結果、2枚のフォトマスクを用いてIPS型の液晶表示装置を作製する事ができる。
【0058】
請求項27は請求項17、請求項18請求項19、請求項20、請求項21、請求項22、請求項23、請求項24、請求項25及び請求項26に記載の液晶表示装置の製造方法であって、走査線の側面に形成される絶縁層が有機絶縁層であり電着により形成されることを特徴とする。
この構成により走査線の材質や構成によらず走査線の側面に電着法により有機絶縁層を形成する事ができて、ハーフトーン露光技術を用いて走査線の形成工程とエッチストップ層の形成工程を1枚のフォトマスクで連続して処理する事が可能となる。
【0059】
請求項28は請求項17、請求項18、請求項22、請求項23、請求項24、請求項25及び請求項26に記載の液晶表示装置の製造方法であって、第1の金属層が陽極酸化可能な金属層よりなり走査線の側面に絶縁層が陽極酸化で形成されることを特徴とする。
この構成により走査線の側面に陽極酸化により陽極酸化層を形成する事ができて、ハーフトーン露光技術を用いて走査線の形成工程とエッチストップ層の形成工程を1枚のフォトマスクで連続して処理する事が可能となる。
【0060】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図1〜図22に基づいて説明する。図1に本発明の第1の実施例に係る表示装置用半導体装置(アクティブ基板)の平面図を示し、図2に図1のA−A’線上とB−B’線上及びC−C’線上の製造工程の断面図を示す。同様に第2の実施例は図3と図4、第3の実施例は図5と図6、第4の実施例は図7と図8、第5の実施例は図9と図10、第6の実施例は図11と図12、第7の実施例は図13と図14、第8の実施例は図15と図16、第9の実施例は図17と図18、第10の実施例は図19と図20とで夫々アクティブ基板の平面図と製造工程の断面図を示す。なお従来例と同一の部位については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
(第1の実施例)
【0061】
第1の実施例では従来例と同様に先ずガラス基板2の一主面上にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.3μm程度の第1の金属層として例えばCr,Ta,Mo等あるいはそれらの合金やシリサイドを被着する。以降の説明で明確になるが本発明においてはゲート絶縁層の側面に形成される絶縁層に有機絶縁層を選択する場合には走査線材料がもたらす制約はほとんど無いが、ゲート絶縁層の側面に形成される絶縁層に陽極酸化層を選択する場合にはその陽極酸化層が絶縁性を保有する必要があり、その場合にはTa単体では抵抗が高いこととAL単体では耐熱性が乏しいことを考慮すると、走査線の低抵抗化のために走査線の構成としてはAL(Zr,Ta,Nd)合金等の単層構成あるいはAL/Ta,Ta/AL/Ta,AL/AL(Ta,Zr,Nd)合金等の積層構成が選択可能である。なおAL(Ta,Zr,Nd)は数%以下のTa,ZrあるいはNd等が添加された耐熱性の高いAL合金を意味している。
【0062】
次にガラス基板2の全面にPCVD装置を用いてゲート絶縁層となる第1のSiNx層30、不純物をほとんど含まず絶縁ゲート型トランジスタのチャネルとなる第1の非晶質シリコン層31、及びチャネルを保護する絶縁層となる第2のSiNx層32と3種類の薄膜層を例えば、0.3−0.05−0.1μm程度の膜厚で順次被着し、そして図1(a)と図2(a)に示したように保護絶縁層形成領域、すなわちゲート電極11A上の領域81Aの膜厚が例えば2μmで、走査線11と蓄積容量線16に対応した領域81B上の膜厚1μmより厚い感光性樹脂パターン81A,81Bをハーフトーン露光技術により形成し、感光性樹脂パターン81A,81Bをマスクとしてチャネル保護層32、第1の非晶質シリコン層31、ゲート絶縁層30及び第1の金属層を選択的に除去してガラス基板2を露出する。走査線11の線幅は抵抗値の関係から最小でも通常10μm以上の大きさを有するので81B(中間調領域)を形成するためのフォトマスクの作製もその仕上がり寸法の精度管理も容易である。
【0063】
続いて酸素プラズマ等の灰化手段により上記感光性樹脂パターン81A,81Bを1μm以上膜減りさせると感光性樹脂パターン81Bが消失して第2のSiNx層32A,32B(図示せず)が露出すると共に保護絶縁層形成領域上にのみ感光性樹脂パターン81Cを選択的に形成することができる。感光性樹脂パターン81C(黒領域)、すなわちチャネル保護層のパターン幅はソース・ドレイン配線間の寸法にマスク合わせ精度を加算したものであるから、ソース・ドレイン配線間を4〜6μm、合わせ精度を±3μmとすると最小でも10〜12μmとなり寸法精度としては厳しいものではない。しかしながらレジストパターン81Aから81Cへの変換時にレジストパターンが等方的に1μm膜減りすると、寸法が2μm小さくなるだけでなく、後続のソース・ドレイン配線形成時のマスク合わせ精度が1μm小さくなって±2μmとなり、前者よりも後者の影響がプロセス的には厳しいものとなる。したがって上記酸素プラズマ処理ではパターン寸法の変化を抑制するため異方性を強めることが望ましい。具体的にはRIE(Reactive Ion Etching)方式、さらに高密度のプラズマ源を有するICP(Inductive Coupled Plasama)方式やTCP(Transfer Coupled Plasama)方式の酸素プラズマ処理がより望ましい。あるいはレジストパターンの寸法変化量を見込んでレジストパターン81Aのパターン寸法をあらかじめ大きく設計する、またはレジストパターン81Aのパターン寸法が大きくなるような露光・現像条件でプロセス的な対応を図る等の処置が望ましい。そして図1(b)と図2(b)に示したように感光性樹脂パターン81Cをマスクとして第2のSiNx層32Aをゲート電極11Aよりも幅細く選択的に食刻して第2のSiNx層32D(エッチストップ層、チャネル保護層、保護絶縁層)とするとともに走査線11上の第1の非晶質シリコン層31Aと蓄積容量線16上の第1の非晶質シリコン層31Bを露出する。保護絶縁層形成領域、すなわち感光性樹脂パターン81C(黒領域)の大きさは最小寸法でも10μmの大きさを有し、白領域と黒領域以外の領域をハーフトーン露光領域とするフォトマスクの作製が容易なだけでなく、チャネルエッチ型の絶縁ゲートトランジスタと比較すると絶縁ゲート型トランジスタのON電流を決定するのはチャネル保護絶縁層32Dの寸法であってソース・ドレイン配線12,21間の寸法ではないことからもプロセス管理がさらに容易となることを理解されたい。具体的には例えばチャネルエッチ型においてソース・ドレイン配線間の寸法が5±1μmとなり、エッチストップ型における保護絶縁層の寸法が10±1μmとなるような同一の露光・現像条件の下ではON電流の変動量は略半減する。
【0064】
前記感光性樹脂パターン81Cを除去した後、図1(c)と図2(c)に示したようにゲート電極11Aの側面に絶縁層76を形成する。このためには図21に示したように、走査線11(蓄積容量線16も同様であるがここでは図示を略す)を並列に束ねる配線77とガラス基板2の外周部で電着または陽極酸化時に電位を与えるための接続パターン78が必要であり、さらにプラズマCVDによる非晶質シリコン層31とシリコン窒化層30,32の適当なマスク手段を用いた製膜領域79が接続パターン78より内側に限定され、少なくとも接続パターン78が露出している必要がある。接続パターン78に鰐口クリップ等の接続手段を用いて+(プラス)電位を与えてエチレングリコールを主成分とする化成液中にガラス基板2を浸透させて陽極酸化を行うと走査線11がAL系の合金であれば、例えば化成電圧200Vで0.3μmの膜厚を有するアルミナ(AL2O3)が形成される。電着の場合には文献、月間「高分子加工」2002年11月号にも示されているようにペンダントカルボシキル基含有ポリイミド電着液を用いて電着電圧数Vで0.3μmの膜厚を有するポリイミド樹脂層が形成される。なお絶縁層76を形成することにより走査線11上のゲート絶縁層30Aに生じているピンホールが絶縁層であるアルミナまたはポリイミド樹脂で埋められるため、後述するソース・ドレイン配線12,21との間の層間短絡が抑制される副次的な効果もあることを忘れてはならない。
【0065】
その後、PCVD装置を用いてガラス基板2の全面に不純物として例えば燐を含む第2の非晶質シリコン層33を例えば0.05μm程度の膜厚で被着した後、図1(d)と図2(d)に示したように画像表示部外の領域で微細加工技術により走査線11上に開口部63Aと蓄積容量線16上または蓄積容量線16を並列に束ねた電極の電極端子上に開口部65Aを形成し,開口部63A内の第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31Aとゲート絶縁層30Aを選択的に除去して走査線の一部73と、開口部65A内の第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31Bとゲート絶縁層30Bを選択的に除去して蓄積容量線16の一部75を露出する。
【0066】
引き続き、ソース・ドレイン配線の形成工程ではSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の陽極酸化可能な耐熱金属層として例えばTi,Ta等の耐熱金属薄膜層34を、そして膜厚0.3μm程度の同じく陽極酸化可能な低抵抗配線層としてAL薄膜層35を、さらに膜厚0.1μm程度の同じく陽極酸化可能な中間導電層としてTa等の耐熱金属薄膜層36を順次被着する。そしてこれら3層の薄膜よりなるソース・ドレイン配線材と第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31A,31Bを微細加工技術により感光性樹脂パターンを用いて順次食刻してゲート絶縁層30A,30Bを露出し、図1(e)と図2(e)に示したように34A,35A及び36Aの積層よりなる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース電極も兼ねる信号線12を選択的に形成する。ソース・ドレイン配線12,21はオフセットして動作不能とならないためにチャネル保護層32Dと一部重なって形成されるのは言うまでも無い。なお、通常は電池作用に伴う副作用を回避するためソース・ドレイン配線12,21の形成と同時に走査線の一部73を含んで走査線の電極端子5も同時に形成するが、電極端子5は必須ではないので後続工程で透明導電性の電極端子5Aを直接形成しても良い。ソース・ドレイン配線12,21の構成としては抵抗値の制約が緩いのであれば簡素化してTa単層とすることが合理的であり、またNdを添加したAL合金では化学的電位が下がりアルカリ溶液中でのITOとの化学腐食反応が抑制されるので、この場合には中間導電層36が不要となりソース・ドレイン配線12,21の積層構造を2層構成とすることが可能で、ソース・ドレイン配線12,21の構成が若干ではあるが簡素化される。これはITOに換えてIZOを採用しても同様である。
【0067】
ソース・ドレイン配線12,21の形成後、ガラス基板2の全面にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.2μm程度の透明導電層として例えばITOを被着し、図1(f)と図2(f)に示したように微細加工技術によりドレイン電極21の中間導電層36Aの一部を含んでガラス基板2上に絵素電極22を選択的に形成する。この時、画像表示部外の領域で走査線の電極端子5上と信号線の一部である電極端子6上にも透明導電層パターンを形成して透明導電性の電極端子5A,6Aとする。先述したように電極端子5を形成せず、この時に開口部63Aを含んで直接電極端子5Aを形成しても良い。なおここでは従来例と同様に透明導電性の短絡線40を設け、電極端子5A,6Aと短絡線40との間を細長いストライプ状に形成することにより高抵抗化して静電気対策用の高抵抗としている。
【0068】
引き続き、図1(g)と図2(g)に示したように絵素電極22の選択的パターン形成に用いられた感光性樹脂パターン83Aをマスクとして光を照射しながらソース・ドレイン配線12,21を陽極酸化してその表面に酸化層を形成する。この時に電極端子5A,6Aは感光性樹脂パターン83B,83Cで保護される。ソース・ドレイン配線12,21の上面にはTaが、また側面にはTa,AL,Ti及び第2の非晶質シリコン層33Aの積層が露出しており、陽極酸化によって第2の非晶質シリコン層33Aは不純物を含む酸化シリコン層(SiO2)66に、Tiは半導体である酸化チタン(TiO2)68に、ALは絶縁層であるアルミナ(AL2O3)69に、そしてTaは絶縁層である5酸化タンタル(Ta2O5)70に夫々変質する。酸化チタン層68は絶縁層ではないが膜厚が極めて薄く露出面積も小さいのでパシベーション上はまず問題とならないが、耐熱金属薄膜層34AもTaを選択しておくことが望ましい。しかしながらTaはTiと異なり下地の表面酸化層を吸収してオーミック接触を容易にする機能に欠ける特性に注意する必要がある。
【0069】
ドレイン配線21上にも良好な膜質の陽極酸化層を形成するためには光を照射しながら陽極酸化を実施することが陽極酸化工程の重要なポイントとなることは先行例にも開示されている。具体的には1万ルックス程度の十分強力な光を照射して絶縁ゲート型トランジスタのリーク電流がμAを越えればドレイン電極21の面積から計算して10mA/cm2程度の陽極酸化で良好な膜質を得るための電流密度が得られる。しかしながらドレイン配線21上の陽極酸化層の膜質が不十分なものであっても通常、十分な信頼性が得られる理由は液晶セルに印可される駆動信号は基本的に交流であり、対向電極14と絵素電極22(ドレイン電極21)との間には直流電圧成分が少なくなるように対向電極14の電圧は画像検査時に調整されるので(フリッカ低減調整)、基本原理的には信号線12上にのみ直流成分が流れないように絶縁層を形成しておけば良いからである。
【0070】
陽極酸化で形成される5酸化タンタル70、アルミナ69、酸化チタン68、酸化シリコン層66の各酸化層の膜厚は配線のパシベーションとしては0.1〜0.2μm程度で十分であり、エチレングリコール等の化成液を用いて印可電圧は同じく100V超で実現する。ソース・ドレイン配線12,21の陽極酸化に当たって留意すべき事項は、図示はしないが全ての信号線12は電気的に並列または直列に形成されている必要があり、後に続く製造工程の何処かでこの直並列を解除しないとアクティブ基板2の電気検査のみならず、液晶表示装置としての実動作に支障があることは言うまでもないだろう。解除手段としてはレーザ光の照射による蒸散、またはスクライブによる機械的切除が簡易的であるが詳細な説明は省略する。
【0071】
絵素電極22を感光性樹脂パターン83Aで覆っておくのは絵素電極22を陽極酸化する必要が無いだけでなく、絶縁ゲート型トランジスタを経由してドレイン電極21に流れる化成電流を必要以上に大きく確保しなくて済むためである。
【0072】
最後に前記感光性樹脂パターン83A〜83Cを除去して図1(h)と図2(h)に示したようにアクティブ基板2(表示装置用半導体装置)として完成する。このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第1の実施例が完了する。蓄積容量15の構成に関しては、図1(h)に示したように蓄積容量線16と絵素電極22とがゲート絶縁層30Bを介して平面的に重なることで(右下がり斜線部51)構成している例を例示しているが、蓄積容量15の構成はこれに限られるものではなく、絵素電極22と前段の走査線11との間にゲート絶縁層30Aを含む絶縁層を介して構成しても良い。またその他の構成も可能であるが詳細な説明は省略する。同様に走査線11へのコンタクト形成工程を有するので、透明導電層以外の導電性材料あるいは半導体層を用いて静電気対策を行うことも容易である。
【0073】
第1の実施例ではソース・ドレイン配線形成工程に引き続いて絵素電極形成工程が行われるので、ソース配線と絵素電極の短絡による歩留低下が生じ易く、また走査線との重なりも寄生容量として作用するので絵素電極を大きくして開口率を高めようとするには無理がある。そこで高開口率化のために厚い透明樹脂を用いてソース・ドレイン配線のパシベーションとした液晶表示装置を第2の実施例として説明する。
(第2の実施例)
【0074】
第2の実施例では図3(c)と図4(c)に示したようにゲート電極11Aの側面に絶縁層76を形成するまでは第1の実施例と同一の製造工程で進行する。その後PCVD装置を用いてガラス基板2の全面に不純物として例えば燐を含む第2の非晶質シリコン層33を例えば0.05μm程度の膜厚で被着した後、SPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の耐熱金属層として例えばTi,Ta等の耐熱金属薄膜層34を、そして膜厚0.3μm程度の低抵抗配線層としてAL薄膜層35を、さらに膜厚0.1μm程度の中間導電層としてTa等の耐熱金属薄膜層36を順次被着する。そしてこれら3層の薄膜よりなるソース・ドレイン配線材と第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31A,31Bを微細加工技術により感光性樹脂パターンを用いて順次食刻してゲート絶縁層30A,30Bを露出し、図3(d)と図4(d)に示したように34A,35A及び36Aの積層よりなる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース電極も兼ねる信号線12を選択的に形成する。なおここでもソース・ドレイン配線12,21の構成としては抵抗値の制約が緩いのであれば簡素化してTa単層とすることも可能であり、またNdを添加したAL合金を選択してソース・ドレイン配線12,21の積層構造を2層構成とすることも可能である。
【0075】
引き続き、図3(e)と図4(e)に示したようにガラス基板2の全面に透明絶縁層として透明性と耐熱性に優れた感光性アクリル樹脂39を1.5μm以上の厚みで、好ましくは3μm程度の厚みで塗布し、フォトマスクを用いた選択的紫外線照射によりドレイン電極21上と画像表示部外の領域で走査線の一部5上と信号線の一部6上と蓄積容量線の電極端子形成領域上にそれぞれ開口部62,63,64,65を形成する。そしてポストベークの後、感光性アクリル樹脂39をマスクとして開口部63,65内のゲート絶縁層30A,30Bを夫々選択的に除去して走査線の一部73(5)と蓄積容量線の一部75を露出する。開口部62,64内には現像直後からドレイン電極21の一部と信号線の一部74(6)とが露出している。なお、開口率は若干低下するが感光性アクリル樹脂39を用いず、パシベーション絶縁層として透明絶縁層としてSiNx層を採用し、通常の感光性樹脂を用いてSiNx層に上記した開口部62,63,64,65を形成しても良いことは明白である。
【0076】
最後にガラス基板2の全面にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.2μm程度の透明導電層として例えばITOを被着し、図3(f)と図4(f)に示したように微細加工技術により開口部62内に露出しているドレイン電極21の中間導電層36Aの一部を含んでアクリル樹脂39上に絵素電極22を選択的に形成する。感光性アクリル樹脂39が厚いので絵素電極22を目一杯大きく形成して走査線11や信号線12と一部重なってもクロストーク等の画質劣化は生じない。この時、開口部63内の走査線の一部73と開口部64内の信号線の一部74を含んで透明導電性の電極端子5A,6Aとする。なおここでは従来例と同様に電極端子5A,6Aの外側に透明導電性の短絡線40を設け、電極端子5A,6Aと短絡線40との間を細長いストライプ状に形成することにより高抵抗化して静電気対策としている。
【0077】
このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第2の実施例が完了する。蓄積容量15の構成に関しては図3(e)に示したように蓄積容量線16とドレイン電極21とがゲート絶縁層30Bと第1の非晶質シリコン層31Bと第2の非晶質シリコン層とを介して重なっている領域50(右下がり斜線部)が蓄積容量15を構成する場合を例示しており、ドレイン電極21と前段の走査線11とがゲート絶縁層30Aを介して蓄積容量15を構成することも可能であるが、ここではその詳細な説明は省略する。
【0078】
第1と第2の実施例では走査線の形成工程とチャネル保護層(エッチストップ層)の形成工程というパターン精度の低いレイヤにハーフトーン露光技術を適用して写真食刻工程の削減を行い4枚のフォトマスクでアクティブ基板を作製しているが、絵素電極と走査線の形成を1枚のフォトマスクで処理することによりさらに工程削減を推進して3枚のフォトマスクでアクティブ基板を作製する事が可能であるので、それを第3〜第5の実施例として説明する。
(第3の実施例)
【0079】
第3の実施例では先ずガラス基板2の一主面上にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.2μm程度の透明導電層91として例えばITOと、膜厚0.1〜0.3μm程度の第1の金属層92とを被着する。以降の説明で明確になるが第3〜第5の実施例においては走査線が透明導電層と金属層との積層であるため、陽極酸化では走査線の側面に絶縁層を形成することは不可能である。そこで絶縁層には電着より有機絶縁層を形成するので走査線材料としては透明導電層であるITOと電池反応を生じないような第1の金属層として例えばCr,Ta,Mo等の高融点金属あるいはそれらの合金やシリサイドが選ばれる。低抵抗化のためにALを採用するならばAL(Nd)合金の単層が最もシンプルで、次にTaを介在させてTa/AL(Zr,Hf)さらにはTa/Al/Taの積層と構成が複雑になる。
【0080】
次に、ガラス基板2の全面にPCVD装置を用いてゲート絶縁層となる第1のSiNx層30、不純物をほとんど含まず絶縁ゲート型トランジスタのチャネルとなる第1の非晶質シリコン層31、及びチャネルを保護する絶縁層となる第2のSiNx層32と3種類の薄膜層を例えば、0.3−0.05−0.1μm程度の膜厚で順次被着し、そして図5(a)と図6(a)に示したように保護絶縁層形成領域、すなわちゲート電極11A上の領域82Aの膜厚が例えば2μmで、ゲート電極11Aも兼ねる走査線11と擬似絵素電極93と擬似電極端子94,95に対応した感光性樹脂パターン82Bの膜厚1μmより厚い感光性樹脂パターン82A,82Bをハーフトーン露光技術により形成し、感光性樹脂パターン82A,82Bをマスクとして第2のSiNx層(チャネル保護層)32、第1の非晶質シリコン層31、ゲート絶縁層30及び第1の金属層92に加えて透明導電層91をも選択的に除去してガラス基板2を露出する。
【0081】
このようにしてゲート電極11Aも兼ねる走査線11と擬似絵素電極93と擬似電極端子94,95とに対応した多層膜パターンを得た後、続いて酸素プラズマ等の灰化手段により上記感光性樹脂パターン82A,82Bを1μm以上膜減りさせると感光性樹脂パターン82Bが消失し、第2のSiNx層32A〜32Cが露出すると共に保護絶縁層形成領域上にのみ感光性樹脂パターン82Cを選択的に形成することができる。上記酸素プラズマ処理では後続のソース・ドレイン配線形成工程におけるマスク合わせ精度が低下しないように異方性を強めてパターン寸法の変化を抑制することが望ましいことは既に述べた通りである。そして図5(b)と図6(b)に示したように感光性樹脂パターン82Cをマスクとして第2のSiNx層32A〜32Cを選択的に食刻してゲート電極11Aよりもパターン幅の細い第2のSiNx層32Dをゲート電極11A上に残すとともに走査線11上と擬似電極端子94上には第1の非晶質シリコン層31Aを、擬似絵素電極93上には第1の非晶質シリコン層31Bを、そして擬似電極端子95上には第1の非晶質シリコン層31Cを夫々露出する。
【0082】
引き続き前記感光性樹脂パターン82Cを除去した後、図5(c)と図6(c)に示したようにゲート電極11Aの側面に絶縁層76を形成する。このためには図21に示した接続パターン78に鰐口クリップ等の接続手段を用いて走査線11に+(プラス)電位を与えるようにするが電着液の組成によっては−(マイナス)電位を与えても良い。そして有機絶縁層として例えば電着電圧数Vで0.3μmの膜厚を有するポリイミド樹脂層を形成する。擬似絵素電極93は電気的に孤立しているので擬似絵素電極93の周囲には絶縁層76は形成されない。
【0083】
その後、PCVD装置を用いてガラス基板2の全面に不純物として例えば燐を含む第2の非晶質シリコン層33を例えば0.05μm程度の膜厚で被着し、図5(d)と図6(d)に示したように感光性樹脂パターン88を用いた微細加工技術により擬似絵素電極93上に開口部38と画像表示部外の領域で走査線11の擬似電極端子94上に開口部63Aと信号線の擬似電極端子95上に開口部64Aとを形成し、前記開口部内の第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31A〜31Cとゲート絶縁層30A〜30Cに加えて第1の金属層92A〜92Cをも選択的に除去して透明導電層を露出すると透明導電層よりなる走査線の電極端子5Aと信号線の電極端子6Aと絵素電極22が得られる。
【0084】
最後にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の耐熱金属層として例えばTi,Ta等の耐熱金属薄膜層34を、そして膜厚0.3μm程度の低抵抗配線層としてAL薄膜層35を順次被着する。そしてこれら2層の薄膜よりなるソース・ドレイン配線材と第2の非晶質シリコン層33Aと第1の非晶質シリコン層31Aを微細加工技術により感光性樹脂パターン85を用いて順次食刻してゲート絶縁層30Aを露出し、図5(e)と図6(e)に示したように絵素電極22の一部を含んで34Aと35Aとの積層よりなる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21と信号線の電極端子6Aの一部を含んでソース電極も兼ねる信号線12を選択的に形成する。走査線の電極端子5Aと信号線の電極端子6Aはソース・ドレイン配線12,21の食刻が終るとガラス基板2上に露出して形成されることが理解されよう。なおソース・ドレイン配線12,21の構成としては抵抗値の制約が緩いのであれば簡素化してTa,Cr,MoW等の単層とすることも可能である。
【0085】
このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第3の実施例が完了する。第3の実施例では感光性樹脂パターン85は液晶に接しているので、感光性樹脂パターン85はノボラック系の樹脂を主成分とする通常の感光性樹脂ではなく、純度が高く主成分にアクリル樹脂やポリイミド樹脂を含む耐熱性の高い感光性有機絶縁層を用いることが大切であり、材質によっては加熱することで流動化させてソース・ドレイン配線12,21の側面を覆うように構成することも可能で、この場合には液晶パネルとして信頼性が一段と向上する。蓄積容量15の構成に関しては図5(e)に示したように、ソース・ドレイン配線12,21と同時に絵素電極22の一部を含んで形成された蓄積電極72と前段の走査線11に設けられた突起部とがゲート絶縁層30Aと第1の非晶質シリコン層31Aと第2の非晶質シリコン層とを介して平面的に重なることで構成している例(右下がり斜線部52)を例示しているが、蓄積容量15の構成はこれに限られるものではなく、第1の実施例と同じように走査線11と同時に形成される共通容量線16とドレイン電極21との間にゲート絶縁層30Bを含む絶縁層を介して構成しても良い。静電気対策線40は電極端子5A,6Aに接続された透明導電層で構成しているが、ゲート絶縁層30A〜30Cへの開口部形成工程が付与されているのでその他の静電気対策も可能である。
【0086】
第3の実施例ではこのように走査線の電極端子と信号線の電極端子がともに透明導電層であるデバイス構成上の制約が生ずるが、その制約を解除するデバイス・プロセスも可能であり、それを第4、第5の実施例として説明する。
(第4の実施例)
【0087】
第4の実施例では、図7(d)と図8(d)に示したようにコンタクト形成工程までは第3の実施例とほぼ同一の製造工程で進行する。ただし後述する理由で擬似電極端子95は必ずしも必要ではない。その後ソース・ドレイン配線の形成工程ではSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の耐熱金属層として例えばTi,Ta等の耐熱金属薄膜層34を、そして膜厚0.3μm程度の低抵抗配線層としてAL薄膜層35を順次被着する。そしてこれら2層の薄膜よりなるソース・ドレイン配線材と第2の非晶質シリコン層33Aと第1の非晶質シリコン層31Aを微細加工技術により感光性樹脂パターン86を用いて順次食刻してゲート絶縁層30Aを露出し、図7(e)と図8(e)に示したように絵素電極22の一部を含んで34Aと35Aとの積層よりなる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース配線も兼ねる信号線12を選択的に形成し、ソース・ドレイン配線12,21の形成と同時に露出している走査線の一部5Aを含んで走査線の電極端子5と信号線の一部よりなる電極端子6も同時に形成する。すなわち第3の実施例のように擬似電極端子95は必ずしも必要ではない。この時に信号線12上の86Aの膜厚が例えば3μmとドレイン電極21上と電極端子5,6上と蓄積電極72上の86Bの膜厚1.5μmよりも厚い感光性樹脂パターン86A,86Bをハーフトーン露光技術により形成しておくことが第4の実施例の重要な特徴である。電極端子5,6に対応した86Bの最小寸法は数10μmと大きく、フォトマスク製作もまたその仕上がり寸法管理も極めて容易であるが、信号線12に対応した領域86Aの最小寸法は4〜8μmと比較的寸法精度が高いのでハーフトーン領域としては細いスリットパターンを必要とする。しかしながら従来例で説明したように1回の露光処理と2回の食刻処理で形成するソース・ドレイン配線12,21と比較すると本発明のソース・ドレイン配線12,21は1回の露光処理と1回の食刻処理で形成されるためにパターン幅の変動する要因が少なく、ソース・ドレイン配線12,21の寸法管理も、ソース・ドレイン配線12,21間すなわちチャネル長の寸法管理も従来のハーフトーン露光技術よりはパターン精度の管理が容易である。またチャネルエッチ型の絶縁ゲートトランジスタと比較すると絶縁ゲート型トランジスタのON電流を決定するのはチャネル保護絶縁層32Dの寸法であってソース・ドレイン配線12,21間の寸法ではないことからもプロセス管理がさらに容易となることを理解されたい。
【0088】
ソース・ドレイン配線12,21の形成後、酸素プラズマ等の灰化手段により上記感光性樹脂パターン86A,86Bを1.5μm以上膜減りさせると感光性樹脂パターン86Bが消失し、図7(f)と図8(f)に示したようにドレイン電極21と電極端子5,6が露出すると共に信号線12上にのみ感光性樹脂パターン86Cを選択的に形成することができるが、上記酸素プラズマ処理で感光性樹脂パターン86Cのパターン幅が細くなると信号線12の上面が露出して信頼性が低下するので異方性を強めてパターン寸法の変化を抑制することが望ましい。なおソース・ドレイン配線12,21の構成としては抵抗値の制約が緩いのであれば簡素化してTa,Cr,Mo等の単層とすることも可能である。
【0089】
このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第4の実施例が完了する。第4の実施例でも感光性樹脂パターン86Cは液晶に接しているので感光性樹脂パターン86Cはノボラック系の樹脂を主成分とする通常の感光性樹脂ではなく、純度が高く主成分にアクリル樹脂やポリイミド樹脂を含む耐熱性の高い感光性有機絶縁層を用いることが大切であり、材質によっては加熱することで流動化して信号線12の側面を覆うように構成することも可能で、この場合には液晶パネルとして信頼性が一段と向上する。蓄積容量15の構成に関しては図7(f)に示したように、ソース・ドレイン配線12,21と同時に絵素電極22の一部を含んで形成された蓄積電極72と前段の走査線11に設けられた突起部とがゲート絶縁層30Aと第1の非晶質シリコン層31Aと第2の非晶質シリコン層とを介して平面的に重なることで構成している例(右下がり斜線部52)を例示している。なお、走査線の一部5A及び信号線12下に形成された透明導電性のパターン6A(擬似電極端子91C)と短絡線40とを接続する透明導電層パターンはその形状を細長い線状とすることで静電気対策における高抵抗配線とすることが可能であるが、その他の導電性部材を用いた静電気対策も勿論可能である。
【0090】
本発明の第4の実施例では信号線12上のみに有機絶縁層を形成してドレイン電極21は導電性を保ったまま露出しているが、これでも十分な信頼性が得られる理由は液晶セルに印可される駆動信号は基本的に交流であり、対向電極14と絵素電極22との間には直流電圧成分が少なくなるように対向電極14の電圧は画像検査時に調整されるので(フリッカ低減調整)、従って信号線12上にのみ直流成分が流れないように絶縁層を形成しておけば良いからである。
【0091】
本発明の第3と第4の実施例では有機絶縁層を夫々ソース・ドレイン配線上と信号線上にのみ選択的に形成することで製造工程の削減を推進しているが、有機絶縁層の厚みが通常は1μm以上あるので高精細パネルで画素が小さい場合にはラビング布を用いた配向膜の配向処理でその段差が非配向状態をもたらす、あるいは液晶セルのギャップ精度の確保に支障が出る恐れもある。そこで第5の実施例では最小限度の工程数の追加で有機絶縁層に変わるパシベーション技術を具備させるものである。
(第5の実施例)
【0092】
第5の実施例では、図9(d)と図10(d)に示したようにコンタクト形成工程までは第3、第4の実施例とほぼ同一のプロセスで進行する。その後ソース・ドレイン配線の形成工程ではSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の陽極酸化可能な耐熱金属層として例えばTi,Ta等の耐熱金属薄膜層34を、そして膜厚0.3μm程度の同じく陽極酸化可能な低抵抗配線層としてAL薄膜層35を順次被着する。そしてこれら2層の薄膜よりなるソース・ドレイン配線材と第2の非晶質シリコン層33Aと第1の非晶質シリコン層31Aとを微細加工技術により感光性樹脂パターン87を用いて順次食刻してゲート絶縁層30Aを露出し、図9(e)と図10(e)に示したように絵素電極22の一部を含んで34Aと35Aの積層よりなる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース配線も兼ねる信号線12を選択的に形成し、ソース・ドレイン配線12,21の形成と同時に露出している走査線の一部5Aを含んで走査線の電極端子5と信号線の一部よりなる電極端子6も形成する。この時に電極端子5,6上の87Aの膜厚(黒領域)が例えば3μmとソース・ドレイン配線12,21と蓄積電極72に対応した領域87B(中間調領域)の膜厚1.5μmよりも厚い感光性樹脂パターン87A,87Bをハーフトーン露光技術により形成しておくことが第5の実施例の重要な特徴である。
【0093】
ソース・ドレイン配線12,21の形成後、酸素プラズマ等の灰化手段により上記感光性樹脂パターン87A,87Bを1.5μm以上膜減りさせると感光性樹脂パターン87Bが消失してソース・ドレイン配線12,21と蓄積電極72が露出すると共に電極端子5,6上にのみ感光性樹脂パターン87Cを選択的に形成することができる。上記酸素プラズマ処理で感光性樹脂パターン87Cのパターン幅が細くなっても大きなパターン寸法を有する電極端子5,6の周囲に陽極酸化層が形成されるだけで、電気特性と歩留及び品質に与える影響は殆ど無いのは特筆すべき特徴である。そして感光性樹脂パターン87Cをマスクとして光を照射しながら図9(f)と図10(f)に示したようにソース・ドレイン配線12,21を陽極酸化して酸化層68,69を形成するとともにソース・ドレイン配線12,21の下側面に露出している第2の非晶質シリコン層33Bを陽極酸化して絶縁層である酸化シリコン層(SiO2)66を形成する。
【0094】
陽極酸化終了後、感光性樹脂パターン87Cを除去すると図9(g)と図10(g)に示したようにその側面に陽極酸化層を形成された低抵抗薄膜層35Aよりなる電極端子5,6が露出する。走査線の電極端子6の側面は静電気対策用の高抵抗短絡線40(91C)を経由して陽極酸化電流が流れるので信号線の電極端子5と比べると側面に形成された陽極酸化層の厚みは薄くなることを理解されたい。なおソース・ドレイン配線12,21の構成としては抵抗値の制約が緩いのであれば簡素化して陽極酸化可能なTa単層とすることも可能である。このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第5の実施形態が完了する。蓄積容量15の構成に関しては図9(g)に示したように、ソース・ドレイン配線12,21と同時に絵素電極22の一部を含んで形成された蓄積電極72と前段の走査線11に設けられた突起部とがゲート絶縁層30Aと第1の非晶質シリコン層31Aと第2の非晶質シリコン層とを介して平面的に重なることで構成している例(右下がり斜線部52)を例示している。
【0095】
第5の実施例ではこのように、ソース・ドレイン配線12,21と第2の非晶質シリコン層33Bの陽極酸化時にドレイン電極21と電気的に繋がっている絵素電極22も露出しているために絵素電極22も同時に陽極酸化される点が第1の実施例と大きく異なる。このため絵素電極22を構成する透明導電層の膜質によっては陽極酸化によって抵抗値の増大することもあり、その場合には透明導電層の製膜条件を適宜変更して酸素不足の膜質としておく必要があるが陽極酸化で透明導電層の透明度が低下することはない。また、ドレイン電極21と絵素電極22と蓄積電極72を陽極酸化するための電流も絶縁ゲート型トランジスタのチャネルを通って供給されるが、絵素電極22の面積が大きいために大きな化成電流または長時間の化成が必要となり、いくら強い外光を照射してもチャネル部の抵抗が障害となり、ドレイン電極21と蓄積電極72上に信号線12上と同等の膜質と膜厚の陽極酸化層を形成することは化成時間の延長だけでは対応困難である。しかしながらドレイン配線21上に形成される陽極酸化層が多少不完全であっても実用上は支障の無い信頼性が得られることが多い。なぜならば先述したように信号線12上にのみ直流成分が流れないように絶縁層を形成しておけば良いからである。
【0096】
以上説明した液晶表示装置はTN型の液晶セルを用いたものであったが、絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された一対の対向電極と絵素電極とで横方向の電界を制御するIPS(In−Plain−Swticing)方式の液晶表示装置においても本発明で提案する工程削減は有用であるので、それを以降の実施例で説明する。
(第6の実施例)
【0097】
第6の実施例では図11(e)と図12(e)に示したようにガラス基板2の全面に透明性と耐熱性に優れた透明樹脂として感光性アクリル樹脂39を1.5μm以上の厚みで、好ましくは3μm程度の厚みで塗布し、フォトマスクを用いた選択的紫外線照射によりドレイン電極21上と画像表示部外の領域で走査線の一部5上と信号線の一部6上と蓄積容量線の電極端子形成領域にそれぞれ開口部62,63,64,65を形成してポストベークの後、感光性アクリル樹脂39をマスクとして開口部63,65内のゲート絶縁層30A,30Bを選択的に除去して夫々走査線の一部73(5)と蓄積容量線の一部75を露出するまでは第2の実施例と同一の製造工程で進行する。開口部62,64内には現像直後からドレイン電極21と信号線の一部74(6)とが露出している。
【0098】
続いてガラス基板2の全面にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.2μm程度の透明導電層として例えばITOを被着し、図11(f)と図12(f)に示したように微細加工技術により開口部62内に露出しているドレイン電極21の中間導電層36Aの一部を含んで透明樹脂39上に絵素電極41と、走査線11上と信号線12上を含んで対向電極42を選択的に形成する。この時、開口部63内の走査線の一部73と開口部64内の信号線の一部74を含んで透明導電性の電極端子5A,6Aとし、従来例と同様に透明導電性の短絡線40を設け、電極端子5A,6Aと短絡線40との間を細長いストライプ状に形成することにより高抵抗化して静電気対策としている。
【0099】
IPS型の液晶表示装置においては絵素電極41と対向電極42との間隙は表示に寄与するが、絵素電極41と対向電極42そのものは電極内の電位が一定であって表示に寄与しないので、絵素電極41と対向電極42を透明導電層で形成することは必ずしも最適の選択ではない。透明導電層に代えて金属性の例えばTi,Cr,MoW合金を用いると抵抗値が下がるので、絵素電極41と対向電極42の膜厚を薄くすることが出来て配向性が向上する、あるいはTi/Al合金の積層を選択することにより、ソース・ドレイン配線12,21の上層部にTiやTa等の中間金属層を配置する必要が無くなりソース・ドレイン配線12,21の構成が簡素化されるからである。ただし、金属性の電極を選択した場合には上記した静電気対策とは別の静電気対策を実施しないと高抵抗化が困難である。絵素電極41と対向電極42に透明導電層を採用するメリットが大きいのは、TN型液晶パネルとIPS型液晶パネルとを同時に生産しているような量産工場において、スパッタ装置のターゲット交換が不要である、あるいはスパッタ装置を2種類必要としない等の理由による。
【0100】
このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第6の実施例が完了する。蓄積容量15の構成に関しては図11(d)に示したように蓄積容量線16とドレイン電極21とがゲート絶縁層30Bと第1の非晶質シリコン層31Bと第2の非晶質シリコン層とを介して重なっている領域50(右下がり斜線部)が蓄積容量15を構成する場合を例示しており、ドレイン電極21と前段の走査線11とがゲート絶縁層30Aを介して蓄積容量15を構成することも可能である。
【0101】
第6の実施例では従来は光学的に無効であった走査線11上と信号線12上にも対向電極を配置することが可能で、この結果表示に寄与する領域の拡大が可能となり高開口率のIPS型液晶パネルが得られるが、これ以上の製造工程数の削減は容易ではない。そこでパシベーション形成を合理化して製造工程数の削減を推進した発明を第7と第8の実施例で説明する。
(第7の実施例)
【0102】
第7の実施例では従来例と同様に先ずガラス基板2の一主面上にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.3μm程度の第1の金属層として例えばCr,Ta,Mo等あるいはそれらの合金やシリサイドを被着する。
【0103】
次に、ガラス基板2の全面にPCVD装置を用いてゲート絶縁層となる第1のSiNx層30、不純物をほとんど含まず絶縁ゲート型トランジスタのチャネルとなる第1の非晶質シリコン層31、及びチャネルを保護する絶縁層となる第2のSiNx層32と3種類の薄膜層を例えば、0.3−0.05−0.1μm程度の膜厚で順次被着し、そして図13(a)と図14(a)に示したように保護絶縁層形成領域、すなわちゲート電極11A上の領域84Aの膜厚が例えば2μmで、走査線11と蓄積容量線を兼ねる対向電極16に対応した領域84B上の膜厚1μmより厚い感光性樹脂パターン84A,84Bをハーフトーン露光技術により形成し、感光性樹脂パターン84A,84Bをマスクとして第2のSiNx層(チャネル保護層)32、第1の非晶質シリコン層31、ゲート絶縁層30及び第1の金属層を選択的に除去してガラス基板2を露出する。
【0104】
続いて、酸素プラズマ等の灰化手段により上記感光性樹脂パターン84A,84Bを1μm以上膜減りさせると感光性樹脂パターン84Bが消失して走査線11上には第2のSiNx層32Aが露出し、対向電極16上には第2のSiNx層32Bが露出する共に保護絶縁層形成領域上にのみ感光性樹脂パターン84Cを選択的に形成することができる。そこで図13(b)と図14(b)に示したように感光性樹脂パターン84Cをマスクとして第2のSiNx層32Aをゲート電極11Aよりも幅細く選択的に食刻して第2のSiNx層32Dとするとともに走査線11上には第1の非晶質シリコン層31Aを露出し、対向電極16上には第1の非晶質シリコン層31Bを露出する。
【0105】
前記感光性樹脂パターン84Cを除去した後、図13(c)と図14(c)に示したようにゲート電極11Aと対向電極16の側面に絶縁層76を形成する。このためには図21に示したように、走査線11(対向電極16も同様であるがここでは図示を略す)を並列に束ねる配線77とガラス基板2の外周部で電着または陽極酸化時に電位を与えるための接続パターン78が必要であり、さらにプラズマCVDによる非晶質シリコン層31とシリコン窒化層30,32の適当なマスク手段を用いた製膜領域79が接続パターン78より内側に限定され、少なくとも接続パターン78が露出している必要がある。絶縁層76には有機絶縁層と陽極酸化層の何れを採用しても良い。
【0106】
その後、PCVD装置を用いてガラス基板2の全面に不純物として例えば燐を含む第2の非晶質シリコン層33を例えば0.05μm程度の膜厚で被着した後、図13(d)と図14(d)に示したように画像表部外の領域で微細加工技術により走査線11上に開口部63Aと蓄積容量線16上または蓄積容量線16を並列に束ねた電極の電極端子上には開口部65Aを形成し,開口部63A内の第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31Aとゲート絶縁層30Aを選択的に除去して走査線の一部73と、開口部65A内の第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31Bとゲート絶縁層30Bを選択的に除去して蓄積容量線16の一部75を露出する。
【0107】
引き続き、ソース・ドレイン配線の形成工程ではSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の耐熱金属層として例えばTi,Ta等の耐熱金属薄膜層34を、そして膜厚0.3μm程度の低抵抗配線層としてAL薄膜層35を順次被着する。そしてこれら2層の薄膜よりなるソース・ドレイン配線材と第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31A,31Bとを微細加工技術により感光性樹脂パターン86を用いて順次食刻してゲート絶縁層30A,30Bを露出し、図13(e)と図14(e)に示したように34Aと35Aとの積層よりなり絵素電極となる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース配線も兼ねる信号線12を選択的に形成し、ソース・ドレイン配線12,21の形成と同時に露出している走査線の一部73を含んで走査線の電極端子5と信号線の一部よりなる電極端子6も同時に形成する。この時に信号線12上の86Aの膜厚が例えば3μmとドレイン電極21上と電極端子5,6上の86Bの膜厚1.5μmよりも厚い感光性樹脂パターン86A,86Bをハーフトーン露光技術により形成しておくことが第7の実施例の重要な特徴である。
【0108】
ソース・ドレイン配線12,21の形成後、酸素プラズマ等の灰化手段により上記感光性樹脂パターン86A,86Bを1.5μm以上膜減りさせると感光性樹脂パターン86Bが消失し、図13(f)と図14(f)に示したようにドレイン電極21と電極端子5,6が露出すると共に信号線12上にのみ感光性樹脂パターン86Cを選択的に形成することができるが、上記酸素プラズマ処理で感光性樹脂パターン86Cのパターン幅が細くなると信号線12の上面が露出して信頼性が低下するので異方性を強めてパターン寸法の変化を抑制することが望ましい。なおソース・ドレイン配線12,21の構成としては抵抗値の制約が緩いのであれば簡素化してTa,Cr,MoW合金等の単層とすることも可能である。
【0109】
このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第7の実施例が完了する。IPS型の液晶表示装置では以上の説明からも明らかなようにアクティ基板2上に透明導電性の絵素電極22は不要であり、またカラーフィルタの対向面上にも透明導電性の対向電極14は不要である。したがってソース・ドレイン配線12,21上の中間導電層も不要となる。第7の実施例でも感光性樹脂パターン86Cは液晶に接しているので感光性樹脂パターン86Cはノボラック系の樹脂を主成分とする通常の感光性樹脂ではなく、純度が高く主成分にアクリル樹脂やポリイミド樹脂を含む耐熱性の高い感光性有機絶縁層を用いることが大切である。蓄積容量15の構成に関しては図15(f)に示したように、絵素電極(ドレイン配線)21の一部と蓄積容量線も兼ねる対向電極16とがゲート絶縁層30Bと第1の非晶質シリコン層31Bと第2の非晶質シリコン層とを介して平面的に重なることで構成している例(右下がり斜線部50)を例示している。なお静電気対策については記載を省略している。
【0110】
本発明の第7の実施例では有機絶縁層を信号線上にのみ形成することで製造工程の削減を推進しているが、有機絶縁層の厚みが通常は1μm以上あるので高精細パネルで画素が小さい場合にはラビング布を用いた配向膜の配向処理でその段差が非配向状態をもたらす、あるいは液晶セルのギャップ精度の確保に支障が出る恐れもある。そこで第8の実施例では最小限度の工程数の追加で有機絶縁層に代わるパシベーション技術を具備させるものである。
(第8の実施例)
【0111】
第8の実施例では図15(d)と図16(d)に示したようにコンタクト形成工程までは第7の実施例とほぼ同一の製造工程で進行する。その後、ソース・ドレイン配線の形成工程ではSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の陽極酸化可能な耐熱金属層として例えばTi,Ta等の耐熱金属薄膜層34を、そして膜厚0.3μm程度の同じく陽極酸化可能な低抵抗配線層としてAL薄膜層35を順次被着する。そしてこれら2層の薄膜よりなるソース・ドレイン配線材と第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31A,31Bを微細加工技術により感光性樹脂パターン87を用いて順次食刻してゲート絶縁層30A,30Bを露出し、図15(e)と図16(e)に示したように34Aと35Aとの積層よりなり絵素電極となる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース配線も兼ねる信号線12を選択的に形成し、ソース・ドレイン配線12,21の形成と同時に露出している走査線の一部73を含んで走査線の電極端子5と信号線の一部よりなる電極端子6も形成する。この時に電極端子5,6上の87Aの膜厚(黒領域)が例えば3μmとソース・ドレイン配線12,21に対応した領域87B(中間調領域)の膜厚1.5μmよりも厚い感光性樹脂パターン87A,87Bをハーフトーン露光技術により形成しておくことが第8の実施例の重要な特徴である。
【0112】
ソース・ドレイン配線12,21の形成後、酸素プラズマ等の灰化手段により上記感光性樹脂パターン87A,87Bを1.5μm以上膜減りさせると感光性樹脂パターン87Bが消失してソース・ドレイン配線12,21が露出すると共に電極端子5,6上にのみ感光性樹脂パターン87Cを選択的に形成することができる。そこで感光性樹脂パターン87Cをマスクとして光を照射しながら図15(f)と図16(f)に示したようにソース・ドレイン配線12,21を陽極酸化して酸化層68,69を形成するとともにソース・ドレイン配線12,21の下側面に露出している第2の非晶質シリコン層33Aを陽極酸化して絶縁層である酸化シリコン層(SiO2)66を形成する。
【0113】
陽極酸化終了後、感光性樹脂パターン87Cを除去すると図15(g)と図16(g)に示したように低抵抗薄膜層35Aをその表面に有する電極端子5,6が露出する。ただし図15(f)と図16(f)においては走査線の電極端子5と信号線の電極端子6との間を高抵抗性部材で接続する静電気対策は特に図示しなかったので走査線の電極端子5の側面に陽極酸化層は形成されていないが、開口部63Aが設けられ走査線11の一部73を露出する工程が付与されているので静電気対策は容易である。なおソース・ドレイン配線12,21の構成としては抵抗値の制約が緩いのであれば簡素化して陽極酸化可能なTa単層とすることも可能である。このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第8の実施形態が完了する。蓄積容量15の構成に関しては図15(g)に示したように絵素電極21の一部と対向電極16とがゲート絶縁層30Bと第1の非晶質シリコン層31Bと第2の非晶質シリコン層とを介して重なっている領域50(右下がり斜線部)が蓄積容量15を構成する場合を例示している。
【0114】
本発明の第9の実施例ではゲート絶縁層へのコンタクト形成工程を合理化してパシベーション絶縁層への開口部形成時にその処理を行うことで、製造工程数をさらに削減したIPS型の液晶表示装置を得ることが可能である。
(第9の実施例)
【0115】
第9の実施例では、図17(d)と図18(d)に示したようにガラス基板2上に34Aと35Aとの積層よりなり絵素電極となる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース配線も兼ねる信号線12とを選択的に形成し、信号線の一部よりなる電極端子6も同時に形成するまでは第6の実施例とほぼ同一のプロセスで進行する。その差異は蓄積容量線16のパターン形状にあり、第9の実施例では蓄積容量線16は対向電極も兼ねている。
【0116】
引き続き、図17(e)と図18(e)に示したようにガラス基板2の全面に透明性と耐熱性に優れた透明絶縁層として感光性アクリル樹脂39を0.5μmより厚く、好ましくは1.5μm程度の厚みで塗布し、フォトマスクを用いた選択的紫外線照射により画像表示部外の領域で走査線の一部5上と信号線の電極端子6上と蓄積容量線16の一部75上にそれぞれ開口部63,64,65を形成する。そしてポストベークの後、感光性アクリル樹脂39をマスクとして開口部63,65内のゲート絶縁層30A,30Bを選択的に除去して走査線の一部5と蓄積容量線16の一部75とを露出して夫々走査線の電極端子5と蓄積容量線の電極端子とする。開口部64内には既にアクリル樹脂39の現像直後から信号線の電極端子6が露出している。なお第9の実施例において透明絶縁層として感光性アクリル樹脂39に代えて無機材質であるSiNx層を用いて感光性樹脂を用いた開口部形成工程を行っても良いことは明白である。
【0117】
このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第9の実施例が完了する。パシベーション絶縁層である透明絶縁層に厚い感光性アクリル樹脂39を採用すると対向電極16と絵素電極21とが有する段差を吸収してくれるので配向処理が容易となり非配向は発生せず、コントラスト比も高くなる。さらに感光性アクリル樹脂39をそのままガラス基板2上に残しておくことが出来るので製造工程数の削減も推進されるメリットも大きいが、走査線の電極端子5と信号線の電極端子6とを電気的に接続する手段を付与することが出来ないので静電気に対しては慎重な取扱が必要となるのが難点である。蓄積容量15の構成に関しては図17(e)に示したように絵素電極21の一部と対向電極16がゲート絶縁層30Bと第1の非晶質シリコン層31Bと第2の非晶質シリコン層とを介して重なっている領域50(右下がり斜線部)が蓄積容量15を構成する場合を例示しており、絵素電極21と前段の走査線11とがゲート絶縁層30Aを介して蓄積容量15を構成することも可能である。
(第10の実施例)
【0118】
第9の実施例においてはパシベーション絶縁層に透明性の高い感光性アクリル樹脂またはSiNx層を用いているが、コンタクト形成工程の新たな合理化技術と第5と第7の実施例で採用したソース・ドレイン配線とチャネルの陽極酸化によるパシベーション形成技術を適用すると2枚のフォトマスクを用いてIPS型の液晶表示装置を得る事が出来るのでそれを第10の実施例として説明する。
【0119】
第10の実施例では先ずガラス基板2の一主面上にSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1〜0.3μm程度の陽極酸化可能な第1の金属層を被着する。次にガラス基板2の全面にPCVD装置を用いてゲート絶縁層となる第1のSiNx層30、不純物をほとんど含まず絶縁ゲート型トランジスタのチャネルとなる第1の非晶質シリコン層31、及びチャネルを保護する絶縁層となる第2のSiNx層32と3種類の薄膜層を例えば、0.3−0.05−0.1μm程度の膜厚で順次被着し、図19(a)と図20(a)に示したように半導体層形成領域すなわちゲート電極11A上の領域84A1と、走査線11と信号線12とが交差する近傍領域上の領域84A2と、対向電極16と信号線12とが交差する近傍領域上の領域84A3と、蓄積容量形成領域すなわち対向電極16の一部上の領域84A4上と、絵素電極21と対向電極16とが交差する近傍領域上の領域84A5上の膜厚が例えば2μmで、ゲート電極11Aも兼ねる走査線11と対向電極16とに対応した感光性樹脂パターン84Bの膜厚1μmより厚い感光性樹脂パターン84A1〜84A5及び85Bをハーフトーン露光技術により形成し、感光性樹脂パターン84A1〜84A5及び85Bをマスクとして第2のSiNx層32、第1の非晶質シリコン層31及びゲート絶縁層層30に加えて第1の金属層をも選択的に除去してガラス基板2を露出する。
【0120】
このようにしてゲート電極11Aも兼ねる走査線11と対向電極16とに対応した多層膜パターンを得た後、続いて酸素プラズマ等の灰化手段により上記感光性樹脂パターン84A1〜84A5及び84Bを1μm以上膜減りさせると感光性樹脂パターン84Bが消失し、図19(b)と図20(b)に示したように走査線11上には第2のSiNx層32Aが露出し、対向電極16上には第2のSiNx層32Bが露出すると共にゲート電極11A上と、走査線11と信号線12とが交差する近傍領域上と、対向電極16と信号線12とが交差する近傍領域上と、蓄積容量形成領域上と、絵素電極21と対向電極16とが交差する近傍領域上にのみ感光性樹脂パターン84C1〜84C5を選択的に形成することができる。上記酸素プラズマ処理では後続のソース・ドレイン配線形成工程におけるマスク合わせ精度が低下しないように異方性を強めてパターン寸法の変化を抑制することが望ましいことは既に述べた通りである。
【0121】
他の実施例と異なり第10の実施例ではエッチストップ層の形成時に走査線11を露出する必要があり、絶縁層76の形成後に酸素プラズマ処理がなされるので絶縁層76の膜減りに伴う課題解決が複雑となるので、絶縁層76には陽極酸化層の採用を推奨する。このためには図22に示した接続パターン78に鰐口クリップ等の接続手段を用いて走査線11と図示はしないが対向電極16に+(プラス)電位を与えるようにする。
【0122】
走査線11の側面に絶縁層76を形成した後、図19(c)と図20(c)に示したように感光性樹脂パターン84C1〜84C5をマスクとしてゲート電極11A上と、走査線11と信号線12とが交差する近傍領域上には第2のSiNx層32Aと第1の非晶質シリコン31Aとゲート絶縁層30Aの積層を選択的に残し、対向電極16と信号線12とが交差する近傍領域上と、蓄積容量形成領域上と、絵素電極21と対向電極16とが交差する近傍領域上には第2のSiNx層32Bと第1の非晶質シリコン31Bとゲート絶縁層30Bの積層を選択的に残すとともに、走査線11上の第2のSiNx層32Aと第1の非晶質シリコン層31Aとゲート絶縁層30Aと、対向電極16上の第2のSiNx層32Bと第1の非晶質シリコン層31Bとゲート絶縁層30Bとを食刻して夫々走査線11と対向電極16を露出する。
【0123】
さらに酸素プラズマ処理を施して上記の感光性樹脂パターン84C1〜84C5の膜厚を等方的に0.5μm程度減じて感光性樹脂パターン84D1〜84D5とすると、84D1〜84D5の周囲に第2のSiNx層32A,32Bが幅0.5μm程度露出する。そこで図19(d)と図20(d)に示したように感光性樹脂パターン84D1〜84D5をマスクとしてゲート電極11A上の第2のSiNx層32Aを選択的に除去して保護絶縁層(第2のSiNx層)32Dとし、第1の非晶質シリコン層31Aを部分的に露出する。
【0124】
そして上記感光性樹脂パターン84D1〜84D5を除去した後、PCVD装置を用いてガラス基板2の全面に不純物として例えば燐を含む第2の非晶質シリコン層33を例えば0.05μm程度の膜厚で被着し、ソース・ドレイン配線の形成工程ではSPT等の真空製膜装置を用いて膜厚0.1μm程度の陽極酸化可能な耐熱金属層として例えばTi,Ta等の耐熱金属薄膜層34を、そして膜厚0.3μm程度の同じく陽極酸化可能な低抵抗配線層としてAL薄膜層35を順次被着する。そしてこれら2層の薄膜よりなるソース・ドレイン配線材と第2の非晶質シリコン層33と第1の非晶質シリコン層31A,31Bを微細加工技術により感光性樹脂パターン87を用いて順次食刻してゲート絶縁層30A,30Bを露出し、図19(e)と図20(e)に示したように34Aと35Aとの積層よりなり絵素電極となる絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電極21とソース配線も兼ねる信号線12を選択的に形成し、ソース・ドレイン配線12,21の形成と同時に露出している走査線の一部上に走査線の電極端子5と信号線の一部よりなる電極端子6も形成する。この時に電極端子5,6上の87Aの膜厚(黒領域)が例えば3μmとソース・ドレイン配線12,21に対応した領域87B(中間調領域)の膜厚1.5μmよりも厚い感光性樹脂パターン87A,87Bをハーフトーン露光技術により形成しておくことも第10の実施例の重要な特徴である。
【0125】
ソース・ドレイン配線12,21の形成後、酸素プラズマ等の灰化手段により上記感光性樹脂パターン87A,87Bを1.5μm以上膜減りさせると感光性樹脂パターン87Bが消失してソース・ドレイン配線12,21が露出すると共に電極端子5,6上にのみ感光性樹脂パターン87Cを選択的に形成することができる。そこで感光性樹脂パターン87Cをマスクとして光を照射しながら図19(f)と図20(f)に示したようにソース・ドレイン配線12,21を陽極酸化して酸化層68,69を形成するとともにソース・ドレイン配線12,21の下側面に露出している第2の非晶質シリコン層33Aを陽極酸化して絶縁層である酸化シリコン層(SiO2)66を形成する。この時、露出している走査線11と対向電極16も同時に陽極酸化してその表面に酸化層71を形成する。図22にも示したようにアクティブ基板2上には走査線11を並列に束ねる配線77と接続パターン78が形成されているので、ソース・ドレイン配線12,21の陽極酸化と同時に走査線11の陽極酸化も容易に実施できる。なお、走査線11と対向電極16の上面にも陽極酸化で絶縁層を形成するためには走査線11には陽極酸化可能な金属として、Ta単層、AL(Zr,Ta)合金等の単層構成あるいはAL/Ta,Ta/AL/Ta,AL/AL(Ta,Zr)合金等の積層構成が選択可能であることは既に述べた通りである。
【0126】
陽極酸化終了後、感光性樹脂パターン87Cを除去すると図19(g)と図20(g)に示したようにその側面に陽極酸化層を有し低抵抗金属層35Aよりなる電極端子5,6が露出する。なおソース・ドレイン配線12,21の構成としては抵抗値の制約が緩いのであれば簡素化して陽極酸化可能なTa単層とすることも可能である。
【0127】
このようにして得られたアクティブ基板2とカラーフィルタとを貼り合わせて液晶パネル化し、本発明の第10の実施例が完了する。積容量15の構成に関しては、図19(f)に示したように絵素電極(ドレイン電極)21と対向電極(蓄積容量線)16とがゲート絶縁層30Bと第1の非晶質シリコン層31Bと第2のSiNx層32Eと第2の非晶質シリコン層との積層を介して平面的に重なることで構成している例(右下がり斜線部50)を例示しているが、蓄積容量15の構成はこれに限られるものではなく、絵素電極と前段の走査線との間にゲート絶縁層を含む絶縁層を介して構成しても良い。またその他の構成も可能であるが詳細な説明は省略する。
【0128】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に記載の液晶表示装置では絶縁ゲート型トランジスタはチャネル上に保護絶縁層を有しているので、画像表示部内のソース・ドレイン配線上にのみまたは信号線上にのみ感光性有機絶縁層を選択的に形成するか、あるいは陽極酸化可能なソース・ドレイン配線材よりなるソース・ドレイン配線を陽極酸化してその表面に絶縁層を形成することでアクティブ基板にはパシベーション機能が与えられる。このため格別な加熱工程を伴わず、非晶質シリコン層を半導体層とする絶縁ゲート型トランジスタに過度の耐熱性を必要としない。換言すればパシベーション形成で電気的な性能の劣化を生じない効果も付加されている。また、ソース・ドレイン配線の陽極酸化にあたり、ハーフトーン露光技術の導入により走査線や信号線の電極端子上を選択的に保護することが可能となり写真食刻工程数の増加を阻止できる効果が得られる。
【0129】
走査線の形成工程とエッチストップ層の形成工程をハーフトーン露光技術の導入により1枚のフォトマスクで処理することを可能ならしめる工程削減は本発明の主眼点であり、露出した走査線の側面に有機絶縁層または陽極酸化層を形成する時に同時に走査線上のゲート絶縁層に存在するピンホールも有機絶縁層または陽極酸化層で埋められて走査線と信号線との間の層間短絡が減少する副次的な効果は大きい。
【0130】
加えて擬似絵素電極の導入により絵素電極と走査線を1枚のフォトマスクで処理する等の合理化もあいまって、写真食刻工程数を従来の5回よりさらに削減できて4枚あるいは3枚のフォトマスクを用いて液晶表示装置を作製することが可能となり、液晶表示装置のコスト削減の観点からも工業的な価値は極めて大きい。しかもこれらの工程のパターン精度はさほど高くないので歩留や品質に大きな影響を与えない事も生産管理を容易なものとしてくれる。
【0131】
さらに第6の実施例によるIPS型の液晶表示装置においては対向電極と絵素電極との間に生ずる電界は液晶層のみに印加され、第7の実施例によるIPS型の液晶表示装置においては同じく対向電極上のゲート絶縁層と液晶層とに印加され、また第8の実施例によるIPS型の液晶表示装置においては同じく対向電極上のゲート絶縁層と液晶層と絵素電極の陽極酸化層に印加され、また第10の実施例によるIPS型の液晶表示装置においては同じく対向電極上の陽極酸化層と液晶層と絵素電極上の陽極酸化層に印加されるので何れも従来の欠陥の多い劣悪なパシベーション絶縁層が介在せず、表示画像の焼付現象が生じにくい利点も見逃せないものである。なぜならばドレイン配線(絵素電極)の陽極酸化層は絶縁層というよりも高抵抗層として機能するため電荷の蓄積が生じないからである。そして第9の実施例によるIPS型の液晶表示装置においてはパシベーション絶縁層として透明樹脂層を採用すれば対向電極と絵素電極との間に生ずる電界はゲート絶縁層と液晶層と透明樹脂層に印加されるので従来の欠陥の多い劣悪なパシベーション絶縁層は介在しないが、透明樹脂層の硬化条件によっては表示画像の焼付現象が生ずる恐れがあるものの、アクティブ基板の表面が平坦なので配向条件によらず均一性の高い配向処理が可能となり、非配向の無いコントラスト比の高い画像が得られる。
【0132】
なお本発明の要件は上記の説明からも明らかなように、エッチストップ型の絶縁ゲート型トランジスタにおいて走査線の形成工程とエッチストップ層の形成工程をハーフトーン露光技術の導入により1枚のフォトマスクで処理することを可能ならしめるとともに露出した走査線と対向電極の側面に有機絶縁層または陽極酸化層を形成した点にあり、それ以外の構成に関しては絵素電極、ゲート絶縁層等の材質や膜厚等が異なった表示装置用半導体装置、あるいはその製造方法の差異も本発明の範疇に属することは自明であり、反射型の液晶表示装置においても本発明の有用性は変らず、また絶縁ゲート型トランジスタの半導体層も非晶質シリコンに限定されるものでないことも明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図3】本発明の第2の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図4】本発明の第2の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図5】本発明の第3の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図6】本発明の第3の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図7】本発明の第4の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図8】本発明の第4の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図9】本発明の第5の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図10】本発明の第5の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図11】本発明の第6の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図12】本発明の第6の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図13】本発明の第7の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図14】本発明の第7の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図15】本発明の第8の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図16】本発明の第8の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図17】本発明の第9の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図18】本発明の第9の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図19】本発明の第10の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の平面図
【図20】本発明の第10の実施形態にかかる表示装置用半導体装置の製造工程断面図
【図21】第1〜第9の実施例における絶縁層形成のための接続パターンの配置図
【図22】第10の実施例における絶縁層形成のための接続パターンの配置図
【図23】液晶パネルの実装状態を示す斜視図
【図24】液晶パネルの等価回路図
【図25】従来の液晶パネルの断面図
【図26】従来例のアクティブ基板の平面図
【図27】従来例のアクティブ基板の製造工程断面図
【図28】合理化されたアクティブ基板の平面図
【図29】合理化されたアクティブ基板の製造工程断面図
【符号の説明】
1 液晶パネル
2 アクティブ基板(ガラス基板)
3 半導体集積回路チップ
4 TCPフィルム
5 走査線の電極端子、走査線の一部
6 信号線の電極端子、信号線の一部
9 カラーフィルタ(対向するガラス基板)
10 絶縁ゲート型トランジスタ
11 走査線(ゲート電極)
11A (ゲート配線、ゲート電極)
12 信号線(ソース配線、ソース電極)
16 共通容量線(IPS型においては対向電極)
17 液晶
19 偏光板
20 配向膜
21 ドレイン電極(IPS型においては絵素電極)
22 (透明導電性)絵素電極
30,30A,30B,30C ゲート絶縁層(第1のSiNx層)
31,31A,31B,31C(不純物を含まない)第1の非晶質シリコン層
32,32A,32B,32C 第2のSiNx層
32D チャネル保護絶縁層(エッチストップ層)
33,33A,33B,33C (不純物を含む)第2の非晶質シリコン層
34,34A (陽極酸化可能な)耐熱金属層
35,35A (陽極酸化可能な)低抵抗金属層(AL)
36,36A (陽極酸化可能な)中間導電層
37 パシベーション絶縁層
41 IPS型液晶表示装置の絵素電極
42 IPS型液晶表示装置の対向電極
50,51,52 蓄積容量形成領域
62 (ドレイン電極上の)開口部
63,63A (走査線上の)開口部
64,64A (信号線上の)開口部
65,65A (対向電極上の)開口部
66 不純物を含む酸化シリコン層
68 陽極酸化層(酸化チタン,TiO2)
69 陽極酸化層(アルミナ,Al2O3)
70 陽極酸化層(5酸化タンタル、Ta2O5)
71 (対向電極の)陽極酸化層
72 蓄積電極
73 走査線の一部
74 信号線の一部
76 走査線の側面に形成された絶縁層
80A,80B,81A,81B,82A,82B,84A,84A1〜84A5,84B,87A,87B(ハーフトーン露光で形成された)感光性樹脂パターン
83A (絵素電極形成のための通常の)感光性樹脂パターン
85 感光性有機絶縁層
86A,86B (ハーフトーン露光で形成された)感光性有機絶縁層
91 透明導電層
92 第1の金属層

Claims (28)

  1. 絶縁基板の一主面上にゲート電極が形成され、前記ゲート電極の側面には絶縁層が形成されるとともに前記ゲート電極上には1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、前記第1の半導体層上に前記ゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の金属層との積層よりなるソース・ドレイン配線が形成されていることを特徴とするボトムゲート型の絶縁ゲート型トランジスタ。
  2. 絶縁層が有機絶縁層であることを特徴とする請求項1に記載のボトムゲート型の絶縁ゲート型トランジスタ。
  3. ゲート電極が陽極酸化可能な金属層よりなり絶縁層が陽極酸化層であることを特徴とする請求項1に記載のボトムゲート型の絶縁ゲート型トランジスタ。
  4. ゲート電極が透明導電層と金属層との積層よりなり絶縁層が有機絶縁層であることを特徴とする請求項1に記載のボトムゲート型の絶縁ゲート型トランジスタ。
  5. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線が形成され、
    ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
    画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成され、
    前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層を含んで同じく走査線の電極端子が形成され、
    前記ドレイン配線の一部上と第1の透明性絶縁基板上に透明導電性の絵素電極と、画像表示部外の領域で信号線上に透明導電性の電極端子が形成され、
    前記ドレイン配線の絵素電極と重なった領域と信号線の電極端子領域を除いてソース・ドレイン配線の表面に陽極酸化層が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  6. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線が形成され、
    ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
    前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線が形成され、
    前記ドレイン配線上と画像表示部外の領域で走査線と信号線の電極端子形成領域上に開口部を有する透明絶縁層が前記第1の透明性絶縁基板上に形成され、
    前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層が除去され、
    前記ドレイン配線上の開口部を含んで透明絶縁層上に透明導電性の絵素電極が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  7. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層との積層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と、透明導電性の絵素電極と信号線の電極端子が形成され、
    ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
    画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成されて前記開口部内に走査線の電極端子となる透明導電層が露出し、
    前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)と、前記信号線の電極端子の一部上に1層以上の第2の金属層よりなる前記ソース配線の一部と、前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に同じくドレイン配線と、前記絵素電極の一部上に1層以上の第2の金属層よりなる前記ドレイン配線の一部が形成され、
    前記ソース・ドレイン配線上に感光性有機絶縁層が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  8. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層との積層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と透明導電性の絵素電極が形成され、
    ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
    画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成されて前記開口部内に透明導電層が露出し、
    前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)と、前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に同じくドレイン配線と、前記絵素電極の一部上に1層以上の第2の金属層よりなる前記ドレイン配線の一部と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層と前記開口部内の透明導電層を含んで第2の金属層よりなる走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子が形成され、
    前記信号線の電極端子上を除いて信号線上に感光性有機絶縁層が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  9. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層との積層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と透明導電性の絵素電極が形成され、
    ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
    画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成されて前記開口部内に透明導電層が露出し、
    前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース配線(信号線)と、前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に同じくドレイン配線と、前記絵素電極の一部上に陽極酸化可能な金属層よりなる前記ドレイン配線の一部と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層と前記開口部内の透明導電層を含んで陽極酸化可能な金属層よりなる走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子が形成され、
    前記信号線の電極端子上を除いてソース・ドレイン配線上に陽極酸化層が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  10. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線が形成され、
    ゲート電極上に1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
    前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線が形成され、
    前記ドレイン配線上と走査線と信号線の電極端子形成領域上に開口部を有する透明樹脂層が第1の透明性絶縁基板上に形成され、
    前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層が除去され、
    前記開口部を含んで導電性の絵素電極と、走査線上と信号線上を含んで同じく対向電極が前記透明樹脂層上に形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  11. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と対向電極が形成され、
    対向電極上には1層以上のゲート絶縁層と、ゲート電極上には1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
    画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成され、
    前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層を含んで第2の金属層よりなる走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子が形成され、
    前記信号線の電極端子上を除いて信号線上に感光性有機絶縁層が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  12. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と対向電極が形成され、
    対向電極上には1層以上のゲート絶縁層と、ゲート電極上には1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
    画像表示部外の領域で走査線上のゲート絶縁層に開口部が形成され、
    前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、前記開口部周辺の第1の半導体層と第2の半導体層を含んで陽極酸化可能な金属層よりなる走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子が形成され、前記信号線の電極端子上を除いてソース・ドレイン配線の表面に陽極酸化層が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  13. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と対向電極が形成され、
    対向電極上には1層以上のゲート絶縁層と、ゲート電極上には1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層が形成され、
    前記保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)が形成され、
    画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域上と信号線の一部よりなる信号線の電極端子上に開口部を有する透明絶縁層が第1の透明性絶縁基板上に形成され、
    前記開口部内に走査線の電極端子となる走査線の一部と信号線の電極端子が露出していることを特徴とする液晶表示装置。
  14. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、少なくとも
    第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層よりなりその側面に絶縁層を有する走査線と対向電極が形成され、
    対向電極上には絶縁層が形成され、
    ゲート電極上にはゲート絶縁層と不純物を含まない第1の半導体層と前記第1の半導体層よりも小さい保護絶縁層が形成され、
    走査線と信号線の交差点近傍上と、対向電極と信号線の交差点近傍上と、対向電極と絵素電極との交差点近傍上にはゲート絶縁層と前記ゲート絶縁層よりも小さい第1の半導体層と保護絶縁層が形成され、
    走査線と信号線の交差点上と、対向電極と信号線の交差点上と、対向電極と絵素電極との交差点上のゲート絶縁層上には第1半導体層と不純物を含む第2の半導体層が形成され、同じく保護絶縁層上には第2の半導体層が形成され、
    ゲート電極上の保護絶縁層の一部上と第1の半導体層上と第1の透明性絶縁基板上に不純物を含む第2の半導体層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、信号線の一部よりなる信号線の電極端子と、画像表示部外の領域で走査線の一部を含んで第1の透明性絶縁基板上に同じく走査線の電極端子が形成され、
    前記電極端子上を除いてソース・ドレイン配線の表面に陽極酸化層が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  15. 走査線の側面に形成された絶縁層が有機絶縁層であることを特徴とする請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12及び請求項13に記載の液晶表示装置。
  16. 第1の金属層が陽極酸化可能な金属層よりなり走査線の側面に形成された絶縁層が陽極酸化層であることを特徴とする請求項5、請求項6、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13及び請求項14及びに記載の液晶表示装置。
  17. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして前記保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
    ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域に開口部を形成して開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層を選択的に除去して走査線の一部を露出する工程と、
    前記保護絶縁層と一部重なるように第2の非晶質シリコン層と1層以上の陽極酸化可能な金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線と、前記開口部を含んで同じく走査線の電極端子を形成する工程と、
    前記第1の透明性絶縁基板上とドレイン配線の一部上に透明導電性の絵素電極と、画像表示部外の領域で信号線上に透明導電性の電極端子と、走査線の電極端子上に透明導電性の電極端子を形成する工程と、
    前記絵素電極と電極端子の選択的パターン形成に用いられた感光性樹脂パターンをマスクとして透明導電性の絵素電極と透明導電性の電極端子を保護しながらソース・ドレイン配線を陽極酸化する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  18. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして前記保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
    ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    前記保護絶縁層と一部重なるように第2の非晶質シリコン層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線を形成する工程と、
    ドレイン配線上と、画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域上と信号線の一部よりなる信号線の電極端子上に開口部を有する透明絶縁層を前記第1の透明性絶縁基板上に形成する工程と、
    前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層を除去して走査線の一部を露出する工程と、
    ドレイン配線上の開口部内を含んで透明導電性の絵素電極を前記透明絶縁層上に形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  19. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線と絵素電極及び走査線と信号線の電極端子に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層と透明導電層を順次食刻する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
    ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    絵素電極上と画像表示部外の領域で走査線と信号線の擬似電極端子上に開口部を有する感光性樹脂パターンを形成して前記開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を選択的に除去して透明導電性の絵素電極と電極端子を露出する工程と、
    1層以上の第2の金属層を被着後、第2の非晶質シリコン層と第2の金属層との積層よりなり前記保護絶縁層と一部重なるように信号線の電極端子を含んでその表面に感光性有機絶縁層を有するソース配線(信号線)と同じく絵素電極を含んでドレイン配線を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  20. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線と絵素電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層と透明導電層を順次食刻する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
    ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    絵素電極上と画像表示部外の領域で走査線の擬似電極端子上に開口部を有する感光性樹脂パターンを形成して前記開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を選択的に除去して透明導電性の絵素電極と走査線の一部を露出する工程と、
    1層以上の第2の金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)と、同じく絵素電極を含んでドレイン配線と、前記透明導電性の走査線の一部を含んで走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し信号線上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性有機絶縁層パターンを形成する工程と、
    前記感光性有機絶縁層パターンをマスクとして1層以上の第2の金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
    前記感光性有機絶縁層パターンの膜厚を減少して走査線と信号線の電極端子とドレイン配線を露出する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  21. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、ドレイン配線に接続された絵素電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に透明導電層と第1の金属層とゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線と絵素電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層と透明導電層を順次食刻する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
    ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    絵素電極上と画像表示部外の領域で走査線の擬似電極端子上に開口部を有する感光性樹脂パターンを形成して前記開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を選択的に除去して透明導電性の絵素電極と走査線の一部を露出する工程と、
    1層以上の陽極酸化可能な金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)と、同じく絵素電極を含んでドレイン配線と、前記透明導電性の走査線の一部を含んで走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し走査線と信号線の電極端子上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして1層以上の陽極酸化可能な金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少してソース・ドレイン配線を露出する工程と、
    前記電極端子上を保護しながらソース・ドレイン配線を陽極酸化する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  22. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
    ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線の側面に絶縁層を形成する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    前記保護絶縁層と一部重なるように第2の非晶質シリコン層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース(信号線)・ドレイン配線を形成する工程と、
    ドレイン配線上と、画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域上と、信号線の一部よりなる信号線の電極端子上に開口部を有する透明樹脂層を前記第1の透明性絶縁基板上に形成する工程と、
    前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層を除去して走査線の一部を露出する工程と、
    前記ドレイン配線上の開口部を含んで導電性の絵素電極と、走査線上と信号線上を含んで同じく対向電極を前記透明樹脂層上に形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  23. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線と対向電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
    ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線と対向電極の側面に絶縁層を形成する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域に開口部を形成し、前記開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層を選択的に除去して走査線の一部を露出する工程と、
    1層以上の第2の金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、前記開口部を含んで走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し信号線上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性有機絶縁層パターンを形成する工程と、
    前記感光性有機絶縁層パターンをマスクとして第2の金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
    前記感光性有機絶縁層パターンの膜厚を減少して走査線と信号線の電極端子とドレイン配線を露出する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  24. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線と対向電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
    ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの除去後、走査線と対向電極の側面に絶縁層を形成する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域に開口部を形成し、開口部内の第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層を選択的に除去して走査線の一部を露出する工程と、
    1層以上の陽極酸化可能な金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、前記開口部を含んで走査線の電極端子と、画像表示部外の領域で信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し走査線と信号線の電極端子上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして陽極酸化可能な金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少してソース・ドレイン配線を露出する工程と、
    前記電極端子上を保護しながらソース・ドレイン配線を陽極酸化する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  25. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線と対向電極に対応し保護絶縁層形成領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出する工程と、
    ゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの除去後、走査線と対向電極の側面に絶縁層を形成する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    前記保護絶縁層と一部重なるように第2の非晶質シリコン層と1層以上の第2の金属層との積層よりなるソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)を形成する工程と、
    画像表示部外の領域で走査線の電極端子形成領域上と信号線の一部よりなる信号線の電極端子上に開口部を有する透明絶縁層を第1の透明性絶縁基板上に形成する工程と、
    前記走査線の電極端子形成領域上のゲート絶縁層を除去して走査線の一部を露出する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  26. 一主面上に少なくとも絶縁ゲート型トランジスタと、前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極も兼ねる走査線とソース配線も兼ねる信号線と、前記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに接続された絵素電極と、前記絵素電極とは所定の距離を隔てて形成された対向電極とを有する単位絵素が二次元のマトリクスに配列された第1の透明性絶縁基板と、前記第1の透明性絶縁基板と対向する第2の透明性絶縁基板またはカラーフィルタとの間に液晶を充填してなる液晶表示装置において、
    少なくとも第1の透明性絶縁基板の一主面上に1層以上の第1の金属層と1層以上のゲート絶縁層と不純物を含まない第1の非晶質シリコン層と保護絶縁層を順次被着する工程と、
    走査線と対向電極に対応し、かつゲート電極上と、走査線と信号線の交差領域上、対向電極と信号線の交差領域上及び対向電極と絵素電極の交差領域上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層と第1の金属層を順次食刻する工程と、
    走査線と対向電極の側面に絶縁層を形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少して保護絶縁層を露出し、走査線上と対向電極上の保護絶縁層と第1の非晶質シリコン層とゲート絶縁層を除去して走査線と対向電極を露出する工程と、
    前記膜厚を減ぜられた感光性樹脂パターンの膜厚をさらに減じてゲート電極上にゲート電極よりも幅細く保護絶縁層を残して第1の非晶質シリコン層を露出する工程と、
    全面に不純物を含む第2の非晶質シリコン層を被着する工程と、
    1層以上の陽極酸化可能な金属層を被着後、前記保護絶縁層と一部重なりソース配線(信号線)・ドレイン配線(絵素電極)と、画像表示部外の領域で走査線の一部を含んで走査線の電極端子と、信号線の一部よりなる信号線の電極端子に対応し前記電極端子上の膜厚が他の領域よりも厚い感光性樹脂パターンを形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンをマスクとして陽極酸化可能な金属層と第2の非晶質シリコン層と第1の非晶質シリコン層を選択的に除去して走査線と信号線の電極端子とソース・ドレイン配線を形成する工程と、
    前記感光性樹脂パターンの膜厚を減少してソース・ドレイン配線を露出する工程と、
    前記電極端子上を保護しながらソース・ドレイン配線と対向電極を陽極酸化する工程を有する液晶表示装置の製造方法。
  27. 走査線の側面に形成された絶縁層が有機絶縁層であり電着により形成されることを特徴とする請求項17、請求項18請求項19、請求項20、請求項21、請求項22、請求項23、請求項24、請求項25及び請求項26に記載の液晶表示装置の製造方法。
  28. 第1の金属層が陽極酸化可能な金属層よりなり走査線の側面に形成された絶縁層が陽極酸化で形成されることを特徴とする請求項17、請求項18、請求項22、請求項23、請求項24、請求項25及び請求項26に記載の液晶表示装置の製造方法。
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