JP2005019540A - 光ファイバレーザ - Google Patents
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Abstract
【課題】励起光源から希土類添加ファイバへ励起光を導入する励起光導入部において、この励起光導入部の一部が焼損しても発振が止まることのない光ファイバレーザを提供する。
【解決手段】希土類イオン添加ファイバ11の両端面にはそれぞれ、共振器ミラー12、13が配置され、また、励起LDモジュール14からは4本のガイドファイバ15が延出され、これらのガイドファイバ15はそれぞれ、希土類イオン添加ファイバ11の側面の異なる箇所に接続されてなる光ファイバレーザにおいて、励起LDモジュール14から出射されたレーザ光を、4本のガイドファイバ15を介して、希土類イオン添加ファイバ11の側面の異なる4箇所から、その内部に導入する。
【選択図】 図1
【解決手段】希土類イオン添加ファイバ11の両端面にはそれぞれ、共振器ミラー12、13が配置され、また、励起LDモジュール14からは4本のガイドファイバ15が延出され、これらのガイドファイバ15はそれぞれ、希土類イオン添加ファイバ11の側面の異なる箇所に接続されてなる光ファイバレーザにおいて、励起LDモジュール14から出射されたレーザ光を、4本のガイドファイバ15を介して、希土類イオン添加ファイバ11の側面の異なる4箇所から、その内部に導入する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバレーザに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エルビウム(Er)、ネオジウム(Nd)、イッテルビウム(Yb)、ホルミウム(Ho)などの希土類元素が添加された石英ガラスやフッ化物ガラスをホストガラスとした光ファイバ(以下、「希土類添加ファイバ」と称する。)を、レーザ発振媒質とした光ファイバレーザや光ファイバ増幅器が盛んに研究されている。
【0003】
光ファイバレーザは、高効率で装置を小型化でき、レーザ発振媒質と伝搬媒質を同じにできるという特徴を有している。この特徴を生かして、光ファイバレーザは、光通信、光センサ、材料加工、医療などの非常に幅広い産業分野において利用されている。特に、光通信や材料加工の分野では、より高出力なレーザの開発が望まれている。
【0004】
光ファイバレーザでは、高出力化を実現するためには、レーザ活性媒質(希土類イオン)の添加されている領域(通常はコア)に、如何に多くの励起光を導入できるかが課題となる。
【0005】
通常行なわれているような希土類添加ファイバの端面から励起光を導入する方式の光ファイバレーザでは、レーザ活性媒質の添加領域、すなわち、コアの外径は10μm程度以下である。そのため、このコアに効率良く励起光を導入するのは極めて困難である。また、希土類添加ファイバにおいて、励起光が入射される端面に塵埃などが付着していたりすると、この端面を焼損してしまうことがある。
【0006】
そこで、コア内に効率良く励起光を導入する方法としては、レーザ媒質として、第一クラッドと第二クラッドとからなるクラッドを有するダブルクラッド型ファイバを用いて、このダブルクラッド型ファイバの端面または側面から励起光を導入する方法が提案されている。
【0007】
ダブルクラッド型ファイバの端面から励起光を導入する方法では、例えば、図5に示すような光ファイバレーザが構成される。
この光ファイバレーザにおいて、励起レーザダイオードモジュール(以下、「励起LDモジュール」と略すこともある。)101から出射された励起光は、集光レンズ102、103によって集光され、共振器ミラー104を介して、一方の端面からダブルクラッド型の希土類添加ファイバ105に導入されて、その内部で発振する。そして、発振した励起光は、希土類添加ファイバ105の他方の端面から出射され、共振器ミラー106を介して、レーザ光として外部に出力される。
【0008】
希土類添加ファイバ105は、第一クラッドの断面積がダブルクラッド型ファイバでない光ファイバのコアに比べて大きいので、より多くの励起光をファイバ内に導入することができるため、光ファイバレーザを高出力化することができる。
【0009】
ダブルクラッド型ファイバの側面から励起光を導入する方法としては、例えば、複数の光ファイバが収束され、光学媒質により一体化された構造体の周辺から、この構造体に励起光を照射することにより、光ファイバの端面からレーザ光を出力させる光ファイバレーザが構成される(例えば、特許文献1参照。)。
このような光ファイバレーザによれば、複数の光ファイバの側面からその内部に励起光を導入するので、励起光の導入される面積が格段に大きくなる。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−190097号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダブルクラッド型ファイバの端面から励起光を導入する方法では、依然として希土類添加ファイバの端面に高強度の励起光が集光されるため、ダブルクラッド型ファイバへ励起光を導入する励起光導入部が焼損するおそれがある。この励起光導入部が焼損すると、希土類添加ファイバ内に励起光が導入されなくなり、希土類添加ファイバ内における励起光の発振が止まってしまい、レーザ光が出力されなくなるという問題がある。
【0012】
一方、ダブルクラッド型ファイバの側面から励起光を導入する方法では、励起光が複数の光ファイバを横切るように伝搬していくので、光ファイバ同士の隙間において、励起光の伝搬減衰や散乱損失が生じる。
【0013】
このような伝搬減衰や散乱損失を防止するためには、光ファイバを有機系の接着剤に埋め込んだりすることがなされるが、有機系の接着剤は耐光パワー性が低い。高出力のレーザ光を得るために、励起光の強度を高くすると、有機系の接着剤は変性して透明性が損なわれ、さらには、機械的強度が低下するため、レーザ光の出力パワーが極端に低下することがある。また、複数の光ファイバが収束されてなる構造体全体が焼損してしまい、レーザ光が出力されなくなることもある。
【0014】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、励起光源から希土類添加ファイバへ励起光を導入する励起光導入部において、この励起光導入部の一部が焼損しても発振が止まることのない光ファイバレーザを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、希土類元素のイオンが添加されたガラスからなるコア、該コアの周囲に設けられ、励起光を伝搬する第一クラッド、および、該第一クラッドの周囲に設けられた第二クラッドとを有する希土類イオン添加ファイバと、該希土類イオン添加ファイバに励起光を入射する励起レーザダイオードモジュールとを少なくとも備えた光ファイバレーザにおいて、前記励起レーザダイオードモジュールから出射された励起光が前記第一クラッド内に入射するように、前記希土類イオン添加ファイバと前記励起レーザダイオードモジュールとが少なくとも2本のガイドファイバを介して接続されている光ファイバレーザを提供する。
【0016】
上記構成の光ファイバレーザにおいて、前記ガイドファイバの一方の端面が、前記希土類イオン添加ファイバの側面と接続されていることが好ましい。
【0017】
上記構成の光ファイバレーザにおいて、前記ガイドファイバの一方の端面が、前記希土類イオン添加ファイバの端面と接続されていることが好ましい。
【0018】
上記構成の光ファイバレーザにおいて、前記ガイドファイバの一方の端面が、前記希土類イオン添加ファイバの端面における第一クラッド部に接続されていることが好ましい。
【0019】
上記構成の光ファイバレーザにおいて、前記希土類元素のイオンはエルビウムイオンであることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の光ファイバレーザの第一の実施形態を示す模式図である。
図1中、符号11は希土類イオン添加ファイバ、12、13は共振器ミラー、14は励起LDモジュール、15はガイドファイバを示している。
この実施形態の光ファイバレーザにおいて、希土類イオン添加ファイバ11の両端面にはそれぞれ、共振器ミラー12、13が配置されており、また、励起LDモジュール14からは4本のガイドファイバ15が延出され、これらのガイドファイバ15はそれぞれ、希土類イオン添加ファイバ11の側面の異なる箇所に、所定の間隔をおいて接続されている。以下、希土類イオン添加ファイバ11とガイドファイバ15との接続部を、励起光導入部17と言う。この励起光導入部17において、励起光がガイドファイバ15から希土類イオン添加ファイバ11へ導入される。
【0021】
図2は、この実施形態の光ファイバレーザにおける励起光導入部を示す概略断面図である。
この励起光導入部17では、希土類イオン添加ファイバ11の長手方向に沿って、第二クラッド11cおよび緩衝層11dが除去され、第一クラッド11bの一部が露出されて、露出部11eが設けられている。この露出部11eの一部が平面研磨されて、平坦面11fが形成されている。一方、ガイドファイバ15の先端部の緩衝層15bが除去されて、この先端部が斜め研磨されて平坦面15cが形成されている。そして、ガイドファイバ15の平坦面15cが屈折率整合剤からなる接着剤を介して、第一クラッド11bの平坦面11fに接続されている。
【0022】
また、図1に示すように、複数の励起光導入部17が、希土類イオン添加ファイバ11の側面の異なる箇所に、所定の間隔をおいて設けられている。励起光導入部17を設ける間隔は、希土類イオン添加ファイバ11に入射された励起光が3dB以上吸収される長さであることが好ましく、6dB以上吸収される長さがより好ましく、10dB以上吸収される長さが最も好ましい。
【0023】
励起光導入部17の間隔が短過ぎると、例えば図1において、第一の励起光導入部17aで入射された励起光が、第一の励起光導入部17aよりもレーザ光の出力方向の後段に設けられた第二の励起光導入部17bから漏れてしまうため、励起効率が低下する。
【0024】
希土類イオン添加ファイバ11は、図2に示すように、コア11aと、コア11aの周囲に設けられ、励起光を伝搬する第一クラッド11bと、第一クラッド11bの周囲に設けられた第二クラッド11cと、第二クラッド11cの周囲に設けられた緩衝層11dとからなる光ファイバである。なお、緩衝層11dは、設けられていなくてもよい。
希土類イオン添加ファイバ11としては、例えばコア11aの直径が30μm、第一クラッド11bの直径が300μm、第二クラッド11cの直径が340μmのものが用いられる。
【0025】
コア11aは、希土類元素のイオンが添加されたフッ化物ガラスまたは石英ガラスで形成されている。
希土類元素のイオンとしては、イッテルビウム(Yb)、ネオジウム(Nd)、プラセオジウム(Pr)、ツリウム(Tm)、エルビウム(Er)、ホルミウム(Ho)などが挙げられる
また、希土類元素のイオンの添加量は、通常、1000ppm〜50000ppm(モル比)である。
具体的には、コア11aは、エルビウムが20000ppm添加されたフッ化物ガラスで形成されている。
【0026】
第一クラッド11bは、コア11aと同様のフッ化物ガラスで形成されている。
第二クラッド11cは、第一クラッド11bよりも僅かに屈折率の低いプラスチックで形成されている。
例えば、第一クラッド11bの屈折率を1.51、第二クラッド11cの屈折率を1.42とする。
【0027】
共振器ミラー12、13は、酸化チタン(TiO2)からなる薄膜と、酸化タンタル(Ta2O5)からなる薄膜とが交互に積層されてなる誘電体多層膜ミラーであり、所定の波長の光を、所定の割合で反射する性質を有するものである。共振器ミラー12としては、例えば、希土類イオン添加ファイバ11と接続している側の面において、波長2.7μmの光を100%反射するものが用いられる。共振器ミラー13としては、例えば、希土類イオン添加ファイバ11と接続している側の面において、波長2.7μmの光を10%反射するものが用いられる。
【0028】
励起LDモジュール14は光ファイバレーザの励起光源であり、例えば波長982nmの励起光を出力し、励起光を外部に導くためのガイドファイバが8本備えられているものが用いられる。
【0029】
ガイドファイバ15は、図2に示すように、中心に設けられた石英系ガラスからなるコアと、その周囲に設けられたプラスチックからなるクラッドとから構成されるプラスチッククラッドファイバ15aと、緩衝層15bとからなる光ファイバである。
ガイドファイバ15としては、例えばコアの直径が80μm、クラッドの直径が100μmのものが用いられる。
【0030】
この実施形態の光ファイバレーザでは、励起LDモジュール14から出力された励起光が、4本のガイドファイバ15を介して、希土類イオン添加ファイバ11の側面に所定の間隔をおいて設けられた4つの励起光導入部17から、その内部に導入される。したがって、何れかの励起光導入部17が塵埃の付着などにより焼損しても、他の励起光導入部17が焼損せずに希土類イオン添加ファイバ11とガイドファイバ15との接続が確保されていれば、希土類添加ファイバ11内における励起光の発振が止まることなく、この光ファイバレーザから長期間、レーザ光を出力することができる。
【0031】
また、万一、何れか1箇所の励起光導入部17が焼損したとしても、レーザ光の出力の低下は25%程度である。ガイドファイバ15の本数を増やせば、出力の低下をさらに抑えることができる。
【0032】
なお、この実施形態の光ファイバレーザでは、ガイドファイバ15が4本用いられているが、本発明の光ファイバレーザはこれに限定されず、ガイドファイバが2本以上用いられていればよい。
【0033】
図3は、本発明の光ファイバレーザの第二の実施形態を示す模式図である。
図3中、符号21は希土類イオン添加ファイバ、22、23は共振器ミラー、24は励起LDモジュール、25はガイドファイバ、26はレーザ光出力ファイバを示している。
この実施形態の光ファイバレーザにおいて、希土類イオン添加ファイバ21の両端面にはそれぞれ、共振器ミラー22、23が配置されており、また、励起LDモジュール24からは8本のガイドファイバ25が延出され、共振器ミラー22、23の希土類イオン添加ファイバ21と接続していない側の表面にはそれぞれ、4本のガイドファイバ25が独立に(収束されずに)接続されている。以下、希土類イオン添加ファイバ21とガイドファイバ25との接続部を、励起光導入部27と言う。この励起光導入部27において、励起光がガイドファイバ25から希土類イオン添加ファイバ21へ導入される。また、共振器ミラー23の希土類イオン添加ファイバ21と接続していない側の表面には、レーザ光出力ファイバ26が接続されている。
【0034】
図4は、この実施形態の光ファイバレーザにおける励起光導入部を示す概略断面図である。
図4に示すように、この励起光導入部27では、希土類イオン添加ファイバ21の端面21eに共振器ミラー22(23)が接合され、この共振器ミラー22(23)の端面21eと接合されていない側の表面における第一クラッド21bに相当する部分に、4本のガイドファイバ25の一方の端面が接続されている。
これにより、希土類イオン添加ファイバ21の端面21eにおいて、コア21aには励起光が入射されず、第一クラッド21bのみに励起光が入射されるようになっている。
【0035】
もし、コア21aに励起光を入射すると、コア21aに添加された希土類イオンによる励起光の吸収は希土類イオン添加ファイバ21の端面21eに集中する。吸収された励起光は非放射緩和によって熱に変換されるため、端面21eの温度が上昇し焼損する可能性が高くなる。また、この場合、コア21aが燃えるので、共振器ミラー22、23もその機能を果たせなくなり、レーザ光の出力が止まってしまう。
一方、第一クラッド21bのみに励起光を入射すれば、励起光の吸収が希土類イオン添加ファイバ21の長手方向に分散されるため、温度上昇を抑えることができる。
【0036】
例えば、エルビウムイオン添加ファイバでは、コアだけに励起光を入射した場合、波長982nmの励起光の吸収量は110dB/mであり、入射端面から3cmの間に励起光は約半分がエルビウムに吸収されてしまう。
一方、クラッドのみに励起光を入射した場合、波長982nmの励起光の吸収量は1dB/mとなる。つまり、励起光の単位長さ当たりの吸収量がコアに励起光を入射した場合の100分の1になり、励起光の吸収による温度上昇を抑えることができる。万一、エルビウムイオン添加ファイバとガイドファイバとの接続部が焼損しても、コアや共振器ミラーにダメージが及ばないため、レーザ光の出力は低下するものの、出力が止まることはない。
【0037】
希土類イオン添加ファイバ21、共振器ミラー22、23、励起LDモジュール24、ガイドファイバ25は、上記第一の実施形態で用いられているものと同様のものが用いられる。
【0038】
この実施形態の光ファイバレーザでは、励起LDモジュール24から出射された励起光が、8本のガイドファイバ25および共振器ミラー22、23を介して、希土類イオン添加ファイバ21の両端面から、その内部に導入される。そして、それぞれのガイドファイバ25から導入された励起光は、希土類イオン添加ファイバ21内で結合して、高出力のレーザ光としてレーザ高出力ファイバ26から外部に出力される。
【0039】
この実施形態の光ファイバレーザでは、4本のガイドファイバ25がそれぞれ独立に(互いに干渉することなく)共振器ミラー22、23に接続されているから、励起光の出力が8分割されて、共振器ミラー22、23のそれぞれにおける異なる4箇所から、希土類イオン添加ファイバ21の内部に導入される。そのため、ガイドファイバ25と共振器ミラー22、23との接続部(励起光導入部27)のうち何れか1箇所が焼損しても、他の励起光導入部27が焼損せずに希土類イオン添加ファイバ21とガイドファイバ25との接続が確保されていれば、希土類イオン添加ファイバ21内における励起光の発振が止まることなく、この光ファイバレーザから長期間、レーザ光を出力することできる。
また、万一、励起光導入部27のうち何れか1箇所が焼損しても、他のガイドファイバ25に影響を及ぼさないので、レーザ光の出力の低下を抑えることができる。
【0040】
なお、この実施形態の光ファイバレーザでは、ガイドファイバ25が8本用いられているが、本発明の光ファイバレーザはこれに限定されず、ガイドファイバが2本以上用いられていればよい。また、希土類イオン添加ファイバ21への励起光の導入は、このファイバの両端面からなされることが好ましいが、本発明の光ファイバレーザはこれに限定されず、一方の端面から励起光を導入してもよい。
【0041】
また、本発明の光ファイバレーザにあっては、希土類イオン添加ファイバとして、裸線ファイバ、光ファイバ素線、光ファイバ心線を用いることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバレーザは、励起LDモジュールから希土類イオン添加ファイバへの励起光導入部を複数箇所設けることにより、励起光導入部のうちの1箇所が塵埃の付着などにより焼損しても、他の励起光導入部が焼損することがなければ、希土類イオン添加ファイバにおける励起光の発振が止まることなく、光ファイバレーザから長期間、レーザ光を出力することができる。
また、万一、何れか1箇所の励起光導入部が焼損したとしても、その他の励起光導入部には影響が及ばないため、レーザ光の出力の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバレーザの第一の実施形態を示す模式図である。
【図2】本発明の光ファイバレーザの第一の実施形態における励起光導入部を示す概略断面図である。
【図3】本発明の光ファイバレーザの第二の実施形態を示す模式図である。
【図4】本発明の光ファイバレーザの第二の実施形態における励起光導入部を示す概略断面図である。
【図5】従来の光ファイバレーザを示す模式図である。
【符号の説明】
11,21・・・希土類イオン添加ファイバ、11a,21a・・・コア、11b,21b・・・第一クラッド、11c,21c・・・第二クラッド、12,13,22,23・・・共振器ミラー、14,24・・・励起LDモジュール、15,25・・・ガイドファイバ、17,27・・・励起光導入部、26・・・レーザ光出力ファイバ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバレーザに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エルビウム(Er)、ネオジウム(Nd)、イッテルビウム(Yb)、ホルミウム(Ho)などの希土類元素が添加された石英ガラスやフッ化物ガラスをホストガラスとした光ファイバ(以下、「希土類添加ファイバ」と称する。)を、レーザ発振媒質とした光ファイバレーザや光ファイバ増幅器が盛んに研究されている。
【0003】
光ファイバレーザは、高効率で装置を小型化でき、レーザ発振媒質と伝搬媒質を同じにできるという特徴を有している。この特徴を生かして、光ファイバレーザは、光通信、光センサ、材料加工、医療などの非常に幅広い産業分野において利用されている。特に、光通信や材料加工の分野では、より高出力なレーザの開発が望まれている。
【0004】
光ファイバレーザでは、高出力化を実現するためには、レーザ活性媒質(希土類イオン)の添加されている領域(通常はコア)に、如何に多くの励起光を導入できるかが課題となる。
【0005】
通常行なわれているような希土類添加ファイバの端面から励起光を導入する方式の光ファイバレーザでは、レーザ活性媒質の添加領域、すなわち、コアの外径は10μm程度以下である。そのため、このコアに効率良く励起光を導入するのは極めて困難である。また、希土類添加ファイバにおいて、励起光が入射される端面に塵埃などが付着していたりすると、この端面を焼損してしまうことがある。
【0006】
そこで、コア内に効率良く励起光を導入する方法としては、レーザ媒質として、第一クラッドと第二クラッドとからなるクラッドを有するダブルクラッド型ファイバを用いて、このダブルクラッド型ファイバの端面または側面から励起光を導入する方法が提案されている。
【0007】
ダブルクラッド型ファイバの端面から励起光を導入する方法では、例えば、図5に示すような光ファイバレーザが構成される。
この光ファイバレーザにおいて、励起レーザダイオードモジュール(以下、「励起LDモジュール」と略すこともある。)101から出射された励起光は、集光レンズ102、103によって集光され、共振器ミラー104を介して、一方の端面からダブルクラッド型の希土類添加ファイバ105に導入されて、その内部で発振する。そして、発振した励起光は、希土類添加ファイバ105の他方の端面から出射され、共振器ミラー106を介して、レーザ光として外部に出力される。
【0008】
希土類添加ファイバ105は、第一クラッドの断面積がダブルクラッド型ファイバでない光ファイバのコアに比べて大きいので、より多くの励起光をファイバ内に導入することができるため、光ファイバレーザを高出力化することができる。
【0009】
ダブルクラッド型ファイバの側面から励起光を導入する方法としては、例えば、複数の光ファイバが収束され、光学媒質により一体化された構造体の周辺から、この構造体に励起光を照射することにより、光ファイバの端面からレーザ光を出力させる光ファイバレーザが構成される(例えば、特許文献1参照。)。
このような光ファイバレーザによれば、複数の光ファイバの側面からその内部に励起光を導入するので、励起光の導入される面積が格段に大きくなる。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−190097号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダブルクラッド型ファイバの端面から励起光を導入する方法では、依然として希土類添加ファイバの端面に高強度の励起光が集光されるため、ダブルクラッド型ファイバへ励起光を導入する励起光導入部が焼損するおそれがある。この励起光導入部が焼損すると、希土類添加ファイバ内に励起光が導入されなくなり、希土類添加ファイバ内における励起光の発振が止まってしまい、レーザ光が出力されなくなるという問題がある。
【0012】
一方、ダブルクラッド型ファイバの側面から励起光を導入する方法では、励起光が複数の光ファイバを横切るように伝搬していくので、光ファイバ同士の隙間において、励起光の伝搬減衰や散乱損失が生じる。
【0013】
このような伝搬減衰や散乱損失を防止するためには、光ファイバを有機系の接着剤に埋め込んだりすることがなされるが、有機系の接着剤は耐光パワー性が低い。高出力のレーザ光を得るために、励起光の強度を高くすると、有機系の接着剤は変性して透明性が損なわれ、さらには、機械的強度が低下するため、レーザ光の出力パワーが極端に低下することがある。また、複数の光ファイバが収束されてなる構造体全体が焼損してしまい、レーザ光が出力されなくなることもある。
【0014】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、励起光源から希土類添加ファイバへ励起光を導入する励起光導入部において、この励起光導入部の一部が焼損しても発振が止まることのない光ファイバレーザを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、希土類元素のイオンが添加されたガラスからなるコア、該コアの周囲に設けられ、励起光を伝搬する第一クラッド、および、該第一クラッドの周囲に設けられた第二クラッドとを有する希土類イオン添加ファイバと、該希土類イオン添加ファイバに励起光を入射する励起レーザダイオードモジュールとを少なくとも備えた光ファイバレーザにおいて、前記励起レーザダイオードモジュールから出射された励起光が前記第一クラッド内に入射するように、前記希土類イオン添加ファイバと前記励起レーザダイオードモジュールとが少なくとも2本のガイドファイバを介して接続されている光ファイバレーザを提供する。
【0016】
上記構成の光ファイバレーザにおいて、前記ガイドファイバの一方の端面が、前記希土類イオン添加ファイバの側面と接続されていることが好ましい。
【0017】
上記構成の光ファイバレーザにおいて、前記ガイドファイバの一方の端面が、前記希土類イオン添加ファイバの端面と接続されていることが好ましい。
【0018】
上記構成の光ファイバレーザにおいて、前記ガイドファイバの一方の端面が、前記希土類イオン添加ファイバの端面における第一クラッド部に接続されていることが好ましい。
【0019】
上記構成の光ファイバレーザにおいて、前記希土類元素のイオンはエルビウムイオンであることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の光ファイバレーザの第一の実施形態を示す模式図である。
図1中、符号11は希土類イオン添加ファイバ、12、13は共振器ミラー、14は励起LDモジュール、15はガイドファイバを示している。
この実施形態の光ファイバレーザにおいて、希土類イオン添加ファイバ11の両端面にはそれぞれ、共振器ミラー12、13が配置されており、また、励起LDモジュール14からは4本のガイドファイバ15が延出され、これらのガイドファイバ15はそれぞれ、希土類イオン添加ファイバ11の側面の異なる箇所に、所定の間隔をおいて接続されている。以下、希土類イオン添加ファイバ11とガイドファイバ15との接続部を、励起光導入部17と言う。この励起光導入部17において、励起光がガイドファイバ15から希土類イオン添加ファイバ11へ導入される。
【0021】
図2は、この実施形態の光ファイバレーザにおける励起光導入部を示す概略断面図である。
この励起光導入部17では、希土類イオン添加ファイバ11の長手方向に沿って、第二クラッド11cおよび緩衝層11dが除去され、第一クラッド11bの一部が露出されて、露出部11eが設けられている。この露出部11eの一部が平面研磨されて、平坦面11fが形成されている。一方、ガイドファイバ15の先端部の緩衝層15bが除去されて、この先端部が斜め研磨されて平坦面15cが形成されている。そして、ガイドファイバ15の平坦面15cが屈折率整合剤からなる接着剤を介して、第一クラッド11bの平坦面11fに接続されている。
【0022】
また、図1に示すように、複数の励起光導入部17が、希土類イオン添加ファイバ11の側面の異なる箇所に、所定の間隔をおいて設けられている。励起光導入部17を設ける間隔は、希土類イオン添加ファイバ11に入射された励起光が3dB以上吸収される長さであることが好ましく、6dB以上吸収される長さがより好ましく、10dB以上吸収される長さが最も好ましい。
【0023】
励起光導入部17の間隔が短過ぎると、例えば図1において、第一の励起光導入部17aで入射された励起光が、第一の励起光導入部17aよりもレーザ光の出力方向の後段に設けられた第二の励起光導入部17bから漏れてしまうため、励起効率が低下する。
【0024】
希土類イオン添加ファイバ11は、図2に示すように、コア11aと、コア11aの周囲に設けられ、励起光を伝搬する第一クラッド11bと、第一クラッド11bの周囲に設けられた第二クラッド11cと、第二クラッド11cの周囲に設けられた緩衝層11dとからなる光ファイバである。なお、緩衝層11dは、設けられていなくてもよい。
希土類イオン添加ファイバ11としては、例えばコア11aの直径が30μm、第一クラッド11bの直径が300μm、第二クラッド11cの直径が340μmのものが用いられる。
【0025】
コア11aは、希土類元素のイオンが添加されたフッ化物ガラスまたは石英ガラスで形成されている。
希土類元素のイオンとしては、イッテルビウム(Yb)、ネオジウム(Nd)、プラセオジウム(Pr)、ツリウム(Tm)、エルビウム(Er)、ホルミウム(Ho)などが挙げられる
また、希土類元素のイオンの添加量は、通常、1000ppm〜50000ppm(モル比)である。
具体的には、コア11aは、エルビウムが20000ppm添加されたフッ化物ガラスで形成されている。
【0026】
第一クラッド11bは、コア11aと同様のフッ化物ガラスで形成されている。
第二クラッド11cは、第一クラッド11bよりも僅かに屈折率の低いプラスチックで形成されている。
例えば、第一クラッド11bの屈折率を1.51、第二クラッド11cの屈折率を1.42とする。
【0027】
共振器ミラー12、13は、酸化チタン(TiO2)からなる薄膜と、酸化タンタル(Ta2O5)からなる薄膜とが交互に積層されてなる誘電体多層膜ミラーであり、所定の波長の光を、所定の割合で反射する性質を有するものである。共振器ミラー12としては、例えば、希土類イオン添加ファイバ11と接続している側の面において、波長2.7μmの光を100%反射するものが用いられる。共振器ミラー13としては、例えば、希土類イオン添加ファイバ11と接続している側の面において、波長2.7μmの光を10%反射するものが用いられる。
【0028】
励起LDモジュール14は光ファイバレーザの励起光源であり、例えば波長982nmの励起光を出力し、励起光を外部に導くためのガイドファイバが8本備えられているものが用いられる。
【0029】
ガイドファイバ15は、図2に示すように、中心に設けられた石英系ガラスからなるコアと、その周囲に設けられたプラスチックからなるクラッドとから構成されるプラスチッククラッドファイバ15aと、緩衝層15bとからなる光ファイバである。
ガイドファイバ15としては、例えばコアの直径が80μm、クラッドの直径が100μmのものが用いられる。
【0030】
この実施形態の光ファイバレーザでは、励起LDモジュール14から出力された励起光が、4本のガイドファイバ15を介して、希土類イオン添加ファイバ11の側面に所定の間隔をおいて設けられた4つの励起光導入部17から、その内部に導入される。したがって、何れかの励起光導入部17が塵埃の付着などにより焼損しても、他の励起光導入部17が焼損せずに希土類イオン添加ファイバ11とガイドファイバ15との接続が確保されていれば、希土類添加ファイバ11内における励起光の発振が止まることなく、この光ファイバレーザから長期間、レーザ光を出力することができる。
【0031】
また、万一、何れか1箇所の励起光導入部17が焼損したとしても、レーザ光の出力の低下は25%程度である。ガイドファイバ15の本数を増やせば、出力の低下をさらに抑えることができる。
【0032】
なお、この実施形態の光ファイバレーザでは、ガイドファイバ15が4本用いられているが、本発明の光ファイバレーザはこれに限定されず、ガイドファイバが2本以上用いられていればよい。
【0033】
図3は、本発明の光ファイバレーザの第二の実施形態を示す模式図である。
図3中、符号21は希土類イオン添加ファイバ、22、23は共振器ミラー、24は励起LDモジュール、25はガイドファイバ、26はレーザ光出力ファイバを示している。
この実施形態の光ファイバレーザにおいて、希土類イオン添加ファイバ21の両端面にはそれぞれ、共振器ミラー22、23が配置されており、また、励起LDモジュール24からは8本のガイドファイバ25が延出され、共振器ミラー22、23の希土類イオン添加ファイバ21と接続していない側の表面にはそれぞれ、4本のガイドファイバ25が独立に(収束されずに)接続されている。以下、希土類イオン添加ファイバ21とガイドファイバ25との接続部を、励起光導入部27と言う。この励起光導入部27において、励起光がガイドファイバ25から希土類イオン添加ファイバ21へ導入される。また、共振器ミラー23の希土類イオン添加ファイバ21と接続していない側の表面には、レーザ光出力ファイバ26が接続されている。
【0034】
図4は、この実施形態の光ファイバレーザにおける励起光導入部を示す概略断面図である。
図4に示すように、この励起光導入部27では、希土類イオン添加ファイバ21の端面21eに共振器ミラー22(23)が接合され、この共振器ミラー22(23)の端面21eと接合されていない側の表面における第一クラッド21bに相当する部分に、4本のガイドファイバ25の一方の端面が接続されている。
これにより、希土類イオン添加ファイバ21の端面21eにおいて、コア21aには励起光が入射されず、第一クラッド21bのみに励起光が入射されるようになっている。
【0035】
もし、コア21aに励起光を入射すると、コア21aに添加された希土類イオンによる励起光の吸収は希土類イオン添加ファイバ21の端面21eに集中する。吸収された励起光は非放射緩和によって熱に変換されるため、端面21eの温度が上昇し焼損する可能性が高くなる。また、この場合、コア21aが燃えるので、共振器ミラー22、23もその機能を果たせなくなり、レーザ光の出力が止まってしまう。
一方、第一クラッド21bのみに励起光を入射すれば、励起光の吸収が希土類イオン添加ファイバ21の長手方向に分散されるため、温度上昇を抑えることができる。
【0036】
例えば、エルビウムイオン添加ファイバでは、コアだけに励起光を入射した場合、波長982nmの励起光の吸収量は110dB/mであり、入射端面から3cmの間に励起光は約半分がエルビウムに吸収されてしまう。
一方、クラッドのみに励起光を入射した場合、波長982nmの励起光の吸収量は1dB/mとなる。つまり、励起光の単位長さ当たりの吸収量がコアに励起光を入射した場合の100分の1になり、励起光の吸収による温度上昇を抑えることができる。万一、エルビウムイオン添加ファイバとガイドファイバとの接続部が焼損しても、コアや共振器ミラーにダメージが及ばないため、レーザ光の出力は低下するものの、出力が止まることはない。
【0037】
希土類イオン添加ファイバ21、共振器ミラー22、23、励起LDモジュール24、ガイドファイバ25は、上記第一の実施形態で用いられているものと同様のものが用いられる。
【0038】
この実施形態の光ファイバレーザでは、励起LDモジュール24から出射された励起光が、8本のガイドファイバ25および共振器ミラー22、23を介して、希土類イオン添加ファイバ21の両端面から、その内部に導入される。そして、それぞれのガイドファイバ25から導入された励起光は、希土類イオン添加ファイバ21内で結合して、高出力のレーザ光としてレーザ高出力ファイバ26から外部に出力される。
【0039】
この実施形態の光ファイバレーザでは、4本のガイドファイバ25がそれぞれ独立に(互いに干渉することなく)共振器ミラー22、23に接続されているから、励起光の出力が8分割されて、共振器ミラー22、23のそれぞれにおける異なる4箇所から、希土類イオン添加ファイバ21の内部に導入される。そのため、ガイドファイバ25と共振器ミラー22、23との接続部(励起光導入部27)のうち何れか1箇所が焼損しても、他の励起光導入部27が焼損せずに希土類イオン添加ファイバ21とガイドファイバ25との接続が確保されていれば、希土類イオン添加ファイバ21内における励起光の発振が止まることなく、この光ファイバレーザから長期間、レーザ光を出力することできる。
また、万一、励起光導入部27のうち何れか1箇所が焼損しても、他のガイドファイバ25に影響を及ぼさないので、レーザ光の出力の低下を抑えることができる。
【0040】
なお、この実施形態の光ファイバレーザでは、ガイドファイバ25が8本用いられているが、本発明の光ファイバレーザはこれに限定されず、ガイドファイバが2本以上用いられていればよい。また、希土類イオン添加ファイバ21への励起光の導入は、このファイバの両端面からなされることが好ましいが、本発明の光ファイバレーザはこれに限定されず、一方の端面から励起光を導入してもよい。
【0041】
また、本発明の光ファイバレーザにあっては、希土類イオン添加ファイバとして、裸線ファイバ、光ファイバ素線、光ファイバ心線を用いることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバレーザは、励起LDモジュールから希土類イオン添加ファイバへの励起光導入部を複数箇所設けることにより、励起光導入部のうちの1箇所が塵埃の付着などにより焼損しても、他の励起光導入部が焼損することがなければ、希土類イオン添加ファイバにおける励起光の発振が止まることなく、光ファイバレーザから長期間、レーザ光を出力することができる。
また、万一、何れか1箇所の励起光導入部が焼損したとしても、その他の励起光導入部には影響が及ばないため、レーザ光の出力の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバレーザの第一の実施形態を示す模式図である。
【図2】本発明の光ファイバレーザの第一の実施形態における励起光導入部を示す概略断面図である。
【図3】本発明の光ファイバレーザの第二の実施形態を示す模式図である。
【図4】本発明の光ファイバレーザの第二の実施形態における励起光導入部を示す概略断面図である。
【図5】従来の光ファイバレーザを示す模式図である。
【符号の説明】
11,21・・・希土類イオン添加ファイバ、11a,21a・・・コア、11b,21b・・・第一クラッド、11c,21c・・・第二クラッド、12,13,22,23・・・共振器ミラー、14,24・・・励起LDモジュール、15,25・・・ガイドファイバ、17,27・・・励起光導入部、26・・・レーザ光出力ファイバ。
Claims (5)
- 希土類元素のイオンが添加されたガラスからなるコア、該コアの周囲に設けられ、励起光を伝搬する第一クラッド、および、該第一クラッドの周囲に設けられた第二クラッドとを有する希土類イオン添加ファイバと、該希土類イオン添加ファイバに励起光を入射する励起レーザダイオードモジュールとを少なくとも備えた光ファイバレーザにおいて、
前記励起レーザダイオードモジュールから出射された励起光が前記第一クラッド内に入射するように、前記希土類イオン添加ファイバと前記励起レーザダイオードモジュールとが少なくとも2本のガイドファイバを介して接続されていることを特徴とする光ファイバレーザ。 - 前記ガイドファイバの一方の端面が、前記希土類イオン添加ファイバの側面と接続されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバレーザ。
- 前記ガイドファイバの一方の端面が、前記希土類イオン添加ファイバの端面と接続されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバレーザ。
- 前記ガイドファイバの一方の端面が、前記希土類イオン添加ファイバの端面における第一クラッド部に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバレーザ。
- 前記希土類元素のイオンはエルビウムイオンであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光ファイバレーザ。
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