JP2005018150A - 電子機器、提供機能制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御する。
【解決手段】画像形成装置には所定の外部デバイスを接続可能なインタフェースが設けられており、画像形成装置が備えている拡張機能(デフォルトでは提供を停止している機能)の提供/停止の設定を変更する場合には、画像形成装置に接続可能な外部デバイスのうちの特定のデバイスを接続することが義務付けられている。拡張機能の提供/停止の設定を変更するための処理が起動された場合には、特定のデバイスが接続されているか否かが判定され(100)、特定のデバイスが接続されている場合にのみ、指示に応じて拡張機能の提供/停止の設定を変更する(106,110)。
【選択図】 図3
【解決手段】画像形成装置には所定の外部デバイスを接続可能なインタフェースが設けられており、画像形成装置が備えている拡張機能(デフォルトでは提供を停止している機能)の提供/停止の設定を変更する場合には、画像形成装置に接続可能な外部デバイスのうちの特定のデバイスを接続することが義務付けられている。拡張機能の提供/停止の設定を変更するための処理が起動された場合には、特定のデバイスが接続されているか否かが判定され(100)、特定のデバイスが接続されている場合にのみ、指示に応じて拡張機能の提供/停止の設定を変更する(106,110)。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器、提供機能制御方法及びプログラムに係り、特に、電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能の提供を制御する提供機能制御方法、該提供機能制御方法を適用可能な電子機器、及び、電子機器に内蔵されているコンピュータによって前記提供機能制御方法を実現するためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機・ファクシミリ・プリンタの機能を統合した複合機は省スペース性に優れており、単機能の複写機等に代えてオフィスに設置されることが多くなってきている。一方、情報や負荷の分散化を目的として、複数台のコンピュータをネットワークを介して互いに接続し、同一ネットワークに接続されたプリンタ等の種々の資源を共有できるようにした情報処理システムも浸透してきており、プリンタとしての機能も備えた複合機に対するユーザの要求は年々多様化してきている。
【0003】
多様化するユーザの要求に応えるため、複合機にも様々な機能(例えばファクシミリで受信したデータを電子メールに添付して自動的に送信する機能等)が追加されるようになってきているが、この種の追加機能はユーザによっては不要な機能であることが多い。また、この種の追加機能は利用可能な環境を構築しておくことで初めて有用となる機能であることが多く、上記環境を構築していないユーザが誤って利用しようとすると、装置の誤動作等の不都合が生ずる恐れもある。このため、装置が提供可能な機能のうち、上記のように一部のユーザのみが利用すると想定される機能については、デフォルトではユーザへの提供を停止している状態としておき、例えば装置の管理者が提供停止状態を解除する所定の操作を行った場合にのみ、前記機能をユーザが利用可能な状態へ移行するように装置を構成することが望ましい。
【0004】
上記に関連して、数値制御装置内に格納されたプログラムの不正コピーを防止するために、保護解除用のパスワードが格納されたメモリカードを用い、このメモリカードが装置に接続された際にパスワードを読み取り、装置内に保管されているパスワードと一致した場合にのみプログラムの保護を解除し、プログラムのコピーを可能とする技術が提案されている(特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−063209号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、パスワードを格納した専用のメモリカードを用意する必要があると共に、装置本体側には、パスワードを保管しておくためのメモリ及びメモリカードを接続するためのインタフェースを設ける必要があるので、コストが嵩むという問題がある。また、プログラムのコピー等を行う権限を管理者にのみ付与した場合、管理者は、装置にメモリカードを接続する前に、複数枚のメモリカードの中から前記装置に対応するメモリカードを探し出す必要があり、作業が煩雑であるという欠点もあった。
【0007】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御することができる電子機器、提供機能制御方法及びプログラムを得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る電子機器は、所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えた電子機器であって、前記インタフェースに前記所定のデバイスが接続されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記所定のデバイスが接続されていると判断された場合に、前記電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御する制御手段と、を含んで構成されている。
【0009】
請求項1記載の発明に係る電子機器は、所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えている。なお、上記の電子機器としては、例えばプリンタ、ファクシミリ、複写機、これらの機能を兼ね備えた複合機、コンピュータ、スキャナ等が挙げられるが、その他の電子機器であってもよい。また、上記のインタフェースとしては、例えばUSB(Universal Serial Bus)やPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)の規格に準拠したPCカード、IEEE1394、或いは、スマートメディア(R)やコンパクトフラッシュ(R)、メモリスティック(R)、SDカード(R)、xDピクチャーカード(R)等の各種メモリカード用のインターフェース等、各種の汎用インタフェースを用いることができる。また、請求項1記載の発明に係る所定のデバイスとしては、これらのインタフェースのうち電子機器に実装されているインタフェースを介して接続可能な任意のデバイスを用いることができる。
【0010】
請求項1記載の発明では、電子機器が備えているインタフェースに所定のデバイスが接続されているか否かが判断手段によって判断され、制御手段は、判断手段によって所定のデバイスが接続されていると判断された場合に、電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御する。このように、請求項1記載の発明では、電子機器が備えているインタフェースに所定のデバイスを接続することで、通常時には提供が停止されている拡張機能が提供されることになるので、パスワードが格納された専用のデバイスが不要になると共に、電子機器側にもパスワードを格納するためのメモリ等を設ける必要がなくなる。また、個々の電子機器毎に専用のデバイスを用意しておいて選択する作業が不要となり、パスワードの管理・照合等の複雑な処理を不要となる。従って、請求項1記載の発明によれば、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御することができる。
【0011】
なお、請求項1記載の発明に係る所定のデバイスは、記憶部を備えた記憶デバイス(例えば各種メモリカードの何れか等)であってもよい。この場合、判断手段は、例えば請求項2に記載したように、電子機器が備えているインタフェースに接続されているデバイスが記憶デバイスであり、かつ該記憶デバイスの記憶部の記憶容量が所定値か否かも判定することで、所定のデバイスが接続されているか否かを判断するようにしてもよい。これにより、電子機器に単に所定のデバイスを接続したのみでは拡張機能は提供されず、所定の記憶容量の記憶部を備えた記憶デバイスが接続された場合にのみ拡張機能が提供されることになるので、拡張機能の提供を受けることを意図せずに行った操作が拡張機能の提供を受けるための操作と偶然に一致することをより確実に防止することができる。
【0012】
また、請求項1記載の発明において、判断手段によって所定のデバイスが接続されていると判断された場合に提供される拡張機能は、例えば請求項3に記載したように、電子機器が提供可能な第2の拡張機能(通常時には提供が停止されている別の拡張機能)を通常時にも提供させる設定を行うための機能であってもよい。この場合、電子機器に所定のデバイスを接続して第2の拡張機能を通常時にも提供させる設定を行った後は、電子機器を所定のデバイスに接続する操作を行わなくても第2の拡張機能が提供されることになるので、第2の拡張機能を利用するための操作性を向上させることができる。
【0013】
請求項4記載の発明に係る提供機能制御方法は、所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えた電子機器の前記インタフェースに所定のデバイスが接続されているか否かを判断し、前記所定のデバイスが接続されていると判断した場合に、前記電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御するので、請求項1記載の発明と同様に、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御することができる。
【0014】
請求項5記載の発明に係るプログラムは、所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えた電子機器に内蔵されているコンピュータを、前記インタフェースに前記所定のデバイスが接続されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記所定のデバイスが接続されていると判断された場合に、前記電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御する制御手段と、として機能させる。
【0015】
請求項5記載の発明に係るプログラムは、電子機器に内蔵されているコンピュータを、判断手段及び制御手段として機能させるためのプログラムであるので、電子機器に内蔵されているコンピュータが請求項5記載の発明に係るプログラムを実行することにより、電子機器が請求項1に記載の電子機器として機能することになり、請求項1記載の発明と同様に、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には、本実施例に係る画像形成装置10の全体構成が示されている。画像形成装置10は複写機・ファクシミリ・プリンタの機能を兼ね備えた複合機であり、本発明に係る電子機器に対応している。
【0017】
画像形成装置10は各種の処理を行うCPU12、CPU12で実行される各種のプログラム(後述する機能拡張設定処理を行うための機能拡張設定プログラムを含む)やデータを記憶したROM14、各種の処理において作業用の記憶領域として一時的に用いられるRAM16を備え、これらはデータバス、制御バス等を含んで構成されるバス18を介して互いに接続されている。データバス18にはメモリ制御部20、ダイレクトメモリアクセスコントローラ(DMAC)22、デジタル通信制御部24、アナログ通信制御部26が各々接続されている。
【0018】
メモリ制御部20には、イメージデータや後述する管理データ等を記憶するためのメモリ28が接続されている。メモリ28はバックアップ電源が接続されたRAM等で構成されており、画像形成装置10の電源がオフされても記憶しているデータを保持可能とされている。メモリ制御部20はメモリ28に記憶された各データのアドレスや空き領域の管理等を行う。DMAC22はメモリ28に対するダイレクトメモリアクセスを制御する。
【0019】
またデジタル通信制御部24はLAN等のデジタルネットワークに接続されており、該デジタルネットワークに接続された他のパーソナル・コンピュータ(PC)等と通信を行うための通信手順等の制御を行う。またアナログ通信制御部26は内蔵モデムを介してアナログの公衆電話網に接続されており、該アナログ網に接続された他のファクシミリ等と通信を行うための通信手順の制御、自動発着信制御を含む各種制御を行う。
【0020】
またバス18には、画像読取部30、画像処理部32、画像形成部34、操作表示部36、外部I/F部38が各々接続されている。画像読取部30は原稿台、スキャナユニット及び原稿送給部を含んで構成されており、ユーザによって原稿台上に載置されるか又は原稿送給部によって原稿台上へ搬送されることで原稿台上に位置している原稿をスキャナユニットで読み取り、読取結果をデジタルの画像データとして出力する機能を有している。画像処理部32は入力された画像データに対して符号化、復号化、拡大縮小等の各種画像処理を行う。
【0021】
また画像形成部34は、図示は省略するが、像担持体、帯電器、光ビーム走査装置、現像装置、転写器、定着装置等を備え、帯電器によって像担持体の画像形成面を帯電させると共に、光ビーム走査装置から射出されて像担持体の画像形成面上を走査される光ビームを入力された画像データに応じて変調することで、画像形成面上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置によって現像し、該現像によって形成されたトナー像を転写器によって記録用紙に転写し、記録用紙に転写したトナー像を定着装置によって定着させることで、入力された画像データが表す画像を記録用紙上に形成させるように構成されている。
【0022】
操作表示部36は、複数のキーが設けられユーザが任意の情報を入力可能なキーボードと、LCD等から成り任意の情報を表示可能なディスプレイを備えている。また図2に示すように、画像形成装置10には所定の外部デバイスを接続可能なインタフェースが設けられている。図2には、上記のインタフェースの一例として、スマートメディア42を装填可能なスマートメディア・スロット44、PCカード46を装填可能なPCカードスロット48、USBデバイス(図2にはUSBデバイスに接続されたUSBケーブル50のみを示す)を接続可能なUSBコネクタ52が示されている。
【0023】
外部I/F部38は、上記のインタフェースを介して外部デバイスが接続された場合に、接続された外部デバイスの種類等を認識し必要に応じてドライバを呼び出すと共に、外部デバイスが接続されたことをCPU12に通知する処理を行う。また、画像形成装置10に接続されていた外部デバイスが取り外された場合にも、外部I/F部38によってCPU12への通知が行われる。
【0024】
次に本実施形態の作用を説明する。複合機である画像形成装置10は、ユーザに提供可能な機能として様々な機能を備えているが、このうちの一部の機能(拡張機能と称する)は利用可能な環境を整備しておくことで初めて有用となる機能であるため、デフォルトではユーザへの提供を停止している状態とされている。
【0025】
なお、上記の拡張機能としては、例えば画像読取部30が読み取りを行うことで得られた画像データを保存しておき、デジタル通信制御部24を介して所定のPCへ転送する機能(親展ボックス)、他のファクシミリ装置から受信した画像データを所定の形式のファイルとして電子メールに添付して送信する機能、画像読取部30が読み取りを行うことで得られた画像データを電子メールに添付して送信する機能、PCから受信した電子メールを画像データへ変換して他のファクシミリ装置へ送信する機能、PCから受信した電子メールを自動的に記録用紙に印刷する機能、原稿を高画質で複写する機能、画像読取部30が原稿を読み取ることで得られた画像データを編集した後に記録用紙に印刷する機能等が挙げられる。
【0026】
特定の拡張機能を利用したい場合、ユーザは、画像形成装置10を製造したメーカから派遣されるサービス員に対し、特定の拡張機能の提供停止状態の解除を要請する。この要請を受けたサービス員は、画像形成装置10の周辺環境が特定の拡張機能を利用可能な環境になっていることを確認した後に、特定の拡張機能の提供停止状態を解除するために、操作表示部36を介して所定の操作を行うことで画像形成装置10の動作モードを管理者モードへ遷移させる。
【0027】
この管理者モードでは、管理者のみに提供される機能が操作表示部36にメニュー形式で一覧表示される。管理者のみに提供される機能の中には、拡張機能の提供/停止を設定するための機能も含まれており、該機能は例えば「拡張」と表記された選択肢としてディスプレイに表示される。この機能は請求項1,3等に記載の拡張機能に対応しており、提供/停止の対象としての拡張機能は請求項3に記載の第2の拡張機能に対応している。
【0028】
本実施形態に係る画像形成装置10では、上記機能を利用して拡張機能の提供/停止を設定する場合、画像形成装置10に接続可能な外部デバイスのうちの特定のデバイス(この特定のデバイスは接続可能な外部デバイスのうちの何れでもよい)を接続することが義務付けられており、拡張機能の提供/停止を設定する場合、サービス員は特定のデバイスを画像形成装置10に接続した後に、例えば「拡張」と表記された選択肢を選択する操作を行う等により、上記機能の実行を指示する。これにより、機能拡張設定プログラム(この機能拡張設定プログラムは請求項5に記載のプログラムに対応している)がROM14から読み出されてCPU12で実行されることで、図3に示す機能拡張設定処理が行われる。
【0029】
機能拡張設定処理では、まずステップ100において、画像形成装置10に特定のデバイス(該機能の利用時に接続が義務付けられているデバイス)が接続されているか否か判定する。なお、このステップ100は本発明に係る判断手段に対応している。上記判定が否定された場合には、現在の操作者は、特定のデバイスを接続する必要があることを認識していない者、すなわち拡張機能の提供/停止を設定する権限を有していない者であると判断できるので、何ら処理を行うことなく機能拡張設定処理を終了する。
【0030】
一方、ステップ100の判定が肯定された場合はステップ102へ移行し、メモリ28に記憶されている拡張機能の設定情報(個々の拡張機能毎の提供/停止や、提供時の動作等を規定する情報)を読み出し、次のステップ104では、読み出した設定情報の内容を機能拡張設定画面として操作表示部36のディスプレイに表示させる。ステップ106では、ディスプレイに表示している機能拡張設定画面に対し、特定の機能が選択されて設定情報を変更する操作が行われたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ108へ移行し、設定完了を意味する操作が行われたか否か判定する。この判定も否定された場合にはステップ106に戻り、ステップ106,108を繰り返す。
【0031】
機能拡張設定画面がディスプレイに表示されると、サービス員は操作表示部36のキーボードを介し、ユーザから提供停止状態の解除を要請された特定の拡張機能を選択し、該特定の拡張機能がユーザに提供されるように設定を変更する操作を行うと共に、必要に応じて、特定の拡張機能が提供される際の動作等を規定する情報(例えば電子メール送信を行う機能における送信先メールアドレス等)を設定する操作も行う。
【0032】
上記の操作が行われると、ステップ106の判定が肯定されてステップ110へ移行し、メモリ28に記憶されている拡張機能の設定情報のうち特定の拡張機能に関する設定情報を、上記の操作によって入力された情報に応じて更新した後にステップ106に戻る。これにより、特定の拡張機能の提供停止状態が解除されるように、特定の拡張機能に関する設定情報が変更されることになる。特定の拡張機能についての設定を変更する操作を行うと、サービス員は設定完了を意味する操作を行う。これにより、ステップ108の判定が肯定され、機能拡張設定処理が終了する。
【0033】
画像形成装置10では、メモリ28に記憶されている拡張機能の設定情報を参照し、当該設定情報に「提供停止」を意味する情報が設定されている拡張機能については、通常時にユーザが利用できないようにするための処理(例えば利用可能な機能をディスプレイに一覧表示する際に「提供停止」の拡張機能は選択肢として表示しない、或いは、選択肢でないことを明示した形態で表示(例えば低彩度の色で表示)する等)を行っている。従って、上述した機能拡張設定処理によって提供停止状態が解除された特定の拡張機能は、以後選択肢として表示され、通常時にユーザが利用することが可能となる。
【0034】
なお、図3に示す機能拡張設定処理では、特定のデバイスが接続されているか否かを判定することで、現在の操作者が拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者か否かを判断するようにしていたが、これに限定されるものではなく、特定の複数のデバイスが接続されているか否か(接続されている複数のデバイスの組み合わせが所定の組み合わせか否か)を判定することで上記判断を行うようにしてもよい。
【0035】
また、図3に示す機能拡張設定処理に代えて、図4に示す機能拡張設定処理を行うようにしてもよい。図4に示す機能拡張設定処理では、拡張機能の提供/停止を設定するための機能を利用する場合に、画像形成装置10に接続可能な外部デバイスのうち、設定値に一致する記憶容量を有する特定の記憶デバイス(フラッシュメモリ等の記憶部を内蔵し該記憶部の記憶容量が設定値に一致している記憶デバイス)を接続することが義務付けられている。
【0036】
そして図4に示す機能拡張設定処理では、図3の機能拡張設定処理におけるステップ100の判定に代えて、画像形成装置10に特定の記憶デバイスが接続されているか否かをステップ120で判定している。この判定が否定された場合には、何ら処理を行うことなく機能拡張設定処理を終了する。また、ステップ120の判定が肯定された場合にはステップ122へ移行し、画像形成装置10に接続されている記憶デバイスの記憶容量が設定値と一致しているか否か判定する。この判定が否定された場合も何ら処理を行うことなく機能拡張設定処理を終了する。なお、ステップ120,122も本発明に係る判断手段(詳しくは請求項2に記載の判断手段)に対応している。
【0037】
一方、ステップ120,122の判定が何れも肯定された場合には、現在の操作者は、拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者であると判断できるので、ステップ102へ移行し、ステップ102以降で図3の機能拡張設定処理と同様の処理を行う。図4の機能拡張設定処理では、画像形成装置10に接続されているデバイスが記憶デバイスで、かつ記憶容量も設定値に一致している場合にのみ、拡張機能の提供/停止を設定するための機能が利用可能となるので、拡張機能の提供/停止を設定するための機能の利用をより確実に管理することができる。
【0038】
また、図4の機能拡張設定処理において、接続されている記憶デバイスの記憶容量が設定値に一致しているか否かを判定することに代えて、接続されている記憶デバイスの記憶容量が設定値以上か否かを判定するようにしてもよい。また、図4の機能拡張設定処理においても、複数の記憶デバイスが接続されているか否か、及び、接続されている複数の記憶デバイスの記憶容量の組み合わせが所定の組み合わせか否かを(接続されている複数のデバイスの組み合わせが所定の組み合わせか否か)を判定することで上記判断を行うようにしてもよい。
【0039】
更に、上記では現在の操作者が拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者であると判断した後(図3のステップ100又は図4のステップ122の判定が肯定された後)は、画像形成装置10が備えている複数の拡張機能のうちの任意の拡張機能について設定の変更を可能としていたが、これに限定されるものではなく、現在の操作者が拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者であるか否かを判断するためのデバイスの種類、複数のデバイスの種類の組み合わせ、記憶デバイスの記憶容量、複数の記憶デバイスの記憶容量の組み合わせの何れかを、画像形成装置10が備えている個々の拡張機能毎に相違させてもよい。
【0040】
また、上記では画像形成装置10に接続されているデバイスの種類、接続されている複数のデバイスの種類の組み合わせ、接続されている記憶デバイスの記憶容量、接続されている複数の記憶デバイスの記憶容量の組み合わせの何れかに基づいて、現在の操作者が拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者であるか否かを判断する例を説明したが、これに限定されるものではなく、パスワード等の認証情報も入力させ、入力された認証情報が適正か否かも判定することで前記判断を行うようにしてもよい。
【0041】
また、上記では本発明に係る電子機器として、複写機・ファクシミリ・プリンタの機能を兼ね備えた複合機である画像形成装置10を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばプリンタ、ファクシミリ、複写機、PC、スキャナ、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の各種電子機器の何れにも適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、電子機器が備えているインタフェースに所定のデバイスが接続されているか否かを判断し、所定のデバイスが接続されていると判断した場合に、電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御するので、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】画像形成装置と接続可能な外部デバイスとそのインタフェースの一例を示す斜視図である。
【図3】機能拡張処理の内容の一例を示すフローチャートである。
【図4】機能拡張処理の内容の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像形成装置
12 CPU
28 メモリ
36 操作表示部
38 I/F部
42 スマートメディア
44 スマートメディア・スロット
46 PCカード
48 PCカードスロット
50 USBケーブル
52 USBコネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器、提供機能制御方法及びプログラムに係り、特に、電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能の提供を制御する提供機能制御方法、該提供機能制御方法を適用可能な電子機器、及び、電子機器に内蔵されているコンピュータによって前記提供機能制御方法を実現するためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機・ファクシミリ・プリンタの機能を統合した複合機は省スペース性に優れており、単機能の複写機等に代えてオフィスに設置されることが多くなってきている。一方、情報や負荷の分散化を目的として、複数台のコンピュータをネットワークを介して互いに接続し、同一ネットワークに接続されたプリンタ等の種々の資源を共有できるようにした情報処理システムも浸透してきており、プリンタとしての機能も備えた複合機に対するユーザの要求は年々多様化してきている。
【0003】
多様化するユーザの要求に応えるため、複合機にも様々な機能(例えばファクシミリで受信したデータを電子メールに添付して自動的に送信する機能等)が追加されるようになってきているが、この種の追加機能はユーザによっては不要な機能であることが多い。また、この種の追加機能は利用可能な環境を構築しておくことで初めて有用となる機能であることが多く、上記環境を構築していないユーザが誤って利用しようとすると、装置の誤動作等の不都合が生ずる恐れもある。このため、装置が提供可能な機能のうち、上記のように一部のユーザのみが利用すると想定される機能については、デフォルトではユーザへの提供を停止している状態としておき、例えば装置の管理者が提供停止状態を解除する所定の操作を行った場合にのみ、前記機能をユーザが利用可能な状態へ移行するように装置を構成することが望ましい。
【0004】
上記に関連して、数値制御装置内に格納されたプログラムの不正コピーを防止するために、保護解除用のパスワードが格納されたメモリカードを用い、このメモリカードが装置に接続された際にパスワードを読み取り、装置内に保管されているパスワードと一致した場合にのみプログラムの保護を解除し、プログラムのコピーを可能とする技術が提案されている(特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−063209号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、パスワードを格納した専用のメモリカードを用意する必要があると共に、装置本体側には、パスワードを保管しておくためのメモリ及びメモリカードを接続するためのインタフェースを設ける必要があるので、コストが嵩むという問題がある。また、プログラムのコピー等を行う権限を管理者にのみ付与した場合、管理者は、装置にメモリカードを接続する前に、複数枚のメモリカードの中から前記装置に対応するメモリカードを探し出す必要があり、作業が煩雑であるという欠点もあった。
【0007】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御することができる電子機器、提供機能制御方法及びプログラムを得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る電子機器は、所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えた電子機器であって、前記インタフェースに前記所定のデバイスが接続されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記所定のデバイスが接続されていると判断された場合に、前記電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御する制御手段と、を含んで構成されている。
【0009】
請求項1記載の発明に係る電子機器は、所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えている。なお、上記の電子機器としては、例えばプリンタ、ファクシミリ、複写機、これらの機能を兼ね備えた複合機、コンピュータ、スキャナ等が挙げられるが、その他の電子機器であってもよい。また、上記のインタフェースとしては、例えばUSB(Universal Serial Bus)やPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)の規格に準拠したPCカード、IEEE1394、或いは、スマートメディア(R)やコンパクトフラッシュ(R)、メモリスティック(R)、SDカード(R)、xDピクチャーカード(R)等の各種メモリカード用のインターフェース等、各種の汎用インタフェースを用いることができる。また、請求項1記載の発明に係る所定のデバイスとしては、これらのインタフェースのうち電子機器に実装されているインタフェースを介して接続可能な任意のデバイスを用いることができる。
【0010】
請求項1記載の発明では、電子機器が備えているインタフェースに所定のデバイスが接続されているか否かが判断手段によって判断され、制御手段は、判断手段によって所定のデバイスが接続されていると判断された場合に、電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御する。このように、請求項1記載の発明では、電子機器が備えているインタフェースに所定のデバイスを接続することで、通常時には提供が停止されている拡張機能が提供されることになるので、パスワードが格納された専用のデバイスが不要になると共に、電子機器側にもパスワードを格納するためのメモリ等を設ける必要がなくなる。また、個々の電子機器毎に専用のデバイスを用意しておいて選択する作業が不要となり、パスワードの管理・照合等の複雑な処理を不要となる。従って、請求項1記載の発明によれば、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御することができる。
【0011】
なお、請求項1記載の発明に係る所定のデバイスは、記憶部を備えた記憶デバイス(例えば各種メモリカードの何れか等)であってもよい。この場合、判断手段は、例えば請求項2に記載したように、電子機器が備えているインタフェースに接続されているデバイスが記憶デバイスであり、かつ該記憶デバイスの記憶部の記憶容量が所定値か否かも判定することで、所定のデバイスが接続されているか否かを判断するようにしてもよい。これにより、電子機器に単に所定のデバイスを接続したのみでは拡張機能は提供されず、所定の記憶容量の記憶部を備えた記憶デバイスが接続された場合にのみ拡張機能が提供されることになるので、拡張機能の提供を受けることを意図せずに行った操作が拡張機能の提供を受けるための操作と偶然に一致することをより確実に防止することができる。
【0012】
また、請求項1記載の発明において、判断手段によって所定のデバイスが接続されていると判断された場合に提供される拡張機能は、例えば請求項3に記載したように、電子機器が提供可能な第2の拡張機能(通常時には提供が停止されている別の拡張機能)を通常時にも提供させる設定を行うための機能であってもよい。この場合、電子機器に所定のデバイスを接続して第2の拡張機能を通常時にも提供させる設定を行った後は、電子機器を所定のデバイスに接続する操作を行わなくても第2の拡張機能が提供されることになるので、第2の拡張機能を利用するための操作性を向上させることができる。
【0013】
請求項4記載の発明に係る提供機能制御方法は、所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えた電子機器の前記インタフェースに所定のデバイスが接続されているか否かを判断し、前記所定のデバイスが接続されていると判断した場合に、前記電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御するので、請求項1記載の発明と同様に、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御することができる。
【0014】
請求項5記載の発明に係るプログラムは、所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えた電子機器に内蔵されているコンピュータを、前記インタフェースに前記所定のデバイスが接続されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記所定のデバイスが接続されていると判断された場合に、前記電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御する制御手段と、として機能させる。
【0015】
請求項5記載の発明に係るプログラムは、電子機器に内蔵されているコンピュータを、判断手段及び制御手段として機能させるためのプログラムであるので、電子機器に内蔵されているコンピュータが請求項5記載の発明に係るプログラムを実行することにより、電子機器が請求項1に記載の電子機器として機能することになり、請求項1記載の発明と同様に、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には、本実施例に係る画像形成装置10の全体構成が示されている。画像形成装置10は複写機・ファクシミリ・プリンタの機能を兼ね備えた複合機であり、本発明に係る電子機器に対応している。
【0017】
画像形成装置10は各種の処理を行うCPU12、CPU12で実行される各種のプログラム(後述する機能拡張設定処理を行うための機能拡張設定プログラムを含む)やデータを記憶したROM14、各種の処理において作業用の記憶領域として一時的に用いられるRAM16を備え、これらはデータバス、制御バス等を含んで構成されるバス18を介して互いに接続されている。データバス18にはメモリ制御部20、ダイレクトメモリアクセスコントローラ(DMAC)22、デジタル通信制御部24、アナログ通信制御部26が各々接続されている。
【0018】
メモリ制御部20には、イメージデータや後述する管理データ等を記憶するためのメモリ28が接続されている。メモリ28はバックアップ電源が接続されたRAM等で構成されており、画像形成装置10の電源がオフされても記憶しているデータを保持可能とされている。メモリ制御部20はメモリ28に記憶された各データのアドレスや空き領域の管理等を行う。DMAC22はメモリ28に対するダイレクトメモリアクセスを制御する。
【0019】
またデジタル通信制御部24はLAN等のデジタルネットワークに接続されており、該デジタルネットワークに接続された他のパーソナル・コンピュータ(PC)等と通信を行うための通信手順等の制御を行う。またアナログ通信制御部26は内蔵モデムを介してアナログの公衆電話網に接続されており、該アナログ網に接続された他のファクシミリ等と通信を行うための通信手順の制御、自動発着信制御を含む各種制御を行う。
【0020】
またバス18には、画像読取部30、画像処理部32、画像形成部34、操作表示部36、外部I/F部38が各々接続されている。画像読取部30は原稿台、スキャナユニット及び原稿送給部を含んで構成されており、ユーザによって原稿台上に載置されるか又は原稿送給部によって原稿台上へ搬送されることで原稿台上に位置している原稿をスキャナユニットで読み取り、読取結果をデジタルの画像データとして出力する機能を有している。画像処理部32は入力された画像データに対して符号化、復号化、拡大縮小等の各種画像処理を行う。
【0021】
また画像形成部34は、図示は省略するが、像担持体、帯電器、光ビーム走査装置、現像装置、転写器、定着装置等を備え、帯電器によって像担持体の画像形成面を帯電させると共に、光ビーム走査装置から射出されて像担持体の画像形成面上を走査される光ビームを入力された画像データに応じて変調することで、画像形成面上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置によって現像し、該現像によって形成されたトナー像を転写器によって記録用紙に転写し、記録用紙に転写したトナー像を定着装置によって定着させることで、入力された画像データが表す画像を記録用紙上に形成させるように構成されている。
【0022】
操作表示部36は、複数のキーが設けられユーザが任意の情報を入力可能なキーボードと、LCD等から成り任意の情報を表示可能なディスプレイを備えている。また図2に示すように、画像形成装置10には所定の外部デバイスを接続可能なインタフェースが設けられている。図2には、上記のインタフェースの一例として、スマートメディア42を装填可能なスマートメディア・スロット44、PCカード46を装填可能なPCカードスロット48、USBデバイス(図2にはUSBデバイスに接続されたUSBケーブル50のみを示す)を接続可能なUSBコネクタ52が示されている。
【0023】
外部I/F部38は、上記のインタフェースを介して外部デバイスが接続された場合に、接続された外部デバイスの種類等を認識し必要に応じてドライバを呼び出すと共に、外部デバイスが接続されたことをCPU12に通知する処理を行う。また、画像形成装置10に接続されていた外部デバイスが取り外された場合にも、外部I/F部38によってCPU12への通知が行われる。
【0024】
次に本実施形態の作用を説明する。複合機である画像形成装置10は、ユーザに提供可能な機能として様々な機能を備えているが、このうちの一部の機能(拡張機能と称する)は利用可能な環境を整備しておくことで初めて有用となる機能であるため、デフォルトではユーザへの提供を停止している状態とされている。
【0025】
なお、上記の拡張機能としては、例えば画像読取部30が読み取りを行うことで得られた画像データを保存しておき、デジタル通信制御部24を介して所定のPCへ転送する機能(親展ボックス)、他のファクシミリ装置から受信した画像データを所定の形式のファイルとして電子メールに添付して送信する機能、画像読取部30が読み取りを行うことで得られた画像データを電子メールに添付して送信する機能、PCから受信した電子メールを画像データへ変換して他のファクシミリ装置へ送信する機能、PCから受信した電子メールを自動的に記録用紙に印刷する機能、原稿を高画質で複写する機能、画像読取部30が原稿を読み取ることで得られた画像データを編集した後に記録用紙に印刷する機能等が挙げられる。
【0026】
特定の拡張機能を利用したい場合、ユーザは、画像形成装置10を製造したメーカから派遣されるサービス員に対し、特定の拡張機能の提供停止状態の解除を要請する。この要請を受けたサービス員は、画像形成装置10の周辺環境が特定の拡張機能を利用可能な環境になっていることを確認した後に、特定の拡張機能の提供停止状態を解除するために、操作表示部36を介して所定の操作を行うことで画像形成装置10の動作モードを管理者モードへ遷移させる。
【0027】
この管理者モードでは、管理者のみに提供される機能が操作表示部36にメニュー形式で一覧表示される。管理者のみに提供される機能の中には、拡張機能の提供/停止を設定するための機能も含まれており、該機能は例えば「拡張」と表記された選択肢としてディスプレイに表示される。この機能は請求項1,3等に記載の拡張機能に対応しており、提供/停止の対象としての拡張機能は請求項3に記載の第2の拡張機能に対応している。
【0028】
本実施形態に係る画像形成装置10では、上記機能を利用して拡張機能の提供/停止を設定する場合、画像形成装置10に接続可能な外部デバイスのうちの特定のデバイス(この特定のデバイスは接続可能な外部デバイスのうちの何れでもよい)を接続することが義務付けられており、拡張機能の提供/停止を設定する場合、サービス員は特定のデバイスを画像形成装置10に接続した後に、例えば「拡張」と表記された選択肢を選択する操作を行う等により、上記機能の実行を指示する。これにより、機能拡張設定プログラム(この機能拡張設定プログラムは請求項5に記載のプログラムに対応している)がROM14から読み出されてCPU12で実行されることで、図3に示す機能拡張設定処理が行われる。
【0029】
機能拡張設定処理では、まずステップ100において、画像形成装置10に特定のデバイス(該機能の利用時に接続が義務付けられているデバイス)が接続されているか否か判定する。なお、このステップ100は本発明に係る判断手段に対応している。上記判定が否定された場合には、現在の操作者は、特定のデバイスを接続する必要があることを認識していない者、すなわち拡張機能の提供/停止を設定する権限を有していない者であると判断できるので、何ら処理を行うことなく機能拡張設定処理を終了する。
【0030】
一方、ステップ100の判定が肯定された場合はステップ102へ移行し、メモリ28に記憶されている拡張機能の設定情報(個々の拡張機能毎の提供/停止や、提供時の動作等を規定する情報)を読み出し、次のステップ104では、読み出した設定情報の内容を機能拡張設定画面として操作表示部36のディスプレイに表示させる。ステップ106では、ディスプレイに表示している機能拡張設定画面に対し、特定の機能が選択されて設定情報を変更する操作が行われたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ108へ移行し、設定完了を意味する操作が行われたか否か判定する。この判定も否定された場合にはステップ106に戻り、ステップ106,108を繰り返す。
【0031】
機能拡張設定画面がディスプレイに表示されると、サービス員は操作表示部36のキーボードを介し、ユーザから提供停止状態の解除を要請された特定の拡張機能を選択し、該特定の拡張機能がユーザに提供されるように設定を変更する操作を行うと共に、必要に応じて、特定の拡張機能が提供される際の動作等を規定する情報(例えば電子メール送信を行う機能における送信先メールアドレス等)を設定する操作も行う。
【0032】
上記の操作が行われると、ステップ106の判定が肯定されてステップ110へ移行し、メモリ28に記憶されている拡張機能の設定情報のうち特定の拡張機能に関する設定情報を、上記の操作によって入力された情報に応じて更新した後にステップ106に戻る。これにより、特定の拡張機能の提供停止状態が解除されるように、特定の拡張機能に関する設定情報が変更されることになる。特定の拡張機能についての設定を変更する操作を行うと、サービス員は設定完了を意味する操作を行う。これにより、ステップ108の判定が肯定され、機能拡張設定処理が終了する。
【0033】
画像形成装置10では、メモリ28に記憶されている拡張機能の設定情報を参照し、当該設定情報に「提供停止」を意味する情報が設定されている拡張機能については、通常時にユーザが利用できないようにするための処理(例えば利用可能な機能をディスプレイに一覧表示する際に「提供停止」の拡張機能は選択肢として表示しない、或いは、選択肢でないことを明示した形態で表示(例えば低彩度の色で表示)する等)を行っている。従って、上述した機能拡張設定処理によって提供停止状態が解除された特定の拡張機能は、以後選択肢として表示され、通常時にユーザが利用することが可能となる。
【0034】
なお、図3に示す機能拡張設定処理では、特定のデバイスが接続されているか否かを判定することで、現在の操作者が拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者か否かを判断するようにしていたが、これに限定されるものではなく、特定の複数のデバイスが接続されているか否か(接続されている複数のデバイスの組み合わせが所定の組み合わせか否か)を判定することで上記判断を行うようにしてもよい。
【0035】
また、図3に示す機能拡張設定処理に代えて、図4に示す機能拡張設定処理を行うようにしてもよい。図4に示す機能拡張設定処理では、拡張機能の提供/停止を設定するための機能を利用する場合に、画像形成装置10に接続可能な外部デバイスのうち、設定値に一致する記憶容量を有する特定の記憶デバイス(フラッシュメモリ等の記憶部を内蔵し該記憶部の記憶容量が設定値に一致している記憶デバイス)を接続することが義務付けられている。
【0036】
そして図4に示す機能拡張設定処理では、図3の機能拡張設定処理におけるステップ100の判定に代えて、画像形成装置10に特定の記憶デバイスが接続されているか否かをステップ120で判定している。この判定が否定された場合には、何ら処理を行うことなく機能拡張設定処理を終了する。また、ステップ120の判定が肯定された場合にはステップ122へ移行し、画像形成装置10に接続されている記憶デバイスの記憶容量が設定値と一致しているか否か判定する。この判定が否定された場合も何ら処理を行うことなく機能拡張設定処理を終了する。なお、ステップ120,122も本発明に係る判断手段(詳しくは請求項2に記載の判断手段)に対応している。
【0037】
一方、ステップ120,122の判定が何れも肯定された場合には、現在の操作者は、拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者であると判断できるので、ステップ102へ移行し、ステップ102以降で図3の機能拡張設定処理と同様の処理を行う。図4の機能拡張設定処理では、画像形成装置10に接続されているデバイスが記憶デバイスで、かつ記憶容量も設定値に一致している場合にのみ、拡張機能の提供/停止を設定するための機能が利用可能となるので、拡張機能の提供/停止を設定するための機能の利用をより確実に管理することができる。
【0038】
また、図4の機能拡張設定処理において、接続されている記憶デバイスの記憶容量が設定値に一致しているか否かを判定することに代えて、接続されている記憶デバイスの記憶容量が設定値以上か否かを判定するようにしてもよい。また、図4の機能拡張設定処理においても、複数の記憶デバイスが接続されているか否か、及び、接続されている複数の記憶デバイスの記憶容量の組み合わせが所定の組み合わせか否かを(接続されている複数のデバイスの組み合わせが所定の組み合わせか否か)を判定することで上記判断を行うようにしてもよい。
【0039】
更に、上記では現在の操作者が拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者であると判断した後(図3のステップ100又は図4のステップ122の判定が肯定された後)は、画像形成装置10が備えている複数の拡張機能のうちの任意の拡張機能について設定の変更を可能としていたが、これに限定されるものではなく、現在の操作者が拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者であるか否かを判断するためのデバイスの種類、複数のデバイスの種類の組み合わせ、記憶デバイスの記憶容量、複数の記憶デバイスの記憶容量の組み合わせの何れかを、画像形成装置10が備えている個々の拡張機能毎に相違させてもよい。
【0040】
また、上記では画像形成装置10に接続されているデバイスの種類、接続されている複数のデバイスの種類の組み合わせ、接続されている記憶デバイスの記憶容量、接続されている複数の記憶デバイスの記憶容量の組み合わせの何れかに基づいて、現在の操作者が拡張機能の提供/停止を設定する権限を有している者であるか否かを判断する例を説明したが、これに限定されるものではなく、パスワード等の認証情報も入力させ、入力された認証情報が適正か否かも判定することで前記判断を行うようにしてもよい。
【0041】
また、上記では本発明に係る電子機器として、複写機・ファクシミリ・プリンタの機能を兼ね備えた複合機である画像形成装置10を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばプリンタ、ファクシミリ、複写機、PC、スキャナ、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の各種電子機器の何れにも適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、電子機器が備えているインタフェースに所定のデバイスが接続されているか否かを判断し、所定のデバイスが接続されていると判断した場合に、電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御するので、通常時には提供を停止している拡張機能の提供を、煩雑な作業を必要としたり装置構成の複雑化を招くことなく制御できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】画像形成装置と接続可能な外部デバイスとそのインタフェースの一例を示す斜視図である。
【図3】機能拡張処理の内容の一例を示すフローチャートである。
【図4】機能拡張処理の内容の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像形成装置
12 CPU
28 メモリ
36 操作表示部
38 I/F部
42 スマートメディア
44 スマートメディア・スロット
46 PCカード
48 PCカードスロット
50 USBケーブル
52 USBコネクタ
Claims (5)
- 所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えた電子機器であって、
前記インタフェースに前記所定のデバイスが接続されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記所定のデバイスが接続されていると判断された場合に、前記電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御する制御手段と、
を含む電子機器。 - 前記所定のデバイスは記憶部を備えた記憶デバイスであり、前記判断手段は、前記インタフェースに接続されているデバイスが記憶デバイスであり、かつ該記憶デバイスの記憶部の記憶容量が所定値か否かも判定することで、前記所定のデバイスが接続されているか否かを判断することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 前記拡張機能は、前記電子機器が提供可能な第2の拡張機能を通常時にも提供させる設定を行うための機能であることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えた電子機器の前記インタフェースに所定のデバイスが接続されているか否かを判断し、
前記所定のデバイスが接続されていると判断した場合に、前記電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御する提供機能制御方法。 - 所定のデバイスを接続可能なインタフェースを備えた電子機器に内蔵されているコンピュータを、
前記インタフェースに前記所定のデバイスが接続されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記所定のデバイスが接続されていると判断された場合に、前記電子機器が提供可能な機能のうち通常時には提供を停止している拡張機能が提供されるように制御する制御手段と、
として機能させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003178247A JP2005018150A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 電子機器、提供機能制御方法及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003178247A JP2005018150A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 電子機器、提供機能制御方法及びプログラム |
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JP2003178247A Withdrawn JP2005018150A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 電子機器、提供機能制御方法及びプログラム |
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JP (1) | JP2005018150A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007026249A (ja) * | 2005-07-20 | 2007-02-01 | Seiko Epson Corp | インターフェースモジュール、印刷装置、プログラム、印刷装置の保守方法 |
-
2003
- 2003-06-23 JP JP2003178247A patent/JP2005018150A/ja not_active Withdrawn
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