JP2005017164A - 張力測定器とそれを使用したテンション装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の電子制御式の張力測定器及びテンション装置は高価なうえ、小型化が難しかった。
【解決手段】筒体11に巻回した一次コイル13と、筒体11に挿入した磁性体棒14と、磁性体棒14に巻回した二次コイル15と、筒体11と磁性体棒14を連結するスプリング16とを有し、磁性体棒14が筒体11の中を移動する変位センサ10を検出部に用いた張力測定器であって、さらに、一次コイル13にパルス電圧を供給するパルス発生部21と、二次コイル15に発生した電圧を整流する整流部22と、整流後の直流電圧レベルをデジタルデータに変換するA/D変換部23と、このデジタルデータを演算処理する演算部24を備える。二つのガイド部材2、3を通したワイヤ4で変位センサ10の端部を押圧する。
【選択図】 図3
【解決手段】筒体11に巻回した一次コイル13と、筒体11に挿入した磁性体棒14と、磁性体棒14に巻回した二次コイル15と、筒体11と磁性体棒14を連結するスプリング16とを有し、磁性体棒14が筒体11の中を移動する変位センサ10を検出部に用いた張力測定器であって、さらに、一次コイル13にパルス電圧を供給するパルス発生部21と、二次コイル15に発生した電圧を整流する整流部22と、整流後の直流電圧レベルをデジタルデータに変換するA/D変換部23と、このデジタルデータを演算処理する演算部24を備える。二つのガイド部材2、3を通したワイヤ4で変位センサ10の端部を押圧する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤの張力を測定する張力測定器と、これを使用して構成した電子制御式のテンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子制御式テンション装置では、特許文献1や特許文献2に記載されているように、張力の検出部にストレンゲージやポテンショメータ等を使用している。
【0003】
【特許文献1】特開平6−76416号公報
【特許文献2】特開平11−21015号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ストレンゲージやポテンショメータ自体が高価なうえ、微小信号を扱うことから周辺の電子回路もコストダウンが難しく、従来の電子制御式テンション装置は高価なものであった。また、特許文献2の図2に示されているようにテンションアーム7を併用するものもあるが、その場合は小型化が難しかった。本発明は、小型化が可能でより安価な張力測定器及びテンション装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ワイヤの張力を測定する張力測定器であって、絶縁材料からなり長手方向の中心軸12に沿って貫通孔11aを有する筒体11と、筒体11に螺旋状に巻回された一次コイル13と、筒体11の貫通孔11aに少なくとも一部を挿入した磁性体棒14と、磁性体棒14に螺旋状に巻回された二次コイル15と、筒体11と磁性体棒14を連結するスプリング16とを備え、磁性体棒14を筒体11の中心軸12に沿って所定の範囲、移動可能にした変位センサ10と、
変位センサ10の一次コイル13にパルス状の電圧を供給するパルス発生部21と、変位センサ10の二次コイル15に発生した電圧を整流する整流部22と、整流後の直流電圧レベルをデジタルデータに変換するA/D変換部23と、このデジタルデータを演算処理する演算部24とを備え、
二つのガイド部材2、3の間を通してワイヤ4を張り渡し、二つのガイド部材2、3間に位置するワイヤの中間部4cで、変位センサ10の端部を筒体11の中心軸12に沿って押圧するとともに、中間部4cと二つのガイド部材2、3間のそれぞれのワイヤ4a、4bを、変位センサ10の筒体11の中心軸12に対して等角度でかつ鋭角に交差させた構成を特徴とする。
【0006】
また本発明は、この張力測定器を使用してワイヤの張力を検出し、ワイヤに作用する張力が一定となるように調節するテンション装置であって、
この張力測定器に加えて、張力測定器の演算部24の出力データをアナログ電圧に変換するD/A変換部26と、このアナログ電圧に応じた張力をワイヤに与える張力付与部7とを設けるとともに、A/D変換部23から供給されたデジタルデータを演算部24において予め設定された張力の基準値と比較演算する構成を特徴とする
【0007】
【実施例】
図1及び図2は、本発明の張力測定器における変位センサ10の構成例を示すものである。絶縁材料からなる筒体11は、長手方向の中心軸12に沿った貫通孔11aを備えている。筒体11の外側には一次コイル13を螺旋状に巻き付けてある。磁性体棒14が筒体11の貫通孔11aを貫通しており、この磁性体棒14に二次コイル15を螺旋状に巻回してある。
【0008】
コイル状のスプリング16が、その両端をそれぞれ絶縁性のホルダー17、18を介して筒体11の一端と磁性体棒14の一端に固定して取付けてある。一次コイル13と二次コイル15はスプリング16の内側に位置している。図示は省略してあるが、ホルダー17に設けられた電極に一次コイル13の両端末を接続し、ホルダー18に設けられた電極に二次コイル15の両端末を接続してある。
【0009】
一方のホルダー18を固定したとき、図1に矢印で示す方向の圧力が他方のホルダー17に加わると、この圧力の大きさに応じてスプリング16が収縮する。このとき、二次コイル15と一体となった磁性体棒14及びホルダー17は、圧力に応じた距離を中心軸12に沿って移動し、一次コイル13と二次コイル15の相対的な位置が変化する。
【0010】
この変位センサ10を使用して構成した張力測定器の一実施例を図3に示す。変位センサ10は、二つのホルダー17、18のうちの一方が固定され、他方が測定対象のワイヤに直接または間接的に接触する接触子とされる。以下はホルダー18を固定し、ホルダー17側を接触子とした例で説明する。ベース1には二つのガイド部材2、3が固定してある。ガイド部材2、3はワイヤ4を通すための孔(図示せず)を有している。ガイド部材2、3の中間の位置に変位センサ装置30を取付けてある。変位センサ装置30は図1に示したような変位センサ10を内蔵している。変位センサ10の一方のホルダー17にはロッド31を連結してあり、他方のホルダー18はベース1に固定してある。
【0011】
ロッド31の先端には溝付きのローラ32が回転自在に取付けてある。一方のガイド部材2の孔を通して供給されたワイヤ4がローラ32の溝を通って方向を変え、他方のガイド部材3の孔を通って外部に引き出される。二つのガイド部材2、3間の部分のワイヤ4は、その中間部4cがローラ32に接触して折れ曲がり、変位センサ10の筒体の中心軸12を境に対称形となっている。ガイド部材2と中間部4c間のワイヤ4aが中心軸12となす角度αと、ガイド部材3と中間部4c間のワイヤ4bが中心軸12がなす角度βは等しく、かつ鋭角となっている。
【0012】
このように構成したことにより、ワイヤ4の張力に応じた押圧力が、ローラ32及びロッド31を介し、変位センサ装置30に内蔵された変位センサ10に作用する。図3の状態で、ガイド部材3を通過したワイヤ4が矢印A方向に強く引かれるとワイヤ4に作用する張力が急増する。すると、ワイヤ4の中間部4cがローラ32及びロッド31を介して変位センサ10のホルダー17を中心軸12に沿って図で右方向に強く押圧する。
【0013】
図4はこの張力測定器の電気的な構成を示すブロック図である。図3では図示を省略してあるが、このような電気回路装置が変位センサ10に電気的に接続して設けてある。変位センサ10の一次コイル13(図1)にはパルス発生部21からパルス状の電圧が印加される。すると、磁性体棒14に巻かれた二次コイル15には電磁誘導作用によってパルス状の電圧が発生する。二次コイル15が磁性体棒14と共に移動すると、一次コイル13と二次コイル15間の電磁結合度が変わり、二次コイル15に誘起される電圧が変化する。
【0014】
したがって、ホルダー17に圧力が作用したときの二次コイル15の電圧を測定することで、二次コイル15が巻かれた磁性体棒14の位置を検出し、その移動距離を圧力に変換して、ホルダー17に加わる圧力を測定できる。二次コイル15に発生した電圧は整流部22で整流され、このときの直流電圧レベルがA/D変換部23でデジタルデータに変換される。このデータを演算部24でワイヤ4の張力に変換して、その値を表示部に出力する。変位センサ10で検出した圧力、すなわちホルダー17及び磁性体棒14に加えられた押圧力をもとに、ワイヤ4の張力が表示部5に数値で表示されることになる。
【0015】
図5は、ワイヤの張力を一定に制御するテンション装置に、図3に示した張力測定器を使用した例を示している。なお、図3及び図4と対応する部分には、以下の図においても同一符号を付してある。張力測定器はワイヤ4の張力を検出する部分に使用してある。ベース1には、ガイド部材2、3の外側にさらに二つのガイド部材5、6を固定してある。ワイヤ4は、ガイド部材5及びガイド部材2を経由してローラ32の溝を通り、ガイド部材3及びガイド部材6を通過して、自動巻線機の巻線ヘッド等に繰り出される。
【0016】
ベース1上には、さらに張力付与部7と制御部20を設けてある。この例では、張力付与部7をガイド部材2とガイド部材5の間に配置してある。張力付与部7は、電磁ソレノイドあるいは電磁ブレーキ等の公知の装置で構成される。
【0017】
このテンション装置の電気回路的な構成例を図6にブロック図で示す。制御部20は、前述の張力測定器のパルス発生部21及び整流部22、A/D変換部23、演算部24に加えて、D/A変換部26を備えている。テンション装置は、使用するワイヤ4に適した張力の基準値を演算部24に予め設定してから作動させる。
【0018】
演算部24では、A/D変換部23から供給されたデジタルデータをこの基準値と比較し、基準値に近づける修正データを算出してD/A変換部26に出力する。D/A変換部26は、この修正データをアナログの制御電圧に変換して張力付与部7に供給し、ワイヤ4に加える制動力を変化させる。ワイヤ4による押圧力を変位センサ装置30で連続的に検出して、ワイヤ4の張力が常に任意の設定値となるように張力付与部7によって調節される。
【0019】
張力付与部7は、例えば図5のように、固定ディスク71と可動ディスク72の間にワイヤ4を挟み込み、可動ディスク72を電磁ソレノイド75に結合した構成とする。D/A変換部26から加えられる制御電圧によって2枚のディスク71、72の間隔を変化させて、ワイヤ4に対する制動力を加減する。対向する2枚のディスク71、72の表面をアルミナ材で構成することにより、このときの制動摩擦力を滑らかで安定したものとすることが出来る。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、検出部に構造が簡単な変位センサを使用するので、小型の張力測定器及びテンション装置を安価に構成できる。また、変位センサに内蔵したスプリングの弾性でワイヤの弛みをとる機能を兼ねることが可能で、特許文献2の図2に示されているテンションアーム7が不要となり、好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における変位センサの構成例を示す正面図
【図2】同変位センサの一部を拡大して示す正面断面図
【図3】本発明の張力測定器の一実施例を示す要部の平面図
【図4】同張力測定器の構成例を示すブロック図
【図5】本発明のテンション装置の一実施例を示す平面図
【図6】同テンション装置の構成例を示すブロック図
【符号の説明】
2、3 ガイド部材
4 ワイヤ
10 変位センサ
20 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤの張力を測定する張力測定器と、これを使用して構成した電子制御式のテンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子制御式テンション装置では、特許文献1や特許文献2に記載されているように、張力の検出部にストレンゲージやポテンショメータ等を使用している。
【0003】
【特許文献1】特開平6−76416号公報
【特許文献2】特開平11−21015号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ストレンゲージやポテンショメータ自体が高価なうえ、微小信号を扱うことから周辺の電子回路もコストダウンが難しく、従来の電子制御式テンション装置は高価なものであった。また、特許文献2の図2に示されているようにテンションアーム7を併用するものもあるが、その場合は小型化が難しかった。本発明は、小型化が可能でより安価な張力測定器及びテンション装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ワイヤの張力を測定する張力測定器であって、絶縁材料からなり長手方向の中心軸12に沿って貫通孔11aを有する筒体11と、筒体11に螺旋状に巻回された一次コイル13と、筒体11の貫通孔11aに少なくとも一部を挿入した磁性体棒14と、磁性体棒14に螺旋状に巻回された二次コイル15と、筒体11と磁性体棒14を連結するスプリング16とを備え、磁性体棒14を筒体11の中心軸12に沿って所定の範囲、移動可能にした変位センサ10と、
変位センサ10の一次コイル13にパルス状の電圧を供給するパルス発生部21と、変位センサ10の二次コイル15に発生した電圧を整流する整流部22と、整流後の直流電圧レベルをデジタルデータに変換するA/D変換部23と、このデジタルデータを演算処理する演算部24とを備え、
二つのガイド部材2、3の間を通してワイヤ4を張り渡し、二つのガイド部材2、3間に位置するワイヤの中間部4cで、変位センサ10の端部を筒体11の中心軸12に沿って押圧するとともに、中間部4cと二つのガイド部材2、3間のそれぞれのワイヤ4a、4bを、変位センサ10の筒体11の中心軸12に対して等角度でかつ鋭角に交差させた構成を特徴とする。
【0006】
また本発明は、この張力測定器を使用してワイヤの張力を検出し、ワイヤに作用する張力が一定となるように調節するテンション装置であって、
この張力測定器に加えて、張力測定器の演算部24の出力データをアナログ電圧に変換するD/A変換部26と、このアナログ電圧に応じた張力をワイヤに与える張力付与部7とを設けるとともに、A/D変換部23から供給されたデジタルデータを演算部24において予め設定された張力の基準値と比較演算する構成を特徴とする
【0007】
【実施例】
図1及び図2は、本発明の張力測定器における変位センサ10の構成例を示すものである。絶縁材料からなる筒体11は、長手方向の中心軸12に沿った貫通孔11aを備えている。筒体11の外側には一次コイル13を螺旋状に巻き付けてある。磁性体棒14が筒体11の貫通孔11aを貫通しており、この磁性体棒14に二次コイル15を螺旋状に巻回してある。
【0008】
コイル状のスプリング16が、その両端をそれぞれ絶縁性のホルダー17、18を介して筒体11の一端と磁性体棒14の一端に固定して取付けてある。一次コイル13と二次コイル15はスプリング16の内側に位置している。図示は省略してあるが、ホルダー17に設けられた電極に一次コイル13の両端末を接続し、ホルダー18に設けられた電極に二次コイル15の両端末を接続してある。
【0009】
一方のホルダー18を固定したとき、図1に矢印で示す方向の圧力が他方のホルダー17に加わると、この圧力の大きさに応じてスプリング16が収縮する。このとき、二次コイル15と一体となった磁性体棒14及びホルダー17は、圧力に応じた距離を中心軸12に沿って移動し、一次コイル13と二次コイル15の相対的な位置が変化する。
【0010】
この変位センサ10を使用して構成した張力測定器の一実施例を図3に示す。変位センサ10は、二つのホルダー17、18のうちの一方が固定され、他方が測定対象のワイヤに直接または間接的に接触する接触子とされる。以下はホルダー18を固定し、ホルダー17側を接触子とした例で説明する。ベース1には二つのガイド部材2、3が固定してある。ガイド部材2、3はワイヤ4を通すための孔(図示せず)を有している。ガイド部材2、3の中間の位置に変位センサ装置30を取付けてある。変位センサ装置30は図1に示したような変位センサ10を内蔵している。変位センサ10の一方のホルダー17にはロッド31を連結してあり、他方のホルダー18はベース1に固定してある。
【0011】
ロッド31の先端には溝付きのローラ32が回転自在に取付けてある。一方のガイド部材2の孔を通して供給されたワイヤ4がローラ32の溝を通って方向を変え、他方のガイド部材3の孔を通って外部に引き出される。二つのガイド部材2、3間の部分のワイヤ4は、その中間部4cがローラ32に接触して折れ曲がり、変位センサ10の筒体の中心軸12を境に対称形となっている。ガイド部材2と中間部4c間のワイヤ4aが中心軸12となす角度αと、ガイド部材3と中間部4c間のワイヤ4bが中心軸12がなす角度βは等しく、かつ鋭角となっている。
【0012】
このように構成したことにより、ワイヤ4の張力に応じた押圧力が、ローラ32及びロッド31を介し、変位センサ装置30に内蔵された変位センサ10に作用する。図3の状態で、ガイド部材3を通過したワイヤ4が矢印A方向に強く引かれるとワイヤ4に作用する張力が急増する。すると、ワイヤ4の中間部4cがローラ32及びロッド31を介して変位センサ10のホルダー17を中心軸12に沿って図で右方向に強く押圧する。
【0013】
図4はこの張力測定器の電気的な構成を示すブロック図である。図3では図示を省略してあるが、このような電気回路装置が変位センサ10に電気的に接続して設けてある。変位センサ10の一次コイル13(図1)にはパルス発生部21からパルス状の電圧が印加される。すると、磁性体棒14に巻かれた二次コイル15には電磁誘導作用によってパルス状の電圧が発生する。二次コイル15が磁性体棒14と共に移動すると、一次コイル13と二次コイル15間の電磁結合度が変わり、二次コイル15に誘起される電圧が変化する。
【0014】
したがって、ホルダー17に圧力が作用したときの二次コイル15の電圧を測定することで、二次コイル15が巻かれた磁性体棒14の位置を検出し、その移動距離を圧力に変換して、ホルダー17に加わる圧力を測定できる。二次コイル15に発生した電圧は整流部22で整流され、このときの直流電圧レベルがA/D変換部23でデジタルデータに変換される。このデータを演算部24でワイヤ4の張力に変換して、その値を表示部に出力する。変位センサ10で検出した圧力、すなわちホルダー17及び磁性体棒14に加えられた押圧力をもとに、ワイヤ4の張力が表示部5に数値で表示されることになる。
【0015】
図5は、ワイヤの張力を一定に制御するテンション装置に、図3に示した張力測定器を使用した例を示している。なお、図3及び図4と対応する部分には、以下の図においても同一符号を付してある。張力測定器はワイヤ4の張力を検出する部分に使用してある。ベース1には、ガイド部材2、3の外側にさらに二つのガイド部材5、6を固定してある。ワイヤ4は、ガイド部材5及びガイド部材2を経由してローラ32の溝を通り、ガイド部材3及びガイド部材6を通過して、自動巻線機の巻線ヘッド等に繰り出される。
【0016】
ベース1上には、さらに張力付与部7と制御部20を設けてある。この例では、張力付与部7をガイド部材2とガイド部材5の間に配置してある。張力付与部7は、電磁ソレノイドあるいは電磁ブレーキ等の公知の装置で構成される。
【0017】
このテンション装置の電気回路的な構成例を図6にブロック図で示す。制御部20は、前述の張力測定器のパルス発生部21及び整流部22、A/D変換部23、演算部24に加えて、D/A変換部26を備えている。テンション装置は、使用するワイヤ4に適した張力の基準値を演算部24に予め設定してから作動させる。
【0018】
演算部24では、A/D変換部23から供給されたデジタルデータをこの基準値と比較し、基準値に近づける修正データを算出してD/A変換部26に出力する。D/A変換部26は、この修正データをアナログの制御電圧に変換して張力付与部7に供給し、ワイヤ4に加える制動力を変化させる。ワイヤ4による押圧力を変位センサ装置30で連続的に検出して、ワイヤ4の張力が常に任意の設定値となるように張力付与部7によって調節される。
【0019】
張力付与部7は、例えば図5のように、固定ディスク71と可動ディスク72の間にワイヤ4を挟み込み、可動ディスク72を電磁ソレノイド75に結合した構成とする。D/A変換部26から加えられる制御電圧によって2枚のディスク71、72の間隔を変化させて、ワイヤ4に対する制動力を加減する。対向する2枚のディスク71、72の表面をアルミナ材で構成することにより、このときの制動摩擦力を滑らかで安定したものとすることが出来る。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、検出部に構造が簡単な変位センサを使用するので、小型の張力測定器及びテンション装置を安価に構成できる。また、変位センサに内蔵したスプリングの弾性でワイヤの弛みをとる機能を兼ねることが可能で、特許文献2の図2に示されているテンションアーム7が不要となり、好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における変位センサの構成例を示す正面図
【図2】同変位センサの一部を拡大して示す正面断面図
【図3】本発明の張力測定器の一実施例を示す要部の平面図
【図4】同張力測定器の構成例を示すブロック図
【図5】本発明のテンション装置の一実施例を示す平面図
【図6】同テンション装置の構成例を示すブロック図
【符号の説明】
2、3 ガイド部材
4 ワイヤ
10 変位センサ
20 制御部
Claims (3)
- ワイヤの張力を測定する張力測定器であって、
絶縁材料からなり長手方向の中心軸に沿って貫通孔を有する筒体と、該筒体に螺旋状に巻回された一次コイルと、筒体の貫通孔に少なくとも一部を挿入した磁性体棒と、該磁性体棒に螺旋状に巻回された二次コイルと、該筒体と磁性体棒を連結するスプリングとを備え、磁性体棒を筒体の中心軸に沿って所定の範囲、移動可能にした変位センサと、
該変位センサの一次コイルにパルス状の電圧を供給するパルス発生部と、
変位センサの二次コイルに発生した電圧を整流する整流部と、
整流後の直流電圧レベルをデジタルデータに変換するA/D変換部と、
該デジタルデータを演算処理する演算部とを備え、
二つのガイド部材の間を通してワイヤを張り渡し、二つのガイド部材間に位置するワイヤの中間部で、変位センサの端部を筒体の中心軸に沿って押圧するとともに、該中間部と二つのガイド部材間のそれぞれのワイヤを、変位センサの筒体の中心軸に対して等角度でかつ鋭角に交差させた張力測定器。 - 請求項1の張力測定器を使用してワイヤの張力を検出し、ワイヤに作用する張力が一定となるように調節するテンション装置であって、
該張力測定器に加えて、張力測定器の演算部の出力データをアナログ電圧に変換するD/A変換部と、該アナログ電圧に応じた張力をワイヤに与える張力付与部とを設けるとともに、A/D変換部から供給されたデジタルデータを演算部において予め設定された張力の基準値と比較演算することを特徴とするテンション装置。 - 張力付与部を、電磁ソレノイドに結合した可動ディスクと固定ディスクとで構成し、可動ディスクと可動ディスクの間にワイヤを挟み込み、D/A変換部から加えられる制御電圧によって可動ディスクの位置を変化させるとともに、可動ディスク及び可動ディスクの対向面をアルミナ材で被覆した請求項2のテンション装置。
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JP2003184032A JP2005017164A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 張力測定器とそれを使用したテンション装置 |
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Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101915631A (zh) * | 2010-08-31 | 2010-12-15 | 中国远洋物流有限公司 | 一种货物绑扎钢丝绳张力监测装置 |
KR101272575B1 (ko) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | 김경란 | 잉곳 절단장치 |
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