JP2005016836A - 冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱電モジュール2の信頼性を低下させることなく、高い冷却能力を持った冷却装置1を得る。
【解決手段】0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュール2の一端面6を、接合層7を介して直接的に放熱基板8に取り付ける。
【選択図】図1
【解決手段】0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュール2の一端面6を、接合層7を介して直接的に放熱基板8に取り付ける。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子の温度を調節する冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザーダイオードやLED等の光学素子を光源に用いた光学機器は、光学素子の温度が上昇し性能が劣化するため、光学素子を冷却する冷却装置を備えている。この冷却装置は一般には空冷によるファンを利用したものであるが、近年ペルチェ効果を利用した冷却装置が使われるようになっている。このような冷却装置には光学素子で生じた熱をヒートパイプを使ってペルチェモジュールで吸熱するようにした構造のもの(特許文献1参照)や、フィンプレートと受熱ブロックの間にペルチェ効果を有するサーモモジュールを挟み込んでこれらをスタッドボルトにより一体化したもの(特許文献2参照)や、ペルチェ素子の上面側と下面側に2つのファンを使って、互いの通気方向を直角にして放熱効果を高めたもの(特許文献3参照)等があった。
【0003】
【特許文献1】特開2003−57754号公報
【0004】
【特許文献2】特開平9−113058号公報
【0005】
【特許文献3】特開2003−8271号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の冷却装置においては、必ずしもファンは必要でないという利点はあるものの、ヒートパイプによる熱移動を利用するため構造が非常に複雑になる上、フロン等の冷媒も必須となり、装置の小型化が困難であった。
【0007】
また、特許文献2に記載の冷却装置においては、熱電モジュールとフィンとの熱抵抗が高いために冷却効率が低くなるばかりでなく、スタッドボルトからの熱の逆流が避けられず、十分な冷却性能を得ることができなかった。しかも、スタットボルト等によって熱電モジュールを部分的に強固に固定すると、機械的な歪みや熱的な歪みが発生し、信頼性の低いものとなってしまっていた。
【0008】
さらに、特許文献3に記載の冷却装置においては、2つの異なるファンを組み合わせる必要があり、装置を小型化することが困難であった。
【0009】
したがって、本発明の目的は、冷却装置の構造を複雑にすることなく、小型で、信頼性の高い冷却装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記に鑑みて、本発明は0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電素子を支持基板で挟持してなる熱電モジュールの一端面6を、接合層を介して直接的に放熱基板に取り付けてなることを特徴とするものである。
【0011】
また、熱電モジュールに対する放熱基板の熱容量比を15倍以上とすることを特徴とするものである。
【0012】
また、放熱基板の熱伝導率は50W/mK以上とすることを特徴とするものである。
【0013】
また、放熱基板の熱抵抗は3℃/W以下とすることを特徴とするものである。
【0014】
また、熱電モジュールを接合する部分の放熱基板と熱電モジュールの熱膨張率差は3×10−6/℃以下とすることを特徴とするものである。
【0015】
また、接合層は少なくともSnまたはInを含むハンダまたは有機系接着剤で構成することを特徴とするものである。
【0016】
また、熱電モジュールを構成する前記熱電素子は、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる組成の合金を99体積%以上含有することを特徴とするものである。
【0017】
さらに、放熱基板はSiCにアルミニウムを含浸させた複合材料から構成することを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の冷却装置における熱電モジュールと放熱基板の構造について説明するものである。本発明の冷却装置1は、図1〜3に示したように0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュールの支持基板4の一端面6を、接合層7を介して放熱基板8に取り付けてなるものである。これによって、ヒートパイプ等の複雑な装置を使うことなく、冷却性能の高い冷却装置1を提供することができる。また、図4のスタッドボルト9やファン10を不要とすることができる
熱電モジュール2は、図2に示すように複数のN型熱電素子5b及びP型熱電素子5aで構成され、これらが電気的に直列になるように配線導体3a及び4aで接続され、さらに配線導体3a及び4aは外部電源に接続するためのリード線4bと電気的に接続している。熱電モジュール2の性能指数Zは、熱電素子5のゼーベック係数α(V/K)および比抵抗ρ(Ωcm)および熱伝導率λ(W/mK)によって、式1の如く求めることができる。
【0019】
Z=α2/(ρ×λ) ・・・ 式1
ここで、ゼーベック係数αおよび比抵抗ρおよび熱伝導率λは材料固有の値であるが、従来よりBiおよびTeの半導体元素を含む材料はゼーベック係数αが高くなることが知られており、また結晶粒界の酸化反応層があると比抵抗ρが高く、結晶粒径が大きくなると熱伝導率λが高くなることが知られている。
【0020】
なお、式1に示すゼーベック係数αおよび比抵抗ρは、熱起電力測定装置、たとえば真空理工(株)製ZEM装置によって測定することができる。測定は、1atmのHeを満たしたチャンバー中に測定試料を置き、試料両端部に一定(10℃)の温度差△Tを与えた時の起電力Vを測定し、V/△Tを自動演算処理することによって行う。
【0021】
また、熱伝導率λは、レーザーフラッシュ法(JIS・R1611)によって求めることができる。
【0022】
そして、本発明品の冷却装置1は、0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュール2を、接合層7を介して直接的に放熱基板8に接合することが重要である。これによって、ヒートパイプ等の複雑な装置を使うことなく、冷却性能の高い冷却装置1を提供することができる。なお、熱電モジュール2の性能指数Zは、好ましくは2.8×10−3/K以上が良く、さらに好ましくは3.2×10−3/K以上とするのが良い。一方、熱電モジュール2の性能指数Zが2.5×10−3/K以下になると、吸熱量が劣るため、極めて効率が悪く性能の低い冷却装置になってしまうという問題がある。
【0023】
また、熱電モジュール2に対して放熱基板8の熱容量比を15倍以上とするのが良く、より好ましくは30倍以上とするのが良い。熱容量比は放熱基板種類や放熱基板サイズで制御できるが、熱電モジュール2と放熱基板8の熱容量比が15倍未満になると、熱的ヘッド差が小さくなり、熱電モジュール2の放熱が促進されにくい。一方、熱電モジュール2と放熱基板8の熱容量比が15倍以上になると、放熱効率を著しく改善することができ、高い吸熱量を得ることができるからである。
【0024】
なお、熱電モジュール2の熱容量(J/℃)は吸熱量と消費電力の総和から求めれば良く、放熱基板8の熱容量(J/℃)は比熱(J/Kg・℃)×比重(Kg/m3)×体積(m3)によって求めることができる。なお、吸熱量は、熱電モジュール2が吸収する熱量そのものを指し、例えば熱電モジュール2上にヒータや既知の熱量の物質等を置き、温度が一定になったときの熱量(たとえば、力率100%でジュール発熱するヒータに印加した電流Iと電圧V)を読みとれば良い。すなわち、この値(電流I×電圧V=発熱量Q)は熱電モジュール2が吸収する熱量そのものとなり、測定可能となる。また、比熱は、先に述べたレーザフラッシュ法(JIS・R1611)によって求めることができる。
【0025】
また、放熱基板8の熱伝導率が50W/mK以上になると、放熱効率が著しく改善され、高い吸熱量を得ることができ、特に好ましくは150W/mK以上とするのが良い。放熱基板8の熱伝導率が50W/mK以下になると、熱電モジュール2の放熱効率が悪化し、冷却性能が低下しやすいからである。
【0026】
高熱伝導の材質としては、アルミニウムやマグネシウム、これらのダイカスト合金などの金属の他、SiCやAlN等のセラミックスがあり、さらにはダクタイル鋳鉄、CuW、SiCとアルミニウムとの複合材料が好適に使用できる。
【0027】
また、放熱基板8の熱抵抗は3℃/W以下とするのが良い。放熱基板8の熱抵抗が3℃/Wより大きくなると、放熱基板8の放熱効率が低下し、熱電モジュール2の冷却性能が悪化する。一方、放熱基板8の熱抵抗が3℃/W以下になると、放熱効率が著しく改善され、高い吸熱量を得ることができる。特に好ましくは1℃/W以下とするのが良い。このような放熱基板8としては、図3に示すようなフィンやピン8bを設けた放熱基板8構造のほかに、ハニカムや格子構造などであっても良い。なお、放熱基板8の熱抵抗Rhは、放熱基板8の熱電達率A(W/m2K)と放熱面積S(m2)および放熱効率fによって、次式によって算出することができる。
【0028】
Rh=1/(A×S×f) ・・・ 式2
さらにまた、接合される面の放熱基板8と熱電モジュール2の熱膨張率差は、3×10−6/℃以下とするのが良い。これによって、接合によって発生する熱応力を防ぐことができ、信頼性を高めることができる。なお、好ましくは2×10−6/℃以下とするのが良く、さらに好ましくは1×10−6/℃以下とするのが良い。一般に、放熱基板8に接合される面の熱電モジュール2の支持基板3,4はアルミナセラミックで構成されているため、アルミナセラミックとの熱膨張率差が小さな材質として、ダクタイル鋳鉄、CuW、SiCとアルミニウムとの複合材料が好適に使用できる。一方、熱膨張率差が3×10−6/℃以上になると、長時間運転後の熱電モジュール2の抵抗変化率△Rが大きくなりやすく、信頼性が低くなるというという問題がある。
【0029】
なお、熱膨張率差は、放熱基板8の熱膨張率と、放熱基板8に接合される熱電モジュール2における一端面6の熱膨張率の差を指し、熱膨張率差はペネトレーション法(JIS・R1618)等に示される方法によって測定することができる。
【0030】
また、放熱基板8と熱電モジュール2間の接合層7は少なくともSnまたはInを含むハンダまたは有機系接着剤で構成するのが良い。また、熱歪みを少なくするために150℃以下の温度で接合可能な低融点の接合剤が好ましく、これにはBiを60%程含むBiSnからなるハンダ、またはInを50%程含むInSnハンダ、あるいはAgフィラーを10〜20体積%程含むエポキシ接着剤が好適に使用できる。なお、Agフィラーの含有量が30体積%を越えると、接着強度が低下し、また、10体積%未満だと熱伝導率が低下するという問題がある。
【0031】
接合層7の熱伝導率が0.5W/mK以上になると、放熱効率が著しく改善され、高い吸熱量を得ることができ、好ましくは40W/mK以上とするのが良い。接合層7の熱伝導率が0.5W/mK以下になると、熱抵抗が高いために熱移動が進まず、冷却性能が悪化する。
【0032】
以上によって、比較的低温の接合条件下で、緻密な接合層7による高い熱伝導を確保した接合が可能となり、放熱効率が向上し、高い吸熱量を得ることができる。特に、Biを60%程含むBiSnからなるハンダ、またはInを50%程含むInSnハンダは、150℃以下の比較的低温度で接合できるばかりでなく、40W/mK以上の熱伝導率を有するため、好適に使用できる。
【0033】
また、熱電モジュール2の性能指数Zを高めるためには、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる99体積%以上の組成の合金を含有するのが良く、特に好ましくは、P型熱電素子5aをBi0.4Sb1.6Te3、N型熱電素子5bをBi2Te2.85Se0.15として構成するのが良い。これによって、性能指数Zを高くすることができ、高い吸熱量を得ることができる。なお、Bi、Sb、Te及びSeの組成が99体積%より低くなると、結晶性が悪くなり性能指数Zが小さくなるといった不具合が生じる。なお、Bi、Sb、Te及びSeの組成は、ICP等の質量分析を行うことで把握できる。
【0034】
また、放熱基板8は放射率が0.8以上であるものが良く、より好ましくは0.9以上のものが良い。これによって、放熱基板8から大気等への熱放散をスムースに行うことができ、その結果高い吸熱量を得ることができる。
【0035】
さらに、放熱基板8の呈色は反射率が0.1以下の黒色が好ましく、例えば黒体塗装やブラックアルマイト処理等によって、このような状態の面を得ることができる。放射率が0.8以上の放熱基板8は、大気等への熱放散をスムースに行わしめることができ、その結果高い吸熱量を得ることができるので、好適に使用することができる。
【0036】
また、放熱基板8の材質については、ダクタイル鋳鉄やCuW材料は比重が大きく装置重量が大きくなるというという問題がある。冷却装置1に占める放熱基板8の重量割合は、一般に80重量%以上になるため、放熱基板8の重量は小さい方が良い。SiCとアルミニウムの複合材料についていえば、ダクタイル鋳鉄やCuW材料に比較して半分以下の重量にすることが可能なため、重量面においても好適に使用できる。特に好ましくは、アルミニウムに対するSiCの比率が70〜83体積%となるよう調整した複合材料が良い。なぜならば、熱電モジュール2の接合面材料となるアルミナセラミックの熱膨張率は7.2×10−6/℃程であり、アルミニウムに対するSiCの比率が70〜83体積%に調整した複合材料の熱膨張率も7×10−6/℃程に設定できるなど、放熱基板8と熱電モジュール2の熱膨張率差を1×10−6/℃以下とすることができ、しかも、このようなSiCとアルミニウムの複合材料の比重は3.0〜3.5と小さいため、ダクタイル鋳鉄やCuW材料に比べたときの比重は1/3〜1/4で済み、冷却装置1の重量を半分以下にすることができるからである。なお、SiCとアルミニウムの複合材料は、多孔質SiCの骨材を高温に熱した状態で、アルミニウム溶湯を高圧注入する等によって簡便に得ることができる。また、SiCとアルミニウムの複合材料には、機械的強度や熱的特性を高めるために、あるいは不純物として、SiやMgやCa等の金属元素を3重量%以下の微量含んでいても良い。
【0037】
なお、図1では冷却装置1を横置きにした形状で示したが、縦置き等いかなる載置方法であっても構わない。とくに、放熱基板8の放熱面は大気などへスムースに熱を放散させる必要があるため、本冷却装置1を使った商品は、放熱基板8の放熱面を大きく開口させておいた方が良い。また、床やテーブル等によって放熱基板8の放熱面が塞がれてしまわないように、スペーサを付けたり、冷却装置1そのものを縦置きしても良いことは言うまでもない。そして、ファン10やヒートパイプ等を格別に必要としないことから、装置構造を簡素化でき、小型で信頼性の高い冷却装置1とすることができる。
【0038】
次に、本発明の冷却装置1の製造方法について説明する。まず、熱電モジュール2を準備する。本発明によれば、0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュール2を用いねばならない。このような性能指数Zを持った熱電モジュール2は、低い消費電力で高い吸熱量を得ることができるため、冷却装置1全体を小型化することが容易となる。熱電モジュール2の大きさや性能は、冷却したい光学素子の発熱量から求めれば良く、例えば5Wattのレーザダイオードの発熱を吸収するためには、5Watt以上の吸熱量の熱電モジュール2を使えばよいが、これを小さなサイズで実現するためには、熱電変換効率すなわち性能指数Zの高い熱電モジュール2を用いた方が良い。そして、熱電モジュール2に用いる熱電素子5は、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる組成の合金を99体積%以上含有することが重要である。ただし、熱電素子5にはBi、Sb、Te、Seのほかに微量のハロゲン化合物をドーパントとして添加しても良い。例えば、AgI、CuBr、SbI3、SbCl3、SbBr3、HgBr2等を加えることにより、金属間化合物半導体中のキャリア濃度を調整することができ、その結果、性能指数Zを高めることが可能となる。ただし、このようなハロゲン化合物であってもその添加量は、1重量%を越えるものであってはならない。
【0039】
これらの材料を用いて、プラズマ焼結装置等により緻密に焼結させた後、所望の形状に加工すると熱電素子5が得られる。この熱電素子5を使って得られる熱電モジュール2は、0〜80℃においてZ>2.5×10−3/Kの性能指数を有するものとなり、8×8×1.5mmの大きさで5Watt以上の吸熱量を得ることができる。
【0040】
次いで、放熱基板8を準備する。放熱基板8の熱容量は、熱電モジュール2の熱容量に対して15倍以上に設定する。5Wattの吸熱量を得られる熱電モジュール2の熱容量は、90J/℃程であり、これに組み合わせる放熱基板8の熱容量は1350J/℃以上であれば良い。また、放熱基板8は熱伝導率が50W/mK以上のものとするが、熱伝導率ばかりでなく熱膨張率差も考慮して、ダクタイル鋳鉄やCuW、特に好ましくは冷却装置1の重量を低減可能な低比重のSiC−アルミニウムの複合材が良い。そして、放熱基板8の熱抵抗を3℃/W以下とするために、図3に示すようなピン8b構造を持つSiC−アルミニウムの複合材を放熱基板8に用いた。
【0041】
また、接合層7は少なくともSnまたはInを含むハンダまたは有機系接着剤からなるものとし、接合層7の熱伝導率は0.5W/mK以上とするのが良い。
【0042】
これにはSnBiハンダが好適であるが、ハンダに対する塗れ性を良くするために、熱電モジュール2およびSiC−アルミニウムの複合材等からなる接合表面はNi、Sn、Au等をメッキするなどした表面処理を行っておくと良い。
【0043】
最後に熱電モジュール2の上面に、光学素子(図不指示)を直接的あるいは台座(図不指示)を介して間接的にハンダ等で接合すると、光学素子(図不指示)を冷却可能な冷却装置1を得ることができる。なお、必要に応じて、温度制御するためのサーミスタやサーモスタットを熱電モジュール2や放熱基板8に組み込んでおいても良い。
【0044】
【実施例】
N型熱電素子5b材料としてBi2Te2.85Se0.15、P型熱電素子5aの材料としてBi0.4Sb1.6Te3からなる合金粉末を準備した。なお、N型熱電素子5bの材料にはドーパントとしてIを0.1重量%添加した。これらの熱電素子5材料を成形したのち水素還元雰囲気で焼結させ、断面寸法0.65mm、高さ0.9mmの熱電素子5を得た。この熱電素子5の支持基板3,4として、大きさが8×8mmのアルミナを用意した。下部の支持基板4の配線導体3a及び4a上に、AuSnハンダを使って、各々31個のP型とN型熱電素子5bを固定した。このようにして得た熱電モジュール2は、TeやSbの添加量を変化させることで、性能指数Zをさまざまに変化させることができた。例えば、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる99.9体積%の組成の合金を含有する熱電素子5においては、ゼーベック係数αはα=0.20(mV/℃)、比抵抗ρはρ=1.1×10−5(Ω・m)、熱伝導率λはλ=1.12(W/mk)のものが得られ、性能指数ZはZ=3.2×10−3/Kとなった。
【0045】
一方、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる組成の合金を95.0体積%含有する熱電素子5においては、ゼーベック係数αはα=0.18(mV/℃)、比抵抗ρはρ=1.2×10−5(Ω・m)、熱伝導率λはλ=1.12(W/mk)のものが得られ、性能指数ZはZ=2.4×10−3/Kとなった。
【0046】
したがって、この性能指数Zを高めるためには、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる組成の合金を99体積%以上、より好ましくは99.9体積%以上含有する熱電素子5を使う必要があった。なお、組成比としては、P型熱電素子5aの材料としてBi0.4Sb1.6Te3、N型熱電素子5b材料としてBi2Te2.85Se0.15が良かった。
【0047】
次に、SiC−アルミニウムの複合材からなる放熱基板8を作製した。放熱基板8のベース8a厚みを5mmとし、3mm×3mm×長さ15mmのピン8bを一体的に形成した構造とした。すなわち、放熱基板8の高さHを20mmとした。そして、SiCとアルミニウムの配合比を変えることで熱伝導率λと熱膨張率差を変化させ、放熱基板8の大きさとピン8bの本数を変化させることで熱容量と熱抵抗をさまざまに変化させた放熱基板8を作製した。なお、熱伝導率λはレーザーフラッシュ法により、ゼーベック係数αは真空理工社製熱電能評価装置により、熱膨張率差はペネトレーション法により、各々25℃の条件を基準に測定した。
【0048】
しかる後に実施例として、熱電モジュール2と放熱基板8を様々な種類のハンダや接着剤で接合した冷却装置1と、比較例として従来の技術に基づくスタッドボルトで固定した冷却装置1を得た。
【0049】
最後に、熱電モジュール2の上部にレーザダイオード(図不指示)からなる光学素子をハンダ付けし、冷却装置1におけるレーザダイオード(図不指示)の冷却性能と信頼性を調べた。なお、冷却装置1の信頼性については、2万時間運転後の熱電モジュール2の抵抗変化を調べ、抵抗変化率△Rが5%以上になったものを不良として扱った。なお、これらの試験は20℃の室温において、ファン10による放熱基板8の冷却を行わずに測定した。したがって、ファン10の騒音や故障の恐れのない冷却装置1として評価することができた。
【0050】
この結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
本発明となる性能指数Zが2.5×10−3/K以上の熱電モジュール2の一端面6を、接合層7を介して直接的に放熱基板8に取り付けた冷却装置1は、実施例No.1〜21に見られるように良好な冷却性能と、高い信頼性を確認できた。
【0053】
すなわち、0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kからなる熱電モジュール2の一端面6を、SnまたはInを含むハンダまたは有機系接着剤からなる接合層7を介して放熱基板8と接合した冷却装置1は、5Watt以上の冷却性能が確認され、かつ抵抗変化率も5%以下と優れた特性を示した。
【0054】
特に、熱電モジュール2に対する放熱基板8の熱容量比を15倍以上とした冷却装置1は、実施例No.3〜21にみられるように6Watt以上の高い冷却性能が得られた。
【0055】
さらに、放熱基板8の熱伝導率を50W/mK以上とした冷却装置1は、実施例No.7〜21にみられるように7Watt以上の優れた冷却性能が得られた。
【0056】
また、放熱基板8と熱電モジュール2の熱膨張率差を3×10−6/℃以下とした冷却装置1は、実施例No.10〜21にみられるように抵抗変化率が3%以下の優れた信頼性を示した。
【0057】
また、接合層7の熱伝導率が、0.5W/mK以上の冷却装置1は、実施例No.5〜21にみられるように、より高い冷却性能が得られた。
【0058】
さらに、放熱基板8の輻射率が0.8以上である冷却装置1は、実施例No.12〜21にみられるように、より高い冷却性能が得られた。
【0059】
さらにまた、放熱基板8をアルミニウムとSiCを主成分とする複合材料とした冷却装置1は、放熱基板8のサイズも小さくすることができ、さらに高い冷却性能が得られた。
【0060】
特に、アルミニウムに占めるSiCの複合割合を70〜83体積%とした放熱基板8の熱抵抗を3℃/W以下とすれば、抵抗変化率△Rは良好な結果となるが、更に熱抵抗を1℃/W以下とした冷却装置1は、実施例No.19〜21にみられるように10Watt以上の極めて高い冷却性能と、特に実施例19,20では、抵抗変化率△Rが1%以下の高い信頼性を得ることができた。
【0061】
本発明以外となる性能指数Zが2.5×10−3/K以下の熱電モジュール2をスタッドボルト9により放熱基板8に固定した冷却装置1は、比較例No.1に見られるように冷却能力と信頼性が共に低く、不適であった。
【0062】
また、性能指数Zが2.5×10−3/Kを満足する熱電モジュール2であっても、スタッドボルト9により放熱基板8に固定した冷却装置1は、比較例No.2に見られるように冷却能力と信頼性が共に低く、不適であった。
【0063】
【発明の効果】
本発明の熱電モジュールは、0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュールの一端面を、接合層を介して直接的に放熱基板に取り付けることによって、熱電モジュールの信頼性を低下させることなく、高い冷却能力を持った冷却装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の熱電モジュールを示す一部破断面を含む斜視図である。
【図3】本発明の冷却装置の断面図である。
【図4】従来の冷却装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・冷却装置
2・・・熱電モジュール
3、4・・・支持基板
3a、4a・・・配線導体
4b・・・リード線4b
5・・・熱電素子
5a・・・P型熱電素子
5b・・・N型熱電素子
6・・・一端面
7・・・接合層
8・・・放熱基板
9・・・スタッドボルト
10・・・ファン
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子の温度を調節する冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザーダイオードやLED等の光学素子を光源に用いた光学機器は、光学素子の温度が上昇し性能が劣化するため、光学素子を冷却する冷却装置を備えている。この冷却装置は一般には空冷によるファンを利用したものであるが、近年ペルチェ効果を利用した冷却装置が使われるようになっている。このような冷却装置には光学素子で生じた熱をヒートパイプを使ってペルチェモジュールで吸熱するようにした構造のもの(特許文献1参照)や、フィンプレートと受熱ブロックの間にペルチェ効果を有するサーモモジュールを挟み込んでこれらをスタッドボルトにより一体化したもの(特許文献2参照)や、ペルチェ素子の上面側と下面側に2つのファンを使って、互いの通気方向を直角にして放熱効果を高めたもの(特許文献3参照)等があった。
【0003】
【特許文献1】特開2003−57754号公報
【0004】
【特許文献2】特開平9−113058号公報
【0005】
【特許文献3】特開2003−8271号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の冷却装置においては、必ずしもファンは必要でないという利点はあるものの、ヒートパイプによる熱移動を利用するため構造が非常に複雑になる上、フロン等の冷媒も必須となり、装置の小型化が困難であった。
【0007】
また、特許文献2に記載の冷却装置においては、熱電モジュールとフィンとの熱抵抗が高いために冷却効率が低くなるばかりでなく、スタッドボルトからの熱の逆流が避けられず、十分な冷却性能を得ることができなかった。しかも、スタットボルト等によって熱電モジュールを部分的に強固に固定すると、機械的な歪みや熱的な歪みが発生し、信頼性の低いものとなってしまっていた。
【0008】
さらに、特許文献3に記載の冷却装置においては、2つの異なるファンを組み合わせる必要があり、装置を小型化することが困難であった。
【0009】
したがって、本発明の目的は、冷却装置の構造を複雑にすることなく、小型で、信頼性の高い冷却装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記に鑑みて、本発明は0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電素子を支持基板で挟持してなる熱電モジュールの一端面6を、接合層を介して直接的に放熱基板に取り付けてなることを特徴とするものである。
【0011】
また、熱電モジュールに対する放熱基板の熱容量比を15倍以上とすることを特徴とするものである。
【0012】
また、放熱基板の熱伝導率は50W/mK以上とすることを特徴とするものである。
【0013】
また、放熱基板の熱抵抗は3℃/W以下とすることを特徴とするものである。
【0014】
また、熱電モジュールを接合する部分の放熱基板と熱電モジュールの熱膨張率差は3×10−6/℃以下とすることを特徴とするものである。
【0015】
また、接合層は少なくともSnまたはInを含むハンダまたは有機系接着剤で構成することを特徴とするものである。
【0016】
また、熱電モジュールを構成する前記熱電素子は、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる組成の合金を99体積%以上含有することを特徴とするものである。
【0017】
さらに、放熱基板はSiCにアルミニウムを含浸させた複合材料から構成することを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の冷却装置における熱電モジュールと放熱基板の構造について説明するものである。本発明の冷却装置1は、図1〜3に示したように0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュールの支持基板4の一端面6を、接合層7を介して放熱基板8に取り付けてなるものである。これによって、ヒートパイプ等の複雑な装置を使うことなく、冷却性能の高い冷却装置1を提供することができる。また、図4のスタッドボルト9やファン10を不要とすることができる
熱電モジュール2は、図2に示すように複数のN型熱電素子5b及びP型熱電素子5aで構成され、これらが電気的に直列になるように配線導体3a及び4aで接続され、さらに配線導体3a及び4aは外部電源に接続するためのリード線4bと電気的に接続している。熱電モジュール2の性能指数Zは、熱電素子5のゼーベック係数α(V/K)および比抵抗ρ(Ωcm)および熱伝導率λ(W/mK)によって、式1の如く求めることができる。
【0019】
Z=α2/(ρ×λ) ・・・ 式1
ここで、ゼーベック係数αおよび比抵抗ρおよび熱伝導率λは材料固有の値であるが、従来よりBiおよびTeの半導体元素を含む材料はゼーベック係数αが高くなることが知られており、また結晶粒界の酸化反応層があると比抵抗ρが高く、結晶粒径が大きくなると熱伝導率λが高くなることが知られている。
【0020】
なお、式1に示すゼーベック係数αおよび比抵抗ρは、熱起電力測定装置、たとえば真空理工(株)製ZEM装置によって測定することができる。測定は、1atmのHeを満たしたチャンバー中に測定試料を置き、試料両端部に一定(10℃)の温度差△Tを与えた時の起電力Vを測定し、V/△Tを自動演算処理することによって行う。
【0021】
また、熱伝導率λは、レーザーフラッシュ法(JIS・R1611)によって求めることができる。
【0022】
そして、本発明品の冷却装置1は、0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュール2を、接合層7を介して直接的に放熱基板8に接合することが重要である。これによって、ヒートパイプ等の複雑な装置を使うことなく、冷却性能の高い冷却装置1を提供することができる。なお、熱電モジュール2の性能指数Zは、好ましくは2.8×10−3/K以上が良く、さらに好ましくは3.2×10−3/K以上とするのが良い。一方、熱電モジュール2の性能指数Zが2.5×10−3/K以下になると、吸熱量が劣るため、極めて効率が悪く性能の低い冷却装置になってしまうという問題がある。
【0023】
また、熱電モジュール2に対して放熱基板8の熱容量比を15倍以上とするのが良く、より好ましくは30倍以上とするのが良い。熱容量比は放熱基板種類や放熱基板サイズで制御できるが、熱電モジュール2と放熱基板8の熱容量比が15倍未満になると、熱的ヘッド差が小さくなり、熱電モジュール2の放熱が促進されにくい。一方、熱電モジュール2と放熱基板8の熱容量比が15倍以上になると、放熱効率を著しく改善することができ、高い吸熱量を得ることができるからである。
【0024】
なお、熱電モジュール2の熱容量(J/℃)は吸熱量と消費電力の総和から求めれば良く、放熱基板8の熱容量(J/℃)は比熱(J/Kg・℃)×比重(Kg/m3)×体積(m3)によって求めることができる。なお、吸熱量は、熱電モジュール2が吸収する熱量そのものを指し、例えば熱電モジュール2上にヒータや既知の熱量の物質等を置き、温度が一定になったときの熱量(たとえば、力率100%でジュール発熱するヒータに印加した電流Iと電圧V)を読みとれば良い。すなわち、この値(電流I×電圧V=発熱量Q)は熱電モジュール2が吸収する熱量そのものとなり、測定可能となる。また、比熱は、先に述べたレーザフラッシュ法(JIS・R1611)によって求めることができる。
【0025】
また、放熱基板8の熱伝導率が50W/mK以上になると、放熱効率が著しく改善され、高い吸熱量を得ることができ、特に好ましくは150W/mK以上とするのが良い。放熱基板8の熱伝導率が50W/mK以下になると、熱電モジュール2の放熱効率が悪化し、冷却性能が低下しやすいからである。
【0026】
高熱伝導の材質としては、アルミニウムやマグネシウム、これらのダイカスト合金などの金属の他、SiCやAlN等のセラミックスがあり、さらにはダクタイル鋳鉄、CuW、SiCとアルミニウムとの複合材料が好適に使用できる。
【0027】
また、放熱基板8の熱抵抗は3℃/W以下とするのが良い。放熱基板8の熱抵抗が3℃/Wより大きくなると、放熱基板8の放熱効率が低下し、熱電モジュール2の冷却性能が悪化する。一方、放熱基板8の熱抵抗が3℃/W以下になると、放熱効率が著しく改善され、高い吸熱量を得ることができる。特に好ましくは1℃/W以下とするのが良い。このような放熱基板8としては、図3に示すようなフィンやピン8bを設けた放熱基板8構造のほかに、ハニカムや格子構造などであっても良い。なお、放熱基板8の熱抵抗Rhは、放熱基板8の熱電達率A(W/m2K)と放熱面積S(m2)および放熱効率fによって、次式によって算出することができる。
【0028】
Rh=1/(A×S×f) ・・・ 式2
さらにまた、接合される面の放熱基板8と熱電モジュール2の熱膨張率差は、3×10−6/℃以下とするのが良い。これによって、接合によって発生する熱応力を防ぐことができ、信頼性を高めることができる。なお、好ましくは2×10−6/℃以下とするのが良く、さらに好ましくは1×10−6/℃以下とするのが良い。一般に、放熱基板8に接合される面の熱電モジュール2の支持基板3,4はアルミナセラミックで構成されているため、アルミナセラミックとの熱膨張率差が小さな材質として、ダクタイル鋳鉄、CuW、SiCとアルミニウムとの複合材料が好適に使用できる。一方、熱膨張率差が3×10−6/℃以上になると、長時間運転後の熱電モジュール2の抵抗変化率△Rが大きくなりやすく、信頼性が低くなるというという問題がある。
【0029】
なお、熱膨張率差は、放熱基板8の熱膨張率と、放熱基板8に接合される熱電モジュール2における一端面6の熱膨張率の差を指し、熱膨張率差はペネトレーション法(JIS・R1618)等に示される方法によって測定することができる。
【0030】
また、放熱基板8と熱電モジュール2間の接合層7は少なくともSnまたはInを含むハンダまたは有機系接着剤で構成するのが良い。また、熱歪みを少なくするために150℃以下の温度で接合可能な低融点の接合剤が好ましく、これにはBiを60%程含むBiSnからなるハンダ、またはInを50%程含むInSnハンダ、あるいはAgフィラーを10〜20体積%程含むエポキシ接着剤が好適に使用できる。なお、Agフィラーの含有量が30体積%を越えると、接着強度が低下し、また、10体積%未満だと熱伝導率が低下するという問題がある。
【0031】
接合層7の熱伝導率が0.5W/mK以上になると、放熱効率が著しく改善され、高い吸熱量を得ることができ、好ましくは40W/mK以上とするのが良い。接合層7の熱伝導率が0.5W/mK以下になると、熱抵抗が高いために熱移動が進まず、冷却性能が悪化する。
【0032】
以上によって、比較的低温の接合条件下で、緻密な接合層7による高い熱伝導を確保した接合が可能となり、放熱効率が向上し、高い吸熱量を得ることができる。特に、Biを60%程含むBiSnからなるハンダ、またはInを50%程含むInSnハンダは、150℃以下の比較的低温度で接合できるばかりでなく、40W/mK以上の熱伝導率を有するため、好適に使用できる。
【0033】
また、熱電モジュール2の性能指数Zを高めるためには、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる99体積%以上の組成の合金を含有するのが良く、特に好ましくは、P型熱電素子5aをBi0.4Sb1.6Te3、N型熱電素子5bをBi2Te2.85Se0.15として構成するのが良い。これによって、性能指数Zを高くすることができ、高い吸熱量を得ることができる。なお、Bi、Sb、Te及びSeの組成が99体積%より低くなると、結晶性が悪くなり性能指数Zが小さくなるといった不具合が生じる。なお、Bi、Sb、Te及びSeの組成は、ICP等の質量分析を行うことで把握できる。
【0034】
また、放熱基板8は放射率が0.8以上であるものが良く、より好ましくは0.9以上のものが良い。これによって、放熱基板8から大気等への熱放散をスムースに行うことができ、その結果高い吸熱量を得ることができる。
【0035】
さらに、放熱基板8の呈色は反射率が0.1以下の黒色が好ましく、例えば黒体塗装やブラックアルマイト処理等によって、このような状態の面を得ることができる。放射率が0.8以上の放熱基板8は、大気等への熱放散をスムースに行わしめることができ、その結果高い吸熱量を得ることができるので、好適に使用することができる。
【0036】
また、放熱基板8の材質については、ダクタイル鋳鉄やCuW材料は比重が大きく装置重量が大きくなるというという問題がある。冷却装置1に占める放熱基板8の重量割合は、一般に80重量%以上になるため、放熱基板8の重量は小さい方が良い。SiCとアルミニウムの複合材料についていえば、ダクタイル鋳鉄やCuW材料に比較して半分以下の重量にすることが可能なため、重量面においても好適に使用できる。特に好ましくは、アルミニウムに対するSiCの比率が70〜83体積%となるよう調整した複合材料が良い。なぜならば、熱電モジュール2の接合面材料となるアルミナセラミックの熱膨張率は7.2×10−6/℃程であり、アルミニウムに対するSiCの比率が70〜83体積%に調整した複合材料の熱膨張率も7×10−6/℃程に設定できるなど、放熱基板8と熱電モジュール2の熱膨張率差を1×10−6/℃以下とすることができ、しかも、このようなSiCとアルミニウムの複合材料の比重は3.0〜3.5と小さいため、ダクタイル鋳鉄やCuW材料に比べたときの比重は1/3〜1/4で済み、冷却装置1の重量を半分以下にすることができるからである。なお、SiCとアルミニウムの複合材料は、多孔質SiCの骨材を高温に熱した状態で、アルミニウム溶湯を高圧注入する等によって簡便に得ることができる。また、SiCとアルミニウムの複合材料には、機械的強度や熱的特性を高めるために、あるいは不純物として、SiやMgやCa等の金属元素を3重量%以下の微量含んでいても良い。
【0037】
なお、図1では冷却装置1を横置きにした形状で示したが、縦置き等いかなる載置方法であっても構わない。とくに、放熱基板8の放熱面は大気などへスムースに熱を放散させる必要があるため、本冷却装置1を使った商品は、放熱基板8の放熱面を大きく開口させておいた方が良い。また、床やテーブル等によって放熱基板8の放熱面が塞がれてしまわないように、スペーサを付けたり、冷却装置1そのものを縦置きしても良いことは言うまでもない。そして、ファン10やヒートパイプ等を格別に必要としないことから、装置構造を簡素化でき、小型で信頼性の高い冷却装置1とすることができる。
【0038】
次に、本発明の冷却装置1の製造方法について説明する。まず、熱電モジュール2を準備する。本発明によれば、0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュール2を用いねばならない。このような性能指数Zを持った熱電モジュール2は、低い消費電力で高い吸熱量を得ることができるため、冷却装置1全体を小型化することが容易となる。熱電モジュール2の大きさや性能は、冷却したい光学素子の発熱量から求めれば良く、例えば5Wattのレーザダイオードの発熱を吸収するためには、5Watt以上の吸熱量の熱電モジュール2を使えばよいが、これを小さなサイズで実現するためには、熱電変換効率すなわち性能指数Zの高い熱電モジュール2を用いた方が良い。そして、熱電モジュール2に用いる熱電素子5は、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる組成の合金を99体積%以上含有することが重要である。ただし、熱電素子5にはBi、Sb、Te、Seのほかに微量のハロゲン化合物をドーパントとして添加しても良い。例えば、AgI、CuBr、SbI3、SbCl3、SbBr3、HgBr2等を加えることにより、金属間化合物半導体中のキャリア濃度を調整することができ、その結果、性能指数Zを高めることが可能となる。ただし、このようなハロゲン化合物であってもその添加量は、1重量%を越えるものであってはならない。
【0039】
これらの材料を用いて、プラズマ焼結装置等により緻密に焼結させた後、所望の形状に加工すると熱電素子5が得られる。この熱電素子5を使って得られる熱電モジュール2は、0〜80℃においてZ>2.5×10−3/Kの性能指数を有するものとなり、8×8×1.5mmの大きさで5Watt以上の吸熱量を得ることができる。
【0040】
次いで、放熱基板8を準備する。放熱基板8の熱容量は、熱電モジュール2の熱容量に対して15倍以上に設定する。5Wattの吸熱量を得られる熱電モジュール2の熱容量は、90J/℃程であり、これに組み合わせる放熱基板8の熱容量は1350J/℃以上であれば良い。また、放熱基板8は熱伝導率が50W/mK以上のものとするが、熱伝導率ばかりでなく熱膨張率差も考慮して、ダクタイル鋳鉄やCuW、特に好ましくは冷却装置1の重量を低減可能な低比重のSiC−アルミニウムの複合材が良い。そして、放熱基板8の熱抵抗を3℃/W以下とするために、図3に示すようなピン8b構造を持つSiC−アルミニウムの複合材を放熱基板8に用いた。
【0041】
また、接合層7は少なくともSnまたはInを含むハンダまたは有機系接着剤からなるものとし、接合層7の熱伝導率は0.5W/mK以上とするのが良い。
【0042】
これにはSnBiハンダが好適であるが、ハンダに対する塗れ性を良くするために、熱電モジュール2およびSiC−アルミニウムの複合材等からなる接合表面はNi、Sn、Au等をメッキするなどした表面処理を行っておくと良い。
【0043】
最後に熱電モジュール2の上面に、光学素子(図不指示)を直接的あるいは台座(図不指示)を介して間接的にハンダ等で接合すると、光学素子(図不指示)を冷却可能な冷却装置1を得ることができる。なお、必要に応じて、温度制御するためのサーミスタやサーモスタットを熱電モジュール2や放熱基板8に組み込んでおいても良い。
【0044】
【実施例】
N型熱電素子5b材料としてBi2Te2.85Se0.15、P型熱電素子5aの材料としてBi0.4Sb1.6Te3からなる合金粉末を準備した。なお、N型熱電素子5bの材料にはドーパントとしてIを0.1重量%添加した。これらの熱電素子5材料を成形したのち水素還元雰囲気で焼結させ、断面寸法0.65mm、高さ0.9mmの熱電素子5を得た。この熱電素子5の支持基板3,4として、大きさが8×8mmのアルミナを用意した。下部の支持基板4の配線導体3a及び4a上に、AuSnハンダを使って、各々31個のP型とN型熱電素子5bを固定した。このようにして得た熱電モジュール2は、TeやSbの添加量を変化させることで、性能指数Zをさまざまに変化させることができた。例えば、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる99.9体積%の組成の合金を含有する熱電素子5においては、ゼーベック係数αはα=0.20(mV/℃)、比抵抗ρはρ=1.1×10−5(Ω・m)、熱伝導率λはλ=1.12(W/mk)のものが得られ、性能指数ZはZ=3.2×10−3/Kとなった。
【0045】
一方、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる組成の合金を95.0体積%含有する熱電素子5においては、ゼーベック係数αはα=0.18(mV/℃)、比抵抗ρはρ=1.2×10−5(Ω・m)、熱伝導率λはλ=1.12(W/mk)のものが得られ、性能指数ZはZ=2.4×10−3/Kとなった。
【0046】
したがって、この性能指数Zを高めるためには、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる組成の合金を99体積%以上、より好ましくは99.9体積%以上含有する熱電素子5を使う必要があった。なお、組成比としては、P型熱電素子5aの材料としてBi0.4Sb1.6Te3、N型熱電素子5b材料としてBi2Te2.85Se0.15が良かった。
【0047】
次に、SiC−アルミニウムの複合材からなる放熱基板8を作製した。放熱基板8のベース8a厚みを5mmとし、3mm×3mm×長さ15mmのピン8bを一体的に形成した構造とした。すなわち、放熱基板8の高さHを20mmとした。そして、SiCとアルミニウムの配合比を変えることで熱伝導率λと熱膨張率差を変化させ、放熱基板8の大きさとピン8bの本数を変化させることで熱容量と熱抵抗をさまざまに変化させた放熱基板8を作製した。なお、熱伝導率λはレーザーフラッシュ法により、ゼーベック係数αは真空理工社製熱電能評価装置により、熱膨張率差はペネトレーション法により、各々25℃の条件を基準に測定した。
【0048】
しかる後に実施例として、熱電モジュール2と放熱基板8を様々な種類のハンダや接着剤で接合した冷却装置1と、比較例として従来の技術に基づくスタッドボルトで固定した冷却装置1を得た。
【0049】
最後に、熱電モジュール2の上部にレーザダイオード(図不指示)からなる光学素子をハンダ付けし、冷却装置1におけるレーザダイオード(図不指示)の冷却性能と信頼性を調べた。なお、冷却装置1の信頼性については、2万時間運転後の熱電モジュール2の抵抗変化を調べ、抵抗変化率△Rが5%以上になったものを不良として扱った。なお、これらの試験は20℃の室温において、ファン10による放熱基板8の冷却を行わずに測定した。したがって、ファン10の騒音や故障の恐れのない冷却装置1として評価することができた。
【0050】
この結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
本発明となる性能指数Zが2.5×10−3/K以上の熱電モジュール2の一端面6を、接合層7を介して直接的に放熱基板8に取り付けた冷却装置1は、実施例No.1〜21に見られるように良好な冷却性能と、高い信頼性を確認できた。
【0053】
すなわち、0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kからなる熱電モジュール2の一端面6を、SnまたはInを含むハンダまたは有機系接着剤からなる接合層7を介して放熱基板8と接合した冷却装置1は、5Watt以上の冷却性能が確認され、かつ抵抗変化率も5%以下と優れた特性を示した。
【0054】
特に、熱電モジュール2に対する放熱基板8の熱容量比を15倍以上とした冷却装置1は、実施例No.3〜21にみられるように6Watt以上の高い冷却性能が得られた。
【0055】
さらに、放熱基板8の熱伝導率を50W/mK以上とした冷却装置1は、実施例No.7〜21にみられるように7Watt以上の優れた冷却性能が得られた。
【0056】
また、放熱基板8と熱電モジュール2の熱膨張率差を3×10−6/℃以下とした冷却装置1は、実施例No.10〜21にみられるように抵抗変化率が3%以下の優れた信頼性を示した。
【0057】
また、接合層7の熱伝導率が、0.5W/mK以上の冷却装置1は、実施例No.5〜21にみられるように、より高い冷却性能が得られた。
【0058】
さらに、放熱基板8の輻射率が0.8以上である冷却装置1は、実施例No.12〜21にみられるように、より高い冷却性能が得られた。
【0059】
さらにまた、放熱基板8をアルミニウムとSiCを主成分とする複合材料とした冷却装置1は、放熱基板8のサイズも小さくすることができ、さらに高い冷却性能が得られた。
【0060】
特に、アルミニウムに占めるSiCの複合割合を70〜83体積%とした放熱基板8の熱抵抗を3℃/W以下とすれば、抵抗変化率△Rは良好な結果となるが、更に熱抵抗を1℃/W以下とした冷却装置1は、実施例No.19〜21にみられるように10Watt以上の極めて高い冷却性能と、特に実施例19,20では、抵抗変化率△Rが1%以下の高い信頼性を得ることができた。
【0061】
本発明以外となる性能指数Zが2.5×10−3/K以下の熱電モジュール2をスタッドボルト9により放熱基板8に固定した冷却装置1は、比較例No.1に見られるように冷却能力と信頼性が共に低く、不適であった。
【0062】
また、性能指数Zが2.5×10−3/Kを満足する熱電モジュール2であっても、スタッドボルト9により放熱基板8に固定した冷却装置1は、比較例No.2に見られるように冷却能力と信頼性が共に低く、不適であった。
【0063】
【発明の効果】
本発明の熱電モジュールは、0〜80℃における性能指数ZがZ>2.5×10−3/Kの熱電モジュールの一端面を、接合層を介して直接的に放熱基板に取り付けることによって、熱電モジュールの信頼性を低下させることなく、高い冷却能力を持った冷却装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の熱電モジュールを示す一部破断面を含む斜視図である。
【図3】本発明の冷却装置の断面図である。
【図4】従来の冷却装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・冷却装置
2・・・熱電モジュール
3、4・・・支持基板
3a、4a・・・配線導体
4b・・・リード線4b
5・・・熱電素子
5a・・・P型熱電素子
5b・・・N型熱電素子
6・・・一端面
7・・・接合層
8・・・放熱基板
9・・・スタッドボルト
10・・・ファン
Claims (8)
- 0〜80℃における性能指数Z=α2/(ρ×λ)(但し、αは熱電素子のゼーベック係数、ρは比抵抗、λは熱伝導率)がZ>2.5×10−3/Kの熱電素子を支持基板で挟持してなる熱電モジュールの一端面を、接合層を介して放熱基板に取り付けてなることを特徴とする冷却装置。
- 前記熱電モジュールに対する前記放熱基板の熱容量比が15倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
- 前記放熱基板の熱伝導率が、50W/mK以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却装置。
- 前記放熱基板の熱抵抗が、3℃/W以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の冷却装置。
- 前記熱電モジュールと前記放熱基板の熱膨張率差は3×10−6/℃以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の冷却装置。
- 前記接合層は、少なくともSnまたはInを含むハンダ、もしくは有機系接着剤からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の冷却装置。
- 前記熱電モジュールを構成する前記熱電素子は、Bi、Sb、Te、Seのうち少なくとも3種からなる組成の合金を99体積%以上含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の冷却装置。
- 前記放熱基板は、SiCにアルミニウムを含浸させた複合材料からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の冷却装置。
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