JP2005016480A - 内燃機関用制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機関の始動時の初回の点火時期が許容範囲からずれて機関の始動性が悪くなるのを防ぐことができるようにした内燃機関用制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の始動操作が開始された後回転速度演算手段12が信号発生器4の出力に基づいて回転速度の演算を行うことができるようになるまでの間、内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータに基づいて求めた回転速度の初期値を回転速度情報として発生する回転速度初期値検出手段17を設け、この回転速度初期値検出手段17により検出した回転速度の初期値を用いて機関の始動時の初回の点火時期を決定するようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】内燃機関の始動操作が開始された後回転速度演算手段12が信号発生器4の出力に基づいて回転速度の演算を行うことができるようになるまでの間、内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータに基づいて求めた回転速度の初期値を回転速度情報として発生する回転速度初期値検出手段17を設け、この回転速度初期値検出手段17により検出した回転速度の初期値を用いて機関の始動時の初回の点火時期を決定するようにした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の点火時期等を制御する内燃機関用制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の点火時期や燃料噴射量をマイクロプロセッサを用いて制御するようにした内燃機関用制御装置は、内燃機関の回転に同期してパルス信号を発生する信号発生器と、該信号発生器がパルスを発生する間隔から内燃機関の回転速度を演算して回転速度情報を発生する回転速度検出手段と、該回転速度検出手段が発生する回転速度情報をパラメータの1つとして内燃機関の点火時期及び燃料噴射量をそれぞれ演算する点火時期演算手段及び燃料噴射量演算手段と、上記信号発生器が特定のパルスを発生したときに点火タイマに点火時期検出用計数値の計数を開始させて該点火タイマが点火時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを点火時期として検出する点火時期検出手段と、信号発生器が前記特定のパルスを発生したときに噴射タイマに噴射時期用計数値の計数を開始させて、該噴射タイマが噴射時期用計数値の計数を完了するタイミングを燃料噴射時期として検出する噴射時期検出手段と、内燃機関の回転速度情報に対して上記点火時期決定用計数値及び噴射時期用計数値をそれぞれ決定する点火時期検出用計数値決定手段及び噴射時期用計数値決定手段とを備えていて、点火時期検出手段が点火時期を検出したときに点火回路に点火信号を与えて点火動作を行わせ、噴射時期検出手段が燃料噴射時期を検出したときに燃料噴射装置のインジェクタに駆動信号を与えて、該インジェクタから燃料の噴射を行わせるようにしている。この種の内燃機関用制御装置は、例えば、特許文献1や特許文献2に示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−210548号公報
【0004】
【特許文献1】
特開平6−213126号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、内燃機関と同期回転する信号発生器の出力パルスから機関の回転速度を演算して、演算した回転速度をパラメータの1つとして点火時期及び燃料噴射量を演算するとともに、演算された回転速度に対して点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値を求めて、これらの計数値を点火タイマ及び噴射タイマに計数させることにより、点火時期及び燃料噴射時期を検出する場合、機関の始動時には、機関の回転速度の演算が完了するするまでの間(クランク軸が少なくとも1回転するまでの間)、点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値を求めることができないため、点火動作及び燃料噴射動作が開始されるのが遅れ、機関の始動性が悪くなるのを避けられない。
【0006】
そこで、機関の始動開始時の回転速度の予測値を回転速度初期値としてマイクロプロセッサのメモリに予め記憶させておいて、機関の始動直後には、この回転速度初期値を用いて点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値を求めることが考えられる。しかしながら、始動開始直後の回転速度は毎回同じであるとは限らないため、回転速度初期値を固定値として設定した場合には、点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値が適値から大きくずれて、機関の始動直後の点火時期及び燃料噴射時期が許容範囲から外れ、機関の始動性が悪くなることがあった。
【0007】
本発明の目的は、内燃機関に取り付けた信号発生器が特定のクランク角位置でクランク角パルスを発生したときに、機関の回転速度に基づいて演算した点火時期検出用計数値の計数を開始することにより点火時期の検出を行うようにした内燃機関用制御装置において、機関の始動操作開始後、機関の回転速度の演算ができない状態で行われる初回の点火時期の検出を的確に行わせることができるようにすることにある。
【0008】
本発明の他の目的は、内燃機関に取り付けた信号発生器が特定のクランク角位置でクランク角パルスを発生したときに、機関の回転速度に基づいて演算した点火時期検出用計数値の計数及び噴射時期検出用計数値の計数を開始することにより点火時期の検出及び燃料噴射時期の検出を行うようにした内燃機関用制御装置において、機関の始動操作開始後、機関の回転速度の演算ができない状態で行われる初回の点火時期及び燃料噴射時期の検出を的確に行わせることができるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内燃機関の回転に同期してパルス信号を発生する信号発生器と、内燃機関の回転速度情報を発生する回転速度検出手段と、信号発生器が特定のパルスを発生したときに点火タイマに点火時期検出用計数値の計数を開始させて該点火タイマが点火時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを点火時期として検出する点火時期検出手段と、内燃機関の回転速度情報に対して点火時期検出用計数値を決定する点火時期検出用計数値決定手段とを備えた内燃機関用制御装置に係わるものである。
【0010】
本発明においては、上記回転速度検出手段が、信号発生器がパルスを発生する間隔から内燃機関の回転速度を演算して演算した回転速度の情報を前記回転速度情報として発生する回転速度演算手段と、内燃機関の始動操作が開始された後回転速度演算手段が回転速度の演算を行うことができるようになるまでの間内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータに基づいて求めた回転速度の初期値を回転速度情報として発生する回転速度初期値検出手段とを備えている。
【0011】
上記回転速度初期値検出手段は、上記パラメータを検出するパラメータ検出手段と、該パラメータと内燃機関の回転速度の初期値との間の関係を与える回転速度初期値演算用マップを記憶したマップ記憶手段と、パラメータ検出手段により検出されたパラメータに対して回転速度初期値演算用マップを検索して回転速度の初期値を演算する回転速度初期値演算手段とを備えている。
【0012】
上記のように、内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータを検出する手段を設けて、該パラメータに基づいて機関の始動時の回転速度を与える回転速度初期値を求めるようにすると、機関の始動時の実際の回転速度(クランキング速度)と回転速度初期値との間の誤差を小さくして、始動開始直後の点火時期の検出を的確に行わせて機関の始動性を向上させることができる。
【0013】
上記の構成では、点火時期の検出のみを行っているが、内燃機関の回転に同期してパルス信号を発生する信号発生器と、内燃機関の回転速度情報を発生する回転速度検出手段と、信号発生器が特定のパルスを発生する毎に点火タイマに点火時期検出用計数値の計数を開始して該点火タイマが点火時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを点火時期として検出する点火時期検出手段と、信号発生器が特定のパルスを発生する毎に噴射タイマに噴射時期検出用計数値の計数を開始して該噴射タイマが噴射時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを燃料噴射時期として検出する噴射時期検出手段と、内燃機関の回転速度情報に対して点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値をそれぞれ決定する点火時期検出用計数値決定手段及び噴射時期用計数値決定手段とを備えて、点火時期及び燃料噴射時期(燃料の噴射を開始する時期)の双方を同様の方法により検出する場合にも本発明を適用することができる。
【0014】
上記パラメータ検出手段は、内燃機関により駆動される発電機の出力電圧の瞬時値をパラメータとして検出するように構成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態で用いるハードウェアの構成例を示したものである。この実施形態では、内燃機関が2気筒2サイクル機関であるとしている。
【0017】
図1において1は図示しない内燃機関を点火する点火装置、2は内燃機関に燃料を供給する燃料噴射装置、3はマイクロプロセッサを備えて点火装置1及び燃料噴射装置2を制御する電子式制御ユニット(ECU)である。
【0018】
4は内燃機関のクランク軸に取り付けられた信号発生器で、この信号発生器は、内燃機関の特定の気筒のピストンが上死点に達する時のクランク角位置(上死点位置という。)TDCに対して所定の角度進んだ位置に設定された基準位置でパルス信号を出力する。この実施形態で用いる信号発生器は、図3(A)に示すように、第1気筒の上死点位置#1TDCに対して一定の角度(例えば60°)進角した位置に設定された基準位置θ1でパルス信号Vpを出力する。
【0019】
なお図3において#1及び#2はそれぞれ機関の第1気筒及び第2気筒に関連するものであることを意味している。
【0020】
信号発生器4の出力は、インターフェース5を通してECU3のマイクロプロセッサに入力されている。インターフェース5は、例えば、信号発生器4の出力パルスをマイクロプロセッサが認識し得る波形に整形する波形整形回路からなっている。
【0021】
6は内燃機関のクランク軸により回転駆動される発電機、7は発電機の出力電圧を検出する電圧検出回路で、電圧検出回路7の出力はA/D変換器からなるインターフェース8を通してECU3のマイクロプロセッサに入力されている。
【0022】
ECU3のマイクロプロセッサは、ROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能実現手段を構成する。ECU3のマイクロプロセッサにより構成される機能実現手段を含む本実施形態の制御装置の構成例を図2に示した。
【0023】
図2において、11は信号発生器4の出力を読み込んでクランク角信号が発生したことを検出するクランク角信号検出手段、12はクランク角信号検出手段11がクランク角信号を検出する間隔(クランク軸が1回転するのに要する時間)から内燃機関の回転速度を演算する回転速度演算手段、13は回転速度検出手段から与えられる内燃機関の回転速度情報に対して点火時期検出用計数値を演算する点火時期演算手段、14は回転速度検出手段から与えられる内燃機関の回転速度情報に対して噴射時期検出用計数値を演算する噴射時期演算手段、15及び16はそれぞれ点火時期検出手段及び噴射時期検出手段である。
【0024】
ここで点火時期検出用計数値は、基準位置θ1から機関の各気筒の点火時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転する間にECU内に設けられた点火タイマに計数させるクロックパルスの計数値(基準位置θ1から機関の各気筒の点火時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転するのに要する時間)であり、噴射時期検出用計数値は、基準位置θ1から機関の各気筒の燃料噴射時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転する間にECU内に設けられた噴射タイマに計数させるクロックパルスの計数値である。
【0025】
点火時期演算手段13は、少なくとも機関の回転速度を制御条件として、該制御条件に対して点火時期演算用マップを検索することにより、基準位置θ1から各気筒の点火時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転する間に点火タイマに計数させる計数値(点火時期検出用計数値)の形で各気筒の点火時期を演算する。
【0026】
噴射時期演算手段14は、機関のスロットルバルブ開度、回転速度、大気圧、機関の温度などを制御条件として、基準位置θ1から各気筒の燃料噴射時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転する間に噴射タイマに計数させる計数値(噴射時期検出用計数値)の形で各気筒の噴射時期を演算する。
【0027】
点火時期検出手段15は、基準位置θ1でクランク角信号が検出された時に点火タイマを起動して、第1気筒用及び第2気筒用の点火時期検出用計数値の計数を開始させ、点火タイマが第1気筒用の点火時期検出用計数値の計数を完了した時に第1気筒用の点火信号Vi1を点火装置1に与え、点火タイマが第2気筒用の点火時期検出用計数値の計数を完了したときに第2気筒用の点火信号Vi2を点火装置1に与える。
【0028】
点火装置1は、各気筒用の点火信号が与えられた時に点火コイルの一次電流に急激な変化を生じさせて該点火コイルの二次コイルに点火用高電圧を誘起させ、該高電圧を機関の各気筒に取り付けられた点火プラグに印加して点火動作を行わせる。
【0029】
噴射時期検出手段16は、基準位置θ1でクランク角信号が検出された時に噴射タイマを起動して、第1気筒用及び第2気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を開始させ、噴射タイマが第1気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を完了した時に第1気筒用の噴射指令信号Vj1を燃料噴射装置2に与え、噴射タイマが第2気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を完了したときに第2気筒用の噴射指令信号Vj2を燃料噴射装置2に与える。
【0030】
燃料噴射装置2は、各気筒用の噴射指令信号が与えられた時に各気筒用のインジェクタに駆動電流を与えてその弁を開き、各インジェクタから燃料を噴射させる。
【0031】
図2において、17は本発明において特に設けられた回転速度初期値検出手段で、この検出手段は、内燃機関の始動操作が開始された後回転速度演算手段が回転速度の演算を行うことができるようになるまでの間内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータに基づいて求めた回転速度初期値を回転速度情報として発生する。図示の例では、内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータを検出するパラメータ検出手段18と、パラメータと内燃機関の回転速度の初期値との間の関係を与えるマップを記憶したマップ記憶手段19と、パラメータ検出手段18により検出されたパラメータに対してマップ記憶手段に記憶されたマップを検索して回転速度初期値を演算する回転速度初期値演算手段20とにより、回転速度初期値検出手段17が構成されている。
【0032】
本実施形態では、内燃機関により駆動される発電機6の出力電圧の瞬時値をパラメータとして用い、電圧検出回路7の出力をインターフェース8を通して読み込む手段により、パラメータ検出手段18が構成されている。
【0033】
回転速度演算手段12と、回転速度初期値検出手段17とにより、内燃機関の回転速度情報を発生する回転速度検出手段21が構成されている。
【0034】
図4はECU3のマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムの一例を示したもので、このアルゴリズムによる場合には、機関の始動時に先ずステップ1においてインターフェースやメモリの初期設定を行い、ステップ2で点火時期や燃料噴射量を決定する他の制御条件を検出する各種のセンサの出力を読み込む。次いでステップ3では、パラメータ検出手段により検出されたパラメータに対してマップを検索することにより、回転速度の初期値を演算して、演算した初期値を回転速度の初期値として設定する。その後、ステップ4で割込を許可し、ステップ5でタスクコントロールに移行する。タスクコントロールに移行した後は、ステップ6でタスクの起動要求が有るのを待ち、所定のタスクの起動要求が有ったときにステップ7で要求されたタスクを実行させる。
【0035】
マイクロプロセッサが実行するタスクとしては、クランク角信号が発生したときに起動してフリーランニングタイマの計数値を読み取って前回のクランク角信号発生時から今回のクランク角信号発生時までの間に経過した時間(クランク軸が1回転するのに要した時間)から機関の回転速度を求める演算と、演算された回転速度と各種のセンサにより検出された制御条件とに対して点火時期、燃料噴射量及び噴射時期を求める演算と、点火時期検出用計数値及び噴射時期検出用計数値をそれぞれ点火タイマ及び噴射タイマにセットして、それぞれの計数値の計数を開始させる操作とを行うタスク、点火タイマがセットされた計数値の計数を完了したときに起動して点火装置1に点火信号を与えるタスク、及び噴射タイマがセットされた計数値の計数を完了したときに起動して燃料噴射装置2に噴射指令信号を与えるタスクなどがある。
【0036】
本実施形態の内燃機関用制御装置においては、機関の始動操作が行われたときに、先ず内燃機関により駆動される発電機6の出力電圧の瞬時値(機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータ)を検出して、回転速度初期値演算手段がその検出値に対してマップを検索することにより回転速度の初期値を演算する。点火時期演算手段13及び噴射時期演算手段14は、この回転速度の初期値を用いて点火時期検出用計数値及び噴射時期検出用計数値を演算する。
【0037】
図3(A)に示したように、始動操作を開始した後、第1気筒の上死点位置に対して所定の角度進角した位置に設定された基準位置θ1で信号発生器4が最初のクランク角信号Vpを発生すると、点火時期検出手段15が点火タイマを起動させて、第1気筒用の点火時期検出用計数値及び第2気筒用の点火時期検出用計数値の計数を開始させるとともに、噴射時期検出手段16が噴射タイマに第1気筒用の噴射時期検出用計数値及び第2気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を開始させる。
【0038】
その後、クランク角位置が基準位置θ1に対して所定の角度遅れた位置にある第1気筒の点火位置θ2に一致すると、点火タイマが第1気筒用の点火時期検出用計数値の計数を完了するため、点火時期検出手段15から点火装置1に第1気筒用の点火信号Vi1(図3B)が与えられる。これにより点火装置1が第1気筒用の点火プラグに点火用の高電圧を印加し、第1気筒の点火プラグで火花放電を生じさせる。図3に示した例では、この時未だ第1気筒用の最初の燃料噴射が行われていないため、点火位置θ2では燃料への点火が行われない。
【0039】
クランク角位置が基準位置θ1に対して所定の角度遅れた位置にある第2気筒の噴射位置θ3に一致すると、噴射タイマが第2気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を完了するため、噴射時期検出手段16から燃料噴射装置2に第2気筒用の噴射指令信号Vj2が与えられる。このとき燃料噴射装置2は、第2気筒用のインジェクタから燃料を噴射させる。
【0040】
機関のクランク角位置が、基準位置θ1に対して所定の角度遅れた位置にある第2気筒用の点火位置θ4に一致すると、点火タイマが第2気筒用の点火時期検出用計数値の計数を完了するため、点火時期検出手段15から点火装置1に第2気筒用の点火信号Vi2が与えれる。これにより点火装置1が第2気筒用の点火プラグに点火用の高電圧を印加し、第2気筒の点火プラグで火花放電を生じさせる。この時点では、既に第2気筒用のインジェクタから燃料の噴射が行われているので、第2気筒で燃料への点火が行われ、初爆が起こる。これにより機関が起動する。
【0041】
次いで、クランク角位置が基準位置θ1に対して所定の角度遅れた位置にある第1気筒の噴射位置θ5に一致すると、噴射タイマが第1気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を完了するため、噴射時期検出手段16から燃料噴射装置2に第1気筒用の噴射指令信号Vj1が与えられる。このとき燃料噴射装置2は、第1気筒用のインジェクタから燃料を噴射させる。
【0042】
従来の内燃機関用制御装置においては、機関の始動時の初回の点火時期及び噴射時期を検出するための計数値を求める際に用いる回転速度の初期値を予め一定値として設定していたため、クランクキング速度が設定された回転速度の初期値から大きくずれると、点火時期及び噴射時期が許容範囲から外れ、機関の始動性が悪くなることがあった。
【0043】
例えば、図3に示した例において、クランキング速度が設定された回転速度の初期値よりも高くなると、第1気筒及び第2気筒の点火時期が図3に示すθ2´,θ4´のように上死点位置よりも遅れ、第2気筒及び第1気筒の噴射時期もθ3´及びθ3´のように遅れるため、機関の始動性が悪くなる。
【0044】
逆にクランキング速度が設定された初期値よりも低い場合には、点火時期が予定の時期よりも進角してしまうため、機関の始動性が悪くなる。
【0045】
これに対し、本発明においては、内燃機関の回転速度の変化に伴って変化を示すパラメータを検出して、このパラメータに対して回転速度初期値演算用マップを検索することにより回転速度の初期値を演算し、この回転速度の初期値を用いて各気筒の初回の点火時期及び噴射時期を検出するための計数値を演算するようにしたので、機関の実際のクランキング速度に近い回転速度初期値を設定して、初回の点火時期及び噴射時期のずれを少なくすることができ、機関の始動性が悪くなるのを防ぐことができる。
【0046】
なお回転速度初期値演算用マップは、パラメータとして用いる変量とクランクキング速度の関係を実測する実験の結果に基づいて作成する。
【0047】
上記の例では、内燃機関により駆動される発電機の出力電圧の瞬時値を回転速度の初期値を演算するためのパラメータとして用いたが、機関の回転速度の変化に伴って変化する他の変量、例えば機関のクランク軸の回転速度を検出する速度発電機の出力電圧や、機関の吸気管内圧力等をパラメータとして用いることもできる。
【0048】
上記の実施形態では、点火時期の制御と燃料噴射時期の制御とを行わせるようにしたが、燃料噴射装置を用いずに、キャブレターを用いて機関に燃料を供給する場合にも本発明を適用することができる。この場合には、燃料噴射時期の制御は不要になるので、図2において、燃料噴射装置2、噴射時期演算手段14及び噴射時期検出手段16が省略される。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータを検出する手段を設けて、該パラメータに基づいて機関の始動時の初回の点火時期(点火時期とともに燃料の噴射量を制御する場合には点火時期及び燃料噴射時期)を定めるために用いる回転速度の初期値を求めるようにしたので、機関の始動時の実際の回転速度(クランキング速度)と回転速度初期値との間の誤差を小さくして、始動開始直後の点火時期(燃料の噴射量をも制御する場合には点火時期及び燃料噴射時期)の検出を正確に行わせて機関の始動性を向上させることができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で用いるハードウェアの構成例を示したブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる内燃機関用制御装置の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の実施形態の動作を説明するための波形図である。
【図4】本発明の実施形態において電子式制御ユニットのマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムの要部を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1:点火装置
2:燃料噴射装置
3:電子式制御ユニット
4:信号発生器
11:クランク角信号検出手段
12:回転速度演算手段
13:点火時期演算手段
14:噴射時期演算手段
15:点火時期検出手段
16:噴射時期検出手段
17:回転速度初期値検出手段
18:パラメータ検出手段
19:マップ記憶手段
20:回転速度初期値演算手段
21:回転速度検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の点火時期等を制御する内燃機関用制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の点火時期や燃料噴射量をマイクロプロセッサを用いて制御するようにした内燃機関用制御装置は、内燃機関の回転に同期してパルス信号を発生する信号発生器と、該信号発生器がパルスを発生する間隔から内燃機関の回転速度を演算して回転速度情報を発生する回転速度検出手段と、該回転速度検出手段が発生する回転速度情報をパラメータの1つとして内燃機関の点火時期及び燃料噴射量をそれぞれ演算する点火時期演算手段及び燃料噴射量演算手段と、上記信号発生器が特定のパルスを発生したときに点火タイマに点火時期検出用計数値の計数を開始させて該点火タイマが点火時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを点火時期として検出する点火時期検出手段と、信号発生器が前記特定のパルスを発生したときに噴射タイマに噴射時期用計数値の計数を開始させて、該噴射タイマが噴射時期用計数値の計数を完了するタイミングを燃料噴射時期として検出する噴射時期検出手段と、内燃機関の回転速度情報に対して上記点火時期決定用計数値及び噴射時期用計数値をそれぞれ決定する点火時期検出用計数値決定手段及び噴射時期用計数値決定手段とを備えていて、点火時期検出手段が点火時期を検出したときに点火回路に点火信号を与えて点火動作を行わせ、噴射時期検出手段が燃料噴射時期を検出したときに燃料噴射装置のインジェクタに駆動信号を与えて、該インジェクタから燃料の噴射を行わせるようにしている。この種の内燃機関用制御装置は、例えば、特許文献1や特許文献2に示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−210548号公報
【0004】
【特許文献1】
特開平6−213126号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、内燃機関と同期回転する信号発生器の出力パルスから機関の回転速度を演算して、演算した回転速度をパラメータの1つとして点火時期及び燃料噴射量を演算するとともに、演算された回転速度に対して点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値を求めて、これらの計数値を点火タイマ及び噴射タイマに計数させることにより、点火時期及び燃料噴射時期を検出する場合、機関の始動時には、機関の回転速度の演算が完了するするまでの間(クランク軸が少なくとも1回転するまでの間)、点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値を求めることができないため、点火動作及び燃料噴射動作が開始されるのが遅れ、機関の始動性が悪くなるのを避けられない。
【0006】
そこで、機関の始動開始時の回転速度の予測値を回転速度初期値としてマイクロプロセッサのメモリに予め記憶させておいて、機関の始動直後には、この回転速度初期値を用いて点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値を求めることが考えられる。しかしながら、始動開始直後の回転速度は毎回同じであるとは限らないため、回転速度初期値を固定値として設定した場合には、点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値が適値から大きくずれて、機関の始動直後の点火時期及び燃料噴射時期が許容範囲から外れ、機関の始動性が悪くなることがあった。
【0007】
本発明の目的は、内燃機関に取り付けた信号発生器が特定のクランク角位置でクランク角パルスを発生したときに、機関の回転速度に基づいて演算した点火時期検出用計数値の計数を開始することにより点火時期の検出を行うようにした内燃機関用制御装置において、機関の始動操作開始後、機関の回転速度の演算ができない状態で行われる初回の点火時期の検出を的確に行わせることができるようにすることにある。
【0008】
本発明の他の目的は、内燃機関に取り付けた信号発生器が特定のクランク角位置でクランク角パルスを発生したときに、機関の回転速度に基づいて演算した点火時期検出用計数値の計数及び噴射時期検出用計数値の計数を開始することにより点火時期の検出及び燃料噴射時期の検出を行うようにした内燃機関用制御装置において、機関の始動操作開始後、機関の回転速度の演算ができない状態で行われる初回の点火時期及び燃料噴射時期の検出を的確に行わせることができるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内燃機関の回転に同期してパルス信号を発生する信号発生器と、内燃機関の回転速度情報を発生する回転速度検出手段と、信号発生器が特定のパルスを発生したときに点火タイマに点火時期検出用計数値の計数を開始させて該点火タイマが点火時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを点火時期として検出する点火時期検出手段と、内燃機関の回転速度情報に対して点火時期検出用計数値を決定する点火時期検出用計数値決定手段とを備えた内燃機関用制御装置に係わるものである。
【0010】
本発明においては、上記回転速度検出手段が、信号発生器がパルスを発生する間隔から内燃機関の回転速度を演算して演算した回転速度の情報を前記回転速度情報として発生する回転速度演算手段と、内燃機関の始動操作が開始された後回転速度演算手段が回転速度の演算を行うことができるようになるまでの間内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータに基づいて求めた回転速度の初期値を回転速度情報として発生する回転速度初期値検出手段とを備えている。
【0011】
上記回転速度初期値検出手段は、上記パラメータを検出するパラメータ検出手段と、該パラメータと内燃機関の回転速度の初期値との間の関係を与える回転速度初期値演算用マップを記憶したマップ記憶手段と、パラメータ検出手段により検出されたパラメータに対して回転速度初期値演算用マップを検索して回転速度の初期値を演算する回転速度初期値演算手段とを備えている。
【0012】
上記のように、内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータを検出する手段を設けて、該パラメータに基づいて機関の始動時の回転速度を与える回転速度初期値を求めるようにすると、機関の始動時の実際の回転速度(クランキング速度)と回転速度初期値との間の誤差を小さくして、始動開始直後の点火時期の検出を的確に行わせて機関の始動性を向上させることができる。
【0013】
上記の構成では、点火時期の検出のみを行っているが、内燃機関の回転に同期してパルス信号を発生する信号発生器と、内燃機関の回転速度情報を発生する回転速度検出手段と、信号発生器が特定のパルスを発生する毎に点火タイマに点火時期検出用計数値の計数を開始して該点火タイマが点火時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを点火時期として検出する点火時期検出手段と、信号発生器が特定のパルスを発生する毎に噴射タイマに噴射時期検出用計数値の計数を開始して該噴射タイマが噴射時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを燃料噴射時期として検出する噴射時期検出手段と、内燃機関の回転速度情報に対して点火時期検出用計数値及び噴射時期用計数値をそれぞれ決定する点火時期検出用計数値決定手段及び噴射時期用計数値決定手段とを備えて、点火時期及び燃料噴射時期(燃料の噴射を開始する時期)の双方を同様の方法により検出する場合にも本発明を適用することができる。
【0014】
上記パラメータ検出手段は、内燃機関により駆動される発電機の出力電圧の瞬時値をパラメータとして検出するように構成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態で用いるハードウェアの構成例を示したものである。この実施形態では、内燃機関が2気筒2サイクル機関であるとしている。
【0017】
図1において1は図示しない内燃機関を点火する点火装置、2は内燃機関に燃料を供給する燃料噴射装置、3はマイクロプロセッサを備えて点火装置1及び燃料噴射装置2を制御する電子式制御ユニット(ECU)である。
【0018】
4は内燃機関のクランク軸に取り付けられた信号発生器で、この信号発生器は、内燃機関の特定の気筒のピストンが上死点に達する時のクランク角位置(上死点位置という。)TDCに対して所定の角度進んだ位置に設定された基準位置でパルス信号を出力する。この実施形態で用いる信号発生器は、図3(A)に示すように、第1気筒の上死点位置#1TDCに対して一定の角度(例えば60°)進角した位置に設定された基準位置θ1でパルス信号Vpを出力する。
【0019】
なお図3において#1及び#2はそれぞれ機関の第1気筒及び第2気筒に関連するものであることを意味している。
【0020】
信号発生器4の出力は、インターフェース5を通してECU3のマイクロプロセッサに入力されている。インターフェース5は、例えば、信号発生器4の出力パルスをマイクロプロセッサが認識し得る波形に整形する波形整形回路からなっている。
【0021】
6は内燃機関のクランク軸により回転駆動される発電機、7は発電機の出力電圧を検出する電圧検出回路で、電圧検出回路7の出力はA/D変換器からなるインターフェース8を通してECU3のマイクロプロセッサに入力されている。
【0022】
ECU3のマイクロプロセッサは、ROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能実現手段を構成する。ECU3のマイクロプロセッサにより構成される機能実現手段を含む本実施形態の制御装置の構成例を図2に示した。
【0023】
図2において、11は信号発生器4の出力を読み込んでクランク角信号が発生したことを検出するクランク角信号検出手段、12はクランク角信号検出手段11がクランク角信号を検出する間隔(クランク軸が1回転するのに要する時間)から内燃機関の回転速度を演算する回転速度演算手段、13は回転速度検出手段から与えられる内燃機関の回転速度情報に対して点火時期検出用計数値を演算する点火時期演算手段、14は回転速度検出手段から与えられる内燃機関の回転速度情報に対して噴射時期検出用計数値を演算する噴射時期演算手段、15及び16はそれぞれ点火時期検出手段及び噴射時期検出手段である。
【0024】
ここで点火時期検出用計数値は、基準位置θ1から機関の各気筒の点火時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転する間にECU内に設けられた点火タイマに計数させるクロックパルスの計数値(基準位置θ1から機関の各気筒の点火時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転するのに要する時間)であり、噴射時期検出用計数値は、基準位置θ1から機関の各気筒の燃料噴射時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転する間にECU内に設けられた噴射タイマに計数させるクロックパルスの計数値である。
【0025】
点火時期演算手段13は、少なくとも機関の回転速度を制御条件として、該制御条件に対して点火時期演算用マップを検索することにより、基準位置θ1から各気筒の点火時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転する間に点火タイマに計数させる計数値(点火時期検出用計数値)の形で各気筒の点火時期を演算する。
【0026】
噴射時期演算手段14は、機関のスロットルバルブ開度、回転速度、大気圧、機関の温度などを制御条件として、基準位置θ1から各気筒の燃料噴射時期に相当するクランク角位置までクランク軸が回転する間に噴射タイマに計数させる計数値(噴射時期検出用計数値)の形で各気筒の噴射時期を演算する。
【0027】
点火時期検出手段15は、基準位置θ1でクランク角信号が検出された時に点火タイマを起動して、第1気筒用及び第2気筒用の点火時期検出用計数値の計数を開始させ、点火タイマが第1気筒用の点火時期検出用計数値の計数を完了した時に第1気筒用の点火信号Vi1を点火装置1に与え、点火タイマが第2気筒用の点火時期検出用計数値の計数を完了したときに第2気筒用の点火信号Vi2を点火装置1に与える。
【0028】
点火装置1は、各気筒用の点火信号が与えられた時に点火コイルの一次電流に急激な変化を生じさせて該点火コイルの二次コイルに点火用高電圧を誘起させ、該高電圧を機関の各気筒に取り付けられた点火プラグに印加して点火動作を行わせる。
【0029】
噴射時期検出手段16は、基準位置θ1でクランク角信号が検出された時に噴射タイマを起動して、第1気筒用及び第2気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を開始させ、噴射タイマが第1気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を完了した時に第1気筒用の噴射指令信号Vj1を燃料噴射装置2に与え、噴射タイマが第2気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を完了したときに第2気筒用の噴射指令信号Vj2を燃料噴射装置2に与える。
【0030】
燃料噴射装置2は、各気筒用の噴射指令信号が与えられた時に各気筒用のインジェクタに駆動電流を与えてその弁を開き、各インジェクタから燃料を噴射させる。
【0031】
図2において、17は本発明において特に設けられた回転速度初期値検出手段で、この検出手段は、内燃機関の始動操作が開始された後回転速度演算手段が回転速度の演算を行うことができるようになるまでの間内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータに基づいて求めた回転速度初期値を回転速度情報として発生する。図示の例では、内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータを検出するパラメータ検出手段18と、パラメータと内燃機関の回転速度の初期値との間の関係を与えるマップを記憶したマップ記憶手段19と、パラメータ検出手段18により検出されたパラメータに対してマップ記憶手段に記憶されたマップを検索して回転速度初期値を演算する回転速度初期値演算手段20とにより、回転速度初期値検出手段17が構成されている。
【0032】
本実施形態では、内燃機関により駆動される発電機6の出力電圧の瞬時値をパラメータとして用い、電圧検出回路7の出力をインターフェース8を通して読み込む手段により、パラメータ検出手段18が構成されている。
【0033】
回転速度演算手段12と、回転速度初期値検出手段17とにより、内燃機関の回転速度情報を発生する回転速度検出手段21が構成されている。
【0034】
図4はECU3のマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムの一例を示したもので、このアルゴリズムによる場合には、機関の始動時に先ずステップ1においてインターフェースやメモリの初期設定を行い、ステップ2で点火時期や燃料噴射量を決定する他の制御条件を検出する各種のセンサの出力を読み込む。次いでステップ3では、パラメータ検出手段により検出されたパラメータに対してマップを検索することにより、回転速度の初期値を演算して、演算した初期値を回転速度の初期値として設定する。その後、ステップ4で割込を許可し、ステップ5でタスクコントロールに移行する。タスクコントロールに移行した後は、ステップ6でタスクの起動要求が有るのを待ち、所定のタスクの起動要求が有ったときにステップ7で要求されたタスクを実行させる。
【0035】
マイクロプロセッサが実行するタスクとしては、クランク角信号が発生したときに起動してフリーランニングタイマの計数値を読み取って前回のクランク角信号発生時から今回のクランク角信号発生時までの間に経過した時間(クランク軸が1回転するのに要した時間)から機関の回転速度を求める演算と、演算された回転速度と各種のセンサにより検出された制御条件とに対して点火時期、燃料噴射量及び噴射時期を求める演算と、点火時期検出用計数値及び噴射時期検出用計数値をそれぞれ点火タイマ及び噴射タイマにセットして、それぞれの計数値の計数を開始させる操作とを行うタスク、点火タイマがセットされた計数値の計数を完了したときに起動して点火装置1に点火信号を与えるタスク、及び噴射タイマがセットされた計数値の計数を完了したときに起動して燃料噴射装置2に噴射指令信号を与えるタスクなどがある。
【0036】
本実施形態の内燃機関用制御装置においては、機関の始動操作が行われたときに、先ず内燃機関により駆動される発電機6の出力電圧の瞬時値(機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータ)を検出して、回転速度初期値演算手段がその検出値に対してマップを検索することにより回転速度の初期値を演算する。点火時期演算手段13及び噴射時期演算手段14は、この回転速度の初期値を用いて点火時期検出用計数値及び噴射時期検出用計数値を演算する。
【0037】
図3(A)に示したように、始動操作を開始した後、第1気筒の上死点位置に対して所定の角度進角した位置に設定された基準位置θ1で信号発生器4が最初のクランク角信号Vpを発生すると、点火時期検出手段15が点火タイマを起動させて、第1気筒用の点火時期検出用計数値及び第2気筒用の点火時期検出用計数値の計数を開始させるとともに、噴射時期検出手段16が噴射タイマに第1気筒用の噴射時期検出用計数値及び第2気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を開始させる。
【0038】
その後、クランク角位置が基準位置θ1に対して所定の角度遅れた位置にある第1気筒の点火位置θ2に一致すると、点火タイマが第1気筒用の点火時期検出用計数値の計数を完了するため、点火時期検出手段15から点火装置1に第1気筒用の点火信号Vi1(図3B)が与えられる。これにより点火装置1が第1気筒用の点火プラグに点火用の高電圧を印加し、第1気筒の点火プラグで火花放電を生じさせる。図3に示した例では、この時未だ第1気筒用の最初の燃料噴射が行われていないため、点火位置θ2では燃料への点火が行われない。
【0039】
クランク角位置が基準位置θ1に対して所定の角度遅れた位置にある第2気筒の噴射位置θ3に一致すると、噴射タイマが第2気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を完了するため、噴射時期検出手段16から燃料噴射装置2に第2気筒用の噴射指令信号Vj2が与えられる。このとき燃料噴射装置2は、第2気筒用のインジェクタから燃料を噴射させる。
【0040】
機関のクランク角位置が、基準位置θ1に対して所定の角度遅れた位置にある第2気筒用の点火位置θ4に一致すると、点火タイマが第2気筒用の点火時期検出用計数値の計数を完了するため、点火時期検出手段15から点火装置1に第2気筒用の点火信号Vi2が与えれる。これにより点火装置1が第2気筒用の点火プラグに点火用の高電圧を印加し、第2気筒の点火プラグで火花放電を生じさせる。この時点では、既に第2気筒用のインジェクタから燃料の噴射が行われているので、第2気筒で燃料への点火が行われ、初爆が起こる。これにより機関が起動する。
【0041】
次いで、クランク角位置が基準位置θ1に対して所定の角度遅れた位置にある第1気筒の噴射位置θ5に一致すると、噴射タイマが第1気筒用の噴射時期検出用計数値の計数を完了するため、噴射時期検出手段16から燃料噴射装置2に第1気筒用の噴射指令信号Vj1が与えられる。このとき燃料噴射装置2は、第1気筒用のインジェクタから燃料を噴射させる。
【0042】
従来の内燃機関用制御装置においては、機関の始動時の初回の点火時期及び噴射時期を検出するための計数値を求める際に用いる回転速度の初期値を予め一定値として設定していたため、クランクキング速度が設定された回転速度の初期値から大きくずれると、点火時期及び噴射時期が許容範囲から外れ、機関の始動性が悪くなることがあった。
【0043】
例えば、図3に示した例において、クランキング速度が設定された回転速度の初期値よりも高くなると、第1気筒及び第2気筒の点火時期が図3に示すθ2´,θ4´のように上死点位置よりも遅れ、第2気筒及び第1気筒の噴射時期もθ3´及びθ3´のように遅れるため、機関の始動性が悪くなる。
【0044】
逆にクランキング速度が設定された初期値よりも低い場合には、点火時期が予定の時期よりも進角してしまうため、機関の始動性が悪くなる。
【0045】
これに対し、本発明においては、内燃機関の回転速度の変化に伴って変化を示すパラメータを検出して、このパラメータに対して回転速度初期値演算用マップを検索することにより回転速度の初期値を演算し、この回転速度の初期値を用いて各気筒の初回の点火時期及び噴射時期を検出するための計数値を演算するようにしたので、機関の実際のクランキング速度に近い回転速度初期値を設定して、初回の点火時期及び噴射時期のずれを少なくすることができ、機関の始動性が悪くなるのを防ぐことができる。
【0046】
なお回転速度初期値演算用マップは、パラメータとして用いる変量とクランクキング速度の関係を実測する実験の結果に基づいて作成する。
【0047】
上記の例では、内燃機関により駆動される発電機の出力電圧の瞬時値を回転速度の初期値を演算するためのパラメータとして用いたが、機関の回転速度の変化に伴って変化する他の変量、例えば機関のクランク軸の回転速度を検出する速度発電機の出力電圧や、機関の吸気管内圧力等をパラメータとして用いることもできる。
【0048】
上記の実施形態では、点火時期の制御と燃料噴射時期の制御とを行わせるようにしたが、燃料噴射装置を用いずに、キャブレターを用いて機関に燃料を供給する場合にも本発明を適用することができる。この場合には、燃料噴射時期の制御は不要になるので、図2において、燃料噴射装置2、噴射時期演算手段14及び噴射時期検出手段16が省略される。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータを検出する手段を設けて、該パラメータに基づいて機関の始動時の初回の点火時期(点火時期とともに燃料の噴射量を制御する場合には点火時期及び燃料噴射時期)を定めるために用いる回転速度の初期値を求めるようにしたので、機関の始動時の実際の回転速度(クランキング速度)と回転速度初期値との間の誤差を小さくして、始動開始直後の点火時期(燃料の噴射量をも制御する場合には点火時期及び燃料噴射時期)の検出を正確に行わせて機関の始動性を向上させることができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で用いるハードウェアの構成例を示したブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる内燃機関用制御装置の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の実施形態の動作を説明するための波形図である。
【図4】本発明の実施形態において電子式制御ユニットのマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムの要部を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1:点火装置
2:燃料噴射装置
3:電子式制御ユニット
4:信号発生器
11:クランク角信号検出手段
12:回転速度演算手段
13:点火時期演算手段
14:噴射時期演算手段
15:点火時期検出手段
16:噴射時期検出手段
17:回転速度初期値検出手段
18:パラメータ検出手段
19:マップ記憶手段
20:回転速度初期値演算手段
21:回転速度検出手段
Claims (3)
- 内燃機関の回転に同期してパルス信号を発生する信号発生器と、前記内燃機関の回転速度情報を発生する回転速度検出手段と、前記信号発生器が特定のパルスを発生する毎に点火タイマに点火時期検出用計数値の計数を開始させて該点火タイマが点火時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを点火時期として検出する点火時期検出手段と、前記回転速度検出手段が発生する前記内燃機関の回転速度情報に対して前記点火時期検出用計数値を演算する点火時期演算手段とを備えて、前記点火時期検出手段により点火時期が検出された時に前記内燃機関の点火動作を行わせる内燃機関用制御装置において、
前記回転速度検出手段は、前記信号発生器がパルスを発生する間隔から前記内燃機関の回転速度を演算して演算した回転速度の情報を前記回転速度情報として発生する回転速度演算手段と、前記内燃機関の始動操作が開始された後前記回転速度演算手段が回転速度の演算を行うことができるようになるまでの間前記内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータに基づいて求めた回転速度の初期値を前記回転速度情報として発生する回転速度初期値検出手段とを備え、
前記回転速度初期値検出手段は、前記パラメータを検出するパラメータ検出手段と、前記パラメータと前記内燃機関の回転速度の初期値との間の関係を与える回転速度初期値演算用マップを記憶したマップ記憶手段と、前記パラメータ検出手段により検出されたパラメータに対して前記回転速度初期値演算用マップを検索して前記回転速度の初期値を演算する回転速度初期値演算手段とを備えていること、
を特徴とする内燃機関用制御装置。 - 内燃機関の回転に同期してパルス信号を発生する信号発生器と、前記内燃機関の回転速度情報を発生する回転速度検出手段と、前記信号発生器が特定のパルスを発生する毎に点火タイマに点火時期検出用計数値の計数を開始させて該点火タイマが点火時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを点火時期として検出する点火時期検出手段と、前記信号発生器が前記特定のパルスを発生する毎に噴射タイマに噴射時期検出用計数値の計数を開始させて該噴射タイマが噴射時期検出用計数値の計数を完了するタイミングを燃料噴射時期として検出する噴射時期検出手段と、前記回転速度検出手段から与えられる前記内燃機関の回転速度情報に対して前記点火時期検出用計数値及び噴射時期検出用計数値をそれぞれ演算する点火時期演算手段及び噴射時期演算手段とを備えて、前記点火タイマにより点火時期が検出された時に前記内燃機関を点火する点火動作を行わせ、前記噴射タイマにより燃料噴射時期が検出された時に前記内燃機関に燃料を供給する燃料噴射装置から燃料の噴射を行わせる内燃機関用制御装置において、
前記回転速度検出手段は、前記信号発生器がパルスを発生する間隔から前記内燃機関の回転速度を演算して演算した回転速度の情報を前記回転速度情報として発生する回転速度演算手段と、前記内燃機関の始動操作が開始された後前記回転速度演算手段が回転速度の演算を行うことができるようになるまでの間前記内燃機関の回転速度に応じて値が変化するパラメータに基づいて求めた回転速度の初期値を前記回転速度情報として発生する回転速度初期値検出手段とを備え、
前記回転速度初期値検出手段は、前記パラメータを検出するパラメータ検出手段と、前記パラメータと前記内燃機関の回転速度の初期値との間の関係を与える回転速度初期値演算用マップを記憶したマップ記憶手段と、前記パラメータ検出手段により検出されたパラメータに対して前記回転速度初期値演算用マップを検索して前記回転速度の初期値を演算する回転速度初期値演算手段とを備えていること、
を特徴とする内燃機関用制御装置。 - 前記パラメータ検出手段は、前記内燃機関により駆動される発電機の出力電圧の瞬時値を前記パラメータとして検出するように構成されている請求項1または2に記載の内燃機関用制御装置。
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