JP2005015845A - 織機用リード材 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐食性に優れるとともに、高強度(高硬度)で耐摩耗性に優れ、且つ安価な織機用リード材を提供する。
【解決手段】重量%で、C:0.10〜0.20、Si:0.5〜3.0、Ni:1.0〜2.5、Cr:10.0〜17.0、Mo:1.0〜3.5、N:0.05〜0.20を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる織機用リード材とする。このリード材は、低炭素量で、高温の焼き戻し温度で処理しても生地中のCrは大部分が残るため、耐食性の低下は小さくて、オーステナイト系ステンレス鋼と同等の高耐食性を有するとともに、焼き入れ・焼き戻し処理を行うことにより、SUS440C等従来のマルテンサイト系ステンレス鋼と同等に高強度(高硬度)で耐摩耗性に優れたものとすることができ、且つ安価である。
【選択図】 なし
【解決手段】重量%で、C:0.10〜0.20、Si:0.5〜3.0、Ni:1.0〜2.5、Cr:10.0〜17.0、Mo:1.0〜3.5、N:0.05〜0.20を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる織機用リード材とする。このリード材は、低炭素量で、高温の焼き戻し温度で処理しても生地中のCrは大部分が残るため、耐食性の低下は小さくて、オーステナイト系ステンレス鋼と同等の高耐食性を有するとともに、焼き入れ・焼き戻し処理を行うことにより、SUS440C等従来のマルテンサイト系ステンレス鋼と同等に高強度(高硬度)で耐摩耗性に優れたものとすることができ、且つ安価である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、織物を製造する織機において、縦糸を一定間隔に揃え、また、杼口に入れて通した横糸を打ち込んで織り目を詰めるために使用されるリードの材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、織機に用いられるリードの材料としては、主として糸との耐磨耗性及び耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼(例えばSUS304)や、フェライト系ステンレス鋼(例えばSUS430)の帯板にスリッター加工等を施したものが使用されている。しかし、近年、織機の高速化に伴ってリードの使用条件は益々過酷になっており、従来のリード材では対処できなくなりつつあるということで、耐摩耗性のより大きいリード材が要求されるようになってきた。そこで、オーステナイト系ステンレス鋼を使用するリード材では、加工硬化による硬度アップで耐摩耗性を高める試みがなされている。また、焼き入れ・焼き戻し処理で高硬度が期待できるマルテンサイト系ステンレス鋼(SUS440C等)の使用も試みられるようになった。その他、Ti、Nbといった特殊な金属を添加した成分組成(例えば、Cr:8.0〜35.0%、C:0.05〜1.20%、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、Ti:単独で0.05〜1.0%、Nb:単独で0.05〜1.50%又はTi+Nb:合計量で0.05〜2.0%、残部Fe)の鋼製織機部材も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−192198号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のオーステナイト系ステンレス鋼を用いたリード材は、加工硬化による硬度アップを図っても硬度Hv400〜450程度で、高速の織機による連続使用等の過酷な使用条件の下では糸との摩擦によるリードの摩耗が未だ激しく、早期にリードの形状が変化して、織品質を低下させてしまうという問題がある。
【0005】
それに対し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS440C等)を用いたリード材は、焼き入れ・焼き戻し処理でHv600〜700程度まで硬度を高めることができるため、耐摩耗性に関してはオーステナイト系ステンレス鋼より有利である。しかし、マルテンサイト系ステンレス鋼は、リード材に要求される高真直性を得るためには、600℃前後の高温での焼き戻し処理が必要であるが、そのような高温の焼き戻し温度では、生地中に溶け込んでいて耐食性向上に寄与するCrが、Cと結合して、クロム炭化物となって析出してしまい、そのため、生地中のクロム量が減少し、生地の耐食性が低下してしまうという問題がある。
【0006】
また、Ti、Nbといった特殊な金属を添加した上記鋼製織機部材は、TiやNbが高価であるため、高価な部材となり、また、炭素量が極少ない領域以外では、上記マルテンサイト系ステンレス鋼の場合と同様、耐食性が低下するという問題がある。
【0007】
したがって、耐食性に優れるとともに、高強度(高硬度)で耐摩耗性に優れ、且つ安価な織機用リード材を提供することが課題であり、この課題解決が本発明の目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の織機用リード材は、重量%で、C(炭素):0.10〜0.20、Si(ケイ素):0.5〜3.0、Ni(ニッケル):1.0〜2.5、Cr(クロム):10.0〜17.0、Mo(モリブデン):1.0〜3.5、N(窒素):0.05〜0.20を含有し、残部がFe(鉄)および不可避的不純物からなることを特徴とする。
【0009】
このリード材は、低炭素量で、高温の焼き戻し温度で処理しても生地中のCrは大部分が残るため、耐食性の低下は小さくて、オーステナイト系ステンレス鋼と同等の高耐食性を有するとともに、焼き入れ・焼き戻し処理を行うことにより、SUS440C等従来のマルテンサイト系ステンレス鋼と同等に高強度(高硬度)で耐摩耗性に優れたものとすることができ、且つ安価である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として、織機用リード材は、重量%で、C:0.10〜0.20、Si:0.5〜3.0、Ni:1.0〜2.5、Cr:10.0〜17.0、Mo:1.0〜3.5、N:0.05〜0.20を含有し、残部がFe(鉄)および不可避的不純物からなるマルテンサイト系ステンレス鋼とする。成分限定の理由は次のとおりである。
【0011】
Cは、0.1%未満では焼入性がなくなり、焼入硬化が期待できなくなる。また、0.2%を越えると粗大炭化物を析出して耐食性が低下する。そのため、C量は0.1〜0.2重量%とする。
【0012】
Siは、脱酸のために必要な元素で、Fe中に固溶して耐熱性を向上させるが、多すぎると靱性が低下する。靱性を低下させることなく引張強さを向上させるためには、0.5%以上添加する必要がある。しかし、3.0%を越えるとその効果は飽和するばかりか、反対に靱性が低下する。そのため、Si量は0.5〜3.0重量%とする。
【0013】
Crは、Cと結合して炭化物を形成することにより耐磨耗性に寄与するとともに、耐熱性を向上させ、また、耐食性の向上にも寄与する。そうした効果を得るためには、10.0%以上が必要である。しかし、17.0%を越えると、硬度および耐食性が著しく低下するとともに、冷間加工性も低下する。そのため、Cr量は10.0〜17.0重量%とする。
【0014】
Niは、マルテンサイト組織の靭性を向上させるために1.0%以上の添加が必要である。しかし、2.5%以上添加しても、その効果は飽和するし、経済的でない。そのため、Ni量は1.0〜2.5重量%とする。
【0015】
Moは、耐食性を向上させるためには1.0%以上添加が必要である。それにより耐熱性、耐磨耗性も向上する。しかし、3.5%以上添加しても、その効果は飽和するし、高価な元素であり、コスト高となる。そのため、Mo量は1.0〜3.5重量%とする。
【0016】
Nは、引張強さ、耐食性を向上させるためには0.05%以上添加が必要である。しかし、0.2%を越えると、逆に硬度、耐食性が低下する。そのため、N量は0.05〜0.20重量%とする。
【0017】
【実施例】
表1は、本発明の実施例のリード材No.A、B、C、D、Eと、比較例のリード材No.F、G、H、I、Jと、従来例(42OJ2)のリード材No.Kのそれぞれの成分組成を示す。
【0018】
【表1】
【0019】
上記各リード材No.A〜Kの線径5.5mmのテスト材を、伸線、焼鈍を繰り返して施し、その後、平圧延加工を施し、仕上げとして焼き入れ・焼き戻し処理をして、厚み寸法0.29mm、幅寸法2.10mmの断面形状が略トラック形状のリード材を作成し、このリード材にて耐腐食性)の比較評価を行った。
【0020】
また、上記各リード材を使用して、多数のリード部(筬羽)と、それらリード部を固定する枠とからなるリードに加工して、織機に実際にセットして布を織る試験を行い、リード部の摩耗量を測定して耐摩耗評価を行った。
【0021】
表2は、上記耐磨耗性、耐食性の比較評価の結果を示している。
【0022】
【表2】
【0023】
表2の耐磨耗性、耐食性の比較評価の方法は次のとおりである。
【0024】
(耐磨耗性評価)
0.5m/secで回転するディスク面に、上記焼き入れ、焼き戻し後のテスト材の端部を8Nの荷重で押しつけ、4時間後の磨耗量を比較した。テスト材とディスク面との間には潤滑油を供給した。ディスクは、FC250:硬さHRB100・面祖度Rz1〜2μmである。評価は、従来例であるNo.Kの磨耗量を100としたときの指数で比較評価したもので、値が大きい方が耐磨耗性に優れている。
【0025】
(耐食性評価)
塩水噴霧試験器を用い、溶液:5%NaCl水溶液、試験温度:35℃、試験時間120hrの条件で腐食状態を比較した。評価は、全く腐食されないと評価A、少し腐食されると評価B、かなり腐食されると評価C、ひどく腐食されると評価Dとした。
【0026】
表2に示す評価結果から、本発明の実施例のリード材No.A、B、C、D、Eは、比較例のリード材No.F、G、H、I、Jや従来例のリード材(42OJ2)No.Kと比較して、耐摩耗性、耐食性のいずれについても優れていることを確認した。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の織機用リード材は、オーステナイト系ステンレス鋼と同等の高耐食性を有するとともに、従来のマルテンサイト系ステンレス鋼と同等に高強度(高硬度)で耐摩耗性に優れたものとすることができ、且つ安価である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、織物を製造する織機において、縦糸を一定間隔に揃え、また、杼口に入れて通した横糸を打ち込んで織り目を詰めるために使用されるリードの材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、織機に用いられるリードの材料としては、主として糸との耐磨耗性及び耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼(例えばSUS304)や、フェライト系ステンレス鋼(例えばSUS430)の帯板にスリッター加工等を施したものが使用されている。しかし、近年、織機の高速化に伴ってリードの使用条件は益々過酷になっており、従来のリード材では対処できなくなりつつあるということで、耐摩耗性のより大きいリード材が要求されるようになってきた。そこで、オーステナイト系ステンレス鋼を使用するリード材では、加工硬化による硬度アップで耐摩耗性を高める試みがなされている。また、焼き入れ・焼き戻し処理で高硬度が期待できるマルテンサイト系ステンレス鋼(SUS440C等)の使用も試みられるようになった。その他、Ti、Nbといった特殊な金属を添加した成分組成(例えば、Cr:8.0〜35.0%、C:0.05〜1.20%、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、Ti:単独で0.05〜1.0%、Nb:単独で0.05〜1.50%又はTi+Nb:合計量で0.05〜2.0%、残部Fe)の鋼製織機部材も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−192198号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のオーステナイト系ステンレス鋼を用いたリード材は、加工硬化による硬度アップを図っても硬度Hv400〜450程度で、高速の織機による連続使用等の過酷な使用条件の下では糸との摩擦によるリードの摩耗が未だ激しく、早期にリードの形状が変化して、織品質を低下させてしまうという問題がある。
【0005】
それに対し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS440C等)を用いたリード材は、焼き入れ・焼き戻し処理でHv600〜700程度まで硬度を高めることができるため、耐摩耗性に関してはオーステナイト系ステンレス鋼より有利である。しかし、マルテンサイト系ステンレス鋼は、リード材に要求される高真直性を得るためには、600℃前後の高温での焼き戻し処理が必要であるが、そのような高温の焼き戻し温度では、生地中に溶け込んでいて耐食性向上に寄与するCrが、Cと結合して、クロム炭化物となって析出してしまい、そのため、生地中のクロム量が減少し、生地の耐食性が低下してしまうという問題がある。
【0006】
また、Ti、Nbといった特殊な金属を添加した上記鋼製織機部材は、TiやNbが高価であるため、高価な部材となり、また、炭素量が極少ない領域以外では、上記マルテンサイト系ステンレス鋼の場合と同様、耐食性が低下するという問題がある。
【0007】
したがって、耐食性に優れるとともに、高強度(高硬度)で耐摩耗性に優れ、且つ安価な織機用リード材を提供することが課題であり、この課題解決が本発明の目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の織機用リード材は、重量%で、C(炭素):0.10〜0.20、Si(ケイ素):0.5〜3.0、Ni(ニッケル):1.0〜2.5、Cr(クロム):10.0〜17.0、Mo(モリブデン):1.0〜3.5、N(窒素):0.05〜0.20を含有し、残部がFe(鉄)および不可避的不純物からなることを特徴とする。
【0009】
このリード材は、低炭素量で、高温の焼き戻し温度で処理しても生地中のCrは大部分が残るため、耐食性の低下は小さくて、オーステナイト系ステンレス鋼と同等の高耐食性を有するとともに、焼き入れ・焼き戻し処理を行うことにより、SUS440C等従来のマルテンサイト系ステンレス鋼と同等に高強度(高硬度)で耐摩耗性に優れたものとすることができ、且つ安価である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として、織機用リード材は、重量%で、C:0.10〜0.20、Si:0.5〜3.0、Ni:1.0〜2.5、Cr:10.0〜17.0、Mo:1.0〜3.5、N:0.05〜0.20を含有し、残部がFe(鉄)および不可避的不純物からなるマルテンサイト系ステンレス鋼とする。成分限定の理由は次のとおりである。
【0011】
Cは、0.1%未満では焼入性がなくなり、焼入硬化が期待できなくなる。また、0.2%を越えると粗大炭化物を析出して耐食性が低下する。そのため、C量は0.1〜0.2重量%とする。
【0012】
Siは、脱酸のために必要な元素で、Fe中に固溶して耐熱性を向上させるが、多すぎると靱性が低下する。靱性を低下させることなく引張強さを向上させるためには、0.5%以上添加する必要がある。しかし、3.0%を越えるとその効果は飽和するばかりか、反対に靱性が低下する。そのため、Si量は0.5〜3.0重量%とする。
【0013】
Crは、Cと結合して炭化物を形成することにより耐磨耗性に寄与するとともに、耐熱性を向上させ、また、耐食性の向上にも寄与する。そうした効果を得るためには、10.0%以上が必要である。しかし、17.0%を越えると、硬度および耐食性が著しく低下するとともに、冷間加工性も低下する。そのため、Cr量は10.0〜17.0重量%とする。
【0014】
Niは、マルテンサイト組織の靭性を向上させるために1.0%以上の添加が必要である。しかし、2.5%以上添加しても、その効果は飽和するし、経済的でない。そのため、Ni量は1.0〜2.5重量%とする。
【0015】
Moは、耐食性を向上させるためには1.0%以上添加が必要である。それにより耐熱性、耐磨耗性も向上する。しかし、3.5%以上添加しても、その効果は飽和するし、高価な元素であり、コスト高となる。そのため、Mo量は1.0〜3.5重量%とする。
【0016】
Nは、引張強さ、耐食性を向上させるためには0.05%以上添加が必要である。しかし、0.2%を越えると、逆に硬度、耐食性が低下する。そのため、N量は0.05〜0.20重量%とする。
【0017】
【実施例】
表1は、本発明の実施例のリード材No.A、B、C、D、Eと、比較例のリード材No.F、G、H、I、Jと、従来例(42OJ2)のリード材No.Kのそれぞれの成分組成を示す。
【0018】
【表1】
【0019】
上記各リード材No.A〜Kの線径5.5mmのテスト材を、伸線、焼鈍を繰り返して施し、その後、平圧延加工を施し、仕上げとして焼き入れ・焼き戻し処理をして、厚み寸法0.29mm、幅寸法2.10mmの断面形状が略トラック形状のリード材を作成し、このリード材にて耐腐食性)の比較評価を行った。
【0020】
また、上記各リード材を使用して、多数のリード部(筬羽)と、それらリード部を固定する枠とからなるリードに加工して、織機に実際にセットして布を織る試験を行い、リード部の摩耗量を測定して耐摩耗評価を行った。
【0021】
表2は、上記耐磨耗性、耐食性の比較評価の結果を示している。
【0022】
【表2】
【0023】
表2の耐磨耗性、耐食性の比較評価の方法は次のとおりである。
【0024】
(耐磨耗性評価)
0.5m/secで回転するディスク面に、上記焼き入れ、焼き戻し後のテスト材の端部を8Nの荷重で押しつけ、4時間後の磨耗量を比較した。テスト材とディスク面との間には潤滑油を供給した。ディスクは、FC250:硬さHRB100・面祖度Rz1〜2μmである。評価は、従来例であるNo.Kの磨耗量を100としたときの指数で比較評価したもので、値が大きい方が耐磨耗性に優れている。
【0025】
(耐食性評価)
塩水噴霧試験器を用い、溶液:5%NaCl水溶液、試験温度:35℃、試験時間120hrの条件で腐食状態を比較した。評価は、全く腐食されないと評価A、少し腐食されると評価B、かなり腐食されると評価C、ひどく腐食されると評価Dとした。
【0026】
表2に示す評価結果から、本発明の実施例のリード材No.A、B、C、D、Eは、比較例のリード材No.F、G、H、I、Jや従来例のリード材(42OJ2)No.Kと比較して、耐摩耗性、耐食性のいずれについても優れていることを確認した。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の織機用リード材は、オーステナイト系ステンレス鋼と同等の高耐食性を有するとともに、従来のマルテンサイト系ステンレス鋼と同等に高強度(高硬度)で耐摩耗性に優れたものとすることができ、且つ安価である。
Claims (1)
- 重量%で、C:0.10〜0.20、Si:0.5〜3.0、Ni:1.0〜2.5、Cr:10.0〜17.0、Mo:1.0〜3.5、N:0.05〜0.20を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする織機用リード材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003181845A JP2005015845A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 織機用リード材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003181845A JP2005015845A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 織機用リード材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005015845A true JP2005015845A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34182427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003181845A Pending JP2005015845A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 織機用リード材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005015845A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010242227A (ja) * | 2009-04-01 | 2010-10-28 | Tocalo Co Ltd | 織機用部材およびその製造方法 |
-
2003
- 2003-06-25 JP JP2003181845A patent/JP2005015845A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010242227A (ja) * | 2009-04-01 | 2010-10-28 | Tocalo Co Ltd | 織機用部材およびその製造方法 |
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