JP2005015831A - バリウムウイスカーおよびバリウムウイスカーの製造方法、電界放出型素子および電界放出型素子の製造方法、電子銃および表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バリウムもしくはバリウム化合物を成膜源として用いる蒸着法もしくはスパッタリング法により、基板上に前記バリウムもしくはバリウム化合物を成膜するとともに、成膜された膜中のバリウムからバリウムを成長させて形成したバリウムウイスカーであり、そのバリウムウイスカーを電子放出源に用いた電界放出型素子であり、その電界放出型素子を用いた電子銃、FED等の表示装置である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バリウムウイスカー、電界放出型素子、電子銃および表示装置に関し、詳しくはバリウムウイスカー、このバリウムウイスカーを用いた電界放出型素子、この電界放出型素子を用いた電子銃および表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブラウン管などに使用されているバリウム酸化物陰極や含浸型陰極の動作は、熱電子放出原理に基づくものであり、例えばバリウム酸化物陰極においては約800℃、含浸型陰極においては約1000℃の加熱保持が必要であった。
陰極の加熱方式は傍熱型と直熱型に分類され、例えば傍熱型の含浸型陰極はタンタル(Ta)やモリブデン(Mo)から成るスリーブ内に、タングステン(W)や、タングステン−レニウム(Re)合金などを芯線とするヒータが挿入され、スリーブ片端を封止するようにカップ挿入済ペレットが挿入固着されている。タングステンなどの高融点金属からなるペレットは多孔質焼結体であり、内部に少なくともバリウムを主成分とする酸化物エミッタが高温加熱処理によって含浸されている。陰極を動作させるには、ヒータを発熱させることによってカップを介してバリウム酸化物を加熱する必要がある。バリウム酸化物エミッタから安定した電子放出を得るには、1000℃程度の高い動作温度が必要である。
【0003】
従来型の陰極線管(ブラウン管)型表示装置と、陰極構体を含む電子銃の構造を図7の概略構成図によって説明する。図7(2)は(1)A部拡大図である。
【0004】
図7に示すように、表示装置700は、真空容器710内に蛍光面702が形成され、この蛍光面720に対向する位置に熱電子を放出し蛍光面に照射する電子銃730が備えられている。
【0005】
次に,電子銃730について説明する。図7(2)に示すように、水素雰囲気炉などで1600℃の高温処理により、バリウムを主成分とする例えば酸化バリウム:酸化カルシウム:酸化アルミニウムをモル比で4:1:1に混合したエミッタ742が、タングステンなどの高融点金属からなる多孔質焼結体741(空孔率約20%)内部に溶融含浸されている。この含浸済の多孔質焼結体741はタンタルなどの高融点金属からなるカップ743に挿入固着され、さらにタンタルなどの高融点金属などからなるスリーブ744に挿入固着されている。また、酸化アルミニウム(アルミナ)などを電着法などによって被服をした後に焼結されたもので、タングステンとレニウムの合金などから成るヒータ745が、スリーブ(カソード)とヒータの電気的な絶縁を確保してスリーブ内に挿入されている。上記構造の陰極構体740は、種々の形態で電子銃730に搭載されている。
【0006】
陰極動作時は、ヒータ745に1W〜4W程度の電力にて通電することによりヒータを1000℃前後まで発熱させ、含浸済の多孔質焼結体741からバリウムの熱電子eを放出させる。放出された熱電子eは、第1グリッド736や第2グリッド737のビーム孔を通過して、後段の電極群738によって加速集束され、蛍光面720に照射される。
【0007】
また、電子放出素子として、支持部材上に第1の電極と、第1の電極に対向しかつ第1の電極に対して正にバイアスされる第2の電極との間に冷陰極部材が少なくとも配置され、少なくとも冷陰極部材が不純物原子を有する酸化亜鉛ウイスカー、ダイヤモンドウイスカー、SiCウイスカー、Si3N4ウイスカー、AlNウイスカー、BNウイスカーもしくはTiCウイスカーである針状粒子で構成され、針状粒子の表面より内部に向かって窒素原子密度が不純物均一に分布している電子放出素子が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。さらに、上記電子放出素子を陰極とし、この電子放出素子に対向するように、ガラス基板上に第2の導電性電極としてITO、SnO2、ZnOなどからなる透明電極、および蛍光体膜を積層した陽極基板を配置して構成される電界放出型面発光装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
さらに、冷陰極として、カーボンナノチューブを用いたものが開示されている。この冷陰極は、円筒型電子源に用いるもので、円筒型電子源の固着材料表面に物理的形状を設け、円筒型電子源を含有するペーストに配向助剤を分散することにより、配向制御されたカーボンナノチューブからなる円筒型電子源を形成して冷陰極としたものである。このような冷陰極は、ウイスカーで物理的形状を形成して製造される(例えば、特許文献2参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−357771号公報(第5−6頁、図5)
【特許文献2】
特開2001−195972号公報(第2−3頁、図1、3)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バリウム酸化物エミッタから安定した電子放出を得るには高い動作温度が必要であることから、動作中は弊害としてバリウム蒸発が避けられない。グリッドなどの陰極側表面には陰極から蒸発したバリウムを主成分とする蒸着物が陰極周辺やグリッド周辺に蒸着していくため、陰極からの熱伝導や輻射熱によって加熱された第1グリッドなどからのグリッドエミッション電流が発生し、電極間電位を変動させてしまうという課題がある。また、電極の発熱には、1W〜4W程度の通電が必要であり、昨今の環境対応(省エネルギー化)においても消費電力の低減が求められている。
【0011】
また、上記電子放出素子は、気相成長法により針状粒子を成長させた後、プラズマドーピング装置を用いて窒素をドーピングする必要があり、製造工程が複雑である。また、カーボンナノチューブを用いたものは、配向膜を形成した後、ラビング法により物理的形状を形成し、配向膜の物理的形状に依存させて円筒型電子源となるカーボンナノチューブを配向制御して配向させるという製造方法であり、工程が複雑である。また、高密度にカーボンナノチューブを配向させることが難しい。そこで、製造方法が容易で高密度に形成することが可能な電子放出源およびその電子放出源を用いた電界放出型素子、それらを用いた電子銃および表示装置が求められている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたバリウムウイスカーおよびバリウムウイスカーの製造方法、電界放出型素子、電界放出型素子の製造方法、電子銃および表示装置である。
【0013】
本発明のバリウムウイスカーは、バリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長されたものである。
【0014】
上記バリウムウイスカーでは、バリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長されたものであることから、バリウムウイスカーは40000本/mm2という高い密度でほぼ均一に形成されたものとなる。したがって、高密度な電子放出が可能になり、例えば、電子放出を利用する表示装置に用いた場合には、高輝度な画像形成が可能になる。
【0015】
本発明のバリウムウイスカーの製造方法は、バリウムもしくはバリウム化合物を成膜源として用いる蒸着法もしくはスパッタリング法により、基板上に前記バリウムもしくはバリウム化合物を成膜するとともに、成膜された膜中のバリウムから成長するバリウムウイスカーを形成する。
【0016】
上記バリウムウイスカーの製造方法では、バリウムもしくはバリウム化合物を成膜源として用いる蒸着法もしくはスパッタリング法により、基板上に前記バリウムもしくはバリウム化合物を成膜するとともに、成膜された膜中のバリウムから成長するバリウムウイスカーを形成することから、容易にバリウムウイスカーを得ることができる。また、この製造方法によれば、バリウムウイスカーを40000本/mm2という高い密度でほぼ均一に形成することができる。したがって、高密度な電子放出が可能な電界放出型素子を形成することができるので、例えば、電子放出を利用する表示装置にこの製造方法により製造された電界放出型素子を用いた場合には、表示装置において高輝度な画像形成が可能になる。
【0017】
本発明の電界放出型素子は、金属導電体と、前記金属導電体上に形成されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたものである。
【0018】
上記電界放出型素子では、金属導電体上に、上記説明した本発明のバリウムウイスカーを備えたことから、バリウムウイスカーは40000本/mm2という高い密度でほぼ均一に形成されたものとなる。したがって、高密度な電子放出が可能になり、例えば、電子放出を利用する表示装置に用いた場合には、高輝度な画像形成が可能になる。
【0019】
本発明の電界放出型素子の製造方法は、バリウムもしくはバリウム化合物を成膜源として用いる蒸着法もしくはスパッタリング法により、金属導電体上にバリウム膜もしくはバリウムを主成分とする膜を成膜するとともに、成膜された膜中のバリウムから成長する多数のバリウムウイスカーを形成する。
【0020】
上記電界放出型素子の製造方法では、バリウムもしくはバリウム化合物を成膜源として用いる蒸着法もしくはスパッタリング法により、基板上に前記バリウムもしくはバリウム化合物を成膜するとともに、成膜された膜中のバリウムから成長する多数のバリウムウイスカーを形成することから、容易に多数のバリウムウイスカーを得ることができる。また、この製造方法によれば、バリウムウイスカーを40000本/mm2という高い密度でほぼ均一に形成することができる。
【0021】
本発明の電子銃は、陰極構体に電界放出型素子を備えたものであって、前記電界放出型素子は、金属導電体と、前記金属導電体上に形成されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたものである。
【0022】
上記電子銃では、陰極構体に上記本発明の電界放出型素子を備えたことから、上記本発明の電界放出型素子と同様なる作用、効果得られる。
【0023】
本発明の電子銃は、ヒータによりカソード電極を加熱して熱電子を放出させる電子銃において、前記カソード電極の熱電子放出面に電界放出型素子を備えたもので、前記電界放出型素子は、金属導電体と、前記金属導電体上に形成されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたものである。
【0024】
上記電子銃では、カソード電極の熱電子放出面に上記本発明の電界放出型素子を備えたことから、上記本発明の電界放出型素子と同様なる作用、効果得られる。
【0025】
本発明の表示装置は、ヒータによりカソード電極を加熱して熱電子を放出させる電子銃を備えた表示装置において、前記カソード電極の熱電子放出面に電界放出型素子を備えたもので、前記電界放出型素子は、金属導電体と、前記金属導電体上に形成されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたものである。
【0026】
上記表示装置では、本発明の電子銃を備えていることから、上記本発明の電子銃と同様なる作用、効果が得られる。
【0027】
本発明の表示装置は、電界放出型素子を備えた第1パネルと、蛍光体を備えた第2パネルとを備え、前記電界放出型素子と前記蛍光体とを対向させ、かつ前記第1パネルと前記第2パネルとの間を真空状態に保持して前記第1パネルと前記第2パネルとを配置し、前記電界放出型素子より射出された電子線を前記蛍光体に照射して前記第2パネルに像を表示する表示装置であって、前記電界放出型素子は、金属導電体と、前記金属導電体上に成膜されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたものである。
【0028】
上記表示装置では、本発明の電界放出型素子を備えていることから、上記本発明の電界放出型素子と同様なる作用、効果を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明のバリウムウイスカー、バリウムウイスカーの製造方法および電界放出型素子、電界放出型素子の製造方法に係る一実施の形態を、図1の模式的断面図および図2の製造装置の概略構成図によって説明する。
【0030】
まず、バリウムウイスカーを形成する製造装置を図2によって説明する。
【0031】
図2に示すように、バリウムウイスカーの製造装置としては通常の蒸着装置500を用いることができる。蒸着装置500は、基本構成として、真空容器(例えば石英ガラスなどからなるベルジャ)501内に蒸着源510を収納し加熱するバスケット502が備えられている。このバスケット502は、例えばタングステン、モリブデン、白金などの高融点金属で形成されている。上記バスケット502には、バスケット502内の蒸着源510を例えば1200℃程度まで加熱するヒータ503が備えられている。ヒータ503は、例えば電熱線で構成されている。または、蒸着源510に電子線を照射して加熱する電子線(EB)蒸着方式のヒータであってもよい。上記バスケット502は、説明したようなるつぼタイプであってもよく、またフィラメントタイプであってもよい。
【0032】
また、真空容器501内には上記バスケット502に対向する位置に被蒸着基板110を支持するステージ504が設けられている。このステージ504は支持する被蒸着基板110を、例えば300℃程度まで加熱することが可能なように、例えばヒータ(図示せず)が内蔵されている。被蒸着基板110と蒸着源510との間隔は、変更可能であるが、被蒸着基板110の大きさが直径10mm程度の場合には、0.05mm〜0.3mmが好ましい。
【0033】
次に、上記蒸着装置を用いてバリウムウイスカーを形成する方法を説明する。
【0034】
まず、蒸着源510として、酸化バリウム(BaO)粉末、もしくは粉末をプレスしてペレット形態にしたものを用いる。上記図2によって説明した蒸着装置500を用いて、真空蒸着法によって上記蒸着源510を被蒸着基板110に真空蒸着し、バリウムを主成分とする蒸着膜120を形成する。上記被蒸着基板110には、例えばステンレス(SUS)基板を用いた。このステンレス基板は、例えば直径10mm、板厚が0.1mmである。
【0035】
蒸着方法の一例としては、まず蒸着源510をバスケット502内に収納する。蒸着源510には、例えば0.3mgの酸化バリウムを用いた。そして真空容器501内を5×10−4Paに到達するまで真空排気する。その後、真空容器501内を5×10−4Paに保持した。そして、蒸着時はバスケット502を900℃〜1200℃、被蒸着基板110の温度を300℃以下とする。この場合、被蒸着基板110はバスケット502からの輻射熱の影響を受けて100℃程度加熱されるため、バスケット502を1100℃、被蒸着基板110を200℃に加熱した。これにより蒸着速度(基板への成膜速度)は、0.01μm/h〜1μm/h、好ましくは10nm/h〜500nm/hに設定される。そして蒸着時間は、例えば蒸着(成膜)速度が100nm/hで、基板温度が200℃で蒸着する場合には、約20時間とした。なお、蒸着速度がさらに遅ければバリウムウイスカーの成長に要する時間は長くなる。
【0036】
その結果、図1(1)の模式的断面図および(2)の電子顕微鏡による観察結果に示すように、被蒸着基板110の蒸着面にバリウムを主成分とする蒸着膜120が成膜されるとともに、蒸着膜120のバリウム粒子121から外径0.1μm〜0.8μm、最長20μmの繊維状(例えば柱状晶)のバリウムウイスカー130が成長した。このバリウムウイスカー130の本数は、最大で約40000本/mm2であった。また、蒸着条件によっては、蒸着膜120のバリウム粒子から外径0.1μm〜2μm、最長20μmの繊維状(例えば柱状晶)のバリウムウイスカー130を成長させることができた。なお、図面(2)は、電子顕微鏡写真をスケッチしたものである。
【0037】
上記説明したように、本発明のバリウムウイスカー130は、外径0.1μm〜2μm、最長20μmの繊維状(例えば柱状晶)に形成できる。しかも最大で約40000本/mm2という高密度に形成することが可能になる。これは、スピント法により形成される電子放出源よりも長さ方向における外形変化が小さく、例えば全長に渡って100nmオーダーとすることが可能である。さらに、蒸着膜120を蒸着する蒸着工程の1工程でのみで製造することができるという利点がある。
【0038】
また、本発明の電界放出型素子100は、上記説明したように、ステンレスのような導電体からなる被蒸着基板110上に形成することにより容易に形成することができる。この電界放出型素子100の製造方法は、上記説明したように、導電体からなる被蒸着基板220上に蒸着膜120を蒸着する蒸着工程の1工程でのみで製造することができるという利点がある。しかも、電子放出源となるバリウムウイスカー130を最大で約40000本/mm2という高密度に形成することができるという利点がある。これは、スピント法により形成される電子放出源よりも長さ方向における外径変化が小さく、全長に渡って100nmオーダーとすることが可能である。またカーボンナノチューブよりも配向性がよい。したがって、本発明の電界放出型素子は、本発明のバリウムウイスカーを用いたことにより、電界を集中させやすくなり、高密度な電子放出が可能な電界放出型素子とすることができる。このため、陰極動作時の駆動電圧を小さくすることができる。よって、電子放出を利用する表示装置に本発明の電界放出型素子を用いた場合には、表示装置において、低消費電力で高輝度な画像形成が可能になる。さらに、表示装置における陰極動作時はアノード(蛍光面)側に印加される高電圧によって電子ビームを加速集束しているため、気密容器である表示装置内に残留ガスがイオン化され、電子放出源がイオン衝撃を受けて損傷する場合があるが、バリウムウイスカーはイオン衝撃を受けても外径が変わりにくいので、スピント法により形成される三角錘形状の電子放出源よりも電界集中効果が低下しにくく、信頼性特性が向上できる。
【0039】
なお、上記蒸着源510には、0.3mgの酸化バリウムを用いたが、その量は上記真空度を保つ範囲であれば、増量も可能である。また、蒸着源510として使用する物質は化学的に大気中で安定な炭酸バリウムを用いても良い。または、バリウム化合物として、酢酸バリウム、ホウ酸バリウム、シュウ酸バリウム、硫酸バリウムもしくはバリウム金属化合物等を用いることができる。バリウム金属化合物としては、例えばバリウムアルミニウムがある。さらには、粉末が排気時に飛散する場合には、流動パラフィンなどのバインダー物質を酸化バリウム粉末に1wt.%〜2wt.%混合、分散させ、粉末プレスなどで例えば直径1mm大、1mgのペレットを作製して使用することも可能である。さらにこれらの蒸着源510や被蒸着基板110の大きさは、蒸着源510量やバスケット502の形状とあわせて変更できるので、バリウムウイスカー成長領域を変更することが可能である。
【0040】
被蒸着基板110の材質はステンレス以外でもよく、陰極素子として使用する際に電位供給できれば、ステンレス以外の金属であってもよく、または金属以外の例えばセラミックなどの表面に金属層(単一金属層もしくは合金層もしくはそれらの積層膜)を設けたものでもかまわない。
【0041】
また、バリウムウイスカー形成方法は、上記蒸着法のみならずスパッタリング法で行うことも可能である。このスパッタリング法の場合には、ターゲットに上記蒸着源と同様なる材質のバリウムもしくはバリウム化合物からなるターゲットを用いればよい。または高周波加熱方式に蒸着方法であってもよい。
【0042】
このように本発明のバリウムウイスカーの製造方法は、非常に簡単な1工程の製法であるため、高歩留で製造可能である。さらにバリウムウイスカーの形成領域は、被蒸着基板の形状変更や蒸着源を収納するバスケット形状変更によって自由に変えられる。また蒸着法などの成膜法によって簡単に形成できるため、フィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDという)のようにマトリックス状に電界放出素子を配置する場合、基板上にマスキングをするなどして蒸着を行えばよい。さらにウイスカー形成に触媒などは必要ないので、一般的な真空蒸着法で良く、カーボンナノチューブよりも製造方法が簡単である。
【0043】
次に、本発明の電子銃に係る一実施の形態を、図3の模式的断面図によって説明する。
【0044】
図3(1)に示すように、本発明の電界放出型素子の製造方法を用いてバリウムウイスカーを用いた電界放出型素子100を形成する。すなわち、前記図1によって説明したように、金属製の被蒸着基板110の片面にバリウムを主成分とする蒸着膜120が形成され、その蒸着膜120のバリウムからバリウムウイスカー130が成長されたものである。
【0045】
従来構造の陰極構体においては、ヒータを使用する必要があったが、本発明の電界放出型素子(冷陰極)100は、バリウムウイスカー130の先端に電界集中させることで電子放出するので、ヒータは不要である(電界放出型陰極)。したがって、図3(2)に示すように、本発明の電界放出型素子100は、種種の支持構体に固着支持されればいかなる形態でも構わず、従来構造の電子銃200に組み込むことが可能である。
【0046】
本発明の電子銃200は、前記従来技術で説明した陰極構体740(前記図7参照)の代わりに、本発明の電界放出型素子100が組み込まれたものである。したがって、電界放出型素子100から電子が放出される方向には、一例として、第1グリッド736、第2グリッド737、電極群738が順に設けられている。
【0047】
上記電界放出型素子100が組み込まれた電子銃200では、電界放出型素子100に印加された電圧によるバリウムウイスカー130への電界集中効果によって、バリウムウイスカー130先端より電子eが放出される。放出された電子eは、上記第1グリッド736、第2グリッド737、電極群7388によって、整形、集束される。この電子銃200で整形、集束された電子eは、図示はしない蛍光面等で形成される表示面に照射され、像を形成して表示する。
【0048】
上記電子銃200では、電界放出型素子100が、金属導電体からなる被蒸着基板110上に、上記説明した本発明のバリウムウイスカー130を備えたことから、バリウムウイスカー130は40000本/mm2という高い密度でほぼ均一に形成されたものとなる。したがって、高密度な電子放出が可能になり、例えば、電子放出を利用する表示装置に用いた場合には、高輝度な画像形成が可能になる。
【0049】
次に、本発明の電界放出型素子(冷陰極)を従来型の電子銃の陰極に使用する一例を、図4の概略構成断面図によって説明する。
【0050】
図4に示すように、キャップ形状のカソード電極241は、ヒータ242が挿入されたスリーブ243上に被せられている。このカソード電極241は例えば還元材(例えばMg、W、Si)を含むニッケルなどの高融点金属で形成されている。上記カソード電極241上部には電子放出物質膜244が形成されている。この電子放出物質244は、例えばバリウムを主成分とする(例えばバリウム、ストロンチウム、カルシウムをモル比で5:4:1に混合した)酸化物から成る電子放出物質をペースト状に溶剤調合して吹付るなどして形成されている。この電子放出物質膜244上には、電子銃組立前に、蒸着法などによってバリウムウイスカー130が形成されている。また、上記ヒータ242は電熱線で形成され、上記スリーブ243はタンタルなどの高融点金属で形成されている。このように構成された電子銃240は、スリーブ243に挿入されたヒータ242によって加熱され、カソード電極241に含まれる還元材(例えばMg、W、Si)によって金属バリウムに還元され、バリウム熱電子放出を得る方式である。熱電子放出後の電子ビーム加速集束〜蛍光面照射は従来技術で説明した、一般的な電子銃と同様である。すなわち、放出された熱電子は、グリッド群のビーム孔を通過して、後段の電極群によって加速集束され、蛍光面に照射される。
【0051】
上記のように電子銃を組立後、その電子銃をブラウン管ネックに封止し、その後、真空排気して従来型陰極と同様に熱活性(エージング)を行う。このようにして得られた陰極管は、従来型と同様に、ヒータ242によって電子放出物質膜244(陰極)表面を800℃前後まで加熱することで熱電子放出を得るが、陰極表面にはバリウムウイスカー130が形成されており、バリウムウイスカー130表面にも陰極からのバリウムが拡散できる。従って、陰極の表面積が拡大され、例えば第2グリッドに印加される電圧が従来同等であっても、電界放出型電流に加えて熱電子放出電流も得ることができるので、放出される電子は多くなり高電流が得られる。したがって、従来型陰極よりも低温、省エネルギーでエミッション電流制御が可能となる。このように、本発明の電界放出型素子を従来型陰極として使用すると、従来よりも大きな電子ビームを得ることが可能となり、表示装置においては、高電流密度動作が可能であり、高輝度化できる。
【0052】
本発明の表示装置に係る一実施の形態を、図5の概略構成断面図によって説明する。ここでは、表面装置の一例として、電界放出型素子を搭載したFEDを説明する。FEDは、電界放出型素子などの電子源がマトリックス状に配列されて形成された背面パネルと、蛍光体が形成された前面パネルとを微小間隔をおいて対向させるように配置され、これらを含む外囲容器(気密容器)内が高真空〜超高真空に保たれた状態で、電界放出型素子から電子ビームを蛍光体に照射し、蛍光体の発光によって前面パネル上に画像を表示するものである。
【0053】
図5に示すように、表面装置(FED)300は、蛍光体311を形成した第1パネル310と電子放出素子321を形成した第2パネル320が、スペーサ331を介して1.5mm以下の微小間隔dで対向配置されている。上記電子放出素子321には、前記図1によって説明した電界放出型素子100を用いることが可能である。これらのパネル310、320の対向側の周辺部には封着材332によって封止されている。この封着材332は、例えばフリットガラスなどからなるものを塗布法等により被着し、第1、第2パネル310、320を加熱シールするものである。このようにして、偏平容器340が構成されている。また、上記スペーサ331は、絶縁性あるいは高い電気抵抗を有する材料で形成されていて、パネル間の微小間隔dを保持するように配置されている。上記偏平容器340の端部には排気孔333が設けられ、この排気孔333にはゲッター室334を介してチップ管335が設けられている。上記ゲッター室334内にはゲッター材336が配置されている。
【0054】
上記チップ管335より上記ゲッター室334および偏平容器340の内部は真空排気された後、チップ管335が封止されている。また、偏平容器340(ゲッター室334も含む)内は、ゲッター材336を熱活性するなどしたゲッタリング効果を利用して、真空排気された状態からさらに超高真空状態を得ている。超高真空状態が得られた偏平容器340は、FEDとして動作可能となる。
【0055】
上記表面装置(FED)300では、本発明の電界放出型素子321(100)を備えていることから、上記本発明の電界放出型素子100と同様なる作用、効果を得ることができる。よって、低消費電力で高輝度な表示が可能になる。
【0056】
次に、本発明の表示装置(FED)300と従来技術とを比較して説明する。
【0057】
図6(1)の斜視図および(2)の断面図に示すように、FEDに使用される冷陰極として代表的なものにスピント型の電界放出素子830がある。この電界放出素子830は、蛍光面(図示せず)と対向する側の(カソード側)背面パネル810上に多数配置され、三角錘形状の頂点が蛍光面側を向くように配置される。この電界放出素子830の周囲は酸化シリコン(SiO2)などの絶縁層840を介してゲートと呼ばれる電極821が蒸着法などによって積層され、電界放出素子830の三角錘頂点がゲートホール822内に位置するように配置されている。陰極動作時は、ゲート821(+側)と電界放出型素子830(−側)間に電圧を加えることにより、ゲートホール822から電子を蛍光面側に放出する。この電界放出素子830とゲートホール822を多数マトリックス状に配置し、平面から見て1列ずつ順に走査することで、画像を形成する。
【0058】
また、カーボンナノチューブ(CNT)を電界放出素子として搭載する場合は、前記スピント型の電界放出素子(830)に変えてカーボンナノチューブを配置する。カーボンナノチューブは1つのゲートホールに対して複数が対応する。
【0059】
図6(3)に示すように、本発明のバリウムウイスカー130を電界放出素子として用いる場合もカーボンナノチューブと同様の配置となる。バリウムウイスカー130の形成は、10mm角の基板などに分けて行い、後に背面パネル810に固着支持しても良いし、背面パネル810に直接形成してもよい。スピント型の電界放出素子830に代えて形成したバリウムウイスカー130以外の構成部品は前記図6(1)、(2)によって説明した構成部品と同様である。
【0060】
本発明のバリウムウイスカー130は、スピント法により形成される電子放出源よりも長さ方向における外径変化が小さく、全長に渡って100nmオーダーとすることが可能であることと、カーボンナノチューブよりもウイスカーの配向性がよく電界が集中しやすいことから、陰極動作時の駆動電圧が小さくできる。
また蒸着法などの成膜法によって簡単に形成できるため、FEDのようにマトリックス状に電界放出素子を配置する場合、基板上にマスキングをするなどして蒸着を行えばよい。さらにバリウムウイスカー130の形成に触媒などは必要ないので、一般的な真空蒸着法で良く、カーボンナノチューブよりも製造方法が簡単である。
【0061】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のバリウムウイスカーによれば、バリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長されたものであるため、バリウムウイスカーは40000本/mm2という高い密度でほぼ均一に形成されたものとなる。したがって、高密度な電子放出が可能となり、例えば、電子放出を利用する表示装置に用いた場合には、低消費電力で高輝度な画像を形成することができる。
【0062】
本発明のバリウムウイスカーの製造方法によれば、バリウムもしくはバリウム化合物を成膜源として用いる蒸着法もしくはスパッタリング法により、基板上に前記バリウムもしくはバリウム化合物を成膜するとともに、成膜された膜中のバリウムから成長するバリウムウイスカーを形成するので、1工程のみで容易にバリウムウイスカーを得ることができる。また、この製造方法によれば、バリウムウイスカーを40000本/mm2という高い密度でほぼ均一に形成することができる。したがって、高密度な電子放出が可能な電界放出型素子を形成することができるので、例えば、電子放出を利用する表示装置にこの製造方法により製造された電界放出型素子を用いた場合には、表示装置において低消費電力で高輝度な画像形成が可能になる。
【0063】
本発明の電界放出型素子によれば、金属導電体上に、上記説明した本発明のバリウムウイスカーを備えたことから、バリウムウイスカーは40000本/mm2という高い密度でほぼ均一に形成されたものとなる。したがって、高密度な電子放出が可能になり、例えば、電子放出を利用する表示装置に用いた場合には、低消費電力で高輝度な画像形成ができる。
【0064】
本発明の電界放出型素子の製造方法によれば、バリウムもしくはバリウム化合物を成膜源として用いる蒸着法もしくはスパッタリング法により、基板上に前記バリウムもしくはバリウム化合物を成膜するとともに、成膜された膜中のバリウムから成長する多数のバリウムウイスカーを形成することから、容易に多数のバリウムウイスカーを得ることができる。また、この製造方法によれば、バリウムウイスカーを40000本/mm2という高い密度でほぼ均一に形成することができる。
【0065】
本発明の電子銃によれば、陰極構体に上記本発明の電界放出型素子を備えたものでは、上記本発明の電界放出型素子と同様なる作用、効果得られる。
【0066】
本発明の電子銃によれば、カソード電極の熱電子放出面に上記本発明の電界放出型素子を備えたものでは、上記本発明の電界放出型素子と同様なる作用、効果得られる。
【0067】
本発明の表示装置によれば、本発明の電子銃を備えたものでは、上記本発明の電子銃と同様なる作用、効果が得られる。
【0068】
本発明の表示装置によれば、本発明の電界放出型素子を備えたものでは、上記本発明の電界放出型素子と同様なる作用、効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバリウムウイスカー、バリウムウイスカーの製造方法および電界放出型素子、電界放出型素子の製造方法に係る一実施の形態を示す模式的断面図および電子顕微鏡による観察結果を示す図である。
【図2】本発明のバリウムウイスカーの製造装置の概略構成図である。
【図3】本発明の電子銃に係る一実施の形態を示す模式的断面図である。
【図4】本発明の電界放出型素子(冷陰極)を従来型の電子銃の陰極に使用する一例を示す概略構成断面図である。
【図5】本発明の表示装置に係る一実施の形態を示す概略構成断面図である。
【図6】本発明の表示装置(FED)と従来技術とを比較説明する概略斜視図および概略断面図である。
【図7】従来型の陰極線管(ブラウン管)型表示装置と、陰極構体を含む電子銃の構造を示す概略構成図である。
【符号の説明】
100…電界放出型素子、130…バリウムウイスカー
Claims (13)
- バリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長されたことを特徴とするバリウムウイスカー。
- 前記バリウムを主成分とする膜は金属導電体上に形成されたものからなることを特徴とする請求項1記載のバリウムウイスカー。
- バリウムもしくはバリウム化合物を成膜源として用いる蒸着法もしくはスパッタリング法により、基板上に前記バリウムもしくはバリウム化合物を成膜するとともに、成膜された膜中のバリウムからバリウムを成長させてバリウムウイスカーを形成することを特徴とするバリウムウイスカーの製造方法。
- 前記バリウム化合物は、酸化バリウム、炭酸バリウム、酢酸バリウム、ホウ酸バリウム、シュウ酸バリウム、硫酸バリウムもしくはバリウム金属化合物からなることを特徴とする請求項3記載のバリウムウイスカーの製造方法。
- 前記成膜源は、バリウムもしくはバリウム化合物の粉末に結合剤を添加して固化させたものからなることを特徴とする請求項3記載のバリウムウイスカーの製造方法。
- 金属導電体と、
前記金属導電体上に形成されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたことを特徴とする電界放出型素子。 - バリウムもしくはバリウム化合物を成膜源として用いる蒸着法もしくはスパッタリング法により、金属導電体上にバリウム膜もしくはバリウムを主成分とする膜を成膜するとともに、成膜された膜中のバリウムからバリウムを成長させて多数のバリウムウイスカーを形成することを特徴とする電界放出型素子の製造方法。
- 前記バリウム化合物には、酸化バリウム、炭酸バリウム、酢酸バリウム、ホウ酸バリウム、シュウ酸バリウム、硫酸バリウムもしくはバリウム金属化合物を用いることを特徴とする請求項7記載の電界放出型素子の製造方法。
- 前記成膜源には、バリウムもしくはバリウム化合物の粉末に結合剤を添加して固化させたものを用いることを特徴とする請求項7記載の電界放出型素子の製造方法。
- 陰極構体に電界放出型素子を備えた電子銃であって、
前記電界放出型素子は、金属導電体と、前記金属導電体上に形成されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたことを特徴とする電子銃。 - ヒータによりカソード電極を加熱して熱電子を放出させる電子銃において、
前記カソード電極の熱電子放出面に電界放出型素子を備えたもので、
前記電界放出型素子は、金属導電体と、前記金属導電体上に形成されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたことを特徴とする電子銃。 - ヒータによりカソード電極を加熱して熱電子を放出させる電子銃を備えた表示装置において、
前記カソード電極の熱電子放出面に電界放出型素子を備えたもので、
前記電界放出型素子は、金属導電体と、前記金属導電体上に形成されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたことを特徴とする表示装置。 - 電界放出型素子を備えた第1パネルと、蛍光体を備えた第2パネルとを備え、
前記電界放出型素子と前記蛍光体とを対向させ、かつ前記第1パネルと前記第2パネルとの間を真空状態に保持して前記第1パネルと前記第2パネルとを配置し、
前記電界放出型素子より射出された電子線を前記蛍光体に照射して前記第2パネルに像を表示する表示装置であって、
前記電界放出型素子は、
金属導電体と、
前記金属導電体上に成膜されたバリウムを主成分とする膜中のバリウムから成長された多数のバリウムウイスカーとを備えたことを特徴とする表示装置。
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