JP2005015719A - 接合構造、接合方法及び接合装置 - Google Patents

接合構造、接合方法及び接合装置 Download PDF

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Yusuke Taneda
裕介 種子田
Tarou Teru
太郎 照
Hisayoshi Oshima
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Abstract

【課題】接着形態等にかかわらずエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮による位置ずれを極力抑制して高精度な位置合わせを可能とする被接着部材と接着部材との接合構造、その接合方法及びその接合装置を提供すること。
【解決手段】接合構造1は、ベース2とこのベース2に対して位置合わせされた接着部材3とがエネルギー硬化型接着剤4a,4bからなる接着部5を介して接合される接合構造であって、接着部5は層6aのエネルギー硬化型接着剤4aを硬化させた後に、層6aと硬化タイミングをずらして層6bのエネルギー硬化型接着剤4bを硬化させる硬化タイミングが異なる複数の層6a,6bを有し、層6a,6bのうち硬化タイミングの早い層6aはベース2と接着部材3とに架かることがないように形成されている。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被接着部材と接着部材との間のエネルギー硬化型接着剤の硬化により前記被接着部材と前記接着部材とが接合される接合構造、その接合方法及びその接合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、部品接合等被接着部材に接着部材を接着する接着剤としては、熱硬化型や光硬化型等のエネルギー硬化型接着剤が知られており、この中にはいくつかの性質を兼ね備えたものもある。これらのエネルギー硬化型接着剤は、反応速度が速く硬化時間が短くてすむことから、生産工程の効率化を図る目的で様々な分野で利用されている。
【0003】
ところで、このエネルギー硬化型接着剤では、硬化する際に体積収縮(硬化収縮)が起こり、この硬化収縮に伴って応力(硬化収縮力)が発生する。一般に、アクリル系紫外線硬化型樹脂では5〜10%、エポキシ系紫外線硬化型樹脂では2〜5%程度硬化収縮し、この硬化収縮量に比例して硬化収縮力が発生する。この硬化収縮力は、接着強度の面においては僅かな強度低下が生じるのみで大きな影響を与えないが、被接着部材と接着部材との位置のずれを生じさせる点では、特に部品接合において高精度の位置調整が要求される精密組立においては大きな問題となる。すなわち、精密組立の工程において、被接着部材に対する接着部材の位置合わせを厳密に調整した後に、この被接着部材と接着部材とを接合するエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮の影響でその調整した位置にずれが生じると、精密組立品の機能を阻害してしまう可能性がある。
【0004】
このような問題を回避するために、以下のようなものが考案されている。
【0005】
まず1つは、被接着部材と接着部材との間に中間保持部材を介装してエネルギー硬化型接着剤を薄く少量にすることによって硬化収縮量を小さくするものである(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
2つめは、照射するUV光を制御して照射のばらつきをなくすことによって硬化収縮量を均一化するものである(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0007】
3つめは、照射するUV光を集光して仮固定した後発散光にして本固定するものや、光硬化型接着剤を塗布するごとに硬化させて熱変形によるずれを抑えるものである(例えば、特許文献4及び特許文献5参照)。
【0008】
さらに4つめは、エネルギー硬化型接着剤自体に手を加え、セラミック微粒子を添加したり、充填材を添加したりして硬化収縮量を小さくするものや、紫外線硬化型樹脂に熱収縮型樹脂を添加して硬化と収縮とを別々に制御するものである(例えば、特許文献6乃至特許文献8参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−309801号公報
【特許文献2】
特開2001−350072号公報
【特許文献3】
特開平08−72300号公報
【特許文献4】
特開平09−243962号公報
【特許文献5】
特開平10−7991号公報
【特許文献6】
特開平07−201028号公報
【特許文献7】
特開平10−121013号公報
【特許文献8】
特開平05−41408号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、1つめの特許文献1に記載の発明は、面接着を想定したものであり、例えば多軸調整等のためにエネルギー硬化型接着剤を厚く多量に必要とする場合等には利用できず接着形態が限定されるという問題がある。また、中間保持部材が必要とされ部品点数が増加する上に、被接着部材と接着部材と中間保持部材との3部材について接着性のよいエネルギー硬化型接着剤を考慮する必要があり、さらに、接着箇所が増えるという問題もある。
【0011】
また、2つめの特許文献2に記載の発明及び特許文献3に記載の発明も、基本的に接着形態が面接着に限定されてしまう。さらに、UV硬化型接着剤の塗布むらがある場合は硬化収縮による位置ずれを回避できない可能性がある。
【0012】
また、3つめの特許文献4に記載の発明では、最初に集光によって仮固定を行っても発散光による本固定の際の硬化収縮力が大きいため、位置ずれが大きくなってしまうという問題がある。一方、特許文献5に記載の発明では、熱変形以外の硬化収縮については考慮されておらず、硬化するごとにその硬化収縮量が積み重なっていくため、最終的には位置ずれが大きく現れることとなる。
【0013】
そして、4つめの特許文献6乃至特許文献8の各文献に記載の発明では、エネルギー硬化型接着剤の量を増やせばこれに比例して硬化収縮量も増えその分位置ずれが大きくなるため、エネルギー硬化型接着剤を多く必要とする接着形態等には好適とはいえず、また、添加剤を加えることにより光の透過率が低下しその分硬化させるためのエネルギーの照射量を多くする必要が生じる場合がある。
【0014】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、接着形態等にかかわらずエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮による位置ずれを極力抑制して高精度な位置合わせを可能とする被接着部材と接着部材との接合構造、その接合方法及びその接合装置を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とがエネルギー硬化型接着剤からなる接着部を介して接合される接合構造であって、前記接着部は、一の層のエネルギー硬化型接着剤を硬化させた後に、前記一の層と硬化タイミングをずらして他の層のエネルギー硬化型接着剤を硬化させる前記硬化タイミングが異なる複数の層を有し、前記複数の層のうち少なくとも前記硬化タイミングの最も早い層は前記被接着部材と前記接着部材とに架かることがないように形成されている接合構造を特徴とする。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記エネルギー硬化型接着剤は光硬化型接着剤である接合構造を特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記複数の層はそれぞれ硬化プロセスの異なる複数のエネルギー硬化型接着剤によって形成されている接合構造を特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の層はそれぞれ硬化速度の異なる複数のエネルギー硬化型接着剤によって形成されている接合構造を特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の層はそれぞれ硬化に寄与する吸収エネルギー帯の異なる複数のエネルギー硬化型接着剤によって形成されている接合構造を特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の層のうち前記硬化タイミングの最も遅い層を形成するエネルギー硬化型接着剤は、他の層を形成するエネルギー硬化型接着剤と、硬化速度の異なる硬化剤又は吸収エネルギー帯の異なる光開始剤を含有する接合構造を特徴とする。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の層は前記被接着部材の接着面又は前記接着部材の接着面と平行になるようにそれぞれ連接されて形成されている接合構造を特徴とする。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記複数の層のうち前記硬化タイミングの最も遅い層の前記連接方向の幅は、残余の層全体の幅よりも薄い接合構造を特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の発明は、被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材との間のエネルギー硬化型接着剤を硬化させることにより前記被接着部材と前記接着部材とを接合する接合方法であって、前記エネルギー硬化型接着剤のうち、前記被接着部材と前記接着部材とに架からないように一の部分のエネルギー硬化型接着剤を硬化させた後に、前記一の部分と硬化タイミングをずらして他の部分のエネルギー硬化型接着剤を硬化させる接合方法を特徴とする。
【0024】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記エネルギー硬化型接着剤は光硬化型接着剤である接合方法を特徴とする。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項9又は請求項10に記載の発明において、前記一の部分のエネルギー硬化型接着剤を硬化させるときは、残余の部分のエネルギー硬化型接着剤にエネルギーが照射されないようにする接合方法を特徴とする。
【0026】
請求項12に記載の発明は、請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の発明において、前記一の部分及び前記他の部分が前記被接着部材の接着面又は前記接着部材の接着面と平行な層状に形成される接合方法を特徴とする。
【0027】
請求項13に記載の発明は、被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材との間のエネルギー硬化型接着剤を硬化させることにより前記被接着部材と前記接着部材とを接合する接合方法であって、硬化速度の異なる複数のエネルギー硬化型接着剤を、少なくとも前記硬化速度の最も速いエネルギー硬化型接着剤が前記被接着部材と前記接着部材とに架からないように、層状に塗布し、次いで前記エネルギー硬化型接着剤の各層にエネルギーを照射して、前記硬化速度の最も速いエネルギー硬化型接着剤を硬化させた後に、前記硬化速度の最も速いエネルギー硬化型接着剤の層と硬化タイミングをずらして他のエネルギー硬化型接着剤を硬化させる接合方法を特徴とする。
【0028】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の発明において、前記各層に照射するエネルギーの照射強度を前記各層の硬化タイミングごとに可変とする接合方法を特徴とする。
【0029】
請求項15に記載の発明は、被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材との間のエネルギー硬化型接着剤を硬化させることにより前記被接着部材と前記接着部材とを接合する接合方法であって、吸収エネルギー帯の異なる複数のエネルギー硬化型接着剤を、少なくとも一のエネルギー硬化型接着剤が前記被接着部材と前記接着部材とに架からないように、層状に塗布し、次いで前記一のエネルギー硬化型接着剤に対応する波長のエネルギーを照射して前記一のエネルギー硬化型接着剤を硬化させた後に、他のエネルギー硬化型接着剤に対応する波長のエネルギーをそれぞれ照射して前記一のエネルギー硬化型接着剤の層と硬化タイミングをずらして前記他のエネルギー硬化型接着剤を硬化させる接合方法を特徴とする。
【0030】
請求項16に記載の発明は、請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の発明において、前記硬化タイミングは、照射されるエネルギーの量を照射強度及び照射時間に基づいて算出し、算出された値を前記部分又は前記層のそれぞれが硬化タイミングに至るまでに必要なエネルギー量と照合することにより判断される接合方法を特徴とする。
【0031】
請求項17に記載の発明は、請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の発明において、前記硬化タイミングは、照射されるエネルギーの量を計測し、計測された値を前記部分又は前記層のそれぞれが硬化タイミングに至るまでに必要なエネルギー量と照合することにより判断される接合方法を特徴とする。
【0032】
請求項18に記載の発明は、請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の発明において、前記硬化タイミングは、前記部分又は前記層のそれぞれのエネルギー硬化型接着剤が硬化する際に発する熱による温度を計測し、計測された値を前記エネルギー硬化型接着剤が発する熱による硬化タイミング時の温度と照合することにより判断される接合方法を特徴とする。
【0033】
請求項19に記載の発明は、被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とを、エネルギー硬化型接着剤からなり、かつ硬化タイミングの異なる複数の層を有する接着部により接合する接合装置であって、前記エネルギー硬化型接着剤を硬化させるためにエネルギーを照射するエネルギー照射手段と、該エネルギー照射手段のオン・オフを制御するエネルギー照射制御手段と、前記層の硬化タイミングを判断する硬化タイミング判断手段とを備え、前記硬化タイミング判断手段によって前記複数の層のうち硬化タイミングの最も遅い層の硬化タイミングであると判断されたときは、前記エネルギー照射制御手段は前記エネルギー照射手段をオフとする接合装置を特徴とする。
【0034】
請求項20に記載の発明は、被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とを、エネルギー硬化型接着剤からなり、かつ硬化タイミングの異なる複数の層を有する接着部により接合する接合装置であって、前記エネルギー硬化型接着剤を硬化させるためにエネルギーを照射するエネルギー照射手段と、該エネルギー照射手段の照射強度を制御するエネルギー照射強度制御手段と、前記複数の層の硬化タイミングを判断する硬化タイミング判断手段とを備え、前記硬化タイミング判断手段によって前記複数の層のうちいずれかの層の硬化タイミングであると判断されたときは、前記エネルギー照射強度制御手段は前記エネルギー照射手段の照射強度を変化させる接合装置を特徴とする。
【0035】
請求項21に記載の発明は、被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とを、エネルギー硬化型接着剤からなり、かつ硬化タイミングの異なる複数の層を有する接着部により接合する接合装置であって、前記エネルギー硬化型接着剤を硬化させるためにエネルギーを照射するエネルギー照射手段と、該エネルギー照射手段からの前記エネルギーの一部を遮断するか否かを制御するエネルギー遮断制御手段と、前記複数の層の硬化タイミングを判断する硬化タイミング判断手段とを備え、前記硬化タイミング判断手段によって前記複数の層のうち硬化タイミングの最も早い層の硬化タイミングであると判断されるまでは、前記エネルギー遮断制御手段は残余の層のエネルギー硬化型接着剤にエネルギーが照射されないように前記エネルギーの一部を遮断する接合装置を特徴とする。
【0036】
請求項22に記載の発明は、吸収エネルギー帯が異なる複数のエネルギー硬化型接着剤によって複数の層が形成され、該複数の層を有する接着部により、被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とを接合する接合装置であって、前記エネルギー硬化型接着剤のそれぞれを硬化させるために各エネルギー硬化型接着剤に対応する波長のエネルギーをそれぞれ照射するエネルギー照射手段と、該エネルギー照射手段からどの波長のエネルギーを照射させるかを制御する照射エネルギー選択手段と、前記複数の層の硬化タイミングを判断する硬化タイミング判断手段とを備え、前記硬化タイミング判断手段によって前記複数の層のうち一の層の硬化タイミングであると判断されたときは、前記照射エネルギー選択手段は前記エネルギー照射手段から照射するエネルギーを他の層のエネルギー硬化型接着剤に対応する波長のエネルギーとする接合装置を特徴とする。
【0037】
請求項23に記載の発明は、請求項19乃至請求項22のいずれか1項に記載の発明において、前記硬化タイミング判断手段は、前記エネルギー照射手段が照射するエネルギーの照射強度及び照射時間に基づいて照射されるエネルギーの量を算出し、算出された値を前記層のそれぞれの硬化タイミングに至るに必要なエネルギー量と照合することにより、前記硬化タイミングを判断する接合装置を特徴とする。
【0038】
請求項24に記載の発明は、請求項19乃至請求項22のいずれか1項に記載の発明において、前記エネルギー照射手段が照射する前記エネルギーの量を計測するエネルギー量計測手段を備え、前記硬化タイミング判断手段は、前記エネルギー量計測手段によって計測された値を前記層のそれぞれの硬化タイミングに至るまでに必要なエネルギー量と照合することにより、前記硬化タイミングを判断する接合装置を特徴とする。
【0039】
請求項25に記載の発明は、請求項19乃至請求項22のいずれか1項に記載の発明において、前記層のそれぞれのエネルギー硬化型接着剤が硬化する際に発する熱による温度を計測する温度計測手段を備え、前記硬化タイミング判断手段は、前記温度計測手段によって計測された値を前記エネルギー硬化型接着剤が発する熱による硬化タイミング時の温度と照合することにより、前記硬化タイミングを判断する接合装置を特徴とする。
【0040】
請求項1の発明によれば、接着形態等にかかわらずエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮による位置ずれを極力抑制して高精度な位置合わせを可能とする。すなわち、硬化タイミングの最も早い層が硬化タイミングに達した時点では、残余の層のエネルギー硬化型接着剤は未だ流動性を保っている状態となる。エネルギー硬化型接着剤が硬化すると硬化収縮が起こり、引張応力が発生するが、このような状態下において、硬化タイミングの最も早い層のエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮に伴う引張応力が発生すると、硬化タイミングの最も早い層が被接着部材と接着部材とに架かることがないように形成されているため、この引張応力は残余の層のエネルギー硬化型接着剤にのみ働き、流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤は硬化収縮によって生じる硬化収縮分を補填(補充)するように流動変形していく。このように、残余の層のエネルギー硬化型接着剤が流動変形して硬化収縮に伴う引張応力を吸収するため、この引張応力が被接着部材まで伝播することなく、被接着部材に対する接着部材の位置ずれは発生しない。
【0041】
続いて、残余の層がそれぞれ硬化タイミングに達する過程においても硬化収縮は起こり引張応力が発生する。残余の層が被接着部材と接着部材とに架かることがないように形成されていれば、それぞれこれらの引張応力は未だ流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤が流動変形することによって吸収されるが、この残余の層のうち、硬化タイミングが最も遅い層が硬化する際に発生する引張応力は他に吸収されず、被接着部材に伝播し、その結果、被接着部材に対する接着部材の位置ずれは生じてしまうものの、すでに発生した引張応力は吸収されてしまっている分、ずれ幅は小さく抑えられる。
【0042】
また、これらの複数の層はエネルギー硬化型接着剤から形成されているが、位置ずれの原因となる引張応力を発生させる層は決まっており、それ以外の層が厚くても位置ずれには影響しないため、エネルギー硬化型接着剤を多量に使用することが可能で接着形態が限定されない。
【0043】
請求項2の発明によれば、より容易に請求項1に記載の接合構造を実現することができる。すなわち、熱硬化型接着剤の場合は、硬化させるためにオーブン等で熱を加える必要があり、生産効率の向上の妨げになったり、被接着部材又は接着部材によっては熱を許容できなかったりすることがある。また、嫌気硬化型接着剤の場合は、硬化させるために空気を遮断する必要があり、そのために接着形態が限定される可能性がある。光硬化型接着剤にはこのような問題がなく、熱硬化型接着剤や嫌気硬化型接着剤に比べて取り扱いが容易で実用的だからである。
【0044】
請求項3、請求項4、請求項5及び請求項6の発明によれば、複数の異なるエネルギー硬化型接着剤を用いるだけで容易に請求項1に記載の接合構造を実現することができる。
【0045】
請求項7の発明によれば、エネルギー硬化型接着剤の塗布又はエネルギーの照射等を容易にし作業性に優れた簡易な構造でもって請求項1に記載の接合構造を実現することができる。
【0046】
請求項8の発明によれば、硬化タイミングの最も遅い層の幅は残余の層全体の幅よりも薄くなっているため、硬化収縮量が小さくより高精度な位置合わせを可能とする。
【0047】
請求項9の発明によれば、接着形態等にかかわらずエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮による位置ずれを極力抑制して高精度な位置合わせを可能とする。すなわち、一部分が硬化タイミングに達した時点では、残余の部分のエネルギー硬化型接着剤は未だ流動性を保っている状態となる。このような状態下において、被接着部材と接着部材とに架からない一部分のエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮に伴う引張応力が発生すると、この引張応力は残余の部分のエネルギー硬化型接着剤にのみ働き、流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤は硬化収縮によって生じる硬化収縮分を補填(補充)するように流動変形していく。このように、残余の部分のエネルギー硬化型接着剤が流動変形して硬化収縮に伴う引張応力を吸収するため、この引張応力が被接着部材まで伝播することなく、被接着部材に対する接着部材の位置ずれは発生しない。
【0048】
続いて、残余の部分がそれぞれ硬化タイミングに達する過程においても硬化収縮は起こり引張応力が発生する。残余の部分が被接着部材と接着部材とに架からなければ、それぞれこれらの引張応力は未だ流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤が流動変形することによって吸収されるが、この残余の部分のうち、硬化タイミングが最も遅い部分が硬化する際に発生する引張応力は他に吸収されず、被接着部材に伝播し、その結果、被接着部材に対する接着部材の位置ずれは生じてしまうものの、すでに発生した引張応力は吸収されてしまっている分、ずれ幅は小さく抑えられる。
【0049】
また、位置ずれの原因となる引張応力を発生させる部分は決まっており、それ以外の部分が厚くても位置ずれには影響しないため、エネルギー硬化型接着剤を多量に使用することが可能で接着形態が限定されない。
【0050】
請求項10の発明によれば、より容易に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0051】
請求項11の発明によれば、残余の部分にエネルギーの照射をするか否かのみで容易に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0052】
請求項12の発明によれば、エネルギー硬化型接着剤の塗布又はエネルギーの照射等を容易にし簡易に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0053】
請求項13及び請求項15の発明によれば、複数の異なるエネルギー硬化型接着剤を用いるだけで容易に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0054】
請求項14の発明によれば、エネルギーの照射強度を可変とするため、照射するエネルギー硬化型接着剤に応じて必要な照射強度とすることができ、より速く効率的に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0055】
請求項16、請求項17及び請求項18の発明によれば、エネルギー硬化型接着剤の硬化タイミングを正確に判断できる。
【0056】
請求項19の発明によれば、接着形態等にかかわらずエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮による位置ずれを極力抑制して高精度な位置合わせを可能とする。
【0057】
請求項20の発明によれば、照射する層ごとに必要な照射強度とすることができ、より速く効率的に高精度な位置合わせを可能とする。
【0058】
請求項21の発明によれば、1種類のエネルギー硬化型接着剤でも容易に高精度な位置合わせを可能とする。
【0059】
請求項22の発明によれば、複数の異なるエネルギー硬化型接着剤を用いて高精度な位置合わせを可能とする。
【0060】
請求項23、請求項24及び請求項25の発明によれば、エネルギー硬化型接着剤の硬化タイミングを正確に判断できる。
【0061】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0062】
[実施の形態1]
図1は本実施の形態に係る被接着部材としてのベースと接着部材との接合構造を示すものである。この接合構造1では、ベース2と、このベース2に対して位置合わせされて配置された接着部材3とがエネルギー硬化型接着剤4a,4bからなる接着部5を介して接合されている。ここで、ベース2は、例えば光学ベース(ガラス板、セラミック板、金属板等)であって、接着部材3は、例えば光学部品(レンズや回折格子やミラー等の光学素子、受光素子、発光素子、CCD等の固体撮像素子等)である。
【0063】
接着部5は2つの硬化プロセスの異なるエネルギー硬化型接着剤4a,4bが層状に配されてなっている。ここで硬化プロセスとは、エネルギー硬化型接着剤ごとの硬化プロファイルをいう。例えば、エネルギー硬化型接着剤の所定のエネルギー強度に対する硬化速度、重合率、粘度、硬度等のプロファイルのことをいい、この硬化プロファイルはエネルギー硬化型接着剤ごとに一義的に決定される。
【0064】
ここでは、エネルギー硬化型接着剤4a,4bはともに光を照射されることにより硬化する光硬化型接着剤(UV(紫外線)硬化型接着剤等)であるが、所定の強度の光を連続して受け続けた際の硬化速度が異なり、エネルギー硬化型接着剤4bはエネルギー硬化型接着剤4aよりも硬化速度が遅い。例えば、エネルギー硬化型接着剤4aにはアクリル系接着剤((株)スリーボンド製3033B等)を用いる一方、エネルギー硬化型接着剤4bにはエポキシ系接着剤(NTTアドバンステクノロジ(株)製AT9290F等)を用いることができる。ここで、光硬化型接着剤は、光重合性オリゴマー、光重合性モノマー、光開始剤、硬化剤、その他の添加剤で構成されているが、硬化速度の違いはこの硬化剤の種類が異なることによる。硬化剤には、例えば脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、芳香族アミン、酸無水物等が用いられる。
【0065】
これらのエネルギー硬化型接着剤4a,4bの各層6a,6bはそれぞれベース2の接着面7及び接着部材3の接着面8と平行になるようにそれぞれ連接されて形成され、硬化速度の速いエネルギー硬化型接着剤4aの層6aはベース2と接着部材3との両方に接するように架かる(両方を跨ぐ)ことがないようになっている。すなわち、層6aがベース2と接着部材3との間に架けわたされてベース2と接着部材3とが層6aによって連結されることがないようになっている。また、硬化速度の遅いエネルギー硬化型接着剤4bの層6bの連接方向の幅Wはエネルギー硬化型接着剤4aの層6aの幅Wよりも薄く形成されている。
【0066】
このような接合構造1をもってベース2と接着部材3とを接合するには、まずベース2の接着面7にエネルギー硬化型接着剤4bを、また接着部材3の接着面8にエネルギー硬化型接着剤4aをそれぞれ各接着面7,8に平行に塗布した後、ベース2に対して接着部材3の位置合わせを行いながらエネルギー硬化型接着剤4aとエネルギー硬化型接着剤4bとが接するように接着部材3を配置する。その上で、エネルギー硬化型接着剤4aの層6aの硬化タイミングとエネルギー硬化型接着剤4bの層6bの硬化タイミングとをずらしてそれぞれを硬化させ、ベース2と接着部材3とを接合する。
【0067】
ここで硬化タイミングとは、接着部の層のそれぞれにおいてエネルギー硬化型接着剤の流動性がなくなった瞬間をいう。したがって、必ずしも重合率100%となった状態を示すものではなく、エネルギー硬化型接着剤の粘度と密接に関係する。また、エネルギーが与えられる方向の層の厚みを考えた場合、エネルギー硬化型接着剤が硬化する際はエネルギー供給源に近いところから遠いところに向けて硬化が始まるため、近いところから遠いところにかけて粘度の勾配をもつこととなる。したがって、この場合は、硬化タイミングは、エネルギー供給源から最も遠いところ、すなわち、硬化の最も遅いところのエネルギー硬化型接着剤の流動性がなくなった瞬間をいう。
【0068】
接合構造1では、エネルギー硬化型接着剤4a,4bの硬化速度がそれぞれ異なるため、接着部5に一定の強度の光を照射し続けるだけでエネルギー硬化型接着剤4a,4bの各層6a,6bの硬化タイミングをずらすことが可能となる。
【0069】
このような接合構造1をもってベース2と接着部材3とを接合するために、例えば図2に示す接合装置10が用いられる。この接合装置10は、塗布されたエネルギー硬化型接着剤に光を照射する光照射部11と、この光照射部11に接続されて光照射部11の動作を制御するコンピュータ12とから概略構成されている。
【0070】
光照射部11は、光源(図示略)から発生した光を光ファイバー(図示略)によって所定の位置まで導光し、この導光された光を集光レンズ又は発散レンズ(図示略)を通して外部に照射するようになっている。
【0071】
またコンピュータ12は、内蔵のROM(図示略)に格納された制御プログラム及びキーボード等から入力されたデータに基づいて、例えば、光照射部11のオン・オフの制御等を行う。
【0072】
なお、ここでは光照射部11を外部のコンピュータ12によって制御することとしたが、コンピュータ12に限られず、例えば、CPU等の光照射部11を制御する制御部が光照射部11に内蔵されて一体となっていてもよい。
【0073】
このような接合装置10を用いて、接合構造1でベース2に接着部材3を接合するまでの流れを説明する。図3は接合装置10のコンピュータ12の制御動作を示すフローチャートである。
【0074】
まず、塗布シリンジ13によって、硬化前の流動性を有するエネルギー硬化型接着剤4aを接着部材3の接着面8に平行に塗布する。同様に、塗布シリンジ14によって、硬化前の流動性を有するエネルギー硬化型接着剤4bをベース2の接着面7に平行に、かつエネルギー硬化型接着剤4aよりも薄く塗布する。なお、この塗布シリンジ13,14は、エネルギー硬化型接着剤を任意の形状に塗布することが可能であって、その塗布方法としては、例えば、スプレー方式、ミスト方式等が挙げられる。また、塗布シリンジ13,14を用いずにベース2の接着面7と接着部材3の接着面8とを直接エネルギー硬化型接着剤に浸してもよく、粘着シート状になったエネルギー硬化型接着剤をベース2の接着面7と接着部材3の接着面8とに貼り付けてもよい。なお、塗布することによりエネルギー硬化型接着剤が海島構造となってもよい。
【0075】
そして、ベース2に対して接着部材3の位置合わせを行いながら、エネルギー硬化型接着剤4aとエネルギー硬化型接着剤4bとが接して上述したような2つの層6a,6bを形成するように接着部材3を配置する。
【0076】
つぎに、光照射部11からの光を接着部5に照射するために、例えば接着部5の真上に光照射部11の集光レンズ又は発散レンズがくるように、光照射部11を配置する。このとき、ベース2と接着部材3については、重力の影響を避けるために、接着部材3とベース2とが接着部5をはさんで上下にくるような向きではなく、図2に示すように左右にくるような向きに配置するのが望ましい。ただし、他の要因がある場合は、その要因を考慮して適宜配置を決定する。
【0077】
次いで、層6bのエネルギー硬化型接着剤4bが硬化を完了するのに必要な光量(層6bの硬化必要光量)の値Fを照射条件のデータとして、接合装置10のキーボード15からコンピュータ12に入力する。コンピュータ12はこのデータを記憶する(S1)。
【0078】
ここで、硬化を完了するとは、層が硬化タイミングに達した時点以降層のエネルギー硬化型接着剤の重合率が100%になるまでの状態をいう。
【0079】
そして、キーボード15からコンピュータ12に照射指示を入力すると、コンピュータ12はこの指示に基づいて、光照射部11をオンにするとともに(S2,S3)、光照射部11の光照射が開始された時点からの積算光量Xを算出し記録していく(S4)。なお、ここでいう積算光量Xは、光照射部11からの光の強度(照射強度)と照射時間とから算出されるものである。具体的には、あらかじめ測定された光照射部11からの光の強度をコンピュータ12に記憶させておき、コンピュータ12は照射時間をカウントすることによって測定値との関係で積算光量Xを算出する。また、光照射部11から照射される光強度は一定であり接着部5に均一に照射されるようになっている。
【0080】
これによって、接着部5に対する光の照射が開始され、この照射によってエネルギー硬化型接着剤4a,4bは硬化し始める。
【0081】
ステップS4において光照射部11の照射開始時点からの積算光量Xを記録しながら、コンピュータ12はこの積算光量XがステップS1において記憶した層6bの硬化必要光量の値Fに到達したか否かを判断する(S5)。ステップS5において到達していないと判断した場合は、コンピュータ12は光照射部11をオンの状態に維持したまま、再度ステップS4,S5に戻って到達したか否かの判断を繰り返す。
【0082】
これによって、光照射部11がオンの状態にある間、接着部5は光照射部11から光を受け続ける。
【0083】
ここで、上述のように、エネルギー硬化型接着剤4aはエネルギー硬化型接着剤4bよりも硬化速度が速いため、例えば、光照射部11の照射開始時点からの積算光量Xが層6aの硬化必要光量に達した時点で、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化が完了する一方、エネルギー硬化型接着剤4bは未だ流動性を保っている状態となる。
【0084】
エネルギー硬化型接着剤が硬化すると硬化収縮が起こり、引張応力(硬化収縮力)が発生するが、このような状態下において、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮に伴う引張応力が発生すると、この引張応力は隣接するエネルギー硬化型接着剤4bに働き、流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤4bはエネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮によって生じる収縮分を補填(補充)するように流動変形していく。このように、エネルギー硬化型接着剤4bが流動変形してエネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮に伴う引張応力を吸収するため、この引張応力がベース2まで伝播することなく、ベース2に対する接着部材3の位置ずれは発生しない。
【0085】
続いて、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化が完了した後も光照射部11から光が照射され続けることにより、その積算光量Xが層6bの硬化必要光量に達した時点で、エネルギー硬化型接着剤4bも遅れて硬化を完了する。このエネルギー硬化型接着剤4bの硬化の過程においても硬化収縮は起こり引張応力が発生する。この引張応力は他に吸収されることなく、ベース2に伝播し、その結果、ベース2に対する接着部材3の位置ずれは生じてしまうものの、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮から発生する引張応力を一旦エネルギー硬化型接着剤4bが吸収している分だけ、ずれ幅は小さく抑えられる。
【0086】
ステップS5において光照射部11の照射開始時点からの積算光量Xが層6bの硬化必要光量の値Fに到達したと判断した場合は、コンピュータ12は光照射部11をオフにして接着部5に対する照射をストップし処理を終了する(S6)。
【0087】
このようにして、照射開始時点からの積算光量Xが層6bの硬化必要光量の値Fに達するまで、一定の強度の光が接着部5に照射されてエネルギー硬化型接着剤4a,4bの硬化が完了し、ベース2に対する接着部材3の位置ずれを極力抑制しつつ、ベース2に接着部材3が接合される。
【0088】
この実施の形態に係る接合構造1では、接着部5は硬化タイミングの異なる層6a,6bを有し、硬化タイミングの早い層6aはベース2と接着部材3との両方に架かることがないように形成されているので、エネルギー硬化型接着剤の硬化収縮による位置ずれを極力抑制して高精度な位置合わせを可能とする。
【0089】
すなわち、光照射前は、図4(a)に示すようにエネルギー硬化型接着剤4a,4bはともに流動性を保っているが、光照射を開始した後エネルギー硬化型接着剤4aの層6aの硬化タイミングに到達した時点で、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化が完了しエネルギー硬化型接着剤4aは流動性をなくす一方で、エネルギー硬化型接着剤4bは未だ流動性を保っている状態となる。
【0090】
エネルギー硬化型接着剤が硬化すると硬化収縮が起こり、引張応力が発生するが、このような状態下において、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮に伴う引張応力が発生すると、層6aはベース2と接着部材3との両方に架かることがないように形成されているため、この引張応力は隣接するエネルギー硬化型接着剤4bにのみ働き、図4(b)に示すように、流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤4bはこの引張応力に引っ張られてエネルギー硬化型接着剤4aの層6aに向かう方向に流れていく。そして、エネルギー硬化型接着剤4bは、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮によって生じる収縮分を補填(補充)するように流動変形していく。
【0091】
このように、エネルギー硬化型接着剤4bが流動変形してエネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮に伴う引張応力を吸収するため、この引張応力がベース2まで伝播することがない。ここで、位置ずれはエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮に伴う引張応力がベースから接着部材まで、又は接着部材からベースまで達したときに起こり、ベースと接着部材との間で硬化収縮の影響が伝播しなければ位置ずれは発生しないため、層6aの硬化タイミングに到達した時点におけるベース2に対する接着部材3の位置ずれの発生が防止される。
【0092】
続いて、エネルギー硬化型接着剤4aの層6aの硬化タイミングの後も光照射が続けられることにより、エネルギー硬化型接着剤4bの層6bの硬化タイミングに達した時点で、エネルギー硬化型接着剤4bも遅れて硬化を完了する。このエネルギー硬化型接着剤4bの硬化の過程においても硬化収縮は起こり引張応力が発生する。この引張応力は他に吸収されることなく、ベース2に伝播し、その結果、図4(c)に示すように、ベース2に対する接着部材3の位置ずれは生じてしまうものの、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮から発生する引張応力を層6aの硬化タイミングにおいて一旦エネルギー硬化型接着剤4bが吸収している分だけ、ずれ幅は小さく抑えられる。
【0093】
すなわち、硬化タイミングの異なる複数の層を有さず、接着部を構成するエネルギー硬化型接着剤を均等に硬化させる接合構造の場合と比較してみると、図5に示すように、このような接合構造18では、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮に伴う引張応力を吸収するものがなく、この引張応力が接着部材3からベース2にまで直接伝播するため、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化に伴う硬化収縮分がそのままベース2に対する接着部材3の位置ずれ分dになって現れ、ずれ幅の大きい位置ずれが発生する。
【0094】
これに対して、本実施の形態に係る接合構造1では、上述のように、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮から発生する引張応力を一旦エネルギー硬化型接着剤4bが吸収しているため、位置ずれ分dとして現れるのはエネルギー硬化型接着剤4bの硬化に伴う硬化収縮分だけであり、その分ずれ幅を小さく抑えることができる。
【0095】
また、接合構造1はベース2の接着面7と接着部材3の接着面8とが平行な面接着のものとして説明したが、図6に示すように、接着面7と接着面8とが平行でなくてもよく、さらには、接着形態は面接着に限定されず、例えば図7に示すような肉盛接着でも図8に示すような充填接着でもよい。
【0096】
すなわち、接着面7と接着面8とが平行でない面接着や肉盛接着や充填接着の場合について、図9、図10、図11に示すような、硬化タイミングの異なる複数の層を有さず、接着部を構成するエネルギー硬化型接着剤を均等に硬化させる接合構造20,21,22では、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮に伴う引張応力を吸収するものがなく、この引張応力が接着部材3からベース2にまで直接伝播するため、エネルギー硬化型接着剤4aの硬化に伴う硬化収縮分がそのままベース2に対する接着部材3の位置ずれ分dになって現れ、ずれ幅の大きい位置ずれが発生する。
【0097】
これに対して、図6、図7、図8に示すような、硬化タイミングの異なる複数の層を有する接合構造23,24,25では、上述のように、層6aのエネルギー硬化型接着剤4aの硬化収縮から発生する引張応力を一旦層6bのエネルギー硬化型接着剤4bが吸収しているため、位置ずれ分dとして現れるのはエネルギー硬化型接着剤4bの硬化に伴う硬化収縮分だけであり、その分ずれ幅を小さく抑えることができる。
【0098】
このように、層6a,6bはともにエネルギー硬化型接着剤から形成されているが、位置ずれの原因となる引張応力を発生させる層は層6bのみであり、層6aが厚く多量であっても位置ずれには影響しないため、エネルギー硬化型接着剤を多量に使用することも可能で上述のように肉盛接着、充填接着等にも対応することができ接着形態が限定されない。
【0099】
さらに、硬化タイミングの遅い層6bの連結方向の幅Wは層6aの幅Wよりも薄くなっているため、硬化収縮量が小さくより高精度な位置合わせを可能とする。
【0100】
また、接合装置10では、光照射部11のオン・オフが制御されるので、簡単な構造で容易に接合構造1を実現することができる。
【0101】
本実施の形態の変形例として、図12に示す接合装置28を用いて接合構造1でベース2と接着部材3とを接合する場合を説明する。
【0102】
図6に示す接合装置28は、光照射部11と、コンピュータ12と、調光部材29とから概略構成されている。
【0103】
調光部材29は、例えば透過光量可変フィルタ等であって、コンピュータ12の制御によって、光照射部11からの光を遮断したり透過させたりすることができ、また透過させる際に光の量を調整して光強度を可変とすることができるようになっている。具体的には、例えば液晶フィルタを用いて電圧調整により透過光量を調整してもよいし、偏光フィルタを組み合わせて偏光軸を変えることによって調整してもよい。また、機械でフィルタを回転させて調整するものや、ファイバに入射する光を絞りで絞って調整するものであってもよい。さらに、光源の光強度自体を電気的に又はプログラムにより制御して光強度を調整するものであってもよい。なお、図12では調光部材29は光照射部11とは別体のものとして示したが、例えば光照射部11が調光部材29を内蔵する等一体のものであってもよい。
【0104】
このような接合装置28を用いて、接合構造1でベース2と接着部材3とを接合する場合を、接合装置28のコンピュータ12の制御動作を示すフローチャートである図13を参照しながら説明する。
【0105】
この場合は、層6bの硬化必要光量の値Fのみならず、層6aの硬化必要光量の値Fも照射条件のデータとして、接合装置28のキーボード15からコンピュータ12に入力する。コンピュータ12はこのデータを記憶する(S1)。
【0106】
続いてコンピュータ12に照射指示が入力されると、コンピュータ12はこの指示に基づいて、光照射部11をオン、また調光部材29の光透過量を少なくして光強度を小さく設定するとともに(S2,S11)、光照射部11の光照射が開始された時点からの積算光量Xを算出し記録していく(S4)。なお、ここでいう積算光量Xは、調光部材29を透過した光の強度と照射時間とから算出されるものである。
【0107】
ステップS4において光照射部11の照射開始時点からの積算光量Xを記録しながら、コンピュータ12はこの積算光量XがステップS1において記憶した層6aの硬化必要光量の値Fに到達したか否かを判断する(S12)。ステップS12において到達していないと判断した場合は、コンピュータ12は光照射部11をオンの状態に維持したまま、再度ステップS4,S12に戻って到達したか否かの判断を繰り返す。
【0108】
一方、ステップS12において積算光量Xが層6bの硬化必要光量の値Fに到達したと判断した場合は、コンピュータ12は調光部材29の光透過量を多くして光強度を大きくするように設定を変更する(S13)。
【0109】
つぎに、ステップS14において光照射部11の照射開始時点からの積算光量Xを記録しながら、コンピュータ12はこの積算光量XがステップS1において記憶した層6bの硬化必要光量の値Fに到達したか否かを判断する(S5)。ステップS5において到達していないと判断した場合は、コンピュータ12は光照射部11をオンの状態に維持したまま、再度ステップS14,S5に戻って到達したか否かの判断を繰り返す。
【0110】
一方、ステップS5において積算光量Xが層6bの硬化必要光量の値Fに到達したと判断した場合は、コンピュータ12は光照射部11をオフにして接着部5に対する照射をストップし処理を終了する(S6)。
【0111】
この変形例では、接合装置28を用いて層6aのエネルギー硬化型接着剤4aの硬化が完了するまでは接着部5に照射される光の強度を小さくすることによって、層6bのエネルギー硬化型接着剤4bに流動性を保持させておき、層6aのエネルギー硬化型接着剤4aの硬化が完了した時点で、光の強度を大きくして層6bのエネルギー硬化型接着剤4bの硬化を完了させる。これによって、より速く効率的に接合構造1をもってベース2に接着部材3を接合させることができる。
【0112】
また、反対に、層6aのエネルギー硬化型接着剤4aの硬化が完了した時点で、光の強度を小さくすると、層6bのエネルギー硬化型接着剤4bの硬化収縮がより抑制され、ずれ幅がより小さくなって高精度な位置合わせが可能となる。
【0113】
[実施の形態2]
図14は本実施の形態に係る接合構造を示すものである。なお、前記実施の形態と同一の部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。以下の実施の形態についても同様とする。
【0114】
この接合構造30では、接着部31は2つの層32a,32bを有するが、これらの2つの層32a,32bは同一のエネルギー硬化型接着剤33から構成されている。すなわち、2つの層32a,32bの境はエネルギー硬化型接着剤33が硬化する前は存在せず、光照射の過程で硬化タイミングがずれることによって形成又は観念される。
【0115】
また、これらの各層32a,32bはそれぞれベース2の接着面7及び接着部材3の接着面8と平行になるように連接されて形成され、硬化タイミングの早い方の層32aはベース2と接着部材3との両方に接するように架かる(両方を跨ぐ)ことがないようになっている。また、硬化タイミングの遅い方の層32bの連接方向の幅Wは層32aの幅Wよりも薄く形成されている。
【0116】
このような接合構造30をもってベース2と接着部材3とを接合するには、まずベース2の接着面7又は接着部材3の接着面8にエネルギー硬化型接着剤33を塗布した後、ベース2に対して接着部材3の位置合わせを行いながらエネルギー硬化型接着剤33と接着部材3の接着面8又はベース2の接着面7とが接するように接着部材3を配置する。その上で、まず層32aに相当する接着部31の一部を硬化させた後、硬化タイミングをずらして層32bに相当する接着部31の残りの部分を硬化させてベース2と接着部材3とを接合する。
【0117】
接合構造30では、層32a,32bが同一のエネルギー硬化型接着剤33から構成されているため、接着部31の層32aに相当する部分と層32bに相当する部分とで照射する光の照射開始時期をずらしたり光強度を変えたりなどして各層32a,32bの硬化タイミングをずらすことが可能となる。
【0118】
このような接合構造30をもってベース2と接着部材3とを接合するために、例えば図15に示す接合装置35が用いられる。この接合装置35は、光照射部11と、コンピュータ12と、遮光部材36とから概略構成されている。
【0119】
遮光部材36は、コンピュータ12のオン・オフの制御によって、光照射部11からの光を遮断したり透過させたりすることができるようになっている。例えば、光照射部11からの光がUV光の波長より短いものであれば、透明なポリカーボネート等を用いることができる。また、上述の調光部材29として用いられるものを、そのオン・オフの機能を利用して遮光部材36として用いることもできる。なお、図15では遮光部材36は光照射部11とは別体のものとして示したが、例えば光照射部11が遮光部材36を内蔵する等一体のものであってもよい。
【0120】
このような接合装置35を用いて、接合構造30でベース2に接着部材3を接合するまでの流れを説明する。図16は接合装置35のコンピュータ12の制御動作を示すフローチャートである。
【0121】
まず、塗布シリンジ13によって、硬化前の流動性を有するエネルギー硬化型接着剤33をベース2の接着面7に塗布する。
【0122】
そして、ベース2に対して接着部材3の位置合わせを行いながら、エネルギー硬化型接着剤33と接着部材3の接着面8とが接するように接着部材3を配置する(図17(a)参照)。
【0123】
つぎに、光照射部11と遮光部材36とを配置する。このとき、層32aに相当する部分と層32bに相当する部分とでその照射開始時期をずらすために、光照射部11から層32bに相当する部分に照射される光を遮光部材36が遮断することができるように、遮光部材36を配置する。
【0124】
次いで、層32aに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33が硬化を完了するのに必要な光量(層32aの硬化必要光量)の値Fと、層32bに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33が硬化を完了するのに必要な光量(層32bの硬化必要光量)の値Fとを照射条件のデータとして、キーボード15からコンピュータ12に入力する。コンピュータ12はこのデータを記憶する(S1)。
【0125】
そして、キーボード15からコンピュータ12に照射指示を入力すると、コンピュータ12がこの指示に基づいて、光照射部11と遮光部材36とをオンにするとともに(S2,S15)、光照射部11の光照射が開始された時点からの積算光量Xを算出し記録していく(S4)。なお、ここでいう積算光量Xは、光照射部11からの光の強度と照射時間から算出されるものである。
【0126】
これによって、光の照射が開始され、層32aに相当する部分のみに光が照射されて、層32aに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33のみが硬化し始める。
【0127】
ステップS4において光照射部11の照射開始時点からの積算光量Xを記録しながら、コンピュータ12はこの積算光量XがステップS1において記憶した層32aの硬化必要光量の値Fに到達したか否かを判断する(S12)。ステップS12において到達していないと判断した場合は、コンピュータ12は光照射部11と遮光部材36とをオンの状態に維持したまま、再度ステップS4,S12に戻って到達したか否かの判断を繰り返す。
【0128】
一方、ステップS12において積算光量Xが層32aの硬化必要光量の値Fに到達したと判断した場合は、コンピュータ12は光照射部11をオンの状態にしたまま、遮光部材36をオフに切り換えるとともに(S16)、遮光部材36をオフに切り換えた時点からの積算光量Xを記録していく(S17)。
【0129】
ここで、光照射部11の照射開始時点からの積算光量Xが層32aの硬化必要光量Fに達した時点で、層32aに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33の硬化が完了する一方、層32bに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33は未だ流動性を保っている状態となる。したがって、この時点までは、図17(b)に示すように、ベース2に対する接着部材3の位置ずれは発生しない。
【0130】
その後、ステップS16において遮光部材36がオフに切り換えられた時点で層32bに相当する部分にも光が照射されるようになる。
【0131】
ステップS17において遮光部材36をオフに切り換えた時点からの積算光量Xを記録しながら、コンピュータ12はこの積算光量XがステップS1において記憶した層32bの硬化必要光量の値Fに到達したか否かを判断する(S18)。ステップS18において到達していないと判断した場合は、コンピュータ12は遮光部材36をオフ、また光照射部11をオンの状態に維持したまま、再度ステップS17,S18に戻って到達したか否かの判断を繰り返す。
【0132】
このように、層32bに相当する部分にも光照射部11から光が照射され続けることにより、積算光量Xが層32bの硬化必要光量Fに達した時点で、層32bに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33も遅れて硬化を完了する。ここでの硬化収縮によって、図17(c)に示すように、ベース2に対する接着部材3の位置ずれは生じてしまうものの、層32aに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33の硬化収縮から発生する引張応力を一旦層32bに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33が吸収している分だけ、ずれ幅は小さく抑えられ、位置ずれ分dとして現れるのは層32bに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33の硬化に伴う硬化収縮分だけである。
【0133】
ステップS18において遮光部材36をオフに切り換えた時点からの積算光量Xが層32bの硬化必要光量の値Fに到達したと判断した場合は、コンピュータ12は光照射部11をオフにして接着部31に対する照射をストップし処理を終了する(S6)。
【0134】
このようにして、接着部31の層32aに相当する部分と層32bに相当する部分とで照射開始時期をずらして各層32a,32bの硬化タイミングをずらすことにより、ベース2に対する接着部材3の位置ずれを極力抑制しつつ、ベース2に接着部材3が接合される。
【0135】
この実施の形態に係る接合構造30では、上述のように、層32aに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33の硬化収縮から発生する引張応力を一旦層32bに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33が吸収しているため、位置ずれ分dとして現れるのは層32bに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33の硬化に伴う硬化収縮分だけであり、その分ずれ幅を小さく抑えることができる。
【0136】
また、硬化タイミングの遅い方の層32bの連結方向の幅Wは層32aの幅Wよりも薄くなっているため、層32bにおける硬化収縮量は層32aにおける硬化収縮量よりも小さくより高精度な位置合わせを可能とする。
【0137】
また、接合装置35では、1種類のエネルギー硬化型接着剤33のみでも容易に高精度な位置合わせを可能とする。
【0138】
なお、ここでは、接合装置35は、コンピュータ12のオン・オフの制御によって、光照射部11からの光を遮断したり透過させたりすることができる遮光部材36を備えるものとして説明したが、例えば、遮光部材36のかわりに上述の調光部材29を備え、オン・オフの制御のみならずその透過する光の量を調整することにより光強度をも制御できるようなものであってもよい。この場合は、層32aに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33の硬化が完了するまでは光強度を小さくすることによって、層32bに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33に流動性を保持させておき、層32aに相当する部分のエネルギー硬化型接着剤33の硬化が完了した時点で、光強度を大きくして層32bに相当するエネルギー硬化型接着剤33の硬化を完了させる。これによって、より速く効率的に接合構造30をもってベース2に接着部材3を接合させることができる。
【0139】
[実施の形態3]
図18は本実施の形態に係る接合構造を示すものである。この接合構造40では、2つの層41a,41bを構成するエネルギー硬化型接着剤42a,42bはその硬化に寄与する吸収エネルギー帯がそれぞれ異なる光硬化型接着剤である。例えば、エネルギー硬化型接着剤42aは可視光硬化型接着剤((株)スリーボンド製3170B等)であり、エネルギー硬化型接着剤42bはUV(紫外線)硬化型接着剤((株)スリーボンド製3033B等)である。吸収エネルギー帯の違いはエネルギー硬化型接着剤に含まれる光開始剤の吸光波長が異なることによる。光開始剤には、例えばベンジル、ベンゾフェノン、ミフィラーズケトン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンゾインエチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等が用いられる。なお、ここでは可視光硬化型接着剤とUV硬化型接着剤とを例に挙げたが、これに限られず、例えば放射線硬化型接着剤、X線硬化型接着剤等、吸収エネルギー帯が異なるものであればどのような組み合わせであってもよい。
【0140】
この接合構造40では、エネルギー硬化型接着剤42aの吸収エネルギー帯とエネルギー硬化型接着剤42bの吸収エネルギー帯とが異なるため、接着部43にそれぞれ対応するエネルギー帯の光をその照射時期を変えて照射することにより、各層41a,41bの硬化タイミングをずらす。すなわち、まず可視光を照射して層41aのエネルギー硬化型接着剤42aを硬化させた後、UV光を照射して層41bのエネルギー硬化型接着剤42bを硬化させることにより、硬化タイミングをずらしてベース2と接着部材3とを接合する。
【0141】
このような接合構造40をもってベース2と接着部材3とを接合するために、例えば図19に示す接合装置45が用いられる。この接合装置45は、第一光照射部46と、第二光照射部47と、コンピュータ12とから概略構成されている。
【0142】
第一光照射部46は可視光を照射するものであり、第二光照射部47はUV光を照射するものである。なお、図19では第一光照射部46と第二光照射部47とは別々のものとして示したが、一つの光照射部で可視光とUV光とを照射できるようにしてもよい。
【0143】
このような接合装置45を用いて、接合構造40でベース2に接着部材3を接合するまでの流れを説明する。図20は接合装置45のコンピュータ12の制御動作を示すフローチャートである。
【0144】
まず、実施の形態1で説明したのと同様に、エネルギー硬化型接着剤42a,42bを塗布した後、位置合わせを行いながら接着部材3を配置する。
【0145】
つぎに、第一光照射部46からの光が層41aに、また第二光照射部47からの光が層41bに照射されるように、第一光照射部46と第二光照射部47とを配置する。
【0146】
次いで、層41aのエネルギー硬化型接着剤42aが硬化を完了するのに必要な光量(層41aの硬化必要光量)の値Fと、層41bのエネルギー硬化型接着剤42bが硬化を完了するのに必要な光量(層41bの硬化必要光量)の値Fとを照射条件のデータとして、キーボード15からコンピュータ12に入力する。コンピュータ12はこのデータを記憶する(S1)。
【0147】
そして、キーボード15からコンピュータ12に照射指示を入力すると、コンピュータ12がこの指示に基づいて、まず第一光照射部46をオンにするとともに(S2,S20)、第一光照射部46の光照射が開始された時点からの積算光量Xを算出し記録していく(S21)。なお、ここでいう積算光量Xは、第一光照射部46からの光の強度と照射時間から算出されるものである。
【0148】
これによって、可視光の照射が開始され、層41aのエネルギー硬化型接着剤42aのみが硬化し始める。
【0149】
ステップS21において第一光照射部46の照射開始時点からの積算光量Xを記録しながら、コンピュータ12はこの積算光量XがステップS1において記憶した層41aの硬化必要光量の値Fに到達したか否かを判断する(S22)。ステップS22において到達していないと判断した場合は、コンピュータ12は第一光照射部46をオンの状態に維持したまま、再度ステップS21,S22に戻って到達したか否かの判断を繰り返す。
【0150】
一方、ステップS22において積算光量Xが層41aの硬化必要光量の値Fに到達したと判断した場合は、コンピュータ12は第一光照射部46をオフに切り換えるとともに第二光照射部47をオンにする(S23)。また、第二光照射部47の光照射が開始された時点からの積算光量Xを算出し記録していく(S24)。
【0151】
ここで、第一光照射部46の照射開始時点からの積算光量Xが層41aの硬化必要光量Fに達した時点で、層41aのエネルギー硬化型接着剤42aの硬化が完了する一方、層41bのエネルギー硬化型接着剤42bは未だ流動性を保っている状態となる。したがって、この時点まではベース2に対する接着部材3の位置ずれは発生しない。
【0152】
その後、ステップS23において第二光照射部47がオンになった時点でUV光の照射が開始され、層41bのエネルギー硬化型接着剤42bも硬化を開始する。
【0153】
ステップS24において第二光照射部47の光照射が開始された時点からの積算光量Xを記録しながら、コンピュータ12はこの積算光量XがステップS1において記憶した層41bの硬化必要光量の値Fに到達したか否かを判断する(S25)。ステップS25において到達していないと判断した場合は、コンピュータ12は第二光照射部47をオンの状態に維持したまま、再度ステップS24,S25に戻って到達したか否かの判断を繰り返す。
【0154】
このように、第二光照射部47からUV光が照射され続けることにより、積算光量Xが層41bの硬化必要光量Fに達した時点で、層41bのエネルギー硬化型接着剤42bも遅れて硬化を完了する。ここでの硬化収縮によってベース2に対する接着部材3の位置ずれは生じてしまうものの、層41aのエネルギー硬化型接着剤42aの硬化収縮から発生する引張応力を一旦層41bのエネルギー硬化型接着剤42bが吸収している分だけ、ずれ幅は小さく抑えられる。
【0155】
ステップS25において第二光照射部47の光照射が開始された時点からの積算光量Xが層41bの硬化必要光量の値Fに到達したと判断した場合は、コンピュータ12は第二光照射部47をオフにして接着部43に対する照射をストップし処理を終了する(S26)。
【0156】
このようにして、層41aのエネルギー硬化型接着剤42aと層41bのエネルギー硬化型接着剤42bとにそれぞれ対応するエネルギー帯の光をその照射時期を変えて照射して各層41a,41bの硬化タイミングをずらすことにより、ベース2に対する接着部材3の位置ずれを極力抑制しつつ、ベース2に接着部材3が接合される。
【0157】
また、接合装置45では、複数の吸収エネルギー帯の異なるエネルギー硬化型接着剤を用いて容易に高精度な位置合わせを可能とする。
【0158】
なお、本発明は上述した形態に限られるものではなく、例えば実施の形態1乃至実施の形態3の接合構造1,23,24,25,30,40では、いずれもその接着部が2つの層を有しているものとして説明したが、これに限られず、硬化タイミングの早い層がベース2と接着部材3との両方に接するように架かる(両方を跨ぐ)ことがなければよい。したがって、例えば、図21に示す接合構造50のように、接着部51が3つの層52a,52b,52cを有していても、さらにそれ以上の任意の複数層から構成されていてもよく、2層に限定されるものではない。この場合は、硬化タイミングの最も遅い層以外の層の全てがベース2と接着部材3との両方に接しないようになっているのが望ましいが、少なくとも硬化タイミングの最も早い層がベース2と接着部材3との両方に接していなければよい。
【0159】
また、接合構造1,30,40では、いずれもその各層がそれぞれベース2の接着面7及び接着部材3の接着面8と平行になっているものとして説明したが、これに限られず、図22に示す接合構造55のように、硬化タイミングの早い層56a,56bの間を硬化タイミングの遅い層56cが斜めに横切ってわたるようにして、層56a,56bがそれぞれベース2と接着部材3との両方に接しないようにしてもよい。ただし、接着部が2つの層を有し、これらの各層がそれぞれベース2の接着面7及び接着部材3の接着面8と平行になっている接合構造1,30,40では、エネルギー硬化型接着剤を塗布する際の層の幅(厚さ)のコントロール等が容易で作業性に優れている。
【0160】
また、実施の形態1乃至実施の形態3では、エネルギー硬化型接着剤として光硬化型接着剤を用いることとしたが、エネルギー硬化型接着剤であればこれに限られず、例えば熱硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤であってもよい。熱硬化型接着剤の場合は、熱のエネルギーを加えることによって各層を硬化タイミングをずらしながら硬化させる。ただし、実施の形態1乃至実施の形態3では光硬化型接着剤としたので、取り扱いが容易である。熱硬化型接着剤の場合は、硬化させるためにオーブン等で熱を加える必要があり、生産効率の向上の妨げになったり、被接着部材又は接着部材によっては熱を許容できなかったりすることがある。また、嫌気硬化型接着剤の場合は、硬化させるために空気を遮断する必要があり、そのために接着形態が限定される可能性がある。しかしながら、光硬化型接着剤にはこのような問題がなく、実用的だからである。
【0161】
さらに、実施の形態1乃至実施の形態3の接合装置10,28,35,45では、光照射部からの光の強度と照射時間とから積算光量を算出するものとしたが、これに限られず、例えば図23に示す接合装置60のように、光量計測器61を用いて直接光照射部11からの光量を測定し、この測定値を積算光量としてコンピュータ12が受けるようにしてもよい。また、温度計測器を用いてエネルギー硬化型接着剤の硬化反応熱を測定し、この測定値をコンピュータ12が受けてその測定値の温度から積算光量を算出するようにしてもよいし、直接測定値の温度とエネルギー硬化型接着剤の硬化タイミング時の温度とをコンピュータ12が照合するようにしてもよい。以上のいずれの測定によっても、エネルギー硬化型接着剤の硬化タイミングの正確な判断が可能となる。
【0162】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、接着形態等にかかわらずエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮による位置ずれを極力抑制して高精度な位置合わせを可能とする。すなわち、硬化タイミングの最も早い層が硬化タイミングに達した時点では、残余の層のエネルギー硬化型接着剤は未だ流動性を保っている状態となる。エネルギー硬化型接着剤が硬化すると硬化収縮が起こり、引張応力が発生するが、このような状態下において、硬化タイミングの最も早い層のエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮に伴う引張応力が発生すると、硬化タイミングの最も早い層が被接着部材と接着部材とに架かることがないように形成されているため、この引張応力は残余の層のエネルギー硬化型接着剤にのみ働き、流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤は硬化収縮によって生じる硬化収縮分を補填(補充)するように流動変形していく。このように、残余の層のエネルギー硬化型接着剤が流動変形して硬化収縮に伴う引張応力を吸収するため、この引張応力が被接着部材まで伝播することなく、被接着部材に対する接着部材の位置ずれは発生しない。
【0163】
続いて、残余の層がそれぞれ硬化タイミングに達する過程においても硬化収縮は起こり引張応力が発生する。残余の層が被接着部材と接着部材とに架かることがないように形成されていれば、それぞれこれらの引張応力は未だ流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤が流動変形することによって吸収されるが、この残余の層のうち、硬化タイミングが最も遅い層が硬化する際に発生する引張応力は他に吸収されず、被接着部材に伝播し、その結果、被接着部材に対する接着部材の位置ずれは生じてしまうものの、すでに発生した引張応力は吸収されてしまっている分、ずれ幅は小さく抑えられる。
【0164】
また、これらの複数の層はエネルギー硬化型接着剤から形成されているが、位置ずれの原因となる引張応力を発生させる層は決まっており、それ以外の層が厚くても位置ずれには影響しないため、エネルギー硬化型接着剤を多量に使用することが可能で接着形態が限定されない。
【0165】
請求項2の発明によれば、より容易に請求項1に記載の接合構造を実現することができる。すなわち、熱硬化型接着剤の場合は、硬化させるためにオーブン等で熱を加える必要があり、生産効率の向上の妨げになったり、被接着部材又は接着部材によっては熱を許容できなかったりすることがある。また、嫌気硬化型接着剤の場合は、硬化させるために空気を遮断する必要があり、そのために接着形態が限定される可能性がある。光硬化型接着剤にはこのような問題がなく、熱硬化型接着剤や嫌気硬化型接着剤に比べて取り扱いが容易で実用的だからである。
【0166】
請求項3、請求項4、請求項5及び請求項6の発明によれば、複数の異なるエネルギー硬化型接着剤を用いるだけで容易に請求項1に記載の接合構造を実現することができる。
【0167】
請求項7の発明によれば、エネルギー硬化型接着剤の塗布又はエネルギーの照射等を容易にし作業性に優れた簡易な構造でもって請求項1に記載の接合構造を実現することができる。
【0168】
請求項8の発明によれば、硬化タイミングの最も遅い層の幅は残余の層全体の幅よりも薄くなっているため、硬化収縮量が小さくより高精度な位置合わせを可能とする。
【0169】
請求項9の発明によれば、接着形態等にかかわらずエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮による位置ずれを極力抑制して高精度な位置合わせを可能とする。すなわち、一部分が硬化タイミングに達した時点では、残余の部分のエネルギー硬化型接着剤は未だ流動性を保っている状態となる。このような状態下において、被接着部材と接着部材とに架からない一部分のエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮に伴う引張応力が発生すると、この引張応力は残余の部分のエネルギー硬化型接着剤にのみ働き、流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤は硬化収縮によって生じる硬化収縮分を補填(補充)するように流動変形していく。このように、残余の部分のエネルギー硬化型接着剤が流動変形して硬化収縮に伴う引張応力を吸収するため、この引張応力が被接着部材まで伝播することなく、被接着部材に対する接着部材の位置ずれは発生しない。
【0170】
続いて、残余の部分がそれぞれ硬化タイミングに達する過程においても硬化収縮は起こり引張応力が発生する。残余の部分が被接着部材と接着部材とに架からなければ、それぞれこれらの引張応力は未だ流動性を保持したエネルギー硬化型接着剤が流動変形することによって吸収されるが、この残余の部分のうち、硬化タイミングが最も遅い部分が硬化する際に発生する引張応力は他に吸収されず、被接着部材に伝播し、その結果、被接着部材に対する接着部材の位置ずれは生じてしまうものの、すでに発生した引張応力は吸収されてしまっている分、ずれ幅は小さく抑えられる。
【0171】
また、位置ずれの原因となる引張応力を発生させる部分は決まっており、それ以外の部分が厚くても位置ずれには影響しないため、エネルギー硬化型接着剤を多量に使用することが可能で接着形態が限定されない。
【0172】
請求項10の発明によれば、より容易に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0173】
請求項11の発明によれば、残余の部分にエネルギーの照射をするか否かのみで容易に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0174】
請求項12の発明によれば、エネルギー硬化型接着剤の塗布又はエネルギーの照射等を容易にし簡易に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0175】
請求項13及び請求項15の発明によれば、複数の異なるエネルギー硬化型接着剤を用いるだけで容易に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0176】
請求項14の発明によれば、エネルギーの照射強度を可変とするため、照射するエネルギー硬化型接着剤に応じて必要な照射強度とすることができ、より速く効率的に請求項9に記載の接合方法を実現することができる。
【0177】
請求項16、請求項17及び請求項18の発明によれば、エネルギー硬化型接着剤の硬化タイミングを正確に判断できる。
【0178】
請求項19の発明によれば、接着形態等にかかわらずエネルギー硬化型接着剤の硬化収縮による位置ずれを極力抑制して高精度な位置合わせを可能とする。
【0179】
請求項20の発明によれば、照射する層ごとに必要な照射強度とすることができ、より速く効率的に高精度な位置合わせを可能とする。
【0180】
請求項21の発明によれば、1種類のエネルギー硬化型接着剤でも容易に高精度な位置合わせを可能とする。
【0181】
請求項22の発明によれば、複数の異なるエネルギー硬化型接着剤を用いて高精度な位置合わせを可能とする。
【0182】
請求項23、請求項24及び請求項25の発明によれば、エネルギー硬化型接着剤の硬化タイミングを正確に判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るベースと接着部材との接合構造を示す側面図である。
【図2】図1の接合構造をもってベースと接着部材とを接合するために用いられる接合装置を示す概念図である。
【図3】図2の接合装置のコンピュータの制御動作を示すフローチャートである。
【図4】図1の接合構造が形成されるまでの過程を説明するための図であり、(a)は光の照射前の状態を示し、(b)は光が照射がされて、硬化タイミングの早い層のエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了する一方、硬化タイミングの遅い層のエネルギー硬化型接着剤は未だ流動性を保持した状態を示し、(c)2つの層のそれぞれのエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了し接合構造が形成された状態を示す。
【図5】層を有さない接合構造が形成されるまでの過程を説明するための図であり、(a)は光の照射前の状態を示し、(b)は光が照射がされて、エネルギー硬化型接着剤の硬化が完了したときの硬化収縮の状態を概念的に示し、(c)エネルギー硬化型接着剤の硬化が完了し接合構造が形成された状態を示す。
【図6】実施の形態1に係る接合構造の他の例として、被接着部材の接着面と接着部材の接着面とが平行でない面接着の形態をとる接合構造を示し、この接合構造が形成されるまでの過程を説明するための図であり、(a)は光の照射前の状態を示し、(b)は光が照射がされて、硬化タイミングの早い層のエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了する一方、硬化タイミングの遅い層のエネルギー硬化型接着剤は未だ流動性を保持した状態を示し、(c)2つの層のそれぞれのエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了し接合構造が形成された状態を示す。
【図7】実施の形態1に係る接合構造の他の例として、肉盛接着の形態をとる接合構造の例を示し、この接合構造が形成されるまでの過程を説明するための図であり、(a)は光の照射前の状態を示す側面図及び平面図であり、(b)は光が照射がされて、硬化タイミングの早い層のエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了する一方、硬化タイミングの遅い層のエネルギー硬化型接着剤は未だ流動性を保持した状態を示す側面図及び平面図であり、(c)2つの層のそれぞれのエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了し接合構造が形成された状態を示す側面図及び平面図である。
【図8】実施の形態1に係る接合構造の他の例として、充填接着の形態をとる接合構造の例を示し、この接合構造が形成されるまでの過程を説明するための図であり、(a)は光の照射前の状態を示す断面図及び平面図であり、(b)は光が照射がされて、硬化タイミングの早い層のエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了する一方、硬化タイミングの遅い層のエネルギー硬化型接着剤は未だ流動性を保持した状態を示す断面図及び平面図であり、(c)2つの層のそれぞれのエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了し接合構造が形成された状態を示す断面図及び平面図である。
【図9】被接着部材の接着面と接着部材の接着面とが平行でない面接着の形態において、層を有さない接合構造が形成されるまでの過程を説明するための図であり、(a)は光の照射前の状態を示し、(b)は光が照射がされて、エネルギー硬化型接着剤の硬化が完了したときの硬化収縮の状態を概念的に示し、(c)エネルギー硬化型接着剤の硬化が完了し接合構造が形成された状態を示す。
【図10】肉盛接着の形態において、層を有さない接合構造が形成されるまでの過程を説明するための図であり、(a)は光の照射前の状態を示す側面図及び平面図であり、(b)は光が照射がされて、エネルギー硬化型接着剤の硬化が完了したときの硬化収縮の状態を概念的に示す側面図及び平面図であり、(c)エネルギー硬化型接着剤の硬化が完了し接合構造が形成された状態を示す側面図及び平面図である。
【図11】充填接着の形態において、層を有さない接合構造が形成されるまでの過程を説明するための図であり、(a)は光の照射前の状態を示す断面図及び平面図であり、(b)は光が照射がされて、エネルギー硬化型接着剤の硬化が完了したときの硬化収縮の状態を概念的に示す断面図及び平面図であり、(c)エネルギー硬化型接着剤の硬化が完了し接合構造が形成された状態を示す断面図及び平面図である。
【図12】図1の接合構造をもってベースと接着部材とを接合するために用いられる接合装置の変形例を示す概念図である。
【図13】図12の接合装置のコンピュータの制御動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態2に係るベースと接着部材との接合構造を示す側面図である。
【図15】図14の接合構造をもってベースと接着部材とを接合するために用いられる接合装置の例を示す概念図である。
【図16】図15の接合装置のコンピュータの制御動作を示すフローチャートである。
【図17】図14の接合構造が形成されるまでの過程を説明するための図であり、(a)は光の照射前の状態を示し、(b)は光が照射がされて、硬化タイミングの早い層のエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了する一方、硬化タイミングの遅い層のエネルギー硬化型接着剤は未だ流動性を保持した状態を示し、(c)2つの層のそれぞれのエネルギー硬化型接着剤の硬化が完了し接合構造が形成された状態を示す。
【図18】本発明の実施の形態3に係るベースと接着部材との接合構造を示す側面図である。
【図19】図18の接合構造をもってベースと接着部材とを接合するために用いられる接合装置の例を示す概念図である。
【図20】図19の接合装置のコンピュータの制御動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明のベースと接着部材との接合構造の他の例を示す側面図である。
【図22】本発明のベースと接着部材との接合構造のさらに他の例を示す側面図である。
【図23】本発明の接合構造をもってベースと接着部材とを接合するために用いられる接合装置の他の例を示す概念図である。
【符号の説明】
1、23、24、25、30、50、55 接合構造
2 ベース(被接着部材)
3 接着部材
5、31、43、51 接着部
4a、4b、33、42a、42b エネルギー硬化型接着剤
6a、6b、32a、32b、41a、41b、52a、52b、52c、56a、56b、56c 層
10、28、35、45、60 接合装置
11、46、47 光照射部(エネルギー照射手段)
12 コンピュータ(エネルギー照射制御手段、硬化タイミング判断手段、エネルギー照射強度制御手段、エネルギー遮断制御手段、照射エネルギー選択手段)
29 調光部材(エネルギー照射強度制御手段)
36 遮光部材(エネルギー遮断制御手段)
61 光量計測器(エネルギー量計測手段)

Claims (25)

  1. 被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とがエネルギー硬化型接着剤からなる接着部を介して接合される接合構造であって、
    前記接着部は、一の層のエネルギー硬化型接着剤を硬化させた後に、前記一の層と硬化タイミングをずらして他の層のエネルギー硬化型接着剤を硬化させる前記硬化タイミングが異なる複数の層を有し、
    前記複数の層のうち少なくとも前記硬化タイミングの最も早い層は前記被接着部材と前記接着部材とに架かることがないように形成されていることを特徴とする接合構造。
  2. 前記エネルギー硬化型接着剤は光硬化型接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の接合構造。
  3. 前記複数の層はそれぞれ硬化プロセスの異なる複数のエネルギー硬化型接着剤によって形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合構造。
  4. 前記複数の層はそれぞれ硬化速度の異なる複数のエネルギー硬化型接着剤によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の接合構造。
  5. 前記複数の層はそれぞれ硬化に寄与する吸収エネルギー帯の異なる複数のエネルギー硬化型接着剤によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の接合構造。
  6. 前記複数の層のうち前記硬化タイミングの最も遅い層を形成するエネルギー硬化型接着剤は、他の層を形成するエネルギー硬化型接着剤と、硬化速度の異なる硬化剤又は吸収エネルギー帯の異なる光開始剤を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の接合構造。
  7. 前記複数の層は前記被接着部材の接着面又は前記接着部材の接着面と平行になるようにそれぞれ連接されて形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の接合構造。
  8. 前記複数の層のうち前記硬化タイミングの最も遅い層の前記連接方向の幅は、残余の層全体の幅よりも薄いことを特徴とする請求項7に記載の接合構造。
  9. 被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材との間のエネルギー硬化型接着剤を硬化させることにより前記被接着部材と前記接着部材とを接合する接合方法であって、
    前記エネルギー硬化型接着剤のうち、前記被接着部材と前記接着部材とに架からないように一の部分のエネルギー硬化型接着剤を硬化させた後に、前記一の部分と硬化タイミングをずらして他の部分のエネルギー硬化型接着剤を硬化させることを特徴とする接合方法。
  10. 前記エネルギー硬化型接着剤は光硬化型接着剤であることを特徴とする請求項9に記載の接合方法。
  11. 前記一の部分のエネルギー硬化型接着剤を硬化させるときは、残余の部分のエネルギー硬化型接着剤にエネルギーが照射されないようにすることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の接合方法。
  12. 前記一の部分及び前記他の部分が前記被接着部材の接着面又は前記接着部材の接着面と平行な層状に形成されることを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の接合方法。
  13. 被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材との間のエネルギー硬化型接着剤を硬化させることにより前記被接着部材と前記接着部材とを接合する接合方法であって、
    硬化速度の異なる複数のエネルギー硬化型接着剤を、少なくとも前記硬化速度の最も速いエネルギー硬化型接着剤が前記被接着部材と前記接着部材とに架からないように、層状に塗布し、次いで前記エネルギー硬化型接着剤の各層にエネルギーを照射して、前記硬化速度の最も速いエネルギー硬化型接着剤を硬化させた後に、前記硬化速度の最も速いエネルギー硬化型接着剤の層と硬化タイミングをずらして他のエネルギー硬化型接着剤を硬化させることを特徴とする接合方法。
  14. 前記各層に照射するエネルギーの照射強度を前記各層の硬化タイミングごとに可変とすることを特徴とする請求項13に記載の接合方法。
  15. 被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材との間のエネルギー硬化型接着剤を硬化させることにより前記被接着部材と前記接着部材とを接合する接合方法であって、
    吸収エネルギー帯の異なる複数のエネルギー硬化型接着剤を、少なくとも一のエネルギー硬化型接着剤が前記被接着部材と前記接着部材とに架からないように、層状に塗布し、次いで前記一のエネルギー硬化型接着剤に対応する波長のエネルギーを照射して前記一のエネルギー硬化型接着剤を硬化させた後に、他のエネルギー硬化型接着剤に対応する波長のエネルギーをそれぞれ照射して前記一のエネルギー硬化型接着剤の層と硬化タイミングをずらして前記他のエネルギー硬化型接着剤を硬化させることを特徴とする接合方法。
  16. 前記硬化タイミングは、照射されるエネルギーの量を照射強度及び照射時間に基づいて算出し、算出された値を前記部分又は前記層のそれぞれが硬化タイミングに至るまでに必要なエネルギー量と照合することにより判断されることを特徴とする請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の接合方法。
  17. 前記硬化タイミングは、照射されるエネルギーの量を計測し、計測された値を前記部分又は前記層のそれぞれが硬化タイミングに至るまでに必要なエネルギー量と照合することにより判断されることを特徴とする請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の接合方法。
  18. 前記硬化タイミングは、前記部分又は前記層のそれぞれのエネルギー硬化型接着剤が硬化する際に発する熱による温度を計測し、計測された値を前記エネルギー硬化型接着剤が発する熱による硬化タイミング時の温度と照合することにより判断されることを特徴とする請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の接合方法。
  19. 被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とを、エネルギー硬化型接着剤からなり、かつ硬化タイミングの異なる複数の層を有する接着部により接合する接合装置であって、
    前記エネルギー硬化型接着剤を硬化させるためにエネルギーを照射するエネルギー照射手段と、該エネルギー照射手段のオン・オフを制御するエネルギー照射制御手段と、前記層の硬化タイミングを判断する硬化タイミング判断手段とを備え、
    前記硬化タイミング判断手段によって前記複数の層のうち硬化タイミングの最も遅い層の硬化タイミングであると判断されたときは、前記エネルギー照射制御手段は前記エネルギー照射手段をオフとすることを特徴とする接合装置。
  20. 被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とを、エネルギー硬化型接着剤からなり、かつ硬化タイミングの異なる複数の層を有する接着部により接合する接合装置であって、
    前記エネルギー硬化型接着剤を硬化させるためにエネルギーを照射するエネルギー照射手段と、該エネルギー照射手段の照射強度を制御するエネルギー照射強度制御手段と、前記複数の層の硬化タイミングを判断する硬化タイミング判断手段とを備え、
    前記硬化タイミング判断手段によって前記複数の層のうちいずれかの層の硬化タイミングであると判断されたときは、前記エネルギー照射強度制御手段は前記エネルギー照射手段の照射強度を変化させることを特徴とする接合装置。
  21. 被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とを、エネルギー硬化型接着剤からなり、かつ硬化タイミングの異なる複数の層を有する接着部により接合する接合装置であって、
    前記エネルギー硬化型接着剤を硬化させるためにエネルギーを照射するエネルギー照射手段と、該エネルギー照射手段からの前記エネルギーの一部を遮断するか否かを制御するエネルギー遮断制御手段と、前記複数の層の硬化タイミングを判断する硬化タイミング判断手段とを備え、
    前記硬化タイミング判断手段によって前記複数の層のうち硬化タイミングの最も早い層の硬化タイミングであると判断されるまでは、前記エネルギー遮断制御手段は残余の層のエネルギー硬化型接着剤にエネルギーが照射されないように前記エネルギーの一部を遮断することを特徴とする接合装置。
  22. 吸収エネルギー帯が異なる複数のエネルギー硬化型接着剤によって複数の層が形成され、該複数の層を有する接着部により、被接着部材と該被接着部材に対して位置合わせされた接着部材とを接合する接合装置であって、
    前記エネルギー硬化型接着剤のそれぞれを硬化させるために各エネルギー硬化型接着剤に対応する波長のエネルギーをそれぞれ照射するエネルギー照射手段と、該エネルギー照射手段からどの波長のエネルギーを照射させるかを制御する照射エネルギー選択手段と、前記複数の層の硬化タイミングを判断する硬化タイミング判断手段とを備え、
    前記硬化タイミング判断手段によって前記複数の層のうち一の層の硬化タイミングであると判断されたときは、前記照射エネルギー選択手段は前記エネルギー照射手段から照射するエネルギーを他の層のエネルギー硬化型接着剤に対応する波長のエネルギーとすることを特徴とする接合装置。
  23. 前記硬化タイミング判断手段は、前記エネルギー照射手段が照射するエネルギーの照射強度及び照射時間に基づいて照射されるエネルギーの量を算出し、算出された値を前記層のそれぞれの硬化タイミングに至るに必要なエネルギー量と照合することにより、前記硬化タイミングを判断することを特徴とする請求項19乃至請求項22のいずれか1項に記載の接合装置。
  24. 前記エネルギー照射手段が照射する前記エネルギーの量を計測するエネルギー量計測手段を備え、
    前記硬化タイミング判断手段は、前記エネルギー量計測手段によって計測された値を前記層のそれぞれの硬化タイミングに至るに必要なエネルギー量と照合することにより、前記硬化タイミングを判断することを特徴とする請求項19乃至請求項22のいずれか1項に記載の接合装置。
  25. 前記層のそれぞれのエネルギー硬化型接着剤が硬化する際に発する熱による温度を計測する温度計測手段を備え、
    前記硬化タイミング判断手段は、前記温度計測手段によって計測された値を前記エネルギー硬化型接着剤が発する熱による硬化タイミング時の温度と照合することにより、前記硬化タイミングを判断することを特徴とする請求項19乃至請求項22のいずれか1項に記載の接合装置。
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