JP2005012904A - 電源装置およびこれを用いた電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】レベルや極性の異なる各種の昇圧電圧が必要な場合に、構成素子の部品点数を減少することができ、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少などを図る電源装置の提供。
【解決手段】この発明は、入力電圧の3倍の正の昇圧電圧を生成出力する3倍昇圧回路1と、この3倍昇圧回路1を構成するコンデンサC1の端子電圧を2倍昇圧として安定的に出力する出力回路2とを備え、入力電圧に対して2倍と3倍の昇圧電圧をそれぞれ同時に出力できる。出力回路2は、コンデンサC1の正側の端子と接続する出力ライン4と、この出力ライン4の途中に設けたスイッチング用のMOSトランジスタM8と、出力ライン4とグランドとの間に接続される電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOAと、を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】この発明は、入力電圧の3倍の正の昇圧電圧を生成出力する3倍昇圧回路1と、この3倍昇圧回路1を構成するコンデンサC1の端子電圧を2倍昇圧として安定的に出力する出力回路2とを備え、入力電圧に対して2倍と3倍の昇圧電圧をそれぞれ同時に出力できる。出力回路2は、コンデンサC1の正側の端子と接続する出力ライン4と、この出力ライン4の途中に設けたスイッチング用のMOSトランジスタM8と、出力ライン4とグランドとの間に接続される電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOAと、を備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャージポンプ方式により所望の電圧を得ることができる電源装置、およびその電源装置を用いた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、チャージポンプ方式による正の2倍昇圧回路としては、例えば図25に示すものが知られている。この2倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜M4と、昇圧用のコンデンサC1と、出力用のコンデンサCOAとを備えている。
このような構成からなる2倍昇圧回路の動作について、図25および図26を参照して説明する。
【0003】
この2倍昇圧回路では、図26に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの2倍の正電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
すなわち、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M4がオンになり、入力電圧VDD(例えば3V)によりコンデンサC1が3Vまで充電され、その充電電圧3VがコンデンサC1の端子電圧C1Pとなる。一方、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M3がオンになり、コンデンサC1の充電電圧に入力電圧VDDが印加されて6Vとなり、その6Vが出力電圧VOAとなる。
【0004】
次に、従来のチャージポンプ方式による正の3倍昇圧回路としては、例えば図27に示すものが知られている。この3倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜7と、昇圧用のコンデンサC1,C2と、出力用のコンデンサCOBとを備えている。
このような構成からなる3倍昇圧回路の動作について、図27および図28を参照して説明する。
【0005】
この3倍昇圧回路では、図27に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
すなわち、期間Bでは、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3VがコンデンサC1の端子電圧C1Pとなる。このとき、コンデンサC2は直前(前回)の期間Aでの充電により充電電圧が6Vになっており、この充電電圧6Vに入力電圧VDDの3Vが加算されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、その電圧9Vが出力電圧VOBとなる。
【0006】
一方、期間Aでは、MOSトランジスタM2,M4,M7がオンになり、入力電圧VDDにコンデンサC1の充電電圧3Vが加算され、コンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなり、これによりコンデンサC2が6Vまで充電される。
次に、従来のチャージポンプ方式による正の5倍昇圧回路としては、例えば図29に示すものが知られている。この5倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜13と、昇圧用のコンデンサC3〜C6と、出力用のコンデンサCODと、を備えている。
【0007】
このような構成からなる5倍昇圧回路の動作について、図29および図30を参照して説明する。
この5倍昇圧回路では、図30に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの5倍の正電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
【0008】
すなわち、期間Bでは、MOSトランジスタM1,M3,M5,M7,M8,M11,M12がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC3が充電され、その充電電圧3VがコンデンサC3の端子電圧C3Pとなる。このとき、コンデンサC4は、直前の期間Aでの充電により充電電圧が6Vになっており、この6Vに入力電圧VDDの3Vが加算されて9Vとなり、この9VによりコンデンサC5が充電される。また、このときには、コンデンサC6は、直前の期間Aでの充電により充電電圧が12Vとなっており、この12Vに入力電圧VDDの3Vが加算されるので、コンデンサC6の端子電圧C6Pが15Vとなり、その15Vが出力電圧VODとなる。
【0009】
一方、期間Aでは、MOSトランジスタM2,M4,M6,M9,M10,M13がオンになる。このため、コンデンサC3は、直前の期間Bでの充電により充電電圧が3Vになっており、この3Vに入力電圧VDDの3Vが加算されて6Vとなり、この6VによりコンデンサC4が充電される。このとき、コンデンサC5は、直前の期間Bでの充電により充電電圧が9Vになっており、この9Vに入力電圧VDDの3Vが加算されて12Vとなり、この12VによりコンデンサC6が充電される。
【0010】
次に、従来のチャージポンプ方式による負の2倍昇圧回路としては、例えば図31に示すものが知られている。この負の2倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜4と、昇圧用のコンデンサC7と、出力用のコンデンサCOEとを備えている。
このような構成からなる負の2倍昇圧回路の動作について、図31および図32を参照して説明する。
【0011】
この負の2倍昇圧回路では、図32に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの2倍の負電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M3がオンになり、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、このときには、コンデンサC7の端子電圧C7Nが0Vとなり、その端子電圧C7Pが+3Vとなる。
【0012】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M4がオンになり、このときには、コンデンサC7の端子電圧C7Pが0Vとなり、その端子電圧C7Nが−3Vとなって、−3Vが出力電圧VOEとなる。従って、入力端子の入力電圧3Vを基準にすると、出力端子の出力電圧は−6Vに相当することになる。
次に、従来のチャージポンプ方式による負の3倍昇圧回路としては、例えば図33に示すものが知られている。この負の3倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜7と、昇圧用のコンデンサC7,C8と、出力用のコンデンサCOFとを備えている。
【0013】
このような構成からなる負の3倍昇圧回路の動作について、図33および図34を参照して説明する。
この負の3倍昇圧回路では、図34に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
【0014】
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M4,M5,M7がオンになり、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、このとき、コンデンサC7は、端子電圧C7Nが0Vとなり、端子電圧C7Pが+3Vとなる。また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC8の充電電圧により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが出力電圧VOFとなる。従って、入力端子の入力電圧3Vを基準にすると、出力端子の出力電圧は−9Vに相当することになる。
【0015】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M3,M6がオンになり、コンデンサC8が充電され、コンデンサC8の端子電圧C8Pが3V、その端子電圧C8Nが−3Vとなる。
以上のように、従来の昇圧回路では、入力電圧に対して2倍、3倍、あるいは5倍の正の昇圧電圧、または2倍あるいは3倍の負の昇圧電圧というように、個別の昇圧電圧しか得ることができない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば入力電圧に対して2倍や3倍の昇圧電圧というように、レベルや極性の異なる各種の電圧を必要とする電源装置を必要とする場合がある。この場合には、例えば、従来の2倍の昇圧回路と3倍の昇圧回路とをそれぞれ独立に用意して単に1つに纏めることが考えられる。
【0017】
しかし、そのように電源装置を構成すると、トランジスタの個数が多くなり、集積回路化する場合にはチップ面積が大きくなるという不具合がある。また、外付けのコンデンサの個数が多くなり、実装面積の増加や制作費用(コスト)が嵩むという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、レベルや極性の異なる各種の電圧が必要な場合に、構成素子の部品点数を減少することができ、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現することができる電源装置を提供することにある。
【0018】
また、本発明の他の目的は、その電源装置を用いた電子機器を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、各発明は、以下のように構成した。
すなわち、第1の発明は、少なくとも2個以上の昇圧用コンデンサを有し、これらの昇圧用コンデンサを用いて入力電圧をn倍に昇圧させ、そのn倍の昇圧電圧を出力するチャージポンプ方式の昇圧回路と、前記2個以上の昇圧用コンデンサのうちの所定の昇圧用コンデンサの所定の端子電圧が前記入力電圧のm倍(n>m)に昇圧されたタイミングで、そのm倍の昇圧電圧を出力する出力回路と、を備えたものである。
【0020】
第2の発明は、第1の発明の電源装置において、前記出力回路は、前記昇圧用コンデンサの端子電圧を前記タイミングで出力させるスイッチングトランジスタと、前記端子電圧により電荷を蓄積するコンデンサと、からなる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明の電源装置において、前記出力回路は、複数の出力回路からなり、その複数の各出力回路は、前記2個以上の昇圧用コンデンサのうちの対応する所定のコンデンサの所定の端子電圧が所定電圧になったタイミングで、その各所定電圧をそれぞれ出力するようになっている。
【0021】
第4の発明は、第1の発明、第2の発明、または第3の発明の電源装置において、前記昇圧回路は、前記入力電圧に基づいてn倍の正または負の昇圧電圧を生成出力する正または負の昇圧回路であり、前記出力電圧は、前記正または負の昇圧回路に応じて前記入力電圧のm倍の正または負の昇圧電圧を出力する正または負の出力回路である。
【0022】
第5の発明は、昇圧用コンデンサを有し、前記昇圧用コンデンサを用いて入力電圧をn倍に昇圧させ、そのn倍の昇圧電圧を出力するチャージポンプ式の第1昇圧回路と、前記第1昇圧回路の出力電圧に前記入力電圧を加算し、前記入力電圧の(n+1)倍の電圧を生成して出力する第2昇圧回路と、前記第1昇圧回路と前記第2昇圧回路の各出力電圧を加算し、前記入力電圧の(n+m)倍(ただし、m=n+1)の電圧を生成して出力する第3昇圧回路と、前記第2昇圧回路または前記第3昇圧回路のいずれかの出力電圧の極性を反転する反転回路と、を備えている。
【0023】
第6の発明は、電源回路を含み、かつ前記電源回路により駆動される駆動部を含む電子機器において、前記電源回路は、第1の発明乃至第5の発明のうちのいずれかの電源装置からなる。
第7の発明は、第6の発明の電子機器において、前記電子機器は、CCDカメラまたは液晶表示装置である。
【0024】
このような構成からなる本発明によれば、レベルや極性の異なる各種の電圧が必要な場合に、構成素子の部品点数を減少できる。このため、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明の電源装置の第1実施形態の構成について、図1を参照しながら説明する。
この第1実施形態は、入力電圧の3倍の正の昇圧電圧を生成出力するチャージポンプ方式の3倍昇圧回路1と、この3倍昇圧回路1を構成するコンデンサC1の端子電圧が入力電圧の2倍に昇圧されたタイミングでその昇圧電圧を安定的に出力する出力回路2とを備え、入力電圧に対して2倍と3倍の昇圧電圧をそれぞれ同時に出力できるようにしたものである。
【0026】
3倍昇圧回路1は、図1に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM1〜M7と、昇圧用のコンデンサC1,C2と、出力用のコンデンサCOBとを備えている。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM1〜M5が、出力ライン3とグランドとの間に直列に接続されている。MOSトランジスタM3,M4の共通接続部に、入力電圧VDDが印加されるようになっている。MOSトランジスタM3,M4の共通接続部とグランドとの間に、MOSトランジスタM6,M7が直列に接続されている。
【0027】
MOSトランジスタM2,M3の共通接続部とMOSトランジスタM4,M5の共通接続部とに、コンデンサC1の両端が接続されている。MOSトランジスタM1,M2の共通接続部とMOSトランジスタM6,M7の共通接続部とに、コンデンサC2の両端が接続されている。コンデンサCOBは、その一端が出力ライン3に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0028】
MOSトランジスタM1〜M7のゲートには、オンオフ制御をするための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。なお、MOSトランジスタM1〜M4,M6はP型からなり、MOSトランジスタM5,M7はN型からなる。
出力回路2は、図1に示すように、コンデンサC1の正側の端子と接続する出力ライン4と、この出力ライン4の途中に設けたスイッチング用のP型のMOSトランジスタM8と、出力ライン4とグランドとの間に接続されて電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOAと、を備えている。
【0029】
MOSトランジスタM8は、コンデンサC1の端子電圧C1Pが入力電圧VDDの2倍の電圧(この例では6V)になるタイミングで、オン動作をするようになっている。このために、MOSトランジスタM8のゲートには、そのような動作をするように所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。
【0030】
次に、このような構成からなる第1実施形態の動作例について、図1〜図3を参照して説明する。
この第1実施形態では、図2に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路2は入力電圧VDDの2倍の正電圧を出力し、3倍昇圧回路1は入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する動作を行う。また、期間Aのときの等価回路を図3(A)に示し、期間Bのときの等価回路を図3(B)に示す。
【0031】
まず、期間Bでは、図3(B)に示すように、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3VがコンデンサC1の端子電圧C1Pとなる。このとき、コンデンサC2は、直前の期間Aでの充電電圧が6Vであり、この6Vに入力電圧VDDの3Vが加算(印加)されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、この9Vが3倍昇圧回路1の出力電圧VOBとなる。
【0032】
一方、期間Aでは、図3(A)に示すように、MOSトランジスタM2,M4,M7,M8がオンになる。このとき、コンデンサC1は、直前の期間Bでの充電電圧が3Vであり、この3Vに入力電圧VDDの3Vが加算されてコンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなる。この6VによりコンデンサC2が充電され、コンデンサC2の端子電圧C2Pは6Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、そのコンデンサC1の端子電圧C1Pの6Vが、出力回路2の出力電圧VOAとなる。
【0033】
以上説明したように、第1実施形態によれば、入力電圧VDDの2倍と3倍の各昇圧電圧を同時に得るために、3倍昇圧回路1と、出力回路2とを備えるようにしたので、図25に示す従来の2倍昇圧回路と図27に示す従来の3倍昇圧回路とを独立に構成して単に1つにまとめた場合に比べて、構成素子の部品点数を大幅に減少できる。このため、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【0034】
次に、本発明の電源装置の第2実施形態の構成について、図4を参照して説明する。
この第2実施形態は、図1に示す第1実施形態を基本にし、図1に示す出力回路2を、図4に示す出力回路2Aに置き換えるようにしたものである。
すなわち、出力回路2Aは、図1に示す出力回路2とその構成要素が同一であるが、出力ライン4の接続先をコンデンサC1の正側の端子からコンデンサC2の正側の出力端子に置き換えるようにした。
【0035】
また、MOSトランジスタM8は、コンデンサC2の端子電圧C2Pが入力電圧VDDの2倍の電圧(この例では6V)になるタイミングで、オン動作をするようにした。
ここで、第2実施形態の3倍昇圧回路1の構成は、図1に示す3倍昇圧回路1の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
【0036】
次に、このような構成からなる第2実施形態の動作例について、図4〜図6を参照して説明する。
この第2実施形態では、図5に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路2Aは入力電圧VDDの2倍の正電圧を出力し、3倍昇圧回路1は入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する動作を行う。また、期間Aのときの等価回路を図6(A)に示し、期間Bのときの等価回路を図6(B)に示す。
【0037】
まず、期間Bでは、図6(B)に示すように、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになり、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3Vが端子電圧C1Pとなる。このとき、コンデンサC2は、直前の期間Aでの充電により充電電圧が6Vであり、この6Vに入力電圧VDDの3Vが加算されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、この9Vが3倍昇圧回路1の出力電圧VOBとなる。
【0038】
一方、期間Aでは、図6(A)に示すように、MOSトランジスタM2,M4,M7,M8がオンになる。このとき、コンデンサC1は、直前の期間Bでの充電電圧が3Vであり、この3Vに入力電圧VDDの3Vが加算されてコンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなる。この6VによりコンデンサC2が充電され、コンデンサC2の端子電圧C2Pは6Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、そのコンデンサC2の端子電圧C2Pの6Vが、出力回路2Aの出力電圧VOAとなる。
【0039】
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第3実施形態の構成について、図7を参照して説明する。
この第3実施形態は、図1に示す第1実施形態を基本にし、図1に示す出力回路2を、図7に示す出力回路2Bに置き換えるようにしたものである。
【0040】
すなわち、出力回路2Bは、3倍昇圧回路1の内部に配置させたスイッチング用のP型のMOSトランジスタM8と、そのMOSトランジスタM8を介してコンデンサC1の正側の端子と接続する出力ライン4と、その出力ライン4とグランドとの間に接続させた出力用のコンデンサCOAとを備えている。
MOSトランジスタM8は、図7に示すように、3倍昇圧回路1を構成するMOSトランジスタM2とMOSトランジスタM3の間に介在されている。
【0041】
また、MOSトランジスタM8は、コンデンサC1の端子電圧C1Pが入力電圧VDDの2倍の電圧(この例では6V)になるタイミングで、オン動作をするようになっている。このために、MOSトランジスタM8のゲートには、そのような動作をするように所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。
【0042】
なお、第3実施形態の3倍昇圧回路1の構成は、図1に示す3倍昇圧回路1の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
次に、このような構成からなる第3実施形態の動作例について、図7〜図9を参照して説明する。
【0043】
この第3実施形態では、図8に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路2Bからは入力電圧VDDの2倍の正電圧を出力し、3倍昇圧回路1からは入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する動作を行う。また、期間Aのときの等価回路を図9(A)に示し、期間Bのときの等価回路を図9(B)に示す。
【0044】
まず、期間Bでは、図9(B)に示すように、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになり、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3Vが端子電圧C1Pとなる。このとき、直前の期間AでのコンデンサC2の充電電圧6Vに入力電圧VDDの3Vが印加されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、その9Vが3倍昇圧回路1の出力電圧VOBとなる。
【0045】
一方、期間Aでは、図9(A)に示すように、MOSトランジスタM2,M4,M7,M8がオンになり、直前の期間BでのコンデンサC1の充電電圧に入力電圧VDDが印加されてコンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなり、その端子電圧C1PによりコンデンサC2が充電され、コンデンサC2の端子電圧C2Pは6Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、そのコンデンサC1の端子電圧C1Pの6Vが、出力回路2Bの出力電圧VOAとなる。
【0046】
以上説明したように、第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第4実施形態の構成について、図10を参照して説明する。
この第4実施形態は、図7に示す第3実施形態の3倍昇圧回路1を、図10に示す3倍昇圧回路1Aに置き換えるようにしたものである。
【0047】
すなわち、3倍昇圧回路1Aは、図7に示す3倍昇圧回路1とその構成が同一であるが、MOSトランジスタM1〜M7のオンオフ制御の期間を後述のように行うようにしたものである。このため、MOSトランジスタM1〜M7のゲートには、後述のようにオンオフする制御信号を制御回路(図示せず)から印加するようにしている。
【0048】
なお、第4実施形態の出力回路2Bの構成は、図7に示す出力回路2Bの構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
次に、このような構成からなる第4実施形態の動作例について、図10〜図12を参照して説明する。
【0049】
この第4実施形態では、図11に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路2Bは入力電圧VDDの2倍の正電圧を出力し、3倍昇圧回路1Aは入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する動作を行う。また、期間Aのときの等価回路を図12(A)に示し、期間Bのときの等価回路を図12(B)に示す。
【0050】
まず、期間Bでは、図12(B)に示すように、MOSトランジスタM2,M3,M5,M7がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3Vが端子電圧C1Pとなる。このとき、直前の期間Aでの出力コンデンサCOAの充電により、すなわち出力回路2Bの出力電圧VOAは6Vであり、これによりコンデンサC2が充電され、コンデンサC2の端子電圧C2Pは6Vとなる。
【0051】
一方、期間Aでは、図12(A)に示すように、MOSトランジスタM1,M8,M4,M6がオンになり、直前の期間BでのコンデンサC1の充電電圧に入力電圧VDDが印加されてコンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなり、その端子電圧C1Pにより出力コンデンサCOAが充電される。
また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC2の充電電圧6Vに入力電圧VDDの3Vが印加されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、その9Vが3倍昇圧回路1Aの出力電圧VOBとなる。
【0052】
以上説明したように、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第5実施形態の構成について、図13を参照して説明する。
この5実施形態は、入力電圧VDDの5倍の正の昇圧電圧を生成出力するチャージポンプ方式の5倍昇圧回路11と、この5倍昇圧回路11を構成するコンデンサC3,C4,C5の各端子電圧を入力電圧VDDの2倍、3倍、および4倍の正電圧として安定的に出力する第1〜第3出力回路12、13、14とを備え、入力電圧VDDに対して2倍、3倍、4倍、および5倍の昇圧電圧をそれぞれ同時に出力できるようにしたものである。
【0053】
5倍昇圧回路11は、図13に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM1〜M13と、昇圧用のコンデンサC3,C4,C5,C6と、出力用のコンデンサCODとを備えている。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM1〜M7が、出力ライン15とグランドとの間に直列に接続されている。MOSトランジスタM5,M6の共通接続部に、入力電圧VDDが印加されるようになっている。MOSトランジスタM5,M6の共通接続部とグランドとに、MOSトランジスタM8,M9を直列接続した直列回路と、MOSトランジスタM10,M11を直列接続した直列回路と、MOSトランジスタM12,M13を直列接続した直列回路とが、並列に接続されている。
【0054】
MOSトランジスタM4,M5の共通接続部とMOSトランジスタM6,M7の共通接続部とに、コンデンサC3の両端が接続されている。MOSトランジスタM3,M4の共通接続部とMOSトランジスタM8,M9の共通接続部とに、コンデンサC4の両端が接続されている。MOSトランジスタM2,M3の共通接続部とMOSトランジスタM10,M11の共通接続部とに、コンデンサC5の両端が接続されている。MOSトランジスタM1,M2の共通接続部とMOSトランジスタM12,M13の共通接続部とに、コンデンサC6の両端が接続されている。出力ライン15とグランドとの間に、コンデンサCODが接続されている。
【0055】
MOSトランジスタM1〜M13の各ゲートには、MOSトランジスタM1〜M13をオンオフ制御をするための所定の制御信号が、制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。なお、MOSトランジスタM1〜M6,M8,M10,M12はP型からなり、MOSトランジスタM7,M9,M11,M13はN型からなる。
【0056】
第1出力回路12は、図13に示すように、コンデンサC3の正側の端子と接続する出力ライン16と、この出力ライン16の途中に設けたスイッチング用のP型のMOSトランジスタM16と、出力ライン16とグランドとの間に接続され電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOAと、を備えている。
第2出力回路13は、図13に示すように、コンデンサC4の正側の端子と接続する出力ライン17と、この出力ライン17の途中に設けたMOSトランジスタM15と、出力ライン17とグランドとの間に接続される出力用のコンデンサCOBと、を備えている。
【0057】
第3出力回路14は、図13に示すように、コンデンサC5の正側の端子と接続する出力ライン18と、この出力ライン18の途中に設けたMOSトランジスタM14と、出力ライン18とグランドとの間に接続される出力用のコンデンサCOCと、を備えている。
ここで、MOSトランジスタM14,M15,M16のゲートには、それらをオンオフ制御するための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。
【0058】
次に、このような構成からなる第5実施形態の動作例について、図13および図14を参照して説明する。
この第5実施形態では、図14に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路12、13、14は入力電圧VDDの2倍、3倍、および4倍の正電圧をそれぞれ出力し、5倍昇圧回路11は入力電圧VDDの5倍の正電圧を生成出力する動作を行う。
【0059】
まず、期間Bでは、MOSトランジスタM1,M3,M5,M7,M8,M11,M12がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC3が充電され、その充電電圧3VがコンデンサC3の端子電圧C3Pとなる。このとき、直前の期間AでのコンデンサC4の充電電圧6Vに入力電圧VDDの3Vが印加されるので、コンデンサC4の端子電圧C4Pは9Vとなり、その端子電圧C4PによりコンデンサC5が充電され、その充電電圧9VがコンデンサC5の端子電圧C5Pとなる。
【0060】
また、このときには、MOSトランジスタM15はオン状態にあるので、コンデンサC4の端子電圧C4Pの9Vの電圧が第2出力回路13の出力電圧VOBとなる。さらに、このときには、直前の期間AでのコンデンサC6の充電電圧12Vに入力電圧VDDの3Vが印加されるので、コンデンサC6の端子電圧C6Pが15Vとなり、その15Vが5倍昇圧回路11の出力電圧VODとなる。
【0061】
一方、期間Aでは、MOSトランジスタM2,M4,M6,M9,M10,M13がオンになる。このため、直前の期間BでのコンデンサC3の充電電圧3Vに入力電圧VDDの3Vが印加されてコンデンサC3の端子電圧C3Pが6Vとなり、その端子電圧C3PによりコンデンサC4が充電され、その充電電圧6VがコンデンサC4の端子電圧C4Pとなる。このときには、MOSトランジスタM16はオン状態にあるので、コンデンサC3の端子電圧C3Pの6Vの電圧が第1出力回路12の出力電圧VOAとなる。
【0062】
また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC5の充電電圧9Vに入力電圧VDDの3Vが印加されて、コンデンサC5の端子電圧C5Pが12Vとなり、その端子電圧C5PによりコンデンサC6が充電され、その充電電圧12VがコンデンサC6の端子電圧C6Pとなる。さらに、このときには、MOSトランジスタM14はオン状態にあるので、コンデンサC5の端子電圧C5Pの12Vの電圧が第3出力回路14の出力電圧VOCとなる。
【0063】
以上説明したように、第5実施形態では、入力電圧VDDの2倍、3倍、4倍、および5倍の各昇圧電圧を同時に得るために、5倍昇圧回路11と、出力回路12〜14とを備えるだけで良い。このため、図25に示す2倍昇圧回路、図27に示す3倍昇圧回路、4倍昇圧回路(図示せず)、および図29に示す5倍昇圧回路をそれぞれ独立に構成して1つのまとめた場合に比べて、構成素子の部品点数を大幅に減少できる。従って、集積回路化の際のチップ面積の大幅な減少、実装面積の大幅な減少、および制作コストの大幅な抑制を実現できる。
【0064】
次に、本発明の電源装置の第6実施形態の構成について、図15を参照して説明する。
この6実施形態は、入力電圧の3倍の負の昇圧電圧を生成出力するチャージポンプ方式の負の3倍昇圧回路21と、この負の3倍昇圧回路21を構成するコンデンサC7の端子電圧が入力電圧の−2倍になったタイミングでその電圧を安定的に出力する出力回路22とを備え、入力電圧に対して2倍と3倍の負の昇圧電圧をそれぞれ同時に出力できるようにしたものである。
【0065】
負の3倍昇圧回路21は、図15に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM1〜M7と、昇圧用のコンデンサC7,C8と、出力用のコンデンサCOFとを備えている。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM1,M2,M5,M6,M7が、入力ライン23と出力ライン24との間に直列に接続されている。入力ライン23には、入力電圧VDDが印加されるようになっている。MOSトランジスタM2,M5の共通接続部は、グランドに接続されている。入力ライン23とグランドとの間に、MOSトランジスタM3,M4が直列に接続されている。
【0066】
MOSトランジスタM1,M2の共通接続部とMOSトランジスタM5,M6の共通接続部とに、コンデンサC7の両端が接続されている。MOSトランジスタM3,M4の共通接続部とMOSトランジスタM6,M7の共通接続部とに、コンデンサC8の両端が接続されている。出力ライン24は、コンデンサCOFを介してグランドに接続されている。
【0067】
MOSトランジスタM1〜M7の各ゲートには、それらをオンオフ制御をするための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。なお、MOSトランジスタM1,M3はP型からなり、MOSトランジスタM2,M4,M5〜M7はN型からなる。
出力回路22は、図15に示すように、コンデンサC7の負側の端子と接続する出力ライン25と、この出力ライン25の途中に設けたスイッチング用のN型のMOSトランジスタM8と、出力ライン25とグランドとの間に接続され電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOEと、を備えている。
【0068】
MOSトランジスタM8は、コンデンサC7の端子電圧C7Nが入力電圧VDDの−2倍の電圧(この例では−3V)になるタイミングで、オン動作をするようになっている。このために、MOSトランジスタM8のゲートには、そのような動作をするように所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。
【0069】
次に、このような構成からなる第6実施形態の動作例について、図15および図16を参照して説明する。
この第6実施形態では、図16に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路22は入力電圧VDDの2倍の負電圧を出力し、負の3倍昇圧回路21は入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する動作を行う。
【0070】
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M4,M5,M7がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、コンデンサC7の端子電圧C7Nが0Vとなり、その端子電圧C7Pが+3Vとなる。また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC8の充電により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが負の3倍昇圧回路21の出力電圧VOFとなる。従って、入力端子の入力電圧3Vを基準にすると、その出力電圧VOFは入力電圧の−3倍の−9Vに相当することになる。
【0071】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M3,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDにより、コンデンサC8が充電され、コンデンサC8の端子電圧C8Pが3V、その端子電圧C8Nが−3Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、コンデンサC7の端子電圧C7Nの−3Vの電圧が出力回路22の出力電圧VOEとなる。従って、入力端子の入力電圧3Vを基準にすると、その出力電圧VOEは入力電圧の−2倍の−6Vに相当することになる。
【0072】
以上説明したように、第6実施形態によれば、入力電圧VDDの2倍と3倍の負の各昇圧電圧を同時に得るために、負の3倍昇圧回路21と、出力回路22とを備えるようにしたので、図31に示す負の2倍昇圧回路と図33に示す負の3倍昇圧回路とを独立に構成して1つにまとめた場合に比べて、構成素子の部品点数を減少できる。このため、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【0073】
次に、本発明の電源装置の第7実施形態の構成について、図17を参照して説明する。
この第7実施形態は、図15に示す第6実施形態を基本にし、図15に示す出力回路22を、図17に示す出力回路22Aに置き換えたものである。
すなわち、出力回路22Aは、図15に示す出力回路22とその構成要素が同一であるが、出力ライン25の接続先をコンデンサC7の負側の端子からコンデンサC8の負側の出力端子に置き換えるようにした。
【0074】
また、MOSトランジスタM8は、コンデンサC8の端子電圧C8Nが入力電圧VDDの−2倍の電圧(この例では−3V)になるタイミングで、オン動作をするようにした。
ここで、第7実施形態の負の3倍昇圧回路21の構成は、図15に示す負の3倍昇圧回路21の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
【0075】
次に、このような構成からなる第7実施形態の動作例について、図17および図18を参照して説明する。
この第7実施形態では、図18に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路22Aは入力電圧VDDの2倍の負電圧を出力し、負の3倍昇圧回路21は入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する動作を行う。
【0076】
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M4,M5,M7がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、このとき、コンデンサC7の端子電圧C7Nが0Vとなり、その端子電圧C7Pが+3Vとなる。また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC8の充電により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが負の3倍昇圧回路21の出力電圧VOFとなる。
【0077】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M3,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC8が充電され、コンデンサC8の端子電圧C8Pが3V、その端子電圧C8Nが−3Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、コンデンサC8の端子電圧C8Nの−3Vの電圧が出力回路22Aの出力電圧VOEとなる。
【0078】
以上説明したように、第7実施形態によれば、第6実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第8実施形態の構成について、図19を参照して説明する。
この第8実施形態は、図15に示す第6実施形態を基本にし、図15に示す出力回路22を、図19に示す出力回路22Bに置き換えたものである。
【0079】
すなわち、出力回路22Bは、負の3倍昇圧回路21の内部に配置させたスイッチング用のN型のMOSトランジスタM8と、このMOSトランジスタM8を介してコンデンサC7の負側の端子と接続する出力ライン25と、この出力ライン25とグランドとの間に接続させて電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOEとを備えている。
【0080】
MOSトランジスタM8は、図19に示すように、負の3倍昇圧回路21を構成するMOSトランジスタM5とMOSトランジスタM6の間に介在されている。また、MOSトランジスタM8は、コンデンサC7の端子電圧C7Nが入力電圧VDDの−2倍の電圧(この例では−3V)になるタイミングで、オン動作をするようにした。
【0081】
ここで、第8実施形態の負の3倍昇圧回路21の構成は、図15に示す負の3倍昇圧回路21の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
次に、このような構成からなる第8実施形態の動作例について、図19および図20を参照して説明する。
【0082】
この第8実施形態では、図20に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路22Bからは入力電圧VDDの2倍の負電圧を出力し、負の3倍昇圧回路21からは入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する動作を行う。
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M4,M5,M7がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、コンデンサC7の端子電圧C7Nが0Vとなり、その端子電圧C7Pが+3Vとなる。また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC8の充電により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが負の3倍昇圧回路21の出力電圧VOFとなる。
【0083】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M3,M6,M8がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC8が充電され、コンデンサC8の端子電圧C8Pが3V、その端子電圧C8Nが−3Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、コンデンサC7の端子電圧C7Nの−3Vの電圧が、出力回路22Bの出力電圧VOEとなる。
【0084】
以上説明したように、第8実施形態によれば、第6実施形態と同様の効果が実現できる。
次に、本発明の電源装置の第9実施形態の構成について、図21を参照して説明する。
この第9実施形態は、図19に示す第8実施形態の負の3倍昇圧回路21を、図21に示す負の3倍昇圧回路21Aに置き換えたものである。
【0085】
すなわち、負の3倍昇圧回路21Aは、図19に示す負の3倍昇圧回路21とその構成が同一であるが、MOSトランジスタM1〜M7のオンオフ制御のタイミングを後述のように行うようにしたものである。このため、MOSトランジスタM1〜M7のゲートには、後述のようにそれらをオンオフする制御信号を制御回路(図示せず)から印加するようにしている。
【0086】
なお、第9実施形態の出力回路22Bの構成は、図19に示す出力回路22Bの構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
次に、このような構成からなる第9実施形態の動作例について、図21および図22を参照して説明する。
【0087】
この第9実施形態では、図22に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路22Bは入力電圧VDDの2倍の負電圧を出力し、負の3倍昇圧回路21Aは入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する動作を行う。
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC7,C8,COEがそれぞれ充電される。この結果、コンデンサC7は、端子電圧C7Nが0V、端子電圧C7Pが+3Vとなり、コンデンサC8は、端子電圧C8Nが−3V、端子電圧C8Pが+3Vとなる。
【0088】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M4,M8,M7がオンになる。このため、直前の期間BでのコンデンサC8の充電により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが負の3倍昇圧回路21Aの出力電圧VOFとなる。
また、このときには、直前の期間AでのコンデンサC7の充電電圧が、すなわちコンデンサC7の端子電圧C7Nの−3Vが、出力回路22Bの出力電圧VOEとして出力される。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、コンデンサC7の端子電圧C7Nの−3Vの電圧が,出力回路22Bの出力電圧VOEとなる。
【0089】
以上説明したように、第9実施形態によれば、第6実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第10実施形態の構成について、図23を参照して説明する。
この第10実施形態は、入力電圧VDDの2倍の正電圧を生成出力する第1昇圧回路31と、この第1昇圧回路31の出力電圧に入力電圧VDDを加算して3倍の正電圧を生成出力する第2昇圧回路32と、第1昇圧回路31の出力電圧と第2昇圧回路32の出力電圧とを加算して入力電圧VDDの5倍の正電圧を生成出力する第3昇圧回路33と、第2昇圧回路の出力電圧を負電圧に極性を反転する反転回路34と、を備えている。
【0090】
この第10実施形態の各部の機能を一般化すると、以下のようになる。
すなわち、第1昇圧回路31は、入力電圧VDDのn倍の正電圧を生成出力するものである。この例では、n=2の場合である。
第2昇圧回路32は、第1昇圧回路31の出力電圧(n×VDD)に入力電圧VDDを加算し、入力電圧VDDの(n+1)倍の正電圧を生成出力するものである。ここで(n+1)=mとおくと、この例ではm=3の場合である。
【0091】
第3昇圧回路33は、第1昇圧回路31の出力電圧と第2昇圧回路32の出力電圧とを加算し、入力電圧VDDの(n+m)倍の正電圧を生成出力するものである。この例では、(n+m)=5の場合である。
反転回路34は、第1昇圧回路31、第2昇圧回路32、または第3昇圧回路33のいずれかの正の出力電圧を、負の出力電圧に反転する回路である。この例では、第2昇圧回路32の出力電圧を負電圧に反転させるようにしている。
【0092】
次に、各部の詳細について説明すると、第1昇圧回路31は、図23に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM1〜M4と、昇圧用のコンデンサC11と、出力用のコンデンサC13とを備えている。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM1〜M4は、自己の出力ライン35とグランドとの間に直列に接続されている。MOSトランジスタM2,M3の共通接続部には、入力電圧VDDが印加されるようになっている。コンデンサC11の両端は、MOSトランジスタM1,M2の共通接続部とMOSトランジスタM3,M4の共通接続部とに接続されている。出力用のコンデンサC13は、その一端が自己の出力ライン35に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0093】
MOSトランジスタM1〜M4の各ゲートには、それらをオンオフ制御をするための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。MOSトランジスタM1〜M3はP型からなり、MOSトランジスタM4はN型からなる。
第2昇圧回路32は、図23に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM5〜M8と、昇圧用のコンデンサC12と、出力用のコンデンサC16とを備えている。
【0094】
さらに詳述すると、MOSトランジスタM5、M6が、自己の出力ライン36と第1昇圧回路31の出力ライン35との間に直列に接続されている。MOSトランジスタM7、M8が、MOSトランジスタM2,M3の共通接続部とグランドとの間に直列に接続されている。コンデンサC12の両端は、MOSトランジスタM5,M6の共通接続部とMOSトランジスタM7,M8の共通接続部とに接続されている。コンデンサC16は、その一端が自己の出力ライン36に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0095】
MOSトランジスタM5〜M8の各ゲートには、それらをオンオフ制御をするための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。MOSトランジスタM5〜M7はP型からなり、MOSトランジスタM8はN型からなる。
第3昇圧回路33は、図23に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM9〜M12と、昇圧用のコンデンサC14と、出力用のコンデンサC15とを備えている。
【0096】
さらに詳述すると、MOSトランジスタM9、M10が、自己の出力ライン37と第2昇圧回路32の出力ライン36との間に直列に接続されている。MOSトランジスタM11、M12が、第1昇圧回路31の出力ライン35とグランドとの間に直列に接続されている。コンデンサC14の両端は、MOSトランジスタM9,M10の共通接続部とMOSトランジスタM11,M12の共通接続部とに接続されている。出力用のコンデンサC15は、その一端が自己の出力ライン37に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0097】
MOSトランジスタM9〜M12の各ゲートには、それらをオンオフ制御するための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。MOSトランジスタM9〜M11はP型からなり、MOSトランジスタM12はN型からなる。
反転回路34は、図23に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM13〜M16と、昇圧用のコンデンサC17と、出力用のコンデンサC18とを備えている。
【0098】
さらに詳述すると、MOSトランジスタM13〜M16が、第2昇圧回路32の出力ライン36と自己の出力ライン38との間に直列に接続されている。MOSトランジスタM14、M15の共通接続部が、グランドに接続されている。コンデンサC17の両端は、MOSトランジスタM13,M14の共通接続部とMOSトランジスタM15,M16の共通接続部とに接続されている。出力用のコンデンサC18は、その一端が自己の出力ライン38に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0099】
MOSトランジスタM13〜M16の各ゲートには、それらをオンオフ制御するための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。MOSトランジスタM13はP型からなり、MOSトランジスタM14〜M16はN型からなる。
次に、このような構成からなる第10実施形態の動作例について、図23を参照して説明する。
【0100】
この第10実施形態では、後述する第1動作モードと第2動作モードを交互に繰り返すことにより、第1昇圧回路31、第2昇圧回路32、第3昇圧回路33、および反転回路34が所定の電圧を生成出力する動作を行う。
すなわち、第1動作モードでは、MOSトランジスタM2,M4,M5,M7,M9,M11,M13,M15がオンになる。このため、第1昇圧回路31のコンデンサC11は、入力電圧VDD(例えば3V)により3Vに充電される。また、このときには、第2昇圧回路32のコンデンサC12は、直前の第2動作モードの充電によりその充電電圧は6Vになっており、この充電電圧6Vに入力電圧3Vが加算(印加)され、その加算された9Vの電圧が第2昇圧回路32の出力電圧となる。
【0101】
このとき、その第2昇圧回路32の出力電圧により、反転回路34のコンデンサC17が充電される。さらに、第1動作モードでは、第3昇圧回路33のコンデンサ13は、直前の第2動作モードの充電によりその充電電圧が9Vとなっており、この充電電圧9Vに第1昇圧回路31の出力電圧6Vが加算され、その加算された15Vが第3昇圧回路33の出力電圧となる。
【0102】
一方、第2動作モードでは、MOSトランジスタM1,M3,M6,M8,M10,M12,M14,M16がオンになる。このとき、第1昇圧回路31のコンデンサ11は、直前の第1動作モードの充電によりその充電電圧が3Vとなっており、この充電電圧3Vに入力電圧3Vが加算され、その加算された6Vが第1昇圧回路31の出力電圧となる。このとき、その6Vの電圧により、第2昇圧回路32のコンデンサC12が充電され、充電電圧が6Vとなる。
【0103】
また、第2動作モードでは、第3昇圧回路33のコンデンサC14が、第2昇圧回路32の出力電圧により充電される。さらに、第2動作モードでは、反転回路34のコンデンサC17の極性が反転するので、反転回路34からは−9Vの電圧が出力される。
ここで、第1昇圧回路31の入力電圧VDDが3Vとし、この入力電圧VDDを基準に考えると、反転回路34の出力電圧−9Vは、入力電圧VDDを4倍した負の電圧に相当する。
【0104】
以上説明したように、第10実施形態によれば、入力電圧VDDの2倍と5倍の正の電圧と、入力電圧VDDの4倍の負の電圧を同時に得るために、上記のように構成するようにした。このため、図25に示す正の2倍昇圧回路、図29に示す正の5倍昇圧回路、および図33に示す負の4倍昇圧回路を独立に構成して1つにまとめた場合に比べて、構成素子の部品点数を大幅に減少できる。従って、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【0105】
次に、本発明の電源装置の第11実施形態の構成について、図24を参照して説明する。
この第11実施形態は、図23に示す第11実施形態を基本にし、図23に示す第1昇圧回路31を、図24に示す第1昇圧回路31Aに置き換えたものである。
【0106】
すなわち、第1昇圧回路31Aは、図23に示す第1昇圧回路31にスイッチング用のMOSトランジスタM17〜M20と、昇圧用のコンデンサC19とを追加するようにしたものである。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM17〜M20が、自己の出力ライン35とグランドとの間に直列に接続されている。MOSトランジスタM18,M19の共通接続部には、入力電圧VDDが供給されるようになっている。コンデンサC19の両端は、MOSトランジスタM17,M18の共通接続部とMOSトランジスタM19,M20の共通接続部とに接続されている。
【0107】
MOSトランジスタM17〜M20は、上記の第1動作モードの場合にMOSトランジスタM17,M19がオンし、上記の第2動作モードの場合にMOSトランジスタM18,M20がオンするようになっている。MOSトランジスタM17〜M19はP型からなり、MOSトランジスタM20はN型からなる。
なお、第11実施形態の他の部分の構成は、図23の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。また、MOSトランジスタM1〜M16がオンオフするタイミングも、図23に示すMOSトランジスタM1〜M16と同様である。
【0108】
このような構成からなる第11実施形態の動作は、第1昇圧回路31AのMOSトランジスタM17〜M20の動作を除けば、上記の第10実施形態と同様であるので、その動作説明は省略する。
以上説明した本発明の電源装置の各実施形態は、入力電圧を昇圧することにより2以上の出力電圧を得ることができるものである。このため、上記の各実施形態は、本発明の電子機器に適用できるので、その適用例について説明する。
【0109】
まず、本発明の電子機器の具体例をCCDカメラとした場合について説明する。CCDカメラでは、CCD固体撮像素子を駆動する撮像素子駆動回路を含み、かつ、この駆動回路などを駆動する電源回路を含んでいる。そこで、その電源回路として、本発明の電源装置の第10実施形態や第11実施形態などを使用するようにした。
【0110】
なお、本発明の電子機器は上記のCCDカメラに限定されるものではなく、その他の具体例としては、液晶表示装置や携帯端末などが挙げられる。従って、その具体的な電子機器の電源回路に応じて、本発明の電源装置の各実施形態を選択して使用することができる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、レベルや極性の異なる各種の電圧が必要な場合に、構成素子の部品点数を減少できる。このため、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電源装置の第1実施形態の構成を示す回路図である。
【図2】その第1実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図3】その第1実施形態の動作状態を説明する等価回路である。
【図4】本発明の電源装置の第2実施形態の構成を示す回路図である。
【図5】その第2実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図6】その第2実施形態の動作状態を説明する等価回路である。
【図7】本発明の電源装置の第3実施形態の構成を示す回路図である。
【図8】その第3実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図9】その第3実施形態の動作状態を説明する等価回路である。
【図10】本発明の電源装置の第4実施形態の構成を示す回路図である。
【図11】その第4実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図12】その第4実施形態の動作状態を説明する等価回路である。
【図13】本発明の電源装置の第5実施形態の構成を示す回路図である。
【図14】その第5実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図15】本発明の電源装置の第6実施形態の構成を示す回路図である。
【図16】その第6実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図17】本発明の電源装置の第7実施形態の構成を示す回路図である。
【図18】その第7実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図19】本発明の電源装置の第8実施形態の構成を示す回路図である。
【図20】その第8実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図21】本発明の電源装置の第9実施形態の構成を示す回路図である。
【図22】その第9実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図23】本発明の電源装置の第10実施形態の構成を示す回路図である。
【図24】本発明の電源装置の第11実施形態の構成を示す回路図である。
【図25】従来の正の2倍昇圧回路の回路図である。
【図26】その2倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【図27】従来の正の3倍昇圧回路の回路図である。
【図28】その3倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【図29】従来の正の5倍昇圧回路の回路図である。
【図30】その5倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【図31】従来の負の2倍昇圧回路の回路図である。
【図32】その2倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【図33】従来の負の3倍昇圧回路の回路図である。
【図34】その3倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【符号の説明】
1,1Aは3倍昇圧回路、2,2A,2Bは出力回路、3、4は出力ライン、11は5倍昇圧回路、12は第1出力回路、13は第2出力回路、14は第3出力回路、21,21Aは負の3倍昇圧回路、22,22A,22Bは出力回路、23は入力ライン、24、25は出力ライン、31は第1昇圧回路、32は第2昇圧回路、33は第3昇圧回路、34は反転回路である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャージポンプ方式により所望の電圧を得ることができる電源装置、およびその電源装置を用いた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、チャージポンプ方式による正の2倍昇圧回路としては、例えば図25に示すものが知られている。この2倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜M4と、昇圧用のコンデンサC1と、出力用のコンデンサCOAとを備えている。
このような構成からなる2倍昇圧回路の動作について、図25および図26を参照して説明する。
【0003】
この2倍昇圧回路では、図26に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの2倍の正電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
すなわち、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M4がオンになり、入力電圧VDD(例えば3V)によりコンデンサC1が3Vまで充電され、その充電電圧3VがコンデンサC1の端子電圧C1Pとなる。一方、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M3がオンになり、コンデンサC1の充電電圧に入力電圧VDDが印加されて6Vとなり、その6Vが出力電圧VOAとなる。
【0004】
次に、従来のチャージポンプ方式による正の3倍昇圧回路としては、例えば図27に示すものが知られている。この3倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜7と、昇圧用のコンデンサC1,C2と、出力用のコンデンサCOBとを備えている。
このような構成からなる3倍昇圧回路の動作について、図27および図28を参照して説明する。
【0005】
この3倍昇圧回路では、図27に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
すなわち、期間Bでは、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3VがコンデンサC1の端子電圧C1Pとなる。このとき、コンデンサC2は直前(前回)の期間Aでの充電により充電電圧が6Vになっており、この充電電圧6Vに入力電圧VDDの3Vが加算されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、その電圧9Vが出力電圧VOBとなる。
【0006】
一方、期間Aでは、MOSトランジスタM2,M4,M7がオンになり、入力電圧VDDにコンデンサC1の充電電圧3Vが加算され、コンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなり、これによりコンデンサC2が6Vまで充電される。
次に、従来のチャージポンプ方式による正の5倍昇圧回路としては、例えば図29に示すものが知られている。この5倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜13と、昇圧用のコンデンサC3〜C6と、出力用のコンデンサCODと、を備えている。
【0007】
このような構成からなる5倍昇圧回路の動作について、図29および図30を参照して説明する。
この5倍昇圧回路では、図30に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの5倍の正電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
【0008】
すなわち、期間Bでは、MOSトランジスタM1,M3,M5,M7,M8,M11,M12がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC3が充電され、その充電電圧3VがコンデンサC3の端子電圧C3Pとなる。このとき、コンデンサC4は、直前の期間Aでの充電により充電電圧が6Vになっており、この6Vに入力電圧VDDの3Vが加算されて9Vとなり、この9VによりコンデンサC5が充電される。また、このときには、コンデンサC6は、直前の期間Aでの充電により充電電圧が12Vとなっており、この12Vに入力電圧VDDの3Vが加算されるので、コンデンサC6の端子電圧C6Pが15Vとなり、その15Vが出力電圧VODとなる。
【0009】
一方、期間Aでは、MOSトランジスタM2,M4,M6,M9,M10,M13がオンになる。このため、コンデンサC3は、直前の期間Bでの充電により充電電圧が3Vになっており、この3Vに入力電圧VDDの3Vが加算されて6Vとなり、この6VによりコンデンサC4が充電される。このとき、コンデンサC5は、直前の期間Bでの充電により充電電圧が9Vになっており、この9Vに入力電圧VDDの3Vが加算されて12Vとなり、この12VによりコンデンサC6が充電される。
【0010】
次に、従来のチャージポンプ方式による負の2倍昇圧回路としては、例えば図31に示すものが知られている。この負の2倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜4と、昇圧用のコンデンサC7と、出力用のコンデンサCOEとを備えている。
このような構成からなる負の2倍昇圧回路の動作について、図31および図32を参照して説明する。
【0011】
この負の2倍昇圧回路では、図32に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの2倍の負電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M3がオンになり、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、このときには、コンデンサC7の端子電圧C7Nが0Vとなり、その端子電圧C7Pが+3Vとなる。
【0012】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M4がオンになり、このときには、コンデンサC7の端子電圧C7Pが0Vとなり、その端子電圧C7Nが−3Vとなって、−3Vが出力電圧VOEとなる。従って、入力端子の入力電圧3Vを基準にすると、出力端子の出力電圧は−6Vに相当することになる。
次に、従来のチャージポンプ方式による負の3倍昇圧回路としては、例えば図33に示すものが知られている。この負の3倍昇圧回路は、MOSトランジスタM1〜7と、昇圧用のコンデンサC7,C8と、出力用のコンデンサCOFとを備えている。
【0013】
このような構成からなる負の3倍昇圧回路の動作について、図33および図34を参照して説明する。
この負の3倍昇圧回路では、図34に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する昇圧動作を行う。
【0014】
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M4,M5,M7がオンになり、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、このとき、コンデンサC7は、端子電圧C7Nが0Vとなり、端子電圧C7Pが+3Vとなる。また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC8の充電電圧により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが出力電圧VOFとなる。従って、入力端子の入力電圧3Vを基準にすると、出力端子の出力電圧は−9Vに相当することになる。
【0015】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M3,M6がオンになり、コンデンサC8が充電され、コンデンサC8の端子電圧C8Pが3V、その端子電圧C8Nが−3Vとなる。
以上のように、従来の昇圧回路では、入力電圧に対して2倍、3倍、あるいは5倍の正の昇圧電圧、または2倍あるいは3倍の負の昇圧電圧というように、個別の昇圧電圧しか得ることができない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば入力電圧に対して2倍や3倍の昇圧電圧というように、レベルや極性の異なる各種の電圧を必要とする電源装置を必要とする場合がある。この場合には、例えば、従来の2倍の昇圧回路と3倍の昇圧回路とをそれぞれ独立に用意して単に1つに纏めることが考えられる。
【0017】
しかし、そのように電源装置を構成すると、トランジスタの個数が多くなり、集積回路化する場合にはチップ面積が大きくなるという不具合がある。また、外付けのコンデンサの個数が多くなり、実装面積の増加や制作費用(コスト)が嵩むという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、レベルや極性の異なる各種の電圧が必要な場合に、構成素子の部品点数を減少することができ、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現することができる電源装置を提供することにある。
【0018】
また、本発明の他の目的は、その電源装置を用いた電子機器を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、各発明は、以下のように構成した。
すなわち、第1の発明は、少なくとも2個以上の昇圧用コンデンサを有し、これらの昇圧用コンデンサを用いて入力電圧をn倍に昇圧させ、そのn倍の昇圧電圧を出力するチャージポンプ方式の昇圧回路と、前記2個以上の昇圧用コンデンサのうちの所定の昇圧用コンデンサの所定の端子電圧が前記入力電圧のm倍(n>m)に昇圧されたタイミングで、そのm倍の昇圧電圧を出力する出力回路と、を備えたものである。
【0020】
第2の発明は、第1の発明の電源装置において、前記出力回路は、前記昇圧用コンデンサの端子電圧を前記タイミングで出力させるスイッチングトランジスタと、前記端子電圧により電荷を蓄積するコンデンサと、からなる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明の電源装置において、前記出力回路は、複数の出力回路からなり、その複数の各出力回路は、前記2個以上の昇圧用コンデンサのうちの対応する所定のコンデンサの所定の端子電圧が所定電圧になったタイミングで、その各所定電圧をそれぞれ出力するようになっている。
【0021】
第4の発明は、第1の発明、第2の発明、または第3の発明の電源装置において、前記昇圧回路は、前記入力電圧に基づいてn倍の正または負の昇圧電圧を生成出力する正または負の昇圧回路であり、前記出力電圧は、前記正または負の昇圧回路に応じて前記入力電圧のm倍の正または負の昇圧電圧を出力する正または負の出力回路である。
【0022】
第5の発明は、昇圧用コンデンサを有し、前記昇圧用コンデンサを用いて入力電圧をn倍に昇圧させ、そのn倍の昇圧電圧を出力するチャージポンプ式の第1昇圧回路と、前記第1昇圧回路の出力電圧に前記入力電圧を加算し、前記入力電圧の(n+1)倍の電圧を生成して出力する第2昇圧回路と、前記第1昇圧回路と前記第2昇圧回路の各出力電圧を加算し、前記入力電圧の(n+m)倍(ただし、m=n+1)の電圧を生成して出力する第3昇圧回路と、前記第2昇圧回路または前記第3昇圧回路のいずれかの出力電圧の極性を反転する反転回路と、を備えている。
【0023】
第6の発明は、電源回路を含み、かつ前記電源回路により駆動される駆動部を含む電子機器において、前記電源回路は、第1の発明乃至第5の発明のうちのいずれかの電源装置からなる。
第7の発明は、第6の発明の電子機器において、前記電子機器は、CCDカメラまたは液晶表示装置である。
【0024】
このような構成からなる本発明によれば、レベルや極性の異なる各種の電圧が必要な場合に、構成素子の部品点数を減少できる。このため、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明の電源装置の第1実施形態の構成について、図1を参照しながら説明する。
この第1実施形態は、入力電圧の3倍の正の昇圧電圧を生成出力するチャージポンプ方式の3倍昇圧回路1と、この3倍昇圧回路1を構成するコンデンサC1の端子電圧が入力電圧の2倍に昇圧されたタイミングでその昇圧電圧を安定的に出力する出力回路2とを備え、入力電圧に対して2倍と3倍の昇圧電圧をそれぞれ同時に出力できるようにしたものである。
【0026】
3倍昇圧回路1は、図1に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM1〜M7と、昇圧用のコンデンサC1,C2と、出力用のコンデンサCOBとを備えている。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM1〜M5が、出力ライン3とグランドとの間に直列に接続されている。MOSトランジスタM3,M4の共通接続部に、入力電圧VDDが印加されるようになっている。MOSトランジスタM3,M4の共通接続部とグランドとの間に、MOSトランジスタM6,M7が直列に接続されている。
【0027】
MOSトランジスタM2,M3の共通接続部とMOSトランジスタM4,M5の共通接続部とに、コンデンサC1の両端が接続されている。MOSトランジスタM1,M2の共通接続部とMOSトランジスタM6,M7の共通接続部とに、コンデンサC2の両端が接続されている。コンデンサCOBは、その一端が出力ライン3に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0028】
MOSトランジスタM1〜M7のゲートには、オンオフ制御をするための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。なお、MOSトランジスタM1〜M4,M6はP型からなり、MOSトランジスタM5,M7はN型からなる。
出力回路2は、図1に示すように、コンデンサC1の正側の端子と接続する出力ライン4と、この出力ライン4の途中に設けたスイッチング用のP型のMOSトランジスタM8と、出力ライン4とグランドとの間に接続されて電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOAと、を備えている。
【0029】
MOSトランジスタM8は、コンデンサC1の端子電圧C1Pが入力電圧VDDの2倍の電圧(この例では6V)になるタイミングで、オン動作をするようになっている。このために、MOSトランジスタM8のゲートには、そのような動作をするように所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。
【0030】
次に、このような構成からなる第1実施形態の動作例について、図1〜図3を参照して説明する。
この第1実施形態では、図2に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路2は入力電圧VDDの2倍の正電圧を出力し、3倍昇圧回路1は入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する動作を行う。また、期間Aのときの等価回路を図3(A)に示し、期間Bのときの等価回路を図3(B)に示す。
【0031】
まず、期間Bでは、図3(B)に示すように、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3VがコンデンサC1の端子電圧C1Pとなる。このとき、コンデンサC2は、直前の期間Aでの充電電圧が6Vであり、この6Vに入力電圧VDDの3Vが加算(印加)されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、この9Vが3倍昇圧回路1の出力電圧VOBとなる。
【0032】
一方、期間Aでは、図3(A)に示すように、MOSトランジスタM2,M4,M7,M8がオンになる。このとき、コンデンサC1は、直前の期間Bでの充電電圧が3Vであり、この3Vに入力電圧VDDの3Vが加算されてコンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなる。この6VによりコンデンサC2が充電され、コンデンサC2の端子電圧C2Pは6Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、そのコンデンサC1の端子電圧C1Pの6Vが、出力回路2の出力電圧VOAとなる。
【0033】
以上説明したように、第1実施形態によれば、入力電圧VDDの2倍と3倍の各昇圧電圧を同時に得るために、3倍昇圧回路1と、出力回路2とを備えるようにしたので、図25に示す従来の2倍昇圧回路と図27に示す従来の3倍昇圧回路とを独立に構成して単に1つにまとめた場合に比べて、構成素子の部品点数を大幅に減少できる。このため、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【0034】
次に、本発明の電源装置の第2実施形態の構成について、図4を参照して説明する。
この第2実施形態は、図1に示す第1実施形態を基本にし、図1に示す出力回路2を、図4に示す出力回路2Aに置き換えるようにしたものである。
すなわち、出力回路2Aは、図1に示す出力回路2とその構成要素が同一であるが、出力ライン4の接続先をコンデンサC1の正側の端子からコンデンサC2の正側の出力端子に置き換えるようにした。
【0035】
また、MOSトランジスタM8は、コンデンサC2の端子電圧C2Pが入力電圧VDDの2倍の電圧(この例では6V)になるタイミングで、オン動作をするようにした。
ここで、第2実施形態の3倍昇圧回路1の構成は、図1に示す3倍昇圧回路1の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
【0036】
次に、このような構成からなる第2実施形態の動作例について、図4〜図6を参照して説明する。
この第2実施形態では、図5に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路2Aは入力電圧VDDの2倍の正電圧を出力し、3倍昇圧回路1は入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する動作を行う。また、期間Aのときの等価回路を図6(A)に示し、期間Bのときの等価回路を図6(B)に示す。
【0037】
まず、期間Bでは、図6(B)に示すように、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになり、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3Vが端子電圧C1Pとなる。このとき、コンデンサC2は、直前の期間Aでの充電により充電電圧が6Vであり、この6Vに入力電圧VDDの3Vが加算されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、この9Vが3倍昇圧回路1の出力電圧VOBとなる。
【0038】
一方、期間Aでは、図6(A)に示すように、MOSトランジスタM2,M4,M7,M8がオンになる。このとき、コンデンサC1は、直前の期間Bでの充電電圧が3Vであり、この3Vに入力電圧VDDの3Vが加算されてコンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなる。この6VによりコンデンサC2が充電され、コンデンサC2の端子電圧C2Pは6Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、そのコンデンサC2の端子電圧C2Pの6Vが、出力回路2Aの出力電圧VOAとなる。
【0039】
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第3実施形態の構成について、図7を参照して説明する。
この第3実施形態は、図1に示す第1実施形態を基本にし、図1に示す出力回路2を、図7に示す出力回路2Bに置き換えるようにしたものである。
【0040】
すなわち、出力回路2Bは、3倍昇圧回路1の内部に配置させたスイッチング用のP型のMOSトランジスタM8と、そのMOSトランジスタM8を介してコンデンサC1の正側の端子と接続する出力ライン4と、その出力ライン4とグランドとの間に接続させた出力用のコンデンサCOAとを備えている。
MOSトランジスタM8は、図7に示すように、3倍昇圧回路1を構成するMOSトランジスタM2とMOSトランジスタM3の間に介在されている。
【0041】
また、MOSトランジスタM8は、コンデンサC1の端子電圧C1Pが入力電圧VDDの2倍の電圧(この例では6V)になるタイミングで、オン動作をするようになっている。このために、MOSトランジスタM8のゲートには、そのような動作をするように所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。
【0042】
なお、第3実施形態の3倍昇圧回路1の構成は、図1に示す3倍昇圧回路1の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
次に、このような構成からなる第3実施形態の動作例について、図7〜図9を参照して説明する。
【0043】
この第3実施形態では、図8に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路2Bからは入力電圧VDDの2倍の正電圧を出力し、3倍昇圧回路1からは入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する動作を行う。また、期間Aのときの等価回路を図9(A)に示し、期間Bのときの等価回路を図9(B)に示す。
【0044】
まず、期間Bでは、図9(B)に示すように、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになり、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3Vが端子電圧C1Pとなる。このとき、直前の期間AでのコンデンサC2の充電電圧6Vに入力電圧VDDの3Vが印加されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、その9Vが3倍昇圧回路1の出力電圧VOBとなる。
【0045】
一方、期間Aでは、図9(A)に示すように、MOSトランジスタM2,M4,M7,M8がオンになり、直前の期間BでのコンデンサC1の充電電圧に入力電圧VDDが印加されてコンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなり、その端子電圧C1PによりコンデンサC2が充電され、コンデンサC2の端子電圧C2Pは6Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、そのコンデンサC1の端子電圧C1Pの6Vが、出力回路2Bの出力電圧VOAとなる。
【0046】
以上説明したように、第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第4実施形態の構成について、図10を参照して説明する。
この第4実施形態は、図7に示す第3実施形態の3倍昇圧回路1を、図10に示す3倍昇圧回路1Aに置き換えるようにしたものである。
【0047】
すなわち、3倍昇圧回路1Aは、図7に示す3倍昇圧回路1とその構成が同一であるが、MOSトランジスタM1〜M7のオンオフ制御の期間を後述のように行うようにしたものである。このため、MOSトランジスタM1〜M7のゲートには、後述のようにオンオフする制御信号を制御回路(図示せず)から印加するようにしている。
【0048】
なお、第4実施形態の出力回路2Bの構成は、図7に示す出力回路2Bの構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
次に、このような構成からなる第4実施形態の動作例について、図10〜図12を参照して説明する。
【0049】
この第4実施形態では、図11に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路2Bは入力電圧VDDの2倍の正電圧を出力し、3倍昇圧回路1Aは入力電圧VDDの3倍の正電圧を生成出力する動作を行う。また、期間Aのときの等価回路を図12(A)に示し、期間Bのときの等価回路を図12(B)に示す。
【0050】
まず、期間Bでは、図12(B)に示すように、MOSトランジスタM2,M3,M5,M7がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC1が充電され、その充電電圧3Vが端子電圧C1Pとなる。このとき、直前の期間Aでの出力コンデンサCOAの充電により、すなわち出力回路2Bの出力電圧VOAは6Vであり、これによりコンデンサC2が充電され、コンデンサC2の端子電圧C2Pは6Vとなる。
【0051】
一方、期間Aでは、図12(A)に示すように、MOSトランジスタM1,M8,M4,M6がオンになり、直前の期間BでのコンデンサC1の充電電圧に入力電圧VDDが印加されてコンデンサC1の端子電圧C1Pが6Vとなり、その端子電圧C1Pにより出力コンデンサCOAが充電される。
また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC2の充電電圧6Vに入力電圧VDDの3Vが印加されるので、コンデンサC2の端子電圧C2Pが9Vとなり、その9Vが3倍昇圧回路1Aの出力電圧VOBとなる。
【0052】
以上説明したように、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第5実施形態の構成について、図13を参照して説明する。
この5実施形態は、入力電圧VDDの5倍の正の昇圧電圧を生成出力するチャージポンプ方式の5倍昇圧回路11と、この5倍昇圧回路11を構成するコンデンサC3,C4,C5の各端子電圧を入力電圧VDDの2倍、3倍、および4倍の正電圧として安定的に出力する第1〜第3出力回路12、13、14とを備え、入力電圧VDDに対して2倍、3倍、4倍、および5倍の昇圧電圧をそれぞれ同時に出力できるようにしたものである。
【0053】
5倍昇圧回路11は、図13に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM1〜M13と、昇圧用のコンデンサC3,C4,C5,C6と、出力用のコンデンサCODとを備えている。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM1〜M7が、出力ライン15とグランドとの間に直列に接続されている。MOSトランジスタM5,M6の共通接続部に、入力電圧VDDが印加されるようになっている。MOSトランジスタM5,M6の共通接続部とグランドとに、MOSトランジスタM8,M9を直列接続した直列回路と、MOSトランジスタM10,M11を直列接続した直列回路と、MOSトランジスタM12,M13を直列接続した直列回路とが、並列に接続されている。
【0054】
MOSトランジスタM4,M5の共通接続部とMOSトランジスタM6,M7の共通接続部とに、コンデンサC3の両端が接続されている。MOSトランジスタM3,M4の共通接続部とMOSトランジスタM8,M9の共通接続部とに、コンデンサC4の両端が接続されている。MOSトランジスタM2,M3の共通接続部とMOSトランジスタM10,M11の共通接続部とに、コンデンサC5の両端が接続されている。MOSトランジスタM1,M2の共通接続部とMOSトランジスタM12,M13の共通接続部とに、コンデンサC6の両端が接続されている。出力ライン15とグランドとの間に、コンデンサCODが接続されている。
【0055】
MOSトランジスタM1〜M13の各ゲートには、MOSトランジスタM1〜M13をオンオフ制御をするための所定の制御信号が、制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。なお、MOSトランジスタM1〜M6,M8,M10,M12はP型からなり、MOSトランジスタM7,M9,M11,M13はN型からなる。
【0056】
第1出力回路12は、図13に示すように、コンデンサC3の正側の端子と接続する出力ライン16と、この出力ライン16の途中に設けたスイッチング用のP型のMOSトランジスタM16と、出力ライン16とグランドとの間に接続され電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOAと、を備えている。
第2出力回路13は、図13に示すように、コンデンサC4の正側の端子と接続する出力ライン17と、この出力ライン17の途中に設けたMOSトランジスタM15と、出力ライン17とグランドとの間に接続される出力用のコンデンサCOBと、を備えている。
【0057】
第3出力回路14は、図13に示すように、コンデンサC5の正側の端子と接続する出力ライン18と、この出力ライン18の途中に設けたMOSトランジスタM14と、出力ライン18とグランドとの間に接続される出力用のコンデンサCOCと、を備えている。
ここで、MOSトランジスタM14,M15,M16のゲートには、それらをオンオフ制御するための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。
【0058】
次に、このような構成からなる第5実施形態の動作例について、図13および図14を参照して説明する。
この第5実施形態では、図14に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路12、13、14は入力電圧VDDの2倍、3倍、および4倍の正電圧をそれぞれ出力し、5倍昇圧回路11は入力電圧VDDの5倍の正電圧を生成出力する動作を行う。
【0059】
まず、期間Bでは、MOSトランジスタM1,M3,M5,M7,M8,M11,M12がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC3が充電され、その充電電圧3VがコンデンサC3の端子電圧C3Pとなる。このとき、直前の期間AでのコンデンサC4の充電電圧6Vに入力電圧VDDの3Vが印加されるので、コンデンサC4の端子電圧C4Pは9Vとなり、その端子電圧C4PによりコンデンサC5が充電され、その充電電圧9VがコンデンサC5の端子電圧C5Pとなる。
【0060】
また、このときには、MOSトランジスタM15はオン状態にあるので、コンデンサC4の端子電圧C4Pの9Vの電圧が第2出力回路13の出力電圧VOBとなる。さらに、このときには、直前の期間AでのコンデンサC6の充電電圧12Vに入力電圧VDDの3Vが印加されるので、コンデンサC6の端子電圧C6Pが15Vとなり、その15Vが5倍昇圧回路11の出力電圧VODとなる。
【0061】
一方、期間Aでは、MOSトランジスタM2,M4,M6,M9,M10,M13がオンになる。このため、直前の期間BでのコンデンサC3の充電電圧3Vに入力電圧VDDの3Vが印加されてコンデンサC3の端子電圧C3Pが6Vとなり、その端子電圧C3PによりコンデンサC4が充電され、その充電電圧6VがコンデンサC4の端子電圧C4Pとなる。このときには、MOSトランジスタM16はオン状態にあるので、コンデンサC3の端子電圧C3Pの6Vの電圧が第1出力回路12の出力電圧VOAとなる。
【0062】
また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC5の充電電圧9Vに入力電圧VDDの3Vが印加されて、コンデンサC5の端子電圧C5Pが12Vとなり、その端子電圧C5PによりコンデンサC6が充電され、その充電電圧12VがコンデンサC6の端子電圧C6Pとなる。さらに、このときには、MOSトランジスタM14はオン状態にあるので、コンデンサC5の端子電圧C5Pの12Vの電圧が第3出力回路14の出力電圧VOCとなる。
【0063】
以上説明したように、第5実施形態では、入力電圧VDDの2倍、3倍、4倍、および5倍の各昇圧電圧を同時に得るために、5倍昇圧回路11と、出力回路12〜14とを備えるだけで良い。このため、図25に示す2倍昇圧回路、図27に示す3倍昇圧回路、4倍昇圧回路(図示せず)、および図29に示す5倍昇圧回路をそれぞれ独立に構成して1つのまとめた場合に比べて、構成素子の部品点数を大幅に減少できる。従って、集積回路化の際のチップ面積の大幅な減少、実装面積の大幅な減少、および制作コストの大幅な抑制を実現できる。
【0064】
次に、本発明の電源装置の第6実施形態の構成について、図15を参照して説明する。
この6実施形態は、入力電圧の3倍の負の昇圧電圧を生成出力するチャージポンプ方式の負の3倍昇圧回路21と、この負の3倍昇圧回路21を構成するコンデンサC7の端子電圧が入力電圧の−2倍になったタイミングでその電圧を安定的に出力する出力回路22とを備え、入力電圧に対して2倍と3倍の負の昇圧電圧をそれぞれ同時に出力できるようにしたものである。
【0065】
負の3倍昇圧回路21は、図15に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM1〜M7と、昇圧用のコンデンサC7,C8と、出力用のコンデンサCOFとを備えている。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM1,M2,M5,M6,M7が、入力ライン23と出力ライン24との間に直列に接続されている。入力ライン23には、入力電圧VDDが印加されるようになっている。MOSトランジスタM2,M5の共通接続部は、グランドに接続されている。入力ライン23とグランドとの間に、MOSトランジスタM3,M4が直列に接続されている。
【0066】
MOSトランジスタM1,M2の共通接続部とMOSトランジスタM5,M6の共通接続部とに、コンデンサC7の両端が接続されている。MOSトランジスタM3,M4の共通接続部とMOSトランジスタM6,M7の共通接続部とに、コンデンサC8の両端が接続されている。出力ライン24は、コンデンサCOFを介してグランドに接続されている。
【0067】
MOSトランジスタM1〜M7の各ゲートには、それらをオンオフ制御をするための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。なお、MOSトランジスタM1,M3はP型からなり、MOSトランジスタM2,M4,M5〜M7はN型からなる。
出力回路22は、図15に示すように、コンデンサC7の負側の端子と接続する出力ライン25と、この出力ライン25の途中に設けたスイッチング用のN型のMOSトランジスタM8と、出力ライン25とグランドとの間に接続され電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOEと、を備えている。
【0068】
MOSトランジスタM8は、コンデンサC7の端子電圧C7Nが入力電圧VDDの−2倍の電圧(この例では−3V)になるタイミングで、オン動作をするようになっている。このために、MOSトランジスタM8のゲートには、そのような動作をするように所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。
【0069】
次に、このような構成からなる第6実施形態の動作例について、図15および図16を参照して説明する。
この第6実施形態では、図16に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路22は入力電圧VDDの2倍の負電圧を出力し、負の3倍昇圧回路21は入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する動作を行う。
【0070】
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M4,M5,M7がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、コンデンサC7の端子電圧C7Nが0Vとなり、その端子電圧C7Pが+3Vとなる。また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC8の充電により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが負の3倍昇圧回路21の出力電圧VOFとなる。従って、入力端子の入力電圧3Vを基準にすると、その出力電圧VOFは入力電圧の−3倍の−9Vに相当することになる。
【0071】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M3,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDにより、コンデンサC8が充電され、コンデンサC8の端子電圧C8Pが3V、その端子電圧C8Nが−3Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、コンデンサC7の端子電圧C7Nの−3Vの電圧が出力回路22の出力電圧VOEとなる。従って、入力端子の入力電圧3Vを基準にすると、その出力電圧VOEは入力電圧の−2倍の−6Vに相当することになる。
【0072】
以上説明したように、第6実施形態によれば、入力電圧VDDの2倍と3倍の負の各昇圧電圧を同時に得るために、負の3倍昇圧回路21と、出力回路22とを備えるようにしたので、図31に示す負の2倍昇圧回路と図33に示す負の3倍昇圧回路とを独立に構成して1つにまとめた場合に比べて、構成素子の部品点数を減少できる。このため、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【0073】
次に、本発明の電源装置の第7実施形態の構成について、図17を参照して説明する。
この第7実施形態は、図15に示す第6実施形態を基本にし、図15に示す出力回路22を、図17に示す出力回路22Aに置き換えたものである。
すなわち、出力回路22Aは、図15に示す出力回路22とその構成要素が同一であるが、出力ライン25の接続先をコンデンサC7の負側の端子からコンデンサC8の負側の出力端子に置き換えるようにした。
【0074】
また、MOSトランジスタM8は、コンデンサC8の端子電圧C8Nが入力電圧VDDの−2倍の電圧(この例では−3V)になるタイミングで、オン動作をするようにした。
ここで、第7実施形態の負の3倍昇圧回路21の構成は、図15に示す負の3倍昇圧回路21の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
【0075】
次に、このような構成からなる第7実施形態の動作例について、図17および図18を参照して説明する。
この第7実施形態では、図18に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路22Aは入力電圧VDDの2倍の負電圧を出力し、負の3倍昇圧回路21は入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する動作を行う。
【0076】
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M4,M5,M7がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、このとき、コンデンサC7の端子電圧C7Nが0Vとなり、その端子電圧C7Pが+3Vとなる。また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC8の充電により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが負の3倍昇圧回路21の出力電圧VOFとなる。
【0077】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M3,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC8が充電され、コンデンサC8の端子電圧C8Pが3V、その端子電圧C8Nが−3Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、コンデンサC8の端子電圧C8Nの−3Vの電圧が出力回路22Aの出力電圧VOEとなる。
【0078】
以上説明したように、第7実施形態によれば、第6実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第8実施形態の構成について、図19を参照して説明する。
この第8実施形態は、図15に示す第6実施形態を基本にし、図15に示す出力回路22を、図19に示す出力回路22Bに置き換えたものである。
【0079】
すなわち、出力回路22Bは、負の3倍昇圧回路21の内部に配置させたスイッチング用のN型のMOSトランジスタM8と、このMOSトランジスタM8を介してコンデンサC7の負側の端子と接続する出力ライン25と、この出力ライン25とグランドとの間に接続させて電荷を蓄積する出力用のコンデンサCOEとを備えている。
【0080】
MOSトランジスタM8は、図19に示すように、負の3倍昇圧回路21を構成するMOSトランジスタM5とMOSトランジスタM6の間に介在されている。また、MOSトランジスタM8は、コンデンサC7の端子電圧C7Nが入力電圧VDDの−2倍の電圧(この例では−3V)になるタイミングで、オン動作をするようにした。
【0081】
ここで、第8実施形態の負の3倍昇圧回路21の構成は、図15に示す負の3倍昇圧回路21の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
次に、このような構成からなる第8実施形態の動作例について、図19および図20を参照して説明する。
【0082】
この第8実施形態では、図20に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路22Bからは入力電圧VDDの2倍の負電圧を出力し、負の3倍昇圧回路21からは入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する動作を行う。
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M4,M5,M7がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC7が充電され、コンデンサC7の端子電圧C7Nが0Vとなり、その端子電圧C7Pが+3Vとなる。また、このときには、直前の期間BでのコンデンサC8の充電により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが負の3倍昇圧回路21の出力電圧VOFとなる。
【0083】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M3,M6,M8がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC8が充電され、コンデンサC8の端子電圧C8Pが3V、その端子電圧C8Nが−3Vとなる。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、コンデンサC7の端子電圧C7Nの−3Vの電圧が、出力回路22Bの出力電圧VOEとなる。
【0084】
以上説明したように、第8実施形態によれば、第6実施形態と同様の効果が実現できる。
次に、本発明の電源装置の第9実施形態の構成について、図21を参照して説明する。
この第9実施形態は、図19に示す第8実施形態の負の3倍昇圧回路21を、図21に示す負の3倍昇圧回路21Aに置き換えたものである。
【0085】
すなわち、負の3倍昇圧回路21Aは、図19に示す負の3倍昇圧回路21とその構成が同一であるが、MOSトランジスタM1〜M7のオンオフ制御のタイミングを後述のように行うようにしたものである。このため、MOSトランジスタM1〜M7のゲートには、後述のようにそれらをオンオフする制御信号を制御回路(図示せず)から印加するようにしている。
【0086】
なお、第9実施形態の出力回路22Bの構成は、図19に示す出力回路22Bの構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。
次に、このような構成からなる第9実施形態の動作例について、図21および図22を参照して説明する。
【0087】
この第9実施形態では、図22に示すように、期間Aと期間Bの動作を交互に繰り返すことにより、出力回路22Bは入力電圧VDDの2倍の負電圧を出力し、負の3倍昇圧回路21Aは入力電圧VDDの3倍の負電圧を生成出力する動作を行う。
すなわち、期間Aでは、MOSトランジスタM1,M3,M5,M6がオンになる。このため、入力電圧VDDによりコンデンサC7,C8,COEがそれぞれ充電される。この結果、コンデンサC7は、端子電圧C7Nが0V、端子電圧C7Pが+3Vとなり、コンデンサC8は、端子電圧C8Nが−3V、端子電圧C8Pが+3Vとなる。
【0088】
一方、期間Bでは、MOSトランジスタM2,M4,M8,M7がオンになる。このため、直前の期間BでのコンデンサC8の充電により、コンデンサC8の端子電圧C8Pが0V、その端子電圧C8Nが−6Vとなり、この−6Vが負の3倍昇圧回路21Aの出力電圧VOFとなる。
また、このときには、直前の期間AでのコンデンサC7の充電電圧が、すなわちコンデンサC7の端子電圧C7Nの−3Vが、出力回路22Bの出力電圧VOEとして出力される。また、このときには、MOSトランジスタM8がオン状態にあるので、コンデンサC7の端子電圧C7Nの−3Vの電圧が,出力回路22Bの出力電圧VOEとなる。
【0089】
以上説明したように、第9実施形態によれば、第6実施形態と同様の効果を実現できる。
次に、本発明の電源装置の第10実施形態の構成について、図23を参照して説明する。
この第10実施形態は、入力電圧VDDの2倍の正電圧を生成出力する第1昇圧回路31と、この第1昇圧回路31の出力電圧に入力電圧VDDを加算して3倍の正電圧を生成出力する第2昇圧回路32と、第1昇圧回路31の出力電圧と第2昇圧回路32の出力電圧とを加算して入力電圧VDDの5倍の正電圧を生成出力する第3昇圧回路33と、第2昇圧回路の出力電圧を負電圧に極性を反転する反転回路34と、を備えている。
【0090】
この第10実施形態の各部の機能を一般化すると、以下のようになる。
すなわち、第1昇圧回路31は、入力電圧VDDのn倍の正電圧を生成出力するものである。この例では、n=2の場合である。
第2昇圧回路32は、第1昇圧回路31の出力電圧(n×VDD)に入力電圧VDDを加算し、入力電圧VDDの(n+1)倍の正電圧を生成出力するものである。ここで(n+1)=mとおくと、この例ではm=3の場合である。
【0091】
第3昇圧回路33は、第1昇圧回路31の出力電圧と第2昇圧回路32の出力電圧とを加算し、入力電圧VDDの(n+m)倍の正電圧を生成出力するものである。この例では、(n+m)=5の場合である。
反転回路34は、第1昇圧回路31、第2昇圧回路32、または第3昇圧回路33のいずれかの正の出力電圧を、負の出力電圧に反転する回路である。この例では、第2昇圧回路32の出力電圧を負電圧に反転させるようにしている。
【0092】
次に、各部の詳細について説明すると、第1昇圧回路31は、図23に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM1〜M4と、昇圧用のコンデンサC11と、出力用のコンデンサC13とを備えている。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM1〜M4は、自己の出力ライン35とグランドとの間に直列に接続されている。MOSトランジスタM2,M3の共通接続部には、入力電圧VDDが印加されるようになっている。コンデンサC11の両端は、MOSトランジスタM1,M2の共通接続部とMOSトランジスタM3,M4の共通接続部とに接続されている。出力用のコンデンサC13は、その一端が自己の出力ライン35に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0093】
MOSトランジスタM1〜M4の各ゲートには、それらをオンオフ制御をするための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。MOSトランジスタM1〜M3はP型からなり、MOSトランジスタM4はN型からなる。
第2昇圧回路32は、図23に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM5〜M8と、昇圧用のコンデンサC12と、出力用のコンデンサC16とを備えている。
【0094】
さらに詳述すると、MOSトランジスタM5、M6が、自己の出力ライン36と第1昇圧回路31の出力ライン35との間に直列に接続されている。MOSトランジスタM7、M8が、MOSトランジスタM2,M3の共通接続部とグランドとの間に直列に接続されている。コンデンサC12の両端は、MOSトランジスタM5,M6の共通接続部とMOSトランジスタM7,M8の共通接続部とに接続されている。コンデンサC16は、その一端が自己の出力ライン36に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0095】
MOSトランジスタM5〜M8の各ゲートには、それらをオンオフ制御をするための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。MOSトランジスタM5〜M7はP型からなり、MOSトランジスタM8はN型からなる。
第3昇圧回路33は、図23に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM9〜M12と、昇圧用のコンデンサC14と、出力用のコンデンサC15とを備えている。
【0096】
さらに詳述すると、MOSトランジスタM9、M10が、自己の出力ライン37と第2昇圧回路32の出力ライン36との間に直列に接続されている。MOSトランジスタM11、M12が、第1昇圧回路31の出力ライン35とグランドとの間に直列に接続されている。コンデンサC14の両端は、MOSトランジスタM9,M10の共通接続部とMOSトランジスタM11,M12の共通接続部とに接続されている。出力用のコンデンサC15は、その一端が自己の出力ライン37に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0097】
MOSトランジスタM9〜M12の各ゲートには、それらをオンオフ制御するための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。MOSトランジスタM9〜M11はP型からなり、MOSトランジスタM12はN型からなる。
反転回路34は、図23に示すように、スイッチング用のMOSトランジスタM13〜M16と、昇圧用のコンデンサC17と、出力用のコンデンサC18とを備えている。
【0098】
さらに詳述すると、MOSトランジスタM13〜M16が、第2昇圧回路32の出力ライン36と自己の出力ライン38との間に直列に接続されている。MOSトランジスタM14、M15の共通接続部が、グランドに接続されている。コンデンサC17の両端は、MOSトランジスタM13,M14の共通接続部とMOSトランジスタM15,M16の共通接続部とに接続されている。出力用のコンデンサC18は、その一端が自己の出力ライン38に接続され、その他端がグランドに接続されている。
【0099】
MOSトランジスタM13〜M16の各ゲートには、それらをオンオフ制御するための所定の制御信号が制御回路(図示せず)から供給されるようになっている。MOSトランジスタM13はP型からなり、MOSトランジスタM14〜M16はN型からなる。
次に、このような構成からなる第10実施形態の動作例について、図23を参照して説明する。
【0100】
この第10実施形態では、後述する第1動作モードと第2動作モードを交互に繰り返すことにより、第1昇圧回路31、第2昇圧回路32、第3昇圧回路33、および反転回路34が所定の電圧を生成出力する動作を行う。
すなわち、第1動作モードでは、MOSトランジスタM2,M4,M5,M7,M9,M11,M13,M15がオンになる。このため、第1昇圧回路31のコンデンサC11は、入力電圧VDD(例えば3V)により3Vに充電される。また、このときには、第2昇圧回路32のコンデンサC12は、直前の第2動作モードの充電によりその充電電圧は6Vになっており、この充電電圧6Vに入力電圧3Vが加算(印加)され、その加算された9Vの電圧が第2昇圧回路32の出力電圧となる。
【0101】
このとき、その第2昇圧回路32の出力電圧により、反転回路34のコンデンサC17が充電される。さらに、第1動作モードでは、第3昇圧回路33のコンデンサ13は、直前の第2動作モードの充電によりその充電電圧が9Vとなっており、この充電電圧9Vに第1昇圧回路31の出力電圧6Vが加算され、その加算された15Vが第3昇圧回路33の出力電圧となる。
【0102】
一方、第2動作モードでは、MOSトランジスタM1,M3,M6,M8,M10,M12,M14,M16がオンになる。このとき、第1昇圧回路31のコンデンサ11は、直前の第1動作モードの充電によりその充電電圧が3Vとなっており、この充電電圧3Vに入力電圧3Vが加算され、その加算された6Vが第1昇圧回路31の出力電圧となる。このとき、その6Vの電圧により、第2昇圧回路32のコンデンサC12が充電され、充電電圧が6Vとなる。
【0103】
また、第2動作モードでは、第3昇圧回路33のコンデンサC14が、第2昇圧回路32の出力電圧により充電される。さらに、第2動作モードでは、反転回路34のコンデンサC17の極性が反転するので、反転回路34からは−9Vの電圧が出力される。
ここで、第1昇圧回路31の入力電圧VDDが3Vとし、この入力電圧VDDを基準に考えると、反転回路34の出力電圧−9Vは、入力電圧VDDを4倍した負の電圧に相当する。
【0104】
以上説明したように、第10実施形態によれば、入力電圧VDDの2倍と5倍の正の電圧と、入力電圧VDDの4倍の負の電圧を同時に得るために、上記のように構成するようにした。このため、図25に示す正の2倍昇圧回路、図29に示す正の5倍昇圧回路、および図33に示す負の4倍昇圧回路を独立に構成して1つにまとめた場合に比べて、構成素子の部品点数を大幅に減少できる。従って、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【0105】
次に、本発明の電源装置の第11実施形態の構成について、図24を参照して説明する。
この第11実施形態は、図23に示す第11実施形態を基本にし、図23に示す第1昇圧回路31を、図24に示す第1昇圧回路31Aに置き換えたものである。
【0106】
すなわち、第1昇圧回路31Aは、図23に示す第1昇圧回路31にスイッチング用のMOSトランジスタM17〜M20と、昇圧用のコンデンサC19とを追加するようにしたものである。
さらに詳述すると、MOSトランジスタM17〜M20が、自己の出力ライン35とグランドとの間に直列に接続されている。MOSトランジスタM18,M19の共通接続部には、入力電圧VDDが供給されるようになっている。コンデンサC19の両端は、MOSトランジスタM17,M18の共通接続部とMOSトランジスタM19,M20の共通接続部とに接続されている。
【0107】
MOSトランジスタM17〜M20は、上記の第1動作モードの場合にMOSトランジスタM17,M19がオンし、上記の第2動作モードの場合にMOSトランジスタM18,M20がオンするようになっている。MOSトランジスタM17〜M19はP型からなり、MOSトランジスタM20はN型からなる。
なお、第11実施形態の他の部分の構成は、図23の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付してその構成の説明は省略する。また、MOSトランジスタM1〜M16がオンオフするタイミングも、図23に示すMOSトランジスタM1〜M16と同様である。
【0108】
このような構成からなる第11実施形態の動作は、第1昇圧回路31AのMOSトランジスタM17〜M20の動作を除けば、上記の第10実施形態と同様であるので、その動作説明は省略する。
以上説明した本発明の電源装置の各実施形態は、入力電圧を昇圧することにより2以上の出力電圧を得ることができるものである。このため、上記の各実施形態は、本発明の電子機器に適用できるので、その適用例について説明する。
【0109】
まず、本発明の電子機器の具体例をCCDカメラとした場合について説明する。CCDカメラでは、CCD固体撮像素子を駆動する撮像素子駆動回路を含み、かつ、この駆動回路などを駆動する電源回路を含んでいる。そこで、その電源回路として、本発明の電源装置の第10実施形態や第11実施形態などを使用するようにした。
【0110】
なお、本発明の電子機器は上記のCCDカメラに限定されるものではなく、その他の具体例としては、液晶表示装置や携帯端末などが挙げられる。従って、その具体的な電子機器の電源回路に応じて、本発明の電源装置の各実施形態を選択して使用することができる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、レベルや極性の異なる各種の電圧が必要な場合に、構成素子の部品点数を減少できる。このため、集積回路化の際のチップ面積の減少、実装面積の減少、および制作コストの抑制を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電源装置の第1実施形態の構成を示す回路図である。
【図2】その第1実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図3】その第1実施形態の動作状態を説明する等価回路である。
【図4】本発明の電源装置の第2実施形態の構成を示す回路図である。
【図5】その第2実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図6】その第2実施形態の動作状態を説明する等価回路である。
【図7】本発明の電源装置の第3実施形態の構成を示す回路図である。
【図8】その第3実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図9】その第3実施形態の動作状態を説明する等価回路である。
【図10】本発明の電源装置の第4実施形態の構成を示す回路図である。
【図11】その第4実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図12】その第4実施形態の動作状態を説明する等価回路である。
【図13】本発明の電源装置の第5実施形態の構成を示す回路図である。
【図14】その第5実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図15】本発明の電源装置の第6実施形態の構成を示す回路図である。
【図16】その第6実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図17】本発明の電源装置の第7実施形態の構成を示す回路図である。
【図18】その第7実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図19】本発明の電源装置の第8実施形態の構成を示す回路図である。
【図20】その第8実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図21】本発明の電源装置の第9実施形態の構成を示す回路図である。
【図22】その第9実施形態の各部の波形を示す波形図である。
【図23】本発明の電源装置の第10実施形態の構成を示す回路図である。
【図24】本発明の電源装置の第11実施形態の構成を示す回路図である。
【図25】従来の正の2倍昇圧回路の回路図である。
【図26】その2倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【図27】従来の正の3倍昇圧回路の回路図である。
【図28】その3倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【図29】従来の正の5倍昇圧回路の回路図である。
【図30】その5倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【図31】従来の負の2倍昇圧回路の回路図である。
【図32】その2倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【図33】従来の負の3倍昇圧回路の回路図である。
【図34】その3倍昇圧回路の各部の波形を示す波形図である。
【符号の説明】
1,1Aは3倍昇圧回路、2,2A,2Bは出力回路、3、4は出力ライン、11は5倍昇圧回路、12は第1出力回路、13は第2出力回路、14は第3出力回路、21,21Aは負の3倍昇圧回路、22,22A,22Bは出力回路、23は入力ライン、24、25は出力ライン、31は第1昇圧回路、32は第2昇圧回路、33は第3昇圧回路、34は反転回路である。
Claims (7)
- 少なくとも2個以上の昇圧用コンデンサを有し、これらの昇圧用コンデンサを用いて入力電圧をn倍に昇圧させ、そのn倍の昇圧電圧を出力するチャージポンプ方式の昇圧回路と、
前記2個以上の昇圧用コンデンサのうちの所定の昇圧用コンデンサの所定の端子電圧が前記入力電圧のm倍(n>m)に昇圧されたタイミングで、そのm倍の昇圧電圧を出力する出力回路と、
を備えたことを特徴とする電源装置。 - 前記出力回路は、
前記昇圧用コンデンサの端子電圧を前記タイミングで出力させるスイッチングトランジスタと、前記端子電圧により電荷を蓄積するコンデンサと、からなることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。 - 前記出力回路は、複数の出力回路からなり、
その複数の各出力回路は、前記2個以上の昇圧用コンデンサのうちの対応する所定のコンデンサの所定の端子電圧が所定電圧になったタイミングで、その各所定電圧をそれぞれ出力するようになっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源装置。 - 前記昇圧回路は、前記入力電圧に基づいてn倍の正または負の昇圧電圧を生成出力する正または負の昇圧回路であり、
前記出力電圧は、前記正または負の昇圧回路に応じて前記入力電圧のm倍の正または負の昇圧電圧を出力する正または負の出力回路であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の電源装置。 - 昇圧用コンデンサを有し、前記昇圧用コンデンサを用いて入力電圧をn倍に昇圧させ、そのn倍の昇圧電圧を出力するチャージポンプ式の第1昇圧回路と、
前記第1昇圧回路の出力電圧に前記入力電圧を加算し、前記入力電圧の(n+1)倍の電圧を生成して出力する第2昇圧回路と、
前記第1昇圧回路と前記第2昇圧回路の各出力電圧を加算し、前記入力電圧の(n+m)倍(ただし、m=n+1)の電圧を生成して出力する第3昇圧回路と、
前記第2昇圧回路または前記第3昇圧回路のいずれかの出力電圧の極性を反転する反転回路と、
を備えたことを特徴とする電源装置。 - 電源回路を含み、かつ前記電源回路により駆動される駆動部を含む電子機器において、
前記電源回路は、請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載の電源装置からなることを特徴とする電子機器。 - 前記電子機器は、CCDカメラまたは液晶表示装置であることを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
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-
2003
- 2003-06-18 JP JP2003173782A patent/JP2005012904A/ja not_active Withdrawn
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