JP2005011858A - プラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法並びに当該設定方法を適用した半導体装置の製造装置及び上記設定方法を用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents
プラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法並びに当該設定方法を適用した半導体装置の製造装置及び上記設定方法を用いた半導体装置の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】経時変化及びイベント等による変動要因をなくしたプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法を得る。
【解決手段】μ波パワーを変化させたときのプラズマにかかるバイアス用の高周波信号のピーク間電圧Vppを測定するVpp測定回路15を有し、μ波パワー依存性におけるVpp特性を予め把握しておき、このVpp特性に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるようにμ波電源制御回路17にμ波パワー値を設定し、このμ波電源制御回路17により、μ波電源10を制御して、μ波パワー設定値を出力し、ウエハ処理枚数を重ねてもプロセス変動が起きにくくする。
【選択図】 図1
【解決手段】μ波パワーを変化させたときのプラズマにかかるバイアス用の高周波信号のピーク間電圧Vppを測定するVpp測定回路15を有し、μ波パワー依存性におけるVpp特性を予め把握しておき、このVpp特性に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるようにμ波電源制御回路17にμ波パワー値を設定し、このμ波電源制御回路17により、μ波電源10を制御して、μ波パワー設定値を出力し、ウエハ処理枚数を重ねてもプロセス変動が起きにくくする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法並びに当該設定方法を適用した半導体装置の製造装置及び上記設定方法を用いた半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体装置の製造装置、特にドライエッチング装置は、高周波放電によって発生されるプラズマを用いて半導体装置を製造している。ここで、安定して半導体装置を製造するために、このプラズマを安定的に制御することが要求されている。
一般的なμ波放電のプラズマエッチング装置では、μ波パワー、圧力、ガス流量等のプロセスパラメータを変化させ、所望のエッチング形状を得るために、処理基板を処理し最適な条件を導き出す。一度得られた最適な条件にて、同一形式の半導体装置の製造装置にて同一プロセスでの量産への適用を行う。
特許文献1は、高周波信号のピーク間電圧Vppを測定し、この結果に基づいてプラズマを発生させる高周波電源を制御して、Vppがある設定値を保つようにして、経時変化に対応することが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−269195号公報(第4〜5頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
最適な処理条件が得られ、その条件を他号機に展開し量産しようとする場合、装置間機差により同一機種の半導体装置の製造装置、同一条件のプロセスであっても、所望の形状が得られない場合が数多く発生する。この場合、μ波パワー、圧力、ガス流量、磁場条件等のプロセスパラメータを再度微調整し、半導体装置の製造装置毎に最適化を行う必要がある。この最適化は、半導体装置の品種及び工程毎に行う必要性が生じる等の問題点があった。
また、装置間機差が小さく最適化を行う必要がない場合であっても、処理枚数または処理時間等による経時変化、及びウェットクリーニングや部品交換等のイベントにより、半導体装置の製造に対し、許し難いプロセス変動が生じる場合がある。
また、μ波パワーがあるパワーを越えたとき、Vppが急激に変化するプラズマの不安定な領域が発生するが、特許文献1による方法では、このプラズマの不安定な領域では、Vppがある設定値を保つように制御できないという問題があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、経時変化及びイベント等による変動要因をなくしたプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法を得ることを第一の目的にしている。
また、装置間機差による装置特性の違いを調整することができるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法を得ることを第二の目的にしている。
また、経時変化及びイベント等による変動要因をなくしたプラズマを用いた半導体装置の製造装置を得ることを第三の目的にしている。
また、装置間機差による装置特性の違いを調整することができるプラズマを用いた半導体装置の製造装置を得ることを第四の目的にしている。
さらに、経時変化及びイベント等による変動要因をなくすることができ、また装置間機差による装置特性の違いを調整することができるプラズマを用いた半導体装置の製造方法を得ることを第五の目的にしている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法においては、高周波放電及びμ波放電により発生されるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法において、μ波電源のμ波パワーを順次変化させて、変化させたときのプラズマにかかるバイアス用の高周波のピーク間電圧Vppを測定し、Vppのμ波パワー依存性を把握する工程、及びVppのμ波パワー依存性に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるようにμ波電源を制御するμ波電源制御回路にμ波パワー値を設定する工程を含むものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるドライエッチング装置とその周辺回路の構成を示す概略図であり、μ波放電プラズマにRFバイアスを印加可能なドライエッチング装置を示している。
図1において、装置本体18は、RFバイアス用の高周波電源14を有し、ウエハ38を保持するカソード電極37を収容し、μ波導入用導波管11を通してμ波が導入されることによって放電プラズマ12を発生する反応ガスが導入される反応真空容器13を有している。さらに、放電プラズマ12にかかる高周波信号のピーク間電圧Vppを測定するためのVpp測定回路15と、測定されたVppを制御するVpp制御回路16と、このVpp制御回路16の出力により、μ波電源10の出力を調整するμ波電源制御回路17を有している。
【0008】
図2は、図1のドライエッチング装置のウェットクリーニング前後のμ波パワー依存性におけるVpp特性を表す図であり、図1に示したドライエッチング装置にてμ波パワーを変化させた時のVppの特性を調査した結果を示している。ドライエッチング装置は、ウェットクリーニングを行い、清浄化されるが、図2には、この場合のウェットクリーニング直後(半導体装置の処理枚数ゼロの状態)のVpp特性19と、ウェットクリーニング直前のVpp特性20(所定枚数の半導体装置を処理した状態)を示す。なお、Vppの値が急激に変化する放電不安定領域21が示されている。
【0009】
図3は、図1のドライエッチング装置のウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性を表す図であり、図2におけるμ波パワー設定値22でのウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性を示している。
これらの図2、図3で、高プラズマモード24、低プラズマモード25が示されている。プロセス特性から見ると、μ波パワーを変化させても高プラズマモード24内であれば、ほぼ同じプロセス結果を示す。これは、低プラズマモード25内でも同様のことが言える。但し、高プラズマモード24/低プラズマモード25は、互いに異なるプロセス特性を示し、その変化領域は、放電不安定となりプロセスが変動する。つまり、図3に示したウエハ処理枚数依存性のVpp特性グラフから高プラズマモード24で最適なプロセス特性が得られている場合、ウエハ処理を重ねる毎にドライエッチング装置内のインピーダンスの変化に伴い、プラズマモードが変化しており、これによってプロセス特性が変化していることは容易に予想される。
【0010】
図4は、図1のドライエッチング装置のウェットクリーニング前後のμ波パワー依存性におけるVpp特性を表すグラフにμ波の設定値を追加した図である。図4では、ウェットクリーニング直後が実線(ウェットクリーニング直後のVpp特性19)で、ウエハ処理枚数を重ねた場合が破線(ウェットクリーニング直前のVpp特性20)で示されている。
図5は、図4のグラフをウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性として表す図である。
図4、図5は、上述の図2、図3に対応しており、図5では、図4のμ波パワー設定値22でのVpp特性を細線、図4のμ波パワー設定値23でのVpp特性を太線で示している。
図4のVpp特性は、ウェットクリーニング直後では、ウェットクリーニング直後のVpp特性19のように、μ波パワー設定値22で安定して問題ないの対し、処理枚数を重ねる毎に、ウェットクリーニング直前のVpp特性20のように、Vppが変動し、不安定の領域に入る。このVppの変動は、μ波パワーを上昇させたときと同じような変動であり、このため、ウエハ処理のスタート当初のμ波パワー設定を、μ波パワー設定値23のように、変動する方向と逆の低μ波パワー側に設定することで、ウエハ処理枚数を重ねてもプロセス変動が起きにくくすることが可能となる。
また、これによりウェットクリーニングの頻度を延長することが可能となる。
【0011】
次に、この設定ポイントの決め方について、さらに詳しく説明する。
一度ウェットクリーニング直後のウエハを処理していない状態で、μ波パワーを100W、200W、300W・・・と変化させた時のプラズマの状態をモニタリングするVppの値を読み取り、グラフを書く。これは、図4のように、横軸にμ波パワー、縦軸にVppとなり、Vpp特性と呼ばれる。
大抵の場合、μパワーを変化させてもVppがあまり変化しない安定領域があり、一方、あるパワーを越えた辺りから急激に変化する放電不安定領域がある(図4参照)。
次に、図5のように、ウエハ処理枚数を重ねた状態で同じようなデータをとる。この場合、ウエハ処理枚数を重ねていることで、装置のチャンバー状態が変化しているため、Vpp特性が変化する。
【0012】
このVpp特性は、μ波パワー設定値22のμ波設定を500Wで運用した場合、装置状態の変動により、処理枚数を重ねるに従い、図4のウェットクリーニング直前のVpp特性20のように不安定な領域に入る。このため、最初から、μ波を変動方向の逆の400Wに設定しておけば、ウエハ枚数を重ねた場合でも、ウェットクリーニング直前のVpp特性20のようにVppは安定した領域にある。したがって、ウエハ処理枚数を重ねた時の変動幅を考慮してμ波パワーの設定を決めるようにすればよい。
このように、同じμ波パワーでもウエハ処理枚数により、Vppが変わるので、処理枚数に依存しない条件のμ波パワー、例えば図4では400W、を使用する。
【0013】
このμ波の設定は、図1のμ波電源制御回路17により行う。このμ波電源制御回路17からの出力により、μ波電源10は指定された値を出力する。すなわち、μ波電源制御回路17にて、μ波出力を一定に設定するモードの場合、予め指定された数値を常にμ波電源10に対し出力し、それをもとに実際のμ波パワーが出力されるようになる。
なお、上記μ波出力を一定に設定するモードの他に、Vpp制御を行うモードがあり、この場合には、Vpp制御回路16を通ってVppが指定された数値になるように計算されたμ波の出力値をμ波電源制御回路17に返され、この値をμ波電源10へ出力し、μ波が発振されることになる。しかし、この発明は、上記μ波出力を一定に設定するモードについてのものである。
【0014】
実施の形態1によれば、当初のμ波パワー設定値を、ウエハ処理枚数により変動する方向と逆の低μ波パワー側に設定することで、ウエハ処理枚数を重ねてもプロセス変動が起きにくくすることが可能となる。
また、これによりウェットクリーニングの頻度を延長することが可能となる。
【0015】
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2によるドライエッチング装置2台でのμ波パワー依存性におけるVpp特性を表す図であり、2台のドライエッチング装置でVpp特性を調査した結果である。
図6において、ドライエッチング装置A(第一の半導体装置の製造装置)のVpp特性26、ドライエッチング装置B(第二の半導体装置の製造装置)のVpp特性27が示されている。ドライエッチング装置Aの場合においては、Vpp特性26の変曲点を示した細線の点線28aからμ波パワーでマージンを持たせた細線の実線28bが、最適なμ波パワー設定値である。このμ波パワー設定値28bをドライエッチング装置Bへ適用した場合、装置機差によりドライエッチング装置Aでは発生しない放電不安定がドライエッチング装置Bで発生することとなる。これは、μ波パワー設定値28bのポイントでは、ドライエッチング装置BにおけるVpp特性の変曲点を示した太線の点線29aからのマージンが少ないために、ウエハ処理枚数を重ねたとき、放電不安定領域に入り込むことになるためである。
ドライエッチング装置Bにおいては、Vpp特性の変曲点を示した太線の点線29aからμ波パワーでマージンを持たせた太線の実線29bで示したポイントが最適なμ波パワー設定値である。
【0016】
このようにドライエッチング装置により最適なμ波パワー設定値が異なり、ドライエッチング装置が複数台ある場合、それぞれのドライエッチング装置に対し、必要なマージンを確保して最適なμ波パワーを設定するために、Vpp特性データをウェットクリーニング前後で取得することが、必要になるが、これには時間と労力が発生する。
これを解決するために、図1で示したVpp制御回路にて、1台目のドライエッチング装置Aにて取得したデータを元に、ドライエッチング装置Bで取得したデータが、ドライエッチング装置Aでの処理枚数でのどの時点に相当するかを計算し、ドライエッチング装置Bでの最適なμ波パワーを複数のデータ取得なしで実現することができ、装置間機差の低減が可能となる。
【0017】
これについて、図7を用いてさらに詳しく説明する。
図7は、この発明の実施の形態2によるドライエッチング装置2台によるμ波パワー設定値を得る方法を説明した図である。
図7において、装置Aにおけるウェットクリーニング直後のVpp特性31と、装置Aにおけるウェットクリーニング直前のVpp特性33と、装置Aにおける最適なμ波パワー設定値35は把握されているものとする。ここで、装置Bにおけるn枚数処理時のVpp特性32を新たに取得することにより、装置Bにおけるウェットクリーニング直前のVpp特性(予想値)34が予測され、これを元にして、装置Bにおける最適なμ波パワー設定値36が求められる。
ここで、装置Aのウェットクリーニング直後のVpp変曲点XA0、装置Aのウェットクリーニング直前のVpp変曲点XAmaxは実測されて既知とし、装置Bのn枚数処理時のVpp変曲点XBnは新たに実測により取得される。装置Bのある時点での処理枚数n、マージンのためのオフセットk、装置Aのウェットクリーニング直前の処理枚数maxとするとき、装置Bにおける最適なμ波パワー設定値36は、次のように求められる。
【0018】
装置Aは、ウェットクリーニング直前のVpp変曲点XAmaxからマージンのためのオフセットkを差し引いた値が、最適なμ波パワー設定値であり、装置Bも同様に、ウェットクリーニング直前のVpp変曲点推定値XBmaxからオフセットkを差し引いた値が、最適なμ波パワー設定値である。この装置Bのウェットクリーニング直前のVpp変曲点推定値XBmaxを求めるために、装置Bのウェットクリーニング直後のVpp変曲点推定値XB0を求めるが、このときのXBmax−XB0は、装置Aのウェットクリーニング直前と直後との差XAmax−XA0と同じとして計算する。これにより、装置Bでの最適なμ波パワー設定値の計算は、次のようにして行われる。
【0019】
まず、装置Aでの最適なμ波パワー設定値36は、XAmax−kで表される。次に、装置Aのn枚数処理時のVpp変曲点推定値は、
XAn=XA0−n×(XA0−XAmax)/max
で算出され、次いで、装置Bのウェットクリーニング直後のVpp変曲点推定値は、
XB0=XBn+(n×(XA0−XAmax)/max)
で、推定され、これにより、装置Bのウェットクリーニング直前のVpp変曲点推定値は、
XBmax=XB0−(XA0−XAmax)=XBn+(n×(XA0−XAmax)/max)−(XA0−XAmax)
で、推定され、これから、装置Bでの最適なμ波パワー設定値は、
XBmax−k=XBn+(n×(XA0−XAmax)/max)−(XA0−XAmax)−k
で求めることができる。
【0020】
実施の形態2によれば、ドライエッチング装置が複数台ある場合には、ドライエッチング装置Aにて取得したデータを元に、計算により、ドライエッチング装置Bでの最適なμ波パワーを複数のデータ取得なしで実現することができ、装置間機差の低減が可能となる。
【0021】
なお、上記実施の形態1及び実施の形態2の説明では、ドライエッチング装置について説明したが、この発明は、これに限らず、成膜装置にも適用することができる。
【0022】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、高周波放電及びμ波放電により発生されるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法において、μ波電源のμ波パワーを順次変化させて、変化させたときのプラズマにかかるバイアス用の高周波のピーク間電圧Vppを測定し、Vppのμ波パワー依存性を把握する工程、及びVppのμ波パワー依存性に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるようにμ波電源を制御するμ波電源制御回路にμ波パワー値を設定する工程を含むので、ウエハ処理枚数を重ねてもプロセス変動が起きにくくすることが可能になり、したがってウェットクリーニングの頻度を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるドライエッチング装置とその周辺回路の構成を示す概略図である。
【図2】図1のドライエッチング装置のウェットクリーニング前後のμ波パワー依存性におけるVpp特性を表す図である。
【図3】図1のドライエッチング装置のウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性を表す図である。
【図4】図1のドライエッチング装置のウェットクリーニング前後のμ波パワー依存性におけるVpp特性を表すグラフにμ波の設定値を追加した図である。
【図5】図4のグラフをウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性として表す図である。
【図6】この発明の実施の形態2によるドライエッチング装置2台でのμ波パワー依存性におけるVpp特性を表す図である。
【図7】この発明の実施の形態2によるドライエッチング装置2台によるμ波パワー設定値を得る方法を説明した図である。
【符号の説明】
10 μ波電源、11 μ波導入用導波管、12 放電プラズマ、
13 反応真空容器、14 高周波電源、15 Vpp測定回路、
16 Vpp制御回路、17 μ波電源制御回路、18 装置本体、
19 ウェットクリーニング直後のVpp特性、
20 ウェットクリーニング直前のVpp特性、
21 放電不安定領域、22,23 μ波パワー設定値、
24 高プラズマモード、25 低プラズマモード、
26 装置AのVpp特性、27 装置BのVpp特性、
28 装置Aのμ波パワー設定値、29 装置Bのμ波パワー設定値、
31 装置Aにおけるウェットクリーニング直後のVpp特性、
32 装置Bにおけるn枚数処理時のVpp特性、
33 装置Aにおけるウェットクリーニング直前のVpp特性、
34 装置Bにおけるウェットクリーニング直前のVpp特性(予想値)、
35 装置Aにおける最適なμ波パワー設定値、
36 装置Bにおける最適なμ波パワー設定値、
37 カソード電極、38 ウエハ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法並びに当該設定方法を適用した半導体装置の製造装置及び上記設定方法を用いた半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体装置の製造装置、特にドライエッチング装置は、高周波放電によって発生されるプラズマを用いて半導体装置を製造している。ここで、安定して半導体装置を製造するために、このプラズマを安定的に制御することが要求されている。
一般的なμ波放電のプラズマエッチング装置では、μ波パワー、圧力、ガス流量等のプロセスパラメータを変化させ、所望のエッチング形状を得るために、処理基板を処理し最適な条件を導き出す。一度得られた最適な条件にて、同一形式の半導体装置の製造装置にて同一プロセスでの量産への適用を行う。
特許文献1は、高周波信号のピーク間電圧Vppを測定し、この結果に基づいてプラズマを発生させる高周波電源を制御して、Vppがある設定値を保つようにして、経時変化に対応することが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−269195号公報(第4〜5頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
最適な処理条件が得られ、その条件を他号機に展開し量産しようとする場合、装置間機差により同一機種の半導体装置の製造装置、同一条件のプロセスであっても、所望の形状が得られない場合が数多く発生する。この場合、μ波パワー、圧力、ガス流量、磁場条件等のプロセスパラメータを再度微調整し、半導体装置の製造装置毎に最適化を行う必要がある。この最適化は、半導体装置の品種及び工程毎に行う必要性が生じる等の問題点があった。
また、装置間機差が小さく最適化を行う必要がない場合であっても、処理枚数または処理時間等による経時変化、及びウェットクリーニングや部品交換等のイベントにより、半導体装置の製造に対し、許し難いプロセス変動が生じる場合がある。
また、μ波パワーがあるパワーを越えたとき、Vppが急激に変化するプラズマの不安定な領域が発生するが、特許文献1による方法では、このプラズマの不安定な領域では、Vppがある設定値を保つように制御できないという問題があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、経時変化及びイベント等による変動要因をなくしたプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法を得ることを第一の目的にしている。
また、装置間機差による装置特性の違いを調整することができるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法を得ることを第二の目的にしている。
また、経時変化及びイベント等による変動要因をなくしたプラズマを用いた半導体装置の製造装置を得ることを第三の目的にしている。
また、装置間機差による装置特性の違いを調整することができるプラズマを用いた半導体装置の製造装置を得ることを第四の目的にしている。
さらに、経時変化及びイベント等による変動要因をなくすることができ、また装置間機差による装置特性の違いを調整することができるプラズマを用いた半導体装置の製造方法を得ることを第五の目的にしている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法においては、高周波放電及びμ波放電により発生されるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法において、μ波電源のμ波パワーを順次変化させて、変化させたときのプラズマにかかるバイアス用の高周波のピーク間電圧Vppを測定し、Vppのμ波パワー依存性を把握する工程、及びVppのμ波パワー依存性に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるようにμ波電源を制御するμ波電源制御回路にμ波パワー値を設定する工程を含むものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるドライエッチング装置とその周辺回路の構成を示す概略図であり、μ波放電プラズマにRFバイアスを印加可能なドライエッチング装置を示している。
図1において、装置本体18は、RFバイアス用の高周波電源14を有し、ウエハ38を保持するカソード電極37を収容し、μ波導入用導波管11を通してμ波が導入されることによって放電プラズマ12を発生する反応ガスが導入される反応真空容器13を有している。さらに、放電プラズマ12にかかる高周波信号のピーク間電圧Vppを測定するためのVpp測定回路15と、測定されたVppを制御するVpp制御回路16と、このVpp制御回路16の出力により、μ波電源10の出力を調整するμ波電源制御回路17を有している。
【0008】
図2は、図1のドライエッチング装置のウェットクリーニング前後のμ波パワー依存性におけるVpp特性を表す図であり、図1に示したドライエッチング装置にてμ波パワーを変化させた時のVppの特性を調査した結果を示している。ドライエッチング装置は、ウェットクリーニングを行い、清浄化されるが、図2には、この場合のウェットクリーニング直後(半導体装置の処理枚数ゼロの状態)のVpp特性19と、ウェットクリーニング直前のVpp特性20(所定枚数の半導体装置を処理した状態)を示す。なお、Vppの値が急激に変化する放電不安定領域21が示されている。
【0009】
図3は、図1のドライエッチング装置のウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性を表す図であり、図2におけるμ波パワー設定値22でのウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性を示している。
これらの図2、図3で、高プラズマモード24、低プラズマモード25が示されている。プロセス特性から見ると、μ波パワーを変化させても高プラズマモード24内であれば、ほぼ同じプロセス結果を示す。これは、低プラズマモード25内でも同様のことが言える。但し、高プラズマモード24/低プラズマモード25は、互いに異なるプロセス特性を示し、その変化領域は、放電不安定となりプロセスが変動する。つまり、図3に示したウエハ処理枚数依存性のVpp特性グラフから高プラズマモード24で最適なプロセス特性が得られている場合、ウエハ処理を重ねる毎にドライエッチング装置内のインピーダンスの変化に伴い、プラズマモードが変化しており、これによってプロセス特性が変化していることは容易に予想される。
【0010】
図4は、図1のドライエッチング装置のウェットクリーニング前後のμ波パワー依存性におけるVpp特性を表すグラフにμ波の設定値を追加した図である。図4では、ウェットクリーニング直後が実線(ウェットクリーニング直後のVpp特性19)で、ウエハ処理枚数を重ねた場合が破線(ウェットクリーニング直前のVpp特性20)で示されている。
図5は、図4のグラフをウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性として表す図である。
図4、図5は、上述の図2、図3に対応しており、図5では、図4のμ波パワー設定値22でのVpp特性を細線、図4のμ波パワー設定値23でのVpp特性を太線で示している。
図4のVpp特性は、ウェットクリーニング直後では、ウェットクリーニング直後のVpp特性19のように、μ波パワー設定値22で安定して問題ないの対し、処理枚数を重ねる毎に、ウェットクリーニング直前のVpp特性20のように、Vppが変動し、不安定の領域に入る。このVppの変動は、μ波パワーを上昇させたときと同じような変動であり、このため、ウエハ処理のスタート当初のμ波パワー設定を、μ波パワー設定値23のように、変動する方向と逆の低μ波パワー側に設定することで、ウエハ処理枚数を重ねてもプロセス変動が起きにくくすることが可能となる。
また、これによりウェットクリーニングの頻度を延長することが可能となる。
【0011】
次に、この設定ポイントの決め方について、さらに詳しく説明する。
一度ウェットクリーニング直後のウエハを処理していない状態で、μ波パワーを100W、200W、300W・・・と変化させた時のプラズマの状態をモニタリングするVppの値を読み取り、グラフを書く。これは、図4のように、横軸にμ波パワー、縦軸にVppとなり、Vpp特性と呼ばれる。
大抵の場合、μパワーを変化させてもVppがあまり変化しない安定領域があり、一方、あるパワーを越えた辺りから急激に変化する放電不安定領域がある(図4参照)。
次に、図5のように、ウエハ処理枚数を重ねた状態で同じようなデータをとる。この場合、ウエハ処理枚数を重ねていることで、装置のチャンバー状態が変化しているため、Vpp特性が変化する。
【0012】
このVpp特性は、μ波パワー設定値22のμ波設定を500Wで運用した場合、装置状態の変動により、処理枚数を重ねるに従い、図4のウェットクリーニング直前のVpp特性20のように不安定な領域に入る。このため、最初から、μ波を変動方向の逆の400Wに設定しておけば、ウエハ枚数を重ねた場合でも、ウェットクリーニング直前のVpp特性20のようにVppは安定した領域にある。したがって、ウエハ処理枚数を重ねた時の変動幅を考慮してμ波パワーの設定を決めるようにすればよい。
このように、同じμ波パワーでもウエハ処理枚数により、Vppが変わるので、処理枚数に依存しない条件のμ波パワー、例えば図4では400W、を使用する。
【0013】
このμ波の設定は、図1のμ波電源制御回路17により行う。このμ波電源制御回路17からの出力により、μ波電源10は指定された値を出力する。すなわち、μ波電源制御回路17にて、μ波出力を一定に設定するモードの場合、予め指定された数値を常にμ波電源10に対し出力し、それをもとに実際のμ波パワーが出力されるようになる。
なお、上記μ波出力を一定に設定するモードの他に、Vpp制御を行うモードがあり、この場合には、Vpp制御回路16を通ってVppが指定された数値になるように計算されたμ波の出力値をμ波電源制御回路17に返され、この値をμ波電源10へ出力し、μ波が発振されることになる。しかし、この発明は、上記μ波出力を一定に設定するモードについてのものである。
【0014】
実施の形態1によれば、当初のμ波パワー設定値を、ウエハ処理枚数により変動する方向と逆の低μ波パワー側に設定することで、ウエハ処理枚数を重ねてもプロセス変動が起きにくくすることが可能となる。
また、これによりウェットクリーニングの頻度を延長することが可能となる。
【0015】
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2によるドライエッチング装置2台でのμ波パワー依存性におけるVpp特性を表す図であり、2台のドライエッチング装置でVpp特性を調査した結果である。
図6において、ドライエッチング装置A(第一の半導体装置の製造装置)のVpp特性26、ドライエッチング装置B(第二の半導体装置の製造装置)のVpp特性27が示されている。ドライエッチング装置Aの場合においては、Vpp特性26の変曲点を示した細線の点線28aからμ波パワーでマージンを持たせた細線の実線28bが、最適なμ波パワー設定値である。このμ波パワー設定値28bをドライエッチング装置Bへ適用した場合、装置機差によりドライエッチング装置Aでは発生しない放電不安定がドライエッチング装置Bで発生することとなる。これは、μ波パワー設定値28bのポイントでは、ドライエッチング装置BにおけるVpp特性の変曲点を示した太線の点線29aからのマージンが少ないために、ウエハ処理枚数を重ねたとき、放電不安定領域に入り込むことになるためである。
ドライエッチング装置Bにおいては、Vpp特性の変曲点を示した太線の点線29aからμ波パワーでマージンを持たせた太線の実線29bで示したポイントが最適なμ波パワー設定値である。
【0016】
このようにドライエッチング装置により最適なμ波パワー設定値が異なり、ドライエッチング装置が複数台ある場合、それぞれのドライエッチング装置に対し、必要なマージンを確保して最適なμ波パワーを設定するために、Vpp特性データをウェットクリーニング前後で取得することが、必要になるが、これには時間と労力が発生する。
これを解決するために、図1で示したVpp制御回路にて、1台目のドライエッチング装置Aにて取得したデータを元に、ドライエッチング装置Bで取得したデータが、ドライエッチング装置Aでの処理枚数でのどの時点に相当するかを計算し、ドライエッチング装置Bでの最適なμ波パワーを複数のデータ取得なしで実現することができ、装置間機差の低減が可能となる。
【0017】
これについて、図7を用いてさらに詳しく説明する。
図7は、この発明の実施の形態2によるドライエッチング装置2台によるμ波パワー設定値を得る方法を説明した図である。
図7において、装置Aにおけるウェットクリーニング直後のVpp特性31と、装置Aにおけるウェットクリーニング直前のVpp特性33と、装置Aにおける最適なμ波パワー設定値35は把握されているものとする。ここで、装置Bにおけるn枚数処理時のVpp特性32を新たに取得することにより、装置Bにおけるウェットクリーニング直前のVpp特性(予想値)34が予測され、これを元にして、装置Bにおける最適なμ波パワー設定値36が求められる。
ここで、装置Aのウェットクリーニング直後のVpp変曲点XA0、装置Aのウェットクリーニング直前のVpp変曲点XAmaxは実測されて既知とし、装置Bのn枚数処理時のVpp変曲点XBnは新たに実測により取得される。装置Bのある時点での処理枚数n、マージンのためのオフセットk、装置Aのウェットクリーニング直前の処理枚数maxとするとき、装置Bにおける最適なμ波パワー設定値36は、次のように求められる。
【0018】
装置Aは、ウェットクリーニング直前のVpp変曲点XAmaxからマージンのためのオフセットkを差し引いた値が、最適なμ波パワー設定値であり、装置Bも同様に、ウェットクリーニング直前のVpp変曲点推定値XBmaxからオフセットkを差し引いた値が、最適なμ波パワー設定値である。この装置Bのウェットクリーニング直前のVpp変曲点推定値XBmaxを求めるために、装置Bのウェットクリーニング直後のVpp変曲点推定値XB0を求めるが、このときのXBmax−XB0は、装置Aのウェットクリーニング直前と直後との差XAmax−XA0と同じとして計算する。これにより、装置Bでの最適なμ波パワー設定値の計算は、次のようにして行われる。
【0019】
まず、装置Aでの最適なμ波パワー設定値36は、XAmax−kで表される。次に、装置Aのn枚数処理時のVpp変曲点推定値は、
XAn=XA0−n×(XA0−XAmax)/max
で算出され、次いで、装置Bのウェットクリーニング直後のVpp変曲点推定値は、
XB0=XBn+(n×(XA0−XAmax)/max)
で、推定され、これにより、装置Bのウェットクリーニング直前のVpp変曲点推定値は、
XBmax=XB0−(XA0−XAmax)=XBn+(n×(XA0−XAmax)/max)−(XA0−XAmax)
で、推定され、これから、装置Bでの最適なμ波パワー設定値は、
XBmax−k=XBn+(n×(XA0−XAmax)/max)−(XA0−XAmax)−k
で求めることができる。
【0020】
実施の形態2によれば、ドライエッチング装置が複数台ある場合には、ドライエッチング装置Aにて取得したデータを元に、計算により、ドライエッチング装置Bでの最適なμ波パワーを複数のデータ取得なしで実現することができ、装置間機差の低減が可能となる。
【0021】
なお、上記実施の形態1及び実施の形態2の説明では、ドライエッチング装置について説明したが、この発明は、これに限らず、成膜装置にも適用することができる。
【0022】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、高周波放電及びμ波放電により発生されるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法において、μ波電源のμ波パワーを順次変化させて、変化させたときのプラズマにかかるバイアス用の高周波のピーク間電圧Vppを測定し、Vppのμ波パワー依存性を把握する工程、及びVppのμ波パワー依存性に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるようにμ波電源を制御するμ波電源制御回路にμ波パワー値を設定する工程を含むので、ウエハ処理枚数を重ねてもプロセス変動が起きにくくすることが可能になり、したがってウェットクリーニングの頻度を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるドライエッチング装置とその周辺回路の構成を示す概略図である。
【図2】図1のドライエッチング装置のウェットクリーニング前後のμ波パワー依存性におけるVpp特性を表す図である。
【図3】図1のドライエッチング装置のウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性を表す図である。
【図4】図1のドライエッチング装置のウェットクリーニング前後のμ波パワー依存性におけるVpp特性を表すグラフにμ波の設定値を追加した図である。
【図5】図4のグラフをウエハ処理枚数依存性におけるVppの特性として表す図である。
【図6】この発明の実施の形態2によるドライエッチング装置2台でのμ波パワー依存性におけるVpp特性を表す図である。
【図7】この発明の実施の形態2によるドライエッチング装置2台によるμ波パワー設定値を得る方法を説明した図である。
【符号の説明】
10 μ波電源、11 μ波導入用導波管、12 放電プラズマ、
13 反応真空容器、14 高周波電源、15 Vpp測定回路、
16 Vpp制御回路、17 μ波電源制御回路、18 装置本体、
19 ウェットクリーニング直後のVpp特性、
20 ウェットクリーニング直前のVpp特性、
21 放電不安定領域、22,23 μ波パワー設定値、
24 高プラズマモード、25 低プラズマモード、
26 装置AのVpp特性、27 装置BのVpp特性、
28 装置Aのμ波パワー設定値、29 装置Bのμ波パワー設定値、
31 装置Aにおけるウェットクリーニング直後のVpp特性、
32 装置Bにおけるn枚数処理時のVpp特性、
33 装置Aにおけるウェットクリーニング直前のVpp特性、
34 装置Bにおけるウェットクリーニング直前のVpp特性(予想値)、
35 装置Aにおける最適なμ波パワー設定値、
36 装置Bにおける最適なμ波パワー設定値、
37 カソード電極、38 ウエハ。
Claims (7)
- 高周波放電及びμ波放電により発生されるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法において、μ波電源のμ波パワーを順次変化させて、上記変化させたときのプラズマにかかるバイアス用の高周波のピーク間電圧Vppを測定し、Vppのμ波パワー依存性を把握する工程、及び上記Vppのμ波パワー依存性に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるように上記μ波電源を制御するμ波電源制御回路にμ波パワー値を設定する工程を含むことを特徴とするプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法。
- 高周波放電及びμ波放電により発生されるプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法において、μ波パワーを順次変化させて、上記変化させたときのプラズマにかかるバイアス用の高周波のピーク間電圧Vppを測定することにより予め把握された第一の半導体装置の製造装置のVppのμ波パワー依存性と、任意の半導体装置の処理枚数時に測定された第二の半導体装置の製造装置のμ波パワーに対するVpp値とを比較して、上記第一の半導体装置の製造装置及び上記第二の半導体装置の製造装置の装置間機差を把握する工程、及び上記把握された装置間機差に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるように上記第二の半導体装置の製造装置のμ波電源を制御するμ波電源制御回路にμ波パワー値を設定する工程を含むことを特徴とするプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法。
- 上記μ波電源制御回路へのμ波パワー値の設定は、所定枚数の半導体装置が処理されたときのVppのμ波パワー依存性における変曲点に対するμ波パワー値より低μ波パワー側になるように行われることを特徴とする請求項1記載のプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法。
- 高周波放電及びμ波放電によりプラズマを発生させて半導体装置の製造に用いる半導体装置の製造装置において、バイアス用の高周波を発生する高周波電源、μ波を発生するμ波電源、このμ波電源により発生されるμ波パワーを変化させたときのプラズマにかかる上記バイアス用の高周波のピーク間電圧Vppを測定するVpp測定回路、及び上記μ波電源を制御するμ波電源制御回路を備え、上記Vpp測定回路を用いてVppのμ波パワー依存性を予め把握しておき、上記Vppのμ波パワー依存性に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるように上記μ波電源制御回路に上記μ波パワー値を設定すると共に、上記μ波電源制御回路は、上記設定されたμ波パワー値を出力するように上記μ波電源を制御することを特徴とする半導体装置の製造装置。
- 高周波放電及びμ波放電によりプラズマを発生させて半導体装置の製造に用いる半導体装置の製造装置において、バイアス用の高周波を発生する高周波電源、μ波を発生するμ波電源、このμ波電源により発生されるμ波パワーを変化させたときのプラズマにかかる上記バイアス用の高周波のピーク間電圧Vppを測定するVpp測定回路、及び上記μ波電源を制御するμ波電源制御回路を備え、予め把握された他の半導体装置の製造装置のVppのμ波パワー依存性と、上記Vpp測定回路により任意の半導体装置の処理枚数時に測定されたμ波パワーに対するVpp値とを比較して装置間機差を把握し、上記把握された装置間機差に基づき、半導体装置の処理枚数を重ねてもVppが安定した領域にあるように上記μ波電源制御回路に上記μ波パワー値を設定すると共に、上記μ波電源制御回路は、上記設定されたμ波パワー値を出力するように上記μ波電源を制御することを特徴とする半導体装置の製造装置。
- 上記μ波電源制御回路へのμ波パワー値の設定は、所定枚数の半導体装置が処理されたときのVppのμ波パワー依存性における変曲点に対するμ波パワー値より低μ波パワー側になるように行われることを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造装置。
- 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のプラズマを用いた半導体製造におけるμ波パワー設定方法によりμ波電源制御回路に設定されたμ波パワー値を出力するように、上記μ波電源制御回路によりμ波電源が制御されると共に、上記μ波電源の出力によりプラズマを発生させて半導体装置の製造に用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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