JP2005009521A - ベアリング - Google Patents
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Abstract
【課題】低コスト化を図ることができるベアリングを提供する。
【解決手段】ベアリング部11の外輪15の内周面に、内輪溝21に対向する外輪溝32を全周に渡って形成し、外輪溝32と内輪溝21との間にボール33を保持する。外輪溝32の上側転動面51の断面形状を、ボール33よりも大きな半径R1の円弧形状に形成し、この円弧の上部中心点55を、ボール33の中心43よりベアリング部11の中心側であって、水平面44より下側に設定する。外輪溝15の下側転動面52の断面形状を、ボール33よりも大きな半径R2の円弧形状に形成し、この円弧の下部中心点61を、ボール33の中心43よりベアリング部11の内側であって、水平面44より上側に設定する。
【選択図】 図3
【解決手段】ベアリング部11の外輪15の内周面に、内輪溝21に対向する外輪溝32を全周に渡って形成し、外輪溝32と内輪溝21との間にボール33を保持する。外輪溝32の上側転動面51の断面形状を、ボール33よりも大きな半径R1の円弧形状に形成し、この円弧の上部中心点55を、ボール33の中心43よりベアリング部11の中心側であって、水平面44より下側に設定する。外輪溝15の下側転動面52の断面形状を、ボール33よりも大きな半径R2の円弧形状に形成し、この円弧の下部中心点61を、ボール33の中心43よりベアリング部11の内側であって、水平面44より上側に設定する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシートをスライド又は回転自在に支持するベアリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両前方へ向いたシートをドア開口部側へ回転することがきる回転シートが知られており、この回転シートは、図4に示すように、ベアリング801によって回動自在に支持されている。
【0003】
このベアリング部811は、ベースに設けられた内輪812と、シート側に設けられた外輪813と、前記内輪812及び外輪813間に設けられたボール814とによって構成されている。前記内輪812の外周面及びこれに対向した外輪813の内周面には、断面形状が90度を成すV溝815,815が形成されており、両V溝815,815間には、前記ボール814が転動自在に保持されている。
【0004】
これにより、前記内輪812と前記外輪813との回動を容易とし、シートの回転がスムーズに行えるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなベアリング801にあっては、ボール814が転動するV溝815,815の転動面821,・・・の断面形状が平坦に形成されており、前記ボール814は、転動面814,・・・に点接触することとなる。これにより、負荷耐久試験においては、転動面814,・・・にへこみや摩耗が生じ、ガタの発生が観測された。
【0006】
このように、ボール814の接触部分での面圧が高くなるため、大きな負荷条件下で使用する場合には、転動面814,・・・に高周波焼入れを施して硬度を上げる必要があり、コスト高要因となっていた。
【0007】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、低コスト化を図ることができるベアリングを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1記載のベアリングにあっては、シートを支持するベアリング部が、第1部材と、第2部材と、前記第1部材に形成された第1溝及び前記第2部材に形成された第2溝間に転動自在に設けられたボールとからなり、前記各溝の幅方向の一方側及び他方側に前記ボールが転動する転動面が設定されたベアリングにおいて、前記第1溝又は前記第2溝の少なくともいずれか一方の前記転動面の断面形状を、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に設定した。
【0009】
すなわち、ボールが転動する転動面は、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に形成されており、当該転動面は、ボールの外面より大きな曲率の円弧形状となる。
【0010】
このため、転動面の断面形状が平坦に形成された場合と比較して、接触面積が大きくなる。また、前記転動面をボールと同じ半径の円弧形状に形成した場合と比較して、ボール外面と転動面との密着が防止され、接触抵抗の増大が防止される。
【0011】
また、請求項2のベアリングにおいては、前記第1溝又は前記第2溝の少なくともいずれか一方の前記両転動面の断面形状を、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に設定し、二つの円弧形状の組合せからなる断面形状に形成した。
【0012】
これにより、一方の転動面の断面形状のみが、ボールよりも大きな半径の円弧形状された場合と比較して、前述した効果をより高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかるベアリング1を示す図であり、該ベアリング1は、車両前方FRへ向いたシートをドア開口部側へ回転する回転機構2に設けられている。
【0014】
このベアリング1のベアリング部11は、スライドレール12,12に支持されたスイベルロア13の第1部材としての内輪14と、該内輪14の外周部に配設された第2部材である外輪15とを備えてなる。
【0015】
前記スイベルロア13は、鋳物で形成されており、前記スライドレール12,12に支持された矩形状のベースの角部に円筒状の前記内輪14が一体形成されて成る。該内輪14上端部の外周面には、図2に示すように、断面V字状の第1溝である内輪溝21が全周に渡って形成されている。この内輪溝21は、断面V字状に形成されたものを示した。
【0016】
前記外輪15は、円形リング状に形成されており、シート側を支持するスイベルアッパ31が固定されている(図1参照)。前記外輪15の内周面には、前記内輪14の内輪溝21に対向する第2溝としての外輪溝32が切削加工により全周に渡って形成されており、該外輪溝32と前記内輪溝21との間には、図3にも示すように、半径Rが4.0mmのボール33が複数転動自在に保持されている。これにより、前記外輪15は、前記内輪14に対して回転自在に支持されており、前記スイベルアッパ31に取り付けられたシートを回転自在に支持できるように構成されている。
【0017】
前記内輪14の内輪溝21は、上側を構成する上側転動面41と、下側を構成する下側転動面42とによって構成されており、両転動面41,42は、90度で交わるように設定されている。これにより、前記両転動面41,42に接する前記ボール33の中心43を、両転動面41,42が交わる水平面44上に案内できるように構成されている。
【0018】
また、前記外輪15に設けられた前記外輪溝32も、上側を構成する上側転動面51と、下側を構成する下側転動面52とによって構成されており、両転動面51,52の交差部分が前記水平面44上に位置するように構成されている。
【0019】
この外輪溝32の前記上側転動面51の断面形状は、前記ボール33よりも大きな半径R1が4.5mmの円弧形状に形成されており、この円弧の上部中心点55は、前記ボール33の中心43より当該ベアリング部11の中心側であって、前記水平面44より下側に設定されている。前記ボール33の中心43と前記上部中心点55とを結ぶ仮想線は、前記水平面44より45度斜め下方へ延出するように設定されており、前記ボール33の前記上側転動面51への接触角度を45度とし、ラジアル方向の荷重とスラスト方向の荷重とを同時に受けられるように構成されている。
【0020】
また、前記外輪溝15の前記下側転動面52の断面形状も、前記ボール33よりも大きな半径R2が4.5mmの円弧形状に形成されており、この円弧の下部中心点61は、前記ボール33の中心43より当該ベアリング部11の内側であって、前記水平面44より上側に設定されている。前記ボール33の中心43と前記下部中心点61とを結ぶ仮想線は、前記水平面44より45度斜め上方へ延出するように設定されており、前記ボール33の前記下側転動面52への接触角度を45度とし、ラジアル方向の荷重とスラスト方向の荷重とを同時に受けられるように構成されている。
【0021】
なお、上側及び下側転動面51,61とボール33との接触角度は、45度に限定されるものでは無く、前記上側転動面51の上部中心点55の位置、及び前記下側転動面52の下部中心点61の位置を可変することで、変更可能である。これにより、ラジアル方向の荷重及びスラスト方向の荷重に対する強度を設計変更することができる。
【0022】
そして、第1部材である前記スライドレール12,12の内側面と、これらに対向した第2部材としてのスイベルロア13の側面には、第1及び第2溝が長さ方向に延設されており、両溝間にボールが転動自在に保持されることによってシートを支持するベアリング部が形成されている(図示省略)。
【0023】
この第1及び第2溝も、図3と同様に(図示省略)、上側を構成する上側転動面と下側を構成する下側転動面とによって構成されており、前記上側転動面の断面形状は、保持されたボールよりも大きな半径の円弧形状に形成されている。また、前記下側転動面の断面形状も、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に形成されており、前記第1及び2溝は、前記両転動面の断面形状が円弧形状に設定され、二つの円弧形状の組合せからなる断面形状に形成されている。
【0024】
以上の構成にかかる本実施の形態において、内輪14と外輪15間のボール33が転動する外輪溝32の上側及び下側転動面51,52を、前記ボール33よりも大きな半径R1,R2の円弧形状に形成することによって、両転動面51,52を、前記ボール33の外面より大きな曲率の円弧形状とすることができる。
【0025】
このため、各転動面51,52の断面形状が平坦に形成された場合と比較して、接触面積を大きくすることができる。これにより、ボール33が接する各転動面51,52への面圧を小さくし耐久性を向上することができるため、大きな負荷が加えられるシートを支持する本実施の形態であっても、各転動面51,52に高周波焼入れ等を施すこと無く、転動面51,52のへこみや摩耗を防止することができる。
【0026】
したがって、転動面に高周波焼入れを施す従来と比較して、低コスト化を図ることができる。また、高周波焼入れ時の熱によって生じ得る歪み対策等も不要となる。
【0027】
そして、前記ボール33が転動する各転動面41,42は、前記ボール33よりも大きな半径R1,R2の円弧形状に形成されている。このため、各転動面41,42をボール33と同じ半径Rの円弧形状に形成した場合と比較して、ボール33外面と各転動面51,52との密着を防止することができ、接触抵抗の増大を防止することができる。これにより、ガタの無いスムーズなシートの回転を可能とすることができる。
【0028】
加えて、シートの荷重が加えられるスライドレール12,12と、スイベルロア13間に形成されたベアリング部においても、前述と同様の効果を得ることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1のベアリングにあっては、ボールが転動する転動面が、ボールの外面より大きな曲率の円弧形状となるため、転動面の断面形状が平坦に形成された場合と比較して、接触面積を大きくすることができる。これにより、ボールが接する転動面への面圧を小さくし耐久性を向上することができるので、大きな負荷が加えられるシートを支持する場合であっても、転動面に高周波焼入れ等を施すこと無く、転動面のへこみや摩耗を防止することができる。
【0030】
したがって、転動面に高周波焼入れを施す従来と比較して、低コスト化を図ることができる。また、高周波焼入れ時の熱によって生じ得る歪み対策等も不要となる。
【0031】
そして、ボールが転動する転動面は、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に形成されている。このため、転動面をボールと同じ半径の円弧形状に形成した場合と比較して、ボール外面と転動面との密着を防止することができ、接触抵抗の増大を防止することができる。これにより、ガタの無いスムーズなシートの回転を可能とすることができる。
【0032】
また、請求項2のベアリングにおいては、一方の転動面の断面形状のみが、ボールよりも大きな半径の円弧形状された場合と比較して、前述した効果をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の平面を示す透明図である。
【図2】同実施の形態のベアリング部を示す要部断面図である。
【図3】図2のA部拡大図である。
【図4】従来のベアリングを示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 ベアリング
11 ベアリング部
14 内輪
15 外輪
21 内輪溝
32 外輪溝
33 ボール
51 上側転動面
52 下側転動面
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシートをスライド又は回転自在に支持するベアリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両前方へ向いたシートをドア開口部側へ回転することがきる回転シートが知られており、この回転シートは、図4に示すように、ベアリング801によって回動自在に支持されている。
【0003】
このベアリング部811は、ベースに設けられた内輪812と、シート側に設けられた外輪813と、前記内輪812及び外輪813間に設けられたボール814とによって構成されている。前記内輪812の外周面及びこれに対向した外輪813の内周面には、断面形状が90度を成すV溝815,815が形成されており、両V溝815,815間には、前記ボール814が転動自在に保持されている。
【0004】
これにより、前記内輪812と前記外輪813との回動を容易とし、シートの回転がスムーズに行えるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなベアリング801にあっては、ボール814が転動するV溝815,815の転動面821,・・・の断面形状が平坦に形成されており、前記ボール814は、転動面814,・・・に点接触することとなる。これにより、負荷耐久試験においては、転動面814,・・・にへこみや摩耗が生じ、ガタの発生が観測された。
【0006】
このように、ボール814の接触部分での面圧が高くなるため、大きな負荷条件下で使用する場合には、転動面814,・・・に高周波焼入れを施して硬度を上げる必要があり、コスト高要因となっていた。
【0007】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、低コスト化を図ることができるベアリングを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1記載のベアリングにあっては、シートを支持するベアリング部が、第1部材と、第2部材と、前記第1部材に形成された第1溝及び前記第2部材に形成された第2溝間に転動自在に設けられたボールとからなり、前記各溝の幅方向の一方側及び他方側に前記ボールが転動する転動面が設定されたベアリングにおいて、前記第1溝又は前記第2溝の少なくともいずれか一方の前記転動面の断面形状を、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に設定した。
【0009】
すなわち、ボールが転動する転動面は、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に形成されており、当該転動面は、ボールの外面より大きな曲率の円弧形状となる。
【0010】
このため、転動面の断面形状が平坦に形成された場合と比較して、接触面積が大きくなる。また、前記転動面をボールと同じ半径の円弧形状に形成した場合と比較して、ボール外面と転動面との密着が防止され、接触抵抗の増大が防止される。
【0011】
また、請求項2のベアリングにおいては、前記第1溝又は前記第2溝の少なくともいずれか一方の前記両転動面の断面形状を、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に設定し、二つの円弧形状の組合せからなる断面形状に形成した。
【0012】
これにより、一方の転動面の断面形状のみが、ボールよりも大きな半径の円弧形状された場合と比較して、前述した効果をより高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかるベアリング1を示す図であり、該ベアリング1は、車両前方FRへ向いたシートをドア開口部側へ回転する回転機構2に設けられている。
【0014】
このベアリング1のベアリング部11は、スライドレール12,12に支持されたスイベルロア13の第1部材としての内輪14と、該内輪14の外周部に配設された第2部材である外輪15とを備えてなる。
【0015】
前記スイベルロア13は、鋳物で形成されており、前記スライドレール12,12に支持された矩形状のベースの角部に円筒状の前記内輪14が一体形成されて成る。該内輪14上端部の外周面には、図2に示すように、断面V字状の第1溝である内輪溝21が全周に渡って形成されている。この内輪溝21は、断面V字状に形成されたものを示した。
【0016】
前記外輪15は、円形リング状に形成されており、シート側を支持するスイベルアッパ31が固定されている(図1参照)。前記外輪15の内周面には、前記内輪14の内輪溝21に対向する第2溝としての外輪溝32が切削加工により全周に渡って形成されており、該外輪溝32と前記内輪溝21との間には、図3にも示すように、半径Rが4.0mmのボール33が複数転動自在に保持されている。これにより、前記外輪15は、前記内輪14に対して回転自在に支持されており、前記スイベルアッパ31に取り付けられたシートを回転自在に支持できるように構成されている。
【0017】
前記内輪14の内輪溝21は、上側を構成する上側転動面41と、下側を構成する下側転動面42とによって構成されており、両転動面41,42は、90度で交わるように設定されている。これにより、前記両転動面41,42に接する前記ボール33の中心43を、両転動面41,42が交わる水平面44上に案内できるように構成されている。
【0018】
また、前記外輪15に設けられた前記外輪溝32も、上側を構成する上側転動面51と、下側を構成する下側転動面52とによって構成されており、両転動面51,52の交差部分が前記水平面44上に位置するように構成されている。
【0019】
この外輪溝32の前記上側転動面51の断面形状は、前記ボール33よりも大きな半径R1が4.5mmの円弧形状に形成されており、この円弧の上部中心点55は、前記ボール33の中心43より当該ベアリング部11の中心側であって、前記水平面44より下側に設定されている。前記ボール33の中心43と前記上部中心点55とを結ぶ仮想線は、前記水平面44より45度斜め下方へ延出するように設定されており、前記ボール33の前記上側転動面51への接触角度を45度とし、ラジアル方向の荷重とスラスト方向の荷重とを同時に受けられるように構成されている。
【0020】
また、前記外輪溝15の前記下側転動面52の断面形状も、前記ボール33よりも大きな半径R2が4.5mmの円弧形状に形成されており、この円弧の下部中心点61は、前記ボール33の中心43より当該ベアリング部11の内側であって、前記水平面44より上側に設定されている。前記ボール33の中心43と前記下部中心点61とを結ぶ仮想線は、前記水平面44より45度斜め上方へ延出するように設定されており、前記ボール33の前記下側転動面52への接触角度を45度とし、ラジアル方向の荷重とスラスト方向の荷重とを同時に受けられるように構成されている。
【0021】
なお、上側及び下側転動面51,61とボール33との接触角度は、45度に限定されるものでは無く、前記上側転動面51の上部中心点55の位置、及び前記下側転動面52の下部中心点61の位置を可変することで、変更可能である。これにより、ラジアル方向の荷重及びスラスト方向の荷重に対する強度を設計変更することができる。
【0022】
そして、第1部材である前記スライドレール12,12の内側面と、これらに対向した第2部材としてのスイベルロア13の側面には、第1及び第2溝が長さ方向に延設されており、両溝間にボールが転動自在に保持されることによってシートを支持するベアリング部が形成されている(図示省略)。
【0023】
この第1及び第2溝も、図3と同様に(図示省略)、上側を構成する上側転動面と下側を構成する下側転動面とによって構成されており、前記上側転動面の断面形状は、保持されたボールよりも大きな半径の円弧形状に形成されている。また、前記下側転動面の断面形状も、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に形成されており、前記第1及び2溝は、前記両転動面の断面形状が円弧形状に設定され、二つの円弧形状の組合せからなる断面形状に形成されている。
【0024】
以上の構成にかかる本実施の形態において、内輪14と外輪15間のボール33が転動する外輪溝32の上側及び下側転動面51,52を、前記ボール33よりも大きな半径R1,R2の円弧形状に形成することによって、両転動面51,52を、前記ボール33の外面より大きな曲率の円弧形状とすることができる。
【0025】
このため、各転動面51,52の断面形状が平坦に形成された場合と比較して、接触面積を大きくすることができる。これにより、ボール33が接する各転動面51,52への面圧を小さくし耐久性を向上することができるため、大きな負荷が加えられるシートを支持する本実施の形態であっても、各転動面51,52に高周波焼入れ等を施すこと無く、転動面51,52のへこみや摩耗を防止することができる。
【0026】
したがって、転動面に高周波焼入れを施す従来と比較して、低コスト化を図ることができる。また、高周波焼入れ時の熱によって生じ得る歪み対策等も不要となる。
【0027】
そして、前記ボール33が転動する各転動面41,42は、前記ボール33よりも大きな半径R1,R2の円弧形状に形成されている。このため、各転動面41,42をボール33と同じ半径Rの円弧形状に形成した場合と比較して、ボール33外面と各転動面51,52との密着を防止することができ、接触抵抗の増大を防止することができる。これにより、ガタの無いスムーズなシートの回転を可能とすることができる。
【0028】
加えて、シートの荷重が加えられるスライドレール12,12と、スイベルロア13間に形成されたベアリング部においても、前述と同様の効果を得ることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1のベアリングにあっては、ボールが転動する転動面が、ボールの外面より大きな曲率の円弧形状となるため、転動面の断面形状が平坦に形成された場合と比較して、接触面積を大きくすることができる。これにより、ボールが接する転動面への面圧を小さくし耐久性を向上することができるので、大きな負荷が加えられるシートを支持する場合であっても、転動面に高周波焼入れ等を施すこと無く、転動面のへこみや摩耗を防止することができる。
【0030】
したがって、転動面に高周波焼入れを施す従来と比較して、低コスト化を図ることができる。また、高周波焼入れ時の熱によって生じ得る歪み対策等も不要となる。
【0031】
そして、ボールが転動する転動面は、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に形成されている。このため、転動面をボールと同じ半径の円弧形状に形成した場合と比較して、ボール外面と転動面との密着を防止することができ、接触抵抗の増大を防止することができる。これにより、ガタの無いスムーズなシートの回転を可能とすることができる。
【0032】
また、請求項2のベアリングにおいては、一方の転動面の断面形状のみが、ボールよりも大きな半径の円弧形状された場合と比較して、前述した効果をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の平面を示す透明図である。
【図2】同実施の形態のベアリング部を示す要部断面図である。
【図3】図2のA部拡大図である。
【図4】従来のベアリングを示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 ベアリング
11 ベアリング部
14 内輪
15 外輪
21 内輪溝
32 外輪溝
33 ボール
51 上側転動面
52 下側転動面
Claims (2)
- シートを支持するベアリング部が、第1部材と、第2部材と、前記第1部材に形成された第1溝及び前記第2部材に形成された第2溝間に転動自在に設けられたボールとからなり、前記各溝の幅方向の一方側及び他方側に前記ボールが転動する転動面が設定されたベアリングにおいて、
前記第1溝又は前記第2溝の少なくともいずれか一方の前記転動面の断面形状を、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に設定したことを特徴とするベアリング。 - 前記第1溝又は前記第2溝の少なくともいずれか一方の前記両転動面の断面形状を、前記ボールよりも大きな半径の円弧形状に設定し、二つの円弧形状の組合せからなる断面形状に形成したことを特徴とするベアリング。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN109677302A (zh) * | 2019-02-14 | 2019-04-26 | 延锋安道拓座椅有限公司 | 用于车辆座椅的转动装置 |
-
2003
- 2003-06-17 JP JP2003171578A patent/JP2005009521A/ja active Pending
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