JP2005008147A - 車両用運転操作補助装置 - Google Patents
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Abstract
車間距離制御を行うとともに車両の走行状況の変化に応じてアクセルペダル反力を変化させ、運転者の運転操作を補助することができる車両用運転操作補助装置を提供する。
【解決手段】
車両用運転操作補助装置は、車両状態および車両周囲の走行環境を検出する走行状況検出手段5,6と、走行状況検出手段5,6の検出結果に基づいて自車両もしくは自車両周囲のリスク度を算出するリスク度算出手段14と、リスク度算出手段14によって算出されるリスク度に応じて、アクセルペダル19に発生させる操作反力を制御するアクセルペダル反力制御手段9と、アクセルペダル19の操作量を検出するアクセルペダル操作量検出手段4と、アクセルペダル操作量検出手段4の検出結果に基づいて、自車両と先行車両との車間距離を制御する車間距離制御手段11,12とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図であり、図2は、アクセルペダル周辺の構成を示す図であり、図3は、スロットルバルブ周辺の構成を示す図である。
まず、メインコントローラ1のリスク度算出部14A、反力算出部14および反力制御装置15で行われるアクセルペダル反力制御について説明する。リスク度算出部14Aは、自車速V1、車間距離D2,および自車両と先行車両との相対車速V2−V1に基づいて、走行状況によるリスク度PFを判定する。自車速V1が高いほど、車間距離D2が小さいほど、さらに相対車速V2−V1が小さいほどリスク度PFが高くなるように、予めリスク度PFのマップを設定する。リスク度PFは、例えば、自車速V1と、自車両の先行車両に対する接近度合をそれぞれ示す余裕時間TTCおよび車間時間THWとを用いて表すことができる。図4に示すように、車間時間の逆数1/THWが大きくなるほど、余裕時間の逆数1/TTCが大きくなるほど、さらに自車速V1が大きくなるほど、リスク度PFが大きくなるようにマップを設定する。ここで、余裕時間TTCおよび車間時間THWは、以下の(式1)、(式2)を用いて算出することができる。
TTC=−D2/(V2−V1) (式1)
THW=D2/V1 (式2)
I=AF×L/K (式3)
ここで、L:アクセルペダル19のレバー長(図2参照)、K:反力制御モータ9のトルク定数、とする。反力制御装置15は、(式3)を用いて算出した電流Iを反力制御モータ9へ印加し、アクセルペダル19に発生するペダル反力AFを制御する。
(1)アクセルペダル操作量Sに応じて車間距離を制御する車間距離制御と、リスク度PFに応じたアクセルペダル反力AFを発生させるアクセルペダル反力制御とを組み合わせて車両の制御を行うようにした。アクセルペダル反力AFの変化を覚知することにより、運転者は視覚にのみ頼ることなく車両周囲の状況を認識することができる。車間距離制御が行われている場合でも、走行状況変化がアクセルペダル反力AFとして反映されるので、適切なブレーキ操作、ステアリング操作等を速やかに行うことができる。
(2)アクセルペダル操作量Sに応じて車両の駆動力を制御する駆動力制御と、アクセルペダル操作量Sに応じて車間距離を制御する車間距離制御とを、操作量Sに基づいて切り換えるようにした。これにより、アクセルペダル反力AFから車両周囲状況を認識しつつ運転者の意図に応じた運転操作を行うことができる。
(3)リスク度PFを、車間距離D2および相対速度V2−V1に基づいて算出するようにしたので、先行車両の挙動変化等を反映したアクセルペダル反力AFが発生する。アクセルペダル反力AFから車両周囲状況を正確に把握し、適切な運転操作を行うことができる。例えば、先行車両が減速した場合や、他車両が割り込んできた場合などには、車間距離D2の減少あるいは相対速度V2−V1の増加を受けてリスク度PFが増加し、アクセルペダル反力AFが増加するため、運転者は走行状況の変化を即座に認識し、ブレーキ操作を行うなどして対応することができる。
(4)自車線前方に追従すべき先行車両が存在し、アクセルペダル19が所定範囲Smin≦S≦Smax内の操作量Sで踏み込まれている場合には、車間距離制御を行い、それ以外、すなわち先行車両が存在しない場合、および先行車両は存在するがペダル操作量Sが所定範囲外である場合には、駆動力制御を行うようにした。先行車両が存在しないときのリスク度PFを0に設定した場合、隣接車線からの割り込みや遠方に存在していた先行車両への追いつき等で先行車両が存在する状態へと移行すると、リスク度PFが0の状態から増加する。これによりアクセルペダル反力AFは先行車両への接近度合に応じてステップ状に増加し、車両制御の切り換わりを認識することができる。車間距離制御中は、アクセルペダル操作量Sに応じた車間距離を保って先行車両に追従走行するように自車両の駆動力を制御するので、運転者の意図に応じた運転操作を行うことができる。アクセルペダル19を踏み込んで先行車両に接近する際にはアクセルペダル反力AFが増加するので、運転者はリスク度PFを認識することができる。アクセルペダル19を踏み込んで所定値Smaxを超えると駆動力制御へと切り換わるので、先行車両を追い越す場合等にスムーズな運転操作を行うことができる。車間距離制御は解除されてもリスク度PFに応じたアクセルペダル反力AFが発生するので、周囲の走行状況を認識しながら適切な運転操作を行うことができる。先行車両の減速等により車間距離が変化した場合には、必要に応じて減速度を発生させて車両の駆動力を制御することにより、ペダル操作量Sに応じた目標車間距離Dtを保つことができるシステムの減速度の上限値を超える場合でも、アクセルペダル反力AFの増加からリスク度PFを認識することができるので、適切なブレーキ操作を行うことができる。
(5)車間距離制御時に設定する目標駆動力Ftdの上限を、その時点でのアクセルペダル操作量Sおよび自車速V1に応じて駆動力制御時に設定する目標駆動力Ftaに制限するようにした。これにより、車間距離制御中に先行車両が加速して車間距離が増加しても車両に発生する駆動力は制限されるので、先行車両が離脱して車間距離制御から駆動力制御に移行する場合に駆動力が減少することなく、滑らかな制御の移行が実現される。
(6)車間距離制御時にはアクセルペダル操作量Sが大きくなるほど目標車間距離Dtが小さくなるように設定するので、運転者の意図に応じた車間距離を保って追従走行を行うことができる。とくに先行車両の追い越し等を行う場合にスムーズな運転操作を行うことができる。
以下、本発明の第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置について図面を用いて説明する。図10は、第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図である。なお、図10において、図1に示した第1の実施の形態と同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
自車両が追従すべき先行車両が自車線前方に存在しない場合、メインコントローラ1Aは、車速制御を行うために操作量−車速変換部20においてアクセルストロークセンサ4で検出されるアクセルペダル操作量Sに応じた目標車速Vta(第1の目標車速)を算出する。目標車速Vtaの特性は、アクセルペダル操作量Sに対するマップとして予め適切に設定しておく。操作量−車速変換部20は、算出した目標車速Vtaを車速−駆動力変換部22に出力する。車速−駆動力変換部22は、入力された目標車速Vta(第1の目標車速)を実現するような目標駆動力Ft(第3の目標駆動力)を算出し、エンジンコントローラ2の駆動力制御部16に出力する。
(1)自車線前方に追従すべき先行車両が存在し、アクセルペダル19が所定範囲Smin≦S≦Smax内の操作量Sで踏み込まれている場合には、車間距離制御を行い、それ以外の場合には、車速制御を行うようにした。先行車両が存在しない場合は、アクセルペダル操作量Sに応じた目標車速Vtaを実現するように車両の駆動力を制御するので、アクセルペダル操作量Sが一定のとき定速制御を行うことができる。車間距離制御を行う場合は、アクセルペダル操作量Sに応じた車間距離Dtを実現するような目標車速Vtdを算出し、そのための目標駆動力Ftを算出して車両の駆動力を制御する。アクセルペダル19には車両周囲のリスク度PFに応じた反力AFが発生するので、運転者はリスク度PFの変化を容易に認識することができる。車間距離制御中にリスク度PFをアクセルペダル反力AFとして連続的に認識することができるため、先行車両の減速や割り込み等によって走行状況が変化した場合にも、ブレーキ操作等の適切な操作を速やかに行うことができる。さらに、必要に応じて車両に減速度を発生させる。車速制御状態から車間距離制御状態に移行する際には、リスク度PFが0から増加してアクセルペダル反力AFがステップ状に変化するので、制御の移行を容易に認識することができる。
(2)車間距離制御時に設定する目標車速Vtdの上限を、その時点でのアクセルペダル操作量Sに応じて車速制御時に設定する目標車速Vtaに制限するようにした。そのため、車間距離制御中に先行車両が加速して車間距離が増加しても車速は制限されるので、先行車両が離脱して車間距離制御から車速制御に移行する場合に車速が低下することなく、滑らかな制御の移行を実現できる。
以下、本発明の第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第3の実施の形態の構成は、図1に示す第1の実施の形態と同様である。 ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
以下、本発明の第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第4の実施の形態の構成は、図1に示す第1の実施の形態と同様である。 ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
以下、本発明の第5の実施の形態による車両用運転操作補助装置について図面を用いて説明する。図14は、第5の実施の形態による車両用運転操作補助装置の構成を示すシステム図である。なお、図14において、図1に示した第1の実施の形態と同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
AFw=c×wa (式4)
2:エンジンコントローラ
3:ブレーキコントローラ
4:ストロークセンサ
5:レーザレーダ
6:車速センサ
7:スロットルバルブ制御モータ
8:制御ブースタ
9:反力制御モータ
Claims (11)
- 車両状態および車両周囲の走行環境を検出する走行状況検出手段と、
前記走行状況検出手段の検出結果に基づいて自車両もしくは自車両周囲のリスク度を算出するリスク度算出手段と、
前記リスク度算出手段によって算出されるリスク度に応じて、アクセルペダルに発生させる操作反力を制御するアクセルペダル反力制御手段と、
前記アクセルペダルの操作量を検出するアクセルペダル操作量検出手段と、
前記アクセルペダル操作量検出手段の検出結果に基づいて、前記自車両と先行車両との車間距離を制御する車間距離制御手段とを有することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記アクセルペダル操作量検出手段の検出結果に基づいて前記自車両の制駆動力を制御する制駆動力制御手段と、
前記アクセルペダル操作量検出手段および前記走行状況検出手段の検出結果に基づいて、前記制駆動力制御手段による制駆動力制御および前記車間距離制御手段による車間距離制御のいずれかに切り換える切替手段とをさらに有することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記走行状況検出手段は、自車速、前記自車両と前記先行車両との車間距離および相対速度を検出し、
前記リスク度算出手段は、前記走行状況検出手段で検出される前記自車速、前記車間距離および前記相対速度に基づいて前記リスク度を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項2または請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記制駆動力制御手段は、前記アクセルペダル操作量から前記自車両に発生させる第1の目標駆動力を算出する操作量−駆動力変換手段を有し、算出された前記第1の目標駆動力を実現するよう前記自車両の制駆動力を制御し、
前記車間距離制御手段は、前記アクセルペダル操作量から前記先行車両との目標車間距離を算出する操作量−車間変換手段と、算出された前記目標車間距離から前記自車両に発生させる第2の目標駆動力を算出する車間−駆動力変換手段と、算出された前記第2の目標駆動力を実現するよう前記自車両の制駆動力を制御する第2の制駆動力制御手段とを有し、
前記切替手段は、自車線前方に前記先行車両が存在し、かつ前記アクセルペダルが所定範囲内の操作量で踏み込まれている場合に、前記車間−駆動力変換手段で算出された前記第2の目標駆動力を発生して前記車間距離制御を行うよう前記車間制御手段を選択し、前記先行車両が存在しない場合、および前記先行車両は存在するが前記アクセルペダル操作量が前記所定範囲外の場合に、前記操作量−駆動力変換手段で算出された前記第1の目標駆動力を発生して前記制駆動力制御を行うよう前記制駆動力制御手段を選択することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項4に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記第2の目標駆動力は、前記第1の目標駆動力を上限として設定されることを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項2または請求項3に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記制駆動力制御手段は、前記アクセルペダル操作量から前記自車両に発生させる第1の目標車速を算出する操作量−車速変換手段と、算出された前記第1の目標車速を実現するための第3の目標駆動力を算出する第1の車速−駆動力変換手段とを有し、算出された前記第3の目標駆動力を発生するよう前記自車両の制駆動力を制御し、
前記車間距離制御手段は、前記アクセルペダル操作量から前記先行車両との目標車間距離を算出する操作量−車間変換手段と、算出された前記目標車間距離から前記自車両に発生させる第2の目標車速を算出する車間−車速変換手段と、算出された前記第2の目標車速を実現するための第4の目標駆動力を算出する第2の車速−駆動力変換手段と、算出された前記第4の目標駆動力を発生するよう前記自車両の制駆動力を制御する第2の制駆動力制御手段とを有し、
前記切替手段は、自車線前方に前記先行車両が存在し、かつ前記アクセルペダルが所定範囲内の操作量で踏み込まれている場合に、前記第2の車速−駆動力変換手段で算出された前記第4の目標駆動力を発生して前記車間距離制御を行うよう前記車間制御手段を選択し、前記先行車両が存在しない場合、および前記先行車両は存在するが前記アクセルペダル操作量が前記所定範囲外の場合に、前記第1の車速−駆動力変換手段で算出された前記第3の目標駆動力を発生して前記制駆動力制御を行うよう前記制駆動力制御手段を選択することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項6に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記第2の目標車速は、前記第1の目標車速を上限として設定されることを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項2から請求項7のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置において、
前記リスク度算出手段は、前記切替手段によって前記車間距離制御に切り換えられている場合に、前記走行状況検出手段および前記アクセルペダル操作量検出手段の検出結果に基づいて、将来予測される前記自車両のリスク度を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項2から請求項8のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置において、
前記車間距離制御手段は、前記アクセルペダル操作量が大きくなるほど前記車間距離が小さくなるよう目標車間距離を設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項9に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記車間距離制御手段は、前記目標車間距離を、前記アクセルペダル操作量の変化に対して前記車間距離が変化しない不感帯を有して階段状に変化するよう設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項2から請求項7のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置において、
前記アクセルペダルの操作速度を検出する操作速度検出手段をさらに有し、
前記アクセルペダル反力制御手段は、前記切替手段によって前記車間距離制御が選択されている場合に、前記リスク度に基づく第1のペダル反力に、前記操作速度検出手段によって検出される前記アクセルペダル操作速度に基づく第2のペダル反力を付加したアクセルペダル反力を発生することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
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