JP2005006971A - 放射線可動絞り装置及び放射線撮影装置 - Google Patents

放射線可動絞り装置及び放射線撮影装置 Download PDF

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愼吾 金光
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Abstract

【課題】同一の放射線照射結果を得るために要する放射線条件の低減を、高い安全性・信頼性の元で実現できる可動絞り装置及び放射線撮影装置を提供する。
【解決手段】放射線の曝射経路に対し進退可能に設置され且つ光源31からの光を反射させて可動絞り38を介して被検体Pに照射する反射鏡34と、この反射鏡34を光照射時にはX線経路内の正規位置に駐止させるとともにX線照射時にはX線経路外の退避位置に駐止させる反射鏡位置制御手段と、反射鏡34の位置を検出する検出手段と、この検出手段により検出された信号により上記反射鏡が上記正規位置にあるか否かを判定する判定手段と、この判定手段により上記反射鏡が上記正規位置にあることが検出できないときはX線の曝射を阻止するロック手段と、上記正規位置または退避位置にあることが検出できないときは異常発生を知らせる警報手段とを備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体を透過したX線を用いて診断を行う放射線撮影装置に係り、特に光照射野を用いて放射線照射野を制限する放射線可動絞りに関する。
【0002】
【従来の技術】
放射線撮影装置の中でも、X線撮影装置には、透過X線をX線フィルムに感光させてX線像を得る直接撮影方式と、透過X線をイメージインテンシファイア(以下「I.I.」という。)で可視光に変換し、これをTVカメラで撮影してX線像を得る間接撮影方式とがあり、消化管造影検査、気管支造影検査等に広く利用されている。
【0003】
X線撮影装置は、X線を照射可能なX線管を備えるとともに、X線の照射範囲を制限して被検体への余分な曝射を回避可能な可動絞り装置が取り付けられる。可動絞り装置は、内蔵した絞りの開度を調整することによって、X線照射野(照射範囲)を所望の領域に設定できるようになっている。このX線照射野の設定には、被検体上で照射野を確認する必要があるが、これを、実際にX線を照射することなく行うことが重要である。
【0004】
図7は、従来のX線撮影装置に備えたX線管20および可動絞り装置2を示したものであり、可動絞り装置2には、X線焦点位置Fと共役な位置に光源31を配置してある。
【0005】
同図でわかるように、X線は、X線管11内のX線焦点位置Fから照射され、絞り羽根38を経て被検体Pに到達するが、X線焦点位置Fと共役な位置に配置された光源31を点灯すると、光源31の光は反射鏡34で反射して被検体Pを照射し、光源31の照射野はX線の照射野と一致する。
【0006】
このように、光源31を点灯してX線照射野の範囲を照らすことにより、X線を曝射する前にあらかじめ絞りの開度調整あるいはX線管と被検者との位置合わせ等を行っている。
【0007】
したがって、光照射野を有するX線可動絞りを備えたX線撮影装置においては、光照射野の投影のためにX線経路中に固定された反射鏡を備えている。
【0008】
しかしながら、この反射鏡がX線を吸収するため、被検体をX線撮影するのに必要なX線量を得るには、予めこの反射鏡による吸収分を織り込んだX線量を曝射する必要がある。ところが、この反射鏡は、主として表面を金属蒸着したガラス等で作成されるので、このガラスの鉛含有量によって、X線吸収量が大きく異なり、どうしても安全側、すなわち、X線吸収量を多い目に算定しがちとなって、畢竟、X線条件を高めに設定することになり易い。
【0009】
ところで、X線撮影装置で使用されるX線は単色X線ではなく連続スペクトルのX線である。しかし、低エネルギーX線(軟線)は被検体の表面で多く吸収され、被検体の体内のX線画像撮影には寄与することなく、徒に被検体をX線に曝すだけである。
【0010】
そこで、被検体に到達する前にこの軟線を取り除くべく、種々の規格(例えば、JIS Z 4701:医用X線装置通則や、IEC 60601:医用電気機器の安全規格など)において、軟線除去のための付加フィルタについて規定されている。
【0011】
このようなX線撮影装置として要求されるフィルタ量を算定する場合、上述のように反射鏡がX線を吸収するため、反射鏡自体をフィルタ量の一部として加算する必要がある。しかし、反射鏡は機能的なフィルタとしての意味の無い無駄な吸収体である。そこで、この反射鏡がなければ、重金属とかの意図的・機能的なフィルタをフルに使うことができる。
【0012】
加えて、I.I.を用いた間接撮影では、微弱なX線を照射する透視を行なって、透視画像でX線絞りの開度を調整することがあり、この場合、被検体に余分なX線被曝を強いることになる。したがって、無用なX線の曝射は少しでも避けるに越したことはない。
【0013】
このX線条件を改善するものとして、X線管と被検体との距離を短くすることにより解決すべく、レーザ光を用いる方式が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0014】
このX線照射野確認装置は、X線中心軸に直交するように出力光軸が向けられたレーザ光源と、このレーザ光源からのビーム光を、X線管が実際にX線を照射したときの照射野最外周の軌跡に沿って反射,進行させる位置及び角度をもって前記レーザ光源に対向設置されたX線透過性の反射鏡とを設けるものである。
【0015】
【特許文献1】
特開平7−47063号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このレーザ光源からのビーム光は、X線照射野最外周の1点しか指し示さないので、照射野全体を一度に判断することはできない。たとえレーザ光源と反射鏡とを対にして回転させても状況は大きくは変わらない。
【0017】
照射野最外周の多数の点を同時に指示させるには、レーザ光源と反射鏡との多数の組が必要である。しかし、この装置においても反射鏡の一部はX線照射野内の外周付近に残る構造であるので、中心部分では反射鏡によるX線吸収はないものの、外周廻りではX線吸収が生じ、均一なX線条件が得られない虞がある。
【0018】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、明確なX線照射野を得るとともに、同一の放射線照射結果を得るために要する放射線条件を低減することができる可動絞り装置及び放射線撮影装置を提供することを目的とするものである。
【0019】
本発明の他の目的は、上記目的をより高い安全性・信頼性の元で実現できる放射線可動絞り装置及び放射線撮影装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る放射線可動絞り装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、放射線源と被検体との間に置かれ、当該放射線源から曝射された放射線の前記被検体への照射野を広狭可変に設定する可動絞りを有する放射線可動絞り装置において、前記照射野を設定するための光を発生させる光源と、前記放射線の曝射経路に対し進退可能に設置され、かつ、前記光源からの光を反射させて前記可動絞りを介して前記被検体に照射する反射鏡と、前記反射鏡を、光照射時には放射線経路内の正規位置に駐止させるとともに、放射線照射時には放射線経路外の退避位置に駐止させる反射鏡位置制御手段とを備えるものである。
【0021】
次に、上述した課題を解決するために、請求項2に係る放射線可動絞り装置は、前記反射鏡の位置を検出する検出手段と、この検出手段により検出された信号により前記反射鏡が前記正規位置にあるか否かを判定する判定手段と、この判定手段により上記反射鏡が上記正規位置にあることが検出できないときは放射線の曝射を阻止するロック手段とを備えることを特徴とするものである。
【0022】
そして、上述した課題を解決するために、請求項3に係る放射線可動絞り装置は、前記反射鏡の位置を検出する検出手段と、この検出手段により検出された信号により前記反射鏡が前記正規位置または前期退避位置にあるか否かを判定する判定手段と、この判定手段により上記反射鏡が上記正規位置または上記退避位置にあることが検出できないときは異常発生を知らせる警報手段とを備えることを特徴とするものである。
【0023】
また、上述した課題を解決するために、請求項4に係る検出手段は、前記反射鏡に向かってレーザ光を投射するレーザ光発生素子と、この投射されたレーザ投射光が上記反射鏡により反射されたレーザ反射光を受光する受光素子とを備えたことを特徴とするものである。
【0024】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項5に係る放射線源は、X線源であることを特徴とするものである。
【0025】
さらにまた、上述した課題を解決するために、請求項6に係る放射線撮影装置は、請求項1乃至5の何れか1つの放射線可動絞り装置を備えることを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るX線撮影装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0027】
図1に示すX線撮影装置1は、X線ビームを照射する照射系10と、その透過X線ビームを入射させる受像系50と、これらを互いに対向した位置に保持する保持体60と、これら対向した照射系と受像系との間に横設され被検体Pを支持する天板70と、受像した画像を表示する表示部80と、装置全体を制御するシステム制御部とを備えている。
【0028】
これらの内、照射系10は、X線を曝射するX線管11と、曝射されたX線を線質硬化させるフィルタ12と、X線出力範囲を制御する可動絞り装置2とを備える。
【0029】
X線管11は、高電圧発生装置(図示せず)から高電圧の印加を受けると、X線を発生する。このX線の発生オペレーションは、X線制御部14及びシステム制御部90により制御されている。
【0030】
フィルタ12は、検査目的や撮影しようとする被検体Pの部位の特性に応じた線質硬化を得るために、種々の金属板等でできたフィルタを挿入引抜して、自由に差替え可能に構成される。このフィルタの交換等は、フィルタ制御部13により駆動・制御される。
【0031】
可動絞り装置2は、図2に示すように、光照射野Lを形成する光照射野形成部21と、X線照射野Xを制限するX線照射野制限部22と、反射鏡34の位置を検出して可動絞り装置2の安全性を確認する反射鏡位置検出部40と、可動絞り装置2全体を制御する可動絞り制御部23とを備える。詳細については後述する。
【0032】
受像系50は、被検体Pを透過したX線透視像を光学像に変換するI.I.51と、このI.I.51の出力像をTV映像信号に変換する撮像管,固体撮像素子等の撮像部52とを備えている。
【0033】
I.I.151は、被検体Pを透過したX線をまず入力蛍光面で光に変換し、次に光を光電面で光電子に変換し、この光電子を内部の集束電極及び加速電極で集束及び加速し、最後に出力蛍光面で光に変換してから出力するように構成されている。
【0034】
保持体60には、その両端に夫々照射系10と受光系50とが互いに対向する向きで取り付けられており、この保持体60を保持体駆動部61が駆動するようになっている。これにより、照射系10及び受像系50は、天板70の長手方向(即ち被検体Pとしての患者の体軸方向)及びこれに直交する短手方向に一体に移動可能になっている。保持体駆動部61は、オペレータが操作パネルから指令した移動信号に基づいてシステム制御部90が出力する駆動信号s1によって動作するようになっている。保持体60としては、C字形などの円弧状のアーム部材(Cアーム)を用いたものが知られている。
【0035】
また天板70は、対向した照射系10と受像系50との間に取り付けられたもので、天板駆動部71からの駆動信号s2に応答して長手方向にスライドするようになっている。この天板駆動部71にもシステム制御部90から駆動信号sが与えられる。
【0036】
このように保持体60(即ち、X線管11及びI.I.51)及び天板70の内の少なくとも一方を長手方向に沿って移動させることにより、X線照射野を少なくとも天板70の長手方向、短手方向で移動可能になっている。
【0037】
表示部80は、受光系50から出力される画像信号を、カメラ制御部53からの制御信号φに基づいて、A/D変換器81によってデジタル画像信号に変換した後、例えば画像メモリを備えた画像処理回路82によって必要に応じて種々の画像処理が行なわれる。そして、画像処理回路82からの出力信号は、D/A変換器83によってアナログ画像信号に変換され、ディスプレイ84で表示に供される。
【0038】
X線撮影装置1はこのように構成されるので、X線は、まず、X線管11のX線窓から放出され、線質を硬化させるフィルタ12と、X線照射野Xを必要最低限に絞って被曝量低減を促進するためのX線絞り装置2とを通過して、天板70上に載置された被検体Pに照射される。そして、被検体Pを透過したX線は、天板70の下に配置されたI.I.51で光学像に変換される。この光学像は、撮像部52の光学系を介して、カメラ制御部53の制御のもとで撮像部52により撮像される。そしてディスプレイ84には、撮像部52からの出力信号に基づいてX線像が濃淡で表示される。
【0039】
前述の可動絞り装置2は、図2に示すように、光照射野形成部21と、X線照射野制限部22と、反射鏡位置検出部40と、可動絞り制御部23とを備える。これらの内、光照射野形成部21は、光源としての電球31、電球31からの光の放射範囲制限用のマスク33、反射鏡34及び反射鏡駆動部35とを備える。
【0040】
反射鏡34は、その設置位置において照射野全範囲を覆う大きさをもつ、X線が透過しやすい薄いガラスなどにアルミ蒸着により反射面を作ってなるもので、前記X線管11のX線放射窓から所定距離離れた照射野全範囲を覆う位置に、X線中心軸と45゜の傾斜角度をもって反射面を電球31側に向けて設置されている。
【0041】
また、この反射鏡34は回転軸36を有し、モータまたはソレノイド等を備える反射鏡駆動部35によりこの回転軸36廻りを、X線経路内の正規位置とX線経路外の退避位置との間で回動する。そして、操作パネル91からの入力指示により、システム制御部90を介して可動絞り制御部23の制御に基づいて、X線経路内の正規位置に駐止したり、またはX線経路外の退避位置に駐止したりさせることができる。
【0042】
電球31は、そのフィラメント位置がX線管焦点Fから反射鏡34の背面までの距離と等しく、かつその光中心軸がX線中心軸に直交するように向けて、すなわち共役な位置に、設置されている。なお、電球31が共役な位置にあれば、反射鏡は必ずしもX線中心軸と45゜の傾斜角度をもつ必要はない。
【0043】
マスク33は、上記のように電球31及び反射鏡34が設置されたときに、X線照射野と電球31からの可視光照射野の大きさが一致するように光の放射範囲(角度)を制限する。
【0044】
これによれば、X線を実際に照射することなく、照射目的物上でのX線照射野(照射範囲)を可視光(可視光照射野)にて確認することができる。
【0045】
また、これにより、光照射野Lを投影する反射鏡34は、X線曝射時にはX線経路に存在しないため、線質硬化のためのフィルタ12を挿入する場合には、例えば反射鏡34が1mm程度のアルミ等量を有するとすると、不必要なアルミ1mm相等の物質がない分、X線管11や高電圧発生装置の負荷を低減することが可能となる。
【0046】
さらに、各種規格上要求されるフィルタ量に反射鏡34による吸収分を加える場合、ガラスでは含有金属の種類、分量等により大きく性質が異なるが、これに代えて安定した特性のアルミ等でフィルタを構成することができ、線質フィルタとしての安定化を図ることができる。
【0047】
X線照射野制限部22は、複数枚の絞り羽根38と絞り羽根38を広狭可変に設定する絞り羽根駆動部39とを備える。
【0048】
絞り羽根38は、X線遮蔽材からなり、移動可能に備えられる。この複数枚の絞り羽根38の配置関係を、操作パネル91からの入力指示により、システム制御部90を介して可動絞り制御部23の制御に基づいて、調整することにより所望の開度が得られ、上記X線照射野Xを得ることができる。
【0049】
反射鏡位置検出部40は、図2に示すように、レーザ光を発生させるレーザ光発生素子41と、反射鏡により反射されたレーザ光を受光する受光素子42a,42bと、この受光素子42a,42bの出力信号の有無を検出して反射鏡34の位置を検出する信号検出器43a,43bとを備える。ここで、レーザ光発生素子41は例えばレーザダイオード、受光素子42a,42bは例えばフォトダイオードから構成される。
【0050】
反射鏡34は、レーザ光発生素子41から入射するレーザ光を反射する。
【0051】
信号検出回路43aは、まず、受光素子42aからの受光信号を増幅する。次に、増幅された出力信号の包絡線検波と、それにより得られた整流出力を閾値演算し、整流出力のレベルが閾値以上の時にZa=1(論理値1)を出力し、整流出力のレベルが閾値未満の時にZa=0(論理値0)を出力する。
【0052】
同様に、信号検出回路43bは、まず、受光素子42bからの受光信号を増幅する。次に、増幅された出力信号の包絡線検波と、それにより得られた整流出力を閾値演算し、整流出力のレベルが閾値以上の時にZb=1(論理値1)を出力し、整流出力のレベルが閾値未満の時にZb=0(論理値0)を出力する。
【0053】
次に、図3に基づいて、本実施形態の反射鏡位置検出動作を説明する。
【0054】
レーザ光発生素子41から照射されたレーザ光は、反射鏡34が光照射野Lを設定する正規位置にある場合は、図3(a)に示すように、反射鏡34で反射されて受光素子42aに入射する。そして、反射鏡34がX線照射時にあるべき退避位置にある場合は、図3(b)に示すように、反射光は受光素子42bに入射する。したがって、反射鏡34が正規位置、退避位置のいずれの位置にもない場合は、図3(c)に示すように、反射光はいずれの受光素子42a,42bでも受光されない。受光素子42a,42bの受光出力は、信号検出回路43a,43bに送出されて、増幅される。
【0055】
可動絞り制御部23における、反射鏡34位置についての判断のフローを、図4を参照して説明する。可動絞り制御部23では、まず信号検出回路43aからの信号について判断する(ステップS1)。この信号がZa=1の場合は、可動絞り制御部23は、反射鏡34が正規位置にあると判断する(ステップS2)。そして、反射鏡34が正規位置にあることを表示するとともに、光照射時の間に誤ってX線が照射されないように、X線照射スイッチをロックする(ステップS3)。
【0056】
この反射鏡34が正規位置にあることの表示は、例えば操作パネル上の専用のLEDを点灯させることにより行われる。また、X線照射スイッチのロックは、可動絞り制御部23からシステム制御部90を介してX線制御部14へと送られる信号に基づいて行われる。
【0057】
これにより、光照射野は、反射鏡が正規位置にあることを確認することにより設定できるので、正確に行え、また、光照射野設定時に被検体PをX線に曝すこともない。
【0058】
反対に、ステップS1においてこの信号がZa=0の場合は、可動絞り制御部23は、信号検出回路43bからの信号について、反射鏡が退避位置にあるか否か判断する(ステップS4)。このとき、Zb=1であれば、反射鏡34は退避位置にあると判断し(ステップS5)、反射鏡34が退避位置にあることを表示するとともに、X線の照射を許容すべくX線照射スイッチのロックを解除する(ステップS6)。
【0059】
この反射鏡34が退避位置にあることの表示は、例えば操作パネル上の専用のLEDを点灯させることにより行われる。また、X線照射スイッチのロック解除は、可動絞り制御部23からシステム制御部90を介してX線制御部14へと送られる信号に基づいて行われる。
【0060】
これにより、X照射を、反射鏡が退避位置にあることを確認して行えるので、反射鏡34がX線経路内に残ることによりX線が吸収されてX線量が不足し、良好な撮像が得られず撮り直しが必要になることもない。
【0061】
ここでもZb=0であれば、反射鏡34は正規位置、退避位置のいずれにもなく、中間に位置する、すなわち、反射鏡34の駆動に異常が発生したと判断して(ステップS7)、異常発生の警報を送出するとともにX線照射スイッチをロックする(ステップS8)。
【0062】
この、異常発生の警報は、例えば操作パネル上の専用のLEDを点滅させる、及び/または、警報音を発する事により行われる。
【0063】
これにより、操作員は装置に異常が発生したことを直ちに知ることができ、装置の信頼性を高めることができる。
【0064】
そして、以降、撮影終了の指示があるまでこの一連の動作を繰り返す(ステップS9)。
【0065】
尚、本実施形態における反射鏡駆動部35及び可動絞り制御部23が、本発明の「反射鏡位置制御手段」を構成し、さらに、反射鏡位置検出部40が「反射鏡の位置を検出する検出手段」を、信号検出回路43a,43b及び可動絞り制御部23が「反射鏡が所定位置にあるか否かを判定する判定手段」を夫々構成する。
【0066】
また、使用する光ビームは、狭指向性であればよく、例えばレーザビームが好ましいが、発光素子としてLED等を用いて発生した光線をレンズ光学系等で狭指向性とした光ビームを使用することもできる。
【0067】
このように構成することにより、光照射野Lの設定は反射鏡34が退避位置にX線被曝量を大幅に低減することが可能となる。
【0068】
次に、本発明に係るX線撮影装置の本実施形態の変形例について、図5及び図6を参照して説明する。
【0069】
本変形例の可動絞り装置2aは、図5に示すように、反射鏡34の退避方法が異なる点で、第1の実施形態におけるものと基本的に相違し、他の構成は第1の実施形態と実質的に同じであり、同じ符号を付して説明を省略する。
【0070】
すなわち、上述の実施形態においては、反射鏡は回転軸36を有し、その廻りを回動することにより、X線経路の内外に移動させるものであった。この点本変形例では、反射鏡34の左右にガイドバー37を設け、これをモータまたはソレノイドを備える反射鏡駆動部35によりこのガイドバー37に沿ってスライドさせることにより、そして、操作パネル91からの入力指示により、システム制御部90を介して可動絞り制御部23の制御に基づいて、X線経路内の正規位置に駐止したり、またはX線経路外の退避位置に駐止したりさせることができる。
【0071】
したがって、反射鏡34の位置検出についても、図6に示すように、レーザ光発生素子41や受光素子42a,42bの位置が自ずと異なるものの、その原理、動作作用は第1の実施形態におけるものと同じである。
【0072】
図6(a)に示すように、レーザ光発生素子41から照射されたレーザ光は、反射鏡34が光照射野Lを設定する正規位置にある場合は、反射鏡34で反射されて受光素子42aに入射する。そして、反射鏡34がX線照射時にあるべき退避位置にある場合は、図6(b)に示すように、反射光は受光素子42bに入射する。受光素子42a,42bの受光出力は、信号検出回路43a,43bに送出されて、増幅される。したがって、反射鏡34が正規位置、退避位置のいずれの位置にもない場合は、図6(c)に示すように、反射光はいずれの受光素子42a,42bでも受光されない。
【0073】
上述の実施例では、I.I.51を用いた間接撮影方式を例として説明したが、上述の構成をX線フィルム54上にX線像を作成するいわゆる直接撮影方式のX線撮影装置に適用できることはいうまでもない。
【0074】
以上に説明した実施態様は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものによって置換した実施態様を採用することが可能であるが、これらの実施態様も本発明の範囲に含まれる。
【0075】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る放射線可動絞り装置及び放射線撮影装置は、放射線源と被検体との間に置かれ、当該放射線源から曝射された放射線の前記被検体への照射野を広狭可変に設定する可動絞りを有する放射線可動絞り装置において、前記照射野を設定するための光を発生させる光源と、前記放射線の曝射経路に対し進退可能に設置され、かつ、前記光源からの光を反射させて前記可動絞りを介して前記被検体に照射する反射鏡と、前記反射鏡を、光照射時には放射線経路内の正規位置に駐止させるとともに、放射線照射時には放射線経路外の退避位置に駐止させる反射鏡位置制御手段とを備えたので、明確な放射線照射野を得るとともに、同一の放射線照射結果を得るために要する放射線条件を低減することができるという効果が得られる。
【0076】
また、本発明に係る可動絞り装置及び放射線撮影装置は、前記反射鏡の位置を検出する検出手段と、この検出手段により検出された信号により前記反射鏡が前記正規位置にあるか否かを判定する判定手段と、この判定手段により上記反射鏡が上記正規位置にあることが検出できないときはX線の曝射を阻止するロック手段、及び/または、この判定手段により上記反射鏡が上記正規位置または上記退避位置にあることが検出できないときは異常発生を知らせる警報手段とを備えたので、上記効果をより高い安全性・信頼性の下で実現できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線撮影装置の実施形態の概要を示すブロック図。
【図2】図1に示されたX線撮影装置の可動絞り装置の概略構成を示す図。
【図3】反射鏡の位置検出の概略を示す図であって、(a)は正規位置にある場合、(b)は退避位置にある場合、(c)はそのいずれにもない場合。
【図4】可動絞り装置制御部の制御フロー図。
【図5】可動絞り装置の変形例の概略構成を示す図。
【図6】変形例における反射鏡の位置検出の概略を示す図であって、(a)は正規位置にある場合、(b)は退避位置にある場合、(c)はそのいずれにもない場合。
【図7】従来のX線撮影装置の可動絞り装置の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1 X線撮影装置
2,2a 可動絞り装置
10 照射系
11 X線管
12 フィルタ
13 フィルタ制御部
14 X線制御部
21 光照射野形成部
22 X線照射野制限部
23 絞り制御部
31 光源(電球)
33 マスク
34 反射鏡
35 反射鏡駆動部
36 回転軸
37 ガイドバー
38 絞り羽根
39 絞り羽根駆動部
40 反射鏡位置検出部
41 レーザ光発生素子
42a,42b 受光素子
43a,43b 信号検出回路
50 受像系
51 イメージインテンシファイア(I.I.)
52 撮像部
53 カメラ制御部
54 X線フィルム
60 保持体
61 保持体駆動部
70 天板
71 天板駆動部
80 表示部
81 A/D変換器
82 画像処理回路
83 D/A変換器
84 ディスプレイ
90 システム制御部
91 操作パネル

Claims (6)

  1. 放射線源と被検体との間に置かれ、当該放射線源から曝射された放射線の前記被検体への照射野を広狭可変に設定する可動絞りを有する放射線可動絞り装置において、前記照射野を設定するための光を発生させる光源と、前記放射線の曝射経路に対し進退可能に設置され、かつ、前記光源からの光を反射させて前記可動絞りを介して前記被検体に照射する反射鏡と、前記反射鏡を、光照射時にはX線経路内の正規位置に駐止させるとともに、放射線照射時には放射線経路外の退避位置に駐止させる反射鏡位置制御手段とを備える放射線可動絞り装置。
  2. 前記反射鏡の位置を検出する検出手段と、この検出手段により検出された信号により前記反射鏡が前記正規位置にあるか否かを判定する判定手段と、この判定手段により上記反射鏡が上記正規位置にあることが検出できないときは放射線の曝射を阻止するロック手段とを備えた請求項1記載の放射線可動絞り装置。
  3. 前記反射鏡の位置を検出する検出手段と、この検出手段により検出された信号により前記反射鏡が前記正規位置または前期退避位置にあるか否かを判定する判定手段と、この判定手段により上記反射鏡が上記正規位置または上記退避位置にあることが検出できないときは異常発生を知らせる警報手段とを備えた請求項1または2記載の放射線可動絞り装置。
  4. 前記検出手段は、前記反射鏡に向かってレーザ光を投射するレーザ光発生素子と、この投射されたレーザ投射光が上記反射鏡により反射されたレーザ反射光を受光する受光素子とを備えることを特徴とする請求項2または3に記載の放射線可動絞り装置。
  5. 前記放射線源はX線源であることを特徴とする放射線可動絞り装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つの放射線可動絞り装置を備えることを特徴とする放射線撮影装置。
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