JP2006149493A - X線の屈折効果を利用した高分解能画像診断装置 - Google Patents

X線の屈折効果を利用した高分解能画像診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006149493A
JP2006149493A JP2004341326A JP2004341326A JP2006149493A JP 2006149493 A JP2006149493 A JP 2006149493A JP 2004341326 A JP2004341326 A JP 2004341326A JP 2004341326 A JP2004341326 A JP 2004341326A JP 2006149493 A JP2006149493 A JP 2006149493A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
image
slit
rays
resolution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004341326A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Mori
浩一 森
Hitoshi Sato
斉 佐藤
Masahiko Kadoma
正彦 門間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibaraki Prefecture
Original Assignee
Ibaraki Prefecture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibaraki Prefecture filed Critical Ibaraki Prefecture
Priority to JP2004341326A priority Critical patent/JP2006149493A/ja
Publication of JP2006149493A publication Critical patent/JP2006149493A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】回転陽極X線管1で発生するX線放射領域のうち、屈折効果が利用でき、撮影可能な程度の強度を有するX線を利用でき、軟X線成分が少ないX線を利用できる高分解能画像診断装置を実現する。
【解決手段】ターゲット5から発生したX線の放射領域の中で、ターゲット5の面に垂直な線に対して高速電子が衝突してくる方向と反対側であって回転陽極2の周縁斜面3に沿う側の放射部分領域のX線を通過させるスリット11を形成する遮蔽体10を設け、放射部分領域のX線強度をX線検出器で測定し、スリット11は、放射部分領域のうち予め定められたX線強度以下のX線強度を有する放射部分領域のX線の通過は阻止するために、2枚の遮蔽板により、スリット11の幅、スリット11の位置を調整可能とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、X線画像診断装置に関し、特に、X線の屈折に伴う組織境界部の輸郭強調により高分解能画像を提供することが可能なX線の屈折効果を利用した高分解能画像診断装置に関する。
従来のX線管装置による画像は、被写体中の電子密度の違いに応じたX線吸収量の相違を画像コントラストにする、X線吸収コントラスト画像法によって得られる。
又、X線吸収コントラスト画像法とは別に、小焦点X線源から放射されるX線により拡大撮影を行う放射線拡大画像装置が知られている(特許文献1参照)。このような拡大画像装置では、より高い屈折効果(屈折コントラスト)を得るために、実効焦点のより小さなX線管の利用、もしくは焦点と被写体距離を大きくする機構により、観測点から見た実効焦点サイズを小さくすることで、X線の空間干渉性を向上させていた(特許文献2、非特許文献1参照)。
特開2002−159482号公報 特表平11−502620号公報 K. Mori et al. J. Synchrotron Rad.(2002) 9 143-147
従来のX線吸収コントラスト画像法では、吸収差の小さな組織や臓器(低吸収物質)を高い画像コントラストで描写することが難しく、また、焦点サイズ(X線発生源の大きさ)が有限であることに伴う画像ボケが無視できないほどの小さな被写体を鮮明に描写することも難しいという問題があった。
また、従来の拡大画像装置では、観測点から見た実効焦点サイズを小さくし、X線の空間干渉性を向上させていたが、この空間干渉性の向上に伴いX線の出力も低下するため、臨床利用に不都合である。そして、得られる画像は、中心部と周辺部で、像の拡大に伴う像歪みの程度が異なる。患部の正確な位置決定に都合が悪いという問題があった。
本発明に係るX線の屈折効果を利用した高分解能画像診断装置(以下、「高分解能画像診断装置」という。)は、上記従来の問題を解決することを目的とするものである。そして、本発明では、従来のX線吸収コントラスト画像法では描写が難しい被写体、つまり低吸収物質や微小被写体について、X線の屈折効果を利用して画像(X線屈折コントラスト画像)を撮影する画像診断装置において、次の点を課題とする。
(1)形状をより鮮明画像としてとらえること、特に、被写体の輸郭線を強調することで形状を鮮明にする。即ち、X線の屈折効果を効率よく利用するために、X線管から放射されるビームのうち、特に高い屈折コントラストが得られるX線成分を用いる撮影の仕方に着目し、これを利用して、高分解能を有するX線画像診断装置を実現する。
(2)利用するX線束から軟X線成分を除去することにより、より低被ばくで撮影可能とすること。即ち、陽極における自己吸収効果を最大限活用し、X線から人体に有害な軟X線成分を除去する。
(3)乳房等の病巣をスポット撮影(部分撮影)する場合において、X線出力の大きな低下を伴わない状態で、高分解能撮影を可能とする。
(4)拡大画像装置で平坦な受像面として、X線フィルム、フラットパネル検出器(FPD)、電荷結合素子(CCD)、イメージングプレート(IP)又は半導体検出器等が利用できる。そして、これらの平坦な受像面では原理的には周辺部における歪みが生じるが、実用上は無視できるほど小さな歪みである。しかし、X線束の発散に対し直角になるような湾曲受像面を採用することで、このような周辺部の歪みの発生をより少なくすることができる。
(5)さらに、X線管と受像素子の同期走査(スキャニング)、もしくは、X線管だけのスキャニングを採用すれば、被写体全体の描画が可能な高分解能画像診断装置を実現できる。
本発明は上記課題を解決するために、陽極X線管における円板状の陽極のターゲット部の表面にフィラメントで発生した高速電子を衝突させて発生するX線を被写体に照射して透過したX線を受像部で受けて撮像する高分解能画像診断装置であって、前記ターゲット部から発生したX線の放射領域の中で、前記ターゲット部の面に垂直な線に対して前記高速電子が衝突してくる方向と反対側(より遠い側)であって前記陽極のターゲット部の表面に沿う側の放射部分領域のX線を通過させるスリットを形成する遮蔽体を設けて成ることを特徴とする高分解能画像診断装置を提供する。
前記スリットは、前記放射部分領域のうち予め定められたX線強度以下のX線強度を有する放射部分領域のX線の通過は阻止するために、スリット幅及び位置のいずれか1つ又は両方が調整可能な構成であることを特徴とする請求項1記載の高分解能画像診断装置。
前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器が、前記遮蔽体のスリット側縁部に設けられている構成としてもよい。
前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器が、前記遮蔽体のスリット側縁部に設けられている蛍光体(シンチレータ)と、該蛍光体で励起された可視光を反射体又は光ファイバを介して受光する光電管又は半導体光素子である構成としてもよい。
前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器が、高分解能画像診断装置の受像部に設けられている構成としてもよい。
前記遮蔽体は、それぞれ独立的に移動可能な2枚の遮蔽板から成り、該2枚の遮蔽板は、互いに離間することで前記スリットを形成するとともに、それぞれ独立的に移動することにより前記スリット幅及び位置のいずれか1つ又は両方が調整可能な構成としてもよい。
前記遮蔽体を移動するために必要なモータが設けられており、該モータは前記X線検出器による検出結果によりモータを制御する制御装置により制御される構成としてもよい。
前記X線検出器は、前記受像部に、前記遮蔽板と平行して可動なホトタイマ、イオンタイマ又は電子受像素子が設けられている構成としてもよい。
前記受像部には、照射面が平坦又は円弧状に湾曲した状態で、X線フィルム、フラットパネル検出器(FPD)、電荷結合素子(CCD)、イメージングプレート(IP)又は半導体検出器が設置されている構成としてもよい。
前記陽極X線管は前記スリットの位置を固定した状態で移動可能であり、被写体の全体画像又は部分画像を走査して撮影可能な構成である。
前記陽極X線管は、前記のスリットの位置を固定した状態で、前記陽極の中心軸の角度を水平面方向の0度に対して上側に90度、下側に90度の範囲で調整可能な構成である。
前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器は、前記遮蔽体の内部に電離箱を設けて構成してもよい。
前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器は、前記遮蔽体に照射されたことにより前記遮蔽体から生じる電離した電子を測定する測定装置を前記遮蔽体の被照射面側に設けてなる構成としてもよい。
前記陽極の表面に垂直な方向から見た焦点の寸法は、幅が20μm〜300μm、長さが20μm〜50000μmであり、前記焦点から被写体までの距離及び被写体から受像素子までの距離は、0.1m以上であり2m以下としてもよい。
以上の構成から成る本発明に係る高分解能画像診断装置によると、次の効果を生じる。
(1)例えば、乳房撮影やそのスポット撮影等においては、従来のものに比較してより鮮明に石灰化病巣をとらえることで、診断能の高いX線画像を提供する。早期診断や確定診断に有用である。患部の位置も従来法より正確に決定できる。
(2)陽極X線管で陽極のターゲット部の表面の接線方向へ放射される領域のX線を利用するから、陽極の自己吸収効果を十分受けて、軟X線成分が少ないX線を利用でき、より低被ばくでX線撮影が実施できる。特に乳房撮影で有用である。
(3)X線CTに利用すれば、X線屈折に伴う画像の輪郭強調効果を含んだ断層画像が得られ、従来のものに比較してより高い空間分解能の断層画像が得られる。
本発明に係る高分解能画像診断装置について、その基本的な構成等を説明するとともに、その実施するための最良の形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。陽極X線管としては、回転陽極X線管と固定陽極X線管とがあり、本発明は、陽極X線管からの放射領域のうち最適な領域を利用する構成を特徴とするものであるから、回転陽極X線管と固定陽極X線管のいずれにも適用可能であるが、以下の本発明の基本的な構成及び実施例の記載では、回転陽極X線管を例にあげて本発明の構成を説明する。なお、固定陽極X線管に適用しても、本発明の構成、効果は全く変わらない。
(本発明の基本的な構成)
本発明に係る高分解能画像診断装置の基本的な構成を説明する。本発明は、陽極X線管から放射されるX線のうち、X線屈折に伴う患部、もしくは組織境界部画像の輪郭強調において、大きな効果が得られる放射領域のX線を利用する構成である。
回転陽極X線管では、フィラメントで発生した高速電子を回転陽極の周縁斜面の部分に衝突させてX線を発生させるが、この回転陽極の周縁斜面の部分を本明細書及び特許請求の範囲では、「ターゲット部」という。本発明は、ターゲット部にフィラメントで発生した高速電子を衝突させて発生するX線放射領域のうち、回転陽極のターゲット部の表面に沿う側の放射部分領域のX線を遮蔽体のスリットを通過させ、しかも、この放射部分領域の中、X線出力が低い領域のX線を遮蔽し、ある程度以上のX線強度を有する領域のX線にさらに絞って利用する構成である。以下、この基本的な構成を図1において説明する。
図1は、本発明に係る高分解能画像診断装置の基本的な構成の原理を説明する図である。図1(a)において、回転陽極X線管1の内部には、円板状の回転陽極2があり、そのターゲット部5もしくはターゲット部5を含め陽極全体が、タングステンやモリブデンやロジウム、もしくはこれらの複合材料から成る。
このターゲット部5に、フィラメント(電子銃)4で発生し集束された高速電子が衝突する。すると、この衝突面6(焦点:focus)から、図1(a)に示すような放射領域Aに、X線が発生する。ここで輻射の原理上からは、ほぼ全ての方位にX線が放射されるが、X線撮影に適用する都合、通常被写体が配置される図1(a)の下方に放射される主な放射線領域Aに着目して説明する。
図1(a)において、放射線領域Aは閉じた曲線Aで囲われる部分であるが、これは、X線強度を示すものであり、焦点からの距離が遠い曲線ほど、強いX線放射の生じる方向と言える。説明の都合上、衝突面(焦点)から放射領域Aに接する2つの接線T1、T2の矢印Aで示す間を放射線領域Aとして示す。後述する他の領域に関しても同様とする。図1(b)に示すように、放射領域Aは、ターゲット部5の面に垂直な線Sに対して高速電子が衝突してくる方向とほぼ直交する方向の線O(中心線)を中心に、立体的に拡がってX線が発生している。線Oの直角からのずれは、高速電子のエネルギーや陽極でのX線自己吸収の程度により変わる。
この放射領域Aのうちで、中心線Oに近い中心部分の放射部分領域Bは、X線強度が高く、通常のX線画像診断装置ではこの放射部分領域Bが利用されている。しかしながら、この放射部分領域BのX線は、X線屈折に伴う患部、もしくは組織境界部画像の輪郭強調において、隣接領域Cよりその効果が小さい。また、X線被ばく上好ましくない軟X線の成分がより多い。
これに対して、図1(b)に示すように、放射部分領域Bから側方(図で領域Aのより左方)にはずれた放射領域であって、回転陽極2の周縁斜面3に沿い外側に延びる接線に近い放射部分領域C(より正確に表現すると、ターゲット部5の面に垂直な線Sに対して高速電子が衝突してくる方向と反対側に放射されるX線で、回転陽極2のターゲット部5の斜表面3に沿い外側に延びる接線T2に近い側の放射部分領域CのX線は、X線強度は領域Bより低いが、X線屈折に伴う患部、もしくは組織境界部画像の輪郭強調による画質改善能力は大きく、また、被ばくを増大させる軟X線の成分は領域Bより少ない。
ところで、高速電子がターゲット部5に衝突する衝突面6を焦点(focus)という。この衝突面6の寸法を、ターゲット部5の面に垂直な方向から見た大きさを図1(c)の斜線で示した四角形に示す。回転陽極2の中心軸から周縁斜面3に沿って外側に向かう方向の寸法を「長さm」とし、これに直交する向きの寸法を「幅t」とする。なお、回転陽極の代りに、固定陽極のX線管を用いるときも同様である。
しかしながら、この衝突面6の大きさは、観察する方向により異なって見える。即ち、図1(b)に見るように、この衝突面6をターゲット部5の表面3の垂直線Sの方向から観察した場合は、その大きさは、「長さm」と「幅t」である。例えば本発明では、幅tが 20μm〜300μm、長さmが20μm〜50000μmとする。
ここで、焦点の大きさは、JIS規格によるピントールカメラ法、スリットカメラ法、解像力法(スターパターン法、平行パターンカメラ法)のずれかで測定した値とする。JIS規格の適用範囲外の焦点サイズについても、この該規格を準用するものとする。そして、衝突面6を放射領域Aの中心軸方向から観察すると、「幅t」は変わらないが、長さは「長さm」より小さく見える。さらに、放射部分領域Cの方向から観察すると、さらにその「長さm」は小さく見える。
要するに、放射部分領域Cの方向から観察した焦点は、放射領域Aの中心である放射部分領域Bの中心線Oの方向から観察した焦点より小さいので、放射部分領域CのX線光源サイズは、従来から良く用いられる放射部分領域Bの焦点サイズより小さい。X線の屈折効果による画質改善効果は、実効的な焦点サイズの小さい方が優れる。言い換えるならば、焦点サイズが小さい光源ほど、空間干渉性の良いX線が得られ、X線屈折効果に伴う画質改善効果が大きい。この事実は、特許文献2に開示されているとおりである。
半定量的に言うならば、空間コヒーレンス長:dの大きなときほど、X線の空間干渉性が良く、高画質画像を得る。ここに焦点サイズ:σ、観測点(フイルム位置)から焦点までの距離:l(エル)、X線の波長:λ、とすれば、相互の関係は、
d=(λ・l)/ σ
特定の波長λについて考えれば、1(エル)が一定のとき、σが小さいほど、dが大きい。
本発明に係る高分解能画像診断装置の特徴は、放射領域Aの中心である放射部分領域B方向のX線を利用するのではなく、放射部分領域CのX線によるX線屈折に伴う画像の輪郭強調効果が大きくなることを利用して高分解能画像を得るとともに、前述のとおり、放射部分領域Cは、軟X線の成分が少ないことにより、従来より低被ばくでX線撮影を可能とする構成である。
本発明に係る高分解能画像診断装置において、放射部分領域CのX線により、X線屈折に伴う画像の輪郭強調効果が大きくなることを利用し高分解能画像を得ることについて、その原理等を以下に説明する。
図2(a)は、X線の屈折効果を利用した高分解能画像撮影の原理を示す図である。被写体7は骨梁であり、周囲に軟組織8を有する。ここにX線を透過させると、入射角θ1及び屈折角θ2で空気から被写体7に入射し、出射角θ3及び屈折角θ4で骨から出射する。このように図の右方向に曲がる性質は、光学におけるスネル(Snell)の法則で理解できる。屈折角の大小関係は、この例では、θ1<θ2、θ3>θ4である。また、X線は、組織の周辺部において、大きく曲がる。
そして、被写体7の背面側に受像面9を配置する。受像面9は、X線フイルムなどの感光材料、又はフラットパネル検出器(FPD)、電荷結合素子(CCD)、イメージングプレート(IP)、半導体検出器、シンチレータ等の電子画像素子から構成される。なお、本明細書で「電子画像素子」とは、フラットパネル検出器(FPD)、電荷結合素子(CCD)、イメージングプレート(IP)又は半導体検出器、シンチレータ等を言う。
図2(b)は、像位置−像濃度(X線透過強度)を示すグラフであり、被写体を透過したX線による感光濃度(X線透過強度)を、被写体の図中横方向の位置に対応して測定し、プロットして得られたグラフである。
このグラフでは代表として2つのX線の入射と出射の状態を図示している。骨梁の右端2つの透過したX線により感光される部分の画像は受像面上では、X線の密度が高く、ゆえに高濃度(フイルムでは一般に黒色)となる。そのすぐ左隣の領域は、本来飛来すべきX線が右方向に移行するため、X線密度が低くい、ゆえに低濃度(フイルムでは、一般に白色)となる。結果として、骨梁の右側外周(輪郭)に沿って、白・黒の線が発生するために組織の形状がより鮮明になる。この白・黒線は、被写体である骨梁と受像面(フイルム)の距離(Z)を適度に離すことで、鮮明な骨梁画像が得られる。
前記非特許文献1によれば、X線のエネルギー30keV(λ=0.041nm)において、Z=1m〜7m にて、高分解能画像を得ている。この距離は、焦点サイズや、X線エネルギー(波長)、被写体の種類により変わる。ただし、Z=0mでは、白・黒線のそれぞれ、白と黒が相重なり、結果その平均として灰色となるため、輪郭強調は生じない。このときの画像は、通常のX線吸収効果だけによる画像(吸収コントラスト画像法)となる。
ゆえに、従来の「X線吸収コントラスト画像法」によれば、図2(c)に示すように、感光面を被写体の背面に近接(当接)して、配置したが、これによると、2つのX線による感光点は互いに近接し間隔kは小さいために、濃度差があってもその濃度差が明確に現れず、従って、被写体の輪郭がシャープにならない。図2(d)では、有限のk’により、輪郭強調が可能となる。
そこで、本発明では診療撮影における拡大撮影と同じ方式、つまり被写体と受像面の距離を離す手段を採用しX線が被写体を透過する際に生じる屈折により、濃度差のある白と黒を適度に離し間隔k’を大きくすることで、濃度差が重ならず明確に現れるようにして、被写体の輪郭を強調するものである。要するに、X線の屈折効果を最大限に利用しようとする構成のものである。
ところで、図2(a)において、X線を1本の線で示したが、これは、非常に小さな理想的な焦点を考えたときの図である。実際のターゲット部5は、小さな点状X線源の集合であり、実際には夫々から放たれる複数のX線の束で撮影する。この束の1つ1つが図2(a)に示した白・黒線を発生する。
ここで、図2(a)の濃度図の横軸と同じ1次元方向に分布する相隣あう点状X線源を考える。夫々の点状X線源から生じる白・黒線は、図2(a)の横軸上(位置)にて、少しずつ位置がずれて重なり合うので、十分に大きなX線限を用いると、1つの白・黒線の白の領域に他の点状X線限から生じた白・黒線の黒が重なり、結果として、灰色となり、ぼけることで鮮明な輪郭が見えない。これが、実効的に小さなX線限を用いる必要性の説明となる。
要するに、高速電子がターゲット部5に衝突する衝突面6(焦点:focus)は、点状X線源であるが、この衝突面6は、実効的に小さい方が多くの濃度差曲線が生じることなく、濃度差が明確に現れるので被写体の輪郭がシャープとなる。この点を図1(c)についてみると、放射線領域の中心線O方向からの観察した焦点より、接線T2に適度に近い、放射部分領域Cの方向から観察した焦点の方が小さい。
以上の理由により、本発明に係る高分解能画像診断装置では、図1(b)、(c)において、放射部分領域CのX線光源を利用することで、X線屈折に伴う画像の輪郭強調効果が大きくして、高分解能画像を得られるものである。
ゆえに、従来は、図1(a)に見るごとく、領域Aに発生するX線のほぼ全て、もしくは、主に領域Bに発生するX線を用いて撮影していたが、本発明に係る高分解能画像診断装置では、領域Cに発生するX線(接線T2に近すぎて、強度が極端に弱い成分は除く)を用いて、焦点から被写体までの距離と被写体から受像面までの距離Zを適度に調整して撮影を行うものである。
焦点の大きさが、十分に小さいときは、図2(a)と(b)のごとく鮮明な白・黒線により、骨梁の輪郭強調がなされる。ただし、Z=0では、図2(c)のごとく、白と黒の線は一致し、灰色となるため、輪郭のぼやけた骨梁像(現在の診療撮影で得られる骨梁像)となる。X線エネルギーや被写体の種類に応じて、図2(d)のごとく、距離Zを最適値に選べば、いろいろな被写体において、鮮明な輪郭強調画像が得られる。
その具体的な手段としては、図3(a)、(b)に示すように、ターゲット部5上の焦点から生じる放射領域AにおけるX線の進行方向に、X線を遮蔽する遮蔽体10を設け、この遮蔽体10は、右側の遮蔽体10’(これを「右側刃」という)と左側の遮蔽体10’(これを「左側刃」という)から成り、左右の両刃10’、10’によりスリット11を形成する。そして、このスリット11を放射部分領域CのX線が通過するように、遮蔽体10の位置が図中の左右矢印方向に移動して設定される構成とする。遮蔽体10の両刃10’、10’は同期して左右に動くこともできるし、また、両刃が独立して左右に動いてもよい。
しかしながら、放射部分領域CのX線光源は、X線屈折に伴う高分解能画像を得ることができ、しかも軟X線成分が比較的少ないという点ではメリットがあるが、その反面、特に図2に見る接線T2に近い所ではX線強度が低くなるという問題がある。X線強度があまり低くなる放射領域のX線では、十分なX線撮影はできないので、放射部分領域Cの中でも、X線強度がX線撮影はできない程度低い領域のX線を遮蔽板で遮断し、X線強度がある程度以上の部分で、できるだけ左側のX線のみをスリット11で通過させるように選択する必要がある。
図4は、本発明者が、放射部分領域Cについて、放射部分領域Cを横切る方向の位置に対する画像濃度(X線を受ける受像面におけるX線濃度:X線強度)を測定して得られた関係曲線を示すグラフである(縦軸:画像濃度、横軸:位置、グラフの原点が接線T2側)。この曲線における点Pより左側の部分(濃度が飽和する領域に比べて、濃度1/2程度以下の領域)、即ち、放射部分領域Cの中でも、回転陽極2のターゲット部5の表面3に沿い外側に延びる接線T2により近い位置の放射領域では、X線強度はかなり低下する。点Pより右側の放射領域では、X線強度は点Qまでは高まるが、Qより右側の位置では漸増又はほぼ一定状態となる。
本発明者は、このような点Pより左側のX線強度が低い領域のX線について、実際にX線撮影を実施した結果、一例として、通常のX線撮影(例.後述する乳ガンの撮影等)するには十分な強度を有せず、点Pは点Qのほぼ1/2程度のX線強度であるという知見を得た。そこで、このような低い領域のX線については、通常のX線撮影では、遮蔽体10で遮蔽し除く必要があり、本発明で利用するX線強度の放射領域は、図4において、少なくとも点Pより右側の範囲に相当する放射部分領域であることが好ましいことを確認した。
なお、上記1/2程度のX線強度も必要なく、1/3程度、或いは1/4程度のX線強度でも実用上、X線撮影が可能な場合(例.鼻骨や小児の四肢などの局所撮影など)は、図4の点Pより左側の範囲に相当する放射部分領域も使用できる。例えば、図4の点Qのほぼ1/4程度のX線強度でも利用できるX線撮影の場合は、図4の点P’から右側にかけての範囲に相当する放射部分領域も使用できる。
このように放射部分領域Cのうち、回転陽極のターゲット部5の表面から外側に延びる接線T2に、より近い部分では、X線強度がかなり低下することを考慮して、本発明に係る高分解能画像診断装置では、遮蔽体10の両刃10’、10’で形成されるスリット11を通過する放射部分領域CのX線のうち、X線強度が低下しない放射部分領域C’をさらに選択することのできる構成とする。
具体的には、遮蔽体10の左右の両刃10’、10’で形成されるスリット11を通過する放射部分領域CのX線強度を測定して、放射部分領域Cの中でも、図3(b)に示すように、X線強度があまり低下しない放射領域C’のみがスリット11を通過するように、遮蔽体10をターゲット部5に対して相対的に移動して、スリット11の位置を図中左右方向に調整可能な構成とし、さらに必要に応じてスリット11の幅を調整可能な構成とする。或いは、スリット11の位置は放射部分領域Cに対応して予め設定し、スリット11の幅を調整可能な構成としてもよい。
ところで、従来のX線画像診断装置では、図5(a)に示すように、広がったX線を利用し、被写体12がフィルムや電子受像素子(CCD、FPD等)等の平坦な受像面13に拡大して撮像面14(本明細書で「撮像面」とは受像面のうち透過放射線により撮像が形成可能な領域面をいう。)が形成されるために、撮像面14の両端部14’に近くなる部分では、像の歪みがより大きくなる。図中、この像歪みは、x方向(紙面に沿って左右方向)とy方向(紙面に垂直な方向)について発生する。
これに対して、本発明に係る高分解能画像診断装置では、図5(b)に示すように、放射部分領域C(回転陽極2のターゲット部5の表面3に沿って外側に延びる接線T2に近い放射部分領域)を、さらに放射部分領域C’に遮蔽体10の両刃10’、10’で形成されるスリット11で絞って利用するので、少なくとも、図中、x方向(スリット11の幅方向)はX線の広がりが小さくなる。従って、図5(a)に示すようには、x方向については撮像面15は小さくなるが、従来のような撮像面14の両端部14’における歪みについては小さくなり、実質的に排除可能である。
本発明に係る高分解能画像診断装置は、図5(c)に示すように、y方向(スリット11の長手方向)については、依然、平坦な受像面13であると、撮像面15の両端部に歪みが生じる。以上、要するに、本発明に係る高分解能画像診断装置は、スリット11の幅方向(図5(b)のx方向)に小さい撮像面しか形成されず、スリット11の長手方向(図5(b)のy方向)には、撮像面は大きいが、その両端に歪みが生じるという問題はある。
しかしながら、スリット11の幅方向(x方向)の撮像面15が小さいことについてみると、実際の高分解能画像診断装置では、後述するように、人の乳房を被写体12として乳ガンのスポット撮影を行うように狭い病巣等を撮影する場合には、スリット11の幅方向の撮像面15が小さいことは問題とならない。もし、x方向に大きい被写体12を撮影する場合は、被写体12に対してX線発生部及び受像部を相対的に移動して、また、X線発生部(回転陽極X線管)のみが移動することで、被写体12をスキャンする構成とすればよい。
そして、スリット11の長手方向(y方向)についてみると、図6(a)に示すように、ターゲット部5のX線放射点(焦点6)と被写体12間の距離a、被写体12と受像面13(フィルムの面)間の距離をbとし、被写体12の大きさABとし、撮像面15上の像の大きさA’B’とすると、像の拡大率Mは次式で表される。
M=A’B’/AB=1+a/b
実際の画像診断装置では、例えば、乳房撮影における拡大撮影法で用いる値、a=100cmとした場合、b=20cmならば、M(拡大率)=1.2であり、b=60cmならば、M(拡大率)=1.6となる。この程度の拡大率では、像周辺部の歪みは小さいが、本発明によれば、x方向の歪みをより小さくできる。
なお、y方向の空間分解能を向上させる手段としては、別の実施例でも後述するが、y方向の受像面13は、図6(b)に示すように、1次元で円弧状に湾曲した構成とすればよい。x方向について併記するならば、スリット11でX線束の幅を狭くすることと、放射部分領域C’を用いることは、x方向の画像歪み軽減と高分解能画像取得の2つの達成に寄与している。本発明では、焦点から被写体までの距離及び被写体から受像素子までの距離は、0.1m以上であり2m以下とすることが好ましい。
以上の本発明の基本的な構成を踏まえて、本発明に係る高分解能画像診断装置の実施例1を図7及び図8において説明する。この実施例1の全体構成は、上記基本的な構成で説明したものと同じであるから、特に、遮蔽体10の左右の両刃10’、10’で形成されるスリット11を最適位置、最適幅に調整する構成を中心に、以下に説明する。
この実施例1の高分解能画像診断装置は、図7で示したように、X線放射部16とX線受光部17から成り、基本構成で説明した構成と同様に、X線放射部16には、円板状の回転陽極2が、中心軸を中心に回転可能に設けられて成る回転陽極X線管1を有する。
この回転陽極2の周縁斜面3に衝突させる高速電子を発生し収束するフィラメント4(電子銃)が設けられている。高速電子がターゲット部5に衝突する衝突面6(焦点)から、X線受光部に向けて放射領域AでX線を放射する。
放射領域Aの下方には、スリット11を形成する遮蔽体10が配設されている。この実施例1では、遮蔽体10は2枚の遮蔽板18から成り、2枚の遮蔽板18は、それぞれ遮蔽板移動機構によって、それぞれ図中左右方向に独立的に移動するように設けられている。この2枚の遮蔽板18の互いに対向する内側縁の間隙でスリット11を形成する。X線エネルギーは、10keV〜500keVが好ましい。ここで、10keVは人体撮影に用いられるに当たって画像形成効果が得られる吸収量が適度となる下限の値であり、500keVは画像形成効果が得られる吸収量が適度となる上限の値である。
2枚の遮蔽板18の移動機構はいろいろな実施の態様があるが、この実施例1では、図7に示すように、2枚の遮蔽板18のそれぞれに固定されたブラッケット19と、ブラケット19に螺着されたネジ棒20と、ネジ棒20を回転駆動するモータ21と、ブラケット19を摺動して案内するガイド22とから成る遮蔽板直動機構23を設けている。
このように、2枚の遮蔽板18は独立して移動可能な構成であるから、それぞれのモータ21を制御することにより、スリット11の位置を変えたり、スリット11の幅を変えたりすることができる。
即ち、2枚の遮蔽板18を互いに離間又は接近する方向に移動することで、スリット11の幅を広げ又は狭めるように調整可能である。又、スリット11の幅を変えずに、2枚の遮蔽板18が同じ方向に移動することで、放射部分領域Cのうち最適な使用領域をさらに絞ることができる。同様の機構を紙面に垂直な方向にも設置すれば、より精密にX線束の形状を決定できる。ただし、後述の紙面に垂直な方向(y方向)においては、手動でスリット位置を決定する構造でも実用上不都合はない。
X線受光部17には受像面13となるX線フィルム24がセット可能であり、フィルム24の背面側には、ホトタイマ25が配置されている。このホトタイマ25は、スリット11を通過してきたX線の強度を検出するX線検出器として機能するものである。ホトタイマ25も遮蔽板18と同様にホトタイマ移動機構により、X線の進行方向を横切るように移動可能である。なお、ホトタイマ25の代わりにイオンタイマを利用してもよい。
ホトタイマ25の移動機構は、ホトタイマ25を取り付ける取付ブラケット26と、取付ブラッケット26に螺着されたネジ棒27と、ネジ棒27を回転駆動するモータ28と、取付ブラッケット26を摺動して案内するガイド29とから成るホトタイマ直動機構30から構成されている。モータ28によりネジ棒27を回転すると、は、取付ブラケット26は、2枚の遮蔽板18に平行してガイド29に沿って移動可能である。
図8に示すように、2枚の遮蔽板18及びホトタイマ25を移動させるモータ21、28をそれぞれ駆動制御する制御装置31がX線受光部17(又はX線放射部16)に設けられている。この制御装置31とホトタイマ25は接続され、この制御装置31にホトタイマ25の検出出力が送信されるように構成されている。制御装置31は、ホトタイマ25からのX線強度の検出出力を受けて、それぞれのモータ28を駆動制御することができる。
これにより、2枚の遮蔽板18をそれぞれ移動させてスリット11の幅を調整したり、或いはスリット11の幅を固定した状態で2枚の遮蔽板18を同じ方向に移動させたりすることができる。そして、ホトタイマ25自体も、制御装置31で制御され、スリット11の幅のほぼ中央の位置に常時位置するように、2枚の遮蔽板18の移動に同期して移動する。
制御装置31としては、図示しないが、入力部、出力部、CPU及びメモリから成るマイコンを利用する。このマイコンにより、例えば、スリット11の幅を一定にしておいて、ホトタイマ25からのX線強度の検出値を受けて、この検出値に基づいて、モータ21、28を動作させて2枚の遮蔽板18、ホトタイマ25を移動させるように動作する。これにより、スリット11の位置を調整し、通過する放射部分領域Cのうちの放射部分領域C’に合わせることができる。なお後述するが、スリット11を形成する2枚の遮蔽板18に設置したX線検出部での信号強度変化から、通過する放射部分領域Cのうちの放射部分領域C’に合わせることができる。
なお、この実施例1では、X線受光部17の受像面としてX線フィルム24をセットする構成としたが、フィルム24の代わりにフラットパネル検出器(FPD:Flat Panel Detector)、電荷結合素子(CCD)、イメージングプレート(IP:Imaging Plate)、半導体検出器CCD等のような電子受像素子を配置し、このような電子受像素子による画像イメージをパソコン等に取り込めるような構成としてもよい。
X線フイルム、IP、FPD、CCDなどの(画像)受光部がx方向とy方向に主な広がりを持つ2次元X線検出器とみなすときは、X線発生部が移動し、これらが図7の左右方向(x方向)に狭く、これと直交するy方向に主な広がりを持つ1次元検出とみなすときは、X線発生部と(画像)受光部が同期して同じ向きに移動することで、被写体の全体像を得る。
(作用)
以上の構成から成る実施例1の作用を説明する。フィラメント4で発生し集束された高速電子がターゲット部5に衝突し、その衝突面6からX線受光部17に向けて放射領域AでX線を発生する。X線放射領域Aのうち、回転陽極2の接線方向T2に近い放射部分領域CのX線の一部で、X線強度の観点から特に撮影に有用な放射部分領域C’は、2つの遮蔽板18の隙間であるスリット11を通過する。そして、ホトタイマ25(または、イオンタイマ)でX線強度が検出され、その検出出力が制御装置31に送信される。
制御装置31は、この検出出力に基づいて、放射部分領域CのX線のうち、図4に示す「位置と画像濃度(X線強度)」の関係曲線の点P以下となるようなX線強度を示す部分を遮蔽板18で遮蔽し、所定のX線強度、即ち、図4の関係曲線の点Pより大きいX線強度を有する領域のX線を通過させるために、スリット11の幅及び位置を設定する制御信号を発生して、各モータ21に送信する。
この制御信号に基づき、遮蔽板18及びホトタイマ25を移動するためのモータ21及びモータ28が動作して、遮蔽板直動機構23及びホトタイマ直動機構30により2枚の遮蔽板18をそれぞれ独立に移動させるとともに、ホトタイマ25がスリット11の中間位置になるように遮蔽板18に同期して移動する。
以上により、放射部分領域CのX線のうち、所定のX線強度以上の放射部分領域C’のX線を通過させるためのスリット11の幅及び位置が設定され、しかも図2で説明したとおり、X線屈折を生じることで、X線屈折に伴う画像の輪郭強調効果が大きくなり、高分解能画像を得るとともに、軟X線の成分が少ないことにより、従来のものに較べてより低被ばくで高分解能なX線撮影が可能となる。
なお、スリット11の位置は、特に高速電子のエネルギーの違い(X線管電圧の値:kV)や回転陽極部のターゲット部表面の劣化(亀裂発生)に伴いしばしば調整が必要となるが、そのような場合にも本発明の2枚の遮蔽板18をそれぞれ独立に移動させる機構が必須である。
図9は、実施例1の高分解能画像診断装置を、乳ガンの病巣を撮像するためにX線乳房撮影に適用した例を説明する図である。X線乳房撮影では、予め遮蔽板18を移動し、スリット11の幅及び位置を適宜調整し、前述したとおり、放射部分領域Cの中で所定以上のX線強度を有する放射部分領域C’の放射線がスリット11を通過できるようにしておく。被写体12である乳房を支持台32上に載置して、上方から圧迫板33で抑えて固定する。
この状態で、回転陽極X線管1からX線を放射させて、放射部分領域CのX線をさらに遮蔽板18のスリット11を通過させて放射部分領域C’に絞り、被写体12である乳房に照射する。このX線乳房撮影のように、体の一部をスポット撮影する場合は、スリット11方向の撮像面15が小さくなる点は、必ずしも問題とならず、X線屈折に伴う画像の輪郭強調効果が大きくなり、高分解能画像を得られ、しかも軟X線成分の少ないるX線を利用することができるので、低被ばくという点でも好ましい。
また、回転陽極X線管1はスリット11の位置を固定した状態で移動可能な構成としてもよい。このような構成とすれば、被写体7の全体画像又は部分画像を走査して撮影可能となる。図9についてみると、スリット11を上記状態で、X線発生部(X線管)をx方向に走査すれば、乳房の全体像を得ることができる。
(変形例1)
実施例1の変形例1を説明する。上記実施例1では、X線撮影装置において、X線フィルム24の背面側(図の下方)に設けているホトタイマ25(または、イオンタイマ)を、遮蔽板18を制御するX線強度測定用のX線検出器として利用したが、本変形例1では図示しないが、ホトタイマ25を利用せずに、X線受光部17内にX線フィルム24の背面側において、ホトタイマ25の代わりに、CCDセンサ、FPD(フラットパネルディテクター:Flat Panel Detector)等の電子受像素子をX線検出器として設ける。
この変形例1ではホトタイマ25の代わりにCCDセンサ、FPD等からの信号によりX線強度を検出する点は、上記実施例1とは異なるが、CCDセンサ、FPD等のX線検出器も制御装置31に接続し、検出したX線強度に基づいて、制御装置31によりモータ21を制御して、遮蔽板18を移動させ、この遮蔽板18の移動と同期してX線検出器自体も移動するように制御可能である構成は、実施例1と同様である。
(変形例2)
実施例1の変形例2を説明する。上記実施例1(又は変形例1)は、X線フィルム24の背面側に、遮蔽板18と同期して移動可能なホトタイマ(変形例1ではFPD、CCD等)を、遮蔽板18の移動を制御するX線強度測定用のX線検出器として利用したが、本変形例2では、このような移動するX線検出器は特に利用せずに、図10に示すように、X線フィルム24の背面側において定置する大型のFPD又はCCDセンサ34を利用してX線強度を測定する構成とした。
要するに、実施例1(又は変形例1)では、放射線放射部分領域Cのうち、所定以上のX線強度を有するスリット11の幅及び位置を決めるために、遮蔽板18に同期してホトタイマ25(変形例1ではFPD、CCD等)は移動する。しかし、本変形例2では、図10(a)から図10(b)に示すように、遮蔽板18が移動してスリット11は移動するが、大型のFPD又はCCDセンサ34を定置するために、常時スリット11を通過したX線の強度を検出することができる。
図10(a)において、スリット11は図中、左側に寄って放射部分領域Cのうち回転陽極2の接線方向T2に対してより近い放射部分領域C1のX線をスリット11から通過させる。そして、通過したX線強度を、大型のFPD又はCCDセンサ34で検出する。例えば、放射部分領域C1その中心PにおけるX線強度は、図10(c)のP点のX線濃度に対応するとする。
そして、図10(a)の状態から図10(b)の状態に移動してスリット11が移動すると、放射部分領域Cのうち回転陽極2の接線方向から離れた放射部分領域C2のX線をスリット11から通過させる。例えば、放射部分領域C2は、すでにP点からずれて、その中心QにおけるこのX線強度がFPD又はCCDセンサ34で検出され、そのX線強度は、図10(c)のQ点のX線濃度に対応するような場合は、このようにして、P点以下の強度成分を除去できる位置にスリット11を設定して撮影をすればよい。
この変形例2によれば、スリット11の移動に伴い刻々と変化するX線の強度を、大型のFPD又はCCDセンサ34でその位置と対応して、図10(c)に示すような出力を常時出力可能とする。そして、この変形例2でも、大型のFPD又はCCD34を制御装置31に接続し、上記実施例1と同様に、検出したX線強度に基づいて、制御装置31により遮蔽板18移動用モータを制御可能とした。
図11は、実施例2を説明する図である。この実施例2は、実施例1とほぼ同様な構成であるが、特徴とする構成は、X線強度を測定する手段として、遮蔽板18にX線強度を測定するためのX線検出器を設けた構成である。以下、実施例2について、その特徴的な構成を中心に説明する。
実施例2の高分解能画像診断装置は、実施例1と同様に、高速電子が回転陽極2のターゲット部5に衝突し、衝突面6からX線受光器に向けて放射したX線放射領域Aのうち、回転陽極2の接線方向T2に近い放射部分領域Cを利用するものである。
そして、放射領域Aの前方には、2枚の遮蔽板18が移動可能に設けられている。2枚の遮蔽板18は、それぞれ実施例1で説明した遮蔽板直動機構23により、矢印方向に移動可能である。これにより、遮蔽板18のスリット11の幅や位置を変更できる。
放射部分領域CのX線強度を測定し、その測定結果に基づいて、放射部分領域Cの中のさらに最適な放射領域のみ通過させるために、2枚の遮蔽板18で形成されるスリット11の幅を変え、しかもスリット11の位置を変えることが可能である。このX線強度を測定する手段として、実施例2では、2枚の遮蔽板18にX線強度を測定するためのX線検出器を設けている。
その具体的な構成を図11において説明する。図11(a)に示すように、2枚の遮蔽板18が対向するそれぞれの内側縁に沿う位置に、蛍光体35(シンチレータ)が配設されている。図11(b)は、この蛍光体35の位置におけるX−X方向に切断した場合の遮蔽板18の断面構造を示す図(X−X断面図)である。
蛍光体35の位置に対応して遮蔽板18にはその幅方向(図11(a)中の左右方向)に横切る空洞部36が形成されている。この空洞部36における蛍光体35の直下には反射鏡37が設けられ、空洞部36の上面及び下面には反射板38が貼り付けられている。なお、このような構成の代わりに光ファイバを利用してもよい。
遮蔽板18の外側端であって、空洞部36の外端開口に面して小型の光電管39が取り付けられている。この小型の光電管39は、図示しない増幅器を介して、図8と同様に、制御装置31に接続されている。制御装置31は、遮蔽板18を移動させるモータ21に接続されており、光電管39の検出出力を増幅器を介して受けて、それぞれのモータ21を駆動制御することができる。なお、光電管39の代わりに半導体光素子を利用してもよい。
放射部分領域CのX線強度を測定するためのX線検出器の実施の態様としては、遮蔽板18の内部に電離箱(図示しない)を設け、X線強度を測定する構成としてもよい。ゆえにスリットの両刃の内部を空洞にし、そこにある空気の電離量を検出する装置である。またピンダイオード等の半導体X線検出器を用いても良い。
さらに、放射部分領域のX線強度を測定するための別のX線検出器の別の実施態様としては、遮蔽板18に照射されたことにより遮蔽板18から生じる電離した電子を測定する測定装置(図示しない)を遮蔽板18の被照射面側に設けてなる構成としてもよい。例えば、スリットを構成する物質中の電子がX線の作用で電離し、このとき生じる電荷の変化をスリットに接続した電流計で、測定する装置等があり、このような装置は、スリットに当たるX線の強度が強いときには特に便利である。
前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器は、蛍光体(シンチレータ)の他、X線エネルギーを電気信号に変換する機能をもつ半導体素子(アモルファス・セレンなど)と電気信号量を読み取るトランジスタ回路である構成としてもよい。
(作用)
この実施例2の作用を説明する。図3等ですでに説明した放射部分領域CのX線が蛍光体35に照射されると、蛍光体35が励起されてX線の強度に対応する光強度を有する可視光(シンチレーション光)を発生する。この可視光が、反射鏡37で反射され、空洞部36内を上下の反射板で反射されて遮蔽板18の外側側方に送られ、光電管39(又は半導体光素子)に入射される。
光電管39は、入射光の強度を検出し、増幅器を介して制御装置31に送信し、図8で示す実施例1と同様に、制御装置31では、X線強度に対応する光の強度に基づいて、遮蔽板18の幅及び位置を制御する制御信号をモータ21に送信する。モータ21はこの制御信号に基づいて遮蔽板18を駆動する。
これにより、スリット11の幅及び位置が設定され、放射部分領域CのX線のうち、所定のX線強度以上の領域のX線に絞って通過させることができ、しかも、図2で説明したとおり、X線屈折を生じることで、X線屈折に伴う画像の輪郭強調効果が大きくなり、高分解能画像を得るとともに、軟X線の成分が少ないことにより、従来のものに比較してより低被ばくでX線撮影を可能となる。
図12は実施例3を説明する図であり、図12(a)を白抜き矢印方向から見た図が図12(b)である。この実施例3は、実施例1又は実施例2と基本的には同じ構成であるが、実施例1、実施例2では、受像面として、平坦なフィルム24、或いは電子受像素子(PDA、CCD等)を設けた構成であるが、この実施例3は、図12(b)に示すように、フィルム24、電子受像素子(PDA、CCD等)等の撮像面15が湾曲を有する構成とした。
即ち、本発明の基本構成の項で説明したとおり、スリット11の長手方向については、前述のとおり撮像面15に歪みが発生するので、これを解消するために、この実施例3では、図12に示すように、y方向(スリット11の長手方向)について、フィルム24を載置する支持面を円弧状の湾曲面とし、フィルム24の撮像面15を湾曲面とする構成である。或いは、電子受像素子(PDA、CCD等)を湾曲面状に設置する。
なお、スリット11を形成する遮蔽板18は、図12(b)で示す構成は平坦な板から形成されているが、図12(c)に示すように、y方向(スリット11の長手方向)に湾曲状に形成されていてもよい。
以上、本発明に係る高分解能画像診断装置の最良の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明は特にこのような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることはいうまでもない。例えば、本実施例では、回転陽極X線管について説明したが、固定陽極X線管についても同様に適用できる。
本発明に係る高分解能画像診断装置は、以上のような構成であるから、特に医療分野における乳ガン診断のためのX線乳房撮影(スポット撮影を含む)、肺ガンや肝臓ガンなどの診断のためのX線断層画像撮影(X線CT)を代表例として、高画質医療画像診断装置のX線源に利用できる。また、X線非破壊検査機器のX線源として、荷物検査などに利用できる。
本発明の基本構成を説明する図である。 本発明の原理を説明する図である。 本発明の基本構成を説明する図である。 本発明の基本構成を説明するグラフである。 本発明の基本構成を説明する図である。 本発明の基本構成を説明する図である。 本発明の実施例1を説明する図である。 本発明の実施例1の制御のための構成を説明する図である。 本発明の実施例1の適用例を説明する図である。 本発明の実施例1の変形例2を説明する図である。 本発明の実施例2を説明する図である。 本発明の実施例3を説明する図である。
符号の説明
1 回転陽極X線管
2 回転陽極
3 回転陽極の周縁斜面
4 フィラメント
5 ターゲット部
6 衝突面(焦点)
7 被写体
8 軟骨
9 受像面
10 遮蔽体
11 スリット
12 被写体
13 受像面
14 撮像面
14’撮像面の両端部
15 撮像面
16 X線放射部
17 X線受光部
18 遮蔽板
19 ブラッケット
20 ネジ棒
21 モータ
22 ガイド
23 遮蔽板直動機構
24 X線フィルム
25 ホトタイマ
26 取付ブラケット
27 ネジ棒
28 モータ
29 ガイド
30 ホトタイマ直動機構
31 制御装置
32 支持台
33 圧迫板
34 大型のFPD又はCCDセンサ
35 蛍光体
36 空洞部
37 反射鏡
38 反射板
39 光電管

Claims (14)

  1. 陽極X線管における円板状の陽極のターゲット部にフィラメントで発生した高速電子を衝突させて発生するX線を被写体に照射し、透過したX線を受像部で受けて撮像する高分解能画像診断装置であって、
    前記ターゲット部から発生したX線の放射領域の中で、前記ターゲット部の面に垂直な線に対して前記高速電子が衝突してくる方向と反対側であって前記陽極のターゲット部の表面に沿う側の放射部分領域のX線を通過させるスリットを形成する遮蔽体を設けて成ることを特徴とする高分解能画像診断装置。
  2. 前記スリットは、前記放射部分領域のうち予め定められたX線強度以下のX線強度を有する放射部分領域のX線の通過は阻止するために、スリット幅及び位置のいずれか1つ又は両方が調整可能な構成であることを特徴とする請求項1記載の高分解能画像診断装置。
  3. 前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器が、前記遮蔽体のスリット側縁部に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の高分解能画像診断装置。
  4. 前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器が、前記遮蔽体のスリット側縁部に設けられている蛍光体と、該蛍光体で励起された可視光を反射体又は光ファイバを介して受光する光電管又は半導体光素子であることを特徴とする請求項1又は2記載の高分解能画像診断装置。
  5. 前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器が、高分解能画像診断装置の受像部に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の高分解能画像診断装置。
  6. 前記遮蔽体は、それぞれ独立的に移動可能な2枚の遮蔽板から成り、該2枚の遮蔽板は、互いに離間することで前記スリットを形成するとともに、それぞれ独立的に移動することにより前記スリット幅及び位置のいずれか1つ又は両方が調整可能な構成であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高分解能画像診断装置。
  7. 前記遮蔽体を移動するために必要なモータが設けられており、該モータは前記X線検出器による検出結果によりモータを制御する制御装置により制御される構成であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高分解能画像診断装置。
  8. 前記X線検出器は、前記受像部に、前記遮蔽板と平行して可動なホトタイマ、イオンタイマ又は電子受像素子が設けられていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の高分解能画像診断装置。
  9. 前記受像部には、照射面が平坦又は円弧状に湾曲した状態で、X線フィルム又は電子画像素子が設置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の高分解能画像診断装置。
  10. 前記陽極X線管は前記スリットの位置を固定した状態で移動可能であり、被写体の全体画像又は部分画像を走査して撮影可能な構成であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の高分解能画像診断装置。
  11. 前記陽極X線管は、前記のスリットの位置を固定した状態で、前記陽極の中心軸の角度を水平面を0度としたとき、上側に90度、下側に90度の範囲で調整可能な構成であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の高分解能画像診断装置。
  12. 前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器は、前記遮蔽体の内部に電離箱を設けて構成したことを特徴とする請求項1〜3、6〜11のいずれか1項に記載の高分解能画像診断装置。
  13. 前記放射部分領域のX線強度を測定するためのX線検出器は、前記遮蔽体に照射されたことにより前記遮蔽体から生じる電離した電子を測定する測定装置を前記遮蔽体の被照射面側に設けてなる構成であることを特徴とする請求項1〜3、6〜11のいずれか1項に記載の高分解能画像診断装置。
  14. 前記陽極の表面に垂直な方向から見た焦点の寸法は、幅が20μm〜300μm、長さが20μm〜50000μmであり、前記焦点から被写体までの距離及び被写体から受像素子までの距離は、0.1m以上であり2m以下であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の高分解能画像診断装置。
JP2004341326A 2004-11-25 2004-11-25 X線の屈折効果を利用した高分解能画像診断装置 Pending JP2006149493A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004341326A JP2006149493A (ja) 2004-11-25 2004-11-25 X線の屈折効果を利用した高分解能画像診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004341326A JP2006149493A (ja) 2004-11-25 2004-11-25 X線の屈折効果を利用した高分解能画像診断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006149493A true JP2006149493A (ja) 2006-06-15

Family

ID=36628473

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004341326A Pending JP2006149493A (ja) 2004-11-25 2004-11-25 X線の屈折効果を利用した高分解能画像診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006149493A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2364648A1 (en) 2010-03-12 2011-09-14 J. Morita Manufacturing Corporation X-ray imaging apparatus
KR101140332B1 (ko) 2010-07-23 2012-05-07 한국전기연구원 위상 대조 기반 3d 유방암 영상 획득 장치 및 방법
JP2014503941A (ja) * 2010-11-08 2014-02-13 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ X線光源のx線放出収率における変化の判断
CN111789624A (zh) * 2020-06-29 2020-10-20 上海联影医疗科技有限公司 散焦辐射测量方法、装置、计算机设备和可读存储介质

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2364648A1 (en) 2010-03-12 2011-09-14 J. Morita Manufacturing Corporation X-ray imaging apparatus
JP2011206534A (ja) * 2010-03-12 2011-10-20 Morita Mfg Co Ltd X線撮影装置
US8498375B2 (en) 2010-03-12 2013-07-30 J. Morita Manufacturing Corporation X-ray imaging apparatus
KR101140332B1 (ko) 2010-07-23 2012-05-07 한국전기연구원 위상 대조 기반 3d 유방암 영상 획득 장치 및 방법
JP2014503941A (ja) * 2010-11-08 2014-02-13 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ X線光源のx線放出収率における変化の判断
US9370084B2 (en) 2010-11-08 2016-06-14 Koninklijke Philips N.V. Determining changes in the x-ray emission yield of an x-ray source
CN111789624A (zh) * 2020-06-29 2020-10-20 上海联影医疗科技有限公司 散焦辐射测量方法、装置、计算机设备和可读存储介质
CN111789624B (zh) * 2020-06-29 2023-08-08 上海联影医疗科技股份有限公司 散焦辐射测量方法、装置、计算机设备和可读存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150055745A1 (en) Phase Contrast Imaging Using Patterned Illumination/Detector and Phase Mask
JP4994375B2 (ja) 点焦点湾曲モノクロメータ光学体を使用するx線結像系
US20080089472A1 (en) Dual-radiation type mammography apparatus and breast imaging method using the mammography apparatus
JP4510754B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
US9603577B2 (en) X-ray imaging apparatus and control method thereof
JPS58118733A (ja) ラジオグラフイ装置
JP5944254B2 (ja) 放射線画像取得装置
KR20150001181A (ko) 엑스선 발생기 및 이를 포함한 엑스선 촬영 장치
JP2008268105A (ja) X線ビーム源、x線ビーム照射装置、x線ビーム透過撮影装置、x線ビームct装置、x線元素マッピング検査装置及びx線ビーム形成方法
JP2004209152A (ja) X線画像撮影装置
US11237278B2 (en) Radiation image acquisition system and radiation image acquisition method
JP2011141148A (ja) X線トポグラフィ装置
KR20120010639A (ko) 디지털 x?선 이미징을 위한 단층영상합성 시스템 및 그 제어 방법
JPH05256950A (ja) X線コンピュータトモグラフィ装置用固体検出器
KR20070005036A (ko) 2차원 참조검출기 및 참조 검출기용 콜리메이터를 포함하는고해상도 콘빔 엑스선 단층 촬영 장치
JP2004208773A (ja) 放射線画像形成システム
US7039160B2 (en) Apparatus and method for generating monochromatic X-ray radiation
JP2006149493A (ja) X線の屈折効果を利用した高分解能画像診断装置
US11000249B2 (en) X-ray detector for grating-based phase-contrast imaging
KR20150001184A (ko) 엑스선 촬영 장치 및 그 동작 방법
JP6671413B2 (ja) 放射線画像取得装置
JP6533006B2 (ja) 強化されたx線放射を用いた撮像
El-Ghazaly et al. X-ray phase contrast imaging at MAMI
JP7460197B2 (ja) 試料の撮像方法
JP6345720B2 (ja) 放射線画像取得装置および放射線画像取得装置の調整方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080311