JP2005006291A - パルス変調型無線通信装置 - Google Patents

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    • H04B1/7163Spread spectrum techniques using impulse radio
    • H04B1/7183Synchronisation

Abstract

【課題】同期に十分な時間を取ることが可能で、小型かつ高速のデータ伝送が可能なパルス変調型無線通信装置を安価に実現することを目的とする。
【解決手段】入力した送信情報信号を用いて同期信号とデータ信号とを生成し、少なくとも1つの周波数チャネルからなる第1周波数チャネルに同期信号を設定して出力するとともに少なくとも1つの周波数チャネルからなる第2周波数チャネルにデータ信号を設定して出力するチャネル設定手段104を有し、第1周波数チャネルと第2周波数チャネルとは互いに異なる周波数チャネルを用いるように構成する。これにより、信号の同期情報をデータとは別の周波数チャネルで提供することとなり、同期に十分な時間を取ることができ、データ受信時に速やかに信号を復調することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パルス状の変調信号を用いた無線通信装置に関する。
IEEE802.11bに代表される無線LAN機器の急速な広がりに加えて、AV機器やパーソナルコンピュータを相互に無線接続することによって、シームレスなネットワークが確立された社会が予想されており、小型かつ高速のデータ通信装置を安価に実現する技術の確立が急務となっている。
その一つとして、パルス状の変調信号を用いたウルトラワイドバンド(Ultra Wide Band、以下UWBと記す)と呼ばれる通信方式が注目されている。
図34に従来のUWB無線装置のブロック構成の例を示す。送信の際に、送信データはコントロール&インターフェース5101にて送信用のデータ列に形成され、送信機能部5102に入力される。送信機能部5102に入力された送信データは、エンコーダ5103により一次変調され、パルス変調器5104にてパルス変調され、送信フロントエンド5105にて送信レベルの調整、不要周波数成分の除去等を行い、送信アンテナ5106より送信される。
受信の際には、受信アンテナ5109で受信された信号は受信機能部5108で受信され、受信フロントエンド5110にて適当なレベルに調整されるとともに、不要周波数成分を除去され、波形相関器5111に入力される。波形相関器5111で生成された相関情報はタイミング調整器5112に送られ、ここで一定の相関値を超えると同期と判定される。また、相関情報が同期と判定されなかった場合は、受信機能部5108の同期信号のタイミングをずらし、再度波形相関器5111にて相関をとる。これを同期が確立するまで繰り返す。この後、デコーダ5113で復調を行って受信データを得て、コントロール&インターフェース5101に引き渡す(特許文献1参照)。
国際公開第01/93442号パンフレット
しかしながら、通信の度に、受信信号中の同期フレームをもとに波形相関をとることで同期を確立し、その後にデータの復調を行う従来のUWB無線装置構成およびその同期方法では、同期に必要とする時間が長く、実情報の伝送速度が下がるばかりでなく、マルチパスや他の装置からの電波などの干渉波によって、相関パルスのレベルが高い状態が発生してしまうという問題を有していた。これらの課題を解決するために、段階的に相関パルスのレベルを判断したり、受信系を複数とすることによって、干渉波を除去する構成も提案されているが、判断フローが複雑化すると共に機器構成が大型化し、消費電力が増加し、機器も高価になっていた。
本発明は、このような課題を解決するもので、受信装置が同期情報を適宜受信して同期情報を維持しておくことによって、データ受信時に速やかに信号を復調することができる高速のデータ伝送が可能なUWB無線装置を小型かつ安価に提供することを目的とする。
この課題を解決するために本発明は、同期用信号とデータ伝送用信号を異なる周波数帯(チャネル)にて送受信するUWB無線装置を構成したものである。
これにより、同期に十分な時間を取ることが可能となって、受信装置は適宜送信装置との同期を確立することが可能となり、データ復調の際に特別な同期時間を必要としなくなるため、小型かつ高速のデータ伝送が可能なUWB無線装置を安価に実現できる。
本発明の第1の発明は、送信情報信号を入力し、前記送信情報信号を用いて同期信号とデータ信号とを生成し、通信周波数帯域を少なくとも2つに分割して構成した周波数チャネルの少なくとも1つの周波数チャネルからなる第1周波数チャネルに前記同期信号を設定して出力するとともに、少なくとも1つの周波数チャネルからなる第2周波数チャネルに前記データ信号を設定して出力するチャネル設定手段を有し、前記第1周波数チャネルと前記第2周波数チャネルは互いに異なる周波数チャネルを用いることを特徴とするパルス変調型無線通信装置としたものであり、受信装置が送信装置からの信号を復調する際に必要な信号の同期情報を、データとは別の周波数チャネルで提供することにより、受信装置はこの同期情報を適宜受信し、同期情報を維持しておくことによって、データ受信時に速やかに信号を復調することが可能となる。このことによって、従来の同期とデータ受信を順次行うパルス変調型無線通信装置の同期確立に時間がかかり、実際の伝送速度が低下するという課題を解決し、高速のデータ伝送が可能となる。
本発明の第2の発明は、第1の発明において、チャネル設定手段は、前記送信情報信号を用いて同期チャネル信号とデータチャネル信号とを生成するエンコーダと、前記同期チャネル信号を周波数変換したのち帯域制限して第1周波数チャネルに設定し同期信号を出力する同期チャネル信号生成手段と、前記データチャネル信号を周波数変換したのち帯域制限して第2周波数チャネルに設定しデータ信号を出力するデータチャネル信号生成手段とを有することを特徴とするものであり、受信装置が送信装置からの信号を復調する際に必要な信号の同期情報を、データとは別の周波数チャネルで提供することにより、受信装置はこの同期情報を適宜受信し、同期情報を維持しておくことによって、データ受信時に速やかに信号を復調することが可能となる。
本発明の第3の発明は、第2の発明において、エンコーダは同期信号を常時出力することを特徴とするものであり、エンコーダが同期信号を常時出力することによって、受信装置が同期信号を検出し、同期情報を適宜確認することが可能となり、良好な状態でデータの受信が可能となる。
本発明の第4の発明は、第2の発明において、同期チャネル信号生成手段は、第1パルス列信号を生成する第1パルス変調器と、第1局部発振信号を出力する第1周波数可変発振器と、前記第1局部発振信号を用いて第1パルス列信号を周波数変換する第1混合器と、前記周波数変換した信号を帯域制限して第1周波数チャネルに設定し同期信号として出力する第1帯域通過フィルタとを有し、前記データチャネル信号生成手段は、第2パルス列信号を生成する第2パルス変調器と、第2局部発振信号を出力する第2周波数可変発振器と、前記第2局部発振信号を用いて第2パルス列信号を周波数変換する第2混合器と、前記周波数変換した信号を帯域制限して第2周波数チャネルに設定しデータ信号として出力する第2帯域通過フィルタとを有することを特徴とするものであり、受信装置が送信装置からの信号を復調する際に必要な信号の同期情報を、データとは別の周波数チャネルで提供することにより、受信装置はこの同期情報を適宜受信し、同期情報を維持しておくことによって、データ受信時に速やかに信号を復調することが可能となる。
本発明の第5の発明は、第4の発明において、第1パルス列信号と第2パルス列信号とを同期させるタイミング発生器を有することを特徴とするものであり、送信装置が送信する同期信号とデータ信号の信号生成時の同期ずれを補正し、信号生成時の同期ずれによる信号復調の際の劣化を防ぐことができる。
本発明の第6の発明は、第4の発明において、第1帯域通過フィルタの通過帯域が可変であることを特徴とするものであり、帯域通過フィルタを周波数可変とすることで、同期信号を生成する際に発生する不要成分を効率よく抑圧し、所望信号のみを放射することが可能となる。
本発明の第7の発明は、第1から第6の発明において、同期信号を設定する周波数チャネルは第1周波数チャネルにおける複数の周波数チャネルに設定され、チャネル設定手段は前記同期信号が設定される同期周波数チャネルを変更可能とすることを特徴とするものであり、複数のチャネルを束ねて使用することによって、受信装置が受信する電力を大きくすることが可能となり、安定した通信が可能となる。
本発明の第8の発明は、第7の発明において、同期周波数チャネルは一定時間ごとに設定されることを特徴とするものであり、使用する周波数チャネルを一定時間ごとに変更することによって、他システムとの与干渉、被干渉を軽減するとともに、秘匿性を高め、更には特定周波数を利用することによるシャドーイング、マルチパス等の電波伝搬上の障害を回避することが可能となる。
本発明の第9の発明は、第8の発明において、更に、同期周波数チャネルを制御する同期周波数チャネル制御信号を出力する同期チャネル制御手段を有し、前記同期周波数チャネルは前記同期周波数チャネル制御信号に応じて設定されることを特徴とするものであり、使用する周波数チャネルを一定時間ごとに変更することによって、他システムとの与干渉、被干渉を軽減するとともに、秘匿性を高め、更には特定周波数を利用することによるシャドーイング、マルチパス等の電波伝搬上の障害を回避することが可能となる。
本発明の第10の発明は、第9の発明において、チャネル設定手段は一定時間内において、同期周波数チャネルを複数の周波数チャネルに設定し且つデータ信号が設定されるデータ周波数チャネルを周波数チャネル1つ以下に設定することを特徴とするものであり、同期周波数チャネルをデータ周波数チャネルより回数多く送信することによって、確実に同期信号を受信し、同期を確立できるようにすることが可能となる。
本発明の第11の発明は、第9の発明において、同期チャネル制御手段は、所定時間内において、同期信号が周波数チャネルを使用する回数が、データ信号が周波数チャネルを使用する回数よりも多くなるように同期周波数チャネル制御信号を出力することを特徴とするものであり、同期周波数チャネルをデータ周波数チャネルより回数多く送信することによって、確実に同期信号を受信し、同期を確立できるようにすることが可能となる。
本発明の第12の発明は、第2帯域通過フィルタは通過帯域が可変であることを特徴とするものであり、帯域通過フィルタを周波数可変とすることで、同期信号を生成する際に発生する不要成分を効率よく抑圧し、所望信号のみを放射することが可能となる。
本発明の第13の発明は、第1から5および12のいずれかの発明において、データ信号を設定する周波数チャネルは第2周波数チャネルにおける複数の周波数チャネルに設定され、チャネル設定手段は前記データ信号が設定されるデータ周波数チャネルを変更可能とすることを特徴とするものであり、複数のデータチャネルを用いて広い帯域でデータを送信することによって、情報量を増やすことが可能となると共に、受信装置で受信する電力が大きくなり、安定した通信が可能となる。
本発明の第14の発明は、第13の発明において、データ周波数チャネルは一定時間ごとに設定されることを特徴とするものであり、使用する周波数チャネルを一定時間ごとに
変更することによって、他システムとの与干渉、被干渉を軽減するとともに、秘匿性を高め、更には特定周波数を利用することによるシャドーイング、マルチパス等の電波伝搬上の障害を回避することが可能となる。
本発明の第15の発明は、第14の発明において、更に、データ周波数チャネルを制御するデータ周波数チャネル制御信号を出力するデータチャネル制御手段を有し、前記データ周波数チャネルは前記データ周波数チャネル制御信号に応じて設定されることを特徴とするものであり、使用する周波数チャネルを一定時間ごとに変更することによって、他システムとの与干渉、被干渉を軽減するとともに、秘匿性を高め、更には特定周波数を利用することによるシャドーイング、マルチパス等の電波伝搬上の障害を回避することが可能となる。
本発明の第16の発明は、第15の発明において、チャネル設定手段は一定時間内において、データ周波数チャネルを周波数チャネル1つ以下に設定し且つ同期信号が設定される同期周波数チャネルを複数設定することを特徴とするものであり、同期周波数チャネルをデータ周波数チャネルより回数多く送信することによって、確実に同期信号を受信し、同期を確立できるようにすることが可能となる。
本発明の第17の発明は、第15の発明において、データチャネル制御手段は所定時間内において、データ信号が周波数チャネルを使用する回数が、同期信号が周波数チャネルを使用する回数よりも少なくなるようにデータ周波数チャネル制御信号を出力することを特徴とするものであり、同期周波数チャネルをデータ周波数チャネルより回数多く送信することによって、確実に同期信号を受信し、同期を確立できるようにすることが可能となる。
本発明の第18の発明は、第1から5のいずれかの発明において、同期信号が設定される同期周波数チャネルは、全ての周波数チャネルの中で周波数の最も低い周波数チャネルを含むように設定されることを特徴とするものであり、最も伝搬損失が小さく、反射波や回折波による通信が期待できる、最も低い周波数チャネルを同期信号用に用いることによって、安定した通信が可能となる。
本発明の第19の発明は、第1から5のいずれかの発明において、同期信号として、データ信号をパルス変調する際のパルス列信号を用いるものであり、データ信号変調時のパルス列信号を受信側で保有することにより、この信号と、受信信号の差分を検出することによって復調が可能となり、機器を小型、低価格に実現できる。
本発明の第20の発明は、第1から5のいずれかの発明において、同期信号として、正弦波を用いるものであり、狭い周波数帯域を用いた同期信号を用いることによって、周波数利用効率を高めることができると共に、同期信号に連続信号を用いることによって速やかに同期を確立することが可能となり、周波数利用効率が高く、高速のデータ通信が可能な機器を実現できる。
本発明の第21の発明は、第1から5のいずれかの発明において、同期信号として、データ信号をパルス変調する際のパルス列信号と正弦波を切替えて用いるものであり、通信路の状態や、通信中の通信品質、また、一度に通信を行う通信機の数といった通信状態に応じて、同期信号を切替えることによって、適宜通信効率のよい通信状態を選択可能な機器を実現できる。
本発明の第22の発明は、第21の発明において、パルス列信号と正弦波を切替えて同期信号として用いる際に、切替え基準として通信距離を用いるものであり、通信装置間の
距離を測定し、その遠近によって同期信号を切替えることで適宜通信効率のよい通信状態を選択可能な機器を実現できる。
本発明の第23の発明は、第22の発明において、通信距離が近い場合にパルス列信号を同期信号として用い、通信距離が遠い場合に正弦波を用いるものであり、通信距離が近い場合は直接的に受信信号を復調することが可能な、送信時に利用するパルス列信号を同期信号とすることで、受信回路を簡略化して低消費電力化をはかることができる。また、通信距離が遠い場合は使用帯域が狭く、周波数あたりの送信電力の大きい正弦波を同期信号とすることによって、通信相手以外の機器への干渉を低減しながら、通信相手の機器が受信する同期信号の信号−雑音比を大きくして、同期信号を低誤りで伝送することで、適宜通信効率のよい通信状態を選択可能な機器を実現できる。
本発明の第24の発明は、第21の発明において、パルス列信号と正弦波を切替えて同期信号として用いる際に、切替え基準として受信データの誤り率を用いるものであり、誤り率が低い場合は直接的に受信信号を復調することが可能な、送信時に利用するパルス列信号を同期信号とすることで、受信回路を簡略化して低消費電力化をはかることができる。また、誤り率が高い場合は、正弦波を同期信号とすることによって、通信相手の機器が受信する同期信号の信号−雑音比を大きくして、同期信号を低誤りで伝送することで、適宜通信効率のよい通信状態を選択可能な機器を実現できる。
本発明の第25の発明は、第24の発明において、誤り率が低い場合にパルス列信号を同期信号として用い、誤り率が高い場合に正弦波を用いるものであり、誤り率が低い場合は直接的に受信信号を復調することが可能な、送信時に利用するパルス列信号を同期信号とすることで、受信回路を簡略化して低消費電力化をはかることができる。また、誤り率が高い場合は、正弦波を同期信号とすることによって、通信相手の機器が受信する同期信号の信号−雑音比を大きくして、同期信号を低誤りで伝送することで、適宜通信効率のよい通信状態を選択可能な機器を実現できる。
本発明の第26の発明は、第24の発明において、同期信号として、パルス変調型無線通信装置が搭載された機器内CPUのシステムクロックを用いるものであり、複数の装置でCPUのシステムクロックを共有し、使用部品数の低減、異なる機器での同期した信号処理が可能な機器を実現できる。
本発明の第27の発明は、第1の発明において、同期信号およびデータ信号の出力電力を、通信状態に応じて任意に変更するものであり、通信装置の総送信電力を一定、または必要最小限の送信電力にて通信することで、他の機器への干渉の小さい機器を実現できる。
本発明の第28の発明は、第27の発明において、同期信号およびデータ信号の出力電力の変更を、通信距離に応じて行うものであり、通信距離が遠い場合は、同期信号を優先してデータ信号より大きな送信電力で通信を行うことができる。また、通信距離が近い場合はデータ信号を優先して同期信号より大きな送信電力で通信を行うことで、通信装置の総送信電力を一定、または必要最小限の送信電力にて通信するので、他の機器への干渉の小さい機器を実現できる。
本発明の第29の発明は、第27の発明において、同期信号およびデータ信号の出力電力の変更を、受信データの誤り率に応じて行うものであり、誤り率が大きい場合は、同期信号を優先してデータ信号より大きな送信電力で通信を行うことで同期誤りによる受信データの誤りの増加を防止することができる。また、誤り率が小さい場合はデータ信号を優先して同期信号より大きな送信電力で通信を行うことで、通信装置の総送信電力を一定、または必要最小限の送信電力にて通信するので、他の機器への干渉の小さい機器を実現できる。
本発明の第30の発明は、同期周波数チャネル制御信号を発生する同期チャネル制御手段と、データ周波数チャネル制御信号を発生するデータチャネル制御手段と、前記同期周波数チャネル制御信号および前記データ周波数チャネル制御信号に基づいて、入力された送信情報信号から同期信号とデータ信号を生成するチャネル設定手段と、前記同期信号をあらかじめ通信周波数帯域を分割して設定された複数の周波数チャネルのうちの1つの周波数チャネルに設定して送信する第1送信アンテナと、前記データ信号を前記複数の周波数チャネルの他の周波数チャネルに設定して送信する第2送信アンテナと、同期チャネル信号を受信する第1受信アンテナと、データチャネル信号を受信する第2受信アンテナと、前記第1受信アンテナで受信した同期チャネル信号および第2受信アンテナで受信したデータチャネル信号を入力し、前記同期周波数チャネル制御信号およびデータ周波数チャネル制御信号に基づいて復調する受信復調部とを有することを特徴とするパルス変調型無線通信装置としたものであり、受信装置が送信装置からの信号を復調する際に必要な信号の同期情報を、データとは別の周波数チャネルで提供することにより、受信装置はこの同期情報を適宜受信し、同期情報を維持しておくことによって、データ受信時に速やかに信号を復調することが可能となる。このことによって、従来の同期とデータ受信を順次行うパルス変調型無線通信装置の同期確立に時間がかかり、実際の伝送速度が低下するという課題を解決し、高速のデータ伝送が可能となる。
本発明の第31の発明は、第30の発明において、受信復調部は、受信信号を入力して同期タイミング信号を生成する同期タイミング生成手段と、前記同期タイミング信号を用いて受信信号を復調し受信復調信号を生成するデータチャネル信号受信手段と、前記受信復調信号を用いて受信データ信号を生成するデコーダとを有するものであり、送信装置からの信号を復調する際に必要な信号の同期情報をデータとは別の周波数チャネルで受信することにより、受信装置はこの同期情報を適宜受信し、同期情報を維持しておくことによって、データ受信時に速やかに信号を復調することが可能となる。このことによって、従来の同期とデータ受信を順次行うパルス変調型無線装置の、同期確立に時間がかかり、実際の伝送速度が低下するという課題を解決し、高速のデータ伝送が可能となる。
本発明の第32の発明は、第31の発明において、同期タイミング生成手段は、受信信号を入力して同期周波数チャネル内の同期チャネル抽出信号のみを抽出する同期チャネル抽出手段と、前記同期チャネル抽出信号を用いて同期タイミング信号を生成するタイミング生成手段とを有するものであり、受信装置が送信装置からの信号を復調する際に必要な同期タイミング信号を、データとは別の同期周波数チャネル内の同期チャネル抽出信号のみを抽出して生成することができる。
本発明の第33の発明は、第31の発明において、データチャネル信号受信手段は、受信信号を入力してデータ周波数チャネル内のデータ信号のみを抽出し、同期タイミング生成手段によって生成された同期タイミング信号を用いて前記データ信号をパルス復調して受信復調信号を出力するものであり、常時維持されている同期情報を利用して速やかにデータ信号を復調することができる。
本発明の第34の発明は、第31の発明において、同期タイミング生成手段は、同期タイミング信号を常時出力するものであり、受信装置は常時送信装置と同期した状態を保つことが可能となり、同期遅延無く高速なデータ通信が可能となる。
本発明の第35の発明は、第31の発明において、同期チャネル抽出手段は、受信信号を帯域制限して同期周波数チャネルのみの信号を抽出する第1帯域通過フィルタと、第1局部発振信号を出力する第1周波数可変発振器と、前記抽出された同期周波数チャネルの信号を前記第1局部発振信号を用いて周波数変換する第1混合器と、前記第1混合器で生
成された同期チャネル受信信号を復調する第1パルス復調器とを有し、データチャネル信号受信手段は、受信信号を帯域制限してデータ周波数チャネルのみの信号を抽出する第2帯域通過フィルタと、第2局部発振信号を出力する第2周波数可変発振器と、前記抽出されたデータ周波数チャネルの信号を前記第2局部発振信号を用いて周波数変換する第2混合器と、前記第2混合器で生成されたデータチャネル受信信号を復調する第2パルス復調器とを有するものであり、受信装置が送信装置からの信号を復調する際に必要な信号の同期情報を、データとは別の周波数チャネルで提供することにより、受信装置はこの同期情報を適宜受信し、同期情報を維持しておくことによって、データ受信時に速やかに信号を復調することが可能となる。
本発明の第36の発明は、第35の発明において、第1帯域通過フィルタは通過帯域が可変であるものであり、受信電波に含まれる不要成分を効率よく抑圧し、所望信号のみを復調することが可能となる。
本発明の第37の発明は、第35の発明において、第2帯域通過フィルタは通過帯域が可変であるものであり、受信電波に含まれる不要成分を効率よく抑圧し、所望信号のみを復調することが可能となる。
本発明の第38の発明は、第35の発明において、第1帯域通過フィルタは通過帯域を固定とし、同期タイミング生成手段は特定の周波数チャネルの同期タイミング周波数チャネルのみを受信して同期タイミング信号を生成するものであり、受信装置側で特定周波数の同期タイミング周波数チャネルのみを帯域通過フィルタにて抜き出して同期することにより、送信装置は受信装置を選択して通信を行うことが可能となり、多重通信が可能となる。また、受信装置側は同期タイミング周波数チャネルが存在しない場合は、データチャネルも存在しないことを利用して、装置を待機状態にすることが可能となり、低消費電力化が図れる。
本発明の第39の発明は、第4の発明において、第1および第2パルス変調器の変調方式としてパルスポジションモジュレーション(PPM)を用いるものであり、同期周波数チャネルの復調が容易で、より確実に同期確立することができる。
本発明の第40の発明は、第4の発明において、第1および第2パルス変調器の変調方式としてバイフェーズモジュレーション(BPSK)を用いるものであり、同期周波数チャネルの復調が容易で、より確実に同期確立することができる。
本発明の第41の発明は、複数のパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムにおいて、第1のパルス変調型無線通信装置が第2のパルス変調型無線通信装置の同期周波数チャネルの信号を用いて同期タイミング信号を生成するものであり、特定の装置を親機とし、その同期信号を同報的に用いることで、同期信号を送信する装置を減らしても、同一システム内の装置間で通信が可能となり、送信用の電力の低減、更には同期信号送信手段を有しない装置の存在を可能とし、機器の小型、低消費電力化を図ることが可能となる。
本発明の第42の発明は、複数のパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムにおいて、第1のパルス変調型無線通信装置は、第2のパルス変調型無線通信装置から送信される同期周波数チャネルの信号を受信して生成した同期信号を基に同期タイミングを調整する同期タイミング比較手段を有するものであり、送信装置側で受信装置側の同期タイミングに合わせるよう調整することによって、受信装置を小型で低消費電力に構成できる。
本発明の第43の発明は、第42の発明において、同期タイミング比較手段は、第2のパルス変調型無線通信装置から送信されて受信した同期タイミング信号のパルス復調前のパルス信号幅を評価する評価回路と、第1のパルス変調型無線通信装置自身の同期タイミング信号との同期を比較する相関器と、前記評価回路で評価したパルス内タイミングオフセット時間と前記相関器で評価したタイミングオフセット時間とを用いて前記第1のパルス変調型無線通信装置自身の同期タイミング信号を補正し前記受信した同期タイミング信号と同期させる補正手段とを有するものであり、基地局自身の同期タイミング信号を補正して同期タイミング信号を受信することができる。
本発明の第43の発明は、第42の発明において、第2のパルス変調型無線通信装置は、同期周波数チャネルの信号の送信を第1のパルス変調型無線通信装置から送信された同期周波数チャネルの信号を反射させることによって行うものであり、送信装置は受信装置との同期ずれを判定し、これにより受信装置は特別な信号の処理を行うことなく、送信装置に同期タイミング調整用の情報を送信することが可能となり、機器を小型、低価格に実現できる。
本発明の第45の発明は、第1から第40のいずれかに記載のパルス変調型無線通信装置を用いた無線通信システムとしたものであり、小型、低消費電力で安価なパルス変調型無線通信装置を用いた、他の機器への干渉の小さい無線通信システムを実現できる。
本発明の第46の発明は、第1から第40のいずれかに記載のパルス変調型無線通信装置を用いた無線測距、測位システムとしたものであり、小型、低消費電力で安価なパルス変調型無線通信装置を用いた、他の機器への干渉の小さい無線測距、測位システムを実現できる。
本発明の第47の発明は、第42の発明において、第2のパルス変調型無線通信装置は、第2のパルス変調型無線通信装置が有するデータの送信を、第1のパルス変調型無線通信装置から送信された同期周波数チャネルの信号を反射させることによって行うものであり、同期信号を変調して反射することでデータの送信を行うことで、データの読み出しのみ行う機器や、通信を行う機器であってもデータ量が少ない場合や、データの読み出しのみ行う場合に、消費電力の小さい通信が可能となる。
本発明によれば、同期用信号とデータ伝送用信号を異なる周波数帯にて送受信することによって、同期に十分な時間を取ることが可能となり、小型かつ高速のデータ伝送が可能なUWB無線装置を安価に実現できるという有利な効果が得られる。
以下、本発明の実施例について図面とともに説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施例1におけるパルス変調型無線通信装置の概略ブロック図である。送信の際には、コントロール&インターフェース101で受け取った送信すべきデータは、送信情報信号としてチャネル設定手段104に入力される。チャネル設定手段104では、コントロール&インターフェース101内の同期チャネル制御手段102からの同期周波数チャネル制御信号とコントロール&インターフェース101内のデータチャネル制御手段103からのデータ周波数チャネル制御信号とに基づいて、入力された送信情報信号を用いて同期信号とデータ信号を生成し、あらかじめ通信周波数帯域を分割して設定された複数の周波数チャネルのうち、少なくとも1つの周波数チャネルに同期信号を設定して出力し、それとは異なる少なくとも1つの周波数チャネルにデータ信号を設定して出力
し、それぞれ送信アンテナ105、送信アンテナ106から放射される。
受信の際には、受信アンテナ108で同期チャネル信号となる第1受信信号を、受信アンテナ109でデータチャネル信号となる第2受信信号を、それぞれ受信し、双方とも受信復調部107に入力される。受信復調部107では、同期チャネル制御手段102からの同期周波数チャネル制御信号とデータチャネル制御手段103からのデータ周波数チャネル制御信号とに基づいて、入力された第1、第2受信信号を復調して受信データ信号を生成し、コントロール&インターフェース101に引き渡す。
図2は送信側のチャネル設定手段104の構成を示すブロック図である。チャネル設定手段104に入力された送信情報信号はエンコーダ201に入力される。エンコーダ201では一次変調を行い、同期チャネル信号およびデータチャネル信号を生成する。同期チャネル信号は同期チャネル信号生成手段202に供給され、パルス変調された後、同期信号として出力される。同様に、データチャネル信号はデータチャネル信号生成手段203に供給され、パルス変調された後、データ信号として出力される。同期チャネル信号生成手段202から出力された同期信号は図1における送信アンテナ105より送信され、データチャネル信号生成手段203から出力されたデータ信号は送信アンテナ106より送信される。
図3は同期チャネル信号生成手段202の構成を示すブロック図である。エンコーダ201で生成された同期チャネル信号は、同期チャネル信号生成手段202に入力されてパルス変調器301でパルス変調されて、同期パルス列信号が生成される。同期パルス列信号は、周波数可変発振器302の局部発振信号を用いて混合器303で無線周波数帯の信号に周波数変換される。そして帯域通過フィルタ304で不要なスプリアス成分を除去し、送信増幅器305で電力レベルを調整をした後、同期信号として送信アンテナ105から放射される。
図4はデータチャネル信号生成手段203の構成を示すブロック図である。同期チャネル信号生成手段202とデータチャネル信号生成手段203の構成は実質的に同一で、異なる周波数チャネルに信号を設定するため2系統で実現している。エンコーダ201で生成されたデータチャネル信号は、データチャネル信号生成手段203に入力されてパルス変調器401でパルス変調されて、データパルス列信号が生成される。データパルス列信号は、周波数可変発振器402の局部発振信号を用いて混合器403で無線周波数帯の信号に周波数変換される。そして帯域通過フィルタ404で不要なスプリアス成分を除去し、送信増幅器405で電力レベルを調整をした後、データ信号として送信アンテナ106から放射される。
なお、同期チャネル信号生成手段202内のパルス変調器301と、データチャネル信号生成手段203内のパルス変調器401との信号にずれが存在すると、受信装置で受信した際に同期ずれが生じることがある。これを防ぐため、図2に示すようにタイミング発生器204を設け、タイミング発生器204からのタイミング信号を利用してパルス変調器301、401におけるパルス変調のタイミングを制御して同期ずれを補正するように構成してもよい。
図5は受信復調部107の構成を示すブロック図である。受信復調部107はその機能によって大きく2つのブロックに分かれる。一つは、同期チャネル制御手段102からの同期チャネル信号である第1受信信号を受信して同期用のタイミングを生成する同期タイミング生成手段501、もう一つは、データチャネル制御手段103からのデータチャネル信号である第2受信信号を受信して実際のデータ通信を行うデータチャネル信号受信手段502である。
受信復調部107に入力された第1、第2受信信号はそれぞれ、同期タイミング生成手段501、データチャネル信号受信手段502に入力される。第1受信信号を入力した同期タイミング生成手段501は同期タイミング信号を生成し、データチャネル信号受信手段502へ出力する。データチャネル信号受信手段502は、第2受信信号に、同期タイミング生成手段501で生成した同期タイミング信号を用いることで受信復調信号を復調し、デコーダ503で復調して受信データ信号としてコントロール&インターフェース101に引き渡す。
図6は同期タイミング生成手段501の構成を示すブロック図である。同期タイミング生成手段501に入力された第1受信信号は同期チャネル抽出手段601に入力されて、同期に用いるための同期チャネル抽出信号のみが抽出される。タイミング生成手段602は、この同期チャネル抽出信号を入力して同期タイミング信号を生成し、データチャネル信号受信手段502へ出力する。この同期タイミング信号は、同期チャネル抽出手段601にも入力され、第1受信信号から同期チャネル抽出信号の抽出に用いられる。
図7は同期チャネル抽出手段601の構成を示すブロック図である。受信アンテナ108で受信された第1受信信号は、帯域通過フィルタ701で不要周波数成分を除去された後、受信増幅器702で電力レベルを調整されて周波数可変発振器703からの局部発振信号を用いて混合器704で周波数変換され、同期チャネル受信信号としてパルス復調器705に入力される。パルス復調器705は、同期チャネル受信信号を復調して同期チャネル抽出信号を生成し、タイミング生成手段602に引渡して同期を確立する。実際の同期確立手段としては、例えば、復調信号を直にサンプリングする方法や遅延同期を行う方法等がある。
図8はデータチャネル信号受信手段502の構成を示すブロック図である。データチャネル信号受信手段502の動作も、基本的には同期タイミング生成手段501とほぼ同一であるが、こちらはタイミング生成手段を持たず、同期タイミング生成手段501のタイミング生成手段602が生成した同期タイミング信号を用いて復調を行う。このため第2受信信号は特別な同期処理を行うことなく復調することが可能となる。
受信アンテナ109で受信された第2受信信号は、帯域通過フィルタ801で不要周波数成分を除去された後、受信増幅器802で電力レベルを調整して、周波数可変発振器803からの局部発振信号を用いて混合器804で周波数変換され、データチャネル受信信号としてパルス復調器805に入力される。パルス復調器805は、データチャネル受信信号をタイミング生成手段602が生成した同期タイミング信号を用いて復調し、受信復調信号を生成してデコーダ503に引き渡される。
なお、図1では、パルス変調型無線通信装置として送信部で同期用とデータ用の2つのアンテナを、受信部で同期用とデータ用の2つのアンテナを用いる構成を示したが、図9のように、送信部のチャネル設定手段104からの出力である同期信号とデータ信号とを合成器901で合成し、1つの送信アンテナ902から送信する構成としてもよい。同様に、受信部も1つの受信アンテナで受信し、分配器にて2つの受信信号に分配して受信復調部107へ入力する構成としても良い。
また、帯域通過フィルタ304、404、701、801は、以下に示すような多様なチャネルの割り当て方法や、チャネル割り当ての時間的変化に対応できるように、通過帯域が可変であるフィルタを用いるのが良い。
次に、同期信号とデータ伝送のチャネル割り当てについて説明する。UWB通信ではパ
ルスを用いるため、周波数軸で考えると広い帯域にスペクトラムが広がることとなる。しかしながら、複数のUWB機器が通信エリアに存在するため、多重通信が必要なこと、又、他のシステムと共通の周波数帯域を共有することによる干渉を逃れるために、使用可能な周波数帯域を複数のチャネルに分割する無線システムとなることが考えられる。なお、他システムと干渉が懸念される周波数帯域は不使用とすることもある。
図10〜図12を用いて、チャネルを6つに分割した場合の例を説明する。図10は通信周波数帯域の周波数チャネルの配置の概念図、図11は無線通信システムの通信エリア内の無線機配置の概念図であり、説明を簡便にするために通信エリア内の無線装置は第1無線装置11〜第3無線装置13の3台とする。図12は周波数チャネル配置の一例を示す。
第1無線装置11から第2無線装置12および第3無線装置13のそれぞれに送信された信号を受信する場合、第1無線装置11は最も中心周波数が低い周波数チャネル1を同期周波数チャネルに選択する(図12参照)。これは低い周波数が最も伝搬損失が小さく、受信装置に届く電力が大きいことと、反射波や回折波による信号の到達も期待できるからである。データ信号用としては、例えば無線装置2に対しては周波数チャネル3、無線装置3に対しては周波数チャネル5を使用して、同時又は時間分割して送信を行う。
受信を行う無線装置2および無線装置3は、一定時間毎に周波数チャネル1の同期信号チャネルのみを受信し、経常的な同期の確立と自分宛の通信が行われるかを判断する。自分宛の通信が行われることが分かった場合、同期信号チャネルで受信したデータ信号チャネルの周波数、送信されるタイミングの情報を元にデータ信号周波数チャネルの受信を行い、復調することによって情報を得る。
以上の無線装置構成に示すように、同期信号とデータ信号を分けて、別々の信号チャネルで送受信することによって、特に短パルスを用いた同期時間の長い無線装置において、確実に同期を確立することが可能で、小型で高速なデータ伝送が可能なパルス変調型無線通信装置を安価に実現することが可能となる。
なお、本実施例では、チャネル数が6の場合について説明を行ったが、例えば低周波側チャネルと高周波側チャネルの2つに分割するなど、他の分割数でも同様に実施可能である。
また、例えばミリ波帯の様に他システムからの干渉が極めて少ないことが想定される周波数帯でUWB無線通信装置を使用する場合は、周波数的にチャネルを分割せず、拡散コードのみにてチャネル分割する形態での実施も可能である。
また、本実施例では同期周波数チャネルとして中心周波数が最も低い帯域を選択する例を説明したが、他の周波数帯域を選択しても同様に実施可能である。
なお、以上の説明では同期周波数チャネルを固定の周波数帯とする例を説明したが、図13に示すように、時間Δtごとに周波数をホッピングさせて、固定周波数帯を利用することによる不感のリスクを分散すると共に、受信機側にホッピングパターンの情報を共有することによって、盗聴等を防ぐ秘匿性を高めるように構成することも可能である。
また、周波数チャネルをホッピングさせる際に、図14に示すように、時間Δtごとに使用チャネルを変更させるように構成することも可能である。
また、以上の説明では同期周波数チャネルを1つだけ選択する例を説明したが、図15
に示すように、2つ以上の周波数チャネルを同時に選択することで、より確実に同期周波数チャネルを受信できるように構成することも可能である。
また、チャネル設定手段104は、一定時間内において、同期周波数チャネルとして複数の周波数チャネルに設定し、データ周波数チャネルを1つ以下の周波数チャネルに設定すれば、同期周波数チャネルをデータ周波数チャネルより回数多く送信することができるので、確実に同期信号を受信し、同期を確立できるようにすることが可能となる。
なお、図16に示すように、送信側においてエンコーダ201が同期信号を常時出力するように構成することによって、受信装置が同期信号を確実に検出し、同期情報を適宜確認することが可能となり、良好な状態でデータの受信が可能となる。同様に受信側において、同期タイミング生成手段501は同期タイミング信号を常時出力するように構成しても良く、同期タイミング生成手段501が同期タイミング信号を常時出力することによって、受信装置は常時送信装置と同期した状態を保つことが可能となり、同期遅延無く高速なデータ通信が可能となる。
また、受信装置によって受信可能な周波数チャネルを限定することによって、全帯域受信可能な装置と比べて、狭帯域での無線特性を満足すればよく、機器を簡易に構成することが可能となり、より小型で安価に実現することができる。
また、受信可能な同期チャネルを限定することによって、送信装置側は受信装置を区分することが可能となり、受信装置による情報量の区分、通信速度の区分、通信エリアの区分のすみわけといった、より多彩な通信形態、サービス形態を実現することが可能となる。また、受信装置側では無関係の同期周波数チャネルを受信する頻度が減るため、電源消費を低く抑えることが可能となる。
図17に本発明のパルス変調型無線通信装置を用いた通信を行う際の概略通信フレーム構成を従来の無線装置でのフレーム構成と比較して示す。
通信フレームは、大きく分けると、機器の電源立ち上げおよび同期確立を行うプリアンブル/同期フレーム部、通信相手の識別等を行う上り識別フレーム部、下り識別フレーム部、実際に伝えたい情報が記載されている情報フレーム部に分けることができる。図17(a)に示すように従来の無線機器構成では1つのフレームで同期確立からデータの取得まで全てを行うため、同期確立に長い時間をとると情報フレーム部が小さくなって送信可能な情報量が減ってしまう。
これに対し、本発明の構成の無線装置では、同期信号とデータ信号を分けることによって、同期信号は同期確立のみを行えばよく、図17(b)に示すように通信フレームの大半をプリアンブル/同期フレーム部に割り当てることが可能である。一方データ信号では同期確立が不要なため、図17(c)に示すように、電源立ち上げのための短時間のプリアンブル部のみが必要で、通信フレームの大半をデータ部に割り当てることが可能となる。したがって、同期周波数チャネルの通信フレームと、データ周波数チャネルの通信フレームを適宜変化させることで、より簡単に同期確立することが可能となり、小型で、高速なデータ伝送が可能な無線機を安価に実現することができる。
なお、変調方式には、同期周波数チャネルのみ復調が容易な変調方式とすることで、より確実に同期確立できるように構成してもよい。復調が容易な変調方式としては、例えば、ASK(Amplitude-Shift Keying)、BPSK(BiPhase-Shift Keying)、DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)、PPM(Pulse Position Modulation)などがある。また、変調せず連続信号としても同様に実施可能である。
また、以上の説明ではフレーム構成および変調方式を変えて構成する例を説明したが、同期周波数チャネルの伝送速度を、パルス周期を広くするなどによりデータ周波数チャネルと比べて遅くすることによって確実に同期確立するように構成することもできる。
また、以上の説明では簡易な変調方式を選択した例を説明したが、同期チャネルとデータチャネルの信号を直交関係にある無相関信号とすることで多重性を高める構成としてもよい。
以下、具体的なパルス信号の同期、復調について従来技術と対比して以下にその一例を記載する。変調方式としてPPMを用いた場合とする。
同期には大きく2つの段階があり、1つは何らかの受信がいずれかの受信装置に対して開始されることを知らしめる部分と、受信した信号のどの部分に情報が含まれるかを知らしめる部分である。通常、受信開始および信号打ち抜きタイミングは、図18(a)に示すように、プリアンブルと呼ばれる0と1の繰り返し部分を受信復調することで行う。ここで、図18(b)に示すように、PPM変調として、"1"を送る場合はパルスをτだけ遅らせる。受信側では図19に示すように受信信号を遅延時間0、τ、2τ、・・・nτの各々について相関器1901、1902、・・・190nでテンプレートと呼ばれる信号と相関をとり、各々を検波部1911、1912、・・・191nで検波して相関判定器1920で受信信号がプリアンブルであるかを判定し、相関信号が基準値以上の値をとる相関が高い場合はプリアンブルであると判断し復調を開始する。相関が取れない場合は受信信号に対し引き続き相関が取れるまで相関判定を繰り返す。
図20は相関判定におけるパルス波形の関係を示す。図20(a)のように、受信信号とテンプレート信号に時間差Aがあるとすると、受信信号とテンプレート信号は相関が取れる部分が無いため検波部1911、1912、・・・191nには信号は現れない。図20(b)のように受信信号とテンプレート信号に時間差Bのようにわずかながら一致する部分があるとすると、相関信号に"1"および"0"が現れ、この信号が所定の基準を超えることで相関、つまり信号を受信したとして復調を開始する。
しかしながら時間差Bのように若干でも時間差がある場合、妨害波やS/N比の小さい場合の雑音の影響等によって誤った相関信号が出力されると相関判定で非相関と判定されてしまう。通常の搬送波を用いた通信でもメカニズムは同じであるが、パルス通信では相関をとる信号の時間幅が極端に短いため相関が取れる時間が極端に短く、数多くの遅延時間の異なるブランチを備え、数多く相関が取れるまで上記の処理を繰り返す必要がある。従来技術では、実際の通信では図21(a)のようなやり取りによって通信が行われる。すなわち、装置1と装置2が通信する場合、装置1は装置2に対し通信したい旨の「識別情報」に信号開始を知らせる「プリアンブル」をつけて送信する。装置2では信号を適宜遅延させながら信号開始を判定し、その後「識別情報」の復調を開始する。装置2は、「識別情報」を確認すると装置1に「プリアンブル」をつけて「識別確認情報」を返信し、通信OKであることを知らせる。装置1も同様で、この「プリアンブル」つきの「識別確認情報」を適宜遅延させながら信号開始を判定する動作を行い、「識別確認情報」を確認の後、「プリアンブル」つきの「通信情報」を送信する。以降、送信の度に受信側の同期がとれるまで送信を繰り返す。この従来の方式では相関判定を待つため、実際のスループットは非常に低下する。
本発明においては、図21(b)のように、最初に識別情報を受信して同期を開始するまでは従来方式と同じであるが、一度同期してしまえば、「プリアンブル」つきの「識別情報」を「通信情報」とは異なる周波数チャネルで適宜交換することによって、装置1と
装置2でやりとりする「通信情報」は絶えず同期が確立した状態であるため、信号開始の知らせる「短いプリアンブル」つきの「通信情報」を送ることが可能となり、再送によるスループット低下もないため、非常に高速な通信を実現できる。
次に、「通信情報」復調時の同期について説明する。前記の「プリアンブル」では同期時間の短縮と、この部分には実際の情報が記載されていないため、例え通信対象以外の装置に復調されても大きな問題とはならなかった。しかしながら「通信情報」については、通信対象以外の装置で復調されることは、情報の漏洩や、多重化という点から問題となる。このため、一般的にテンプレート信号として"1"と"0"の単純な繰り返しではなく、図22に示すような一定の符号列を用い、この符号列との一致を検出することで上記問題を回避している。テンプレート信号として長い符号列を用いるほど通信対象以外の装置での復調は困難となる。しかし、長い符号列を用いるほど、受信信号と自局のテンプレート信号を一致させるために長い時間が必要となり、特にパルス通信では信号相関時間が非常に短く、信号誤りが起きやすい為、受信信号と自局のテンプレート信号を一致させる時間=同期時間が長くなることが問題となる。
この場合、従来は、テンプレート信号の一致を段階的に判断し、多段階で一致していく方式が取られている。この方法は、符号列全ての相関後に同期を判断する方法に比べると同期時間を短縮することが可能である。しかし、符号列が長くなるに応じてやり直し回数が増加し、回路を多段化する必要がある。そこで、本発明においては、図23に示すように、送信装置2301では、送信テンプレート発生部2302で発生させた送信テンプレート信号と、送受信で情報を共有したす送受共通テンプレート2303を乗算器2304で掛け合わせて新たなテンプレートを作成する。この新たなテンプレートと送信情報を乗算器2305で掛け合わせることで情報信号を作成し、作成した情報信号と送信テンプレート発生部2302からの同期信号の両方を受信装置2306に送信する。
受信装置2306では、送信装置2301から同期信号と情報信号の両方を受信し、同期信号は乗算器2307により送受共通テンプレート2308で変換し、これと情報信号を乗算器2309で掛け合わせることで受信情報を得る。この場合、同期信号と受信装置2306の送受共通テンプレート2308の同期をあらかじめ取っておくことで、受信した情報信号と同期したテンプレートを常時用意することが可能となる。本発明の方法では、送信テンプレートそのものを復調で使うため、同期のやり直しは不要であり、符号列の長さと同期時間は無関係となる。
なお、送受共通テンプレートを送信テンプレートに対して遅い信号とすることでこの2つの信号の同期は容易に確立できる。
以上の説明では送信テンプレート信号として断続的な信号を用いた例を説明したが、正弦波を用いてもよい。図24および図25により周波数変調された正弦波を送信テンプレート信号として用いた例について説明する。
送信装置2401では送信テンプレート発生部2402で周波数変調されたテンプレート信号2502を発生し、これと送信情報2503を乗算器2403で掛け合わせることによって、スペクトラムの広がる周波数帯域がほぼ均しく、中心周波数の異なる信号を情報信号2504として送信することができる。受信装置2406では、受信した同期信号であるテンプレート信号2502と情報信号2504を乗算器2407で掛け合わせることで受信情報2508を抽出する。本構成とすることで、情報信号2504はテンプレート信号を周波数変調するだけで中心周波数を適宜変更することができる。
なお、以上の説明ではテンプレート信号として周波数変調した信号を用いた例を示した
が、位相変調した信号を用いても同様に実施可能である。この場合、中心周波数は変化しないが、パルス中で正弦波の位相が変化するため、テンプレート信号を用いずには復調ができない。
また、以上の説明では変調したテンプレート信号を同期タイミングのみに用いる例を示したが、受信装置の識別情報をテンプレート信号で変調して送信し、受信装置を限定できるように用いてもよい。
また、送信テンプレート発生に断続的な信号のテンプレートと連続的な正弦波信号のテンプレートの両方を備え、切替えて用いてもよい。切替える基準としては、例えば通信距離、受信誤り率等がある。断続的な信号をテンプレート信号に用いた場合の利点は、電波放射時間が短く、単位周波数あたりの送信電力が小さいため、多重化や他機器への干渉を与えづらく、使用するデバイスの信号レベルを低く抑えることができるため機器を低消費電力に実現できる点である。問題点は、広い帯域の信号を受信する必要があるため、他機器が発した信号による被干渉や、受信機のNF増加による通信感度劣化である。
これに対して連続的な信号をテンプレート信号に用いた場合の利点は、狭い帯域の信号を受信するため、フィルタ等を用いれば、他機器からの信号を受信せずにすみ、NFも改善されるため通信距離も伸びる。問題点は、単位周波数あたりの送信電力が大きくなることによる他機器への与干渉と、送信系を歪等の発生無く構成するために、機器の消費電力が増加する点である。この点より、例えば、断続的なテンプレート信号は近距離通信、連続的なテンプレート信号は遠距離通信に適しているともいえる。 そこで、送信装置と受信装置間の距離が既知であるとすると、通信距離が近い場合は断続的なテンプレート信号を用い、通信距離が遠い場合は連続的なテンプレート信号を使うように切替えて用いてもよい。
また、誤り率が高い場合は、同期信号の誤りも高いと見なし、確実な同期が可能な連続的なテンプレート信号を用い、誤り率が低い場合は断続的なテンプレート信号を用いるように切替えてもよい。
また、同期信号として、パルス変調型無線通信装置が搭載された機器内CPUのシステムクロックを用いることで、複数の装置でCPUのシステムクロックを共有し、使用部品数の低減、異なる機器での同期した信号処理が可能な機器を実現することも可能である。
なお、以上の説明では同期信号、情報信号、送信情報、テンプレート信号のレベル調整については説明していないが、乗算処理、相関処理に使用する素子に応じて増幅器等で信号レベルの調整を行うことは言うまでも無い。
同様に、情報信号を復調する際に低雑音の増幅器で増幅を行って対雑音との信号電力比をあげることで受信感度を改善できることも言うまでも無い。
(実施の形態2)
図26は本発明の実施例2によるパルス変調型無線通信装置の通信帯域の周波数チャネル配置の一例を示す。実施例1と異なるのは、同期周波数チャネルおよびデータ周波数チャネルとして複数の周波数チャネルを束ねて使用する点である。
図26においては、周波数チャネル1および周波数チャネル2を同期周波数チャネル、周波数チャネル3をデータ周波数チャネルとして、同期周波数チャネルの帯域をデータ周波数チャネルの帯域の2倍とした例である。UWB通信ではパルスを周波数軸に広く拡散させることでピーク電力を低く抑えることができる。逆に広く拡散した信号を積算するこ
とで復調時のトータル電力を大きくすることが可能となる。そこで、送信帯域を変化させることで、受信装置側に到達する電力を変化させることが可能となる。図26では同期周波数チャネルはデータ周波数チャネルの2倍の電力を受信することが可能で、より確実に同期信号を受信することが可能となっている。逆に、データ周波数チャネルは1つの周波数チャネルのみの送信とすることで、他の機器への影響を最低限に抑えることが可能となる。
なお、以上の説明では同期周波数チャネルの帯域を広くした場合の例を説明したが、逆にデータ周波数チャネルの帯域を広くすることによって、より大容量の通信を可能とすることも可能である。
また、以上の説明では複数の周波数チャネルを束ねて使用する例を説明したが、図27のようにスペクトラムを割り当て周波数チャネル内の一部分にのみ広がるように制御しても同様に実施可能である。
なお、同期周波数チャネルとデータ周波数チャネルの使用周波数範囲の可変幅として、双方の合計が占有帯域となるように制御することも可能である。
また、以上の説明では、単位周波数あたりの送信電力を一定とし、送信に使う周波数帯域を変えることで受信装置が受信する電力を変化させる例を説明したが、周波数帯域を変えずに、単位周波数あたりの出力電力を、通信状態に応じて任意に変更することで、通信装置の総送信電力を一定、または必要最小限の送信電力にて通信することも可能である。このことにより、他の機器への干渉の小さい機器を実現できる。なお、出力電力を変化させる基準として、実施例1同様に通信距離や受信データの誤り率を用いてもよい。詳細は実施例1と同様のため割愛するが、例えば、通信距離が遠い又は受信データ誤り率が大きい場合は同期信号の送信電力を大きく、情報信号の送信電力を小さくし、逆に通信距離が近い又は受信データ誤り率が小さい場合は同期信号の送信電力を小さく、情報信号の送信電力を大きくするように変化させればよい。
(実施の形態3)
図28および図29は、本発明の実施例3によるパルス変調型無線通信装置をデータ伝送用の通信端末として用いた無線通信システムの運用例を示す概念図である。本実施例では無線装置を3台配置した例を示す。図28では、第1無線装置21が基地局として運用されており、第2無線装置22および第3無線装置23に同期周波数チャネルとデータ周波数チャネルの信号を送信する。第2無線装置22および第3無線装置23は、第1無線装置21から送信された信号を受信し、同期周波数チャネルとデータ周波数チャネルのみを抽出する。この際、第1無線装置21から第2無線装置22および第3無線装置23に送信される信号は異なる周波数チャネルを用いているため、同時に送信しても、異なる時間に送信してもよい。
図29のように、第2無線装置22および第3無線装置23からの送信の場合も、異なる周波数チャネルで送信することも可能であるが、第1無線装置21での受信、復調が並列処理となり、回路規模が大きくなるため、本実施例では所定のタイミングで時分割して送信する例を示している。
以上の構成により、機器が小型で、安価ながら高速データ伝送が可能なパルス変調型無線通信装置を用いた無線システムを実現できる。
なお、以上の説明ではデータ伝送用の通信端末としての例を示したが、例えば第1無線装置21からの信号に対し、第2無線装置22が一定の時間T経過後に信号を返送するこ
とによって、第1の無線装置21は
通信距離={(送信から受信までに経過した時間)−(時間T)}/電波伝搬速度/2
の簡単な計算を行うことで装置間の距離を算出することが可能となり、同様の構成により、機器が小型、安価、他の機器への干渉の小さい装置間距離計測が可能なパルス変調型無線通信装置を用いた無線測距システムを実現できる。
なお、以上の無線測距システムにおいて、第1の無線装置21の受信アンテナをアレー化し、夫々のアンテナと第2の無線装置22の距離を測定することによって、測位可能な無線測位システムとすることも可能である。
(実施の形態4)
図30は本発明の実施例4によるパルス変調型無線通信装置を用いた無線通信システムとして、反射型無線タグシステムを構成・運用した概念図である。反射型無線タグシステムとは、基地局(リーダ局ともいう)から送信された信号を無線タグにて吸収したり、反射したりすることによって発射電波を変調し、基地局にてこの信号を復調してデータを読み出すことにより、無線タグに搭載されている情報を伝送するシステムである。基地局41として実施例1または実施例2の無線通信装置を用いることで、基地局41から無線タグ42、43に同期周波数チャネルの信号のみを送信し、特定の周波数チャネルにのみ動作する無線タグ42、43より反射された変調信号を復調して無線タグ42、43の情報を読み取ることができる。
図31は反射型無線タグの簡易ブロック図である。制御部28からの制御信号によって切替器25を制御し、アンテナ24で受信した信号を、反射器26に接続した場合には反射、吸収器27に接続した場合には吸収させることが可能である。
図32は基地局装置のブロック図である。同期タイミング比較手段34は、無線タグ42から送信されて受信アンテナ33で受信した同期タイミング信号のパルス復調前のパルス信号幅を評価する評価回路35と、パルス変調型無線通信装置を用いた基地局装置31自身の同期タイミング信号との同期を比較する相関器36と、評価回路35で評価したパルス内タイミングオフセット時間と相関器36で評価したタイミングオフセット時間とを用いて基地局装置31自身の同期タイミング信号を補正し受信した同期タイミング信号と同期させる補正回路37とを有している。
図33を用いて読み取りおよび同期の手順を簡単に説明する。基地局41より送信された同期周波数チャネルの信号(a)は、無線タグ42、43に到達して到達時間だけ遅延した同期チャネル信号(b)を得る。無線タグ42、43は同期チャネル信号(b)の受信を感知して、無線タグ42、43が独自に有する同期信号(d)で変調を開始し、変調波(e)を反射する。この際に、無線タグ42、43では同期周波数チャネルに対する同期は一切行わない。反射波は(c)に示す変調を行わない場合とは異なる波形(f)で基地局41に到達時間だけ遅延して受信される。この変調された反射波(f)を、変調を行わない反射波(c)と同一の波形となるように基地局41側の同期タイミング信号の発生時間をずらしていく。このことにより、無線タグの同期タイミング信号との同期が確立できる。
なお、通常の連続波を用いた反射型タグシステムでは、同一システム内の異なる無線タグからの信号を分離することが困難であるが、パルス変調を用いた本実施の形態の無線タグシステムでは、基地局が送信したパルス状の同期信号との相関を基に反射波(受信変調波)を復調するため、他のチャネルの信号およびマルチパスとの相関は低く、複雑な信号処理回路による干渉除去は不要となる。
以上の構成により、機器が小型で、安価ながら高速データ伝送が可能な無線タグシステムを実現できる。
なお、以上の説明では基地局装置と無線タグの同期についてのみ述べたが、無線タグが同期信号を変調し、反射することでデータの送信を行ってもよい。
また、データの読み出しのみ行う場合、通信データ量が少ない場合のみ前記の反射電波による通信を行うことで消費電力の小さい通信を行うようにしてもよい。
また、以上の説明では無線タグを用いた無線システムの例で説明したが、反射電波による通信は無線タグシステムのみならず、実施例1〜3に記載した他の無線システムにも適用可能である。
また、同期信号および情報信号を電力伝送用に用い、受信装置で検波整流することによって受信装置の電源として利用してもよい。
また、電力伝送用信号の周波数帯域として、2.4GHzISM帯等の狭帯域通信用の周波数帯域を用いてもよい。
本発明のパルス変調型無線通信装置は、AV機器やパーソナルコンピュータを相互に無線接続してシームレスなネットワークを構成するためのパルス状の変調信号を用いたデータ通信装置やUWB無線装置などに適用して有用である。
本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の送信部のチャネル設定手段の構成を示すブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の送信部の同期チャネル信号生成手段の構成を示すブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の送信部のデータチャネル信号生成手段の構成を示すブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の受信部の受信復調部の構成を示すブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の受信部の同期タイミング生成手段の構成を示すブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の受信部の同期チャネル抽出手段の構成を示すブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の受信部のデータチャネル信号受信手段の構成を示すブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の他の構成を示すブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置の通信周波数帯域の周波数チャネルの配置の概念図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの通信エリア内の無線機配置の概念図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの周波数チャネル配置の一例を示す概念図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの周波数チャネル配置の他の例を示す概念図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの周波数チャネル配置の更に他の例を示す概念図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの周波数チャネル配置の更に他の例を示す概念図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの同期チャネルとデータチャネルのタイミングチャート (a)従来の無線装置における通信フレーム構成を示す図(b)本発明の通信装置の同期チャネルのフレーム構成を示す図(c)本発明の通信装置のデータチャネルのフレーム構成を示す図 (a)本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した通信における受信開始および信号打ち抜きタイミングを示す図(b)本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した通信におけるPPM変調波形図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの受信装置の一例を示すブロック図 (a)本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの受信装置の相関判定における受信信号とテンプレート信号に大きい時間差がある場合の関係図(b)本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの受信装置の相関判定における受信信号とテンプレート信号に小さい時間差がある場合の関係図 (a)パルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムにおいて、2つの装置間での従来の通信方法の概念図(b)本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムにおいて、2つの装置間での通信方法の概念図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの通信情報復調時の同期動作を説明する波形図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの送信装置および受信装置のブロック図 本発明の実施例1によるパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムの他の構成による送信装置および受信装置のブロック図 図24による無線通信システムの動作を説明する波形図 本発明の実施例2によるパルス変調型無線通信装置の通信帯域の周波数チャネル配置の一例を示す概念図 本発明の実施例2によるパルス変調型無線通信装置の通信帯域の他の周波数チャネル配置の一例を示す概念図 本発明の実施例3による無線通信システムの運用例を示す概念図 本発明の実施例3による無線通信システムの他の運用例を示す概念図 本発明の実施例4による反射型無線タグシステムの構成を示す概念図 図30における反射型無線タグのブロック図 図30における基地局装置のブロック図 (a)本発明の実施例4による反射型無線タグシステムの読み取りおよび同期の手順を説明する、送信同期チャネル列を示す図(b)本発明の実施例4による反射型無線タグシステムの読み取りおよび同期の手順を説明する、無線タグに到着した送信同期チャネル列を示す図(c)本発明の実施例4による反射型無線タグシステムの読み取りおよび同期の手順を説明する、無線タグから全反射して基地局に到着した同期チャネル列を示す図(d)本発明の実施例4による反射型無線タグシステムの読み取りおよび同期の手順を説明する、無線タグが独自に持つ同期チャネル列を示す図(e)本発明の実施例4による反射型無線タグシステムの読み取りおよび同期の手順を説明する、無線タグで変調した変調反射波を示す図(f)本発明の実施例4による反射型無線タグシステムの読み取りおよび同期の手順を説明する、基地局に到達した変調反射波を示す図 従来のパルス変調型無線通信装置の構成を示すブロック図
符号の説明
11、12、13、21、22、23 無線装置
24 アンテナ
25 切替器
26 反射器
27 吸収器
28 制御部
31 基地局装置
32 送信アンテナ
33 受信アンテナ
34 同期タイミング比較手段
35 評価回路
36 相関器
37 補正回路
41 基地局
42、43 無線タグ
101 コントロール&インターフェース
102 同期チャネル制御手段
103 データチャネル制御手段
104 チャネル設定手段
105、106 送信アンテナ
107 受信復調部
108、109 受信アンテナ
201 エンコーダ
202 同期チャネル信号生成手段
203 データチャネル信号生成手段
204 タイミング発生器
301、401 パルス変調器
302、402、703、803 周波数可変発振器
303、403、704、804 混合器
304、404、701、801 帯域通過フィルタ
305、405 送信増幅器
501 同期タイミング生成手段
502 データチャネル信号受信手段
503 デコーダ
601 同期チャネル抽出手段
602 タイミング生成手段
702、802 受信増幅器
705、805 パルス復調器
901 合成器
902 送信アンテナ
1901乃至190n 相関器
1911乃至191n 検波器
1920 相関判定器
2301、2401 送信装置
2302、2402 送信テンプレート発生部
2303、2308 送受共通テンプレート
2304、2305、2307、2309、2403、2407 乗算器
2306 受信装置
5101 コントロール&インタフェース
5102 送信機能部
5103 エンコーダ
5104 パルス変調器
5105 送信フロントエンド
5106 送信アンテナ
5109 発信アンテナ
5110 受信フロントエンド
5111 波形相関器
5112 タイミング調整器
5113 デコーダ

Claims (47)

  1. 送信情報信号を入力し、前記送信情報信号を用いて同期信号とデータ信号とを生成し、通信周波数帯域を少なくとも2つに分割して構成した周波数チャネルの少なくとも1つの周波数チャネルからなる第1周波数チャネルに前記同期信号を設定して出力するとともに、少なくとも1つの周波数チャネルからなる第2周波数チャネルに前記データ信号を設定して出力するチャネル設定手段を有し、前記第1周波数チャネルと前記第2周波数チャネルは互いに異なる周波数チャネルを用いることを特徴とするパルス変調型無線通信装置。
  2. チャネル設定手段は、前記送信情報信号を用いて同期チャネル信号とデータチャネル信号とを生成するエンコーダと、前記同期チャネル信号を周波数変換したのち帯域制限して第1周波数チャネルに設定し同期信号を出力する同期チャネル信号生成手段と、前記データチャネル信号を周波数変換したのち帯域制限して第2周波数チャネルに設定しデータ信号を出力するデータチャネル信号生成手段とを有することを特徴とする請求項1記載のパルス変調型無線通信装置。
  3. エンコーダは同期信号を常時出力することを特徴とする請求項2記載のパルス変調型無線通信装置。
  4. 同期チャネル信号生成手段は、第1パルス列信号を生成する第1パルス変調器と、第1局部発振信号を出力する第1周波数可変発振器と、前記第1局部発振信号を用いて第1パルス列信号を周波数変換する第1混合器と、前記周波数変換した信号を帯域制限して第1周波数チャネルに設定し同期信号として出力する第1帯域通過フィルタとを有し、前記データチャネル信号生成手段は、第2パルス列信号を生成する第2パルス変調器と、第2局部発振信号を出力する第2周波数可変発振器と、前記第2局部発振信号を用いて第2パルス列信号を周波数変換する第2混合器と、前記周波数変換した信号を帯域制限して第2周波数チャネルに設定しデータ信号として出力する第2帯域通過フィルタとを有することを特徴とする請求項2記載のパルス変調型無線通信装置。
  5. 第1パルス列信号と第2パルス列信号とを同期させるタイミング発生器を有することを特徴とする請求項4記載のパルス変調型無線通信装置。
  6. 第1帯域通過フィルタは通過帯域が可変であることを特徴とする請求項4記載のパルス変調型無線通信装置。
  7. 同期信号を設定する周波数チャネルは第1周波数チャネルにおける複数の周波数チャネルに設定され、チャネル設定手段は前記同期信号が設定される同期周波数チャネルを変更可能とすることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のパルス変調型無線通信装置。
  8. 同期周波数チャネルは一定時間ごとに設定されることを特徴とする請求項7記載のパルス変調型無線通信装置。
  9. 同期周波数チャネルを制御する同期周波数チャネル制御信号を出力する同期チャネル制御手段を有し、前記同期周波数チャネルは前記同期周波数チャネル制御信号に応じて設定されることを特徴とする請求項8記載のパルス変調型無線通信装置。
  10. チャネル設定手段は一定時間内において、同期周波数チャネルを複数の周波数チャネルに設定し且つデータ信号が設定されるデータ周波数チャネルを周波数チャネル1つ以下に設定することを特徴とする請求項1に記載のパルス変調型無線通信装置。
  11. 同期チャネル制御手段は、所定時間内において、同期信号が周波数チャネルを使用する回数が、データ信号が周波数チャネルを使用する回数よりも多くなるように同期周波数チャネル制御信号を出力することを特徴とする請求項9記載のパルス変調型無線通信装置。
  12. 第2帯域通過フィルタは通過帯域が可変であることを特徴とする請求項4記載のパルス変調型無線通信装置。
  13. データ信号を設定する周波数チャネルは第2周波数チャネルにおける複数の周波数チャネルに設定され、チャネル設定手段は前記データ信号が設定されるデータ周波数チャネルを変更可能とすることを特徴とする請求項1から5および12のいずれかに記載のパルス変調型無線通信装置。
  14. データ周波数チャネルは一定時間ごとに設定されることを特徴とする請求項13記載のパルス変調型無線通信装置。
  15. データ周波数チャネルを制御するデータ周波数チャネル制御信号を出力するデータチャネル制御手段を有し、前記データ周波数チャネルは前記データ周波数チャネル制御信号に応じて設定されることを特徴とする請求項14記載のパルス変調型無線通信装置。
  16. チャネル設定手段は一定時間内において、データ周波数チャネルを周波数チャネル1つ以下に設定し且つ同期信号が設定される同期周波数チャネルを複数設定することを特徴とする請求項15記載のパルス変調型無線通信装置。
  17. データチャネル制御手段は所定時間内において、データ信号が周波数チャネルを使用する回数が、同期信号が周波数チャネルを使用する回数よりも少なくなるようにデータ周波数チャネル制御信号を出力することを特徴とする請求項15記載のパルス変調型無線通信装置。
  18. 同期信号が設定される同期周波数チャネルは、全ての周波数チャネルの中で周波数の最も低い周波数チャネルを含むように設定されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のパルス変調型無線通信装置。
  19. 同期信号として、データ信号をパルス変調する際のパルス列信号を用いることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のパルス変調型無線通信装置。
  20. 同期信号として、正弦波を用いることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載のパルス変調型無線通信装置。
  21. 同期信号として、データ信号をパルス変調する際のパルス列信号と正弦波を切替えて用いることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載のパルス変調型無線通信装置。
  22. パルス列信号と正弦波を切替えて同期信号として用いる際に、切替え基準として通信距離を用いることを特徴とする請求項21記載のパルス変調型無線通信装置。
  23. 通信距離が近い場合にパルス列信号を同期信号として用い、通信距離が遠い場合に正弦波を用いることを特徴とする請求項22記載のパルス変調型無線通信装置。
  24. パルス列信号と正弦波を切替えて同期信号として用いる際に、切替え基準として受信データの誤り率を用いることを特徴とする請求項21記載のパルス変調型無線通信装置。
  25. 誤り率が低い場合にパルス列信号を同期信号として用い、誤り率が高い場合に正弦波を用いることを特徴とする請求項24記載のパルス変調型無線通信装置。
  26. 同期信号として、パルス変調型無線通信装置が搭載された機器内CPUのシステムクロックを用いることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載のパルス変調型無線通信装置。
  27. 同期信号およびデータ信号の出力電力を、通信状態に応じて任意に変更することを特徴とする請求項1記載のパルス変調型無線通信装置。
  28. 同期信号およびデータ信号の出力電力の変更を、通信距離に応じて行うことを特徴とする請求項27記載のパルス変調型無線通信装置。
  29. 同期信号およびデータ信号の出力電力の変更を、受信データの誤り率に応じて行うことを特徴とする請求項27記載のパルス変調型無線通信装置。
  30. 同期周波数チャネル制御信号を発生する同期チャネル制御手段と、データ周波数チャネル制御信号を発生するデータチャネル制御手段と、前記同期周波数チャネル制御信号および前記データ周波数チャネル制御信号に基づいて、入力された送信情報信号から同期信号とデータ信号を生成するチャネル設定手段と、前記同期信号をあらかじめ通信周波数帯域を分割して設定された複数の周波数チャネルのうちの1つの周波数チャネルに設定して送信する第1送信アンテナと、前記データ信号を前記複数の周波数チャネルの他の周波数チャネルに設定して送信する第2送信アンテナと、同期チャネル信号を受信する第1受信アンテナと、データチャネル信号を受信する第2受信アンテナと、前記第1受信アンテナで受信した同期チャネル信号および第2受信アンテナで受信したデータチャネル信号を入力し、前記同期周波数チャネル制御信号およびデータ周波数チャネル制御信号に基づいて復調する受信復調部とを有することを特徴とするパルス変調型無線通信装置。
  31. 受信復調部は、受信信号を入力して同期タイミング信号を生成する同期タイミング生成手段と、前記同期タイミング信号を用いて受信信号を復調し受信復調信号を生成するデータチャネル信号受信手段と、前記受信復調信号を用いて受信データ信号を生成するデコーダとを有することを特徴とする請求項30記載のパルス変調型無線通信装置。
  32. 同期タイミング生成手段は、受信信号を入力して同期周波数チャネル内の同期チャネル抽出信号のみを抽出する同期チャネル抽出手段と、前記同期チャネル抽出信号を用いて同期タイミング信号を生成するタイミング生成手段とを有することを特徴とする請求項31記載のパルス変調型無線通信装置。
  33. データチャネル信号受信手段は、受信信号を入力してデータ周波数チャネル内のデータ信号のみを抽出し、同期タイミング生成手段によって生成された同期タイミング信号を用いて前記データ信号をパルス復調して受信復調信号を出力することを特徴とする請求項31記載のパルス変調型無線通信装置。
  34. 同期タイミング生成手段は、同期タイミング信号を常時出力することを特徴とする請求項31記載のパルス変調型無線通信装置。
  35. 同期チャネル抽出手段は、受信信号を帯域制限して同期周波数チャネルのみの信号を抽出する第1帯域通過フィルタと、第1局部発振信号を出力する第1周波数可変発振器と、前記抽出された同期周波数チャネルの信号を前記第1局部発振信号を用いて周波数変換する
    第1混合器と、前記第1混合器で生成された同期チャネル受信信号を復調する第1パルス復調器とを有し、データチャネル信号受信手段は、受信信号を帯域制限してデータ周波数チャネルのみの信号を抽出する第2帯域通過フィルタと、第2局部発振信号を出力する第2周波数可変発振器と、前記抽出されたデータ周波数チャネルの信号を前記第2局部発振信号を用いて周波数変換する第2混合器と、前記第2混合器で生成されたデータチャネル受信信号を復調する第2パルス復調器とを有することを特徴とする請求項31記載のパルス変調型無線通信装置。
  36. 第1帯域通過フィルタは通過帯域が可変であることを特徴とする請求項35記載のパルス変調型無線通信装置。
  37. 第2帯域通過フィルタは通過帯域が可変であることを特徴とする請求項35記載のパルス変調型無線通信装置。
  38. 第1帯域通過フィルタは通過帯域を固定とし、同期タイミング生成手段は特定の周波数チャネルの同期タイミング周波数チャネルのみを受信して同期タイミング信号を生成することを特徴とする請求項35記載のパルス変調型無線通信装置。
  39. 第1および第2パルス変調器の変調方式としてパルスポジションモジュレーションを用いることを特徴とする請求項4記載のパルス変調型無線通信装置。
  40. 第1および第2パルス変調器の変調方式としてバイフェーズモジュレーションを用いることを特徴とする請求項4記載のパルス変調型無線通信装置。
  41. 複数のパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムにおいて、第1のパルス変調型無線通信装置が第2のパルス変調型無線通信装置の同期周波数チャネルの信号を用いて同期タイミング信号を生成することを特徴とする無線通信システム。
  42. 複数のパルス変調型無線通信装置を利用した無線通信システムにおいて、第1のパルス変調型無線通信装置は、第2のパルス変調型無線通信装置から送信される同期周波数チャネルの信号を受信して生成した同期信号を基に同期タイミングを調整する同期タイミング比較手段を有することを特徴とする無線通信システム。
  43. 同期タイミング比較手段は、第2のパルス変調型無線通信装置から送信されて受信した同期タイミング信号のパルス復調前のパルス信号幅を評価する評価回路と、第1のパルス変調型無線通信装置自身の同期タイミング信号との同期を比較する相関器と、前記評価回路で評価したパルス内タイミングオフセット時間と前記相関器で評価したタイミングオフセット時間とを用いて前記第1のパルス変調型無線通信装置自身の同期タイミング信号を補正し前記受信した同期タイミング信号と同期させる補正手段とを有することを特徴とする請求項42記載の無線通信システム。
  44. 第2のパルス変調型無線通信装置は、同期周波数チャネルの信号の送信を第1のパルス変調型無線通信装置から送信された同期周波数チャネルの信号を反射させることによって行うことを特徴とする請求項42記載の無線通信システム。
  45. 請求項1から請求項40のいずれかに記載のパルス変調型無線通信装置を用いることを特徴とする無線通信システム。
  46. 請求項1から請求項40のいずれかに記載のパルス変調型無線通信装置を用いることを特徴とする無線測距・測位システム。
  47. 第2のパルス変調型無線通信装置は、第2のパルス変調型無線通信装置が有するデータの送信を、第1のパルス変調型無線通信装置から送信された同期周波数チャネルの信号を反射させることによって行うことを特徴とする請求項42記載の無線通信システム。
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