JP2005005627A - 温度制御装置およびレーザ装置 - Google Patents

温度制御装置およびレーザ装置 Download PDF

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Masahiro Ihara
正博 井原
Tomoshi Iriguchi
知史 入口
Minoru Kashihara
稔 樫原
Katsuhiko Tokuda
勝彦 徳田
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Abstract

【課題】電子冷却素子の吸熱面と放熱面とに生じる熱歪に起因するベースの変形を抑制する。
【解決手段】レーザ共振器を構成する光学素子を設置するベース1に、複数の電子冷却素子2A,2Bを、ベース1の吸放熱面の複数箇所に設置し、各電子冷却素子2A,2Bを直列接続して駆動する。
【効果】電子冷却素子の熱歪みによるベースの変形を抑制できる。従って、外気温が変化したり、レーザ発振を長時間行わせても、ベース上の各光学素子のアライメントの変動が小さくて済み、長時間にわたって安定なレーザ発振が可能になる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度制御装置およびレーザ装置に関し、さらに詳しくは、レーザ共振器等の部品を載置したベースの変形を抑制することが出来る温度制御装置およびレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、非線形光学素子を用いた可視域の半導体レーザ励起固体レーザ装置では、縦モード競合による「グリーンプロブレム」と呼ばれるカオス的なノイズが発生することが知られている。このノイズを抑える手法のひとつに、発振縦モードを単一化し、モード競合を回避する手法がある。
発振縦モードを単一化するには、その構成要素に一層の安定性が要求される。特に、レーザ共振器を構成する各光学部品の位置安定性を高め、構成部品を精度よく温度制御する必要がある。
そこで、従来、線膨張係数の小さい材料を用いてレーザ共振器を構成したり、共振器温度を電子冷却素子により高精度で温度制御することが知られている。
【0003】
他方、従来、レーザ共振器と、そのレーザ共振器を設置する部品設置面を片面に有すると共に冷却面を他面に有する平板状のベースと、そのベースの冷却面に当接される吸熱面を片面に有すると共に放熱面を他面に有するベース温度制御用ペルチエ素子と、そのベース温度制御用ペルチエ素子の放熱面から放熱させるヒートシンクと、そのヒートシンクに当接される吸熱面を片面に有すると共に放熱面を他面に有するヒートシンク用ペルチエ素子と、そのヒートシンク用ペルチエ素子の放熱面から放熱させる第二のヒートシンクとを備えたレーザ装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−91673号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電子冷却素子を用いた温度制御を行うと、電子冷却素子自身に生じる吸熱面と放熱面との歪みがベースに作用し、ベースに載置したレーザ共振器の各構成要素のアライメントが変動することがある。このレーザ共振器の歪みは、光学素子の位置ずれを発生させ、ミスアライメントによる出力低下を生じさせる。また、波長選択性素子(エタロンなど)による選択波長性を不安定にし、最悪の場合マルチモードレーザに至り、安定な縦シングルモード発振を妨げる結果となる。
【0006】
これに対して、上記従来のレーザ装置では、ベース温度制御用ペルチエ素子とヒートシンク用ペルチエ素子の2個のペルチエ素子を重ねることで、ベース温度制御用ペルチエ素子の吸熱面と放熱面の温度差を小さくし、ベース温度制御用ペルチエ素子の熱歪みを抑制している。しかしながら、レーザ共振器ブロックが環境温度の変化を受け、ベースに受ける歪みの影響が考慮されていない。
また、ベース温度制御用ペルチエ素子の制御系とヒートシンク用ペルチエ素子の制御系とをそれぞれ独立に設ける必要があるため、ハードウエア的にもソフトウエア的にも構成が複雑になり、消費電力も増大する問題点がある。
【0007】
そこで、本発明の第1の目的は、吸熱あるいは放熱するレーザ共振器等の部品を載置してもベースの変形を抑制することが出来る温度制御装置およびレーザ装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、構成を簡単化できる温度制御装置およびレーザ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の観点では、本発明は、複数の電子冷却素子を用いる事で、電子冷却素子起因の熱歪が、温度制御される物体に及ぼす影響を抑制する事を特徴とする温度制御装置を提供する。
上記第1の観点による温度制御装置では、1個の温度制御素子を使用した場合、その面積が大きいため、吸熱面の収縮と放熱面の膨張による差が大きくなり、この影響が電子冷却素子に固定されているベースに伝わり大きな歪を生じてしまう。一方、電子冷却素子を複数備えている場合、各々の電子冷却素子の面積は小さくなり、電子冷却素子の吸熱面と放熱面とで生じる歪みが小さくなる。このため、ベースの歪みが局限され、各電子冷却素子の熱的影響がベースに伝わっても、全体で熱による歪みが局限され、ベース全体の変形を抑制できる。
【0009】
第2の観点では、本発明は、上記構成の温度制御装置において、前記複数の電子冷却素子が直列接続されていることを特徴とする温度制御装置を提供する。
上記第2の観点による温度制御装置では、複数の電子冷却素子を単に直列接続する。これにより、各電子冷却素子の内部抵抗の個体差による通電電流の差を抑制できるため、電流量の違いによる吸放熱量の個体差を低減できる。また、電子冷却素子の制御系が1つで済み、ハードウエア的にもソフトウエア的にも構成を簡単化できる。
【0010】
第3の観点では、本発明は、上記構成の温度制御装置がレーザ共振器の温度制御に用いられている事を特徴とするレーザ装置を提供する。
上記第3の観点によるレーザ装置では、電子冷却素子を複数備えているので、1つの電子冷却素子ごとの面積が小さくなり、電子冷却素子の吸熱面と放熱面とで生じる歪みが小さくなる。このため、吸・放熱に伴うベースの歪みが局限され、各電子冷却素子の熱による歪の影響がベースに伝わっても、ベース全体の変形を抑制できる。この結果、環境温度の変化などによる影響を抑え、ベースの変形に起因するレーザ特性の変動を防止できる。
また特に、このレーザ装置が、縦シングルモード半導体レーザ励起高調波固体レーザである場合、電子冷却素子とベースとの当接面や、各光学素子の載置面のストレスおよび位置のずれを抑え、安定な単一縦モード発振が可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0012】
−第1の実施形態−
図1は、第1の実施形態に係る温度制御装置10を示す平面図である。図2は、温度制御装置10を示す側面図である。
この温度制御装置10は、部品Hを設置する部品設置面を上面に有するベース1と、ベース1の下面に当接され片面から吸熱し他面から放熱する電子冷却素子2A,2Bと、電子冷却素子2A,2Bの下面に当接されたフィン3と、ベース1に埋設された温度センサ4と、温度センサ4でベース1の温度を検出しそれが実質的に一定になるように電子冷却素子2A,2Bを駆動するコントローラ5とを備えている。
【0013】
ベース1の平面形状は、縦横比が1.0:3.4の長方形であり、直交する2つの対称中心線Ax,Ayを有している。
また、ベース1は、使用温度(例えば17℃〜40℃)において線膨張係数が小さい材料、例えばインバーやスーパーインバー製である。
【0014】
電子冷却素子2A,2Bは、例えばペルチエ素子であり、ベース1の縦寸法と同じ辺長の正方形の吸放熱面を持っている。
また、電子冷却素子2A,2Bは、対称中心線Ax,Ayに対して対称な位置に配設されている。
さらに、電子冷却素子2A,2Bは、電気的には、コントローラ5に対して直列に接続されている。
【0015】
フィン3も、使用温度(例えば17℃〜40℃)において線膨張係数が小さい材料、例えばインバーやスーパーインバー製である。
【0016】
温度センサ4は、例えばサーミスタである。
コントローラ5は、例えばマイクロプロセッサである。
【0017】
ベース1と電子冷却素子2A,2Bとは接着剤で固定されている。また、電子冷却素子2A,2Bとフィン3とは接着剤で固定されている。
【0018】
第1の実施形態に係る温度制御装置10によれば、複数の電子冷却素子2A,2Bを備えているため、ベース1の変形を抑制することが出来る。また、電子冷却素子2A,2Bは、電気的に直列にコントローラ5に接続されているため、コントローラ5が1個で済み、ベース1が温度発振することもなく、ハードウエア的にもソフトウエア的にも構成を簡単化できる。
【0019】
−第2の実施形態−
図3は、第2の実施形態に係るレーザ装置30を示す平面図である。図4は、レーザ装置30を示す側面図である。
このレーザ装置30は、第1の実施形態に係る温度制御装置10におけるベース1の上面に、フォーカシングレンズ66,レーザ媒質67,非線形光学素子68,波長選択性素子69,レーザミラー610,光検出器611およびレンズ612を、それぞれホルダに装着し、調整して、設置したものである。
【0020】
フォーカシングレンズ66は、ベース1上にない半導体レーザ(図示せず)から出射しコリメーティングレンズ(図示せず)で平行光にされた励起レーザ光65を、レーザ媒質67へ集光する。
レーザ媒質67は、その半導体レーザ側の端面とレーザミラー610とによりレーザ共振器を形成している。レーザ媒質67は、励起レーザ光65で励起され、レーザミラー610との間で構成された共振器間で、レーザ光を発生する。
非線形光学素子68は、発生したレーザ光を波長変換し、第二高調波レーザ光を発生する。
波長選択性素子69は、発振縦モードを単一化する。
【0021】
光検出器611は、入射光の一部を分離するビームスプリッタと、分離された入射光の一部を受光し入射光の強度を表す検出信号を出力するフォトダイオードとからなる。検出信号は、APC(Automatic Power Control)回路(図示せず)に入力され、半導体レーザ714の出力が制御される。
レンズ612は、第二高調波レーザ光を平行光613に整形して出射する。
【0022】
レーザ装置30において、ベース1が変形すると、ベース1上の各部品のアライメントがずれるため、安定なレーザ発振が阻害される。特に、縦シングルモード半導体レーザ励起第二高調波固体レーザとして動作するレーザ装置30では、共振器間隔(レーザ媒質67の半導体レーザ側の端面とレーザミラー610の半導体レーザ側の端面の間隔)が変動すると、共振器縦モード間隔が変化するので、波長選択素子69による縦モードの選択性が低下し、モードホップを引き起こしたり、縦マルチモード発振に至ることもある。また、励起光学系とのミスアライメントも発生し、安定な励起も損なわれる。
しかし、第2の実施形態に係るレーザ装置30では、第1の実施形態に係る温度制御装置10を用いているため、ベース1の変形が抑制される。このため、ベース1の変形に起因するレーザ特性の変動を防止でき、励起光学系とのミスアライメントも抑制できる。
【0023】
第2の実施形態に係るレーザ装置30は、縦シングルモード半導体レーザ励起第二高調波固体レーザとして動作するが、第1の実施形態に係る温度制御装置10を用いているため、ベース1の変形が抑制される。このため、ベース1の変形に起因するレーザ特性の変動を防止でき、励起光学系からのミスアライメントも抑制できる。
【0024】
【実施例】
−比較例−
図5は、比較例の温度制御装置90を示す平面図である。図6は、温度制御装置90を示す側面図である。
この温度制御装置90は、部品Hを設置する部品設置面を上面に有するベース1と、ベース1の下面に当接され片面から吸熱し他面から放熱する電子冷却素子2と、電子冷却素子2の下面に当接されたフィン3と、ベース1に埋設された温度センサ4と、温度センサ4でベース1の温度を検出しそれが実質的に一定になるように電子冷却素子2を駆動するコントローラ5とを備えている。
【0025】
電子冷却素子2以外の構成要素は、第1の実施形態で説明した構成要素と同じである。
電子冷却素子2は、例えばペルチエ素子であり、ベース1の縦寸法の2倍の辺長を有する正方形の吸放熱面を持っている。
【0026】
−測定例−
第1の実施形態に係る温度制御装置10におけるベース1の変形特性、ならびに、比較例の温度制御装置90におけるベース1の変形特性を次のようにして測定した。各変位量の測定には、株式会社ミツトヨ製のリニアゲージを使用した。
(0)図7および図8に示す変位測定点PL,PC,PRに、リニアゲージを設置する。同様に、図9および図10に示す変位測定点PL,PC,PRに、リニアゲージを設置する。
(1)ベース1の温度を17℃から40℃に上昇させ、変位測定点PL,PC,PRの変位量を測定する。そして、変位測定点PLでの変位量と変位測定点PCでの変位量との差|PL−PC|(歪量)、および、変位測定点PRでの変位量と変位測定点PCでの変位量との差|PR−PC|(歪量)を算出する。
(2)ベース1の温度を40℃から17℃に下降させ、同様に、変位測定点PL,PC,PRの変位量を測定する。そして、変位測定点PLでの変位量と変位測定点PCでの変位量との差|PL−PC|(歪量)、および、変位測定点PRでの変位量と変位測定点PCでの変位量との差|PR−PC|(歪量)を算出する。
(3)ベース1の温度を17℃から40℃に上昇させ、同様に、変位測定点PL,PC,PRの変位量を測定する。そして、変位測定点PLでの変位量と変位測定点PCでの変位量との差|PL−PC|(歪量)、および、変位測定点PRでの変位量と変位測定点PCでの変位量との差|PR−PC|(歪量)を算出する。
(4)ベース1の温度を40℃から17℃に下降させ、同様に、変位測定点PL,PC,PRの変位量を測定する。そして、変位測定点PLでの変位量と変位測定点PCでの変位量との差|PL−PC|(歪量)、および、変位測定点PRでの変位量と変位測定点PCでの変位量との差|PR−PC|(歪量)を算出する。
【0027】
図11に、第1の実施形態に係る温度制御装置10の測定結果を示す。なお、横軸は歪量の大きさを表す。この歪量の大きさは、後述する図12に示す(3)の歪量|PL−PC|の大きさを「1」として規格化した相対値で示している。
歪量|PL−PC|,|PR−PC|の大きさは、小さい方が好ましいが、第1の実施形態の測定例では「0.2」以下であり、非常に小さく抑制されていることが分かる。
【0028】
図12に、比較例に係る温度制御装置90の測定結果を示す。なお、横軸は、歪量の大きさを表す。この歪量の大きさは、(3)の歪量|PL−PC|の大きさを「1」として規格化した相対値で示している。
歪量|PL−PC|,|PR−PC|の大きさは、小さい方が好ましいが、比較例の測定例では、いずれも「0.6」以上であり、第1の実施形態の測定結果(図11)より大きいことが分かる。
【0029】
−第1の応用例−
図13は、第1の応用例に係る温度制御装置40を示す平面図である。図14は、温度制御装置40を示す側面図である。
この温度制御装置40は、部品H’を設置する部品設置面を上面に有する平板状のベース1’と、ベース1’の下面に当接される電子冷却素子2A,2B,2C,2Dと、電子冷却素子2A,2B,2C,2Dの下面に当接されるフィン3と、ベース1’に埋設された温度センサ4と、温度センサ4でベース1’の温度を検出しそれが実質的に一定になるように電子冷却素子2A,2B,2C,2Dを駆動するコントローラ5とを備えている。
【0030】
ベース1’の平面形状は、縦横比が4:5の長方形であり、直交する2つの対称中心線Ax,Ayを有している。
また、ベース1’は、使用温度(例えば17℃〜40℃)において線膨張係数が小さい材料、例えばインバーやスーパーインバー製である。
【0031】
電子冷却素子2A,2B,2C,2Dは、例えばペルチエ素子であり、ベース1’の縦寸法の3/8の辺長を有する正方形の面を持っている。
また、電子冷却素子2A,2B,2C,2Dは、対称中心線Ax,Ayに対して対称な位置に配設されている。
さらに、電子冷却素子2A,2B,2C,2Dは、電気的には、コントローラ5に対して直列に接続されている。
【0032】
フィン3も、使用温度(例えば17℃〜40℃)において線膨張係数が小さい材料、例えばインバーやスーパーインバー製である。
【0033】
温度センサ4は、例えばサーミスタである。
コントローラ5は、例えばマイクロプロセッサである。
【0034】
ベース1’と電子冷却素子2A,2B,2C,2Dとは接着剤で固定されている。また、電子冷却素子2A,2B,2C,2Dとフィン3とは接着剤で固定されている。
【0035】
第1の応用例に係る温度制御装置40によれば、複数の電子冷却素子2A,2B,2C,2Dを備えているため、熱的歪みが局限され、ベース1’全体の変形を抑制することが出来る。また、電子冷却素子2A,2B,2C,2Dは、電気的に直列にコントローラ5に接続されているため、コントローラ5が1個で済み、ベース1’が温度発振することもなく、ハードウエア的にもソフトウエア的にも構成を簡単化できる。
【0036】
−第2の応用例−
図15は、第2の応用例に係るレーザ装置20を示す平面図である。図16は、レーザ装置20を示す側面図である。
このレーザ装置20は、第1の実施形態に係る温度制御装置10におけるベース1の上面に、半導体レーザ714,コリメーティングレンズ715,フォーカシングレンズ66,レーザ媒質67,非線形光学素子68,波長選択性素子69,レーザミラー610,光検出器611およびレンズ612を、それぞれホルダに装着して、それぞれ調整し、設置したものである。
【0037】
半導体レーザ714は、励起レーザ光を出射する。
コリメーティングレンズ715は、半導体レーザ714からの励起レーザ光を平行光に整形する。
フォーカシングレンズ66は、励起レーザ光をレーザ媒質67へ集光する。
レーザ媒質67は、その半導体レーザ側の端面とレーザミラー610とによりレーザ共振器を形成している。レーザ媒質67は、励起レーザ光65で励起され、レーザミラー610との間で構成された共振器間で、レーザ光を発生する。
非線形光学素子68,波長選択性素子69,レーザミラー610,光検出器611,レンズ612は、第2の実施形態と同じ構成である。
【0038】
レーザ装置20において、ベース1が変形すると、ベース1上の各部品のアライメントがずれるため、安定なレーザ発振が阻害される。特に、縦シングルモード半導体レーザ励起第二高調波固体レーザとして動作するレーザ装置20では、共振器間隔(レーザ媒質67の半導体レーザ側の端面とレーザミラー610の半導体レーザ側の端面の間隔)が変動すると、共振器縦モード間隔が変化するので、波長選択素子69による縦モードの選択性が低下し、モードホップを引き起こしたり、縦マルチモード発振に至ることもある。
しかし、第2の応用例に係るレーザ装置20では、第1の実施形態に係る温度制御装置10を用いているため、ベース1の変形が抑制される。このため、ベース1の変形に起因するレーザ特性の変動を防止できる。
さらに、半導体レーザ714およびコリメーティングレンズ715からなる励起光学系と、非線形光学素子68およびレーザミラー610を含む共振器部とが、同一のベース1上に載置されているため、励起レーザ光のミスアライメントによる影響を抑制できる。
【0039】
−第3の応用例−
図17は、第3の応用例に係るレーザ装置50を示す平面図である。
このレーザ装置50は、第1の応用例に係る温度制御装置40におけるベース1’の上面に、フォーカシングレンズ66,反射ミラー816A,レーザ媒質67,反射ミラー816B,反射ミラー816C,非線形光学素子68,波長選択性素子69,光アイソレータ817,レーザミラー610,光検出器611およびレンズ612を、それぞれホルダに装着して、それぞれ調整し、設置したものである。
【0040】
フォーカシングレンズ66は、ベース1’上にない半導体レーザ(図示せず)から出射しコリメーティングレンズ(図示せず)で平行光にされた励起レーザ光65を、レーザ媒質67へ集光する。
レーザ媒質67,非線形光学素子68,波長選択性素子69,レーザミラー610,光検出器611,レンズ612は、第2の実施形態と同じ構成である。
【0041】
3個の反射ミラー816A,816B,816Cは、それらの各凹面とレーザミラー610の凹面とにより、レーザ共振器を形成する。
光アイソレータ817は、レーザ光を進行波にする。
【0042】
第3の応用例に係るレーザ装置50は、縦シングルモード半導体レーザ励起リング共振器型第二高調波固体レーザとして動作するが、第1の応用例に係る温度制御装置40を用いているため、ベース1’の変形が抑制される。このため、ベース1’の変形に起因するレーザ特性の変動を防止できる。
【0043】
−他の応用例−
電子冷却素子の数を、3個または5個以上としてもよい。
電子冷却素子を多数設けることにより、電子冷却素子1つ当たりの吸放熱面積がより小さくなり、吸熱あるいは放熱に伴う電子冷却素子由来のベースの歪みをより小さくすることが出来る。
【0044】
【発明の効果】
本発明の温度制御装置によれば、複数の電子冷却素子を備えているため、吸熱あるいは放熱に伴い電子冷却素子が歪んでも、ベースの歪みが局限され、ベース全体の変形を抑制できる。
【0045】
本発明のレーザ装置によれば、複数の電子冷却素子を備えているため、吸熱あるいは放熱に伴い電子冷却素子が歪んでも、ベースの歪みが局限され、ベース全体の変形を抑制できる。従って、環境温度が変化したり、レーザ発振を長時間行わせても、ベース上の各光学素子のアライメントの変動が小さくて済み、長時間にわたり安定なレーザ発振が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る温度制御装置を示す平面図である。
【図2】第1の実施形態に係る温度制御装置を示す側面図である。
【図3】第2の実施形態に係るレーザ装置を示す平面図である。
【図4】第2の実施形態に係るレーザ装置を示す側面図である。
【図5】比較例の温度制御装置を示す平面図である。
【図6】比較例の温度制御装置を示す側面図である。
【図7】第1の実施形態に係る温度制御装置の変位測定点を示す平面図である。
【図8】第1の実施形態に係る温度制御装置の変位測定点を示す側面図である。
【図9】比較例に係る温度制御装置の変位測定点を示す平面図である。
【図10】比較例に係る温度制御装置の変位測定点を示す側面図である。
【図11】第1の実施形態に係る温度制御装置の歪量測定結果を示すグラフである。
【図12】比較例に係る温度制御装置の歪量測定結果を示すグラフである。
【図13】第1の応用例に係る温度制御装置を示す平面図である。
【図14】第1の応用例に係る温度制御装置を示す側面図である。
【図15】第2の応用例に係るレーザ装置を示す平面図である。
【図16】第2の応用例に係るレーザ装置を示す側面図である。
【図17】第3の応用例に係るレーザ装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1,1’ ベース
2,2A,2B,2C,2D 電子冷却素子
3 フィン
4 温度センサ
5 コントローラ
10,40 温度制御装置
20,30,50 レーザ装置
65 励起半導体レーザ光
66 フォーカシングレンズ
67 レーザ媒質
68 非線形光学素子
69 波長選択素子
610 レーザミラー
611 光検出器
612 レンズ
613 第二高調波レーザ光
714 半導体レーザ素子
715 コリメーティングレンズ
816A,816B,816C 共振器ミラー
817 光アイソレータ
H,H’ 部品

Claims (3)

  1. 複数の電子冷却素子を用いる事で、電子冷却素子起因の熱歪が、温度制御される物体に及ぼす影響を抑制する事を特徴とする温度制御装置。
  2. 請求項1に記載の温度制御装置において、前記複数の電子冷却素子が直列接続されていることを特徴とする温度制御装置。
  3. 請求項1及び請求項2記載の温度制御装置が、レーザ共振器の温度制御に用いられている事を特徴とするレーザ装置。
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