JP2008277643A - 波長ロッカー用温度制御装置、波長ロッカー及び光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】環境温度が変化してもモニタ波長のシフト量が±0.5pm以内の安定な波長制御を可能とするため、サーミスタ素子搭載用絶縁プレートの各幅に対する最適な厚さを各々の材質毎に見出す。
【解決手段】絶縁プレートはエタロン素子と異なる熱伝導率を有するものとする。そして、エタロン素子の中央部の温度変動をΔTEとし、絶縁プレートのサーミスタ素子搭載面での温度変動をΔTとし、エタロン素子の幅をw1、厚さをt1とし、絶縁プレートの幅をw2、厚さをt2としたとき、w2とt2は、w2をw1で規格化したw2/w1とt2をt1で規格化したt2/t1との関係が、w2/w1を横軸としt2/t1を縦軸としたグラフにおいてΔT=ΔTE+0.2℃となるw2/w1とt2/t1の関係を表す実線1と、ΔT=ΔTE−0.2℃となるw2/w1とt2/t1の関係を表す実線2とで囲まれた範囲内となるように設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光通信用波長検出素子の素子構造に関し、特に独立温度制御型の波長ロッカー用の温度制御装置、この温度制御装置を備えた波長ロッカー、及び、この波長ロッカーを備えた光モジュールに関する。
波長多重光通信技術(WDM)の開発において、通信用の半導体レーザの発振波長は、193.1THz(1552.52nm)を中心に100GHz間隔、または50GHz間隔で、+/−2pm以内に恒久的に安定させることが望まれている。
近年、このような技術要求に対し、通信用のCW(連続発振)レーザモジュールは、波長ロッカー(Wevelength Locker)と称されている、波長と光出力を検出する機能素子を標準的に搭載している(例えば、非特許文献1、非特許文献2及び特許文献1を参照)。
代表的な波長ロッカーの構造を図10、図11に示す。これらの波長ロッカーでは、図10に示すように、一般的にレーザ素子(図示しない)から出射した光(レーザビーム)7をビームスプリッタ3等で平行ビーム化し、そのビーム径を二等分するようにエタロン素子5を差込み、エタロン素子5を通過した光7Aとエタロン素子5を通過しない光7Bとをそれぞれ専用のフォトダイオード1,2で受光し、フォトダイオード1,2の出力からその波長と光出力を検出するか、或いは図11に示すように、レーザ素子(図示しない)から出射した光(レーザビーム)7をビームスプリッタ3等により光出力用と波長検出用に切り出し、一方の光路にエタロン素子5を挿入し、上記と同様にエタロン素子5を通過した光7Aとエタロン素子5を通過しない光7Bとをそれぞれ専用のフォトダイオード1,2で受光し、フォトダイオード1,2の出力からその波長と光出力を検出する方法をとっている。ここで、フォトダイオード1は波長検出用のフォトダイオードであり、フォトダイオード2は光出力モニター用のフォトダイオードである。
波長検出用のフォトダイオード(PD)1の出力から、図12に示すような、波長に対して、周期的に振幅する光電流信号が検出できる。
波長の固定方法(制御方法)としては、ある特定の波長発生条件下(レーザダイオードの制御温度と駆動電流値の設定によって目的の波長を発振する条件)において、そのときの発振波長検出用フォトダイオード1からの検出電流が一定になるように、レーザダイオード(図示しない)の制御温度の負帰還制御をかけることで、波長の固定を行う方法が一般的である。
その場合(例えば、非特許文献1に記載されている方法)、目的の波長に対して、エタロン素子5を通過して生じる波長検出信号電流値は、必ず、図13に示すように、電流値の最大値と最小値を結ぶ領域中で、(最大値−最小値)/2の点を中心に約85%の単一減少、または単一増加の領域になくてはならない。
これは、図13に示す特性において、電流波形の各頂点付近や最低点付近では、同一の波長検出電流値でありながら、選べる波長の範囲が非常に広くなるためであり、この領域では、波長を制御することはできないためである。このため、波長ロッカーの作製時、とりわけエタロン素子5を搭載する際には、搭載するエタロン素子5を微小に回転させて、エタロン素子5に入射する光の入射角度を微妙に調整することで、透過特性を調整する必要がある。しかし、エタロン素子5に入射する光の入射角度を変化させることは、そのままFSR(エタロン素子5の出力の周期)も変化させてしまうので、せっかく100GHz間隔、または50GHz間隔の特性で用意したエタロン素子5もその出力の周期が微妙にずれてしまう。そのため、一波長だけを固定する場合には、上記方法で十分な波長制御や波長ロッカーの製造は可能であるが、波長可変レーザ(たとえばDBR(分布ブラック反射器)レーザ)や多チャネルレーザ(波長選択レーザ)のように広帯域で波長が変化する素子では、エタロン素子5を用いて波長を固定することが難しい。
近年、この難問を解決するために、非特許文献1に記載されるように、波長選択レーザ等では、同一モジュール内に2つの温度制御器(ペルチェ素子)を搭載して、エタロン素子の温度を独立に制御することで、広帯域でエタロン素子の周期を安定して使える技術が提案されている。
特開2004−153176号公報 Y. Yokoyama et al., "Multiwavelength locker integrated wide-band wavelength-selectable light source module ", IEEE Photonics Tech.Let., vol.15,No.2, 2003. 「Tunable LD Module with Wavelength Looker-FLD2F15CA-K」FUJITSU COMPOUND SEMICONDUCTOR,INC., March 2001,p.1-5 N.Fujiwara et al.,"Tuning range enhanced self-phase adjustment in mode-hop free short-active-region DBR laser", IEEE J. Sel. Topics Quantum Electron. vol.11, No.5, pp.939-944, 2005.
しかし、上述の非特許文献1で記載されたような改良技術をもってしても、使用環境温度が変動すると、レーザモジュール内部の雰囲気温度が変化し、そのためエタロン素子5の制御温度と、エタロン素子5の実際の温度との間に差が生じ、制御できる波長分解能力が落ちるという解決すべき課題がある。
エタロン素子部分の温度を独立に制御する波長ロッカーにおいて、エタロン素子の実際の温度が外気温度(環境温度)の変化によって影響を受けて、その透過特性を変化させてしまうという上記の課題を、エタロン素子部の温度検出抵抗素子(サーミスタ素子)の搭載方法を変えることで解決し、エタロン素子の温度を高精度で制御し、外気温度変動に影響されない、波長ロッカーを提供することができる。
サーミスタ素子の搭載方法の例として、特許文献1のように、エタロン素子と同材料である絶縁プレートの厚さの範囲を規定することによって、外気温度の変化に対するエタロン温度の変化に追随した温度モニタを実現でき、エタロン特性の波長シフト量±0.5pm以内で安定な温度制御が可能となる。
しかし、水晶は汎用性の低い材料であり、低価格化の観点から汎用性の高い材料をエタロン素子や絶縁プレートに用いることが望ましい。汎用性の高いエタロン素子の材料として例えば、BK7や溶融石英等のガラス等が挙げられる。また、汎用性の高い絶縁プレートの材料としては上記BK7や溶融石英だけでなく、ポリイミド、窒化アルミニウム(AlN)やアルミナ(Al23)等が挙げられる。これらの熱伝導率は、窒化アルミニウムで水晶の約10倍、アルミナで同程度から10倍以内、BK7、溶融石英で約1/10、ポリイミドで約1/50となる。
上記のようなエタロン素子とは異なる材質又は異なる熱伝導率を持つ絶縁プレートを用いるとき、材料だけ変えても高精度で安定な温度制御はできない。同じ幅でも最適な厚さは材質によって異なる。(長さの影響もあるが、絶縁プレートのアスペクト比を考えると長さに比べ幅のほうが狭いため環境温度の変化に対してより影響を受け易いと考えられる。)
図14は、波長ロッカーのエタロン素子及びサーミスタ素子搭載部の断面図を示す。図14において、6は波長ロッカー基板、5はエタロン素子、8はサーミスタ素子搭載用絶縁プレート、4はサーミスタ素子である。エタロン素子5は波長ロッカー基板6上に搭載されている。絶縁プレート8はエタロン素子5に隣接して波長ロッカー基板6上に搭載されている。そしてサーミスタ素子4は、この絶縁プレート8上に搭載されている。絶縁プレート8及びサーミスタ素子4は波長ロッカー用温度制御装置を構成している。
エタロン素子5の厚さ(高さ)をt1、幅をw1とし、絶縁プレート8の厚さ(高さ)をt2、幅をw2とする。ここで、エタロン素子5と絶縁プレート8は、波長ロッカー基板6と何らかの接着剤(エポキシ樹脂、半田等)によって固定されている。絶縁プレート8は、上述のようにエタロン素子5と異なる材料又は異なる熱伝導率の材料を用いる。波長ロッカー基板6としては熱伝導率の高いもの、例えば窒化アルミニウム(AlN)等が用いられる。
図14でレーザビーム光はエタロン素子5の中央部(幅w1/2,厚さt1/2)付近を通過する。環境温度が変わってもエタロン素子5の中央部の温度が常に一定になるように温度制御を行うためには、絶縁プレート8上のサーミスタ素子4の温度が、前述のエタロン素子5の中央部の温度に追随する必要がある。ここで、波長ロッカー基板6の温度を一定とし環境温度Taが0℃から70℃まで変化するとき、エタロン素子5の中央部での温度変動をΔTEとする。図15は波長ロッカー基板6の温度を一定とし環境温度Taを変化させたときの、絶縁プレート8内の温度分布を波長ロッカー基板6からの距離に対して表した概略図である。図15において実線はTa=70℃、点線はTa=0℃である。このときの絶縁プレート8の最上面(サーミスタ素子4が搭載された面)での温度変動をΔTと定義する。サーミスタ素子4の温度がエタロン素子5の温度に追随していればΔT=ΔTEとなる。
図16は、エタロン素子5の材料を水晶とし、絶縁プレート8の材質(材料)を変えたときの絶縁プレート8の厚さt2の変化に対するΔTの変化を表した図である。絶縁プレート8の幅w2は0.5mmである。図16において実線はBK7、点線は水晶(基板⊥c軸)、一点鎖線は窒化アルミニウム(AlN)である。エタロン素子5及び絶縁プレート8と波長ロッカー基板6との接着にはエポキシ樹脂を用い、その接着層厚は約100μmである。図16から、絶縁プレート8の厚さt2の増加に伴いΔTは増加するが、これは厚さt2が増すと環境温度の影響を受け易くなるためである。また、絶縁プレート8に熱伝導率の大きい材料を用いるほどΔTは小さくなるが、これは絶縁プレート8の熱伝導率が大きくなると波長ロッカー基板6の温度の影響を受け易くなり逆に環境温度の影響を受けにくくなることを示している。このとき、エタロン素子5の温度変動ΔTEは0.77℃である。
幅w2:0.5mmに対する絶縁プレートの最適な厚さt2はΔT=ΔTEとなる厚さで、BK7では約0.3mm、水晶では約1.1mm、AlNで約2.1mmである。このように各材料での最適な厚さは異なる。
図17は、絶縁プレート8のサイズが同じ(幅w2:0.5mm、厚さt2:1.1mm)で材料だけ変えた場合の、環境温度の変化に伴うモニタ波長の変動を各材質で比較した図である。図17において実線aは水晶、破線bはBK7、一点鎖線cはAlNである。環境温度が0−70℃と変化したとき水晶では波長変動±0.5pm以内であるが、BK7では±1.6pm、AlNでは±1.2pmの波長シフトが生じた。ここで、エタロン素子5の周波数温度特性として600MHz/℃、波長/周波数の換算として8pm/1GHzを用いた。
このように、同じサイズの絶縁プレート8の材質だけ変えると、モニタ波長のシフト量が±0.5pm以内の安定な波長制御は難しくなる。そのため、上述したように絶縁プレートの各幅に対する最適な厚さを各々の材質毎に見出す必要がある。
そこで、上記課題を解決する手段として本願では、エタロン素子部分の温度を独立に制御する波長ロッカーにおいて、エタロン素子の実際の温度が外気温度(環境温度)の変化によって影響を受け、その透過特性を変化させてしまう際に、エタロン素子と異なる材質又は異なる熱伝導率を持つ、温度検出抵抗素子(サーミスタ素子)などの温度検出素子の搭載用の絶縁プレートに対し、その厚さと幅の双方を考慮した設計指針を示し、絶縁プレート各々の材質によって最適なサイズを見出す。
具体的には本発明の波長ロッカー用温度制御装置、波長ロッカー及び光モジュールは次のような特徴を有している。
即ち、第1発明の波長ロッカー用温度制御装置は、波長ロッカー基板上に搭載されたエタロン素子に隣接する波長ロッカー用温度制御装置であって、
前記エタロン素子に隣接して前記波長ロッカー基板上に搭載された絶縁プレートと、この絶縁プレート上に搭載された温度検出抵抗素子とを有してなるものであり、
前記絶縁プレートは前記エタロン素子と異なる熱伝導率を有することを特徴とする。
また、第2発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1発明の波長ロッカー用温度制御装置において、
環境温度が変化したときに前記絶縁プレートの前記温度検出抵抗素子が搭載された面での温度変動が前記エタロン素子の中央部の温度変動に追随するように前記絶縁プレートの幅と厚さが設定されていることを特徴とする。
また、第3発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第2発明の波長ロッカー用温度制御装置において、
前記エタロン素子の中央部の温度変動をΔTEとし、前記絶縁プレートの前記温度検出抵抗素子が搭載された面での温度変動をΔTとしたとき、
前記絶縁プレートの幅と厚さは、ΔT=ΔTE±0.2℃の範囲内でΔTがΔTEに追随するように設定されていることを特徴とする。
また、第4発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第3発明の波長ロッカー用温度制御装置において、
前記エタロン素子の幅をw1、厚さをt1とし、前記絶縁プレートの幅をw2、厚さをt2としたとき、
前記絶縁プレートの幅w2と厚さt2は、w2をw1で規格化したw2/w1とt2をt1で規格化したt2/t1との関係が、w2/w1とt2/t1の何れか一方を横軸とし他方を縦軸としたグラフにおいてΔT=ΔTE+0.2℃となるw2/w1とt2/t1の関係を表す第1の線と、ΔT=ΔTE−0.2℃となるw2/w1とt2/t1の関係を表す第2の線とで囲まれた範囲内となるように設定されていることを特徴とする。
また、第5発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記絶縁プレートの熱伝導率は、前記エタロン素子の熱伝導率の1/10程度又は1/10以下であることを特徴とする。
また、第6発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記絶縁プレートの熱伝導率は、前記エタロン素子の熱伝導率の10倍程度又は10倍以上であることを特徴とする。
また、第7発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記絶縁プレートの熱伝導率は、前記エタロン素子の熱伝導率の1/10程度又は1/10以下の範囲、及び、前記エタロン素子の熱伝導率の10倍程度又は10倍以上の範囲を除く範囲であることを特徴とする。
また、第8発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4,第5発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記絶縁プレートの材料は、BK7又は溶融石英であることを特徴とする。
また、第9発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4,第5発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記絶縁プレートの材料は、ポリイミドであることを特徴とする。
また、第10発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4,第6発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記絶縁プレートの材料は、窒化アルミニウムであることを特徴とする。
また、第11発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4,第7発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記エタロン素子はその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して垂直になるように配置され、
前記絶縁プレートはその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して平行になるように配置されていることを特徴とする。
また、第12発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4,第7発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記エタロン素子はその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して垂直になるように配置され、
前記絶縁プレートの材料はアルミナであることを特徴とする。
また、第13発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4,第7発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記エタロン素子はその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して平行になるように配置され、
前記絶縁プレートはその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して垂直になるように配置されていることを特徴とする。
また、第14発明の波長ロッカー用温度制御装置は、第1〜第4,第7発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置において、
前記エタロン素子はその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して平行になるように配置され、
前記絶縁プレートの材料はアルミナであることを特徴とする。
また、第15発明の波長ロッカーは、第1〜第14発明の何れかの波長ロッカー用温度制御装置を有することを特徴とする。
また、第16発明の光モジュールは、請求項15に記載の波長ロッカーと、半導体レーザとを有することを特徴とする。
本発明の波長ロッカー用温度制御装置によれば、エタロン素子と異なる熱伝導率を有する、温度検出抵抗素子(サーミスタ素子)などの温度検出素子の搭載用の絶縁プレートを用いて、エタロン素子の温度を高精度で制御できるので、外気温度変化に素子動作が影響されない波長ロッカー、光モジュールを実現できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
以下の各実施形態における波長ロッカーのエタロン素子及びサーミスタ素子搭載部の構成については前述の図14の構成と同様であるため、図14を参照し、ここでの図示及び詳細な説明は省略する。なお、本波長ロッカーは温度制御用のサーミスタ素子4を用いてエタロン素子5部分の温度を独立に制御することができるものである。即ち、本波長ロッカーは波長ロッカー基板6の下にペルチェ素子などの温度制御素子(図示しない)が設けられており、絶縁プレート8上に搭載されたサーミスタ素子4の検知温度(エタロン素子5の温度)に基づいて温度制御素子(ペルチェ素子)を制御することにより、エタロン素子5の温度を制御するようになっている。このエタロン素子5の温度制御は、他の温度制御素子(ペルチェ素子)による半導体レーザの温度制御とは独立に行われる。
また、以下の各実施形態における波長ロッカーでは、エタロン素子5の幅w1=1mm、厚さt1=2mmとする。また、絶縁プレート8とエタロン素子5の長さは幅に比べて十分長いので温度変化に対する影響は無視できる程度に小さい。そこで、絶縁プレート8の長さはエタロン素子5と同程度とした。エポキシ接着層厚は約100μmである。
また、以下の各実施形態における波長ロッカーの絶縁プレート8の幅w2と厚さt2の設計はシミュレーションソフトを用いて行った。初めにシミュレーションソフト「ソリッドワークス」(ソリッドワークス・ジャパン株式会社製)を用いて寸法、材質などの計算の対象となるモデルを作製した後、シミュレーションソフト「コスモスワークス」(ソリッドワークス・ジャパン株式会社製)を用いて熱伝導率、熱伝達率、熱輻射率により絶縁プレート8の幅w2と厚さt2を計算した。
ここで熱伝導率は物質内を熱が伝導する割合(速度)に相当し、熱伝導率は外気(空気)から物質に熱が伝達する割合(速度)に相当する。
熱伝導率(単位;W/m/K)は以下を用いた。
即ち、BK7;1.4、AlN(窒化アルミニウム);150、水晶(c軸方向);10.4、水晶(c軸と垂直方向);6.2を用いた。
また、熱伝達率は10.4(W/m2/K)、熱輻射率は0.92を用いた。
<第1の実施形態>
図1は絶縁プレート8の材質(材料)がBK7であるときの、絶縁プレート8の厚さt2の変化に対するΔTの変化を、絶縁プレート8の幅w2をパラメータとして表した図である。図1の斜線部はΔT=ΔTE±0.2℃の範囲を示す。BK7とはホウケイ酸クラウン光学ガラスであり、可視光域の透過率が高く比較的低分散であり、光学ガラスで最も一般的で安価な光学材料である。
図2に本発明の第1の実施形態を示す。図2は、図1の斜線部内に含まれる絶縁プレート8の幅w2と厚さt2の関係を、エタロン素子5の幅w1と厚さt1で各々規格化(w2/w1,t2/t1)して示す。
図2において、点線は最適な設計値(ΔT=ΔTEの場合)のw2とt2の関係(w2/w1とt2/t1の関係)を示し、例えば、幅w2が0.2mm、0.5mm,1mmのときの最適な厚さt2は各々、約0.2mm、約0.3mm、約0.5mmである。第1の線としての実線1はΔT=ΔTE+0.2℃、第2の線としての実線2はΔT=ΔTE−0.2℃の場合のw2とt2の関係(w2/w1とt2/t1の関係)を示し、この実線1と2で囲まれた範囲のw2とt2を絶縁プレート8に適用することによって、絶縁プレート8上に搭載されたサーミスタ素子4でエタロン素子5の中央部の温度を精度良く検知することができる。従って、このサーミスタ素子4で検知された温度に基づいて波長ロッカー基板6下に設置された温度制御素子(ペルチェ素子)(図示しない)によりエタロン素子5の温度が精度よく制御される。例えば、エタロン素子5の基準温度を40℃に設定した場合、外気温度(環境温度)の影響でエタロン素子5の温度が40℃から0.2℃上昇すると、その温度上昇に追随して本実施形態の絶縁プレート8上のサーミスタ素子4がエタロン素子5の温度を精度良く検知する。そして、この検知された温度に基づいて温度制御素子(ペルチェ素子)によりエタロン素子5が冷却されエタロン素子5の温度は40℃に維持される。その結果、モニタ波長ずれ±0.5pm以内の安定した高精度な温度制御を行うことができる。例えば、絶縁プレート8の幅w2が0.2mmのとき、絶縁プレート8の厚さt2は概ね0.2mmから0.3mmの間に設定すればよい。幅w2が0.5mmのときは、厚さt2を0.3mmから0.4mmの間に、また、幅w2が1mmのときは、厚さt2を0.4から0.6mmの間に設定すればよい。
絶縁プレート8のサイズがエタロン素子5のサイズを上回る領域(1<w2/w1、1<t2/t1)では、モジュール上壁や側壁からの輻射等、波長ロッカー基板6と環境温度以外の外部からの影響が無視できなくなるため、そのような大きさの絶縁プレート8を用いることは現実的ではない。w2/w1<0.5の領域も、一般的な小型サーミスタ素子の大きさが0.5mm角程度であることを考えると、そのような大きさの絶縁プレート8を選択することも現実的ではない。また、本実施形態では接着剤としてのエポキシ樹脂を用いたが、エポキシ樹脂と同等の熱伝導率を持つ他の接着剤を使用しても結果は同じである。また、前述したように、絶縁プレート8の材料にはBK7と同等の熱伝導率を持つ溶融石英(f−silica)を用いてもよい。
<第2の実施形態>
図3は絶縁プレート8の材質(材料)が窒化アルミニウム(AlN)であるときの、絶縁プレートの厚さt2の変化に対するΔTの変化を、絶縁プレート8の幅w2をパラメータとして表した図である。図3において斜線部はΔT=ΔTE±0.2℃の範囲を示す。
図4に本発明の第2の実施形態を示す。図4は、図3の斜線部内に含まれる絶縁プレート8の幅w2と厚さt2の関係を、エタロン素子5の幅w1と厚さt1で規格化(w2/w1,t2/t1)して示す。
図4において、点線は最適な設計値(ΔT=ΔTEの場合)のw2とt2の関係(w2/w1とt2/t1の関係)を示し、例えば、幅w2が0.1mm、0.2mm、0.5mmのときの最適な厚さt2は各々、約0.4mm、約0.8mm、約2.1mmである。第1の線としての実線1はΔT=ΔTE+0.2℃、第2の線としての実線2はΔT=ΔTE−0.2℃の場合のw2とt2の関係(w2/w1とt2/t1の関係)を示し、この実線1と2で囲まれる範囲のw2とt2を絶縁プレート8に適用することによって、上記第1の実施形態の場合と同様に外気温度(環境温度)の影響でエタロン素子5の温度が変動したとき、その温度変動に追随して本実施形態の絶縁プレート8上のサーミスタ素子4がエタロン素子5の中央部の温度を精度良く検知するため、このサーミスタ素子4で検知された温度に基づいて波長ロッカー基板6下に設置された温度制御素子(ペルチェ素子)(図示しない)によりエタロン素子5の温度が精度よく制御される。その結果、モニタ波長ずれ±0.5pm以内の安定した高精度な温度制御を行うことができる。例えば、絶縁プレート8の幅w2が0.1mmのとき、絶縁プレート8の厚さt2は概ね0.3mmから0.6mmの間に設定すればよい。幅w2が0.2mmのときは、厚さt2を0.6mmから1mmの間に、また、幅w2が0.5mmのときは、厚さt2を1.4mmから2.6mmの間に設定すればよい。
絶縁プレート8のサイズがエタロン素子5のサイズを上回る領域(1<w2/w1、1<t2/t1)では、モジュール上壁や側壁からの輻射等、波長ロッカー基板6と環境温度以外の外部からの影響が無視できなくなるため、そのような大きさの絶縁プレート8を用いることは現実的ではない、w2/w1<0.5の領域も、一般的な小型サーミスタ素子の大きさが0.5mm角程度であることを考えると、そのような大きさの絶縁プレート8を選択することも現実的ではない。また、本実施形態では接着剤としてのエポキシ樹脂を用いたが、他に同等の熱伝導率を持つ接着剤を使用しても結果は同じである。
図5に、本発明のサーミスタ搭載方法によって作製した波長ロッカー内蔵多波長光源モジュールを用いて、環境温度の変化に対するサーミスタ素子のモニタ波長の変化を各材質で比較した結果を示す。図5において、実線aは水晶(幅0.5mm、厚さ1.1mm)、破線bはBK7(幅0.8mm、厚さ0.4mm)、一点鎖線cはAlN(幅0.4mm、厚さ1.6mm)を示す。絶縁プレート8の最適な厚さt2と幅w2を各材質によって選択することにより、モニタ波長変動±0.5pm以下の安定した波長制御を実現することができた。無論、各材質での最適値は唯1組ではなく、図2、図4の実線1と2で囲まれた範囲であれば任意に選んでよい。
<第3の実施形態>
図6は、エタロン素子5と絶縁プレート8の材質(材料)が共に水晶であるが、エタロン素子5は水晶のc軸が波長ロッカー基板6に対して垂直になるように波長ロッカー基板6上に配置し、絶縁プレート8は水晶のc軸が波長ロッカー基板6に対して平行になるように波長ロッカー基板6上に配置した場合の実施例である。
図6において、点線は最適な設計値(ΔT=ΔTEの場合)のw2とt2の関係(w2/w1とt2/t1の関係)を示し、例えば、幅w2が0.2mm、0.5mm、1mmのときの最適な厚さは各々、約0.6mm、約0.8mm、約1.2mmである。第1の線としての実線1はΔT=ΔTE+0.2℃、第2の線としての実線2はΔT=ΔTE−0.2℃の場合のw2とt2の関係(w2/w1とt2/t1の関係)を示し、この実線1と2で囲まれる範囲のw2とt2を絶縁プレート8に適用することによって、上記第1の実施形態の場合と同様に外気温度(環境温度)の影響でエタロン素子5の温度が変動したとき、その温度変動に追随して本実施形態の絶縁プレート8上のサーミスタ素子4がエタロン素子5の中央部の温度を精度良く検知するため、このサーミスタ素子4で検知された温度に基づいて波長ロッカー基板6下に設置された温度制御素子(ペルチェ素子)(図示しない)によりエタロン素子5の温度が精度よく制御される。その結果、モニタ波長ずれ±0.5pm以内の安定した高精度な温度制御を行うことができる。例えば、絶縁プレート8の幅w2が0.2mmのとき、厚さt2は概ね0.4mmから0.6mmの間に設定すればよい。幅w2が0.5mmのときは、厚さt2を0.6mmから1.0mmの間に、また、幅w2が1mmのときは、厚さt2を1.0mmから1.5mmの間に設定すればよい。
<第4の実施形態>
図7は、エタロン素子5と絶縁プレート8の材質(材料)が共に水晶であるが、エタロン素子5は水晶のc軸が波長ロッカー基板6に対して平行になるように波長ロッカー基板6上に配置し、絶縁プレート8は水晶のc軸が波長ロッカー基板6に対して垂直になるように波長ロッカー基板6上に配置した場合の実施例である。
図7において、点線は最適な設計値(ΔT=ΔTEの場合)のw2とt2の関係(w2/w1とt2/t1の関係)を示し、例えば、幅w2が0.2mm、0.5mm、1mmのときの最適な厚さは各々、約0.7mm,約1.4mm、約2mmである。第1の線としての実線1はΔT=ΔTE+0.2℃、第2の線としての実線2はΔT=ΔTE−0.2℃の場合のw2とt2の関係(w2/w1とt2/t1の関係)を示し、この実線1と2で囲まれる範囲のw2とt2を絶縁プレート8に適用することによって、上記第1の実施形態の場合と同様に外気温度(環境温度)の影響でエタロン素子5の温度が変動したとき、その温度変動に追随して本実施形態の絶縁プレート8上のサーミスタ素子4がエタロン素子5の中央部の温度を精度良く検知するため、このサーミスタ素子4で検知された温度に基づいて波長ロッカー基板6下に設置された温度制御素子(ペルチェ素子)(図示しない)によりエタロン素子5の温度が精度よく制御される。その結果、モニタ波長ずれ±0.5pm以内の安定した高精度な温度制御を行うことができる。例えば、絶縁プレート8の幅w2が0.2mmのとき、厚さt2は概ね0.6mmから0.9mmの間に設定すればよい。幅w2が0.5mmのときは、厚さt2を1.2mmから1.6mmの間に、また、幅w2が1mmのときは、厚さt2を1.7mmから2.3mmの間に設定すればよい。
<第5の実施形態>
本第5の実施形態は上記第1の実施形態の波長ロッカーを搭載した光モジュールに関するものである。図8に本第5の実施形態の光モジュールの構成を示す。
図8に示すように、半導体レーザ11の出力光7の一部はビームスプリッタ3で分岐され、分岐された一方の光7Bはフォトダイオード2で検知され半導体レーザ11の出力を制御するために半導体レーザ11にフィードバック9される。分岐された他方の光7Aはエタロン素子5を通過してフォトダイオード1で検知され半導体レーザ11の波長を制御するために半導体レーザ11にフィードバック10される。エタロン素子5の温度はサーミスタ素子搭載用絶縁プレート8上のサーミスタ素子4により計測される。エタロン素子5の材質は水晶で、幅w1は1mm、厚さt1は2mmである。また、サーミスタ素子搭載用絶縁プレート8の材質はBK7で、幅w2は0.2mm、厚さt2は0.3mmである。
半導体レーザ11には波長可変レーザであるDBRレーザを用いた(非特許文献3)。このDBRレーザを8波長(波長1549.72nmから1552.52nmまで波長間隔0.4nm)で発振させ、このレーザ出力光の波長を上記第1の実施形態の波長ロッカーを用いて制御した。図9にレーザ出力光7の波長の環境温度による変化を示す。レーザ出力光7の波長は環境温度を0℃から70℃まで変化させても変動しない。このように本実施形態の光モジュールにおいて波長可変レーザの発振波長を環境温度変動下で安定して制御することができた。
なお、本実施形態では多波長のレーザ出力光を出力する光源にDBRレーザを用いたが、DFBレーザを集積した多波長レーザでも構わない。また、単一波長を出力するレーザに対しても制御できることは当然である。また、本実施形態の光モジュールでは上記第1の実施形態の波長ロッカーを搭載したが、勿論、上記第2又は第3の実施形態の波長ロッカーを光モジュールに搭載してもよい。
以上説明したように、本発明によれば、エタロン素子部分の温度を独立に制御する波長ロッカーにおいて、エタロン素子の実際の温度が外気温度(環境温度)の変化によって影響を受けて、その透過特性を変化させてしまうという不都合を解消するために、エタロン素子と異なる材質または異なる熱伝導率の温度検出抵抗素子(サーミスタ素子)搭載用絶縁プレートの幅と厚さの双方を最適化することにより、エタロン素子の温度を高精度に制御し、外気温度変動に影響されない波長ロッカー及びそれを内蔵した多波長光源モジュールを提供することができる。
また、本発明によれば、サーミスタ素子搭載用絶縁プレートの材質にエタロンの材質と異なる材質を用いるので、サーミスタ素子搭載用絶縁プレートの材質として安価な材質を用いることができる。従って、波長ロッカー、光モジュールの低コスト化を実現することができる。
なお、上記の各実施形態では絶縁プレート8の材料にBK7、AlN、水晶を用いたが、アルミナ(Al23)、溶融石英、ポリイミドなどを絶縁プレート8の材料に用いることもできる。
また、本発明が提供するエタロン素子に対する絶縁プレートの最適な厚さと幅のパラメータは、通常の簡易な熱伝導モデルからでは、輻射パラメータや物質の境界条件のとり扱い等の違いによって最適値自体が見出せない場合もある。本発明は、多くの実験結果から得られた知見を元に構造解析を行った結果であり、既存技術から容易に類推できる範囲にないことは明らかである。
本発明は波長ロッカー用温度制御装置、波長ロッカー及び光モジュールに関するものであり、特に波長多重光通信技術(WDM)の開発において、通信用の半導体レーザの発振波長を恒久的に安定させる場合に適用して有用なものである。
絶縁プレート厚さに対するΔTの変化を表すグラフである(エタロン素子;水晶(基板⊥c軸)、絶縁プレート;BK7)。 本発明の第1の実施形態であり、サーミスタ素子の相対温度変化±0.2℃を許容する絶縁プレートの幅と厚さの関係を示す図である(エタロン素子;水晶(基板⊥c軸)、絶縁プレート;BK7)。 絶縁プレート厚さに対するΔTの変化を表すグラフである(エタロン素子;水晶(基板⊥c軸)、絶縁プレート;AlN)。 本発明の第2の実施形態であり、サーミスタ素子の相対温度変動±0.2℃で許容する絶縁プレートの幅と厚さの範囲を示す図である(エタロン素子;水晶(基板⊥c軸)、絶縁プレート;AlN)。 本発明のサーミスタ搭載方法による、環境温度の変化に対する同じ絶縁プレートサイズ上のサーミスタ素子の波長変動を、絶縁プレートの材質を変えて比較した図である。 本発明の第3の実施形態であり、サーミスタ素子の相対温度変化±0.2℃を許容する絶縁プレートの幅と厚さの範囲を示す図である(エタロン素子;水晶(基板⊥c軸)、絶縁プレート;水晶(基板//c軸))。 本発明の第4の実施形態であり、サーミスタ素子の相対温度変動±0.2℃を許容する絶縁プレートの幅と厚さの範囲を示す図である(エタロン素子;水晶(基板//c軸)、絶縁プレート;水晶(基板⊥c軸))。 本発明の第5の実施形態の光モジュールの構成図である。 レーザ出力光の波長の環境温度による変化を示す図である。 従来の代表的な波長ロッカー構造の第1の例を表す図である。 従来の代表的な波長ロッカー構造の第2の例を表す図である。 エタロン素子の光の透過特性を表す図である。 エタロン素子の光の透過特性の詳細を表す図である。 波長ロッカーの基板上のエタロン素子及びサーミスタ素子搭載部の断面図である。 環境温度Taが変化したときの絶縁プレート内部の温度分布の変化を表す図である。 絶縁プレートの厚さに対するΔTの変化を各材質で比較した図である。 環境温度が変化したときのエタロン素子に対するサーミスタ素子のモニタ波長のシフト量を、同じ大きさの絶縁プレートの材質で比較した図である。
符号の説明
1,2 フォトダイオード
3 ビームスプリッタ
4 サーミスタ素子
5 エタロン素子
6 波長ロッカー基板
7 レーザ出力光
7A,7B 分岐されたレーザ出力光
8 絶縁プレート
9,10 フィードバック
11 半導体レーザ

Claims (16)

  1. 波長ロッカー基板上に搭載されたエタロン素子に隣接する波長ロッカー用温度制御装置であって、
    前記エタロン素子に隣接して前記波長ロッカー基板上に搭載された絶縁プレートと、この絶縁プレート上に搭載された温度検出素子とを有してなるものであり、
    前記絶縁プレートは前記エタロン素子と異なる熱伝導率を有することを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  2. 請求項1に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    環境温度が変化したときに前記絶縁プレートの前記温度検出素子が搭載された面での温度変動が前記エタロン素子の中央部の温度変動に追随するように前記絶縁プレートの幅と厚さが設定されていることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  3. 請求項2に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記エタロン素子の中央部の温度変動をΔTEとし、前記絶縁プレートの前記温度検出素子が搭載された面での温度変動をΔTとしたとき、
    前記絶縁プレートの幅と厚さは、ΔT=ΔTE±0.2℃の範囲内でΔTがΔTEに追随するように設定されていることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  4. 請求項3に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記エタロン素子の幅をw1、厚さをt1とし、前記絶縁プレートの幅をw2、厚さをt2としたとき、
    前記絶縁プレートの幅w2と厚さt2は、w2をw1で規格化したw2/w1と、t2をt1で規格化したt2/t1との関係が、w2/w1とt2/t1の何れか一方を横軸とし他方を縦軸としたグラフにおいてΔT=ΔTE+0.2℃となるw2/w1とt2/t1の関係を表す第1の線と、ΔT=ΔTE−0.2℃となるw2/w1とt2/t1の関係を表す第2の線とで囲まれた範囲内となるように設定されていることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記絶縁プレートの熱伝導率は、前記エタロン素子の熱伝導率の1/10程度又は1/10以下であることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記絶縁プレートの熱伝導率は、前記エタロン素子の熱伝導率の10倍程度又は10倍以上であることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  7. 請求項1〜4の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記絶縁プレートの熱伝導率は、前記エタロン素子の熱伝導率の1/10程度又は1/10以下の範囲、及び、前記エタロン素子の熱伝導率の10倍程度又は10倍以上の範囲を除く範囲であることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  8. 請求項1〜4,5の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記絶縁プレートの材料は、BK7又は溶融石英であることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  9. 請求項1〜4,5の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記絶縁プレートの材料は、ポリイミドであることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  10. 請求項1〜4,6の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記絶縁プレートの材料は、窒化アルミニウムであることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  11. 請求項1〜4,7の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記エタロン素子はその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して垂直になるように配置され、
    前記絶縁プレートはその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して平行になるように配置されていることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  12. 請求項1〜4,7の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記エタロン素子はその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して垂直になるように配置され、
    前記絶縁プレートの材料はアルミナであることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  13. 請求項1〜4,7の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記エタロン素子はその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して平行になるように配置され、
    前記絶縁プレートはその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して垂直になるように配置されていることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  14. 請求項1〜4,7の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置において、
    前記エタロン素子はその材料が水晶であって該水晶のc軸が前記波長ロッカー基板に対して平行になるように配置され、
    前記絶縁プレートの材料はアルミナであることを特徴とする波長ロッカー用温度制御装置。
  15. 請求項1〜14の何れか1項に記載の波長ロッカー用温度制御装置を有することを特徴とする波長ロッカー。
  16. 請求項15に記載の波長ロッカーと、半導体レーザとを有することを特徴とする光モジュール。
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