JP5340885B2 - 波長ロッカー - Google Patents

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Description

本発明は、光通信用波長検出素子の素子構造に関し、特に独立温度制御型の波長ロッカーに関する。
近年の波長多重光通信技術(WDM;Wavelength Division Multiplexing)の開発において、光通信用半導体レーザの発振波長は、193.1THz(1552.52nm)を中心に100GHz間隔、または50GHz間隔で、ITU−Tグリッド波長に、例えば+/−20pm以内という範囲で恒久的に安定化することが望まれている。このような技術要求に対し、光通信用半導体レーザモジュールの出力波長と光出力パワーを検出して制御する、波長ロッカー(Wavelength Locker)と呼ばれる機能素子を標準的に搭載している。
一般的な波長ロッカーの構成を図11に示す。波長ロッカーでは、図11に示すように、レーザ素子(図示せず)から出射した光(レーザビーム)107をキューブ型の2連ビームスプリッタ106などにより光出力用と波長検出用に切り出し、一方の光路にエタロン素子102を挿入し、エタロン素子102を通過した光107Aとエタロン素子102を通過しない光107Bとをそれぞれ専用のフォトダイオード104,105で受光し、フォトダイオード104,105の出力からその波長と光出力を検出する方法をとっている。ここで、フォトダイオード104は波長検出用のフォトダイオードであり、フォトダイオード105は光出力検出用のフォトダイオードである。
一般的な波長の固定方法としては、以下に示す方法が採られる。エタロン素子を通過して生じるフォトダイオードの受光電流特性の一例を図12に示す。図12に示すように、波長(図12中の横軸)に対して、周期的に振幅が変化する光電流信号を検出できる。レーザダイオードの制御温度と駆動電流の設定によって、ある1つの波長が発生している条件下において、フォトダイオードの検出電流がある一定値(ロックポイント)になるように、レーザダイオードの制御温度に負帰還制御をかけることにより波長の固定を行っている(波長制御を電流で行う場合には、レーザダイオードの駆動電流に負帰還制御をかけることになる)。
このときロックポイントは、図12に示すように、検出電流値の最大値と最小値を結ぶ領域で、(最大値−最小値)/2の点を中心に約85%の単一減少、または単一増加するような傾斜の大きい領域に設定する。これは、上記以外の領域(図12の最大値、最小値付近)では、検出電流値のある変化量に対して選択できる波長の範囲が広くなってしまい、高精度な波長制御が難しくなるためである。
このようにロックポイントを前述の図12に示す傾斜の大きい領域に設定するため、エタロン素子温度を正確に調整する必要がある。
一般に波長ロッカーでは、環境温度が変化すると(例えば、0℃−75℃)、筐体からの輻射熱などの影響によりエタロン素子の実温度が微小に変化し、エタロン素子の透過特性がシフトする。ここで、エタロン素子の実温度とは、エタロン素子の入射光軸高さ付近の温度変化のことである。このとき、エタロン素子の実温度とサーミスタ素子によるモニター温度との間に相対差が生じ、これによってモニター波長がドリフトするという問題がある。特に、図13に示すように、エタロン素子102単体とサーミスタ素子103とが基板101に直張りされた構成である場合には、前述のモニター波長のずれが大きくなる。例えば、エタロン素子が溶融石英製である場合、環境温度0−75℃の範囲で上記相対温度差を0.5℃、エタロン素子の透過波長の温度変化率を10(pm/℃)とすると、モニター波長は10(pm/℃)×0.5(℃)=5pmドリフトする。
このようなモニター波長のドリフトを補償する方法として、サーミスタ素子の設置方法を最適化して、エタロン素子の実温度変化にサーミスタ素子の温度変化を追随させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、エタロン素子にサーミスタ素子を貼り付けることで温度差を生じにくくしようとしている。また、図14に示すように、エタロン素子102と同じ材料または異なる材料の絶縁プレート108上にサーミスタ素子103を搭載し、この絶縁プレート108の厚さや幅の範囲を規定することによって、環境温度の変化に対するエタロン素子102の実温度の変化を絶縁プレート108で擬似的に再現し、これを温度モニターするという手法もある。
特開2004−153176号公報
しかしながら、上述した、サーミスタ素子を絶縁プレート上に搭載している場合には、次のような問題が生じる。
エタロン素子の主な材料として水晶と溶融石英が挙げられるが、その熱伝導率は水晶(基板⊥c軸)で約10.4W/m/K、水晶(基板//c軸)で約6.2W/m/K、溶融石英で約1.4W/m/Kと様々であり、最大と最小では約8倍の差がある。そのため、用途に応じて使用するエタロン素子の材料を変更したい場合、その度にサーミスタ素子を搭載する絶縁プレートの材質、形状、寸法をも再設計・変更する必要が生じる。これは部品の共用化を妨げることとなり、モジュールの低コスト化の観点から望ましくない。
従って、本発明は上述したような課題を解決するために為されたものであって、エタロン素子部分の温度を独立に制御する波長ロッカーであり、エタロン素子の材質を用途に応じて変更した場合でも、エタロン素子を温度制御するサーミスタ素子の搭載方法を変更することなく、環境温度の変化を受けにくく安定してエタロン素子の温度を制御できる波長ロッカーを提供することを目的としている。
上述した課題を解決する発明に係る波長ロッカーは、
波長ロッカー基板上でエタロン素子の近傍に配置されるサーミスタ素子により当該エタロン素子の温度を独立に制御する波長ロッカーであって、
前記エタロン素子の光学共振器面以外の両側面と基板に接し接着手段で一体化されて物体が設けられ、
前記物体が、前記エタロン素子より熱伝導率の高い材質で構成され
前記物体は、上部と下部とで熱伝導率の異なる物質で構成され、
且つ、前記物体の下部側が前記物体の上部側よりも熱伝導率の高い物質で構成される
ことを特徴とする。
本発明に係る波長ロッカーによれば、エタロン素子部分の温度を独立に制御する波長ロッカーであり、エタロン素子の材質を用途に応じて変更した場合でも、エタロン素子を温度制御するサーミスタ素子の搭載方法を変更することなく、環境温度の変化の影響を受けにくく安定してエタロン素子の温度を制御できる。
本発明の第一番目の参考例に係る波長ロッカーの構成図である。 本発明の第二番目の参考例に係る波長ロッカーの構成図である。 本発明の第三番目の参考例に係る波長ロッカーの構成図である。 本発明の第四番目の参考例に係る波長ロッカーの構成図である。 本発明の第五番目の参考例に係る波長ロッカーの構成図である。 本発明の実施形態に係る波長ロッカーの構成図である。 環境温度とエタロン素子の中心温度との関係を示す図である。 試験体および比較体におけるエタロン素子の実温度変化量ΔTeの試験結果を示す図であり、図8(a)に試験体11〜14および比較体1の場合を示し、図8(b)に試験体21〜24および比較体2の場合を示す。 試験体15〜17および比較体2におけるエタロン素子の実温度変化量ΔTeの試験結果を示す図である。 試験体18および比較体3におけるエタロン素子の実温度変化量ΔTeの試験結果を示す図である。 従来の波長ロッカーの構成図である。 エタロン素子の光の透過特性を表す図である。 従来の波長ロッカーが具備するエタロン素子とサーミスタ素子の配置状態の一例を説明するための図である。 従来の波長ロッカーが具備するエタロン素子とサーミスタ素子の配置状態の他例を説明するための図である。
本発明に係る波長ロッカーについて、各参考例及び実施形態で具体的に説明する。
[第一番目の参考例
参考例に係る波長ロッカーについて、図1を参照して説明する。
参考例に係る波長ロッカーは、固定波長または任意波長を出力する半導体レーザ光源モジュールの出力波長の負帰還制御をエタロン素子により行うものである。
波長ロッカーは、図1に示すように、エタロン素子2とサーミスタ素子3と物体(物体A)11とを具備する。なお、基板温度は一定である。エタロン素子2の入射光軸高さ中心は、エタロン素子2の全高長の半分付近に設定されるものとする。
エタロン素子2は基板(波長ロッカー基板)1の上面1aに設けられる。エタロン素子2は直方体状であり、その寸法比(幅:高さ:長さ)は1:2:2である。ここで、エタロン素子2の端面2aおよび端面2bは幅×高さ、側面2cは長さ×高さで表される。エタロン素子2としては、例えば、水晶(基板//c軸、基板⊥c軸)製のものや溶融石英製のものなどが挙げられる。なお、エタロン素子2の端面2aに入射した光(入射ビーム)107Aは、端面2aに対向する端面2bから出射する。
サーミスタ素子3は、エタロン素子2の近傍に配置され、基板1の上面1aに半田溶融、導電性ペースト、熱伝導性の高い接着剤などにより直張りされる。サーミスタ素子3はエタロン素子2の温度を独立に制御するものである。
物体11は、エタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質で作製されたものであり、エタロン素子2と同様に、直方体状であり、大きさ、寸法比はエタロン素子2と同じである。物体11の側面11aは、エタロン素子2の側面2cと同一寸法で形成される。物体11は、エタロン素子2の側面2c(エタロン素子2の端面2a、2b(光学共振器面)以外の面)と基板1の上面1aに接して設けられる。具体的には、物体11の側面11aがエタロン素子2の側面2cと接して配置されると共に、物体11の底面11cが基板1の上面1aと接して配置され、接着手段により、物体11が、エタロン素子2および基板1と一体化されている。
物体11としては、例えば窒化アルミニウム(熱伝導率 150W/m/K)や酸化アルミニウム(熱伝導率 20W/m/K)などの各種セラミックス製のものや、スーパーインバー材(超硬合金)(熱伝導率 13.5W/m/K)やコバール(熱伝導率 17W/m/K)等の金属製のものなどが挙げられる。これらはエタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質であるため、エタロン素子2の温度を効果的に安定化することができる。
ここで、物体11とエタロン素子2の接着手段としては、半田溶融、導電性ペースト、熱伝導性の高い接着剤等が挙げられ、これにより物体11とエタロン素子2とが一体化される。物体11とエタロン素子2の、各々の基板1との接着手段も同様である。また、物体11とエタロン素子2の基板1上への実装順としては、エタロン素子2と物体11を一体化してからその一体化したものを基板に実装しても、先にどちらか一方を基板上に実装して次にもう一方の物体を実装しても、いずれでも構わない。
したがって、本参考例に係る波長ロッカーによれば、エタロン素子2の一方の側面2cと基板1の上面1aに接して物体11が設けられ、物体11がエタロン素子2よりも熱伝導率が高い材質で構成されたことにより、エタロン素子2と基板1との熱エネルギーの授受が容易となる。その結果、エタロン素子2の材質を変更した場合であっても、サーミスタ素子3の搭載方法を変更することなく、環境温度が変化した際でも、エタロン素子2の高精度な温度制御を実現できる。
[第二番目の参考例
参考例に係る波長ロッカーについて、図2を参照して説明する。
参考例に係る波長ロッカーは、上述した第一番目の参考例に係る波長ロッカーが具備するエタロン素子をさらに高精度に温度制御可能にしたものである。なお、本参考例では、第一番目の参考例に係る波長ロッカーが具備する素子と同一素子には同一符号を付記している。
波長ロッカーは、図2に示すように、エタロン素子2、サーミスタ素子3、第一の物体11を具備すると共に、第二の物体(物体A)12を具備するものである。なお、基板温度は一定である。エタロン素子2の入射光軸高さ中心は、エタロン素子2の全高長の半分付近に設定されるものとする。エタロン素子2および第一の物体11の大きさ、寸法比は第一番目の参考例と同じである。
第二の物体12は、第一の物体11と同様に、エタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質で作製されたものであり、直方体状である。第二の物体12の側面12bは、エタロン素子2の側面2dと同一寸法で形成される。第二の物体12は、エタロン素子2の側面2d(エタロン素子2の端面2a、2b(光学共振器面)以外の面)および基板1の上面1aに接して設けられる。具体的には、第二の物体12の側面12bがエタロン素子2の側面2dと接して配置されると共に、第二の物体12の底面12cが基板1の上面1aと接して配置され、接着手段により、物体11,12が、エタロン素子2の両側面2c,2dおよび基板1と一体化されている。
第二の物体12としては、第一の物体11と同様に、例えば窒化アルミニウムや酸化アルミニウムなどの各種セラミックス製のものや、スーパーインバー材(超硬合金)やコバール等の金属製のものなどが挙げられる。これらはエタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質であるため、エタロン素子2の温度を効果的に安定化することができる。なお、第一の物体11と第二の物体12とは、同じ物質で構成されても良いし、異なる物質で構成されても良い。
ここで、第二の物体12とエタロン素子2の接着手段としては、第一番目の参考例と同様、半田溶融、導電性ペースト、熱伝導性の高い接着剤等が挙げられ、これにより第二の物体12とエタロン素子2とが一体化される。また、物体11,12とエタロン素子2の基板1への実装順は、第一番目の参考例と同様、エタロン素子2と物体11,12を一体化してからその一体化したものを基板1に実装しても、エタロン素子2、物体11,12を順番に基板1に実装しても、いずれでも構わない。
したがって、本参考例に係る波長ロッカーによれば、第一,第二の物体11,12がエタロン素子2の両側面2c,2dと基板1の上面1aに接して一体化されたことにより、エタロン素子2の一方の側面2cと基板1の上面1aに接して第一の物体11を一体化した場合と比べて、エタロン素子2と基板1との熱エネルギーの授受が向上する。その結果、エタロン素子2の材質を変更した場合であっても、サーミスタ素子3の搭載方法を変更することなく、環境温度が変化した際でも、エタロン素子2のより高精度な温度制御を実現できる。
[第三番目の参考例
参考例に係る波長ロッカーについて、図3を参照して説明する。
参考例に係る波長ロッカーは、上述した第二番目の参考例と同様、第一番目の参考例に係る波長ロッカーが具備するエタロン素子をさらに高精度に温度制御可能にしたものである。なお、本参考例では、第二番目の参考例に係る波長ロッカーが具備する素子と同一素子には同一符号を付記している。
波長ロッカーは、図3に示すように、エタロン素子2、サーミスタ素子3、第一の物体11、第二の物体12を具備すると共に、第三の物体(物体A)13を具備するものである。なお、基板温度は一定である。エタロン素子2の入射光軸高さ中心は、エタロン素子2の全高長の半分付近に設定されるものとする。
第三の物体13は、第一,第二の物体11,12と同様に、エタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質で作製されたものであり、直方体状である。第三の物体13の底面13cは、エタロン素子2の上面2eおよび第一,第二の物体11,12の上面11d,12dと同一寸法で形成される。第三の物体13は、エタロン素子2の上面2e(エタロン素子2の端面2a、2b(光学共振器面)以外の面)および第一,第二の物体11,12の上面11d,12dに接して設けられる。具体的には、第三の物体13の底面13cがエタロン素子2の上面2eと接して配置されると共に、第一,第二の物体11,12の上面11d,12dと接して配置され、接着手段により、物体11,12,13が、エタロン素子2の両側面2c,2dおよび上面2eおよび基板1と一体化されている。
第三の物体13としては、第一,第二の物体11,12と同様に、例えば窒化アルミニウムや酸化アルミニウムなどの各種セラミックス製のものや、スーパーインバー材(超硬合金)やコバール等の金属製のものなどが挙げられる。これらはエタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質であるため、エタロン素子2の温度を効果的に安定化することができる。なお、第一の物体11と第二の物体12と第三の物体13とは、同じ物質で構成されても良いし、異なる物質で構成されても良い。
ここで、第三の物体13とエタロン素子2および第一,第二の物体11,12との接着手段としては、第一番目の参考例と同様、半田溶融、導電性ペースト、熱伝導性の高い接着剤等が挙げられ、これにより第三の物体13とエタロン素子2および第一,第二の物体11,12とが一体化される。また、物体11,12,13とエタロン素子2の基板1への実装順は、第一番目の参考例と同様、エタロン素子2と物体11,12,13を一体化してからその一体化したものを基板1に実装しても、エタロン素子2、物体11,12,13を順番に基板1に実装しても、いずれでも構わない。
したがって、本参考例に係る波長ロッカーによれば、第一,第二,第三の物体11,12,13がエタロン素子2の両側面2c,2dおよび上面2eと基板1の上面1aに接して一体化されたことにより、エタロン素子2の両側面2c,2dと基板1の上面1aに接して第一,第二の物体11,12を一体化した場合と比べて、エタロン素子2と基板1との熱エネルギーの授受が向上する。その結果、エタロン素子2の材質を変更した場合であっても、サーミスタ素子3の搭載方法を変更することなく、環境温度が変化した際でも、エタロン素子2の高精度な温度制御を実現できる。
[第四番目の参考例
参考例に係る波長ロッカーについて、図4を参照して説明する。
参考例に係る波長ロッカーは、上述した第二番目の参考例と同様、第一番目の参考例に係る波長ロッカーが具備するエタロン素子をさらに高精度に温度制御可能にしたものである。なお、本参考例では、第二番目の参考例に係る波長ロッカーが具備する素子と同一素子には同一符号を付記している。
波長ロッカーは、図4に示すように、エタロン素子2、サーミスタ素子3、第一の物体11、第二の物体12を具備すると共に、第四の物体(物体A)14を具備するものである。なお、基板温度は一定である。エタロン素子2の入射光軸高さ中心は、エタロン素子2の全高長の半分付近に設定されるものとする。
第四の物体14は、第一,第二の物体11,12と同様に、エタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質で作製されたものであり、直方体状である。第四の物体14の上面14eは、エタロン素子2の底面2fおよび第一,第二の物体11,12の底面11c,12cと同一寸法で形成される。第四の物体14は、エタロン素子2の底面2f(エタロン素子2の端面2a、2b(光学共振器面)以外の面)および第一,第二の物体11,12の底面11c,12cならびに基板1の上面1aに接して設けられる。具体的には、第四の物体14の上面14eがエタロン素子2の底面2fと接して配置されると共に、第一,第二の物体11,12の底面11c,12Cと接して配置され、接着手段により、第一,第二,第四の物体11,12,14が、エタロン素子2の両側面2c,2dおよび下面2f、および基板1と一体化されている。
第四の物体14としては、第一,第二の物体11,12と同様に、例えば窒化アルミニウムや酸化アルミニウムなどの各種セラミックス製のものや、スーパーインバー材(超硬合金)やコバール等の金属製のものなどが挙げられる。これらはエタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質であるため、エタロン素子2の温度を効果的に安定化することができる。なお、第一の物体11と第二の物体12と第四の物体14とは、同じ物質で構成されても良いし、異なる物質で構成されても良い。
ここで、第四の物体14とエタロン素子2および基板1ならびに第一,第二の物体11,12との接着手段としては、第一番目の参考例と同様、半田溶融、導電性ペースト、熱伝導性の高い接着剤等が挙げられ、これにより、第四の物体14とエタロン素子2と第一,第二の物体11,12とが一体化される。また、物体11,12,14とエタロン素子2の基板1への実装順は、第一番目の参考例と同様、エタロン素子2と物体11,12,14を一体化してからその一体化したものを基板1に実装しても、物体14、エタロン素子2、物体11,12を順番に基板1に実装しても、いずれでも構わない。
したがって、本参考例に係る波長ロッカーによれば、第一,第二,第四の物体11,12,14が、エタロン素子2の両側面2c,2dおよび下面2fと基板1に接して一体化されたことにより、エタロン素子2の両側面2c,2dと基板1の上面1aに接して第一,第二の物体11,12を一体化した場合と比べて、エタロン素子2と基板1との熱エネルギーの授受が向上する。その結果、エタロン素子2の材質を変更した場合であっても、サーミスタ素子3の搭載方法を変更することなく、環境温度が変化した際でも、エタロン素子2の高精度な温度制御を実現できる。
[第五番目の参考例
参考例に係る波長ロッカーについて、図5を参照して説明する。
参考例に係る波長ロッカーは、上述した第二番目の参考例に係る波長ロッカーが具備する第一,第二の物体の形状を変更してエタロン素子をさらに高精度に温度制御可能にしたものである。なお、本参考例では、第二番目の参考例に係る波長ロッカーが具備する素子と同一素子には同一符号を付記している。
波長ロッカーは、図5に示すように、エタロン素子2、サーミスタ素子3を具備すると共に、第一の物体(物体A)21および第二の物体(物体A)22を具備するものである。なお、基板温度は一定である。エタロン素子2の入射光軸高さ中心は、エタロン素子2の全高長の半分付近に設定されるものとする。
第一,第二の物体21,22は、エタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質で作製されたものであり、三角柱体状である。第一,第二の物体21,22の側面21a,22bは、エタロン素子2の側面2c,2dと同一寸法にて形成される。第一,第二の物体21,22は、エタロン素子2の側面2c,2d(エタロン素子2の端面2a,2b(光学共振器面)以外の面)および基板1の上面1aに接して設けられる。具体的には、第一,第二の物体21,22の側面21a,22bがエタロン素子2の側面2c,2dと接して配置されると共に、第一,第二の物体21,22の底面21c,22cが基板1の上面1aに接して配置され、接着手段により、物体21,22が、エタロン素子2の両側面2c,2dおよび基板1と一体化されている。
第一,第二の物体21,22の他方の側面21b,22a(エタロン素子2の側面2c,2dおよび基板1と接しない面)は、周囲に向かって傾斜している。具体的には、第一,第二の物体21,22における、エタロン素子2の端面2a,2b(光学共振器面)と並行な切断面の形状が三角形である。これにより、第一,第二の物体21,22の下部側は、第一,第二の物体21,22の上部側と比べて熱抵抗が小さい構造となる。
第一,第二の物体21,22としては、例えば、窒化アルミニウムや酸化アルミニウムなどの各種セラミックス製のものや、スーパーインバー材(超硬合金)やコバール等の金属製のものなどが挙げられる。これらはエタロン素子2よりも熱伝導率が高い物質であるため、エタロン素子2の温度を効果的に安定化することができる。なお、第一の物体21と第二の物体22とは、同じ物質で構成されても良いし、異なる物質で構成されても良い。
ここで、物体21,22とエタロン素子2および基板1との接着手段としては、第一番目の参考例と同様、半田溶融、導電性ペースト、熱伝導性の高い接着剤等が挙げられ、これにより物体21,22がエタロン素子2と一体化される。また、物体21,22とエタロン素子2の基板1への実装順は、第一番目の参考例と同様、エタロン素子2と物体21,22を一体化してからその一体化したものを基板1に実装しても、エタロン素子2、物体21,22を順番に基板に実装しても、いずれでも構わない。
したがって、本参考例に係る波長ロッカーによれば、第一,第二の物体21,22の熱伝導率分布が一様であり、且つ、第一,第二の物体21,22における、エタロン素子2の側面2c,2dおよび基板1と接していない面21b,22aが、周囲に向かって傾斜していることにより、エタロン素子2の両側面2c,2dに直方体状の第一,第二の物体11,12を設けた場合と比べて、エタロン素子2と基板1との熱エネルギーの授受が向上する。その結果、エタロン素子2の材質を変更した場合であっても、サーミスタ素子3の搭載方法を変更することなく、環境温度が変化した際でも、エタロン素子2の高精度な温度制御を実現できる。
本発明の実施形態]
本実施形態に係る波長ロッカーについて、図6を参照して説明する。
本実施形態に係る波長ロッカーは、上述した第二番目の参考例に係る波長ロッカーが具備する第一,第二の物体をそれぞれ2つの部材で構成することでエタロン素子をさらに高精度に温度制御可能にしたものである。なお、本実施形態では、第一番目の参考例に係る波長ロッカーが具備する素子と同一素子には同一符号を付記している。
波長ロッカーは、図6に示すように、エタロン素子2、サーミスタ素子3を具備すると共に、第一の物体31,33および第二の物体32,34を具備するものである。なお、基板温度は一定である。エタロン素子2の入射光軸高さ中心は、エタロン素子2の全高長の半分付近に設定されるものとする。
第一の物体は、2つの部材で構成され、第一の上側部材(第一の物体の上側の部材)31と第一の下側部材(第一の物体の下側の部材)33を具備する。第一の下側部材33は、第一の上側部材31と基板1との間に配置される。第一の物体(第一の上側部材31および第一の下側部材33)は、エタロン素子2と同じ寸法に形成される。第一の下側部材33としては、第一の上側部材31よりも熱伝導率が大きい物質で構成されるものが挙げられる。第一の上側部材31と第一の下側部材33の組み合わせとしては、例えば、酸化アルミニウムと窒化アルミニウムの組み合わせが挙げられる。これにより、第一の物体では、その熱抵抗は、上部側より基板1と接する下部側のほうが小さい構造となる。
第二の物体も、第一の部材と同様に、2つの部材で構成され、第二の上側部材(第二の物体の上側の部材)32と第二の下側部材(第二の物体の下側の部材)34を具備する。第二の下側部材34は、第二の上側部材32と基板1との間に配置される。第二の物体(第二の上側部材33および第二の下側部材34)は、エタロン素子2と同じ寸法に形成される。第二の下側部材34としては、第二の上側部材32よりも熱伝導率が大きい物質で構成されるものが挙げられる。第二の上側部材32と第二の下側部材34の組み合わせとしては、例えば、酸化アルミニウムと窒化アルミニウムの組み合わせが挙げられる。これにより、第二の物体では、その熱抵抗は、上部側より基板1と接する下部側のほうが小さい構造となる。
ここで、第一の上側部材31と第一の下側部材33、第二の上側部材32と第二の下側部材34、第一,第二の物体とエタロン素子2および基板1との接着手段としては、第一番目の参考例と同様、半田溶融、導電性ペースト、熱伝導性の高い接着剤等が挙げられ、これにより、第一,第二の物体とエタロン素子2が一体化される。また、第一,第二の物体とエタロン素子2の基板1への実装順は、第一番目の参考例と同様、エタロン素子2と第一,第二の物体を一体化してからその一体化したものを基板1に実装しても、エタロン素子2、第一,第二の物体を順番に基板に実装しても、いずれでも構わない。
したがって、本実施形態に係る波長ロッカーによれば、第一の物体が第一の上側部材31と第一の下側部材33との熱伝導率の異なる物質で構成されると共に、第二の物体が第二の上側部材32と第二の下側部材34との熱伝導率の異なる物質で構成され、第一,第二の下側部材33,34が第一,第二の上側部材31,32よりも熱伝導率が高い物質で構成されることにより、第一,第二の物体11,12が単一の物質で構成される場合と比べて、エタロン素子2と基板1との熱エネルギーの授受が向上する。その結果、エタロン素子2の材質を変更した場合であっても、サーミスタ素子3の搭載方法を変更することなく、環境温度が変化した際でも、エタロン素子2の高精度な温度制御を実現できる。
[他の参考例及び実施形態]
なお、上記第五番目の参考例にて、エタロン素子2の両側面2c,2dに第一および第二の物体21,22を接してそれぞれ設け、第一および第二の物体21,22における、エタロン素子2の端面2a,2bと並行な切断面を三角形状とした波長ロッカーを用いて説明したが、エタロン素子2の両側面2c,2dに第一および第二の物体21,22を接してそれぞれ設け、第一および第二の物体21,22における、エタロン素子2の端面2a,2bと並行な切断面を台形にした波長ロッカーとすることも可能である。このような波長ロッカーであっても、上記第五番目の参考例に係る波長ロッカーと同様な作用効果を奏する。
上記本発明の実施形態にて、第一,第二の物体にて、上側の部材および下側の部材を酸化アルミニウムおよび窒化アルミニウムの組み合わせとした波長ロッカーを用いて説明したが、第一,第二の物体にて、上側の部材および下側の部材をスーパーインバー材およびコバールの組み合わせなど、下側の部材を上側の部材と比べて熱伝達率が高い物質で構成した波長ロッカーとすることも可能である。このような波長ロッカーであっても、上記本発明の実施形態に係る波長ロッカーと同様な作用効果を奏する。
本発明に係る波長ロッカーの効果を確認するために行った確認試験を以下に説明するが、本発明は以下に説明する確認試験のみに限定されるものではない。
[確認試験1]
本試験にて、エタロン素子の実温度変化量ΔTeがエタロン素子の材料および物体Aの材料に応じてどのように変化するか確認した。
従来の波長ロッカーである図13に示すエタロン素子とサーミスタ素子の配置状態にある場合にて、環境温度の変化(横軸)に対するエタロン素子の実温度変化を図7に示す。
このときのエタロン素子の実温度変化量をΔTe(℃)とする。サーミスタ素子は基板温度であり一定であるので、図7に示すように、モニター温度ずれ(エタロン素子の実温度変化とサーミスタ素子の温度変化との相対差)はΔTeとなる。
続いて、従来のエタロン素子の実温度変化量ΔTeと、上述した第一番目〜第四番目の参考例の波長ロッカーにて、エタロン素子に接する物体の材料を窒化アルミニウム(AlN、熱伝導率 150W/m/K)とした場合の実温度変化量ΔTeとを図8(a)に示し、エタロン素子に接する物体の材料を酸化アルミニウム(Al23、熱伝導率 20W/m/K)とした場合の実温度変化量ΔTeとを図8(a)に示す。図8(a)および図8(b)にて、黒丸印が溶融石英(熱伝導率 1.4W/m/K)製のエタロン素子の場合を示し、白抜き三角印が水晶(基板//c軸、熱伝導率 6.2W/m/K)製のエタロン素子の場合を示す。図8(a)および図8(b)にて、横軸に各試験体を示し、縦軸に環境温度を0℃から75℃まで変化させたときのエタロン素子の実温度変化量ΔTeを示す。
具体的には、図8(a)にて、上記第一番目の参考例と同様、エタロン素子の一方の側面側にAlN製の物体Aを配置したものを試験体11とした。上記第二番目の参考例と同様、エタロン素子の両方の側面側にAlN製の物体Aを配置したものを試験体12とした。上記第三番目の参考例と同様、エタロン素子の両方の側面側および上面側にAlN製の物体Aを配置したものを試験体13とした。上記第四番目の参考例と同様、エタロン素子の両方の側面側および下面側にAlN製の物体Aを配置したものを試験体14とした。
図8(b)にて、上記第一番目の参考例と同様、エタロン素子の一方の側面側にAl23製の物体Aを配置したものを試験体21とした。上記第二番目の参考例と同様、エタロン素子の両方の側面側にAl23製の物体Aを配置したものを試験体22とした。上記第三番目の参考例と同様、エタロン素子の両方の側面側および上面側にAl23製の物体Aを配置したものを試験体23とした。上記第四番目の参考例と同様、エタロン素子の両方の側面側および下面側にAl23製の物体Aを配置したものを試験体24とした。図8(a)および図8(b)にて、従来のエタロン素子単体(エタロン素子の周囲に物体Aを配置しないもの)を比較体1とした。
図8(a)に示すように、溶融石英製のエタロン素子および水晶製のエタロン素子のどちらであっても、試験体11では、比較体1と比べて、ΔTeが減少し、ΔTeを2℃以下に抑えることができることを確認した。図8(b)に示すように、溶融石英製のエタロン素子および水晶製のエタロン素子のどちらであっても、試験体21では、比較体1と比べて、ΔTeが減少し、ΔTeを2℃以下に抑えることができることを確認した。すなわち、エタロン素子自体の材料、および物体Aの材料によらず、ΔTeを2℃以下に抑えることができることを確認した。
試験体12および試験体22では、図8(a)および図8(b)に示すように、溶融石英製のエタロン素子および水晶製のエタロン素子のどちらであっても、試験体11および試験体21と比べて、それぞれΔTeがさらに減少することを確認した。
試験体13および試験体23では、図8(a)および図8(b)に示すように、溶融石英製のエタロン素子および水晶製のエタロン素子のどちらであっても、試験体12および試験体22と比べて、それぞれΔTeが増加するものの、ΔTeを1℃以下に抑えることができることを確認した。
試験体14および試験体24では、図8(a)および図8(b)に示すように、溶融石英製のエタロン素子および水晶製のエタロン素子のどちらであっても、試験体12および試験体22と比べて、それぞれΔTeが増加するものの、ΔTeを1℃以下に抑えることができることを確認した。
上述した確認試験の結果から、熱伝導率がエタロン素子よりも高い物体Aをエタロン素子と基板とに接して一体化することで、基板温度がエタロン素子中心部まで効率良く伝達され、環境温度の影響を受けにくくなったと考えられる。
したがって、第一番目〜第四番目の参考例に係る波長ロッカーによれば、エタロン素子部分の温度を独立に制御する波長ロッカーであって、エタロン素子の材料を用途に応じて変更した場合であっても、エタロン素子の温度を制御するサーミスタ素子の搭載方法を変更することなく、環境温度の変化の影響を受けにくく安定してエタロン素子の温度を制御することができる。
[確認試験2]
本試験にて、エタロン素子の実温度変化量ΔTeが物体Aの形状に応じてどのように変化するかを確認した。
第五番目の参考例の試験体として3種類用意した。物体Aの底面積が図2(第二番目の参考例)と同じで幅が1の場合を試験体15、幅が2の場合を試験体16、幅が3の場合を試験体17とした。第五番目の参考例の波長ロッカー(試験体15、試験体16、試験体17)の場合と、第二番目の参考例の波長ロッカー(比較体2)の場合の実温度変化量ΔTeを図9に示す。図9にて、黒丸印が溶融石英製のエタロン素子とAlN製の物体Aとで構成した場合を示し、白抜き丸印が水晶製のエタロン素子とAlN製の物体Aとで構成した場合を示し、黒三角印が溶融石英製のエタロン素子とAl23製の物体Aとで構成した場合を示し、白抜き三角印が水晶製のエタロン素子とAl23製の物体Aとで構成した場合を示す。図9にて、横軸に各試験体を示し、縦軸に環境温度を0℃から75℃まで変化させたときのエタロン素子の実温度変化量ΔTeを示す。
試験体15では、比較体2と比べて、物体AがAl23製の場合はΔTeの低減がみられ、物体Aの断面形状変化(長方形から三角形)による効果がみられた。物体AがAlN製の場合はΔTeの変化が殆ど見られなかったが、これは熱伝導率がAl23の7.5倍と高いため断面形状の変化による効果が小さいと考えられる。次に試験体16では、溶融石英製のエタロン素子および水晶製のエタロン素子のどちらであっても、また、AlN製の物体AおよびAl23製の物体Aのどちらであっても、比較体2および試験体15と比べて、ΔTeが低減することを確認した。これは、物体Aの断面形状の変化に加え物体Aの幅(三角形の底辺)が広くなり、物体Aの基板との接触面積が増加したことによる効果と考えられる。しかし、試験体17の場合、ΔTeは試験体16と比較して逆に増加した。これは、物体Aの幅に最適値が存在することを示し、その値は高さと同提程度であると推測される。
まとめると、物体Aの形状を、エタロン素子の端面2a,2bと並行な切断面を長方形とした場合よりも、エタロン素子2の端面2a,2bと並行な切断面を三角形とした場合の方が、また、更に断面の三角形の底辺長を高さと同程度にすることによりエタロン素子の実温度変化量ΔTeを更に低減できることを確認した。
[確認試験3]
本試験にて、エタロン素子の実温度変化量ΔTeが物体Aの材質構成に応じてどのように変化するかを確認した。
本発明の実施形態の波長ロッカー(試験体18)の場合と、第二番目の参考例の波長ロッカー(比較体3)の場合の実温度変化量ΔTeを図10に示す。図10にて、黒丸印が溶融石英製のエタロン素子の場合を示し、白抜き丸印が水晶製のエタロン素子の場合を示す。図10にて、横軸に各試験体を示し、縦軸に環境温度を0℃から75℃まで変化させたときのエタロン素子の実温度変化量ΔTeを示す。
図10にて、エタロン素子に隣接して第一、第二の物体を配置し、第一、第二の物体の上側部材を酸化アルミニウムとし、第一、第二の物体の下側部材を窒化アルミニウムとして構成したものを試験体18とした。エタロン素子に隣接して第一、第二の物体を配置し、第一、第二の物体を酸化アルミニウム単体で構成したものを比較体3とした。
試験体18では、図10に示すように、溶融石英製のエタロン素子および水晶製のエタロン素子のどちらであっても、比較体3と比べて、ΔTeが低減することを確認した。言い換えると、第一、第二の物体を上側部材と下側部材の2つの部材で構成し、上側部材よりも下側部材の熱抵抗が小さいものとしたことにより、エタロン素子の実温度変化量ΔTeを低減できることを確認した。
以上説明したように、本発明に係る波長ロッカーによれば、エタロン素子部分の温度を独立に制御する波長ロッカーにおいて、エタロン素子の材質を変更した場合であっても、エタロン素子を温度制御するサーミスタ素子の搭載方法を変更することなく、環境温度の変化の影響を受けにくく安定してエタロン素子の温度を制御できる。
本発明に係る波長ロッカーによれば、エタロン素子部分の温度を独立に制御する波長ロッカーであり、エタロン素子の材質を用途に応じて変更した場合でも、エタロン素子を温度制御するサーミスタ素子の搭載方法を変更することなく、環境温度の変化の影響を受けにくく安定してエタロン素子の温度を制御できるため、通信産業などで有益に利用することができる。
1 基板
2 エタロン素子
3 サーミスタ素子
11,12,13,14,21,22,31,32,33,34 物体
101 基板
102 エタロン素子
103 サーミスタ素子
104 第1のフォトダイオード
105 第2のフォトダイオード
106 キューブ型の2連ビームスプリッタ
107 光
108 絶縁プレート

Claims (1)

  1. 波長ロッカー基板上でエタロン素子の近傍に配置されるサーミスタ素子により当該エタロン素子の温度を独立に制御する波長ロッカーであって、
    前記エタロン素子の光学共振器面以外の両側面と基板に接し接着手段で一体化されて物体が設けられ、
    前記物体が、前記エタロン素子より熱伝導率の高い材質で構成され
    前記物体は、上部と下部とで熱伝導率の異なる物質で構成され、
    且つ、前記物体の下部側が前記物体の上部側よりも熱伝導率の高い物質で構成される
    ことを特徴とする波長ロッカー。
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