JP2005005489A - 半導体装置の製造方法と製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1枚のマスクでポジプロセスにもネガプロセスにも対応できる露光方法とその装置を提供すること。
【解決手段】光源1からの光を光学系2、2aを介しての、ウエハW上への照射は、マスク6に形成されているパターンをそのまま転写する工程と、マスク6に形成されているパターンの反転像を転写する工程とを選択自在におこなえるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】光源1からの光を光学系2、2aを介しての、ウエハW上への照射は、マスク6に形成されているパターンをそのまま転写する工程と、マスク6に形成されているパターンの反転像を転写する工程とを選択自在におこなえるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リソグラフィの工程を対象とした半導体装置の製造方法と製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、半導体装置の製造工程では、フォトレジストを塗布したウエハを、ステッパー(半導体装置の製造装置)と呼ばれる露光装置にセットして、露光装置内に装着されているマスクのパターンをウエハ上に形成されているフォトレジストに転写している。
【0003】
図2に模式構成図を示すように、ステッパーは、g線やi線あるいはエキシマレーザ光を出射する光源を用い、光源41の光軸上の前方に、光学系42を形成してステージ43上のウエハWの表面に光源41からの光を照射している。光学系42は、光源41側から光軸に沿ってコンデンサレンズ44、パターンが形成されているマスク45(レチクルとも言う)および、瞳面46aを形成する投影レンズ46が配置されている。また、ステージ43上のウエハWは、ステージ43の移動により所定方向に所定量が高精度で移動する。
【0004】
マスク44に形成されているパターンは、通常、実際のパターンの5倍の大きさに作られており、縮小投影法で1チップの露光をおこない、それが終わると次に進むステップ・アンド・リピートでウエハWの全面を走査して露光している。また、使用されているフォトレジストは、一般に、ポジレジストとネガレジストとの2種類に大別される。
【0005】
ポジレジストは、図3(a)に模式説明図を示すように、マスク44の透過部44aを通過した光(紫外線)により照射された部分のフォトレジストが、現像工程で現像液と反応し溶解され、マスク44のパターンが転写されてマスク44と同じポジ像のパターンPPを形成する。一方、ネガレジストは、図3(b)に模式説明図を示すように、マスク44の透過部44aを通過した光により照射されないフォトレジストの部分が、現像工程で現像液と反応し溶解されて、マスク44のパターンが転写されてマスク44と逆のネガ像のパターンNPを形成する。 通常、フォトレジストとしてポジレジストを用いるプロセスをポジプロセスと言い、また、フォトレジストとしてネガレジストを用いるプロセスをネガプロセスと言う。
【0006】
ポジプロセスのメリットは、耐ドライエッチング性が良いことや、広く大量に用いられている関係でポジレジストが安価なことが挙げられる。これに対して、ネガプロセスにおいては、化学増幅型であり高解像度が得られ、また、レジストプロファイルが良好になるというメリットがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような、ポジプロセスとネガプロセスの両プロセスを、1台の露光装置で使用する事は現在でも可能であるが、ウエハ上に同じパターン(例えば同じポジ像)を形成するためには、ネガプロセス/ポジプロセスの変更する際に、使用するガラスマスク(レチクル)も変更が必要である。
【0008】
つまり、現在使用されている露光装置では図2の模式図で示したように、縮小投影露光が主流であり、光源から出された光が各レンズおよびマスクを透過しパターン転写をおこなっている。その際の、光が通過する主光路は1ラインしかない。そのため、透過もしくは遮断された光と影がそのままウエハに転写される仕組みとなるため、両プロセスを両立して使用する場合は、ネガプロセスの際には透過部/遮光部の反転したマスクを用いる等のマスクを交換する必要がある。
【0009】
本発明はこれらの事情に基づいてなされたもので、1枚のマスクでポジプロセスにもネガプロセスにも対応できる露光方法を用いた半導体装置の製造方法とその装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、光源からの光を光学系の光路の途中に配置されているマスクのパターンを該光学系を介してウエハ上に照射する半導体装置の製造方法において、
前記光源からの光を前記光学系を介しての前記ウエハ上への照射は、前記マスクに形成されているパターンをそのまま転写する工程と、前記マスクに形成されているパターンの反転像を転写する工程とを選択自在におこなえることを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0011】
また本発明によれば、光源と、この光源からの光をウエハ上に照射する光学系と、この光学系の光路の途中に配置されたパターンが形成されているマスクとを具備した半導体装置の製造装置において、
前記光学系は、前記マスクのパターンを前記ウエハ上にそのまま転写する第1の光路を形成する光学系と、前記マスクのパターンを前記ウエハ上に反転像として転写する第2の光路を形成する光学系とを有していることを特徴とする半導体装置の製造装置である。
【0012】
また本発明によれば、前記第1の光路と前記第2の光路とは選択自在であることを特徴とする半導体装置の製造装置である。
【0013】
また本発明によれば、前記第1の光路を形成する光学系は、光源の光軸上の前方にコンデンサレンズを配置し、このコンデンサレンズの前方にプリズムレンズを配置し、その前方に前記マスクを配置し、このマスクの前方に前記マスクのパターンをウエハ上に露光して転写する投影レンズを配置していることを特徴とする半導体装置の製造装置である。
【0014】
また本発明によれば、前記第2の光路を形成する光学系は、前記第1の光路を形成する光学系において、前記プリズムレンズからの反射光の光路に固定ミラーを配置し、この固定ミラーからの出力側に光路を開閉する開閉板が設けられ、かつ、前記マスクの前方に出没自在な駆動ミラーが設けられていることを特徴とする半導体装置の製造装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の半導体装置の製造装置であるステッパーの要部の模式構成図である。ステッパの構成は、第1の光路L1として、g線やi線あるいはエキシマレーザ光を出射する光源1の前方に、直進する光軸に沿って光の進行方向に光学系2を形成し、ステージ3の上のウエハWの表面に光源1からの光を照射している。
【0017】
第1の光路を形成する光学系2は、光源1からステージ3へ直進する光路L1に沿って、コンデンサレンズ4、下面側に反射面5aが形成されているプリズムレンズ5、ウエハWの表面に形成されているフォトレジスト(不図示)に露光するパターンが形成されているマスク6(レチクルとも言う)および、瞳面7aを形成する投影レンズ7が配置されている。また、ステージ3の上のウエハWは、XY方向に移動自在なステージ3の移動に伴い、所定方向へ高精度で移動する。
【0018】
また、第2の光路L2が第1の光路L1のプリズムレンズの反射光路に沿って形成されている。第2の光路L2を形成する光学系2aとして、第1の光路L1を形成する光学系2に付加して、プリズムレンズ5の反射光路L2上の前方に一対の固定ミラー9、10が配置されており、この固定ミラー10の出力側の光路L2は、光学系2の光路L1と交差する。出力側の光路L2上の前方には、水平方向に移動自在な駆動ミラー11が配置されている。この駆動ミラー11はマスク6との対向面(上面)は遮光処理が施され、下面には、固定ミラー9、10からの入射光を垂直下方に反射して導くミラーが形成されている。また、この駆動ミラー11は、退避位置P1と光学系2の光路L1上の反射位置P2との2つの位置について、駆動手段(不図示)により駆動される。なお、駆動手段としては、案内レールによってガイドして駆動する方法や、回転軸を中心に所定角度を回動する回転駆動方式等を任意に用いることができる。
【0019】
また、固定ミラー10の出力側の光路L2上で、第1の光路L1を形成する光学系2の光路L1との交差する位置との手前には、出力側の光路L2を遮断自在なシャッター機構である開閉板12が設けられている。
【0020】
次に、これらの構成によるステッパの動作について説明する。
【0021】
(1)マスク6のパターンに対応してウエハWにポジ転写を行う場合
この場合は、駆動ミラー11を退避位置P1に設定して、開閉板12を閉状態にして固定ミラー10の出力側の光路L2上の光を遮光する。
【0022】
それにより、光源1から出射された光は、コンデンサレンズ4を通過後、プリズムレンズ5、マスク6、投影レンズ7の順に通過して縮小投影法で、ウエハWの表面に1チップのマスク6のパターンをそのまま光学的に転写(ポジ転写)する露光をおこなう。それが終わると次に進むステップ・アンド・リピートでウエハWの全面を順次走査して露光する。
【0023】
(2)マスク6のパターンに対応してウエハWにネガ転写を行う場合
この場合は、駆動ミラー11を光学系2の光路L1上の位置に設定して、開閉板12を開状態にして固定ミラー10の出力側の光路L2上の光を通過させる。
それにより、光源1から出射された光は、コンデンサレンズ4を通過後、プリズムレンズ5を通過してマスク6を照射する。マスク6を照射した光は、マスク6に形成されているパターンに応じてそれ以降の光路が異なる。すなわち、マスク6のパターンの透過部を通過した光は、マスク6を通過後に駆動ミラー11の上面に施されている遮光処理により遮光される。
【0024】
一方、マスク6のパターンの遮光部を照射した光は、反射して図1において点線で示した光路L2を通る反射光となる。つまり、プリズムレンズ5の反射面5aで反射し、さらに固定ミラー9、10によって反射後に、駆動ミラー11で反射して投影レンズ7に入射する。投影レンズ7に入射した光は、投影レンズ7によりウエハW上に縮小投影法で、ウエハWの表面に1チップのマスク6のパターンのネガ像を光学的に転写(ネガ転写)する露光がおこなわれる。
【0025】
つまりこの場合は、マスク6上のパターンの遮光部が、ウエハW上ではパターンの透過部へと変換されたことになり、ポジ用マスク6であればネガ転写となる。それが終わると次に進むステップ・アンド・リピートでウエハWの全面を順次走査して露光する。
【0026】
上述のように、本発明の方法とそれを用いた装置では、1種類のマスクを使用した状態で、ウエハWに対してポジ転写でもネガ転写でも選択的におこなうことができるので、ポジプロセスにもネガプロセスにも適宜対応することができる。
すなわち、ポジプロセスでは、光が当たった部分のレジストが化学反応を利用して、アルカリ溶液に溶ける化学構造に変えることにより現像液に溶かし込み、光の当たって否レジストパターンを残すというポジ型レジストが用いられるものに対して対応することができる。
【0027】
また、ネガプロセスでは、ポジプロセスとは反対に、光の当たっていない部分はもともと溶液に溶ける性質を持っているので、光化学反応によりアルカリ不溶になったレジストパターンを残すというネガ型レジストに対して自在に対応することができる。
【0028】
それにより、半導体装置の製造工程におけるリソグラフィ工程で、さまざまなプロセスパターン形成に対応することができ、例えば、新規開発製品に対するコストダウンが可能となる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、同一装置で、しかも1種類のマスクを使用して、ポジプロセスにもネガプロセスにも選択的に対応することができる。
【0030】
それにより、さまざまなプロセスパターンの形成に対応することができるので、新規開発製品等に対してコストダウンをおこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造装置であるステッパーの要部の模式構成図。
【図2】従来のステッパの模式構成図。
【図3】(a)は、ポジ転写の説明図、(b)は、ネガ転写の説明図。
【符号の説明】
1…光源、2…光学系(第1の光路)、2a…光学系(第2の光路)、3…ステージ、4…コンデンサレンズ、5…プリズムレンズ、6…マスク、7…投影レンズ、9、10…固定ミラー、11…駆動ミラー、12…開閉板
【発明の属する技術分野】
本発明は、リソグラフィの工程を対象とした半導体装置の製造方法と製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、半導体装置の製造工程では、フォトレジストを塗布したウエハを、ステッパー(半導体装置の製造装置)と呼ばれる露光装置にセットして、露光装置内に装着されているマスクのパターンをウエハ上に形成されているフォトレジストに転写している。
【0003】
図2に模式構成図を示すように、ステッパーは、g線やi線あるいはエキシマレーザ光を出射する光源を用い、光源41の光軸上の前方に、光学系42を形成してステージ43上のウエハWの表面に光源41からの光を照射している。光学系42は、光源41側から光軸に沿ってコンデンサレンズ44、パターンが形成されているマスク45(レチクルとも言う)および、瞳面46aを形成する投影レンズ46が配置されている。また、ステージ43上のウエハWは、ステージ43の移動により所定方向に所定量が高精度で移動する。
【0004】
マスク44に形成されているパターンは、通常、実際のパターンの5倍の大きさに作られており、縮小投影法で1チップの露光をおこない、それが終わると次に進むステップ・アンド・リピートでウエハWの全面を走査して露光している。また、使用されているフォトレジストは、一般に、ポジレジストとネガレジストとの2種類に大別される。
【0005】
ポジレジストは、図3(a)に模式説明図を示すように、マスク44の透過部44aを通過した光(紫外線)により照射された部分のフォトレジストが、現像工程で現像液と反応し溶解され、マスク44のパターンが転写されてマスク44と同じポジ像のパターンPPを形成する。一方、ネガレジストは、図3(b)に模式説明図を示すように、マスク44の透過部44aを通過した光により照射されないフォトレジストの部分が、現像工程で現像液と反応し溶解されて、マスク44のパターンが転写されてマスク44と逆のネガ像のパターンNPを形成する。 通常、フォトレジストとしてポジレジストを用いるプロセスをポジプロセスと言い、また、フォトレジストとしてネガレジストを用いるプロセスをネガプロセスと言う。
【0006】
ポジプロセスのメリットは、耐ドライエッチング性が良いことや、広く大量に用いられている関係でポジレジストが安価なことが挙げられる。これに対して、ネガプロセスにおいては、化学増幅型であり高解像度が得られ、また、レジストプロファイルが良好になるというメリットがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような、ポジプロセスとネガプロセスの両プロセスを、1台の露光装置で使用する事は現在でも可能であるが、ウエハ上に同じパターン(例えば同じポジ像)を形成するためには、ネガプロセス/ポジプロセスの変更する際に、使用するガラスマスク(レチクル)も変更が必要である。
【0008】
つまり、現在使用されている露光装置では図2の模式図で示したように、縮小投影露光が主流であり、光源から出された光が各レンズおよびマスクを透過しパターン転写をおこなっている。その際の、光が通過する主光路は1ラインしかない。そのため、透過もしくは遮断された光と影がそのままウエハに転写される仕組みとなるため、両プロセスを両立して使用する場合は、ネガプロセスの際には透過部/遮光部の反転したマスクを用いる等のマスクを交換する必要がある。
【0009】
本発明はこれらの事情に基づいてなされたもので、1枚のマスクでポジプロセスにもネガプロセスにも対応できる露光方法を用いた半導体装置の製造方法とその装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、光源からの光を光学系の光路の途中に配置されているマスクのパターンを該光学系を介してウエハ上に照射する半導体装置の製造方法において、
前記光源からの光を前記光学系を介しての前記ウエハ上への照射は、前記マスクに形成されているパターンをそのまま転写する工程と、前記マスクに形成されているパターンの反転像を転写する工程とを選択自在におこなえることを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0011】
また本発明によれば、光源と、この光源からの光をウエハ上に照射する光学系と、この光学系の光路の途中に配置されたパターンが形成されているマスクとを具備した半導体装置の製造装置において、
前記光学系は、前記マスクのパターンを前記ウエハ上にそのまま転写する第1の光路を形成する光学系と、前記マスクのパターンを前記ウエハ上に反転像として転写する第2の光路を形成する光学系とを有していることを特徴とする半導体装置の製造装置である。
【0012】
また本発明によれば、前記第1の光路と前記第2の光路とは選択自在であることを特徴とする半導体装置の製造装置である。
【0013】
また本発明によれば、前記第1の光路を形成する光学系は、光源の光軸上の前方にコンデンサレンズを配置し、このコンデンサレンズの前方にプリズムレンズを配置し、その前方に前記マスクを配置し、このマスクの前方に前記マスクのパターンをウエハ上に露光して転写する投影レンズを配置していることを特徴とする半導体装置の製造装置である。
【0014】
また本発明によれば、前記第2の光路を形成する光学系は、前記第1の光路を形成する光学系において、前記プリズムレンズからの反射光の光路に固定ミラーを配置し、この固定ミラーからの出力側に光路を開閉する開閉板が設けられ、かつ、前記マスクの前方に出没自在な駆動ミラーが設けられていることを特徴とする半導体装置の製造装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の半導体装置の製造装置であるステッパーの要部の模式構成図である。ステッパの構成は、第1の光路L1として、g線やi線あるいはエキシマレーザ光を出射する光源1の前方に、直進する光軸に沿って光の進行方向に光学系2を形成し、ステージ3の上のウエハWの表面に光源1からの光を照射している。
【0017】
第1の光路を形成する光学系2は、光源1からステージ3へ直進する光路L1に沿って、コンデンサレンズ4、下面側に反射面5aが形成されているプリズムレンズ5、ウエハWの表面に形成されているフォトレジスト(不図示)に露光するパターンが形成されているマスク6(レチクルとも言う)および、瞳面7aを形成する投影レンズ7が配置されている。また、ステージ3の上のウエハWは、XY方向に移動自在なステージ3の移動に伴い、所定方向へ高精度で移動する。
【0018】
また、第2の光路L2が第1の光路L1のプリズムレンズの反射光路に沿って形成されている。第2の光路L2を形成する光学系2aとして、第1の光路L1を形成する光学系2に付加して、プリズムレンズ5の反射光路L2上の前方に一対の固定ミラー9、10が配置されており、この固定ミラー10の出力側の光路L2は、光学系2の光路L1と交差する。出力側の光路L2上の前方には、水平方向に移動自在な駆動ミラー11が配置されている。この駆動ミラー11はマスク6との対向面(上面)は遮光処理が施され、下面には、固定ミラー9、10からの入射光を垂直下方に反射して導くミラーが形成されている。また、この駆動ミラー11は、退避位置P1と光学系2の光路L1上の反射位置P2との2つの位置について、駆動手段(不図示)により駆動される。なお、駆動手段としては、案内レールによってガイドして駆動する方法や、回転軸を中心に所定角度を回動する回転駆動方式等を任意に用いることができる。
【0019】
また、固定ミラー10の出力側の光路L2上で、第1の光路L1を形成する光学系2の光路L1との交差する位置との手前には、出力側の光路L2を遮断自在なシャッター機構である開閉板12が設けられている。
【0020】
次に、これらの構成によるステッパの動作について説明する。
【0021】
(1)マスク6のパターンに対応してウエハWにポジ転写を行う場合
この場合は、駆動ミラー11を退避位置P1に設定して、開閉板12を閉状態にして固定ミラー10の出力側の光路L2上の光を遮光する。
【0022】
それにより、光源1から出射された光は、コンデンサレンズ4を通過後、プリズムレンズ5、マスク6、投影レンズ7の順に通過して縮小投影法で、ウエハWの表面に1チップのマスク6のパターンをそのまま光学的に転写(ポジ転写)する露光をおこなう。それが終わると次に進むステップ・アンド・リピートでウエハWの全面を順次走査して露光する。
【0023】
(2)マスク6のパターンに対応してウエハWにネガ転写を行う場合
この場合は、駆動ミラー11を光学系2の光路L1上の位置に設定して、開閉板12を開状態にして固定ミラー10の出力側の光路L2上の光を通過させる。
それにより、光源1から出射された光は、コンデンサレンズ4を通過後、プリズムレンズ5を通過してマスク6を照射する。マスク6を照射した光は、マスク6に形成されているパターンに応じてそれ以降の光路が異なる。すなわち、マスク6のパターンの透過部を通過した光は、マスク6を通過後に駆動ミラー11の上面に施されている遮光処理により遮光される。
【0024】
一方、マスク6のパターンの遮光部を照射した光は、反射して図1において点線で示した光路L2を通る反射光となる。つまり、プリズムレンズ5の反射面5aで反射し、さらに固定ミラー9、10によって反射後に、駆動ミラー11で反射して投影レンズ7に入射する。投影レンズ7に入射した光は、投影レンズ7によりウエハW上に縮小投影法で、ウエハWの表面に1チップのマスク6のパターンのネガ像を光学的に転写(ネガ転写)する露光がおこなわれる。
【0025】
つまりこの場合は、マスク6上のパターンの遮光部が、ウエハW上ではパターンの透過部へと変換されたことになり、ポジ用マスク6であればネガ転写となる。それが終わると次に進むステップ・アンド・リピートでウエハWの全面を順次走査して露光する。
【0026】
上述のように、本発明の方法とそれを用いた装置では、1種類のマスクを使用した状態で、ウエハWに対してポジ転写でもネガ転写でも選択的におこなうことができるので、ポジプロセスにもネガプロセスにも適宜対応することができる。
すなわち、ポジプロセスでは、光が当たった部分のレジストが化学反応を利用して、アルカリ溶液に溶ける化学構造に変えることにより現像液に溶かし込み、光の当たって否レジストパターンを残すというポジ型レジストが用いられるものに対して対応することができる。
【0027】
また、ネガプロセスでは、ポジプロセスとは反対に、光の当たっていない部分はもともと溶液に溶ける性質を持っているので、光化学反応によりアルカリ不溶になったレジストパターンを残すというネガ型レジストに対して自在に対応することができる。
【0028】
それにより、半導体装置の製造工程におけるリソグラフィ工程で、さまざまなプロセスパターン形成に対応することができ、例えば、新規開発製品に対するコストダウンが可能となる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、同一装置で、しかも1種類のマスクを使用して、ポジプロセスにもネガプロセスにも選択的に対応することができる。
【0030】
それにより、さまざまなプロセスパターンの形成に対応することができるので、新規開発製品等に対してコストダウンをおこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造装置であるステッパーの要部の模式構成図。
【図2】従来のステッパの模式構成図。
【図3】(a)は、ポジ転写の説明図、(b)は、ネガ転写の説明図。
【符号の説明】
1…光源、2…光学系(第1の光路)、2a…光学系(第2の光路)、3…ステージ、4…コンデンサレンズ、5…プリズムレンズ、6…マスク、7…投影レンズ、9、10…固定ミラー、11…駆動ミラー、12…開閉板
Claims (5)
- 光源からの光を光学系の光路の途中に配置されているマスクのパターンを該光学系を介してウエハ上に照射する半導体装置の製造方法において、 前記光源からの光を前記光学系を介しての前記ウエハ上への照射は、前記マスクに形成されているパターンをそのまま転写する工程と、前記マスクに形成されているパターンの反転像を転写する工程とを選択自在におこなえることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 光源と、この光源からの光をウエハ上に照射する光学系と、この光学系の光路の途中に配置されたパターンが形成されているマスクとを具備した半導体装置の製造装置において、
前記光学系は、前記マスクのパターンを前記ウエハ上にそのまま転写する第1の光路を形成する光学系と、前記マスクのパターンを前記ウエハ上に反転像として転写する第2の光路を形成する光学系とを有していることを特徴とする半導体装置の製造装置。 - 前記第1の光路と前記第2の光路とは選択自在であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造装置。
- 前記第1の光路を形成する光学系は、光源の光軸上の前方にコンデンサレンズを配置し、このコンデンサレンズの前方にプリズムレンズを配置し、その前方に前記マスクを配置し、このマスクの前方に前記マスクのパターンをウエハ上に露光して転写する投影レンズを配置していることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造装置。
- 前記第2の光路を形成する光学系は、前記第1の光路を形成する光学系において、前記プリズムレンズからの反射光の光路に固定ミラーを配置し、この固定ミラーからの出力側に光路を開閉する開閉板が設けられ、かつ、前記マスクの前方に出没自在な駆動ミラーが設けられていることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7993814B2 (en) | 2006-09-19 | 2011-08-09 | Hynix Semiconductor Inc. | Method for forming patterns using single mask |
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2003
- 2003-06-12 JP JP2003167306A patent/JP2005005489A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7993814B2 (en) | 2006-09-19 | 2011-08-09 | Hynix Semiconductor Inc. | Method for forming patterns using single mask |
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