JP2005003177A - 安全弁 - Google Patents

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Jun Kimura
潤 木村
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Abstract

【課題】クッション室に発生する最高圧を、完全に把握できない場合であっても、クッション室内に生じる高圧を、効率よく防止することのできる安全弁を提供する。
【解決手段】ハウジング17と、このハウジング17に形成した収納部18と、この収納部18内に設けた弁体19と、この弁体19のシート部21を弁座22に押しつけるスプリング20と、上記ハウジング17に設けるとともに、弁体19の受圧面に高圧を作用させる高圧エリアHと、弁体19の背面側に設けるとともに、低圧側に連通する低圧エリアLと、弁体19がリフトしたときに、高圧エリアHと低圧エリアLとを連通する通路に設けた絞りSとを備え、上記絞りSを通過する流量により、この絞りSの前後に差圧を発生させることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばシリンダにクッション機能を発揮させたときに、クッション室に生じる圧力が、高くなりすぎることを防止する安全弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、ストロークエンド付近で、いわゆるクッション機能を発揮するシリンダCを示している。このシリンダCは、その一端側にクッション室Kを設けるとともに、内部に組み込んだピストンPの一側に凸部aを設けている。この凸部aは、ピストンPが図中左方向に移動して、ストロークエンド付近に達すると、その先端が上記クッション室Kに入り込む。このように凸部aの先端がクッション室Kに入り込むと、このクッション室K内の圧力が上昇し、それによってピストンPの移動速度が減衰される。つまり、ストロークエンド付近で、ピストンPの移動速度を減衰することによって、ピストンPが勢いよくシリンダCの端部にぶつからないようにしている。
ただし、クッション機能を発揮させたときに、クッション室K内の圧力があまりにも高くなると、シリンダCが破損されてしまうので、クッション室Kには安全弁Aを接続している。
【0003】
上記安全弁Aは、直動型のものであり、例えば図9に示すように、そのハウジング1を、シリンダ本体2に形成した組み付け孔3に固定している。
また、上記ハウジング1には、収納部4を形成するとともに、この収納部4内に弁体5とスプリング6とを組み込んでいる。そして、上記スプリング6の弾性力を弁体5に付与することによって、この弁体5に形成したシート部7を、ハウジング1に形成した弁座8に押しつけるようにしている。
【0004】
一方、上記シリンダ本体2には、クッション室Kに連通する高圧通路9と、ドレンタンクTに連通する低圧通路10とを形成し、これら高圧通路9及び低圧通路10を、組み付け孔3に連通させている。そして、上記高圧通路9を、ハウジング1に形成した導入孔11を介して収納部4に連通させる一方で、上記低圧通路10を、ハウジング1に形成した径方向孔12を介して収納部4に連通させている。
【0005】
上記のようにした従来の安全弁は、クッション室K内に生じる高圧が、高圧通路9→導入孔11を介して弁体5の受圧面に作用するため、この弁体5には、図中上方向の推力が生じる。この推力が、スプリング6のイニシャル弾性力によって弁体5に与えられている下向きの推力以下であれば、安全弁Aは図示する閉状態を保つが、スプリング6による推力を上回ると、このスプリング6に抗して弁体5がリフトする。弁体5がリフトすると、そのシート部7が弁座8から離れるので、クッション室K内の圧油が、高圧通路9→導入路11→収納部4→径方向孔12→低圧通路10を介してタンクTに排出されるため、クッション室Kの圧力が低下する。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−199702号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の安全弁Aは、図10に示すように、クッション室K内の圧力がクラッキング圧p0に達すると開弁する。
しかし、この従来の安全弁Aが直動型であるために、そのオーバーライド特性によって、クッション室Kから低圧通路10側に排出される流量が増加すると、それに応じてクッション室K内の圧力も増加する。そして、この圧力が、シリンダ本体2の強度を超えると、シリンダ本体2が破壊されてしまうという問題があった。
【0008】
ここで、クッション室Kに生じる最高圧が、設計段階で明らかになっていれば、それに見合った強度にすれば、シリンダ本体2の破壊を防止できる。
ところが、上記シリンダCには、いろいろな種類の装置が装着される可能性があり、このシリンダを設計した後で、新たに開発さた装置がこのシリンダCに装着されることがある。このような場合には、クッション室K内に、予想を超える高圧が発生するおそれがあるため、クッション室Kに安全弁Aを設けていても、シリンダ本体2の破損を効果的に防止することができないという問題があった。
【0009】
なお、直動型の安全弁でも、それを大型化すれば、排出流量の増加に伴う圧力の上昇を低く抑えることができる。しかし、安全弁が大きくなる分、場所を取るし、コストアップもする。また、クッション室Kに異常な高圧が発生する頻度がそれほど高くないにもかかわらず、大型の安全弁を用いるということは、経済的ではない。
この発明の目的は、クッション室に発生する最高圧を、完全に把握できない場合であっても、クッション室内に生じる高圧を、効率よく防止することのできる安全弁を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ハウジングと、このハウジングに形成した収納部と、この収納部内に設けた弁体と、この弁体のシート部を弁座に押しつけるスプリングと、上記ハウジングに設けるとともに、弁体の受圧面に高圧を作用させる高圧エリアと、弁体の背面側に設けるとともに、低圧側に連通する低圧エリアと、弁体がリフトしたときに、高圧エリアと低圧エリアとを連通する通路に設けた絞りとを備え、上記絞りを通過する流量により、この絞りの前後に差圧を発生させることを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、上記第1の発明において、弁体の外周と収納部の内周との隙間によって弁体を構成したことを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、上記第1の発明における絞りを、弁体に形成したことを特徴とする。
【0013】
第4の発明は、上記第1〜第3の発明において、弁体のシート部及びシート部が接する弁座を、高圧エリアに向かって縮径するテーパ状にするとともに、シート部の角度を、弁座の角度よりも僅かに大きくし、かつ、テーパ状にしたシート部と弁座の対向面積を、弁体がシート部に押しつけられているときに受圧面積よりも大きくしたことを特徴とする
【0014】
第5の発明は、上記第1〜第4の発明において、弁体のシート部を、高圧エリアに向かって縮径するテーパ状にする一方、弁座には、上記シート部に接する複数の環状当接部を設けたことを特徴とする安全弁。
【0015】
第6の発明は、上記第1〜第5の発明において、弁体の受圧面側にロッドを設けて、このロッドの周囲を、弁体の受圧面としたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に示す第1実施形態は、シリンダ本体15に形成した組み付け孔16に、ハウジング17を固定している。このハウジング17には、収納部18を形成するとともに、この収納部18に弁体19とスプリング20とを組み込んでいる。そして、上記スプリング20の弾性力を、弁体19に作用させるによって、弁体19のシート部21を、ハウジング17に形成した弁座22に押し付けるようにしている。
【0017】
上記シート部21及び弁座22は、図中下側に向かって縮径するテーパ状にそれぞれなっている。しかも、図2に示すように、シート部21の角度θaを、弁座22の角度θbよりも僅かに小さくしている。このようにシート部21と弁座22とを微少角度差を持たせて対向させているので、シート部21は、その下側の環状当接部21aが、弁座22に押しつけられることになる。
また、上記のように、環状当接部21aが弁座22に押しつけられているとき、この弁体19の受圧面というのは、環状当接部21aよりも内側になるが、このときの受圧面積よりも、シート部21と弁座22とが対向する部分の面積の方が、十分大きくなるように設定している。
【0018】
上記弁体19の外周には、鍔部Fを設けている。そして、この鍔部Fの外周と、収納部18の内周18aとの間によって、絞りSを形成している。
また、上記弁体19の下側には、中空ロッド23を一体的に設けるとともに、この中空ロッド23を、上記収納部18に連続して形成した貫通孔24に挿入している。
また、上記中空ロッド23は、外径の小さい小径部23aと、外径の大きい大径部23bとによって構成されている。そして、上記大径部23bを貫通孔24に接触させる一方で、上記小径部23aと貫通孔24との間に形成される空間を、高圧エリアHとしている。
【0019】
さらに、上記弁体19及び中空ロッド23には、軸方向に貫通させた軸方向孔25と、この軸方向孔25に連通する径方向孔26とを形成している。
なお、上記スプリング20を設けた弁体19の背面側を、低圧エリアLとしている。
【0020】
一方、上記シリンダ本体15には、図3に示すように、クッション室Kに連通する高圧通路27と、アクチュエータ通路側に連通する低圧通路28とを形成し、これら両通路27,28を、それぞれ組み付け孔16に連通させている。また、上記高圧通路27を、ハウジング17に形成した通路29を介して貫通孔24に連通させ、上記低圧通路28を、軸方向孔25を介して収納部18に連通させている。
なお、図中符号30は、スプリング20のイニシャル荷重を調節するための調節ボルトであり、符号31は、この調節ボルトの回転を規制するためのロックナットである。そして、符号32は、シール部材である。
【0021】
次に、この第1実施形態の作用を説明する。
図3に示したピストンPが図面左方向に移動して、凸部aの先端がクッション室K内に挿入されると、このクッション室K内の圧力が上昇する。そして、このクッション室K内の圧力は、高圧通路27→通路29を介して高圧エリアHに導かれて、弁体19の受圧面に作用する。このように弁体19の受圧面に高圧が作用すると、図中上方向の推力がこの弁体19に発生する。ただし、この上向きの推力が、スプリング20によって与えられる図中下向きの推力未満であれば、弁体19は図示する閉じ状態を保つ。
したがって、クッション室K内が高圧に維持されることになり、それによってピストンPの移動速度が減衰されて、クッション効果が発揮されることになる。
【0022】
一方、上記弁体19に生じる上向きの推力が、スプリング20による下向きの推力にうち勝つと、スプリング20を撓ませながら弁体19がリフトする。このように弁体19がリフトすると、そのシート部21が弁座22から離れるために、高圧エリアHと収納部18とが連通する。したがって、クッション室K内の圧油が、高圧通路27→通路29→高圧エリアH→絞りS→低圧エリアL→径方向孔26→軸方向孔25→低圧通路28を介してアクチュエータ通路に排出される。このようにクッション室K内の圧油を排出すれば、クッション室K内の圧力を下げることができる。
【0023】
また、図2に示すように、弁体19がリフトする前は、シート部21下側の環状当接部21aより外側は受圧面にならないが、弁座22から環状当接部21aが離れると、この環状当接部21aよりも外側も受圧面になる。すなわち、シート部21及び弁座22がテーパ状であり、しかも、これら両者の角度差が微少であるために、弁体19がリフトすると、シート部21と弁座22との間に細い流路ができる。この細い流路に粘性流体が導かれると、シート部21全体に高圧が作用する。このようにシート部21全体に高圧が作用するということは、弁体19の受圧面が拡大することになる。しかも、上記シート部21と弁座22とが対向する部分の面積を、シート部21が弁座22に押しつけられているときの受圧面積よりも十分大きくしているので、弁体19がリフトすると、この弁体19の受圧面積が2倍以上に増える。
【0024】
弁体19の受圧面積が2倍以上に増えれば、この弁体19に生じる推力も2倍以上増加する。したがって、いったんリフトした弁体19は、増加した推力とスプリング20のバネ力とがバランスする位置まで一気にリフトする。このように弁体19が一気にリフトすると、図4に示すように、クッション室K内の圧力が、クラッキング圧P0からP1まで急激に下がる。
つまり、この第1実施形態によれば、クッション室K内に設定圧以上の圧力が生じたときに、このクッション室K内の圧力を一気に下げるようにしている。
【0025】
また、上記のように圧力を下げた後、排出流量が増加してくると、クッション室K内の圧力は、P2まで上昇してくる。ただし、排出される作動油は、シート部21の下流側に設けた絞りSを通過するため、この絞りSを通過する流量によって、その前後に差圧が発生する。そして、この差圧が大きくなると、弁体19に生じる上方向の推力が増大するため、スプリング20に抗して弁体19がさらにリフトする。このように弁体19がさらにリフトすると、クッション室K内の圧力が再び減少し始める。そして、クッション室K内の圧力が、P3まで下がるようにしている。
なお、クッション室K内の圧力がP3まで下がった後のバルブの開度というのは、絞りSが支配的な固定絞りになるので、排出流量の増加に伴ってクッション室K内の圧力が増加していく。
【0026】
以上のように、この第1実施形態によれば、弁体19がリフトしたときに、受圧面積を拡大することによって、弁体19を一気にリフトさせるようにしたので、クッション室K内の圧力を、クラッキング圧P0からP1まで急激に下げることができる。
また、排出流量が増加した場合でも、この排出流量がある程度増えると、絞りSの機能によってクッション室K内の圧力がさらにP3まで下がるので、排出流量の増加に伴うクッション室K内の圧力上昇を、前記従来例よりも低く抑えることができる。
したがって、クッション室Kに発生する最高圧が、設計段階で明らかになっていない場合であっても、クッション室K内に生じる異常圧力を、効果的に防止することができる。
【0027】
なお、クッション室K内の圧力は、P1まで下がった後、排出流量の増加にともなって圧力がP2まで上昇するが、弁体19を一気にリフトさせることでクッション室K内の圧力を急激にP1まで下げているので、上記圧力P2がクラッキング圧P0を超えることはない。、
【0028】
一方、上記弁体19の受圧面というのは、そのシート部21が着座している弁座22の内周の面積から、中空ロッド23の小径部23aの外径によって形成される面積を差し引いたドーナツ状の面積となる。つまり、中空ロッド23の周囲が、弁体の受圧面となるようにしている。このようにしたのは、弁体19の受圧面積を小さくすることによって、イニシャル荷重の小さいスプリングを用いることを可能にするためである。その詳細な理由を以下に説明する。
【0029】
通常、弁体19の受圧面というのは、加工精度を確保するために、ある程度の大きさを必要とする。また、この第1実施形態のように、リフト時に、弁体19の受圧面を拡大させるためには、弁座22に対向するシート部21の面積をある程度確保しておく必要がある。つまり、弁体19の受圧面というのは、それほど小さくすることができず、特に、この実施形態では、大きくなりやすくなっている。
ところが、弁体19の受圧面が大きくなると、その受圧面に圧力が作用したときに弁体19に生じる推力も大きくなる。そのため、クラッキング圧をある程度の大きさに設定する場合には、この推力に耐えうるだけの大きなイニシャル荷重をもったスプリングが必要となる。
【0030】
しかし、大きいイニシャル荷重をもったスプリングというのは、その直径や巻き径が太くなるので、それを組み込む収納部18も大きくする必要がある。収納部18を大きくすると、当然のこととして、ハウジング17も大きくなるので、安全弁が大型化してしまう。安全弁の大型化を防止するためには、イニシャル荷重の小さいスプリングを用いる必要がある。
そこで、この第1実施形態では、弁体19の受圧面側に中空ロッド23を設けることによって、この中空ロッド23の周囲が受圧面にすることにより、受圧面積が小さくなるようにしている。このようにすれば、圧力によって弁体19に生じる推力も小さくなるので、イニシャル荷重の小さいスプリングを用いることができる。そして、このようにイニシャル荷重の小さいスプリング20を用いれば、安全弁の大型化を回避することができる。
【0031】
上記第1実施形態では、弁体19に設けた鍔部Fと収納部内周18aとの間で絞りSを構成したが、鍔部Fを省略して、弁体19の外周と収納部内周18aとの間で絞りSを構成してもよい。
また、図5に示す第2実施形態のように、絞りSを弁体19に設けてもよい。すなわち、この第2実施形態は、弁体19に設けた鍔部Fの外周を、収納部内周18aに摺動自在に接触させるとともに、この鍔部Fに、絞りSを形成している。
この第2実施形態によっても、弁体19がリフトした状態で、絞りSを流体が通過すると、この絞りSの前後に差圧が発生するので、弁体19のリフト量を増加させることができる。したがって、上記第1実施形態と同様に、排出流量の増加に伴って、クッション室K内の圧力を下げることができる。
【0032】
また、図5に示した第3実施形態は、弁体19に設けた鍔部Fの外周を、収納部内周18aに摺動自在に接触させるとともに、軸方向孔25に連通する流路33を弁体19に形成し、この流路33に絞りSを設けている。
この第3実施形態によっても、絞りSを流体が通過すると、この絞りSの前後に差圧が発生するので、その差圧によって弁体19のリフト量を増加させることができる。
以上のように、上記絞りSを設ける位置というのは、弁体19がリフトしたときに、高圧エリアHと低圧エリアLとを連通する通路であれば、どの部分に設けてもよい。
【0033】
ただし、上記第1実施形態のように、鍔部Fと収納部内周18aとの隙間によって構成すれば、弁体19と収納部18との摺動抵抗を少なくできるので、弁体19がリフトするときの応答性を維持することができる。
また、上記第2,3実施形態のように、弁体19に絞りSを形成すれば、その絞り開度を正確に設定することができる。
【0034】
図5に示した第4実施形態は、弁座22の形状を変更したものである。上記実施形態では、弁座22をテーパ状にしているが、この第4実施形態では、弁座22の断面形状を階段状にしている。そして、この弁座22に形成した2つの環状当接部34a,34bを、弁体19のシート部21にそれぞれ押しつけるようにしている。
このようにした第5実施形態によれば、弁体19がリフトする前は、図中下側の環状当接部34aが接触する部分の内側が受圧面となるが、弁体19がリフトすると、図中上側の環状当接部34bが接触部分の内側が受圧面となり、受圧面が拡大する。このようにリフト時に受圧面が拡大すれば、上記第1実施形態と同様に、弁体19を一気にリフトさせることができる。
【0035】
なお、上記第1〜第5実施形態では、シリンダのクッション室に用いる安全弁として説明したが、高圧が発生する部分の破損を防止する目的であれば、この発明の安全弁は、他の機器にも用いることができる。
【0036】
【発明の効果】
第1の発明によれば、弁体がリフトしたときに、高圧エリアと低圧エリアとを連通する通路に絞りを設けて、この絞りを通過する流量が、絞りの前後に差圧を発生させる構成にしたので、その差圧によって弁体のリフト量を増やすことができる。このように弁体のリフト量を増やすと、高圧エリア側の圧力をさらに下げることができる。
したがって、高圧エリア内の圧力上昇を、効果的に防止することができる。
【0037】
第2の発明によれば、弁体の外周と収納部の内周との隙間によって絞りを構成したので、弁体がリフトするときに、収納部との間で摺動抵抗が生じない。したがって、弁体がリフトするときの応答性を維持できる。
【0038】
第3の発明によれば、弁体を絞りに形成したので、その絞り開度を正確に設定することができる。
【0039】
第4の発明によれば、弁体のシート部及びシート部が接する弁座を、高圧エリアに向かって縮径するテーパ状にするとともに、シート部の角度を、弁座の角度よりも僅かに小さく、かつ、テーパ状にしたシート部と弁座の対向面積を、弁体がシート部に押しつけられているときに受圧面積よりも大きくしたので、弁体がリフトしたときに、その受圧面積を拡大することができる。このように受圧面積が拡大すれば、弁体を一気にリフトさせることができるので、高圧エリア内の圧力を、一気に下げることができる。
【0040】
第5の発明によれば、弁体のシート部を、高圧エリアに向かって縮径するテーパ状にする一方、弁座には、上記シート部に接する複数の環状当接部を設けたので、弁体がリフトしたときに、その受圧面積を拡大することができる。このように受圧面積が拡大すれば、弁体を一気にリフトさせることができるので、高圧エリア内の圧力を、一気に下げることができる。
【0041】
第6の発明によれば、弁体の受圧面側に設けたロッドの周囲を、弁体の受圧面としたので、弁体の受圧面積を小さくすることができる。弁体の受圧面積を小さくすれば、クラッキング圧を高めに設定する場合であっても、スプリングのイニシャル荷重が小さくて足りる。したがって、小型のスプリングを用いることができ、それを収納する収納部の容積も小さくて足りるので、弁全体を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の断面図である。
【図2】シート部21及び弁座22の部分拡大図である。
【図3】第1実施形態の模式図である。
【図4】第1実施形態のクッション室K内の圧力と排出流量との関係を示すグラフである。
【図5】第2実施形態の断面図である。
【図6】第3実施形態の断面図である。
【図7】第4実施形態の断面図である。
【図8】従来例の模式図である。
【図9】従来例の断面図である。
【図10】従来例のクッション室K内の圧力と排出流量との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
17 ハウジング
18 収納部
18a 収納部の内周
19 弁体
20 スプリング
21 シート部
22 弁座
H 高圧エリア
L 低圧エリア
S 絞り
34a 環状当接部
34b 環状当接部
23 中空ロッド
θa シート部の角度
θb 弁座の角度

Claims (6)

  1. ハウジングと、このハウジングに形成した収納部と、この収納部内に設けた弁体と、この弁体のシート部を弁座に押しつけるスプリングと、上記ハウジングに設けるとともに、弁体の受圧面に高圧を作用させる高圧エリアと、弁体の背面側に設けるとともに、低圧側に連通する低圧エリアと、弁体がリフトしたときに、高圧エリアと低圧エリアとを連通する通路に設けた絞りとを備え、上記絞りを通過する流量により、この絞りの前後に差圧を発生させることを特徴とする安全弁。
  2. 弁体の外周と収納部の内周との隙間によって弁体を構成したことを特徴とする請求項1記載の安全弁。
  3. 絞りを、弁体に形成したことを特徴とする請求項1記載の安全弁。
  4. 弁体のシート部及びシート部が接する弁座を、高圧エリアに向かって縮径するテーパ状にするとともに、シート部の角度を、弁座の角度よりも僅かに小さくし、かつ、テーパ状にしたシート部と弁座の対向面積を、弁体がシート部に押しつけられているときに受圧面積よりも大きくしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の安全弁。
  5. 弁体のシート部を、高圧エリアに向かって縮径するテーパ状にする一方、弁座には、上記シート部に接する複数の環状当接部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の安全弁。
  6. 弁体の受圧面側にロッドを設けて、このロッドの周囲を、弁体の受圧面としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の安全弁。
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