JP2005001680A - 充填バルブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流路5の形成されたハウジング4と、流路5の途中に形成された弁座9と、上記弁座9に着座して流路5を閉鎖する弁体6と、連結部材16を介して弁体6を移動させることにより当該弁体6を開閉する第1、第2ピストン14,15を備えた充填バルブ1であって、近接センサ23を第2ピストン15の進退動するシリンダ13内に臨ませ、当該近接センサ23によって第2ピストン15の移動を検出することにより、上記弁体6の開閉状態を検出する。
【効果】近接センサによってピストン若しくは連結部材の移動を直接的に検出することができるので、弁体の開閉状態を確実に検出することが出来る。
【選択図】 図1
【効果】近接センサによってピストン若しくは連結部材の移動を直接的に検出することができるので、弁体の開閉状態を確実に検出することが出来る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は充填バルブに関し、詳しくは流路内に弁座及び弁体を備えた充填バルブを備えた充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、充填液を流通させる流路を形成したハウジングと、上記流路に形成された弁座と、この弁座に着座して流路を閉鎖する弁体と、上記弁体を弁座に着座する閉鎖位置と弁座から離隔する開放位置とに移動させる駆動手段とを備えた充填バルブが知られており、特に上記弁体に磁石を埋め込み、その動作をハウジングの外に配置した磁力検出器により検出する充填バルブが知られている。(特許文献1)
また、上述したような充填バルブを複数備えた充填装置であって、全ての充填バルブに温度センサの設けられた分岐ドレイン管を接続するとともに、各充填バルブ及び分岐ドレイン管に高温の蒸気を供給してこれらの滅菌を行い、この際上記温度センサによる検出温度によって弁体の開閉状態を検出するう充填バルブの滅菌方法が知られている。(特許文献2)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−54763号公報
【特許文献2】
特許登録第2762329号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
【従来の技術】
しかしながら、上記特許文献1では駆動手段の移動量が小さい場合、磁力検出器に検出される閉鎖位置のときの磁力と、開放位置のときの磁力にそれほどの差がないため、磁力検出器が弁体の開閉状態について誤検出してしまうことがある。
また、上記特許文献2では弁体が閉鎖位置にあって滅菌が行われていない充填バルブがあっても、当該充填バルブの接続された分岐ドレイン管に他の充填ノズルを通過した蒸気が逆流してしまい、温度センサが当該蒸気によって誤作動して当該充填バルブが滅菌されたと判断してしまうことがある。
このように、弁体の開閉状態が確実に判断されないと、滅菌のされていない充填バルブがそのまま飲料や薬品の充填に用いられてしまうので、不良品の発生を招くこととなってしまう。
このような問題に鑑み、本発明は弁体の開閉状態の判断を正確に行うことの可能な充填バルブを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1に記載の充填バルブは、充填液を流通させる流路を形成したハウジングと、上記流路に形成された弁座と、この弁座に着座して流路を閉鎖する弁体と、上記弁体を弁座に着座する閉鎖位置と弁座から離隔する開放位置とに移動させる駆動手段とを備えた充填バルブにおいて、
上記駆動手段は、シリンダ内部を移動して上記弁体を移動させるピストンを備え、また上記シリンダ内に近接センサを臨ませて、上記ピストンが移動して弁体が開放位置となったときに、当該近接センサで上記ピストンを検出させることを特徴としている。
【0006】
また請求項2に記載の充填バルブは、充填液を流通させる流路を形成したハウジングと、上記流路に形成された弁座と、この弁座に着座して流路を閉鎖する弁体と、上記弁体を弁座に着座する閉鎖位置と弁座から離隔する開放位置とに移動させる駆動手段とを備えた充填バルブにおいて、
上記駆動手段は、シリンダ内部を移動するピストンと、上記弁体とピストンとを連結すると共にその表面にキー溝の形成された連結部材と、上記キー溝に係合されて連結部材の回転を防止するキー部材とを備え、
また上記連結部材の移動する位置に近接センサを臨ませて、当該近接センサの位置を、上記弁体が閉鎖位置のときには上記キー溝内に面し、かつ弁体が開放位置のときには連結部材の表面に面する位置とし、当該近接センサは上記連結部材の表面を検出して上記弁体の開放位置を検出することを特徴としている。
【0007】
上記請求項1及び請求項2における充填バルブによれば、近接センサによってピストン若しくは連結部材の移動を直接的に検出することができるので、弁体の開閉状態を確実に検出することが出来るようになっている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例について説明すると、図1は本発明に係る充填バルブ1の第1実施例を示したものであり、この充填バルブ1は薬剤や飲料などの充填液を容器に充填する充填装置2(図2参照)に備えられている。
この充填バルブ1は、充填装置2の本体部に備えられた支持部材3によって鉛直方向に固定された円筒状のハウジング4に、充填液の流通する流路5を形成するとともに、当該流路5を開閉する略円錐状の弁体6と、当該弁体6を図示上下方向に移動させる駆動手段7とを備えてる。
上記流路5における弁体6の上方には図示右方よりハウジング4を貫通して給液管8が接続され、この給液管8によって充填液タンク32(図2参照)からの充填液が流路5内に供給されるようになっている。
また流路5は給液管8が接続された位置の下方で縮径し、この縮径した部分が上記弁体6の着座する弁座9となっている。そしてこの弁座9より下方においては、流路5が縮径するのにあわせてハウジング4の外径も縮径し、当該部分は容器内に挿入されるノズル部10を構成している。
さらに、上記弁体6の上面の外周部にはベローズ11が設けられ、このベローズ11の上端を流路5の上方に設けられたリング部材12に固定することで、ベローズ11の外周が流路5を形成し、ベローズ11の内側を流路5より隔離するようになっている。
【0009】
上記駆動手段7は上記ハウジング4における流路5の上方に形成されたシリンダ13を上下方向に移動する第1,第2ピストン14、15と、第2ピストン15と上記弁体6とを連結する連結部材16とから構成されている。
上記シリンダ13は上記第1,第2ピストン14、15の外径にあわせて大径部13aと小径部13bとからなり、上記第1,第2ピストン14、15の間にばね17を弾装することで、第1ピストン14と第2ピストン15とは、当該ばね17によって付勢されてそれぞれシリンダ13の上端位置と下端位置に着座している。
また、第1ピストン14の上方にはハウジング4の上方に突出するロッド18を設けるとともにその上端にナット19を設け、さらにハウジング4の上部には、ハウジング4の上部と螺合するとともに、その上面より上記ロッド18を突出させるキャップ部材20を設け、このキャップ部材20の上面とナット19との間に間隔を設けることで、第1ピストン14の下降量を規制するようにしている。
【0010】
さらに、シリンダ13には第1ピストン14の上方に第1エア通路Aを、第1,第2ピストン14、15の中間位置には第2エア通路Bを、第2ピストン15の下方には第3エア通路Cをそれぞれ形成してそれぞれのエア通路には図示しない正圧源よりエアが供給されるようになっている。
また、上記連結部材16は上記ハウジング4内に形成された当該連結部材16と略同径の空間内を上下に摺動し、その表面にはキー溝16aが形成されている。そしてこのキー溝16aの位置に合わせ、ハウジング4には連結部材16の回り止めのためのキー部材21を設け、このキー部材21はハウジング4の外部より付勢部材22によってキー溝16a内に押圧されるようになっている。
【0011】
上記構成の駆動手段7により、弁体6は弁座9に対して開度大と開度小の2段階の開放位置に開かれるようになっており、開度大とするには、第3エア通路Cにエアを供給すればよく、第2ピストン15がばね17の弾性力に抗して上昇し、上記第1ピストン14に当接したときの当該第2ピストンの上昇量が弁体6の開度となる。
一方開度小とするには、第1エア通路A及び第3エア通路Cにエアを供給すれば良く、第1ピストン14が下降した位置に第2ピストン15が当接したときの当該第2ピストンの上昇量が弁体6の開度となり、第1ピストン14の下降量だけ上記開度大のときに比べて弁体6の開度が小さくなる。
このとき、第1ピストン14の下降量は上記ナット19とキャップ部材20との間隔によって調節可能であり、キャップ部材20を回転させてキャップ部材20の上面の位置を変化させることにより、開度小における弁体6の開度を調節することが出来る。
そして、弁体6を閉鎖位置とするには、第2エア通路Bにエアを供給すればよく、上記ばね17の弾性力とともに第1,第2ピストン14、15をシリンダ13の上下に押し付けるようにしている。
【0012】
さらに本実施例の充填バルブ1には、図1に示すように上記第2ピストン15の上方にハウジング4の側方より貫通孔4aを形成し、当該貫通穴4aに近接センサ23を気密に設けてこれをホルダ24によって固定している。
この近接センサ23は上記駆動手段7が弁体6を開度大としたときに作動して信号を制御装置37(図2参照)へと送信するようになっており、具体的には、第1ピストン14が下降していない状態で、第2ピストン15が第1ピストン14に当接したときに近接センサ23が作動するよう、上記貫通穴4aの位置が定められている。
このように、ハウジング4より近接センサ23をシリンダ13の内部に臨ませ、当該近接センサ27が第2ピストン15を検出するか否かによって、弁体6が開度大の開放位置にあることを直接的に判断することが出来る。
【0013】
次に、図2は上記充填バルブ1を複数備えた充填装置2と、当該充填装置2の充填液の流路を滅菌する滅菌装置31の該略図を示している。
充填装置2は充填液を供給する充填液タンク32と、充填液タンク32より供給された充填液を各充填バルブ1へと分配する複数の給液マニホールド33と、これら給液マニホールド33と充填液タンク32との間に設けられて給液マニホールド33ごと充填バルブ1を水平に回転させるロータリージョイント34とを備えている。
そして充填液タンク32から各充填バルブ1におけるノズル部10までが充填液の流通する流路を形成しており、この流路を滅菌するため、充填液タンク32とロータリージョイント34との間には、流路を滅菌するための薬剤を供給する滅菌液供給手段35が切換弁36を介して設けられている。なお、この滅菌液供給手段35は薬剤のほかに高温の蒸気を供給してもよい。
また上述したように各充填バルブ1には近接センサ23が設けられており、この近接センサ23からの信号は上記制御装置37に送信され、制御装置37は全ての充填バルブ1について弁体6の開閉状態を検出することが出来るようになっている。
一方、滅菌装置31は各充填バルブ1のノズル部10の下方に滅菌液供給手段35からの薬剤を受ける洗浄カップ38と、各洗浄カップ38からの薬剤を回収するとともに廃液タンク39に薬剤を排出する排出マニホールド40によって構成されている。
【0014】
そして以下に上記滅菌装置31を用いた充填装置2の滅菌について説明すると、上記流路の滅菌は充填装置2による充填作業の前後に行われ、各充填バルブ1のノズル部10に洗浄カップ38を装着したら、制御装置37は各充填バルブ1の弁体6を開度大となるように駆動手段7を作動させる。
次に、切換弁36を切り換えて滅菌液供給手段35と流路とを連結させ、流路に薬剤を供給して当該流路の滅菌を行い、ノズル部10より排出された薬剤は洗浄カップ38によって受け取られた後、排出マニホールド40を介して廃液タンク39へと排出される。
このとき、一部の充填バルブ1において弁体6が弁座9に着座したまま閉鎖位置にある場合には、弁体6より先の流路5が滅菌されないこととなり、その後充填される充填液に菌等が侵入してしまうおそれが生じるので、当該充填バルブ1の特定をしてしかるべき処置を施す必要がある。
そこで、本実施例の充填バルブ1のように近接センサ23をシリンダ13室内に臨ませ、第2ピストン15の移動を近接センサ23によって検出することで、制御装置37は弁体6が閉鎖位置か開放位置のいずれに位置しているのかを確実に特定することができ、上記特許文献1や特許文献2のように充填バルブの開閉状態について誤検出されることはない。
しかも、近接センサ23は流路内に露出していないので、薬剤が流路を流れることによる誤作動や、近接センサ23による充填液の汚染について心配する必要はない。
【0015】
そして、図3は上記充填バルブ1についての第2の実施例を示したものであり、図中の符号については、上記第1の実施例における充填バルブ1と同一の符号を付している。
本実施例における近接センサ23は上記駆動手段7の連結部材16に形成されたキー溝16aを検出するようになっており、上記貫通孔4aを連結部材の摺動する位置に形成するとともに、弁体6が閉鎖位置にあるときに近接センサ23がキー溝16a内に露出するようになっている。
従って、第2ピストン15が上昇して弁体6が開放状態となると、キー溝16a部分が上方に移動して連結部材16の表面が近接センサ23に検出され、この信号が上記制御装置37に送信されるようになっている。
そしてこの充填バルブ1も上記図2に示す滅菌装置31を用いた滅菌に使用することが可能であり、このときも弁体6の開閉状態について確実に検出することが出来る。
【0016】
なお、上記実施例に限らず、上記弁体6が閉鎖位置に位置して第2ピストン14がシリンダ13の下端に位置している時に近接センサ23を作動させるようにしてもよい。
この場合、第2ピストン14が上昇して弁体6が開放位置となれば近接センサ23が作動しなくなるので、制御装置3では弁体6が開放位置にあるものと判断することとなる。
また、上記構成の充填バルブ1は弁体6を開度大および開度小のいずれかの開度に切換可能な構成となっているが、これに限らず、弁体6が開放位置若しくは閉鎖位置のいずれかにしか切り替わらない充填バルブであっても良いことは言うまでもないことである。
【0017】
【発明の効果】
本発明の充填バルブによれば、近接センサによってピストン若しくは連結部材の移動を直接的に検出するので、弁体の開閉状態を確実に検出することが出来るようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における充填バルブの第1の実施例を示す断面図。
【図2】上記充填バルブを備えた充填装置と、当該充填装置を滅菌する滅菌装置についての該略図。
【図3】本発明における充填バルブの第2の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 充填バルブ 4 ハウジング
5 流路 6 弁体
7 駆動手段 9 弁座
13 シリンダ 14 第1ピストン
15 第2ピストン 16 連結部材
16a キー溝 21 キー部材
23 近接センサ 31 滅菌装置
37 制御装置
【発明の属する技術分野】
本発明は充填バルブに関し、詳しくは流路内に弁座及び弁体を備えた充填バルブを備えた充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、充填液を流通させる流路を形成したハウジングと、上記流路に形成された弁座と、この弁座に着座して流路を閉鎖する弁体と、上記弁体を弁座に着座する閉鎖位置と弁座から離隔する開放位置とに移動させる駆動手段とを備えた充填バルブが知られており、特に上記弁体に磁石を埋め込み、その動作をハウジングの外に配置した磁力検出器により検出する充填バルブが知られている。(特許文献1)
また、上述したような充填バルブを複数備えた充填装置であって、全ての充填バルブに温度センサの設けられた分岐ドレイン管を接続するとともに、各充填バルブ及び分岐ドレイン管に高温の蒸気を供給してこれらの滅菌を行い、この際上記温度センサによる検出温度によって弁体の開閉状態を検出するう充填バルブの滅菌方法が知られている。(特許文献2)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−54763号公報
【特許文献2】
特許登録第2762329号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
【従来の技術】
しかしながら、上記特許文献1では駆動手段の移動量が小さい場合、磁力検出器に検出される閉鎖位置のときの磁力と、開放位置のときの磁力にそれほどの差がないため、磁力検出器が弁体の開閉状態について誤検出してしまうことがある。
また、上記特許文献2では弁体が閉鎖位置にあって滅菌が行われていない充填バルブがあっても、当該充填バルブの接続された分岐ドレイン管に他の充填ノズルを通過した蒸気が逆流してしまい、温度センサが当該蒸気によって誤作動して当該充填バルブが滅菌されたと判断してしまうことがある。
このように、弁体の開閉状態が確実に判断されないと、滅菌のされていない充填バルブがそのまま飲料や薬品の充填に用いられてしまうので、不良品の発生を招くこととなってしまう。
このような問題に鑑み、本発明は弁体の開閉状態の判断を正確に行うことの可能な充填バルブを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1に記載の充填バルブは、充填液を流通させる流路を形成したハウジングと、上記流路に形成された弁座と、この弁座に着座して流路を閉鎖する弁体と、上記弁体を弁座に着座する閉鎖位置と弁座から離隔する開放位置とに移動させる駆動手段とを備えた充填バルブにおいて、
上記駆動手段は、シリンダ内部を移動して上記弁体を移動させるピストンを備え、また上記シリンダ内に近接センサを臨ませて、上記ピストンが移動して弁体が開放位置となったときに、当該近接センサで上記ピストンを検出させることを特徴としている。
【0006】
また請求項2に記載の充填バルブは、充填液を流通させる流路を形成したハウジングと、上記流路に形成された弁座と、この弁座に着座して流路を閉鎖する弁体と、上記弁体を弁座に着座する閉鎖位置と弁座から離隔する開放位置とに移動させる駆動手段とを備えた充填バルブにおいて、
上記駆動手段は、シリンダ内部を移動するピストンと、上記弁体とピストンとを連結すると共にその表面にキー溝の形成された連結部材と、上記キー溝に係合されて連結部材の回転を防止するキー部材とを備え、
また上記連結部材の移動する位置に近接センサを臨ませて、当該近接センサの位置を、上記弁体が閉鎖位置のときには上記キー溝内に面し、かつ弁体が開放位置のときには連結部材の表面に面する位置とし、当該近接センサは上記連結部材の表面を検出して上記弁体の開放位置を検出することを特徴としている。
【0007】
上記請求項1及び請求項2における充填バルブによれば、近接センサによってピストン若しくは連結部材の移動を直接的に検出することができるので、弁体の開閉状態を確実に検出することが出来るようになっている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例について説明すると、図1は本発明に係る充填バルブ1の第1実施例を示したものであり、この充填バルブ1は薬剤や飲料などの充填液を容器に充填する充填装置2(図2参照)に備えられている。
この充填バルブ1は、充填装置2の本体部に備えられた支持部材3によって鉛直方向に固定された円筒状のハウジング4に、充填液の流通する流路5を形成するとともに、当該流路5を開閉する略円錐状の弁体6と、当該弁体6を図示上下方向に移動させる駆動手段7とを備えてる。
上記流路5における弁体6の上方には図示右方よりハウジング4を貫通して給液管8が接続され、この給液管8によって充填液タンク32(図2参照)からの充填液が流路5内に供給されるようになっている。
また流路5は給液管8が接続された位置の下方で縮径し、この縮径した部分が上記弁体6の着座する弁座9となっている。そしてこの弁座9より下方においては、流路5が縮径するのにあわせてハウジング4の外径も縮径し、当該部分は容器内に挿入されるノズル部10を構成している。
さらに、上記弁体6の上面の外周部にはベローズ11が設けられ、このベローズ11の上端を流路5の上方に設けられたリング部材12に固定することで、ベローズ11の外周が流路5を形成し、ベローズ11の内側を流路5より隔離するようになっている。
【0009】
上記駆動手段7は上記ハウジング4における流路5の上方に形成されたシリンダ13を上下方向に移動する第1,第2ピストン14、15と、第2ピストン15と上記弁体6とを連結する連結部材16とから構成されている。
上記シリンダ13は上記第1,第2ピストン14、15の外径にあわせて大径部13aと小径部13bとからなり、上記第1,第2ピストン14、15の間にばね17を弾装することで、第1ピストン14と第2ピストン15とは、当該ばね17によって付勢されてそれぞれシリンダ13の上端位置と下端位置に着座している。
また、第1ピストン14の上方にはハウジング4の上方に突出するロッド18を設けるとともにその上端にナット19を設け、さらにハウジング4の上部には、ハウジング4の上部と螺合するとともに、その上面より上記ロッド18を突出させるキャップ部材20を設け、このキャップ部材20の上面とナット19との間に間隔を設けることで、第1ピストン14の下降量を規制するようにしている。
【0010】
さらに、シリンダ13には第1ピストン14の上方に第1エア通路Aを、第1,第2ピストン14、15の中間位置には第2エア通路Bを、第2ピストン15の下方には第3エア通路Cをそれぞれ形成してそれぞれのエア通路には図示しない正圧源よりエアが供給されるようになっている。
また、上記連結部材16は上記ハウジング4内に形成された当該連結部材16と略同径の空間内を上下に摺動し、その表面にはキー溝16aが形成されている。そしてこのキー溝16aの位置に合わせ、ハウジング4には連結部材16の回り止めのためのキー部材21を設け、このキー部材21はハウジング4の外部より付勢部材22によってキー溝16a内に押圧されるようになっている。
【0011】
上記構成の駆動手段7により、弁体6は弁座9に対して開度大と開度小の2段階の開放位置に開かれるようになっており、開度大とするには、第3エア通路Cにエアを供給すればよく、第2ピストン15がばね17の弾性力に抗して上昇し、上記第1ピストン14に当接したときの当該第2ピストンの上昇量が弁体6の開度となる。
一方開度小とするには、第1エア通路A及び第3エア通路Cにエアを供給すれば良く、第1ピストン14が下降した位置に第2ピストン15が当接したときの当該第2ピストンの上昇量が弁体6の開度となり、第1ピストン14の下降量だけ上記開度大のときに比べて弁体6の開度が小さくなる。
このとき、第1ピストン14の下降量は上記ナット19とキャップ部材20との間隔によって調節可能であり、キャップ部材20を回転させてキャップ部材20の上面の位置を変化させることにより、開度小における弁体6の開度を調節することが出来る。
そして、弁体6を閉鎖位置とするには、第2エア通路Bにエアを供給すればよく、上記ばね17の弾性力とともに第1,第2ピストン14、15をシリンダ13の上下に押し付けるようにしている。
【0012】
さらに本実施例の充填バルブ1には、図1に示すように上記第2ピストン15の上方にハウジング4の側方より貫通孔4aを形成し、当該貫通穴4aに近接センサ23を気密に設けてこれをホルダ24によって固定している。
この近接センサ23は上記駆動手段7が弁体6を開度大としたときに作動して信号を制御装置37(図2参照)へと送信するようになっており、具体的には、第1ピストン14が下降していない状態で、第2ピストン15が第1ピストン14に当接したときに近接センサ23が作動するよう、上記貫通穴4aの位置が定められている。
このように、ハウジング4より近接センサ23をシリンダ13の内部に臨ませ、当該近接センサ27が第2ピストン15を検出するか否かによって、弁体6が開度大の開放位置にあることを直接的に判断することが出来る。
【0013】
次に、図2は上記充填バルブ1を複数備えた充填装置2と、当該充填装置2の充填液の流路を滅菌する滅菌装置31の該略図を示している。
充填装置2は充填液を供給する充填液タンク32と、充填液タンク32より供給された充填液を各充填バルブ1へと分配する複数の給液マニホールド33と、これら給液マニホールド33と充填液タンク32との間に設けられて給液マニホールド33ごと充填バルブ1を水平に回転させるロータリージョイント34とを備えている。
そして充填液タンク32から各充填バルブ1におけるノズル部10までが充填液の流通する流路を形成しており、この流路を滅菌するため、充填液タンク32とロータリージョイント34との間には、流路を滅菌するための薬剤を供給する滅菌液供給手段35が切換弁36を介して設けられている。なお、この滅菌液供給手段35は薬剤のほかに高温の蒸気を供給してもよい。
また上述したように各充填バルブ1には近接センサ23が設けられており、この近接センサ23からの信号は上記制御装置37に送信され、制御装置37は全ての充填バルブ1について弁体6の開閉状態を検出することが出来るようになっている。
一方、滅菌装置31は各充填バルブ1のノズル部10の下方に滅菌液供給手段35からの薬剤を受ける洗浄カップ38と、各洗浄カップ38からの薬剤を回収するとともに廃液タンク39に薬剤を排出する排出マニホールド40によって構成されている。
【0014】
そして以下に上記滅菌装置31を用いた充填装置2の滅菌について説明すると、上記流路の滅菌は充填装置2による充填作業の前後に行われ、各充填バルブ1のノズル部10に洗浄カップ38を装着したら、制御装置37は各充填バルブ1の弁体6を開度大となるように駆動手段7を作動させる。
次に、切換弁36を切り換えて滅菌液供給手段35と流路とを連結させ、流路に薬剤を供給して当該流路の滅菌を行い、ノズル部10より排出された薬剤は洗浄カップ38によって受け取られた後、排出マニホールド40を介して廃液タンク39へと排出される。
このとき、一部の充填バルブ1において弁体6が弁座9に着座したまま閉鎖位置にある場合には、弁体6より先の流路5が滅菌されないこととなり、その後充填される充填液に菌等が侵入してしまうおそれが生じるので、当該充填バルブ1の特定をしてしかるべき処置を施す必要がある。
そこで、本実施例の充填バルブ1のように近接センサ23をシリンダ13室内に臨ませ、第2ピストン15の移動を近接センサ23によって検出することで、制御装置37は弁体6が閉鎖位置か開放位置のいずれに位置しているのかを確実に特定することができ、上記特許文献1や特許文献2のように充填バルブの開閉状態について誤検出されることはない。
しかも、近接センサ23は流路内に露出していないので、薬剤が流路を流れることによる誤作動や、近接センサ23による充填液の汚染について心配する必要はない。
【0015】
そして、図3は上記充填バルブ1についての第2の実施例を示したものであり、図中の符号については、上記第1の実施例における充填バルブ1と同一の符号を付している。
本実施例における近接センサ23は上記駆動手段7の連結部材16に形成されたキー溝16aを検出するようになっており、上記貫通孔4aを連結部材の摺動する位置に形成するとともに、弁体6が閉鎖位置にあるときに近接センサ23がキー溝16a内に露出するようになっている。
従って、第2ピストン15が上昇して弁体6が開放状態となると、キー溝16a部分が上方に移動して連結部材16の表面が近接センサ23に検出され、この信号が上記制御装置37に送信されるようになっている。
そしてこの充填バルブ1も上記図2に示す滅菌装置31を用いた滅菌に使用することが可能であり、このときも弁体6の開閉状態について確実に検出することが出来る。
【0016】
なお、上記実施例に限らず、上記弁体6が閉鎖位置に位置して第2ピストン14がシリンダ13の下端に位置している時に近接センサ23を作動させるようにしてもよい。
この場合、第2ピストン14が上昇して弁体6が開放位置となれば近接センサ23が作動しなくなるので、制御装置3では弁体6が開放位置にあるものと判断することとなる。
また、上記構成の充填バルブ1は弁体6を開度大および開度小のいずれかの開度に切換可能な構成となっているが、これに限らず、弁体6が開放位置若しくは閉鎖位置のいずれかにしか切り替わらない充填バルブであっても良いことは言うまでもないことである。
【0017】
【発明の効果】
本発明の充填バルブによれば、近接センサによってピストン若しくは連結部材の移動を直接的に検出するので、弁体の開閉状態を確実に検出することが出来るようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における充填バルブの第1の実施例を示す断面図。
【図2】上記充填バルブを備えた充填装置と、当該充填装置を滅菌する滅菌装置についての該略図。
【図3】本発明における充填バルブの第2の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 充填バルブ 4 ハウジング
5 流路 6 弁体
7 駆動手段 9 弁座
13 シリンダ 14 第1ピストン
15 第2ピストン 16 連結部材
16a キー溝 21 キー部材
23 近接センサ 31 滅菌装置
37 制御装置
Claims (3)
- 充填液を流通させる流路を形成したハウジングと、上記流路に形成された弁座と、この弁座に着座して流路を閉鎖する弁体と、上記弁体を弁座に着座する閉鎖位置と弁座から離隔する開放位置とに移動させる駆動手段とを備えた充填バルブにおいて、
上記駆動手段は、シリンダ内部を移動して上記弁体を移動させるピストンを備え、上記シリンダ内に近接センサを臨ませて、上記ピストンが移動して弁体が開放位置または閉鎖位置となったときに、当該近接センサで上記ピストンを検出させることを特徴とする充填バルブ。 - 充填液を流通させる流路を形成したハウジングと、上記流路に形成された弁座と、この弁座に着座して流路を閉鎖する弁体と、上記弁体を弁座に着座する閉鎖位置と弁座から離隔する開放位置とに移動させる駆動手段とを備えた充填バルブにおいて、
上記駆動手段は、シリンダ内部を移動するピストンと、上記弁体とピストンとを連結すると共にその表面にキー溝の形成された連結部材と、上記キー溝に係合されて連結部材の回転を防止するキー部材とを備え、
また上記連結部材の移動する位置に近接センサを臨ませて、当該近接センサの位置を、上記弁体が閉鎖位置のときには上記キー溝内に面し、かつ弁体が開放位置のときには連結部材の表面に面する位置とし、当該近接センサは上記連結部材の表面を検出して上記弁体の開放位置を検出することを特徴とする充填バルブ。 - 上記駆動手段は制御装置によって制御され、また上記近接センサは弁体が開放位置となった際に上記制御装置に検出信号を送信するようになっており、
上記制御装置が上記弁体を開放位置とするよう駆動手段を制御した際に、上記近接センサからの検出信号が受信できない場合に、上記制御装置は当該充填バルブを異常と判断することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の充填バルブ。
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007076741A (ja) * | 2005-09-13 | 2007-03-29 | Sidel Participations | 所定量の流体を容器に充填する方法及び装置、充填機 |
JP2009502664A (ja) * | 2005-07-28 | 2009-01-29 | シデル | 三位置バルブロッドを有する充填バルブ |
KR101336752B1 (ko) | 2012-09-21 | 2013-12-04 | 최재환 | 형상 파우치용 충전 노즐 |
-
2003
- 2003-06-10 JP JP2003164679A patent/JP2005001680A/ja active Pending
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