JP2005001455A - ワイパ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メインアームとサブアームとの間へのワイパブレードのはまり込みを防止することができるパンタグラフ式のワイパ装置を得る。
【解決手段】サブアームがメインアーム16の回動に伴って該メインアーム16に対するワイパブレード14の姿勢を変化させるパンタグラフ式のワイパアーム12を有するワイパ装置10では、ワイパブレード14が、断面コ字状を成すクリップ部材66の上壁70で連結された一対の側壁68間に架け渡されたボルト72を介して、ワイパアーム12に対しボルト72廻りの回動可能に連結されている。クリップ部材66の上壁70とワイパブレード14との間には、クリップ部材66、すなわちワイパアーム12に対するワイパブレード14のボルト72廻りの回動を制限するスペーサ78が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】サブアームがメインアーム16の回動に伴って該メインアーム16に対するワイパブレード14の姿勢を変化させるパンタグラフ式のワイパアーム12を有するワイパ装置10では、ワイパブレード14が、断面コ字状を成すクリップ部材66の上壁70で連結された一対の側壁68間に架け渡されたボルト72を介して、ワイパアーム12に対しボルト72廻りの回動可能に連結されている。クリップ部材66の上壁70とワイパブレード14との間には、クリップ部材66、すなわちワイパアーム12に対するワイパブレード14のボルト72廻りの回動を制限するスペーサ78が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のウインドガラス等を払拭するワイパ装置に係り、特に、ワイパアームがメインアームとサブアームとを有し、払拭動作に伴ってワイパブレードのワイパアームに対する姿勢を変化させるパンタグラフ式のワイパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建設機械用のワイパ装置や大型車両用のワイパ装置では、所謂セミパンタ式またはパンタグラフ式のワイパ装置が広く採用されている。このようなセミパンタ式またはパンタグラフ式のワイパ装置では、払拭動作すなわちワイパアームの回動に伴ってワイパブレードの姿勢がワイパアームに対し変化するため、単にピボット軸廻りに回動する通常のワイパ装置による扇状の(平行な円弧に挟まれた如き)払拭範囲と比較して、広範囲を払拭するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この動作をさせるために、図12に示される如く、パンタグラフ式のワイパ装置200では、ワイパアーム202がメインアーム204とサブアーム206とを有して構成されている。メインアーム204の一端部はベース部材210に対し回動可能に支持されたピボット軸208に連結されており、サブアーム206の一端部はベース部材210におけるピボット軸208から離間した位置で回転自在に連結されている。また、メインアーム204の他端部とサブアーム206の他端部とは、それぞれ連結プレート212の互いに異なる端部に回転自在に連結されている。
【0004】
このワイパアーム202には、ワイパブレード218が連結されている。上記建設機械や大型車両に採用されるワイパブレード218は、高強度に構成されており、かつワイパアーム202に強固に連結される。具体的には、ワイパアーム202の連結プレート212には、一対の側壁と該一対の側壁を連結する連結壁とを有し、ワイパアーム202の長手方向から見て(断面視で)被払拭面側に開口した略コ字状のホルダ部材214が取り付けられている。ホルダ部材214は、ワイパアーム202の長手方向における両側も開口している。
【0005】
ホルダ部材214の一対の側壁間には連結ピン216が架け渡されており、連結ピン216は、長手方向中央部を一対の側壁間に入り込ませたワイパブレード218を回動可能に軸支している。これにより、ワイパブレード218は、断面コ字状のホルダ部材214を介して、ワイパアーム202の被払拭面側に強固に連結されている。
【0006】
そして、ワイパ装置200では、メインアーム204がピボット軸208回りに回動すると、サブアーム206によって連結プレート212のメインアーム204に対する角度、すなわちワイパブレード218のワイパアーム202に対する姿勢を変化させつつ、該ワイパブレード218によって被払拭面を広範囲に亘り払拭するようになっている。このとき、ワイパブレード218は、連結ピン216廻りに回動自在であることにより、被払拭面の傾きに追従しつつ該被払拭面を払拭することができ、払拭性が良好である。
【0007】
【特許文献1】
実開平2−80054号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如き従来のパンタグラフ式のワイパ装置200では、洗浄時やメンテナンス時に、ワイパアーム202を図13に想像線にて示す使用位置から実線にて示すようにロックバックさせると、ワイパブレード218が被払拭面から離間して自由状態となり、図14に示される如く該ワイパブレード218がワイパアーム202のメインアーム204とサブアーム206との間にはまり込んでしまう場合があった。
【0009】
このため、ワイパアーム202をロックバック位置から使用位置に復帰させるときに、ワイパブレード218がメインアーム204とサブアーム206との間にはまり込んだままの状態で、被払拭面であるガラス面に叩き付けられしまう恐れがある。特に、大型のワイパ装置200では、ワイパアーム202の押え付け力も大きいため、上記ワイパブレード218のはまり込みが、ワイパブレード218を変形させてしまったり、高強度のワイパブレード218によってガラス面を損傷させてしまったりする原因となる。
【0010】
本発明は、上記事実を考慮して、メインアームとサブアームとの間へのワイパブレードのはまり込みを防止することができるパンタグラフ式のワイパ装置を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るワイパ装置は、被払拭面側にワイパブレードが連結されるワイパアームが、メインアームと、該メインアームの回動に伴って該メインアームに対する前記ワイパブレードの姿勢を変化させるサブアームとを有するパンタグラフ式のワイパ装置において、前記ワイパアームに取り付けられ、連結壁で連結された一対の側壁を有して前記被払拭面側に開口した断面コ字状を成すホルダ部材と、前記ホルダ部材の一対の側壁に架け渡され、前記ワイパブレードを該ホルダ部材に対し回動自在に支持する支軸と、前記ホルダ部材の連結壁と前記ワイパブレードとの間に設けられ、該ホルダ部材に対する該ワイパブレードの前記支軸廻りの回動を制限するスペーサと、を備えている。
【0012】
請求項1記載のワイパ装置では、ワイパアームがメインアームとサブアームとを有して構成されており、メインアームが回動するとワイパブレードは、サブアームによってメインアーム(ワイパアーム)に対する姿勢を変化させつつ被払拭面を払拭する。このワイパブレードは、ワイパアームに取り付けられたホルダ部材の一対の側壁間に架け渡された支軸に回動自在に支持されており、ワイパアームに対し支軸廻りに回動することで、被払拭面の傾きに追従しつつ該被払拭面を払拭することができる。すなわち、ワイパブレードは、少なくとも一部がホルダ部材の一対の側壁間に位置しており、該側壁の面方向に沿って回動自在とされている。
【0013】
ここで、ホルダ部材におけるワイパアームに取り付けられた(ワイパブレードに対し被払拭面と反対側に位置する)連結壁と、ワイパブレード(の被払拭面と略反対を向く部分)との間にスペーサが設けられているため、ワイパアームをロックバックさせてワイパブレードが自由に回動できる状態になっても、該ワイパブレードの回動がスペーサによって制限される。このため、例えば、ワイパブレードがメインアームとサブアームとの間に入り込んでしまうほどのワイパブレードの回動は規制することができる。これにより、パンタグラフ式のワイパアームにワイパブレードが絡んでしまって、該ワイパブレードを変形したり、被払拭面を損傷させてしまったりすることを防止することが可能である。
【0014】
なお、ホルダ部材の連結壁とワイパブレードとの間に設けられたスペーサは、ワイパブレードが連結壁に直接的に当接することを阻止するように配置されて、ワイパブレードがワイパアームに干渉または絡まりしない範囲で回動が規制されていれば足り、連結壁とワイパブレードとの対向面間に配置されるものには限られない。また、スペーサは、ホルダ部材側及びワイパブレード側の何れに設けられても良い。
【0015】
このように、請求項1記載のワイパ装置では、メインアームとサブアームとの間へのワイパブレードのはまり込みを防止することができる。
【0016】
請求項2記載の発明に係るワイパ装置は、請求項1記載のワイパ装置において、前記スペーサは、前記ワイパブレードの回動を制限するときに該ワイパブレードまたは前記ホルダ部材と当接する部位が緩衝材料にて構成されている、ことを特徴としている。
【0017】
請求項2記載のワイパ装置では、スペーサは、その緩衝材料で構成された部位がワイパブレードまたはホルダ部材に当接(干渉)することで、ワイパブレードの回動を制限する。このため、ワイパブレードの回動を阻止する際の音の発生やワイパブレードの塗膜の損傷等を防止することができる。なお、スペーサは、例えば、全体として緩衝材料にて構成(形成)されても良く、全体的または部分的に緩衝材料にて被覆されて構成されても良い。
【0018】
請求項3記載の発明に係るワイパ装置は、請求項1または請求項2記載のワイパ装置において、前記スペーサは、前記ホルダ部材側に設けられ、かつ前記連結壁における前記ワイパブレードの長手方向の端部から該長手方向に張り出している、ことを特徴としている。
【0019】
請求項3記載のワイパ装置では、ホルダ部材側に設けられ連結壁におけるワイパブレードの長手方向の端部から張り出したスペーサが、ワイパブレードに当接することで該ワイパブレードの支軸廻りの回動を制限する。このため、連結壁とワイパブレードとの対向面間にスペーサを配置した構成と比較して、ワイパブレードの回動力(モーメント)に抗するモーメントの腕が長くなり、ワイパブレードからスペーサに作用する当接力が小さくなる。したがって、スペーサ自体の強度、スペーサとホルダ部材との連結部(例えば、接合部や取付部等)の強度を小さくすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態に係るパンタグラフ式のワイパ装置10について、図1乃至図6に基づいて説明する。先ず、ワイパ装置10の全体構成について説明し、次いで、本発明の要部であるスペーサについて説明することとする。なお、説明の便宜上、各図に適宜矢印Aにて示すワイパ装置10に対し被払拭面側を下側、矢印Aと反対の矢印B側を上側ということとする。
【0021】
(ワイパ装置の全体構成)
図3には、ワイパ装置10の全体構成が平面図にて示されており、図4にはワイパ装置10が正面図にて示されている。これらの図に示される如く、ワイパ装置10は、ワイパアーム12と、該ワイパアーム12に連結され被払拭面であるガラス面Gを払拭するワイパブレード14とを備えて構成されている。
【0022】
ワイパアーム12は、メインアーム16と、サブアーム18と、これらの長手方向端部をそれぞれ連結する取付台20及び連結プレート(スゥィベルプレート)22とを有し、パンタグラフ式のワイパアームとされている。以下、具体的に説明する。
【0023】
メインアーム16は、アームヘッド24を備えている。アームヘッド24は、車体等に固定された取付台20の一端部(平面視における長手方向一端部)を貫通したピボット軸26に固定された状態で、取付台20に対し回転自在とされている。これにより、アームヘッド24は、ピボット軸26の回動に常に追従するようになっている。ピボット軸26は、リンク機構を介してワイパモータ(何れも図示省略)の駆動力が伝達されて、往復回動するようになっている。
【0024】
また、メインアーム16は、アームヘッド24に連結されたリテーナ28と、該リテーナ28の先端に固着されたアームピース30とを備えている。リテーナ28は、支軸32を介してアームヘッド24に連結されており、ガラス面Gに対し接離する方向に所定角度回動可能とされている。また、リテーナ28に固着されたアームピース30の先端部は、連結軸34を介して連結プレート22の長手方向一端部に回転自在に連結されている。
【0025】
さらに、リテーナ28にはスプリング係止部36が設けられており、該スプリング係止部36とアームヘッド24のスプリング係止部38との間には引張コイルスプリング40が掛け渡されている。スプリング係止部38は、支軸32よりも下方に位置している。これにより、リテーナ28は、引張コイルスプリング40の付勢力によって、常にガラス面G側へ付勢されている。この付勢力が、ワイパアーム12に後述する如く連結されるワイパブレード14をガラス面Gに押し付ける構成である。
【0026】
一方、サブアーム18はサブアームヘッド42を備えており、サブアームヘッド42は、連結軸44を介して取付台20の他端部(平面視でピボット軸から離間した位置)に回動自在に連結されている。また、サブアーム18は、サブアームヘッド42に連結されたサブリテーナ46と、該サブリテーナ46の先端に固着されたサブアームピース48とを備えている。
【0027】
サブリテーナ46は、支軸50を介してサブアームヘッド42に連結されており、ガラス面Gに対し接離する方向に所定角度回動可能とされている。また、サブリテーナ46に固着されたサブアームピース48の先端部は、連結軸52を介して連結プレート22の長手方向他端部に回動自在に連結されている。
【0028】
以上により、ワイパアーム12は、メインアーム16とサブアーム18と連結プレート22と取付台20とで、取付台20を固定リンクとする4節リンクを構成したパンタグラフ式ワイパアームとされている。
【0029】
このワイパアーム12は、ワイパ装置10の停止状態では、図3に示される如くメインアーム16とサブアーム18とが互いに略平行に位置し、かつ支軸32と支軸50とが略平行に配置されるようになっている。これにより、停止状態におけるワイパアーム12を、図6に示される如く、支軸32、50廻りの回動によってロックバックさせることが可能とされている。
【0030】
ワイパブレード14は、レバーアッセンブリ54と、該レバーアッセンブリ54によって保持されたブレードラバーアッセンブリ56と、によって構成されている。レバーアッセンブリ54は、本第1の実施の形態では、長尺状のプライマリレバー58と、該プライマリレバー58の長手方向の両端部にそれぞれ揺動可能に連結された一対のヨークレバー60とによって構成されており、所謂トーナメント方式のレバーアッセンブリとされている。また、各ヨークレバー60の長手方向の両端部には、後述するバッキング64を保持するための爪部60Aがそれぞれ形成されている。
【0031】
一方、図4にもに示される如く、ブレードラバーアッセンブリ56は、長尺状のブレードラバー62と、ブレードラバー62の上部に略全長に亘り装着されて該ブレードラバー62を長手方向に保持する長尺状のバッキング64とによって構成されている。ブレードラバー62は、ゴム製とされており、ガラス面Gに当接してこれを払拭するようになっている。バッキング64は、樹脂製または金属製とされており、各ヨークレバー60の爪部60Aによって保持されている。これにより、ブレードラバーアッセンブリ56がレバーアッセンブリ54に保持される。
【0032】
このワイパブレード14を構成するプライマリレバー58は、長手方向中央部を境に略対称に形成されており、略平坦とされた中央部から両端に向けて下方に傾斜している。この長手方向中央部における略平坦な上面を上面58A、下方に傾斜した上面を傾斜面58Bということとする。また、プライマリレバー58は、金属材料にて形成されると共に、外面に防錆及び防眩のための塗装が施されて構成されている。
【0033】
以上説明したワイパブレード14は、ホルダ部材としてのクリップ部材66を介してワイパアーム12に連結されるようになっている。
【0034】
図5にも示される如く、クリップ部材66は、互いに対向する一対の側壁68と、該一対の側壁68の各上端を全長に亘り連結する連結壁としての上壁70とから成り、側面視(断面視)で下方に向けて開口した略コ字状に形成されている。また、クリップ部材66は、平面視における長手方向両端が開口している。すなわち、クリップ部材66は、平面視長方形状の上壁の両長辺からそれぞれ側壁68が下向きに立設された如き形状とされている。このクリップ部材66の長手寸法は、プライマリレバー58の上面58Aの長さよりも若干短い。そして、クリップ部材66は、ワイパアーム12にワイパブレード14を強固に連結するために、金属製とされている。
【0035】
このクリップ部材66は、上壁70の上面が連結プレート22における連結軸34の直下面に当接した状態で、リベット71(かしめ)によって該連結プレート22に固定(固着)されている。このため、上壁70の下面にはリベット71の頭部71A(図1参照)が当接している。そして、クリップ部材66は、上記ワイパ装置10の停止状態では、その長手方向がメインアーム16の長手方向と平面視で略一致する構成とされている(図3参照)。
【0036】
以上説明したクリップ部材66の一対の側壁68間には、ワイパブレード14のプライマリレバー58の長手方向中央部が入り込んでいる。この状態で、一対の側壁68の長手方向中央部間に架け渡された支軸としてのボルト72が、プライマリレバー58の長手方向中央部を貫通することで、ワイパブレード14がクリップ部材66に対しボルト72廻りの回動可能に支持されている。すなわち、プライマリレバー58の上面58Aとクリップ部材66の上壁70(リベット71の頭部71A)との間には、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動を許容する空間が形成されている。ボルト72は、その一方の側壁68の外側に位置する頭部72Aと、他方の側壁68を貫通した先端に螺合したナット74とでクリップ部材66を挟み込むことで、クリップ部材66からの脱落が防止されている。
【0037】
これにより、ワイパブレード14がボルト72、クリップ部材66を介してワイパアーム12に連結されている。また、この連結状態で、クリップ部材66とプライマリレバー58との間には、クリップスペーサ76が配設されている。クリップスペーサ76は、クリップ部材66と略等長の下辺に対し上辺が短い略台形状に形成された一対の脚板76Aと、該一対の脚板76Aの上辺間を連結する上板76Bとで構成されている。一対の脚板76Aは、それぞれボルト72を貫通させた状態で、それぞれクリップ部材66の側壁68とプライマリレバー58との間に挟み込まれている。
【0038】
この状態で上板76Bは、プライマリレバー58の上面58Aに当接(接触)している。この上板76Bの存在によって、クリップ部材66の上壁70下方の空間が狭まるが、上板76Bが上壁70に対し十分短いことにより、クリップスペーサ76がワイパブレード14のボルト72廻りの回動を阻害(制限)することはない。またこの状態では、クリップスペーサ76(脚板76A)の下端が側壁68の下端よりも下方に突出している。
【0039】
このクリップスペーサ76は、樹脂の一体成形によって形成されており、互いに金属であるプライマリレバー58とクリップ部材66の側壁68との接触(摺動)、及びクリップ部材66に対するワイパブレード14のガタつきを防止する構成である。
【0040】
(スペーサの構成)
そして、図1に示される如く、ワイパ装置10は、クリップ部材66すなわちワイパアーム12に対するワイパブレード14のボルト72廻りの回動を制限するためのスペーサ78を備えている。
【0041】
図2(A)及び図2(B)に示される如く、スペーサ78は、略板状に形成されクリップ部材66の上壁70の下側に配置されるスペーサ本体80と、スペーサ本体80の両端部からそれぞれ立設された保持壁部82とで構成されている。
【0042】
スペーサ本体80は、その幅がクリップ部材66の側壁68間の距離に対応すると共に、その長さがクリップ部材66の長さよりも若干大とされている。具体的には、一対の保持壁部82間の距離がクリップ部材66(上壁70)の長さに一致している。また、スペーサ本体80の下面側における長手方向中間部は、全幅に亘り上方に凹んだ凹部80Aとされており、スペーサ本体80の下面側における凹部80Aの両側部分が当接部80Bとされている。なお、凹部80Aの長さは、クリップスペーサ76の上板76Bの長さよりも大とされている。
【0043】
一方、スペーサ本体80の上面側では、各保持壁部82の根元部内側、及び凹部80Aの裏面側の2ヶ所がそれぞれ隆起して上壁70に当接する上壁当接面80Cが形成されている。スペーサ本体80の上面における上壁当接面80C間の部分は、上壁70よりも下方に突出したリベット71の頭部71Aに当接するリベット当接面80Dとされている。さらに、スペーサ本体80は、両端に位置する上壁当接面80Cの下方にそれぞれ設けられた肉抜き孔80Eと、当接部80Bの裏面側でリベット当接面80Dよりもさらに下方に凹まされた肉抜き部80Fとを有している。
【0044】
保持壁部82の上端には、それぞれスペーサ本体80の長手方向両端の上壁当接面80Cと対向する係合爪82Aが設けられている。係合爪82Aと上壁当接面80Cとの対向間隔は、上壁70の厚みと連結プレート22の厚みとの和よりもわずかに小とされている。また、各係合爪82Aの先(上)端側は、先端側ほど互いの対向間隔が広がるようなテーパ面82Bとされており、最大の対向間隔は上壁70の長さよりも大とされている。
【0045】
このスペーサ78は、樹脂材または硬質ゴム等の緩衝材料より成り、スペーサ本体80と保持壁部82とが一体に形成されている。そして、このスペーサ78は、各テーパ面82Bをそれぞれ異なる上壁70の長手方向端部(エッジ部)に当接させた状態から上方に押し込むと、各部が適宜弾性変形して係合爪82Aが上壁70及び連結プレート22を乗り超え、弾性変形状態がわずかに維持されるまで復元して係合爪82Aと上壁当接面80Cの間に上壁70及び連結プレート22を挟み込むようになっている。このようにして、スペーサ78が、クリップ部材66に保持されている。
【0046】
この状態では、各当接部80Bの一部が、クリップ部材66の長手方向(平面視でワイパブレード14の長手方向に一致する方向)端部から、張り出している。そして、図1に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の上面58Aがスペーサ78の当接部80Bにおける上記張出部分に当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材66の上壁70との間に配置されたスペーサ78によって、制限される構成である。
【0047】
そして、ワイパ装置10では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、各部の寸法が決められている。
【0048】
具体的には、図6に示される如く、ロックバック時におけるワイパブレード14の一端部14Aとワイパアーム12との距離Zが所定値以上となるように、ワイパブレード14の許容回動角Xを決める。許容回動角Xは、クリップ部材66の上壁70の下面とボルト72の軸心との距離I、プライマリレバー58の上面58Aとボルト72の軸心との距離J、上面58Aの長手方向端部とボルト72の軸心との間の該長手方向に沿う距離K、及びプライマリレバー58におけるボルト72の軸心とヨークレバー60支持点58Cとの上記長手方向に沿う(平面視における)距離Lを考慮して決められている。また、ロックバック時にワイパブレード14がワイパアーム12に対し平行に立ち上がらず、3次元的な動作(捩れ動作)をするため、この移動量をも把握した上で、各部の寸法及び形状、すなわち許容回動角Xを決定している。
【0049】
次に、本第1の実施の形態の作用を説明する。
【0050】
上記構成のワイパ装置10では、ワイパモータが作動してピボット軸26が往復回動すると、ピボット軸26に固定されたメインアーム16が該ピボット軸26廻りに回動する。このとき、サブアーム18が、連結プレート22のメインアーム16に対する角度を変化させつつ連結軸44廻りに回動する。
【0051】
すると、連結プレート22に固定されたクリップ部材66に支持されたワイパブレード14は、連結プレート22に追従してメインアーム16(ワイパアーム12)に対し姿勢を変化させつつガラス面Gを払拭する。これにより、ワイパ装置10では、通常のワイパ装置と比較してガラス面Gを広範囲に亘り払拭する。また、ワイパブレード14は、ボルト72廻りに適宜回動してガラス面Gの傾斜に追従しつつ、該ガラス面Gを払拭する。
【0052】
ここで、クリップ部材66の上壁70とワイパブレード14の上面58Aとの間にスペーサ78が設けられているため、図6に示される如くワイパアーム12をロックバックさせてワイパブレード14が自由に回動できる状態になっても、該ワイパブレード14の回動は、その上面58Aがスペーサ78の当接部80Bに当接することで制限される。
【0053】
そして、許容回動角Xだけ回動しても、ワイパブレード14の端部14Aとワイパアーム12との間には所定値以上の距離Zが確保されるため、ワイパブレード14がメインアーム16とサブアーム18との間に入り込んでしまうことがない。したがって、パンタグラフ式のワイパアーム12にワイパブレード14が絡んでしまって、該ワイパブレード14を変形したり、ガラス面Gを損傷させてしまったりすることが確実に防止される。
【0054】
このように、本第1の実施の形態に係るワイパ装置10では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。
【0055】
またここで、スペーサ78が樹脂や硬質ゴム等の緩衝材料にて形成されているため、該スペーサ78にワイパブレード14の上面58Aが当接する際の音の発生が防止(抑止)される。さらに、スペーサ78に当接するプライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等が防止される。特に、スペーサ78の当接部80B付近には肉抜き孔80E、肉抜き部80Fが形成されてスペーサ78の比較的大きな変形が担保されているため、上記効果が顕著となる、
さらにここで、スペーサ78が上壁70の長手方向端部よりも張り出した当接部80Bにおいてワイパブレード14の上面58Aに当接するため、スペーサが上壁70の端部から張り出さない構成と比較してワイパブレード14の回動力(モーメント)に抗するモーメントの腕が長く、上記回動規制時にスペーサ78に作用する力が小さい。このため、スペーサ78自体に要求される強度、及びスペーサ78のクリップ部材66に対する保持に要する強度が小さく、スペーサ78の軽量化やスペーサ78とクリップ部材66との取付構造の簡素化が図られている。
【0056】
さらにまた、スペーサ78は長手方向の両側に当接部80Bを有するため、ワイパブレード14が端部14Aをワイパアーム12から離間させる方向に回動するときの回動制限で、上壁70と上面58Aが直接的に当接することによる音の発生やプライマリレバー58の塗膜損傷等が防止される。なお、該方向の許容回動角は、ガラス面Gの傾斜角等に応じて決めれば良く、上記許容回動角Xよりも大きくても良い(スペーサ78が長手方向中央部に対し対称ではなくても良い)ことは言うまでもない。
【0057】
(他の実施の形態)
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。なお、上記実施の形態または前出の構成と基本的に同一の部品・部分については、上記実施の形態または前出の構成と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0058】
(第2の実施の形態)
図7には、本発明の第2の実施の形態に係るワイパ装置100が図1に対応する一部切欠いた要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置100は、スペーサ78に代えてスペーサ102を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0059】
スペーサ102は、硬質ウレタンシート等の緩衝材料にて矩形平板状または小ブロック状に形成されており、クリップ部材66の上壁70下面における長手方向両端部にそれぞれ貼着されている。すなわち、スペーサ102は2つ設けられている。これらのスペーサ102は、それぞれの下面が上面58Aとの当接面102Aとされており、当接面102Aが平坦になるようにリベット71の頭部71Aを逃すために適宜設けられた凹部を有している。
【0060】
各スペーサ102は、共にクリップ部材66(上壁70)よりもクリップ部材66の長手方向に張り出さず、それぞれの端面が上壁70の長手方向端面と略面一とされている。さらに、各スペーサ102間の間隔はスペーサ78の凹部80Aの長さに対応しており、該スペーサ102間にクリップスペーサ76の上板76Bを位置させるようになっている。
【0061】
以上説明したスペーサ102を備えたワイパ装置100では、図7に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の上面58Aがスペーサ78の当接面102Aに当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材66の上壁70との間に配置されたスペーサ102によって、制限される構成である。
【0062】
そして、ワイパ装置100では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0063】
本第2の実施の形態に係るワイパ装置100によっても、クリップ部材66に対しスペーサが長手方向に張り出すことによる効果を除いて、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置100では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、スペーサ102が硬質ウレタンシート等の緩衝材料にて形成されているため、該スペーサ102にワイパブレード14の上面58Aが当接する際の音の発生、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等が防止(抑止)される。このように、本発明におけるスペーサは、クリップ部材66の長手方向端部から張り出す好ましい構成とされなくても良い。
【0064】
なお、2つのスペーサ102のうち、ワイパアーム12と反対側のスペーサ102については、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止するとの観点からは設けなくても良いが、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等を防止したり音の発生を押えたりするとの観点からは設けることが好ましい。すなわち、ワイパアーム12と反対側に設けるスペーサ102は、ワイパブレード14の回動制限機能を果たす必要はない。
【0065】
(第3の実施の形態)
図8には、本発明の第3の実施の形態に係るワイパ装置110が図1に対応する一部切欠いた要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置110は、クリップスペーサ76及びスペーサ78に代えて、クリップスペーサ112を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0066】
クリップスペーサ112は、クリップ部材66と略等長の下辺に対し上辺が長い略台形状(逆台形状)に形成された一対の脚板112Aと、該一対の脚板112Aの上辺間を連結する上板112Bとで構成されている。一対の脚板112Aは、それぞれボルト72を貫通させた状態で、それぞれクリップ部材66の側壁68とプライマリレバー58との間に挟み込まれている。そして、この状態で上板112Bがワイパブレード14の上面58Aに当接していることにより、クリップスペーサ112は、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動に常に追従するようになっている。
【0067】
このクリップスペーサ112の長手方向両端部からは、それぞれスペーサとしての回動規制突部114が上向きに突設されている。各回動規制突部114は、一対の脚板112Aの上辺部分における長手方向両端部からそれぞれ上側に延出された凸部が、これらの凸部に倣って上方に突出した上板112Bによって連結されて構成されている。また、各回動規制突部114は、正面視で丸められた形状とされている。そして、クリップスペーサ112は、緩衝材料である樹脂の一体成形によって、脚板112A、上板112B、回動規制突部114が一体に形成されている。
【0068】
以上説明したクリップスペーサ112を備えたワイパ装置110では、図8に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の回動に追従するクリップスペーサ112の回動規制突部114が、クリップ部材66の上壁70の長手方向端部(下側のエッジ部)に当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材66の上壁70との間に配置されたクリップスペーサ112によって、制限される構成である。
【0069】
そして、ワイパ装置110では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0070】
本第3の実施の形態に係るワイパ装置110によっても、クリップ部材66に設けられたスペーサが上壁70に対し長手方向に張り出すことによる効果を除いて、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置110では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、スペーサ102が緩衝材料にて形成されているため、該スペーサ102にワイパブレード14の上面58Aが当接する際の音の発生、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等が防止(抑止)される。このように、本発明におけるスペーサは、ワイパブレード14側に設けることもできる。
【0071】
なお、長手方向両端にそれぞれ位置する2つの回動規制突部114のうち、ワイパアーム12と反対側の回動規制突部114については、設けなくても良い。この場合、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等を防止したり音の発生を押えたりするとの観点から、ワイパブレード14の端部14Aがワイパアーム12から離間する方向の回動制限において樹脂製の上板112Bがクリップ部材66の上壁70に当接するようにしても良い。
【0072】
(第4の実施の形態)
図9には、本発明の第4の実施の形態に係るワイパ装置120が図1に対応する要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置120は、クリップ部材66及びスペーサ78に代えて、クリップ部材122を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0073】
クリップ部材122は、上壁70におけるワイパアーム12側の端部から延出されたスペーサとしての回動規制片124を備えている。回動規制片124は、先端にかけて下向きに傾斜されると共に、その先端が上壁70と略平行となるように屈曲された当接部124Aとされている。このクリップ部材122は、金属板のプレス加工によって、一対の側壁68、上壁70、及び回動規制片124が一体に形成されている。なお、金属製の回動規制片124は、屈曲して当接部124Aを形成することで、塗膜等を損傷し易いエッジ部においてワイパブレード14に当接することが防止されている。
【0074】
以上説明したクリップ部材122を備えたワイパ装置120では、図9に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の上面58Aと傾斜面58Bとの境界部分が回動規制片124の当接部124Aに当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材122の上壁70との間に配置された(ワイパブレード14と上壁70との当接を阻止する)回動規制片124によって、制限される構成である。
【0075】
そして、ワイパ装置120では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0076】
本第4の実施の形態に係るワイパ装置120によっても、スペーサである回動規制片124の当接部124Aが緩衝材料にて構成されることによる効果を除いて、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置120では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、上壁70の長手方向端部から張り出し該上壁70の端部よりもボルト72の軸心から離間した回動規制片124の当接部124Aが、ワイパブレード14(の上面58Aと傾斜面58Bとの境界部分)に当接して上記回動規制を果たすため、回動規制片124自体に要求される強度、及び回動規制片124と上壁70との境界部分に要求される強度が小さい。このため、プレス加工により形成されるクリップ部材122は、薄肉化による生産性の向上を図ることが可能である。
【0077】
このように、本発明におけるスペーサは、クリップ部材122を構成する上壁70とワイパブレード14の上面58Aとの対向面間に配置される構成とされなくても良い。また、本発明におけるスペーサは、緩衝材料にて形成される好ましい構成とされてなくても良い。
【0078】
(第5の実施の形態)
図10には、本発明の第5の実施の形態に係るワイパ装置130が図1に対応する要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置130は、クリップ部材66及びスペーサ78に代えて、クリップ部材132を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0079】
クリップ部材132は、上壁70におけるワイパアーム12側の端部から延出されたスペーサとしての回動規制片134を備えている。回動規制片134は、クリップ部材122における回動規制片124と同様に、金属板のプレス加工によってクリップ部材132に一体に形成されている。この回動規制片134は、先端にかけて下向きに傾斜されると共に、その中間部から先端に亘る部分にゴムや樹脂等の緩衝材料より成るコーティングが施されて被覆当接部134Aが形成されている。
【0080】
以上説明したクリップ部材132を備えたワイパ装置130では、図10に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の傾斜面58Bが回動規制片134の被覆当接部134Aに当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材132の上壁70との間に配置された(ワイパブレード14と上壁70との当接を阻止する)回動規制片134によって、制限される構成である。
【0081】
そして、ワイパ装置130では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0082】
本第5の実施の形態に係るワイパ装置130によっても、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置130では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、回動規制片134の被覆当接部134Aは、金属製のコア部分が緩衝材料にて被覆されて構成されているため、上記ワイパブレード14の回動を阻止するための強度を維持しつつ、該被覆当接部134Aにワイパブレード14の傾斜面58Bが当接する際の音の発生、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等が防止(抑止)される。さらに、上壁70の長手方向端部から張り出し該上壁70の端部よりもボルト72の軸心から離間した回動規制片134の被覆当接部134Aが、ワイパブレード14の傾斜面58Bに当接して上記回動規制を果たすため、回動規制片134自体に要求される強度、及び回動規制片134と上壁70との境界部分に要求される強度が小さい。このため、プレス加工により形成されるクリップ部材132は、薄肉化による生産性の向上を図ることが可能である。また、被覆当接部134Aのコーティングに要求される強度も小さく、簡易なコーティングを行なうことが可能となる。
【0083】
(第6の実施の形態)
図11には、本発明の第6の実施の形態に係るワイパ装置140が図1に対応する要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置140は、スペーサ78に代えてスペーサ142を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0084】
スペーサ142は、金属板とされており、上壁70の下面に当接すると共に該上壁70の端部からワイパアーム12側に張り出した状態で、該上壁70と共にリベット71によって連結プレート22に固定されている。そして、スペーサ142におけるクリップ部材66よりもワイパアーム12側に張り出した部分は、先端にかけてわずかに下向きに傾斜されると共に、その先端が下に凸の円弧状に丸められた当接部142Aとされている。これにより、金属製のスペーサ142における当接部142Aは、塗膜等を損傷し易いエッジ部においてワイパブレード14に当接することが防止されている。
【0085】
以上説明したスペーサ142を備えたワイパ装置140では、図11に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の傾斜面58Bがスペーサ142の当接部142Aに当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材132の上壁70との間に配置された(ワイパブレード14と上壁70との当接を阻止する)スペーサ142によって、制限される構成である。
【0086】
そして、ワイパ装置140では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0087】
本第6の実施の形態に係るワイパ装置140によっても、スペーサ142の当接部142Aが緩衝材料にて構成されることによる効果を除いて、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置120では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、上壁70の長手方向端部から張り出し該上壁70の端部よりもボルト72の軸心から離間したスペーサ142の当接部142Aが、ワイパブレード14の傾斜面58Bに当接して上記回動規制を果たすため、スペーサ142自体に要求される強度、及びスペーサ142をクリップ部材66に保持させるのに要する強度が小さい。このため、スペーサ142を薄肉化して軽量化や低コスト化を図ることができる。なお、本第6の実施の形態におけるスペーサ142の当接部142Aに、ゴムや樹脂等の緩衝材料よりなるコーティングを施して、第5の実施の形態における被覆当接部134Aと同様の効果を得るようにしても良い。
【0088】
また、上記第4乃至第6の実施の形態では、クリップ部材122、132、66の上壁70に対しワイパアーム12側にのみスペーサとしての回動規制片124、134、またはスペーサ142(の当接部142A)を設けた構成としたが、上壁70に対しワイパアーム12と反対側にも回動規制片124、134、またはスペーサ142(の当接部142A)を設けることも可能である。これらの場合、ワイパブレード14の端部14Aがワイパアーム12に近接する方向と離間する方向とで、回動許容量が異なっても良いことは言うまでもない。
【0089】
さらに、上記各実施の形態では、プライマリレバー58とヨークレバー60とを有する所謂トーナメント方式のワイパブレード14がを備えた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、センタヒンジ式等の他の方式のワイパブレード14、またはプライマリレバー58とヨークレバー60との間にセカンダリレバーを有するトーナメント方式のワイパブレード14を備えた構成としても良い。
【0090】
さらにまた、上記各実施の形態では、連結プレート22におけるメインアーム16側端部にクリップ部材66、122、132が取り付けられた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、連結プレート22の長手方向中間部にクリップ部材66等を取り付けた構成とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す一部切欠いた正面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置を構成するスペーサを示す図であって、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の該略全体構成を示す平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の正面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の一部切欠いた側面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置のロックバック状態を示す正面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す一部切欠いた正面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す手前側の側壁を取り除いて見た正面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す正面図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す正面図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す正面図である。
【図12】従来のパンタグラフ式ワイパ装置の全体構成を示す平面図である。
【図13】従来のパンタグラフ式ワイパ装置のロックバック状態を示す正面図である。
【図14】従来のパンタグラフ式ワイパ装置においてワイパアームとワイパブレードとが絡んだ状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…ワイパ装置、12…ワイパアーム、14…ワイパブレード、16…メインアーム、18…サブアーム、66…クリップ部材(ホルダ部材)、68…側壁、70…上壁(連結壁)、72…ボルト(支軸)、78…スペーサ、100・110・120・130・140…ワイパ装置、102…スペーサ、112…クリップスペーサ(スペーサ)、114…回動規制突部(スペーサ)、122・132…クリップ部材(ホルダ部材)、124・134…回動規制片(スペーサ)、142…スペーサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のウインドガラス等を払拭するワイパ装置に係り、特に、ワイパアームがメインアームとサブアームとを有し、払拭動作に伴ってワイパブレードのワイパアームに対する姿勢を変化させるパンタグラフ式のワイパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建設機械用のワイパ装置や大型車両用のワイパ装置では、所謂セミパンタ式またはパンタグラフ式のワイパ装置が広く採用されている。このようなセミパンタ式またはパンタグラフ式のワイパ装置では、払拭動作すなわちワイパアームの回動に伴ってワイパブレードの姿勢がワイパアームに対し変化するため、単にピボット軸廻りに回動する通常のワイパ装置による扇状の(平行な円弧に挟まれた如き)払拭範囲と比較して、広範囲を払拭するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この動作をさせるために、図12に示される如く、パンタグラフ式のワイパ装置200では、ワイパアーム202がメインアーム204とサブアーム206とを有して構成されている。メインアーム204の一端部はベース部材210に対し回動可能に支持されたピボット軸208に連結されており、サブアーム206の一端部はベース部材210におけるピボット軸208から離間した位置で回転自在に連結されている。また、メインアーム204の他端部とサブアーム206の他端部とは、それぞれ連結プレート212の互いに異なる端部に回転自在に連結されている。
【0004】
このワイパアーム202には、ワイパブレード218が連結されている。上記建設機械や大型車両に採用されるワイパブレード218は、高強度に構成されており、かつワイパアーム202に強固に連結される。具体的には、ワイパアーム202の連結プレート212には、一対の側壁と該一対の側壁を連結する連結壁とを有し、ワイパアーム202の長手方向から見て(断面視で)被払拭面側に開口した略コ字状のホルダ部材214が取り付けられている。ホルダ部材214は、ワイパアーム202の長手方向における両側も開口している。
【0005】
ホルダ部材214の一対の側壁間には連結ピン216が架け渡されており、連結ピン216は、長手方向中央部を一対の側壁間に入り込ませたワイパブレード218を回動可能に軸支している。これにより、ワイパブレード218は、断面コ字状のホルダ部材214を介して、ワイパアーム202の被払拭面側に強固に連結されている。
【0006】
そして、ワイパ装置200では、メインアーム204がピボット軸208回りに回動すると、サブアーム206によって連結プレート212のメインアーム204に対する角度、すなわちワイパブレード218のワイパアーム202に対する姿勢を変化させつつ、該ワイパブレード218によって被払拭面を広範囲に亘り払拭するようになっている。このとき、ワイパブレード218は、連結ピン216廻りに回動自在であることにより、被払拭面の傾きに追従しつつ該被払拭面を払拭することができ、払拭性が良好である。
【0007】
【特許文献1】
実開平2−80054号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如き従来のパンタグラフ式のワイパ装置200では、洗浄時やメンテナンス時に、ワイパアーム202を図13に想像線にて示す使用位置から実線にて示すようにロックバックさせると、ワイパブレード218が被払拭面から離間して自由状態となり、図14に示される如く該ワイパブレード218がワイパアーム202のメインアーム204とサブアーム206との間にはまり込んでしまう場合があった。
【0009】
このため、ワイパアーム202をロックバック位置から使用位置に復帰させるときに、ワイパブレード218がメインアーム204とサブアーム206との間にはまり込んだままの状態で、被払拭面であるガラス面に叩き付けられしまう恐れがある。特に、大型のワイパ装置200では、ワイパアーム202の押え付け力も大きいため、上記ワイパブレード218のはまり込みが、ワイパブレード218を変形させてしまったり、高強度のワイパブレード218によってガラス面を損傷させてしまったりする原因となる。
【0010】
本発明は、上記事実を考慮して、メインアームとサブアームとの間へのワイパブレードのはまり込みを防止することができるパンタグラフ式のワイパ装置を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るワイパ装置は、被払拭面側にワイパブレードが連結されるワイパアームが、メインアームと、該メインアームの回動に伴って該メインアームに対する前記ワイパブレードの姿勢を変化させるサブアームとを有するパンタグラフ式のワイパ装置において、前記ワイパアームに取り付けられ、連結壁で連結された一対の側壁を有して前記被払拭面側に開口した断面コ字状を成すホルダ部材と、前記ホルダ部材の一対の側壁に架け渡され、前記ワイパブレードを該ホルダ部材に対し回動自在に支持する支軸と、前記ホルダ部材の連結壁と前記ワイパブレードとの間に設けられ、該ホルダ部材に対する該ワイパブレードの前記支軸廻りの回動を制限するスペーサと、を備えている。
【0012】
請求項1記載のワイパ装置では、ワイパアームがメインアームとサブアームとを有して構成されており、メインアームが回動するとワイパブレードは、サブアームによってメインアーム(ワイパアーム)に対する姿勢を変化させつつ被払拭面を払拭する。このワイパブレードは、ワイパアームに取り付けられたホルダ部材の一対の側壁間に架け渡された支軸に回動自在に支持されており、ワイパアームに対し支軸廻りに回動することで、被払拭面の傾きに追従しつつ該被払拭面を払拭することができる。すなわち、ワイパブレードは、少なくとも一部がホルダ部材の一対の側壁間に位置しており、該側壁の面方向に沿って回動自在とされている。
【0013】
ここで、ホルダ部材におけるワイパアームに取り付けられた(ワイパブレードに対し被払拭面と反対側に位置する)連結壁と、ワイパブレード(の被払拭面と略反対を向く部分)との間にスペーサが設けられているため、ワイパアームをロックバックさせてワイパブレードが自由に回動できる状態になっても、該ワイパブレードの回動がスペーサによって制限される。このため、例えば、ワイパブレードがメインアームとサブアームとの間に入り込んでしまうほどのワイパブレードの回動は規制することができる。これにより、パンタグラフ式のワイパアームにワイパブレードが絡んでしまって、該ワイパブレードを変形したり、被払拭面を損傷させてしまったりすることを防止することが可能である。
【0014】
なお、ホルダ部材の連結壁とワイパブレードとの間に設けられたスペーサは、ワイパブレードが連結壁に直接的に当接することを阻止するように配置されて、ワイパブレードがワイパアームに干渉または絡まりしない範囲で回動が規制されていれば足り、連結壁とワイパブレードとの対向面間に配置されるものには限られない。また、スペーサは、ホルダ部材側及びワイパブレード側の何れに設けられても良い。
【0015】
このように、請求項1記載のワイパ装置では、メインアームとサブアームとの間へのワイパブレードのはまり込みを防止することができる。
【0016】
請求項2記載の発明に係るワイパ装置は、請求項1記載のワイパ装置において、前記スペーサは、前記ワイパブレードの回動を制限するときに該ワイパブレードまたは前記ホルダ部材と当接する部位が緩衝材料にて構成されている、ことを特徴としている。
【0017】
請求項2記載のワイパ装置では、スペーサは、その緩衝材料で構成された部位がワイパブレードまたはホルダ部材に当接(干渉)することで、ワイパブレードの回動を制限する。このため、ワイパブレードの回動を阻止する際の音の発生やワイパブレードの塗膜の損傷等を防止することができる。なお、スペーサは、例えば、全体として緩衝材料にて構成(形成)されても良く、全体的または部分的に緩衝材料にて被覆されて構成されても良い。
【0018】
請求項3記載の発明に係るワイパ装置は、請求項1または請求項2記載のワイパ装置において、前記スペーサは、前記ホルダ部材側に設けられ、かつ前記連結壁における前記ワイパブレードの長手方向の端部から該長手方向に張り出している、ことを特徴としている。
【0019】
請求項3記載のワイパ装置では、ホルダ部材側に設けられ連結壁におけるワイパブレードの長手方向の端部から張り出したスペーサが、ワイパブレードに当接することで該ワイパブレードの支軸廻りの回動を制限する。このため、連結壁とワイパブレードとの対向面間にスペーサを配置した構成と比較して、ワイパブレードの回動力(モーメント)に抗するモーメントの腕が長くなり、ワイパブレードからスペーサに作用する当接力が小さくなる。したがって、スペーサ自体の強度、スペーサとホルダ部材との連結部(例えば、接合部や取付部等)の強度を小さくすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態に係るパンタグラフ式のワイパ装置10について、図1乃至図6に基づいて説明する。先ず、ワイパ装置10の全体構成について説明し、次いで、本発明の要部であるスペーサについて説明することとする。なお、説明の便宜上、各図に適宜矢印Aにて示すワイパ装置10に対し被払拭面側を下側、矢印Aと反対の矢印B側を上側ということとする。
【0021】
(ワイパ装置の全体構成)
図3には、ワイパ装置10の全体構成が平面図にて示されており、図4にはワイパ装置10が正面図にて示されている。これらの図に示される如く、ワイパ装置10は、ワイパアーム12と、該ワイパアーム12に連結され被払拭面であるガラス面Gを払拭するワイパブレード14とを備えて構成されている。
【0022】
ワイパアーム12は、メインアーム16と、サブアーム18と、これらの長手方向端部をそれぞれ連結する取付台20及び連結プレート(スゥィベルプレート)22とを有し、パンタグラフ式のワイパアームとされている。以下、具体的に説明する。
【0023】
メインアーム16は、アームヘッド24を備えている。アームヘッド24は、車体等に固定された取付台20の一端部(平面視における長手方向一端部)を貫通したピボット軸26に固定された状態で、取付台20に対し回転自在とされている。これにより、アームヘッド24は、ピボット軸26の回動に常に追従するようになっている。ピボット軸26は、リンク機構を介してワイパモータ(何れも図示省略)の駆動力が伝達されて、往復回動するようになっている。
【0024】
また、メインアーム16は、アームヘッド24に連結されたリテーナ28と、該リテーナ28の先端に固着されたアームピース30とを備えている。リテーナ28は、支軸32を介してアームヘッド24に連結されており、ガラス面Gに対し接離する方向に所定角度回動可能とされている。また、リテーナ28に固着されたアームピース30の先端部は、連結軸34を介して連結プレート22の長手方向一端部に回転自在に連結されている。
【0025】
さらに、リテーナ28にはスプリング係止部36が設けられており、該スプリング係止部36とアームヘッド24のスプリング係止部38との間には引張コイルスプリング40が掛け渡されている。スプリング係止部38は、支軸32よりも下方に位置している。これにより、リテーナ28は、引張コイルスプリング40の付勢力によって、常にガラス面G側へ付勢されている。この付勢力が、ワイパアーム12に後述する如く連結されるワイパブレード14をガラス面Gに押し付ける構成である。
【0026】
一方、サブアーム18はサブアームヘッド42を備えており、サブアームヘッド42は、連結軸44を介して取付台20の他端部(平面視でピボット軸から離間した位置)に回動自在に連結されている。また、サブアーム18は、サブアームヘッド42に連結されたサブリテーナ46と、該サブリテーナ46の先端に固着されたサブアームピース48とを備えている。
【0027】
サブリテーナ46は、支軸50を介してサブアームヘッド42に連結されており、ガラス面Gに対し接離する方向に所定角度回動可能とされている。また、サブリテーナ46に固着されたサブアームピース48の先端部は、連結軸52を介して連結プレート22の長手方向他端部に回動自在に連結されている。
【0028】
以上により、ワイパアーム12は、メインアーム16とサブアーム18と連結プレート22と取付台20とで、取付台20を固定リンクとする4節リンクを構成したパンタグラフ式ワイパアームとされている。
【0029】
このワイパアーム12は、ワイパ装置10の停止状態では、図3に示される如くメインアーム16とサブアーム18とが互いに略平行に位置し、かつ支軸32と支軸50とが略平行に配置されるようになっている。これにより、停止状態におけるワイパアーム12を、図6に示される如く、支軸32、50廻りの回動によってロックバックさせることが可能とされている。
【0030】
ワイパブレード14は、レバーアッセンブリ54と、該レバーアッセンブリ54によって保持されたブレードラバーアッセンブリ56と、によって構成されている。レバーアッセンブリ54は、本第1の実施の形態では、長尺状のプライマリレバー58と、該プライマリレバー58の長手方向の両端部にそれぞれ揺動可能に連結された一対のヨークレバー60とによって構成されており、所謂トーナメント方式のレバーアッセンブリとされている。また、各ヨークレバー60の長手方向の両端部には、後述するバッキング64を保持するための爪部60Aがそれぞれ形成されている。
【0031】
一方、図4にもに示される如く、ブレードラバーアッセンブリ56は、長尺状のブレードラバー62と、ブレードラバー62の上部に略全長に亘り装着されて該ブレードラバー62を長手方向に保持する長尺状のバッキング64とによって構成されている。ブレードラバー62は、ゴム製とされており、ガラス面Gに当接してこれを払拭するようになっている。バッキング64は、樹脂製または金属製とされており、各ヨークレバー60の爪部60Aによって保持されている。これにより、ブレードラバーアッセンブリ56がレバーアッセンブリ54に保持される。
【0032】
このワイパブレード14を構成するプライマリレバー58は、長手方向中央部を境に略対称に形成されており、略平坦とされた中央部から両端に向けて下方に傾斜している。この長手方向中央部における略平坦な上面を上面58A、下方に傾斜した上面を傾斜面58Bということとする。また、プライマリレバー58は、金属材料にて形成されると共に、外面に防錆及び防眩のための塗装が施されて構成されている。
【0033】
以上説明したワイパブレード14は、ホルダ部材としてのクリップ部材66を介してワイパアーム12に連結されるようになっている。
【0034】
図5にも示される如く、クリップ部材66は、互いに対向する一対の側壁68と、該一対の側壁68の各上端を全長に亘り連結する連結壁としての上壁70とから成り、側面視(断面視)で下方に向けて開口した略コ字状に形成されている。また、クリップ部材66は、平面視における長手方向両端が開口している。すなわち、クリップ部材66は、平面視長方形状の上壁の両長辺からそれぞれ側壁68が下向きに立設された如き形状とされている。このクリップ部材66の長手寸法は、プライマリレバー58の上面58Aの長さよりも若干短い。そして、クリップ部材66は、ワイパアーム12にワイパブレード14を強固に連結するために、金属製とされている。
【0035】
このクリップ部材66は、上壁70の上面が連結プレート22における連結軸34の直下面に当接した状態で、リベット71(かしめ)によって該連結プレート22に固定(固着)されている。このため、上壁70の下面にはリベット71の頭部71A(図1参照)が当接している。そして、クリップ部材66は、上記ワイパ装置10の停止状態では、その長手方向がメインアーム16の長手方向と平面視で略一致する構成とされている(図3参照)。
【0036】
以上説明したクリップ部材66の一対の側壁68間には、ワイパブレード14のプライマリレバー58の長手方向中央部が入り込んでいる。この状態で、一対の側壁68の長手方向中央部間に架け渡された支軸としてのボルト72が、プライマリレバー58の長手方向中央部を貫通することで、ワイパブレード14がクリップ部材66に対しボルト72廻りの回動可能に支持されている。すなわち、プライマリレバー58の上面58Aとクリップ部材66の上壁70(リベット71の頭部71A)との間には、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動を許容する空間が形成されている。ボルト72は、その一方の側壁68の外側に位置する頭部72Aと、他方の側壁68を貫通した先端に螺合したナット74とでクリップ部材66を挟み込むことで、クリップ部材66からの脱落が防止されている。
【0037】
これにより、ワイパブレード14がボルト72、クリップ部材66を介してワイパアーム12に連結されている。また、この連結状態で、クリップ部材66とプライマリレバー58との間には、クリップスペーサ76が配設されている。クリップスペーサ76は、クリップ部材66と略等長の下辺に対し上辺が短い略台形状に形成された一対の脚板76Aと、該一対の脚板76Aの上辺間を連結する上板76Bとで構成されている。一対の脚板76Aは、それぞれボルト72を貫通させた状態で、それぞれクリップ部材66の側壁68とプライマリレバー58との間に挟み込まれている。
【0038】
この状態で上板76Bは、プライマリレバー58の上面58Aに当接(接触)している。この上板76Bの存在によって、クリップ部材66の上壁70下方の空間が狭まるが、上板76Bが上壁70に対し十分短いことにより、クリップスペーサ76がワイパブレード14のボルト72廻りの回動を阻害(制限)することはない。またこの状態では、クリップスペーサ76(脚板76A)の下端が側壁68の下端よりも下方に突出している。
【0039】
このクリップスペーサ76は、樹脂の一体成形によって形成されており、互いに金属であるプライマリレバー58とクリップ部材66の側壁68との接触(摺動)、及びクリップ部材66に対するワイパブレード14のガタつきを防止する構成である。
【0040】
(スペーサの構成)
そして、図1に示される如く、ワイパ装置10は、クリップ部材66すなわちワイパアーム12に対するワイパブレード14のボルト72廻りの回動を制限するためのスペーサ78を備えている。
【0041】
図2(A)及び図2(B)に示される如く、スペーサ78は、略板状に形成されクリップ部材66の上壁70の下側に配置されるスペーサ本体80と、スペーサ本体80の両端部からそれぞれ立設された保持壁部82とで構成されている。
【0042】
スペーサ本体80は、その幅がクリップ部材66の側壁68間の距離に対応すると共に、その長さがクリップ部材66の長さよりも若干大とされている。具体的には、一対の保持壁部82間の距離がクリップ部材66(上壁70)の長さに一致している。また、スペーサ本体80の下面側における長手方向中間部は、全幅に亘り上方に凹んだ凹部80Aとされており、スペーサ本体80の下面側における凹部80Aの両側部分が当接部80Bとされている。なお、凹部80Aの長さは、クリップスペーサ76の上板76Bの長さよりも大とされている。
【0043】
一方、スペーサ本体80の上面側では、各保持壁部82の根元部内側、及び凹部80Aの裏面側の2ヶ所がそれぞれ隆起して上壁70に当接する上壁当接面80Cが形成されている。スペーサ本体80の上面における上壁当接面80C間の部分は、上壁70よりも下方に突出したリベット71の頭部71Aに当接するリベット当接面80Dとされている。さらに、スペーサ本体80は、両端に位置する上壁当接面80Cの下方にそれぞれ設けられた肉抜き孔80Eと、当接部80Bの裏面側でリベット当接面80Dよりもさらに下方に凹まされた肉抜き部80Fとを有している。
【0044】
保持壁部82の上端には、それぞれスペーサ本体80の長手方向両端の上壁当接面80Cと対向する係合爪82Aが設けられている。係合爪82Aと上壁当接面80Cとの対向間隔は、上壁70の厚みと連結プレート22の厚みとの和よりもわずかに小とされている。また、各係合爪82Aの先(上)端側は、先端側ほど互いの対向間隔が広がるようなテーパ面82Bとされており、最大の対向間隔は上壁70の長さよりも大とされている。
【0045】
このスペーサ78は、樹脂材または硬質ゴム等の緩衝材料より成り、スペーサ本体80と保持壁部82とが一体に形成されている。そして、このスペーサ78は、各テーパ面82Bをそれぞれ異なる上壁70の長手方向端部(エッジ部)に当接させた状態から上方に押し込むと、各部が適宜弾性変形して係合爪82Aが上壁70及び連結プレート22を乗り超え、弾性変形状態がわずかに維持されるまで復元して係合爪82Aと上壁当接面80Cの間に上壁70及び連結プレート22を挟み込むようになっている。このようにして、スペーサ78が、クリップ部材66に保持されている。
【0046】
この状態では、各当接部80Bの一部が、クリップ部材66の長手方向(平面視でワイパブレード14の長手方向に一致する方向)端部から、張り出している。そして、図1に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の上面58Aがスペーサ78の当接部80Bにおける上記張出部分に当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材66の上壁70との間に配置されたスペーサ78によって、制限される構成である。
【0047】
そして、ワイパ装置10では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、各部の寸法が決められている。
【0048】
具体的には、図6に示される如く、ロックバック時におけるワイパブレード14の一端部14Aとワイパアーム12との距離Zが所定値以上となるように、ワイパブレード14の許容回動角Xを決める。許容回動角Xは、クリップ部材66の上壁70の下面とボルト72の軸心との距離I、プライマリレバー58の上面58Aとボルト72の軸心との距離J、上面58Aの長手方向端部とボルト72の軸心との間の該長手方向に沿う距離K、及びプライマリレバー58におけるボルト72の軸心とヨークレバー60支持点58Cとの上記長手方向に沿う(平面視における)距離Lを考慮して決められている。また、ロックバック時にワイパブレード14がワイパアーム12に対し平行に立ち上がらず、3次元的な動作(捩れ動作)をするため、この移動量をも把握した上で、各部の寸法及び形状、すなわち許容回動角Xを決定している。
【0049】
次に、本第1の実施の形態の作用を説明する。
【0050】
上記構成のワイパ装置10では、ワイパモータが作動してピボット軸26が往復回動すると、ピボット軸26に固定されたメインアーム16が該ピボット軸26廻りに回動する。このとき、サブアーム18が、連結プレート22のメインアーム16に対する角度を変化させつつ連結軸44廻りに回動する。
【0051】
すると、連結プレート22に固定されたクリップ部材66に支持されたワイパブレード14は、連結プレート22に追従してメインアーム16(ワイパアーム12)に対し姿勢を変化させつつガラス面Gを払拭する。これにより、ワイパ装置10では、通常のワイパ装置と比較してガラス面Gを広範囲に亘り払拭する。また、ワイパブレード14は、ボルト72廻りに適宜回動してガラス面Gの傾斜に追従しつつ、該ガラス面Gを払拭する。
【0052】
ここで、クリップ部材66の上壁70とワイパブレード14の上面58Aとの間にスペーサ78が設けられているため、図6に示される如くワイパアーム12をロックバックさせてワイパブレード14が自由に回動できる状態になっても、該ワイパブレード14の回動は、その上面58Aがスペーサ78の当接部80Bに当接することで制限される。
【0053】
そして、許容回動角Xだけ回動しても、ワイパブレード14の端部14Aとワイパアーム12との間には所定値以上の距離Zが確保されるため、ワイパブレード14がメインアーム16とサブアーム18との間に入り込んでしまうことがない。したがって、パンタグラフ式のワイパアーム12にワイパブレード14が絡んでしまって、該ワイパブレード14を変形したり、ガラス面Gを損傷させてしまったりすることが確実に防止される。
【0054】
このように、本第1の実施の形態に係るワイパ装置10では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。
【0055】
またここで、スペーサ78が樹脂や硬質ゴム等の緩衝材料にて形成されているため、該スペーサ78にワイパブレード14の上面58Aが当接する際の音の発生が防止(抑止)される。さらに、スペーサ78に当接するプライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等が防止される。特に、スペーサ78の当接部80B付近には肉抜き孔80E、肉抜き部80Fが形成されてスペーサ78の比較的大きな変形が担保されているため、上記効果が顕著となる、
さらにここで、スペーサ78が上壁70の長手方向端部よりも張り出した当接部80Bにおいてワイパブレード14の上面58Aに当接するため、スペーサが上壁70の端部から張り出さない構成と比較してワイパブレード14の回動力(モーメント)に抗するモーメントの腕が長く、上記回動規制時にスペーサ78に作用する力が小さい。このため、スペーサ78自体に要求される強度、及びスペーサ78のクリップ部材66に対する保持に要する強度が小さく、スペーサ78の軽量化やスペーサ78とクリップ部材66との取付構造の簡素化が図られている。
【0056】
さらにまた、スペーサ78は長手方向の両側に当接部80Bを有するため、ワイパブレード14が端部14Aをワイパアーム12から離間させる方向に回動するときの回動制限で、上壁70と上面58Aが直接的に当接することによる音の発生やプライマリレバー58の塗膜損傷等が防止される。なお、該方向の許容回動角は、ガラス面Gの傾斜角等に応じて決めれば良く、上記許容回動角Xよりも大きくても良い(スペーサ78が長手方向中央部に対し対称ではなくても良い)ことは言うまでもない。
【0057】
(他の実施の形態)
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。なお、上記実施の形態または前出の構成と基本的に同一の部品・部分については、上記実施の形態または前出の構成と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0058】
(第2の実施の形態)
図7には、本発明の第2の実施の形態に係るワイパ装置100が図1に対応する一部切欠いた要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置100は、スペーサ78に代えてスペーサ102を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0059】
スペーサ102は、硬質ウレタンシート等の緩衝材料にて矩形平板状または小ブロック状に形成されており、クリップ部材66の上壁70下面における長手方向両端部にそれぞれ貼着されている。すなわち、スペーサ102は2つ設けられている。これらのスペーサ102は、それぞれの下面が上面58Aとの当接面102Aとされており、当接面102Aが平坦になるようにリベット71の頭部71Aを逃すために適宜設けられた凹部を有している。
【0060】
各スペーサ102は、共にクリップ部材66(上壁70)よりもクリップ部材66の長手方向に張り出さず、それぞれの端面が上壁70の長手方向端面と略面一とされている。さらに、各スペーサ102間の間隔はスペーサ78の凹部80Aの長さに対応しており、該スペーサ102間にクリップスペーサ76の上板76Bを位置させるようになっている。
【0061】
以上説明したスペーサ102を備えたワイパ装置100では、図7に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の上面58Aがスペーサ78の当接面102Aに当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材66の上壁70との間に配置されたスペーサ102によって、制限される構成である。
【0062】
そして、ワイパ装置100では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0063】
本第2の実施の形態に係るワイパ装置100によっても、クリップ部材66に対しスペーサが長手方向に張り出すことによる効果を除いて、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置100では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、スペーサ102が硬質ウレタンシート等の緩衝材料にて形成されているため、該スペーサ102にワイパブレード14の上面58Aが当接する際の音の発生、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等が防止(抑止)される。このように、本発明におけるスペーサは、クリップ部材66の長手方向端部から張り出す好ましい構成とされなくても良い。
【0064】
なお、2つのスペーサ102のうち、ワイパアーム12と反対側のスペーサ102については、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止するとの観点からは設けなくても良いが、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等を防止したり音の発生を押えたりするとの観点からは設けることが好ましい。すなわち、ワイパアーム12と反対側に設けるスペーサ102は、ワイパブレード14の回動制限機能を果たす必要はない。
【0065】
(第3の実施の形態)
図8には、本発明の第3の実施の形態に係るワイパ装置110が図1に対応する一部切欠いた要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置110は、クリップスペーサ76及びスペーサ78に代えて、クリップスペーサ112を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0066】
クリップスペーサ112は、クリップ部材66と略等長の下辺に対し上辺が長い略台形状(逆台形状)に形成された一対の脚板112Aと、該一対の脚板112Aの上辺間を連結する上板112Bとで構成されている。一対の脚板112Aは、それぞれボルト72を貫通させた状態で、それぞれクリップ部材66の側壁68とプライマリレバー58との間に挟み込まれている。そして、この状態で上板112Bがワイパブレード14の上面58Aに当接していることにより、クリップスペーサ112は、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動に常に追従するようになっている。
【0067】
このクリップスペーサ112の長手方向両端部からは、それぞれスペーサとしての回動規制突部114が上向きに突設されている。各回動規制突部114は、一対の脚板112Aの上辺部分における長手方向両端部からそれぞれ上側に延出された凸部が、これらの凸部に倣って上方に突出した上板112Bによって連結されて構成されている。また、各回動規制突部114は、正面視で丸められた形状とされている。そして、クリップスペーサ112は、緩衝材料である樹脂の一体成形によって、脚板112A、上板112B、回動規制突部114が一体に形成されている。
【0068】
以上説明したクリップスペーサ112を備えたワイパ装置110では、図8に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の回動に追従するクリップスペーサ112の回動規制突部114が、クリップ部材66の上壁70の長手方向端部(下側のエッジ部)に当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材66の上壁70との間に配置されたクリップスペーサ112によって、制限される構成である。
【0069】
そして、ワイパ装置110では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0070】
本第3の実施の形態に係るワイパ装置110によっても、クリップ部材66に設けられたスペーサが上壁70に対し長手方向に張り出すことによる効果を除いて、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置110では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、スペーサ102が緩衝材料にて形成されているため、該スペーサ102にワイパブレード14の上面58Aが当接する際の音の発生、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等が防止(抑止)される。このように、本発明におけるスペーサは、ワイパブレード14側に設けることもできる。
【0071】
なお、長手方向両端にそれぞれ位置する2つの回動規制突部114のうち、ワイパアーム12と反対側の回動規制突部114については、設けなくても良い。この場合、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等を防止したり音の発生を押えたりするとの観点から、ワイパブレード14の端部14Aがワイパアーム12から離間する方向の回動制限において樹脂製の上板112Bがクリップ部材66の上壁70に当接するようにしても良い。
【0072】
(第4の実施の形態)
図9には、本発明の第4の実施の形態に係るワイパ装置120が図1に対応する要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置120は、クリップ部材66及びスペーサ78に代えて、クリップ部材122を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0073】
クリップ部材122は、上壁70におけるワイパアーム12側の端部から延出されたスペーサとしての回動規制片124を備えている。回動規制片124は、先端にかけて下向きに傾斜されると共に、その先端が上壁70と略平行となるように屈曲された当接部124Aとされている。このクリップ部材122は、金属板のプレス加工によって、一対の側壁68、上壁70、及び回動規制片124が一体に形成されている。なお、金属製の回動規制片124は、屈曲して当接部124Aを形成することで、塗膜等を損傷し易いエッジ部においてワイパブレード14に当接することが防止されている。
【0074】
以上説明したクリップ部材122を備えたワイパ装置120では、図9に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の上面58Aと傾斜面58Bとの境界部分が回動規制片124の当接部124Aに当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材122の上壁70との間に配置された(ワイパブレード14と上壁70との当接を阻止する)回動規制片124によって、制限される構成である。
【0075】
そして、ワイパ装置120では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0076】
本第4の実施の形態に係るワイパ装置120によっても、スペーサである回動規制片124の当接部124Aが緩衝材料にて構成されることによる効果を除いて、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置120では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、上壁70の長手方向端部から張り出し該上壁70の端部よりもボルト72の軸心から離間した回動規制片124の当接部124Aが、ワイパブレード14(の上面58Aと傾斜面58Bとの境界部分)に当接して上記回動規制を果たすため、回動規制片124自体に要求される強度、及び回動規制片124と上壁70との境界部分に要求される強度が小さい。このため、プレス加工により形成されるクリップ部材122は、薄肉化による生産性の向上を図ることが可能である。
【0077】
このように、本発明におけるスペーサは、クリップ部材122を構成する上壁70とワイパブレード14の上面58Aとの対向面間に配置される構成とされなくても良い。また、本発明におけるスペーサは、緩衝材料にて形成される好ましい構成とされてなくても良い。
【0078】
(第5の実施の形態)
図10には、本発明の第5の実施の形態に係るワイパ装置130が図1に対応する要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置130は、クリップ部材66及びスペーサ78に代えて、クリップ部材132を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0079】
クリップ部材132は、上壁70におけるワイパアーム12側の端部から延出されたスペーサとしての回動規制片134を備えている。回動規制片134は、クリップ部材122における回動規制片124と同様に、金属板のプレス加工によってクリップ部材132に一体に形成されている。この回動規制片134は、先端にかけて下向きに傾斜されると共に、その中間部から先端に亘る部分にゴムや樹脂等の緩衝材料より成るコーティングが施されて被覆当接部134Aが形成されている。
【0080】
以上説明したクリップ部材132を備えたワイパ装置130では、図10に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の傾斜面58Bが回動規制片134の被覆当接部134Aに当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材132の上壁70との間に配置された(ワイパブレード14と上壁70との当接を阻止する)回動規制片134によって、制限される構成である。
【0081】
そして、ワイパ装置130では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0082】
本第5の実施の形態に係るワイパ装置130によっても、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置130では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、回動規制片134の被覆当接部134Aは、金属製のコア部分が緩衝材料にて被覆されて構成されているため、上記ワイパブレード14の回動を阻止するための強度を維持しつつ、該被覆当接部134Aにワイパブレード14の傾斜面58Bが当接する際の音の発生、プライマリレバー58の塗装の剥離や塗膜の損傷等が防止(抑止)される。さらに、上壁70の長手方向端部から張り出し該上壁70の端部よりもボルト72の軸心から離間した回動規制片134の被覆当接部134Aが、ワイパブレード14の傾斜面58Bに当接して上記回動規制を果たすため、回動規制片134自体に要求される強度、及び回動規制片134と上壁70との境界部分に要求される強度が小さい。このため、プレス加工により形成されるクリップ部材132は、薄肉化による生産性の向上を図ることが可能である。また、被覆当接部134Aのコーティングに要求される強度も小さく、簡易なコーティングを行なうことが可能となる。
【0083】
(第6の実施の形態)
図11には、本発明の第6の実施の形態に係るワイパ装置140が図1に対応する要部拡大正面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパ装置140は、スペーサ78に代えてスペーサ142を備える点で上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10とは異なる。
【0084】
スペーサ142は、金属板とされており、上壁70の下面に当接すると共に該上壁70の端部からワイパアーム12側に張り出した状態で、該上壁70と共にリベット71によって連結プレート22に固定されている。そして、スペーサ142におけるクリップ部材66よりもワイパアーム12側に張り出した部分は、先端にかけてわずかに下向きに傾斜されると共に、その先端が下に凸の円弧状に丸められた当接部142Aとされている。これにより、金属製のスペーサ142における当接部142Aは、塗膜等を損傷し易いエッジ部においてワイパブレード14に当接することが防止されている。
【0085】
以上説明したスペーサ142を備えたワイパ装置140では、図11に想像線にて示される如くワイパブレード14(プライマリレバー58)がボルト72廻り回動しようとすると、該ワイパブレード14の傾斜面58Bがスペーサ142の当接部142Aに当接するようになっている。これにより、ワイパブレード14のボルト72廻りの回動が、該ワイパブレード14とクリップ部材132の上壁70との間に配置された(ワイパブレード14と上壁70との当接を阻止する)スペーサ142によって、制限される構成である。
【0086】
そして、ワイパ装置140では、ワイパブレード14がガラス面Gに追従するために必要なボルト72廻りの回動を許容し、かつ、ロックバック時におけるワイパブレード14のボルト72廻りの回動によるワイパアーム12(メインアーム16またはサブアーム18)との干渉を阻止するように、上記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同様に、各部の寸法が決められている。
【0087】
本第6の実施の形態に係るワイパ装置140によっても、スペーサ142の当接部142Aが緩衝材料にて構成されることによる効果を除いて、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ワイパ装置120では、メインアーム16とサブアーム18との間へのワイパブレード14のはまり込みを防止することができる。また、上壁70の長手方向端部から張り出し該上壁70の端部よりもボルト72の軸心から離間したスペーサ142の当接部142Aが、ワイパブレード14の傾斜面58Bに当接して上記回動規制を果たすため、スペーサ142自体に要求される強度、及びスペーサ142をクリップ部材66に保持させるのに要する強度が小さい。このため、スペーサ142を薄肉化して軽量化や低コスト化を図ることができる。なお、本第6の実施の形態におけるスペーサ142の当接部142Aに、ゴムや樹脂等の緩衝材料よりなるコーティングを施して、第5の実施の形態における被覆当接部134Aと同様の効果を得るようにしても良い。
【0088】
また、上記第4乃至第6の実施の形態では、クリップ部材122、132、66の上壁70に対しワイパアーム12側にのみスペーサとしての回動規制片124、134、またはスペーサ142(の当接部142A)を設けた構成としたが、上壁70に対しワイパアーム12と反対側にも回動規制片124、134、またはスペーサ142(の当接部142A)を設けることも可能である。これらの場合、ワイパブレード14の端部14Aがワイパアーム12に近接する方向と離間する方向とで、回動許容量が異なっても良いことは言うまでもない。
【0089】
さらに、上記各実施の形態では、プライマリレバー58とヨークレバー60とを有する所謂トーナメント方式のワイパブレード14がを備えた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、センタヒンジ式等の他の方式のワイパブレード14、またはプライマリレバー58とヨークレバー60との間にセカンダリレバーを有するトーナメント方式のワイパブレード14を備えた構成としても良い。
【0090】
さらにまた、上記各実施の形態では、連結プレート22におけるメインアーム16側端部にクリップ部材66、122、132が取り付けられた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、連結プレート22の長手方向中間部にクリップ部材66等を取り付けた構成とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す一部切欠いた正面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置を構成するスペーサを示す図であって、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の該略全体構成を示す平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の正面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の一部切欠いた側面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置のロックバック状態を示す正面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す一部切欠いた正面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す手前側の側壁を取り除いて見た正面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す正面図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す正面図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係るワイパ装置の要部を拡大して示す正面図である。
【図12】従来のパンタグラフ式ワイパ装置の全体構成を示す平面図である。
【図13】従来のパンタグラフ式ワイパ装置のロックバック状態を示す正面図である。
【図14】従来のパンタグラフ式ワイパ装置においてワイパアームとワイパブレードとが絡んだ状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…ワイパ装置、12…ワイパアーム、14…ワイパブレード、16…メインアーム、18…サブアーム、66…クリップ部材(ホルダ部材)、68…側壁、70…上壁(連結壁)、72…ボルト(支軸)、78…スペーサ、100・110・120・130・140…ワイパ装置、102…スペーサ、112…クリップスペーサ(スペーサ)、114…回動規制突部(スペーサ)、122・132…クリップ部材(ホルダ部材)、124・134…回動規制片(スペーサ)、142…スペーサ
Claims (3)
- 被払拭面側にワイパブレードが連結されるワイパアームが、メインアームと、該メインアームの回動に伴って該メインアームに対する前記ワイパブレードの姿勢を変化させるサブアームとを有するパンタグラフ式のワイパ装置において、
前記ワイパアームに取り付けられ、連結壁で連結された一対の側壁を有して前記被払拭面側に開口した断面コ字状を成すホルダ部材と、
前記ホルダ部材の一対の側壁に架け渡され、前記ワイパブレードを該ホルダ部材に対し回動自在に支持する支軸と、
前記ホルダ部材の連結壁と前記ワイパブレードとの間に設けられ、該ホルダ部材に対する該ワイパブレードの前記支軸廻りの回動を制限するスペーサと、
を備えたワイパ装置。 - 前記スペーサは、前記ワイパブレードの回動を制限するときに該ワイパブレードまたは前記ホルダ部材と当接する部位が緩衝材料にて構成されている、ことを特徴とする請求項1記載のワイパ装置。
- 前記スペーサは、前記ホルダ部材側に設けられ、かつ前記連結壁における前記ワイパブレードの長手方向の端部から該長手方向に張り出している、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のワイパ装置。
Priority Applications (1)
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JP2003165316A JP2005001455A (ja) | 2003-06-10 | 2003-06-10 | ワイパ装置 |
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JP2003165316A Pending JP2005001455A (ja) | 2003-06-10 | 2003-06-10 | ワイパ装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006117007A (ja) * | 2004-10-19 | 2006-05-11 | Nippon Wiper Blade Co Ltd | 連結部材 |
CN113631435A (zh) * | 2019-10-28 | 2021-11-09 | 艾莱博有限公司 | 车辆用雨刮器 |
-
2003
- 2003-06-10 JP JP2003165316A patent/JP2005001455A/ja active Pending
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