JP2005001080A - 軸状ワーク支持駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来装置の不具合を解消でき、特に汎用性に富み、より好ましくは3種類以上のワークにも適応できるワーク支持駆動装置を提供すること。
【解決手段】軸線CLと同芯に装置本体15に回転支持された回転面板31に所定角度範囲内で旋回可能なリング部材46を支持する。リング部材46上で半径方向に延出して等角度配置された複数の駆動金保持部材52を軸線CLと垂直な面内で揺動可能とし、駆動金保持部材52の各々に軸線方向で回転面板31に相対的に近い位置及び遠い位置に第1及び第2駆動金55、56を設ける。第1及び第2駆動金55、56をワークWの端部に喰い付かせる方向に駆動金保持部材52の各々を揺動するように回転面板31に対しリング部材46を前記所定角度範囲の一方の端部へ旋回させる付勢手段47を設け、第2駆動金56の径方向内方端部を第1駆動金55のそれよりも軸線CLからより離間した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒シャフト、カムシャフト、クランクシャフト等の軸状ワークを研削加工や旋削加工において回転支持及び回転駆動する軸状ワーク支持駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の軸状ワーク支持駆動装置としては、実開昭59−17107号公報及び特開昭62−140708号公報に記載されたものが知られている。実開昭59−17107号公報に記載の装置では、主軸台本体に固定支持されたセンタの周りに回転面板を回転自在に支持し、この面板の端面から等角度間隔の位置で駆動ピンを突設し、この駆動ピンにフローチング部材に等角度配置で形成した円弧長穴を挿通させ、フローチング部材を円弧長穴の角度範囲で回転面板に対し旋回可能とし、かつ円弧長穴の溝幅を駆動ピンの径よりも広くしてフローチング部材を回転面板に対し径方向に若干移動可能としている。フローチング部材の円周方向の等角度間隔の3箇所には、センタにより支持されるワークの端面に径方向内端で係合するカム部材が揺動可能に支持され、これらカム部材の後端部は前記駆動ピンに半径方向の遊びを持って遊嵌している。
【0003】
前記円弧長穴の円周方向の回転方向に先行する一端が前記駆動ピンに当接するように、フローチング部材と回転面板に対し回転方向に懸架した引っ張りバネにより連接されている。3つのカム部材の径方向内端でワークの軸端を挟持するときは、引っ張りバネに抗してフローチング部材を回転面板に対し回転方向に旋回し、3つのカム部材の径方向内端が形成するワーク挟持部の直径を広げてワーク軸端の挿入を可能にする。センタにより支持したワークの端部を3つのカム部材で挟持した状態では、前記駆動ピンは円弧長穴の回転方向の先行端部から離れている。面板と共に回転する前記カム部材によりワークが回転されるとき、カム部材の径方向内方端がワーク端部の外表面に喰い付き、回転面板の回転を確実にワークに伝達するようにしている。
【0004】
また、特開昭62−140708号公報に記載の装置は、上記公開実用新案の改良に係わり、前記カム部材に改良を施したものである。すなわち、この公開特許の装置では、前記カム部材にはセンタ軸線方向に離間した2つの径方向内方端部が形成され、直径の異なる端部を持つ2種類のワークに対応できるようにしている。
【0005】
【特許文献1】
実開昭59−17107号公報 (図1、図2、第1頁)
【特許文献2】
特開昭62−140708号公報 (第3図、第3頁右上欄)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、カム部材は所定の単一直径の軸端を持つワークを挟持して駆動するように設計されており、軸端が種々の直径のワークには対応されていなく、汎用性が欠如されている。
【0007】
一方、特許文献2に記載の装置では、直径が異なる2種類の軸端を持つワークに対応しているが、この構成は、特殊な状況で専用的に適用される専用機の構成であり、汎用性が依然として乏しい。つまり、カム部材の径方向内方端部は、大径の端部を挟持する大径挟持部を回転面板に近い奥側に形成し、小径の端部を挟持する小径挟持部をワーク挿入方向の手前側に形成して構成されている。このため、大径端部のワークを挟持させる場合は、手前側の小径挟持部を潜らせてワークの大径端部を挿入しなければならず、ワーク搬入動作が面倒になる不具合がある。これを回避するためには、カム部材の小径挟持部を大径端部よりも大径に広げさせるようにカムの勾配を大きくしたり、フローチング部材の回転面板に対する旋回角度範囲を拡大するなど機構上の改良が必要となる。
【0008】
加えて、大径挟持部を回転面板に近い奥側に形成する構成であるため、実用上では2種類の端部直径のワークにしか対応できない。その上、カム部材における小径挟持部の位置と大径挟持部の位置とセンタ穴の位置からのワーク軸端の被挟持部の位置とが対応していることが必要であり、このため、加工すべき2種のワークを予め特定して前記カム部材を特別に設計する必要がある。
本発明の課題は、これら従来装置の不具合を解消できるワーク支持駆動装置を提供することであり、特に汎用性に富み、より好ましくは3種類以上のワークにも適応できるワーク支持駆動装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段と作用及び発明の効果】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、軸状ワークの一端を支持すると共にこのワークの一端を1つの軸線の周りに回転駆動する軸状ワークの支持駆動装置であって、装置本体と、前記軸線上に支持され軸状ワークの一端に開口されたセンタ穴に嵌合するセンタと、前記軸線と同芯に装置本体に回転自在に支持された回転面板と、この回転面板を回転させる回転駆動機構と、回転面板に同芯で一体回転されるように支持されかつ前記回転面板に対し所定角度範囲内で旋回可能なリング部材と、このリング部材上で半径方向に延出して等角度配置された複数の駆動金保持部材と、これら駆動金保持部材の各々を前記軸線と垂直な面内で揺動可能にリング部材に支持する揺動支持手段と、これら駆動金保持部材の各々に設けられ前記軸線方向において回転面板に対し相対的に近い位置及び遠い位置に設けられる第1及び第2駆動金と、これら第1及び第2駆動金をセンタに支持されるワークの端部に喰いつかせる方向に駆動金保持部材の各々を揺動するように回転面板に対しリング部材を所定角度範囲の一方の端部へ旋回させる付勢手段と、からなり、駆動金保持部材上の第2駆動金の径方向内方端部は第1駆動金の径方向内方端部よりも前記軸線からより離間されていることである。
【0010】
この構成によれば、リング部材を付勢手段の付勢力に抗して回転面板に対し旋回させ駆動金保持部材を喰い付き方向と逆方向に旋回させ、この状態でワークの軸端が挿入される。軸端の直径が相対的に小さな第1ワークは回転面板により近い位置まで軸端が挿入されて第1駆動金により挟持される。これに対し、軸端の直径が相対的に大きな第2ワークは回転面板から遠い位置に軸端が挿入されて第2駆動金により挟持される。回転面板が回転されるとき、リング部材は付勢手段により付勢されて駆動金保持部材を喰い付き方向に揺動する方向に旋回され、駆動金によりワークを確実に挟持させてワークを駆動する。ワーク挿入方向の手前に配置される大きな直径の軸端を挟持する第2駆動金の径方向内方端部は、センタ軸線から第1駆動金のそれに比べて大きく離間している。これにより、奥側の第1駆動金に挟持させる第1ワークの挿入動作が容易となり、挿入過程における手前側の第2駆動金との干渉が起因する装着ミスがなくなり、生産現場における所謂チョコ停が減少され、生産ラインの生産効率を向上できる。
【0011】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1に記載のものにおいて、前記軸線上で進退可能に支持され先端にセンタを備えたセンタ支持部材と、このセンタ支持部材を前記軸線上で移動するセンタ移動機構と、をさらに設け、第1及び第2駆動金がそれぞれ選択的に挟持する第1ワーク及び第2ワークをセンタにより支持するそれぞれの軸方向位置へセンタ移動機構がセンタを選択的に割り出しできるようにしたことである。
この構成によれば、センタはセンタ移動機構により第1駆動金と対応する軸方向位置及び第2駆動金と対応する軸方向位置へ選択的に割り出される。これにより、いずれの駆動金に挟持されるワーク軸端の被挟持部とセンタ穴との軸方向相対位置関係は一定にされるので、従来装置で使用されるワークのように、センタ位置を調整できないために駆動金の位置に対応して被挟持部の位置を変更する等のワークに対する特別な設計が不要となる。このため、この発明による装置は、一般的なワークに対して適用される汎用性の富んだものとなる。
【0012】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2に記載のものにおいて、駆動金保持部材には軸線方向において回転面板から第2駆動金よりも離れた位置に第3駆動金を設け、この第3駆動金の径方向内方端部を第2駆動金の径方向内方端部よりも前記軸線からより離間し、第1ワーク及び第2ワークを支持するそれぞれの軸方向位置に加えて、第3駆動金により挟持される第3ワークをセンタにより支持する軸方向位置へもセンタ移動機構がセンタを選択的に割り出し可能としたことである。
この構成によれば、軸端が第2ワークよりも大きな第3ワークは駆動金内方へのワークの挿入側の手前に設けた第3駆動金により挟持される。これにより、軸端が第2ワークのそれよりも大きな第3ワークを第2及び第1ワークに代えて支持及び駆動させることができる共に、第3ワークの駆動金内方へ挿入は容易である。しかも、第3駆動金は、その径方向内方端部が第2駆動金のそれよりもセンタ軸線からより離間しているので、この第3駆動金よりも奥側の第2或いは第1駆動金の内方への第2或いは第1ワークの挿入動作を邪魔しない。
【0013】
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1〜3のいずれかに記載のものにおいて、駆動金のワークに対する喰い付きを解除するため付勢手段の付勢力に抗してリング部材を所定角度範囲内で回転面板に対し相対的に旋回させるリング部材旋回機構をさらに設けたことである。
この構成によれば、リング部材旋回機構がリング部材を付勢手段の付勢方向と逆方向に旋回するとき、駆動金保持部材は駆動金をワークへ喰い付き位置から離す方向に旋回され、これによりワークは駆動金により挟持から釈放されて取り外し可能となる。リング部材旋回機構を設けたので、適宜ワーク搬入・搬出装置を併用することにより、ワークの自動着脱が実現される。
【0014】
【実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る軸状ワーク支持駆動装置について図面を参照して説明する。図1及び図2において、符号10は、旋盤或いは研削盤のワークテーブル上に搭載される主軸台或いは心押台として使用される軸上ワーク支持駆動装置を示し、この装置10は、本図例においては、図1の右方に図示した心押軸11を備える図略の心押台と協働してワークWの両端をセンタ支持する主軸台として構成されている。
【0015】
軸上ワーク支持駆動装置10は、装置本体15の内部から前部中央に向けて中空円筒状の支持部16を水平方向に突設し、この支持部16の中央内孔17にセンタ支持部材としてのセンタ軸18をキーとキー溝との係合により回転を規制して固定軸線(センタ軸線)CL上で軸方向進退可能に嵌挿している。センタ軸18の前端にはセンタ19を嵌着し、後端にはエンコーダ付サーボモータ20により回転される送り螺子21が螺合し、サーボモータ20の回転によりセンタ19を所望の軸方向位置へ割り出し可能としている。サーボモータ20、送り螺子21及びセンタ軸18は、センタ移動機構22を構成している。
【0016】
また、センタ軸18の支持部16前端から突出する先端部外周にはコーン板24が嵌合され、このコーン板24の後面は直径方向に対向する2箇所で支持部16を貫通する一対の作動ロッド25、25の前端螺子部が螺合している。作動ロッド25、25の支持部16から突出する後端部は連結板26により連結され、この連結板26は流体シリンダ27のピストンロッドに結合されている。これにより、流体シリンダ27が動作されるとき、コーン板24は軸線CL上で軸方向に進退される。コーン板24、作動ロッド25、25、連結板26及び流体シリンダ27は、後述するリング部材旋回機構28の一部を構成している。
【0017】
支持部16の外周には、一対のベアリング30を介して回転面板31の円筒スリーブ部32が軸方向移動を規制されて軸線CLと同芯上で回転自在に支持されている。円筒スリーブ部32の後端面には、歯車33が固着され、この歯車33はブレーキ装置を内蔵した駆動モータ34の出力軸上の駆動ピニオン35と噛合されている。これら駆動モータ33、駆動ピニオン35及び歯車33は、回転面板31を回転させる回転駆動機構36を構成している。
【0018】
回転面板31の前面には、回転面板31の一部を構成する環状スペーサ40が固着され、このスペーサ40には後述する第1の円R1よりも大きな第2の円R2上に円周方向に等角度間隔の位置から3本の駆動ピン41が軸線CLと平行に水平方向に突設されている。各駆動ピン41には、図3に示すレバー42が軸線CLを横断する面内で揺動自在に支持されている。レバー42は、V字形状をなし、入力端部には駆動ピン41の半径方向に延びる軸42aの周りに回転支持された球面コロ42bを有し、この球面コロ42bを前述したコーン板24のテーパ面24aに係合させている。レバー42の出力端部にはU字溝42cが形成され、このU字溝42cにピン45を遊嵌している。ピン45は、リング部材46の内周面縁部に固着されている。
【0019】
リング部材46は、レバー42の前部側の平坦面に面接触した状態でその外周部の等角度位置の3箇所に形成した円弧長穴46aにそれぞれ前記3本の駆動ピン41を挿通させている。これにより、リング部材46は回転面板31と同芯にこの回転面板31に対し円弧長穴46aが規定する所定の角度範囲内で相対的に旋回可能であり、また、回転面板31が駆動モータ34により回転されるとき、回転面板31と共に一体的に回転される。すなわち、3本の駆動ピン41は、これらが挿通する円弧長穴46aと共に、リング部材46を旋回支持する旋回支持手段として機能する。なお、円弧長穴46aの溝幅、つまり径方向の幅を駆動ピン41の直径よりも若干大きくして、リング部材46が回転面板31の径方向にフローチング可能としてもよい。図1において、符号59は、本体15の前部端面に回転面板31と同心に固定されたカバーを示す。
【0020】
図2に示すように、付勢手段としての引張りスプリング47は、環状スペーサ40に突設されたピン48とリング部材46の背面に突設されたピン49との間に懸架され、図2において、リング部材46を回転面板31に対し時計方向周りに付勢している。また、リング部材46の前部端面には前記3本の駆動ピン41と同一位相位置でかつ前記第1の円R1上に3本のピボット軸51を軸線CLと平行にして水平に突設している。リング部材46の半径方向に延出する3本の駆動金保持部材52は、各々の径方向中間部が対応するピボット軸51に嵌挿され、リング部材46の前部端面上でピボット軸51の周りに揺動可能に支持されている。駆動金保持部材52の各々の外方端部にはU字状溝52aが形成され、このU字状溝52aに駆動ピン41の前端軸部がリング部材46の円周方向には密嵌合するが径方向には遊びを持って遊嵌されている。
【0021】
ピボット軸51は、駆動ピン41と共に、駆動金保持部材52を揺動可能に支持する揺動支持手段を構成する。すなわち、レバー42により、引張りスプリング47のバネ力に抗してリング部材46が図2において反時計方向に旋回されるとき、各駆動金保持部材52は、駆動ピン41を支点として2点鎖線位置へ旋回され、ピボット軸51及び駆動ピン41はこのような駆動金保持部材52の揺動動作を支持するように構成されている。これにより、駆動ピン41は、リング部材46の旋回支持手段としての機能と、駆動金保持部材52の揺動支持手段としの機能とを兼務し、装置の構造を簡潔にして動作上の信頼性を向上するのに役立っている。
【0022】
図4及び図5に拡大して示すように、駆動金保持部材52の各々には、軸線CLの軸方向において離間した複数(図例では、3つ)の駆動金固着面が形成されており、これら固着面に板状の駆動金55、56、57がボルト58により固着されている。第1駆動金55は、ワークWの挿入方向の最も奥まって回転面板31に近い軸方位置に固着され、その径方向内方端部は軸線CLに最も接近して位置し、直径D1或いはその近似径を軸端に持つ第1ワークW1を挟持するように構成されている。第2駆動金56は、ワークWの挿入方向において第1駆動金55よりも回転面板31から遠い軸方位置に固着され、その径方向内方端部は軸線CLから第1駆動金55よりも離間されて位置し、直径D2或いはその近似径を軸端に持つ第2ワークW2を挟持するように構成されている。第3駆動金57は、ワークWの挿入方向の最も手前側で回転面板31から最も遠い軸方位置に固着され、その径方向内方端部は軸線CLから第2駆動金56よりもさらに離間して最も遠く離れて位置し、直径D3或いはその近似径を軸端に持つ第3ワークW3を挟持するように構成されている。
【0023】
図例では、3つの駆動金55〜57を配置しているが、第3駆動金57のワーク挿入方向の手前側に第4或いは第5の駆動金を固着して設ければ、実施形態の装置が支持駆動できるワークの種類が増え、装置の汎用性が一層高められる。このように、複数の駆動金55〜57は、それらの内方へワークWを挿入する挿入方向の手前側に向かうにつれて、その径方向内方端部を軸線CLから離間させるように配置されている。
【0024】
さらに、図5から明らかなように、駆動金55〜57は、それらの径方向内方端部は単純円弧に形成されているが、それらの幅方向の中心が軸線CLとピボット軸51及び駆動ピン41の中心を結ぶ線に対し微小距離Δeだけオフセットされている。これにより、回転面板31が駆動モータ34により駆動されて図2において矢印ARWで示す反時計方向に回転されるとき、駆動ピン41も同方向に回転し、駆動金保持部材52の径方向外方端部を駆動し、駆動金保持部材52をピボット軸51を中心として反時計方向に揺動させる。これにより、駆動金55〜57の単純円弧で形成される径方向内方端部はワークWの外周面に喰い付き、ワークWの軸端部を挟持してワークWを回転面板31と一体的に反時計方向に回転駆動する。つまり、駆動ピン41は、駆動金保持部材52を介してワークWを駆動する機能をも兼務している。
【0025】
次に、上記のように構成される実施例装置の動作を説明する。ワークWの挿入に先だって、シリンダ27が前進してコーン板24を前進させ、コーン板24のテーパ面24aに沿ってレバー42の球面コロ42bを図3の実線位置から鎖線位置へ旋回する。この場合、回転面板31は、ブレーキ付駆動モータ34のブレーキ作用により回転不能に拘束されている。このため、レバー42の出力端部に形成されるU字溝42cは、それに遊嵌したピン45旋回させ、リング部材46を図2において矢印ARW方向の反時計周りに旋回する。これにより、駆動金保持部材52の各々は、回転面板31と共に回転不能に拘束されている対応する駆動ピン41を支点として、図2の実線の挟持位置から鎖線の釈放位置へ揺動され、駆動金55〜57の径方向内方を広げて、ワークWを容易に挿入できるようにする。
【0026】
この動作と並行して、サーボモータ20が駆動され、センタ軸18を軸方向に移動し、センタ19を次に支持すべきワークWに対応する位置に位置決めする。この位置決め制御は、図略のCNC装置が次に加工すべきワークWを判別し、この判別結果に応じてサーボモータ20を制御することにより実現される。これにより、センタ19は、図4に示すように、駆動金55〜57にそれぞれ対応する支持位置C1、C2、C3の何れか1つの位置に位置決めされる。
【0027】
この状態において、適宜搬入・搬出装置により把持されたワークWが駆動金55〜57の内方へ挿入される。この場合、ワークWが直径D1或いはその近似径の第1ワークW1であるとき、支持位置C1に位置決めされたセンタ18に軸端のセンタ穴を挿入するようにワークW1が挿入され、その軸端の外周面が第1駆動金55の内方と対向される。また、ワークWが直径D2或いはその近似径の第2ワークであるとき、支持位置C2に位置決めされたセンタ18に軸端のセンタ穴を挿入するようにワークW2が挿入され、その軸端の外周面が第2駆動金56の内方と対向される。同様に、ワークWが直径D3或いはその近似径の第3ワークであるとき、支持位置C3に位置決めされたセンタ18に軸端のセンタ穴を挿入するようにワークW3が挿入され、その軸端の外周面が第3駆動金57の内方と対向される。この場合、深く挿入されるワークW1或いはW2は、挿入方向の手前側にある駆動金56或いは57が径方向外方に離間しているので、容易に挿入され、これら駆動金と干渉して所謂チョコ停を生じさせることがない。
【0028】
ワークWが挿入されると、図略の心押台の心押軸11が前進し、そのセンタ12をワークの他方の軸端のセンタ穴に係合させ、これによりワークWが両センタ支持される。続いて、シリンダ27が後退動作され、コーン板24を後退動作させ、引張りスプリング47によりリング部材46が図2において時計方向に引き戻される。このため、鎖線位置に旋回されていた駆動金保持部材52は、実線位置に戻され、それらの径方向内方端部をワークWの軸端に係合する。このようにして、ワークWが円周方向等角度配置の3つの駆動金55、56又は57により挟持される。
【0029】
続いて、駆動モータ34が回転駆動され、回転面板31を図2において矢印ARW方向に回転する。回転面板31と一体回転する駆動ピン41は駆動軸として作用し、各駆動金保持部材52をピボット軸51を支点として揺動する方向に駆動し、駆動金55、56又は57をワークWの軸端外周面に喰い付かせる。この喰い付き状態においては、駆動金保持部材52が駆動ピン41、つまり回転面板31と一体的にロックされ、回転面板31、リング部46、駆動金保持部材52及びワークWが相対移動不能となり、この結果回転面板31の回転がワークWに伝達され、ワークWは回転面板31と一体的に図2において矢印ARW方向に回転駆動される。この状態で、図略の工具例えば研削砥石またはバイトによりワークWの外周が研削或いは旋削加工される。なお、円弧長穴46aの溝幅、つまりリング部材46の径方向の幅が駆動ピン41の直径よりも若干大きくして形成される場合には、3つの駆動金のワーク表面に対する当たり或いは喰い付きの程度に差が生じるようなとき、リング部材46は回転面板31の径方向にフローチングして、当たり或いは喰い付きの程度が3つの駆動金について均一になるように動作する。
【0030】
ワークの加工が完了すると、駆動モータ34の回転が停止され、内蔵したブレーキ機構が働いて回転面板31を所定の回転角度位置に停止し、回転不能に拘束する。この状態において、シリンダ27が前進動作し、前述したように駆動金保持部材52を図2の鎖線位置へ揺動し、加工済みのワークWを駆動金55、56又は57による挟持状態から釈放する。図略の搬入・搬出装置は、加工済みワークWの軸方向中間部を把持して心押台の心押軸11の後退動作に待機し、この後退動作の完了と同時にワークWを軸方向にシフトして抜き出し、機外へ搬出する。そして、次に加工すべきワークがなければ、シリンダ27が後退して動作が終了する。
【0031】
上述したリング部材旋回機構28は、シリンダ27、作動ロッド25、コーン板24、レバー42及びピン45により構成され、装置の内部に組み込まれているが、別の実施形態におけるリング部材旋回機構65は、これら要素を除去して、リング部材46を装置の外部から旋回するように構成できる。この別の実施形態におけるリング部材旋回機構65は、図2において鎖線で示すように、リング部材46の円弧長穴46aを形成する3つの円弧部の外周にラチェット溝60を形成し、バネ61によりラチェット溝60に噛合する方向に付勢されたラチェット62を通常はラチェットガイド63上に待機させてラチェット溝60との噛み合いから解除しておく。リング部材46を旋回させるとき、シリンダ64を動作し、ラチェット62をラチェットガイド63から滑り落としてラチェット溝60に噛合させ、シリンダ64の動作を継続してリング部材46を旋回させる。
【0032】
この別の実施形態のリング部材旋回機構65を採用する場合、シリンダ27、ロッド25、コーン板24、レバー42及びピン45を不要にでき、駆動ピン41は短くされて回転面板31上から直接突設される。これにより、リング部材46を回転面板31の前部端面に摺接させるか或いは接近して配置でき、駆動金55、56又は57によるワークの挟持剛性が高められる。また、支持部16の前端面からのセンタ19の突出距離を小さくできるので、センタ19のワークW支持剛性も強化され、加工精度が向上される利点が奏せられる。
【0033】
上記した実施形態においては、等角度間隔で配置した3つの駆動金保持部材52を使用しているが、駆動金保持部材52は2つでもよいし、4つ或いは5つとしてもよい。また、各駆動金保持部材52の径方向内方部に固着する駆動金は3段構成としたが、2段でもよいし、4段或いはそれ以上の段構成としてもよい。さらに、駆動金55〜57の径方向内方端部は単純円弧面として形成したが、より喰い付き勝手を助長する非対称のカム面として形成してもよい。駆動金55〜57の径方向外方端部で駆動ピン41を遊嵌する溝は、U字状溝52aに代えて上端が閉じた縦長溝としてもよい。駆動金55〜57は、駆動金保持部材52とは別部材としたが、これら駆動金55〜57を駆動金保持部材52に一体形成してもよい。
【0034】
上記した実施形態においては、回転面板31に環状スペーサ40を介して駆動ピン41を突設しているが、環状スペーサ40を除去し、駆動ピン41を直接回転面板31から突設させてもよい。勿論、環状スペーサ40は、回転面板31に一体形成してもよい。
また、実施形態の装置10が支持駆動する軸状ワークWは、軸線CLの周りに旋回させた状態で加工されるものであればその種類は限定されず、通常の各種の円筒ワークは勿論のこと、軸上に偏芯部を有する例えばカムシャフトやクランクシャフト等の各種のワークを包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる軸状ワーク支持駆動装置の要部縦断面図。
【図2】図1におけるA−A矢視断面図。
【図3】レバーの拡大正面図。
【図4】駆動金保持部材及びこれに固着された駆動金の拡大縦断面図。
【図5】駆動金保持部材及びこれに固着された駆動金の拡大正面図。
【符号の説明】
W、W1,W2,W3・・・ワーク、CL・・・軸線(センタ軸線)、15・・・装置本体、16・・・支持部、18・・・センタ軸(センタ支持部材)、19・・・センタ、20・・・サーボモータ、22・・・センタ移動機構、24・・・コーン板、25・・・作動ロッド、27・・・シリンダ、28、65・・・リング部材旋回機構、31・・・回転面板、34・・・ブレーキ付駆動モータ、36・・・回転駆動機構、41・・・駆動ピン、42・・・レバー、46・・・リング部材、46a・・・円弧長穴、47・・・引張りスプリング(付勢手段)、51・・・ピボット軸(揺動支持手段)、52・・・駆動金保持部材、55〜57・・・第1〜第3駆動金。

Claims (4)

  1. 軸状ワークの一端を支持すると共にこのワークの一端を1つの軸線の周りに回転駆動する軸状ワークの支持駆動装置であって、装置本体と、前記軸線上に支持され軸状ワークの一端に開口されたセンタ穴に嵌合するセンタと、前記軸線と同芯に前記装置本体に回転自在に支持された回転面板と、この回転面板を回転させる回転駆動機構と、前記回転面板に同芯で一体回転されるように支持されかつ前記回転面板に対し所定角度範囲内で旋回可能なリング部材と、このリング部材上で半径方向に延出し等角度間隔で配置された複数の駆動金保持部材と、これら駆動金保持部材の各々を前記軸線と垂直な面内で揺動可能に前記リング部材に支持する揺動支持手段と、これら駆動金保持部材の各々に設けられ前記軸線方向において前記回転面板に対し相対的に近い位置及び遠い位置に設けられる第1及び第2駆動金と、これら第1及び前記第2駆動金を前記センタに支持される前記ワークの端部に喰いつかせる方向に前記駆動金保持部材の各々を揺動するように前記回転面板に対し前記リング部材を前記所定角度範囲の一方の端部へ旋回させる付勢手段と、からなり、前記駆動金保持部材上の前記第2駆動金の径方向内方端部は第1駆動金の径方向内方端部よりも前記軸線からより離間されていることを特徴とする軸状ワーク支持駆動装置。
  2. 請求項1に記載の軸状ワーク支持駆動装置において、前記軸線上でこの軸線方向に進退可能に支持され先端に前記センタを備えたセンタ支持部材と、このセンタ支持部材を前記軸線上で移動するセンタ移動機構と、をさらに設け、このセンタ移動機構は前記第1及び第2駆動金がそれぞれ選択的に挟持する第1ワーク及び第2ワークを前記センタにより支持するそれぞれの軸方向位置へ選択的に割り出し可能であることを特徴とする軸状ワーク支持駆動装置。
  3. 請求項2に記載の軸状ワーク支持駆動装置において、前記駆動金保持部材には前記軸線方向において前記回転面板から前記第2駆動金よりも離れた位置に第3駆動金が設けられ、この第3駆動金の径方向内方端部は前記第2駆動金の径方向内方端部よりも前記軸線からより離間されており、前記センタ移動機構は前記第1ワーク及び第2ワークを支持するそれぞれの軸方向位置に加えて、前記第3駆動金により挟持される第3ワークを前記センタにより支持する軸方向位置へも選択的に割り出し可能であることを特徴とする軸状ワーク支持駆動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の軸状ワーク支持駆動装置において、前記駆動金の前記ワークに対する喰い付きを解除するため前記付勢手段の付勢力に抗して前記リング部材を前記所定角度範囲内で前記回転面板に対し相対的に旋回させるリング部材旋回機構をさらに設けたことを特徴とする軸状ワーク支持駆動装置。
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