JP2005000771A - 土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置 - Google Patents

土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、安価な構造でありながら、油、重金属等の複合汚染について効率良く土壌洗浄を行うことができる土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置を提供する。
【解決手段】汚染土砂を洗浄するエジェクター8と、洗浄された土砂を受け入れる土砂分離槽3,4と、この土砂分離槽3,4の貯留水を受け入れるスカム分離槽19とを用いて土壌の洗浄を行う方法であって、土砂分離槽3,4に土砂を移送する前にエジェクター8により汚染土砂を洗浄する処理と、洗浄された土砂を土砂分離槽3,4にて沈殿させる処理と、土砂分離槽3,4の上部水面付近の水をスカム分離槽19に送出する処理と、スカム分離槽19の濃縮スカムを回収する処理と、スカム分離槽19の分離水を洗浄水として再利用する処理と、土砂分離槽3,4に沈殿した土砂を排出する処理とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エジェクターによる土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置に関し、特に、深層、浅層、高濃度汚染、低濃度汚染、複合汚染、或いは汚染土壌の粒径を問わず、低コストかつ効率的に汚染土壌を浄化することが可能な土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、地球規模で環境問題が議論されており、環境汚染の一つである土壌汚染についても関心が高まっている。土壌や地下水を汚染する物質としては、例えば、揮発性有機化合物(例えば、トリクロロエチレン、ベンゼン、テトラクロロエチレン等)、石油系の炭化水素、六価クロム、油分(ベンゼン)等が知られている。
【0003】
汚染された土壌を浄化する手段として、例えば、ウェルポイント或いはディープウェルを地盤内の汚染土壌部分に打設し、地下水を揚水して地下水位を低減させる一方で、揚水した地下水を地上の浄化設備により浄化した後で、別の場所から注水を行う浄化工法が提案されている。この工法は、汚染土壌内に広く水流を形成して、浸透循環を促進し、土壌中に含まれる汚染物質を除去するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高度に汚染された土壌は、土粒子間隙に汚染物質が存在しており、土粒子間隙に水や空気が浸入し得ない透水性の悪い状況にある。このため、揚水,注水作業を実施したとしても、地層の層境等において水が行き渡らず、土壌中に含まれる汚染物質を十分に除去することができないという問題があった。特に、シルト質の土壌のように、透水係数が低い土壌にあっては、上記工法では満足な結果を得ることは困難であった。
【0005】
或いは、タールや重金属による汚染土壌等を、効果的に浄化する方法として、汚染土壌を非汚染土壌に入れ替える土壌置換工法が知られている。この土地置換工法では、確実に汚染土壌の浄化を行うことが可能であるが、大量の土壌を運搬する際に多量の運搬エネルギー等を消費し、CO発生を結局は助長するという問題があった。また、埋め戻し用の土壌を購入するのに多大なコストがかかるという問題があった。さらに、その汚染土壌の最終処理も社会的な大問題となっている。
【0006】
さらにまた、汚染土壌を掘削して取り出し、プラントに設置した回転ドラムに投入して、洗浄処理を施し、再度地盤に埋め戻す土壌洗浄法が知られている。しかし、この工法によれば、装置システムが複雑及び高価であり、また、大量の土砂を処理するためにプラント設備が大規模となり、設置のための広いスペースが必要となり、設置場所が制限されてしまうという問題があった。また、洗浄された土壌の排出や脱水,埋め戻しを行うために種々の装置が必要とされ、手間とコストがかかるという問題があった。
【0007】
また、上記工法において、土壌洗浄を行った洗浄水については、粒径が一定の範囲にある凝集剤を用いて浄化処理される。つまり、洗浄水に微粒状カーボン等からなる凝集剤を混入して撹拌し、その後、酸性化剤や高分子凝集剤を添加し、凝集剤に洗浄水中の不純物を吸着させ、シックナー等で連続的に沈降固液分離するものである。洗浄水の浄化処理では、不純物が吸着された凝集剤がスラッジとして発生するため、このスラッジの処理も行わなければならないという不都合があった。
【0008】
本発明の目的は、安価な構造でありながら、油、重金属等の複合汚染について効率良く土壌洗浄を行うことができる土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、省スペースであり、汚染土壌の浄化処理を現地で行うことができる土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、極力、汚染土壌,洗浄水を場外に出すことを少なくし、土壌運搬等に要されるエネルギー消費を低減し、さらに洗浄水を場内で再利用することにより水の使用量を必要最小限にして、省エネルギー化を実現した土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置を提供することにある。
さらにまた、本発明の目的は、大きな面積を有する水槽を使用しなくても、水槽内に流入する汚濁水に含まれる土粒子等の沈降を促進することができる吸水送気兼用フィルター管を備えた土壌洗浄装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の請求項1に係る土壌洗浄方法によれば、汚染土砂を洗浄するエジェクターと、洗浄された土砂を受け入れる土砂分離槽と、該土砂分離槽の貯留水を受け入れるスカム分離槽と、を用いて土壌の洗浄を行う方法であって、前記土砂分離槽に土砂を移送する前に前記エジェクターにより汚染土砂を洗浄する処理と、該洗浄された土砂を土砂分離槽にて沈殿させる処理と、前記土砂分離槽の上部水面付近の水をスカム分離槽に送出する処理と、前記スカム分離槽の濃縮スカムを回収する処理と、前記スカム分離槽の分離水を洗浄水として再利用する処理と、前記土砂分離槽に沈殿した土砂を排出する処理と、を備えたことにより解決される。
【0010】
土砂分離槽の上部水面付近には、土砂より分離した汚染微細粒子等からなるスカムが浮上分離し、水面付近に薄い層を形成するが、本発明の土壌洗浄方法によれば、分離槽の上部水面付近の水をスカム分離槽に送出するように構成されているので、土砂分離槽で浮上分離したスカムについて、大がかりで複雑な装置を用いることなく、次工程への流出を防止し、適切に処理することが可能となる。
【0011】
スカム分離槽に流入した貯留水は、スカム分離槽において、スカムと分離水と沈降物に分離される。上部には汚染濃度の高い濃縮スカムが浮上し、中間部は汚染濃度の低い水の層が形成され、底部には比重の重い土砂や、一部の汚染物質が沈降する。
【0012】
上記濃縮スカムは回収され、分離水は洗浄水として再利用される。このように、洗浄に使用した水を、スカム分離槽で分離水としてから各工程に循環供給して再利用するようにしているので、洗浄水が場外に出ることがなく、また、水の使用量を必要最小限にし、コストの増加を防ぐことが可能となる。
【0013】
前記スカム分離槽では、流入された水が流速毎分略60cm乃至100cmで移動し、スカムの分離が効率的に行われるように構成されている。なお、分離水の汚染濃度が高い場合は、前記スカム分離槽の分離水を濾過手段で濾過する処理と、該濾過手段で濾過された濾過水を洗浄水として再利用する処理と、を行うようにすると好適である。
【0014】
また、本発明の土壌洗浄方法によれば、汚染土砂をエジェクターで洗浄することにより、特に従来では汚染物質の分離が困難であった粘度,シルト等の粒径の微細な土砂についても効率的且つ確実に浄化することが可能であり、汚染された微細粒子の発生量を極めて少なくすることが可能となる。そして、土砂の洗浄が確実に行われるため、水はけについても極めて良好になり、排土後の脱水も短時間で行うことが可能となる。
【0015】
また、エジェクターにより土粒子等のSS成分が流送過程で単粒子化されるので、排土の脱水工程を大幅に短縮することができ、土砂の埋め戻しを効率的に行うことが可能となる。また、エジェクターによる流送過程で土砂の洗浄を行うので、従来の回転ドラム内にて土壌洗浄する構成等に比して、広いスペースを要することなく土壌洗浄を行うことが可能となる。本発明の土壌洗浄方法によれば、土壌洗浄において広い面積を確保する必要がないため、汚染土壌の発生した土地や工場敷地内で土壌洗浄を行うことが可能であり、土壌等の運搬に伴う環境汚染や、エネルギーの多消費が発生することなく好適である。
【0016】
なお、前記洗浄された土砂を土砂分離槽にて沈殿させる処理の前に、前記土砂分離槽内で前記土砂を希釈・撹拌する処理を行うと、土砂の洗浄効果が高められ、スカムの分離をより効果的に行うことが可能となる。
【0017】
そして、さらに前記土砂分離槽で沈殿された土砂をエジェクターにより再洗浄して次の土砂分離槽に移送する処理と、前記次の土砂分離槽の上部水面付近の水をスカム分離槽に送出する処理と、前記次のスカム分離槽の分離水を洗浄水として再利用する処理と、前記次の土砂分離槽に沈殿した土砂を排出する処理と、を行う。
【0018】
本発明の請求項6に係る土壌洗浄方法は、汚染土砂を洗浄するエジェクターと、洗浄された土砂を粒径別に分級する複数の土砂分離槽と、該土砂分離槽の貯留水を濾過する濾過手段と、該濾過手段からの濾過水を受け入れる給水槽と、を少なくとも用いて土壌の洗浄を行う方法であって、前記土砂分離槽に土砂を移送する前に前記エジェクターにより汚染土砂を洗浄する処理と、該洗浄された土砂を土砂分離槽にて沈殿させ粒径別に分級する処理と、前記土砂分離槽の貯留水をフィルターを備えた管で吸水する処理と、前記管より微細気泡を発生させて前記フィルターの目詰まりを解消するとともに、前記貯留水に含まれる汚染物質を分離させる処理と、前記貯留水を前記濾過手段にて濾過する処理と、該濾過手段からの濾過水を給水槽で受け入れて洗浄水として再利用する処理と、前記土砂分離槽に沈殿した土砂を排出する処理と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
上記上記土壌洗浄方法では、フィルター管で、土砂分離槽の貯留水を吸水する構成とされているので、土砂分離槽が大きな表面積を有していなくても、土砂分離槽への流入量を確保し、槽内での土砂の沈降を促進することが可能となる。また、フィルター管から送気することにより、フィルターの目詰まりを解消するとともに、土砂分離槽に微細気泡を発生させて、土砂分離槽内の汚染物質を分離することが可能となる。
【0020】
なお、上記請求項6に記載の土壌洗浄方法において、前記土砂分離槽に土砂を移送する前に前記エジェクターにより汚染土砂を洗浄する処理では、採取された汚染土砂をエジェクターにより洗浄する処理がなされ、前記洗浄された土砂を土砂分離槽にて沈殿させ粒径別に分級する処理では、洗浄された土砂を第1の土砂分離槽へ移送して粗粒土を分級する処理と、洗浄された土砂を第2の土砂分離槽へ移送して細粒土を分級する処理と、洗浄された土砂を第3の土砂分離槽へ移送して微細粒土を分級する処理と、がなされ、前記土砂分離槽の貯留水をフィルターを備えた管で吸水する処理では、前記第1の土砂分離槽の貯留水を吸水送気兼用フィルター管で吸水する処理と、前記第2の土砂分離槽の貯留水を吸水送気兼用フィルター管で吸水する処理と、前記第3の土砂分離槽の貯留水を吸水送気兼用フィルター管で吸水する処理と、がなされ、前記貯留水を前記濾過手段にて濾過する処理では、前記第1の土砂分離槽,第2の土砂分離槽,第3の土砂分離槽の貯留水を前記濾過手段に移送して濾過する処理がなされると好適である。
【0021】
なお、汚染濃度が高い場合は、前記洗浄された土砂を土砂分離槽に移送する処理の前に、前記汚染土砂を再洗浄槽に移送し、前記汚染土砂から汚染物質を分離させる処理を行うと良い。このとき、前記再洗浄槽の上部水面付近の水をスカム分離槽に送出する処理を行っても良い。
【0022】
また、再洗浄槽または土砂分離槽にエジェクターを介して土砂を移送することにより、汚染土砂から汚染物質を分離或いは分離されやすい状態とすることができる。そして、エジェクター内での吸引空気により微細気泡が発生され、その気泡により土砂に付着した汚染物質が浮上される。
【0023】
さらに、前記再洗浄槽での分離処理がなされた後で、前記再洗浄槽の貯留水を濾過手段に移送して濾過する処理を行うようにしても良い。さらに、前記再洗浄槽での分離処理がなされた後で、前記再洗浄槽に圧縮空気にて微細気泡を発生させて汚染物質を浮上させる処理を行うことにより、再洗浄槽内の微細土粒子に付着した汚染物質を確実に分離させることができ好適である。
【0024】
また、前記排出された土砂を脱水して埋め戻す処理において、前記土砂分離槽から排出された土砂が粒径別に処理されるようにすると、排土後に行うシャワーリングや脱水処理を効率的に行うことができ好適である。
【0025】
本発明の土壌洗浄装置は、前記汚染土砂を洗浄するエジェクターと、洗浄された土砂を受け入れる土砂分離槽と、該土砂分離槽の貯留水を受け入れるスカム分離槽と、を備え、前記エジェクターは前記土砂分離槽の少なくとも前段に配設され、前記スカム分離槽は前記土砂分離槽の後段に配設されたことを特徴とする。
【0026】
また、本発明の土壌洗浄装置は、スラリー化された汚染土砂が収納されたスラリー槽と、汚染土砂を粒径別に沈殿させる複数の土砂分離槽と、前記スラリー槽と土砂分離槽との間に介在するエジェクターと、前記複数の土砂分離槽を連結する通水管と、前記複数の土砂分離槽に配設される吸水送気兼用フィルター管と、前記複数の土砂分離槽の貯留水を濾過する濾過手段と、該濾過手段で濾過された水を洗浄水として循環させる給水槽と、を備え、前記吸水送気兼用フィルター管により、前記土砂分離槽内の貯留水が直接吸水されて前記濾過手段へ移送され、前記吸水送気兼用フィルター管より気泡が発生されてフィルターの目詰まりが解消されるとともに前記土砂分離槽内の汚染物質が分離されることを特徴とする。
【0027】
上記土壌洗浄装置において、前記土砂分離槽の上部側に、前記貯留水を前記スカム分離槽へ移送するための流出口が設けられており、土砂分離槽に浮上したスカムを土砂分離槽から流出できるように構成されている。
【0028】
さらに、請求項14の土壌洗浄装置において、前記土砂分離槽に、前記土砂分離槽の貯留水をフィルターを備えた管で吸水するとともに、前記管より微細気泡を発生させて前記フィルターの目詰まりを解消し、前記貯留水に含まれる汚染物質を分離させる吸水送気兼用フィルター管が配設された構成とすることにより、大きな面積を有する水槽を使用しなくても、水槽内に流入する汚濁水に含まれる土粒子等の沈降を促進することが可能となる。
【0029】
なお、前記スカム分離槽で分離された分離水を濾過する濾過手段と、該濾過手段で濾過された水を洗浄水として循環させる給水槽を備えた構成とし、水の再利用を図るようにしても良い。
【0030】
また、前記土砂分離槽について、下部側が上部側よりも狭く形成されるとともに、下部側に土砂排出用の開口と、該開口を開閉可能な蓋部材またはバルブが設けられた構成とすることにより、土砂分離槽に沈降した土砂が、蓋部材を開放するだけで徐々に排出され、土砂の排出をスムーズに行うことが可能となる。また、土砂を排出するために土砂分離槽の位置を変えたり、傾けたりする必要がないため、広いスペースを必要とすることなく、土砂の排出を行うことが可能となる。
【0031】
前記土壌洗浄装置に配設される前記吸水送気兼用フィルター管は、ポンプ及びコンプレッサーに接続された切替装置と、該切替装置に接続された管部と、該管部に接続された取水送気部と、該取水送気部に取着されたフィルターと、を備え、前記取水送気兼用フィルター管を配設することにより所定の取水量を確保し、前記ポンプの駆動により前記水槽内の水が前記フィルターを介して吸水されるとともに、前記コンプレッサーの駆動により前記取水送気部から前記フィルターを介して微細気泡が発生されることを特徴とする。
【0032】
上記構成からなる取水送気兼用フィルター管を使用することにより、大きな面積を有する水槽を使用しなくても、水槽内に流入する汚濁水に含まれる土粒子等の沈降を促進することが可能となる。すなわち、本発明の取水送気兼用フィルター管で水槽内の水を槽外に流出させることにより、水槽への流入量を確保することができる。そして、水槽に汚濁水が流入されたとき、汚濁水に含まれる土粒子等は、取水送気兼用装置のフィルターにより槽外への流出を禁止され、槽内に沈降する。このようにして、槽内に次々に汚濁水を流入させ、この汚濁水からフィルターにより土粒子を取り分けて沈降させ、効率的に浄化処理を行うことが可能となる。
【0033】
フィルターに土粒子等が詰まり、通水量が確保できなくなったときには、吸水送気兼用フィルター管をコンプレッサーに接続し、取水兼用送気部から微細気泡を発生させる。このようにして、フィルターの細孔に詰まった土粒子等を除去することができる。また、水槽内に微細気泡を発生させることにより、水槽内の汚染物質を気泡に付着させて浮上させ、分離することが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0035】
図1乃至図8は本発明の一実施例を示すものであり、図1は第1実施例における土壌洗浄装置の全体を示す概略図、図2はエジェクターの説明図、図3は各工程での土,水,油の比率を示す一覧表、図4乃至図6は土砂分離槽の説明図、図7はスカム分離槽の説明図、図8は土砂分離槽及びスカム分離槽を示す説明図である。
【0036】
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について説明する。本例では、採取された汚染土壌について、次の方法により浄化するものである。すなわち、本例の土壌処理方法は、採取された汚染土砂をエジェクター8により洗浄し土粒子等SS成分を単粒子化する処理と、洗浄された土砂を第1の土砂分離槽3へ移送して土砂を沈殿させる処理と、第1の土砂分離槽3の貯留水のうち、汚染微細粒子等からなるスカムが浮上分離した上部水面付近の水を、スカム分離槽に送出する処理と、第1の土砂分離槽3に沈降した土砂をエジェクターで洗浄し、洗浄された土砂を第2の土砂分離槽4へ移送して土砂を沈殿させる処理と、第2の土砂分離槽4の貯留水のうち、汚染微細粒子等からなるスカムが浮上分離した上部水面付近の水を、スカム分離槽に送出する処理と、スカム分離槽19で分離した濃縮スカムを回収する処理と、スカム分離槽19で分離した分離水を再度洗浄水として利用する処理と、を行うものである。
【0037】
上記土壌洗浄を行うための土壌洗浄装置Sは、図1に示すように、汚染土壌を吸引し汚染土壌を単粒子化するとともに、染物質を分離するエジェクター8と、エジェクター8から排出された土砂が収納されたスラリー槽1と、エジェクター8で再洗浄した土砂が収納された再洗浄槽2と、洗浄された土砂を沈殿させる第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4と、土砂分離槽3,4の上部水面付近の水を受け入れるスカム分離槽19と、スカム分離槽19から送水された分離水を濾過する砂濾過槽6と、砂濾過槽6で濾過された水を受け入れる給水槽7と、から構成されている。本例では、濾過手段として砂濾過槽6を用いているが、砂濾過槽6に限らず、袋状フィルター,ゼオライト,活性炭,沈砂池等の他の濾過手段を使用しても良い。なお、図中の符号Pはサンドポンプである。
【0038】
スラリー槽1には、敷地内で掘削され、土受槽12aに蓄積された汚染土12が、エジェクター8を介して投入される。
【0039】
エジェクター8は、図1に示すように、土受槽12aとスラリー槽1との間、スラリー槽1と再洗浄槽2との間、第1の土砂分離槽3と第2の土砂分離槽4との間に配設されている。エジェクター8は、図2に示すように、吸引側の管体8aと、排出側の管体8bと、排出側の管体8bに連続して設けられた排出管8cと、吸引側の管体8aと排出側の管体8bの間に設けられた圧力水管8dと、圧力水管に連通した気体導入管8eと、圧力水管内8dに駆動高圧水を供給する圧力水供給源8fとを備えて構成されている。
【0040】
圧力水管8dからは、圧力水供給源8fから圧送される駆動高圧水が、排出側の管体8bへ向けて送出される。駆動高圧水は、例えば5〜250kg/cmの圧力で噴出される。本例では、駆動高圧水として給水槽7からの洗浄水を再利用している。
【0041】
駆動高圧水の初速は30〜60m/secであり、駆動高圧水の境界面には負圧が発生する。したがって、駆動高圧水が圧力水管8dのノズルから噴射されると、噴出した駆動高圧水のエジェクター作用により、気体導入管8eから大気が吸入されて、気体混入状態の圧力水となる。
【0042】
そして、気体混入状態の圧力水が、排出側の管体8bに噴出することにより、吸引側の管体8aの内部が真空に近い状態となり、これにより、スラリー槽1より、スラリー化された汚染土砂12が吸い上げられて、排出側の管体8bへ圧送される。汚染土砂12の吸引及び圧送は、駆動高圧水の噴出が続く限り継続して行われる。
【0043】
エジェクター8により、スラリー化された汚染土砂12が吸引されると、管体内のA点において、吸引された汚染土砂12と駆動高圧水とが衝突する。これにより、気体,固体,液体の三相状態の衝突が持続され、その結果、汚染土砂12に付着していた汚染物質が分離、或いは分離されやすい状態となる。
【0044】
エジェクター8による洗浄では、気体混入状態の圧力水が噴出することにより、土砂、特にシルト,粘土等の微細土粒子が単粒子化し、管内で洗浄水と接しやすくなり、又管内の断面変化により気泡が様々に変化することにより超音波が発生し、且つ空気の曝気作用により、汚染物質と土粒子の分離が瞬時に行われる。このため、従来では、洗浄が困難であった微細土粒子についても好適に洗浄することが可能である。
【0045】
なお、本例のエジェクターは、図2に示すように、排出側の管体8bの管径が、一部で狭くなった箇所8gが形成されている。また、排出側の管体8bと排出管8cとの間に凹部8hが設けられている。
【0046】
上記構成により、排出側の管体8bを通過するスラリー化された土砂流は、管径の狭くなった箇所8gでさらに高圧になり、勢いよく流れながら凹部8hに流れ込み、その後、排出管8cへと流出する。
【0047】
したがって、エジェクター8のB点でも、凹部8hへ向かう土砂流と、排出管8c側へ流下する土砂流とが衝突し、土砂に付着していた汚染物質が、さらに分離、或いは分離されやすい状態となる。
【0048】
スラリー槽1の土砂は、再度エジェクター8により希釈,洗浄,撹拌され、再洗浄槽2へ移送される。このとき、希釈水としてはエジェクター8の駆動水が用いられる。再洗浄槽2には水道水等の洗浄水が満たされている。この再洗浄槽2に、スラリー化した洗浄済みの土砂と、土砂から分離された汚染物質、泡状の気体が排出される。
【0049】
再洗浄槽2では、汚染物質のうち、比重の軽い油分等の汚染物質が、同時に排出される気体によるエアレーションによって撹拌分離されて水面に浮上する。この浮上した汚染物質を含まないように、再洗浄槽2の下部側から、貯留水と土砂を第1の土砂分離槽3へ送出する。
【0050】
本例では、第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4からなる2つの土砂分離槽を用いて、汚染物質の分離を行う。図4は、本例で用いる土砂分離槽の説明図である。土砂分離槽は、上部側は角柱形または円筒形に形成され、下部側が四角錐の形状に形成されている。下端部には、筒形の土砂排出口31と、この土砂排出口31を開閉可能なバルブ32が設けられている。
【0051】
土砂分離槽を上記のような形状とすることにより、土砂を排出する際に、堆積した土砂を自然に下方へ移動させ、一箇所から排出させることが可能となる。また、下方から排出するので、土砂分離槽の水位を維持しながら土砂のみを排出することが可能である。本例の土砂分離槽によれば、バルブ32を開閉するだけで、土砂排出口31より土砂の排出を連続定量的に行うことが可能となる。
【0052】
なお、土砂分離槽の形状については、図4に示す形状に限らず、図5に示す形状としても良い。図5の土砂分離槽は、図4の土砂分離槽を縦半分に割ったような形状とされている。このような形状でも、堆積した土砂を自然に下方へ移動させ、一箇所から排出させることが可能である。なお、図5の符号36は、通水管9を取り付けるための穴である。通水管9が設けられた場合、土砂分離槽3の貯留水は、通水管9を流通して土砂分離槽4に移送され、土砂分離槽4の貯留水は通水管9を流通して砂濾過槽6に移送され濾過される。
【0053】
図5の土砂分離槽の下部側には、土砂を排出するための土砂排出口31と、この土砂排出口31を被覆する蓋体33が設けられている。蓋体33は、第1の油圧シリンダ34により上下方向に移動可能とされている。蓋体33が上方向に移動したときに、土砂排出口31が開放される。また、蓋体33は、土砂排出口31を閉止しているときに、第2の油圧シリンダ35により、土砂排出口31に密着するように構成されている。
【0054】
したがって、土砂を排出するときには、先ず第2の油圧シリンダ35が作動され、蓋体33と土砂排出口31との密着が解除され、さらに第1の油圧シリンダ34が作動され、蓋体33が上方へ移動して、土砂排出口31が開放される。
【0055】
なお、図6に示すように、土砂分離槽3,4の下方にスクリューコンベア20を設けた構成としても良い。スクリューコンベア20を設けることにより、排出された土砂を、次工程に効率的に移送することが可能となる。このとき、スクリューコンベア2の一端を上方に上げ、土砂分離槽3,4の水位との高低差を小さくすることにより、土砂分離槽3,4からの水の排出を抑えるようにしても良い。
【0056】
第1の土砂分離槽3には、再洗浄槽2から移送されてきた洗浄済みの土砂と、土砂から分離された汚染物質、泡状の気体が流れ込む。このとき、土砂分離槽内で土砂を希釈・撹拌すると、汚染物質の分離が促進され好適である。このとき、必要であれば、土砂分離槽3に給水槽7から給水を行う。
【0057】
撹拌手段は、例えば複数枚の羽根部を備えた撹拌羽根と、この撹拌羽根を回転駆動させるモータ等の駆動手段から構成されている。或いは、撹拌手段として、複数本の撹拌棒と、この撹拌棒を所定方向に駆動させる駆動手段からなるもの等、他の構成の撹拌手段を用いても良い。撹拌手段により撹拌された土砂は、油分等の汚染物質が分離されるとともに、土砂分離槽3,4に沈殿する。
【0058】
第1の土砂分離槽3内に沈殿した土砂は土砂排出口31から取出され、エジェクター8で希釈,洗浄,撹拌され、第2の土砂分離槽4へ移送される。また、第1の土砂分離槽3内の上部水面付近の水は、スカム分離槽19へ移送される。
【0059】
土砂分離槽3,4の上部水面付近には、土砂より分離した汚染微細粒子等からなるスカムが浮上分離し、水面付近に薄い層を形成する。本例の土砂分離槽3,4には、図7に示すように、土砂分離槽3,4の貯留水に浮上したスカムを、外部に送出するための流出口3b,4bが形成されている。流出口3b,4bには、管体19aが接続され、流出口3b,4bから管体19aに流れ込んだ汚染物質が、スカム分離槽19まで送出されるように構成されている。なお、土砂分離槽3,4からの流出を確実に行うために、管体19aにポンプを設けた構成としても良い。
【0060】
本例のスカム分離槽19は鋼管からなり、略4mの高さに形成されている。本例では、毎分40リットル程度の水が土砂分離槽3,4から取水され、スカム分離槽19に流入する。スカム分離槽19に流入した水は、スカム分離槽19内を毎分略60cm〜100cmの流速で移動する。
【0061】
スカム分離槽内19では、流入したスカムを含む水が、濃縮スカムと、分離水と、比重の重い物質とに分離される。濃縮スカムは浮上して上部側に集まり、分離水は中間部に位置し、底部には比重の重い土砂や汚染物質が沈降する。
【0062】
濃縮スカムは回収されて、その後、場外処理される。或いは、濃縮スカムを含む水を砂濾過槽6に送り、砂濾過槽6で汚染物質が除去される。分離水は回収された後、砂濾過槽6に移送され、濾過後に洗浄水として再利用される。なお、分離水の汚染度が低い場合には、砂濾過槽6を通さずに、そのまま洗浄水として再利用することができる。底部に沈降した土砂などは、抜き出された後、洗浄度が低い場合には、再度洗浄が行われる。また、洗浄度が高い場合には、洗浄土として処理される。
【0063】
第2の土砂分離槽4には、第1の土砂分離槽3から移送されてきた洗浄済みの土砂と、土砂から分離された汚染物質、泡状の気体が流れ込む。そして、流入した土砂が沈殿する。
【0064】
沈殿した土砂は、第2の土砂分離槽4の下部側から取り出され、脱水後、洗浄土として再利用される。なお、本例では、エジェクターにより土砂の洗浄を行っているので、油,タール,重金属汚染等、汚染物質の種類に拘わらず、また従来の洗浄技術では比較的困難であった透水性の低いシルト粘土等の、微細な土粒子についても、確実に洗浄することが可能となる。したがって、水はけについても極めて良好になり、排土後の脱水も短時間で行うことが可能となる。洗浄土の脱水により生成された水は、給水槽7に移送され再利用される。
【0065】
第2の土砂分離槽4の水面付近のスカムを含む水は、スカム分離槽19へ移送される。第2の土砂分離槽4からスカム分離槽19へ移送された水は、濃縮スカムと分離水とに分離される。なお、本例では、ここでの分離水については、汚染度が低いため、砂濾過槽6を通さずに給水槽7へ移送している。給水槽7に蓄積された水は、土砂分離槽3,エジェクター8、スカム分離槽19に移送され、洗浄水や希釈水として再利用される。
【0066】
本例によれば、土砂分離槽のスカムを次の工程に流入させることなく、簡単に分離処理することが可能である。また、スカム分離槽19で分離された水を再利用する構成とされており、土砂分離槽から洗浄土砂を排出するときに一緒に排出される水量を調整することができる。本例によれば、従来の水洗浄方式に比して、使用水量を10分の1程度に抑えることが可能である。
【0067】
図8は、土砂分離槽3,4とスカム分離槽19について、さらに具体的に示す説明図である。図8では、土砂分離槽3,4として、図5に示す形状の土砂分離槽が使用されている。
【0068】
図8に示す土砂分離槽3,4には、前記した構成の他、吸水送気兼用フィルター管16が配設されている。吸水送気兼用フィルター管16については、第2の実施例において詳細に説明するが、ここで吸水送気兼用フィルター管16の構成と機能について概略を説明する。
【0069】
吸水送気兼用フィルター管16は、管部16aと取水送気部16bを備え、取水送気部16bから取水した水を、管部16aを介して砂濾過槽6へ移送するように構成されている。吸水送気兼用フィルター管16は、各土砂分離槽3の大きさに応じて、適切に吸水及び送気できる本数が配設されている。
【0070】
吸水送気兼用フィルター管16で土砂分離槽3,4内の貯留水を吸水することにより、土砂分離槽3,4への流入量を確保しながら、見かけの流入量を小さくすることができる。したがって、土砂分離槽3,4において大きな面積を確保しなくても、微細な粒径の土粒子を沈降させることが可能となる。吸水送気兼用フィルター管16にはフィルターが設けられており、このフィルターにより、所定径以上の土粒子の通過が禁止され、フィルターに引っかかった土粒子が槽内に沈降されるように構成されている。
【0071】
なお、吸水送気兼用フィルター管16のフィルターに目詰まりが発生したときには、吸水送気兼用フィルター管16に圧縮空気を送り、目詰まりを解消するように構成されている。また、吸水送気兼用フィルター管16へ圧縮空気が送り込まれ、フィルターを通して気泡を発生させることにより、汚染物質を気泡に付着させて浮上させることが可能となる。このようにして、貯留水における汚染物質の濃度低下を図ることができる。
【0072】
土砂分離槽3,4の流出口3b,4bからは、土砂分離槽3,4の上部水面付近の水が流出する。この水は、管体19aを通ってスカム分離槽19へ移送される。スカム分離槽内19では、流入したスカムを含む水が、濃縮スカム19bと、分離水19cと、比重の重い物質19dと、に分離される。濃縮スカム19aは浮上して上部側に集まり、分離水19bは中間部に位置し、底部には比重の重い物質19cとして土砂や、一部の不純物が沈降する。
【0073】
スカム分離槽19で分離された濃縮スカム19bは、スカム回収槽19eに移送され、その後、処分される。また、スカム分離槽19で分離された分離水19cは、スカム分離槽19から取り出され、希釈水や洗浄水として再利用される。
【0074】
図8の例では、スカム分離槽19に、濃縮スカム19bの流出口19fが設けられており、この流出口19fに設けられたバルブ19gを開けることにより、濃縮スカム19bを取り出せるように構成されている。また、スカム分離槽19には、分離水19cの流出口19hが設けられており、この流出口19hに設けられたバルブ19iを開けることにより、分離水19cを取り出すことができるように構成されている。
【0075】
以下、上記した第1の実施例に係る土壌洗浄装置を用いて土壌洗浄を行う工程について説明する。ここでは、図1及び図3を用いて、各洗浄工程を経ることにより、掘削された汚染土が洗浄土になるまでの間に、1時間あたりの土、水、油の量(m)がどのように変化するかについても説明する。図1の括弧付き数字で示されている処理工程のポイントと、図3の括弧付き数字で示されている土、水、油の割合とが対応している。なお、汚染物質として油が除去される例が示されているが、本例の土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置によれば、油に限ることなく、スカムとして浮上する重金属等の他の汚染物質についても除去可能であることは勿論である。
【0076】
先ず、汚染土12が掘削される(図1及び図3の(1))。汚染土12が土受槽12aに投入されると、土受槽12a内の水によりスラリー化される(図1及び図3の(2))。
【0077】
土受槽12aの汚染土12がエジェクター8により洗浄されると(図1の(3))、汚染土12の油分が希釈,洗浄,撹拌によりさらに分離され、土、水、油の割合は、図3の(3)に示すようになる。次いで、スラリー槽1の土砂及び水がエジェクター8により吸引され、再洗浄槽2に移送される(図1の(5))。このとき、さらに土砂から油分が分離され、土、水、油の割合は、図3の(5)に示すようになる。
【0078】
再洗浄槽2の水面にはスカムが浮上する。このスカムの一部が土受槽12aに戻され(図1及び図3の(11))、再洗浄槽2における土、水、油の割合は、油分の割合が低減し、図3の(6)に示すようになる。
【0079】
第1の土砂分離槽3では、スカムが浮上するとともに、土砂が沈降する。沈降した土砂は第1の土砂分離槽3の土砂排出口31から取り出される(図1の(7))。このとき、本例の土砂分離槽によれば、図3の(7)に示されるように、ほぼ土砂のみを取り出すことが可能である。この土砂はエジェクター8を介して第2の土砂分離槽4へ移送される(図1の(8))。このときの、土、水、油の比率は、土砂からさらに油分が分離され、図3の(8)に示すようになる。
【0080】
一方、第1の土砂分離槽3の上部水面付近の水は、スカム分離槽19に移送される(図1及び図3の(16))。スカム分離槽19で、濃縮スカムと分離水とに分離処理が行われると、中間部の汚染濃度の低い水を給水槽7へ移送し(図1及び図3の(17))、上部水面付近の汚染濃度の高い水を砂濾過槽6に移送する(図1及び図3の(18))。砂濾過槽6では、給水槽7の水面付近の水が合流し(図1及び図3の(23))、土、水、油の割合は図3の(24)に示すようになる。砂濾過槽6での濾過処理により、油分の含有量が大幅に下がった水が生成されるとともに(図1及び図3の(21))、油分を多く含む水(排油)が生成される(図1及び図3の(25))。
【0081】
第2の土砂分離槽4では、スカムが浮上するとともに、土砂が沈降する。この土砂は、油分の含有量が大幅に低減している(図1及び図3の(9))。この土砂は、脱水後、排土される(図1及び図3の(10))。排土を脱水することにより生成された水は、油分含有率が低く(図1及び図3の(20))、洗浄水として再利用される。
【0082】
また、第2の土砂分離槽4の貯留水は、スカム分離槽19へ移送される(図1の(19))。このときの水は、図3の(19)に示すように、第1の土砂分離槽4からスカム分離槽19へ移送された水よりも、油分の濃度が低くなっている。スカム分離槽19の分離水は、洗浄水として使用可能な油分含有率になっており、このため砂濾過槽6を通さずに給水槽7へ移送される(図1及び図3の(27))。
【0083】
給水槽7に投入される水は、新水も含んでおり、全体の土、水、油の割合は図3の(22)に示すようになる。なお、給水槽7においても、スカムが水面付近に浮上する。このため、底部付近の純度の高い水(図1及び図3の(14))を汲み出し、エジェクター8で希釈・洗浄水として再利用する。従って、図3における(12),(13),(14),(15),(26)の土、水、油の割合は同一となっている。
【0084】
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について説明する。なお、本例において、前記実施例と同様部材には同一符号を付して、その説明を省略する。図9は第2実施例における土壌洗浄装置の全体を示す概略図、図10はエアージャッキの説明図、図11は再洗浄槽から油分等の汚染物質をオーバーフローさせた状態を示す説明図、図12は土砂分離槽から土砂を排出した状態を示す説明図、図13は土砂分離槽に吸水送気兼用フィルター管を設けた構成を示す説明図、図14は吸水送気兼用フィルター管の取水送気部を示す説明図、図15は吸水送気兼用フィルター管の取水口を示す拡大説明図、図16は吸水送気兼用フィルター管による吸水状態及び空気導入状態を示す説明図、図17は土壌洗浄方法の工程を示すブロック図である。
【0085】
本例では、採取された汚染土壌について、次の方法により浄化するものである。本例の土壌処理方法は、採取された汚染土砂をエジェクター8により洗浄し土粒子等SS成分を単粒子化する処理と、洗浄された土砂を第1の土砂分離槽3へ移送して粗粒土を分級する処理と、第1の土砂分離槽3の貯留水を吸水送気兼用フィルター管16で吸水する処理と、吸水送気兼用フィルター管16より微細気泡を発生させてフィルター16dの目詰まりを解消するとともに、第1の土砂分離槽3の貯留水に含まれる汚染物質を分離させる処理と、洗浄された土砂を第2の土砂分離槽4へ移送して細粒土を分級する処理と、第2の土砂分離槽4の貯留水を吸水送気兼用フィルター管16で吸水する処理と、吸水送気兼用フィルター管16より微細気泡を発生させてフィルター16dの目詰まりを解消するとともに、第2の土砂分離槽4の貯留水に含まれる汚染物質を分離させる処理と、洗浄された土砂を第3の土砂分離槽5へ移送して微細粒土を分級する処理と、第3の土砂分離槽5の貯留水を吸水送気兼用フィルター管16で吸水する処理と、吸水送気兼用フィルター管16より微細気泡を発生させてフィルター16dの目詰まりを解消するとともに、第3の土砂分離槽5の貯留水に含まれる汚染物質を分離させる処理と、第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5の貯留水を濾過手段としての砂濾過槽6に移送して濾過する処理と、濾過水を給水槽7に移送し洗浄水として再利用する処理と、各土砂分離槽3,4,5に沈殿した土砂を排出する処理と、排出された土砂を脱水して埋め戻す処理と、を行うものである。これら全ての処理を1サイクルとし、1サイクルは約30〜60分間で行われる。なお、本例では、排出された土砂を埋め戻す処理を行っているが、他の用途に使用しても良い。
【0086】
上記土壌洗浄を行うための土壌洗浄装置Sは、図9に示すように、汚染土壌が収納されたスラリー槽1と、汚染土壌を吸引し汚染土壌を単粒子化するとともに、染物質を分離するエジェクター8と、エジェクター8から排出された土砂から汚染物質を分離する再洗浄槽2と、洗浄された土砂を沈殿させる第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5と、土砂分離槽3,4,5の貯留水を吸水するとともに、土砂分離槽3,4,5へ送気し微細気泡を発生させる吸水送気兼用フィルター管16と、土砂分離槽3,4,5から送水された貯留水を濾過する砂濾過槽6と、砂濾過槽6で濾過された水を受け入れる給水槽7と、再洗浄槽1及び土砂分離槽3,4,5に配設されたエアージャッキ10と、から構成されている。
【0087】
第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5は通水管9にて連結されている。土砂分離槽3,4,5の貯留水は、上記吸水送気兼用フィルター管16により吸水される他、通水管9も流通し、最終的に砂濾過槽6にて濾過される。
【0088】
スラリー槽1には、敷地内で油圧ショベル等により掘削され、ホイールローダー11により運搬された汚染土12が投入され、給水槽7から循環されてきた洗浄水7aが適量加えられる。スラリー槽1に汚染土12を投入する際には、スラリー槽1の後段で汚染土12を洗浄するエジェクター8の管径を考慮して、所定粒径以上の礫,ガラが投入されないようにする。
【0089】
このため、本例では、スラリー槽1の上部に孔が穿設されたスクリーン1aを設け、所定粒径以上の礫,ガラを除去するように構成されている。なお、汚染土12の性質によっては、スラリー槽1内に適量の反応剤を添加し、エジェクター8での吸引,流送過程での汚染物質との分離が促進されるようにする。
【0090】
スラリー槽1と再洗浄槽2、及び再洗浄槽2と第1の土砂分離槽3との間にエジェクター8が配設されている。なお、エジェクター8を、第1の土砂分離槽3と第2の土砂分離槽4、第2の土砂分離槽4と第3の土砂分離槽5との間にエジェクター8を設けた構成としても良い。また、スラリー槽1に土砂を投入する際に、エジェクター8を介して投入する構成としても良い。
【0091】
エジェクター8により洗浄された土砂は、排出管8cから、再洗浄槽2へ移送される。再洗浄槽2には水道水等の洗浄水が満たされている。この再洗浄槽2に、スラリー化した洗浄済みの土砂と、土砂から分離された汚染物質、泡状の気体が排出される。
【0092】
再洗浄槽2では、汚染物質のうち、比重の軽い油分等の汚染物質が、同時に排出される気体によるエアレーションによって撹拌分離されて水面に浮上する。水面に浮上した油分等の汚染物質(スカム)について、本例では、再洗浄槽2の外にオーバーフローさせて除去することができるように構成されている。
【0093】
すなわち、本例の土壌洗浄装置Sでは、図11に示すように、再洗浄槽2の底部側にエアージャッキ10が配設されており、このエアージャッキ10で再洗浄槽2を傾斜させることにより、水面に浮上した汚染物質(スカム)13を除去するように構成されている。
【0094】
再洗浄槽2の上部開口縁部には、再洗浄槽2よりオーバーフローされた汚染物質(スカム)13を受ける受トレー2aが設けられている。受トレー2aは、再洗浄槽2の傾斜側の開口縁部に設けられている。受トレー2aに流入された汚染物質(スカム)13が、高濃度油分スラッジである場合は、ストックされ場外処分される。
【0095】
エアージャッキ10は、図10に示すように、ガイド10aと、空気袋10bと、空気注入口10cとから構成されており、空気袋10bの外周側辺は、上下方向に伸縮可能な蛇腹となっている。そして、空気注入口10cから空気が供給されると、空気袋10bの蛇腹部分がガイド10aに沿って広がるように構成されている。エアージャッキ10は、空気が導入されていないときには22mm程度であり、再洗浄槽2の設置状態に影響を与えない程度の薄さとされている。
【0096】
したがって、空気注入口10cから空気が供給されると、空気袋10bの蛇腹の部分が上方へ広がり、再洗浄槽2のエアージャッキ10が配設された側が上方に持ち上げられる。なお、汚染物質13をオーバーフローするときには、エアージャッキ10は10〜50mm程度の幅で膨張される。
【0097】
このようにして、再洗浄槽2が傾斜し、再洗浄槽2の水面に浮上した油分等の汚染物質(スカム)13が受トレー2aへ移送され、汚染物質(スカム)13が除去される。このように、土壌洗浄の工程のはじめに、先ず再洗浄槽2において油分等の汚染物質を除去することにより、次工程での浄化処理への負荷を軽減することが可能となる。なお、汚染濃度が比較的低い場合には、再洗浄槽2を設けない構成としても良い。
【0098】
なお、本実施例において、再洗浄槽2で浮上した汚染物質(スカム)13を除去するために、前記第1の実施例のように、再洗浄槽2に汚染物質(スカム)排出のための流出口を設け、この流出口から汚染物質(スカム)13を排出する構成としても良い。
【0099】
再洗浄槽2で油分等の汚染物質が分離された土砂は、エジェクター8を介して第1の土砂分離槽3へ移送される。本例では、第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5からなる3つの土砂分離槽を用いて、土砂の分級を行う。
【0100】
本例の土砂分離槽3,4,5は、設置に広いスペースを必要とせず、またトラックで運搬可能な大きさに形成されている。すなわち、本例の土砂洗浄装置Sでは、各土砂分離槽3,4,5に、取水送気兼用装置としての吸水送気兼用フィルター管16が配設されており、この吸水送気兼用フィルター管16にて、土砂分離槽内の貯留水を吸水することにより、大型の土砂分離槽3,4,5を用いなくても、土砂の沈降が促進されるように構成されている。
【0101】
一般に、土砂沈降は、水槽の面積と、水槽への流入量で決定される。
粒子の沈降速度は、粒子の粒径と比重により求められるが(ストークスの理論)、水槽の面積をA、流入量をQとしたとき、v=Q/Aで求められるv値が、土粒子の沈降速度以下であるとき、土粒子はこの槽内で沈降する。
【0102】
したがって、微細な粒径の土粒子を沈降させるためには、広い面積を有する水槽が必要であった。しかし、本例の土砂洗浄装置Sでは、土砂分離槽3,4,5に吸水送気兼用フィルター管16が配設されており、この吸水送気兼用フィルター管16で土砂分離槽3,4,5内の貯留水を吸水することにより、土砂分離槽3,4,5への流入量を確保することができる。吸水送気兼用フィルター管16にはフィルター16dが設けられており、このフィルター16dにより、所定径以上の土粒子の通過が禁止され、槽内に土粒子が沈降される。
【0103】
すなわち、吸水送気兼用フィルター管16による吸水量をQ´とすると、水槽への見かけの流入量は(Q−Q´)となり、流入量Qに吸水量Q´を近づけることにより、槽への流入量を確保することができる。流入する汚濁水に含まれる土粒子はフィルター16dで取り分けられ、順次沈降する。このようにして、水槽の面積が小さくても土粒子の槽内での沈降が促進される。
【0104】
本例の土砂洗浄装置Sの土砂分離槽3,4,5は、より具体的には、開口面積が2.4m×2.4m=5.76m程度の大きさとなるように形成されている。なお、土砂分離槽3,4,5の深さは適宜設定される。
【0105】
ここで、第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5に配設される吸水送気兼用フィルター管16について説明する。吸水送気兼用フィルター管16は、各土砂分離槽3,4,5の大きさに応じて、適切に吸水及び送気できる本数が配設されている。吸水送気兼用フィルター管16は、管部16aと取水送気部16bを備え、取水送気部16bから取水した水を、管部16aを介して砂濾過槽6へ移送するように構成されている。
【0106】
図14は、取水送気部16bを示すものである。図示されているように、取水送気部16bには取水及び送気を行う取水送気口として、複数本の多孔管16cがクシ型に並列して設けられている。そして、それぞれの多孔管16cには、図15に示すようにフィルター16dが取着され、所定の粒径以上の土粒子が通過できないように構成されている。
【0107】
フィルター16dは、1〜5μm程度の細孔が設けられ、汚染物質と一部の微細粒土以外は通過できないように構成されている。したがって、貯留水中の汚染物質は極めて粒径が小さいか、或いはイオン化しているため、フィルター16dを通過するが、土粒子は通過を遮断される。なお、各土砂分離槽の沈降土の粒径は、フィルター16dの細孔の大きさを変えることにより調整することができる。このようにして、多孔管16cに配設されたフィルター16dにより、土砂と汚染物質の分離が確実に図られる。
【0108】
土砂分離槽3,4,5に吸水送気兼用フィルター管16を配設する場合は、吸水送気兼用フィルター管16の取水送気部16bが、土砂分離槽3,4,5の上下方向に重なるように配設する。このとき、吸水及び送気を偏りなく効果的に行うために、多孔管16cが互い違いになるように配設する。
【0109】
図16に示すように、吸水送気兼用フィルター管16には、駆動源としてポンプ16eが接続されている。そして、ポンプ16eが作動しているときには、吸水送気兼用フィルター管16は土砂分離槽3,4,5中の貯留水を吸水し、砂濾過槽6へと移送する。
【0110】
なお、吸水送気兼用フィルター管16のフィルター16dに目詰まりが発生したときには、吸水送気兼用フィルター管16に圧縮空気を送り、目詰まりを解消するように構成されている。このため、本例の吸水送気兼用フィルター管16には、上記したポンプ16eの他、圧縮空気を送付するコンプレッサー16fが接続されている。そして、切替装置としての切替バルブ16gを介して、吸水送気兼用フィルター管16にて貯留水を吸水することも、或いは、吸水送気兼用フィルター管16へ圧縮空気を送付することも、両方できるように構成されている。
【0111】
すなわち、吸水送気兼用フィルター管16に目詰まりが発生した場合は、吸水送気兼用フィルター管16を駆動していたポンプ16eから、コンプレッサー16fへ接続を切り替え、コンプレッサー16fから吸水送気兼用フィルター管16へ圧縮空気を送り込む。吸水送気兼用フィルター管16へ圧縮空気が送り込まれると、フィルター16dに付着していた礫,ガラ,土粒子等が吹き飛ばされ、フィルター16dの目詰まりが解消される。
【0112】
また、吸水送気兼用フィルター管16へ圧縮空気が送り込まれ、フィルター16dを通して気泡を発生させることにより、汚染物質を気泡に付着させて浮上させることが可能となる。このようにして、貯留水における汚染物質の濃度低下を図ることができる。
【0113】
そして、吸水送気兼用フィルター管16が複数本配設されている場合は、一部の吸水送気兼用フィルター管16について、圧縮空気を送り込む用途のみとして使用し、槽内に連続して圧縮空気を送り込むようにすると好適である。
【0114】
なお、第3の土砂分離槽5には、微細粒土5aが沈殿しており、圧縮空気が送り込まれたときに微細粒土5aが貯留水中に拡散して、吸水送気兼用フィルター管16のフィルター16dに目詰まりが発生しやすくなる。
【0115】
このため、図13に示すように、第3の土砂分離槽5内に、土砂分離槽5の底部側から水面上に達するまでの範囲で槽内を被覆し、被覆された部分への微細粒土5aの浸入を防止するフィルター5bを設置し、フィルターで被覆された範囲で、吸水送気兼用フィルター管16にて上澄を吸水するようにすると好適である。フィルター5bには、1〜5μm程度の細孔が設けられていると好適である。
【0116】
フィルター5bが目詰まりした場合は、吸水送気兼用フィルター管16よりエアーを吹き付けたり、フィルター5bを振動させたり、或いは、フィルター5bに囲まれている側から圧力水を流通させることにより解消する。
【0117】
なお、第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5に、上部水面付近の水を外部に流出させるための流出口を設け、この流出口から汚染物質を含む水が、スカム分離槽19に送出される構成としても良い。
【0118】
また、第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5に、汚染物質ガスの大気への蒸発を防止する蓋を設けた構成としても良い。また、気泡発生及び吸水を行う吸水送気兼用フィルター管16を、再洗浄槽2に設けた構成としても良い。
【0119】
第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5は通水管9で連結され、それぞれの土砂分離槽3,4,5の貯留水が、通水管9を通って次の工程へ移動するように構成されている。
【0120】
通水管9の取水口には、フィルター9aが設けられている。フィルター9aには5〜10μm程度の細孔が設けられ、所定の粒径以上の礫,ガラ,土粒子が通過できないように構成されている。
【0121】
通水管9に設けられるフィルター9aの細孔は、第1の土砂分離槽3に設けられているフィルター9aの孔が最も大きく、次に、第2の土砂分離槽4に設けられているフィルター9aの孔が大きく、第3の土砂分離槽5に設けられているフィルター9aの孔が最も小さくなるように構成されている。
【0122】
なお、土砂分離槽3,4,5には、吸水送気兼用フィルター管16より微細な気泡が導入されているので、フィルター9aへの目詰まりは発生しにくくなっているが、次第に目詰まりが発生した場合は、フィルター9aに振動を与え、フィルター9aに付着した土粒子をふるい落として、フィルター9aの目詰まりを解消する。
【0123】
また、それぞれの土砂分離槽3,4,5の下部には、図12に示すように、土砂分離槽3,4,5内で沈殿した土砂を排出するための土砂排出口14が設けられている。土砂排出口14は、土砂分離槽3,4,5の周壁に設けられた開口14aと、この開口14aを被覆する蓋体14bとから構成されている。
【0124】
蓋体14bは、上部側が土砂分離槽3,4,5に固着され、下部側が開閉可能とされている。蓋体14bは、土砂排出時以外は、パッキング体等により土砂分離槽3,4,5の開口に密着して配設されるように構成されている。
【0125】
各土砂分離槽3,4,5には、水道水等の洗浄水が満たされている。この土砂分離槽3,4,5に、洗浄済みの土砂と、土砂から分離された汚染物質、泡状の気体が排出される。
【0126】
また、各土砂分離槽3,4,5には、エアージャッキ10が設けられている。土砂分離槽3,4,5に配設されたエアージャッキ10は、後述するように、土砂分離槽3,4,5内に沈降した土砂を排出する際に、土砂分離槽3,4,5を傾斜させるために設けられている。
【0127】
第1の土砂分離槽3には、再洗浄槽2から移送されてきた洗浄済みの土砂と、土砂から分離された汚染物質、泡状の気体が流れ込む。そして、流入した土砂のうち、粗粒土3a等の比重の大きいものが沈殿する。なお、比重の軽いシルト分等は水中に浮遊して濁水を形成する。
【0128】
第1の土砂分離槽3の濁水は、通水管9を介して第2の土砂分離槽4へ移送される。また、第1の土砂分離槽3の濁水の一部は、吸水送気兼用フィルター管16により、砂濾過槽6へ移送される。
【0129】
第2の土砂分離槽4では、第1の土砂分離槽3から移送されてきた土砂のうち、細粒土4a等が沈殿する。そして、第2の土砂分離槽4でも、比重の軽いシルト分等は水中に浮遊して濁水を形成する。
【0130】
第2の土砂分離槽4の濁水は、通水管9を介して、第3の土砂分離槽5に移送される。また、第2の土砂分離槽4の濁水の一部は、吸水送気兼用フィルター管16により、砂濾過槽6へ移送される。
【0131】
第3の土砂分離槽5では、第2の土砂分離槽4から移送されてきた土砂のうち、微細粒土5a等が沈殿する。第3の土砂分離槽5の貯留水は、通水管9及び吸水送気兼用フィルター管16により、砂濾過槽6へ移送される。
【0132】
砂濾過槽6には、粒径の異なる砂濾材が層状に重ねて配設されており、この砂濾材を汚水が流通していく間に、汚水に含まれる汚染物質が砂濾材に付着して除去されるように構成されている。
【0133】
砂濾過槽6では、汚水が砂濾材を通過する過程で、汚染物質の大半が砂濾材によって吸着捕捉される。よって、汚水が砂濾過槽6の底部に達して濾過水となった時点では、濾過水は洗浄が完了した状態となっている。濾過水は、ポンプ6bに接続された吸引用配管6aにより吸引され、給水槽7に移送される。そして、給水槽7に蓄積された濾過水は、洗浄水として再利用される。
【0134】
なお、砂濾過槽6の他にゼオライト槽(図示せず)を設け、重金属イオンや、エマルジョン化した油を除去する構成としても良い。
また、給水槽7に移送された濾過水について、さらに浄化が必要である場合は、水処理装置15に移送され化学的処理を行う構成としても良い。
【0135】
例えば、濾過水に水銀化合物が含有されている場合は、濾過水は中和処理槽15aに移され、硫化ソーダもしくは水硫化ソーダが添加され、不溶性の硫化水銀が生成される。
【0136】
また、濾過水にヒ素が含有されている場合は、過剰の第二鉄塩が添加され、不溶性の砒酸鉄とされた後、凝集沈殿槽15bにおいて水酸化鉄と共に凝集分解される。或いは、濾過水に鉛が含まれている場合は、アルカリ剤が投入されてpH=9〜10に調整され、凝集沈殿して分離される。
【0137】
その他、汚染物質に応じた水処理がなされる。化学的処理がなされた濾過水は、フィルタープレス15cを通過させることによりスラッジが取り除かれ、清水槽へ移送される。スラッジは脱水された後、場外処理される。
【0138】
以上のようにして、汚染土12から汚染物質が分離され、汚染物質は、エジェクター8による洗浄処理、再洗浄槽2からのオーバーフロー処理、吸水送気兼用フィルター管16による砂濾過槽6への送水、及び微細気泡による汚染物質の浮上処理、砂濾過槽6での濾過処理により除去され、各土砂分離槽3,4,5内には洗浄済みの土砂が沈降する。
【0139】
洗浄済みの土砂は、土砂分離槽3,4,5内の残留水が全て排水された後、土砂分離槽3,4,5の外に排出される。なお、土砂分離槽3,4,5内の排水は、吸水送気兼用フィルター管16により吸水して行っても良い。このとき、第3の土砂分離槽5,第2の土砂分離槽4,第1の土砂分離槽3の順で吸水を行うと良い。
【0140】
すなわち、この順番で吸水を行うことにより、砂濾過槽6で吸着される汚染物質の量が次第に増加することになるので、特に、はじめの段階で砂濾過槽6による浄化処理がスムーズに行われ、効率的に濾過処理を行うことができる。
【0141】
排土を行う際は、各土砂分離槽3,4,5の下面に配設されたエアージャッキ10を用いて土砂分離槽3,4,5を傾け、土砂分離槽3,4,5内の土砂を排出する。土砂を排出する場合は、エアージャッキ10が300mm程度膨張し、再洗浄槽2にて汚染物質13をオーバーフローさせるときよりも、より急な角度で傾斜するようにする。
【0142】
エアージャッキ10が膨張すると、土砂分離槽3,4,5の、エアージャッキ10が配設された側が上方に持ち上げられる。土砂分離槽3,4,5が傾斜することにより、土砂分離槽3,4,5の下方に設けられた土砂排出口14より、土砂分離槽3,4,5内の土砂がスムーズに排出される。
【0143】
本例の土壌洗浄装置Sでは、第1の土砂分離槽3で粗粒土3aが分離され,第2の土砂分離槽4で細粒土4aが分離され,第3の土砂分離槽5で微細粒土5aが分離されるように構成されているので、それぞれの土砂分離槽3,4,5からは粒径の揃った土砂が排出される。
【0144】
したがって、排土処理としてシャワーリングを行う際には、各粒径に適正な水圧で行うことができる。また、本例の土壌洗浄装置Sによれば、エジェクターにより土粒子等のSS成分が流送過程で単粒子化されているので、排土の脱水工程を大幅に短縮することができる。脱水を行う際には、各粒径の土砂毎に、最適な水切り孔が形成された脱水用ネットや脱水用トレイ等の脱水装置17を用い、効率的に水切りすることが可能となる。
【0145】
脱水処理がなされた土砂は、クレーンにより土砂受トレイ18に移送され、ここで、汚染物質が十分に除去されているかどうか簡易分析がなされる。その後、土砂は粒径別にストックヤードに一時的にストックされ、最終的に検査した後、埋め戻し処理がなされる。
【0146】
本例の土壌洗浄装置Sから排出される土砂は、排土の粒径が揃っているので、再利用も容易である。粗粒土3aや細粒土4aは脱水が好適に行われるため、そのまま埋め戻したり、建築用の下地材としての再利用が可能である。微細粒土5aは脱水性能が低いが、発生量も少量であり、生石灰にて処理後、埋め戻しが可能であり、またセメント等とともにコンクリートの材料として使用することが可能である。
【0147】
ここで、本例の土壌洗浄方法の工程について、図17のブロック図にて説明する。
先ず、汚染土がスラリー槽1に投入され、給水槽7から洗浄水が供給され、スラリー化された汚染土が得られる(ステップS1)。次いで、スラリー槽1の汚染土がエジェクター8により吸引される。汚染土は、エジェクター8による流送過程で汚染物質が分離または分離されやすい状態とされ、洗浄済みの土砂、土砂から分離された汚染物質が再洗浄槽2に移送される(ステップS2)。
【0148】
エジェクター8から排出される微細気泡により、再洗浄槽2の水面には汚染物質が浮上され、この汚染浮上物質は、エアージャッキ10で再洗浄槽2を傾けることによりオーバーフローされる(ステップS3)。再洗浄槽2内の土砂は、エジェクター8を介して第1の土砂分離槽3に移送される(ステップS4)。
【0149】
第1の土砂分離槽3では、粗粒土が沈殿し分離される(ステップS5)。第1の土砂分離槽3の貯留水は、通水管9を介して第2の土砂分離槽4へ移送される(ステップS6)。さらに、第1の土砂分離槽3の貯留水は、吸水送気兼用フィルター管16を介して砂濾過槽6へ移送される(ステップS7)。
【0150】
第2の土砂分離槽4では、細粒土が沈殿し分離される(ステップS8)。第2の土砂分離槽4の貯留水は、通水管9を介して第3の土砂分離槽5へ移送される(ステップS9)。さらに、第2の土砂分離槽4の貯留水は、吸水送気兼用フィルター管16を介して砂濾過槽6へ移送される(ステップS10)。
【0151】
第3の土砂分離槽5では、微細粒土が沈殿し分離される(ステップS11)。第3の土砂分離槽5の貯留水は、通水管9及び吸水送気兼用フィルター管16を介して砂濾過槽6へ移送される(ステップS12)。
【0152】
砂濾過槽6では汚染水が濾過され、その濾過水は吸引用配管により吸引され、給水槽7に移送される(ステップS13)。また、各土砂分離槽3,4,5のほぼ全ての貯留水が、砂濾過槽6に移送されたことが確認されたら、エアージャッキ10で各土砂分離槽3,4,5を傾斜させ、土砂分離槽3,4,5に沈殿した土砂を排出する(ステップS14)。
【0153】
排出された土砂は、粒径別にシャワーリングされ、脱水用トレイに載置されて脱水処理が行われ(ステップS15)、検査後、用途別に埋め戻しがなされる(ステップS16)。
【0154】
なお、上記実施例において、連続して土壌洗浄処理を行う場合は、スラリー槽を二槽用意し、交互に土壌を充填しながら、洗浄処理を行うと良い。また、採取箇所によって異なる汚染物質が付着している場合についても、スラリー槽を複数用意し、汚染物質の種類によって土壌を分類し、別々のスラリー槽に収納するようにすると良い。
【0155】
また、上記実施例では、再洗浄槽2に浮上した油分を、エアージャッキ10を用いて再洗浄槽2を傾斜させることによりオーバーフローさせる構成を示したが、これに限らず、第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5について、浮上した汚染物質をエアージャッキ10を用いてオーバーフローさせるようにしても良い。
【0156】
この場合、第1の土砂分離槽3,第2の土砂分離槽4,第3の土砂分離槽5に配設された通水管9のフィルター9aについて、通常のフィルターと,水の流通をストップ可能な蓋体とに切替可能としておき、汚染物質をオーバーフローさせるときは、蓋体で通水管9の流通をストップさせ、通水管9による土砂分離槽同士の接続を解除してから行うようにすると良い。
【0157】
また、上記実施例では、粗粒土,細粒土,微細粒土を含む土壌の洗浄を行う例を示したが、これに限らず、本例の土壌洗浄装置は、河川・湖沼の浄化、工場やガソリンスタンド等から排出される汚染水の浄化、簡易下水処理等、他の用途にも使用することが可能である。
【0158】
さらに、上記実施例では、エジェクター8と吸水送気兼用フィルター管16を組み合わせて使用する構成を示したが、エジェクター8を使用せずに、汚染水の浄化等の処理を行うようにしても良い。
【0159】
第1の実施例では、土砂分離槽として、下部側が上部側よりも狭く形成され、下部側に土砂排出用の開口と、この開口を開閉可能な蓋部材またはバルブが設けられたものを使用しているが、この第1の実施例の土砂分離槽を、第2の実施例の土砂分離槽に適用しても良い。
【0160】
また、土砂分離槽について、第1の実施例では2槽、第2の実施例では3槽からなる構成としたが、これに限らず、土砂の汚染状況に応じて、所定数の土砂分離槽を設ける構成としても良い。
【0161】
さらに、第2の実施例において、再洗浄槽2にスカム分離槽19を設けた構成としても良いとしたが、さらに土砂分離槽3,4,5にもスカム分離槽19を設け、各槽の上部水面付近の水をスカム分離槽19に移送し、分離させる構成としても良い。
【0162】
【発明の効果】
以上のように、本発明の土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置によれば、土砂分離槽の上部水面付近に浮上したスカムを含む水を、スカム分離槽に送出するように構成されているので、スカムが次の処理工程へ流出するのを防止し、効率良く土壌洗浄を行うことが可能となる。また、スカム分離槽で分離された分離水を洗浄水として再利用することにより、水の使用量を必要最小限にし、コストの増加を防ぐことが可能となる。すなわち、初期に所要の洗浄水を確保しておけば、その後は蒸発等による低減分の補給を行うだけで、土壌洗浄処理を継続的に行うことができる。
【0163】
また、スカムを含む水は、土砂分離槽に接続された管体を通してスカム分離槽へ送出される。このように、スカムを含む水を排出する際に、土砂分離槽を動かしたり、傾けたりする必要がなく、省力且つ省スペースで行うことが可能となる。
【0164】
さらに、本発明の土砂分離槽は、下部側が上部側よりも狭く形成されるとともに、下部側に土砂排出用の開口と、該開口を開閉可能な蓋部材またはバルブが設けられた構成とされ、土砂の排出を連続定量的に行うことが可能であり、これにより装置構成が小型化及び単純化されて、低コスト及び省スペースで土壌洗浄を行うことが可能となる。
【0165】
また、土砂分離槽に土砂を投入する前に、土砂をエジェクターで洗浄するように構成されているので、油,タール,重金属汚染等、汚染物質の種類に拘わらず、また従来の洗浄技術では比較的困難であった透水性の低いシルト粘土等の、微細な土粒子についても、確実に洗浄することが可能となる。したがって、水はけについても極めて良好になり、排土後の脱水も短時間で行うことが可能となる。
【0166】
さらに、エジェクターによる流送過程で土砂の洗浄を行うので、従来の回転ドラム内にて土壌洗浄する構成等に比して、広いスペースを要することなく土壌洗浄を行うことが可能となる。
【0167】
また、各土砂分離槽に吸水送気兼用フィルター管を配設した場合は、槽内の水を槽外へ流出させることにより、土砂分離槽を広い面積としなくても土砂分離槽への流入量を確保することができる。このようにして、土砂分離槽に土粒子や汚染物質を含む汚染水を次々に流入させ、この汚染水を吸水送気兼用フィルター管で吸水するときにフィルターにより微細な土粒子を取り分けて沈降させ、効率的に浄化処理を行うことが可能となる。
【0168】
また、土砂分離槽に吸水送気兼用フィルター管を配設した場合、吸水送気兼用フィルター管は送気が可能であるため、土砂分離槽内に微細気泡を発生させて、フィルターの目詰まりを解消することが可能である。さらに、吸水送気兼用フィルター管による微細気泡により、土砂分離槽内の貯留水に含まれる汚染物質を浮上させることができ、汚染物質を確実に分離させることが可能となる。
【0169】
このように、本発明の土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置によれば、広いスペースを要することなく土壌洗浄を行うことができるので、狭隘な工場敷地内やガソリンスタンドのように、限られたスペースを有効利用した洗浄処理を行うことが可能となる。また、汚染土壌の発生地が狭い場所であっても、土壌浄化処理を現地で行うことができ、土壌運搬等に要されるエネルギー消費を抑制し、省エネルギー化を実現することが可能となる。
【0170】
また、本発明の土壌洗浄方法及び土壌洗浄装置によれば、土砂の分級は原則として沈殿によるため、高価な水処理設備を極力排除することができる。さらに、一連の工程で洗浄に使用した水を、砂濾過槽で浄化してから給水槽に移送し、各工程に循環供給して再利用するようにしているので、場外汚染を排除し、また水の使用量を必要最小限にし、さらに環境保全に配慮しつつ、コストの増加を防ぐことが可能となる。
【0171】
さらに、エジェクターにより土粒子等のSS成分が流送過程で単粒子化されるので、排土の脱水工程を大幅に短縮することができる。また、土砂分離槽において土砂が粒径別に分級して堆積されるので、土砂分離槽から土砂を排出したとき、粒径の揃った状態で排出土砂を得ることができる。このため、排出後に行うシャワーリング,脱水処理,埋め戻しなどの後処理を効率的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る土壌洗浄装置の全体を示す概略図である。
【図2】エジェクターの説明図である。
【図3】各工程での土,水,油の比率を示す一覧表である。
【図4】土砂分離槽の説明図である。
【図5】土砂分離槽の説明図である。
【図6】土砂分離槽の説明図である。
【図7】スカム分離槽の説明図である。
【図8】土砂分離槽及びスカム分離槽を示す説明図である。
【図9】第2実施例における土壌洗浄装置の全体を示す概略図である。
【図10】エアージャッキの説明図である。
【図11】再洗浄槽から油分等の汚染物質をオーバーフローさせた状態を示す説明図である。
【図12】土砂分離槽から土砂を排出した状態を示す説明図である。
【図13】土砂分離槽に吸水管を設けた構成を示す説明図である。
【図14】吸水送気兼用フィルター管の取水送気部を示す説明図である。
【図15】吸水送気兼用フィルター管の取水口を示す拡大説明図である。
【図16】吸水送気兼用フィルター管による吸水状態及び空気導入状態を示す説明図である。
【図17】土壌洗浄方法の工程を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 スラリー槽
2 再洗浄槽
3 第1の土砂分離槽
3a 粗粒土
4 第2の土砂分離槽
4a 細粒土
5 第3の土砂分離槽
5a 微細粒土
6 砂濾過槽
7 給水槽
8 エジェクター
9 通水管
9a フィルター
10 エアージャッキ
11 ホイールローダー
12 汚染土
13 汚染物質
14 土砂排出口
15 水処理装置
16 吸水送気兼用フィルター管
17 脱水装置
18 土砂受けトレイ
19 スカム分離槽
19a 管体
20 スクリューコンベア
31 土砂排出口
32 バルブ
33 蓋体
34 第1の油圧シリンダ
35 第2の油圧シリンダ
S 土壌洗浄装置

Claims (20)

  1. 汚染土砂を洗浄するエジェクターと、洗浄された土砂を受け入れる土砂分離槽と、該土砂分離槽の貯留水を受け入れるスカム分離槽と、を用いて土壌の洗浄を行う方法であって、
    前記土砂分離槽に土砂を移送する前に前記エジェクターにより汚染土砂を洗浄する処理と、該洗浄された土砂を土砂分離槽にて沈殿させる処理と、前記土砂分離槽の上部水面付近の水をスカム分離槽に送出する処理と、前記スカム分離槽の濃縮スカムを回収する処理と、前記スカム分離槽の分離水を洗浄水として再利用する処理と、前記土砂分離槽に沈殿した土砂を排出する処理と、を備えたことを特徴とする土壌洗浄方法。
  2. 前記スカム分離槽では、流入された水が流速毎分略60cm乃至100cmで移動することを特徴とする請求項1記載の土壌洗浄方法。
  3. 前記スカム分離槽の分離水を濾過手段で濾過する処理と、該濾過手段で濾過された濾過水を洗浄水として再利用する処理と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の土壌洗浄方法。
  4. 前記洗浄された土砂を土砂分離槽にて沈殿させる処理の前に、前記土砂分離槽内で前記土砂を希釈・撹拌する処理を備えたことを特徴とする請求項1記載の土壌洗浄方法。
  5. 前記土砂分離槽で沈殿された土砂をエジェクターにより再洗浄して次の土砂分離槽に移送する処理と、前記次の土砂分離槽の上部水面付近の水をスカム分離槽に送出する処理と、前記次のスカム分離槽の分離水を洗浄水として再利用する処理と、前記次の土砂分離槽に沈殿した土砂を排出する処理と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の土壌洗浄方法。
  6. 汚染土砂を洗浄するエジェクターと、洗浄された土砂を粒径別に分級する複数の土砂分離槽と、該土砂分離槽の貯留水を濾過する濾過手段と、該濾過手段からの濾過水を受け入れる給水槽と、を少なくとも用いて土壌の洗浄を行う方法であって、
    前記土砂分離槽に土砂を移送する前に前記エジェクターにより汚染土砂を洗浄する処理と、該洗浄された土砂を土砂分離槽にて沈殿させ粒径別に分級する処理と、前記土砂分離槽の貯留水をフィルターを備えた管で吸水する処理と、前記管より微細気泡を発生させて前記フィルターの目詰まりを解消するとともに、前記貯留水に含まれる汚染物質を分離させる処理と、前記貯留水を前記濾過手段にて濾過する処理と、該濾過手段からの濾過水を給水槽で受け入れて洗浄水として再利用する処理と、前記土砂分離槽に沈殿した土砂を排出する処理と、を備えたことを特徴とする土壌洗浄方法。
  7. 前記土砂分離槽に土砂を移送する前に前記エジェクターにより汚染土砂を洗浄する処理では、採取された汚染土砂をエジェクターにより洗浄する処理がなされ、
    前記洗浄された土砂を土砂分離槽にて沈殿させ粒径別に分級する処理では、洗浄された土砂を第1の土砂分離槽へ移送して粗粒土を分級する処理と、洗浄された土砂を第2の土砂分離槽へ移送して細粒土を分級する処理と、洗浄された土砂を第3の土砂分離槽へ移送して微細粒土を分級する処理と、がなされ、
    前記土砂分離槽の貯留水をフィルターを備えた管で吸水する処理では、前記第1の土砂分離槽の貯留水を吸水送気兼用フィルター管で吸水する処理と、前記第2の土砂分離槽の貯留水を吸水送気兼用フィルター管で吸水する処理と、前記第3の土砂分離槽の貯留水を吸水送気兼用フィルター管で吸水する処理と、がなされ、
    前記貯留水を前記濾過手段にて濾過する処理では、前記第1の土砂分離槽,第2の土砂分離槽,第3の土砂分離槽の貯留水を前記濾過手段に移送して濾過する処理がなされることを特徴とする請求項6記載の土壌洗浄方法。
  8. 前記洗浄された土砂を土砂分離槽に移送する処理の前に、前記汚染土砂を再洗浄槽に移送し、前記汚染土砂から汚染物質を分離させる処理を行うことを特徴とする請求項1または6記載の土壌洗浄方法。
  9. 前記再洗浄槽の上部水面付近の水をスカム分離槽に送出する処理を備えたことを特徴とする請求項8記載の土壌洗浄方法。
  10. 前記再洗浄槽または土砂分離槽にはエジェクターを介して土砂が移送されることを特徴とする請求項1または6記載の土壌洗浄方法。
  11. 前記再洗浄槽での分離処理がなされた後で、前記再洗浄槽の貯留水を濾過手段に移送して濾過する処理がなされることを特徴とする請求項1または6記載の土壌洗浄方法。
  12. 前記再洗浄槽での分離処理がなされた後で、前記再洗浄槽に圧縮空気にて微細気泡を発生させて汚染物質を浮上させる処理がなされることを特徴とする請求項1または6記載の土壌洗浄方法。
  13. 前記排出された土砂を脱水して埋め戻す処理では、前記土砂分離槽から排出された土砂が粒径別に処理されることを特徴とする請求項6記載の土壌洗浄方法。
  14. 前記汚染土砂を洗浄するエジェクターと、洗浄された土砂を受け入れる土砂分離槽と、該土砂分離槽の上部水面付近の水を受け入れるスカム分離槽と、を備え、
    前記エジェクターは前記土砂分離槽の少なくとも前段に配設され、
    前記スカム分離槽は前記土砂分離槽の後段に配設されたことを特徴とする土壌洗浄装置。
  15. スラリー化された汚染土砂が収納されたスラリー槽と、
    汚染土砂を粒径別に沈殿させる複数の土砂分離槽と、
    前記スラリー槽と土砂分離槽との間に介在するエジェクターと、
    前記複数の土砂分離槽を連結する通水管と、
    前記複数の土砂分離槽に配設される吸水送気兼用フィルター管と、
    前記複数の土砂分離槽の貯留水を濾過する濾過手段と、
    該濾過手段で濾過された水を洗浄水として循環させる給水槽と、を備え、
    前記吸水送気兼用フィルター管により、前記土砂分離槽内の貯留水が直接吸水されて前記濾過手段へ移送され、
    前記吸水送気兼用フィルター管より気泡が発生されてフィルターの目詰まりが解消されるとともに前記土砂分離槽内の汚染物質が分離されることを特徴とする土壌洗浄装置。
  16. 前記土砂分離槽の上部側には、前記土砂分離槽の上部水面付近の水を前記スカム分離槽へ移送するための流出口が設けられたことを特徴とする請求項14または15記載の土壌洗浄装置。
  17. 前記土砂分離槽には、前記土砂分離槽の貯留水をフィルターを備えた管で吸水するとともに、前記管より微細気泡を発生させて前記フィルターの目詰まりを解消し、前記貯留水に含まれる汚染物質を分離させる吸水送気兼用フィルター管が配設されたことを特徴とする請求項14記載の土壌洗浄装置。
  18. 前記スカム分離槽で分離された分離水を濾過する濾過手段と、該濾過手段で濾過された水を洗浄水として循環させる給水槽を備えたことを特徴とする請求項14記載の土壌洗浄装置。
  19. 前記土砂分離槽は、下部側が上部側よりも狭く形成されるとともに、下部側に土砂排出用の開口と、該開口を開閉可能な蓋部材またはバルブが設けられたことを特徴とする請求項14または15記載の土壌洗浄装置。
  20. 前記吸水送気兼用フィルター管は、
    ポンプ及びコンプレッサーに接続された切替装置と、該切替装置に接続された管部と、該管部に接続された取水送気部と、該取水送気部に取着されたフィルターと、を備え、
    前記取水送気兼用フィルター管を配設することにより所定の取水量を確保し、
    前記ポンプの駆動により前記水槽内の水が前記フィルターを介して吸水されるとともに、前記コンプレッサーの駆動により前記取水送気部から前記フィルターを介して微細気泡が発生されることを特徴とする請求項14または15記載の土壌洗浄装置。
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