JP2005000259A - 頭部サポート付マッサージ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】利用者の首肩マッサージ用の揉み玉31,32及び背中マッサージ用の施療子(エアバッグ38,39)が椅子本体1の上側昇降支持板11の前面、下側昇降支持板12の前面側に設けられ、揉み玉31,32を駆動するエアバッグ34,35が設けられていると共に、施療子駆動手段(揉み玉31,32用のエアバッグ34,35、エアポンプ、エア分配装置)を作動制御する演算制御回路が設けられている。また、椅子本体1の上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面に利用者の頭部を支持するサポート部材(表面カバー,エアバッグ47の頭部支持側の面)が設けられている。前記サポート部材を人体当接面に対して接近・離反駆動させるエアバッグ47が設けられている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、首肩や背中等を施療子によりマッサージするようにしたマッサージ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のマッサージ装置としては、例えば椅子の座部や背凭れの人体当接面にマッサージ用のエアバッグを装着した椅子式マッサージ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この種の椅子式マッサージ装置には、背凭れの上部に左右に延び且つ前側に開口する凹部を設けて、人体当接面と略平行な面内で回動駆動される一対の回動ベースを前記凹部の左右内に配設すると共に、この一対の回動ベースに首肩用の揉み玉を前後に回動可能に装着して、この揉み玉をエアバッグにより前後に回動駆動するようにしたものも知られている。尚、首肩以外の背中や腰等の部分はエアバッグによりマッサージするようにしている。
【0004】
このマッサージ装置では、頭部が凹部側に沈むようにすることで首の側部や肩の頂部等をマッサージするようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−209962
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、頭部が凹部側に沈んでいる状態で、背中や腰等のエアバッグを膨張・収縮させた場合、エアバッグがより強い力で利用者の背中や腰等を押圧するので、痛さや息苦しさを感じる傾向にある。
【0007】
そこで、この発明は、首のマッサージに際しては首の側部をマッサージでき、肩のマッサージに際しては肩の頂部をマッサージできると共に、背中のマッサージに際しては痛さや息苦しさを解消又は軽減できるマッサージ装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1の発明は、利用者の首肩マッサージ用の施療子及び背中マッサージ用の施療子が装置本体の人体当接面側に設けられ、前記施療子を駆動する施療子駆動手段が設けられていると共に、前記施療子駆動手段を作動制御する制御手段が設けられているマッサージ装置において、前記装置本体の人体当接面に利用者の頭部を支持するサポート部材が設けられていると共に、前記制御手段により作動制御させられて前記サポート部材を人体当接面に対して接近・離反駆動させるサポート部材駆動手段が設けられている頭部サポート付マッサージ装置としたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1(a)は、頭部サポート付マッサージ装置の一例としてマッサージ椅子(椅子式のマッサージ装置)を示したものである。この図1(a)において、1は装置本体としての椅子本体である。この椅子本体1は、マッサージ椅子の肘掛け兼用の脚1aと、脚1aに支持された座部2と、座部2の後部にリクライニング可能に装着された背凭れ3と、座部2の前側下部に装着された足載せ台4を備えている。
【0010】
この背凭れ3は、図2,図3に示したようなフレーム5と、フレーム5をカバーする図1(a)、図1(b)の表皮3aを有する。このフレーム5の内側の空間6は前後に開放している。しかも、フレーム5をカバーしている表皮3aの上部は、頭部サポート部材としての表面カバーHCでカバーされている。
【0011】
このフレーム5の上下の部分には、図3に示したように支持ブラケット7,8が固定されている。そして、支持ブラケット7,8には、互いに平行に空間6の左右に配設したガイド軸9,10の上下端部が固定されている。
【0012】
このガイド軸9,10の前側には、空間6の上部側に位置させた上側昇降支持板11と、空間6の下部側に位置させた下側昇降支持板12が配設されている。そして、上側昇降支持板11には、ガイド軸9,10に摺動自在に嵌合されたガイド筒13,14が一体に設けられている。これにより上側昇降支持板11は、ガイド軸9,10に昇降自在に保持されている。
【0013】
また、下側昇降支持板12には、ガイド軸9,10に摺動自在に嵌合されたガイド筒15,16が一体に設けられている。これにより下側昇降支持板12は、ガイド軸9,10に昇降自在に保持されている。
【0014】
更に、支持ブラケット7,8には、ガイド軸9,10と平行に設けられた送りネジ17,18の上端部及び下端部が回転自在に保持されている。この送りネジ17には上側昇降支持板11に取り付けた雌ねじ筒19が螺合され、送りネジ18には下側昇降支持板12に取り付けた雌ねじ筒20が螺合されている。
【0015】
しかも、支持ブラケット8上には、送りネジ17,18に隣接して駆動モータ21,22が取り付けられている。この駆動モータ21の図示しない出力軸はギヤ(図示せず)を介して送りネジ17に連動し、駆動モータ22の図示しない出力軸はギヤ(図示せず)を介して送りネジ18に連動している。
【0016】
従って、駆動モータ21を正転又は逆転させることにより、送りネジ17が正転又は逆転させられて、上側昇降支持板11が雌ねじ筒19と一体に上昇又は降下させられるようになっている。同様に駆動モータ22を正転又は逆転させることにより、送りネジ18が正転又は逆転させられて、下側昇降支持板12が雌ねじ筒20と一体に上昇又は降下させられるようになっている。
<首・肩マッサージユニットLm,Rm>
また、上側昇降支持板11の前面の左右には図2に示したように左側用の首・肩マッサージユニットLm及び右側用の首・肩マッサージユニットRmが配設されている。この首・肩マッサージユニットLm,Rmは、上側昇降支持板11と共に首・肩マッサージ機構(首・肩マッサージ手段)を構成している。
【0017】
首・肩マッサージユニットLm,Rmは回転ベース23,24を有する。この回転ベース23,24の背面には図4〜図6に示したように支持軸25,26がそれぞれ一体に保持されている。この支持軸25,26は図6に示したように軸線回りに回転自在に上側昇降支持板11に保持されている。
【0018】
更に、首・肩マッサージユニットLmは、回転ベース23の前面に配設された回動板27と、回動板27を前後に回動可能に回転ベース23に取り付けているヒンジ29と、回動板27の前面に一体に設けられた首・肩用の施療子としての揉み玉31を有する。同様に、首・肩マッサージユニットRmは、回転ベース24の前面に配設された回動板28と、回動板28を前後に回動可能に回転ベース24に取り付けているヒンジ30と、回動板28の前面に一体に設けられた首・肩用の施療子としての揉み玉32を有する。
【0019】
しかも、上側昇降支持板11の背面には図3に示したように駆動モータ33が取り付けられている。この駆動モータ33の出力軸は支持軸25,26に図示しない歯車動力伝達機構を介して連動している。そして、この駆動モータ33を正転又は逆転させることにより、揉み玉31,32が図5の矢印B1で示したように接近又は揉み玉31,32が図5の矢印B2で示したように離反する方向に、回動板27,28を接近又は離反する方向に回動させるようになっている。
【0020】
また、回転ベース23と回動板27との間にはヒンジ29側を回転ベース23に固定した首・肩用のエアバッグ34が介装され、回転ベース24と回動板28との間にはヒンジ30側を回転ベース24に固定した首・肩用のエアバッグ35が介装されている。しかも、図2に示したように回転ベース23と回動板27との間にはゴムバンド等の弾性紐36がエアバッグ34を収縮させる方向に掛け渡され、回転ベース24と回動板28との間にはゴムバンド等の弾性紐37がエアバッグ35を収縮させる方向に掛け渡されている。
<上半身マッサージユニット>
また、下側昇降支持板12の前面(人体当接面)には、図1(a),図2に示したように、背中の上側をマッサージするマッサージ機構(マッサージ手段)Bm1と、背中の下側をマッサージするマッサージ機構(マッサージ手段)Bm2と、腰をマッサージするマッサージ機構(マッサージ手段)Wmが配設されている。この下側昇降支持板12、マッサージ機構Bm1,Bm2,Wmは上半身マッサージユニットを構成している。
【0021】
このマッサージ機構Bm1はエアバッグ38,39を有し、マッサージ機構Bm2はエアバッグ40,41を有し、マッサージ機構Wmはエアバッグ42,43を有する。このエアバッグ38〜43には前面側に図示を省略した複数の環状溝及び環状突部が交互に設けられている。これにより、エアバッグ38〜43は、膨張時に複数の環状溝及び環状突部が蛇腹状に延びて、中央部が突出するようになっている。また、本実施例では説明の便宜上エアバッグ38〜43の下側にそれぞれ他のエアバッグを設けた構成とはしていないが、実際にはエアバッグ38〜43による強いマッサージを行わせるためにエアバッグ38〜43の下側にそれぞれ他のエアバッグを設けた構成とする。
【0022】
そして、背中の上側をマッサージするエアバッグ38,39は、下側昇降支持板12の前面上部の左右に配設されている。また、背中の下側をマッサージするエアバッグ40,41は、下側昇降支持板12の前面の左右で且つ上下方向の中央部に配設されている。更に、腰マッサージ用のエアバッグ42,43は、下側昇降支持板12の前面下部の左右に配設されている。
(座部2)
この座部2の後部には図1(a)に示したように左右に延びる臀部マッサージ用のエアバッグ44が配設され、座部2の前側には左右に延びる太股(上腿)マッサージ用のエアバッグ45が配設されている。
(足載せ台4)
この足載せ台4の左右の部分には図1(a)に示したように脚配設溝4a,4aが形成され、各脚配設溝4aの対向部にはエアバッグ46,46がそれぞれ配設されている。
<頭部サポート用のエアバッグ>
また、背凭れ3のフレーム5の上端部中央には、左右に延びる頭部サポート用のエアバッグ47がサポート部材駆動手段として取り付けられている。このエアバッグ47は、利用者の頭部支持面すなわち図1(b)に示した前側部分47aが実質的に頭部サポート部材(サポート部)として機能する。尚、表面カバーHCや表皮3aもこのエアバッグ47の頭部支持面と共に頭部サポート部材として間接的に機能する。
<制御回路>
上述した駆動モータ21,22,33は、図8に示した演算制御回路(制御手段)48により作動制御されるようになっている。
【0023】
また、上述したエアバッグ34,35,38〜47は、演算制御回路48及びこの演算制御回路48により作動制御されるエア給排気手段(エア給排気装置)49により膨縮されるようになっている。
【0024】
このエア給排気手段49は、演算制御回路48により作動制御されるエアポンプ50及び演算制御回路48により作動制御されるエア分配装置51を有する。
【0025】
このエア分配装置51は、エアポンプ50からのエアをエアバッグ34,35,38〜47へ選択的に供給して膨張させ、又は、エアバッグ34,35,38〜47からのエアを選択的に大気に排気させて、エアバッグ34,35,38〜47を選択的に収縮させるようになっている。尚、このエア分配装置51には、電磁弁やロータリーバルブを用いることができる。
<リモコン>
また、演算制御回路48にはリモコン52が接続されている。このリモコン52には、図7に示すようにスタートスイッチ53,停止スイッチ54,コース用スイッチ55,首肩用スイッチ56,ポイント選択スイッチ57,肩位置調整用の上移動スイッチ58,肩位置調整用の下移動スイッチ59,背中・腰位置調整用の上移動スイッチ60,背中・腰位置調整用の下移動スイッチ61を有する。
【0026】
しかも、リモコン52には、首肩用スイッチ56が押される毎に順に点灯するLED62〜65が設けられている。このLED62〜65の隣には「たたき」、「もみ」、「押し」、「複合」等の表示がされている。そして、首肩用スイッチ56によりLED62〜65のいずれかが選択点灯させられた状態で、スタートスイッチ53が押されると、LED62〜65内の選択点灯させられたものに対応する表示の内容のマッサージが実行される。
【0027】
また、リモコン52には、マッサージポイント選択用のポイント選択スイッチ57が押される毎に順に点灯するLED66〜72が設けられている。このLED66〜72は、マッサージ椅子形状MCに沿って配置され、LED66は首肩に対応し、LED67は上側背中に対応し、LED68は下側背中に対応し、LED69は腰に対応し、LED70は臀部に対応し、LED71は上腿(太股)に対応し、LED72は下腿に対応している。
【0028】
更に、リモコン52には、頭部サポート用のエアバッグ47を膨張させるスイッチ73と、エアバッグ47を収縮させるスイッチ74が手動位置調整手段として設けられている。
[作用]
次に、この様な構成のマッサージ装置の演算制御回路48による制御作用を説明する。
(1)首・肩用マッサージユニットLm,Rmの上下位置調整
この様な構成において、リモコン52の肩位置調整用の上移動スイッチ58又は下移動スイッチ59を操作すると、駆動モータ21が演算制御回路48により正転又は逆転させられて、送りネジ17が正転又は逆転させられ、上側昇降支持板11が上方又は下方に移動させられる。
【0029】
この移動は、上移動スイッチ58又は下移動スイッチ59が押されている間だけ実行される。これにより、上側昇降支持板11に支持された首・肩用マッサージユニットLm,Rmの上下方向の位置が調整される。
(2)背中・腰用のマッサージ機構Bm1,Bm2,Wmの上下位置調整
また、リモコン52の背中・腰位置調整用の上移動スイッチ60又は下移動スイッチ61を操作すると、駆動モータ22が演算制御回路48により正転又は逆転させられて、送りネジ18が正転又は逆転させられ、下側昇降支持板12が上方又は下方に移動させられる。
【0030】
この移動は、上移動スイッチ60又は下移動スイッチ61が押されている間だけ実行される。これにより、下側昇降支持板12に支持された背中用のマッサージ機構Bm1,Bm2、腰用のマッサージ機構Wmの上下方向の位置が調整される。
(3)頭部サポートの前後位置調整
<頭部サポート位置の自動調整>
利用者がマッサージ椅子に着座した状態では、利用者の頭部が間接的な頭部サポート部材としての表面カバーHC,表皮3aを介してエアバッグ47の前側部分47a(実質的な頭部サポート部材あるいは頭部サポート部)に支持されている。
【0031】
そして、演算制御回路48は、首肩用のLED66が点灯させられると共に、スイッチ73,74が押されていない状態で、スタートスイッチ53が押されると、エアポンプ50を停止させた状態とすると共に、エア分配装置51を作動制御して、エア分配装置51によるエアポンプ50の吐出口(図示せず)とエアバッグ47の連通を遮断させ、且つエアバッグ47をエア分配装置51を介して大気に連通させる。
【0032】
これにより、エアバッグ47にエアがある場合には、エアバッグ47内のエアがエア分配装置51を介して大気に排気され、エアバッグ47が最小に収縮させられる。また、エアバッグ47にエアがない場合には、エアバッグ47が最小に収縮された状態が維持させられる。この状態では、利用者の頭部が上側昇降支持板11側に沈んだ状態となる。
【0033】
また、演算制御回路48は、首肩用のLED67〜69のいずれかが点灯させられると共に、スイッチ73,74が押されていない状態で、スタートスイッチ53が押されると、エアポンプ50を作動させると共に、エア分配装置51を作動制御して、エアバッグ38,39又は40,41若しくは42,43を膨張・収縮させる前に、エアポンプ50の吐出口(図示せず)とエアバッグ47を連通させる。
【0034】
これにより、エアポンプ50から吐出されるエアがエア分配装置51を介してエアバッグ47に供給され、エアバッグ47がエアバッグ38,39又は40,41若しくは42,43を膨張・収縮させる前に所定量膨張させられる。この状態では、利用者の頭部が上側昇降支持板11から離反する方向に浮いた状態となる。
<頭部サポート位置の手動調整>
演算制御回路48は、利用者がスイッチ73を押すと、スイッチ73からのON信号を受けて、エアポンプ50を作動させると共に、エア分配装置51を作動制御して、エアポンプ50の吐出口(図示せず)とエアバッグ47を連通させる。これにより、エアポンプ50から吐出されるエアがエア分配装置51を介してエアバッグ47に供給され、エアバッグ47を膨張させる。
【0035】
しかも、演算制御回路48は、スイッチ73を押している間だけエアポンプ50を作動させて、エアバッグ47の膨張を実行させることができる様になっている。この場合、エアバッグ47内に所定量のエアが供給されてエアバッグ47が最大に膨張したときに、この状態を圧力センサ等で検出して、演算制御回路48によりエアポンプ50の作動を停止させ、エアバッグ47へのエアの供給を停止させるようにするとよい。
【0036】
尚、このエアバッグ47の膨張は、スイッチ73を押したときに一定時間実行させて、所定量だけ膨張させるようにすることもできる。
【0037】
一方、演算制御回路48は、利用者がスイッチ74を押すと、スイッチ74からのON信号を受けて、エアポンプ50の作動を停止させると共に、エア分配装置51を作動制御して、エア分配装置51によるエアポンプ50の吐出口(図示せず)とエアバッグ47との連通を遮断させる一方、エアバッグ47をエア分配装置51を介して大気に連通させる。これにより、エアバッグ47にエアがエア分配装置51を介して大気に排気され、エアバッグ47が収縮させられる。
【0038】
しかも、演算制御回路48は、スイッチ74を押している間だけエアバッグ47をエア分配装置51を介して大気に連通させて、エアバッグ47の収縮を実行させ、スイッチ74を押すのをやめたとき、エア分配装置51によるエアバッグ47と大気との連通状態を遮断することができるようになっている。
【0039】
尚、このエアバッグ47の収縮は、スイッチ74を押したときに一定時間実行させて、所定量だけ収縮させるようにすることもできる。
【0040】
従って、利用者はスイッチ73,74をON・OFF操作してエアバッグ47を膨張・収縮させることにより、エアバッグ47の膨張状態を調整して、頭部サポート部材としての表面カバーHCの頭部支持部に対応する部分をエアバッグ47で前後に位置調整することができる。
(4)首・肩用マッサージユニットLm,Rmによる揉み動作
上述した(1)のようにして、首・肩用マッサージユニットLm,Rmの上下方向の位置を利用者の首・肩の高さに応じて調整すると共に、ポイント選択スイッチ57で首肩用のLED66を点灯させる。一方、首肩用スイッチ56によりマッサージ内容である「たたき」、「もみ」、「押し」、「複合」等のためのLED62〜65のいずれかを選択し、スタートスイッチ53をONさせると、「たたき」、「もみ」、「押し」、「複合」のうちの選択されたLEDに対応するマッサージが実行される。
【0041】
この利用者の首・肩のマッサージに際しては、通常、上述したように自動的に頭部サポート用のエアバッグ47を最小に収縮させて、首・肩が上側昇降支持板11側に沈むようにしておく。尚、この際、利用者の頭部は、間接的な頭部サポート部材としての表面カバーHC,表皮3aを介してエアバッグ47の前側部分47a(実質的な頭部サポート部材あるいは頭部サポート部)に支持されている。
【0042】
また、利用者が首・肩の前後方向の任意の位置をマッサージしたい場合には、エアバッグ47を上述したように任意に膨張・収縮させて、利用者の頭部の前後方向の支持位置を任意に調整する。
<たたき>
ここで、「たたき」であるLED62が選択点灯させられた後、スタートスイッチ53をONさせると、演算制御回路48はまず駆動モータ33を作動制御して首・肩用マッサージユニットLm,Rmのヒンジ29,30の向きを下側(利用者の肩側)に向ける。
【0043】
この状態で演算制御回路48は、エアポンプ50を作動させると共にエア分配装置51を作動制御して、エアポンプ50から吐出されるエアを所定量だけエアバッグ34,35に供給して、エアバッグ34,35を所定量膨張させる。
【0044】
この後、演算制御回路48は、エア分配装置51を作動制御して、エアバッグ34,35へ微少量の給気及びエアバッグ34,35からの微少量の排気(短時間での排気)を小刻みに繰り返して、エアバッグ34,35を小刻みに繰り返し膨張・収縮させる。ここで、微少量の給気及び微少量の排気に際してのエア量は、エアバッグ34,35を所定量膨張させる際のエアの給気量よりも非常に少ない量である。
【0045】
この様にエアバッグ34,35を小刻みに繰り返し膨張・収縮させることで、揉み玉31,32が利用者の肩を小刻みにたたく「たたき」マッサージをすることになる。尚、揉み玉31,32が利用者の肩を小刻みにたたく動作は交互に繰り返し行うようにすることもできる。
<揉み動作>
また、「もみ」であるLED63が選択点灯させられた後、スタートスイッチ53をONさせると、演算制御回路48はまず駆動モータ33を正転させて、首・肩用マッサージユニットLm,Rmを図5の矢印B1で示した方向(首側)に回動させることにより、首・肩用マッサージユニットLm,Rmのヒンジ29,30を互いに対向する側(利用者の首側)に向ける。
【0046】
次に、演算制御回路48は、エアポンプ50を作動制御すると共に、エア分配装置51を作動制御して、エアポンプ50の吐出口(図示せず)をエア分配装置51を介してエアバッグ34,35に連通させる。これにより、エアポンプ50から吐出されるエアがエアバッグ34,35に徐々に供給され、エアバッグ34,35が徐々に膨張させられる。そして、エアバッグ34,35の膨張により回動板27,28及び揉み玉31,32が利用者の首側に回動させられ、揉み玉31,32が利用者の首に対して徐々に押し付けられる。
【0047】
一方、演算制御回路48は、この揉み玉31,32の利用者の首への押し付け動作に伴い、駆動モータ33を逆転制御して、首・肩用マッサージユニットLm,Rmを図5の矢印B2で示した方向(肩側)に回動させて、首・肩用マッサージユニットLm,Rmのヒンジ29,30を利用者の肩側に向けることにより、揉み玉31,32が利用者の首側から首の付け根側に揉む様にマッサージすることになる。
【0048】
この後、演算制御回路48は、エア分配装置51を作動制御して、エアバッグ34,35のエアを大気に排気させ、エアバッグ34,35を収縮させる。
【0049】
この様なエアバッグ34,35の膨張・収縮を繰り返すことで、利用者の首の付け根の部分を首側から揉みマッサージできる。
【0050】
また、揉み動作は、肩側から首側に向けて実行するように設定することもできる。
<押し>
また、「押し」であるLED64が選択点灯させられた後、スタートスイッチ53をONさせると、演算制御回路48はまず駆動モータ33を正転させて、首・肩用マッサージユニットLm,Rmを図5の矢印B1で示した方向(首側)に回動させることにより、首・肩用マッサージユニットLm,Rmのヒンジ29,30を互いに対向する側(利用者の首側)に向ける。
【0051】
次に、演算制御回路48は、エアポンプ50を作動制御すると共に、エア分配装置51を作動制御して、エアポンプ50の吐出口(図示せず)をエア分配装置51を介してエアバッグ34,35に連通させる。これにより、エアポンプ50から吐出されるエアがエアバッグ34,35に徐々に供給され、エアバッグ34,35が徐々に膨張させられる。
【0052】
そして、エアバッグ34,35の膨張により回動板27,28及び揉み玉31,32が利用者の首側に回動させられ、揉み玉31,32が利用者の首に対して徐々に押し付けられる「押し」マッサージが実行される。
【0053】
この後、演算制御回路48は、エア分配装置51を作動制御して、エアバッグ34,35のエアを大気に排気させ、エアバッグ34,35を収縮させる。
【0054】
この様なエアバッグ34,35の膨張・収縮を繰り返すことで、利用者の首の部分を「押し」マッサージできる。この「押し」マッサージは一回又は複数回数実行される。
【0055】
この後、演算制御回路48は、駆動モータ33を所定量逆転制御して、首・肩用マッサージユニットLm,Rmを図5の矢印B2で示した方向(肩側)に所定角度回動させて、上述した「押し」マッサージを実行する。この様にすることを繰り返すことで、「押し」マッサージを首から肩にかけて少しずつ位置をずらして実行できる。
<複合>
また、「複合」であるLED65が選択点灯させられた後、スタートスイッチ53をONさせると、演算制御回路48は上述した「たたき」、「もみ」、「押し」等のマッサージを組み合わせて実行する。
(5)首肩以外の上半身のマッサージ
この首肩以外の上半身のマッサージ、即ち上側背中、下側背中、腰等のマッサージに際しては、エアバッグ47を上述したように膨張させて、利用者の頭部の支持位置を前側に移動させて、上側昇降支持板11から浮かせるようにする。これにより、エアバッグ38〜43による上側背中、下側背中、腰等のマッサージに際して、このエアバッグ38〜43による上側背中、下側背中、腰等の押圧力を軽減させて、マッサージ時の痛さを軽減させることができる。
【0056】
従って、上側背中、下側背中、腰等のマッサージに際しては、エアバッグ47を上述したように膨張させて、利用者の頭部の支持位置を前側に移動させて、上側昇降支持板11から浮かせるようにして、エアバッグ38〜43による上側背中、下側背中、腰等のマッサージを以下の様に実行させると良い。
<上側背中>
また、演算制御回路48は、マッサージポイント選択用のポイント選択スイッチ57が押される毎に、LED66〜72が順に選択点灯させる。
【0057】
そして、演算制御回路48は、上側背中に対応するLED67が点灯させられると共に、スイッチ73が操作されている状態で、スタートスイッチ53が押されると、エアバッグ38,39の膨張・収縮前にエアバッグ47を上述したようにして所定量膨張させて、利用者の頭部の支持位置を前側に移動させ、上側昇降支持板11から浮かせるようにする。
【0058】
この後、演算制御回路48は、エアポンプ50を作動制御すると共に、エア分配装置51を作動制御して、エアポンプ50の吐出口(図示せず)をエア分配装置51を介してエアバッグ38,39に連通させる。これにより、エアポンプ50から吐出されるエアがエアバッグ38,39に供給され、エアバッグ38,39が膨張させられる。
【0059】
この後、演算制御回路48は、エア分配装置51を作動制御して、エアバッグ38,39のエアを大気に排気させ、エアバッグ38,39を収縮させる。
【0060】
この様なエアバッグ38,39の膨張・収縮の繰り返しにより、利用者の上側背中がエアバッグ38,39によりマッサージされる。
【0061】
この際、利用者の頭部の支持位置が前側に移動させられて、上側昇降支持板11から浮かせられ、利用者の上側背中がエアバッグ38,39から多少浮くようになるので、エアバッグ38,39による上側背中のマッサージ時にエアバッグ38,39による上側背中の押圧力を軽減させて、上側背中のマッサージ時の痛さを軽減させることができる。
<下側背中>
また、演算制御回路48は、マッサージポイント選択用のポイント選択スイッチ57が押される毎に、LED66〜72が順に選択点灯させる。
【0062】
そして、演算制御回路48は、下側背中に対応するLED68が点灯させられると共に、スイッチ73が操作されている状態で、スタートスイッチ53が押されると、エアバッグ40,41の膨張・収縮前にエアバッグ47を上述したようにして所定量膨張させて、利用者の頭部の支持位置を前側に移動させ、上側昇降支持板11から浮かせるようにする。
【0063】
この後、演算制御回路48は、エアポンプ50を作動制御すると共に、エア分配装置51を作動制御して、エアポンプ50の吐出口(図示せず)をエア分配装置51を介してエアバッグ40,41に連通させる。これにより、エアポンプ50から吐出されるエアがエアバッグ40,41に供給され、エアバッグ40,41が膨張させられる。
【0064】
この後、演算制御回路48は、エア分配装置51を作動制御して、エアバッグ40,41のエアを大気に排気させ、エアバッグ40,41を収縮させる。
【0065】
この様なエアバッグ40,41の膨張・収縮の繰り返しにより、利用者の下側背中がエアバッグ40,41によりマッサージされる。
【0066】
この際、利用者の頭部の支持位置が前側に移動させられて、上側昇降支持板11から浮かせられ、利用者の下側背中がエアバッグ40,41から多少浮くようになるので、エアバッグ40,41による下側背中のマッサージ時にエアバッグ40,41による下側背中の押圧力を軽減させて、下側背中のマッサージ時の痛さを軽減させることができる。
<腰>
また、演算制御回路48は、マッサージポイント選択用のポイント選択スイッチ57が押される毎に、LED66〜72が順に選択点灯させる。
【0067】
そして、演算制御回路48は、腰に対応するLED69が点灯させられると共に、スイッチ73が操作されている状態で、スタートスイッチ53が押されると、エアバッグ42,43の膨張・収縮前にエアバッグ47を上述したようにして所定量膨張させて、利用者の頭部の支持位置を前側に移動させ、上側昇降支持板11から浮かせるようにする。
【0068】
この後、演算制御回路48は、エアポンプ50を作動制御すると共に、エア分配装置51を作動制御して、エアポンプ50の吐出口(図示せず)をエア分配装置51を介してエアバッグ42,43に連通させる。これにより、エアポンプ50から吐出されるエアがエアバッグ42,43に供給され、エアバッグ42,43が膨張させられる。
【0069】
この後、演算制御回路48は、エア分配装置51を作動制御して、エアバッグ42,43のエアを大気に排気させ、エアバッグ42,43を収縮させる。
【0070】
この様なエアバッグ42,43の膨張・収縮の繰り返しにより、利用者の腰がエアバッグ42,43によりマッサージされる。
【0071】
この際、利用者の頭部の支持位置が前側に移動させられて、上側昇降支持板11から浮かせられ、利用者の腰がエアバッグ42,43から多少浮くようになるので、エアバッグ42,43による腰のマッサージ時にエアバッグ42,43による腰の押圧力を軽減させて、腰のマッサージ時の痛さを軽減させることができる。
(6)下半身のマッサージ
また、演算制御回路48は、マッサージポイント選択用のポイント選択スイッチ57が押される毎に、LED66〜72が順に選択点灯させる。
【0072】
そして、演算制御回路48は、臀部に対応するLED70,大腿に対応するLED71,大腿に対応するLED72のいずれかが点灯させられた状態で、スタートスイッチ53が押されると、エアポンプ50を作動制御すると共に、エア分配装置51を作動制御して、エアポンプ50の吐出口(図示せず)をエア分配装置51を介してエアバッグ44又はエアバッグ45若しくはエアバッグ46に連通させる。
【0073】
これにより、エアポンプ50から吐出されるエアがエアバッグ44又はエアバッグ45若しくはエアバッグ46に供給され、エアバッグ44又はエアバッグ45若しくはエアバッグ46が膨張させられる。
【0074】
この後、演算制御回路48は、エア分配装置51を作動制御して、エアバッグ44又はエアバッグ45若しくはエアバッグ46のエアを大気に排気させ、エアバッグ44又はエアバッグ45若しくはエアバッグ46を収縮させる。
【0075】
この様なエアバッグ44又はエアバッグ45若しくはエアバッグ46の膨張・収縮の繰り返しにより、利用者の臀部又は大腿若しくは脹ら脛がエアバッグ44又はエアバッグ45若しくはエアバッグ46によりマッサージされる。
【0076】
以上説明した実施例では、背凭れ3を図1(a)の如く起立させた状態でマッサージを実行しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、背凭れ3をリクライニングした状態で、上述したマッサージを実行させてもよい。この場合には、背中や腰をエアバッグでマッサージする際に、頭部サポート用のエアバッグ47を膨張させて利用者の頭部を持ち上げることで、背中や腰をマッサージするエアバッグの押圧力をより効果的に軽減させることができる。
(7)その他
(i)また、上述したエアバッグ47は、背凭れ3のフレーム5の上端部中央に取り付けられて、固定された状態となっているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0077】
例えば、エアバッグ47を上側昇降支持板11の上端部に取り付けて、エアバッグ47が上側昇降支持板11と一体的に昇降できるようにしても良い。この場合には、上側昇降支持板11を昇降させて上側昇降支持板11の首肩マッサージ機構Lm,Rmを利用者の首肩に合わせたときに、エアバッグ47が利用者の頭部に自動的に対応するようにしても良い。
(ii)また、表面カバーHCは、図9に示したように背凭れ3の前面上部を覆う前カバー部80と、背凭れ3の上端部を後側に回り込んで背凭れ3の背面側に配設された後カバー部81を有する。そして、後カバー部81の下端部が背凭れ3の背面の上部に面ファスナー(ベルクロファスナー)82で着脱可能に取り付けられている。
【0078】
この面ファスナー82は、背凭れ3の背面に取り付けられた背凭れ側面ファスナー部材83と、後カバー部81の下端部に取り付けられたカバー側面ファスナー部材84を有する。この背凭れ側面ファスナー部材83は、カバー側面ファスナー部材84よりも上下に長く形成されていて、カバー側面ファスナー部材84の上下方向の係合位置を調整できるようになっている。
【0079】
しかも、前カバー部80の背面にはポケット85が設けられていて、このポケット85にはエアバッグ47が収容されている。
【0080】
この構成によれば、カバー側面ファスナー部材84を背凭れ側面ファスナー部材83の下部に係合させる際、その上下方向の係合位置を調整することで、エアバッグ47の上下方向の位置を調整することができる。これにより、椅子式マッサージ装置の利用者の座高等が人により異なっていても、エアバッグ47の位置を利用者の頭部に容易に合わせることができる。
【0081】
また、エアバッグ47を表面カバーHCに保持させた構成としているので、既存のマッサージ装置にも容易に適用できる。
(iii)以上説明した実施例では、頭部サポート用のエアバッグ47を椅子式のマッサージ装置に適用した例を示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、頭部サポート用のエアバッグ47はマット式のマッサージ装置に適用することもできる。
【0082】
以上説明したように、この発明の実施の形態のマッサージ装置では、利用者の首肩マッサージ用の施療子(揉み玉31,32)及び背中マッサージ用の施療子(エアバッグ38,39)が装置本体(椅子本体1)の人体当接面(上側昇降支持板11の前面、下側昇降支持板12の前面)側に設けられ、前記施療子(揉み玉31,32)を駆動する施療子駆動手段(揉み玉31,32用のエアバッグ34,35、エアポンプ50、エア分配装置51、及びエアバッグ38,39用のエアポンプ50、エア分配装置51)が設けられていると共に、前記施療子駆動手段(揉み玉31,32用のエアバッグ34,35、エアポンプ50、エア分配装置51、及びエアバッグ38,39用のエアポンプ50、エア分配装置51)を作動制御する制御手段(演算制御回路48)が設けられている。また、このマッサージ装置では、前記装置本体(椅子本体1)の人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に利用者の頭部を支持するサポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)が設けられている。しかも、前記制御手段(演算制御回路48)により作動制御させられて前記サポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)を人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に対して接近(後退)・離反(進出)駆動させるサポート部材駆動手段(エアバッグ47)が設けられている。
【0083】
この構成によれば、サポート部材駆動手段(エアバッグ47)によりサポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)を人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に対して接近・離反駆動させることで、サポート部材による頭部の支持位置を変えることができる。
【0084】
即ち、サポート部材を装置本体(椅子本体1)の人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に対して接近させることで、利用者の頭部を人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に接近した状態(沈んだ状態)でサポート部材により支持できる。この状態で首肩のマッサージを実行することにより、首の側部や肩の頂部をより効果的にマッサージできる。
【0085】
また、サポート部材を装置本体(椅子本体1)の人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)から離反させることで、利用者の頭部を人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)から離反させた状態(浮いた状態)でサポート部材により支持することができる。この状態で背中マッサージ用の施療子を作動(エアバッグ38,39を膨張・収縮)させることにより、施療子(エアバッグ38,39)で利用者の背中を押圧マッサージすることにより、施療子(エアバッグ38,39)による押圧マッサージの押圧力を軽減して、マッサージ時の痛みを軽減あるいはマッサージ時の息苦しさ等を解消できる。
【0086】
尚、この上述した実施例では、サポート部材として表面カバーHCやエアバッグ47の前側部分47aを用いると共に、サポート部材駆動手段をエアバッグ47としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、サポート部材を支持板に保持されたクッション部材とし、サポート部材駆動手段を駆動モータで回転駆動される送りネジやエアシリンダ或いは油圧シリンダとすることもできる。この場合、クッション部材を支持する支持板は、送りネジやエアシリンダ或いは油圧シリンダにより人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に対して進退駆動される。要は、サポート部材を人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に対して進退駆動できれば、サポート部材駆動手段は送りネジやエアシリンダ或いは油圧シリンダ以外のものであっても良い。
【0087】
更に、この発明の実施の形態のマッサージ装置では、前記制御手段(演算制御回路48)は、首肩マッサージモードのときに前記サポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)が所定量後退する方向[人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)側に移動する方向]に前記サポート部材駆動手段(エアバッグ47)を自動的に作動制御する様になっている。
【0088】
この構成によれば、首肩のマッサージ時には首肩用の施療子(揉み玉31,32)側に首を自動的に移動できる。
【0089】
更に、この発明の実施の形態のマッサージ装置では、前記サポート部材駆動手段(エアバッグ47)を操作して、前記サポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)を人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に対して進退調整する手動位置調整手段(スイッチ73,74)が設けられている。
【0090】
この構成によれば、手動位置調整手段(スイッチ73,74)の操作により前記サポート部材駆動手段(エアバッグ47)を操作(膨張・収縮)することにより、サポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)が人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に対して進退調整される。この調整は任意に行うことができるので、首や肩のマッサージに際して、首や肩の前後のマッサージ位置を必要に応じて任意に設定できる。
【0091】
更に、この発明の実施の形態のマッサージ装置では、前記サポート部材駆動手段はエアバッグ47である。
【0092】
この構成によれば、簡単な構成でサポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)を人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)に対して進退調整することができる。
【0093】
更に、この発明の実施の形態のマッサージ装置では、前記頭部サポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)は利用者の身長方向に位置調整可能に設けられている。
【0094】
この構成によれば、マッサージ装置が椅子式の場合、利用者の座高等の相違により利用者の頭部の位置が異なっても、前記頭部サポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)を利用者の頭部に容易に合わせることができる。
【0095】
更に、この発明の実施の形態のマッサージ装置では、前記人体当接面(上側昇降支持板11の前面、又はフレーム5の前面)の頭部支持位置に前記利用者の身長方向に移動調整可能な表面カバーHCが設けられ、前記表面カバーHCに前記頭部サポート部材が設けられている。
【0096】
この構成によれば、マッサージ装置が椅子式の場合、利用者の座高等の相違により利用者の頭部の位置が異なっても、前記頭部サポート部材(表面カバーHC,エアバッグ47の前側部分47a)を利用者の頭部に容易に合わせることができる。しかも、既存のマッサージ椅子に簡易に適用することができる。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したこの発明の構成によれば、首のマッサージに際しては首の側部をマッサージでき、肩のマッサージに際しては肩の頂部をマッサージできると共に、背中等のマッサージに痛さや息苦しさを解消又は軽減できる。
。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明に係るマッサージ装置の一例を示す椅子式のマッサージ装置の斜視図、(b)は(a)の要部断面図である。
【図2】図1の背凭れの表皮を除いた状態の斜視図である。
【図3】図2の背凭れを背面から見た斜視図である。
【図4】図2に示した上側支持板と首肩用のマッサージユニットとの関係を示す平面図である。
【図5】図4の首肩用のマッサージユニットの作用説明図である。
【図6】図4のA1−A1線に沿う断面図である。
【図7】この発明に係るマッサージ装置のリモコンの拡大説明図である。
【図8】この発明に係るマッサージ装置の制御回路図である。
【図9】この発明に係るマッサージ装置の変形例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…椅子本体(装置本体)
5…フレーム
11…上側昇降支持板
34,35…エアバッグ(施療子駆動手段)
31,32…揉み玉(施療子)
38,39…エアバッグ(施療子)
47…エアバッグ
47a…前側部分(サポート部材)
50…エアポンプ(施療子駆動手段)
51…エア分配装置(施療子駆動手段)
48…演算制御回路(制御手段)
HC…表面カバー(サポート部材)
Claims (6)
- 利用者の首肩マッサージ用の施療子及び背中マッサージ用の施療子が装置本体の人体当接面側に設けられ、前記施療子を駆動する施療子駆動手段が設けられていると共に、前記施療子駆動手段を作動制御する制御手段が設けられているマッサージ装置において、
前記装置本体の人体当接面に利用者の頭部を支持するサポート部材が設けられていると共に、前記制御手段により作動制御させられて前記サポート部材を人体当接面に対して接近・離反駆動させるサポート部材駆動手段が設けられていることを特徴とする頭部サポート付マッサージ装置。 - 請求項1に記載の頭部サポート付マッサージ装置において、前記制御手段は、首肩マッサージモードのときに前記サポート部材が所定量後退する方向に前記サポート部材駆動手段を自動的に作動制御することを特徴とする頭部サポート付マッサージ装置。
- 請求項1又は2記載の頭部サポート付マッサージ装置において、前記サポート部材駆動手段を操作して、前記サポート部材を人体当接面に対して進退調整する手動位置調整手段が設けられていることを特徴とする頭部サポート付マッサージ装置。
- 請求項1〜3のいずれか一つに記載の頭部サポート付マッサージ装置において、前記サポート部材駆動手段はエアバッグであることを特徴とする頭部サポート付マッサージ装置。
- 請求項1〜4のいずれか一つに記載の頭部サポート付マッサージ装置において、前記頭部サポート部材は利用者の身長方向に位置調整可能に設けられていることを特徴とする頭部サポート付マッサージ装置。
- 請求項5に記載の頭部サポート付マッサージ装置において、前記人体当接面の頭部支持位置に前記利用者の身長方向に移動調整可能な表面カバーが設けられ、前記表面カバーに前記頭部サポート部材が設けられていることを特徴とする頭部サポート付マッサージ装置。
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