JP2004538248A - 疎水性部分を含み、スルホン基を含む少なくとも一のエチレン性不飽和モノマーの両親媒性ポリマーをベースとした、ケラチン物質をトリートメントするための酸化組成物 - Google Patents

疎水性部分を含み、スルホン基を含む少なくとも一のエチレン性不飽和モノマーの両親媒性ポリマーをベースとした、ケラチン物質をトリートメントするための酸化組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、ケラチン物質に適切な担体に、(a)少なくとも一の疎水性部分と、フリーの形態もしくは部分的又は完全に中和された形態でスルホン基を含む少なくとも一のエチレン性不飽和モノマーを有する少なくとも一の両親媒性ポリマー;(b)少なくとも一の酸化剤を含有せしめてなるケラチン物質をトリートメントするための化粧品用組成物に関する。

Description

【発明の開示】
【0001】
本発明は、少なくとも一の疎水性部分と、フリーの形態もしくは部分的又は全体的に中和された形態でスルホン基を含む少なくとも一のエチレン性不飽和モノマーを有する両親媒性ポリマーを含有する、ケラチン物質をトリートメントするためのゲル化された酸化組成物、並びにヒトのケラチン繊維、特に毛髪の染色、永続的な再成形又は脱色をするためのその使用に関する。
【0002】
ケラチン繊維、特にヒトの毛髪を、一又は複数の酸化剤を含有する脱色用組成物で脱色することが知られている。従来から使用されている酸化剤としては、過酸化水素、又は加水分解により過酸化水素を生成可能な化合物、例えば過酸化尿素又は過酸塩、例えば過ホウ酸塩、過炭酸塩及び過硫酸塩を挙げることができ、過酸化水素及び過硫酸塩が特に好ましい。
前記脱色用組成物は、主として、使用時に水性過酸化水素組成物で希釈される、アルカリ金属又はアンモニウムの過硫酸塩、過ホウ酸塩又は過炭酸塩等の過酸化試薬と、アルカリ性化合物(アミン類及びアルカリ性のケイ酸塩)を含有する無水製品(パウダー又はクリーム)の形態をしている。
【0003】
また、脱色用組成物は、使用時に、無水パウダーである過酸化試薬と、アルカリ性化合物を含有する水性組成物、及び過酸化水素を含有する他の水性組成物とを混合することにより得ることができる。
さらに、脱色用組成物は、使用準備が整った増粘水性過酸化水素組成物の形態をしている。
本発明の目的において、「使用準備が整った組成物」という表現は、ケラチン繊維に改変されないで適用されることを意図した組成物、すなわち使用前に改変されないで保管可能であるか、又は2又はそれ以上の組成物を即時混合して得られる組成物を意味する。
【0004】
一般に酸化ベース(oxidation bases)として知られている酸化染料先駆物質、特にオルト-又はパラ-フェニレンジアミン類、オルト-又はパラ-アミノフェノール類、及び複素環化合物を含有する染色用組成物でケラチン繊維、特にヒトの毛髪を染色することが知られている。酸化染料先駆物質、すなわち酸化ベースは、酸化物質と組み合わされて、酸化縮合プロセスにより、着色した化合物及び染料を生じ得る無色かわずかに着色した化合物である。また、これらの酸化ベースにより得られる色調を、カップラー又は調色剤と組み合わせることにより変化させることができることも知られており、後者は芳香族のメタ-ジアミン類、メタ-アミノフェノール類、メタ-ジフェノール類及びある種の複素環化合物、例えばインドール化合物から特に選択される。
上述した酸化組成物に存在する酸化剤は、ケラチン繊維の酸化染色に従来から使用されている酸化剤から選択され、このようなものとしては、過酸化水素、又は加水分解により過酸化水素を生成可能な化合物、例えば過酸化尿素又は過酸塩類、例えば過ホウ酸塩及び過硫酸塩を挙げることができる。過酸化水素が特に好ましい。
【0005】
さらに、顔又は脱色しようとする領域を越えて流れ落ちないように、毛髪に適用される脱色用又は染色用製品を局在化させるため、従来の増粘剤、例えば架橋したポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース類、ある種のポリウレタン類、ロウ、及び適切に選択されたHLB(親水性-親油性バランス)値を有する非イオン性界面活性剤の混合物が使用されており、それらは水及び/又は界面活性剤で希釈されてゲル化効果を生じる。
しかしながら、本出願人は、上述した増粘系では、十分強くて均質な脱色結果を得ることはできず、また毛髪をきめの粗いまま残すことを見出した。
さらに、本出願人は、従来技術の増粘系と酸化剤(類)を含有する使用準備が整った脱色用組成物では、経時的に粘度が低下したり流れ落ちたりすることなく、十分正確に組成物を適用することはできないことを見出した。
【0006】
毛髪の永続的な再成形に使用される最も一般的な技術は、第1工程において、適切な還元剤を含む組成物を使用してケラチン(システイン)の-S-S-ジスルフィド結合を切断し(還元工程)、ついでこのようにして処理した頭髪をすすいだ後、第2の段階において、前もって張力(カーラー等)をかけておいた毛髪に酸化組成物(固定工程としても知られている酸化工程)を適用して前記ジスルフィド結合を再構成して、最終的に毛髪に所望の形を与えることからなる。しかして、この技術により、毛髪にウェーブをかけたり、弛緩させたり、ストレートにすることも可能になる。上述した化学処理により毛髪に付与される新しい形は、ヘアーセット化のような一時的成形処理といった従来からの単純な技術とは異なり、非常に長く継続し、特に水あるいはシャンプーでの洗髪作用に耐性を示す。
パーマネントウェーブ処理の第1工程を実施するのに使用され得る還元組成物は一般に還元剤として、亜硫酸塩類、重亜硫酸塩類、アルキルホスフィン類もしくは好ましくはチオール類を含む。後者の中でも、従来から使用されている還元剤は、システインとその様々な誘導体、システアミンとその誘導体、チオ乳酸もしくはチオグリコール酸、その塩類とそのエステル類、特にチオグリコール酸グリセリルである。
固定工程を行うために必要とされる酸化組成物に関しては、通常、過酸化水素水溶液をベースにした組成物が実用的に使用されている。
【0007】
さらに、透明なゲルの形態をした化粧品用調製物が、長年にわたって探求されている。この種の提供形態は、美的理由及び使用の快適性及び容易性の理由から、使用者に、非常に高い評価を受けている。
ゲルの形態は、通常、処方者に実用的な関心事を提供する:ほとんど損失することなくパッケージから製品を取り出し、処理される局部領域に制限して製品を分散させることが容易で、所望の美容的効果を得るのに十分な量で使用される能力である。この目的は、毛髪の染色、パーマネントウエーブ又は脱色に使用される酸化調製物においては重要なことである。これらの調製物は、良好に伸展され、ケラチン繊維に沿って均質に分布させられ、前頭部、首筋、又は顔、又は目に流れ落ちないようにされなければならない。
【0008】
従来からの水溶性のゲル化剤及び/又は増粘剤、例えば架橋したアクリルポリマー型のもの、例えばグッドリッチ社(Goodrich)からカルボポール(Carbopol)(登録商標)の名称で販売されているものを使用しても、保管中に安定している過酸化水素等の過酸化物をベースとしたゲルを得ることは一般的に困難である。過酸化物は、安定性の理由から、酸性水溶液の形態の化粧品に使用されている。従来のゲル化剤が存在すると、通常、保管中にゲルの粘度がかなり変化してしまう。
特定の濃度で使用される、フレキサン(Flexan)3(登録商標)(ナショナル・スターチ社(National Starch)から販売されている製品)等のポリスチレンスルホン酸ナトリウム、コスメディア(Cosmedia)HSP-1180(登録商標)(ヘンケル社から販売されている製品)等の架橋していないポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)ポリマーの15重量%水溶液、セルクアット(Celquat)(登録商標)(ナショナル・スターチ社から販売されている製品)等の第4級化されたヒドロキシエチルセルロースを反応させることで形成されるゲル化剤を含有する過酸化水素をベースとしたゲルが、米国特許第4804705号において知られている。
【0009】
本出願人は、驚くべきことに、有効量の特定の両親媒性ポリマーを組成物に導入するならば、毛髪にほとんど荒れた感じを残さないばかりか、流れ落ちず、よって適用点に正確に局在化して残存し、強力で均質な脱色結果を得ることのできる、使用準備が整った脱色用組成物が得られることを見出した。
また、本出願人は、驚くべきことに、酸化剤、好ましくは過酸化水素又は加水分解により過酸化水素を生成可能な酸化化合物をベースとし、保管中に安定した透明なゲルを得るための、新規なファミリーの増粘剤及び/又はゲル化剤を見出した。これらの薬剤は、少なくとも一の疎水性部分と、フリーの形態もしくは部分的又は全体的に中和された形態でスルホン基を含む少なくとも一のエチレン性不飽和モノマーを有する両親媒性ポリマーである。これらの新規のゲル化剤は、このように形成されたゲルに存在し、過酸化水素又は加水分解により過酸化水素を生成可能な化合物の酸化特性に影響を及ぼさない。
【0010】
よって、本発明の主題の一つは、ケラチン物質に適した担体に:
(a)少なくとも一の疎水性部分と、フリーの形態もしくは部分的又は全体的に中和された形態でスルホン基を含む少なくとも一のエチレン性不飽和モノマーを有する少なくとも一の両親媒性ポリマーと、
(b)少なくとも一の酸化剤、
を含有せしめてなる、ケラチン物質をトリートメントするための化粧品用及び/又は皮膚用組成物にある。
また本発明は、少なくとも一の酸化剤を含有する化粧品用及び/又は皮膚用組成物における、増粘剤及び/又はゲル化剤としてのこれらのポリマーの使用に関する。
本発明において、酸化剤は、過酸化水素及び加水分解により過酸化水素を生成可能な化合物又はそれらの混合物からなる群から、好ましく選択される。
しかしながら、本発明の他の特徴、側面、主題及び利点は、以下の記載及び実施例を読むことにより明らかになるであろう。
【0011】
本発明の両親媒性ポリマー
本発明のポリマーは、少なくとも一の疎水性部分を含み、フリーの形態もしくは部分的又は全体的に中和された形態でスルホン基を含む少なくとも一のエチレン性不飽和モノマーを有する両親媒性ポリマーである。
「両親媒性ポリマー」なる表現は、親水性部分と疎水性部分、特に脂肪鎖の両方を含むあらゆるポリマーを意味する。
本発明のポリマーに存在する疎水性部分は、好ましくは6〜50の炭素原子、さらに好ましくは6〜22の炭素原子、より好ましくは6〜18の炭素原子、特に12〜18の炭素原子を有する。
好ましくは、本発明によるポリマーは、無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、又はアンモニア水)、もしくは有機塩基、例えばモノ-、ジ-又はトリ-エタノールアミン、アミノメチルプロパンジオール、N-メチルグルカミン、塩基性アミノ酸、例えばアルギニン及びリシン、及びこれら化合物の混合物によって、部分的又は全体的に中和されている。
本発明の両親媒性ポリマーは、一般的に1000〜20000000g/molの範囲、好ましくは20000〜5000000の範囲、さらに好ましくは100000〜1500000g/molの数平均分子量を有する。
【0012】
本発明による両親媒性ポリマーは、架橋していても非架橋であってもよい。架橋した両親媒性ポリマーが好ましく選択される。
前記ポリマーが架橋している場合には、架橋剤は、フリーラジカル重合によって得られるポリマーの架橋のために従来より使用されるポリオレフィン性不飽和化合物より選択することができる。
例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルエーテル、ジプロピレングリコールジアリルエーテル、ポリグリコールジアリルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ヒドロキノンジアリルエーテル、エチレングリコールジ(メタ)アクリラート又はテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、トリアリルアミン、トリアリルシアヌラート、ジアリルマレアート、テトラアリルエチレンジアミン、テトラアリルオキシエタン、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、アリル(メタ)アクリラート、糖系列のアルコールのアリルエーテル、又は他の多官能アルコールのアリル又はビニルエーテル、及びリン酸及び/又はビニルリン酸の誘導体のアリルエステル、又はこれら化合物の混合物を挙げることができる。
メチレンビスアクリルアミド、メタクリル酸アリル又はトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)が特に使用される。架橋度は、一般的に当該ポリマーに対して0.01mol%〜10mol%、特に0.2mol%〜2mol%の範囲である。
【0013】
スルホン基を含むエチレン性不飽和モノマーは、特にビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド(C-C22)アルキルスルホン酸、及びN-(C-C22)アルキル(メタ)アクリルアミド(C-C22)アルキルスルホン酸、例えばウンデシルアクリルアミドメタンスルホン酸、及びこれらの部分的又は全体的に中和された形態のものから選択される。
(メタ)アクリルアミド(C-C22)アルキルスルホン酸、例えばアクリルアミドメタンスルホン酸、アクリルアミドエタンスルホン酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-アクリルアミド-n-ブタンスルホン酸、2-アクリルアミド-2,4,4-トリメチルペンタンスルホン酸、2-メタクリルアミドドデシルスルホン酸、又は2-アクリルアミド-2,6-ジメチル-3-ヘプタンスルホン酸、及びそれらの部分的又は全体的に中和された形態のものが、より好ましく使用される。
【0014】
2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、及びその部分的又は全体的に中和された形態のものが特に使用される。
本発明の両親媒性ポリマーは、特にC-C22n-モノアルキルアミン又はジ-n-アルキルアミンとの反応によって変性されたランダム両親媒性AMPSポリマー、例えば国際公開第00/31154号(本明細書の内容の一体部分を構成する)に記載されているものから選択され得る。これらのポリマーはまた、例えば、(メタ)アクリル酸、それらのβ-置換されたアルキル誘導体、又はモノアルコールもしくはモノ-又はポリアルキレングリコールを用いて得られるそれらのエステル、(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、無水マレイン酸、イタコン酸又はマレイン酸、又はこれら化合物の混合物から選択される、他のエチレン性不飽和親水性モノマーをさらに含有していてもよい。
本発明の好ましいポリマーは、6〜50の炭素原子、好ましくは6〜22の炭素原子、さらに好ましくは6〜18の炭素原子、特に12〜18の炭素原子を有する少なくとも一の疎水性部分を含む少なくとも一のエチレン性不飽和疎水性モノマーと、AMPSの両親媒性コポリマーから選択される。
【0015】
これらの同様のコポリマーは、脂肪鎖を含まない一又は複数のエチレン性不飽和モノマー、例えば(メタ)アクリル酸、それらのβ-置換されたアルキル誘導体、又はモノアルコールもしくはモノ-又はポリアルキレングリコールを用いて得られるそれらのエステル、(メタ)アクリルアミド類、ビニルピロリドン、無水マレイン酸、イタコン酸又はマレイン酸、又はこれら化合物の混合物をさらに含有してもよい。
これらのコポリマーは、特に欧州特許出願公開第750899号、米国特許第5089578号、及びYotaro Morishimaによる以下の文献に記載されている:
− 「自己集合両親媒性高分子電解質及びそのナノ構造(Self-assembling amphiphilic polyelectrolytes and their nanostructures - Chinese Journal of Polymer Science Vol. 18, No. 40, (2000), 323-336)」;
− 「蛍光及びダイナミック光拡散によって調査した、水中におけるナトリウム=2-(アクリルアミド)-2-メチルプロパンスルホナート及び非イオン性界面活性剤マクロモノマーのランダムコポリマーのミセル形成(Micelle formation of random copolymers of sodium 2-(acrylamido)-2-methylpropanesulfonate and a nonionic surfactant macromonomer in water as studied by fluorescence and dynamic light scattering - Macromolecules 2000, Vol. 33, No. 10 - 3694-3704)」;
− 「高分子電解質に共有結合した非イオン性部分によって形成されたミセルネットワークの溶液特性:レオロジー性質に対する塩の効果(Solution properties of micelle networks formed by nonionic moieties covalently bound to a polyelectrolyte: salt effects on rheological behavior - Langmuir, 2000, Vol. 16, No. 12, 5324-5332)」;
− 「ナトリウム=2-(アクリルアミド)-2-メチルプロパンスルホナート及び会合マクロモノマーの刺激反応性両親媒性コポリマー(Stimuli responsive amphiphilic copolymers of sodium 2-(acrylamido)-2-methylpropanesulfonate and associative macromonomers - Polym. Preprint, Div. Polym. Chem. 1999, 40(2), 220-221)」。
【0016】
これら特定のコポリマーのエチレン性不飽和疎水性モノマーは、好ましくは、次の式(I):
【化1】
Figure 2004538248
[上式中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は直鎖状又は分枝状のC-Cアルキル基(好ましくはメチル)を示し;YはO又はNHを示し;Rは少なくとも6〜50の炭素原子、好ましくは6〜22の炭素原子、より好ましくは6〜18の炭素原子、特に12〜18の炭素原子を有する疎水性炭化水素ベース基を示し;xはアルキレンオキシドのモル数を示し、0〜100の範囲である]
のアクリルアミド類又はアクリラート類から選択される。
【0017】
前記R基は、直鎖状のC-C18アルキル基(例えば、n-ヘキシル、n-オクチル、n-デシル、n-ヘキサデシル及びn-ドデシル)、及び分枝状又は環状のC-C18アルキル基(例えば、シクロドデカン(C12)又はアダマンタン(C10));C-C18アルキルペルフルオロ基(例えば、式-(CH)-(CF)-CFの基);コレステリル基(C27)又はコレステロールエステル残基、例えばコレステリルオキシヘキサノアート基;芳香族多環式基、例えばナフタレン又はピレンから選択される。これらの基の中でも、特に好ましいのは、直鎖状のアルキル基、特にn-ドデシル基である。
【0018】
本発明の特に好ましい形態によれば、式(I)のモノマーは、少なくとも一のアルキレンオキシド単位を含み(x≧1)、好ましくはポリオキシアルキレン化鎖を含む。前記ポリオキシアルキレン化鎖は、好ましくは、エチレンオキシド単位及び/又はプロピレンオキシド単位からなり、好ましくはエチレンオキシド単位からなる。オキシアルキレン単位の数は、一般的に3〜100、好ましくは3〜50、より好ましくは7〜25の範囲である。
【0019】
これらのポリマーとしては、次のものを挙げることができる:
− 架橋又は非架橋で中和又は非中和のコポリマーであって、当該ポリマーに対して15重量%〜60重量%のAMPS単位及び40重量%〜85重量%の(C-C16)アルキル(メタ)アクリルアミド単位又は(C-C16)アルキル(メタ)アクリラート単位を含むコポリマー、例えば欧州特許出願公開第750899号に記載のもの;
− 10mol%〜90mol%のアクリルアミド単位、0.1mol%〜10mol%のAMPS単位、及び5mol%〜80mol%のn-(C-C18)アルキルアクリルアミド単位を含むターポリマー、例えば米国特許第5089578号に記載のもの。
【0020】
部分的又は全体的に中和されたAMPSとメタクリル酸ドデシルの非架橋又は架橋コポリマー、及び部分的又は全体的に中和されたAMPSとn-ドデシル-メタクリルアミドの非架橋又は架橋コポリマー、例えば上述したMorishimaの文献に記載されたものを挙げることができる。
【0021】
特に、次の式(II):
【化2】
Figure 2004538248
[上式中、Xはプロトン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、又はアンモニウムイオンである]
の2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)単位、及び次の式(III):
【化3】
Figure 2004538248
[上式中、xは3〜100、好ましくは5〜80、さらに好ましくは7〜25の範囲の整数を示し;Rは式(I)において上述したものと同じ意味を有し、Rは直鎖状又は分枝状のC-C22、さらに好ましくはC10-C22アルキルを示す]
の単位からなるコポリマーを挙げることができる。
【0022】
特に好ましいポリマーは、x=25であり、Rがメチルを示し、Rがn-ドデシルを表すものであり;これらは上述のMorishimaによる文献に記載されている。
がナトリウム又はアンモニウムを示すポリマーが特に好ましい。
【0023】
本発明の好ましい両親媒性ポリマーは、標準的なフリーラジカル重合法に従い、一又は複数の開始剤、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスジメチルバレロニトリル、ABAH(2,2-アゾビス[2-アミジノプロパン]ヒドロクロリド)、有機過酸化物、例えばジラウリルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド等、無機過酸化化合物、例えば過硫酸カリウム又は過硫酸アンモニウム、又はHの存在下にて、任意に還元剤の存在下にて得ることができる。
両親媒性ポリマーは、特に、tert-ブタノール媒質中におけるフリーラジカル重合によって得られ、沈殿する。
tert-ブタノール中での沈殿重合を使用することで、その使用のために特にポリマーの粒子サイズ分布が得られる。
前記ポリマー粒子のサイズ分布は、例えば、レーザー回折又は画像解析によって測定しても良い。
画像解析により測定される、このタイプのポリマーについての有利な分布は以下の通りである:60.2%が423ミクロン未満、52.0%が212ミクロン未満、26.6%が106ミクロン未満、2.6%が45ミクロン未満、及び26.6%が850ミクロンより大。
【0024】
前記反応は、0〜150℃、好ましくは10〜100℃の温度にて、大気圧又は減圧下のいずれにて行ってもよい。これはまた、不活性雰囲気下、好ましくは窒素下で行ってもよい。
この方法により、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)又はそのナトリウムもしくはアンモニウム塩を、特に(メタ)アクリル酸エステルと、次のもの:
− 8molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC10-C18アルコール(ヘキスト/クラリアント社(Hoechst/Clariant)のゲナポール(Genapol)(登録商標)C-080)、
− 8molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC11オキソアルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)UD-080)、
− 7molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC11オキソアルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)UD-070)、
− 7molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC12-C14アルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)LA-070)、
− 9molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC12-C14アルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)LA-090)、
− 11molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC12-C14アルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)LA-110)、
− 8molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC16-C18アルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)T-080)、
− 15molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC16-C18アルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)T-150)、
− 11molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC16-C18アルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)T-110)、
− 20molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC16-C18アルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)T-200)、
− 25molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC16-C18アルコール(ヘキスト/クラリアント社のゲナポール(登録商標)T-250)、
− 25molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC18-C22アルコール及び/又は25molのエチレンオキシドでオキシエチレン化されたC16-C18イソアルコール、
と重合させた。
【0025】
本発明によるポリマーにおける式(II)の単位及び式(III)の単位のモル%濃度は、該調製物の所望の化粧用途及び所望のレオロジー特性の関数として変化する。これは、0.1mol%〜99.9mol%の範囲であってよい。
最も疎水性のポリマーについて、式(I)又は式(III)の単位のモル割合は、好ましくは50.1%〜99.9%、特に70%〜95%、特に80%〜90%の範囲である。
あまり疎水性でないポリマーについて、式(I)又は式(III)の単位のモル割合は、好ましくは0.1%〜50%、特に5%〜25%、さらには10%〜20%の範囲である。
本発明のポリマーにおけるモノマー分布は、例えば、交互、ブロック(マルチブロックを含む)、又はランダムであってよい。
【0026】
本発明では、前記ポリマーが感熱性ペンダント鎖を含み、その水溶液が所定の閾温度より高温においては、温度が上昇するにつれて増大するか又は実質上一定に維持される粘度を有することが好ましい。
特に好ましいポリマーは、その水溶液が第一閾温度より低温においては低く、この第一閾値より高温では温度が上昇するにつれて極大まで増大し、第二閾値より高温では、温度が上昇するにつれて再度減少する粘度を有するものである。この観点では、前記ポリマー溶液の粘度は、第一閾温度未満では最大粘度の5%〜50%であり、特に第二閾温度にて最大粘度が10%〜30%であることが好ましい。
これらのポリマーは、好ましくは水中において加熱により偏析の現象をもたらすことが好ましいが、これは温度及び濃度の関数として、LCST(最低臨界共溶温度)として既知の最小値を示す曲線に反映される。
1%水溶液の粘度(25℃にてブルックフィールド(Brookfield)粘度計、No.7のニードルを使用して測定)は、好ましくは20000mPa.s〜100000mPa.s、特に60000mPa.s〜70000mPa.sの範囲である。
【0027】
本発明の両親媒性ポリマーは、活性物質の0.01重量%〜30重量%、好ましくは活性物質の0.1重量%〜10重量%、さらに好ましくは活性物質の0.1重量%〜5重量%、特に活性物質の0.5重量%〜2重量%の範囲の濃度で組成物中に存在する。
【0028】
酸化剤
本発明の組成物の酸化剤は、過酸化水素水溶液、過酸化尿素及び過酸塩類、例えば過ホウ酸塩又は過硫酸塩、もしくはそれらの混合物からなる群から好ましく選択される。
好ましくは、酸化剤は過酸化水素であり、さらには好ましくは、酸化剤は過酸化水素水溶液である。
過酸化水素の濃度は、0.5〜40容量、好ましくは2〜30容量の範囲であり、加水分解により過酸化水素を生成可能な化合物の濃度は、酸化組成物の全重量に対して0.1重量%〜25重量%の範囲である。
【0029】
本発明の酸化組成物は、水性又は無水であってよい。
本発明の酸化組成物は好ましくは水性であり、水性の酸化組成物全体のpHは、好ましくは1〜13、さらに好ましくは2〜12の範囲である。
特に脱色のケースにおいて、酸化組成物は使用時に互いに混合される2つの部分を有する形態をしており、これらの2つの部分の一方がアルカリ化剤を含有しており、固体又は液体の形態をしている。過酸化水素の場合は、混合前のpHは好ましくは7未満である。
【0030】
本発明の水性酸化組成物のpHは、従来からの塩基性化剤、例えばアンモニア水、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、1,3-プロパンジアミン、アルカリ金属又はアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩、有機カルボナート、例えば炭酸グアニジン、又はアルカリ金属の水酸化物を添加することにより、又は酸性化剤、例えば塩酸、酢酸、乳酸又はホウ酸を添加することにより得る及び/又は調節されてよく、これら全ての化合物は、明らかに単独で又は混合物として使用可能である。
【0031】
酸化組成物は、酸化による毛髪の染色、又は永続的な再成形、又は毛髪の脱色のための酸化組成物における使用が既知である添加剤、例えば酸性化又は塩基性化剤、防腐剤、金属イオン封鎖剤、例えばEDTA、エチドロン酸、UV遮蔽剤、ロウ、揮発性又は非揮発性で環状又は直鎖状又は分枝状の有機変性(特にアミン基による)されているか又はされていないシリコーン類、セラミド、疑似セラミド、植物性油、鉱物性油又は合成油、ビタミン類又はプロビタミン類、例えばパンテノール、乳白剤をさらに含有することができる。
酸化剤が過酸化水素水溶液である場合、好ましくは、本発明の酸化組成物は過酸化水素水溶液用の少なくとも一の安定剤を含有する。本発明の両親媒性ポリマーと過酸化水素水溶液とを組み合わせた組成物においては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のピロリン酸塩、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のスズ酸塩、フェナセチン又は酸及びオキシキノリンの塩、例えば硫酸オキシキノリンから選択される少なくとも一の安定剤を使用することにより、特に有利な結果が得られる。より有利には、場合によっては少なくとも一のピロリン酸塩と組み合わせて、少なくとも一のスズ酸塩が使用される。
【0032】
サリチル酸とその塩、ピリジンジカルボン酸とその塩、パラセタモール、及びa)バッファー[アルカリ金属(Na又はK)又はアンモニウムのボラート、好ましくはホウ酸ナトリウム十水塩]、b)アルカリ性剤(NHOH、モノエタノールアミン、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム又は水酸化ナトリウム)及びc)重金属イオン(Fe、Mn又はCu)用の金属イオン封鎖剤からなる系、例えば国際公開第01/72271号、国際公開第01/72272号及び国際公開第01/52801号に記載されているものも使用してよい。
【0033】
本発明の酸化組成物において、過酸化水素水溶液用の安定剤の濃度は、酸化組成物の全重量に対して0.0001重量%〜5重量%、好ましくは0.01重量%〜2重量%の範囲である。
過酸化水素水溶液を有する本発明の酸化組成物において、安定剤に対する過酸化水素の濃度比は、0.05〜1000、好ましくは0.1〜500、さらに好ましくは1〜200の範囲とすることができる。同様に、安定剤に対する本発明の両親媒性ポリマー(類)の濃度比は、0.05〜1000、好ましくは0.1〜500、より好ましくは1〜200の範囲であり得る。
本発明の酸化組成物における酸化剤の濃度は、組成物の全重量に対して0.1重量%〜25重量%の範囲である。
本発明において好ましくは、酸化剤に対する本発明の両親媒性ポリマー(類)の濃度比は0.001〜10であり、前記ポリマー及び酸化剤の量は、活性物質(過酸化水素水溶液における過酸化水素)として表される。より好ましくは、この比は0.01〜5、特に0.02〜1である。
【0034】
本発明の組成物が一般的に透明ゲルの形態である場合、その粘度は、好ましくは50mPa.s〜10Pa.s、より好ましくは75mPa.s〜0.5Pa.sの範囲にある。
【0035】
特に、本発明の組成物は、少なくとも一の両性又はカチオン性の直接付着ポリマー(substantive polymer)をさらに含有してもよい。
【0036】
カチオン性ポリマー
本発明の目的において「カチオン性ポリマー」という表現は、カチオン基及び/又はカチオン基にイオン化され得る基を有する任意のポリマーを示す。
本発明で使用可能なカチオン性ポリマーは、毛髪の美容特性を改善するために、既にそれ自体公知のもの全て、すなわち特に、欧州特許出願公開第337354号、及び仏国特許第2270846号、同2383660号、同2598611号、同2470596号及び同2519863号に記載されているものから選択することができる。
好ましいカチオン性ポリマーは、ポリマー主鎖の一部を形成可能であるか、又はそこに直接結合される側方置換基により担持され得る、第1級、第2級、第3級及び/又は第4級アミン基を有する単位を含むものから選択される。
一般的に使用されるカチオン性ポリマーは、約500〜5x10、好ましくは約10〜3x10の数平均分子量を有する。
【0037】
カチオン性ポリマーとしては、ポリアミン、ポリアミノアミド及びポリ第4級アンモニウム型のポリマーを特に挙げることができる。
これらは公知の生成物である。それらは特に、仏国特許第2505348号及び同2542997号に記載されている。前記ポリマーとしては以下のものを挙げることができる。
(1)次の式(I)、(II)、(III)又は(IV):
【化4】
Figure 2004538248
[上式中:
は同一でも異なっていてもよく、水素原子又はCH基を示し;
Aは同一でも異なっていてもよく、直鎖状又は分枝状で、1〜6の炭素原子、好ましくは2又は3の炭素原子を有するアルキル基、又は1〜4の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基を示し;
、R及びRは同一でも異なっていてもよく、1〜18の炭素原子を有するアルキル基又はベンジル基、好ましくは1〜6の炭素原子を有するアルキル基を示し;
及びRは同一でも異なっていてもよく、水素又は1〜6の炭素原子を有するアルキル基、好ましくはメチル又はエチルを表し;
Xは無機又は有機酸から誘導されたアニオン、例えばメトスルファートアニオン又はハロゲン化物、例えば塩化物又は臭化物を示す]
の少なくとも一の単位を有する、アクリル酸又はメタクリル酸エステル又はアミドから誘導されたホモポリマー又はコポリマー。
【0038】
ファミリー(1)のポリマーは、さらに、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ジアセトンアクリルアミド類、窒素が低級(C-C)アルキルで置換されたアクリルアミド類及びメタクリルアミド類、アクリル酸又はメタクリル酸又はそのエステル、ビニルラクタム類、例えばビニルピロリドン又はビニルカプロラクタム、及びビニルエステルのファミリーから選択され得るコモノマーから誘導される一又は複数の単位を含んでいてもよい。
しかして、ファミリー(1)のこれらのポリマーとしては:
− 硫酸ジメチル又はジメチルハライドで第4級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルとアクリルアミドのコポリマー、例えばハーキュレス社(Hercules)からヘルコフロック(Hercofloc)の名称で販売されている製品、
− 例えば、欧州特許出願公開第080976号に記載されている、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドのコポリマーで、チバ・ガイギー社(Ciba Geigy)からビナクアット(Bina Quat)P100の名称で販売されているもの、
− ハーキュレス社からレテン(Reten)の名称で販売されている、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトスルファートとアクリルアミドのコポリマー、
− 第4級化された又は第4級化されていないビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリラート又はメタクリラートのコポリマー、例えばISP社から「ガフクアット(Gafquat)」の名称で販売されている製品、例えば、「ガフクアット734」又は「ガフクアット755」、又は「コポリマー845、958及び937」として公知の製品(これらのポリマーは、仏国特許第2077143号及び同2393573号に詳細が記載されている)、
− ジメチルアミノエチルメタクリラート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンのターポリマー、例えばISP社からガフィックス(Gaffix)VC713の名称で販売されている製品、
− 特にISP社からスタイリーズ(Styleze)CC10の名称で販売されているビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンのコポリマー、及び
− 第4級化されたビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのコポリマー、例えばISP社から「ガフクアットHS100」の名称で販売されている製品、
を挙げることができる。
【0039】
(2)仏国特許第1492597号に記載されている、第4級アンモニウム基を有するセルロースエーテル誘導体、特にユニオン・カーバイド・コーポレーション(Union Carbide Corporation)から「JR」(JR400、JR125及びJR30M)又は「LR」(LR400又はLR30M)の名称で販売されているポリマー。また、これらのポリマーは、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応するヒドロキシエチルセルロースの第4級アンモニウムとして、CTFA辞典に定義されている。
(3)カチオン性セルロース誘導体、例えば、水溶性の第4級アンモニウムモノマーがグラフトしたセルロース誘導体又はセルロースのコポリマーで、特に米国特許第4131576号に記載されているもの、例えば、特に、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム又はジメチルジアリルアンモニウムの塩がグラフトした、ヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-又はヒドロキシプロピルセルロースのようなヒドロキシアルキルセルロース。
この定義に相当する市販品としては、特に、ナショナル・スターチ社から「セルクアット(Celquat)H100」及び「セルクアットL200」の名称で販売されている製品がある。
【0040】
(4)特に、米国特許第3589578号及び同4031307号に記載されているカチオン性多糖類、例えばカチオン性トリアルキルアンモニウム基を有するグアールガム。例えば、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウム塩(例えば塩化物)で変性したグアールガムが使用される。
このような製品は、特に、メイホール社(Meyhall)から、ジャガー(Jaguar)C13S、ジャガーC15、ジャガーC17又はジャガーC162の商品名で販売されている。
(5)酸素、硫黄又は窒素原子、もしくは芳香環又は複素環が挿入されていてもよい、直鎖状又は分枝状鎖を有する二価のアルキレン又はヒドロキシアルキレン基とピペラジニル単位からなるポリマー、及びこれらのポリマーの酸化及び/又は第4級化生成物。このようなポリマーは、特に、仏国特許第2162025号及び同2280361号に記載されている。
【0041】
(6)特に、酸性化合物とポリアミンとの重縮合により調製された水溶性のポリアミノアミド類;これらのポリアミノアミド類は、エピハロヒドリン、ジエポキシド、二無水物、不飽和の二無水物、ビス-不飽和誘導体、ビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-アルキルハライド、もしくはビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-アルキルハライド、エピハロヒドリン、ジエポキシド又はビス-不飽和誘導体と反応性である二官能性化合物との反応の結果生じたオリゴマーで架橋されていてもよく;架橋剤は、ポリアミノアミドのアミン基当たり0.025〜0.35モルの範囲の割合で使用され;これらのポリアミノアミドはアルキル化されるか、それらが一又は複数の第3級アミン官能基を含む場合には第4級化されてもよい。このようなポリマーは、特に仏国特許第2252840号及び同2368508号に記載されている。
(7)ポリカルボン酸とポリアルキレンポリアミンを縮合させ、続いて二官能性剤でアルキル化して得られるポリアミノアミド誘導体。例えば、アルキル基が1〜4の炭素原子を含み、好ましくはメチル、エチル又はプロピルを示す、アジピン酸/ジアルキルアミノヒドロキシアルキルジアルキレントリアミンのポリマーを挙げることができる。このようなポリマーは、特に仏国特許第1583363号に記載されている。
これらの誘導体として、特にサンド社(Sandoz)から「カルタレチン(Cartaretine)F、F4又はF8」の名称で販売されている、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピル/ジエチレントリアミンのポリマーを挙げることができる。
【0042】
(8)3〜8の炭素原子を有する、飽和した脂肪族のジカルボン酸、及びジグリコール酸から選択されるジカルボン酸と、少なくとも一の第2級アミン基と、2つの第1級アミン基を有するポリアルキレンポリアミンとを反応させて得られるポリマー。ポリアルキレンポリアミンとジカルボン酸のモル比は、0.8:1〜1.4:1であり;そこで得られたポリアミノアミドは、ポリアミノアミドの第2級アミンに対して、0.5:1〜1.8:1のモル比のエピクロロヒドリンと反応させる。このようなポリマーは、特に、米国特許第3227615号及び同2961347号に記載されている。
この種のポリマーは、特に、アジピン酸/エポキシプロピル/ジエチレントリアミンのコポリマーの場合は、ハーキュレス社から「デルセット(Delsette)101」又は「PD170」の名称で、もしくはハーキュレス・インクから「ヘルコセット(Hercosett)57」の名称で販売されている。
【0043】
(9)ジアルキルジアリルアンモニウム又はアルキルジアリルアミンのシクロポリマー、例えば、次の式(V)又は(VI):
【化5】
Figure 2004538248
[上式中、k及びtは0又は1であり、k+tの合計は1であり;Rは、水素原子又はメチル基を示し;R及びRは互いに独立して、1〜8の炭素原子を有するアルキル基、アルキル基が好ましくは1〜5の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、低級C-Cアミドアルキル基を示すか、又はRとRは、それらが結合している窒素原子と共同して、複素環基、例えばピペリジル又はモルホリニルを示し得るもので;RとRは互いに独立して、好ましくは1〜4の炭素原子を有するアルキル基を示し;Yは、アニオン、例えば臭化物、塩化物、アセタート、ボラート、シタラート、タータラート、ビスルファート、二亜硫酸塩、スルファート又はホスファートである]
に相当する単位を鎖の主な構成要素として含有するホモポリマー又はコポリマー。これらのポリマーは、特に、仏国特許第2080759号及び追加特許書第2190406号に記載されている。
上述したポリマーとしては、特にカルゴン社(Calgon)から「メルクアット(Merquat)100」の名称で販売されているジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー(及びその低重量平均分子量の相同体)、及び「メルクアット550」の名称で販売されているジアリルジメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドのコポリマーを挙げることができる。
【0044】
(10)次の式:
【化6】
Figure 2004538248
{上式(VII)中:
10、R11、R12及びR13は同一でも異なっていてもよく、1〜20の炭素原子を有する脂肪族、脂環式又はアリール脂肪族基、もしくは低級ヒドロキシアルキル脂肪族基を示すか、又はR10、R11、R12及びR13は、共同して又は別々に、それらが結合する窒素原子とともに、窒素以外の第2のヘテロ原子を含有していてもよい複素環を形成するか、又はR10、R11、R12及びR13は、R14がアルキレンで、Dが第4級アンモニウム基である、-CO-NH-R14-D又は-CO-O-R14-D基、又はニトリル、エステル、アシル又はアミド基で置換される、直鎖状又は分枝状のC-Cアルキル基を示し;
及びBは、スルホキシド、スルホン、ジスルフィド、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、第4級アンモニウム、ウレイド、アミド又はエステル基、又は一又は複数の酸素又は硫黄原子又は一又は複数の芳香環が主鎖に挿入、又は連結して含有されていてもよく、直鎖状又は分枝状で飽和又は不飽和であってよい、2〜20の炭素原子を有するポリメチレン基を表し、
は、無機酸又は有機酸から誘導されるアニオンを示し;
、R10及びR12は、それらが結合する2つの窒素原子とともにピペラジン環を形成可能で;Aが直鎖状又は分枝状で飽和又は不飽和のアルキレン又はヒドロキシアルキレン基を示す場合は、Bはまた-(CH)-CO-D-OC-(CH)-基を示すことができ、
ここでDは:
a)式:-O-Z-O-のグリコール残基
[上式中、Zは、直鎖状又は分枝状の炭化水素ベース基、又は次の式:
-(CH-CH-O)-CH-CH-
-[CH-CH(CH)-O]-CH-CH(CH)-
(上式中、x及びyは、定まった一つの重合度を表す1〜4の整数を示すか、あるいは、平均重合度を表す1〜4の任意の数を示す)
の一つに相当する基を示す];
b)ビス-第2級ジアミン残基、例えばピペラジン誘導体;
c)式:-NH-Y-NH-のビス-第1級ジアミン残基
[上式中、Yは、次の式:
-CH-CH-S-S-CH-CH-;
で示される二価の基、又は直鎖状又は分枝状の炭化水素ベース基を示す];
d)式:-NH-CO-NH-のウレイレン基;
を示す}
に相当する繰り返し単位を有する第4級ジアンモニウムポリマー。
好ましくは、Xは、アニオン、例えば塩化物又は臭化物である。
これらのポリマーは、一般的に1000〜100000の数平均分子量を有する。
この種のポリマーは、特に、仏国特許第2320330号、同2270846号、同2316271号、同2336434号及び同2413907号、及び米国特許第2273780号、同2375853号、同2388614号、同2454547号、同3206462号、同2261002号、同2271378号、同3874870号、同4001432号、同3929990号、同3966904号、同4005193号、同4025617号、同4025627号、同4025653号、同4026945号及び同4027020号に記載されている。
【0045】
特に使用可能なポリマーは、次の式(VIII):
【化7】
Figure 2004538248
[上式中、R10、R11、R12及びR13は同一でも異なっていてもよく、約1〜4の炭素原子を有するアルキル又はヒドロキシアルキル基を示し、n及びpは約2〜20の範囲の整数であり、Xは無機酸又は有機酸から誘導されるアニオンである]
に相当する繰り返し単位からなるものである。
【0046】
(11)次の式(IX):
【化8】
Figure 2004538248
[上式中、pは約1〜6の範囲の整数を示し、Dは存在しないか、又はrが4又は7に等しい数を示す-(CH)-CO-基を表し、Xはアニオンである]
の繰り返し単位からなるポリ第4級アンモニウム。
このようなポリマーは、米国特許第4157388号、同4702906号及び同4719282号に記載されている方法に従って調製することができる。それらは特に、欧州特許出願公開第122324号に記載されている。
これらの製品としては、例えばミラノール社(Miranol)から販売されている「ミラポール(Mirapol)A15」、「ミラポールAD1」、「ミラポールAZ1」及び「ミラポール175」を挙げることができる。
【0047】
(12)ビニルピロリドンとビニルイミダゾールの第4級ポリマー、例えば、BASF社からルビクアット(Luviquat)FC905、FC550及びFC370の名称で販売されている製品。
(13)ポリアミン類、例えばCTFA辞書で「ポリエチレングリコール(15)獣脂ポリアミン」の参照名が付されており、ヘンケル社(Henkel)から販売されている「ポリクアート(Polyquart)H」。
【0048】
(14)架橋したメタクリロイルオキシ(C-C)アルキルトリ(C-C)アルキルアンモニウム塩のポリマー、例えば、塩化メチルで第4級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルが単独重合、又は塩化メチルで第4級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルとアクリルアミドとが共重合し、単独重合又は共重合に続いて、オレフィン性不飽和化合物、特にメチレンビスアクリルアミドで架橋することにより得られるポリマー。特に、鉱物性油に50重量%の、架橋したアクリルアミド/メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー(重量比 20/80)を含有せしめてなる分散液の形態で該ポリマーを使用することもできる。この分散液は、アライド・コロイヅ社(Allied Colloids)から「サルケア(Salcare)(登録商標)SC92」の名称で販売されている。また、鉱物性油又は液状エステルに、約50重量%の架橋したメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドのホモポリマーを含有せしめてなるものを使用することもできる。これらの分散液は、アライド・コロイヅ社から「サルケア(登録商標)SC95」及び「サルケア(登録商標)SC96」の名称で販売されている。
【0049】
本発明で使用可能な他のカチオン性ポリマーは、ポリアルキレンイミン類、特にポリエチレンイミン類、ビニルピリジン又はビニルピリジニウム単位を有するポリマー、ポリアミン類とエピクロロヒドリンの縮合物、第4級ポリウレイレン類及びキチン誘導体である。
本発明で使用可能な全カチオン性ポリマーのなかでも、ファミリー(1)、(9)、(10)、(11)及び(14)のポリマー、より好ましくは次の式(W)及び(U):
【化9】
Figure 2004538248
の繰り返し単位からなるポリマー、特にゲル浸透クロマトグラフィーにより決定される重量平均分子量が9500〜9900であるもの;
【化10】
Figure 2004538248
特にゲル浸透クロマトグラフィーにより決定される重量平均分子量が約1200であるものが好ましく使用される。
本発明の組成物中のカチオン性ポリマーの濃度は、組成物の全重量に対して0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.05重量%〜5重量%、さらに好ましくは0.1重量%〜3重量%の範囲とすることができる。
【0050】
両性ポリマー
本発明において使用可能な両性ポリマーは、ポリマー鎖にランダムに分布する単位K及びMを含むポリマーの中から選択され、そのKは少なくとも一の塩基性窒素原子を含むモノマーから誘導された単位を表し、Mは一又は複数のカルボキシル又はスルホン基を含む酸性モノマーから誘導された単位を表すか、あるいはK及びMが、双性イオン性のカルボキシベタイン又はスルホベタインモノマーから誘導される基を示してもよく;
またK及びMが、第1級、第2級、第3級又は第4級アミン基を含み、その少なくとも一のアミン基が、炭化水素ベース基を介してカルボキシル又はスルホン酸基を担うカチオン性ポリマー鎖を示すことができ、あるいはさらに、K及びMが、α,β-ジカルボン酸エチレン単位を含むポリマー鎖の一部をなし、そのカルボキシル基の1つが一又は複数の第1級又は第2級アミン基を含むポリアミンと反応させられたものである。
【0051】
上述した定義に相当する特に好ましい両性ポリマーは次のポリマーから選択される:
(1)特にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、α-クロロアクリル酸等の、カルボキシル基を担持するビニル化合物から誘導されるモノマー、例えば特にジアルキルアミノアルキルメタクリラート及びアクリラート、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド及び-アクリルアミド等の、少なくとも一の塩基性原子を含む置換されたビニル化合物から誘導される塩基性モノマーの共重合により得られるポリマー。このような化合物は米国特許第3836537号に記載されている。
またヘンケル社からポリクアート(Polyquart)KE3033の名称で販売されているアクリル酸ナトリウム/アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドのコポリマーを挙げることもできる。
また、ビニル化合物は、ジアルキルジアリルアンモニウム塩、例えばジメチルジアリルアンモニウムクロリドであってもよい。アクリル酸とこのモノマーとのコポリマーは、カルゴン社からメルクアット280、メルクアット295及びメルクアットPlus3330の名称で販売されている。
【0052】
(2)次の:
a)窒素原子上をアルキル基で置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミドから選択される少なくとも一のモノマー、
b)一又は複数の反応性カルボキシル基を含む少なくとも一の酸性コモノマー、及び
c)第1級、第2級、第3級及び第4級アミン置換基を有するアクリル酸及びメタクリル酸のエステル、及びジメチルアミノエチルメタアクリラートを硫酸ジメチル又は硫酸ジエチルで第4級化した生成物等の、少なくとも一の塩基性コモノマー、
から誘導される単位を含むポリマー。
【0053】
本発明において、さらにとりわけ好ましいN置換アクリルアミド類又はメタクリルアミド類は、アルキル基が2〜12の炭素原子を有する群、特にN-エチルアクリルアミド、N-tert-ブチルアクリルアミド、N-tert-オクチルアクリルアミド、N-オクチルアクリルアミド、N-デシルアクリルアミド、N-ドデシルアクリルアミド及びそれらに対応するメタクリルアミドである。
酸性コモノマーは、特にアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、及びフマル酸、及び1〜4の炭素原子を有するアルキルモノエステル、又はマレイン酸又はフマル酸、又は無水物から選択される。
好ましい塩基性コモノマーは、アミノエチル、ブチルアミノエチル、N,N'-ジメチルアミノエチル及びN-tert-ブチルアミノエチルメタクリラートである。
コポリマーのCTFA(第4版、1991)名がオクチルアクリルアミド/アクリラート/ブチルアミノエチルメタクリラートコポリマー、例えばナショナル・スターチ社からアンフォマー(Amphomer)又はロボクリル(Lovocryl)47の名称で販売されている製品が特に使用される。
【0054】
(3) 次の一般式:
【化11】
Figure 2004538248
{上式中、R19は、飽和したジカルボン酸、エチレン性二重結合を有するモノ-又はジカルボン脂肪族酸、これらの酸と1〜6の炭素原子を有する低級アルカノールとのエステルから誘導される二価の基、もしくは、ビス(プライマリ)、又はビス(セカンダリ)アミンに、上記酸の任意の一つを添加することにより誘導される基を表し、Zは、ビス(プライマリ)、モノ-又はビス(セカンダリ)ポリアルキレン-ポリアミンの基を示し、好ましくは、
a)60〜100mol%の割合で、次の式:
【化12】
Figure 2004538248
[上式中、x=2及びp=2又は3であるか、又はx=3及びp=2である]で表される基(この基はジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン又はジプロピレントリアミンから誘導される);
b)0〜40mol%の割合で、上述した基(XI)において、x=2及びp=1であり、エチレンジアミンから誘導される基、又は次の式:
【化13】
Figure 2004538248
で表されるピペラジンから誘導される基;
c)0〜20mol%の割合で、ヘキサメチレンジアミンから誘導される-NH-(CH)-NH-基を表す}
のポリアミノアミドから部分的又は全体的に誘導される、架橋し、またアルキル化したポリアミノアミド類で、これらのポリアミノアミドは、ポリアミノアミドのアミン基当たり0.025〜0.35モルの架橋剤が使用されて、エピハロヒドリン、ジエポキシド、二無水物、及びビス-不飽和誘導体から選択される二官能性架橋剤を添加することにより架橋され、アクリル酸、クロロ酢酸、又はアルカン-スルトン、又はそれらの塩の作用により、アルキル化される。
飽和カルボン酸は、好ましくはアジピン酸、2,2,4-トリメチルアジピン酸、及び2,4,4-トリメチルアジピン酸、テレフタル酸、そして例えばアクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸のようにエチレン性二重結合を有する酸など、6〜10の炭素原子を有する酸から選択される。
アルキル化に使用されるアルカンスルトンは、好ましくはプロパンスルトン又はブタンスルトンであり、アルキル化剤の塩は好ましくはナトリウム塩又はカリウム塩である。
【0055】
(4)次の式:
【化14】
Figure 2004538248
[上式中、R20は、重合性不飽和基、例えば、アクリラート、メタクリラート、アクリルアミド又はメタクリルアミド基を示し、y及びzは1〜3の整数を表し、R21及びR22は、水素原子、メチル、エチル又はプロピルを表し、R23及びR24は、水素原子、又はR23及びR24の炭素原子の合計が10を越えないアルキル基を表す]
の双性イオン性単位を有するポリマー。
このような単位を含むポリマーは、ジメチルもしくはジエチルアミノエチルアクリラート又はメタクリラート、又はアクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル、アクリルアミド類又はメタクリルアミド類又は酢酸ビニルのような非双性イオン性モノマーから誘導される単位を含むことも可能である。
例として、サンド社(Sandoz)のダイアフォーマー(Diaformer)Z301という名称で販売されている製品のような、メタクリル酸ブチル/ジメチルカルボキシメチルアンモニオエチルメタクリラートのコポリマーを挙げることができる。
【0056】
(5)次の式(XIII)、(XIV)及び(XV):
【化15】
Figure 2004538248
{上式中、単位(XIII)は0〜30%の割合、単位(XIV)は5〜50%の割合、及び単位(XV)は30〜90%の割合で存在し、単位(XV)においてR25は次の式:
【化16】
Figure 2004538248
[上式中、
qは0又は1を示し;
q=0である場合は、R26、R27及びR28は同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、一又は複数の窒素原子が挿入されていてもよく、及び/又は一又は複数のアミン、ヒドロキシル、カルボキシル、アルキルチオ又はスルホン基で置換されていてもよい、ジアルキルアミン残基又はモノアルキルアミン残基、メチル、ヒドロキシル、アセトキシ又はアミノ残基、アルキル基がアミノ残基を担持しているアルキルチオ残基を表し、この場合、R26、R27及びR28基の少なくとも一は水素原子であり;
又はq=1である場合は、R26、R27及びR28は、それぞれ、水素原子、並びにこれらの化合物と酸又は塩基とにより形成される塩を表す]
の基を示すと理解される}
に相当するモノマー単位を有し、特に仏国特許第2137684号又は米国特許第3879376号に記載されている、キトサンから誘導されるポリマー。
特に好ましいこの種のポリマーは、0〜20重量%の単位(XIII)、40重量%〜50重量%の単位(XIV)、及び40重量%〜50重量%のR25が-CH-CH-基を示す単位(XV)を含有する。
【0057】
(6)キトサンのN-カルボキシアルキル化によって誘導されるポリマー、例えばジャン・デッカー社(Jan Dekker)から「エバルサン(Evalsan)」の名称で販売されているN-カルボキシメチルキトサン又はN-カルボキシブチルキトサン。
(7)例えば仏国特許第1400366号に記載され、一般式(XI):
【化17】
Figure 2004538248
[上式中、R29は、水素原子、CHO、CHCHO又はフェニル基を表し、R は、水素、又はメチル又はエチルのような低級アルキル基を示し、R31は、水素、又はメチル又はエチルのような低級アルキル基を示し、R32は、メチル又はエチルのような低級アルキル基、又は次の式:-R33-N(R31)に相当する基を示し、ここでR33は、-CH-CH-、-CH-CH-CH-又は-CH-CH(CH)-基を表し、R31は上述の意味を持ち、さらに6までの炭素原子を有するこれらの基の上位同族体も表し、
rは分子量を500〜6000000、好ましくは1000〜1000000にするものである]
に相当するポリマー。
【0058】
(8)次のものから選択される-D-X-D-X-タイプの両性ポリマー:
a) クロロ酢酸又はクロロ酢酸ナトリウムを、次の式:
-D-X-D-X-D- (XVII)
[上式中、Dは、
【化18】
Figure 2004538248
なる基を表し:
Xは、記号E又はE'を表し、E又はE'は同一でも異なっていてもよく、主鎖に7までの炭素原子を有する直鎖状又は分枝状鎖を有するアルキレン基である二価の基を表し、それは、未置換であるか又はヒドロキシル基で置換され、さらに酸素、窒素及び硫黄原子、1ないし3の芳香環及び/又は複素環を含むことが可能であり;酸素、窒素及び硫黄原子は、エーテル、チオエーテル、スルホキシド、スルホン、スルホニウム、アルキルアミン又はアルケニルアミン基、ヒドロキシル、ベンジルアミン、アミンオキシド、第4級アンモニウム、アミド、イミド、アルコール、エステル及び/又はウレタン基の形で存在する]
の少なくとも一の単位を含む化合物に作用させて得られるポリマー。
b) 次の式:
-D-X-D-X- (XVIII)
[上式中、Dは、
【化19】
Figure 2004538248
なる基を表し:
Xは、記号E又はE'を表し、少なくとも1回はE';Eは上述の意味を持ち、E'は、主鎖に7までの炭素原子を有する直鎖状又は分枝状鎖を有するアルキレン基である二価の基であり、そしてそれは、未置換であるか又は一又は複数のヒドロキシル基で置換され、そして一又は複数の窒素原子を含み、窒素原子は、場合によっては酸素原子が介在し、一又は複数のカルボキシル官能基又は一又は複数のヒドロキシル官能基の含有が不可欠であり、クロロ酢酸又はクロロ酢酸ナトリウムとの反応でベタイン化されるアルキル鎖で置換される]
のポリマー。
【0059】
(9)N,N-ジアルキルアミノアルキルアミン、例えばN,N-ジメチルアミノプロピルアミンで半アミド化するか、又はN,N-ジアルカノールアミンで半エステル化することにより部分的に変性された、(C-C)アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸のコポリマー。また、これらのコポリマーは、例えばビニルカプロラクタムのような他のビニルコモノマーを含有してもよい。
【0060】
本発明における特に好ましい両性ポリマーは、ファミリー(1)のものである。
本発明における両性ポリマー(類)は、組成物の全重量に対して0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.05重量%〜5重量%、さらに好ましくは0.1重量%〜3重量%である。
【0061】
本発明の組成物は、好ましくは一又は複数の界面活性剤を含有する。
界面活性剤は、区別するものではないが、アニオン性、両性、非イオン性、双性イオン性及びカチオン性界面活性剤から、単独で又は混合物として選択することができる。
本発明の実施に適した界面活性剤は、特に以下のものである:
(i)アニオン性界面活性剤(類):
本発明において、単独で又は混合物として使用可能なアニオン性界面活性剤の例として、特に(非限定的列挙)、次の化合物:アルキルスルファート類、アルキルエーテルスルファート類、アルキルアミドエーテルスルファート類、アルキルアリールポリエーテルスルファート類、モノグリセリドスルファート類;アルキルスルホナート類、アルキルホスファート類、アルキルアミドスルホナート類、アルキルアリールスルホナート類、α-オレフィンスルホナート類、パラフィンスルホナート類;(C-C24)アルキルスルホスクシナート類、(C-C24)アルキルエーテルスルホスクシナート類、(C-C24)アルキルアミドスルホスクシナート類;(C-C24)アルキルスルホアセタート類;(C-C24)アシルサルコシナート類;及び(C-C24)アシルグルタマート類の塩(特にアルカリ金属塩、中でもナトリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩又はマグネシウム塩)を挙げることができる。また(C-C24)アルキルポリグリコシドのカルボン酸エステル、例えばアルキルグルコシドシタラート類、アルキルポリグリコシドタータラート類及びアルキルポリグリコシドスルホスクシナート類、アルキルスルホスクシナマート類;アシルイセチオナート類及びN-アシルタウラート類で、これら全ての種々の化合物のアルキル又はアシル基が、好ましくは12〜20の炭素原子を有し、アリール基が、好ましくはフェニル又はベンジル基を示すものを使用することができる。また、使用可能なアニオン性界面活性剤として、脂肪酸塩、例えば、オレイン酸、リシノレイン酸、パルミチン酸及びステアリン酸の塩、ヤシ油酸又は水素化ヤシ油酸;アシル基が8〜20の炭素原子を有するアシルラクチラート類を挙げることもできる。さらに、アルキル-D-ガラクトシドウロン酸及びそれらの塩、ポリオキシアルキレン化(C-C24)アルキルエーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレン化(C-C24)アルキルアリールエーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレン化(C-C24)アルキルアミドエーテルカルボン酸及びそれらの塩、特に2〜50のアルキレンオキシド基、特にエチレンオキシド基を有するもの、及びそれらの混合物を使用することもできる。
【0062】
(ii)非イオン性界面活性剤(類):
非イオン性界面活性剤は、それ自体よく知られている化合物[これに関して、特に、ブラッキー・アンド・サン社(グラスゴー及びロンドン)から出版されているエム・アール・ポーター(M.R. Porter)の「界面活性剤ハンドブック(Handbook of Surfactants)」、1991年、116-178頁を参照]であり、本発明においてその性質は重要な要因ではない。しかして、それらは、特に(非限定的列挙)、例えば8〜18の炭素原子を有する脂肪鎖を有するポリエトキシル化又はポリプロポキシル化されたアルキルフェノール類、アルファ-ジオール類又はアルコール類から選択可能で、特に、エチレンオキシド又はプロピレンオキシド基の数を2〜50の範囲とすることができる。また、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのコポリマー、脂肪アルコールとエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの縮合物;好ましくは2〜30molのエチレンオキシドを有するポリエトキシル化脂肪アミド類、平均1〜5、特に1.5〜4のグリセロール基を有するポリグリセロール化脂肪アミド類;好ましくは2〜30molのエチレンオキシドを有するポリエトキシル化脂肪アミン類;2〜30molのエチレンオキシドを有するオキシエチレン化されたソルビタンの脂肪酸エステル;スクロースの脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド類、N-アルキルグルカミン誘導体、及びアミンオキシド類、例えば(C10-C14)アルキルアミンオキシド類又はN-アシルアミノプロピルモルホリンオキシド類を挙げることもできる。アルキルポリグリコシド類が、本発明で特に適切な非イオン性界面活性剤であることを特筆しておく。
【0063】
(iii)両性又は双性イオン性界面活性剤(類):
本発明において両性又は双性イオン性界面活性剤の性質はあまり重要な要因ではなく、特に(非限定的列挙)、脂肪族基が8〜18の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の鎖であり、少なくとも一の水溶性のアニオン性基(例えば、カルボキシラート、スルホナート、スルファート、ホスファート又はホスホナート)を含有する、脂肪族の第2級又は第3級アミンの誘導体であってよく;さらに、(C-C20)アルキルベタイン類、スルホベタイン類、(C-C20)アルキルアミド(C-C)アルキルベタイン類又は(C-C20)アルキルアミド(C-C)アルキルスルホベタイン類を挙げることができる。
アミン誘導体としては、次の式:
-CONHCHCH-N(R)(R)(CHCOO-)
[上式中:Rは、加水分解されたヤシ油中に存在する酸R-COOHのアルキル基、ヘプチル、ノニル又はウンデシル基を示し、Rはベータ-ヒドロキシエチル基を示し、Rはカルボキシメチル基を示す];及び
'-CONHCHCH-N(B)(C)
[上式中:
Bは-CHCHOX'を示し、Cはz=1又は2である-(CH)-Y'を示し、
X'は、-CHCH-COOH基又は水素原子を示し、
Y'は、-COOH又は-CH-CHOH-SOH基を示し、
'は、ヤシ油又は加水分解されたアマニ油中に存在する酸R-COOHのアルキル基、アルキル基、特にC、C、C11又はC13アルキル基、C17アルキル基及びそのイソ形、不飽和C17基を示す];
の構造の、アンホカルボキシグリシナート類及びアンホカルボキシプロピオナート類の名称でCTFA辞書、第3版、1982に分類され、米国特許第2528378号及び同2781354号に記載され、ミラノールの名称で販売されている製品を挙げることができる。
これらの化合物は、ココアンホ二酢酸二ナトリウム(Disodium Cocoamphodiacetate)、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム(Disodium Lauroamphodiacetate)、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム(Disodium Caprylamphodiacetate)、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム(Disodium Capryloamphodiacetate)、ココアンホ二プロピオン酸二ナトリウム(Disodium Cocoamphodipropionate)、ラウロアンホプロピオン酸二ナトリウム(Disodium Lauroamphopropionate)、カプリルアンホ二プロピオン酸二ナトリウム(Disodium Caprylamphodipropionate)、カプリルアンホ二プロピオン酸二ナトリウム(Disodium Caprylamphodipropionate)、ラウロアンホ二プロピオン酸及びココアンホ二プロピオン酸の名称で、CTFA辞典、第5版、1993に分類されている。
例えば、ローディア・シミー社(Rhodia Chimie)からミラノール(登録商標)C2M濃縮物の商品名で販売されているココアンホジアセタートを挙げることができる。
【0064】
(iv)カチオン性界面活性剤:
カチオン性界面活性剤として、特に(非限定的列挙):ポリオキシアルキレン化されていてもよい、第1級、第2級又は第3級脂肪アミンの塩;第4級アンモニウム塩、例えばテトラアルキルアンモニウム、アルキルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム、トリアルキルベンジルアンモニウム、トリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウム又はアルキルピリジニウムクロリド又はブロミド;イミダゾリン誘導体;又はカチオン性のアミンオキシド類を挙げることができる。
本発明の組成物に存在する界面活性剤の量は、組成物の全重量に対して0.01%〜40%、好ましくは0.5%〜30%の範囲とすることができる。
【0065】
本発明の組成物は、レオロジーを調整するための他の薬剤、例えばセルロースベースの増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、グアールガムとその誘導体(ヒドロキシプロピルグアール等)、微生物由来のガム(キサンタンガム、スクレログルカンガム等)、合成増粘剤、例えば架橋したアクリル酸又はアクリルアミドプロパンスルホン酸のホモポリマー、及び非イオン性、アニオン性、カチオン性又は両性の会合性ポリマー、例えばグッドリッチ社からペミュレン(Pemulen)TR1又はTR2、アライド・コロイヅ社からサルケアSC90、ローム・アンド・ハース社(Rohm & Haas)からアキュリン(Aculyn)22、28、33、44又は46、そしてアクゾー社(Akzo)からはエルファコス(Elfacos)T210及びT212の名称で販売されているポリマーをさらに含有することができる。
これらの付加的な増粘剤は、組成物の全重量に対して0.01重量%〜10重量%にすることができる。
【0066】
本発明の他の主題は、上述した酸化組成物と、ヒトのケラチン繊維、特に毛髪の染色に適した担体に少なくとも一の酸化染料を含有せしめてなる染色用組成物を使用する、該繊維の酸化染色方法にある。
この方法によれば、上述した少なくとも一の染色用組成物を繊維に適用し、中間のすすぎをする又はすすぎをすることなく、同時に又は逐次適用される本発明の酸化組成物を使用することにより、酸性、中性又はアルカリ性のpHで発色させる。
本発明の染色方法の特に好ましい一実施態様においては、上述した染色用組成物は、使用時に本発明の酸化組成物と混合される。ついで、得られた混合物をケラチン繊維に適用し、約3〜50分、好ましくは約5〜30分間放置して作用させ、繊維をすすいで、シャンプーで洗髪し、再度すすいで乾燥させる。
【0067】
本発明の他の主題は、酸化組成物として、上述した組成物を使用する、ヒトのケラチン繊維、特に毛髪を永続的に再成形する方法にある。
この方法によれば、還元組成物を処理されるべきケラチン繊維に適用し、ケラチン繊維を適用前、適用中又は適用後に機械的張力下に置き、場合によっては繊維をすすぎ、すすがれていてもよい繊維に本発明の酸化組成物を適用し、ついで繊維を場合によっては再度すすぐ。
この方法の第1工程は、還元組成物を毛髪に適用することからなる。この適用は頭髪の束毎に、もしくは全体的に行われる。
還元組成物は、特にチオグリコール酸、システイン、システアミン、チオグリコール酸グリセリル、チオ乳酸、チオ乳酸又はチオグリコール酸の塩から選択される少なくとも一の還元剤を含有する。
【0068】
毛髪を所望の最終形状に対応する形状(例えば、カール状)にして張力をかける通常の工程は、任意の手段、特に、ローラー、カーラー等のような毛髪に張力をかけるそれ自体公知で適切な機械的手段により、実施することができる。
外的な手段を用いないで、単に指で毛髪の形を整えてもよい。
次の任意のすすぎ工程の前に、還元組成物が適用された頭髪は、数分、一般には5分〜1時間、好ましくは10〜30分放置するのが一般的に適切であり、これは還元剤が毛髪に正しく作用するのに十分な時間とされる。この待ち段階は、好ましくは毛髪をフード内に保護しながら、好ましくは35℃〜45℃の範囲の温度で行なわれる。
本方法の任意の第2工程(工程(ii))では、還元組成物を含浸させた毛髪を、水性組成物でつづいて十分にすすぐ。
次に、第3工程(工程(iii))においては、毛髪に付与した新しい形を固定するために、このようにすすいだ毛髪に本発明の酸化組成物を適用する。
還元組成物の適用の場合におけるように、酸化組成物が適用された頭髪を、従来は、数分、一般には3〜30分、好ましくは5〜15分の間放置するか、待ち段階を設ける。
【0069】
本発明で使用される還元及び酸化組成物用のビヒクルは、好ましくは水を含有する水性媒体であり、有利には、特にアルコール、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール及びフェニルエチルアルコール、又はポリオール類もしくはポリオールエーテル類、例えばエチレングリコールモノメチル、モノエチル又はモノブチルエーテル、プロピレングリコール又はそのエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びジエチレングリコールアルキルエーテル、例えばジエチレングリコールモノエチルエーテル又はモノブチルエーテルを含む化粧品的に許容可能な有機溶媒を含み得る。溶媒は、組成物の全重量に対して約0.5重量%〜20重量%、好ましくは約2重量%〜10重量%の濃度で存在し得る。
【0070】
外的手段により毛髪に張力がかけられているならば、これらの手段(ローラー、カーラー等)を固定段階の前もしくは後で毛髪から取除いてもよい。
最後に、また任意工程である本発明の方法の最終工程(工程(iv))において、酸化組成物が含浸させられた毛髪を、一般には水で十分にすすぐ。
柔らかくほぐれやすい頭髪が最終的に得られる。この毛髪はウェーブがかかっている。
【0071】
本発明の酸化組成物は、ヒトのケラチン繊維、特に毛髪の脱色方法においても使用することができる。
本発明の脱色方法は、本発明の酸化組成物をケラチン繊維に適用する工程を含み、この組成物は、即時混合した後に、アルカリ性媒体に過酸化水素水溶液を好ましくは含有する。従来通り、本発明の脱色方法の第2工程はケラチン繊維をすすぐ工程である。
【実施例】
【0072】
本発明を例証する実施例を以下に付与するが、限定するものではない。
調製例:
エトキシル化された(メタ)アクリル酸エステルの調製
これらは、エトキシル化された脂肪アルコールにおいて、(メタ)アクリル酸グリシジル又は(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸アルキル又は(メタ)アクリロイルハライドを作用させることにより、特に得られ得る。挙げることのできる非限定的な例には、次の調製:
a)メタクリル酸グリシジルとゲナポールT-250から出発;
b)(メタ)アクリル酸とゲナポールUD-070から出発;
c)(メタ)アクリル酸メチルとゲナポールLA-090から出発;
d)(メタ)アクリロイルクロリドとゲナポールUD-070から出発;
するものが含まれる。
【0073】
a)500gのゲナポールT-250と75gのメタクリル酸グリシジルを、攪拌機、温度計及び還流凝縮器を具備する1リットルの三口反応器に配する。反応混合物を100℃の温度で2時間加熱し、過度のメタクリル酸グリシジルを減圧下で蒸留することで取り除く。得られたモノマーは、さらに精製することなく、重合に使用してもよい。
b)500gのゲナポールUD-070、100gの(メタ)アクリル酸、及び触媒としてp-トルエンスルホン酸を、攪拌機、温度計及び還流凝縮器を具備する1リットルの三口反応器に配する。反応混合物を2時間還流し、過度の酸及び反応中に形成した水を減圧下で蒸留することにより分離する。得られたモノマーは、さらに精製することなく、重合に使用してもよい。
c)500gのゲナポールLA-090、100gの(メタ)アクリル酸メチル、及び20gのテトライソプロポキシドチタンを、攪拌機、温度計及び還流凝縮器を具備する1リットルの三口反応器に配する。反応混合物を2時間還流し、形成したアルコールを蒸留により分離した後、残存したエステルを減圧下で蒸留する。得られたモノマーは、さらに精製することなく、重合に使用してもよい。
d)500gのゲナポールUD-070、110gの(メタ)アクリロイルクロリド、及び50gの炭酸ナトリウムを、攪拌機、温度計及び還流凝縮器を具備する1リットルの三口反応器に配する。反応混合物を2時間還流し、過度の酸塩化物を減圧下で蒸留することにより分離する。得られたモノマーは、さらに精製することなく、重合に使用してもよい。
【0074】
tert-ブタノールでの沈殿法による重合
500mlのtert-ブタノールと計算量のAMPSを、還流凝縮器、ガス挿入口、温度計及び攪拌機を具備する2リットルの反応器に配する。NHを導入することにより混合物を中和し、上述したように調製されたモノマーを反応混合物に添加する。窒素又はアルゴンを通過させて反応混合物を不活性にし、内部温度が60℃に到達した時に、開始剤(AIBN)を導入して、重合を開始させる。
数分後、このように調製されたポリマーが沈殿する。混合物を2時間還流し続け、真空濾過によりポリマーを溶媒から分離し、ついで減圧下で乾燥させる。
【0075】
次のポリマーを、上述した方法により調製した:
(グラムで表される量で、次の試薬から出発)
【表1】
Figure 2004538248
【0076】
実施例1:酸化染色用組成物
染色用組成物:
ロレアル社の市販品エクセレンス・クレメ(Excellence Creme)(登録商標)のダークチェスナット-ブラウン色を使用した。
酸化組成物:
− アクリルアミド-2-メチル-2-プロパンスルホン酸/n-ドデシルアクリルアミドの、水酸化ナトリウムで100%中和されたコポリマー
(3.5%/96.5%) 1g
− 過酸化水素 20容量
− ピロリン酸四ナトリウム(0.02g)とスズ酸ナトリウム(0.04g)
− 金属イオン封鎖剤:五酢酸五ナトリウム 0.06gAM*
− 脱塩水 全体を100gにする量
AM*は活性物質を示す。
【0077】
使用時に、染色用組成物と酸化組成物を、1/1.5の重量比で混合した。
得られた混合物を白髪を90%含有するグレイの毛髪の束に、毛髪1g当たり10gの割合で適用し、30分間放置して作用させた。
ついで毛髪をすすぎ、標準的なシャンプーで洗浄して乾燥させた。
均一なダークチェスナット-ブラウン色が得られた。
【0078】
実施例2:永続的な再成型用組成物
次の還元組成物(グラムで表す)を調製した:
【表2】
Figure 2004538248
この還元組成物を、直径9mmのカーラーで予め巻いておいた湿った毛髪の束に適用した。
10分の作用時間後、毛髪の束を水で十分にすすいだ。
ついで、次の酸化組成物を適用した。
【0079】
酸化組成物:
− アクリルアミド-2-メチル-2-プロパンスルホン酸/n-ドデシルアクリルアミドの、水酸化ナトリウムで100%中和されたコポリマー
(3.5%/96.5%) 1g
− 過酸化水素水溶液 8容量
− ピロリン酸四ナトリウム(0.02g)とスズ酸ナトリウム(0.04g)
− 金属イオン封鎖剤:五酢酸五ナトリウム 0.06gAM*
− 脱塩水 全体を100gにする量
AM*は活性物質を示す。
10分の作用時間後、再度、毛髪の束を水で十分にすすいだ。
ついで毛髪からカーラーを取り外し、乾燥させた。
毛髪の束にはウエーブがかかった。
【0080】
上述した実施例1及び2において、アクリルアミド-2-メチル-2-プロパンスルホン酸/n-ドデシルアクリルアミドの水酸化ナトリウムで中和されたコポリマーに代えて、NHで中和された75重量%のAMPS単位と、R=H、R=C16-C18及びx=25である25重量%の式(III)の単位からなり、メチレンビスアクリルアミドで架橋されたコポリマーを用いても、同様の結果が得られた。
また、上述した実施例1及び2において、アクリルアミド-2-メチル-2-プロパンスルホン酸/n-ドデシルアクリルアミドの水酸化ナトリウムで中和されたコポリマーに代えて、NHで中和された90重量%のAMPS単位と、10重量%のゲナポールT-250メタクリラート単位[R=CH、R=C16-C18及びx=25である式(III)の単位]からなり、メタクリル酸アリルで架橋されたコポリマー、又はNHで中和された80重量%のAMPS単位と、20重量%のゲナポールT-250メタクリラート単位[R=CH、R=C16-C18及びx=25である式(III)の単位]からなり、メタクリル酸アリルで架橋されたコポリマーを用いても、同様の結果が得られた。

Claims (62)

  1. ケラチン物質に適した担体に:
    (a)少なくとも一の疎水性部分と、フリーの形態もしくは部分的又は全体的に中和された形態でスルホン基を含む少なくとも一のエチレン性不飽和モノマーを有する少なくとも一の両親媒性ポリマーと、
    (b)少なくとも一の酸化剤、
    を含有してなることを特徴とする、ケラチン物質をトリートメントするための化粧品用及び/又は皮膚用組成物。
  2. 両親媒性ポリマーの疎水性部分が6〜50の炭素原子を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 両親媒性ポリマーの疎水性部分が6〜22の炭素原子を有することを特徴とする請求項2に記載の組成物。
  4. 両親媒性ポリマーの疎水性部分が6〜18の炭素原子を有することを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  5. 両親媒性ポリマーの疎水性部分が12〜18の炭素原子を有することを特徴とする請求項4に記載の組成物。
  6. 両親媒性ポリマーが、無機又は有機塩基によって部分的又は全体的に中和されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 両親媒性ポリマーが、1000〜20000000g/molの範囲の数平均分子量を有していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 数平均分子量が20000〜5000000g/molの範囲にあることを特徴とする請求項7に記載の組成物。
  9. 数平均分子量が100000〜1500000g/molの範囲にあることを特徴とする請求項8に記載の組成物。
  10. 前記ポリマーの1重量%水溶液が、25℃の温度でNo.7のニードルを具備するブルックフィールド粘度計を使用して測定して、20000mPa.s〜100000mPa.sの範囲の粘度を有していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 両親媒性ポリマーが、tert-ブタノールにおけるフリーラジカル沈殿重合によって調製されることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 両親媒性ポリマーが架橋しているか又は非架橋であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 両親媒性ポリマーが架橋していることを特徴とする請求項12に記載の組成物。
  14. 架橋剤がポリオレフィン性不飽和化合物から選択されることを特徴とする請求項13に記載の組成物。
  15. 架橋剤がメチレンビスアクリルアミド、メタクリル酸アリル及びトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)から選択されることを特徴とする請求項14に記載の組成物。
  16. 架橋度が、ポリマーに対して0.01mol%〜10mol%、特に0.2mol%〜2mol%の範囲であることを特徴とする請求項13ないし15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. スルホン基を含むエチレン性不飽和モノマーが、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド(C-C22)アルキルスルホン酸、及びN-(C-C22)アルキル(メタ)アクリルアミド(C-C22)アルキルスルホン酸、並びにそれらの部分的又は全体的に中和された形態のものから選択されることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載の組成物。
  18. スルホン基を含むエチレン性不飽和モノマーが、アクリルアミドメタンスルホン酸、アクリルアミドエタンスルホン酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-アクリルアミド-n-ブタンスルホン酸、2-アクリルアミド-2,4,4-トリメチルペンタンスルホン酸、2-メタクリルアミドドデシルスルホン酸、及び2-アクリルアミド-2,6-ジメチル-3-ヘプタンスルホン酸、並びにそれらの部分的又は全体的に中和された形態のものから選択されることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
  19. スルホン基を含むエチレン性不飽和モノマーが、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、並びにその部分的又は全体的に中和された形態のものであることを特徴とする請求項17又は18に記載の組成物。
  20. 両親媒性ポリマーがn-モノ(C-C22)アルキルアミン又はジ-n-(C-C22)アルキルアミンとの反応によって変性されたランダムAMPSポリマーから選択されることを特徴とする請求項19に記載の組成物。
  21. 両親媒性AMPSポリマーが脂肪鎖を含まない少なくとも一のエチレン性不飽和モノマーをさらに有していることを特徴とする請求項19又は20に記載の組成物。
  22. 脂肪鎖を含まないエチレン性不飽和モノマーが、(メタ)アクリル酸及びそれらのβ-置換アルキル誘導体、及びモノアルコールもしくはモノ-又はポリアルキレングリコールを用いて得られるそれらのエステル、又は(メタ)アクリルアミド類、ビニルピロリドン、無水マレイン酸、イタコン酸又はマレイン酸、又はこれら化合物の混合物から選択されることを特徴とする請求項20に記載の組成物。
  23. 両親媒性AMPSポリマーが、6〜50の炭素原子を有する少なくとも一の疎水性部分を含む少なくとも一のエチレン性不飽和疎水性モノマーとAMPSの両親媒性コポリマーから選択されることを特徴とする請求項1ないし19のいずれか1項に記載の組成物。
  24. 疎水性部分が6〜22の炭素原子を有することを特徴とする請求項23に記載の組成物。
  25. 疎水性部分が6〜18の炭素原子を有することを特徴とする請求項24に記載の組成物。
  26. 疎水性部分が12〜18の炭素原子を有することを特徴とする請求項25に記載の組成物。
  27. エチレン性不飽和疎水性モノマーが、次の式(I):
    Figure 2004538248
    [上式中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、又はメチル等の直鎖状又は分枝状のC-Cアルキル基を示し;YはO又はNHを示し;Rは少なくとも6〜50の炭素原子、好ましくは6〜22の炭素原子、より好ましくは6〜18の炭素原子、特に12〜18の炭素原子を有する疎水性炭化水素ベース基を示し;xはアルキレンオキシドのモル数を示し、0〜100の範囲である]
    のアクリルアミド類又はアクリラート類から選択されることを特徴とする請求項23ないし26のいずれか1項に記載の組成物。
  28. 疎水性のR基が、直鎖状、分枝状又は環状のC-C18アルキル基;C-C18アルキルペルフルオロ基;コレステリル基又はコレステロールエステル;芳香族多環式基から選択されることを特徴とする請求項27に記載の組成物。
  29. 式(I)のモノマーが、少なくとも一のアルキレンオキシド単位をさらに含む(x≧1)ことを特徴とする請求項27又は28に記載の組成物。
  30. 式(I)のモノマーが、少なくとも一のポリオキシアルキレン化鎖をさらに含むことを特徴とする請求項27ないし29のいずれか1項に記載の組成物。
  31. ポリオキシアルキレン化鎖が、エチレンオキシド単位及び/又はプロピレンオキシド単位からなることを特徴とする請求項30に記載の組成物。
  32. ポリオキシアルキレン化鎖が、エチレンオキシド単位だけからなることを特徴とする請求項31に記載の組成物。
  33. オキシアルキレン単位の数が3〜100の範囲であることを特徴とする請求項27ないし32のいずれか1項に記載の組成物。
  34. オキシアルキレン単位の数が3〜50の範囲であることを特徴とする請求項33に記載の組成物。
  35. オキシアルキレン単位の数が7〜25の範囲であることを特徴とする請求項34に記載の組成物。
  36. 両親媒性AMPSポリマーが:
    − ポリマーに対して15重量%〜60重量%のAMPS単位及び40重量%〜85重量%の(C-C16)アルキル(メタ)アクリルアミド単位又は(C-C16)アルキル(メタ)アクリラート単位を含む架橋又は非架橋で中和又は非中和のコポリマー;
    − ポリマーに対して10mol%〜90mol%のアクリルアミド単位、0.1mol%〜10mol%のAMPS単位、及び5mol%〜80mol%のn-(C-C18)アルキルアクリルアミド単位を含むターポリマー;
    から選択されることを特徴とする請求項23ないし28のいずれか1項に記載の組成物。
  37. 両親媒性AMPSポリマーが;
    − 部分的又は全体的に中和されたAMPSとn-ドデシルメタクリラートの非架橋及び架橋コポリマー;
    − 部分的又は全体的に中和されたAMPSとn-ドデシルメタクリルアミドの非架橋及び架橋コポリマー;
    から選択されることを特徴とする請求項23ないし28のいずれか1項に記載の組成物。
  38. 両親媒性AMPSポリマーが、次の式(II):
    Figure 2004538248
    [上式中、Xはプロトン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、又はアンモニウムイオンである]
    の2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)単位、及び次の式(III):
    Figure 2004538248
    [上式中、xは3〜100、好ましくは5〜80、さらに好ましくは7〜25の範囲の整数を示し;Rは式(I)において上述したものと同じ意味を有し、Rは直鎖状又は分枝状のC-C22、より好ましくはC10-C22アルキルを示す]
    の単位からなるコポリマーから選択されることを特徴とする請求項23ないし35のいずれか1項に記載の組成物。
  39. x=25であり、Rがメチルであり、Rがn-ドデシルであることを特徴とする請求項38に記載の組成物。
  40. ポリマーにおける式(I)の単位又は式(III)の単位のモルパーセント割合が、50.1%〜99.9%の範囲であることを特徴とする請求項27又は38に記載の組成物。
  41. ポリマーにおける式(I)の単位又は式(III)の単位のモルパーセント割合が、0.1%〜50%の範囲であることを特徴とする請求項27又は38に記載の組成物。
  42. 両親媒性ポリマーが、組成物の全重量に対して0.01重量%〜30重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%、さらに好ましくは0.1重量%〜5重量%、特に0.5重量%〜2重量%の範囲の濃度で存在していることを特徴とする請求項1ないし41のいずれか1項に記載の組成物。
  43. 酸化剤が、過酸化水素、過酸化尿素、過ホウ酸塩及び過硫酸塩、もしくはそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1ないし42のいずれか1項に記載の組成物。
  44. 酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする請求項1ないし43のいずれか1項に記載の組成物。
  45. 過酸化水素の濃度が0.5〜40容量、好ましくは2〜30容量の範囲であることを特徴とする請求項44に記載の組成物。
  46. 酸化剤が過酸化水素水溶液であることを特徴とする請求項44に記載の組成物。
  47. 過酸化水素水溶液が安定剤を含有していることを特徴とする請求項46に記載の組成物。
  48. 安定剤が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のピロリン酸塩、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のスズ酸塩、フェナセチン又は酸及びオキシキノリンの塩から選択されることを特徴とする請求項47に記載の組成物。
  49. 安定剤が、スズ酸塩又はピロリン酸塩と組み合わせたスズ酸塩であることを特徴とする請求項48に記載の組成物。
  50. 安定剤の濃度が、組成物の全重量に対して0.0001重量%〜5重量%、好ましくは0.01重量%〜2重量%の範囲であることを特徴とする請求項46ないし49のいずれか1項に記載の組成物。
  51. 安定剤に対する過酸化水素の濃度比が、0.05〜1000、好ましくは0.1〜500、特に1〜200の範囲であることを特徴とする請求項44ないし50のいずれか1項に記載の組成物。
  52. 安定剤に対する請求項1ないし42のいずれか1項に記載の両親媒性ポリマーの濃度比が、0.05〜1000、好ましくは0.1〜500、特に1〜200の範囲であることを特徴とする請求項44ないし51のいずれか1項に記載の組成物。
  53. 酸化剤に対する請求項1ないし42のいずれか1項に記載の両親媒性ポリマーの濃度比が、0.001〜10、好ましくは0.01〜5、特に0.02〜1の範囲であることを特徴とする請求項1ないし52のいずれか1項に記載の組成物。
  54. 酸化剤の濃度が、組成物の全重量に対して0.1重量%〜25重量%の範囲であることを特徴とする請求項43ないし52のいずれか1項に記載の組成物。
  55. 水性であり、組成物全体のpHが1〜13、好ましくは2〜12の範囲であることを特徴とする請求項1ないし54のいずれか1項に記載の組成物。
  56. 50mPa.s〜10Pa.s、好ましくは75mPa.s〜0.5Pa.sの範囲の粘度を有する透明のゲルの形態をしていることを特徴とする請求項1ないし55のいずれか1項に記載の組成物。
  57. ヒトのケラチン繊維、特に毛髪の酸化染色方法であって、ケラチン繊維を染色するのに適した担体に、少なくとも一の酸化染料と、請求項1ないし56のいずれか1項に記載の酸化組成物を含有してなる染色用組成物を使用する染色方法。
  58. 染色用組成物と酸化組成物と使用時に混合し;ついで、得られた混合物をケラチン繊維に適用し、3〜50分、好ましくは5〜30分間作用させ、繊維をすすいだ後に、シャンプーで洗髪し、再度すすいで乾燥させる請求項57に記載の染色方法。
  59. 染色用組成物及び酸化組成物を、中間のすすぎを伴って又は伴わないで逐次適用する請求項57に記載の染色方法。
  60. ヒトのケラチン繊維、特に毛髪を処理して、特にパーマネントウエーブがかかった毛髪の形態に、これら繊維を永続的に再成形する方法において、次の工程:(i)還元組成物を、処置されるケラチン物質に適用し、該適用前、適用中又は適用後にケラチン繊維に機械的張力をかけ、(ii)場合によってはケラチン繊維をすすぎ、(iii)請求項1ないし56のいずれか1項に記載の酸化組成物を、すすがれていてもよいケラチン繊維に適用し、(iv)場合によってはケラチン繊維を再度すすぐことを含む方法。
  61. ヒトのケラチン繊維、特に毛髪の脱色方法において、次の工程:i)請求項1ないし56のいずれか1項に記載の酸化組成物をケラチン繊維に適用し、ii)このように処置されたケラチン繊維をすすぐことを含む方法。
  62. 請求項1ないし42のいずれか1項に記載の両親媒性ポリマーの、少なくとも一の酸化剤を含有する化粧品用及び/又は皮膚用組成物における、増粘剤及び/又はゲル化剤としての使用。
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