JP2004537257A - 核酸配列の検出および/または定量のための、方法およびプローブ - Google Patents

核酸配列の検出および/または定量のための、方法およびプローブ Download PDF

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Abstract

本発明は、標的核酸配列の特異的な検出および/または定量のための核酸検出プローブ、およびそのプローブを用いた検出および/または定量の方法を開示する。標的核酸配列の非存在下において、相互作用部分対(標識)の二つのメンバーを空間的に近傍に位置させるコンフォメーションに、第一オリゴヌクレオチドおよび第三オリゴヌクレオチドが互いに結合する。第一オリゴヌクレオチドおよび第二オリゴヌクレオチドが標的核酸配列の協同的な結合により、第三オリゴヌクレオチドが第一オリゴヌクレオチドプローブから解離し、相互作用部分対(標識)の二つのメンバーを分離させる。その部分(標識)の空間的分離は検出可能であり、標的核酸配列の存在および/または量を示す。本方法は、特定の核酸配列の検出および/または定量、ならびに標的核酸配列中の配列変更の検出に有益である。

Description

【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は2000年10月6日に出願された、米国仮特許出願60/238,850(この出願はその全体が参考として援用される)の優先権の利益を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は核酸の検出プローブを用いた核酸配列の検出および/または定量に関する。
【0003】
(技術背景)
核酸の増幅方法の進展は、ゲノム研究、バイオテクノロジー、分子医薬などにおける急速な発達に寄与した。特異的な核酸配列の検出および定量のための迅速な技術は、直接的にせよ増幅後にせよ、様々な研究適用、臨床適用および産業適用に用いられるように、核酸分析に必要である。標的配列への一つ以上の標識の結合を検出するための、種々の均質系の方法または不均質系の方法が記載される。
【0004】
核酸のハイブリダイゼーションは特異的配列の検出に通常使用される。特異的な標的配列への一つ以上の核酸プローブのハイブリダイゼーションを利用する核酸配列の検出および定量の方法は、通常はハイブリッドの生成の検出手段を用いる。幾つかの方法は、標的となる核酸配列の特定の領域に相補的な一つ以上の標識プローブ、および標的配列への一つ以上の標識の結合を検出する手段を利用する。
【0005】
これまでに記載された検出方法の幾つかは、酵素により触媒された反応を利用する。これらの方法は、特定の標的核酸と標識され得る一つ以上のオリゴヌクレオチドプローブとのハイブリッドの生成の検出に基づいている。標的となる核酸配列にハイブリダイズした特異的なオリゴヌクレオチドプローブの、酵素による切断および連結の両方は、記載されている。酵素反応の生成物は、例えば、標識の光学特性の変化によって、または、さらなる酵素反応を誘起したり、さらなる酵素に対する基質となるそれらの能力により直接検出される。酵素に基づいた検出方法は、特異的な核酸配列の直接的な検出のために用いられ得るか、増幅された生成物の検出のために用いられ得るかのいずれかである。標的の核酸配列にハイブリダイゼーションによって結合する場合オリゴヌクレオチドプローブを切断する酵素を利用する、一般的に使われる均質系の検出方法の幾つかは、CYCLING PROBE METHODTM、TAQMANTM、INVADERTMなどである。これらの方法の多くは、蛍光標識および消光標識の対で標識されたオリゴヌクレオチドを用いており、この対の標識は蛍光標識から消光標識へのエネルギー転移を可能とする適切な距離でプローブに結合している。標的の核酸配列にハイブリダイズした場合、起こる片方のプローブの切断により、二つの標識の解離が生じ、この解離は蛍光シグナルの生成を引き起こす。この原理の様々な改良が記載されてきた(Nurmiら、2000、Nucleic acid Res.28,28e;US特許第5,403,711号(Walder);Nadeauら、1999、Anal Biochem 276:177)。
【0006】
他の方法は、一つ以上のプローブ−標的のハイブリッド生成を、直接的に非酵素的に検出する手段を利用する。均質系検出および不均質系検出の両方法が記載されてきた。過度の洗浄工程を要する不均質系検出の方法は、元々より複雑であり、余り望ましくない。均質系検出の方法は、より迅速であり、そして高スループットが求められる適用により適している。特定の標的核酸配列への一つ以上に標識プローブのハイブリダイゼーションは、一つ以上の標識プローブの光学特性に変化を引き起こし得る。あるいは、安定な複合体の二つ以上の標識の結合は、二つ以上のオリゴヌクレオチドプローブの単一の核酸配列標的へのハイブリダイゼーションの結果として、検出され得る。
【0007】
ドナー−アクセプターの標識分子の分離に基づいた、ハイブリッド生成の均質系での検出について最近記述されている。標的の核酸配列へのハイブリダイゼーションにおいて、ドナー−アクセプターの標識分子の距離を変化させるプローブのコンフォメーション変化を利用した方法がTyagiらによって記載された(US特許第5,925,517号)。そのプローブは一つのステムループ構造を取っており、この構造はプローブに結合したドナーおよびアクセプターの標識対を、蛍光を消光させるようきわめて近接した状態に導く。特定の標的核酸配列へのプローブのハイブリダイゼーションは、ステム構造の解離によって特徴付けられるコンフォメーション変化をもたらし、それによって二つの標識間の距離が増大して、二つの標識の間のエネルギー転移が妨げられる。このように、特定の標的核酸配列へのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションはドナー標識の蛍光シグナルにより検出可能である。この概念の他のバリエーションについても開示されている。蛍光の消光による核酸の検出はBruceらによっても記載された(EP特許出願中第98117883.3号)。検出体のオリゴヌクレオチドプローブは少なくとも二種類のオリゴヌクレオチドを含み、これらは一部が二本鎖の検出体を生成するようハイブリダイズする。アクセプター色素およびドナー色素はエネルギー転移が可能な位置に近接して配置されるように、検出体オリゴヌクレオチドに繋げられる。標的核酸配列への、検出プローブの一本鎖部分のハイブリダイゼーションの際、第二のオリゴヌクレオチドプローブは第一のオリゴヌクレオチドプローブから解離し、そのようにしてドナーおよびアクセプターとの色素標識間の距離が増大し、検出可能な蛍光の変化が生じる。
【0008】
核酸の検出および/または定量の方法について改善する必要がある。本明細中に提供される本発明は、この必要性を満たし、そしてさらなる利益も提供する。この利益としては、検出プローブの調製の容易さが挙げられる。検出プローブの相互作用配列の設計は、標的配列に非依存性であり、ゆえに普遍的であり得る。検出プローブが単分子でない限りにおいて、ステムループプローブの設計の複雑さは、取り除かれる。
【0009】
特許出願および刊行物を含む、本明細書に記された全ての引用文献は、その全体が参考として援用される。
【0010】
(発明の開示)
本発明の一つの局面において、特定の核酸配列の検出に有用なオリゴヌクレオチドプローブ検出体が提供される。第一のオリゴヌクレオチドプローブは、標的核酸配列にハイブリダイズ可能な3’領域;標的配列とはハイブリダイズ不可能な(もしくは本明細書中に記載するのと同じハイブリダイゼーションの条件下で)5’領域、および5’末端に結合された標識(F)を含む。第二のオリゴヌクレオチドプローブは、標的核酸配列とハイブリダイズ可能な5’領域、標的核酸配列とはハイブリダイズ不可能であり(もしくは本明細書中に記載するのと同じハイブリダイゼーションの条件下で)、かつ第一のプローブで標的核酸とハイブリダイズ不可能な第一のオリゴヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズ可能な3’領域を含む。第三のオリゴヌクレオチドプローブは、標的核酸配列にはハイブリダイズ不可能であり、かつ第一のオリゴヌクレオチドの最も5’側の配列にハイブリダイズ可能な配列、および3’末端に結合された標識Qを含む。いくつかの実施形態において、上記のオリゴヌクレオチドプローブの鏡像の設計を持つプローブが提供される。いくつかの実施形態において、単一オリゴヌクレオチドプローブは両方の標識を含み、第一および第三のオリゴヌクレオチドプローブか、または第二および第三のオリゴヌクレオチドプローブのいずれかの機能を含む。プローブの鏡像(すなわち、反対の極性)も提供される。
【0011】
本発明の別の局面において、上記のプローブを用いて核酸配列を検出および/もしくは定量する方法が提供される。本発明の方法に従った標的核酸配列の検出は、次の工程を包含する。a)上記のプローブを含む混合物および上記の標的核酸配列を含むと目されるサンプルを組み併せる工程;必要に応じてb)(まだ一本鎖化していない場合)標的核酸を一本鎖化させるように混合物を処理する工程;およびc)オリゴヌクレオチドプローブの前述の一本鎖化した核酸標的への結合に適した条件下で、この混合物をインキュベートする工程。ここで、第一および第二プローブの核酸標的への結合により、第三プローブが第一プローブから解離することになり、その解離により、第一プローブおよび第三プローブの標識が空間的に離されることになり、これにより検出可能なシグナルおよび/もしくは定量可能なシグナルが生成される。
【0012】
本発明の別の局面において、標的核酸配列がサンプル中に存在するかどうかを決定する方法が提供され、この方法は次の工程を包含する:標的核酸配列が存在する場合に、その配列に第一および第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ標的核酸配列の非存在下では第三プローブへ第一プローブがハイブリダイズ可能で、かつ第二プローブが標的核酸配列にハイブリダイズされる場合に第一プローブへ第二プローブがハイブリダイズ可能な条件下で、上記のサンプルを第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程。この工程において、第一プローブは、標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは、標的核酸配列の存在する場合にその第二領域とハイブリダイズする5’領域、および標的核酸配列が存在する場合に第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチドを含む;そして第三プローブは第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされる場合、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、そして相互作用する;ここで、標的核酸配列の存在下では、第一プローブの3’領域は標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの5’領域は標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの3’領域は第一プローブにハイブリダイズすることで、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;以上により、相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナルが生成され、標的核酸配列の存在を示す。この局面は、第一プローブの5’領域の配列に沿って、ヌクレオチドポリメラーゼを用いて第二プローブの3’末端を延長させることをさらに含み得る。
【0013】
本発明のさらなる局面において、標的核酸配列がサンプル中に存在するかどうかを決定する方法が提供され、この方法は次の工程を包含する:標的核酸配列が存在する場合に、その配列へ第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ標的核酸配列の非存在下では第三プローブへ第一プローブがハイブリダイズ可能で、かつ第二プローブが標的核酸配列にハイブリダイズされる場合に第一プローブへ第二プローブがハイブリダイズ可能な条件下で、上記のサンプルを第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程。この工程において、第一プローブは、標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは標的核酸配列の存在する場合にその第二領域とハイブリダイズする3’領域、および標的核酸配列が存在する場合に第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチドを含む;そして第三プローブは第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされる場合、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、そして相互作用する;ここで、標的核酸配列の存在下では、第一プローブの5’領域は標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの3’領域は標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの5’領域は第一プローブとハイブリダイズすることで、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;以上により、相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナルが生成され、標的核酸配列の存在を示す。
【0014】
本発明の方法において、標的核酸配列中の第一領域および第二領域は隣接していても、1ヌクレオチド離れていても、3ヌクレオチドまたはさらに数ヌクレオチド、あるいは7ヌクレオチドまたはさらに数塩基離れていてもよい。さらに、相互作用標識対は供給部分および受容部分を含み得るか、相互作用標識対は、(例えば酵素およびその酵素のインヒビタ−)酵素を含み得るか、相互作用標識対はエネルギー転移が可能であり得る、例えば、相互作用標識対は発蛍光団および消光物質を含み得る。
【0015】
この方法はさらに、生成したシグナル強度の測定することを含み得、これによって、上記の強度が標的核酸配列の量を示す。
【0016】
標的核酸配列は検体もしくは固体支持層に結合され得る。標的核酸配列はDNA、RNA、DNAおよびRNA、もしくはPNAを含み得る。プローブの少なくとも一つはDNA、RNA、DNAおよびRNA、もしくはPNAを含み得る。第一プローブの配列にハイブリダイズ可能な第二プローブの領域は、未改変ヌクレオチドと比較して、第一プローブの領域中の配列に対してより増強された親和性を引き起こす改変ヌクレオチドを含み得る。一つの局面において、この検出可能なシグナルは、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされた場合の相互作用標識対に付随する検出可能なシグナルよりも、より強度が強い。別の局面において、この検出可能なシグナルは、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされる場合の相互作用標識対に付随する検出可能なシグナルよりも、より強度が弱い。さらなる局面において、本方法は標的塩基配列を増幅することさらに含める。なおさらなる局面において、第一プローブもしくは第二プローブは対立遺伝子に特異的である。またさらなる局面において、第一プローブおよび第二プローブが対立遺伝子に特異的である。
【0017】
さらなる局面において、本発明はサンプル中に標的核酸配列が存在するかどうかを決定する方法を提供し、この方法は次の工程を包含する:標的核酸配列が存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ標的核酸配列の非存在下では第三プローブへ第一プローブがハイブリダイズ可能で、かつ第二プローブが標的核酸配列にハイブリダイズされる場合に第一プローブへ第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ核酸のポリマー化が可能な条件下で、上記のサンプルを第一プローブ、第二プローブ、第三プローブおよびヌクレオチドポリメラーゼと接触させる工程。この工程において、第一プローブは、標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは標的核酸配列の存在する場合にその第二領域とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチドを含む;そして第三プローブは第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド配列、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされる場合、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、そして相互作用する;ここで、標的核酸配列の存在下では、第一プローブの3’領域は標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの5’領域は標的核酸配列の第二領域とハイブリダイズする;ここで、第二プローブの3’末端はヌクレオチドポリメラーゼによって鋳型スイッチングにより第一プローブに沿ってポリマー化され、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;以上により、相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナルの生成が、標的核酸配列の存在を示す。
【0018】
さらなる局面において、本発明は標的核酸配列がサンプル中に存在するかどうかを決定する方法を提供し、この方法は次の工程を包含する:標的核酸配列が存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ標的核酸配列の非存在下では第一プローブの5’領域の第一ヌクレオチド配列が第一プローブの5’領域の第二ヌクレオチド配列とハイブリダイズ可能で、かつ第二プローブが標的核酸配列にハイブリダイズする場合に第一プローブが第二プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、サンプルを第一プローブおよび第二プローブに接触させる工程。この工程において、第一プローブは、標的核酸配列の存在する場合にその第一領域にハイブリダイズする3’領域、および標的核酸配列の非存在下で互いにハイブリダイズする上記の第一ヌクレオチド配列および第二ヌクレオチド配列を含む5’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の二つのメンバーを含む;第二プローブは、標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および標的ポリヌクレオチドが存在する場合に第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチドを含む;ここで、第一プローブ5’領域中の第一および第二ヌクレオチド配列がハイブリダイズする場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、そして相互作用する;ここで、標的核酸配列の存在下では、第一プローブおよび第二プローブは標的核酸配列とハイブリダイズし、かつ第二プローブは第一プローブにハイブリダイズする。以上により、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが解離し;それによって、相互作用標識対の解離により生成される検出可能なシグナルの生成が、標的核酸配列の存在を示す。
【0019】
なおさらなる局面において、本発明はサンプル中に標的核酸配列が存在するかどうかを決定する方法を提供し、この方法は次の工程を包含する:標的核酸配列の存在する場合にその配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ標的核酸配列の非存在下では第一プローブの3’領域の第一ヌクレオチド配列が第一プローブの3’領域の第二ヌクレオチド配列にハイブリダイズ可能で、かつ第二プローブが標的核酸配列にハイブリダイズする場合に、第一プローブが第二プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、第一プローブおよび第二プローブにサンプルを接触させる工程;ここで、第一プローブは、標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする5’領域、および標的核酸配列の非存在下では互いにハイブリダイズする第一および第二のヌクレオチド配列を含む3’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の二つのメンバーを含む;第二プローブは、標的核酸配列の存在する場合にその第二領域とハイブリダイズする3’領域、および標的ポリヌクレオチドが存在する場合に第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチドを含む;ここで、第一プローブの3’領域にある第一および第二のヌクレオチド配列がハイブリダイズする場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;ここで、標的核酸配列の存在下では、第一プローブおよび第二プローブは標的核酸配列にハイブリダイズし、かつ第二プローブは第一プローブにハイブリダイズし、これにより相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが解離する;以上により、相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナルの生成が、標的核酸配列の存在を示す。
【0020】
本発明のなお別の局面において、参照核酸配列(未変更の標的配列)に対して、標的核酸の配列中における変更もしくは変異を検出する方法が提供される。一つの実施形態では、本発明の方法に従った標的核酸中の変更配列の検出は以下の工程を包含する。a)(変更標的配列が疑われる)標的核酸配列を含むと疑われるテストサンプルを、上記のプローブを含む混合物と合わせる工程であって、ここで、第一オリゴヌクレオチドプローブおよび/もしくは第三オリゴヌクレオチドプローブは未変更の(参照)標的配列にハイブリダイズ可能な配列を含む、工程;必要に応じてb)標的核酸を(まだ一本鎖にしていない場合に)一本鎖にするように混合物を処理する工程;そしてc)上記の一本鎖核酸標的にオリゴヌクレオチドプローブが結合するのに適した条件下で混合物をインキュベートする工程であって、ここで、第一プローブおよび第二プローブが核酸標的に結合し、このことが第一プローブから第三プローブを置換することになり、この置換によって第一プローブおよび第三プローブの標識が空間的に解離され、以上により、検出可能なシグナルおよび/または定量可能なシグナルが生成される、工程。この実施形態では、(未変更の標的(参照)配列を含んだ参照サンプルに対して)テストサンプル中の検出可能なシグナルの減少したことあるいは消滅が、テストサンプル中の核酸標的に対するプローブの結合が減少あるいは存在しないことを示し、以上のことがテストサンプル中の変更配列の存在を示す。別の実施形態では、本発明の方法に従った標的核酸中の変更配列の検出は、以下の工程を包含する。a)(変更標的配列が疑われる)標的核酸配列を含むと疑われるテストサンプルを上記のプローブを含む混合物に合わせる工程であって、ここで、第一オリゴヌクレオチドプローブおよび/または第三オリゴヌクレオチドプローブは疑われる変更標的配列にハイブリダイズ可能な配列を含む、工程;必要に応じてb)(まだ一本鎖にしていない場合に)標的核酸を一本鎖にするように混合物を処理する工程;そしてc)上記の一本鎖核酸標的にオリゴヌクレオチドプローブが結合するのに適した条件下で混合物をインキュベートする工程であって、ここで、第一プローブおよび第二プローブが核酸標的に結合し、このことが第一プローブから第三プローブを置換させ、この置換によって第一プローブおよび第三プローブの標識は空間的に解離され、検出可能なシグナルおよび/または定量可能なシグナルが生成される。この実施形態において、(未変更の(参照)配列を含む参照サンプルに対して)テストサンプル中の検出可能なシグナルがより強いことは、テストサンプル中の核酸標的により多くのプローブが結合したことを示し、このことはテストサンプル中に変更配列が存在することを示す。
【0021】
本発明のさらなる局面は、標的核酸配列が参照核酸配列に対して配列変更を含むかどうかを決定する方法を提供し、この方法は次の工程を包含する:標的核酸配列を第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程、および参照核酸配列を第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程。ここで、第一プローブおよび第二プローブが参照核酸配列にハイブリダイズ可能で、かつ参照核酸配列の非存在下で第一プローブが第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ第二プローブが参照核酸配列にハイブリダイズする場合に第二プローブが第一プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブへの標的核酸配列の接触が起こり、そして、第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブへの参照核酸配列の接触が起こる。ここで、第一プローブは、参照核酸配列が存在する場合にその第一領域にハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは、参照核酸配列が存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および参照核酸配列が存在する場合に第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチドを含む;そして第三プローブは、第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされる場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられて相互作用する;ここで、参照核酸配列の存在下では、第一プローブの3’領域は参照核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、そして第二プローブの5’領域は参照核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、そして第二プローブの3’領域は第一プローブにハイブリダイズし、このことにより相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが解離する;そして、第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを参照核酸配列に接触させることで生成される検出可能なシグナルを、第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを標的核酸配列に接触させることで生成される検出可能なシグナルとを比較する;以上により、参照核酸配列と比較した標的核酸配列によるシグナル生成の減少は、参照核酸配列に対して標的核酸配列中に変更配列が存在することを示す。
【0022】
なおさらなる局面において、本発明は標的核酸配列が参照核酸配列に対して配列変更を含むかどうかを決定する方法を提供し、その方法は以下の工程を包含する。標的核酸配列を第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程、および参照核酸配列を第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程。ここで、第一プローブおよび第二プローブが参照核酸配列にハイブリダイズ可能で、かつ参照核酸配列の非存在下で第一プローブが第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ第二プローブが参照核酸配列にハイブリダイズした場合に第二プローブが第一プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、標的核酸配列の第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブへの接触が起こり、かつ参照核酸配列の第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブへの接触が起こる。ここで、第一プローブは、参照核酸配列が存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは、参照核酸配列が存在する場合にその第二領域とハイブリダイズする3’領域、および参照核酸配列が存在する場合に第一プローブの3’領域の配列とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチドを含む;そして第三プローブは、第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされる場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ相互作用する;ここで、参照核酸配列が存在する場合、第一プローブの5’領域は参照核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、そして第二プローブの3’領域は参照核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、そして第二プローブの5’領域は第一プローブにハイブリダイズし、このことにより相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが解離する;そして、第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを参照核酸配列に接触させることで生成される検出可能なシグナルを、第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを標的核酸配列に接触させることで生成される検出可能なシグナルとを比較する;以上により、参照核酸配列と比較して標的核酸配列によるシグナル生成の減少が、参照核酸配列に対して標的核酸配列中に変更配列が存在することを示す。
【0023】
当業者には明らかであるように、これらの方法において、第一プローブおよび第二プローブが標的核酸配列に結合することは、第三プローブが第二プローブに結合することと競合し、このようにして、第一プローブおよび第三プローブの標識対の空間的解離を維持し、それによって、検出可能なシグナルおよび/あるいは定量可能なシグナルが生成される。
【0024】
本発明の別の局面において、遺伝子型の決定方法が提供される。これらの方法では、対立遺伝子に特異的な第一オリゴヌクレオチドプローブおよび/または第三オリゴヌクレオチドプローブが使用される。
【0025】
本発明の別の局面は、サンプル中の複数の標的核酸配列の検出および/または定量の方法を提供する。これらの方法において、それぞれの対が規定された標的核酸配列に特異的な、二つ以上の相互作用標識の組み合せ(対)が使用される。
【0026】
従って、本発明は複数の標的核酸配列のうちの一つ以上がサンプル中に存在するかどうかを決定する方法を提供し、次の工程を包含する:標的核酸配列が存在する場合にその配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ標的核酸配列の非存在下では第一プローブおよび第三プローブがハイブリダイズ可能で、かつ第二プローブが標的核酸配列にハイブリダイズする場合に第二プローブが第一プローブにハイブリダイズできる条件下で、それぞれのセットが第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む、複数のプローブセットとサンプルを接触させる工程。ここで、第一プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第一領域にハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および標的核酸配列が存在する場合に第一プローブの5’領域の配列とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチドを含む;第三プローブは第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズする場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられて相互作用する;ここで、標的核酸配列の存在下で、第一プローブの3’領域は標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、第二プローブの5’領域は標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの3’領域は第一プローブにハイブリダイズし、このことにより相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが解離する;以上により、相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナルの生成は、標的核酸配列の存在を示す;そして、それぞれのプローブセットは、他の全てのプローブセットの相互作用標識対のシグナルとは異なった検出可能なシグナルを生成する相互作用標識対を含む。そして、二つ以上のシグナル生成は、複数の標的核酸配列の存在を示す。
【0027】
別の局面において、本発明は複数の標的核酸配列のうちの一つ以上がサンプル中に存在するかどうかを決定する方法を提供する。この方法は次の工程を包含する:標的核酸配列が存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ標的核酸配列の非存在下では第一プローブが第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ第二プローブが標的核酸配列にハイブリダイズする場合に、第二プローブが第一プローブにハイブリダイズできる条件下で、それぞれのセットが第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む、複数のプローブセットとサンプルを接触させる工程。ここで、第一プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第一領域にハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする3’領域、および標的核酸配列が存在する場合に第一プローブの3’領域の配列とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチドを含む;第三プローブは第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズする場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、そして相互作用する;ここで、標的核酸配列の存在下で、第一プローブの5’領域は標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの3’領域は標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの5’領域は第一プローブにハイブリダイズことにより、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが解離する;以上により、相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナルの生成が、標的核酸配列の存在を示す;そして、それぞれのプローブセットは、他の全てのプローブセットの相互作用標識対のシグナルとは異なる検出可能なシグナルを生成する相互作用標識対を含み、二つ以上のシグナル生成は、複数の標的核酸配列の存在を示す。
【0028】
本明細書に記載された方法にて使用される様々な成分(そしてさまざまな成分の組み合わせ)を含む、組成物、キット、複合体、反応混合物およびシステムも本発明は提供する。
【0029】
一つの局面において、本発明は、第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む組成物を提供する。ここで、第一プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第一領域にハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および標的核酸配列が存在する場合に第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチドを含む;第三プローブは第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされる場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられて、そして相互作用する;そしてここで、標的核酸配列が存在する場合、第一プローブの3’領域は標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの5’領域は標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの3’領域は第一プローブにハイブリダイズし、このことにより相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;以上により、相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナルの生成が、標的核酸配列の存在を示す。
【0030】
別の局面において、本発明は第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む組成物を提供する。ここで、第一プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第一領域にハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする3’領域、および標的核酸配列が存在する場合に第一プローブの3’領域とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチドを含む;第三プローブは第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズする場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーのメンバーが近傍に寄せられて、そして相互作用する;そしてここで、標的核酸配列が存在する場合、第一プローブの5’領域は標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの3’領域は標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの5’領域は第一プローブにハイブリダイズすることにより、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが解離する;以上により、相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナルの生成が、標的核酸配列の存在を示す。
【0031】
組成物は、相互作用する発蛍光団および消光物質を含む、相互作用する部分対を含み得る。組成物はさらに、標的核酸配列のヌクレオチドポリメラーゼおよび/または標的核酸配列が比較される参照核酸配列を含み得る。
【0032】
別の局面において、本発明は本明細書に記載した方法を実行するキットを提供する。これらのキットは、適切な包装および一般的には(必須ではないが)適切な指示書を含み、検出および/あるいは定量に使用する一つ以上の成分を含む。
【0033】
一つの局面において、本発明は標的核酸配列がサンプル中に存在するかを決定するキット、あるいは標的核酸配列を定量するキットを提供する。そのキットは、第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む。ここで、第一プローブは、標的核酸配列の存在下でその第一領域にハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および標的核酸配列が存在する場合に第一プローブの5’領域の配列とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチドを含む;そして第三プローブは第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされる場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーのメンバーが近傍に寄せられ、そして相互作用する;そしてここで、標的核酸配列が存在する場合、第一プローブの3’領域は標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの5’領域は標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの3’領域は第一プローブにハイブリダイズし、これにより相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが解離する;以上によって、相互作用標識対の解離より生じる検出可能なシグナルの生成が、標的核酸配列の存在を示す。
【0034】
さらなる局面において、本発明は標的核酸配列がサンプル中に存在するかどうかを決定するキット、あるいは標的核酸配列を定量するキットを提供する。そのキットは、第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む。ここで、第一プローブは、標的核酸配列の存在下でその第一領域にハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第一メンバーを含む;第二プローブは、標的核酸配列が存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする3’領域、および標的核酸配列が存在する場合に第一プローブの3’領域の配列とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチドを含む;第三プローブは第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および相互作用標識対の第二メンバーを含む;ここで、第三プローブが第一プローブにハイブリダイズされる場合に、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーのメンバーが近傍に寄せられ、そして相互作用する;そしてここで、標的核酸配列が存在する場合、第一プローブの5’領域は標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの3’領域は標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ第二プローブの5’領域は第一プローブにハイブリダイズすることにより、相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが解離する;以上により、相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナルの生成が、標的核酸配列の存在を示す。
【0035】
本発明のキットはさらに、標的核酸配列が比較され得る参照核酸配列および/またはサンプル中の標的核酸配列の存在の決定するか、もしくは標的核酸配列を定量するキットの使用のための指示書を含み得る。
【0036】
別の局面において、本発明は、本明細書中に記載したあらゆる複合体(最終生成物に対する中間体として一般的には認識されているもの)を含む組成物を提供する(これらの様々な複合体の模式図についても参照のこと)。
【0037】
別の局面において、本発明は、本明細書に記載した成分の様々な組み合わせを含む反応混合物(または反応混合物を含めた組成物)を提供する。
【0038】
別の局面において、本発明は本明細書に記載した検出方法および/または定量方法を行うためのシステムを提供する。
【0039】
(発明の実施の形態)
本発明は、標的核酸配列の検出および/または定量のための検出オリゴヌクレオチドプローブ、ならびにこのプローブを用いる検出方法および/または定量方法を開示する。標的核酸配列の非存在下では、第1のオリゴヌクレオチドおよび第3のオリゴヌクレオチドは、立体配座で互いに結合する。この配座は、相互作用する標識対のメンバーを、対のメンバーが相互作用するために十分に近い空間的近接関係(proximity)にする。第1のオリゴヌクレオチドおよび第2のオリゴヌクレオチドの、標的核酸への共同的結合(必要に応じて、引き続いて、第2のオリゴヌクレオチドの、ポリメラーゼにより触媒される伸長を行う)は、(a)相互作用する対のメンバーの解離(分離)を生じる、第1のオリゴヌクレオチドプローブからの第3のオリゴヌクレオチドの位置ずれ(displacement)、および/または(b)第2のプローブに対する第3のプローブの結合との競合をもたらし、従って、第1のプローブおよび第3のプローブの標識の空間的分離を維持し、これにより、検出可能なおよび/または定量可能なシグナルが発生する。相互作用する標識対のメンバー(標識)の空間的分離は検出可能であり、そして標的核酸配列の存在および/または量を示す。従って、この方法は、特定の核酸配列の検出および/または定量、ならびに標的核酸配列における配列変化の検出のために有用である。
【0040】
種々の相互作用する標識対(標識)が、本発明の方法およびプローブに用いられ得る。この相互作用する標識対のメンバーの分離を示す検出可能なシグナルは、当該分野で公知な、多数の方法において達成され得る。本明細書中で議論されるように、シグナルの発生とは、シグナルの増加、変化、減少もしくは低下、および/または除去のいずれかを含む。例えば、いくつかの実施形態では、検出可能なシグナルの発生は、相互作用する標識対のメンバーの分光学的特性における変化に依存する。ここで、この分光学的特性は、相互作用する標識対のメンバーの空間的近接関係により影響される。他の実施形態では、メンバー(標識)は、ドナーおよびアクセプターの特性をそれぞれ有する。ここで、このドナーおよびアクセプターの特性は、標識の空間的近接関係により影響される。ドナーおよびアクセプターとは、一般に、色素標識または他のエネルギー移動対をいう。他の実施形態では、メンバーは、分離された場合に、シグナルを発生する任意の相互作用する対(例えば、酵素−インヒビターの対、またはアロステリック酵素−サプレッサーの対)であり得る。シグナル検出は、直接的または間接的であり得る。
【0041】
標的核酸配列は、本発明の方法により、直接的に検出され得るか、または当該分野で公知の種々の核酸増幅方法のいずれかにより、始めに増幅され得る。
【0042】
本発明は、以前に記載されている検出方法および/または定量方法を越える多数の利点を提供する。例えば、本発明の利点は、検出プローブを容易に調製することを含む。検出プローブの相互作用する配列の設計は、標的ポリヌクレオチド配列に依存せず、従って、ユニバーサルであり得る。検出プローブが単分子ではない限り、当該分野で公知であるようなステムループプローブの設計の複雑さは排除される。
【0043】
本発明の方法を用いて、標的核酸配列を検出および定量し得るか、または標的核酸がサンプル中に存在するか否かを決定し得る。この方法を用いてまた、標的核酸配列中の変化(例えば、変異(単一のヌクレオチド変異を含む)または多型)を検出し得る。この方法を用いてまた、複数の標的核酸配列を検出および定量し得る。
【0044】
さらに、本発明の方法を、核酸増幅技術と共に用いて、増幅の忠実度を検出、定量、および/または確認し得る。この方法は、同じ反応混合物において、リアルタイムで(すなわち、増幅と同時に)用いられ得る。この方法は、さらに、サンプル中の、分析物(すなわち、検出されるべき標的核酸配列以外の部分)の定量のためのシグナル発生のために用いられ得る。公知の核酸配列が、特定の結合対の一つのメンバーに付着され得る。特定の結合対(SBP)は、試験されるべき分析物であるSBPの第1のメンバー、および分子種(例えば、抗体)であるSBPの第2のメンバー(これは、SBPの第1のメンバーに特異的に結合し得る)を含む。SBPの第2のメンバーは、公知の核酸配列の付着により標識され得る。このSBPのメンバーの結合の後、複合体が、本発明のプローブおよび方法により、検出および定量され得る。
【0045】
(一般的技術)
本発明の実施は、他に示さない限り、分子生物学(組換え技術を含む)、微生物学、細胞生物学、生化学、および免疫学の従来の技術を用い、これらは当該分野の技術の範囲内にある。このような技術は、「Molecular Cloning:A Laboratory Manual」第2版(Sambrookら、1989);「Oligonucleotide Synthesis」(M.J.Gait編、1984);「Animal Cell Culture」(R.I.Freshney編、1987);「Methods in Enzymology」(Academic Press,Inc.);「Current Protocols in Molecular Biology」(F.M.Ausubelら、編、1987、および定期的補遺);「PCR:The Polymerase Chain Reaction」,(Mullisら、編、1994)のような文献に完全に説明されている。
【0046】
本発明に用いられるプローブ、オリゴヌクレオチド、およびポリヌクレオチドは、当該分野で公知の標準的技術を用いて作製され得る。
【0047】
(定義)
「標的核酸配列」、または配列、または「標的核酸」、または「標的ポリヌクレオチド」(これらの全ては、本明細書中で交換可能に用いられる)は、任意の核酸配列であり得、これらの存在および/または量は、既知であることが望ましい。いくつかの実施形態では、標的核酸の配列が公知である。いくつかの実施形態(例えば、変異検出)では、この標的核酸配列は、参照核酸配列からの変異(すなわち、差異)を有することが予想される配列であり得る。これらの実施形態では、標的核酸の配列は、既知であってもよいし、既知でなくてもよく、そして、「参照核酸配列」は、この核酸配列が既知であり、そしてこの配列に対して、標的核酸配列(例えば、野生型配列)が比較され得る核酸である。この場合、標的核酸における変化は、1ヌクレオチド塩基または1を超えるヌクレオチド塩基における変異であり得る。このような変化した配列は、例えば、1ヌクレオチド多型を含む、公知の多型配列であり得る。
【0048】
本明細書中で交換可能に用いられる「ポリヌクレオチド」または「核酸」とは、任意の長さのヌクレオチドのポリマーをいい、DNAおよびRNAを含む。このヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、修飾ヌクレオチドもしくは修飾塩基、および/またはこれらのアナログ、あるいはDNAポリメラーゼまたはRNAポリメラーゼによりポリマーへと組み込まれ得る任意の基材であり得る。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドおよびこれらのアナログのような、修飾ヌクレオチドを含み得る。存在する場合、ヌクレオチド構造に対する修飾は、ポリマーの構築の前または後に与えられ得る。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分により妨げられ得る。ポリヌクレオチドは、重合の後に、(例えば、標識成分と連結させることにより)さらに修飾され得る。他の型の修飾としては、例えば、「caps」、一つ以上の天然に存在するヌクレオチドのアナログとの置換、ヌクレオチド間修飾(例えば、荷電していない連結(例えば、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホアミデート、カルバメートなど)を有するヌクレオチド間修飾、および荷電した連結(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど)を有するヌクレオチド間修飾、ペンダント部分(例えば、タンパク質(例えば、ヌクレアーゼ、毒素、抗体、シグナルペプチド、ポリ(ply)−L−リジンなど))を含むヌクレオチド間修飾、インターカレーター(例えば、アクリジン、ソラレンなど)を含むヌクレオチド間修飾、キレーター(例えば、金属、放射性金属、ボロン、酸化金属など)を含むヌクレオチド間修飾、アルキレーターを含むヌクレオチド間修飾、修飾された結合(例えば、αアノマー核酸など)を有するヌクレオチド間修飾)、ならびにポリヌクレオチドの非修飾形態が挙げられる。さらに、通常糖に存在する水酸基のいずれかは、例えば、ホスホネート基、ホスフェート基によって置換され得るか、標準的な保護基によって保護され得るか、または活性化されてさらなるヌクレオチドに対してさらなる連結を調製し得るか、または固体支持体に結合対化され得る。5’末端および3’末端のOHは、ホスホリル化され得るか、またはアミンキャッピング基部分または1〜20個の炭素原子の有機キャッピング基部分と置換され得る。他のヒドロキシルはまた、標準的な保護基へと誘導体化され得る。ポリヌクレオチドはまた、当該分野で一般に公知である、リボース糖またはデオキシリボース糖の類似の形態を含み得、例えば、2’−−O−メチル−リボース、2’−O−アリル−リボース、2’−フルオロ−リボース、または2’−アジド−リボース、炭素環式糖アナログ、α−アノマー糖、エピ異性体糖(例えば、アラビノース、キシロース、またはリキソース)、ピラノース糖、フラノース糖、セドヘプツロース、非環式アナログ、および塩基性ヌクレオシドアナログ(例えば、メチルリボース)を含む。1つ以上のホスホジエステル結合が、代替的連結基により置換され得る。これらの代替的連結基としては、以下の実施形態が挙げられるが、これらに限定されない:ここで、リン酸は、P(O)S(「チオエート」)、P(S)S(「ジチオエート」)、「(O)NR(「アミデート」)」、P(O)R、P(O)OR’、COまたはCH(「ホルムアセタール」)(ここで、各RまたはR’は、独立して、Hまたは置換されたか、もしくは置換されていないアルキル(1〜20個のC)であり、必要に応じて、エーテル(−O−)結合、アリール、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、またはアラルジル(araldyl))を含む。さらに、「ポリヌクレオチド」は、ペプチド核酸(PNA)、ペントース糖を欠くホスフェート基(ここで、モノマー単位は、DNAに見出される塩基に対するメチレンカルボニル連結により連結された2−アミノエチルグリシンである)を含む。ポリヌクレオチドの全ての連結は、同一である必要はない。上記の記載は、適切な場合、RNA、DNA、およびPNAを含む、本明細書中で言及される全てのポリヌクレオチドに適用される。
【0049】
本明細書中で用いられる場合、「ハイブリダイズし得る」とは、2つのポリヌクレオチド配列が、本明細書中に記載されるアッセイにおいて使用される条件下(すなわち、本発明の方法を実行する際に用いられる、温度、pH、イオン強度など)で、相補的な塩基対合を通じてハイブリダイズする能力をいう。「相互にハイブリダイゼーションし得る」とは、アッセイに用いられる条件下でハイブリダイズし得る2つのポリヌクレオチド配列をいう。
【0050】
本明細書中で用いられる場合、「相互作用する標識対」とは、2つのメンバーをいい、お互いに相互作用するこれらのメンバーの能力は、お互いの近接関係に依存し、ここで、この相互作用は、お互いの部分の近接関係を示す検出可能なシグナルの発生を生じる。例えば、相互作用する標識対の部分(メンバー)は、お互いに十分な近接関係で配置される場合、検出可能なシグナルを発生し得る。この検出可能なシグナルは、十分な近接関係で配置されない場合のこの部分に関するシグナルと区別可能である。発生したシグナル(すなわち、シグナルの発生)は、いくつかの測定可能な特徴の増加であり得るか、またはいくつかの測定可能な特徴の減少であり得る。相互作用する標識対は、一般に、2つの相互作用する部分を含む。しかし、相互作用する標識対の各部分またはメンバーは、1を超える部分またはメンバーを含み得る。相互作用する標識対は、当該分野で公知であり、そして本明細書中に記載される(例えば、蛍光色素−クエンチャー、およびレセプター−リガンド)。
【0051】
「解離」は、2つのメンバーの分離、または2つのメンバーの会合の失敗を含むが、これらの限定されない、相互作用する標識対のメンバーの近接関係の減少または低下を意味する。解離は、標的核酸配列に対するプローブ結合から、次々と生じて、その結果、(一般的に、標識対の相互作用から生じるシグナルと比較して)検出可能なシグナルが発生される(−−すなわち、その結果、近接する会合(相互作用)に起因する活性がもたらされる)。発生したシグナル(またはシグナルの発生)は、いくつかの測定可能な特徴の増大であり得るか、またはいくつかの測定可能な特徴の低下であり得る。用語「解離」および「分離」、ならびに「解離する」および「分離する」は、本明細書中で交換可能に用いられる。
【0052】
「シグナル」は、測定可能な特徴を意味する。このシグナルは、相互作用する標識対のメンバーの解離の際に増加または減少し得る。例えば、この相互作用する標識対が、発蛍光団およびクエンチャーを含む場合、対のメンバーの解離は、照度に応答して発蛍光団により放出される光エネルギーの増加に起因して、検出可能なシグナルを発生する。あるいは、例えば、相互作用する標識対が酵素のサブユニットを含む場合、対のメンバーの解離は、検出可能なシグナル(これは、酵素により触媒される反応の速度の低下である)を発生する。
【0053】
「複合体」は、構成成分の集合体である。複合体は、安定であってよいし、安定でなくてもよく、そして直接的または間接的に検出され得る。
【0054】
本明細書中で用いられる場合、「系」とは、本発明の方法を実施するための、デバイス、装置、または機械(例えば、自動化されている)を含む。
【0055】
本明細書中で交換可能に用いられる、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの「部分」または「領域」は、2以上の塩基の連続する配列である。他の実施形態では、領域または部分は、少なくとも約3、約5、約10、約15、約20、約25の連続するヌクレオチドのいずれかである。
【0056】
別の配列に「隣接」する領域、部分、または配列は、領域、部分、または配列に直に隣接している。
【0057】
「ある/ひとつの(a)」、「ある/ひとつの(an)」、および「この(the)」などは、他に示さない限り、複数形を含む。
【0058】
「含む/包含する(comprising)」は、含むこと(including)を意味する。
【0059】
ハイブリダイゼーション、プライマー伸長、オリゴヌクレオチド連結などのような、ある事象が生じることを「許容する(allow)」もしくは「可能にする(permit)」条件、またはある事象が生じるために「適切な」条件、あるいは「適切な」条件とは、このような事象が生じることを妨げない条件である。
従って、これらの条件は、この事象を許容するか、増大するか、促進するか、および/または導く。当該分野で公知であり、そして本明細書中に記載されている、このような条件は、例えば、ヌクレオチド配列の性質、温度条件、および緩衝液条件に依存する。これらの条件はまた、ハイブリダイゼーション、切断、プライマー伸長、または連結のような、所望される事象に依存する。
【0060】
用語「3’」は、一般的に、ポリヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチドののある領域または位置から、3’側(下流)にある、同じポリヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチドの別の領域または位置をいう。
【0061】
用語「5’」は、一般的に、ポリヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチドののある領域または位置から、5’側(上流)にある、同じポリヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチドの別の領域または位置をいう。
【0062】
用語「3’−DNA部分」、「3’−DNA領域」、「3’−RNA部分」、および「3’−RNA領域」とは、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの3’末端の近くに配置されるポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの部分または領域をいい、そして同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの最も3’側のヌクレオチドに付着した、最も3’側のヌクレオチド(複数)または部分を含んでもよいし、含まなくてもよい。この用語は、同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド(例えば、プローブ)の中の別の領域または位置から、3’側(下流)にある領域を含む。「最も3’側のヌクレオチド」(単数形)とは、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの3’の最後のヌクレオチドをいう。「最も3’側のヌクレオチド」(複数形)は、最も3’側のヌクレオチドを含み、そして好ましくは、約1〜約20ヌクレオチド、より好ましくは、約3〜約18ヌクレオチド、さらにより好ましくは約5〜約15ヌクレオチドであり得る。
【0063】
用語「5’−DNA部分」、「5’−DNA領域」、「5’−RNA部分」、および「5’−RNA領域」とは、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの5’末端の近くに配置されるポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの部分または領域をいい、そして同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの最も5’側のヌクレオチドに付着した、最も5’側のヌクレオチド(複数)または部分を含んでもよいし、含まなくてもよい。この用語は、同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド(例えば、プローブ)の中の別の領域または位置から、5’側(上流)にある領域を含む。「最も5’側のヌクレオチド」(単数形)とは、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの5’の最初のヌクレオチドをいう。「最も5’側のヌクレオチド」(複数形)は、最も5’側のヌクレオチドを含み、そして好ましくは、約1〜約20ヌクレオチド、より好ましくは、約3〜約18ヌクレオチド、さらにより好ましくは約5〜約15ヌクレオチドであり得る。
【0064】
本明細書中で用いられる場合、「親和性」または「結合親和性」は、2つ以上の部分の間での結合の強さの尺度を意味し;このような結合の非制限的な例は、水素結合、静電的相互作用、ファンデルワールス相互作用、および疎水性相互作用である。特に、「親和性」または「結合親和性」は、ハイブリダイズした核酸に関して用いられる場合、規定した核酸ハイブリダイゼーション条件下での、少なくとも一部が相補的な核酸の間の水素結合をいう。結合親和性に都合の良い尺度は、融解温度(T)であり、これは、2つの鎖の50%が、所定のハイブリダイゼーション条件下で、二本鎖形態またはハイブリダイズした形態にある温度である。
【0065】
(本発明のプローブおよび方法)
(本発明のオリゴヌクレオチドプローブ)
本発明は、検出オリゴヌクレオチドプローブを提供し、このプローブは、特定のポリヌクレオチド配列の検出および/または定量に有用である。
【0066】
プローブA、プローブB、およびプローブCは、種々の実施形態および構成を有し、従って、用語「プローブA」、「プローブB」、「プローブC」は、一般的に、これらの実施形態(鏡像を含む)のいずれかをいう。さらに、例えば、プローブの設計、方法、このプローブの使用などの考察は、例示的なプローブについて言及しており、一般的に、種々のプローブおよび方法の実施形態に適用可能である。
【0067】
第1のオリゴヌクレオチドプローブ(プローブA(図1a)として本明細書中で言及される)は、一般的に、標的核酸の配列にハイブリダイズする3’−領域();配列および配列(プローブBについて以下を参照のこと)が標的核酸配列にハイブリダイズし得る反応条件下で、標的核酸にハイブリダイズし得ない5’領域、ならびに必須ではないが、一般的に5’末端に付着される多数の相互作用する標識対のメンバー(図1a中のF)を含む(図1a)。配列は、ハイブリダイズし得る標的核酸の配列に対して、好ましくは、少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約80%、そして最も好ましくは、少なくとも約90%の相補性である。
【0068】
第2のオリゴヌクレオチドプローブ(プローブB(図1b)として本明細書中で言及される)は、一般的に、標的核酸の配列にハイブリダイズし得る5’−領域();配列および配列が標的核酸にハイブリダイズし得る反応条件下で、標的核酸にハイブリダイズし得ない3’領域(2)を含む。配列は、ハイブリダイズし得る標的核酸の配列に対して、好ましくは、少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約80%、そして最も好ましくは、少なくとも約90%の相補性である。配列は、プローブAの領域の配列にハイブリダイズし得、このプローブAは、配列および配列が標的核酸にハイブリダイズし得る反応条件下で、標的核酸にハイブリダイズできない。配列は、ハイブリダイズし得るプローブAの配列に対して、好ましくは少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約80%、および最も好ましくは少なくとも約90%の相補性である。配列の長さおよび組成は、プローブAおよびプローブBを、標的核酸の同じ核酸鎖に結合させる場合を除いて、2つの配列の親和性を十分に低くして、これらの2つの配列を有意な程度に結合させないように設計される。プローブAおよびプローブBの2つの(相互にハイブリダイズし得る)配列は、これらの2つの配列の長さおよび組成が熱力学的考察に従って選択される場合、有意な程度に結合せず、その結果、これらの2つのプローブは、標的核酸に、選択したインキュベーション温度で結合しない場合、これらの2つのプローブの間の接触事象の、好ましくは、約5%未満、より好ましくは、約0.01%未満、そして最も好ましくは、約0.0001%未満で、お互いに結合可能である。適切な熱力学的考察は、当業者に明確であり、そして経験的におよび種々の核酸配列のハイブリダイゼーション効率の計算のために一般に利用可能なツールを用いて決定され得る。
【0069】
プローブAおよびプローブBの各々、配列および配列に相補的な標的ポリヌクレオチド配列は、標的核酸配列の同じ鎖において、お互いに密接な近接関係(すなわち、好ましくは、約10ヌクレオチド未満離れている、より好ましくは、約7ヌクレオチド未満離れている、さらにより好ましくは、約3ヌクレオチド未満離れている、そして一般的に最も好ましくは、連続している)にある。
【0070】
ヌクレオチドポリメラーゼが使用されるいくつかの実施形態において、プローブBは、重複する領域を含んでも含まなくてもよく、そしてプローブC上の配列を位置ずれまたはブロックし得る。従って、ヌクレオチドポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)および核酸重合に必要な成分(ヌクレオシド3リン酸および適切な緩衝液および温度の条件)の存在下で本発明の方法を使用する場合、プローブBの3’末端とプローブCの5’末端との間において、一般に相同性を必要としない。なぜなら、ポリメラーゼによる、プローブAの5’部分に沿った、ハイブリダイズしたプローブBの伸長によって、位置ずれが行われるからである。すなわち、プローブAのセクション1’とセクション2’との間の重複は、ほとんどまたは全く必要がなく、よって、プローブAへのプローブBおよびプローブCの結合の重複は、ほとんどまたは全く必要がない。この実施形態において、プローブCを位置ずれまたはブロックするためのプローブBの伸長によって、位置ずれがほとんどまたは完全に達成されるので、プローブBが伸長することなくプローブCを位置ずれさせる実施形態においてよりも、プローブAにハイブリダイズするプローブBの部分は、プローブAとの低親和性であり得る。いくつかの実施形態において、プローブBは、プローブAと重複する必要がない。これらの実施形態において、プローブは、例えば、温度スイッチオリゴヌクレオチド(TSO)の組み込みによって、温度スイッチを可能にするように設計されるべきである。このような温度スイッチオリゴヌクレオチドは、例えば、米国特許第6,251,639号およびその中の参考文献(Kurn)、ならびに米国特許第5,679,512号;同第5,683,879号および同第6,030,774号(Laneyら)に記載されている。
【0071】
本明細書中でプローブC(図1c)といわれる第3のオリゴヌクレオチドプローブは、配列および相互作用標識対の一方のメンバー(図1c中のQ)を含む。この配列は、好ましくは、配列および配列4が、標的核酸にハイブリダイズし得る反応条件下でその標的核酸にハイブリダイズし得ず、そしてプローブAの5’領域中の配列にハイブリダイズし得る。この標識対は、一般には配列の3’末端に結合されるが、必ずしも必要ではない。配列は、その配列がハイブリダイズ可能なプローブAの5’領域中の配列に、好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約80%、最も好ましくは少なくとも約90%相補的である。プローブCに対するプローブAの親和性は、これら2つのプローブが同一の溶液中にあって、プローブAが遊離しているかまたはその標的核酸配列に結合されているかのいずれかである場合(それぞれ、複合体Iおよび複合体II。図2および3を参照のこと)、互いにハイブリダイズ可能な(一般に、相補的な)配列のハイブリダイゼーションによって、これら2つのプローブの結合を可能にするに十分高い。図2および3に例示するように、部分(標識)FおよびQは、これら2つのプローブがハイブリダイズされる場合、空間的に近接している。
【0072】
(相互作用標識対)
プローブAおよびCは各々、相互作用標識対の一方のメンバーを含む。これらのメンバーは、近接する場合に相互作用し、その結果、これら2つのプローブ上のメンバーの分離または解離は、シグナルの生成を生じる。「シグナル」によって、測定可能な特徴が意味される。シグナルは、相互作用標識対のメンバーの解離に際して増加または減少し得る。例えば、相互作用標識対が発蛍光団およびクエンチャーを含む場合、この対のメンバーの解離は、照明に応じて発蛍光団によって放射される光エネルギーの増加に起因して、検出可能なシグナルを生成する。または、例えば、相互作用標識対が酵素のサブユニット群を含む場合、この対のメンバーの解離は、この酵素によって触媒される反応の速度の低下である、検出可能なシグナルを生成する。相互作用対の各メンバーは、1つ以上の分子または構造を含み得る。シグナルの変化は、全か無か(例えば、これらの部分が酵素が活性化もしくは不活性のいずれかである、酵素−インヒビター対である場合)であり得るか、または(例えば、これらの部分が発蛍光団−クエンチャー対である場合)一定範囲にわたって変化し得る。この変化は、使用する部分(標識)に特徴的である。いくつかの実施形態において、2つ以上の種類の相互作用標識対は、例えば、異なる標的核酸配列を区別するためにシグナルサンプル中で使用され得る。検出可能なシグナルは、例えば、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)対の少なくとも1つのメンバーを刺激することによって生じる、特徴的な光シグナルであり得る。検出可能なシグナルの別の例示は、基質に対する酵素/サプレッサー対または酵素/補因子対の作用より生じて、検出可能な生成物を形成する、色変化である。いくつかの実施形態において、シグナルは、検出可能なシグナルにおける減少または非存在である。
【0073】
検出可能なシグナルを生成し得る部分(標識)の種々の組合わせが、使用され得る。ここで、この検出可能なシグナルは、これらの部分(標識)の接近の程度に依存して異なる。部分(標識)の近さの変化に際して測定可能な変化を生成するように相互作用する部分(標識)のどんな組合わせまたは数も、十分であり;1対より多い部分(標識)が使用され得る。特に、一方のメンバーが、もう一方のメンバーの1つより多い分子を影響し得るかまたはこの分子によって影響され得る場合は、相互作用標識対のメンバー間での1対1の対応が存在することもまた、必要とされない。
【0074】
本発明にて有用な相互作用標識対は、当該分野において公知である。例えば、米国特許第5,688,648号(Mathiesら);同第5,340,716号;同第3,999,345号;同第4,174,384号;および同第4,261,968号(Ullmanら);同第4,996,143号および同第5,565,322号(Hellerら);同第5,709,994号(Peaseら);ならびに同第5,925,517号(Tyagiら)を参照のこと。あるメンバーが別のメンバーをクエンチする適切な部分(標識)の例としては、以下が挙げられる:蛍光標識、放射発光標識、化学発光標識、生物発光標識、電子化学発光標識、および酵素−インヒビターの組み合わせ。いくつかの実施形態において、相互作用部分(標識)は、近接している場合、ほとんどまたは全くシグナルを生成せず、そして分離された場合、より大きなシグナルを生成する。他の実施形態において、相互作用部分(標識)は、近接している場合、シグナルを生成し得、分離された場合、ほとんどまたは全くシグナルを生成し得ない。後者のこのような部分(標識)の例は、酵素が活性であるためには互いに近接しなければならない、酵素およびその補因子、ならびに酵素のフラグメント群またはサブユニット群である。
【0075】
空間的近接関係にある場合にエネルギー移動し得る色素部分(標識)の種々の組み合わせもまた、使用され得る。例えば、相互作用部分(標識)(図面中にてFおよびQと示した)は、空間的近接関係にある場合にエネルギー移動し得る、ドナー−アクセプター色素対であり得る。標識Fは、蛍光色素であり得、そして標識Qは、エネルギー移動機構によって標識Fの蛍光シグナルを吸収し得るクエンチャーである。あるいは、部分(標識)は、空間的に近接するようにした場合に互いに相互作用し得る、レポーター分子に対するリガンドであり得る。この相互作用は、レポーター分子の1つの活性を阻止するかまたは可能にする。本発明の方法に有用なレポーター群の適切な組合わせの例は、酵素−インヒビターの組み合わせ、互いに反応する場合に活性な酵素分子を形成するレポーター分子などである。2つの相互作用レポーター群の解離は検出可能であり、そして、サンプル中の1つ以上の標的核酸配列の存在、サンプル中の核酸標的の量、または参照核酸配列に対する核酸標的配列の同一性の程度を示す。
【0076】
プローブAもしくはプローブCのいずれか、またはこれら両方は、必要に応じて、1つより多くの部分を組み込んで、相互作用標的対のそのプローブのメンバーを構成し得る。これらの部分は、プローブAおよびプローブCが一緒に結合する場合に相互作用し得る限り、これらのプローブ上の任意の場所に位置し得る。これらの部分は、プローブの一端に付着され得るか、またはプローブの内部に付着され得る。いくつかの実施形態において、部分は、プローブAの3’末端および/またはプローブCの5’末端から(あるいは、鏡像(mirror image)プローブについては逆のように)、少なくとも1ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、または少なくとも7ヌクレオチド離れて位置される。
【0077】
相互作用標識対のメンバーは、プローブ合成の間または後のいずれかにて、オリゴヌクレオチドプローブに付着され得る。プローブの残余への相互作用標識対のメンバーの付着は、好ましくは、共有結合であり、付着の手段は、そのプローブ、およびその相互作用標識対のメンバーに依存して変化し、このような手段は、当業者には容易に明白である。
【0078】
(オリゴヌクレオチドプローブ)
標識されたオリゴヌクレオチドプローブまたは標識されていないオリゴヌクレオチドプローブは、市販されており、そして一般に当業者に公知の種々の方法のいずれか1つに従って、通常は調製される。オリゴヌクレオチドは、任意の適切な方法によって調製され得る。この方法としては、例えば、制限酵素を使用する適切な配列のクローニングおよび単離、ならびに、Narangら、Meth.Enzymol.(1979)68:90−99のホスホトリエステル法;Brownら、Meth.Enzymol.1979,68:109−151のホスホジエステル法;Beaucageら、Tetrahedron Lett.1981,22:1859−1862のジエチルホスホロアミダイト法;および米国特許第4,458,066号の固体支持体法のような方法による直接化学合成が挙げられる。合成標識オリゴヌクレオチドを合成するための方法は、例えば、AgrawalおよびZamecnik,Nucl.Acids.Res.(1990),18(18):5419−5423;MacMillanおよびVetdine,J.Org.Chem.(1990),55:5931−5933;Pielesら,Nucl.Acids.Res.(1989),17(22):8967−8978;Rogerら,Nucl.Acids.Res.(1989),17(19):7643−7651;FisherおよびWatson,米国特許第5491063号;ならびにTeslerら,J.Am.Chem.Soc.(1989),111:6966−6976に記載される。合成法の総説は、例えば、Goodchild,Bioconjugate Chemistry(1990)1(3):165−187に提供される。
【0079】
いくつかの実施形態において、複合体IIIにおけるプローブAとのプローブCの結合からの、プローブBによるプローブCの位置ずれまたはブロッキング(図4および5を参照のこと)は、プローブBが標的核酸にハイブリダイズした場合に、プローブBの配列(図1bを参照のこと)が、その配列がハイブリダイズ可能なプローブAの配列2’に対してより高い結合親和性を有する結果である。複合体IIIにおける、配列と、配列がハイブリダイズ可能なプローブA中の配列との結合は、プローブBがその標的配列にハイブリダイズされる場合に、この相互作用が単一分子である範囲内で熱力学的に有利である。遊離プローブCの複合体IVへの結合は、プローブAおよびプローブBが上記標的核酸配列の同一鎖に結合される場合には、これらのプローブAおよびBの単一分子相互作用よりも有利ではない二分子反応動力学に従う。標的核酸配列の非存在下で、プローブAは、一般的にはプローブCと結合するが、プローブBとは結合しない。よって、標的核酸の非存在下で、プローブAは、相互作用標識対のメンバーFおよび相互作用標識対のメンバーQが空間的近接関係にある場合に、一般的にプローブCと結合して複合体Iを形成する(図2を参照のこと)。配列によるプローブAへの結合から配列が顕著な程度の配列同一性を有するプローブCの配列部分の位置ずれは、プローブAからのプローブCの解離を引き起こすに十分であり、それにより相互作用標識対の解離を引き起こす。あるいは、プローブAおよびプローブBの標的核酸配列への結合、およびその後の配列2および2’の相互作用は、プローブAへのプローブCの結合をブロックし、よって標識プローブAおよびプローブCの空間的分離を維持し、これによって、検出可能および/または定量可能なシグナルが生成される。さらに、相互作用標識対のメンバーFと相互作用標識対のメンバーQとの空間的近接関係は、プローブBが同一標的分子に結合されて複合体IIIを形成しない限り、複合体Iと標的とが結合して複合体IIを形成した後に維持される。複合体IIは、検出可能ではない。
【0080】
いくつかの実施形態において、配列の部分は、プローブCの配列の部分(図1cを参照のこと)に関して顕著な程度の配列同一性を有する。この顕著な程度の配列同一性は、これら2つの部分の間の配列同一性であり、これは、少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約75%、より好ましくは少なくとも約90%、そして最も好ましくは少なくとも約95%である。プローブBがプローブAを位置ずれされ得るために必要とされるプローブBの配列と、顕著な程度の配列同一性を有するプローブCの配列のパーセンテージは、複合体IIおよび複合体IVの形成のための熱力学的要因に依存する。プローブは、好ましくは、反応条件下で、プローブC、プローブBの3’領域およびプローブAの5’領域が標的核酸配列に実質的にはハイブリダイズし得ないように構築される。
【0081】
プローブを設計および構築する際の1つの因子は、所定のハイブリダイゼーション条件セット下での所定の配列のハイブリダイゼーションの遊離エネルギーパラメーターである。所定のハイブリッドを形成するための遊離エネルギーパラメーターは、当該分野において公知の方法によって計算され得る(例えば、Tinocoら、1973、Improved Estimation of Secondary Structure in Ribonucleic Acids,Nature,246,40−41およびFreierら、1986、Improved free−energy parameters for predictions of RNA duplex stability,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,83,9373−9377;コンピュータープログラム(例えば、Molecular Biology InsightからのOligo Primer Analysis Software)、およびこれらの参考文献を参照のこと)。そして、所定の標的核酸配列について、種々の複合体を形成するために必要とされる遊離エネルギー変化が達成されるためのプローブ配列を予想し得る。プローブA、プローブBおよび/またはプローブCを含むヌクレオチドの型もまた、プローブAに対するプローブBおよびCの相対的親和性を調整または改変するために貢献し得る。例えば、種々のプローブは、RNAまたはペプチド核酸(PNA)を含み得、これらは、一本鎖DNAに対してDNAとは異なる親和性を有し得る。従って、プローブは、ヌクレオチド型の任意の組み合わせを含み得る。よって、例えば、1つの局面において、プローブA、Bおよび/またはCは、RNAを含み得、別の局面において、プローブA、Bおよび/またはCは、DNAおよびRNAを含み得、別の局面において、プローブA、Bおよび/またはCは、DNAおよびPNAを含み得、別の局面において、プローブA、Bおよび/またはCは、PNAを含み得、別の局面において、プローブA、Bおよび/またはCは、DNAおよびPNAを含み得、別の局面において、プローブA、Bおよび/またはCは、RNAおよびPNAを含み得、さらに別の局面において、プローブA、Bおよび/またはCは、RNA、PNAおよびDNAを含み得る。
【0082】
他の因子が核酸ハイブリダイゼーション親和性に影響することを、当業者は理解する。例えば、プローブ−標的二重鎖およびとプローブ−プローブ二重鎖のグアノシン−シトシン含量、副溝結合因子、ヌクレオチドのO−メチル化またはヌクレオチドの他の改変、温度、および塩のいずれかまたは全ては、結合エネルギーにおける必須の差異を有するプローブを構築する際の、潜在的に重要な因子である。さらに、いくつかの実施形態において、ヌクレオチドポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)を使用して、プローブBを伸長し(以下を参照のこと)、そしてこれらの実施形態において、ポリメラーゼは、「留め具(clamp)」として作用して、プローブBのプローブAへの結合をさらに増強する。親和性に影響するなお別の因子は、標的核酸上でのプローブBに対するプローブAの近さであり、これらの2つのプローブの分離の程度が、相互作用の程度をある程度決定する。例えば、いくつかの場合において、1ヌクレオチド分の分離は、その2つのプローブを連続させるために好ましいものであり得る。最適な分離を決定するこれらの因子、および他の関連因子は、当業者に容易に明らかであり、そして経験的に決定され得る。いくつかの実施形態において、(標的核酸配列にハイブリダイズした場合)プローブは、少なくとも1ヌクレオチド、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、少なくとも20ヌクレオチドのいずれか分離れている。他の実施形態において、(標的核酸配列にハイブリダイズした場合)プローブは、連続しているか、1ヌクレオチド、2ヌクレオチド、3ヌクレオチド、5ヌクレオチド、7ヌクレオチド、10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、20ヌクレオチドより少ない分離れている。
【0083】
選択されるハイブリダイゼーション条件は、当該分野において公知の種々の因子(例えば、プローブおよび標的核酸のの長さおよび型(例えば、RNA、DNA、PNA))に依存する。核酸についての特異的(すなわち、ストリンジェントな)ハイブリダイゼーション条件について一般的なパラメーターは、Sambrook(1989)(上述)、およびAusubel(1987)(上述)に記載される。有用なハイブリダイゼーション条件はまた、例えば、Tijessen,1993,Hybridization With Nucleic Acid Probes,Elsevier Science Publishers B.V.、およびKricka,1992,Nonisotopic DNA Probe Techniques,Academic Press San Diego,Califに提供される。2つのヌクレオチド配列が互いにハイブリダイズするための能力は、2つのヌクレオチド配列の相補性の程度に依存する。換言すれば、これは、一致した相補的ヌクレオチド対の画分に依存する。所定の配列中に別の配列に対して相補的であるヌクレオチドが多いほど、ハイブリダイゼーションについて条件がよりストリンジェントであり得、そしてこれらの2つの配列の結合がより特異的である。増加したストリンジェンシーは、以下のいずれか1つ以上によって達成される:温度上昇、共溶媒の比の増加、塩濃度の低減など。
【0084】
本発明のいくつかの実施形態において、同一標的鎖へのプローブBのハイブリダイゼーションによる、プローブAからのプローブCの位置ずれ(複合体III中の場合)は、ヌクレオチドポリメラーゼ(好ましくは、DNAポリメラーゼ)による、プローブAの5’部分に沿ったプローブBの伸長によってさらに達成され得る。「ヌクレオチドポリメラーゼ」は、DNAまたはRNAのテンプレートに沿ったポリヌクレオチドの伸長を形成するための触媒(通常は、酵素)であり、ここで、この伸長は、テンプレートに相補的である。ヌクレオチドポリメラーゼは、テンプレート依存的ポリヌクレオチドポリメラーゼであり、そしてポリヌクレオチドの3’末端を伸長してポリヌクレオチドテンプレートとの配列相補性を提供するための基礎単位(building block)としてヌクレオシド3リン酸を利用する。通常は、これらの触媒は、任意の供給源(例えば、細胞、E.coliのような細菌、植物、動物、ウイルス、好熱性細菌、など)由来のDNAポリメラーゼ(例えば、原核生物DNAポリメラーゼ(I、IIまたはIII)、T4 DNAポリメラーゼ、T7 DNAポリメラーゼ、Klenowフラグメント、逆転写酵素、Vent DNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、Taq DNAポリメラーゼなど)のような酵素である。RNAポリメラーゼとしては、T7 RNAポリメラーゼ、AMVポリメラーゼ、Q−β−レプリカーゼなどが挙げられる。ヌクレオチドポリメラーゼの使用は、本発明の方法が標的核酸配列の同質な(すなわち、同時の)増幅、検出および定量に対して使用される場合に特に有用である。等温線形増幅、またはヌクレオチドポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)を使用する任意の他の増幅法は、本発明のこの局面に適切である。本発明のこの局面は、他の実施形態に加えられ得る。一旦プローブBおよびプローブAが同一標的鎖にハイブリダイズされると、プローブBの3’末端は、増幅の際に使用されるポリメラーゼによって伸張され得、そしてプローブCを位置ずれさせ、そして/またはブロックする(図13を参照のこと)。鎖置換活性を有するポリメラーゼの使用が好ましい。ヌクレオチドポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)および核酸重合に必要とされる成分(ヌクレオシド3リン酸および好適な緩衝液および温度の条件)の存在下で本発明の方法を使用する場合、プローブBの3’末端とプローブCの5’末端との間の相同性について、一般に必要性はない。なぜなら、位置ずれまたはブロッキングは、プローブAの5’部分に沿ったハイブリダイズしたプローブBのポリメラーゼによる伸長によって実施されるからである。すなわち、プローブAのセクション1’とセクション2’との間に重複はほとんどまたは全く必要なく、ゆえに、プローブAへのプローブBおよびプローブCの結合にはほとんどまたは全く重複がない。この実施形態において、位置ずれおよび/またはブロッキングは、プローブCを位置ずれさせ、そして/またはブロッキングするためのプローブBの伸長によりほとんどまたは完全に達成されるので、プローブAにハイブリダイズするプローブBの部分は、プローブBが伸長することなくプローブCを位置ずれさせる実施形態におけるよりも、プローブAとはより低い親和性であり得る。いくつかの実施形態において、プローブBは、プローブAと重複する必要がない。これらの実施形態において、プローブは、テンプレートスイッチを可能にするように設計されるべきである。例えば、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(TSO)が組み込まれ得る。このようなテンプレートスイッチオリゴヌクレオチドは、例えば、米国特許第6,251,639号およびその中の参考文献(Kurn)、ならびにPatelら、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA,1996,93:2969−2974に記載されている。
【0085】
いくつかの実施形態において、検出プローブの鏡像設計は、図5a、5b、5c、6、7および8に示されるように提供される。検出プローブの鏡像設計は、プローブの方向性のみを変化させることが予期される。プローブAまたはプローブBのいずれかのそれぞれ配列またはがそれぞれ、配列および配列が標的核酸にハイブリダイズし得る反応条件下で標的核酸にハイブリダイズし得ない配列と(個々のプローブにおいて)組合わせて、内部でハイブリダイズし得る構造を生じ、開示されたプローブ設計の特徴に適合しない二次構造を生じる場合には、これらの設計のいずれか1つを利用する能力は、プローブの選択の利点を提供する。適切なプローブ配列の評価は、当該分野において周知の手段を使用して実施され得る。
【0086】
いくつかの実施形態において、プローブAおよびプローブCの機能を備える単一のプローブが使用される。例えば、2つの配列部分に付着した、それぞれ2つの相互作用部分(標識)を含む単一のプローブ(ここで、この2つの配列部分は、標的核酸にハイブリダイズし得るプローブAおよびプローブBの配列が標的核酸にハイブリダイズし得る条件下で、互いにハイブリダイズし得るが、好ましくは、標的核酸にハイブリダイズせず、そして図12に示されるようにヘアピンループ構造を形成し得る)が、本発明の方法において使用され得る。検出(detector)プローブのこの設計は、単位分子の形成において上記の相互作用標識対の一方のメンバーを各々含む2つのプローブの組み合わせを含む。この組合わせプローブの2つの標識配列部分は、標的配列に関連しないヌクレオチド配列または非ヌクレオチド構造によって連結され得る。この2つの相互作用標識は、ハイブリダイズ可能なこれらの2つの配列のヌクレオチドに付着され、その結果、相互作用対のメンバーを含む、相互にハイブリダイズ可能な2つの配列部分のハイブリダイゼーションに起因して、ヘアピンループ構造が形成される場合、相互作用標識対のメンバーが、近接して配置される。例えば、プローブAの最も5’側の配列(図12)がプローブA中の内部配列(これは、好ましくは標的にハイブリダイズし得ない)にハイブリダイズし得る場合、ヘアピンループが形成される。当業者に明らかなように、リンカーは、ペプチド、糖ポリマー、ポリアクリルアミド、PEGなどであり得る。
【0087】
本明細書中に記載される部分(標識)の任意の組合わせが、プローブAおよびプローブCの両方の機能を組合わせた単一のプローブにおいて使用され得る。相互作用部分(標識)を含むプローブ(例えば、図12中のプローブA)および位置ずれ(displacer)/ブロッキングプローブ(例えば、図12中のプローブB)が標的配列に結合して3分子複合体を形成すること、ならびに相互作用部分(標識)を含むプローブ上のハイブリダイズ可能な配列に位置ずれ/ブロッキングプローブ(例えば、本明細書中に記載されるようなプローブB)が、引き続いて結合することは、その最も5’側の配列がハイブリダイズ可能な内部配列に対するハイブリダイゼーションからの最も5’側の配列の位置ずれを介してヘアピンループ構造の開放を生じる(例えば、図12を参照のこと)。あるいは、位置ずれ/ブロッキングプローブ(例えば、本明細書中に記載されるようなプローブB)は、標的ヌクレオチド配列に結合し、そして第1のプローブと相互作用するが、この第1のプローブの相互にハイブリダイズ可能な部分はハイブリダイズされず、よってハイブリダイゼーションをブロックする。よって、相互作用標識対のメンバーは、分離される。相互作用標識対のメンバー(例えば、発蛍光団およびクエンチャー)の特徴は、分離の結果として変化され、そしてシグナルが生成される。相互作用標識対のメンバーの空間的近接関係における変化の検出は、標的核酸配列に対するこれら2つのプローブのハイブリダイゼーションの検出を提供する。これら2つのプローブのハイブリダイゼーションによって生成されるシグナルは、標的配列の存在を示し、そして試験サンプル中の標的核酸配列の量に比例する。
【0088】
本発明の別の局面において、ユニバーサルレポーター基である組成物が提供され、この組成物は、特定の標的ポリヌクレオチドに結合する種々の配列のいずれかに結合され得る。これらの基は、以前に記載されたプローブとは、異なる。その相違点は、これらの基が、標的核酸配列にハイブリダイズ可能であるポリヌクレオチド配列(図1aおよび1bにおいて、それぞれおよび)を含まないこと、または他の実施形態においては、これらの基が、そのアッセイにおいて使用される標的に結合する配列の一部のみしか含まないことである。このことは、標的ポリヌクレオチドと相互作用するプローブAの一部およびプローブBの一部(図1におけるおよび)は標的核酸の配列に依存して変化するが、相互作用部分(標識)(図1におけるFおよびQ)を含む互いに相互作用するプローブ部分(図1における、および1’2’)は、異なる標的核酸についてのプローブにおいてさえ一定のまままたはほぼ一定のままであり得るという事実に、基づく。従って、この局面において、本発明は、プローブBおよびプローブCと相互作用する(本明細書中に記載される場合)プローブAのセクション(図1において、セクション1’および2’)またはその一部と、相互作用標識対のうちの1つのメンバー(図1におけるF)とを含む、第1プローブ;プローブAとハイブリダイズするが、標的核酸配列と相補的な付加配列のさらなるハイブリダイゼーションが生じない限り、そのようなハイブリダイゼーションは弱い、(本明細書中に記載される場合)プローブBのセクション(図1におけるセクション)またはその一部を含む、第2プローブ;ならびにセクションまたはその一部(図1cにおけるセクション1)と、相互作用標識対の第2メンバー(図1におけるQ)とを含む、(本明細書中に記載される場合)プローブCと実質的に同じである第3プローブを、提供する。セクションおよびセクション(図1)を含む、特異的な方のプローブを用いる場合、標的核酸配列とハイブリダイズする配列を第2プローブもまた含まない限り、第2プローブと第1プローブのセクションとのハイブリダイゼーションが弱いように、ユニバーサルプローブが設計される。このユニバーサルプローブの場合、標的核酸配列とハイブリダイズする上記配列は、使用前にプローブに付加されなければならない。そしてこの配列は、標的とされる核酸配列に依存して変化する。これらのプローブは、上記のプローブよりも一般的な特徴を有する。これらは、異なる標的核酸配列と相補的である種々の配列いずれかに結合され得、従って、特異的な標的核酸に結合する独特な配列(例えば、図1中のプローブAに関して配列、そして図1中のプローブBに関して配列)と組み合わされ得る、ユニバーサルレポータープローブを提供し得る。より長いプローブを用いる場合、プローブBによるプローブCの位置ずれまたはブロックは、伸長によってかまたは伸長によらずに、達成され得る。
【0089】
(使用方法)
本方法は、一般的に、標的核酸配列の検出および/または定量(サンプル中にその標的核酸配列が存在するか否かを決定することを包含する)を包含する。この標的核酸配列は、単独または分析物の一部あり得、そしていくつかの実施形態において、検出および/または定量する前に増幅され得る。増幅技術は、当該分野で周知である。例えば、米国特許第4,683,202号(Mullis)および同第6,251,639号(Kurn)を参照のこと。本発明の標的核酸または本発明の1つ以上のプローブは、溶液中で遊離しており得るか、または他の実施形態においては、固体支持体に(例えば、マイクロアレイの一部として)結合され得る。標的核酸配列は、材料(例えば、紙、ガラス、プラスチック、ポリプロピレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、ニトロセルロース、シリコーン、および光ファイバー)から製造された基材上に固定され得る。あるいは、この標的核酸は、二次元構成または三次元構成で、その基材(ピン、ロッド、繊維、テープ、スレッド、ビーズ、粒子、マイクロタイターウェル、キャピラリー、および/またはシリンダーを含む)上に固定され得る。いくつかの場合において、この標的核酸配列は、その存在、位置、または量を知ることが望まれる、別の分析物部分(例えば、抗体)に、タグとして結合され得る。可能な標的核酸の他の例は、当業者に容易に明らかである。本発明の方法における使用のための標的核酸配列は、任意の供給源(例えば、生物学的サンプル)に由来し得、そして当該分野で周知であるように、多数の方法を使用して、本発明の方法のために精製および調製され得る。二本鎖ポリヌクレオチドを一本鎖にする方法(例えば、熱を使用すること)は、当該分野で公知である。
【0090】
一般に、本発明の方法は、標的核酸を、本明細書中に記載されるような、プローブA、プローブB、およびプローブCと接触させる工程を包含し、プローブAおよびプローブBと標的核酸との結合およびプローブAとプローブBとの互いの結合は、結合したプローブCをプローブAから位置ずれさせ、それによりプローブAおよびプローブC上にある相互作用する複数の部分(複数の標識)を分離して、検出可能なシグナルを生じるか、あるいは、プローブAおよびプローブBとが標的核酸配列と結合するとプローブCの結合をブロックし、それによりプローブAの標識とプローブCの標識との空間的分離を維持し、それにより検出可能なシグナルおよび/または定量可能なシグナルが生じる。いくつかの場合(例えば、変異の検出)において、プローブAおよびプローブBと標的核酸配列との結合の減少または結合の欠如は、目的の変化(例えば、変異)の存在を示す。この減少または欠如は、参照核酸配列との比較によって、検出され得る。
【0091】
本発明の1つの実施形態において、標的核酸配列の検出は、a)その標的核酸配列を含むと疑われるサンプルを、プローブA、プローブB、およびプローブC(例えば、混合物として提供される)と接触させる工程;必要に応じて、b)その混合物を処理して、(その標的核酸が未だ一本鎖でない場合は)その標的核酸を一本鎖にする工程;およびc)複合体IおよびプローブBがその一本鎖核酸標的と結合して複合体III(図4)を形成するのに適した条件下で、その混合物をインキュベートする工程、を包含する。この実施形態において、プローブBの配列は、プローブCとプローブAとの会合から、プローブCを位置ずれさせるかまたはプローブCをブロックして複合体IVを形成し、それにより、(図面においてFおよびQとして示される)相互作用標識対のメンバー間の距離を増加して、その相互作用標識対の2つのメンバー間の相互作用を減少または排除するようにする(図5)。
【0092】
この部分(標識)の解離は、全か無か(all−or−none)のシグナル(例えば、酵素−インヒビター対の解離)を生成し得るか、または一定範囲にわたるシグナル特徴の変化(例えば、蛍光クエンチング)を生成し得る。この部分(標識)の解離は検出可能であり、そして生成するシグナルは、その標的核酸の存在に関連する。1つの実施形態において、プローブBは、プローブAが結合した配列に近位である(すなわち、高々約10ヌクレオチド離れているか、または高々約7ヌクレオチド離れているか、または高々約3ヌクレオチド離れているか、または高々約2ヌクレオチド離れているか、または高々約1ヌクレオチド離れているか、または連続している)配列にて、その標的と結合するように設計される。
【0093】
本発明の別の実施形態において、位置ずれ/ブロッカープローブ(例えば、本明細書中に記載される場合、プローブB)の3’末端は、標的配列および標識されたプローブとハイブリダイズした場合、プローブAの配列に沿ってヌクレオチドポリメラーゼにより伸長され得、その結果、プローブCが、プローブAから位置ずれさせられるかまたはブロックされるようになる。この実施形態において、プローブBおよびプローブCは、両方ともプローブAに結合され、そして、プローブBについての結合領域とプローブCについての結合領域との間に、重複がほぼほとんど存在しないかまたは全く存在しない。この位置ずれ/ブロッカープローブの伸長は、相互作用対のうちの1つのメンバーを保有するプローブCの位置ずれまたはブロックを生じ、それにより、その相互作用標識対のメンバーの近似を減少する。この相互作用標識対の2つのメンバーの近似の変化は、検出可能である。一方のメンバーがクエンチャーであり、そしてもう一方のメンバーが、蛍光体(fluorescer)である場合、その標的の結合または存在は、その蛍光体(fluorescer)の蛍光シグナルにより検出され得る。この実施形態において、プローブA上でのプローブBとプローブCとの重複は存在しない必要があり;プローブBの伸長は、プローブCを位置ずれさせるかまたはブロックする。好ましくは、プローブBを伸長するために使用される核酸ポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼまたはRNAポリメラーゼ)は、鎖置換活性を保有する。伸長方法は、当該分野で公知である。
【0094】
これらの種々のプローブは、その標的核酸配列を含む疑いがあるサンプルに同時に添加され得るか、あるいは、連続して添加され得るか、または種々の時点で別々に添加され得る。このような時点は、当業者にとって明らかであり、そして経験的に決定され得る。上記のように、シグナル生成は、同じ標的核酸配列に複合体IIおよびプローブBが結合することに依存する。プローブAとプローブCとの混合物が、サンプルにまず添加され得、その後、プローブBが添加され得る。標的ポリヌクレオチドの非存在下で、実質的にすべてのプローブAとプローブCとが結合することが確実になるように、プローブCの濃度がプローブAの濃度よりも高いことが、好ましい。例えば、Cのモル濃度は、Aのモル濃度の少なくとも5倍、Aのモル濃度の少なくとも10倍、Aのモル濃度の少なくとも100倍、またはAのモル濃度の少なくとも1000倍であり得る。
【0095】
本発明の方法はまた、参照核酸配列に対する、標的核酸の規定された配列における変化(例えば、変異)の検出を提供し、参照核酸配列は、他が比較されるべき既知の配列である(例えば、変異を探索している場合は野生型配列であるか、または変異した配列自体である。1つの実施形態において、本発明の方法による配列変化(例えば、変異または多型)の検出は、その標的核酸を含むサンプル、プローブA、プローブCおよびプローブBを提供する工程、必要に応じてその組み合わせを処理して、(例えば、加熱することによって)標的核酸を一本鎖にする工程、ならびに複合体IIIの形成に適切な条件下でその組み合わせをインキュベートする工程を包含する(図11を参照のこと)。1つの実施形態において、プローブBは、プローブAが結合した配列に近位である(すなわち、高々約10ヌクレオチド離れているか、または高々約7ヌクレオチド離れているか、または高々約3ヌクレオチド離れているか、または高々約2ヌクレオチド離れているか、または高々約1ヌクレオチド離れているか、または連続している)配列にて、その標的と結合するが、プローブBに結合するその標的核酸の配列が、参照核酸配列の配列と少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約85%、そして最も好ましくは少なくとも約95%である、配列同一性の程度を有するように、設計される。その標的核酸の配列における(参照核酸配列と比較した)どんな変化も、その標的核酸配列に対するプローブBの親和性の減少を生じ、そしてその標的核酸配列に対するプローブBの結合および複合体IIIの形成を減少する。複合体IIIを形成する能力の減少は、複合体IIからのプローブCの位置ずれまたはブロック、およびその後のシグナル生成を減少する。従って、シグナル生成は、参照核酸配列に対するその標的核酸の配列同一性の程度と関連する。種々の変異型の検出が、可能である。例えば、変異した配列は、点変異(置換、欠失、一ヌクレオチド多型)または1つより多くのヌクレオチドを含む変異であり得る。プローブA、プローブB、および/またはプローブCの配列の特性(例えば、長さおよび核酸の型)は、そのような検出を可能にするように調整され得る。例えば、当業者に明らかであるように、プローブの結合セクションが短いほど、単一ヌクレオチドの変化が結合を変化させる可能性が高い。結合親和性を変化させる他の要因(上記の要因を含む)は、当業者に明らかである。
【0096】
従って、いくつかの実施形態において、本発明は、遺伝子型決定のための方法を提供する。この方法は、任意の試験生物(原核生物および真核生物を含む)の遺伝子型決定に適用可能である。本発明の方法は、二倍体生物のホモ接合体またはヘテロ接合体のいずれかの遺伝子型、あるいは細胞型の、決定に適用可能である。ホモ接合体の遺伝子型についてのシグナル生成またはシグナル生成の抑制は、一般的には、ヘテロ接合体の2倍まで(好ましくは2倍)であると予期される。本発明の方法に従う遺伝子型決定法の種々の実施形態が、提供される。
【0097】
1つの実施形態において、対立遺伝子特異的プローブA、および/または対立遺伝子特異的遺伝子プローブBが、使用される。従って、シグナルの検出は、特定の対立遺伝子の存在を示す。相互作用部分(標識)の異なる対を使用することが可能であり、この異なる対は、その特定の対立遺伝子の各々について、識別可能なシグナルを生成し、それにより、1つより多くの既知の対立遺伝子を同時検出するための方法を提供する。プローブAおよび/またはプローブBの標的特異的配列と相補的な標的配列におけるどの配列変化も検出するために、本発明の方法を使用することが可能である。いくつかの実施形態において、そのプローブまたはそれらのプローブの標的特異的配列は、この領域における標的配列のすべての変化が、それらのプローブのうちの一方または両方のいずれかが標的にハイブリダイズすることに不利に影響し、それにより、そのプローブの非標的特異的配列が協同結合することおよびその後のシグナル生成を妨げるかまたは減少させるように、設計される。変化した標的配列と変化していない標的配列との間の配列同一性の程度は、好ましくは約50%未満であり、より好ましくは約10%未満であり、なおより好ましくは約5%未満であり、そして最も好ましくは約1%未満である。他の実施形態において、そのプローブの配列は、変化していない標的配列よりも変化したと疑われる標的配列に優先的にハイブリダイズするように設計され、その結果、検出可能なシグナルが、その変化したと疑われる標的配列の存在下で生成される。
【0098】
本発明の別の実施形態は、サンプル中の複数の標的核酸配列の検出および/または定量の方法を提供する。これらの方法は、プローブA、プローブBおよびプローブCの各々の2つ以上の組を使用し、プローブA、プローブB、およびプローブCの各組み合わせは、各標的核酸配列に特異的である。これらの方法において、2つ以上の種類の相互作用する標的対(すなわち、図1に示されるような、相互作用標識対のメンバーFおよびQの組み合わせに関して)が提供され、この相互作用標識対の各々は、規定された標的核酸配列に特異的である。例えば、空間的に近接した場合にエネルギーを転移することができる、色素部分の種々の組み合わせが、使用され得る。あるいは、この標識対のメンバーは、空間的に近接するようにされた場合に、互いに相互作用し得るレセプター分子のリガンドであり得、その相互作用は、それらのレセプター分子のうちの1つの活性を妨げるかまたは可能にする。本発明の方法のために有用なレポーター基の適切な組み合わせの相互作用は、当該分野で公知である組み合わせおよび/または本明細書中に記載される組み合わせのいずれかであり、そのような組み合わせとしては、酵素−インヒビターの組み合わせ、互いに反応する場合に活性酵素分子を形成するレポーター分子などが、挙げられる。相互作用標識対の2つのメンバーの解離、およびその後の2つの相互作用するレポーター基の解離は、検出可能であり、そしてそのサンプル中にその標的核酸配列が存在すること、そのサンプル中のその核酸標的の量、または参照核酸配列の配列に対するその核酸標的の配列の同一性を示す。
【0099】
上記の実施形態のすべては、当業者に明らかな方法(例えば、標準量の標的DNAを、未知のサンプルを測定するための参照として使用すること)を使用して、検出するためだけではなく定量するためにも、適切であることが、容易に明らかである。検出および定量の両方のために、標的核酸配列を欠くコントロールがラン(run)され得、そしてそのサンプル中の標的核酸配列の存在および/または量を決定するために、同じ条件下でラン(run)されたサンプルと比較され得る。
【0100】
本発明はまた、実施例2に例証されるように、核酸増幅技術と組み合わせて使用され得る。核酸配列を増幅する任意の方法が、標的核酸配列の増幅のために使用され得る。これらの方法としては、PCR(Mullisら、米国特許第4,582,788号)、等温指数関数的増幅方法(例えば、核酸配列ベースの増幅(米国特許第5,654,142号)、転写媒介性増幅(米国特許第5,766,849号)、または鎖置換増幅(米国特許第5,648,211号)または等温線形増幅(米国特許第6,251,639号)、連結線形増幅(Wallaceら、米国特許第6,027,923号)、連結ベースの増幅(Wuら、Genomics 4:560、1989)が挙げられる。増幅方法の考察に関しては、米国特許第6,251,639号およびその中の参考文献を参照のこと。増幅産物の検出および定量は、増幅反応と同時にか、または増幅反応の後に別の段階で、実行され得る。その増幅産物の検出および定量が、ポリメラーゼ触媒性プローブ伸長による、クエンチャー(プローブC)で標識されたプローブの位置ずれまたはブロックによるシグナルの生成により実行される場合、この増幅工程において使用されるヌクレオチドポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)は、シグナル生成工程において使用され得る。増幅産物の定量は、そのサンプル中の標的核酸の量に直接関連する。その標的核酸配列の増幅の効率は、別個に決定され得る。既知の量の標的核酸配列を含むコントロールサンプルは、本発明の方法による増幅および定量に供されて、標準曲線が生成され得、この標準曲線は、試験サンプルの量の決定のために使用され得る。サンプル中の試験核酸の定量もまた、試験核酸配列およびコントロール核酸配列の同時増幅および検出により実行され得、このコントロール核酸配列は、その試験配列と異なり、定量のための内部コントロールとして役立つ。
【0101】
(本発明の組成物およびキット)
本発明はまた、本明細書中に記載される方法において使用される種々の成分(およびその成分の種々の組み合わせ)を含む、組成物、キット、複合体、反応混合物、および系を提供する。
【0102】
その組成物は、本明細書中に記載される任意の成分(プローブ実施形態のいずれかおよび種々のプローブ実施形態の任意の組み合わせを含む)、反応混合物、および/または中間体、ならびに任意の組み合わせであり得る。1つの実施形態において、本発明は、プローブAを含む組成物、プローブBを含む組成物、および/またはプローブCを含む組成物を提供する。他の実施形態において、それらのプローブの種々の組み合わせが、本発明の組成物において提供され得る。例えば、本発明は、プローブAとプローブBとプローブCとの混合物を提供し得るか;または本発明は、例えば、プローブAとプローブCとの混合物、およびプローブBを、別個に提供し得る。プローブA、プローブB、およびプローブCが一緒に提供される場合、プローブAとプローブCとは、適切な反応条件下で、複合体I(図2を参照のこと)を形成し得る。標的核酸の存在下で、本発明の複合体すべて(図2〜5を参照のこと)が、種々の相対量で存在して同時にシグナルを生成し得、その相対量は、その標的核酸についておよび互いについてのそれらのプローブの親和性に依存する。プローブAおよびプローブCが一緒に提供され、そしてプローブBが別個に提供される場合、適切な反応条件下で、プローブAとプローブCとは組み合わさって、複合体I(図2を参照のこと)を形成し得、または標的核酸の存在下では、複合体II(図3を参照のこと)を形成し得る。プローブBを追加すると、その組成物は、標的核酸の存在下では、本明細書中に記載のように、複合体IIIおよび複合体IV(それぞれ、図4および図5を参照のこと)も形成し得、同時にシグナルを生成し得る。
【0103】
いくつかの実施形態において、プローブBおよびプローブCは、重複する配列部分を含み得、その各々は、プローブAの同じ部分にハイブリダイズ可能であるが、他の実施形態において、プローブBおよびプローブCは、相同な配列部分を含まないものであり得る(例えば、図13を参照のこと)。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)は、別個の成分としてか、または1つの組成物の一部として、提供され得る。これらの実施形態において、適切な一ヌクレオシド三リン酸(例えば、dNTP)もまた、本発明のプローブの伸長を可能にするために、提供され得る。
【0104】
いくつかの実施形態において、プローブAの機能およびプローブCの機能を含む1つのプローブが、提供される。このプローブは、単独で提供され得るか、またはプローブBと組み合わせて提供され得る。例えば、本発明の1つの局面は、第1プローブおよび第2プローブを含む組成物を含み得、その第1プローブは、目的の配列を含む標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズ可能である3’領域と、相互にハイブリダイズ可能な2つの配列を含む5’領域と、相互作用部分対のメンバーとを含み;第2プローブは、その標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズ可能な5’領域と、その標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズせず、かつ第1プローブの5’領域中の配列にハイブリダイズ可能である、3’領域と、を含み;その第2プローブとその標的ポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションは、その第1プローブの相互にハイブリダイズ可能である配列間のハイブリダイゼーションの程度の減少に関連し;それにより、その相互にハイブリダイズ可能な配列間のハイブリダイゼーションの程度の減少と関連した、検出可能なシグナルの生成は、そのサンプル中の目的の配列の存在を示す。この組成物は、第1プローブの5’領域中の配列に沿って、第2プローブの3’末端を伸長するための成分をさらに含み得る。
【0105】
本発明の組成物において、相互作用標識対は、適切なプローブ(すなわち、本明細書中に記載される場合、プローブAおよびプローブC)に結合して提供され得る。他の組成物において、プローブおよび/または相互作用標識対は、別個に提供され得る。相互作用標識対のメンバーとしては、蛍光部分、放射線発光部分、化学発光部分、生物発光部分、電子化学発光部分、および酵素−インヒビターの組み合わせが、挙げられる。いくつかの実施形態において、その相互作用プローブ対のメンバーは、近接した場合にシグナルをほとんど生成しないかまたは全く生成せず、そして分離した場合により強いシグナルを生成する。他の実施形態において、その相互作用標識対のメンバーは、近接した場合にシグナルを生成し得、そして分離した場合にはシグナルをほとんどまたは全く生成し得ない。後者のそのような相互作用標識対の例は、酵素およびその補因子、ならびに酵素が活性であるために互いに近くになければならない酵素フラグメント群または酵素サブユニット群である。後者の場合において、その相互作用標識対のメンバーを適切なプローブおよび位置に結合するために適切な試薬もまた、提供され得る。そのような試薬は、当業者に容易に明らかである。
【0106】
すべての組成物において、プローブA、プローブB、および/またはプローブCは、特定の核酸配列に結合するように設計され得るか、またはそれらは、標的核酸配列に結合する配列を欠く、上記のユニバーサルプローブであり得る。あるいは、それらのプローブは、標的核酸に結合する配列の一部を含み得る。そのプローブの結合配列の残りは、標的配列または検出および/もしくは提供されるべき配列に適合するように、ユーザーによって提供され得る。プローブCは、特に、ユニバーサルであるかまたはほぼユニバーサルである組成物として提供されやすい。なぜなら、プローブCは、標的核酸に結合する配列を含まず、従って、プローブCの配列は、検出されるべき特定の標的核酸の配列に実質的には依存しないからである。標的核酸配列に結合する配列にプローブ配列を結合すること、および/または標的核酸配列に結合する配列を含むようにプローブ配列を伸長することを達成するために適切な試薬および化合物もまた、提供され得る。
【0107】
他の実施形態において、本発明は、核酸の変化の検出および/または定量のための参照核酸をさらに含む組成物を提供する。組成物は、参照核酸配列と組み合わせてか、または参照核酸配列とは別々に、プローブA、プローブBおよび/またはプローブCを提供し得る。例えば、組成物は、プローブAおよびC、ならびに参照核酸を提供し得る。適切な反応条件下で、プローブAおよびCは、参照核酸と複合体II(図3参照)を形成し得る。この混合物へのプローブBの添加は、検出可能なシグナルの生成を生じ得、このシグナルを、類似の反応条件下で標的核酸にプローブA、BおよびCを添加することによって発生されたシグナルと比較し得る。
【0108】
なお別の実施形態において、この組成物のプローブは、1より多い標的核酸を標的化し得る。例えば、組成物は、1より多いプローブAを含み得、これらの各々は、異なる核酸配列を標的化する。組成物は、1より多いプローブBをさらに含み得、これらの各々は、異なる核酸配列を標的化する。プローブCは、提供される種々のプローブAおよび/またはBと同じであっても異なってもよい。これらの組成物は、例えば、1より多い標的核酸配列の存在もしくは非存在および/または量の同時決定において、種々の対立遺伝子の存在もしくは非存在または量の決定において、あるいは配列中の種々の多型もしくは変異の存在もしくは非存在または量の決定において、有用である。
【0109】
本明細書中に記載される全ての組成物はまた、例えば、図6〜10に示される、鏡像プローブを含み得る。
【0110】
これらの組成物は、一般に、適切な媒体中にあるが、これらは、凍結乾燥形態にあり得る。適切な媒体としては、水性媒体(例えば、純水または緩衝液)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0111】
いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書中に記載される複合体(これらは、一般に、最終産物に対する中間体とみなされる)のいずれかを含む組成物を提供する(これらの種々の複合体の例示的概略図については、図面を参照のこと)。複合体を、図2〜10および13に概略的に示す。例として、本発明の1つの複合体は、以下を含む複合体である:(a)プローブA;および(b)プローブC(ここで、プローブCは、図2に示されるように、プローブAに結合され、複合体Iを形成する)。プローブAは、標的核酸に結合する核酸配列を含み得る。あるいは、プローブAは、標的核酸に結合する核酸配列を含まなくてもよく、またはその一部のみを含んでもよい。プローブAが、標的核酸に結合する核酸配列を含む場合、その複合体は、プローブAに結合する核酸をさらに含み得、そこで、標的核酸は、例えば、参照核酸に結合し得る。この複合体(プローブAに結合する核酸を含むか、または含まない)はまた、プローブBを含み得る。
【0112】
本発明はまた、本明細書中に記載の方法を行うためのキットを提供する。これらのキット(適切なパッケージング中にあり、そして一般に(しかし、必須ではない)、適切な指示書を含む)は、検出方法および/または定量方法において使用される1以上の成分(鏡像成分を含む)を備え得る。これらのキットは、本明細書中に記載される任意の1以上の用途に使用され得、そして従って、以下の用途の任意の1以上についての指示書を含み得る:標的核酸配列がサンプル中に存在するか否かの決定、標的核酸配列の検出、標的核酸配列の定量、参照配列に対する標的核酸配列の比較、遺伝子型の決定、標的核酸の対立遺伝子組成の決定、複数の核酸配列の検出および/または定量、および核酸増幅技術との組み合わせでのこれらの方法の使用。
【0113】
本発明のキットは、本明細書中に記載される成分/試薬(例えば、プローブ)の任意の組み合わせを含む、1以上の容器を備え得、そして以下は、このようなキットの例である。標的核酸配列を検出するためのキットは、プローブA、プローブB、プローブC、および必要に応じて、プローブBの伸長のための成分(使用する場合)を備え得る。核酸配列を定量するためのキットは、既知の量の参照または参照のセットをさらに備え得、これらに対して、標的核酸が比較され得る。参照配列と標的核酸配列を比較するためのキットは、参照配列をさらに備え得る。遺伝子型および/または対立遺伝子組成を決定するためのキットは、決定される対立遺伝子のうちの1つに対応する参照配列、または1より多い対立遺伝子に対応する1より多い参照をさらに備え得る。複数の核酸配列を検出および/または定量するためのキットは、プローブA、プローブBおよび/またはプローブC(各々所定の核酸配列に対する)の1以上のセットを備え得、そして必要に応じて、標的配列の1以上に対する参照または参照のセットを備える。キットはまた、必要に応じて、本明細書中に記載の酵素、酵素の基質(例えば、酵素を、相互作用する標識対のメンバーとして使用する場合)ならびにデオキシヌクレオシド三リン酸および/またはリボヌクレオシド三リン酸のうちの、任意の1以上を備え得る。キットはまた、1以上の適切な緩衝液(本明細書中に記載されるような)を含み得る。キット中の1以上の試薬は、乾燥粉末(通常、凍結乾燥化されている)として提供され得、賦形剤を含むことによって、溶解させて、本明細書中に記載の方法のいずれかを行うための適切な濃度を有する試薬溶液を提供する。各々の成分は、別々の容器にパッケージされ得るか、またはいくつかの成分は、1つの容器に合わせられる(交差反応性および貯蔵時間が許容する場合)。
【0114】
本発明のキットは、必要に応じて、1セットの指示書(一般には、書面の指示書)を備え得るが、指示を含む電子記憶媒体(例えば、磁気ディスクまたは光学ディスク)もまた受容可能であり、これらは、意図された核酸の検出および/または定量のため、および/または、適切な場合、増幅技術との組み合わせでのその検出方法および定量方法の使用のための、本発明の方法の成分の使用に関する。キットに含まれる指示書は、一般に、本発明の方法を行うために必要な試薬(キットに含まれていても、含まれていなくてもよい)、キットの使用方法についての指示および/または適切な反応条件に関する情報を含む。
【0115】
別の実施形態において、本発明は、標的ポリヌクレオチドの検出または定量のためのキットを提供し、このキットは、第1のプローブおよび第2のプローブを備え、ここで、第1のプローブは、目的の配列を含む標的ポリヌクレオチドにハイブリダイし得る3’領域、2つの互いにハイブリダイズし得る配列を含む5’領域、および相互作用部分対のメンバーを含み;第2のプローブは、標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズし得る5’領域、および標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズ可能でなく、第1プローブの5’領域中の配列にハイブリダイズし得る3’領域を含み;ここで、標的ポリヌクレオチドに対する第2のプローブのハイブリダイゼーションは、第1のプローブの互いにハイブリダイズし得る配列間のハイブリダイゼーションの程度の減少に関連し;それによって、その互いにハイブリダイズし得る配列間のハイブリダイゼーションの程度の減少に関連する検出可能なシグナルの生成は、サンプル中の目的の配列の存在を示す。このキットは、参照ポリヌクレオチド(これに対して標的ポリヌクレオチドが比較され得る)、標的ポリヌクレオチドを検出または定量するためのそのキットの使用の指示書、および/または鎖置換活性を有する核酸ポリメラーゼを、さらに備え得る。
【0116】
本発明のキットの成分は、任意の簡便で適切なパッケージング中にパッケージされ得る。これらの成分は、別々にパッケージされ得るか、あるいは1つまたは複数の組み合わせでパッケージされ得る。キット中の種々の成分の相対量は広範に変更され得、本明細書中に開示される方法を行うために生じることが必要な反応を実質的に最適化する試薬の濃度を提供するか、そして/または任意のアッセイの感度をさらに最適化する。本発明の試薬から構成されるキットにおいて、プローブAおよびプローブC(またはプローブAおよびプローブCの配列を合わせた単一プローブ)は、相互作用標識対を伴ってかまたは伴わずに提供され得、そして相互作用標識対の適切なメンバーが、アッセイ前に結合され得るか(これは、いくつかの異なる相互作用標識対が使用されるべき場合に有用である)、そして/または相互作用標識対のメンバーは、プローブ分子の残り部分よりもさらに分解に供され得る。
【0117】
本発明はまた、本明細書中に記載される検出方法および/または定量方法を行うための系を提供する。これらの系は、上記の成分の種々の組み合わせを含む。例えば、いくつかの実施形態において、本発明は、標的核酸配列を検出する(または標的ポリヌクレオチド配列を定量する)ために適切な系を提供し、これは、(a)プローブA、BおよびC(本明細書中に記載されるような)および(b)必要に応じて、プローブ伸長のための、ポリヌクレオチドポリメラーゼ(好ましくは、DNAポリメラーゼ)およびヌクレオシド三リン酸、を備える。いくつかの実施形態において、単一のプローブが、プローブAおよびCの機能を合わせ得る。いくつかの実施形態において、任意の型または各々の型の1より多いプローブが、複数の核酸配列を標的化するために提供され得る。いくつかの実施形態において、この系はさらに、参照核酸配列を備え得る。いくつかの実施形態において、この系はさらに、核酸を定量するための標準または標準のセットを備え得る。いくつかの実施形態において、この系はまた、使用前にプローブに結合される、相互作用標識対(本明細書中に記載されるような)を備え得る。いくつかの実施形態において、この系は、標的核酸配列に相補的な配列をそのような配列のいくらかまたは全てを欠く汎用性プローブに結合するために使用される成分を備え得る。全ての実施形態において、この系は、適切な緩衝液、酵素、基質および/または装置、ならびに標的核酸の検出および/または定量のための適切な反応条件を提供するために必要な他の成分を、備え得る。
【0118】
別の局面において、本発明は、本明細書中に記載の成分(例えば、プローブ)の種々の組成物を含む、反応混合物(または反応混合物を含む組成物)を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、(a)プローブA、プローブB、およびプローブC、ならびに(b)必要に応じて、核酸ポリメラーゼを含有する、反応混合物を提供する。このような反応混合物は、参照核酸をさらに含み得る。さらに、このような反応混合物は、鎖伸長のための必要なヌクレオシド三リン酸を含み得る。いくつかの実施形態において、本発明は、(a)プローブAおよびプローブCの機能を合わせた単一プローブ、およびプローブB、ならびに(b)必要に応じて、核酸ポリメラーゼを含有する、反応混合物を提供する。このような反応混合物は、参照核酸をさらに含み得る。さらに、このような反応混合物は、鎖伸長のための必要なヌクレオシド三リン酸を含み得る。全ての場合において、反応混合物は、標的ポリヌクレオチドの検出および/または定量のために必要な、緩衝液、酵素、酵素基質および他の成分を含み得る。
【0119】
1つの実施形態において、本発明は、反応混合物を包含し、この反応混合物は、第1のプローブ、第2のプローブおよび第3のプローブを含有し、そしてさらに鎖置換活性を有する核酸ポリメラーゼを含有し、ここで、第1のプローブは、目的の配列を含む標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズし得る3’領域、および相互作用部分対の第1のメンバーを含む5’領域を含み;第2のプローブは、標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズし得る5’領域、および第1のプローブの5’領域中の配列にハイブリダイズし得る3’領域を含み;第3のプローブは、第1のプローブの5’領域中の配列にハイブリダイズし得る配列、および相互作用部分対の第2のメンバーを含み;ここで、標的ポリヌクレオチドへの第2のプローブのハイブリダイゼーションは、第1のプローブからの第3のプローブの配列の置換に関連し;それによる、第1のプローブからの第3のプローブの置換に関連する検出可能なシグナルの生成は、サンプル中の目的の配列の存在を示す。
【0120】
別の実施形態において、本発明は、第1のプローブおよび第2のプローブを含有し、そしてさらに鎖置換活性を有する核酸ポリメラーゼを含有する、反応混合物を包含し、ここで、第1のプローブは、目的の配列を含む標的ポリヌクレオチドにハイブリダイし得る3’領域、2つの互いにハイブリダイズし得る配列を含む5’領域、および相互作用部分対のメンバーを含み、第2のプローブは、標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズし得る5’領域、および標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズ可能でなく、第1のプローブの5’領域中の配列にハイブリダイズし得る3’領域を含み;ここで、標的ポリヌクレオチドに対する第2のプローブのハイブリダイゼーションは、第1のプローブの互いにハイブリダイズし得る配列間のハイブリダイゼーションの程度の減少に関連し;それによって、その互いにハイブリダイズし得る配列間のハイブリダイゼーションの程度の減少に関連する検出可能なシグナルの生成は、サンプル中の目的の配列の存在を示す。
【0121】
以下の実施例は、本発明の例示するために提供され、本発明を限定するものではない。
【0122】
(実施例)
(実施例1)
(標的核酸配列の存在の検出)
標的核酸の配列は、以下のとおりである:
【0123】
【化1】
Figure 2004537257
下線を付した配列は、プローブAおよびプローブBの対応する配列(下線を付す)に相補的な配列である。
【0124】
【化2】
Figure 2004537257
プローブCは、プローブAの5’末端配列に相補的である。プローブBの最も3’側の配列は、その非標的相補的配列の5’方向にあるプローブAの配列(イタリックで示される)に相補的である。
【0125】
本実施例において、プローブAおよびプローブBが標的核酸の同じ鎖にハイブリダイズされる場合、DNAポリメラーゼによるプローブAの非標的相補的配列にハイブリダイズされたプローブBの3’末端の伸長によって、プローブAからプローブCを置換またはブロックして、クエンチャーQによるプローブFの蛍光の消光の分断を行う。
【0126】
試験核酸配列を含むことが疑われるサンプルを、緩衝液中のプローブA、プローブBおよびプローブC、dNTPおよびDNAポリメラーゼで構成される反応混合物と合わせる。緩衝液組成は、DNAポリメラーゼによるプライマー伸長に使用される組成と類似する。反応混合物を、95℃で3分間加熱する。標的核酸の変性のために、混合物を、55℃で10分間さらにインキュベートする。
【0127】
標的核酸配列がサンプル中に存在する場合、プローブAおよびプローブBは、標的上の対応する配列にハイブリダイズする。プローブCが、プローブAにハイブリダイズし、そして標識FおよびQが近接され、これが、Fの蛍光シグナルの消光を生じる。プローブCは、プローブAよりも大過剰にあり、プローブAの99.999%より多くの結合を保証する。プローブAおよびプローブBは、1〜10pmolの量で存在する。
【0128】
標的核酸の同じ鎖へのプローブAおよびプローブBのハイブリダイゼーションは、プローブAの対応する非標的相補的配列へのプローブBの3’末端のハイブリダイゼーションを増強する。DNAポリメラーゼは、そのハイブリダイズされたプローブBの3’末端に結合し、そしてプローブAの5’末端鎖に沿ってプローブBの3’末端を伸長する。DNAポリメラーゼによるプローブBの伸長は、プローブAへのプローブCのハイブリダイゼーションからのプローブCの置換またはブロックを生じ、これが、FからQの解離を導く。標的核酸の存在および量は、反応混合物の蛍光を測定することによって評価される。蛍光は、インキュベーションの終了時に測定されるか、またはインキュベーション期間中にリアルタイムで測定される。標的の量は、測定された蛍光に比例する。
【0129】
(実施例2)
(増幅反応の産物の検出および定量のための本発明の方法を使用する、サンプル中の標的核酸の検出および定量)
核酸配列増幅の任意の方法が、標的核酸配列の増幅に使用され得る。これらの方法としては、PCR、等温性対数増幅方法(例えば、NASBA、TMAまたはSDA)、または等温性直線増幅(米国特許第6,251,639号)が挙げられる。増幅産物の検出および定量は、増幅反応と同時に行われ得るか、または増幅反応後の別工程で行われ得る。増幅産物の検出および定量が、実施例1に記載の方法(すなわち、ポリメラーゼ触媒プローブ伸長による、クエンチャーで標識されたプローブ(プローブC)の置換またはブロックによる蛍光シグナル生成)によって行われる場合、増幅工程に使用されるDNAポリメラーゼは、そのシグナル生成工程において使用される。検出または定量される標的核酸配列の増幅のための条件は、当業者に公知である。増幅産物の定量は、サンプル中の標的核酸の量に直接的に関連する。標的核酸配列の増幅の効率は、別々に決定され得る。既知の量の標的核酸配列を含むコントロールサンプルを、本発明の方法による増幅および定量に供し、試験サンプルの量の決定のために使用され得る標準曲線を作成し得る。サンプル中の試験核酸の定量はまた、試験核酸配列、および試験核酸配列とは異なり、そして増幅のための内部コントロールとして作用する、コントロール核酸配列の、同時の増幅および定量によって行われ得る。したがって、反応混合物は、以下を含む:コントロール核酸配列、コントロールおよび試験核酸配列の増幅のために必要とされる1以上のプライマー、試験核酸配列およびコントロール核酸配列から生成される増幅産物の検出および定量に必要とされるプローブ、試験核酸配列およびコントロール核酸配列の増幅に必要とされる酵素、dNTPまたはrNTP、任意の補助タンパク質(例えば、一本鎖DNA結合タンパク質など)、および緩衝液成分。試験核酸配列およびコントロール核酸配列の増幅および増幅産物の検出は、同じ反応容器中で行われる。PCR増幅の場合、反応混合物を、種々の温度(当該分野で一般に公知)でのインキュベーションに供する。このインキュベーションは、サーマルサイクラーで行われる。インキュベーション温度は、最適な変性(80〜99℃)、プライマーのアニーリング(45℃〜72℃)およびプライマー伸長(60℃〜75℃)について選択される。インキュベーション工程の各々についての時間および温度は、試験核酸の配列ならびに選択されるプライマーおよびプローブに従って決定される。PCR増幅に通常使用される媒体は、1〜5mM MgCl、Tris緩衝液(pH8.5)、および0〜50mM KClを含む。反応は、250nMの各dNTPおよび0.1〜1μMの各プライマーの存在下で行われる。反応は、一般に、Taq DNAポリメラーゼを使用して行われるか、または他の適切な熱安定性DNAポリメラーゼ(Pfu、Ventなど)を使用して行われる。
【0130】
等温単一プライマー伸長(SPIA)もまた、本発明の方法に従う、試験核酸および/またはコントロール核酸の増幅ならびに増幅産物の検出および定量に使用され得る。単一の複合プライマー(3’DNA部分および5’RNA部分を含む)を、規定された配列の増幅に使用する。コントロール核酸配列および試験核酸配列に対する特異的なプライマーを使用する。反応は、PCR反応について記載された緩衝液と類似の緩衝液中で行われ、2〜5mMのMgCl、0.25〜0.5mMのdNTP、3μgのT4gp32(USB)または類似のssDNA結合タンパク質、強力な鎖置換活性を有するDNAポリペプチドラーゼ(例えば、BcaポリメラーゼまたはBstポリメラーゼ)、RNase H、および1〜5mMのDTTを含む。プライマー、プローブならびにサンプルおよび/またはコントロールを含む反応混合物を、95℃での2〜5分間のインキュベーションによって最初に変性し、そしてプライマーを、55℃での5分間のインキュベーションによって、各標的にアニールさせる。次いで、酵素混合物を、反応チューブに添加し、そして増幅ならびにシグナルの生成および検出を、この温度での30分間のさらなるインキュベーションによって行う。
【0131】
前述の発明は、その理解を明確にする目的のための例示および実施例によって幾分詳細に記載されているが、特定の変化および改変が行われ得ることは、当業者に明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、プローブA(第1のオリゴヌクレオチド;図1a)、プローブB(第2のオリゴヌクレオチド;図1b)、およびプローブC(第3のオリゴヌクレオチド;図1c)の略図である。相互作用する標識対の例として、「F」および「Q」は、例えば、発蛍光団およびクエンチャーのような標識である。
【図2】
図2は、プローブAとプローブCとのハイブリッド複合体(「複合体I」)の略図である。
【図3】
図3は、プローブAとプローブCと標的核酸とのハイブリッド複合体(「複合体II」)の略図である。
【図4】
図4は、プローブAとプローブBとプローブCと標的核酸とのハイブリッド複合体(「複合体III」)の略図である。
【図5】
図5は、置換したプローブCを有する、プローブAとプローブBと標的核酸とのハイブリッド複合体の略図である。
【図6】
図6は、上記図に表された、プローブA(図6a)、プローブB(図6b)、およびプローブC(図6c)の鏡像設計の略図である。相互作用する標識対の例として、「F」および「Q」は、例えば、発蛍光団およびクエンチャーのような標識である。
【図7】
図7は、図6に表される鏡像設計プローブにより形成されるハイブリッド複合体の略図である。
【図8】
図8は、図6に表される鏡像設計プローブにより形成されるハイブリッド複合体の略図である。
【図9】
図9は、図6に表される鏡像設計プローブにより形成されるハイブリッド複合体の略図である。
【図10】
図10は、図6に表される鏡像設計プローブにより形成されるハイブリッド複合体の略図である。
【図11】
図11は、変異または多型を検出する方法において形成される、ハイブリッド複合体の略図である。
【図12】
図12は、プローブB(プローブAとプローブCの両方の、標識と機能の両方を備える)および標的核酸により形成されるハイブリッド複合体の略図である。
【図13】
図13は、本発明のプローブの略図であり、ここで、プローブCの置換は、核酸ポリメラーゼ(例えば、DNA)による、プローブAの5’部位に沿った、プローブBの伸長により実行される。相互作用する標識対の例は、「F」および「Q」は、例えば、発蛍光団およびクエンチャーのような標識である。

Claims (46)

  1. サンプル中に標的核酸配列が存在するか否かを決定する方法であって、以下:
    該標的核酸配列の存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ該標的核酸配列の非存在下では該第一プローブが第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ該第二プローブが該標的核酸配列にハイブリダイズされた場合に該第二プローブが該第一プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、該サンプルを該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブに接触させる工程、を包含する方法であって、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および
    (b)該標的核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および、
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブの3’領域は該標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す、方法。
  2. サンプル中に標的核酸配列が存在するか否かを決定する方法であって、以下:
    該標的核酸配列の存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ該標的核酸配列の非存在下では該第一プローブが第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ該第二プローブが該標的核酸配列にハイブリダイズされた場合に該第二プローブが該第一プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、該サンプルを該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブに接触させる工程、を包含する方法であって、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第一領域にハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域とハイブリダイズする3’領域、および
    (b)該標的核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズする5’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および、
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブの5’領域は該標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す、方法。
  3. 前記標的核酸配列の第一領域および第二領域が隣接した、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記標的核酸配列の第一領域および第二領域が1ヌクレオチド離れた、請求項1または請求項2に記載の方法。
  5. 前記標的核酸配列の第一領域および第二領域が3ヌクレオチド、またはさらに数ヌクレオチド離れた、請求項1または請求項2に記載の方法。
  6. 前記標的核酸配列の第一領域および第二領域が7ヌクレオチド、またはさらに数ヌクレオチド離れた、請求項1または請求項2に記載の方法。
  7. 前記相互作用標識対がドナー部分とアクセプター部分を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  8. 前記相互作用標識対が酵素を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  9. 前記相互作用標識対が酵素および該酵素のインヒビタ−を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記相互作用標識対がエネルギー転移の可能な相互作用標識対である、請求項1または請求項2に記載の方法。
  11. 前記相互作用標識対が発蛍光団および消光物質を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  12. 生成されるシグナルの強度を測定する工程であって、これによる該強度が前記標的核酸配列の量を指示する工程をさらに包含する、請求項1または請求項2に記載の方法。
  13. ヌクレオチドポリメラーゼを使用して前記第二プローブの3’末端を、前記第一プローブの5’領域の配列に沿ってポリマー化させることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記標的核酸配列が検体と結合される、請求項1または請求項2に記載の方法。
  15. 前記標的核酸配列が固体支持体に結合される、請求項1または請求項2に記載の方法。
  16. 前記標的核酸配列がDNAを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  17. 前記標的核酸配列がRNAを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  18. 前記標的核酸配列がDNAおよびRNAを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  19. 前記標的核酸配列がPNAを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  20. 前記プローブの少なくとも一つがDNAを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  21. 前記プローブの少なくとも一つがRNAを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  22. 前記プローブの少なくとも一つがDNAおよびRNAを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  23. 前記プローブの少なくとも一つがPNAを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  24. 前記第一プローブの配列にハイブリダイズする前記第二プローブの領域が、非改変ヌクレオチドに対して、該第一プローブの領域の配列に対する増強された親和性をもたらす改変ヌクレオチドを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  25. 前記の検出可能なシグナルは、前記第三プローブが前記第一プローブにハイブリダイズされた場合の前記相互作用標識対に付随する検出可能なシグナルよりはるかに強い、請求項1または請求項2に記載の方法。
  26. 前記の検出可能なシグナルは、前記第三プローブが前記第一プローブにハイブリダイズされた場合の前記相互作用標識対に付随する検出可能なシグナルよりはるかに弱い、請求項1または請求項2に記載の方法。
  27. 前記の方法が、標的核酸配列を増幅する工程をさらに包含する、請求項1または請求項2に記載の方法。
  28. 前記第一プローブまたは前記第二プローブが対立遺伝子に特異的である、請求項1または請求項2に記載の方法。
  29. 前記第一プローブおよび前記第二プローブが対立遺伝子に特異的である、請求項1または請求項2に記載の方法。
  30. サンプル中に標的核酸配列が存在するか否かを決定する方法であって、以下:
    該標的核酸配列の存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ該標的核酸配列の非存在下では該第一プローブが第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ核酸のポリマー化が可能な条件下で、該サンプルを該第一プローブ、該第二プローブ、該第三プローブおよびヌクレオチドポリメラーゼに接触させる工程、を包含する方法であって、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー
    を含む;そして
    (ii)該第二プローブは該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド配列、および、
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブの3’領域は該標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズする;
    そしてそこで、該第二プローブの3’末端が該ヌクレオチドポリメラーゼによって鋳型を変更して該第一プローブに沿って伸長される場合、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す、方法。
  31. サンプル中に標的核酸配列が存在するか否かを決定する方法であり、以下:
    該標的核酸配列の存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ該標的核酸配列の非存在下では該第一プローブの5’領域の第一ヌクレオチド配列に、該第一プローブの5’領域の第二ヌクレオチド配列がハイブリダイズ可能であり、かつ該第二プローブが該標的核酸配列にハイブリダイズされた場合に該第一プローブが該第二プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、サンプルを該第一プローブおよび該第二プローブに接触させる工程、を包含する方法であって、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする3’領域、および
    (b)該標的核酸配列の非存在下では、互いにハイブリダイズする第一ヌクレオチド配列および第二ヌクレオチド配列を含む5’領域
    を含むポリヌクレオチド、ならびに
    相互作用標識対の二つのメンバー
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および
    (b)標的のポリヌクレオチドの存在する場合に、第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;
    ここで、該第一プローブの5’領域の第一ヌクレオチド配列および第二ヌクレオチド配列がハイブリダイズする場合、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;そして
    ここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブおよび該第二プローブが該標的核酸配列にハイブリダイズし、かつ該第二プローブが該第一プローブにハイブリダイズすると、それにより該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す、方法。
  32. サンプル中に標的核酸配列が存在するか否かを決定する方法であり、以下:
    該標的核酸配列の存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ該標的核酸配列の非存在下では該第一プローブの3’領域の第一ヌクレオチド配列に、該第一プローブの3’領域の第二ヌクレオチド配列がハイブリダイズ可能であり、かつ該第二プローブが該標的核酸配列にハイブリダイズされた場合に、該第一プローブが該第二プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、サンプルを該第一プローブおよび該第二プローブに接触させる工程、を包含する方法であって、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする5’領域、および
    (b)該標的核酸配列の非存在下では、互いにハイブリダイズする第一ヌクレオチド配列および第二ヌクレオチド配列を含む3’領域
    を含むポリヌクレオチド、ならびに、
    相互作用標識対の二つのメンバー、を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする3’領域、および
    (b)標的のポリヌクレオチドの存在する場合に、該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズする5’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;
    ここで、該第一プローブの3’領域の第一ヌクレオチド配列および第二ヌクレオチド配列がハイブリダイズする場合、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;そして
    ここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブおよび該第二プローブが該標的核酸配列にハイブリダイズし、かつ該第二プローブが該第一プローブにハイブリダイズすると、それにより該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す、方法。
  33. 標的核酸配列が参照核酸配列に対して配列変更を含むか否かを決定する方法であり、以下:
    (a)該標的核酸配列を第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程、ならびに
    (b)該参照核酸配列を第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程、を包含する方法であって、
    ここで、該参照核酸配列に該第一プローブおよび該第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ該参照核酸配列の非存在下では該第一プローブが該第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ該第二プローブが該参照核酸配列にハイブリダイズされた場合に該第二プローブが該第一プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、該標的核酸配列の、該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブへの接触が起こり、そして該参照核酸配列の、該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブへの接触が起こる、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該参照核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー;
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該参照核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および
    (b)該参照核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および、
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該参照核酸配列の存在下で、該第一プローブの3’領域が該参照核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域が該参照核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    そして該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブを該参照核酸配列と接触させることで生成された検出可能なシグナルを、該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブを該標的核酸配列と接触させることで生成された検出可能なシグナルと比較する;
    以上により、該参照核酸配列と比較して該標的核酸配列により生成されたシグナルの減少が、該参照核酸配列に対する該標的核酸配列中における変更配列の存在を示す、方法。
  34. 標的核酸配列が参照核酸配列に対して配列変更を含むか否かを決定する方法であり、以下:
    (a)該標的核酸配列を第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程、そして
    (b)該参照核酸配列を第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブと接触させる工程、を包含する方法であって、
    ここで、該参照核酸配列に該第一プローブおよび該第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ該参照核酸配列の非存在下では該第一プローブが該第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ該第二プローブが該参照核酸配列にハイブリダイズされた場合に該第二プローブが該第一プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、該標的核酸配列の、該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブへの接触が起こり、そして該参照核酸配列の、該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブへの接触が起こる、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該参照核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー;
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該参照核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする3’領域、および
    (b)該参照核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズする5’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および、
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該参照核酸配列の存在下で、該第一プローブの5’領域は該参照核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該参照核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    そして該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブを該参照核酸配列と接触させることで生成された検出可能なシグナルを、該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブを該標的核酸配列と接触させることで生成された検出可能なシグナルと比較する;
    以上により、該参照核酸配列に比較して該標的核酸配列により生成されたシグナルの減少が、該参照核酸配列に対する該標的核酸配列中における変更配列の存在を示す、方法。
  35. サンプル中に複数の標的核酸配列のうちの1つ以上が存在するか否かを決定する方法であり、以下:
    該標的核酸配列の存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ該標的核酸配列の非存在下では該第一プローブが第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ該第二プローブが該標的核酸配列にハイブリダイズされた場合に該第二プローブが該第一プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、それぞれのセットが該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブを含む、複数のプローブセットと該サンプルを接触させる工程、を包含する方法であり、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー;
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および
    (b)該標的核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および、
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブの3’領域は該標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す;そして
    ここで、それぞれのプローブセットは、他の全てのプローブのセットの該相互作用標識対のシグナルとは異なった検出可能なシグナルを生成する該相互作用標識対を含み、そして二つ以上の該シグナルの生成が、複数の該標的核酸配列の存在を示す、方法。
  36. サンプル中に複数の標的核酸配列のうちの1つ以上が存在するか否かを決定する方法であり、以下:
    該標的核酸配列の存在する場合に、その配列に第一プローブおよび第二プローブがハイブリダイズ可能で、かつ該標的核酸配列の非存在下では該第一プローブが第三プローブにハイブリダイズ可能で、かつ該第二プローブが該標的核酸配列にハイブリダイズされた場合に該第二プローブが該第一プローブにハイブリダイズ可能な条件下で、それぞれのセットが該第一プローブ、該第二プローブおよび該第三プローブを含む、複数のプローブセットと該サンプルを接触させる工程、を包含する方法であり、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー;
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする3’領域、および
    (b)該標的核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズする5’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および、
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブの5’領域は該標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す;そして
    ここで、それぞれのプローブセットは、他の全てのプローブのセットの該相互作用標識対のシグナルとは異なった検出可能なシグナルを生成する該相互作用標識対を含み、そして二つ以上の該シグナルの生成が、複数の該標的核酸配列の存在を示す、方法。
  37. 第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む組成物であって、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー;
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および
    (b)該標的核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および、
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブの3’領域は該標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す、組成物。
  38. 第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む、組成物であって、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー;
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする3’領域、および
    (b)該標的核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズする5’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブの5’領域は該標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す、組成物。
  39. 前記相互作用部分の対が発蛍光団および消光物質を含む、請求項37または38に記載の組成物。
  40. さらにヌクレオチドポリメラーゼを含む、請求項37に記載の組成物。
  41. さらに前記標的核酸配列を含む、請求項37または38に記載の組成物。
  42. 前記標的核酸配列に比較される参照核酸配列をさらに含む、請求項37または38に記載の組成物。
  43. 第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む、サンプル中に標的核酸が存在するか否かを決定するか、または標的核酸配列を定量するキットであって、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする3’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー;
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする5’領域、および、
    (b)該標的核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズする3’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)第一プローブの5’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブの3’領域は該標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す、キット。
  44. 第一プローブ、第二プローブおよび第三プローブを含む、サンプル中に標的核酸が存在するか否かを決定するか、または標的核酸配列を定量するキットであって、ここで:
    (i)該第一プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第一領域とハイブリダイズする5’領域を含むポリヌクレオチド、および
    (b)相互作用標識対の第一メンバー;
    を含む;
    (ii)該第二プローブは
    (a)該標的核酸配列の存在する場合にその第二領域にハイブリダイズする3’領域、および
    (b)該標的核酸配列の存在する場合に、該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズする5’領域
    を含むポリヌクレオチドを含む;そして
    (iii)該第三プローブは
    (a)該第一プローブの3’領域の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド、および、
    (b)相互作用標識対の第二メンバー
    を含む;
    ここで、該第三プローブが該第一プローブにハイブリダイズされる場合に、該相互作用標識の第一メンバーおよび第二メンバーが近傍に寄せられ、相互作用する;
    そしてここで、該標的核酸配列の存在下で、該第一プローブの5’領域は該標的核酸配列の第一領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの3’領域は該標的核酸配列の第二領域にハイブリダイズし、かつ該第二プローブの5’領域は該第一プローブにハイブリダイズすることで、該相互作用標識対の第一メンバーおよび第二メンバーの解離が生じる;
    以上により、該相互作用標識対の解離により生じる検出可能なシグナル生成が、該標的核酸配列の存在を示す、キット。
  45. 前記標的核酸配列が比較され得る参照核酸配列をさらに含む、請求項43または請求項44に記載のキット。
  46. サンプル中の前記標的核酸配列の存在の決定するため、または前記標的核酸配列を定量するための、キットの使用のための指示書をさらに含む、請求項43または請求項44に記載のキット。
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