JP2004537151A - 電池/燃料セルの性能を向上させるための方法および生成物 - Google Patents
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Abstract
金属/空気電池(燃料セル)に用いられるマグネシウム含有電極の性能を向上させる方法であって、1つ以上の添加剤を電解質または電極表面に添加するステップを含む。添加剤は、以下のグループ:ジチオビウレット、スズ、および第4アンモニウム塩を加えたスズ、のいずれかから選択される。
Description
【技術分野】
【0001】
この発明は、負極利用効率の増大(水素発生の抑制)、エネルギ密度の増大、出力密度の増大、またはセル電圧の増大を含む1つ以上の態様で、マグネシウム含有金属空気電池/燃料セルの性能を向上させるための方法および生成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ある種の電池電極、特に金属空気電池/燃料セルに用いられるものでは、腐食、および/または中程度のエネルギ密度、すなわちワット時/リットル出力、および/または低いセル電圧のために、これらが電力を発生する放電時、またはこれらが蓄電される時に、不所望の水素発生があることは先行技術において周知である。これらの電極は、例として、マグネシウムおよび/または亜鉛を単独でまたは組合せて含有するものを含む。水素の発生は、商業的燃料セル(電池)供給業者(たとえばwww.greenvolt.com/fuel cells.htm)により記載される。この製造業者はこれを安全上の問題として特徴付けている。しかしながら、これはまた金属燃料の無駄をも表わす。
【0003】
マグネシウムが無機電解質において寄生的な水素発生を伴うことは十分に裏付けされている。たとえば、アントニラ(Antonyraj)(Antonyraj,AおよびC.O. Augustin、1998年、「高濃度の異なった電解質におけるマグネシウム負極の異常挙動」(“Anomalous Behaviour of Magnesium Anodes in Different Electrolytes at High Concentrations”、Corrosion Reviews, 16(1-2):127-138)は、「マグネシウム金属が電解水と接触すると、該金属の自己溶解および水素の発生が同時に生じる」と述べている(131頁参照)。ソン(Song)ら(Song, G. et al.、1997年、「1N NaClにおける純マグネシウムの電気化学的腐食」(“The Electrochemical Corrosion of Pure Magnesium in 1N NaCl”、Corrosion Science, 39(5):855-875)は、「自由な腐食条件下では、局部負極および正極の相互作用によりマグネシウム腐食が起きると考えられる」と示唆している(871頁参照)。ソンらは、マグネシウムが以下の電気化学的反応により水素化物に変換され得ることを示唆している(858頁参照):
Mg+2H++2e-=MgH2 (1)
MgH2+H2O=Mg2++2OH-+2H2 (2)
この示唆されたメカニズムは、ナザロフ(Nazarov)ら(Nazarov, A.P. et al.、1989年、「電解水におけるマグネシウムの電気化学的溶解時のMgH2の形成」(“Formation of MgH2 on Electrochemical Dissolution of Magnesium in Aqueous Electrolytes”、Zashchita Metallov, 25(5):760-765)により証明される。
【0004】
クリエル(Curiel)に付与された米国特許第5,024,904号は、携帯可能な直流電力を生成する目的で塩含有電解質および空気正極と組合せて、好ましくはマグネシウム、アルミニウムまたはマグネシウム−アルミニウム合金からなる金属負極を使用することを記載する。本願発明者らがクリエルのプロトタイプをテストした結果、以下の主な弱点が明らかとなった。すなわち寄生的な水素発生のためにマグネシウム使用効率が30%もの低さであった。
【0005】
オカラガン(O' Callaghan)に付与された米国特許第4,908,281号は、アルミニウム空気セルにおけるアルミニウム電極での不所望の水素発生を記載する(第1頁63行目)。「他の電池においてと同様に、この水素は爆発の濃度に容易に達し得る。」(第2頁10行目から12行目)。オカラガンの発明の目的の1つは、水素を適切に排気して爆発を防止する支援をするように設計されたシステムを作ることである。電解質は、上方へ堰を越えて流れ、水酸化アルミニウム生成物を電解槽に排出するように設計されている。爆発の限界より低く水素を希釈するために空気が用いられる。タック(Tuck)(Tuck, Clive D.S., Modern Battery Technology, 489-490)がまた、電解水に含まれるアルミニウム上での寄生的な気体水素発生を記載している。
【0006】
キュライシ(Quraishi)ら(Quraishi, M.A. et al.、1999年、「ジチオビウレット:軟鋼のための新種の酸腐食抑制剤」(“Dithiobiurets: A Novel Class of Acid Corrosion Inhibitors for Mild Steel”、Journal of Applied Electrochemistry)は、以下の構造を有するジチオビウレットを用いて酸性の強い環境において鋼上での腐食/水素発生の抑制を記載している:
【0007】
【数1】
【0008】
式中、RおよびR′は、フェニル、トリルなどのアリール置換官能基である。
【0009】
ハンター(Hunter)らに付与された米国特許第5,004,654号は、アルミニウム/空気セルにおける不所望の水素発生に対する、たとえばスズ酸イオンなどのイオンを含有するスズなどのスズ源の利益を記載する。
【0010】
モラン(Moran)に付与された米国特許第3,594,235号は、カドミウムまたはマグネシウム電極を含む金属/空気電池(燃料セル)と組合された第4アンモニウム塩含有電解質の使用を記載する。水以外の唯一の電解質成分として第4アンモニウム塩を特に10重量%の過度に高濃度で用いることにより、モランの発明は、非軍事用途にしては法外に高くつくものとなっている。
【0011】
電池、特にマグネシウムおよびアルミニウムおよび/または亜鉛を単独でまたはたとえば合金として組合せて含むものなどの金属/空気電池(燃料セル)に関する先行技術は、特に酸性の高い環境において、鋼のために得られた水素発生抑制剤の使用における知識を組入れていない。水素の有害な発生を最小にしようとする試みは、新種のおよび/または高価な金属合金の使用にほぼ限られてきた。
【0012】
最後に、マグネシウム/空気電池および燃料セルに関する先行技術は、スズ含有電解質による腐食抑制に関連する、アルミニウム産業によって得られた知識を組入れていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、この発明の目的は、電池、特に金属/空気電池(燃料セル)、特にマグネシウム、マグネシウムおよびアルミニウム、マグネシウムおよび亜鉛を含有するものにおける、水素発生の抑制(負極利用効率の向上)ならびに/またはエネルギ密度および/もしくはセル電圧および/もしくは出力密度の向上のために、改良された方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明は、金属/空気電池(燃料セル)に使用されるマグネシウム含有電極の性能を向上させる方法であって、電解質または電極表面に1つ以上の添加剤を添加するステップを含む方法に関する。より具体的には、この発明は、以下の要因:水素発生の抑制(電極利用の向上)、エネルギ密度の向上、出力密度の向上および/またはセル電圧の増大、のいずれかの単独または組合せによる性能の向上に関する。添加剤は、以下のグループ:ジチオビウレット、スズ、および第4アンモニウム塩を加えたスズ、のいずれかから選択される。
【0015】
有利には、以下の構造を有するジチオビウレット添加剤が用いられ得る:
【0016】
【数2】
【0017】
式中、官能基RおよびまたはR′のいずれかまたは両方は、アリール基を含有し(芳香族環構造)、たとえば、Rがトリル基−C6H5−CH3でありR′はフェニル基C6H5−である。
【0018】
スズ含有添加剤は、電解質中または電極表面上のいずれかにおいて、たとえばスズ酸ナトリウムなどのスズ酸塩の形で使用され得る。
【0019】
スズ含有添加剤はまた、電解質中または電極表面上のいずれかにおいて、たとえば、スズ酸ナトリウムなどのスズ酸塩の形で、トリカプリルメチルアンモニウム塩化物(たとえばAliquat(R)336)などの第4アンモニウム塩と組合されて使用されてもよい。
【0020】
この発明はまた、上記方法に基づく改良された金属/空気燃料セルおよび電池を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下の、限定するものではない例は、マグネシウム/空気電池/燃料セルに適用されるこの発明の柔軟性を示す。
【0022】
実施例1
マグネシウムAM60合金シート負極(94重量%のマグネシウムおよび6重量%のアルミニウム含有率)を、P−トリル官能基Rおよびフェニル官能基R′を含有する0.0001モーラー(molar)のジチオビウレットの添加とともにおよび添加なしに、海水電解液中に空気正極とともに浸漬した。アルミニウムを加えたマグネシウムの溶解によりセル電圧が0になるまで電解質を補充することなくセルを5アンペアの放電電流(32mamp/cm2開始負極電流密度)で作動させた。電解質は最初は室温であった。単一セル系に対する平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)、エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される:
【0023】
【表1】
【0024】
実施例2
マグネシウムAM60合金シート負極を、P−トリル官能基Rおよびフェニル官能基R′を含有する0.0001モーラー(molar)のジチオビウレットの添加とともにおよび添加なしに、13重量%の塩化ナトリウム電解質中に空気正極とともに浸漬した。アルミニウムを加えたマグネシウムの溶解によりセル電圧が0になるまで電解質を補充することなくセルを5アンペアの放電電流(32amap/cm2開始負極電流密度)で作動させた。電解質は最初は室温であった。単一セル系に対する平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0025】
【表2】
【0026】
実施例3
マグネシウムAM60合金シート負極を、0.003モーラー(molar)のスズ酸ナトリウム(Na2SnO3)の添加とともにおよび添加なしに、24%のクエン酸ナトリウム、12%の硫酸ナトリウム、1%の塩化ナトリウム(すべて重量%)電解質中に空気正極とともに浸漬した。アルミニウムを加えたマグネシウムの溶解によりセル電圧が0になるまで電解質を補充することなく5アンペアの放電電流(32mamp/cm2開始負極電力密度)でセルを作動させた。電解質は最初は室温であった。単一セル系に対する平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0027】
【表3】
【0028】
実施例4
第4アンモニウム塩、トリカプリルメチルアンモニウム塩化物([CH3(CH2)7]3CH3N+Cl-、Aliquat(R)336)を0.0001モーラー(molar)で電解質にさらに添加して、上記実施例3の実験を繰返した。平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット)、エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0029】
【表4】
【0030】
この実験により、マグネシウムまたはその合金を含有する負極での金属/空気電池性能の向上における、スズ添加剤と第4アンモニウム添加剤との有益な相互作用が明らかに示される。
【0031】
実施例5
第4アンモニウム塩添加剤、Aliquat(R)336を保持しながらスズ添加剤(すなわちスズ酸塩)を電解質から除去して、上記実施例4における実験を繰返した。平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)、エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0032】
【表5】
【0033】
第4アンモニウム塩添加剤の添加はセルの性能を向上させたが、スズ含有添加剤と第4アンモニウム塩およびマグネシウム含有負極との組合せは、実施例4とのエネルギ密度およびアノード利用効率の比較により示すように、第4アンモニウム塩のみのものよりも明らかに優れていた。スズ添加剤と第4アンモニウム塩との組合せは、いずれかの添加剤を単独で用いるよりも大きく、マグネシウム含有負極に対する水素発生を抑制した。
【0034】
実施例6
亜鉛含有マグネシウム合金と会合した添加剤の効果を調査するために、24重量%のクエン酸ナトリウム、12重量%の硫酸ナトリウムおよび1重量%の塩化ナトリウムからなる電解質混合物中に、AZ31合金シート負極を空気正極とともに浸漬して実験を行なった。実験は、電解質中に存在する添加剤とともにおよび添加剤なしに行なった。添加剤は、0.0001モーラー(molar)のAliquat(R)336または0.0001モーラー(molar)のAliquat(R)336および0.003モーラー(molar)のスズ酸ナトリウムの組合せのいずれかであった。5Aの、1セル当り放電電流を印加し(開始時の負極電流密度が35mamp/cm2)、セル電圧が0.8Vに落ちるまで実験を続けた。電解質は、最初は室温であり、補充することなく用いられた。単一セル当りの平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)、エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
上記実施例は、AZ31合金と会合した組合せ添加剤(すなわち第4アンモニウム塩Aliquat(R)336とスズ酸)を用いることで、マグネシウム−アルミニウム−亜鉛合金を含有するマグネシウム−空気燃料セルの4つの性能要因のすべてが向上したことを示す。
【0038】
したがって、この発明は例示の実施例を参照して説明されたが、この説明は制限的に解釈されるべきでない。例示の実施例のさまざまな変形およびこの発明の他の実施例は、この説明を参照することにより当業者には明らかとなる。したがって、別添の特許請求の範囲はそのような変形または実施例をこの発明の範囲内にあるものとして含むことが企図される。
【0001】
この発明は、負極利用効率の増大(水素発生の抑制)、エネルギ密度の増大、出力密度の増大、またはセル電圧の増大を含む1つ以上の態様で、マグネシウム含有金属空気電池/燃料セルの性能を向上させるための方法および生成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ある種の電池電極、特に金属空気電池/燃料セルに用いられるものでは、腐食、および/または中程度のエネルギ密度、すなわちワット時/リットル出力、および/または低いセル電圧のために、これらが電力を発生する放電時、またはこれらが蓄電される時に、不所望の水素発生があることは先行技術において周知である。これらの電極は、例として、マグネシウムおよび/または亜鉛を単独でまたは組合せて含有するものを含む。水素の発生は、商業的燃料セル(電池)供給業者(たとえばwww.greenvolt.com/fuel cells.htm)により記載される。この製造業者はこれを安全上の問題として特徴付けている。しかしながら、これはまた金属燃料の無駄をも表わす。
【0003】
マグネシウムが無機電解質において寄生的な水素発生を伴うことは十分に裏付けされている。たとえば、アントニラ(Antonyraj)(Antonyraj,AおよびC.O. Augustin、1998年、「高濃度の異なった電解質におけるマグネシウム負極の異常挙動」(“Anomalous Behaviour of Magnesium Anodes in Different Electrolytes at High Concentrations”、Corrosion Reviews, 16(1-2):127-138)は、「マグネシウム金属が電解水と接触すると、該金属の自己溶解および水素の発生が同時に生じる」と述べている(131頁参照)。ソン(Song)ら(Song, G. et al.、1997年、「1N NaClにおける純マグネシウムの電気化学的腐食」(“The Electrochemical Corrosion of Pure Magnesium in 1N NaCl”、Corrosion Science, 39(5):855-875)は、「自由な腐食条件下では、局部負極および正極の相互作用によりマグネシウム腐食が起きると考えられる」と示唆している(871頁参照)。ソンらは、マグネシウムが以下の電気化学的反応により水素化物に変換され得ることを示唆している(858頁参照):
Mg+2H++2e-=MgH2 (1)
MgH2+H2O=Mg2++2OH-+2H2 (2)
この示唆されたメカニズムは、ナザロフ(Nazarov)ら(Nazarov, A.P. et al.、1989年、「電解水におけるマグネシウムの電気化学的溶解時のMgH2の形成」(“Formation of MgH2 on Electrochemical Dissolution of Magnesium in Aqueous Electrolytes”、Zashchita Metallov, 25(5):760-765)により証明される。
【0004】
クリエル(Curiel)に付与された米国特許第5,024,904号は、携帯可能な直流電力を生成する目的で塩含有電解質および空気正極と組合せて、好ましくはマグネシウム、アルミニウムまたはマグネシウム−アルミニウム合金からなる金属負極を使用することを記載する。本願発明者らがクリエルのプロトタイプをテストした結果、以下の主な弱点が明らかとなった。すなわち寄生的な水素発生のためにマグネシウム使用効率が30%もの低さであった。
【0005】
オカラガン(O' Callaghan)に付与された米国特許第4,908,281号は、アルミニウム空気セルにおけるアルミニウム電極での不所望の水素発生を記載する(第1頁63行目)。「他の電池においてと同様に、この水素は爆発の濃度に容易に達し得る。」(第2頁10行目から12行目)。オカラガンの発明の目的の1つは、水素を適切に排気して爆発を防止する支援をするように設計されたシステムを作ることである。電解質は、上方へ堰を越えて流れ、水酸化アルミニウム生成物を電解槽に排出するように設計されている。爆発の限界より低く水素を希釈するために空気が用いられる。タック(Tuck)(Tuck, Clive D.S., Modern Battery Technology, 489-490)がまた、電解水に含まれるアルミニウム上での寄生的な気体水素発生を記載している。
【0006】
キュライシ(Quraishi)ら(Quraishi, M.A. et al.、1999年、「ジチオビウレット:軟鋼のための新種の酸腐食抑制剤」(“Dithiobiurets: A Novel Class of Acid Corrosion Inhibitors for Mild Steel”、Journal of Applied Electrochemistry)は、以下の構造を有するジチオビウレットを用いて酸性の強い環境において鋼上での腐食/水素発生の抑制を記載している:
【0007】
【数1】
【0008】
式中、RおよびR′は、フェニル、トリルなどのアリール置換官能基である。
【0009】
ハンター(Hunter)らに付与された米国特許第5,004,654号は、アルミニウム/空気セルにおける不所望の水素発生に対する、たとえばスズ酸イオンなどのイオンを含有するスズなどのスズ源の利益を記載する。
【0010】
モラン(Moran)に付与された米国特許第3,594,235号は、カドミウムまたはマグネシウム電極を含む金属/空気電池(燃料セル)と組合された第4アンモニウム塩含有電解質の使用を記載する。水以外の唯一の電解質成分として第4アンモニウム塩を特に10重量%の過度に高濃度で用いることにより、モランの発明は、非軍事用途にしては法外に高くつくものとなっている。
【0011】
電池、特にマグネシウムおよびアルミニウムおよび/または亜鉛を単独でまたはたとえば合金として組合せて含むものなどの金属/空気電池(燃料セル)に関する先行技術は、特に酸性の高い環境において、鋼のために得られた水素発生抑制剤の使用における知識を組入れていない。水素の有害な発生を最小にしようとする試みは、新種のおよび/または高価な金属合金の使用にほぼ限られてきた。
【0012】
最後に、マグネシウム/空気電池および燃料セルに関する先行技術は、スズ含有電解質による腐食抑制に関連する、アルミニウム産業によって得られた知識を組入れていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、この発明の目的は、電池、特に金属/空気電池(燃料セル)、特にマグネシウム、マグネシウムおよびアルミニウム、マグネシウムおよび亜鉛を含有するものにおける、水素発生の抑制(負極利用効率の向上)ならびに/またはエネルギ密度および/もしくはセル電圧および/もしくは出力密度の向上のために、改良された方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明は、金属/空気電池(燃料セル)に使用されるマグネシウム含有電極の性能を向上させる方法であって、電解質または電極表面に1つ以上の添加剤を添加するステップを含む方法に関する。より具体的には、この発明は、以下の要因:水素発生の抑制(電極利用の向上)、エネルギ密度の向上、出力密度の向上および/またはセル電圧の増大、のいずれかの単独または組合せによる性能の向上に関する。添加剤は、以下のグループ:ジチオビウレット、スズ、および第4アンモニウム塩を加えたスズ、のいずれかから選択される。
【0015】
有利には、以下の構造を有するジチオビウレット添加剤が用いられ得る:
【0016】
【数2】
【0017】
式中、官能基RおよびまたはR′のいずれかまたは両方は、アリール基を含有し(芳香族環構造)、たとえば、Rがトリル基−C6H5−CH3でありR′はフェニル基C6H5−である。
【0018】
スズ含有添加剤は、電解質中または電極表面上のいずれかにおいて、たとえばスズ酸ナトリウムなどのスズ酸塩の形で使用され得る。
【0019】
スズ含有添加剤はまた、電解質中または電極表面上のいずれかにおいて、たとえば、スズ酸ナトリウムなどのスズ酸塩の形で、トリカプリルメチルアンモニウム塩化物(たとえばAliquat(R)336)などの第4アンモニウム塩と組合されて使用されてもよい。
【0020】
この発明はまた、上記方法に基づく改良された金属/空気燃料セルおよび電池を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下の、限定するものではない例は、マグネシウム/空気電池/燃料セルに適用されるこの発明の柔軟性を示す。
【0022】
実施例1
マグネシウムAM60合金シート負極(94重量%のマグネシウムおよび6重量%のアルミニウム含有率)を、P−トリル官能基Rおよびフェニル官能基R′を含有する0.0001モーラー(molar)のジチオビウレットの添加とともにおよび添加なしに、海水電解液中に空気正極とともに浸漬した。アルミニウムを加えたマグネシウムの溶解によりセル電圧が0になるまで電解質を補充することなくセルを5アンペアの放電電流(32mamp/cm2開始負極電流密度)で作動させた。電解質は最初は室温であった。単一セル系に対する平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)、エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される:
【0023】
【表1】
【0024】
実施例2
マグネシウムAM60合金シート負極を、P−トリル官能基Rおよびフェニル官能基R′を含有する0.0001モーラー(molar)のジチオビウレットの添加とともにおよび添加なしに、13重量%の塩化ナトリウム電解質中に空気正極とともに浸漬した。アルミニウムを加えたマグネシウムの溶解によりセル電圧が0になるまで電解質を補充することなくセルを5アンペアの放電電流(32amap/cm2開始負極電流密度)で作動させた。電解質は最初は室温であった。単一セル系に対する平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0025】
【表2】
【0026】
実施例3
マグネシウムAM60合金シート負極を、0.003モーラー(molar)のスズ酸ナトリウム(Na2SnO3)の添加とともにおよび添加なしに、24%のクエン酸ナトリウム、12%の硫酸ナトリウム、1%の塩化ナトリウム(すべて重量%)電解質中に空気正極とともに浸漬した。アルミニウムを加えたマグネシウムの溶解によりセル電圧が0になるまで電解質を補充することなく5アンペアの放電電流(32mamp/cm2開始負極電力密度)でセルを作動させた。電解質は最初は室温であった。単一セル系に対する平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0027】
【表3】
【0028】
実施例4
第4アンモニウム塩、トリカプリルメチルアンモニウム塩化物([CH3(CH2)7]3CH3N+Cl-、Aliquat(R)336)を0.0001モーラー(molar)で電解質にさらに添加して、上記実施例3の実験を繰返した。平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット)、エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0029】
【表4】
【0030】
この実験により、マグネシウムまたはその合金を含有する負極での金属/空気電池性能の向上における、スズ添加剤と第4アンモニウム添加剤との有益な相互作用が明らかに示される。
【0031】
実施例5
第4アンモニウム塩添加剤、Aliquat(R)336を保持しながらスズ添加剤(すなわちスズ酸塩)を電解質から除去して、上記実施例4における実験を繰返した。平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)、エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および平均負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0032】
【表5】
【0033】
第4アンモニウム塩添加剤の添加はセルの性能を向上させたが、スズ含有添加剤と第4アンモニウム塩およびマグネシウム含有負極との組合せは、実施例4とのエネルギ密度およびアノード利用効率の比較により示すように、第4アンモニウム塩のみのものよりも明らかに優れていた。スズ添加剤と第4アンモニウム塩との組合せは、いずれかの添加剤を単独で用いるよりも大きく、マグネシウム含有負極に対する水素発生を抑制した。
【0034】
実施例6
亜鉛含有マグネシウム合金と会合した添加剤の効果を調査するために、24重量%のクエン酸ナトリウム、12重量%の硫酸ナトリウムおよび1重量%の塩化ナトリウムからなる電解質混合物中に、AZ31合金シート負極を空気正極とともに浸漬して実験を行なった。実験は、電解質中に存在する添加剤とともにおよび添加剤なしに行なった。添加剤は、0.0001モーラー(molar)のAliquat(R)336または0.0001モーラー(molar)のAliquat(R)336および0.003モーラー(molar)のスズ酸ナトリウムの組合せのいずれかであった。5Aの、1セル当り放電電流を印加し(開始時の負極電流密度が35mamp/cm2)、セル電圧が0.8Vに落ちるまで実験を続けた。電解質は、最初は室温であり、補充することなく用いられた。単一セル当りの平均セル電圧、出力密度(1リットル当りワット、W/L)、エネルギ密度(1リットル当りワット時、Wh/L)および負極利用効率(100%−水素発生効率)は以下のように要約される。
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
上記実施例は、AZ31合金と会合した組合せ添加剤(すなわち第4アンモニウム塩Aliquat(R)336とスズ酸)を用いることで、マグネシウム−アルミニウム−亜鉛合金を含有するマグネシウム−空気燃料セルの4つの性能要因のすべてが向上したことを示す。
【0038】
したがって、この発明は例示の実施例を参照して説明されたが、この説明は制限的に解釈されるべきでない。例示の実施例のさまざまな変形およびこの発明の他の実施例は、この説明を参照することにより当業者には明らかとなる。したがって、別添の特許請求の範囲はそのような変形または実施例をこの発明の範囲内にあるものとして含むことが企図される。
Claims (26)
- 金属/空気電池または燃料セルに用いられるマグネシウム含有電極の性能を向上させる方法であって、
(a) 電解質または電極表面に1つ以上の添加剤を添加するステップを含み、前記添加剤は、ジチオビウレット、スズ、および第4アンモニウム塩を加えたスズからなるグループから選択される、方法。 - 前記スズはスズ酸塩として前記電解質に添加される、請求項1に記載の方法。
- 前記スズは、スズ金属として、たとえばマグネシウム/スズ合金として前記電極表面に添加される、請求項1に記載の方法。
- 前記スズ酸塩はスズ酸ナトリウムである、請求項2に記載の方法。
- 官能基RおよびR′の一方または両方が、芳香族環構造を有するアリール基を含有する、請求項5に記載の方法。
- 前記R基はトリル基(−C6H5−CH3)であり、前記R′基はフェニル基(−C6H5−)である、請求項6に記載の方法。
- マグネシウムを含有する金属に対して水素形成を抑制する方法であって、ジチオビウレット添加剤を前記金属の表面に接触させるステップを含む、方法。
- 前記接触させるステップは、前記ジチオビウレット添加剤を、前記金属と接触する液体に添加することにより達成される、請求項8に記載の方法。
- 前記金属は、ジチオビウレット含有液に浸漬され、次に乾燥させられる、請求項9に記載の方法。
- 前記液は蒸発により乾燥させられる、請求項10に記載の方法。
- 前記第4アンモニウム塩は、トリカプリルメチルアンモニウム塩化物である、請求項1に記載の方法。
- 前記マグネシウム含有電極は、アルミニウムおよび/またはスズおよび/または亜鉛も含有する、請求項1に記載の方法。
- 改良された金属/空気燃料セルまたは電池であって、
(a) マグネシウム含有電極と、
(b) 空気電極と、
(c) 電解質と、
(d) 1つ以上の添加剤とを含み、前記1つ以上の添加剤は、前記マグネシウム含有電極または前記電解質に添加され、前記1つ以上の添加剤は、ジチオビウレット、スズ、および第4アンモニウム塩を加えたスズからなるグループから選択され、
前記1つ以上の添加剤により、前記金属/空気電池または燃料セルの性能の向上が得られる、改良された金属/空気燃料セルまたは電池。 - 前記スズはスズ酸塩として前記電解質に添加される、請求項14に記載の改良された燃料セル/電池。
- 前記スズは、スズ金属として、たとえばマグネシウム/スズ合金として前記電極表面に添加される、請求項14に記載の改良された燃料セル/電池。
- 前記スズ酸塩はスズ酸ナトリウムである、請求項15に記載の改良された燃料セル/電池。
- RおよびR′官能基の一方または両方が、芳香族環構造を有するアリール基を含有する、請求項18に記載の改良された燃料セル/電池。
- 前記R基はトリル基(−C6H5−CH3)であり、前記R′基はフェニル基(−C6H5−)である、請求項19に記載の改良された燃料セル/電池。
- (a) マグネシウム含有電極と、
(b) 空気電極と、
(c) 電解質と、
(d) 前記マグネシウム含有電極の表面と接触するジチオビウレット添加剤とを含み、
前記ジチオビウレット添加剤は、前記マグネシウム含有電極での水素形成を抑制する、改良された燃料セル/電池。 - 前記接触は、前記ジチオビウレット添加剤を、前記金属と接触する液体に添加することにより達成される、請求項21に記載の改良された燃料セル/電池。
- 前記金属は、ジチオビウレット含有液に浸漬され、次に乾燥させられる、請求項21に記載の改良された燃料セル/電池。
- 前記液は蒸発し得る、請求項23に記載の改良された燃料セル/電池。
- 前記第4アンモニウム塩はトリカプリルメチルアンモニウム塩化物である、請求項14に記載の改良された燃料セル/電池。
- 前記マグネシウム含有電極は、アルミニウムおよび/またはスズおよび/または亜鉛も含有する、請求項14に記載の改良された燃料セル/電池。
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