JP2004534469A - 高周波信号の増幅を制御する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は高周波信号の増幅を制御する方法、送信及び/又は受信ユニット、ならびに通信システムに関する。とりわけ移動体通信接続のための送信機におけるポーラーループ概念の利用を改善するための方法及び装置を提供するため、誤差のない入力信号(Usoll)の位相位置及び振幅を互いに分離して出力信号(Uout)の所定部分と比較し調整するようにした、高周波信号の増幅を制御する方法において、バッテリ電圧変調器(M)の出力電圧(Uc)を送信増幅器(PA)の出力側における誤差の尺度として評価し、補正の指示のために考慮する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は高周波信号の増幅を制御する方法、送信及び/又は受信ユニット、ならびに通信システムに関する。
【0002】
伝送速度を上げるために、とりわけ移動体通信接続においては、伝送される信号の振幅もしくは包絡線と位相位置とに影響を与える変調方法が使用される。これに関する例は、例えばEnhanced data rate for GSM evolution EDGEのような、global standard for mobile communication GSMの比較的新しい変種と、Code MultiplexないしCode division multiple access CDMAである。
【0003】
このような移動体通信接続の送信機には、伝送の際の誤りを防ぐため、線形性に対する高い要求が課される。このような送信機の非線形性の大きな割合は送信増幅器によるものである。この送信増幅器の線形化のために、従来の技術では、例えばいわゆるポーラーループ概念が用いられる。この方法では、振幅変調が位相変調とは別個に送信信号に施される。なお、このために2つの別個の制御ループが設けられている。ポーラーループ送信機において、この方法は、例えばC級動作、D級動作又はE級動作において強く非線形に動作する電力増幅器の給電電圧の変調により実施することができる。ポーラーループ概念によれば、必要とされる線形性の維持の他に消費電流を減少させる、効率の面で最適化された送信増幅器の使用が可能となる。とりわけ移動体通信接続においては、少なくとも1つの加入者端末機が移動電話として構成されているので、これにより移動電話の再充電可能なバッテリのコストが明らかに低減される、及び/又は、搭載バッテリパックの最長動作時間が延びる。
【0004】
アンテナのインピーダンス変化により送信増幅器が異常終端が発生すると、送信増幅器の制御度合いが変化する。ここで、アンテナのインピーダンス変化は、大きなアンテナの場合には例えば風荷重により引き起こされ、移動電話の場合には例えば頭部からアンテナまでの距離の変化により引き起こされるようなものである。送信増幅器の制御度合いの変化とともに、振幅制御ループの制御ループ帯域幅も変化する。これは出力電圧の不要な歪みにつながる。この歪みは、特に、標準規格により定められたスペクトルマスクの違反にまでいたる変調スペクトルの劣化において顕著となる。
【0005】
この問題の公知の解決手段は、サーキュレータ又はアイソレータを用いて、送信増幅器をアンテナから切り離すことに基づいている。しかし、サーキュレータは比較的狭帯域の素子であるので、比較的広い帯域幅をカバーするには、複数のサーキュレータを相互接続しなければならない。さらに、この素子は非常に高価であり、加えてかなり大きな占有面積を要する。このため、特にいわゆるマルチバンド装置では、複数のサーキュレータの使用のゆえに、本来は非常に有利なポーラーループ概念が経済的観点から受け入れられないものとなってしまう。
【0006】
例として挙げた上記の無線伝送システムでは、送信信号の変調に振幅変調が含まれている。この変調は、例えば、電界効果トランジスタの場合であればドレイン電圧の変更により、バイポーラトランジスタの場合であればコレクタ電圧の変更により、送信増幅器の増幅管においてはアノード電圧により実現することができる。そのうえ、複素伝達関数S21の、ドレイン−ソース間電圧UDSないしUD又はコレクタ−エミッタ間電圧UCEに依存する位相に基づいて、寄生位相変調も行われる。例えばG2.5及びG3の移動通信システムにおいてそうであるように、無線伝送システムにおいて使用される変調が振幅変調と位相変調の組合せから成っている場合、位相変調の成分は付加的な寄生位相変調成分Δφ(A(t))により品質劣化してしまう。この品質劣化は、例えば誤差ベクトルの増大及び/又は帯域幅要求の増大をもたらす。
【0007】
それゆえ、移動体通信接続のため送信増幅器が動作している間、寄生位相変調に基づいて、またアンテナのインピーダンス変化などのゆえに、関係する各制御ループに影響が生じる可能性がある。
【0008】
したがって、本発明の課題は、とりわけ移動体通信接続のための送信機におけるポーラーループ概念の利用を改善するための方法及び装置を提示することである。
【0009】
この課題は、本発明によれば、請求項1に記載の特徴を備えた方法、ならびに、請求項9又は請求項25に記載の特徴を備えた送信及び/又は受信ユニットにより解決される。さらに、請求項6又は請求項30に記載の特徴を備えた通信システムもこの課題の解決手段である。従属請求項はそれぞれ本発明の好ましい有利な実施形態を規定している。
【0010】
本発明の基本的な考えは、バッテリ電圧変調器の出力電圧を送信増幅器の出力側における誤差の尺度として評価し、補正値の指示のために出力電力を考慮することにある。この方法の特別な実施形態は、振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化に基づいた誤差の補正(従属請求項2)、及び寄生位相変調に基づいた誤差の補正(従属請求項17)に関している。もちろん、それぞれの措置、すなわち、寄生位相変調の補正のための措置及び振幅制御ループの制御ループ帯域幅の補正のための措置は互いに組み合わせることも可能である。その限りにおいて、特に、請求項4による送信及び/又は受信ユニットと請求項25による送信及び/又は受信ユニットにおける類似した機能をもつ構成要素は、組合せの際に1つの構成要素にまとめることができる。同じことは請求項16又は30による通信システムについても言える。
【0011】
請求項2による本発明の方法は、ポーラーループ送信機において、バッテリ電圧変調器の出力電圧を、送信増幅器の出力側における異常終端の際の振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化の尺度として評価することを特徴としている。この信号は有利には公知の回路において既に用いられているので、付加的な測定点及び/又は測定装置を設ける必要はない。それゆえ、有利な仕方で、バッテリ電圧変調器の出力電圧を振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化の指標として利用し、出力電圧を補正値のための参考とすることが可能となる。
【0012】
本発明の基本的な発展形態においては、入力信号とバッテリ電圧変調器のその時点での出力電圧とを用いて、補正値が求められ、この補正値により送信増幅器の制御度合いの変化、ひいては制御ループの制御ループ帯域幅の変化が補正される。本発明の有利な実施形態では、とりわけ可変中間増幅器を制御することにより、この補正値の分だけバッテリ電圧変調器の制御信号が変更される。したがって、制御ループ帯域幅は、とりわけ1つの送信増幅器又は送信増幅器の全機種に関してすでに作成された特性曲線表に間接的に基づいて、新たな制御ループにより調整される。
【0013】
有利には、この種の特性曲線表は許容誤差値を考慮したうえでメモリに格納される。必要な補正値は、AD及びDA変換器によるアクセスを介して周知のように迅速に読み出すことができる。
【0014】
本発明による方法は、非常に少ない付加的回路コストのもとで送信及び/又は受信ユニットに組み込むことができる。有利には、拡張された回路の付加的な占有面積要求及び固有のエネルギー要求は非常に低い。上で述べた特性曲線表の用意又は作成も比較的低いコストしかかからないので、本発明による方法は、特に有利には、移動体通信規格に従った伝送チャネルを少なくとも1つ有する通信システムで使用可能である。とりわけ、送信/受信ユニットは、この種の通信システムの一部として移動電話として形成されている。しかし、上記の利点に基づいて、本発明による方法は、他の送信及び/又は受信ユニットにおいても使用可能又は追加装備可能である。
【0015】
請求項17による本発明の方法は、バッテリ電圧変調器の出力電圧を、送信増幅器の増幅器の予想される位相誤差の尺度として評価することを特徴としている。バッテリ電圧変調器の出力電圧には、この方法に従って動作する回路の内部の信号として容易に直接アクセスすることができるので、付加的な測定点及び/又は測定装置を設ける必要はない。それゆえ、有利な仕方で、バッテリ電圧変調器の出力電圧を振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化の指標として利用し、出力電圧を補正値のための参考とすることが可能となる。
【0016】
本発明の基本的な発展形態では、バッテリ電圧変調器のその時点での出力電圧を用いて補正値が求められ、この補正値により送信増幅器の位相伝達の誤った変化が実質的に補正される。本発明の有利な実施形態においては、この補正値から特性曲線が引き出される。有利には、この種の特性曲線は許容誤差値を考慮したうえでメモリにディジタルで格納される。必要な補正値は、AD及びDA変換器によるアクセスを介して周知のように迅速に読み出すことができる。したがって、位相特性は、1つの送信増幅器又は送信増幅器の全機種に関してすでに作成された特性曲線表に基づいて、新たな補正回路により調整される。
【0017】
本発明の有利な実施形態では、送信増幅器の複素回路パラメータS21の位相は電圧UDSないしUCEに依存して増加関数として変化する。こうして、寄生位相変調は、パラメータS21の位相をゲート−ソース間電圧UGS又はベース電流IBに依存して減少関数として構成することにより無効となる。この減少関数は適切なやり方で、バッテリ電圧変調器の出力信号であるUDSないしUCEと結合される。本発明の有利な実施形態では、信号を伝達する送信増幅器の給電電圧の寄生効果と、有効信号の周期における動作点の変化の作用とは互いに逆向きである。それゆえ、所定の帯域に対する補正値は簡単な分圧器を介してしっかりと設定される。相応する回路及び測定結果ついては、具体的な実施例に基づいて図面を参照しつつさらに説明する。
【0018】
本発明による方法は、非常に少ない付加的回路コストのもとで送信及び/又は受信ユニットに組み込むことができる。有利には、拡張された回路の付加的な占有面積要求及び固有のエネルギー要求は非常に低い。上で述べた特性曲線表の用意又は作成も比較的低いコストしかかからないので、本発明による方法は、特に有利には、移動体通信規格に従った伝送チャネルを少なくとも1つ有する通信システムで使用可能である。とりわけ、送信/受信ユニットは、この種の通信システムの一部として移動電話として形成されている。しかし、上記の利点に基づいて、本発明による方法は、他の送信及び/又は受信ユニットにおいても使用可能又は追加装備可能である。また、コンパクトな構造により、移動電話向けのマルチバンドシステムへの高度な組み込みも可能である。
【0019】
以下では、添付した図面を参照し、有利な実施例に基づいて本発明を説明する。
【0020】
図1は、バッテリ電圧変調器を用いて公知のポーラーループ制御を実現するためのブロック回路図を単純化して示しており、
図2は、本発明による実施形態の単純化したブロック回路図を示しており、
図3は、図1のブロック回路の構成部分である、送信増幅器を用いて振幅変調を実現するためのブロック回路図を単純化して示しており、
図4は、補正回路を有する本発明による実施形態の単純化したブロック回路図を示しており、
図5は、実増幅器の測定データを入力電力の利得及び位相位置として表しており、
図6は、別の入力電力のデータを曲線としてグラフで表しており、
図7は、測定されたスペクトルを示しており、
図8は、本発明による補正ネットワークを考慮したうえで、同じ増幅器の測定されたスペクトルを示しており、
図9は、本実施例において選択される、図4の表示に類似した構造を示している。
【0021】
個別には、図2は、送信増幅器の出力側における誤差が振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化に起因する形の本発明の実施例に関し、一方、図3〜9は、寄生位相変調が無効化されるべき形の実施例に関している。
【0022】
ポーラーループ制御においては、ポーラーループ送信機PLSの誤差のない入力信号Usollの位相位置と振幅が、別個の制御ループにある位相比較器φと振幅比較器Aにおいて出力信号Uoutの所定部分と比較され、場合によっては調整される。この出力信号Uoutの所定部分は、プローブとして、適応又は減衰係数aを備えたフィードバックブランチFを介して、ポーラーループ送信機PLSの入力側にフィードバックされる。ここで、出力信号UoutはアンテナANTに送られるポーラーループ送信機PLSの信号を表している。方向性結合器RKは、送信増幅器PAの出力側とアンテナANTの間で、出力信号Uoutの前進波と、通常は給電線の造波抵抗に合わせられていないアンテナANTの反射により形成される後進波とを分離する。それゆえ、信号Uoutは前進波のみを表す。
【0023】
位相比較器φの出力信号は、電圧可変発振器VCOにより、Uoutの位相位置をUsollにより定められた目標値へと制御する。振幅比較器Aは、制御信号Uamによりバッテリ電圧変調器Mを介して送信増幅器PAの給電電圧UD、ひいては出力電圧の包絡線に影響を与え、Uoutの振幅が同様にUsollの振幅の誤差のない像であるようにする。
【0024】
しかし、送信増幅器PAの制御度合いは終端のそのつどの負荷に依存している。それゆえ、アンテナANTのインピーダンスの変化による異常終端が送信増幅器PAの制御度合いも変化させてしまう。このようなインピーダンスの変化は、アンテナANTの周辺及び/又は形状寸法の変化によりすぐに引き起こされる。インピーダンス変化はアンテナANTの周辺及び/又は形状寸法の変化に応じて頻繁に生じる。出力信号Uoutが振幅制御ループにより実質的に一定に保たれていても、送信増幅器PAの制御度合いの変化は直に振幅制御ループの制御ループ帯域幅に、ひいては変調スペクトルに作用し、許容されない歪みをもたらす。
【0025】
図2による本発明の方法の目的は、ポーラーループ送信機PLS内の振幅制御ループの制御ループ帯域幅を、アンテナANTのインピーダンス変化及びこれにより引き起こされる異常終端の際にも一定に保つことにより、所定の変調スペクトル、所定のビット誤り率などを維持しつつ、出力信号Uoutの必要な線形性を保証することである。しかし、その際、高価で大きなサーキュレータは使用しない。
【0026】
アンテナANTのインピーダンス変化による送信増幅器PAの異常終端は、出力信号Uoutを変化させる。フィードバックブランチFを介して、バッテリ電圧変調器の出力側に信号Ucが生成され、この信号Ucは、所定値からのUoutの偏差が補償されるまで、振幅制御ループを介して従属制御される。また、UDは負荷変化の指標として使用することができる。
【0027】
つぎに、送信増幅器PAの出力側に異常終端が発生すると、ポーラーループ送信機PLS内の振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化の尺度として、バッテリ電圧変調器Mの出力電圧Ucの評価が行われる。この評価に基づいて、補正値Ukorrの形成が行われ、この補正値を用いて、元の制御ループ帯域幅を回復することができる。このために、図1による回路は、有利には、図2に描写されているように、回路部分を少し付け足すことにより少しだけ拡張される。
【0028】
評価及びそれに続く補正のために、バッテリ電圧変調器Mのその時点での出力電圧UDが、図2の回路に新たに付加されたシステム制御部SCによって読み出される。Usoll及びフィードバックブランチFの減衰aはシステム制御部には既知なので、送信増幅器PAのその時点での制御度合いS
【0029】
【数1】
が求まる。
【0030】
バッテリ電圧変調器Mの出力電圧UDは、処理のため、アナログディジタル変換器ADCによりバッテリ電圧UDDから変換されたものである。ディジタル化された値を既に求めた正常終端の際の送信増幅器PAの制御度合いSと比較することにより、本発明のこの実施形態では、ルックアップテーブルLUTにより補正値Ukorrが見出される。補正値Ukorrは直接設定されるか、又は、この実施例で示されているように、ディジタルアナログ変換器DACを用いて可変増幅器VGAにおいて設定される。補正値Ukorrは、振幅制御ループの制御ループ帯域幅が補正される又は元の制御ループ帯域幅が回復されるように作用する。これにより、図2の回路図によるポーラーループ送信機PLSにおいて、標準規格を遵守しつつ、所定の帯域幅にわたって実質的に均一な特性が保証される。
【0031】
上記実施例の利点は、例えば2バンド移動体通信の場合では、選択可能な各帯域の値を格納する静的又は不揮発性のメモリの使用が可能になることにある。したがって、2以上の帯域での動作は僅かにより大きなLUTを必要とするだけであり、その他の点での回路自体の変更は必要ない。このように、本発明による装置のそれぞれの使用状況において、コンパクトな構造という利点が維持される。したがって、システム制御部SCによる拡張はそれ自体で高集積回路と見なすことができる。システム制御部SCは、非常に容易に、それぞれのポーラーループ送信機PLSに追加装備可能である。しかしまた、ポーラーループ送信機PLSの回路全体も高集積回路として構成することができ、その際、さらに多くの帯域を有する移動電話向けのマルチバンドシステムの場合、有利には、アイソレータのようなさらに別のハイブリッド回路要素は省くことができる。したがって、本発明による装置は、非常にコンパクトな構造で、複数の周波数帯域での使用に適する形で使用される。
【0032】
寄生位相変調を無効化するための本発明の実施形態に関する図3の表示では、図1において破線で囲まれたポーラーループ送信機の一部だけが、印加される信号とともに拡大して表示されている。バッテリ電圧変調器Mには給電電圧UDDが印加され、給電電圧UDDは、入力信号である信号Uinにより、基準量A(t)に従って振幅の変化する出力信号UD(A(t))として送信増幅器PAに供給される。UD(A(t))により、時間変化する位相項φ(t)と振幅情報とを有するコサイン状の振動である入力信号Uinが増幅される。このように、この回路は、出力信号として、時間変化する振幅A(t)、時間変化する位相項φ(t)、及び入力信号Uinの大きさに依存する付加的な位相シフトΔφ(A(t))を有する、時間tにわたってコサイン状の振動を発生させる。この付加的な位相シフトΔφ(A(t))は、情報誤差により、位相誤差として又は寄生位相変調として出力信号内にネガティブな形で現れる。
【0033】
図3による本発明の実施形態の目的は、寄生位相変調Δφ(A(t))を伝送すべき信号内に結果として生じる誤差とともにできるだけ少なく保ち、所定の変調スペクトル、所定のビット誤り率などを維持しつつ出力信号Uoutの必要な線形性を保証することである。これにより、図1に示されている本来の位相制御ループの負担が格段に軽減される。つぎに、送信増幅器PAの寄生位相変調Δφの尺度として、バッテリ電圧変調器Mの出力電圧UD(A(t))の評価が行われる。この評価に基づいて、補正値kの形成が行われ、この補正値を用いて位相誤差Δφを最小化することができる。このために、図1による回路は、有利には、図4に描写されているように、回路部分を少し付け足すことにより少しだけ拡張される。
【0034】
図4の表示では、信号UD(A(t))は予想される位相誤差Δφ(A(t))のさらなる除去に使用される。この位相誤差の除去では、補正量kが信号UD(A(t))の大きさに依存して回路Kから求められ、コサイン状振動Uinとともに入力信号として送信増幅器PAに供給される。この実施例では、kは係数として形成されており、この係数により、信号UD(A(t))は位相誤差Δφ(A(t))の最小化に適した大きさに調整される。本発明によれば、補正は信号UGSによるバイアス電圧Ubiasを介して送信増幅器PAの動作点の変化まで持ち込まれる。これに関して、信号UD(A(t))の周期内での動作点設定の変化は寄生位相効果に対抗する作用を示すことが明らかにされている。したがって、図4の回路図によるポーラーループ送信機PLSにおいて、前述した標準規格を遵守しつつ実質的に破損のない位相の変化が保証される。
【0035】
ポーラーループ原理に従って動作するEDGE送信機における振幅変調を実行する実際の構成要素には、測定データが記録されている。このために、つぎに論じる実施例においては、MOSトランジスタ増幅器が使用される。UDSの関数である複素パラメータS21の大きさ及び位相は、いわゆるバイアス電圧Ubias及びそれぞれ2つの異なる入力電力Pinの値をパラメータとして測られる。最後に、バイアス電圧Ubiasの印加は、分圧器を介して、送信増幅器PAの構成要素に含まれる動作点を調整するためのトランジスタのゲートを操作する。図5及び6の測定値のグラフ表示が示すように、量S21の位相は横軸の電圧UDSとともに単調に増加する。これに対して、S21の位相は電圧Ubiasの上昇とともに低下する。入力電力Pinは図5のグラフでは図6のグラフにおけるよりも高く選択されているが、このことは位相の変化に関してあまり明らかな作用を及ぼさない。
【0036】
図7はバイアス電圧Ubiasが一定の場合のEDGE送信機の変調スペクトルを示している。このスペクトルは非対称的であり、このことは不所望な位相変調の発生を明らかに示している。これによれば、所定の変調スペクトルないし隣接チャネル漏洩電力比ACPRの維持は、中心周波数から+400kHzでは、2つの矢印により示されている位置の間で測られているように、およそ56dBcである。
【0037】
図8は、いわゆるバイアス入力側が補正係数kの調整のために簡単な抵抗分圧器を介してドレイン電圧UD(A(t))と接続されている形の変更を伴った、同じEDGE送信機の変調スペクトルを示している。このスペクトルはこの簡単な補正回路Kの使用のもとでは対称的であり、これにより、出力信号における不所望な位相変調の成分は非常に強く低減される。さらに、隣接チャネルへの減衰ACPRは、中心周波数から−400kHz及び+400kHzでは、同じ程度に、およそ60dBcの改善された値となる。これもまた図4による矢印の位置の間で測られている。
【0038】
図9には、この実施例において選択されている、図4の回路図と類似した構造が示されている。この実施形態では、補正係数kを調整する補正回路Kは簡単な抵抗分圧器しか有しおらず、この抵抗分圧器の開放端点は固定可能な電位Vに置かれている。さまざまな帯域での使用のために、この種の複数の補正回路Kのそれぞれに、帯域の要求又は選択に従って接続される電位Vを設けてもよい。
【0039】
上記実施形態の利点は、例えば2バンド移動体通信の場合では、選択可能な各帯域の値を格納する、補正量kの静的又は不揮発性のメモリの使用が可能になることにある。このメモリは、とりわけ固定分圧器の形態での使用が可能である。したがって、2以上の帯域での動作は僅かにより大きな回路Kを必要とするだけであり、その他の点での回路自体の変更は必要ない。このように、本発明による装置のそれぞれの使用状況において、コンパクトな構造という利点が維持される。しかしまた、ポーラーループ送信機PLSの回路全体も高集積回路として構成することができる。したがって、本発明による装置は、非常にコンパクトな構造で、複数の周波数帯域での使用に適する形で、とりわけマルチバンドシステム向け仕様の移動電話に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】バッテリ電圧変調器を用いて公知のポーラーループ制御を実現するためのブロック回路図を単純化して示す。
【0041】
【図2】本発明による実施形態の単純化したブロック回路図を示す。
【0042】
【図3】図1のブロック回路の構成部分である、送信増幅器を用いて振幅変調を実現するためのブロック回路図を単純化して示す。
【0043】
【図4】補正回路を有する本発明による実施形態の単純化したブロック回路図を示す。
【0044】
【図5】実増幅器の測定データを入力電力の利得及び位相位置として表す。
【0045】
【図6】別の入力電力のデータを曲線としてグラフで表す。
【0046】
【図7】測定されたスペクトルを示す。
【0047】
【図8】本発明による補正ネットワークを考慮したうえで、同じ増幅器の測定されたスペクトルを示す。
【0048】
【図9】本実施例において選択される、図4の表示に類似した構造を示す。
【0001】
本発明は高周波信号の増幅を制御する方法、送信及び/又は受信ユニット、ならびに通信システムに関する。
【0002】
伝送速度を上げるために、とりわけ移動体通信接続においては、伝送される信号の振幅もしくは包絡線と位相位置とに影響を与える変調方法が使用される。これに関する例は、例えばEnhanced data rate for GSM evolution EDGEのような、global standard for mobile communication GSMの比較的新しい変種と、Code MultiplexないしCode division multiple access CDMAである。
【0003】
このような移動体通信接続の送信機には、伝送の際の誤りを防ぐため、線形性に対する高い要求が課される。このような送信機の非線形性の大きな割合は送信増幅器によるものである。この送信増幅器の線形化のために、従来の技術では、例えばいわゆるポーラーループ概念が用いられる。この方法では、振幅変調が位相変調とは別個に送信信号に施される。なお、このために2つの別個の制御ループが設けられている。ポーラーループ送信機において、この方法は、例えばC級動作、D級動作又はE級動作において強く非線形に動作する電力増幅器の給電電圧の変調により実施することができる。ポーラーループ概念によれば、必要とされる線形性の維持の他に消費電流を減少させる、効率の面で最適化された送信増幅器の使用が可能となる。とりわけ移動体通信接続においては、少なくとも1つの加入者端末機が移動電話として構成されているので、これにより移動電話の再充電可能なバッテリのコストが明らかに低減される、及び/又は、搭載バッテリパックの最長動作時間が延びる。
【0004】
アンテナのインピーダンス変化により送信増幅器が異常終端が発生すると、送信増幅器の制御度合いが変化する。ここで、アンテナのインピーダンス変化は、大きなアンテナの場合には例えば風荷重により引き起こされ、移動電話の場合には例えば頭部からアンテナまでの距離の変化により引き起こされるようなものである。送信増幅器の制御度合いの変化とともに、振幅制御ループの制御ループ帯域幅も変化する。これは出力電圧の不要な歪みにつながる。この歪みは、特に、標準規格により定められたスペクトルマスクの違反にまでいたる変調スペクトルの劣化において顕著となる。
【0005】
この問題の公知の解決手段は、サーキュレータ又はアイソレータを用いて、送信増幅器をアンテナから切り離すことに基づいている。しかし、サーキュレータは比較的狭帯域の素子であるので、比較的広い帯域幅をカバーするには、複数のサーキュレータを相互接続しなければならない。さらに、この素子は非常に高価であり、加えてかなり大きな占有面積を要する。このため、特にいわゆるマルチバンド装置では、複数のサーキュレータの使用のゆえに、本来は非常に有利なポーラーループ概念が経済的観点から受け入れられないものとなってしまう。
【0006】
例として挙げた上記の無線伝送システムでは、送信信号の変調に振幅変調が含まれている。この変調は、例えば、電界効果トランジスタの場合であればドレイン電圧の変更により、バイポーラトランジスタの場合であればコレクタ電圧の変更により、送信増幅器の増幅管においてはアノード電圧により実現することができる。そのうえ、複素伝達関数S21の、ドレイン−ソース間電圧UDSないしUD又はコレクタ−エミッタ間電圧UCEに依存する位相に基づいて、寄生位相変調も行われる。例えばG2.5及びG3の移動通信システムにおいてそうであるように、無線伝送システムにおいて使用される変調が振幅変調と位相変調の組合せから成っている場合、位相変調の成分は付加的な寄生位相変調成分Δφ(A(t))により品質劣化してしまう。この品質劣化は、例えば誤差ベクトルの増大及び/又は帯域幅要求の増大をもたらす。
【0007】
それゆえ、移動体通信接続のため送信増幅器が動作している間、寄生位相変調に基づいて、またアンテナのインピーダンス変化などのゆえに、関係する各制御ループに影響が生じる可能性がある。
【0008】
したがって、本発明の課題は、とりわけ移動体通信接続のための送信機におけるポーラーループ概念の利用を改善するための方法及び装置を提示することである。
【0009】
この課題は、本発明によれば、請求項1に記載の特徴を備えた方法、ならびに、請求項9又は請求項25に記載の特徴を備えた送信及び/又は受信ユニットにより解決される。さらに、請求項6又は請求項30に記載の特徴を備えた通信システムもこの課題の解決手段である。従属請求項はそれぞれ本発明の好ましい有利な実施形態を規定している。
【0010】
本発明の基本的な考えは、バッテリ電圧変調器の出力電圧を送信増幅器の出力側における誤差の尺度として評価し、補正値の指示のために出力電力を考慮することにある。この方法の特別な実施形態は、振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化に基づいた誤差の補正(従属請求項2)、及び寄生位相変調に基づいた誤差の補正(従属請求項17)に関している。もちろん、それぞれの措置、すなわち、寄生位相変調の補正のための措置及び振幅制御ループの制御ループ帯域幅の補正のための措置は互いに組み合わせることも可能である。その限りにおいて、特に、請求項4による送信及び/又は受信ユニットと請求項25による送信及び/又は受信ユニットにおける類似した機能をもつ構成要素は、組合せの際に1つの構成要素にまとめることができる。同じことは請求項16又は30による通信システムについても言える。
【0011】
請求項2による本発明の方法は、ポーラーループ送信機において、バッテリ電圧変調器の出力電圧を、送信増幅器の出力側における異常終端の際の振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化の尺度として評価することを特徴としている。この信号は有利には公知の回路において既に用いられているので、付加的な測定点及び/又は測定装置を設ける必要はない。それゆえ、有利な仕方で、バッテリ電圧変調器の出力電圧を振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化の指標として利用し、出力電圧を補正値のための参考とすることが可能となる。
【0012】
本発明の基本的な発展形態においては、入力信号とバッテリ電圧変調器のその時点での出力電圧とを用いて、補正値が求められ、この補正値により送信増幅器の制御度合いの変化、ひいては制御ループの制御ループ帯域幅の変化が補正される。本発明の有利な実施形態では、とりわけ可変中間増幅器を制御することにより、この補正値の分だけバッテリ電圧変調器の制御信号が変更される。したがって、制御ループ帯域幅は、とりわけ1つの送信増幅器又は送信増幅器の全機種に関してすでに作成された特性曲線表に間接的に基づいて、新たな制御ループにより調整される。
【0013】
有利には、この種の特性曲線表は許容誤差値を考慮したうえでメモリに格納される。必要な補正値は、AD及びDA変換器によるアクセスを介して周知のように迅速に読み出すことができる。
【0014】
本発明による方法は、非常に少ない付加的回路コストのもとで送信及び/又は受信ユニットに組み込むことができる。有利には、拡張された回路の付加的な占有面積要求及び固有のエネルギー要求は非常に低い。上で述べた特性曲線表の用意又は作成も比較的低いコストしかかからないので、本発明による方法は、特に有利には、移動体通信規格に従った伝送チャネルを少なくとも1つ有する通信システムで使用可能である。とりわけ、送信/受信ユニットは、この種の通信システムの一部として移動電話として形成されている。しかし、上記の利点に基づいて、本発明による方法は、他の送信及び/又は受信ユニットにおいても使用可能又は追加装備可能である。
【0015】
請求項17による本発明の方法は、バッテリ電圧変調器の出力電圧を、送信増幅器の増幅器の予想される位相誤差の尺度として評価することを特徴としている。バッテリ電圧変調器の出力電圧には、この方法に従って動作する回路の内部の信号として容易に直接アクセスすることができるので、付加的な測定点及び/又は測定装置を設ける必要はない。それゆえ、有利な仕方で、バッテリ電圧変調器の出力電圧を振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化の指標として利用し、出力電圧を補正値のための参考とすることが可能となる。
【0016】
本発明の基本的な発展形態では、バッテリ電圧変調器のその時点での出力電圧を用いて補正値が求められ、この補正値により送信増幅器の位相伝達の誤った変化が実質的に補正される。本発明の有利な実施形態においては、この補正値から特性曲線が引き出される。有利には、この種の特性曲線は許容誤差値を考慮したうえでメモリにディジタルで格納される。必要な補正値は、AD及びDA変換器によるアクセスを介して周知のように迅速に読み出すことができる。したがって、位相特性は、1つの送信増幅器又は送信増幅器の全機種に関してすでに作成された特性曲線表に基づいて、新たな補正回路により調整される。
【0017】
本発明の有利な実施形態では、送信増幅器の複素回路パラメータS21の位相は電圧UDSないしUCEに依存して増加関数として変化する。こうして、寄生位相変調は、パラメータS21の位相をゲート−ソース間電圧UGS又はベース電流IBに依存して減少関数として構成することにより無効となる。この減少関数は適切なやり方で、バッテリ電圧変調器の出力信号であるUDSないしUCEと結合される。本発明の有利な実施形態では、信号を伝達する送信増幅器の給電電圧の寄生効果と、有効信号の周期における動作点の変化の作用とは互いに逆向きである。それゆえ、所定の帯域に対する補正値は簡単な分圧器を介してしっかりと設定される。相応する回路及び測定結果ついては、具体的な実施例に基づいて図面を参照しつつさらに説明する。
【0018】
本発明による方法は、非常に少ない付加的回路コストのもとで送信及び/又は受信ユニットに組み込むことができる。有利には、拡張された回路の付加的な占有面積要求及び固有のエネルギー要求は非常に低い。上で述べた特性曲線表の用意又は作成も比較的低いコストしかかからないので、本発明による方法は、特に有利には、移動体通信規格に従った伝送チャネルを少なくとも1つ有する通信システムで使用可能である。とりわけ、送信/受信ユニットは、この種の通信システムの一部として移動電話として形成されている。しかし、上記の利点に基づいて、本発明による方法は、他の送信及び/又は受信ユニットにおいても使用可能又は追加装備可能である。また、コンパクトな構造により、移動電話向けのマルチバンドシステムへの高度な組み込みも可能である。
【0019】
以下では、添付した図面を参照し、有利な実施例に基づいて本発明を説明する。
【0020】
図1は、バッテリ電圧変調器を用いて公知のポーラーループ制御を実現するためのブロック回路図を単純化して示しており、
図2は、本発明による実施形態の単純化したブロック回路図を示しており、
図3は、図1のブロック回路の構成部分である、送信増幅器を用いて振幅変調を実現するためのブロック回路図を単純化して示しており、
図4は、補正回路を有する本発明による実施形態の単純化したブロック回路図を示しており、
図5は、実増幅器の測定データを入力電力の利得及び位相位置として表しており、
図6は、別の入力電力のデータを曲線としてグラフで表しており、
図7は、測定されたスペクトルを示しており、
図8は、本発明による補正ネットワークを考慮したうえで、同じ増幅器の測定されたスペクトルを示しており、
図9は、本実施例において選択される、図4の表示に類似した構造を示している。
【0021】
個別には、図2は、送信増幅器の出力側における誤差が振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化に起因する形の本発明の実施例に関し、一方、図3〜9は、寄生位相変調が無効化されるべき形の実施例に関している。
【0022】
ポーラーループ制御においては、ポーラーループ送信機PLSの誤差のない入力信号Usollの位相位置と振幅が、別個の制御ループにある位相比較器φと振幅比較器Aにおいて出力信号Uoutの所定部分と比較され、場合によっては調整される。この出力信号Uoutの所定部分は、プローブとして、適応又は減衰係数aを備えたフィードバックブランチFを介して、ポーラーループ送信機PLSの入力側にフィードバックされる。ここで、出力信号UoutはアンテナANTに送られるポーラーループ送信機PLSの信号を表している。方向性結合器RKは、送信増幅器PAの出力側とアンテナANTの間で、出力信号Uoutの前進波と、通常は給電線の造波抵抗に合わせられていないアンテナANTの反射により形成される後進波とを分離する。それゆえ、信号Uoutは前進波のみを表す。
【0023】
位相比較器φの出力信号は、電圧可変発振器VCOにより、Uoutの位相位置をUsollにより定められた目標値へと制御する。振幅比較器Aは、制御信号Uamによりバッテリ電圧変調器Mを介して送信増幅器PAの給電電圧UD、ひいては出力電圧の包絡線に影響を与え、Uoutの振幅が同様にUsollの振幅の誤差のない像であるようにする。
【0024】
しかし、送信増幅器PAの制御度合いは終端のそのつどの負荷に依存している。それゆえ、アンテナANTのインピーダンスの変化による異常終端が送信増幅器PAの制御度合いも変化させてしまう。このようなインピーダンスの変化は、アンテナANTの周辺及び/又は形状寸法の変化によりすぐに引き起こされる。インピーダンス変化はアンテナANTの周辺及び/又は形状寸法の変化に応じて頻繁に生じる。出力信号Uoutが振幅制御ループにより実質的に一定に保たれていても、送信増幅器PAの制御度合いの変化は直に振幅制御ループの制御ループ帯域幅に、ひいては変調スペクトルに作用し、許容されない歪みをもたらす。
【0025】
図2による本発明の方法の目的は、ポーラーループ送信機PLS内の振幅制御ループの制御ループ帯域幅を、アンテナANTのインピーダンス変化及びこれにより引き起こされる異常終端の際にも一定に保つことにより、所定の変調スペクトル、所定のビット誤り率などを維持しつつ、出力信号Uoutの必要な線形性を保証することである。しかし、その際、高価で大きなサーキュレータは使用しない。
【0026】
アンテナANTのインピーダンス変化による送信増幅器PAの異常終端は、出力信号Uoutを変化させる。フィードバックブランチFを介して、バッテリ電圧変調器の出力側に信号Ucが生成され、この信号Ucは、所定値からのUoutの偏差が補償されるまで、振幅制御ループを介して従属制御される。また、UDは負荷変化の指標として使用することができる。
【0027】
つぎに、送信増幅器PAの出力側に異常終端が発生すると、ポーラーループ送信機PLS内の振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化の尺度として、バッテリ電圧変調器Mの出力電圧Ucの評価が行われる。この評価に基づいて、補正値Ukorrの形成が行われ、この補正値を用いて、元の制御ループ帯域幅を回復することができる。このために、図1による回路は、有利には、図2に描写されているように、回路部分を少し付け足すことにより少しだけ拡張される。
【0028】
評価及びそれに続く補正のために、バッテリ電圧変調器Mのその時点での出力電圧UDが、図2の回路に新たに付加されたシステム制御部SCによって読み出される。Usoll及びフィードバックブランチFの減衰aはシステム制御部には既知なので、送信増幅器PAのその時点での制御度合いS
【0029】
【数1】
が求まる。
【0030】
バッテリ電圧変調器Mの出力電圧UDは、処理のため、アナログディジタル変換器ADCによりバッテリ電圧UDDから変換されたものである。ディジタル化された値を既に求めた正常終端の際の送信増幅器PAの制御度合いSと比較することにより、本発明のこの実施形態では、ルックアップテーブルLUTにより補正値Ukorrが見出される。補正値Ukorrは直接設定されるか、又は、この実施例で示されているように、ディジタルアナログ変換器DACを用いて可変増幅器VGAにおいて設定される。補正値Ukorrは、振幅制御ループの制御ループ帯域幅が補正される又は元の制御ループ帯域幅が回復されるように作用する。これにより、図2の回路図によるポーラーループ送信機PLSにおいて、標準規格を遵守しつつ、所定の帯域幅にわたって実質的に均一な特性が保証される。
【0031】
上記実施例の利点は、例えば2バンド移動体通信の場合では、選択可能な各帯域の値を格納する静的又は不揮発性のメモリの使用が可能になることにある。したがって、2以上の帯域での動作は僅かにより大きなLUTを必要とするだけであり、その他の点での回路自体の変更は必要ない。このように、本発明による装置のそれぞれの使用状況において、コンパクトな構造という利点が維持される。したがって、システム制御部SCによる拡張はそれ自体で高集積回路と見なすことができる。システム制御部SCは、非常に容易に、それぞれのポーラーループ送信機PLSに追加装備可能である。しかしまた、ポーラーループ送信機PLSの回路全体も高集積回路として構成することができ、その際、さらに多くの帯域を有する移動電話向けのマルチバンドシステムの場合、有利には、アイソレータのようなさらに別のハイブリッド回路要素は省くことができる。したがって、本発明による装置は、非常にコンパクトな構造で、複数の周波数帯域での使用に適する形で使用される。
【0032】
寄生位相変調を無効化するための本発明の実施形態に関する図3の表示では、図1において破線で囲まれたポーラーループ送信機の一部だけが、印加される信号とともに拡大して表示されている。バッテリ電圧変調器Mには給電電圧UDDが印加され、給電電圧UDDは、入力信号である信号Uinにより、基準量A(t)に従って振幅の変化する出力信号UD(A(t))として送信増幅器PAに供給される。UD(A(t))により、時間変化する位相項φ(t)と振幅情報とを有するコサイン状の振動である入力信号Uinが増幅される。このように、この回路は、出力信号として、時間変化する振幅A(t)、時間変化する位相項φ(t)、及び入力信号Uinの大きさに依存する付加的な位相シフトΔφ(A(t))を有する、時間tにわたってコサイン状の振動を発生させる。この付加的な位相シフトΔφ(A(t))は、情報誤差により、位相誤差として又は寄生位相変調として出力信号内にネガティブな形で現れる。
【0033】
図3による本発明の実施形態の目的は、寄生位相変調Δφ(A(t))を伝送すべき信号内に結果として生じる誤差とともにできるだけ少なく保ち、所定の変調スペクトル、所定のビット誤り率などを維持しつつ出力信号Uoutの必要な線形性を保証することである。これにより、図1に示されている本来の位相制御ループの負担が格段に軽減される。つぎに、送信増幅器PAの寄生位相変調Δφの尺度として、バッテリ電圧変調器Mの出力電圧UD(A(t))の評価が行われる。この評価に基づいて、補正値kの形成が行われ、この補正値を用いて位相誤差Δφを最小化することができる。このために、図1による回路は、有利には、図4に描写されているように、回路部分を少し付け足すことにより少しだけ拡張される。
【0034】
図4の表示では、信号UD(A(t))は予想される位相誤差Δφ(A(t))のさらなる除去に使用される。この位相誤差の除去では、補正量kが信号UD(A(t))の大きさに依存して回路Kから求められ、コサイン状振動Uinとともに入力信号として送信増幅器PAに供給される。この実施例では、kは係数として形成されており、この係数により、信号UD(A(t))は位相誤差Δφ(A(t))の最小化に適した大きさに調整される。本発明によれば、補正は信号UGSによるバイアス電圧Ubiasを介して送信増幅器PAの動作点の変化まで持ち込まれる。これに関して、信号UD(A(t))の周期内での動作点設定の変化は寄生位相効果に対抗する作用を示すことが明らかにされている。したがって、図4の回路図によるポーラーループ送信機PLSにおいて、前述した標準規格を遵守しつつ実質的に破損のない位相の変化が保証される。
【0035】
ポーラーループ原理に従って動作するEDGE送信機における振幅変調を実行する実際の構成要素には、測定データが記録されている。このために、つぎに論じる実施例においては、MOSトランジスタ増幅器が使用される。UDSの関数である複素パラメータS21の大きさ及び位相は、いわゆるバイアス電圧Ubias及びそれぞれ2つの異なる入力電力Pinの値をパラメータとして測られる。最後に、バイアス電圧Ubiasの印加は、分圧器を介して、送信増幅器PAの構成要素に含まれる動作点を調整するためのトランジスタのゲートを操作する。図5及び6の測定値のグラフ表示が示すように、量S21の位相は横軸の電圧UDSとともに単調に増加する。これに対して、S21の位相は電圧Ubiasの上昇とともに低下する。入力電力Pinは図5のグラフでは図6のグラフにおけるよりも高く選択されているが、このことは位相の変化に関してあまり明らかな作用を及ぼさない。
【0036】
図7はバイアス電圧Ubiasが一定の場合のEDGE送信機の変調スペクトルを示している。このスペクトルは非対称的であり、このことは不所望な位相変調の発生を明らかに示している。これによれば、所定の変調スペクトルないし隣接チャネル漏洩電力比ACPRの維持は、中心周波数から+400kHzでは、2つの矢印により示されている位置の間で測られているように、およそ56dBcである。
【0037】
図8は、いわゆるバイアス入力側が補正係数kの調整のために簡単な抵抗分圧器を介してドレイン電圧UD(A(t))と接続されている形の変更を伴った、同じEDGE送信機の変調スペクトルを示している。このスペクトルはこの簡単な補正回路Kの使用のもとでは対称的であり、これにより、出力信号における不所望な位相変調の成分は非常に強く低減される。さらに、隣接チャネルへの減衰ACPRは、中心周波数から−400kHz及び+400kHzでは、同じ程度に、およそ60dBcの改善された値となる。これもまた図4による矢印の位置の間で測られている。
【0038】
図9には、この実施例において選択されている、図4の回路図と類似した構造が示されている。この実施形態では、補正係数kを調整する補正回路Kは簡単な抵抗分圧器しか有しおらず、この抵抗分圧器の開放端点は固定可能な電位Vに置かれている。さまざまな帯域での使用のために、この種の複数の補正回路Kのそれぞれに、帯域の要求又は選択に従って接続される電位Vを設けてもよい。
【0039】
上記実施形態の利点は、例えば2バンド移動体通信の場合では、選択可能な各帯域の値を格納する、補正量kの静的又は不揮発性のメモリの使用が可能になることにある。このメモリは、とりわけ固定分圧器の形態での使用が可能である。したがって、2以上の帯域での動作は僅かにより大きな回路Kを必要とするだけであり、その他の点での回路自体の変更は必要ない。このように、本発明による装置のそれぞれの使用状況において、コンパクトな構造という利点が維持される。しかしまた、ポーラーループ送信機PLSの回路全体も高集積回路として構成することができる。したがって、本発明による装置は、非常にコンパクトな構造で、複数の周波数帯域での使用に適する形で、とりわけマルチバンドシステム向け仕様の移動電話に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】バッテリ電圧変調器を用いて公知のポーラーループ制御を実現するためのブロック回路図を単純化して示す。
【0041】
【図2】本発明による実施形態の単純化したブロック回路図を示す。
【0042】
【図3】図1のブロック回路の構成部分である、送信増幅器を用いて振幅変調を実現するためのブロック回路図を単純化して示す。
【0043】
【図4】補正回路を有する本発明による実施形態の単純化したブロック回路図を示す。
【0044】
【図5】実増幅器の測定データを入力電力の利得及び位相位置として表す。
【0045】
【図6】別の入力電力のデータを曲線としてグラフで表す。
【0046】
【図7】測定されたスペクトルを示す。
【0047】
【図8】本発明による補正ネットワークを考慮したうえで、同じ増幅器の測定されたスペクトルを示す。
【0048】
【図9】本実施例において選択される、図4の表示に類似した構造を示す。
Claims (30)
- 誤差のない入力信号(Usoll)の位相位置及び振幅を互いに分離して出力信号(Uout)の所定部分と比較し調整するようにした、高周波信号の増幅を制御する方法において、
バッテリ電圧変調器(M)の出力電圧(Uc)を送信増幅器(PA)の出力側における誤差の尺度として評価し、補正の指示のために考慮することを特徴とする高周波信号の増幅を制御する方法。 - 送信増幅器(PA)の出力側における誤差とは、異常終端の際の振幅制御ループの制御ループ帯域幅の変化及び/又はアンテナ(ANT)のインピーダンスの変化である、請求項1記載の方法。
- 入力信号(Usoll)とバッテリ電圧変調器(M)のその時点での出力電圧(UD)とを用いて、振幅制御ループの制御ループ帯域幅変化の補正のための補正値(Ukorr)を求める、請求項2記載の方法。
- バッテリ電圧変調器(M)の制御信号(Uam)を補正値(Ukorr)により変化させる、請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
- 振幅変調器(M)の制御信号(Uam)を可変中間増幅器(VGA)の制御により変化させる、請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
- とりわけ、許容誤差値を考慮したうえで、補正値(Ukorr)及び/又は特性曲線表をメモリ(LUT)に格納する、請求項1から5のいずれか1項記載の方法。
- 前記補正値(Ukorr)をAD及びDA変換器(DAC,ADC)によるアクセスを介して読み出す及び/又は形成する、請求項1から6のいずれか1項記載の方法。
- 補正値(Ukorr)及び/又は特性曲線表を、システム制御部(SC)内のそのつどの決められた移動体通信標準規格のメモリ(LUT)に格納する及び/又は形成する、請求項1から7のいずれか1項記載の方法。
- とりわけ請求項1から8のいずれか1項記載の方法を実施する、送信及び/又は受信ユニットであって、
誤差のない入力信号(Usoll)の位相位置及び振幅を別個に出力信号(Uout)の所定部分と比較し、場合によっては必要な調整を行う位相比較器(φ)と振幅比較器(A)とが設けられている形式の送信及び/又は受信ユニットにおいて、
振幅制御ループのバッテリ電圧変調器(M)のその時点での出力電圧(UD)を評価するシステム制御部(SC)が設けられており、
前記システム制御部(SC)は、振幅制御ループの制御ループ帯域幅変化を補正する補正値(Ukorr)を出力するように構成されている、ことを特徴とする送信及び/又は受信ユニット。 - 振幅制御ループ内において、可変中間増幅器(VGA)がバッテリ電圧変調器(M)に前置接続されており、制御ループ帯域幅の変化を補正する補正値(Ukorr)の調整のために、制御信号(Uam)を介してシステム制御部(SC)と接続されている、請求項9記載の送信及び/又は受信ユニット。
- システム制御部(SC)は、補正値(Ukorr)及び/又は特性曲線表が格納される装置を有しており、該装置は、とりわけ、不揮発性メモリ(LUT)の形態に構成された手段である、請求項9又は10記載の送信及び/又は受信ユニット。
- システム制御部(SC)は補正値(Ukorr)の読み出し及び/又は変換のための装置を有しており、該装置は、とりわけ、AD及び/又はDA変換器(DAC,ADC)として形成されている、請求項8から10のいずれか1項記載の送信及び/又は受信ユニット。
- システム制御部(SC)は高集積アセンブリの形態で及び/又は集積回路として実施されている、請求項8から11記載の送信及び/又は受信ユニット。
- 送信及び/又は受信ユニットが、複数の周波数帯域での使用に適したシステム制御部(SC)を有するように形成されている、請求項9から13のいずれか1項記載の送信及び/又は受信ユニット。
- 送信及び/又は受信ユニットが移動体通信装置又は移動電話として形成されている、請求項9から14のいずれか1項記載の送信及び/又は受信ユニット。
- 少なくとも1つの無線インタフェースを介してデータ及び/又は情報を伝送する通信システムにおいて、
該通信システムは、請求項9から15のいずれか1項による及び/又は請求項1から8のいずれか1項記載の方法を実施する送信及び/又は受信ユニットを少なくとも1つ有している、ことを特徴とする通信システム。 - 前記誤差とは寄生位相変調に基づく予想される位相誤差(Δφ)である、請求項1記載の方法。
- バッテリ電圧変調器(M)のその時点での出力電力(UD)により、寄生位相変調(Δφ(A(t))を補正する補正係数(k)を求める、請求項17記載の方法。
- とりわけ、許容誤差値を考慮したうえで、補正値(k)及び/又は特性曲線表を補正回路(K)に格納する、請求項17又は18記載の方法。
- 前記補正値(k)をAD及びDA変換器によるアクセスを介して読み出す及び/又は形成する、請求項17から19のいずれか1項記載の方法。
- 補正値(k)及び/又は特性曲線表を、そのつどの決められた移動体通信標準規格の補正回路(K)に格納する及び/又は形成する、請求項20項記載の方法。
- 補正値(k)を分圧器を介して調整する、請求項20又は21記載の方法。
- バッテリ電圧変調器(M)の出力電圧(UD)と補正値(k)とから、補正信号(UGS)を形成する、請求項17から22のいずれか1項記載の方法。
- 前記補正信号(UGS)はバイアス電圧に付加されることにより送信増幅器(PA)の少なくとも1つのトランジスタ又は増幅管の動作点を変化させる、請求項23記載の方法。
- とりわけ請求項17から24のいずれか1項記載の方法を実施する、送信及び/又は受信ユニットにおいて、
振幅制御ループのバッテリ電圧変調器(M)のその時点での出力電圧(UD)を評価する補正回路(K)が設けられており、送信増幅器(PA)の少なくとも1つのトランジスタ又は増幅管の動作点を変化させる補正値(k)及び/又は補正電圧(UGS)を出力するように構成されている、ことを特徴とする送信及び/又は受信ユニット。 - 前記補正回路(K)は分圧器として実施されている、請求項25記載の送信及び/又は受信ユニット。
- 前記補正回路(K)は複数の周波数帯域での使用に適するように形成されている、請求項25又は26記載の送信及び/又は受信ユニット。
- 前記補正回路(K)は、とりわけ送信増幅器(PA)を備えた、高集積アセンブリの形態で及び/又は集積回路として実施されている、請求項25から27記載の送信及び/又は受信ユニット。
- 前記送信及び/又は受信ユニットは移動体通信装置又は移動電話として形成されている、請求項25から28のいずれか1項記載の送信及び/又は受信ユニット。
- 少なくとも1つの無線インタフェースを介してデータ及び/又は情報を伝送する通信システムにおいて、
該通信システムは、請求項25から29のいずれか1項による及び/又は請求項17から24のいずれか1項記載の方法を実施する送信及び/又は受信ユニットを少なくとも1つ有している、ことを特徴とする通信システム。
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