JP2004534441A - 携帯コンピュータ装置に情報を送る装置および方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明の実施の形態は、ネットワークを介して遠隔の装置に情報を配信するよう構成されたシステムおよび方法に関する。より詳しくは、本発明の実施の形態は、無線(ワイヤレス)情報ディストリビュータ、ローカルデータキャッシュ、携帯コンピュータ装置に情報を同送(同報通信)するためのプロトコル、無線情報ディストリビュータに新たな情報を提供するための手続き、情報ディストリビュータにおけるバッテリ保存方法、ならびに、物理的な装置の変更を必要とすることなく、従来の携帯コンピュータ装置の無線通信範囲を拡大するためのシステムおよび方法を提供するものである。
【0002】
(関連出願)
本出願は、2001年4月24日に出願された米国特許出願No. (出願番号は未だ付けられていない)であって、代理人整理No.IBOB-001/00USを有する"System and Method for Communicating Information from a Computerized Distributor to Portable Computing Devices"、および、2001年4月24日に出願された米国特許出願No. (出願番号は未だ付けられていない)であって、代理人整理No.IBOB-001/01USを有する"System and Method for Dynamically Generating Content on a Portable Computing Device"と同時に出願されたものである。
【背景技術】
【0003】
インターネットおよびWorld Wide Webは、世界を一般家庭にもたらす上で大きな進歩を実現した。全地球のほとんどすべての部分についての極めて豊富で詳細な情報は、典型的なコンピュータユーザからほんの数キーストローク離れた所に存在する。しかし、典型的なコンピュータユーザは、いったん家を離れると、この豊富な情報プールに対するアクセス手段を失う。もちろん、前記コンピュータユーザは、家を離れた後に彼のコンピュータを電子ネットワークに接続しなおすことによって、豊富な情報源に対するアクセス手段を取り戻すことができる。しかし、そのような接続は典型的には面倒であり、その利用可能性がしばしば制限される。
【0004】
たとえば、美術館での展示物に関する情報を欲している美術館にいるコンピュータユーザについて考察する。典型的には、彼女は、公衆電話を探し、彼女のコンピュータを該電話に物理的に接続し、ダイアルアップモデムを介してネットワーク接続を確立し、しかる後、情報取り出し検索を開始しなければならない。このような処理は面倒で不便であるだけでなく、該コンピュータユーザが前記ネットワークとの接続を切ると直ぐに、彼女は、典型的には、前記ネットワークによって提供される情報に対するアクセスを失うことになる。もちろん、前記該コンピュータユーザは、彼女のコンピュータのメモリに情報をセーブすることができるであろうが、いったん断続されると、前記ネットワークによって提供される情報を操作するためのすべてのインタラクティブな能力を失う可能性があり、断続後には、決定的に、新たなクエリー(queries: 問合わせ、または、処理要求)をする能力を失うことになる。
【0005】
たとえば、野球場を訪れる他のコンピュータユーザについて考察する。このコンピュータユーザが、公衆電話網を通じてインターネットにワイヤレス(無線)で接続する能力を有するコンピュータを持参する、ということが考えられる。いったん接続されると、前記コンピュータユーザは、その野球場および/または該当チームに関する情報を探すことができ、理論上は、全試合中またはそれより長く、該電子ネットワークを介して提供される情報を検討し続けることができる。しかし、残念なことに、このコンピュータユーザは、典型的には、典型的なダイアルアップネットワークを介した接続に対する金額よりも、このサービスおよび関連機器に対してより大きい金額を支払わなければならないことになる。さらに、前記コンピュータユーザと前記ネットワークとの間のワイヤレス(無線)接続は、干渉等の様々な理由により切断するおそれがあり、このように接続が切れると、前記コンピュータユーザは、前記ネットワークによって提供される情報に対するアクセスを失うことになる。なお悪いことに、特に、このコンピュータユーザがこの野球場に来る他の客とは競争しないで済むかもしれないが、ワイヤレスネットワークに接続することを欲しているすべての人と競争しなければならないので、利用可能なワイヤレス接続を求めて競争しなければならないことがある。実際、前記コンピュータユーザが人気のある野球の試合を見に来ており、多くの他の観客も既にワイヤレス接続を確立している場合を想定する。前記コンピュータユーザは、ワイヤレスネットワークに対する接続を確立する際に周波数帯域を求めて競争しなければならないだけでなく、たとえば、ホームチームのウェブサイトのような特定の情報源に対するアクセスを求めて競争しなければならないことがある。たとえば、それらのすべてが同時にワイヤレスネットワークにアクセスしようとし、そして、彼らのチームのウェブサイトにアクセスしようとする大リーグの野球の試合における数千の観客によるアクセス要求の殺到時に、このようなウェブサイトは、要求を正しく処理するための能力が制限される可能性がある。
【0006】
これまで、上記の問題点は、個々のコンピュータユーザの観点から検討されてきた。社会全体の観点から考察すると、上記の問題点は、付加的な様相を呈する。遠隔の場所について学ぶために彼らの電子ネットワークに対する接続を使用しているのではなく、彼らの直ぐ前に立っている人および場所に関する情報にアクセスするために彼らの電子ネットワーク接続を使用している数千のコンピュータユーザによってその容量が減少させられる、大規模の遠距離通信ネットワークを想定してみよう。遠距離通信ネットワークは膨大な数の上記のような接続をサポートできたとしても、その状況は、依然として本質的に無駄が多いままであり、直接口で話せば聞こえる範囲(スピーキングレンジ)内にいる他人に電話をかけることに例えられる。
【0007】
したがって、個々のコンピュータユーザは、遠隔地の情報にアクセスする能力の進歩の恩恵を受けるべきである。同様に、このような進歩が利用可能な資源を不適切に消費しない形態でなされるのであれば、社会全体もこのような進歩の恩恵を受けるべきである。
【発明の開示】
【0008】
本発明の一実施の形態は、プロセッサと、該プロセッサに接続されたネットワークレシーバと、前記プロセッサに接続されたトランシーバシステムと、前記プロセッサに接続されたメモリとで構成される情報ディストリビュータである。前記メモリは、前記ネットワークレシーバに対して、システム通信ネットワークからワイヤレスで情報を受信することを指示するよう構成されたネットワークレシーバ通信スタックと、前記トランシーバシステムに対して、該トランシーバシステムの送信範囲内に位置する携帯コンピュータ装置にオンデマンドで(つまり、要求あり次第)ワイヤレスで情報を送信することを指示するよう構成されたトランシーバプロトコルスタックとを格納している。前記トランシーバプロトコルスタックは、前記トランシーバシステムに対してビーコンを発生することを指示するよう構成された第1のモジュールと、前記トランシーバシステムに対して、前記ビーコンに応じて前記携帯コンピュータ装置によって発生された確認信号を検出することを指示するよう構成された第2のモジュールと、前記トランシーバシステムに対して、前記確認信号に応じて情報を組み込んだ同報通信(ブロードキャスト)を発生することを指示するよう構成された第3のモジュールとを含んでいる。
【0009】
本発明の他の実施の形態は、プロセッサと、該プロセッサに接続されたバッテリと、前記プロセッサに接続されたネットワークレシーバ(受信器)であって、バッテリ電力消費を下げて動作するスリープモードとバッテリ電力消費を上げて動作するアクティブモードとの間で切り換え可能なネットワークレシーバと、前記プロセッサに接続されたトランシーバシステムと、前記プロセッサに接続されたメモリとで構成される情報ディストリビュータである。前記メモリは、前記ネットワークレシーバを前記スリープモードから前記アクティブモードに切り換えて、システム通信ネットワークから、情報を組み込んだ第1の予定された送信を受け取るよう構成された第1のモジュールと、前記第1の予定された送信を受信した後に前記ネットワークレシーバを前記アクティブモードから前記スリープモードに切り換えよう構成された第2のモジュールと、前記トランシーバシステムに対して、該トランシーバシステムの送信範囲内に位置する携帯コンピュータ装置にオンデマンドで情報を送信することを指示するよう構成された第3のモジュールとを含んでいる。
【0010】
本発明の他の実施の形態は、情報ディストリビュータを動作させる方法である。該方法は、ワイヤレスソースから情報を受信するステップと、前記情報ディストリビュータの送信範囲内に位置する携帯コンピュータ装置にオンデマンドでワイヤレスで前記情報を送信するステップとからなる。前記ワイヤレスで情報を送信するステップは、ビーコンを発生するステップと、前記ビーコンに応じて前記携帯コンピュータ装置によって発生された確認信号を検出するステップと、前記確認信号に応じて前記情報を組み込んだ同報通信(ブロードキャスト)を発生するステップとを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態に従うシステムおよび方法は、アプリケーションおよびデータ等の情報を生成し、遠隔のノードに再配信するために該情報をパッケージ化し、さらに、前記遠隔のノードが携帯コンピュータ装置に対してオンデマンドで前記情報を配信できるようにするための豊かな環境を提供する。本発明の実施の形態は、顧客が遠隔のワイヤレスノードからオンデマンドで配信するためのアプリケーションおよび添付データを構築できるようにするものである。配信ネットワークの実施の形態は、ワイヤレスデータノードの全国的なフォーラムを介して顧客および従業員たちに連絡しようとする会社に対してユニークなサービスを提供することができる。前記ワイヤレスデータノードを介して配信される情報(アプリケーションソおよびデータ)は、テキスト、グラフィックス、インタラクティブなアプリケーション、法人のデータベース、オーディオおよびビデオであってよい。
【0012】
本発明の実施の形態は、さらに、遠隔のワイヤレスデータノードから情報を配信するためのシステムおよび方法を提供するものであり、特別なクライアントアプリケーションを有する携帯コンピュータ装置が、従来これらの携帯コンピュータ装置にとって利用可能であった距離を越える距離にある前記遠隔のワイヤレスデータノードとの間で情報を受信および送信することを可能にするものである。本発明の実施の形態は、拡張された範囲の通信を容易にする、遠隔のワイヤレスデータノードと携帯コンピュータ装置との間の情報送信のための特殊化されたプロトコルを使用してよい。さらに、前記配信システムおよび方法の実施の形態は、前記携帯コンピュータ装置に追加的なハードウエアを必要とすることなく、また、携帯コンピュータ装置のユーザによる機械的な調整を必要とすることなく、拡張された送受信範囲を実現できるものである。
【0013】
さらに、本発明の実施の形態は、簡単に使用できるよう設計されていて、完全に実用的な状態に配備可能で、かつ、配備および使用の前に配線または大きな調整を必要としない、"ディストリビュータ"として知られているワイヤレスデータノードを提供する。いくつかの実施の形態において、ディストリビュータは、該ディストリビュータが接触する携帯コンピュータ装置に面するよう情報送信ウィンドウが方向づけられることのみを必要とする。前記ディストリビュータの構成要素は、わずか数平方インチの小さな箱の中に入れられることができ、バッテリ電力で動作するディストリビュータを、新たな情報をワイヤレスで取得しかつ前記情報をオンデマンドでワイヤレスで再配信することを可能にしながら数年間世話を必要としない状態に維持できる。典型的には、前記ディストリビュータは、屋内環境および屋外環境に配置されてよい。
【0014】
さらに、本発明の実施の形態は、顧客が配信用の情報(たとえば、アプリケーションおよび/またはデータ)を作成して、携帯コンピュータ装置で使用できるようにする簡単で標準的なメカニズムを提供する。さらに、本発明の実施の形態は、地理的に分散した位置にある遠隔のデータノードに、顧客によって作成された情報を提供する継ぎ目のない(つまり、シームレスで)透過型の情報配信ネットを提供する。
【0015】
さらに、本発明の実施の形態は、ワイヤレスデータノードからのダウンロードを含む様々なメカニズムによって、携帯コンピュータ装置にダウンロードされてよいユニークなクライアントアプリケーションを提供する。前記クライアントアプリケーションは、前記ワイヤレスデータノードから提供されるアプリケーションおよびデータの処理を監督する遠隔アプリケーションサーバを提供する。さらに、前記クライアントアプリケーションは、付加的なハードウエアまたは物理的な装置変更を必要とすることなく、多くの携帯コンピュータ装置のための拡張された通信範囲を可能にする、前記携帯コンピュータ装置上で通信タスクを実行するデコーダを提供する。
【0016】
定 義
以下の定義は、本発明のいくつかの実施例について説明する要素の一部に適用することができる。これらの用語についても同様に以下で詳しく述べる。
【0017】
確認信号(Acknowledgement Signal:ACK)- 携帯コンピュータ装置によって送信され得る信号であって、通常はビーコン及び/又は同報通信の受信を確認するためのものである。本発明のいくつかの実施例によれば、ビーコン信号を受信した後で携帯コンピュータ装置が送信したACKにより、ディストリビュータ(分配装置)に同報通信を行うよう促すことができる。本発明のいくつかの実施例によれば、ACKには情報のフレーム又はパケットを包めることができる。
【0018】
ビーコン _ ディストリビュータによって送信され得る信号であって、通常、情報を受信する準備ができている携帯コンピュータ装置の存在を確認するためのものである(例えば、アプリケーション及び/又はデータ)。本発明のいくつかの実施例によれば、ビーコンには情報のフレーム又はパケットを含めることができる
【0019】
ビーム呼び掛け(問い合わせ)信号 _ ディストリビュータによって送信され得る信号であって、通常、クライアントをダウンロードする準備ができている携帯コンピュータ装置の存在を特定するものである。本発明のいくつかの実施例によれば、ビーム呼び掛け(問い合わせ)信号は、従来の通信プロトコル、例えば、IrDA通信プロトコルを用いて生成できる。
【0020】
同報通信 (ブロードキャスト)_ ディストリビュータによって携帯コンピュータ装置に送信され得る情報(例えば、アプリケーション及び/又はデータ)から成る信号。本発明のいくつかの実施例によれば、同報通信(ブロードキャスト)には情報のフレーム又はパケットを含めることができる。
【0021】
クライアント _ 情報(例えば、アプリケーション及び/又はデータ)を携帯コンピュータ装置にダウンロードするように、及び/又はダウンロードした情報を処理するように構成された機構又は機構群。本発明のいくつかの実施例によれば、クライアントは、携帯コンピュータ装置内のコンピュータ・プログラム又はコンピュータ・プログラム群によって構成できる。本発明のいくつかの実施例によれば、クライアントは、携帯コンピュータ装置とディストリビュータの間における転送に関する通信を指示するよう構成されたデコーダを含んでもよい。本発明のいくつかの実施例によれば、クライアントは、アプリケーション及び/又はデータ、通常は携帯コンピュータ装置によってダウンロードされたアプリケーション及び/又はデータを処理するよう構成されたアプリケーションサーバ(Remote Application Server:RAS)を含んでもよい。
【0022】
データ転送通信プロトコル _ ディストリビュータと1以上の携帯コンピュータ装置との間で転送する情報(例えば、アプリケーション及び/又はデータ)に関する通信を管理する一連の規則及び手順。本発明のいくつかの実施例によれば、データ転送通信プロトコルは、ビーコン、確認信号(ACK)、及び同報通信のうち、1以上の信号の送信/受信を管理する。本発明のいくつかの実施例によれば、データ転送通信プロトコルを、ディストリビュータ及び携帯コンピュータ装置にそれぞれ設けられたデータ通信モジュールやデータ受信モジュールに組み込んでもよい。本発明のいくつかの実施例によれば、データ転送通信プロトコルは、電力を節約して使用するようにディストリビュータを補助し、及び/又は携帯コンピュータ装置の従来の通信範囲を超えるように通信範囲を拡大してもよい。
【0023】
デコーダ - ディストリビュータと1以上の携帯コンピュータ装置との間における情報(例えば、アプリケーション及び/又はデータ)の転送に関連する通信を処理するよう構成された機構又は機構群。本発明のいくつかの実施例によれば、デコーダは携帯コンピュータ装置内に設けることができる。該デコーダは、携帯コンピュータ装置によってダウンロードされた情報を受信及び/又は処理することができる。本発明のいくつかの実施例によれば、デコーダは、携帯コンピュータ装置上の既存のハードウェア及び/又はソフトウェアとディストリビュータとの間の通信を補助するものであってもよい。本発明のいくつかの実施例によれば、デコーダは、クライアント通信レイヤ(層)の一部を提供するコンピュータ・プログラム及び/又はコンピュータ・プログラム群を含んでもよい。本発明のいくつかの実施例によれば、デコーダは、携帯コンピュータ装置に情報を同報通信する際に、ディストリビュータが利用するデータ転送通信プロトコルをサポートするように構成されたデータ受信モジュールを含んでもよい。本発明のいくつかの実施例によれば、デコーダは、データ転送通信プロトコルによって受信したパケットを再構築して、クライアントの他の部分等に渡すことができるような意味のあるデータストリームにする。
【0024】
配信ネットワーク _ 携帯コンピュータ装置に情報(クライアント、アプリケーション及び/又はデータ)を送るように構成された機構又は機構群。本発明のいくつかの実施例によれば、配信ネットワークは、携帯コンピュータ端末への最終的なダウンロードに適した情報を作成、及び/又は見つけるように構成された情報プロバイダシステムによって構成することができる。本発明のいくつかの実施例によれば、配信ネットワークは、携帯コンピュータ装置へのダウンロードを最終的に行う1以上のディストリビュータに情報を送る構造化システムによって構成することができる。本発明のいくつかの実施例によれば、配信ネットワークは、携帯コンピュータ装置に情報を提供する1以上のディストリビュータから構成することができる。また、本発明のいくつかの実施例によれば、配信ネットワークは、例えば、情報プロバイダシステムと構造化システムを接続する電子ネットワークや、該構造化システムと1以上のディストリビュータを接続するシステム通信ネットワークのような1以上の有線及び/又は無線通信媒体から構成することができる。
【0025】
ディストリビュータ _ 携帯コンピュータ装置に情報(クライアント、アプリケーション及び/又はデータ)を提供することができる処理・通信機能を有する装置。本発明のいくつかの実施例によれば、ディストリビュータは、携帯コンピュータ端末に無線で情報を分配する比較的小さい物理サイズのローカルデータキャッシュから構成することができる。本発明のいくつかの実施例によれば、ディストリビュータは、自身が無線で配信した情報を受け取ることができる。また、本発明のいくつかの実施例によれば、配信した情報に、ディストリビュータの設置場所と何らかの関連をもたせることができる。ディストリビュータは、メモリに接続されたCPUと通信装置を有してもよい。該通信装置は1以上の通信プロトコルにしたがった有線及び/又は無線通信用に構成することができる。また、ディストリビュータは、例えば入出力装置及び/又はバッテリのような他のハードウェア要素や、上記メモリに含め得るソフトウェアによって構成することもできる。また、本発明のいくつかの実施例によれば、ディストリビュータは、システム通信ネットワークを介して構造化システムから情報を受信するとともに、該情報を携帯コンピュータ装置送信用にフォーマットすることができる。また、本発明のいくつかの実施例によれば、ディストリビュータは、無線のバッテリ電源式装置から構成することができ、該ディストリビュータは、構造化システムから無線で情報を受信し、携帯コンピュータ装置に無線で情報を送ることができる。また、本発明のいくつかの実施例によれば、ディストリビュータは、特定の場所と特に関連性を有しない情報を送ることができる。ディストリビュータの動作は、携帯コンピュータ端末への情報配信のみに限定する必要はない。本発明のいくつかの実施例においては、ディストリビュータは、携帯コンピュータ装置から情報を受信し、他の携帯コンピュータ装置を含む他のコンピュータシステムに該情報を提供することができる。
【0026】
電子ネットワーク _ 情報(クライアント、アプリケーション及び/又はデータ)を送信及び/又は受信するための有線及び/又は無線通信媒体。電子ネットワークの例としては、インターネット、イントラネット、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)、無線音声・データ通信網、ページング・ネットワーク、及び、衛星、放送、ケーブルテレビ、双方向ケーブル等のTVネットワークが挙げられる。更に、電子ネットワークの他の例としては、情報をケーブルテレビ等の媒体で送り、インターネット等の他方の媒体で情報を受信するというハイブリッドシステムがある。電子ネットワークの他の例として、インターネット、電話、及びケーブルテレビのような複数の媒体を介して情報を送信及び/又は受信するような集合システムが挙げられる。本発明のいくつかの実施例によれば、電子ネットワークは、情報プロバイダシステムから構造化システムに情報を伝達するための無線ネットワークから構成することができる。
【0027】
情報プロバイダシステム _ 携帯コンピュータ装置への最終的なダウンロードに適した情報(例えば、クライアント、アプリケーション、及び/又はデータ)を作成及び/又はアップロードするように構成された機構又は機構群。本発明のいくつかの実施例によれば、情報プロバイダシステムは、メモリ(一次及び/又は二次)に接続したCPUを含む従来のサーバコンピュータ構成要素から成る従来のサーバコンピュータから構成することができる。該サーバコンピュータは、例えば該メモリに含まれる1以上のデータベースやソフトウェア要素のような他の構成要素から構成してもよい。特に、該ソフトウェア要素は、携帯コンピュータ装置へ最終的にダウンロードする情報(例えば、アプリケーション及び/又はデータ)の作成及び/又はアップロードを容易にするように構成された1以上のコンピュータ・プログラムを有してもよい。本発明のいくつかの実施例によれば、情報プロバイダシステムは、電子ネットワークを介して構造化システムに情報を提供することができる。
【0028】
携帯コンピュータ装置 _ 処理・通信機能を有する比較的軽量の装置。特に、携帯コンピュータ装置は、処理・通信機能を有し、ユーザが携帯できる装置によって構成される。携帯コンピュータ装置の例としては、携帯情報端末(Personal Digital Assistants:PDA)、パーム・パイロット、両方向ポケットベル(例えば、ブラックベリー無線装置)、携帯電話、ラップトップ・コンピュータが挙げられる。本発明のいくつかの実施例によれば、携帯コンピュータ装置は、メモリに接続されたCPU及び通信装置を含む。該通信装置は、1以上の通信プロトコルにしたがい有線及び/又は無線通信用に構成することができる。また、携帯コンピュータ装置は、例えば入出力装置等の他のハードウェア要素や、上記メモリに含められるソフトウェア要素を有してもよい。
【0029】
リモート・アプリケーション・サーバ(RAS)- 携帯コンピュータ装置によってダウンロードされた情報を処理するように構成することができる機構又は機構群。本発明のいくつかの実施例によれば、RASは、携帯コンピュータ装置内に設けることが出来る。本発明のいくつかの実施例によれば、RASは、携帯コンピュータ装置によってダウンロードされたデータを用いて1以上のアプリケーションを実行することができる。本発明のいくつかの実施例によれば、RASは、クライアント上のアプリケーション層を提供するコンピュータ・プログラム又はコンピュータ・プログラム群を有してもよい。
【0030】
構造化システム _ 携帯コンピュータ装置への最終的なダウンロードを行うための1以上のディストリビュータに情報(例えば、クライアント、アプリケーション及び/又はデータ)を送るように構成された機構又は機構群。本発明のいくつかの実施例によれば、構造化システムは、ディストリビュータへの送信に適した形式、及び/又は携帯コンピュータ装置上での処理に適した形式へ情報をフォーマットするように構成することができる。本発明のいくつかの実施例によれば、構造化システムは、メモリ(一次及び又は二次)に接続されたCPUを含む従来のサーバコンピュータ構成要素を有する従来のサーバコンピュータを有してもよい。該サーバコンピュータは、送信装置のような他の構成要素や、上記メモリに含めることができるソフトウェア要素から構成することができる。本発明のいくつかの実施例によれば、構造化システムは、通常はメッセージ形式である情報を、システム通信ネットワークを介して各種ディストリビュータに提供することができる。本発明のいくつかの実施例によれば、構造化システムは、電子ネットワークを介して、1以上の情報プロバイダシステムから情報を受信することができる。
【0031】
システム通信ネットワーク _ 情報(例えば、クライアント、アプリケーション、及び/又はデータ)を送信及び/又は受信するための任意の有線及び/又は無線通信媒体。システム通信ネットワークの例としては、ページング・ネットワーク、インターネット、イントラネット、公衆交換電話網(PSTN)、無線音声・データ通信網、及び、衛星、放送、ケーブルテレビ及び双方向ケーブルのようなTVネットワークが挙げられる。システム通信ネットワークの他の例としては、情報をケーブルテレビ等の媒体で送り、インターネット等の他方の媒体で情報を受信するというようなハイブリッドシステムがある。更に、システム通信ネットワークの他の例として、インターネット、電話、及びケーブルテレビのような複数の媒体を介して情報を送信及び又は受信するような集合システムが挙げられる。本発明のいくつかの実施例によれば、システム通信ネットワークは、構造化システムからディストリビュータに情報を伝達するための無線ネットワークから構成することができる。本発明の一実施例では、システム通信ネットワークは、ページング・ネットワークから構成され、構成要素からディストリビュータへ情報がページング・メッセージ形式で伝達される。
【0032】
配信ネットワーク120
図1は、情報プロバイダシステム101によって提供されたアプリケーションソフトウエアおよび/または関連データのような情報が、ワイヤレスのディストリビュータから携帯コンピュータ装置にダウンロードされることを可能にする、本発明の一実施の形態に係る配信ネットワークを示す。前記情報プロバイダシステム101は、最終的に携帯コンピュータ装置107にダウンロードするのに適した情報を作成し、および/または、アップロードするための手段を含んでいてよい。
【0033】
前記情報プロバイダシステム101は、その後において、前記情報を、電子ネットワーク110を介して、構造化システム102に提供してよい。前記電子ネットワーク110は、情報を送信するのに適したインターネット、ローカルエリアネットワーク、ワールドワイドウェブ(WWW)等の任意のネットワークであってよい。前記構造化システム102は、前記情報(アプリケーションおよびデータ)を、携帯コンピュータ装置107上での操作に適したフォーマット、および/または、ディストリビュータ(分配器)103への搬送に適したフォーマットに書式設定するよう構成されている。したがって、前記情報プロバイダシステム101に関連付けられた情報提供システム(および要員)は、前記情報を前記携帯コンピュータ装置107に伝えるために使用される搬送メカニズムについてのスキルまたは知識を必要としない。
【0034】
前記構造化システム102は、典型的にはメッセージの形態である情報を、システム通信ネットワーク111を介して様々なディストリビュータ103に提供する。本発明の一実施の形態によると、前記システム通信ネットワーク111は、前記構造化システム102上のトランスミッタ(送信器)115から前記ディストリビュータ103上のネットワークレシーバ(受信器)104に情報が送られるワイヤレスネットワークで構成されてよい。本発明の一実施の形態において、前記システム通信ネットワーク111はページングネットワークで構成され、前記トランスミッタ115は、ページングメッセージの形態で情報を前記ディストリビュータ103に送る。
【0035】
本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、局地化された情報を携帯コンピュータ装置107に供給するワイヤレスデータキャッシュで構成されていてよい。本発明の一実施の形態によると、ワイヤレスのバッテリー駆動型のコンピュータ装置として、前記ディストリビュータ103は、様々な環境下におかれてよく、それらの情報が前記システム通信ネットワーク111から定期的に更新されてよい。前記ディストリビュータ103の環境は、わずか数平方インチの小さな箱の中に入れられることができ、数年間世話を必要としない状態で動作できる。
【0036】
前記ディストリビュータ103は、前記構造化システム102から情報を受け取るネットワークレシーバ103を含んでいてよい。そして、前記ディストリビュータ103は、前記構造化システム102から受け取った情報を、前記携帯コンピュータ装置107に対して再ブロードキャスト(再同報通信)可能にフォーマットしてよい。前記ディストリビュータ103上のトランシーバシステム105は、携帯コンピュータ装置107に対してオンデマンドで情報をブロードキャスト(同報通信)してよい。
【0037】
前記トランシーバシステム105は、定期的にビーコン112を送信する。そのトランシーバ106を介して前記ビーコン112を受信し、専門化したクライアント121を含む携帯コンピュータ装置107は、前記トランシーバシステム105に最初の確認信号("ACK")114を返してよい。前記最初のACK114の受信が、前記構造化システム102から前記ディストリビュータ103に送信される情報を組み込んだ同報通信118を前記トランシーバ106に送るよう、前記ディストリビュータ103を促してもよい。前記トランシーバ106は、第2の確認信号("ACK")119を送ることによって前記同報通信118の受け取りを確認してよい。本発明の一実施の形態によると、前記トランシーバシステム105は、前記トランシーバ106に関する従前の通信範囲を超える距離にある携帯コンピュータ装置107に、前記ビーコン112および同報通信118を送ることができるよう設計されている。さらに、本発明の一実施の形態によると、前記トランシーバシステム105は、前記トランシーバ106に関する従前の通信範囲を超える距離から前記最初のACK114および第2のACK119を受信することができる。
【0038】
本発明の一実施の形態によると、前記携帯コンピュータ装置107は、典型的には、拡張された範囲の同報通信118を含む情報同報通信118を前記ディストリビュータから受信するために、追加的なハードウエアを必要としない。しかしながら、典型的には、前記携帯コンピュータ装置107はクライアント121を備えていなければならない。前記携帯コンピュータ装置107は、ディストリビュータ103からクライアント得る方法を含む、様々な方法でクライアントを得ることができる。特に、前記ディストリビュータ103は、前記トランシーバシステム105に対して、クライアント121をダウンロードする用意ができている携帯コンピュータ装置107の存在を確認するためのビームクエリー(問合わせ)信号124を定期的に送信するよう指示する。そのトランシーバ106を介してビームクエリー信号124を受信する携帯コンピュータ装置107は、前記トランシーバシステム105にビーム応答信号126を返す。前記ビーム応答信号126の受信は、前記ディストリビュータ103は、前記クライアント121を携帯コンピュータ装置107にダウンロードするダウンロード信号122を提供するよう促す。もちろん、本発明の一実施の形態によると、前記ビームクエリー信号124、ビーム応答信号126およびダウンロード信号122は、概ね、トランシーバ106についての通常の通信範囲内であってよい。
【0039】
前記情報プロバイダシステム101、構造化システム102、ディストリビュータ103および携帯コンピュータ装置107は、様々な形態のコンピュータ機器で構成されてよい。ある例において、前記情報プロバイダシステム101および構造化システム102は、多数のコンピュータシステムで構成されてもよい。本発明の一実施の形態によると、配信ネットワーク120に使用されるコンピュータシステムは、通常のコンピュータ設計からなるものでよい。
【0040】
情報プロバイダシステム101
図2は、本発明の一実施の形態に係る情報プロバイダシステム101を示す図である。本発明の一実施の形態によると、前記情報プロバイダシステム101は、情報プロバイダシステム101のオペレータが、必ずしも配信ネットワーク120の処理について多くを知る必要なく、情報(アプリケーションおよび/またはデータ)を作成しおよび/またはアップロードを行うことを可能にする情報構築プラットフォームを提供しようとするものである。さらに、本発明の一実施の形態によると、前記情報プロバイダシステム101の実施の形態は、情報作成者を構築プログラムについて多くを知る必要性から解放する構築プラットフォーム提供しようとするものである。
【0041】
前記情報プロバイダシステム101は、該情報プロバイダシステム101を駆動するコンピュータに関連付けられた中央処理ユニット("CPU")202で構成されてよい。前記情報プロバイダシステム101は、該情報プロバイダシステム101を操作する実在者(たとえば、顧客)に関するデータ等のデータを保持するホストデータベース212を含んでいてよく、このことは、前記配信ネットワーク120のための情報構築に有用であろう。本発明の一実施の形態によると、情報データベース211は、前記情報プロバイダシステム101を使用して作成された情報、および/または、他のどこかで作成されて前記情報プロバイダシステム101にアップロードされた情報を保持することができる。前記情報プロバイダシステム101は、さらに、前記構造化システム102を実現する実在物に関するデータ、たとえば、前記構造化システム102に情報を提供するコンピュータによって読み取り可能な命令を保持するプロバイダデータベース213を含んでいてよい。
【0042】
前記情報プロバイダシステム101は、最終的に個々の携帯コンピュータ装置107にダウンロードされる情報を作成し、および/または、アップロードするための様々なメカニズム(たとえば、コンピュータプログラム)を提供する。前記情報を作成し、および/または、アップロードするための様々なメカニズムは、前記情報プロバイダシステム101のパートナー(たとえば、顧客)ログイン部、様々なテンプレート、ウィザードおよびオーサリングツールを含んでいてよい。前記メカニズムは、さらに、新たな情報を発行するための様々な手段を提供してもよい。情報プロバイダシステムのオペレータ(たとえば、顧客が特定のディストリビュータ103および携帯コンピュータ装置107に的を絞った情報を入力することを可能にするために、前記情報プロバイダシステム101は、簡略化されたプログラミングインターフェイス(たとえば、ウェブに基づくインターフェイス)を含んでいてよい。本発明の一実施の形態によると、前記情報プロバイダシステム101は、さらに、前記携帯コンピュータ装置107上の装置に適した情報を作成するための構築環境の要素を含むメモリ201を含んでいてよい。構築環境の構成要素は、アップローダ204、テンプレータ205、ウィザード206、CUIコンポーザ207、HTTPサーバ214、アプリケーションサーバ215、XMLジェネレータ216、SQLアダプタ209、および、ルールウィザード210を含んでいてよい。前記SQLアダプタ209およびルールウィザード210は、前記情報データベース211と相互作用して、前記携帯コンピュータ装置107にダウンロードされた情報に含まれてよいデータセットと該データセットと関連付けられるルールを決定する。
【0043】
前記アップローダ204は、どこか他の場所で発生した情報(たとえば、アプリケーションおよび/またはデータ)を前記情報プロバイダシステム101にアップロードするためのメカニズムを提供してよい。前記テンプレータ205は、前記情報の構築を簡略化するフォーマットでの情報作成のためのテンプレートを提供してよい。本発明の一実施の形態によると、前記テンプレータ205は、前記情報プロバイダシステム101のオペレータによって情報で埋められる1つまたは複数の空欄を有するテンプレートを提供してよい。前記ウィザード206は、命令を提供し、様々なタスクを完了し、これにより、前記情報プロバイダシステム101のオペレータが前記システムの詳細の多くを知る必要性から解放する。本発明の一実施の形態によると、前記ウィザード206は、前記情報プロバイダシステム101のオペレータに情報を問いただし、該情報を使用して、最終的に携帯コンピュータ装置107に配信されてよい情報(たとえば、アプリケーションおよび/またはデータ)を構築するフォームを完成する。前記CUIコンポーザ207は、前記情報プロバイダシステム101のオペレータが前記携帯コンピュータ装置107に配信すべき情報を構築するユーザインターフェイスを前記オペレータに提供する。本発明の一実施の形態によると、前記CUIコンポーザ207は、前記オペレータが前記携帯コンピュータ装置107に配信すべき情報を作成して下検分することを可能にするウェブに基づくインターフェイスを提供する。いくつかの実施の形態において、前記テンプレータ205、ウィザード206およびCUIコンポーザ207は、例えばHTTPサーバ214のような他の構成要素によって操作可能にHTMLで提供されてよい。
【0044】
前記HTTPサーバ214は、前記携帯コンピュータ装置107にダウンロードされた情報を構築するために使用可能な様々なHTMLコマンドを提供する。前記アプリケーションサーバ215は、情報構築環境を保持し、どの構築従要素が構築プロセスの任意の時点で必要とされるかを決定するロジックを実行する。本発明の一実施の形態によると、前記XMLジェネレータ216は、前記携帯コンピュータ装置107に提供される情報に使用可能な様々異なるXML方式のための貯蔵所として機能することによって、前記情報構築を補助する。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記XMLジェネレータ216は、作成され、および/または、XMLファイルにアップロードされた情報をフォーマットする。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記XMLファイルは、該XMLファイルまたは該XMLファイルの一部に含まれる情報の構造を提供し、および/または、該情報の種類を示すタグを含んでいてよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記携帯コンピュータ装置107に配信すべき情報を含むXMLファイルは、前記構造化システム102に送信されてよい。このような実施の形態において、前記XMLジェネレータ216は、前記構造化システム102上の構成要素が前記情報の構成(例えば、HTMLスクリプト、データテーブル、図面等)を容易に理解できるよう、前記情報を本質的に"包む"ことができる。
【0045】
構造化システム102
図3は、本発明の一実施の形態に係るサンプル構造化システム102を示すブロック図である。該サンプル構造化システム102は、概ね、メッセージの書式設定を管理すると共に、前記システム通信ネットワーク111における様々なディストリビュータ103と通信するのに必要なプロトコルを管理する。また、前記構造化システム102は、スケジュール化された送信に備えて、前記ディストリビュータ103に送信すべき情報を待ち行列に入れて格納してよい。
【0046】
前記サンプル構造化システム102は、情報プロバイダシステム101から、1つまたは複数のディストリビュータ103および携帯コンピュータ装置107に送信されることになる情報を受信する。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記サンプル構造化システム102は、前記情報プロバイダシステム101からXMLファイルに似たフォーマットを有する情報を受け取ってよい。前記サンプル構造化システム102は、任意のコンピューティングプラットフォームで動作してよく、CPU307およびメモリ301を有する。前記メモリ301は、前記CPU307によって実行および/または操作される多数のプログラムおよびデータを格納してよい。これらのプログラムは、サブスクライバレジストリ302、ネットワークデータ303、メッセージデータ304、メッセージパッケージャ(パッケージするためのプログラム)305およびメッセージパブリシャ306を含んでいる。
【0047】
前記サブスクライバレジストリ302は、前記配信ネットワーク120の顧客に対応づけられたデータを保持する。前記顧客は、典型的には、1つまたは複数のディストリビュータ103を介して、携帯コンピュータ装置107に利用させたい情報(例えば、アプリケーションおよび/またはデータ)を有する会社、団体および個人で構成されてよい。例えば、その構内に設けられたディストリビュータ103を有する博物館が、顧客であってよい。また、特定の地理的な領域内のすべてのディストリビュータ103で情報(例えば、クーポンおよび商品提供)を利用させたい大規模のソフトドリンク会社が、顧客であってよい。さらに、本発明の一実施の形態に係るディストリビュータ103を設置した特定の位置に関連づけられた会社が、顧客であってよい。多くの顧客の各々は特定の顧客は情報プロバイダシステム101と関連づけられるであろうが、必ずしも自己の情報プロバイダシステム101を有さないかもしれない。もちろん、顧客のうちのあるものは、情報プロバイダシステム101上で構築されていない、携帯コンピュータ装置107にダウンロードするのに適した情報を有するかもしれない。前記構造化システム102は、このような情報を受信し、前記情報プロバイダシステム101で作成された情報と同じように処理するために下処理してもよい。なお、必ずしも常にそうではないかもしれないが、多くの顧客は情報プロバイダシステム101と共同して情報を作成すると思われる。
【0048】
前記ネットワークデータ303は、前記システム通信ネットワーク111に関する情報で構成される。前記メッセージパブリシャ306は、前記システム通信ネットワーク111を介してトランスミッタ115から同報通信すべき情報を送る際、前記ネットワークデータ303にアクセスすることができる。前記メッセージパブリシャ306は、ディストリビュータ103ら送るべき情報をメッセージデータ304から取り出すことができる。
【0049】
前記メッセージパッケージャ305は、前記システム通信ネットワーク111によって使用されるプロトコル、例えば前記ネットワークレシーバ104によって予想されるプロトコルに対応する形態での処理(例えば書式設定)を行う。例えば、本発明の一実施の形態は、前記システム通信ネットワーク111としてページングネットワークを使用してよい。このような実施の形態において、前記メッセージパッケージャ305は、前記ページングネットワークに関連づけられたプロトコルによる送信に適したフォーマットでメッセージを作成する。
【0050】
前記トランスミッタ115は、前記システム通信ネットワーク111中のディストリビュータ103に対する情報送信を行う。該トランスミッタ115は、使用されるシステム通信ネットワーク111に応じて、異なるハードウエア/ソフトウエアの組合せを必要とする場合がある。例えば、前記システム通信ネットワーク111の一実施の形態は、ページングネットワークで構成されていてよい。従って、前記トランスミッタ115は、特定のページングプロトコル(例えば、一方向Flexプロトコル)に従ってディストリビュータ103に対する情報送信を行う実際の送信装置で構成されるか、または、前記送信を実際に行う第三者のトランスミッタに同報通信される情報を提供する装置で構成されてよい。後者の場合、前記トランスミッタ115は、電子ネットワーク(例えば、インターネット)を介して第三者のトランスミッタに情報を提供する機器で構成されてよい。当業者に認識されるように、結果としての機器の組合せが、前記前記システム通信ネットワーク111を介して、1つまたは複数のディストリビュータ103におけるネットワークレシーバ104に対して適切に情報を配信するものであれば、トランスミッタ115に使用される精密機器は多数の要因に依存してよい。
【0051】
ディストリビュータ103
図4は、本発明の一実施の形態に係るディストリビュータ103を示す図である。該ディストリビュータ103が設置された位置に関する情報を携帯コンピュータ装置107に提供できるという意味において、該ディストリビュータ103を"ローカルデータキャッシュ"と見なしてもよい。もちろん、前記ディストリビュータ103は、特定の位置とはなんら特別の関連を有さない情報を提供してもよい。しかしながら、携帯コンピュータ装置107に位置に関連した情報を提供することは、携帯コンピュータ装置107のユーザのそのローカルサイトにおける経験を深めさせ、および/または、迅速で価値ある情報の源を提供することができる。上述の如く、前記ディストリビュータ103の実施の形態は、小型で、ワイヤレスのバッテリ駆動型デバイスで構成されてよい。
【0052】
前記ディストリビュータ103から受信した情報を活用するために、前記携帯コンピュータ装置107は、典型的には、前記ディストリビュータ103から同報通信を受け取って、該コンピュータ装置107で処理する必要がある。さらに、本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、該ディストリビュータ103自体が新たなプログラムおよび/または既存のプログラムの更新版を受け取ることができるよう再プログラミングサポートを含んでいてよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、前記システム通信ネットワーク111を介して、前記構造化システム102から、新たなプログラムおよび/または既存のプログラムの更新版を受け取ることができる。同様に、本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、前記システム通信ネットワーク111を介して、新たなクライアント121または既存のクライアント121の更新版を受け取ることができる。該新たなクライアント121または既存のクライアント121の更新版は、前記携帯コンピュータ装置107にダウンロードされてよい。
【0053】
本発明の一実施の形態において、前記ディストリビュータ103は、前記システム通信ネットワーク111(例えば、ワイヤレスの広域ネットワーク)から情報(例えば、アプリケーションおよびデータ)を収集し、近くの携帯コンピュータ装置107への再配信(例えば、ワイヤレスの"ピコセル"内での配信)を行う。本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、情報受信のために一方向ページングネットワークを使用し、前記情報を局地的に携帯コンピュータ装置107に配信するために短距離双方向の赤外線("IR")通信メカニズムを使用してよい。故に、前記ディストリビュータ103の実施の形態は、ページング通信を受け取って処理し、前記携帯コンピュータ装置107に対する情報の同報通信118のためのIR通信を行う。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、局地的に携帯コンピュータ装置107に配信するために一方向通信メカニズム(例えば、一方向IR通信メカニズム)を使用してよい。特に、本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、ある特定の日のある特定の時間の間に同報通信118を繰り返し送ってよい。本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、同報通信118を繰り返し送るために、携帯コンピュータ装置107によって促される必要はない。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、携帯コンピュータ装置107に対してダウンロード用に2つ以上の情報を提供してよい。このような実施の形態において、前記ディストリビュータ103は、携帯コンピュータ装置107に関連づけられたユーザが選択できる選択肢のメニューを提供(例えば、ダウンロード)してよく、その選択結果はここで説明するプロトコル手続きを使用して携帯コンピュータ装置107に返される。
【0054】
前記ディストリビュータ103は、ユーザの介入無くして動作可能であり、典型的には、特別の設定またはメインテナンス上の心配を必要としない。さらに、前記ディストリビュータ103の実施の形態は、例えば外部の電源または配線に対する接続無しに、動作できる。
【0055】
本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、ネットワークレシーバ104、メモリ405、ランダムアクセスメモリ("RAM")412、 CPU222、バッテリ411およびトランシーバシステム105で構成されてよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記メモリ405は不揮発性のメモリを含んでいてよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記メモリ405は、揮発性のメモリ、および/または、揮発性のメモリおよび不揮発性のメモリの組み合わせを含んでいてよい。前記メモリ405は、前記CPU222によってアクセスされ実行される様々なプログラムを格納してよい。これらのプログラムは、通信サーバ402、アセットサーバ408および管理サーバ410を含んでいてよい。前記通信サーバ402は、前記ネットワークレシーバ104によってシステム通信ネットワーク111から受信したメッセージを処理し、処理されたメッセージを前記アセットサーバ408に送る。前記アセットサーバ408は、前記処理されたメッセージに含まれる前記携帯コンピュータ装置107にダウンロードすべき情報を特定することができる。前記アセットサーバ408は、ダウンロードすべき情報をデータ保存部409に保持することができる。前記管理サーバ410は、前記ディストリビュータ103の処理を監督し、該ディストリビュータ103で実行されるメインテナンスタスクを監督する。
【0056】
本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、携帯コンピュータ装置107と通信する手段として前記トランシーバシステム105を含んでいてよい。本発明の一実施の形態によると、該トランシーバシステム105は、赤外線トランシーバのような視野方向通信装置で構成されていてよい。本発明の一実施の形態によると、この代わりにまたはこれと共に、前記トランシーバシステム105は、Bluetoothによって動作する短距離または中距離の無線周波数通信装置で構成されてよい。当業者に認識され得るように、レシーバおよびトランシーバの組み合わせを、前記トランシーバシステム105のトランシーバの代わりに、または、該トランシーバと共に使用してよい。
【0057】
本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、その送信範囲および/または前記携帯コンピュータ装置107から送信情報を受け取ることが可能な範囲を拡張するための手段としての前記トランシーバシステム105により高いパワーを提供することができる。前記トランシーバシステム105は、多くの携帯コンピュータ装置107の通常の送信距離をかなり上回る距離の信号送信および受信を行うことができる(例えば、Palm Pilotの3フィートに対して10〜30フィード)。
【0058】
本発明の一実施の形態によると、前記トランシーバシステム105は、ビーコン112、同報通信118、ビームクエリー信号124およびダウンロード信号122を発生し、これらの信号を1つまたは複数の携帯コンピュータ装置107に送るよう構成されていてよい。本発明の一実施の形態によると、前記トランシーバシステム105は、携帯コンピュータ装置107から確認信号("ACK")114、119およびビーム応答126を受信できる。これらの信号の役割についてさらに説明する。
【0059】
前記トランシーバシステム105は無線周波数(RF)に基づくシステムとして動作させられてよいが、ディストリビュータネットワーク120の実施の形態の全体的な目的は既存の携帯コンピュータ装置107との相互運用性である。百万個以上の携帯コンピュータ装置107が赤外線("IR")機能を既に有しているので、少なくとも他の通信システムがより普及するまで、前記ディストリビュータ103の多くの実施の形態はIR通信をサポートし得る。従って、後述するように、本発明の様々な実施の形態によると、前記トランシーバシステム105は、ディジタルおよび/またはアナログの送信用に可能化されてよく、2点間送信情報および/またはマルチキャスト送信情報を受信するために可能化されてよい。
【0060】
ネットワークレシーバ104の処理
前記ディストリビュータ103は、ネットワークレシーバ104を含んでいてよい。例えば、前記ネットワークレシーバ104は、システム通信ネットワーク111を介して前記構造化システム102からの送信を受信してよい。前記ディストリビュータ103が送信情報を受信して処理すると、該ディストリビュータ103は、複数の携帯コンピュータ装置107に対してその送信情報をブロードキャスト(同報通信)する(例えば、ここで説明されているプロトコルによる同報通信を行う)ことができる。こうして、前記ネットワークレシーバ104は、前記トランシーバシステム105によって、後に前記ディストリビュータ103から送信されることになる前記ディストリビュータ103への送信を受け取る。後述するごとく、本発明の実施の形態は、第1の通信プロトコルに従って前記ディストリビュータ103への送信を受け取り、第2の通信プロトコルに従って前記携帯コンピュータ装置107に情報をブロードキャスト(同報通信)する。
【0061】
本発明の一実施の形態によると、前記ネットワークレシーバ104は、一方向プロトコルに従ってページング送信を受け取るよう構成された通信装置で構成されてよい。適当な一方向プロトコルはMotorola(登録商標)社のFlexプロトコルであり、該プロトコルが本発明の一実施の形態において展開される。本発明の一実施の形態によると、それに代わりにまたはそれと共に、前記ネットワークレシーバ104は、他の無線周波数ネットワークから無線周波数の同報通信を受信するよう構成されていてよい。
【0062】
前記通信サーバ402は、前記ネットワークレシーバ104の処理を監督し、前記ディストリビュータ103とシステム通信ネットワーク111との間のインターフェイスを提供することができる。前記通信サーバ402の実施の形態はワイヤレス通信をサポートすることができる。前記通信サーバ402は、メッセージの書式設定およびシステム通信ネットワーク111との通信に必要な通信プロトコルタスクを管理する。前記通信サーバ402は、前記システム通信ネットワーク111を介して受信された情報についてのメッセージ待機およびローカルなメッセージ格納を実現することができる。本発明の一実施の形態によると、それに代わりまたはそれと共に、前記通信サーバ402はアセットサーバ408に情報を送ってよく、該アセットサーバ408は、前記データ保存部409における待機および記憶処理を実行できる。
【0063】
前記システム通信ネットワーク111は、前記配信ネットワーク120における構造化システム102とディストリビュータ103との通信を容易にする。こうして、前記システム通信ネットワーク111は、前記構造化システム102から個々のディストリビュータ103に情報を転送するために使用されことができる。前記システム通信ネットワーク111は、ワイヤレス通信システムを使用してよい。本発明の一実施の形態によると、前記システム通信ネットワーク111は、ページングネットワークで構成されてよい。例えば、前記前記システム通信ネットワーク111は、は、Motolora(登録商標)社によって提供されるFlexページングネットワークのような一方向ページングネットワークで構成されてよい。
【0064】
本発明の一実施の形態によると、前記システム通信ネットワーク111は、必ずしも高速情報送信用に構成されなくともよい。例えば、前記システム通信ネットワーク111を実現するために使用され得るFlexページングネットワークの実施の形態は、典型的には、比較的遅い1600pbsで情報を送信する。さらに、前記システム通信ネットワーク111は、前記ディストリビュータ103に関係しない送信との間で共用されてよい。例えば、前記Flexページングネットワークは、都会環境における任意の種類のページング装置に対するページ送信で構成されてよい。
【0065】
従って、ある特定の例において前記ディストリビュータ103に送信され得る情報量の限界を考慮して、前記構造化システム102のオペレータは、夜間のようなデータ交通量が比較的少ない時間に、前記ディストリビュータ103に送信を行うようにしてよい。さらに、前記構造化システム102に関連付けられたオペレータは、前記システム通信ネットワーク111での利用可能な帯域幅をモニタしてよく、高帯域幅の期間が発生したときに前記ディストリビュータ103に送信を行うようにしてよい。このような送信は、前記ディストリビュータ103に対する部分的なメッセージ送信を含むこともできる。このような例において、前記ディストリビュータ103は、受信した様々なメッセージから完全な送信を再組み立てすることができる。
【0066】
本発明の一実施の形態によると、前記構造化システム102と様々なディストリビュータ103との間の送信に使用可能なプロトコルについて説明する。
【0067】
トランシーバシステム105の処理
前記配信ネットワーク120は、複数のディストリビュータ103で構成されてよい。本発明の一実施の形態によると、各前記ディストリビュータ103は、携帯コンピュータ装置107と通信するための手段としてトランシーバシステム105を含んでいてよい。本発明の一実施の形態によると、前記トランシーバシステム105は、赤外線("IR")トランシーバのような視野方向通信装置で構成されていてよい。それに代わりまたはそれと共に、前記トランシーバシステム105は、Bluetoothによって動作する短距離または中距離の無線周波数通信装置で構成されてよい。
【0068】
図4Aに示すように、本発明の一実施の形態によると、前記トランシーバシステム105は、IRトランシーバ414およびIRレシーバ415で構成されてよい。本発明の一実施の形態によると、前記IRトランシーバ414は、(例えば、クライアント121をダウンロードするために)IrDA通信を行うことができる。さらに、前記IRトランシーバ414は、携帯コンピュータ装置107に対する情報の転送に対応付けられた送信を行うことができる(例えば、ビーコン112および同報通信118の送信)。本発明の一実施の形態によると、前記IRトランシーバ414の出力パワーは、ビーコン112および同報通信118の送信範囲を長くするために増大させることができる。前記IRレシーバ415は、前記携帯コンピュータ装置107から前記ディストリビュータ103に送られる送信のために付加的な送信範囲および感度を提供してよい。本発明の一実施の形態によると、前記IRトランシーバ414は、前記携帯コンピュータ装置107から前記ディストリビュータ103に送られる確認信号114、119を受信するために付加的な送信範囲および感度を提供してよい。
【0069】
図4Bは、前記ディストリビュータ103から様々な携帯コンピュータ装置107に送られる送信のために付加的な送信範囲および感度を提供し得る高性能(ハイパワー)IRトランシーバ425をさらに含むトランシーバシステム105の一実施の形態を示す図。本発明の一実施の形態において、前記ハイパワーIRトランシーバ425は、前記IRトランシーバ414と共同して、ビーコン112および同報通信118を提供する。本発明の他の実施の形態において、前記ハイパワーIRトランシーバ425がビーコン112および同報通信118を提供してよく、前記IRトランシーバ414が(例えば、クライアント121をダウンロードするために)IrDA通信を行ってよい。
【0070】
前記トランシーバシステム105は、他の携帯コンピュータ装置107によって発生する日光およびノイズ等の干渉源を補償するよう設計されてよい。さらに、前記ディストリビュータ103の動作は、前記トランシーバシステム105(例えば、そのIRポート)の機能が自明で明白であることを要求する場合がある。従って、前記トランシーバシステム105は、該トランシーバシステム105からの送信および該トランシーバシステム105への送信を容易にするIRウィンドウ421を含んでいてよい。前記IRウィンドウ421は、歪みおよび/またはノイズを減少させるフィルタとして機能するようにしてよい。本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、前記トランシーバシステム105によって発射されたビームの幅を広げるための手段として多数のLED(図4Aおよび図4Bには図示されていない)を含んでいてよい。
【0071】
本発明のいくつかの実施の形態によると、前記レシーバ415は、特定の周波数範囲内または1つまたは複数の周波数範囲内の信号を受信するためのレシーバ能力を高めるフィルタ420と共同してよい。本発明の一実施の形態によると、前記フィルタ420が前記レシーバ415を特定の周波数範囲また複数の周波数範囲に同調させ続けるものである限り、前記フィルタ420は従来どおりの設計であってよい。例えば、前記ディストリビュータ103でのACK信号114、119の受信範囲を長くするために、前記フィルタ420は、特定の周波数または周波数範囲において強化されたレシーバ感度を実現するよう調整されたバンドパスフィルタで構成されてよい。本発明の一実施の形態によると、前記レシーバ415は、最適の性能を実現するために、38kHzまたは37.5kHzのような周波数に調整されてよい。
【0072】
本発明の一実施の形態によると、前記レシーバシステム105は、3種類の信号を提供できる。これらの信号は、ビーコン112、同報通信118およびクライアント121のダウンロードに関連した信号(例えば、ビームクエリー124およびクライアント121のためのダウンロード信号122)からなる。前記レシーバシステム105は、携帯コンピュータ装置107を発見するためのメカニズムとして、短い間隔で(例えば、2秒間隔で)ビーコン112を提供することができる。本発明の一実施の形態によると、前記クライアント121(例えば、図1に示したクライアント121)が前記同報通信118を適切に受信することを確実にするために、前記レシーバ415は、携帯コンピュータ装置107に対して前記同報通信118を数回送るよう構成されていてよい。本発明の一実施の形態によると、前記トランシーバシステム105によって提供される様々な信号は、880nmの波長を中心とするIR信号を含んでよい。
【0073】
本発明の一実施の形態によると、前記トランシーバシステム105は、第1の変調方式に従って前記ビームクエリー(問合わせ)信号124、ダウンロード信号122、ビーコン112および/または同報通信118のためのIR信号を発生することができ、また、第2の変調方式に従って発生された携帯コンピュータ装置107からのACK応答114、119のためのIR信号を検出する。例えば、本発明の一実施の形態によると、前記第1の変調方式はIrDAタイプの変調方式であってよく、前記第2の変調方式はテレビのリモコンに使用される変調方式に類似したものであってよい。
本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、携帯コンピュータ装置107に対する115.2kbpsの情報転送レートをサポートすることができる。本発明の一実施の形態によると、適時の情報転送をサポートするために、前記ディストリビュータ103から携帯コンピュータ装置107に送信される情報の量は、1回の転送につき数秒(例えば、5秒)続くような量でよい。本発明の一実施の形態によると、前記同報通信118が前回の転送からの待ち時間がわずか数秒(例えば、5秒)で繰り返されるとき、または、前記同報通信118が送信要求の数秒(例えば、5秒)以内で発生するとき、最適のエンドユーザ体験が得られる。
【0074】
本発明の一実施の形態によると、前記携帯コンピュータ装置107は、ACK信号114、119を前記トランシーバシステム105に送ることができる。前記携帯コンピュータ装置107は、テレビのリモコン装置がテレビと通信する態様に似た変調された態様で前記ACK信号114、119を送信してよい。前記ACK信号114、119は、典型的には、かなり短い、固定長の送信情報である。本発明の一実施の形態によると、前記ACK信号114、119は、前記携帯コンピュータ装置107の状態、そのシリアル番号、その機種番号に関する情報、および/または、その他の様々なステータスおよび識別情報で構成される。本発明の一実施の形態において、前記携帯コンピュータ装置107は前記ACK信号114、119によって提供されるものより大量の送信情報を送ってよく、または、むしろ、付加的な情報を提供できるよう前記ACK信号114、119の長さを大きくしてもよい。例えば、このような付加的な情報は、前記ディストリビュータ103のメモリ405に格納された特定の情報に対する要求を含んでいてよい。
【0075】
図4Cに示すように、本発明の一実施の形態によると、前記トランシーバシステム105は、IRトランシーバユニット450とRFトランシーバユニット452とで構成されてよい。本発明の一実施の形態によると、前記IRトランシーバユニット450は、図4Aについて説明したようなIRトランシーバ414と、IRレシーバ414とで構成されてよい。本発明の他の実施の形態によると、前記IRトランシーバユニットは、図4Bについて説明したようなIRトランシーバ414と、ハイパワーIRトランシーバ425と、IRレシーバ415とで構成されてよい。前記RFトランシーバユニット452は、Bluetoothによって可能化されるトランシーバまたはBluetoothによって可能化されるトランシーバ/レシーバの対のような短距離または中距離の無線周波数通信装置で構成されてよい。図4Cに示すトランシーバシステム105で構成されるディストリビュータ103は、IRワイヤレス通信プロトコルおよび/またはRFワイヤレス通信プロトコルを使用して携帯コンピュータ装置107と通信するよう構成されてよい。
【0076】
前記携帯コンピュータ装置107は、ここに説明されたプロトコルを使用したディストリビュータ103との通信を容易にするクライアント(例えば、図1に示したクライアント121)を含んでいてよい。前記ディストリビュータ103(または配信ネットワーク120の他のディストリビュータ103)は、前記携帯コンピュータ装置107に対してワイヤレスでクライアント121を提供してよい。本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、典型的には、要求ありしだい、クライアント121を携帯コンピュータ装置107に提供するよう構成されてよい。未だクライアント121を受け取っていない携帯コンピュータ装置107は、クライアント121を受け取るために、前記ディストリビュータ103から通常の通信距離内に存在していなければならない。例えば、トランシーバシステム105を介して前記クライアント121を受け取るために、従来のPalm Pilotは、典型的には、前記ディストリビュータ103から1メートル以内に存在していなければならない。前記クライアント121をダウンロードするためには、従来どおりのIR通信プロトコル(例えば、IrDA)、および、多くの携帯コンピュータ装置107が既にサポートしている"ビーミング(beaming)"アプリケーションの使用を必要とする場合がある。こうして、前記ディストリビュータの通信ソフトウエアは、従来のIrDA Object Exchange ("OBEX")プロトコルレイヤ(およびこれに関連するよりレベルの低いIrDAプロトコルレイヤ)を使用して、クライアント121を配信することができる。いくつかの実施の形態において、前記クライアント121は、数秒(例えば、5秒)以内にIrDA転送が行われるようにするサイズに制限されてよい。それに代わりまたはそれと共に、前記クライアント121は、RF通信プロトコル(例えば、Bluetooth)を使用して携帯コンピュータ装置107に提供されてよい。本発明の一実施の形態によると、前記クライアント121は、また、前記ディストリビュータ103からのダウンロードの以外の、または、ディストリビュータ103からのダウンロードにプラスされる様々なメカニズムで前記携帯コンピュータ装置107に提供されてよい。前記クライアント121を携帯コンピュータ装置107にダウンロードする手続きは、工場での前記クライアント121のインストール、電子ネットワーク(例えばWorld Wide Web)を介したダウンロード、他のソフトウエアのインストールと連動して前記クライアント121をダウンロードすることを含んでよい。さらに、本発明の一実施の形態によると、前記クライアント121の最初のバージョンを含む携帯コンピュータ装置107は、同報通信118を介して前記ディストリビュータ103から前記クライアント121の2番目のバージョンをダウンロードすることができる、ということを認識されたい。
【0077】
エラーチェックおよびエラー訂正
当業者によって認識されるように、前記ディストリビュータ103の実施の形態は、基本的に一方向の情報送信を介して(例えば、前記システム通信ネットワーク111から)通信を受け取り、その後他の一方向の情報送信を介して(例えば、前記トランシーバシステム105から)前記通信を再配信する。従って、システムオペレータは、特定のディストリビュータ103が1) そこに送られた送信情報を受け取ったこと、および、2) 前記送信情報を携帯コンピュータ装置107に対して適切に再配信されるようにしたこと、を容易に確認できない場合があるので、前記ディストリビュータ103は、エラーチェックおよびエラー訂正技術の恩恵を受けることができる。
【0078】
ディストリビュータ103のソフトウエアアーキテクチャ
図5に示すように、本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、高レベルのアプリケーション機能を低レベルのカーネル、通信およびハードウエア処理から絶縁する3レイヤ(3層)のソフトウエアアーキテクチャを使用してよい。このソフトウエアアーキテクチャを構成する前記3つのレイヤは、システムレイヤ503、プラットフォームレイヤ502およびアプリケーションレイヤ501である。前記ディストリビュータのシステムレイヤ503ソフトウエアは、前記ディストリビュータのハードウエアと直接に相互作用する他のソフトウエアと共に、カーネル/オペレーティングシステム504、ハードウエアドライバ505およびトランシーバプロトコルスタック506で構成されていてよい。前記プラットフォームレイヤ502は、前記システムレイヤ503によって実行されるもののような低レベル機能および前記アプリケーションレイヤ501によって実行されるもののような高レベル機能との間の、プラットフォームから独立したインターフェイスを提供することができる。このようにして、前記アプリケーションレイヤ501は、前記プラットフォームレイヤ502を使用して、カーネルサービス、通信機能およびその実行がプラットフォームに固有のものである他の処理にアクセスできる。前記アプリケーションレイヤ501におけるソフトウエアは、3レイヤサービスを使用して、前記ディストリビュータ103を構成する情報、ソフトウエア配信機能およびサポート機能を配信できる。当業者によって理解されるように、プラットフォームに固有のコードおよびプラットフォームから独立したコードの分離によって、エンジニアは前記アプリケーションレイヤ501をその後に構築されまたは変更されたディストリビュータ103に、より迅速に且つ確実に移送できる。従って、前記プラットフォームレイヤ502のみが、典型的には、ディストリビュータの機能を新たなシステムレイヤ503に移送するときに変更を必要とする。
【0079】
本発明の一実施の形態によると、前記アプリケーションレイヤ501ソフトウエアは、前記ディストリビュータの機能を、例えば、管理、情報配信、モニタ機能および/または視覚的フィードバック等のタスクにセグメント化することができる。図5に示すように、本発明の一実施の形態によると、前記アプリケーションレイヤ501は、アセットサーバ408、管理サーバ410、通信サーバ402およびデータ保存部409を含んでいてよい。本発明の一実施の形態によると、前記アプリケーションレイヤ501におけるサーバ(例えば、アセットサーバ408および管理サーバ410)は、マルチタスク環境での処理が可能なよう構成されてよい。すなわち、これらのサーバは、同時にそれぞれのタスクを実行できる。
【0080】
前記アセットサーバ408は、前記データ保存部409(例えば、データベース)を管理できる。該データ保存部409は、後に携帯コンピュータ装置107に配信するための情報(例えば、クライアント121、アプリケーションおよび/またはデータ)を保持するよう構成されてよい。本発明の一実施の形態によると、該データ保存部409は、例えば、前記システム通信ネットワーク111中に送信するためのスケジュール化情報等の他の情報を保持するよう構成されてもよい。本発明の一実施の形態によると、前記アセットサーバ408は、前記システム通信ネットワーク111から送られた情報を受信するために前記通信サーバ402と相互作用できる。本発明の一実施の形態によると、前記アセットサーバ408は、携帯コンピュータ装置107に情報を配信するために前記通信サーバ402と相互作用できる。
【0081】
本発明のいくつかの実施の形態によると、前記通信サーバ402は、前記アセットサーバ408(および/または管理サーバ410)と通信スタック515との間のインターフェイスまたはリンクを提供できる。特に、前記通信サーバ402は、前記アセットサーバ408(および/または管理サーバ410)と通信スタック515との間で送信された情報の組み立て(または分解)、圧縮(または解凍)、エラーチェック、および/または書式設定を監督することができる。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記通信サーバ402は、前記アセットサーバ408と通信スタック515との間に1つまたは複数の通信路を維持および/または構築できる。通信路は、一端の情報源(例えば、通信スタック515)からの情報を処理し他端の情報受信側(例えば、前記アセットサーバ408)が前記情報を認識しおよび/または利用できるようにする入/出力ストリームのチェーンであってよい。本発明の一実施の形態によると、通信路は、1つまたは複数の処理または処理ステップを含んでいてよい。例えば、前記ネットワークレシーバ104に関連付けられた通信路は、1)ネットワークレシーバ通信スタックから情報パケットを受け取る、2)前記パケットを組み立ておよび/または仕分ける、3)エラーチェック分析(例えば、チェックサム評価)、4)前記パケットにおける情報を解凍する、および、5)前記情報を前記アセットサーバ408に配信する、等の処理を含んでよい。他の例として、前記トランシーバシステム105に関連付けられた通信路は、前記アセットサーバ408から情報を受け取り、該情報を、前記トランシーバシステム105を介して携帯コンピュータ装置107にブロードキャストするためにトランシーバプロトコルスタック506によって使用可能なフォーマットに変換する1つまたは複数の処理を含んでいてよい。
【0082】
本発明のいくつかの実施の形態によると、前記通信サーバ402は、1つまたは複数のコマンドに従って通信路を動的に構築することができる。例えば、前記アセットサーバ408は、任意の時点に第1のコマンドまたは第1のコマンドセットを発することによって、前記システム通信ネットワーク111から受け取った通信情報のための通信路を動的に構築するよう前記通信サーバ402に指示し、また、前記アセットサーバ408は、第2のコマンドまたは第2のコマンドセットを発することによって、前記トランシーバシステム105に関連付けられた通信のための通信路を動的に構築するよう前記通信サーバ402に指示することができる。本発明の一実施の形態によると、これらのコマンドのうちの1つまたは複数のコマンドは、前記データ保存部409に保持されてよい。前記データ保存部409に保持されたコマンドは、システム通信ネットワーク送信等から、配信のための初期設定時等の様々な時に受信されてよい。本発明の一実施の形態によると、1つまたは複数のコマンドは、前記システム通信ネットワーク111を介して、前記構造化システム102から送信されることができる。それに代わりまたはそれと共に、1つまたは複数のコマンドが、携帯コンピュータ装置107によって送信され、前記トランシーバシステム105によって受信されてよい。
【0083】
前記通信サーバ402は、様々異なるクライアント機能を提供する特定のクライアント121に対する同報通信118の組み立てを監督するためのルール、および、携帯コンピュータ装置およびバージョン間で異なる制限を含んでいてよい。同様に、前記通信サーバ402は、例えばエラー訂正および冗長性等の、データ送信時に起こりうる損失に耐えうる同報通信118を作成することができる。例えば、前記通信サーバの実データ部分(ペイロード)組み立てルールは、前記トランシーバプロトコルスタック506が一貫した参照完全性を維持しながら部分的な情報を携帯コンピュータ装置107に配信できるようにする実データ部分要素間の依存状態をコード化する。例えば、前記携帯コンピュータ装置107上のクライアント121は、情報をバラバラに受け取ることができ、完全な送信情報を受け取った時を判定できる。
【0084】
前記ディストリビュータ103上の管理サーバ410は、該ディストリビュータ103の構成およびデータを管理するためのインターフェイスを提供する。前記管理サーバ410は、前記ディストリビュータ103のメインテナンスおよび処理に関するデータおよび命令を受け取り、要求された更新を実行する。前記データおよび命令は、(例えば、前記システム通信ネットワーク111を介して)構造化システム102から、および/または、管理処理を行うために構成された携帯コンピュータ装置107のような他のシステムから受信されてよい。例えば、前記管理サーバ410は、該ディストリビュータ103が情報を受け取ってブロードキャストするためのスケジュールを設定し、診断情報を集めて提供し、該該ディストリビュータ103の状態を修正しまたは公表する任意のその他の機能を実行することができる。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記管理サーバ410は、前記システム通信ネットワーク111を介して送られた送信情報のうちのどれが前記ディストリビュータ103によって受け取られるべきかを示す1つまたは複数の識別コードを管理または保持することができる。前記管理サーバ410は、様々なディストリビュータ処理をチェックし、内部装置モニタおよびサポートサービスによるその後の分析および管理装置に対するその後のダウンロードのために前記処理の状態をレポートするステータスモニタを含んでいてよい。本発明の一実施の形態によると、前記管理サーバ410は、状態情報、ならびに、クライアントダウンロードの回数、アプリケーションおよびデータのクライアントダウンロードの回数、および、前記データ保存部409に格納されたバイト総数等の統計情報をモニタすることができる。
【0085】
前記プラットフォームレイヤ502は、前記アプリケーションレイヤ501をプラットフォーム固有の処理を実行する必要性から解放し、前記システムレイヤ503とのインターフェイスを提供することができる。いくつかの実施の形態において、前記プラットフォームレイヤ502は、システムレイヤ503サービスに対してプラットフォームとは独立したインターフェイス509を提供することができる。前記プラットフォームレイヤ502は、前記アプリケーションレイヤ501をこれらの動作の詳細を知る必要性から解放するマネージャ508を使用して、プラットフォームに固有の処理を管理することができる。
【0086】
前記プラットフォームレイヤ502は、マルチタスキング、同期化、相互排除、メッセージング、タイミングおよび記憶等の前記カーネル504によって提供されるサービスに対するプラットフォーム間共通のインターフェイス509を定義することができる。前記プラットフォームレイヤ502は、抽象的なエンドポイントインターフェイス510によって前記システムレイヤ503の通信特性を均質化することもできる。前記アプリケーションレイヤ501は、プラットフォームレイヤの物的インターフェイスのうちの1つまたは複数を介してコネクションレスストリーミングまたは処理通信を実現する能動的または受動的なエンドポイントを例示してよい。
【0087】
前記プラットフォームレイヤ502は、ハードウエアに固有の特徴および処理を封入または抽出することができる。前記プラットフォームレイヤ502は、前記アプリケーションレイヤ501に対して、ディストリビュータデバイスID、プラットフォームバージョンおよび永続的なアプリケーションパラメータ記憶等の不揮発性パラメータに対するアクセスを提供することができる。さらに、前記プラットフォームレイヤ502は、プラットフォーム特性セット511の図、ステータスインジケータ512に対するインターフェイス、および、リセットのようなハードウエア処理513に対するアクセスを提供することができる。可能な範囲内で、前記プラットフォームレイヤ502は、前記アプリケーションレイヤ501をパワー管理の処理の詳細を知る必要性から解放しながら、該パワー管理処理を取り扱うことができる。前記プラットフォームレイヤ502は、マシーン例外処理、スタック追跡およびメモリ監査等のプラットフォームに固有の診断機能を提供することができる。さらに、前記プラットフォームレイヤ502は、前記アプリケーションレイヤ501に対して、前記システムレイヤ503によって定義された一組のテスト機能514に対するアクセスを提供することができる。
【0088】
前記システムレイヤ503は、前記ディストリビュータのハードウエアに直接インターフェイス接続してこれを制御する機能を含んでいてよい。前記システムレイヤ503は、制御および通信機能を容易化するために、前記プラットフォームレイヤ502に対する提示用に定義され得るアプリケーションプログラミングインターフェイス("API")を含むことができる。前記API518は、前記ディストリビュータ103に使用される任意の既存の機能およびデバイスのために含まれてよい。例えば、本発明の一実施の形態によると、借り物のソフトウエア(例えば、前記通信スタック515に含まれてよいFLEXおよびIrDA通信スタック)のためにあらかじめ定義されたAPIが、前記ディストリビュータ103によって提供されるAPI518に一体化されてよい。さらに、前記プラットフォームレイヤ502は、他の構成要素から得た既存のソフトウエアの恩恵をうけてもよい(例えば、前記ディストリビュータ103がScout Electromedia Modoマザーボードを使用する場合、付属のScoutソフトウエアのうちのあるものが使用されてよい)。本発明の一実施の形態によると、既存のAPIが、"そのまま"前記プラットフォームレイヤ502に与えられて、前記ディストリビュータのハードウエアおよび通信メカニズムを制御するために必要な他のインターフェイスに単純に付加されてよい。もちろん、当業者によって認識されるように、任意の集積化の場合、一定量のテストおよび変更が必要となろう。
【0089】
さらに、前記システムレイヤ503は、前記ネットワークレシーバ104およびトランシーバシステム105等の物理的装置に対応付けられた通信スタック515を含んでいてよい。例えば、前記システムレイヤ503は、前記ネットワークレシーバ104に前記ネットワークレシーバ通信スタック516を提供し、前記トランシーバシステム105に前記トランシーバプロトコルスタック506を提供してよい。前記システムレイヤ503は、エンジニアリングおよび製造テスト機能および診断の両方をサポートするテスト機能517を提供することもできる。
【0090】
前記ネットワークレシーバ通信スタック516は、前記ネットワークレシーバ104に対して、前記システム通信ネットワーク111を介して情報を送信および/または受信するよう命令するよう構成されることができる。前記ネットワークレシーバ通信スタック516は、既存のシステム(例えば、FLEX通信スタック)から借用した機能を含むことができる。当業者によって認識されるように、既存の通信スタックは時々特定の実施の形態に必要なすべての機能を提供しないことがあり、また、既存の通信スタックは時折オリジナルの製造業者によってサポートされなくなることがある。従って、当業者によって認識されるように、折々、再使用されるデバイスまたはソフトウエア(例えば、通信スタック)に対してなんらかの付加的な変更をなす必要が生じることがある。
【0091】
前記トランシーバプロトコルスタック506は、携帯コンピュータ装置107と通信する際に前記トランシーバシステム105の動作を監督する1つまたは複数の通信スタックを備えてよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記トランシーバプロトコルスタック506は、従来の通信プロトコル(例えば、IrDAおよび/またはBluetooth)に関連付けられた第1の通信スタックと、データ転送通信プロトコルに関連付けられた第2の通信スタックを含んでいる。本発明のいくつかの実施の形態によると、従来の通信プロトコルは、携帯コンピュータ装置107に対するクライアント121のダウンロード、および/または、前記ディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107との間のその他の通常の通信を命令することができる。本発明のいくつかの実施の形態によると、データ転送通信プロトコルは、前記クライアント121をダウンロードした携帯コンピュータ装置107に対するアプリケーションおよび/またはデータの転送を命令することができる。ここで、前記トランシーバプロトコルスタック506の特定の実施の形態に関する付加的な詳細について説明する。
【0092】
前記システムレイヤ503は、リアルタイムオペレーティングシステム("RTOS")519、ブートローダ520およびハードウエアドライバ505のような構成要素を含んでいてよい。前記ディストリビュータ103は、任意の従来どおりのRTOSを使用してよい。割り込み型のマルチタスキングオペレーティングシステムは、その他のRTOSより優れた性能を実現することができる。例えば、前記ディストリビュータ103の一実施の形態はMicroC/Operating System II("uC/OS II RTOS")を使用することができるが、他の実施の形態は例えばWinCEまたはUnixのようなオペレーティングシステムを使用することができる。
【0093】
前記ブートローダ520は、電源投入時に実行される最初のタスクである。該ブートローダ520は、すべての必要なハードウエア初期設定をサポートでき、前記ディストリビュータの標準的なアプリケーション(例えば、前記アセットサーバ408)またはテストおよび診断機能のいずれかに制御を渡す。本発明の一実施の形態によると、前記該ブートローダ520が制御を渡すことは、電源投入後の定義された時間フレームにおいてシリアルポートで特定のコマンドを受け取ることに基づいてよい。また、前記ディストリビュータの標準的なアプリケーションが実行されているとき、前記ディストリビュータ103はコマンドによってテストおよび診断モードに設定されてもよい。本発明の一実施の形態によると、前記ブートローダ520は、前記ディストリビュータ103を構築する際に使用される既存の電子機器で構成されてよい。例えば、本発明の一実施の形態によると、Scout Modo電子機器に既にプログラムされているブートローダは、新たなソフトウエアの既存のハードウエアへのローディングを簡略化するために使用されることができる。
【0094】
前記システムレイヤ503は、前記ディストリビュータのハードウエアを制御しこれと通信するハードウエアドライバ505を提供することもできる。例えば、本発明の一実施の形態において、前記システムレイヤ503は、前記ネットワークレシーバ104によって使用されるFlexページングネットワークのための通信プロトコル、および、前記トランシーバシステム105によって使用されるIR通信スタックを一体化することができる。前記ネットワークレシーバ104のためにFlexページングネットワークが使用される更なる実施の形態において、Motorola(登録商標)Dragonball FLEXR4.3通信スタックが"そのまま"システムレイヤ503に一体化されることができる。同様に、更なる実施の形態は、前記トランシーバシステム105のためのIrDA通信スタックとしてESIまたはEmbedNET通信スタックを使用することができる。また、当業者によって認識されるように、上述の通信スタックに代わり、または、これと共に、他の通信スタックが使用されまたは構築されてよい。ここで説明したデータ転送通信プロトコルを使用する本発明の実施の形態は、拡張されたIR範囲用のビーコン、ACKおよび同報通信プロトコルを使用してもよい。
【0095】
ディストリビュータメモリ要素
前記ディストリビュータ103は内部RAM412を有していてもよい。前記RAM412は実質的にいかなるサイズのものでもよいが、最小限の256バイトでも、本発明のいくつかの実施の形態については十分な性能を実現できる。例えば、携帯コンピュータ装置107に対するロード情報同報通信118は、送信に利用可能な最大時間によってサイズが拘束されうる。かくして、本発明の一実施の形態によると、IRリンクを介して送信することに利用可能な最大時間は、5秒、約50kバイトである。より大きなメモリはより高い全体的機能を実現するかもしれないが、前記256バイトのサイズを有するRAM412はこのタスクには十分であろう。本発明の一実施の形態によると、前記RAM412は前記ディストリビュータのソフトウエア(例えば、通信サーバ402)のランタイム要求をサポートすることができる。ランタイムメモリを提供するのに加えて、前記RAM412は、前記クライアント121を記憶するのみならず、前記携帯コンピュータ装置107にブロードキャストすべきアプリケーションおよび/またはデータの記憶を行うことができる。本発明の様々な実施の形態によると、前記RAM412は、ダイナミックRAM("DRAM")またはスタティックRAM("SRAM")で構成されてよい。
【0096】
内部メモリ(例えば、メモリ405)は、典型的には、前記ディストリビュータの実行可能なソフトウエア、前記携帯コンピュータ装置107のためのソフトウエア、ならびに、前記携帯コンピュータ装置107にブロードキャストすべきアプリケーションおよび/またはデータを記憶するために必要となる。前記メモリ405は実質的にいかなるサイズのものでもよいが、2Mbyteのサイズはいくつかの実施の形態については十分な機能を実現する。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記メモリ405は、前記ディストリビュータ103のための新たなまたは更新されたソフトウエアの後の追加を簡略化するために実行可能なソフトウエアを記憶するために使用可能なフラッシュメモリであってよい。
【0097】
ディストリビュータ配備についての考察
前記ディストリビュータ103は、これに関連した供給業者にかなりの操作上の容易さを提供することができる。例えば、前記ディストリビュータ103は、該ディストリビュータ103が(製造メーカによって工場内に設置できる)バッテリ電源のみを必要とし、および、該ディストリビュータ103を設置するユーザによる注意を必要とする設定可能な要素(例えば、電源コード)を備えることを必ずしも必要としないという意味において、実質的に"ゼロ配備"で済む。前記ディストリビュータ103の設置には、前記トランシーバ105の向きについて少しの注意のみを必要とするだけであり、前記トランシーバ105の向きは単純な指示という形態で提供してよい。
【0098】
前記ディストリビュータ103のシリアル番号(またはその他の装置識別情報)は、該ディストリビュータのメーカによってシステムオペレータ(例えば、所有者の代理店)に提供されてよく、このようにして、前記オペレータは、前記ディストリビュータ103に対して有線または無線のネットワーク(例えば、システム通信ネットワーク111)を介して目覚まし信号を送ることができる。前記目覚まし信号は、前記ディストリビュータ103のシリアル番号を組み込むことによって前記ディストリビュータ103をターゲットとすることができる。このようにして、前記システムオペレータは、前記配信ネットワーク120への適切な組み込みを実現するために、前記ディストリビュータ103を物理的に所有する必要がない。こうして、一の当事者が前記ディストリビュータ103を製造し、他の当事者がさらに他の当事者により操作可能なように特定の場所に前記ディストリビュータ103を設置できる。
【0099】
本発明の一実施の形態において、前記ディストリビュータ103は、該ディストリビュータ103にその識別コードを提供するシステム通信ネットワーク111からのメッセージ(または、前記システム通信ネットワーク111からの送信を真似た同報通信)を受け取るよう製造されることができる。例えば、前記ネットワークレシーバ104がページレシーバで構成される場合、前記同報通信は、キャップコードおよび初期的な同報通信スケジュールを提供することができる。工場でその装置識別情報を受け取ると、前記システム通信ネットワーク111から正式な同報通信を受信する前に、前記ディストリビュータ103はその配備まで単に待機してよい。もちろん、前記ディストリビュータ103は、例えば、前記ディストリビュータのオペレータが工場では入手不可能なソフトウエアを該装置に搭載したいときなどに、即座に同報通信を受信し始めることができる。
【0100】
携帯コンピュータ装置107
図6は、本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータ103と通信可能に構成されたクライアント121を有する携帯コンピュータ装置107を示す図である。前記クライアント121は、前記携帯コンピュータ装置107上の既存のハードウエアおよびソフトウエアが前記ディストリビュータ103と通信するのを補助する。前記携帯コンピュータ装置107に前記クライアント121が搭載されると、前記携帯コンピュータ装置107は、前記ディストリビュータ103と通信ためになんらの物理的な変更を必要としない。
【0101】
典型的な携帯コンピュータ装置107は、トランシーバ106、CPU608およびメモリ607を備えてよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記メモリ607は、不揮発性メモリを含んでいてよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記メモリ607は、揮発性メモリおよび/または揮発性メモリと不揮発性メモリとの組合せを含んでいてよい。もちろん、前記携帯コンピュータ装置107は、その他のハードウエア(例えば、RAM)およびソフトウエア要素を含んでいてよい。前記トランシーバ106は、典型的には、既知の無線通信プロトコル(例えば、IrDA通信プロトコル)に従う無線通信ができるよう構成される。当業者に理解されるように、前記トランシーバ106は、前記携帯コンピュータ装置の通信が同様に作用し続けるよう、トランスミッタおよびレシーバで置換されてよい。前記メモリ607に保持されるプログラムは前記CPU608によって処理されることができる。
【0102】
本発明の一実施の形態によると、前記クライアント121は、典型的には、デコーダ603および遠隔アプリケーションサーバ("RAS")602で構成される。アプリケーション605およびデータ606は、典型的には、同報通信118を介して前記ディストリビュータ103から受け取った情報からなる。本発明の一実施の形態によると、前記RAS602は、典型的には、(例えば、携帯コンピュータ装置107のユーザによって与えられる)プログラム実行命令を受け取り次第、前記データ606を使用して前記アプリケーション605を実行する。本発明の一実施の形態によると、完全なクライアント121は、かなり軽量であってサイズが約100Kである。
【0103】
前記携帯コンピュータ装置107は任意の携帯コンピュータ装置であってよいが、本発明の少なくとも1つの実施の形態における携帯コンピュータ装置107はPalm Pilotであり、前記配信ネットワーク120は、Palmオペレーティングシステム("Palm OS")と共同するよう設計されている。従って、この実施の形態において、前記ディストリビュータ103は、Palmオペレーティングシステム上でまたはこれと共同可能なクライアント121を提供するよう設計されている。
【0104】
本発明の一実施の形態によると、前記ディストリビュータ103は、特定の携帯コンピュータ装置107にどのような種類のオペレーティングシステムが存在しているのかを判定するための機能を有していてよい。前記ディストリビュータ103は、前記携帯コンピュータ装置107の署名を読み取り、その後、例えば"あなたは何ですか?"というIrDAクエリーを返してよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、ディストリビュータ103は、ビーム応答126に組み込まれた情報から携帯コンピュータ装置107のオペレーティングシステムを特定する。オペレーティングシステムを特定すると、前記ディストリビュータ103は、前記オペレーティングシステムに適当なクライアント121を選択し、該クライアント121を前記携帯コンピュータ装置107にダウンロードすることができる。その他の携帯コンピュータ装置特定方法は、Palm固有のシステムのような好ましいプラットホーム上で動作するようクライアント121を構築し、その後、前記Palmシステムを他のシステムにブートするためのその他の機能を提供することからなっていてよい。利用可能なオペレーティングシステムとしては、Palmオペレーティングシステム、ポケットPCおよびWinCEがある。
前記デコーダ603は、(1) データ受信モジュール604、(2) パケット再組み立てモジュール612、および(3) 受け取った全体的なパッケージを解釈するパッケージ解釈モジュール614で構成されてよい。前記配信ネットワーク120の多くのその他の構成要素と同様に、前記デコーダ603の実施の形態は、ソフトウエアまたは回路、および、ソフトウエアおよび回路からなるハイブリッドで構成されていてよい。前記デコーダ603は、前記ディストリビュータ103と通信する際、前記トランシーバ106の処理を監督する。
【0105】
前記データ受信モジュール604は、前記携帯コンピュータ装置107に情報をブロードキャストする際に前記ディストリビュータ103によって使用されるデータ通信プロトコルを理解するよう構成されてよい。前記データ通信プロトコルに関する前記データ受信モジュール604の処理は、以下に説明されている。前記データ受信モジュール604は、脱落したパケットがあるか否かを調べ、脱落したパケットを取得するために再度の同報通信を待ってよい。
【0106】
本発明のいくつかの実施の形態によると、前記データ受信モジュール604は、例えば特定のコード化方式、特定の変調方式、および/または、特定の情報送信レートのような特定の物理的特性を有する信号を発生するよう、前記携帯コンピュータ装置107のハードウエアおよび/またはソフトウエアを構成することができる。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記データ受信モジュール604は、前記ディストリビュータ103のトランシーバシステム105が前記携帯コンピュータ装置107からより遠い距離のACK信号114、119を受信することを可能にする物理的特性を有するACK信号114、119を発生するよう前記携帯コンピュータ装置107を構成する。前記ACK信号114、119の物理的特性は、従来の通信プロトコル(例えば、IrDA)に従って発生される信号の物理的特性とは異なっていてよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記データ受信モジュール604は、例えば従来のテレビリモコンのような従来のIRリモコンに使用されるものと同様な物理的特性を有するACK信号114、119を発生するよう携帯コンピュータ装置107を構成することができる。特に、前記データ受信モジュール604のいくつかの実施の形態は、37.5キロヘルツ("kHz")の振幅偏位変調方式による非ゼロ復帰("NRZ")コード化方式を使用して1200 bpsの送信レートでACK信号114、119を送信するよう、前記トランシーバ106に命令してよい。ここで、二進数"0"については37.5kHzのIRトーンが発生され、二進数"1"についてはIRトーンは送られない。
【0107】
図6に示すように、前記携帯コンピュータ装置107の実施の形態は、万能非同期レシーバ/トランシーバ("UART")616を含んでいてよい。該UART616は、前記CPU608に組み込まれてよく、または、別個の装置として構成されてよい。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記UART616を構成し前記CPUのUART TXDピン(図示せず)を直接的に制御することによって、前記データ受信モジュール604は、非IrDAタイプのACK信号114、119を送信できるよう前記携帯コンピュータ装置107を構成してよい。当業者に理解されるように、従来の携帯コンピュータ装置107(例えば、Palm Pilot)における前記CPUのUART TXDピンは、汎用I/OピンまたはUARTピンとして構成されてよい。本発明の一実施の形態によると、UART通信速度は75,000bpsに設定され、UARTモードは、IrDAからNRZ(および適当に設定されたUART TXDピン極性)に変更される。この実施の形態によると、結果として発生されるIRパルスの形状は37.5kHz のASK変調により適しているので、NRZが使用される。この実施の形態においては、(37.5kHzのIRトーンによって)二進数"0"を送信するために、前記UART616は、1200bpsのビットタイムの継続時間の間に文字0x55を前記トランシーバ616に繰り返し送る。75,000bpsでは、前記文字0x55は37.5kHzのIRトーンを発生することになる。この実施の形態において、(IRトーンを伴わない)二進数"1"を送るために、前記UART616は(タイミング目的で)依然として文字を送信するが、前記UART TXDピンは、汎用I/Oとして構成され。前記トランシーバ106を強制的にオフするために強制的に低レベル状態(または検出されたハード極性によっては高レベル状態)にさせられる。なお、本発明のいくつかの実施の形態によると、前記トランシーバ106に送られる文字およびUART通信速度についての上記以外の組合せを選択して、37.5kHzのIRトーンを発生するようにしてもよい。例えば、本発明の一実施の形態によると、37.5kHzのIRトーンは、前記UART通信速度を150,000bpsに設定し、ACK信号114、119のビットタイムの継続時間(例えば、1200bpsのビットタイムの継続時間)の間に文字0x33を前記トランシーバ106に繰り返し送るよう前記UART616を構成することによって発生される。同様に、前記トランシーバ106に送られる文字およびUART通信速度についての様々な組合せを選択して、様々異なる周波数(例えば、37.5kHzとは異なる周波数)のIRトーンを発生するようにしてもよい。
【0108】
なお、前記データ受信モジュール604は、様々な物理的特性(例えば、ACK信号114、119の送信範囲を拡大することを可能にする特性)を有するACK信号114、119を発生するよう携帯コンピュータ装置107を構成することができる。 (1) UART通信速度、(2) UARTモード(例えば、IrDAまたはNRZ)、(3) UART TXDピン、(4) 前記UART616から前記トランシーバ106に送られる文字、(5) 前記UART616によって前記トランシーバ106に特定の文字が送られる時間、のうちの1つまたは複数を制御することによって、前記データ受信モジュール604の実施の形態は、様々な物理的特性を有する信号を発生するよう前記携帯コンピュータ装置107に命令してよい。例えば、前記データ受信モジュール604の一実施の形態は、周波数偏位("FSK")変調方式を使用してACK信号114、119を発生するよう前記携帯コンピュータ装置107を構成してよい。この実施の形態において、前記UART616は前記トランシーバ106に文字(例えば、0x55)を繰り返し送ってよく、前記UART通信速度は連続的なACK信号114、119ビットタイムの間変化させられてよい。
【0109】
前記パケット再組み立てモジュール612は、前記データ転送通信プロトコルに従って受け取られたパケットを組み立て直し、前記クライアント121の他の部分およびそれより遠くに送られることができる意味のあるデータストリームに組み込んでよい。本発明の一実施の形態において、前記ディストリビュータの通信プロトコルは、複数のパケットを有する配信毎の単一の同報通信実データ部分で動作してよい。前記パケット再組み立てモジュール612は、前記ディストリビュータ103から多数の同報通信118を介して受信される場合であっても、順序がバラバラ状態で受信されたパケットを組み立て直すことができる。本発明の一実施の形態によると、受信されたパケットの数は、全体的な同報通信の実データ部分のサイズによって決定されることができる。
【0110】
完全な同報通信118が受信されると、前記デコーダ603は、その結果としての情報(例えば、アプリケーション605および/またはデータ606)を遠隔アプリケーションサーバ("RAS")602に利用可能とする前に、エラー訂正を行うことができる。前記配信ネットワーク120は、当該技術分野の当業者に知られた方法でエラー訂正コードを使用してよい。
【0111】
本発明のいくつかの実施の形態によると、同報通信118を介して受け取られた情報は、データ保存部、ロジック部分および書式設定情報のうちの1つまたは複数で構成されてよい。前記データ保存部は、前記携帯コンピュータ装置107でコンテンツを生成するために前記RAS602によってアクセス可能な(例えば、構造化照会言語("SQL")で構成された)データを含んでいてよい。前記ロジック部分は、ユーザ入力に応じて行われる行為または処理を指定する命令を含んでいてよい。特に、本発明の一実施の形態によると、前記ロジック部分は、ユーザ入力に従って前記データ保存部にサーチクエリーを行うために前記RAS602によってアクセス可能な命令を含んでいる。前記書式設定情報は前記RAS602によって生成されるコンテンツの提示および/またはレイアウトを指定することができ、前記コンテンツは、前記携帯コンピュータ装置107のユーザに表示されてよい。本発明の一実施の形態によると、携帯コンピュータ装置107によってダウンロードされた情報は、埋め込まれたプログラミングコード(例えば、Javaベースのスクリプト言語、JavaScriptコードまたはVisual Basic Scriptコード)を含むHTMLファイルで構成されてよい。この実施の形態において、前記書式設定情報は前記HTMLファイル内のHTMLタグで構成されてよく、前記ロジック部分は前記埋め込まれたプログラミングコードで構成されてよい。本発明の一実施の形態によると、前記ロジック部分は、1つまたは複数のユーザ入力に対応した1つまたは複数のSQLクエリーで構成されてよい。
【0112】
本発明のいくつかの実施の形態によると、RAS602は、同報通信118を介して受け取られた情報を処理し、携帯コンピュータ装置107においてコンテンツを発生する。本発明の一実施の形態によると、前記RAS602は、携帯コンピュータ装置107においてデータ駆動型のコンテンツを発生する。図7Aは、本発明の一実施の形態に係るRAS602を示す。図7Aに示すように、前記RAS602は、ディスプレイモジュール713(例えば、HTMLブウザ)と、データ保存部マネージャモジュール715(例えば、SQLデータベースマネージャ)と、クエリージェネレータモジュール717(例えば、SQLクエリーエンジン)と、コンテンツジェネレータモジュール719(例えば、JavaServer Page("JSP")、Common Gateway Interface ("CGI")プログラムまたはActive Server Page ("ASP")エンジン)とを含んでいてよい。
【0113】
図7Bは、本発明の一実施の形態に係る、RAS602の様々なモジュールによって実行可能な処理721を示す図である。図7Bに示すように、前記RAS602は、ロジック部分、データ保存部および書式設定情報を含む情報を受け取る(ステップ725)。該情報は、同報通信118を介してディストリビュータ103から受け取られることができる。前記ディスプレイモジュール713は、例えは従来のHTMLフォームまたはJavaアプレットを埋め込んだHTMLファイルを使用することによって、ユーザ入力を前記クエリージェネレータモジュール717に送るために使用することができる。前記クエリージェネレータモジュール717は、ユーザ入力およびロジック部分に従うサーチクエリー(例えば、SQLクエリー)の作成を容易にする(ステップ727)。本発明の一実施の形態によると、前記クエリージェネレータモジュール717は、前記ユーザ入力に基づくサーチクエリーを生成できる。本発明のいくつかの実施の形態によると、前記ロジック部分は複数のサーチクエリーを含み、前記クエリージェネレータモジュール717は、ユーザ入力に基づく複数のサーチクエリーから1つのサーチクエリーを選択することができる。前記データ保存部マネージャモジュール715は、前記サーチクエリーに従って前記データ保存部をサーチし、サーチ結果を取り出す(ステップ729)。前記サーチ結果は、前記コンテンツジェネレータモジュール719に送られる。前記コンテンツジェネレータモジュール719は、前記サーチ結果および前記書式設定情報に従ってコンテンツを生成する(ステップ731)。本発明の一実施の形態によると、前記コンテンツジェネレータモジュール719は、前記書式設定情報に従って前記サーチ結果を変換してコンテンツ(例えば、書式設定された情報)を生成する。前記ディスプレイモジュール713は、前記携帯コンピュータ装置107のユーザに前記コンテンツを表示する(ステップ733)。
【0114】
図7Cは、本発明の他の実施の形態に係るRAS602を示す図である。本発明の一実施の形態によると、該RAS602は、前記クライアント121上にアプリケーションレイヤを提供する。該RAS602は、HTMLを供給し、そして、HTMLブラウザ609を使用して標準HTMLコマンドを受信し処理することができる。前記RAS602は、ユーザ入力を受け取って標準フォームにし、該フォームをHTMLに関連づけられたスクリプトに送る。本発明の一実施の形態によると、これは、SQLデータベースマネージャ703によって取り出されることができるSQLテーブルに対する参照を行うクエリーエンジン705を介してSQLクエリーを生成してよい。前記SQLデータベースマネージャ703は、適当な結果を取り出し、HTMLブウザ609を使用するユーザへの表示を含む以後の処理のために提供することができる。
【0115】
本発明の一実施の形態によると、前記RAS602は、先ず、前記取り出された結果を、縮小命令JavaServer Pageテンプレートエンジン(または"JSPliteテンプレートエンジン")707によって作成された結果ページに送ることができる。前記SPliteテンプレートエンジン707は、結果ページを作成するために標準的なテンプレートフォーマットを使用してよい。換言すると、テンプレートは、予め用意されて格納されるのではなくて、SQLクエリーから得られる特定の結果に基づいて作成されてよい。このようにして、前記RAS602は、SQLテーブルからデータを取り出し、SQLクエリーに従って該テータを書式設定し、しかる後に、前記HTMLブウザ609を使用した表示のために適当なHTMLページを提供することができる。この方法によって、ユーザは、検索を行い、データを取り出し、前記携帯コンピュータ装置107上で大急ぎで新たなHTMLペードを作成することができる。
【0116】
前記JSPliteテンプレートエンジン707は、前記SQLデータベースマネージャ703を介してSQLクエリーを行うことができる。該JSPliteテンプレートエンジン707は、縮小されたJavaバーチャルデコーダを代表するものである。前記JSPliteテンプレートエンジン707は、Java解釈およびJAVA VMのスクリプトインタプリタを提供することができる。本発明の一実施の形態によると、前記クライアント121は、完全なJavaバーチャルデコーダを含んでいてよい。上述の如く、前記JSPlite テンプレートエンジン707の実施の形態は、典型的なJSP機能の減少版を代表するものである。保持される特定の機能は様々であろうが、前記JSPliteテンプレートエンジン707は、一般的に、テンプレート処理を実行するためのJPSの能力を保持すべきである。もちろん、当業者に認識されるように、JSPと同様なプログラムが、前記JSPlite テンプレートエンジン707のJSPの代わりに使用されてよい。
【0117】
図7Cに示すように、前記RASは、パーソナリティデータベース711および処理マネージャ709を含んでいてよい。本発明の一実施の形態によると、前記パーソナリティデータベース711は、セッション情報および/または携帯コンピュータ装置107のユーザに関するその他の情報を保持してよい。前記パーソナリティデータベース711に保持された情報は、例えば、ユーザの好みまたは過去の使用状況に従って、個人化された結果ページを作成し、および/または、前記HTMLブウザ609上の設定を復元するために使用されることができる。また、前記パーソナリティデータベース711に保持された情報は、例えば、携帯コンピュータ装置107の従来のアプリケーションによる利用など、前記クライアント121を超越して利用されてよい。さらに他の例として、前記パーソナリティデータベース711に保持されたセッション情報は、処理情報および/または以下に説明する情報同期のために使用されてよい情報をダウンロードするためのユーザ修正を含んでいてよい。
【0118】
本発明のいくつかの実施の形態によると、前記処理マネージャ709は、情報の同期化を監督することができる。本発明の一実施の形態によると、前記処理マネージャ709は、(1) データ保存部(例えば、前記情報プロバイダシステム101の情報データベース211)に保存された情報が携帯コンピュータ装置107のユーザによってダウンロードされ、前記ユーザによって変更および/または操作される、および、(2) データ保存部に保存された情報がユーザによってダウンロードされ、該情報が前記携帯コンピュータ装置107とオリジナルデータ源との間の切断期間中に前記データ保存部において変更される、という状況のうちの1つまたは2つにおいて情報を同期させることができる。上記2つの状況の一方または両方において、前記処理マネージャ709は、前記データ保存部に格納された情報と前記携帯コンピュータ装置107に格納された情報との間の差違を調整することによって情報を同期させることができる。上述の如く、前記処理マネージャ709は、前記ディストリビュータ103を介して情報を同期させることができる。本発明の一実施の形態によると、前記処理マネージャ709は、(例えば、前記システム通信ネットワーク111を介して)前記データ保存部と通信するための裏ルートを有するディストリビュータ103を介して情報を同期させることができる。これに代えて、または、これと共に、前記処理マネージャ709は、該当データ保存部に対するリンクを提供することができる任意の装置を介して情報を同期させることができる。例えば、前記処理マネージャ709は、(従来のパソコンを介して)ウェブサイトに関連付けられたデータベースのメモリに格納された情報と前記携帯コンピュータ装置107に保持された対応する情報とを同期させることができる。換言すると、前記携帯コンピュータ装置107のユーザは、ディストリビュータ103から情報を入手し、しばらくの間該情報を使用し操作し、しかる後、前記携帯コンピュータ装置107をある種類の電子ネットワーク(例えば、インターネットに接続されたパソコン)に対して電子的に接続し、前にダウンロードされた情報を保持し該情報の更新版を入手できるよう構成されたデータベースと通信することができる。
【0119】
サンプル用の野球アプリケーションにおいて、前記クライアント121は、再組み立てされてスコアカードやディジタルの野球カードを含む豊富な野球統計データを提供する完全な同報通信の一部としての1つまたは複数のパケットをダウンロードすることができる。そして、エンドユーザは、動的なHTMLページを作成することになるSQLコマンドの発生を促す多数のクエリーを通してこの情報を編成することができる。動的なHTMLページの作成は既知であろうが、本発明の実施の形態と同様に、このようなページの作成は、典型的には、同一のコンピュータに常駐する代わりに、電子ネットワークを介してクライアントコンピュータに電子的に接続されたサーバコンピュータ上で行われる。もちろん、ダウンロードされた情報は、サポート用のグラフィカルオブジェクト(例えば、 .gifおよび .jpgフォーマット)および/またはサウンドオブジェクトおよび/またはオーディオ/ビジュアルオブジェクトを含んでいてよい。本発明の一実施の形態において、高レベルソフトウエアは、 .gifグラフィクスファイルを .rleビットマップフォーマットに変換する。というのは、携帯コンピュータ装置107は限られたCPU能力を有することが多いため、一般的に、この情報を携帯コンピュータ装置107上で .gifフォーマットに再生する方がより容易であるからである。
【0120】
前記クライアント121は、前記ディストリビュータ103から受け取ったアプリケーション605の自動設定および/または自動立ち上げが可能なように構成されている。従って、前記クライアント121が前記携帯コンピュータ装置107からダウンロードされると、前記クライアント121は、自動的に起動して前記ディストリビュータ103から同報通信118を受け取る。これに代えて、または、これと共に、前記クライアント121が前記ディストリビュータ103から同報通信118を受け取ったとき、前記クライアント121は、自動的に前記受け取った同報通信118を前記携帯コンピュータ装置107上で動作可能なアプリケーション605に変換し、該アプリケーション605を(例えば、前記RAS602上で動作するよう)起動させるようにしてよい。さらに、前記クライアント121は、新たなプログラムが即時ではなくそのダウンロードの数秒内に起動するよう、新たな同報通信118と共にタイミング機能を使用することができる。もちろん、前記携帯コンピュータ装置107のユーザには、前記クライアント121が新たに受け取った同報通信を自動的に設定して起動させないよう、前記クライアント121を再構成する機会が与えられてよい。しかしながら、前記ディストリビュータ103はしばしばローカルな関心に係る情報をブロードキャストしているので、該同報通信118は、しばしば、前記携帯コンピュータ装置107に関連づけられたユーザにとっては即時の、または、緊急でさえある関心に係るものであることがある。
【0121】
前記RAS602およびこれに関連したアプリケーション605の実施の形態は、基本的に、前記サーバ(例えば、SQLデータベースマネージャ703およびJSPlite テンプレートエンジン707)およびクライアント(例えば、HTMLブウザ609)の両方が同一のコンピュータシステム(例えば、携帯コンピュータ装置107)上に存在する3層(レイヤ)のインターネットアーキテクチャを提供することができる。このコンピューティングパラダイム(理論的枠組み)によって、情報(例えば、アプリケーションおよびデータ)のクリエータは、従来の3層のインターネットアーキテクチャで動作するアプリケーションを作成する際に使用する場合と同じまたは同様なパラダイムで、携帯コンピュータ装置107にダウンロードするのに適した情報を作成することができる。前記RAS602により、コード(例えば、アプリケーション605)およびデータ(例えば、データ606)が典型的な3層のインターネットアーキテクチャ内にある場合と同様に、分離し続けることが可能になる。さらに、インターネットのユーザが3層のインターネットアーキテクチャ上で動作するアプリケーションと対話するのと略同じく、前記携帯コンピュータ装置107上で前記RAS602によって実行されるアプリケーション605のユーザは、ユーザインターフェイスと対話することができる。さらに、本発明の一実施の形態によると、前記RAS602を介して動作するアプリケーション605は、ロジック、レイアウトおよびデータ等のインターネットアプリケーションのためのかなり十分に開発された基準を活用し続けることができる。
【0122】
図8は、本発明の一実施の形態に係る、前記携帯コンピュータ装置107によってディストリビュータ103から受け取り可能なサンプルアプリケーションおよびデータ809を示す図である。図6に示すように、前記アプリケーションおよびデータ809は、アプリケーション605とその対データ606とで構成されてよい。前記アプリケーションおよびデータ809は、データ保存部801と、HTMLコード803とSQLクエリーリスト805とで構成されてよい。上述の如く、本発明の一実施の形態によると、アプリケーション(例えば、アプリケーション605)はテンプレートに基づくアプリケーションであってよい。テンプレートに基づくアプリケーションは、典型的には、予め定義されたフィールドを完成しおよび/または特定の質問に答えることによってカスタマイズされ得る同様なフォーマットを有する。基本的に、前記テンプレートは、特定の用途のために仕立てられてよいフレームワークを提供する。
【0123】
前記データ保存部801は、アプリケーションおよびデータ809内のアプリケーションによって操作および提示されることができるデータで構成される。本発明の一実施の形態によると、前記HTMLコード803は、前記アプリケーションに関連づけられたHTMLで構成され、特定のデータ要素がどのように前記HTMLブウザ609によって表示されるべきかを示し、ならびに、ユーザの前記アプリケーションとの対話に応じて取るべき行為に関する指示を提供することができる。前記SQLクエリーリスト805は、前記データ保存部801内のデータが前記SQLデータベースマネージャ703による動作が可能なようSQLデータベースにフォーマットされ得るかについての指示を与える。本発明の一実施の形態によると、前記SQLクエリーリスト805は、さらに、前記データ保存部801内のデータの取り出しおよび該データ間の相互作用についてのルールを定義する。本発明の実施の形態がそうであるように、クライアント-サーバシステムにおける構成要素が典型的には同一のコンピュータに存在しないけれども、前記SQLクエリーリスト805および前記SQLデータベースマネージャ703は、一般的に、前記構成要素に関して従来通り動作することができる。
【0124】
ネットワーク受信部及びネットワーク・メッセージ・プロトコル
各ディストリビュータ103は、システム通信ネットワーク111を介して同報通信(ブロードキャスト)される情報、例えばフレックス・ページング・ネットワークを介して同報通信されたページを受信する。ディストリビュータ103の一実施例は、システム通信ネットワーク111からの通信内容を受信するように構成されたネットワーク受信部104を含んでもよい。つまり、ネットワーク受信部104の一実施例は、北アメリカの900Hzページング・ネットワーク内で通信を行うフレックス受信機によって構成できる。ディストリビュータ103は、特定の同報通信(例えば、「グループキャスト」)に注意を払っていればすむように、特定の顧客に合わせて、個々に又はグループ単位でカスタマイズできる。「グループキャスト」では、多数のディストリビュータ103が同一の送信内容を受信する。よって、「グループキャスト」によって、特定の顧客グループへの同報通信を効果的に行える。
【0125】
本発明の実施例によれば、各グループキャストの終わりにスケジュールを設定することができる。更に、一日の間に定期的に繰り返される特別な同報通信メッセージによってスケジュールを設定することもできる。このような同報通信により、スケジュールを失ったディストリビュータ103や起動されたばかりのディストリビュータ103をシステム通信ネットワーク111に同期することができる。ディストリビュータ103に同報通信されたメッセージの前には、1以上の識別コードが置かれ、該識別コードは、識別コードの後に続く通信内容を受信すべきディストリビュータを識別するものである。例えば、システム通信ネットワーク111がフレックス・ページング・ネットワークである場合、各ディストリビュータ103は、通常、自身のCAPコード(例えば、ページャーのアドレス)を有する。勿論、同じCAPコードを、互いに関連したディストリビュータ103のグループのような、ディストリビュータ103群に割り当てることもできる。いずれにせよ、システム通信ネットワーク111を介して送られた送信情報の前に、送信情報を受信すべきディストリビュータ103を示す識別コードを付することができる。管理サーバ410は、識別コードを含まない同報通信を無視するよう、ネットワーク受信部104に指示できる。後続の送信内容を無視することにより、ディストリビュータ103はバッテリ411を節約でき寿命を延ばすことができる。
【0126】
上記ディストリビュータ識別コードは、所定のディストリビュータ103が1以上の識別コードを持つように割り当てることができる。例えば、ある所定のディストリビュータ103は、いくつかのディストリビュータ103に適用可能なメンテナンス情報に対応する識別コードを持つことができる; 例えば、あるディストリビュータ103群(例えば、所定の広告主のために又は所定の場所において情報を提供するように割り当てられた全てのディストリビュータ103)に関する1以上の識別コードと、該所定のディストリビュータ103自身に固有な1以上の識別コードを持つことができる。或いは、1つの識別コードを持つこともでき、システム通信ネットワーク111を介して送られる送信内容に、その送信内容を受信すべき全てのディストリビュータ103の識別コードを単純に含めてもよく、例えば、異なるディストリビュータ103に対して異なる受信スケジュールを設定できる。勿論、本発明の実施例では、上記手法を組み合わせたものを採用してもよい。
【0127】
本発明の一実施例によれば、システム通信ネットワーク111を介して送られるメッセージは2つの一般的な形式で構成することができる。一方のメッセージ形式は、一般的なスケジュール・メッセージから構成でき、他方のメッセージ形式は、全てのディストリビュータ103又は少なくともディストリビュータ103の比較的大きなグループに関連する情報から構成できる。例えば、ディストリビュータ103が、スケジュール指令を受け取るために特定の時間に目を覚ますようにスケジュール設定できる。よって、ディストリビュータ103は、毎日、正午と午前0時に目を覚まして、次の情報送信に関するスケジュール情報を受け取るようにスケジュール設定できる。ある所定のディストリビュータ103が、携帯コンピュータ装置107に再配信するための新規情報を受信することを新規顧客が希望する場合、スケジュール情報を送信して、再ディストリビュータ103がいつ目を覚まして該再配信する新規情報を受信すればいいか指示する。同様に、スケジュール情報の送信によって、新しいエラー修正機構等、システムソフトウェアの更新のような日常的なメンテナンスに関連する情報を次にいつ受信するかについて、ディストリビュータ103に知らせる。上記のように、ディストリビュータ103は、通常、バッテリ411を節約して使用する必要がある。したがって、携帯コンピュータ装置に及び又は情報を送信していないとき及び又は応答を受信していないとき、また、システム通信ネットワーク111から送信されたデータを受信していないときは、ディストリビュータ103の多くの/殆どの構成要素の電源をオフにできる。更に、ディストリビュータ103の一実施例によれば、大型バッテリを配置できないような小型のケースをディストリビュータ103に設けてよい。したがって、本発明の一実施例によれば、スケジュール・メッセージに、バッテリ節約手順を含めてもよい。
【0128】
また、ディストリビュータスケジュールを重複させることにより、同様の、又は関連する情報をディストリビュータ103の1グループ及び/又は全てのディストリビュータ103に送信することができる。例えば、あるディストリビュータスケジュールには、ある一日の間に3回の送信を行うよう設定できる。他のディストリビュータ103には、その送信のうち1回分を受信するようにスケジュール設定し、更に他のディストリビュータ103には、他の1回分の送信を受信するようにスケジュール設定できる。
【0129】
本発明の一実施例によれば、ディストリビュータ103は、システム通信ネットワーク111から送信された内容を、以下に説明する手順にしたがって受信する。ディストリビュータ103は、既に受信されたスケジュール情報に応じて特定の時間に起動し、その識別コード(例えば、そのCAPコード)を受信する。通信サーバ402が識別コードを認識すると、ネットワーク受信部104は識別コードを含む同報通信を受信する。ディストリビュータ103に送信される情報は、送信前に圧縮できる。この場合、通信サーバ402は受信した送信情報を解凍する。また、通信サーバ402は、受信した情報に対して様々なアセンブル、フォーマット、及び/又はエラー・チェック及び修正処理を施すことができる。そして、通信サーバ402は、送信情報を解析して、情報の種類、例えば、携帯コンピュータ装置107に再同報通信するための情報なのか、又は、ディストリビュータ103自身向けの情報なのかを判断する。送信情報が同報通信用であれば、通信サーバ402は、後で携帯コンピュータ装置107に同報通信するためにデータ・リポジトリ409に記憶するよう、送信情報をアセット・サーバ408に転送する。送信情報がディストリビュータ103に向けたものであれば、通信サーバ402は、管理サーバ410に送信情報を処理させることができる。ネットワークの回線容量を節約するため、通信サーバ402は、インクリメンタル情報更新及び同報アドレス指定に対応できる。システム通信ネットワーク111は、全面的にローカライズされた情報を単一のディストリビュータ103に送ったり、又は、ディストリビュータ103のグループに同時に同じ情報を送ったりすることができる。
【0130】
ディストリビュータ103は、携帯コンピュータ装置107に再配信するためにシステム通信ネットワーク111を介して局所的に送信された情報を記憶することができる。データ・リポジトリ409は、ディストリビュータ103の操作によって局所的に生成された情報、携帯コンピュータ装置107から受け取った情報のほか、システム通信ネットワーク111を介して送られた情報を保持することができる。
【0131】
また、ネットワーク受信部104及び通信サーバ402は、モトローラ(登録商標)のリフレックス・プロトコル等を用いて、双方向通信用に構成してもよい。勿論、ネットワーク受信部104に、同報通信情報をシステム通信ネットワーク111に返送するために何らかの送信機能を備えることを要求してもよい。リフレックス・プロトコル等の双方向プロトコルにより、ディストリビュータ103は、システム通信ネットワーク111を介してステータス及び照合データを返送することができる。このような情報は、以後に、ディストリビュータ103のメンテナンス処理、及び/又は、ディストリビュータ103によって正しく受信されたことが確認されていない送信情報を再配信するために用いることができる。また、ディストリビュータ103は、システム通信ネットワーク111等のネットワークを介した情報パケットの連続フローに対応する双方向プロトコルを用いて通信を行うよう構成してもよい。汎用パケット無線システム(General Packet Radio Service:GPRS)は、代表的な連続フロー・プロトコルであるが、他のプロトコルを用いてもよい。当業者に知られているように、ネットワーク受信部104は、システム通信ネットワーク111に具体化された特定の通信機構に適応させるため修正及び/又はアップデートする必要があり得る。
システム通信ネットワークからのディストリビュータの通信上のニーズは、必ずしも従来のシステムの全実施態様によって満たされるものではない。例えば、システム通信ネットワーク111がページング・ネットワークから成る場合には、ページング・オペレータは、特定のページング・ネットワークの実施例について、多相利用、2進メッセージ、大量の情報の転送等の機能に関する問題に遭遇する。よって、当業者に知られているように、上記機能の利用により生じた問題を解決するため救済措置をとる必要があり得る。
【0132】
ディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107との間における通信プロトコル
図9は、様々な時間にディストリビュータ(例えば、ディストリビュータ103)から送られる信号を示す。概略を説明すると、ディストリビュータ103の一実施例は、2種類のポーリング信号、例えば、ビーコン(例えば、ビーコン112)とビーム呼掛け(問い合わせ)(例えば、ビーム呼掛け信号124)を送信できる。ビーコン112は、転送情報を受信する準備ができている携帯コンピュータ装置(例えば、携帯コンピュータ装置107)の存在を特定するために用いられ得るポーリング信号である。携帯コンピュータ装置107に転送される情報には、携帯コンピュータ装置107において実行できる実行可能なデータ(例えば、アプリケーション605)及び/又は携帯コンピュータ装置107においてアプリケーションを実行する際に用いられる実行不可能なデータ(例えば、データ606)を含めることができる。本発明の一実施例によれば、クライアント121を未だダウンロードしていない携帯コンピュータ装置107はビーコン112に応答しないことがある。
【0133】
トランシーバ・システム105は、1以上のビーコン112を送信することに加え、1以上のビーム呼掛け信号124を送信できる。ビーム呼掛け信号124は、クライアント121をダウンロードする準備ができている携帯コンピュータ装置107の存在を特定し得るポーリング信号である。クライアント121をダウンロードすることにより、携帯コンピュータ装置107は、ビーコン112を適切に認識した上で応答し、ディストリビュータ103から転送される情報を受信することができる。本発明の一実施例では、クライアント121は、トランシーバ・システム105からの送信内容を認識し応答するように構成されたソフトウェアによって構成することもできるが、特化されたプログラム(例えば、データ受信モジュール604のみ)を動作させるための機能は特に含まなくてもよい。
また、本発明の他の実施例では、携帯コンピュータ装置107は別のソース(例えば、ディストリビュータ103とは別の、インターネット等のソース)からクライアント121をダウンロードしてもよく、ディストリビュータ103は様々な時間にビーコン112を送信するだけでもよい。
【0134】
なお、図9に示した各種信号はそれぞれ有限の時間持続するものであり、その時間は、例えば、信号の送信開始から計測される。図9に示されるとおり、トランシーバ・システム105は、ビーコン112を時点t1、t2、t4、t5にて送る。前述したとおり、トランシーバ・システム105は、転送される情報を受信する準備ができている携帯コンピュータ装置107の存在を特定するためにビーコン112を送信する。転送される情報を受信する準備ができている携帯コンピュータ装置107は、確認信号(Acknowledgement Signal: ACK)を送信することによりビーコン112に応答できる。本発明の一実施例において、クライアント121を未だ含まない携帯コンピュータ装置107は、ビーコン112を認識しないために応答しないことがある。本発明の一実施例によれば、ビーコン112及び/又はACK114の送受信を含む、情報転送に関連した通信は、データ転送モジュール(以下に説明する)とデータ受信モジュール604に組み込まれたデータ転送通信プロトコルを介して行われる。データ転送モジュールとデータ受信モジュール604は、通常、相互に補完し合い、それぞれ、ディストリビュータ103及び携帯コンピュータ装置107に含まれる。
【0135】
図9に示す実施例において、ディストリビュータ103は更に、各種ビーコン112中にインターリーブしたビーム呼掛け信号124を時点t3、t6に送信する。トランシーバ・システム105は、クライアント121をダウンロードする準備ができている携帯コンピュータ装置107の存在を特定するためにビーム呼掛け信号124を送信する。クライアント121をダウンロードする準備ができている携帯コンピュータ装置107は、従来のビーム応答126を送信することにより、ビーム呼掛け信号124に応答できる。本発明の一実施例によれば、ビーム呼掛け信号124及び/又はビーム応答126の送受信を含む、クライアント121のダウンロードに関連した通信は、ディストリビュータ103及び携帯コンピュータ装置107に含まれる従来の通信プロトコルを介して行われ、携帯コンピュータ装置107は、コンピュータ・プログラムのダウンロード及び/又はハードウェアの変更を行わなくても、ビーム呼掛け信号124を認識して応答できる。
【0136】
本発明のいくつかの実施例によれば、管理サーバ(例えば、管理サーバ410)は、いつ及び/又はどの通信プロトコルをディストリビュータ103が使用して携帯コンピュータ装置107と通信を行うべきか指示する。特に、管理サーバ410は、トランシーバ・システム105がビーコン112及び又はビーム呼掛け信号124をいつ及び/又は何回送るか指示する。本発明の一実施例において、図9に示す時点のうち1又はそれ以上の時点を、情報の転送及び/又はクライアント121のダウンロードに対する要求に応じて自動的に調節してもよい。例えば、情報の転送に対する要求が高く、クライアント121のダウンロードに対する要求が低い場合は、ディストリビュータ103はビーム呼掛け信号124の代わりに、ビーコン112を時点t3に送信してもよい。
【0137】
図9に示す連続した時間間隔は、もしトランシーバ・システム105がビーコン112又はビーム呼掛け信号124に対する応答(図9においては示されない)を受信する場合には長くなるのが一般的である。例えば時点t1において、ビーコン112が送信された後に応答を受信する場合、別のビーコン112又はビーム呼掛け信号124が送信される前の時間間隔は、応答を送信した携帯コンピュータ装置107にトランシーバ・システム105が情報を転送するのに十分な時間間隔に設定するべきである。また、例えば時間t3において、ビーム呼掛け信号124が送信された後に応答を受信する場合、別のビーコン112又はビーム呼掛け信号124が送信される前の時間間隔は、応答を送信した携帯コンピュータ装置107にディストリビュータ103がクライアント121を転送するのに十分な時間間隔に設定するべきである。後者については、図10に示されている。
【0138】
図10に示されるように、ディストリビュータ103は時点t3にビーム呼掛け信号124を送信し、時点t7において携帯コンピュータ装置107から送信されたビーム応答126を受信する。ビーム応答126の受信に続き、時点t7と時点t8との間で、ディストリビュータ103がクライアント121を携帯コンピュータ装置107に転送する。特に、トランシーバ・システム105は、クライアント121を含むダウンロード信号122(図10には示されていない)を送信してもよい。前述のように、時点t7と時点t8との間におけるディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107間の通信は、ディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107に含まれた従来の通信プロトコル(例えば、情報を無線で送受信するための、携帯コンピュータ装置の一般通信プロトコル)にしたがって行うことができる。例えば、該時間間隔における通信は、例えばIrDA(Infrared Data Association)通信プロトコルのような従来の赤外線(IR)通信プロトコルにしたがって行うことができる。携帯コンピュータ装置107が、データ受信プロトコル604を含むクライアント121をダウンロードすると、携帯コンピュータ装置107は、ディストリビュータ103から転送される情報をデータ転送通信プロトコルにしたがって受信できる。
【0139】
図11及び図12は、本発明の一実施例におけるディストリビュータ(例えば、ディストリビュータ103)と携帯コンピュータ装置(例えば、携帯コンピュータ装置107)との間の通信を指示する通信プロトコル(例えば、ハイブリッド通信プロトコル)から成る構造を示す。該通信プロトコルには、クライアント121のダウンロード及び情報の転送に関連したディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107間での通信を指示する規則と動作手順を含めることができる。また、該通信プロトコルは、データ転送通信プロトコル及び従来の通信プロトコルという、2つのサブ・プロトコルから構成することができる。また、該通信プロトコルは、図11及び図12に示した各種モジュールに含めることができる。
【0140】
図11に示すように、本発明の一実施例によれば、データ転送モジュール1101及び従来の通信プロトコル・モジュール1108は、ディストリビュータのトランシーバ・プロトコル・スタック506中に含めることができる。図12に示されるように、本発明の一実施例によれば、データ受信モジュール604を、携帯コンピュータ装置107によってダウンロードされたクライアント121に含まれるデコーダ603に含めることができる。図12に示すように、本発明の一実施例によれば、従来の通信プロトコル・モジュール1208を、携帯コンピュータ装置107のメモリ607及び又は既存のハードウェアに含まれる既存のソフトウェアによって構成してもよい。
【0141】
前述のように、本発明の一実施例によれば、情報の転送に関連する通信は、データ転送通信プロトコルにしたがって行われる。データ転送通信プロトコルは、ディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107間での情報転送に関連する通信を指示する規則及び動作手順を含めることができる。データ転送通信プロトコルには、データ転送モジュール1102及びデータ受信モジュール604にそれぞれ組み込むことができる。データ転送モジュール1102及びデータ受信モジュール604は、通常、互いに補完し合うとともに、それぞれディストリビュータ103及び携帯コンピュータ装置107に含めることができる。図11及び図12に示すように、データ転送モジュール1102及びデータ受信モジュール604は、データ転送トランスポート層1104及びデータ受信トランスポート層1204をそれぞれ含む。これら2層のトランスポート層1104及び1204は、転送される情報を受信する準備ができている携帯コンピュータ装置107の存在をディストリビュータ103が検出できるようにする規則であって、引き続いてディストリビュータ103から携帯コンピュータ装置107に情報を転送するように指示を行うための規則を規定したものである。更に、上記2層のトランスポート層1104及び1204は、情報の転送中に送信及び/又は受信される信号に組み込まれた情報のフレーム又はパケットの構造、内容、及び/又は長さを特定してもよい。更に、データ転送モジュール1102及びデータ受信モジュール604は、データ転送物理層1106及びデータ受信物理層1206をそれぞれ含んでもよい。これら2層の物理層1106及び1206は、情報の転送中に送信及び/又は受信される信号の物理的特性であって、例えば、変調/復調スキーム、符号化/逆符号化スキーム、情報送受信速度、及び/又は信号出力レベル等の物理的特性を特定する。物理層1106及び1206のうち一方又は両方を、少なくとも部分的に、例えば、変調器/復調器、エンコーダ/デコーダ、及び/又は、トランシーバ(例えばトランシーバ・システム105)等のハードウェアによって構成することができる。
【0142】
本発明の一実施例において、携帯コンピュータ装置107によるクライアント121のダウンロードは、従来の通信プロトコルを介して行われる。従来の通信プロトコルは、図11及び図12に示す従来の通信プロトコル・モジュール1108、1208に組み込まれる。従来の通信プロトコルには、クライアント121のダウンロード中におけるディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107間の通信を指示する規則及び動作手順を含めることができる。図11及び図12に示すように、従来の通信プロトコル・モジュール1108、1208の各々は、クライアント121のダウンロード中に送信及び/又は受信される信号の物理的特性であって、例えば、変調/復調スキーム、符号化/逆符号化スキーム、情報送受信速度、及び/又は信号出力レベル等の物理的特性を特定する。当業者に知られているように、従来の通信プロトコル・モジュール1108、1208には、通常、更に1以上の層(つまりレイヤ)(図11及び図12には示されていない)、例えば、リンク層又はトランスポート層を含めることができる。また、当業者に認知されているとおり、物理層1110、1210の一方又は両方を、少なくとも部分的に、例えば、変調器/復調器、エンコーダ/デコーダ、及び/又は、トランシーバ106等のハードウェアによって構成することができる。更に、従来の通信プロトコルは、携帯コンピュータ装置107と、従来の通信プロトコル・モジュール1108、1208を含む他の装置との間における従来の通信も指示してもよい。
【0143】
図11及び図12に示すように、データ転送物理層1106(及びデータ受信物理層1206)及び従来の通信プロトコル物理層1110、1210は、通常、送信及び/又は受信される信号について1以上の異なる物理的特性を特定してもよい。例えば、携帯コンピュータ装置107は、従来の通信プロトコル物理層1210によって特定された第1変調/符号化スキームを用いてビーム応答126を送信し、データ受信物理層1206によって特定された第2変調/符号化スキームを用いてACK114を送信してもよい。この例において、ディストリビュータ103は、従来の通信プロトコル物理層1110によって特定された第1復調/逆符号化スキーム(上記第1変調/符号化スキームを補完する)を用いてビーム応答126を受信し処理することができ、また、データ転送物理層1106によって特定された第2復調/逆符号化スキーム(上記第2変調/符号化スキームを補完する)を用いてACK114、119を受信して処理することができる。
【0144】
本発明の一実施例によれば、情報の転送中に送信及び/又は受信される信号の物理的特性は、少なくとも部分的に、従来の通信プロトコル・モジュール物理層1110、1210によって特定及び/又は構成してもよい。例えば、トランシーバ・システム105は、従来の通信プロトコル物理層1110によって特定される符号化、変調、及び送信速度特性と、データ転送物理層1106によって特定される上昇したベース信号出力レベルとを持つビーコン112及び/又は同報通信118を送信してもよい。本実施例では、データ転送通信プロトコルは、少なくとも部分的に、図11及び図12に示した従来の通信プロトコル物理層1110、1210に組み込まれる。
【0145】
なお、ディストリビュータ103及び/又は携帯コンピュータ装置107は、図11及び/又は図12に示した上記2層の物理層に相当する2つの通信ハードウェアを含む必要はない。特に、上記2層の物理層によって特定された物理的特性をもつ信号を送信及び/又は受信するための実行可能な命令によって、単一の通信ハードウェアを構成してもよい。
【0146】
図13及び図14は、本発明の他の実施例におけるディストリビュータ103及び携帯コンピュータ装置107間の通信を指示する通信プロトコル(例えば、ハイブリッド通信プロトコル)を示す。本実施例の通信プロトコルには、データ転送通信プロトコル及び従来の通信プロトコルという2つのサブ・プロトコルを含めることができる。本発明のいくつかの実施例によれば、従来の通信プロトコルとして、RF通信プロトコル(例えば、Bluetooth)を採用することができる。図13及び図14に示すように、データ転送モジュール1302及びデータ受信モジュール1402は、物理層を含まない。本実施例において、情報の転送及びクライアントのダウンロード中に送信及び又は受信される信号の物理的特性は、従来の通信プロトコル物理層1110、1210によって管理される。
【0147】
次に、図15を参照して本発明について更に説明を行う。図15は、本発明の一実施例において、データ転送トランスポート層1104にしたがってディストリビュータ103が実行し得るステップを示したフローチャート1500を示す。概要を説明すると、データ転送トランスポート層1104は、ディストリビュータ103がどのように、転送される情報を受信する準備ができている携帯コンピュータ装置107の有無を判断するのか、及び、引き続きディストリビュータ103がどのように情報を携帯コンピュータ装置107に送るのかについて特定する。本発明の実施例において、ディストリビュータ103は、トランシーバ・システム105にビーム呼掛け信号124を送るよう指示する前に、図15に示したステップの1以上のサイクルを実行する。
【0148】
図15を参照すると、ディストリビュータ103は、ディストリビュータ103の近傍に設けられた携帯コンピュータ装置107が確認信号(Acknowledgement Signal: ACK)114によって応答するビーコン112を送信する(ステップ1501)。ディストリビュータ103は、携帯コンピュータ装置107からACK114を受信したかどうか判断する(ステップ1502)。ACK114が受信されたことは、携帯コンピュータ装置107がディストリビュータ103の通信範囲内にあり、転送される情報を受信する準備ができていることを示す。一方、ステップ1502で、ACK114が受信されていないと判断した場合は、別のビーコン112を送信する(ステップ1501)前に、ディストリビュータ103は所定時間スリープ状態になる(ステップ1503)。本発明において、ディストリビュータ103が無線のバッテリ電源式装置である一実施例では、上記のようにディストリビュータ103をスリープ状態におくことにより、電力を節約する。本発明のいくつかの実施例によれば、スリープ時間中、ディストリビュータ103は、情報の転送に関連するトランシーバ・システム105の少なくとも一部をオフにできる。
【0149】
本発明の一実施例において、上記スリープ時間は、所定時間、例えば2秒に設定される。本発明の他の実施例においては、上記スリープ時間を、1以上の携帯コンピュータ装置107からACK114が受信される際の周波数に応じて変更してもよい。ディストリビュータ103からの情報転送に関する要求に応じてスリープ時間を自動的に調整するアルゴリズムを、データ転送トランスポート層1104に設けてもよい。例えば、本発明の一実施例においては、該要求が低いときはスリープ時間を長くし、該要求が高いときはスリープ時間を短くしてもよい。
【0150】
ステップ1502で、ACK114が受信されたと判断した場合、ディストリビュータ103はトランシーバ・システム105に、携帯コンピュータ装置107に転送するアプリケーション及び/又はデータを含む同報通信118を送信するよう指示する(ステップ1504)。同報通信118が正しく受信されると、携帯コンピュータ装置107はACK119によって応答し、該ACK114はステップ1505においてトランシーバ105によって検出され得る。ステップ1505におけるACK119の検出に続き、別のビーコン112を送信する(ステップ1501)前に、ディストリビュータ103は上述したスリープ時間の間、スリープ状態となる(ステップ1503)。本発明のいくつかの実施例によれば、ステップ1505におけるACK119の検出に続くスリープ時間は、ステップ1502においてACK114が受信されていないと判断された場合のスリープ時間と異なってもよい。
【0151】
一方、同報通信118に続くステップ1505にてACK119が受信されていない場合、ディストリビュータ103は、トランシーバ・システム105に更に1以上の同報通信118を再送するよう指示する。本発明の一実施例においては、ディストリビュータ103は、2の同報通信118が既に送信されたかどうか判断する(ステップ1506)。1の同報通信118が送信されたと判断した場合、ディストリビュータ103は、該同報通信118の2度目の送信を行う。該2度目の同報通信118に続き、ディストリビュータ103は、ACK119がロギング目的で受信されたかどうか判断することができる(ステップ1505)。本発明の一実施例において、判断装置103は、2度目の同報通信118に続くステップ1501をスキップして直接ステップ1503に進みスリープ状態に入ってもよい。2の同報通信118が既に受信された場合、本発明の一実施例にかかるディストリビュータ103は、同報通信118を再び送信せず、上記スリープ時間中スリープ状態となってから(ステップ1503)、別のビーコン112を送信する(ステップ1501)。なお、携帯コンピュータ装置107は、このビーコン112に応じてACK114を送信し、ディストリビュータ103に別の同報通信118を行うよう促してもよい。また、本発明のいくつかの実施例によれば、2度目の同報通信118に続くスリープ時間を、ステップ1505におけるACK119の検出に続くスリープ時間、及び/又は、ステップ1502でACK114が受信されていないと判断された場合のスリープ時間と異ならせてもよい。
【0152】
ディストリビュータ107が無線のバッテリ電源式装置である本発明の一実施例では、トランシーバ・システム105が単一のACK114に応じて同報通信118を再送する回数を制限することにより、ディストリビュータ103のバッテリ消費を節約することができる。具体的には、様々な理由により、最初の又はその後の同報通信118に続いてACK119が受信されないことがある。例えば、同報通信118及び/又はACK119の受信に干渉する障害物が、ディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107間に存在することがある。他の例では、同報通信118が完全に受信される前に、及び/又は、ACK119が携帯コンピュータ装置107によって送信される前に、携帯コンピュータ装置107のユーザが情報の転送を停止すると決定することもある。これら2つの例では、同報通信118を再送しても効果がないため、再送する同報通信118の数を制限することによりディストリビュータのバッテリ消費を節約できる。
【0153】
図16〜図19は、本発明の一実施例において、データ転送トランスポート層(例えば、データ転送トランスポート層1104)によって指示されるタイミングを示す。図16〜図19中の斜線部分は、ディストリビュータ103のトランシーバ・システム105が起動して、携帯コンピュータ装置107との間で信号の送信又は受信を行う時間に相当する。ディストリビュータ103が無線のバッテリ電源式装置である本発明の一実施例では、図中斜線で示した時間は、バッテリ電源を節約できる程度に短く設定してもよい。ただし、斜線で示した時間を、携帯コンピュータ装置107との間で信号の送受信を適切に行うのに十分な時間に設定すべきである。本発明の一実施例によれば、図16〜図19中において斜線で示した時間のうち1以上の時間において、トランシーバ・システム105をスリープ・モードまたは省電力モードに切り換えてもよい。
【0154】
図16は、ディストリビュータ103がビーコン112を送信するが、それに応じたACK114は受信しない場合に、データ転送トランスポート層1104によって指示されるタイミングを示す。図16に示すように、ディストリビュータ103は、ディストリビュータ103が起動してビーコン112を送信する時間TBの間ビーコン112を送信する。時間TBに続いて、ディストリビュータ103は時間TBAの間トランシーバ・システム105をオフにできる。本発明の一実施例によれば、時間TBAは、携帯コンピュータ装置107がビーコン112を受信してそれに応じてACK114を送信する準備ができた後、及び/又はビーコン112に応じてACK114の送信を開始する準備ができていない状態での、携帯コンピュータ装置107の応答時間又は遅延時間に相当する時間に設定してもよい。また、これに代えて、又はこれと合わせて、本発明の一実施例では、時間TBAを、ディストリビュータ103の応答時間又は遅延時間に相当するよう設定してもよい。本発明のいくつかの実施例、特にディストリビュータ107が無線のバッテリ電源式装置である本発明の一実施例では、時間TBAにおいて、ディストリビュータ103がトランシーバ・システム105をオフにして電源を節約してもよい。
【0155】
時間TBAに続き、ディストリビュータ103はトランシーバ・システム105をオンにする。特に、トランシーバ・システム105は、時間TACKRの間、オンとなり、ビーコン112に応じたACK114の少なくとも一部の受信に備える。図16に示した例では、ACK114は受信されず、時間TACKRの後、ディストリビュータ103はトランシーバ・システム105をスリープ時間TSの間オフにする。本発明の一実施例によれば、スリープ時間TSは、通常、約1秒間に設定される。スリープ時間TSに続き、トランシーバ・システム105は再びオンとなり、時間TBにわたりビーコン112を送信する。
【0156】
図17は、ディストリビュータ103がビーコン112を送信し、それに応じたACK114を受信する場合において、データ転送トランスポート層1104によって指示されるタイミングを示す。図16を参照して説明したように、ディストリビュータ103は、ディストリビュータ107は時間TBの間ビーコン112を送信し、時間TBAの間トランシーバ・システム105をオフにし、続いて、トランシーバ・システム105をオンにして時間TACKRの間ACK114の少なくとも一部を受信する。図17に示すように、ディストリビュータ103は、時間TACKRの間、ACK114の一部分を受信する。図17に示す状況において、トランシーバ・システム105は、更に時間TACKRCの間オンとなり、ACK114の残りの部分を受信する。ただし、時間TACKRの間にACK114を完全に受信してもよく、その場合は時間TACKRCを設ける必要はない。本発明のいくつかの実施例によれば、時間TACKRCを、確実にACK114の残りの部分が受信でき、ディストリビュータ103の電源を節約するためにトランシーバ・システム105のオン時間を短縮できるような時間に設定してもよい。本発明の一実施例によれば、時間TACKRCは、通常、50ミリ秒に設定される。
【0157】
ACK114の受信に続き、ディストリビュータ103は、同報通信118の送信前にトランシーバ・システム105を時間TABRの間オフにする。本発明の一実施例によれば、時間TABRは、携帯コンピュータ装置107がACK114を受信して同報通信118を受信する準備ができた後、及び/又は同報通信118の受信を開始する準備ができていない状態での、携帯コンピュータ装置107の応答時間又は遅延時間に相当する時間に設定してもよい。これに代えて、又はこれと合わせて、本発明の一実施例では、時間TBARを、ディストリビュータ103の応答時間又は遅延時間に相当するよう設定してもよい。本発明のいくつかの実施例、特にディストリビュータ107が無線のバッテリ電源式装置である本発明の一実施例では、時間TABRにおいてトランシーバ・システム105をオフにすることにより電源を節約してもよい。
【0158】
時間TABRに続き、ディストリビュータ103はトランシーバ・システム105をオンにして、時間TBRの間、同報通信118を送信する。本発明の一実施例では、時間TBRは、携帯コンピュータ装置107に転送する情報量に応じて決められる。
【0159】
図18は、ディストリビュータ103が最初の同報通信118を送信するが、それに応じたACK119は受信しないという場合において、データ転送トランスポート層1104によって指示されるタイミングを示す。図18に示すように、ディストリビュータ103は同報通信118を送信し、時間TBRAの間トランシーバ・システム105をオフにする。本発明の一実施例によれば、時間TBRAは、携帯コンピュータ装置107が同報通信118を受信して、それに応じたACK119を送信する準備ができた後、及び/又は同報通信118に応じたACK119の送信を開始する準備ができていない状態での、携帯コンピュータ装置107の応答時間又は遅延時間に相当する時間に設定することができる。また、これに代えて、若しくはこれと合わせて、本発明の一実施例では、時間TBRAを、ディストリビュータ103の応答時間又は遅延時間に相当するよう設定することができる。本発明のいくつかの実施例、特にディストリビュータ107が無線のバッテリ電源式装置である本発明の一実施例では、時間TBRAにおいてトランシーバ・システム105をオフにすることにより電源を節約してもよい。
【0160】
時間TBRAに続き、ディストリビュータ103は時間TACKRにわたってトランシーバ・システム105をオンにして、同報通信118に応じたACK119の少なくとも一部分を受信する準備をする。図18に示した例では、ACK119は受信されず、ディストリビュータ103は前述した図17に示した例のように時間TABRの間トランシーバ・システム105をオフにする。
【0161】
時間TABRに続き、トランシーバ・システム105がオンにされ、時間TBRにわたり2度目の同報通信118を再送信する。続いて、2度目の同報通信118に応じたACK119の少なくとも一部分を受信するよう準備するために再びオンにする前に、トランシーバ・システム105を時間TBRAの間オフにする。
【0162】
図19は、ディストリビュータ103が最初の同報通信118を送信し、それに応じたACK119を受信する場合において、データ転送トランスポート層1104によって指示されるタイミングを示す。図18を参照して説明したように、ディストリビュータ103は、ディストリビュータ107は同報通信118を送信し、時間TBRAの間トランシーバ・システム105をオフにし、その後、トランシーバ・システム105をオンにして時間TACKRの間ACK119の少なくとも一部を受信する。図19に示すように、ディストリビュータ103は、時間TACKRの間ACK119の一部分を受信する。図19に示す状況において、トランシーバ・システム105は、更に時間TACKRCの間オンとなり、ACK119の残りの部分を受信する。前述のように、時間TACKRの間にACK119を完全に受信してもよく、その場合は時間TACKRCを設ける必要はない。本発明のいくつかの実施例によれば、時間TACKRCを、確実にACK119の残りの部分が受信でき、ディストリビュータ103の電源を節約するためにトランシーバ・システム105のオン時間を短縮できるような時間に設定することができる。本発明の一実施例によれば、時間TACKRCは、通常、50ミリ秒に設定される。
【0163】
ACK119の受信に続き、同報通信118の送信前にトランシーバ・システム105をスリープ時間TSの間オフにし、その後、トランシーバ・システム105を再びオンにして時間TBの間。別のビーコン112を送信する。
【0164】
表1は、本発明の一実施例において、データ転送トランスポート層1104によって指示される各種時間を示したものである。
【表1】
【0165】
図20は、本発明の一実施例において、データ受信トランスポート層(例えば、図12に示すデータ受信トランスポート層1204)によって携帯コンピュータ装置107が実行し得るステップを示すフローチャート2000である。概要を説明すると、データ受信トランスポート層1204は、携帯コンピュータ装置107がその存在、及び/又は、転送される情報を受信する準備ができていることをどのように示すのか、また、携帯コンピュータ装置107がディストリビュータ103から転送される情報をどのように受信するかについて特定する。
【0166】
具体的には、携帯コンピュータ装置107は、入力される信号を受信し(ステップ2001)、該信号を評価して信号の種類を判断する(ステップ2002)。ステップ2002において、入力された信号がノイズであると判断されると、携帯コンピュータ装置107はステップ2001に戻る。
【0167】
一方、入力された信号がビーコン112であると判断されると、携帯コンピュータ装置107は、同報通信118を受信すべきかどうか判断する(ステップ2003)。本発明の一実施例において、この判断ステップ2003は、ビーコン112に含まれた情報に応じてなされる。例えば、ビーコン112は、同報通信118を識別及び/又は同報通信118のタイムスタンプを含んでもよく、携帯コンピュータ装置107はビーコン112を評価して、同報通信118を既に受信したかどうか判断する。
【0168】
本発明のいくつかの実施例によれば、同報通信118を受信すべきでない場合、携帯コンピュータ装置107は、ステップ2001に戻ってもよい。一方、同報通信118を受信すべきである場合、携帯コンピュータ装置107は、先のビーコン112に応じたACK114を既に送信したかどうか判断する(ステップ2004)。NOであれば、携帯コンピュータ装置107は、ACK114を送信することによりビーコン112に応答して、ディストリビュータ103に同報通信118を促す(ステップ2005)。
【0169】
同報通信118を受信すべきであり、かつACK144が先のビーコン112に応じて既に送信された場合、携帯コンピュータ装置107はバックオフ・アルゴリズムにしたがって別のACK114を送信すべきかどうか判断する。バックオフ・アルゴリズムは、複数の携帯コンピュータ装置107がディストリビュータ107から最初のビーコン112を受信し、該複数のコンピュータ装置(あるいは、その一部)107がACK114によって該最初のビーコン112の受信を知らせる場合に対処するためのものである。携帯コンピュータ装置107から送られたACK114は、互いに干渉することがあるため、ディストリビュータ103は、他の携帯コンピュータ装置107の何れかからACK114を正しく受信できない可能性がある。正しいACK114が受信されないため、ディストリビュータ103は、第2のビーコン112を送る前に、スリープ時間の間、スリープ状態となる。
【0170】
本発明の一実施例において、バックオフ・アルゴリズムは、携帯コンピュータ装置107が100パーセントより低い確率、例えば50パーセントの確率で第2のビーコンに応じてACK114を送信するように指示する。例えば、第1と第2の携帯コンピュータ装置107の各々が、第1のビーコン112に応じてACK114を送信するが同報通信118は受信されない場合、該第1及び第2の携帯コンピュータ装置107は各々50パーセントの確率で第2のビーコン112に応じて別のACK114を送信する。この例では、2つの携帯コンピュータ装置107のうち一方だけがディストリビュータ103に同報通信118を促すACK114を送信する確率は50パーセントである。また、携帯コンピュータ装置107の両方ともACK114を送らない確率は25パーセントであり、携帯コンピュータ装置107の両方がACK114を送信する確率は25パーセントである。後者の2つの状況では、ディストリビュータ107は、正しいACK114を受信できない可能性があり、その場合は第3のビーコン112を送信する前にスリープ時間だけスリープ状態となる。本発明の一実施例において、バックオフ・アルゴリズムは、携帯コンピュータ装置107が、100パーセントより低い確率、例えば30パーセントの確率で第3のビーコン112に応じてACK114を送信することを指示してもよい。本発明の一実施例において、第3の試みを行う確率(30パーセント)は、第2の試みを行う確率(例えば、50パーセント)よりも低い確率に設定する。これに代えて、又はこれと合わせて、第3のビーコン112に応じてエラーメッセージを生成してもよく、また、バックオフ・アルゴリズムをリセットして、携帯コンピュータ装置107が第4のビーコン112に応じて100パーセントの確率でACK114を送信できるようにしてもよい。
【0171】
図20に示すように、携帯コンピュータ装置107は、入力された信号が同報通信118であると判断できる(ステップ2002)。携帯コンピュータ装置107は、同報通信118を促したACK114を送っていてもよい。または、別の(近くの)携帯コンピュータ装置107が同報通信118を促したACK114を送っていてもよい。いずれにせよ、携帯コンピュータ装置107が同報通信118を受信し、同報通信118にエラーがないかどうか判断する(ステップ2007)。エラーを検出した場合、携帯コンピュータ装置107はACK119を送信せずにステップ2001へ戻り、エラーのない同報通信118の受信を試みる。ステップ2007に代えて、又はステップ2007と合わせて、携帯コンピュータ装置107は、完全な同報通信118を受信したかどうか判断してもよい。本発明のいくつかの実施例において、携帯コンピュータ装置107は、同報通信118に含まれる情報から、完全な同報通信118が受信されたかどうか判断する。例えば、同報通信118は、そのサイズを示すことができる。完全な同報通信118が受信されていない場合、携帯コンピュータ装置107は、ACK119を送信せずにステップ2001へ戻り、完全な同報通信118、又は、未だ受信していない完全な同報通信の一部分を受信しようと試みる。
【0172】
一方、同報通信118がエラーを含まない場合、及び/又は、完全な同報通信118を受信した場合、携帯コンピュータ装置107は、同報通信118を促すACK114を送信したかどうか判断する(ステップ2008)。もし、そうである場合、携帯コンピュータ装置107は、ACK119をディストリビュータ103に送信することにより、エラーのない(及び/又は完全な)同報通信118を受信したことを知らせる(ステップ2009)。本発明のいくつかの実施例によれば、携帯コンピュータ装置107は、ACK119を送信した後にステップ2001に戻ってよい。本発明のいくつかの実施例によれば、携帯コンピュータ装置107が同報通信118を促していない場合、携帯コンピュータ装置107はACK119を送信せず、ステップ2001に戻ってよい。後者の場合、第2の携帯コンピュータ装置107が、同報通信118を促すACK114を送っていてもよく、該第2の携帯コンピュータ装置107はエラーのない(及び/又は完全な)同報通信118を受信した後にACK119を送信する。ステップ2008を設けることにより、多数の携帯コンピュータ装置107が、により同報通信118に反応する際に、互いに干渉しあう可能性がある多数のACK119を送る可能性が低くなる。これにより、ディストリビュータ103が、同報通信118に続いて正しいACK119を受信する可能性が高くなり、よって、ディストリビュータ103が同報通信118を再送する必要がなくなる。
【0173】
本発明のいくつかの実施例において、携帯コンピュータ装置107は、1種類以上の確認信号を送ることができる。本発明の一の実施例においては、携帯コンピュータ装置107は、ビーコン-ACKを送ってビーコン112に応答でき(例えば、ステップ2005)、同報通信-ACKを送って同報通信118に応答できる(例えば、ステップ2009)。他の実施例では、携帯コンピュータ装置107は、ACK、部分的なACK、及び/又はNACK(No Acknowledgement:未確認)信号のような様々な確認信号を送ることができる。部分的なACKは、例えば、携帯コンピュータ装置107がディストリビュータ103から同報通信118の一部分を受信したことを知らせるためのものである。この部分的なACKの送信により、ディストリビュータ103が特定の同報通信118を再び送信する必要がなくなるので、ディストリビュータ103のバッテリ4111の消費電力を節約することができる。NACK信号は、携帯コンピュータ装置103がディストリビュータ103から所望の同報通信118を受け取っていないために、同報通信118全体の送信を繰り返す必要があることをディストリビュータ103に知らせるために用いることができる。なお、多数のNACK(及び/又は部分的なACK)が多数の携帯コンピュータ装置107によって送られる可能性を低くするため、NACK(及び/又は部分的なACK)を送信する際にバックオフ・アルゴリズムを実行してもよい。さらに、多種類の確認信号を送信することにより、同報通信118を送信するための環境条件が悪化していること、トランシーバ・システム105が正しく動作していないこと、及び/又は、1以上の携帯コンピュータ装置107上の送信機構(例えばトランシーバ106)が正しく動作していないことをディストリビュータ103に知らせてもよい。異常を知らされた場合、ディストリビュータ103は多くの救済措置を試みることができる。
【0174】
図21及び図22は、本発明の一実施例におけるデータ受信トランスポート層(例えば、データ受信トランスポート層1204)によって指示されるタイミングを示す。図21及び図22中の斜線部分は、携帯コンピュータ装置107のトランシーバ106がオンであり、ディストリビュータ103に信号を送信しているか、又は、ディストリビュータ103から信号を受信している時間に相当する。本発明の一実施例において、携帯コンピュータ装置103のトランシーバ106は、図21及び図22中で斜線を施していない部分のうち1又はそれ以上の時間でも、オンになっている。
【0175】
図21は、携帯コンピュータ装置107のトランシーバ106がビーコン112を受信し、それに応じてACK114を送信する場合において、データ受信トランスポート層1204によって指示されるタイミングを示す。図21に示すように、携帯コンピュータ装置107は、時間TBにわたりビーコン112を受信する。ビーコン112の受信に続き、携帯コンピュータ装置107がビーコン112に応じてACK114を送信する前に、応答又は遅延時間THBAがある。時間THBAの間、携帯コンピュータ装置07は、入力された信号がビーコン112であるか否かについて判断するステップ、ビーコン112に応じてACK114を送信すべきかどうかについて判断するステップ、及び、ハードウェア(例えば、トランシーバ106)にACK114を送信するよう指示するステップのうち、1又はそれ以上のステップを実行する。時間THBAに続き、携帯コンピュータ装置107は時間THACKTにわたりACK114を送信する。時間THACKTは、例えば図24を参照して説明したように、十分な情報がACK114に確実に含まれるような時間であって、ディストリビュータ103の電源を節約するためにトランシーバ・システム105のオン時間を短縮できるような時間に設定してもよい。本発明の一実施例によれば、時間THACKTは、通常、100ミリ秒に設定される。
【0176】
図22は、携帯コンピュータ装置107のトランシーバ106が同報通信118を受信し、それに応じてACK119を送信する場合において、データ受信トランスポート層1204によって指示されるタイミングを示す。図22に示すように、携帯コンピュータ装置107は、時間TBRにわたり同報通信118を受信する。同報通信118の受信に続き、携帯コンピュータ装置107が同報通信118に応じてACK119を送信する前に、応答又は遅延時間THBRAがある。時間THBRAの間、携帯コンピュータ装置07は、入力された信号が同報通信118であるか否かについて判断するステップ、同報通信118がエラーなく受信されたかどうかについて判断するステップ、及び、ハードウェア(例えば、トランシーバ106)にACK119を送信するよう指示するステップのうち、1又はそれ以上のステップを実行する。時間THBRAに続き、携帯コンピュータ装置107は時間THACKTにわたりACK119を送信する。本発明のいくつかの実施例によれば、時間THACKTは、例えば図24を参照して以下に説明するように、確実に十分な情報がACK119に含まれるような時間であって、ディストリビュータ103の電源を節約するためにトランシーバ・システム105のオン時間を短縮できるような時間に設定してもよい。本発明の一実施例によれば、時間THACKTは、通常、100ミリ秒に設定される。
【0177】
表2は、本発明の実施例においてデータ受信トランスポート層1204によって指示される各種時間を示す。
【表2】
【0178】
図23は、本発明の一実施例において、ビーコン112に含めることができる情報2302のフレーム又はパケットを示す。データ転送層(例えば、データ転送トランスポート層1104)は、ビーコン・フレーム2302の内容、構造、及び/又は送信時間を指示することができる。図23に示すように、ビーコン・フレーム2302は、プリアンブル2304、データ部2306、及びエラー検出用データ2308という3つの部分から構成される。プリアンブル2304は、ビーコン・フレーム2302の始まりを示す1以上のビットから構成してよく、及び又は、データ部2306の受信前に、携帯コンピュータ装置107が照準を合わせる対象を提供する。本発明の一実施例によれば、プリアンブル2304は、始めと終わりにスタートビットとストップビットを付けた6組の8ビットから構成できる。データ部2306は、携帯コンピュータ装置107が、ビーコン・フレーム2302をビーコン112として含む信号を識別して特徴付けることを許可するビーコンID2301を含んでもよい。図23は、データ部2306に含まれるビーコンID2310を示しているが、ビーコンID2310をプリアンブル2304に含めることも可能である。データ部2306に、同報通信118のタイムスタンプ等の情報を更に含めることにより、携帯コンピュータ装置107が同報通信118を促すべきか否か判断することができる。図23に示すように、ビーコン・フレーム2302には、更に、携帯コンピュータ装置107がエラーを検出できるよう、パリティ・チェック・コード、チェックサム、又はサイクリック・リダンダンシー・チェック(Cyclic Redundancy Check:CRC)等のエラー検出用データ2308を含めることができる。図23では、ビーコン・フレーム2302の終わりにエラー検出用データ2308を配置しているが、これに代えて、エラー検出用データ2308を、プリアンブル2304及び/又はデータ部2306における1又はそれ以上の箇所に配置してもよい。
【0179】
図24は、本発明の一実施例において、ACK114、119に含めることができる情報2402のフレーム又はパケットを示す。ACKフレーム2402の内容、構造、及び/又は送信時間は、データ転送層(例えば、データ受信トランスポート層1204)によって指示することができる。図24示すように、ACKフレーム2402は、プリアンブル2404、データ部2406、及びエラー検出用データ2408という3つの部分から構成される。プリアンブル2404は、ACKフレーム2402の始まりを示し、及び/又は、トランシーバ・システム105の自動利得制御(Automatic Gain Control: AGC)要素が、ACK信号の出力レベルを正しく補正できるようにする。データ部2406は、ディストリビュータ103が、ACKフレーム2402をACK114、119として含む信号を識別できるようにするACK・ID(図24には示さず)を含んでもよい。なお、ACK・IDはプリアンブル2404に含めることも可能である。これに代えて、又はこれと合わせて、データ部2406にシリアル番号や他の識別インディシア等、携帯コンピュータ装置107を識別する情報を含めてもよい。上記いずれかの構成に代えて、又は合わせて、データ部2406は、プラットフォーム種類(例えば、Palm OSやWin CE)、型の種類、バージョン番号、及び/又は携帯コンピュータ装置107のクライアント121に関連するタイムスタンプ等の携帯コンピュータ装置機能を識別する情報を含めてもよい。本発明の一実施例によれば、データ部2406には、例えば、アプリケーションに対する要求に関する情報、及び/又は、ディストリビュータ103のメモリ405に記憶されたデータ等、他の情報を含めてもよい。図24に示すように、ACKフレーム2402には、更に、ディストリビュータ103がエラーを検出できるよう、パリティ・チェック・コード、チェックサム、又はサイクリック・リダンダンシー・チェック(Cyclic Redundancy Check:CRC)等のエラー検出用データ2408を含めることができる。図24では、ビーコン・フレーム2302の終わりにエラー検出用データ2408を配置しているが、これに代えて、エラー検出用データ2408をプリアンブル2404及び/又はデータ部2406における1又はそれ以上の箇所に配置してもよい。
【0180】
図25は、本発明の一実施例において、同報通信118に含まれ得る情報2502のフレーム又はパケットを示す。同報通信フレーム2502の内容、構造、及び/又は送信時間は、データ転送層(例えば、データ転送トランスポート層1104)によって指示してもよい。図25に示すように、同報通信フレーム2502は、プリアンブル2504、データ部2506、及びエラー検出用データ2508という3つの部分から構成できる。プリアンブル2504は、同報通信フレーム2502の始まりを示すとともに/又は、データ部2506の受信前に、携帯コンピュータ装置107が照準を合わせる対象を提供する。本発明の実施例によれば、プリアンブル2504は、6組の8ビットから構成でき、各組の始まりと終わりにはスタートビットとストップビットを付ける。
【0181】
データ部2506には、携帯コンピュータ装置107が、同報通信118としての同報通信フレーム2502を含む信号を識別できるようにする同報通信ID2510を含めることができる。図25は、データ部2506に含まれる同報通信ID2510を示すが、同報通信ID2510をプリアンブル2504に含めることも可能である。なお、同報通信ID2510は、プリアンブル2404に含めてもよい。本発明のいくつかの実施例においては、携帯コンピュータ装置107が完全な同報通信を受信したかどうか判断できるよう、同報通信ID2510は、同報通信フレーム2502のサイズ及び/又はデータ部2506のサイズを示してもよい。更に、データ部2506には、携帯コンピュータ装置107に転送する情報を含めることができる。該情報は、アプリケーション(例えば、アプリケーション605)及び/又はデータ(例えば、データ606)から構成してよい。
【0182】
図25に示すように、同報通信フレーム2502には、更に、携帯コンピュータ装置107がエラーを検出できるよう、パリティ・チェック・コード、チェックサム、又はサイクリック・リダンダンシー・チェック(Cyclic Redundancy Check:CRC)等のエラー検出用データ2508を含めることができる。図25では、同報通信フレーム2502の終わりにエラー検出用データ2508を配置しているが、これに代えて、エラー検出用データ2508を、プリアンブル2504及び/又はデータ部25406における1又はそれ以上の箇所に配置してもよい。
【0183】
図26は、本発明の他の実施例における同報通信フレーム2602を示す。本実施例では、同報通信フレーム2602に、複数の同報通信サブ・フレーム2604、2606を含めることができる。同報通信サブ・フレーム2604、2606の各々は、プリアンブル2608、2610、データ部2612、2614、及びエラー検出用データ2616、2618を含む。本発明の一実施例では、2以上の同報通信サブ・フレーム2604、2606のプリアンブル2608、2610は同一である。同報通信サブ・フレーム2604、2606の各々には、携帯コンピュータ装置107に転送する情報の一部を含めてもよい。例えば、第1のデータ部2612には、実行可能なデータ(例えば、アプリケーション605)を含め、第2のデータ部2614には、実行不可能なデータ(例えば、データ606)を含めることができる。他の例では、第1のデータ部2612に、携帯コンピュータ装置107において第1のアプリケーションを実行する際に用いる実行不可能なデータを含め、第2のデータ部2614には、携帯コンピュータ装置107において第2のアプリケーションを実行する際に用いる実行不可能なデータを含めることができる。
【0184】
上記に代えて、又は上記と合わせて、同報通信サブ・フレーム2604、2606の各々に、例えば特定のプラットフォーム種類(例えば、Win CE)等、特定の機能を有する携帯コンピュータ装置107や、特定のバージョンのクライアント121をダウンロードした携帯コンピュータ装置107に転送する情報を含めてもよい。例えば、第1のデータ部2612に、第1バージョンのクライアント121をダウンロードした携帯コンピュータ装置107向けの情報を含め、第2のデータ部2614に、第2バージョンのクライアント121をダウンロードした携帯コンピュータ装置107向けの情報を含めることができる。
【0185】
図26に示すように、同報通信サブ・フレーム2604、2606には、それぞれ同報通信サブ・フレームID2620、2622を含めることができる。同報通信サブ・フレームID2620、2622によって、携帯コンピュータ装置107が、同報通信118の一部としての同報通信サブ・フレーム2604、2606を含む信号を識別することができる。これに代えて、又はこれと合わせて、同報通信サブ・フレームID2620、2622が関連する同報通信サブ・フレーム2604、2606に含まれる情報の種類を識別するものでもよい。例えば、同報通信サブ・フレームID2620、2622は、関連する同報通信サブ・フレーム2604、2606が、携帯コンピュータ装置107において実行される特定のアプリケーションのための実行不可能なデータを含むことを示してもよい。他の例では、同報通信サブ・フレームID2620、2622が、関連する同報通信サブ・フレーム2604、2606が、特定バージョンのクライアント121に向けた情報を含むことを示してもよい。上記に代えて、又は上記と合わせて、携帯コンピュータ装置107が完全な同報通信18又は同報通信118の完全な一部分を受信したかどうか判断できるよう、同報通信サブ・フレームID2620、2622が、同報通信フレーム2602の全体サイズ、関連する同報通信サブ・フレーム2604、2606のサイズ、及び/又は、関連するデータ部2612、2614を示してもよい。図26には、データ部2612、2614にそれぞれ含まれた同報通信サブ・フレームID2620、2622が示されているが、同報通信サブ・フレームID2620、2622を、同報通信サブ・フレーム2604、2606のプリアンブル2608、2610にそれぞれ含めることも可能である。
【0186】
図27は、本発明の更に他の実施例における同報通信フレーム2702を示す。本実施例では、同報通信フレーム2702に、プリアンブル2504、データ部2704、及びエラー検出用データ2508を含めることができる。プリアンブル2504とエラー検出用データ2508は、図25を参照して説明したものと同じである。図27に示すように、データ部2704は、第1の同報通信ID2706及び第2の同報通信ID2708から構成できる。ID2706、2708に続く部分は、携帯コンピュータ装置107に転送する情報の一部、及び/又は、特定の機能、例えば特定のプラットフォームを有する携帯コンピュータ装置107又は特定バージョンのクライアント121をダウンロードした携帯コンピュータ装置107に転送する情報から構成することができる。
【0187】
図27を参照すると、同報通信ID2706、2708によって、携帯コンピュータ装置107が、同報通信118としての同報通信フレーム2702を含む信号を識別することができる。これに代えて、又はこれと合わせて、同報通信ID2706、708が、同報通信ID2706、2708に続く情報の種類を識別してもよい。上記に代えて、又は上記と合わせて、携帯コンピュータ装置107が完全な同報通信18又は同報通信118の完全な一部分を受信したかどうか判断できるよう、同報通信フレームID2706、2708が、同報通信フレーム2702の全体サイズ、データ部2704のサイズ、及び/又は、同報通信ID2706、2708に続くデータ部のサイズを示してもよい。
【0188】
なお、ビーコン・フレーム2302、ACKフレーム2402、及び同報通信フレーム2502、2602、又は2702の構造、内容、及び/又は送信時間は、例えば、(1)ディストリビュータ103の電力節約、(2)ディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107間で行われる通信が同期通信か非同期通信かという要素にしたがって多様に選択できる。通常、フレームの長さは、上述のようにディストリビュータ103の電力を節約でき、かつ十分な情報を伝達することができる程度に小さく設定できる。また、当業者に知られているように、非同期通信のフレームは、1組以上の8ビットであって、各組の最初と最後にはスタートビットとストップビットをそれぞれ付けたもので構成することができる。1組の8ビットによって、例えば、アスキー文字を表すことができる。更に、ACKフレーム2402には、平均して2進数の「1」と2進数の「0」という類似番号を含めるため、ディストリビュータ103のトランシーバ・システム105によってACK114、119を更に正しく受信することができる。したがって、本発明の一実施例では、ビット・スタッフィングを行って、2進数の「1」又は2進数の「0」の連続の後に、それぞれ、2進数の「1」又は2進数の「0」を挿入することができる。
【0189】
本発明の一実施例において、ビーコン112、ACK114、119、及び同報通信118はそれぞれ、上述のフレームを含む信号である。本発明の実施例では、ビーコン112、ACK114、119、及び/又は同報通信118の信号について、例えば以下の要素にしたがい様々な物理的特性を選択することが可能である。
【0190】
(1)例えば、赤外線(IR)や無線周波数(RF)等、信号の種類;
(2)例えば、IrDAタイプ変調、振幅シフト・キーイング(ASK)(振幅偏移変調)、周波数シフト・キーイング(FSK)(周波数偏移変調)、位相シフト・キーイング(PSK)(位相偏移変調)、Gaussian周波数シフト・キーイング(GFSK)、差動シフト・キーイング(DPSK),直交位相シフト・キーイング(QPSK)、オフセット直交位相シフト・キーイング(OQPSK)、最小シフト・キーイング(MSK)、M値位相シフト・キーイング、8値位相シフト・キーイング、振幅位相キーイング(APK)、直交部分応答(QPR)、直交振幅変調(QAM)、パルス位置変調(PPM)等のデジタル変調スキーム、又はアナログ変調スキーム;
(3)例えば、Non−Return−to−Zero(NRZ)、Return−to−Zero(RZ)、Return−to−Bias(RB)、Alternate Mark Inversion又はBipolar Return−to−Zero(AMI/BRZ)、スプリット位相(マンチェスター)、スプリット位相(マーク)、遅延偏重(ミラー符号)、及びReturn−to−Zero−Inverted(RZI)等の解読スキーム;
(4)所望の情報伝送速度、例えば、1,200bps、9,600bps、115.2kbps、0.576Mbps、1Mbps,1.152Mbps、4Mbps;
(5)ディストリビュータ103及び/又は携帯コンピュータ装置107のハードウェア機能;(6)ディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107間の所望の通信範囲。
上述のように、通信プロトコルの1以上の物理層によって、信号の物理的特性を特定できる。
【0191】
本発明の一実施例によれば、ビーコン112は、例えば図23に示すようなビーコン・フレー2302を含むIR信号である。本発明の一実施例では、ディストリビュータ103のトランシーバ・システム105は、従来の通信プロトコル物理層(例えば、従来の通信プロトコル物理層1110)によって特定される物理的特性を有するビーコン112を生成する。本発明のいくつかの実施例によれば、従来の通信プロトコル物理層1110には、従来のIR通信プロトコルの物理層、例えば、IrDA通信プロトコルを含めることができる。当業者に知られているように、IrDA物理層は、IR信号を生成する際に用いる変調スキーム、符号化スキーム、情報伝送速度等のIR信号の物理的特性を特定する。IrDA物理層は、ビット/秒(bps)単位で計測される種々の情報伝送速度で送られるIR信号の種々の物理的特性を特定する。特に、本発明の一実施例では、ビーコン112を伝送速度115.2kbpsにて伝送する。115.2kbpsで、変調されていないIRパルスを2進数「0」についてはビット持続時間の3/16にわたり送信し、2進数「1」についてはIRパルスを送信しない状態で、ビーコン112がRZI符号化スキームを用いて生成される。
【0192】
本発明の一実施例において、ディストリビュータ103のトランシーバ・システム105は、符号化スキーム、変調スキーム、従来のIR通信プロトコルの物理層、例えばIrDA物理層によって特定された情報伝送速度、データ転送物理層1106に特定される増加した信号出力レベルにしたがって、ビーコン112を生成する。伝送出力を増加することにより、携帯コンピュータ装置107は、従来のIrDA通信プロトコルを用い、携帯コンピュータ装置のトランシーバ106によって受信する場合よりも長い距離にわたって送信されたビーコン112をディストリビュータ107から受信することができる。
【0193】
本発明の一実施例によれば、ACK114、119は、例えば図24に示すようなACKフレーム2402を含むIR信号である。本発明の一実施例において、携帯コンピュータ装置107は、従来のIR遠隔制御、例えば従来のTV遠隔制御において利用される物理的特性にしたがってACK114、119を生成する。本実施例において、携帯コンピュータ装置107は、トランシーバ106に対して、1200bpsの伝送速度でACK114、119を送信するよう指示する。ACK114、119は、パリティを付さないNRZ符号化スキームを用い、37.5kHzのIRトーンを2進数「0」に対して生成する一方、2進数「1」に対してはIRトーンを送信しない37.5キロヘルツ(kHz)ASK変調スキームによって生成される。このようなACK114、119の物理的特性により、ディストリビュータ103のトランシーバ・システム105は、携帯コンピュータ装置107のトランシーバ106に比較して、長い距離を送信されたACK114、119を受信することができる。特に、37.5kHzのASK変調により、ディストリビュータ103の受信部415は、37.5kHz付近を対象とした帯域通過・フィルターを用いてノイズをフィルターすることができる。比較的遅い伝送速度にすれば、ディストリビュータ103は、ACK114、119に含まれる情報をより容易に分解することができる。
【0194】
本発明のいくつかの実施例によれば、ACK114、119に含まれるプリアンブル2404は、37.5kHZのトーンを含む第1部分及びアイドル状態の第2部分(IR伝送なし)という2つの部分から構成できる。本発明の一実施例によれば、第1部分の長さは29ミリ秒であり、第2部分の長さは11ミリ秒とすることができる。本発明の一実施例によれば、ビット・タイミング・エラーの減少、及び/又はACK114、119伝送の信頼性の向上のために、データ部2406に含まれる1ビットの長さは、833.3マイクロ秒としてもよい。
本発明の一実施例によれば、携帯コンピュータ装置107は、以前にダウンロードしたデータ受信物理層1206にしたがい、37.5kHzASK変調されたACK114、119を生成する。なお、37.5kHzASK変調された信号を送信するために携帯コンピュータ装置107のハードウェアを変更する必要はない。例えば、携帯コンピュータ装置107には、様々な符号化及び/又は変調及び/又は伝送速度特性を有する信号を送信できるハードウェアを備えてもよく、データ受信物理層1206に、37.5kHzASK変調されたACK114、119を生成するようにハードウェアを構成するための実行可能な指令を含めてもよい。
【0195】
本発明の一実施例によれば、同報通信118は、例えば図25から図27に示すような同報通信フレーム2502、2602、又は2702を含むIR信号である。本発明の一実施例において、同報通信118は、従来の通信プロトコル物理層(例えば、従来の通信プロトコル物理層1110)に特定される物理的特性にて生成される。本発明のいくつかの実施例によれば、従来の通信プロトコル物理層1110は、従来のIR通信プロトコル、例えば、IrDA通信プロトコルの物理層を含む。本発明の一実施例において、同報通信118は、115.2kbpsの伝送速度にて送信される。115.2kbpsにて、同報通信118は、2進数「0」に対しては1ビット時間の3/16にわたり変調されていないIRパルスを送り、2進数「1」に対してはIRパルスを送信しないRZI符号化スキームを用いて生成される。
【0196】
本発明の一実施例において、ディストリビュータ103のトランシーバ105は、符号化スキームおよび変調スキームに従い、従来のIR通信プロトコルの物理層、例えばIrDA物理層によって特定された情報伝送速度にて、データ転送物理層1106に特定された増加した信号出力レベルで、ビーコン112を生成する。伝送出力を増加することにより、携帯コンピュータ装置107は、従来のIrDA通信プロトコルを用い、携帯コンピュータ装置のトランシーバ106によって受信する場合よりも長い距離にわたって送信されたビーコン112をディストリビュータ107から受信することができる。
【0197】
本発明の別の実施例において、ビーコン112、ACK114、119、及び同報通信118は、例えば図23〜図27にそれぞれ示すようなビーコン・フレーム2302、ACKフレーム2402、及び同報通信フレーム2502、2602、2702を含むRF信号である。本発明の一実施例において、各信号は、従来のRF通信プロトコル、例えばBluetooth通信プロトコルの物理層にしたがって生成される。当業者に知られているように、Bluetooth通信プロトコルは、短い通信範囲をカバーし得る低い出力レベルと、中程度の通信範囲をカバーし得る高い出力レベルという2種類の出力レベルを定義する。本発明の実施例では、ディストリビュータ103と携帯コンピュータ装置107間の所望の通信範囲に応じた該2種類の出力レベルのうち一方又は双方を用いることができる。
【0198】
ディストリビュータバッテリ411及びバッテリ節約手順2800
本発明の一実施例によれば、バッテリ411は、ディストリビュータ103の収容部内に収容することができる。バッテリ411は、必ずしも再充電可能なものでなくともよい。本発明の一実施例によれば、バッテリ411の寿命を2年間に設定することができる。本発明の一実施例によれば、ディストリビュータ103を、なるべく多くの回路について低電力消費及び省電力モードに対応するよう設計することにより、バッテリの寿命延長が容易になる。
【0199】
本発明の一実施例によれば、ディストリビュータ103の使用および電流消費モデルは、バッテリ411に対して2年間のバッテリ寿命を確保するために36Ahrより大きいバッテリ容量が要求されることを示している。バッテリ寿命についての要求及びバッテリ容量についての要求を満たすため、多セル・リチウム技術が要求され得る。例えば、本発明の一実施例によれば、2セル・リチウム・クロライド・バッテリパックを用いればよい。このように、本発明の一実施例によれば、バッテリ411は、3.5〜3.6ボルトの公称電圧を提供するリチウム・バッテリパックから構成できる。
【0200】
本発明の一実施例によれば、バッテリ411の出力側は、マザーボードに電力を供給するドーターボードに設けられたレギュレータに直接に接続できる。具体的には、本発明の一実施例において、2つのアルカリ電池によって電力が供給されるScount Modoマザーボードを用いることができる。したがって、ドーターボードに関連する追加バッテリにより、2.5ボルト付近の電力を供給することができる。上記Modoマザーボード上の電源回路は、Modo回路に対する全ての要求を満たすとともに、ドーターボードに3ボルトの電力を供給することができる。
【0201】
配置環境によっては、ディストリビュータ103のバッテリ電源を節約する能力が、ディストリビュータ103が商業的に受け入れられるために極めて重要である場合がある。ディストリビュータ103のバッテリ411が交換又は再充電無しで使用できる期間が長くなればなるほど、ディストリビュータ103は、修理員の派遣を頼んだリ、開けたりする必要なしに作動できる期間が長くなる。バッテリの寿命を長くすることにより、ディストリビュータ103を広い地域で提供する方法を単純化することができる。何故なら、ディストリビュータ103がシステム通信ネットワーク111から通信内容を受信でき、また、ディストリビュータ103が必ずしもその設置場所と物理的接続をする必要がなくなるからである。勿論、本発明のいくつかの実施例では、電気的な電源によってバッテリ411を交換したり補助したりすることも可能である。
【0202】
図28は、本発明の一実施例におけるバッテリ節約手順2800を示すフローチャートである。本発明の一実施例によれば、管理サーバ(例えば、管理サーバ410)がバッテリ節約手順2800を指示できる。バッテリ節約手順2800は、ディストリビュータバッテリ411が既にオンになって各種ディストリビュータ構成要素に電力を供給している状態で開始する。
【0203】
トランシーバ・システム(例えば、トランシーバ・システム105)が使用中であるか否かチェックする(ステップ2801)。本発明の一実施例によれば、トランシーバ・システム105は、電力消費が多いアクティブ・モードと、電力消費が少ないスリープ・モード又は省電力モード間で切り換えられる。トランシーバ・システム105が使用中である場合(ステップ2801)、バッテリ411は、トランシーバ・システム105の動作が完了するまで継続して使用される(ステップ2803)。本発明の一実施例によれば、ビーコン112及び同報通信118の送信、ACK114、119の受信、及びスリープ時間は、電力を節約するためにインターリーブすることができる。例えば、ビーコン受信確認手順では、2つの5秒スロットが使われ、同報通信が要求された方法で行われる。同報通信118は、所定時間の間に継続して繰り返したり、要求に応じて(例えばACK114を介して)繰り返したりすることができる。バッテリ411の消費量を減少するために、通常、両スキームは、同報通信118の受信範囲に携帯コンピュータ装置107が無いとき、及び/又は同報通信118を受信したい旨を示している携帯コンピュータ装置107がないときに、同報通信118が終了することを要求してもよい。
【0204】
トランシーバ・システム105が使用中でない場合(ステップ2801)、スケジュールされたネットワーク通信(例えば、システム通信ネットワーク111)が差し迫っているか否かをチェックする(ステップ2805)。スケジュールされた送受信が差し迫っている場合(ステップ2805)、ネットワーク受信部(例えばネットワーク受信部104)が送信内容を受信している間、バッテリ411はオンになったままである(ステップ2807)。本発明の一実施例によれば、ネットワーク受信部104は、電力消費が多いアクティブ・モードと、電力消費が少ないスリープ・モード又は省電力モード間で切り換えられる。上述のように、ディストリビュータ103は、スケジュールにしたがってシステム通信ネットワーク111から情報を受信することができる。送信をスケジュールすることにより、ディストリビュータ103は、次のスケジュール・メッセージ又はグループキャストに対して指定された時点まで、そのネットワーク受信部104(例えば、Flex受信機)の電力消費量を下げ続けることができる。したがって、バッテリ寿命を最大限確保するために、日常的な通信の最大回数を制限する必要はない。上述のように、スケジュールは、ディストリビュータ103毎に設定できる。
【0205】
差し迫っている送受信がない場合(ステップ2805)、ディストリビュータ103は、バッテリ411の電力消費量を抑えるスリープ・モードに入ることができる(ステップ2809)。携帯コンピュータ装置107の有無を監視するためチェックが定期的に行われる(ステップ2811)。この監視ステップは、トランシーバ・システム105によってビーコン112を送信するのと同時に行われる。本発明の一実施例において、ディストリビュータ103は、定期的に目を覚まして(または、省電力モードにて作動して)、上記監視ステップ2811を実行する。データ転送通信プロトコルに関連した説明したように、送信又は受信動作中でも、ディストリビュータ103の構成要素(例えば、トランシーバ・システム105)はオフにしてもよい。携帯コンピュータ装置107がビーコン112に応答すると、ディストリビュータ103は目を覚まして(又は目を覚ました状態を維持して)トランシーバ・システム105の更なる動作を開始する必要がある。勿論、ディストリビュータ103は、日常的なメンテナンスや再構成タスクを実施するために、目を覚ました状態を維持してスリープ・モードに入るのを避けてもよい(少なくとも一時的に)。また、独立した電源を有するディストリビュータ103は、バッテリ電源を有するディストリビュータ103ほど頻繁に(又は全く)スリープ周期に入らなくてもよい。
【0206】
携帯コンピュータ装置107が無い場合(例えば、ビーコン112に応答する携帯コンピュータ装置107が無い場合)(ステップ2811)、システム通信ネットワーク111からディストリビュータ103へのスケジュールされた送信が差し迫っているか否かチェックする(ステップ2813)。送信が差し迫っている場合、ディストリビュータ103は目を覚ましてネットワーク受信部104の動作を開始する必要がある。送信が差し迫っていない場合、ディストリビュータ103はスリープ・モードのままでよい。
【0207】
他の実施例では、ディストリビュータバッテリ411は、別の電源によって補助又は交換してもよい。例えば、ディストリビュータ103に、従来の外部電源を備えることもできる。或いは、誘導装置によって電気を受け取るようにディストリビュータ103を構成してもよい。誘導装置の一実施例は、ディストリビュータについて一般的に目標とされる配置の容易さを実現することができる。本発明の一実施例によれば、外部電源アダプタを用いる場合、外部電源がバッテリ411を切断する。本発明の一実施例によれば、外部電源を用いる場合、バッテリ411を再充電することができる。本発明の一実施例によれば、外部電源を使用して、ディストリビュータ103上に追加された多消費型機能に対応することができる。更に、外部電源がある場合は、低電力消費及び省電力モードの維持を無視してもよく、例えば、スリープ周期を無くしてもよい。なお、外部電源に電力を供給されるディストリビュータ103の実施例においては、所定日の所定時間繰り返して同報通信118を送ることができ、携帯コンピュータ装置107が同報通信118を促す必要はない。
【0208】
ディストリビュータ収容部及び電子機器にスイッチを内蔵して、出荷の際にバッテリ411を取り外してもよい。該スイッチは、ディストリビュータソフトウェアの動作をロックするイベントが起きた場合にリセット・スイッチとして使用することもできる。
【0209】
サンプル・ディストリビュータ103のハードウェア実施例
この発明の一実施例によると、ディストリビュータ103は他のコンピュータ装置のために開発された既存の電子アセンブリで構成されていてよい。例えば、図29は、接続部2921によってマザーボード2901に接続されたドーターボード2902で増強されたScout Electromedia Modoのマザーボード2901を使用するディストリビュータ103の実施例を示している。このマザーボード2901は、CPU(例えば図4に示すCPU422)のようなディストリビュータ(分配器)機能と、フレックス・ページング受信器(レシーバ)及び関連するページング・サブシステム(例えばネットワーク受信部)とを提供する。ドーターボード2902は、電源供給レギュレーション2906とIR送信器、受信器及びユーザインタフェース機能2905のようなディストリビュータの機能性を提供する。ディストリビュータの電池411は、この実施例では、3.6ボルトのリチウム電池2909からなる。前述したように、ディストリビュータ103の実施例は、Scout Modoデバイス用のソフトウェアのような既存システムに由来するソフトウェアを再使用してよい。
【0210】
図30に示すように、本発明の実施例に従えば、Scout Electromedia Modoのマザーボード2901は、フレックス(Flex)ページングレシーバ(受信器)3003と処理装置3012とを備えていてよい。処理装置3012は、他のものの中で、CPU(例えばCPU422)、RAM(例えばRAM412)、メモリ(例えばメモリ405)及びディストリビュータ103の実施例のためのネットワークレシーバ(受信器)104のためのサポートを備えていてよい。
【0211】
詳細には、Scout Electromedia Modoのマザーボード2901は、マイクロプロセッサ3004と、I2Cインタフェースを持つ128×8のシリアルEEPROM3005と、1M×16のフラッシュEPROM/ROM3006と、1M×16のDRAM(1Kのリフレッシュ、ファーストページモードまたはそれ以上のものを持つ)と、電源供給回路3011と、フレックス(FLEX)デコーダ3008とを具備する。電源供給回路3011は、処理装置3012と受信器3003の両方のために構成されていてよい。FLEXデコーダ3008は、受信器3003からのフレックス(Flex)を処理してよい。マイクロプロセッサ3004は、モトローラ(登録商標)MC68EZ328(DragonBall−EZ)コントローラであってよい。
【0212】
本発明の実施例に従えば、フレックス(Flex)ページング受信器3003とFLEXデコーダ3008が、ネットワーク受信部104を構成してよい。本発明の実施例に従えば、フレックス(Flex)ページング受信器3003は900MHzのFLEXページング・レシーバであってよい。その他の従来からあるページング・レシーバがフレックス(Flex)ページング受信器3003として使用されてもよいことが理解されるべきである。フレックス(Flex)ページング受信器3003は、PCB搭載アンテナと、自動ゲインコントロール(以下「AGC」)をサポートするための可変ゲイン低ノイズアンプ(LNA)と、フレックス(Flex)ページング周波数を受信するためのフログラマブルな900MHzシンセサイザと、21.4MHzの第1の中間周波数(IF)ステージと、単一のバックエンド(back-end)・チップと、21.4MHzの第1のIFから455Hzの第2のIFを生成するミキサーと、AGCのための受信信号長表示(RSSI)電圧出力と、FLEXデコーダ3008のための455HzのIFリミッタ出力と、「スリープ」期間中の電流を最小化するための電源オン/オフ制御とを具備していてよい。普通の技術者は、必要な場合に、ディストリビュータ103の実施例がそのようなシステムに要求されることを充足していることを確認するために、モトローラのFlexラジオ・レシーバ用の仕様書を見直することを選択してよい。
【0213】
Modoマザーボード2901は、単一のプリント回路アセンブリ(以下「PCA」)で構成されてよい。ModoのPCA3010から外部への接続は、2つのワイア・シリアル・ポートと、IR通信とUI制御のためのI/Oラインと、2.5ボルト入力と3ボルト出力の電源接続とで構成されてよい。Modo電子アセンブリ(例えばマザーボード2901)に関する追加情報は、Scout Electromedia の部品番号12223−1920における「Modo詳細回路説明」において見い出すことができ、それは参照により本明細書中に組み込まれる。普通の技術者は、既存のModoのPCA3010によってサポートされる多数の機能は、本ディストリビュータ103で必要とされず、よって除去してよく、とりわけ、除去したならば電力消費を削減し又は製品信頼性を向上する、ということを認識するであろう。
【0214】
従って、既存のシステムによりディストリビュータ103の実施例としての電子装置を完成するには、トランシーバ・システム(例えばトランシーバ・システム105)と電源供給回路のような、いくらかの追加のサブシステムが必要とされるだけでよい。本発明の一実施例によれば、追加の機能は、マザーボード2901に接続されたドーターボード2902上で提供されるようにしてよい。本発明の一実施例によれば、ハウジングのデザインと利用可能な内部スペースとに依存して、電池2909はドーターボード2902に直接的に搭載されてよい。反対に、電池2909はその他の場所に搭載され、ドーターボード2902に接続されるようになっていてもよい。
【0215】
図31は、本発明の実施例に従うドーターボード2902の一実施例を図示するもので、ディストリビュータの機能を更にサポートする追加的回路を含む。これらの回路は、ステップ−ダウン・スイッチング・レギュレータ3112と、IrDAトランシーバ3113と、長域ビーコン112及びブロードキャスト信号118用に構成されたハイパワーIR送信器3114と、長域ACK114,119受信用に構成された38kHz(又は37.5kHz)ASK赤外線受信器3115と、LED状態表示器3116と、CMOSレベルRS−232シリアル・インタフェース3117とを含んでいてよい。ドーターボード2902は、高効率のスイッチング・レギュレータ3112を介して2.5ボルトをマザーボード2901に供給するようにしてよい。Modoのマザーボード2901は、交代に、ドーターボード2902に、ドーターボード2902上の電源回路とインタフェース・ロジック3118に3ボルトを供給してよい。本発明の一実施例によると、スイッチング・レギュレータ3112は図29で述べたような電源供給レギュレーション2906の一部を構成してよい。
【0216】
図30に示されたModoのドラゴンボール(DragonBall)プロセッサ3004は、単一のユニバーサル非同期受信器/送信器(以下「UART」)のみで構成してよい。従って、ドーターボード2902は、このUARTを、そのシリアル・デバイス、例えば、CMOSのRS−232インタフェース3117、IrDAトランシーバ3113、ハイパワーIR送信器(トランスミッタ)3114、及び38kHzのASK受信器(レシーバ)3115とで共用してよい。こうして、インタフェース・ロジック3118は、マザーボード2901からの制御信号を使用してこれらのシリアル・デバイスを多重処理するようになっていてよい。
【0217】
IrDAトランシーバ3113は、通常のIrDA二方向通信(例えばクライアント121にダウンロードするために)と、ハイパワーIR送信器3114に関連してビーコン112及びブロードキャスト(同報通信信号)118用の長域IR伝送とをサポートしてよい。本発明の一実施例によると、IrDAトランシーバ3113は、図4A及び4Bに示されたトランシーバ414を提供するものであってよい。同様に、ハイパワーIR送信器3114は、図4Bに示されたハイパワー送信器を提供するものであってよい。
【0218】
追加的なIR送信器LED3119が、ビーコン112とブロードキャスト信号118のビーム幅及び範囲を拡張するために設けられてよい。例えば、2つの追加のLED3119がIrDAトランシーバ3113に設けられてよい。これらの30度(+/−15度)、つまり半パワーポイントLEDが中央から21度の角度で搭載されるようにしてよい。本発明の一実施例によると、LED3119は、15フィートまで0度範囲を維持しながら、60度(+/−30度)の組み合わされた半パワーポイントビーム幅を生成するようになっていてよい。ビーム幅を拡張することは、複数の携帯コンピュータ装置107に対して及び/又はディストリビュータ103に関しての中央から外れて位置する1つの携帯コンピュータ装置107に対して、信号を送ることを容易にするであろうことが理解されよう。
【0219】
本発明の一実施例によると、離散的な38kHzのASK・IR受信器3115が、TVリモート型信号の受信をサポートするために設けられてよい。これは、ディストリビュータ103が、ビーコン112又はブロードキャスト(同報通信信号)118の送信後に携帯コンピュータ装置107からACK114,119を受信することを可能にする。本発明のいくつかの実施例によると、バンドパスフィルタ(図示せず)が、受信器3115を38kHzレンジに合わせるために設けられていてよい。本発明のいくつかの実施例によると、受信器3115は、IR信号に関係した波長又は波長範囲(例えば880nm)に調整されたpinダイオード(図示せず)を含んでいてよい。本発明の一実施例では、従来からあるpinダイオード(例えばOptecのOP950)を使用してよい。本発明の一実施例によると、受信器3115は図4A及び図4Bに示された受信器(レシーバ)415を提供するものであってよい。
【0220】
Modoのマザーボード2901とドーターボード2902は図29に示すように接続部2921を介して接続されてよい。本発明の一実施例によると、接続部2921は、フレックス(可撓性)回路と、ModoアセンブリのLCDコネクタを介して制御ライン、LED信号及び3ボルト電源を通る4本のワイヤ2921とで構成されてよい。ModoのLCDに通信するために元々使用されるI/Oラインの機能性は、ドーターボード2902に必要なものをサポートするためにソフトウェアを介して変更されてよい。本発明の一実施例によれば、同一のフレックス・コネクタが、コンダクタ・フレックス回路を介して真っ直ぐに使用できるようにするために、ドーターボード2902に配置されてよい。2つのボードを接続するための4つのワイヤの2つは、ドーターボード2902からマザーボード2901に2.5ボルトを通すようにしてよい。残りの2つは、ドーターボードのIR送信器及び受信器3113,3114,3115ならびに内部の2つの配線RS−232ポートを通ってデータを伝送するためのシリアル接続をサポートするようにしてよい。全部で4本の配線は、Modoマザーボード2901上の点とドーターボード2902上の接続点に直接的に半田付けされてもよい。
【0221】
Modoマザーボード2901との相互接続に加えて、ドーターボード2902は、シリアル通信及び電源入力(例えばバッテリ2909及び/又はACアダプタ)のための外部接続をサポートしてよい。2ピン・ヘッダが、2配線外部シリアルポート用に設けられてよい。このポートは、エンジニアリング及び製造用のIRトランシーバ3113のそれに対する別の通信機構としてサポートされてよい。このポートは、このアセンブリがディストリビュータのハウジング内に一旦搭載されると、アクセス不能とされる。RS−232のTx及びRx信号は、CMOSレベルでサポートされてよい。バッテリ電力は2ピンソケットを介してドーターボード2902に直接供給されてよい。
【0222】
サンプル・ディストリビュータ103の機構的実施例
ディストリビュータの工業的デザインは、ユニットのサイズや、使い易さ、複数配置能力及び見栄えなどのファクタを考慮する必要がある。ディストリビュータ103の実施例は、概ね25平方インチの2次元的前面部フットプリント(上面)を持ってよい。この比較的小さなサイズは、このディストリビュータ103が、例えば広告ディスプレイに関連して、その設置環境の中へ、より容易に集積化されることを可能にする。
【0223】
図32A、図32Bに示すように、ディストリビュータ103の実施例は、壁掛け又はテーブル置きのどちらでもよい。ディストリビュータ・ハウジンク3201は、取付具3202を介して垂直な壁に設置できるようにしてもよいし、平坦面に置くことができるようにしてもよい。壁に取付ることは、IR窓3204がディストリビュータの最も広い面から外向きに面することを要求するようにしてよい。ディスクトップ取付は、ディストリビュータ103を保持するためのディスクトップ取付具3203(例えばブラケット)の使用を要求する。ディスクトップ取付具3203は、IR窓3204がディスク面に垂直になり、大体の使用方向(大多数のユーザがディストリビュータ103に近接する可能性のある方向)を指向するように、ディストリビュータ103を位置させることが肝心である。
【0224】
ディストリビュータのディスクトップ取付具3203は、拡張ポート及び接続部3208を含んでいてよい。この実施例においては、ディストリビュータの拡張ポートは、ラップトップ・ポート・レプリケータのそれに対するのと同様に、ディスクトップ取付具3203に対して電気的に接続することができる。接続部3208は、電気的ネットワーク3209への接続を提供できる。同様に、接続部3208は、電源へのアクセスをディストリビュータ103に提供する。
【0225】
ディストリビュータ・ハウジンク3201は、全ての電気的構成要素とバッテリを含んでいてよい。ディストリビュータ103は外に設置されてよいので、そのハウジングは戸外環境に適した素材を一般的に使用すべきである。ハウジング3201は、非金属材料で製造してよい。例えば、ディストリビュータ103の実施例は、細工されたプラスチック・ハウジング又はアルミニウム・ハウジングを使用してよい。非金属材料は、ディストリビュータ103が内部アンテナ、例えば内部ページング・アンテナ、をも含んでいるならば、よりよい動作が提供されるであろう。いくつかの実施例において、外部アンテナは、ハウジングの外側に取り付けられていて、かつ、ディストリビュータの全体的な工業デザインの中に集約されていてよい。ディストリビュータ・ハウジングは、いたずら防止設計をしたものが多くの配置環境にとってはより良く適しているにしても、考えられる限り、ほとんど、どのような材質からなっていてもよい。
【0226】
ディストリビュータ103の種々の実施例において既存のハードウェアを使用することは、ハウジングの形状とディストリビュータの機械的取付上の要請事項に影響する。例えば、ディストリビュータ103の一実施例として、付属のドーターボード2902に組み込まれた追加回路装置を具備する既存のScout Electromedia Modoの電子部品を使用してよい。同様に、ディストリビュータ103の一実施例として、既存のMotolora(登録商標)のCreatalinkページングモジュールを使用してよい。上述したような既存装置の使用は、通常の技術者にとって、追加の設計考慮を強いるであろう。
【0227】
ディストリビュータ・ハウジング3201は様々な情報のためのスペースを提供してよい。例えば、ハウジング3201は、会社ロゴ、製品名、シリアル番号、指示又は操作上の注意などのような製品情報、バーコードや製造場所のような製造情報、バッテリ廃棄情報、及び従前からのFCCクラスBテキストのような規制情報、を含んでいてよい。ディストリビュータ103の開包と取扱いのために、ラベルは、ハウジング3201上の見やすい位置に置かれるのがよいが、そのようなラベルは、ディストリビュータ103が一旦取り付けられて動作された後は見やすくされねばならない必要性はない。
【0228】
状態表示器3205は、状態情報を提供するために、LEDやLCDのような視覚的機構を使用してよい。状態表示器3205は、「電源オン」、「システム通信ネットワーク範囲」、「バッテリ低下」のような動作状態情報を提供してよい。状態表示器3205のサポートは、状態関数(機能)を変更したり、または将来的に追加的な関数を追加したりすることを容易に行えるように、ソフトウェア(例えば管理サーバ410)を介して提供されるようになっていてよい。ディストリビュータ103は、内部バッテリ電源(例えばバッテリ411)のためのバッテリ切断とリセットスイッチ3206とを更に含んでいてよい。
【0229】
ディストリビュータ103は、室内又は戸外環境のどちらでも使用しうるようにしてよい。ディストリビュータ103の実施例は制限された動作温度範囲を持つ部品を使用してもよいので、ディストリビュータ103の保護に注意を払うべきであり、また、あるいは、ディストリビュータ103は主に室内環境に配置するよう注意を払うべきである。ディストリビュータ103の実施例は、室内では摂氏+10乃至+50度の範囲をもち、戸外では摂氏−40乃至+85度の範囲を持つようにしてよい。
【0230】
通常の技術者が理解できるように、ディストリビュータ103は、落下や、衝撃、振動、湿気、水、埃などの要因を考慮に入れて開発される必要があるであろう。加えて、様々な場所での動作に必要とされる規制的な要求も考慮されねばならず、また充足されるべきである。
拡張ポート及び拡張ネットワーク
【0231】
図33Aは、電子ネットワーク接続を提供しうる拡張ポート3301を含むディストリビュータ103の実施例を示す。よって、拡張ポート3301はディストリビュータ103と電子ネットワーク接続3303(例えばローカル・エリア・ネットワークやインターネット)との間の通信を可能にするようになっている。本発明の実施例によると、電子ネットワーク接続3303は、ディストリビュータ103が他のコンピュータシステム(例えば情報プロバイダシステム101及び/又は構造化システム102)から情報を受け取ることができるようにしたり、他のコンピュータシステム(例えば情報プロバイダシステム101及び/又は構造化システム102)に情報を通信するためのバック・チャンネルをディストリビュータ103に提供する。
【0232】
ディストリビュータ103は、ネットワークレシーバ104によって提供される通信に代えて、または、追加して、電子ネットワーク接続3303を使用するようにしてよい。例えば、ディストリビュータ103は、携帯コンピュータ装置107から受信した情報が構造化システム102に、又はより広汎な聴衆(例えばインターネットを通じて)にさえも、返送されることを可能にするバック・チャンネルを提供するために電子ネットワーク接続部3303を使用することができる。同様に、ディストリビュータ103は、状態情報を構造化システム102に返送するための手段(又はメンテナンスの便宜)として電子ネットワーク接続部3303を使用することもできる。勿論、電子ネットワーク接続部3303は、ディストリビュータ103に情報をダウンロードするための手段としても使用できる。本発明の実施例によると、拡張ポートの外部の物理的接続は、標準のRS−232や、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、又はイーサネットの形態をとっていてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ダイヤルアップ・モデム(図示せず)を必要としてもよい。
【0233】
ディストリビュータ103は、外部電源を受けるための接続部3304をサポートしてもよい。本発明の実施例によると、例えば、直流分配器を備えたプラグイン変圧器が、接続部3304を介してディストリビュータ103に結合されていてよい。
【0234】
本発明の実施例によると、図33Bに示されるように、拡張ポート3302は、ディストリビュータ103が周辺機器を動作できるようにしてよい。例えば、拡張ポート3302は、付近のディスプレイ3305用のコードとプログラムを、ディストリビュータ103が接続3306を介してディスプレイデータポート3307に提供することを可能にする。拡張ポート3302は、例えば、追加のIR送信器、広域ワイヤレス通信装置、及び/又は工業的設備(例えばロボット装置)などのようなその他の周辺機器をサポートするようにもできる。本発明の実施例によると、拡張ポート3302は、従来の有線通信プロトコルを介して携帯コンピュータ装置107に情報をダウンロードする(例えばクライアント121)ために使用されてもよい。
【0235】
拡張ポート3302と接続部3301,3302,3304は、過度に目立つことなく、配線を容易に取り付けられるように、ディストリビュータ103内に統合されるようにしてよい。本発明の実施例によると、全ての接続部と配線は、不注意による接続外れを最小限にするために、積極的に保持されるようなっているとよい。
【0236】
ディストリビュータ103の掲示板とバック・チャンネル
図34は、ディストリビュータ103と相互作用する携帯コンピュータ装置107に関連したユーザ用の掲示板サーハ3401を含むディストリビュータ103における本発明の変更例を示す。例えば、クライアント121は、携帯コンピュータ装置107のユーザがこのディストリビュータの掲示板サーバ3401にメッセージを投稿できるようにするメッセージ生成器3403を含んでいてよい。本発明の実施例によると、メッセージ生成器3403はクライアント121の一部として含まれていてもよく、あるいは、携帯コンピュータ装置107に既に含まれている既存のメッセージ生成ツール(例えばマイクロソフトのOutlook)に相当するものであってもよい。
【0237】
掲示板サーバ3401によって使用されるメッセージ・アドレッシング・フォーマットは、どんな携帯コンピュータ装置107でも投稿されたメッセージをディストリビュータ103からダウンロードできるようなものとすることができ、及び/又は、このメッセージ・アドレッシング・フォーマットは特定の受取人だけがメッセージを見ることができるようにする或るアドレッシング能力及び/又はプライバシー機構(従来のeメールシステムと同様のやり方)を持つことができる。
【0238】
本発明の実施例によると、ディストリビュータ103がバックチャンネル・トランスミッタ(送信器)3402を含むとすると、携帯コンピュータ装置107は電子的ネットワーク接続3303を通してメッセージを用意したり送信したりすることすらできるであろう。バックチャンネル・トランスミッタ(送信器)3402は、必ずしもワイヤレス通信装置である必要はないが、電子的ネットワーク接続3303(例えばインターネット)を介して通信するために必要な機能性を単純に持っていればよい。従って、バックチャンネル・トランスミッタ3402は、本発明のいくつかの実施例では、ダイアルアッブモデムを含んでいてよい。
【0239】
例えば、携帯コンピュータ装置107のユーザは、接続部3405を介してトランシーバ106に送信されるメッセージを用意するためにメッセージ生成器3403に結合してよい。本発明のいくつかの実施例ではメッセージは小さなサイズに制限されるかもしれない。接続部3405は、例えば、クライアント121によって使用される通常の通信チャンネルに相当するものであってよい。トランシーバ106は、それから、メッセージを接続部3406上のディストリビュータのトランシーバ・システム105に送信する。この接続部3406は、ACK114,119又はトランシーバシステム105(例えばIrDA)によって認識可能な他の信号形式に相当するものであってよい。トランシーバシステム105は、それから、掲示板3401に向けて、接続部3407上にメッセージを送信する。接続部3407は、ディストリビュータ103の構成要素と通信するためにトランシーバシステム105によって使用される通常の通信チャンネルに相当するものであってよい。
【0240】
メッセージは、掲示板サーバ3401が携帯コンピュータ装置107からメッセージ要求を受けるまで、該掲示板サーバ3401内(又は掲示板サーバ3401にアクセス可能なメモリ内)に残される。例えば、携帯コンピュータ装置107はメッセージ・リーダー(読み取り手段)3404を含んでいてよい。一実施例によると、このメッセージ・リーダー3404はクライアント121内に含まれていてよいし、または、該携帯コンピュータ装置107内に既に含まれている既存のメッセージ読み取りツール(例えばマイクロソフトのOutlook)であってもよい。メッセージ・リーダー3404は、接続部3408上に、トランシーバ106に対してメッセージ要求を送る。一実施例によると、接続部3408はトランシーバ106と通信するためにクライアント121によって使用される通常の通信チャンネルに相当するであってよい。トランシーバ106は接続部3409上にトランシーバ・システム105に対してメッセージ要求を送る。接続部3409は、ACK114,119又はトランシーバ・システム105によって認識可能な他の信号形式(例えばIrDA)に相当するものであってよい。トランシーバ・システム105は、掲示板3401に向けて、接続部3410上にメッセージを送信する。接続部3410は、ディストリビュータ103の構成要素と通信するためにトランシーバ・システム105によって使用される通常の通信チャンネルに相当するものであってよい。
【0241】
掲示板サーバ3401は、メッセージ要求を受信し、携帯コンピュータ装置107に送信するのにふさわしい何らかのメッセージがあるかどうかを判定する。上述のように、本発明の実施例では、すべてのダウンロードしたメッセージ(例えば全メッセージ)についての広汎なサブセットをユーザが読み取るようにしてよく、その一方で、別の実施例ではユーザあての特定のメッセージだけが読み取るようにしてよい。いずれにせよ、掲示板サーバ3401は、送信すべき何らかのメッセージがあるかどうかを判断し、トランシーバ・システム105に向けて接続部3411上に応答を用意し送信する。接続部3411は、ディストリビュータ103の構成要素がトランシーバ・システム105と通信するのに使う通常の通信チャンネルに相当するものであってよい。この応答は、見直されるべきメッセージを含んでいてよい。トランシーバ・システム105は、携帯コンピュータ装置のトランシーバ106に向けて、接続部3412上に応答信号を送る。この接続部3412は、IrDA及び/又はここで説明されたデータ転送通信プロトロルのような、トランシーバ・システム105に対して利用可能な様々な通信プロトコルを含んでいてよい。トランシーバ106は、メッセージ・リーダー3404に向けて接続部3413上に応答信号を送る。この接続部3413は、トランシーバ106が携帯コンピュータ装置107の構成要素と通信するために使用される通常の通信チャンネルに相当するものであってよい。携帯コンピュータ装置のユーザは今やメッセージ要求応答を見直すことができる。もし、その携帯コンピュータ装置107にとって利用可能なメッセージを含んでいないならば、そのときは、ユーザは、同様な手続きを使用して、利用可能なメッセージを入手するようメッセージ・リーダー3404に指示するようにしてよい。
【0242】
変更的な実施例において、掲示板サーバ3401及び/又はメッセージ・リーダー3404は、例えば既存のe−mailシステムのやり方で、自動的に動作するように、及びメッセージを要求するための明示的なユーザのクエリー(問合わせ)/行動を要求しないように、構成されるようにしてよい。従って、そのような実施例において、メッセージは、1つの携帯コンピュータ装置107から送られ、明示的なユーザ取り込み動作を要求することなく掲示板サーバ3401を介して別の携帯コンピュータ装置107に自動的に受信されることができる。
【0243】
メッセージのアドレス及び/又は本発明の特定の実施形態がバックチャンネル・トランスミッタ3402をサポートしているか否かに依存して、掲示板サーバ3401は、バックチャンネル・トランスミッタ3402に向けて、接続部3414上にメッセージを送信してよい。この接続部3414は、トランシーバ106がディストリビュータ103の他の構成要素と通信するために使用される掲示板サーバの通常の通信チャンネルに相当するものであってよい。バックチャンネル・トランスミッタ3402は、それから、電子ネットワークに沿う別の指定先に向けて、電子ネットワーク接続3303にメッセージを送信する。本発明のいくつかの実施例において、バックチャンネル・トランスミッタ3402は、電子ネットワーク接続3303を経由してメッセージを受信し、掲示板サーバ3401に供給するようにしてよい。本発明の実施例によると、そのようなメッセージは、それから、1又は複数の形態コンピュータ装置107に供給されてよい。
【0244】
本発明の実施例によると、バックチャンネル・トランスミッタ3402の動作は、e−mail配達以外のサービスを含んでいてよい。携帯コンピュータ装置107は、バックチャンネル・トランスミッタ3402を介して電子ネットワーク接続3303を横切って行う他のコンピュータシステムに対する通信用のディストリビュータ103に対する全ての種類の情報を提供してよい。例えば、RAS602によって実行されるアプリケーション605を操作するユーザは、バックチャンネル・トランスミッタ3402を介して他のコンピュータシステムに対する再送信のためにディストリビュータ103に情報(例えばデータ)が送られるようにする行動を選択してよい。こうして、バックチャンネル・トランスミッタ3402は、ユーザが他のコンピュータシステムと通信したり、さらには、商品やサービスの購入、会社データベースへのアクセス、他のアプリケーションソフトウェアの引き出しなどを含む処理を実行することさえするための手段を提供してよい。本発明の実施例によると、携帯コンピュータ装置107からディストリビュータ103への情報の送信は、典型的には、1又は複数のACK114,119に情報を付加することによって行われる。
【0245】
ディストリビュータ103の管理と診断用のツール
図35は、本発明の実施例に従う管理及び診断ツール3500を示す。本発明の実施例に従うと、管理及び診断ツール3500は、ディストリビュータ103を試験し、期待されるパラメータ以内で動作するかどうかを照合し、そして/または、もし必要ならば救済動作を提供するように構成されていてよい。上述の通り、ディストリビュータ103内に含まれる管理サーバ410は、ディストリビュータ103のメンテナンスと動作に付属するデータ及び命令を送受信し、かつ、要求された更新を実行するようにしてよい。このデータ及び命令は、構造化システム102に/から(システム通信ネットワーク111を介して)、及び/又は、管理及び/又は診断動作をするように構成された携帯コンピュータ装置107のような、その他のシステムに/から、送信及び/又は受信されてよい。特に、適切な管理及び診断ソフトウェアを持つ携帯コンピュータ装置107は、サンプル管理及び診断ツール3500を提供するようにしてよい。管理及び診断ツール3500に関連した通信は、その管理及び診断操作を接続部3502を介してディストリビュータ103上で適切に実行するために、携帯コンピュータ装置107の従来の二方向通信レンジ(例えばIrDA通信レンジ)の中で行われる必要があるかもしれない。パスワード認証は、不正なローカル管理アクセスから、携帯コンピュータ装置107を保護するであろう。
【0246】
ディストリビュータ103は使用統計と診断情報を保守管理するようにしてよく、これはローカルな管理者によってアクセス可能とされるであろう(例えば図35に示すように携帯コンピュータ装置107を使用して)。加えて、データ収集と構成能力とをサポートするために、製品製造試験で必要とされるものと同様に、ディストリビュータ103は、「テスト」モードにそれ自身を置くようにする仕組みを含んでいてよい。本発明の実施例に従うと、このモードは、ディストリビュータのフラッシュメモリの再プログラミングをサポートし、かつ、IrDAリンク(例えば接続部3502)を使用して単純なコマンドラインインタフェースをサポートしてよい。再び、管理及び診断ソフトウェア3501のプログラムを使用する携帯コンピュータ装置107は、ディストリビュータ103と通信して再プログラミング及び診断テストサービスを提供するのに使用されてよい。
【0247】
また、ディストリビュータの管理サーバ410は、システム通信ネットワーク111に、ディストリビュータの構成パラメータを調整しかつファームウェアを更新させるようにしてもよい。本発明の実施例に従うと、ローカルな管理者は、これらの動作及び相互作用的なアクセスを必要とするその他を指揮するようにもしてよい。
【0248】
付加的な設計の配慮
配信ネットワークの設計は、多様な可能性のある携帯コンピュータ装置107のために、「最小公分母」設計手法を考慮に入れる必要があるであろう。これは、より多くの数の携帯コンピュータ装置107がディストリビュータ103と通信することを可能にし、しかし、必ずしもすべての可能な能力をそれらが目一杯使うことはないであろう、というものである。勿論、通常の技術者は、全体的なシステムがその他のより新しい携帯コンピュータ装置107に対してより多くのサービスを提供するようにするために、ときには、古い携帯コンピュータ装置107は、もはや、サポートされないかもしれないことを理解するであろう。例えば、或る携帯コンピュータ装置における改良された通信能力の利点を考慮して、より遠くへの通信距離がディストリビュータ103によってサポートされることができる可能性がある。例えば、Palm Pilots(商標)の或るモデルは、Palm Pilotsの他のモデルよりもより良い通信可能性を提供する。
【0249】
ディストリビュータ103の一実施例では単一種類の携帯コンピュータ装置(例えば、PalmOS装置)のみをサポートするかもしれないとしても、配信ネットワーク120は一般的に複数の種類の携帯コンピュータ装置107をサボートするように拡張されてよい。通常の技術者は、追加の携帯コンピュータ装置107をサボートするようにシステムを拡張することは、いくつかの例においては、ここで説明したプロトコルの変更を強いるかもしれないことを理解するであろう。加えて、この変更は、それらが複数の種類の携帯コンピュータ装置107について適切に機能するようにするために、多様なクライアントの構成要素に対してなされる必要があるかもしれない。ディストリビュータ103が複数の種類の携帯コンピュータ装置107をサポートするようにした本発明の一実施例においては、トランシーバ・システム105は、ACK114,119及び/又はビーム応答126から、その携帯コンピュータ装置の種類を識別するようにしてよい。
【0250】
本発明の実施例は、ユーザに手助けを提供するウィザードや、配信ネットワーク120とその種々の構成要素を構成するために応答可能な技術スタッフなどの、ヘルプシステムを更に含んでいてよい。
【0251】
加えて、本発明の実施例は、コンピュータにより実行される様々な動作を実行するためのコンピュータコードを持つコンピュータ読み取り可能なメディアを具備するコンピュータ記憶製品に関連するものであってもよい。これらのメディア及びコンピュータコードは、本発明の目的のために特別に設計され構成されたものであってよく、若しくは、コンピュータソフトウェア技術における通常の技術者によって知られかつ利用可能な類のものであってもよい。コンピュータ読み取り可能なメディアの実例は、これらに限定されるわけではないが、ハードディスク、フレキシブル磁気ディスク、磁気テープなどのような磁気的メディア、CD−ROM及びホログラフ装置などのような光メディア、フロピカル・ディスクなどのような磁気光メディア、応用仕様の集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、ROM及びRAMデバイスなどのようなプログラムコードをストアし実行するように特別に構成されたハードウェア装置、を含んでいてよい。コンピュータコードの実例は、コンパイラによって生成されたような機械語コードや、インタプリタを使用してコンピュータによって実行される高水準のコードを含むファイルなど、を含んでいてよい。
【0252】
本発明は、その特定の実施例に関連して特別に図示され説明されたが、当業者であれば、発明の精神と範囲から逸脱することなく、ここに開示された実施例の形式及び詳細を変更できることが理解されよう。例えば、本発明の実施例は、オブジェト指向のJavaプログラム言語及びその開発ツールに関連して説明されてきた。しかし、本発明の原理は、例えばその他のオブジェト指向のJavaプログラム言語及びその開発ツールのような、様々なその他のソフトウェア・パラダイムを使用して実施されてもよい。更に、本発明の特定の実施例がインターネット及び/又は World Wide Web による通信に関連して説明されてきたという理由だけをもって、本発明の範囲をそのような実施例に限定することはできない。反対に、本発明の範囲は、例えばローカルエリア及びワールドエリア・ネットワークを含むより広範な解釈からなる電子ネットワークを包含する。
【0253】
ワイヤレスの音声及びデータ電子ネットワークを使用する本発明の実施例は、通常の当業技術者が理解できるように、いかなる受入れ可能なワイヤレス形式で動作するように開発されたものであってもよい。例えば、本発明の実施例は、「ショート・メッセージ・サービス」(「SMS」)及びワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(「WAP」)仕様及びHDML、WML、CDPD、CDMA及びGSMのような標準、に従って送信された通信と互換性を持つようになっていてよい。
【0254】
上述した本発明の様々な実施例において、様々なハードウェア構成や、通信プロトコル、ソフトウェア・アーキテクチャについて言及がなされている。しかし、本発明は、ここに述べた特定の実施例よりも、より幅広く応用可能であることが理解できるであろう。すなわち、本発明のアーキテクチャは、必ずしも特定のプロトコルやメディアである必要はなく、どのようなプロトコルやどのような種類のメディアであってもよい。特に、例えばJava仕様のような、様々なソフトウェア・アーキテクチャが、本発明を実行するために使用されてよい。
【0255】
上述した本発明の実施例は、その他の様々なハードウェア及びソフトウェア構成要素に関連して動作させ及び/又は使用するようにしてよい。例えば、本発明の一実施例として、Scout Modoの電子装置・部品を使用するものとして説明がなされた。様々な関連する可能性のある構成要素が、以下述べる共通の所有者に係る出願において開示されている。
【0256】
Peikwen Cheng による2000年 4月11日出願の米国特許出願第 号(出願番号は未受理)(代理人整理番号IBOB-002/00US)「コンピュータ装置ハウジング」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
William R. Cockayne と Nathan G. Schmidt による1999年 1月20日出願の米国特許出願第60/116,520号(代理人整理番号019656-000100US)「インテリジェント・オブジェクトを使用した商取引の方法」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
William R. Cockayne と Nathan G. Schmidt による2000年 3月 3日出願の米国特許出願第09/518,752号(代理人整理番号019656-000700US)「電子商取引のためのモバイル通信装置」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
【0257】
Daniel S. Bomze と William R. Cockayne と Nathan G. Schmidt と Geoffrey Pitfield による2000年 1月19日出願の米国特許出願第09/487,741号(代理人整理番号019656-000110US)「インテリジェント・オブジェクトを使用した商取引の方法」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
William R. Cockayne と Nathan G. Schmidt による1999年 3月 5日出願の米国特許出願第60/123,307号(代理人整理番号019656-000200US)「インテリジェント・オブジェクトを使用した電子商取引の方法」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
William R. Cockayne と Nathan G. Schmidt による2000年 3月 3日出願の米国特許出願第09/518,915号(代理人整理番号019656-000210US)「インテリジェント・オブジェクトを使用した電子商取引の多くの方法」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
【0258】
William R. Bomze と William R. Cockayne と Nathan G. Schmidt と Geoffrey Pitfield による1999年 7月 9日出願の米国特許出願第09/350,769号(代理人整理番号019656-000300US)「電子商取引のためのモバイル通信方法及びコンピュータコード」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
William R. Cockayne と Stephen K. Orens と Christopher G. Cotton と David E. Weekly と Nathan G. Schmidt による1999年 7月 9日出願の米国特許出願第09/351,410号(代理人整理番号019656-000400US)「電子商取引のためのモバイル通信システム及びコンピュータコード」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
【0259】
Daniel S. Bomze と William R. Cockayne と Nathan G. Schmidt と Geoffrey Pitfield による1999年 7月 9日出願の米国特許出願第09/351,409号(代理人整理番号019656-000500US)「電子商取引のためのモバイル通信装置」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
William R. Cockayne と Daniel S. Bomze と Nathan G. Schmidt と Geoffrey Pitfield による2000年 8月24日出願の米国特許出願第60/228,017号(代理人整理番号019656-000800US)「モバイル通信装置」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
William R. Cockayne による2000年 8月28日出願の米国特許出願第60/228,604号(代理人整理番号019656-001300US)「電子商取引のためのモバイル通信装置用の二方向無線方式」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
【0260】
1999年 7月 8日出願の米国特許出願第60/142,738号(代理人整理番号019656-001900US)「電子商取引のための追加的なモバイル通信方法」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
William R. Cockayne と Stephen K. Orens と Nathan G. Schmidt による2000年 7月 7日出願の米国特許出願第09/612,464号(代理人整理番号019656-001910US)「電子商取引のための追加的なモバイル通信方法」の開示事項が、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
【0261】
それに関連するサブシステムと機能とを伴う配信ネットワーク120は、どのようなコンピュータ・オペレーティング・システム上での動作のために、及びどのようなコンピュータ環境での動作のために書かれたものであってもよい。加えて、配信ネットワーク120で使用される様々なソフトウェアは、CORBA、COM+、ACTIVEX(商標)制御、及び/又はJavaを使用して設計されたものであってもよい。同様に、Javaアプレットは、単一のコンピュータとネットワーク化された実施例との両方についての別のアプリケーションで使用するために、フラグインのクライアント・メカニズムを提供してよい。
【0262】
配信ネットワーク120の構成要素のユーザに備わったディスプレイは、「見えるままのものを得る」("what-you-see-is-what-you-get")(WYSIWYG)ディスプレイ・パラダイムのような、どのようなアプリケーション・ユーザ・インタフェース技術を使用して表示されるようになっていてよい。この分野の当業者は、配信ネットワークとのユーザの通信をサポートするのに必要な情報を受信するためのユーザ・インタフェースを提供するための多数の選択可能なアプローチを、容易に認識しうるであろう。
【0263】
本発明の実施例において、配信ネットワーク120に関連したソフトウェアは、セキュア・ソケット・レイヤ(Secure Socket Layer)(SSL)、トランスポート・レイヤ・セキュリティ(Transport Layer Security)(TLS)、ダイナミック・ハイパーテキスト・マーカップ・ラングエジ(Dynamic Hypertext Mark-up Language)(DHTML)ドキュメント、エクステンシブル・マーカップ・ラングエッジ(Extensible Mark-up Language)(XML)ドキュメント、及び/又はその他の類似のフォーマットを使用してよい。本発明に関連したクライアント構成要素は、命令を送るために及び配信ネットワーク120の様々な他の構成要素への通信を送るために、SNMP、TCP/IP、UDP/IPのようなプロトコルを使用してよい。配信ネットワーク120の様々な構成要素は、ここで詳しく説明したものに加えて、プロトコルやラングエジで動作してよい。同様に、配信ネットワーク120は、結果的に同等の機能性を持つコンピュータシステムとなるように、オブジェクト指向プログラミング手法又はその他のいかなるプログラミング手法を使用して開発されてよい。
【0264】
上記で、本発明の実施例はコンピュータプログラムに関して議論されてきたが、応用仕様の集積回路(ASIC)のような、同様の機能を実行するハードウェアを使用するシステムにおいても、同様に適用可能である。
【0265】
通常の技術者はここで説明した方法やシステムを開発するために追加説明を必要としないであろうが、それにもかかわらず、この関連技術における標準的な参照業績を調べることにより、これの方法及びシステムの準備において手助けとなる可能性のあるいくつかの案内を見い出せるであろう。
【0266】
これらのそしてその他の変更は、上記で詳述したことに照らして、本発明においてなすことができる。一般的に、特許請求の範囲において、使用された用語は、明細書及び特許請求の範囲に述べられた特定の実施例に本発明を限定するよう解釈されるべきものではなく、記述された特許請求の範囲の下で動作する全てのほうほう及びシステムを含むよう解釈されるべきである。よって、本発明は明細書の開示によって限定されるものではなく、その範囲は特許請求の範囲によって決められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0267】
【図1】情報プロバイダシステムによって提供されたアプリケーションソフトウエアのような情報が、ワイヤレスディストリビュータから携帯コンピュータ装置にダウンロードされることを可能にする、本発明の一実施の形態に係る配信ネットワークを示す図。
【図2】本発明の一実施の形態に係る情報プロバイダシステムを示す図。
【図3】本発明の一実施の形態に係るサンプル構造化システムを示すブロック図。
【図4】本発明の一実施の形態に係るディストリビュータを示す図。
【図4A】本発明の一実施の形態に係る、IRトランシーバおよびIRレシーバで構成されるディストリビュータのトランシーバシステムを示す図。
【図4B】本発明の一実施の形態に係る、IRトランシーバ、ハイパワーIRトランスミッタおよびIRレシーバで構成されるディストリビュータのトランシーバシステムを示す図。
【図4C】本発明の一実施の形態に係る、IRトランシーバおよびRFトランシーバユニットで構成されるディストリビュータのトランシーバシステムを示す図。
【図5】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータによって使用可能な3層ソフトウエアアーキテクチャを示す図。
【図6】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータと通信可能に構成されたクライアントを有する携帯コンピュータ装置を示す図。
【図7A】本発明の一実施の形態に係る遠隔アプリケーションサーバ("RAS") を示す図。
【図7B】本発明の一実施の形態に係る、遠隔アプリケーションサーバ("RAS")の様々なモジュールによって実行可能な処理を示す図。
【図7C】本発明の他の実施の形態に係る遠隔アプリケーションサーバ("RAS") を示す図。
【図8】本発明の一実施の形態に係る、携帯コンピュータ装置によってディストリビュータから受け取り可能なサンプルアプリケーションおよびデータを示す図。
【図9】本発明の一実施の形態に係る、様々な時においてディストリビュータから送信される信号を示す図。
【図10】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータのトランシーバシステムによって送られるビームによる問い合わせ、および、携帯コンピュータ装置によって送られるビーム応答を示す図。
【図11】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータと携帯コンピュータ装置との間における通信を指示する通信プロトコルのアーキテクチャを示す図。
【図12】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータと携帯コンピュータ装置との間における通信を指示する通信プロトコルのアーキテクチャを示す図。
【図13】本発明の他の実施の形態に係る、ディストリビュータと携帯コンピュータ装置との間における通信を指示する通信プロトコルのアーキテクチャを示す図。
【図14】本発明の他の実施の形態に係る、ディストリビュータと携帯コンピュータ装置との間における通信を指示する通信プロトコルのアーキテクチャを示す図。
【図15】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータによってデータ送信トランスポートレイヤに従って実行可能なステップを示すフローチャート。
【図16】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータのトランシーバシステムがビーコンを送るが、これに対する確認応答を受け取らない状況においてデータ送信トランスポートレイヤによって指示されるタイミングを示す図。
【図17】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータのトランシーバシステムがビーコンを送り、これに対する確認応答を受け取る状況におけるデータ送信トランスポートレイヤによって指示されるタイミングを示す図。
【図18】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータのトランシーバシステムが初期的な同報通信を送り、これに対する確認応答を受け取らない状況におけるデータ送信トランスポートレイヤによって指示されるタイミングを示す図。
【図19】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータのトランシーバシステムが初期的な同報通信を送り、これに対する確認応答を受け取る状況におけるデータ送信トランスポートレイヤによって指示されるタイミングを示す図。
【図20】本発明の一実施の形態に係る、携帯コンピュータ装置によってデータ受信トランスポートレイヤに従って行われるステップを示すフローチャート。
【図21】本発明の一実施の形態に係る、携帯コンピュータ装置のトランシーバがビーコンを受け取り、これに対して確認応答を送る状況におけるデータ受信トランスポートレイヤによって指示されるタイミングを示す図。
【図22】本発明の一実施の形態に係る、携帯コンピュータ装置のトランシーバが同報通信を受け取り、これに対して確認応答を送る状況におけるデータ受信トランスポートレイヤによって指示されるタイミングを示す図。
【図23】本発明の一実施の形態に係る、ビーコンに組み込み可能な情報のフレームまたはパケットを示す図。
【図24】本発明の一実施の形態に係る、確認応答に組み込み可能な情報のフレームまたはパケットを示す図。
【図25】本発明の一実施の形態に係る、同報通信に組み込み可能な情報のフレームまたはパケットを示す図。
【図26】本発明の他の実施の形態に係る同報通信フレームを示す図。
【図27】本発明のさらに他の実施の形態に係る同報通信フレームを示す図。
【図28】本発明の一実施の形態に係るバッテリ節約処理を示すフローチャート。
【図29】ドーターボードによって補強されたScout Electromedia Modoマザーボードを使用したディディストリビュータの一実施の形態を示す図。
【図30】本発明の一実施の形態に係る、Flexページングレシーバおよび処理装置を提供するScout Electromedia Modoマザーボードを示す図。
【図31】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータの処理をサポートする回路を含むドーターボードを示す図。
【図32A】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータの壁取り付け型の一例およびテーブル取り付け型の一例のそれぞれを示す図。
【図32B】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータの壁取り付け型の一例およびテーブル取り付け型の一例のそれぞれを示す図。
【図33A】電子ネットワーク接続部を提供する拡張ポートを含むディストリビュータの一実施の形態を示す図。
【図33B】本発明の一実施の形態に係る、ディストリビュータが周辺機器を動作させることができるようにする拡張ポートを示す図。
【図34】ディストリビュータが該ディストリビュータと対話する携帯コンピュータ装置に関連付けられたユーザ用掲示板サービスを含む本発明の他の実施の形態を示す図。
【図35】本発明の一実施の形態に係る管理診断ツールを示す図。
Claims (18)
- プロセッサと、
前記プロセッサに接続されたネットワークレシーバと、
前記プロセッサに接続されたトランシーバシステムと、
前記プロセッサに接続されたメモリと
を備える情報ディストリビュータであって、
前記メモリが、
前記ネットワークレシーバに対して、システム通信ネットワークからワイヤレスで情報を受信することを指示する、よう構成されたネットワークレシーバ通信スタックと、
前記トランシーバシステムに対して、該トランシーバシステムの送信範囲内に存在する携帯コンピュータ装置に対してオンデマンドでワイヤレスで情報を送信することを指示する、よう構成されたトランシーバプロトコルスタックとを含み、
前記トランシーバプロトコルスタックが、
前記ネットワークレシーバに対して、ビーコンを発生することを指示するよう構成された第1のモジュールと、
前記ビーコンに応答して前記携帯コンピュータ装置によって発生された確認信号を前記トランシーバシステムが検出するように、該トランシーバシステムに対して指示するよう構成された第2のモジュールと、
前記トランシーバシステムに対して、前記確認信号に応答して前記情報を組み込んでいるブロードキャストを発生することを指示するよう構成された第3のモジュールとを含む
ことを特徴とする情報ディストリビュータ。 - 前記プロセッサに接続されたバッテリを更に備える請求項1に記載の情報ディストリビュータ。
- 前記システム通信ネットワークはページングネットワークであり、前記ネットワークレシーバはページング送信を受信するように構成されたラジオ周波数通信装置を含む請求項1に記載の情報ディストリビュータ。
- 前記第1のモジュールは、前記トランシーバシステムに対して、前記ビーコンの送信範囲を増すためにベース信号パワーレベルをブーストすることにより該ビーコンを発生することを指示するよう構成された第4のモジュールを有する請求項1に記載の情報ディストリビュータ。
- 前記第2のモジュールは、前記トランシーバシステムに対して、振幅偏移変調された確認信号を検出することを指示するよう構成された第5のモジュールを有する請求項1に記載の情報ディストリビュータ。
- 前記第3のモジュールは、前記トランシーバシステムに対して、前記ブロードキャストの送信範囲を増すためにベース信号パワーレベルをブーストすることにより該ブロードキャストを発生することを指示するよう構成された第6のモジュールを有する請求項1に記載の情報ディストリビュータ。
- 前記ビーコン、前記確認信号及び前記ブロードキャストは、赤外線信号であり、前記トランシーバシステムは赤外線通信装置を含む請求項1に記載の情報ディストリビュータ。
- 前記トランシーバシステムは、前記ビーコンと前記ブロードキャストとを発生するように構成された赤外線トランシーバを含み、かつ、この赤外線トランシーバは、前記確認信号を検出するように構成されている請求項7に記載の情報ディストリビュータ。
- プロセッサと、
前記プロセッサに接続されたバッテリと、
前記プロセッサに接続されたネットワークレシーバであって、このネットワークレシーバは、バッテリ電力消費を下げて動作するスリープモードとバッテリ電力消費わ上げて動作するアクティブモードとの間で動作切り換え可能であるものと、
前記プロセッサに接続されたトランシーバシステムと、
前記プロセッサに接続されたメモリと
を備える情報ディストリビュータであって、
前記メモリが、
前記ネットワークレシーバがシステム通信ネットワークから第1の予定された送信を受信するように、該ネットワークレシーバを前記スリープモードから前記アクティブモードに切り換えるよう構成された第1のモジュールと、ここで前記第1の予定された送信は情報を組み込んでおり、
前記第1の予定された送信の受信後に前記ネットワークレシーバを前記アクティブモードから前記スリープモードに切り換えるよう構成された第2のモジュールと、
前記トランシーバシステムに対して、該トランシーバシステムの送信範囲内に存在する携帯コンピュータ装置に対してオンデマンドで前記情報を送信することを指示するよう構成された第3のモジュールとを含む
ことを特徴とする情報ディストリビュータ。 - 前記メモリは、更に、前記第1の予定された送信の送信時間の開始を示す初期予定を含み、
前記第1のモジュールが、前記初期予定に従って、前記ネットワークレシーバを前記スリープモードから前記アクティブモードに切り換えるよう構成されたものであることを特徴とする請求項9に記載の情報ディストリビュータ。 - 前記第1の予定された送信は、更に、前記システム通信ネットワークからの第2の予定された送信の送信時間の開始を示す更新された予定を組み込んでおり、
前記第1のモジュールは、前記更新された予定に従って、前記第2の予定された送信を受信するように前記ネットワークレシーバを前記スリープモードから前記アクティブモードに切り換えるよう構成されたものであることを特徴とする請求項10に記載の情報ディストリビュータ。 - 前記第3のモジュールは、
前記トランシーバシステムに対して、ビーコンを発生することを指示するよう構成された第4のモジュールと、
前記ビーコンに応答して前記計算機装置によって発生された確認信号を前記トランシーバシステムが検出するよう、該トランシーバシステムに対して指示するよう構成された第5のモジュールと、
前記トランシーバシステムに対して、前記確認信号に応答して前記情報を組み込んでいるブロードキャストを発生することを指示するよう構成された第6のモジュールと
有することを特徴とする請求項10に記載の情報ディストリビュータ。 - 情報ディストリビュータを動作する方法であって、
無線式の情報源から情報を受信する手順と、
前記情報ディストリビュータの送信範囲内に存在する携帯コンピュータ装置に対してオンデマンドで前記情報を無線式に送信する手順とを具備し、該情報を無線式に送信する手順は、
ビーコンを検出することと、
前記ビーコンに応答して前記携帯コンピュータ装置によって発生された確認信号を検出することと、
前記確認信号に応答して前記情報を組み込んでいるブロードキャストを発生することとを含む
ことを特徴とする方法。 - 前記情報を受信する手順は、前記情報を組み込んでいる予定された送信を、システム通信ネットワークから受信することを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 前記ビーコンを発生することは、前記ビーコンの送信範囲を増すためにベース信号パワーレベルをブーストすることを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 前記確認信号は、振幅偏移変調された信号であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 前記ブロードキャストを発生することは、前記ブロードキャストの送信範囲を増すためにベース信号パワーレベルをブーストすることを含む請求項13に記載の方法。
- 前記ビーコン、前記確認信号及び前記ブロードキャストは、赤外線信号である請求項13に記載の方法。
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