JP2004532232A - 異性体分布が制御されたメタンジフェニルジアミン及びその高級同族体の混合物の合成方法 - Google Patents

異性体分布が制御されたメタンジフェニルジアミン及びその高級同族体の混合物の合成方法 Download PDF

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Abstract

「形状選択性」を有する改質されたゼオライトを用いて異性体分布が制御された、メタンジフェニルジアミン(MDA)又はメタンジフェニルジアミン(MDA)とその高級同族体との混合物の製造方法。この混合物は式(I)(式中、Rは水素原子又はC1-C8(イソ)アルキル基、C4-C10シクロアルキル基又はC6-C12芳香族基を表し、nは2〜6の官能価を与えるような1以上の整数である)を有する化合物を含む。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、異性体分布が制御されたメタンジフェニルジアミン(MDA)又はメタンジフェニルジアミン(MDA)とその高級同族体との混合物の製造方法に関する。詳細には、本発明は、MDA又はMDAとその高級同族体との混合物の製造方法であって、前記混合物は下式(I)
【化1】
Figure 2004532232
(上式中、Rは水素原子又はC1-C8(イソ)アルキル基、C4-C10シクロアルキル基又はC6-C12芳香族基であり、nは2〜6の官能価をあたえるような1以上の整数である)
を有する化合物を含み、二量体、特に異性体2,4'-MDA及び2,2'-MDAに対して異性体4,4'-MDAの濃度の制御が可能である方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メタンジフェニルジアミン又はメタンジフェニルジアミン混合物は、対応するメタンジフェニルジイソシアネート(MDI)の製造における中間体として用いられ、その結果、様々なポリマー、例えばポリウレタン、熱可塑性ポリマー及びエポキシ樹脂の合成に用いられる。
【0003】
メタンジフェニルジアミンは、例えば米国特許第2,683,730号、3,277,173号、3,344,162号、3,362,979号、又はUlrich, "Chemistry and Technology of Isocyanate", John Wiley and Sons, USA, 1996に記載されているように、アニリンより又はその誘導体より、強酸、例えば塩酸、硫酸及びリン酸の存在下におけるホルムアルデヒドとの縮合により製造される。特別な構造特性を有しかつ望ましくない量の副生成物を形成することなく生成物を形成するのに必要な操作条件は、多量の強酸の使用、すなわちそのような酸に耐えることができる多量の装置の材料の使用が必要である。そのような構成材料は高価である。さらに、MDAを合成後、用いた酸を中和するために多量の塩基性材料(通常水酸化ナトリウム)が必要であり、これは廃棄が必要でありかつ芳香族生成物を汚染するであろう多量の塩を形成する。これらの要件はすべて製造コストを高めることになる。
【0004】
例えば、合成を疎水性溶媒の存在下で行い、水性段階において酸触媒をすべてもしくは一部リサイクルする、強酸触媒を用いることに基づく製造方法が知られている。この方法は溶媒(これは塩素化されていてもよく、従って環境上の点から欠点である)を導入し、例えばUS-A-4,924,028及びUS-A-4,914,236に記載されている。
【0005】
この方法を改良するため、当初のもののとは異なる他の溶媒(通常塩素化されている)の使用が提案された。しかし、塩素化溶媒は環境上のダメージの危険性を高める。
【0006】
US-A-4,039,580及びUS-A-4,039,581には、アニリン及びホルムアルデヒドからのMDAの合成における再使用可能な固体酸、特にクレーの使用が記載されている。特に、US-A-4,039,581の方法は、アニリンとホルムアルデヒドの間の低温縮合及び水とメタノールの排除を可能にする。アミナール燃えられ、これは20〜55℃の温度において固体酸触媒と接触し、対応するベンジルアミンを形成する。次いでこのベンジルアミンは最終生成物に転化される。
【0007】
US-A-4,071,558には、縮合条件を選択することを基準とし、ダイマー生成物、特に異性体2,4'-MDAの分布を変える、固体酸触媒、例えばSuperfiltrolを用いる方法が記載されている。
【0008】
酸触媒は通常低レベルを必要とし、好適にはアニリンアセタール中に水が存在しないという欠点がある。触媒の不活性化を避けるため、水含有量は好適には3wt%以下、好ましくは0.15wt%未満である。クレーは天然のものであり、バッチごとにその特性を完全に再現できないため、その再利用には回数に制限があるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
出願人は、公知の方法の欠点を低下させもしくは避け、主要な二量体生成物の間の分布を広範囲に変えることを可能にする、その高級同族体との混合物中のMDAの製造方法を見出した。分布の変化を制御できることは、例えばMDAのホスゲン化により得られるイソシアネートのような誘導体生成物を得ることを可能にする。さらに、得られるMDA混合物は、MDA異性体が通常互いに分離することが困難であるために特に有利である。US-A-4,034,039には、MDA異性体の分離をMDAとフェノール混合物の連続分画結晶化により行うことが記載されている。異性体分布の制御を可能にすることは、明らかに特性の異なる生成物のスペクトルを得ることを可能にし、様々な用途に用いることを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、リン酸及び/又はホウ酸を含み、及び所望によりその塩、例えばアンモニウム塩を含む水性酸溶液による、以下に記載の酸形態のゼオライト触媒の表面改質をベースとし、水洗浄後に溶媒を除去し、触媒を焼成する。
【0011】
理論付けようとするものではないが、リン酸及び/又はホウ酸、及び存在する場合、その塩はゼオライトの表面と結合し、熱処理後、ポリマーと考えられる化合物を与え、これは細孔サイズ及び形状を変えると考えられる。”Catalysis on ZSM-5 zeolites modified by phosphorus” G.Oehlmannら、Studies in Surface Science and Catalysis. Vol.65, (1991), p.1-20には、ゼオライトの細孔サイズ及び形状が変わる方法が説明されている。
【0012】
ゼオライト触媒の細孔サイズ及び形状を変えることは、触媒選択性(「形状選択性」)に影響を与える手段を提供する。
【0013】
驚くべきことに、「形状選択性」は酸触媒により合成されたMDA異性体分布の比に影響を与え、二量体生成物のうち特に4,4'-MDA異性体に有利である。そのような異性体分布の変化は、リン酸もしくは硼酸をゼオライトと組み合わせる方法を変えることによって変えられ及び制御される。さらに、バインダーの存在下において粉末形態のゼオライト及び押出し形態のゼオライトは「形状選択性」を与えるために処理される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、下式(I)
【化2】
Figure 2004532232
(上式中、Rは独立にC1-C8アルキル基、C4-C10シクロアルキル基及びC6-C12芳香族基より選ばれ、nは2〜6の官能価を与える1以上、好適には1〜5の整数である)
を有するMDA又はMDAとその高級同族体との混合物の製造方法であって、i)リン酸及び/又は硼酸、及び所望によりその塩、例えばアンモニウム塩を含む水溶液による1以上の処理、例えば含浸、ii)溶媒の少なくとも一部の除去、及びiii)処理された触媒の、好ましくは少なくとも400℃、特に少なくとも500℃の温度における焼成を含む方法により、表面改質された2.5〜19の「広大指数」を有する酸形態のゼオライトの存在下において、下式(II)
【化3】
Figure 2004532232
を有する中間体の再配置反応を行うことを含む方法を提供する。
【0015】
本明細書において「アルキル」とは、特に示さない限り、直鎖アルキル及び分枝鎖又は「イソ」アルキル基を含む。
【0016】
「広大指数」パラメーターは、ゼオライトのような多孔質材料の有効な細孔直径を示す。「広大指数」は、例えばUS-A-4,795,847、"Zeolites and Related Microporous Material: State of the Art 1994", Studies in Surface Science and Catalysis, nol.84, 37, 1994, Elsevier Science B.V.; "Zeolite: Facts, Figures, Future", 1989, 1115, Elsevier Science Publishers, B.V.のような文献に記載されているパラメーターである。
【0017】
本発明によれば、2.5〜19の好ましい「広大指数」を有するゼオライトは下式(III)
n+ x/n[(AlO2)- x(SiO2)](H2O)p (III)
(上式中、xは1未満であり、pは1以上、好ましくは1〜20の整数であり、MはIAもしくはIIA族の金属又はランタノイドであり、nはMの原子価であり、Mは一部もしくはすべてH+、(NH4)+、又は(NR'4)+で交換してもよく、R’はアルキル基、例えばC1-C4アルキルもしくはアリール基である)
を有する合成結晶質材料である。
【0018】
式(III)をみたしかつ2.5〜19の「広大指数」を有するゼオライトの例は、ベータゼオライト、モルデナイト、ZSM−12、MCM−22およびERB−1を含む。特に好ましいものは、例えば19の「広大指数」を有するUS-A-3,308,069に記載されているようなベータゼオライト及びZSM−12である。
【0019】
好適には、ゼオライトの処理は含浸により、特にゼオライトの固体粒子を、0.1〜10wt%の濃度に水で希釈したリン酸及び/又は硼酸、及び所望により塩、例えばアンモニウム塩を含む液相中に浸漬することによって行われる。好適には、この処理は20〜100℃の温度において行われる。この処理の最後において、真空下における蒸留により固体から液相が少なくとも一部除去される。好適には、残っている固体は、好ましくは500〜600℃の温度において焼成される。この処理は2回以上、例えば3〜5回繰り返され、各処理の後、液体除去及び焼成が行われる。酸及び所望の塩は各処理において同一であっても異なっていてもよい。
【0020】
本発明において用いる触媒の製造に用いるゼオライトは好適には酸形態であり、すなわちカチオン部位のほとんどを水素イオンが占める形態である。表面改質処理において、ゼオライトはそのまま用いられ、又は処理前に硼素、鉄及びガリウムより選ばれる金属によるアルミニウムの部分同形置換により改質してもよい。処理の最後において、触媒はそのまま用いられ、又はバインダ、例えばベーマイト及びアルミナと組み合わせて用いられる。この触媒は、例えばEP-A-847,802に記載されているような押出された錠剤又は他の好適な形態であってよい。この表面処理は所望により、未処理ゼオライトの押し出された錠剤に行ってもよい。
【0021】
好適には、再配置反応は溶媒の存在下において、50〜250℃、好ましくは120〜200℃の温度において行われる。好適な溶媒の例は、所望により置換した脂肪族炭化水素、所望により置換した芳香族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素及びアニリンを含む。特に好適な溶媒の例は、アニリン及び芳香族塩素化炭化水素、例えばm−ジクロロベンゼン及びクロロベンゼンである。
【0022】
式(II)の中間体は、特にRが水素である場合、文献に示されている生成物である。この中間体は、アニリン又はRが水素ではないアニリン誘導体をホルムアルデヒド又は反応条件においてホルムアルデヒドを形成することができる化合物と縮合することにより得られる。特に、ホルムアルデヒドは、2〜10、好ましくは3〜5のアニリン/ホルムアルデヒドのモル比で溶媒中に溶解した、オリゴマー状態のホルムアルデヒド(例えばトリオキサン及びパラホルムアルデヒド)のような水溶液で用いられる。合成の最後において、式(I)の中間体は望ましくは公知の方法、例えば物理的分離及び蒸留により分離される。こうして得られた生成物は水を含むが、水含有量は好適には3wt%以下、好ましくは1.5wt%以下である。
【0023】
他の態様において、本発明は、式(I)のメタンジフェニルジアミンの製造方法であって、ゼオライト触媒を、アニリン又はアニリンの誘導体、及びホルムアルデヒド、又は反応条件においてホルムアルデヒドを形成することができる化合物を含む反応混合物と接触させることにより再配置反応を行うことを含む方法を提供する。この場合、アニリン又はその誘導体は好ましくは理論過剰量存在し、反応体及び反応用の溶媒として同時に作用してもよい。
【0024】
再配置反応は断続的に、連続的に、又は半連続的に、反応系を液体状態に保つように周囲圧又は高圧において行われる。
【0025】
好ましい態様において、式(I)の化合物の製造方法は
(a)所望により溶媒、好ましくはアニリンもしくはその誘導体を十分過剰に用いる場合、アニリンもしくはその誘導体中において、アニリン又はアニリンの誘導体及びホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドの前駆体を反応させて式(II)のアミンを形成すること、
(b)存在する場合、水をアミン(II)から除去して式(II)のアミンの水残留濃度をアミンの3wt%以下、例えば1〜3wt%にすること、
(c)所望により工程(b)の生成物を溶媒中に希釈すること、
(d)アミン(II)を、i)リン酸及び/又は硼酸、及び所望によりその塩、例えばアンモニウム塩を含む水溶液による1以上の処理、例えば含浸、ii)溶媒の少なくとも一部の除去、及びiii)処理された触媒の焼成、好ましくは少なくとも400℃、特に少なくとも500℃における焼成、を含む方法により、表面改質された2.5〜19の「広大指数」を有する酸形態のゼオライトを含む反応ゾーン、好ましくは1以上の固定床反応器に供給して異性体化すること、ここで工程(d)における反応ゾーンは周囲圧力にあり又は反応混合物を好ましくは50〜250℃、より好ましくは120〜200℃の温度において液体状態に保つ、及び
(e)メタンジフェニルジアミン及び/又はその高級同族体を、好ましくは精製工程、例えば蒸留により除去すること
を含む。
【0026】
本発明によれば、工程(a)において反応体は断続的に、連続的に又は半連続的に反応ゾーンに供給され、好適にはアニリン及びホルムアルデヒド(又はその誘導体又は前駆体)で開始する。事前に縮合した材料がその後、水が除去された後の処理された固体酸触媒を含む反応ゾーン、好ましくは固定床反応器に供給される。
【0027】
工程a)において、反応体は好適には、ホルムアルデヒド1モルに対して2〜15モルのアニリン又はその誘導体の比で用いられる。好ましくは、工程a)における反応は、酸触媒の存在下において10〜60℃の温度で行われる。
【0028】
事前に縮合したアミン(II)は、いわゆるスプリットフィードに2以上の側面入口を取り付けた垂直反応器を用いることにより反応ゾーンに供給してもよい。
【0029】
好適には、アミン(II)からの水の分離は、従来の方法、例えばデカント及び蒸留により行われる。分離は、アミン溶液(II)に有することを望む残留水の程度に応じた温度及び圧力で行ってよい。水の分離は、例えばデカントし、蒸留する方法の組み合わせを用いて行ってよい。
【0030】
アミン(II)の再配置反応の最後において、工程a)のアミン(II)合成反応ゾーン及び/又は再配置もしくは異性化反応ゾーンにおいて混合物自身をすべてもしくは一部リサイクルすることにより、異性化後に得られる混合物中の成分の分布を変えてもよい。
【0031】
式(I)の化合物の他の製造方法は、i)リン酸及び/又は硼酸、及び所望によりその塩、例えばアンモニウム塩を含む水溶液による1以上の処理、例えば含浸、ii)溶媒の少なくとも一部の除去、及びiii)処理された触媒を、好ましくは少なくとも400℃、特に少なくとも500℃の温度において焼成し、好ましくは連続的に、例えば蒸留によって反応水もしくは追加水を除去することを含む方法により、表面改質された2.5〜19の「広大指数」を有する酸形態のゼオライトの存在下において、アニリン又はその誘導体の1つ、及びホルムアルデヒド又はその前駆体を1つの反応工程で、好ましくは混合反応器において反応させることを含む。
【0032】
好適には、1つの工程の順序はスラリー反応器の使用に基づく。2つの反応体、すなわちアニリン(又はその誘導体の1つ)及びホルムアルデヒド(又はその前駆体の1つ)、及び固体酸触媒は、所望により、好ましくは過剰のアニリンもしくはその誘導体を含む溶媒の存在下において、好ましくは同時にスラリー反応器に供給される。反応体の供給は、連続的に、又は反応混合物の1以上の成分と共に添加することにより行われる。
【0033】
用いるアニリン/ホルムアルデヒドのモル比は好適には2〜15、好ましくは3〜5である。好適には、反応温度は50〜250℃、好ましくは120〜200℃である。好適には、圧力は水により発生し、又は反応の間に発生する。好ましくは、反応混合物は反応器に取り付けた適当な蒸留システムによって連続的に攪拌される。液体状態の滞留時間は0.5〜10時間、好ましくは1〜8時間である。
【0034】
触媒を取り替える場合、この触媒は好適には5時間〜30時間ですべて取り替えられる。好ましくは、触媒/装填物の質量比は1/20〜1/300である。
【0035】
反応の最後において、触媒は好適には濾過され、過剰のアニリン(及び残留水及び/又は溶媒)は従来の方法、例えば蒸留により必要な生成物から除去される。
【0036】
上記方法により合成されたメタンジフェニルジアミン及び/又はその高級同族体はイソシアネートの対応する混合物に転化される。
【0037】
本発明をさらに理解するため、以下に実施例を示すが、これは例示であり、限定するものではない。
【実施例】
【0038】
例1−アミン合成(反応中間体)
下式
【化4】
Figure 2004532232
の反応中間体を、アニリンとホルムアルデヒドの縮合により製造する。詳細には、37%ホルムアルデヒドを含む水溶液を攪拌しながらアニリンを含む反応容器に入れ、ホルムアルデヒド/アニリンのモル比を4にし、温度をゆっくり50℃に高める。
【0039】
溶液を加えた際に、1時間攪拌を続け、次いでアミン及び反応していないアニリンからなる有機相を分液漏斗により分離させる。次いで有機相を1.25%の水含有量まで乾燥させ、その後の使用のために保持した。
【0040】
例2−ゼオライトベータ合成
40wt%水溶液中の58.8gのテトラエチルアンモニウムヒドロキシド及び1.9gのナトリウムアルミネート(56%Al23)を58.4gの脱イオン水に加える。これを約80℃に加熱し、攪拌しながら完全に溶解するまで放置した。
【0041】
こうして得られた透明な溶液を37.5gの40wt%SiO2を有するLUDOX HSコロイドシリカに加える。均質な溶液が得られ、pHは14であり、これをスチールオートクレーブに注ぎ、150℃の熱水条件において10日間で結晶化させた。
【0042】
結晶化した生成物を濾過により分離させ、脱イオン水に再び分散させ、濾過した。ゼオライトケーキが得られ、これは有機テンプレートテトラエチルアンモニウム及びナトリウムを含んでいる。
【0043】
例3−ゼオライトベータ合成
例2に記載のようにして製造したゼオライトスラブをオーブン中150℃で1時間乾燥し、炉内で空気流中550℃にて5時間焼成する。
【0044】
焼成した固体をイオン交換用の酢酸アンモニウムの水溶液(150g水及び8g酢酸アンモニウム)に分散させる。この懸濁液を攪拌しながら約80℃で1時間加熱する。
【0045】
次いでこの懸濁液を濾過し、得られた固体を洗浄のために脱イオン水(150mL)に再び分散させる。この懸濁液を濾過し、イオン交換及び洗浄を繰り返す。次いで固体を再び洗浄し、150℃で1時間乾燥し、アンモニウム形態のゼオライトが得られる。このゼオライトを炉内で空気流中550℃にて5時間焼成し、酸形態のゼオライトベータ(広大指数=19)が得られる。
【0046】
元素化学分析により、このゼオライト中のナトリウム残留量は106ppmであり、一方アルミニウム含有量は3.14%であった([Al]/[Na])=252。
この生成物を粉末からのX線回折により特性を調べた。
【0047】
例4−ゼオライトベータ合成
例2で得られた湿ケーキをイオン交換用の酢酸アンモニウムの水溶液(200g水及び16g酢酸アンモニウム)に再分散させる。この懸濁液を攪拌しながら約80℃に1時間加熱する。
【0048】
次いでこの懸濁液を濾過し、得られた固体を洗浄のために脱イオン水(150mL)に再び分散させる。この懸濁液を再び濾過し、アンモニウム/アルキルアンモニウム形態の湿ったゼオライトケーキが得られる。
【0049】
元素化学分析により、このサンプル中のナトリウム残留量は112ppmであった。アルミニウム含有量は3.38%であった([Al]/[Na])=257。
【0050】
例5−ゼオライトベータ抽出
例4に従い製造したゼオライトベータ(従って焼成せず)に基づいて、ベーマイトの形態のアルミナ上に触媒を製造する。この触媒はEP 847802の例4に記載の方法に従って押し出した。
【0051】
例6−5%(NH4)2HPO4により処理したゼオライトベータ合成
例3に従って製造した、モル比SiO2/Al23=25、広大指数19のゼオライトベータ5g及び5%(NH4)2HPO4の水溶液50mLをガラスバルーンフラスコに入れる。
この懸濁液を90℃で1時間攪拌し、次いで真空下で溶媒を蒸発させる。
【0052】
こうして得られた、白色粉末の形態の材料を空気流中、550℃にて5時間焼成する。炭素残留物を含まない焼成した材料が得られ、リン含有量は10.14%(理論上11.75%)であった。
【0053】
例7−2%(NH4)2HPO4により処理したゼオライトベータ合成
例3に従って製造した、モル比SiO2/Al23=25、広大指数19のゼオライトベータ5g及び2%(NH4)2HPO4の水溶液50mLをガラスバルーンフラスコに入れる。
この懸濁液を90℃で1時間攪拌し、次いで真空下で溶媒を蒸発させる。
【0054】
こうして得られた、白色粉末の形態の材料を空気流中、550℃にて5時間焼成する。炭素残留物を含まない焼成した材料が得られ、リン含有量は4.59%(理論上4.7%)であった。
【0055】
例8−1%(NH4)2HPO4により処理したゼオライトベータ合成
例3に従って製造した、モル比SiO2/Al23=25、広大指数19のゼオライトベータ5g及び1%(NH4)2HPO4の水溶液50mLをガラスバルーンフラスコに入れる。
この懸濁液を90℃で1時間攪拌し、次いで真空下で溶媒を蒸発させる。
【0056】
こうして得られた、白色粉末の形態の材料を空気流中、550℃にて5時間焼成する。炭素残留物を含まない焼成した材料が得られ、リン含有量は2.30%(理論上2.35%)であった。
【0057】
例9−4%H3BO3により処理したゼオライトベータ合成
例3に従って製造した、モル比SiO2/Al23=25、広大指数19のゼオライトベータ5g及び4%H3BO3の水溶液50mLをガラスバルーンフラスコに入れる。
この懸濁液を90℃で1時間攪拌し、次いで真空下で溶媒を蒸発させる。
【0058】
こうして得られた、白色粉末の形態の材料を空気流中、550℃にて5時間焼成する。炭素残留物を含まない焼成した材料が得られ、硼素含有量は6.6%(理論上7%)であった。
【0059】
例10−2%H3BO3により処理したゼオライトベータ合成
例3に従って製造した、モル比SiO2/Al23=25、広大指数19のゼオライトベータ5g及び2%H3BO3の水溶液50mLをガラスバルーンフラスコに入れる。
この懸濁液を90℃で1時間攪拌し、次いで真空下で溶媒を蒸発させる。
【0060】
こうして得られた、白色粉末の形態の材料を空気流中、550℃にて5時間焼成する。炭素残留物を含まない焼成した材料が得られ、硼素含有量は3.5%(理論上3.5%)であった。
【0061】
例11−2%(NH4)2HPO4により処理した押出ゼオライトベータ合成
例4に従って製造した、50%バインダ(ベーマイト)を含むあらかじめ押出した5gのゼオライトベータをガラスバルーンフラスコに入れる。このゼオライトは活性相としてゼオライトベータを含み、モル比SiO2/Al23=25、広大指数19であり、これを2%(NH4)2HPO4の水溶液50mLで処理する。
この懸濁液を90℃で1時間攪拌し、次いで真空下で溶媒を蒸発させる。
【0062】
こうして得られた、白色粉末の形態の材料を空気流中、550℃にて5時間焼成する。炭素残留物を含まない焼成した材料が得られ、リン含有量は4.79%(理論上4.7%)であった。
【0063】
例12−4%H3BO3により処理した押出ゼオライトベータ合成
例4に従って製造した、50%バインダ(ベーマイト)を含むあらかじめ押出した5gのゼオライトベータをガラスバルーンフラスコに入れる。このゼオライトは活性相としてゼオライトベータを含み、モル比SiO2/Al23=25、広大指数19であり、これを4%H3BO3の水溶液50mLで処理する。
この懸濁液を90℃で1時間攪拌し、次いで真空下で溶媒を蒸発させる。
【0064】
こうして得られた、白色粉末の形態の材料を空気流中、550℃にて5時間焼成する。炭素残留物を含まない焼成した材料が得られ、硼素含有量は6.8%(理論上7%)であった。
【0065】
例13−2%(NH4)2HPO4により処理したゼオライトZSM−12合成
US 3,832,449に従って製造した、モル比SiO2/Al23=102、広大指数3の、5gのゼオライトZSM−12及び2%(NH4)2HPO4の水溶液50mLを丸底フラスコに入れる。
この懸濁液を90℃で1時間攪拌し、次いで真空下で溶媒を蒸発させる。
【0066】
こうして得られた、白色粉末の形態の材料を空気流中、550℃にて5時間焼成する。炭素残留物を含まない焼成した材料が得られ、リン含有量は3.69%(理論上4.7%)であった。
【0067】
例14−2%H3BO3により処理したゼオライトZSM−12合成
モル比SiO2/Al23=102、広大指数3の、5gのゼオライトZSM−12及び2%H3BO3の水溶液50mLを丸底フラスコに入れる。
この懸濁液を90℃で1時間攪拌し、次いで真空下で溶媒を蒸発させる。
【0068】
こうして得られた、白色粉末の形態の材料を空気流中、550℃にて5時間焼成する。炭素残留物を含まない焼成した材料が得られ、硼素含有量は3.4%(理論上3.5%)であった。
【0069】
例15(比較)−未処理ゼオライトベータによる触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及びモル比SiO2/Al23=25の、例3に従って製造したゼオライト125mgをガラスオートクレーブに入れる。
オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0070】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:54.99%
2,4'+2,2'-MDAへの選択率:24.67%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):2.2
トリマー:11.95%
重成分:10.13%
【0071】
例16−5%(NH4)2HPO4により処理したゼオライトベータによるバッチ触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及び例6に従って製造した、5%(NH4)2HPO4により処理した酸形態のゼオライトベータ1gをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0072】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:69.59%
2,4'-MDAへの選択率:11.63%
2,2'-MDAへの選択率:0%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):5.98
トリマー及び重成分:18.76%
【0073】
例17−2%(NH4)2HPO4により処理したゼオライトベータによるバッチ触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及び例7に従って製造した、2%(NH4)2HPO4により処理した酸形態のゼオライトベータ125mgをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0074】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:69.41%
2,4'-MDAへの選択率:18.70%
2,2'-MDAへの選択率:0%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):3.71
トリマー及び重成分:11.88%
【0075】
例18−1%(NH4)2HPO4により処理したゼオライトベータによるバッチ触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及び例8に従って製造した、1%(NH4)2HPO4により処理した酸形態のゼオライトベータ125mgをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0076】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:65.60%
2,4'-MDAへの選択率:20.43%
2,2'-MDAへの選択率:2.61%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):2.85
トリマー及び重成分:11.36%
【0077】
例19−2%(NH4)2HPO4により処理した押出ゼオライトベータによる触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及び例11に従って製造した、2%(NH4)2HPO4により処理した酸形態の押出ゼオライトベータ125mgをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0078】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:69.1%
2,4'-MDAへの選択率:21.19%
2,2'-MDAへの選択率:4.36%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):2.70
トリマー及び重成分:5.34%
【0079】
例20−4%H3BO3により処理したゼオライトベータによるバッチ触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及び例9に従って製造した、4%H3BO3により処理した酸形態のゼオライトベータ1gをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0080】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:67.57%
2,4'-MDAへの選択率:9.73%
2,2'-MDAへの選択率:0%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):6.94
トリマー及び重成分:22.68%
【0081】
例21−2%H3BO3により処理したゼオライトベータによるバッチ触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及び2%H3BO3により処理した酸形態のゼオライトベータ125mgをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0082】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:73.04%
2,4'-MDAへの選択率:14.54%
2,2'-MDAへの選択率:0%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):5.02
トリマー及び重成分:12.41%
【0083】
例22−4%H3BO3により処理した押出ゼオライトベータによるバッチ触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及び4%H3BO3により処理した酸形態の押出ゼオライトベータ1gをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0084】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:67.59%
2,4'-MDAへの選択率:15.49%
2,2'-MDAへの選択率:3.21%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):3.63
トリマー及び重成分:13.7%
【0085】
例23(比較)−未処理ZSM−12による触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及びモル比SiO2/Al23=102の酸形態のZSM−12ゼオライト1gをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0086】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:54.50%
2,4'+2,2'-MDAへの選択率:30.36%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):1.66
トリマー:10.76%
重成分:2.87%
【0087】
例24−2%(NH4)2HPO4により処理したZSM−12による触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及び例13に従って製造した、2%(NH4)2HPO4
により処理した酸形態のZSM−12ゼオライト1gをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0088】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:64.86%
2,4'-MDAへの選択率:11.85%
2,2'-MDAへの選択率:0%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):5.47
トリマー及び重成分:23.29%
【0089】
例25−2%H3BO3により処理したZSM−12による触媒テスト
4gのアミノール、10gのアニリン及び例13に従って製造した、2%H3BO3により処理した酸形態のZSM−12ゼオライト1gをガラスオートクレーブに入れる。オートクレーブを閉じ、攪拌しながら150℃に6時間保つ。
最後に、全体を周囲温度に冷却し、減圧下で蒸留することにより溶媒を除去する。
【0090】
Journal fur Praktische Chemie, Band 328, Heft 1, 1986, 142-148に記載の分析法を用いて反応生成物をHPLCにより分析する。
転化率:100%
4,4'-MDAへの選択率:66.40%
2,4'-MDAへの選択率:11.20%
2,2'-MDAへの選択率:2.95%
モル比4,4'/(2,4'+2,2'):4.69
トリマー及び重成分:19.62%
【0091】
例26−未処理ゼオライトベータによる固定床反応器における触媒テスト(比較)
モル比がSiO2/Al23=25であり、20トンで圧縮し、70〜100メッシュのふるいにかけた、例3に従って製造した5cm2のゼオライトベータを、直径12.5mm、長さ390mmのチューブ状反応器に入れる。アニリン中30体積%アミナールの混合物を180℃の温度及び4バールの圧力、7.2h-1のL.H.S.V.(液体時間空間速度)で反応器に入れる。
【0092】
減圧下で溶媒分離した後、表1に示す時間においてサンプルを取り出し、上記方法により分析する。
すべてのサンプルについて、アミナール転化が完全であった。
【0093】
【表1】
Figure 2004532232
【0094】
例27−1%(NH4)2HPO4により処理したゼオライトベータによる固定床反応器における触媒テスト
20トンで圧縮し、70〜100メッシュのふるいにかけた、1%(NH4)2HPO4により処理した5cm2のゼオライトベータ(例8に従って製造)を、直径12.5mm、長さ390mmのチューブ状反応器に入れる。アニリン中30体積%アミナールの混合物を180℃の温度及び4バールの圧力、7.2h-1のL.H.S.V.(液体時間空間速度)で反応器に入れる。
【0095】
減圧下で溶媒分離した後、表2に示す時間においてサンプルを取り出し、上記方法により分析する。
すべてのサンプルについて、アミナール転化が完全であった。
【0096】
【表2】
Figure 2004532232

Claims (22)

  1. 下式(I)
    Figure 2004532232
    (上式中、Rは独立にC1-C8アルキル基、C4-C10シクロアルキル基及びC6-C12芳香族基より選ばれ、nは2〜6の官能価を与える1以上、好適には1〜5の整数である)
    を有するメタンジフェニルジアミン又はメタンジフェニルジアミンとその高級同族体との混合物の製造方法であって、i)リン酸及び/又は硼酸、及び所望によりその塩を含む水溶液による1以上の処理、ii)溶媒の少なくとも一部の除去、及びiii)処理された触媒の焼成を含む方法により、表面改質された2.5〜19の「広大指数」を有する酸形態のゼオライトの存在下において、下式(II)
    Figure 2004532232
    を有する中間体の再配置反応を行うことを含む方法。
  2. 前記ゼオライトが下式(III)
    n+ x/n[(AlO2)- x(SiO2)](H2O)p (III)
    (上式中、xは1未満であり、pは1以上の整数であり、MはIAもしくはIIA族の金属又はランタノイドであり、nはMの原子価であり、Mは一部もしくはすべてH+、(NH4)+、又は(NR'4)+で交換してもよく、R’はアルキル基もしくはアリール基である)
    を有する合成結晶質材料を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記ゼオライトがベータゼオライト、モルデナイト、ZSM−12、MCM−22及びERB−1より選ばれる、請求項2記載の方法。
  4. 前記ゼオライトがベータゼオライト及びZSM−12より選ばれる、請求項3記載の方法。
  5. 20〜100℃の温度において、0.1〜10wt%の濃度に水で希釈したリン酸及び/又は硼酸、及び所望によりその塩を含む液相にゼオライト固体粒子を浸漬することにより表面改質処理を行う、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 工程i)における処理の最後において、ゼオライトを改質するために、液相の少なくとも一部を除去し、残っている固体を少なくとも400℃の温度において焼成する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 表面改質処理を1回以上繰り返す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. ゼオライトがそのままで又は硼素、鉄及びガリウムより選ばれる金属によるアルミニウムの部分同形置換後に改質される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. ゼオライトの表面改質が押出された錠剤の形態で行なわれ、この押出された錠剤に直接改質が行われる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  10. ゼオライトがバインダと混合される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. ゼオライトの再配置反応が50〜250℃の温度において行われる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 再配置反応が、所望により置換した脂肪族炭化水素、所望により置換した芳香族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素及びアニリンより選ばれる溶媒の存在下において行われる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 溶媒がアニリン及び塩素化芳香族溶媒より選ばれる、請求項12記載の方法。
  14. 式(II)の中間体が3wt%以下の量の水を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 式(I)のメタンジフェニルジアミンの製造方法であって、i)リン酸及び/又は硼酸、及び所望によりその塩を含む水溶液による1以上の処理、ii)溶媒の少なくとも一部の除去、及びiii)処理された触媒の焼成を含む方法により、表面改質された2.5〜19の「広大指数」を有する酸形態のゼオライトを、アニリン又はアニリンの誘導体、及びホルムアルデヒド、又は反応条件においてホルムアルデヒドを形成することができる化合物を含む反応混合物と接触させることにより再配置反応を行うことを含む方法。
  16. 反応を、反応体及び溶媒として作用する過剰のアニリンまたはその誘導体により行う、請求項15記載の方法。
  17. 式(I)を有する化合物の製造方法であって、
    (a)所望により溶媒中において、アニリン又はアニリンの誘導体及びホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドの前駆体を反応させて式(II)のアミンを形成すること、
    (b)存在する場合、水をアミン(II)から除去して式(II)のアミンの水残留濃度を3wt%以下にすること、
    (c)所望により工程(b)の生成物を溶媒中に希釈すること、
    (d)アミン(II)を、i)リン酸及び/又は硼酸、及び所望によりその塩を含む水溶液による1以上の処理、ii)溶媒の少なくとも一部の除去、及びiii)処理された触媒の焼成を含む方法により、表面改質された2.5〜19の「広大指数」を有する酸形態のゼオライトを含む反応ゾーンに供給して異性体化すること、ここで工程(d)における反応ゾーンは周囲圧力にあり又は反応混合物を50〜250℃の温度において液体状態に保つ、及び
    (e)メタンジフェニルジアミン及び/又はその高級同族体を除去すること
    を含む方法。
  18. アミン(II)を2以上の側面入口を備えた垂直反応器を用いて反応ゾーンに供給する、請求項17記載の方法。
  19. 異性体化後に得られる混合物が工程(a)又は工程(d)においてすべてもしくは一部再利用される、請求項17又は18記載の方法。
  20. 式(I)を有する化合物の製造方法であって、i)リン酸及び/又は硼酸、及び所望によりその塩を含む水溶液による1以上の処理、ii)溶媒の少なくとも一部の除去、及びiii)処理された触媒の焼成を含む方法により、表面改質された2.5〜19の「広大指数」を有する酸形態のゼオライトの存在下において、1つの反応工程でアニリンまたはその誘導体およびホルムアルデヒド又はその前駆体の1つを反応させることを含む方法。
  21. アニリン/ホルムアルデヒドのモル比が2〜15であり、反応温度が50〜250℃であり、圧力が、反応の間に形成したもしくは反応体と共に加えられた水が反応工程から同時に除去されるような圧力である、請求項20記載の方法。
  22. 液相中の時間が0.5〜10時間であり、触媒/装入材料の質量比が1/20〜1/300である、請求項20又は21記載の方法。
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