JP2004531573A - 精製テレフタル酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、p−キシレンのようなジアルキルベンゼン化合物の酸化から開始する工程の新規な組み合わせによる精製テレフタル酸の新規な製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、最初にジアルキルベンゼン化合物を、ある条件を用いて2段法によってテレフタル酸に酸化して、純度の改良されたテレフタル酸を得、次にテレフタル酸を水素添加によって精製し且つ新規な結晶化法によって回収する酸化方法による精製テレフタル酸の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
テレフタル酸及びイソフタル酸のような芳香族ジカルボン酸は商業的に非常に重要であり、繊維形成用及び成形用ポリエステルのような種々のポリエステルポリマーの製造に広く使用されている。テレフタル酸(TPA)は、ポリエステルフィルム、包装材料及びボトルの製造に使用される線状ポリエステル樹脂の製造における基本構成単位の一つである。このようなポリエステル樹脂の製造に使用されるTPAはいくつかの最低純度要件を満たさなければならない。精製された状態のテレフタル酸は、第一に粗製の市販級テレフタル酸中に有意な量で存在する4−カルボキシベンズアルデヒド(4−CBA)及びp−トルイル酸を有意な濃度で含まないことを意味する。CBA及びトルイル酸は共に、p−キシレンの触媒酸化によるTPAの製造において形成される部分酸化生成物である。精製型はまた、粗製材料に特徴的な黄色の色合いを与えるカラーボディーを含まないことを意味する。カラーボディーは、ジベンジル、フルオレノン及び/又はアントラキノンの構造を有する芳香族化合物である。4−CBA及びp−トルイル酸は、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)の製造におけるテレフタル酸とエチレングリコールとの間の縮合反応の間に連鎖停止剤として働くので、重合プロセスには特に悪影響をもたらす。
【0003】
粗製テレフタル酸は水素添加によって精製することができる。代表的な水素添加方法においては、粗製テレフタル酸を高温高圧で水中に溶解し、水素添加して、4−CBAをp−トルイル酸に転化させる。水素添加は、また、カラーボディーを無色の化合物に転化する。水素添加溶液から精製テレフタル酸を単離するための方法を開発する場合の制約の1つは、最終生成物中における4−CBA及びp−トルイル酸の許容レベルである。例えば精製テレフタル酸(PTA)は一般的に重量ベースで150重量百万分率(pppmw)未満のp−トルイル酸を含む。精製テレフタル酸を製造する単離法は、結晶化、遠心分離、濾過及びそれらの組み合わせを含む種々の固液分離法を使用する。
【0004】
ジアルキルベンゼン化合物、通常はp−キシレンの初期酸化から得られる粗製テレフタル酸は、典型的には、存在する固形分の重量に基づき、150〜1100ppmwの総濃度の4−CBA及びp−トルイル酸を含む。粗製テレフタル酸はまた、比較的少量の、例えば20〜200ppmwの範囲の特徴的な黄色の化合物を含む。これらの化合物は、ベンジル(benzil)、フルオレノン及び/又はアントラキノンの構造を有する着色芳香族化合物であり、これらはp−キシレンの酸化の間に起こるカップリング副反応によって生じる。出発原料として精製テレフタル酸(PTA)が必要であるポリエステル繊維の製造に、粗製テレフタル酸を出発原料として用いる場合には、粗製テレフタル酸を精製することが必要である。
【0005】
このような精製方法は、典型的には、酸化プロセスから分離された粗製テレフタル酸固体と水とを一緒にし、それらのスラリーを形成し、これを加熱することによって粗製テレフタル酸及び不純物を水に溶解させて、水溶液を形成することを含む。次いで、この溶液を還元工程に移す。還元工程において、TPAを精製するために、不均一触媒、通常は炭素担体上パラジウムの存在下に、200〜375℃のような高温において、この溶液を水素と接触させる。水素添加工程は粗製テレフタル酸中に存在する種々のカラーボディーを無色生成物に転化する。4−CBA不純物はp−トルイル酸に転化される。
【0006】
次のテレフタル酸生成物の分離及び単離は、種々の固液分離法によって行うことができる。1つの分離法は段階的平衡結晶化法である。このような方法では、水素添加後の流れの結晶化速度を制御するために、複数の晶出器段で背圧調整に逆らって蒸発を制御する。テレフタル酸の場合には、水素添加後の流れの165℃未満の温度への衝撃冷却が、PTA生成物を汚染する不純物、特にp−トルイル酸の共沈(共結晶化)を促進すると考えられている。
【0007】
米国特許第3,931,305号は、テレフタル酸生成物中の不純物濃度を決定する第一の要因は、水素添加後の流れの最低フラッシュ温度であることを開示している。不純物濃度は、水素添加後の流れの冷却速度の関数ではない。このために、p−トルイル酸共結晶化が臨界になる閾値温度である160〜182℃よりも高い温度でテレフタル酸の大部分を結晶化することが推奨される。テレフタル酸の水素添加後流が500〜6,000ppmwのp−トルイル酸濃度を有する場合、PTA生成物中のp−トルイル酸濃度を150ppmw又はそれ以下とするためには、121〜149℃の温度で結晶化後の濾過を実施することが勧められている。他の単離法は、p−トルイル酸の沈殿を減ずるために100〜205℃の温度範囲内で効率的な濾過、洗浄及び乾燥方法を使用する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はp−キシレンの酸化から開始する精製TPAの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、テレフタル酸の重量に基づき、150重量百万分率(ppmw)未満のp−トルイル酸を含む結晶テレフタル酸の製造及び回収方法であって、
(1)(i)ジアルキルベンゼン化合物、(ii)酸化触媒成分を溶解した水性酢酸反応媒体及び(iii)酸素含有ガスを第一加圧酸化ゾーンに供給し(第一加圧酸化反応器内の温度及び圧力は150〜180℃及び約3.5〜13バール(絶対)−bara(約50〜189ポンド/平方インチ−psia)に保持する)、前記ゾーン内でジアルキルベンゼン化合物を液相発熱酸化させ;
(2)第一反応器の上部から、蒸発した水性酢酸反応媒体を含む蒸気並びに二酸化炭素、メタン、不活性成分及び前記蒸気の非凝縮性成分の9容量%未満の酸素を含む酸素枯渇ガス(oxygen−depleted gas)を除去し;
(3)第一反応器の下部から、(i)固体及び溶解テレフタル酸並びに不完全酸化生成物と(ii)酸化触媒を溶解した水性酢酸反応媒体を含む酸化反応生成物(oxidizer product)を除去し;
(4)(i)(3)の酸化反応生成物及び(ii)酸素含有ガスを第二加圧酸化ゾーンに供給し(第二加圧酸化反応器内の温度及び圧力は185〜230℃及び約4.5〜18.3bara(約65〜265psia)に保持する)、前記ゾーン内で前記不完全酸化生成物を液相発熱酸化させ;
(5)第二反応器の上部から、蒸発した水性酢酸反応媒体を含む蒸気並びに二酸化炭素、不活性成分及び前記蒸気の非凝縮性成分の5容量%未満の酸素を含む酸素枯渇ガスを除去し;
【0010】
(6)第二反応器の下部から、(i)固体及び溶解テレフタル酸及び(ii)酸化触媒を溶解した水性酢酸反応媒体を含む第2酸化反応生成物(second oxidizer product)を除去し;
(7)工程(6)の(ii)水性酢酸反応媒体からテレフタル酸を分離し、400〜900ppmwの総濃度で4−カルボキシベンズアルデヒド及びp−トルイル酸不純物を含むテレフタル酸を得;
(8)工程(7)において得られたテレフタル酸を、260〜320℃及び溶液を液相に保持するのに充分な圧力において水中に溶解させて、10〜35重量%の溶解テレフタル酸を含む溶液を形成し、そして前記溶液を水素添加触媒の存在下において水素と接触させて、水素添加生成物溶液を生成せしめ;
(9)工程(8)の溶液を、複数の直列接続晶出器を含む結晶化ゾーンに供給し、前記ゾーン内において前記溶液を、圧力及び温度の逐次低下による速度制御蒸発冷却に供して、テレフタル酸を結晶化させ(前記結晶化ゾーンの末端の溶液の圧力は周囲圧力又はそれ以下である);
(10)前記晶出器から蒸発した溶媒を凝縮させ、そして前記凝縮溶媒を前記結晶化ゾーンに、それが得られた晶出器の後の点で戻し;そして
(11)周囲圧力における固液分離によって、テレフタル酸の重量に基づき150ppmw未満のp−トルイル酸を含む固体結晶テレフタル酸を回収する
ことを含む工程による方法を提供する。
【0011】
本発明の方法には少なくとも2つの重要な利点がある。第一に、工程(1)〜(7)によって規定される第1及び第2の酸化は、総濃度900ppmw未満で4−カルボキシベンズアルデヒドとp−トルイル酸を含むテレフタル酸生成物を提供する。不純物のこのような濃度低下により、水素添加装置の寸法の縮小及び/または水素添加ゾーン内における供給材料溶液の接触時間の短縮を可能にするより効率的な水素添加が可能になる。第二に、水素添加反応器に供給される4−カルボキシアルデヒドとp−トルイル酸の総濃度は900ppmw未満であるので、水素添加生成物溶液中のp−トルイル酸はより少ない(公知の精製法に比較して)。その結果、精製テレフタル酸を回収するための晶出器の数の減少及び/または寸法の縮小が可能になり、結晶化を単純化できる。また、p−トルイル酸の濃度が低下しているので、製造系から取り除かなければならない材料、すなわち、溶解不純物を含む水溶媒の量は減少する。本発明の新規方法の別の利点は、結晶化ゾーンを構成する晶出器の少なくとも1つから溶媒を蒸発させ、凝縮させ、そしてその後の晶出器段の1つに再循還する工程(10)によって提供される。この工程によって提供される利点は、改良された結晶形でテレフタル酸を回収でき、TPAの取り扱い及び輸送の際に問題を引き起こす可能性のある「微粉」、すなわち、小さい結晶または粒子のTPAが少ないことである。別の利点は、周囲圧力またはほぼ周囲圧力において生成物を回収できることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は種々の形態で具体化が可能であるが、添付図1及び2ならびに以下の詳細な説明には本発明の好ましい実施態様を示してある。この開示は、説明した特定の実施態様に限定するのではなく、本発明の例示と考えるべきである。
添付図1を参照するに、本発明の新規な方法の工程(1)は、反応器12を含む第一酸化ゾーン中で実施されることができる。p−キシレンのようなジアルキルベンゼン化合物、水性酢酸及び適当な酸化触媒を含む供給材料混合物は、導管10を経て第一酸化反応器12に供給する。酢酸反応媒体又は溶媒供給材料は一般的に15重量%以下の水を含む。所望ならば、触媒成分を含む酢酸溶媒及び/又はジアルキルベンゼン化合物は反応器12の側面に沿って複数の点で反応器12に供給されることができる。分子酸素含有ガスは、加圧状態で、円柱状反応器の底部又は底部付近において導管14を経て反応器12に連続供給する。酸素含有ガス、例えば酸素、酸素富化空気又は好ましくは空気は、通常、円柱状反応器の底部又は底部付近に供給する。反応器12への酸素含有ガスの流量は、導管16を経て反応器から出る排ガス中の酸素が2〜9容量%、好ましくは2〜5容量%(溶媒を含まない乾燥ベースで計算)に保たれるように制御する。反応器12中の反応体は、含有される揮発性反応媒体を反応温度において実質的に液体の状態に保持するのに充分な高圧に保持する。反応器12内の温度及び圧力は、150〜180℃及び約3.5〜13バール(絶対)(約50〜189psia)、好ましくは155〜165℃及び約5.2〜6.9バール(絶対)(約75〜100psia)である。
【0013】
反応器12は一般的に円柱状加圧酸化反応器である。反応器12内では、酸化触媒の存在下に、酸素含有ガスによるジアルキル芳香族化合物を液相発熱酸化させる。第一酸化ゾーンは、単一反応器又は並列に配列された複数の反応器を含むことができる。従って、反応器12に含まれる反応媒体は、酸素含有ガス、テレフタル酸生成物に酸化され得るジアルキルベンゼン化合物、触媒及び水性酢酸溶媒を含む。存在する水の量は、水及び酢酸の重量に基づき通常は15重量%以下、好ましくは4〜6重量%である。一般的には、概ね円筒形の第一酸化反応器は高さ対直径比が3〜20の範囲である。
【0014】
酸化プロセスにおいて使用できる触媒系としては、アルキル芳香族炭化水素の液相酸化に常用される任意の触媒系がある。適当な触媒系は、水性酢酸に可溶のコバルト、マンガン及び臭素化合物又は錯体の混合物を含む。触媒成分のCo:Mn:Brの組合せの原子比は5〜40:1.0:4〜40、より好ましくは16〜40:1.0;16〜40である。
【0015】
酸化反応の過程で、ジアルキルベンゼン化合物の酸化によって発生する反応の発熱は、液体反応媒体の一部の蒸発によって反応器12から除去する。本発明方法の工程(2)によれば、蒸発した液体反応媒体(排ガス)は、微量の分解生成物及び臭素含有化合物を含む酸素枯渇プロセスガスと共に、反応器12を上向きに通過し、導管16を経て水カラム18のような凝縮系に導入される。カラム18において回収される蒸気の凝縮性成分は、主として、導管30及び32並びにスプレーヘッド34を経て反応器12に戻す。
【0016】
図1に示す通り、頭上の含水蒸気は、導管20を通って水除去カラム18の上部から出て、凝縮器22に供給される。留出物として知られる、凝縮器22において回収される含水蒸気の凝縮性成分の組成は、水が98重量%より多い。留出物の一部は還流として、導管23及び24を経てカラム18の分別蒸留ゾーンに戻す。留出物の残りは、導管23及び26を経て廃棄のために除去する。非凝縮性成分は製造系から導管28を経てガス抜きされるか、又は所望ならば、公害防止装置へと搬送してさらに処理することもできる。
【0017】
部分脱水酢酸溶媒、例えば4〜12重量%の水を含む酢酸を含む蒸留残液は、導管30を経て水除去カラム18の下部から出る。部分脱水溶媒の一部は導管32を経て反応器12に直接再循還される。この量は10〜100%である。部分脱水溶媒は1個又はそれ以上の噴霧ノズル34によって反応器12に供給する。噴霧ノズル34は、流出導管16の下で、反応器12の気液内容物の相分離の上に配置することができる。部分脱水溶媒の他の部分は導管40を経て除去することができる。凝縮された酢酸の一部又は全ては供給材料流10を経て反応器12に戻すことができる。
【0018】
運転中に、第一加圧酸化反応器12は、テレフタル酸生成物を生成する。これは水性プロセス溶媒中にやや溶けにくく、溶解触媒成分も含む溶媒中のスラリーとして、反応器底部又は底部近くに配置された下部出口を通して除去する。反応器12における酸化プロセスはまた、4−カルボキシベンズアルデヒド及びp−トルイル酸などのモノカルボン酸のような副生成物を生成する。これらのモノカルボン酸の少なくとも一部は、テレフタル酸の結晶内に含まれるおそれがある固形分である。典型的には、これらのモノカルボン酸、4−カルボキシベンズアルデヒド及びp−トルイル酸は900ppmwの濃度で存在する。これらの単官能化合物はポリマー連鎖停止剤として働くので、不所望な副生成物であり、従って、テレフタル酸とエチレングリコールから生成されるポリ(エチレンテレフタレート)のような低分子量ポリエステルを形成するおそれがある。
【0019】
本発明の新規な方法の工程(3)及び(4)によれば、テレフタル酸生成物及びモノカルボン酸副生成物のスラリーは、溶解触媒も含む水性酢酸プロセス溶媒中のスラリーとして、反応器12の底部から連続的に回収され、導管36を経て、図1に反応器42として示す第二加圧酸化ゾーンに搬送する。第二酸化ゾーンは、図1に図示された単一の撹拌型反応器であってもよいし、2個又はそれ以上の撹拌型反応器が直列又は並列に配置されたものとすることができる。水性酢酸溶媒は、典型的には、水及び脂肪族カルボン酸の重量に基づき5〜12重量%の水を含む。分子酸素含有ガスは、また、導管48によって第二酸化反応器42に供給し、そこで4−カルボキシベンズアルデヒド及びp−トルイル酸副生成物がさらに、目的とするテレフタル酸に酸化される。第一酸化反応器への供給の場合と同様に、酸素含有ガスは酸素、酸素富化空気又は好ましくは空気とすることができる。酸素含有ガスは通常、第二酸化反応器42の底部又は底部近くであって、反応器の液体内容物の表面より下に供給する。
【0020】
反応器42への酸素含有ガスの流量は、導管50を経て反応器から出る排ガス中の酸素が0〜5容量%、好ましくは0〜1容量%(溶媒を含まない乾燥ベースで計算)に保たれるように制御することができる。反応器42への酸素含有ガスの流量は、通常は反応器12への酸素含有ガスの流量の0.001〜3容量%、好ましくは0.001〜2容量%である。第二酸化反応器42へ供給される少量の空気は、酢酸溶媒の酸化分解を制限し、さらに副生成物モノカルボン酸のテレフタル酸への転化を促進する。
【0021】
前記の第一酸化反応器は、中程度の圧力及び温度において運転しながら、酸化を実質的に全て完了させる。第1の酸化系におけるジアルキルベンゼン化合物のテレフタル酸への充分な転化への主な障害は、テレフタル酸中に入り込んだまたは含まれる部分酸化生成物への酸素拡散に伴う物質移動の制限である。即ち、部分酸化モノカルボン酸副生成物はテレフタル酸結晶内部に閉じ込められているおそれがある。従って、中程度の条件下でもジアルキルベンゼン化合物のほとんどをテレフタル酸に酸化するのは比較的容易である。しかし、充分に完全な転化を達成するにはこれらの物質移動の制限を克服することが必要である。中温中圧における第一酸化ゾーンの運転は、第二酸化ゾーン中で溶解及び再結晶することができる小さい又は微細な結晶の形成を助けることができる。小さい又は微細な結晶を第二酸化ゾーンで溶解させると、共結晶化された副生成物はさらなる酸化に利用できる。
【0022】
第二酸化反応器42中の材料は、含まれる揮発性反応媒体を反応温度において実質的に液体状態に保持するのに充分な高圧に保持する。反応器12内の温度及び圧力は185〜230℃及び約4.5〜18.3バール(絶対)(約65〜265psia)、好ましくは205〜215℃及び約13.4〜17.2バール(絶対)(約195〜250psia)である。第二酸化ゾーンの運転に必要な熱は、蒸気相溶媒を第二酸化ゾーンに供給し且つ前記蒸気相溶媒を凝縮させることによって供給することができる。蒸気相溶媒は通常は、蒸気を第二酸化反応器中に入れ且つ蒸気に、第二酸化反応器の内容物に充分な熱を供給させるのに充分な圧力であろう。例えば、部分脱水された酢酸は、水除去カラム18から導管30及び40を経て酸蒸発装置44に供給することができる。酸蒸発装置44は部分脱水酢酸を、第二酸化反応器42内に所望の温度を維持するのに充分な温度及び圧力にする。酢酸蒸発装置の設計は通常、酢酸を蒸発させるのに使用できるダウサーム(Dowtherm)のような熱伝導流体又は高圧蒸気を利用しやすいものでなければならない。酢酸蒸気は酸蒸発装置44から導管46を経て第二酸化反応器42に搬送する。
【0023】
微量の分解生成物及び臭素含有化合物を含む酸素枯渇プロセスガスと共に、蒸発液体反応媒体を含む排ガス流は、第二酸化反応器42の上部又は上端から除去して、導管50及び16を経て水カラム18のような凝縮系に供給する。主に酢酸溶媒を含む排ガス流の凝縮性成分は前述と同様にして回収することができる。
【0024】
テレフタル酸生成物は、溶解触媒成分も含む水性酢酸プロセス溶媒中スラリーとして第二酸化反応器42から導管52を経て除去する。反応器42から除去されたスラリーは典型的には20〜40重量%の固形分を含み、存在する固形分の重量に基づき合計で900ppmw未満の不完全酸化生成物、主に4−カルボキシベンズアルデヒド及びp−トルイル酸を含む。4−カルボキシベンズアルデヒドとp−トルイル酸の総濃度は典型的には400〜900ppmwの範囲である。
【0025】
第二酸化反応器42からのスラリー生成物(第2酸化反応生成物)は、冷却して、固液分離及び、場合によっては、固体乾燥系に導入することができる。好ましくは、第二酸化反応器42からのスラリー生成物は、フラッシュ蒸発ゾーンに供給し、前記ゾーン内で第2酸化反応生成物の温度及び圧力がフラッシュ蒸発によって低下される。フラッシュ蒸発ゾーンは、1個又は好ましくは複数個のフラッシュ容器を含むことができ、前記容器内で段階的又は逐次減圧蒸発によってスラリー生成物が冷却される。図1に示すように、スラリーを冷却するために、導管52が第一フラッシュ容器54に通ずる。そこから、導管58が第二フラッシュ容器56へ通ずる。第一及び第二フラッシュ容器54及び56は、反応器42からの段階的減圧を実現する。まず、この段階的又は逐次減圧は2つの目的に役立つ。第一に、これはユニット間のポンプ輸送の必要性を排除する。第二に、反応器42と第一フラッシュ容器54との間の減圧による断熱フラッシュによって、第一フラッシュ容器54が蒸発晶出器として働くことが可能になる。テレフタル酸結晶の平均結晶寸法は、第一フラッシュ容器54内で増大し得る。フラッシュ容器54及び56の両者からの蒸気は、凝縮器(図示せず)に送ることができる。第一フラッシュ容器54は温度170〜190℃及び圧力約2.4〜5.2バール(絶対)(約35〜75psia)において運転することができる。第一フラッシュ容器54からのスラリー流は第二フラッシュ容器56に供給される。第二フラッシュ容器は、温度60〜100℃及び圧力0.3〜0.8バール(絶対)(約5〜12psia)の別の断熱フラッシュタンクである。図1には冷却及び結晶化のためにフラッシュ容器を2個示してあるが、これより少なくても多くてもよく、または別の冷却法を使用することもできる。
【0026】
冷却されたスラリーは、導管62を経て固液分離ゾーン60に搬送され、前記ゾーン内で固体テレフタル酸が水性酢酸溶媒/反応媒体から、常用の固液分離手段を用いて分離される。分離後、テレフタル酸のケーキは、例えば水除去カラム18からの冷却酢酸を用いて洗浄する。湿潤フィルターケーキは乾燥して、ケーキから残留酢酸を蒸発させることができる。乾燥された生成物が固液分離装置60から得られる。この生成物の組成は、第二反応ゾーン42からのスラリー生成物に存在する固形分の組成と本質的に同じである。
【0027】
本方法の工程(6)による第2酸化反応生成物の精製は、第2酸化反応生成物を水素添加して4−カルボキシベンズアルデヒドをp−トルイル酸に及びカラーボディー又はカラーボディーの前駆体を無色化合物に転化させることを含む。図2を参照するに、水及び第2酸化反応生成物(CTA)はCTA溶解容器160に供給する。溶液は一般的に溶媒水中に10〜35重量%のテレフタル酸固形分を、好ましくは溶媒水中に25〜35重量%のテレフタル酸を含む。テレフタル酸溶液は、テレフタル酸の溶媒又はスラリーを、所望の濃度でテレフタル酸を溶解するのに充分な温度、例えば260〜320℃の範囲の温度に加熱することによって形成される。水のような溶媒を用いて溶液温度を260〜320℃にする場合には、溶液は高圧、例えば、約46.9〜113バール(絶対)−bara(680〜1640ポンド/平方インチ(絶対)(psia))の範囲の圧力に保持する必要がある。
【0028】
テレフタル酸溶液は、水素添加反応器110に供給し、前記反応器中でテレフタル酸溶液は、水素添加触媒、例えば触媒担体材料に担持された第VIII族貴金属の存在下に水素との接触による液相水素添加に供されて、不純物の一部が他の化合物に水素添加される。例えばフルオレノン及び4−CBAは、それぞれ、フルオレン及びp−トルイル酸に転化される。4−CBAがp−トルイル酸に実質的に完全に転化され且つ水素添加反応器に供給されるテレフタル酸溶液中の、4−CBA及びp−トルイル酸を合わせた総濃度が900ppmw未満、例えば400〜900ppmwであると仮定すれば、水素添加反応器110からの生成物流中のp−トルイル酸単独の濃度は、存在するテレフタル酸に基づき、900ppmw未満である。
【0029】
水素添加生成物流中の温度は一般的に260〜320℃の範囲である。水素添加生成物流は、バルブ130及び導管131を通って、複数の又は一連の直列接続した晶出器段を含む結晶化ゾーンに供給される。これらの晶出器段(crystallizer stages)は、一緒に働いて、水素添加後の流れの温度をより低温に、代表的には75〜150℃に、更に代表的には90〜110℃に低下させる。温度の低下に伴って、溶液からテレフタル酸が白色結晶固体の形態で同時に沈殿する。結晶化の最終段における結晶テレフタル酸は、遠心分離機又は回転式真空フィルターのような常用の固液分離装置を用いて溶媒から分離する。結晶化ゾーンは、2〜8個、好ましくは3〜6個、最も好ましくは4〜5個の晶出器又は晶出器段を含むことができる。本方法に使用する晶出器段数は、最終生成物の品質を左右するおそれがある。一連の直列接続された晶出器段の温度の正しい段階付けにより、最終生成物の純度はp−トルイル酸と比較して増大する。
【0030】
複数の晶出器段は、第一晶出器段と最終晶出器段を含む。第一晶出器段内の温度は通常は200〜260℃の範囲であり、最終晶出器段内の温度は通常は80〜100℃の範囲である。晶出器段の運転温度は、第一晶出器段から最終晶出器段まで連続的に低くなることができる。最終晶出器段は、精製テレフタル酸スラリーを生成し、これは固体ベースで150ppmw未満のp−トルイル酸を含む。本発明によれば、テレフタル酸は、第一晶出器又は第一晶出器段内の圧力の低下(供給材料流の圧力に比較して)による速度制御蒸発冷却(又はフラッシュ)によって水素添加供給材料流を冷却することによって、第一晶出器段中で結晶化する。晶出器から蒸気として除去された溶媒は凝縮される。凝縮された溶媒は一部又は全てが、溶媒蒸気が除去された晶出器から下流の点で、結晶化ゾーンの戻される。第二晶出器段では、第1の温度よりも低い第2の温度において、溶媒を蒸発しながら、別の芳香族ジカルボン酸が結晶化する。前の晶出器中で生成された溶媒蒸気から凝縮された溶媒及び/又は新しい溶媒を第二晶出器段に添加する。
【0031】
複数の晶出器段は、それぞれ、晶出器段に出入りする材料の質量流量を有する。第1晶出器段に入る材料の質量流量は、最終晶出器段から出る材料の質量流量の0.7〜1.3倍であろう。第1晶出器段に入る材料の質量流量は、最終晶出器段から出る材料の質量流量に実質的に等しいのが好ましい。
【0032】
本発明の方法の各晶出器段は、以下の主要素を含む多数の運転上の類似点を有する:
1.1個又はそれ以上の羽根車のような撹拌手段を装着した結晶化ユニット又は容器(晶出器);
2.前記晶出器への供給ライン;
3.前記晶出器からの生成物取り出しライン;
4.前記晶出器から、溶媒蒸気の一部又は全てが凝縮される凝縮器へ通じる溶媒留出物又は蒸気除去ライン;及び
5.凝縮器中で凝縮された液体を供給するための、結晶化ゾーンの下流の点又は部分への溶媒供給ライン。
【0033】
結晶化ユニットは、テレフタル酸結晶のスラリーを含む、充分に混合される容器である。溶媒は一般的に、晶出器の運転温度においてテレフタル酸で飽和された水である。各結晶化ユニットの運転温度は、供給材料流の温度及び濃度と組合わさって、各段において結晶化されるテレフタル酸の量を決定する。テレフタル酸をより多く結晶化させるためには、テレフタル酸の水溶媒への溶解度が低下されてより多くのテレフタル酸が結晶化する点まで、温度が低下させなければならない。圧力の独立制御は、結晶化ユニットの運転温度を決定する、圧力制御は、例えば蒸気ライン中のバルブ(これに限定されない)を用いて結晶化ユニット中の背圧を調節することによって実施可能である。
【0034】
減圧(結晶化ユニットへの供給材料流の圧力に比較して)の結果、溶媒は蒸発し、結晶化ユニットから蒸気として除去され、従って溶液は濃縮される。テレフタル酸沈殿物の一部が、容器中に既に存在している結晶上で結晶化し、テレフタル酸の一部は別の新しい結晶として核形成する。液相から固相に転移するテレフタル酸の量は、晶出器の運転温度(圧力低下によって制御される)及びその温度におけるTPAの平衡飽和濃度の関数である。
【0035】
通常、第一晶出器への供給材料は、静水頭が最大である容器の底部に向かって、前記晶出器内に含まれるスラリーの表面下に供給する。結晶化ユニット中のこの点における増大した圧力及び周囲の液体は過度のフラッシュを防止する。羽根車のような撹拌装置を結晶化ユニット内に設ける。水素添加反応器生成物流は、第一結晶化ユニットの、混合の充分なゾーンに導入される場合には、小さい(又は微細な)結晶の形成を促進する局所的な高過飽和を最小にすることができる。
【0036】
生成物流は各結晶化ユニットから連続的に回収する。生成物流は、好ましくは生成物流の内容物が各結晶化ユニット内部の全内容物の平均となっている結晶化ユニットのよく混合されたゾーンから取出す。生成物流は、より低温で運転される連続する又は次の晶出器段に、好ましくは次の結晶化ユニットの充分に混合されるゾーンに供給する。各連続結晶化ユニットはより低温度で運転するので、溶液中に残っているテレフタル酸の一部が結晶化する。結晶化する部分は、第二結晶化ユニット124の運転温度におけるテレフタル酸平衡濃度によって決まる。
【0037】
前述の通り、溶媒留出物又は蒸気は、第一晶出器の段及び次の晶出器段から連続的に除去し、凝縮器に輸送して、蒸気を冷却及び凝縮させる。蒸気の一部又は全てがこの箇所で凝縮させることができる。さらに、沸点よりかなり低い温度への蒸気のサブ冷却も凝縮器内で実施できる。凝縮された溶媒は全て又は一部が、溶媒が蒸気として除去された晶出器から下流の点で結晶化ゾーンに再循還させる。好ましくは、凝縮溶媒は、溶媒が蒸気として除去された晶出器の生成物取出しラインに供給することによって結晶化ゾーンに再循還させる。結晶化ゾーンに戻されなかった、即ち再循還されなかった凝縮溶媒は全てテレフタル酸精製系の他の場所で、例えば水素添加反応器への水溶液供給材料の調製の際に使用することができる。最終結晶化ユニットは、固液分離工程前のスラリーを保持する、スラリー用ホールドアップ容器として働く。第二及びその後の晶出器も、第一晶出器段との場合と同様に運転する。
【0038】
上流の晶出器段からの凝縮溶媒は、すぐ下流の晶出器段に再循還させることもできるし、すぐ下流の晶出器段以外の、晶出器段に再循還させることもできる。凝縮溶媒及び新しい溶媒は共に、その後の晶出器段の1つに供給できる。
【0039】
晶出器段のいずれか又は全てからの生成物流は、生成物流が取出された晶出器段の運転温度と同じか又は実質的に同じ温度において、水のような希釈液を用いて希釈することができる。生成物流への希釈液の添加は、生成物流中に存在するテレフタル酸及び全ての不純物の総濃度を低下させる効果がある。各晶出器からの生成物流に希釈液を添加しない場合には、各生成物流中のテレフタル酸の総濃度は上昇し続ける。従って、希釈液を再循還しない結晶化方法においては、水素添加反応器からの生成物流は、最終晶出器段の後に所定の固体テレフタル酸濃度が得られるように希釈する。即ち添加及び除去される液体の量を知り且つ結晶化しているテレフタル酸の量を知ることによって、固体TPA濃度を割り出すことができる。各晶出器段からの生成物流に希釈水を添加することによって、最初の供給材料流において必要な希釈がはるかに少なくなる。
【0040】
生成物流に添加する希釈液は、多数の供給源に由来することができる。第一に、生成物が回収される晶出器段からの凝縮液を凝縮して、一部又は全てがその段から生成物流に再循還させることができる。第二に、新しい溶媒、例えば水を、留出物の形態で除去される液体の量より多い、それより少ない又はそれに等しい量で補充することができる。第三に、晶出器段が1個より多い場合には、直前の段以外の段からの凝縮液が、前記晶出器段に再循還させることができる。この凝縮液は通常は、前の晶出器段の運転温度と同じ温度に加熱する。
【0041】
いずれの場合にも、凝縮された溶媒の一部又は全てを晶出器段に再循還させるか、又は追加の溶媒を晶出器段に供給し、あるいはこれら2つの組合せを使用することができる。晶出器段が2個より多く設けている場合には、各晶出器段に供給される溶媒の割合を変化させることができる。例えば晶出器段のいくつかに、前の段で蒸発した量に等しい量の溶媒を供給し、晶出器段のいくつかに溶媒を供給しないこともできる。
【0042】
系に戻される希釈水の添加箇所は、晶出器の間の運搬ライン中の点とすることができる。このラインは通常、1つの晶出器段から次の晶出器段への生成物の流量を制御するためのバルブを含む。晶出器段の滞留時間は、晶出器段の体積を、晶出器段からの生成物スラリー体積流量で割ったもので示す。運搬ライン/供給ライン添加に代わる手段として、希釈液は結晶化ユニットに直接添加することもできる。この場合には、希釈水は、充分に混合されるゾーン中で好ましくは液体の表面下に、最も好ましくは結晶化ユニットの底部に添加する。
【0043】
各結晶化ユニットからの留出物が全て、その晶出ユニットからの生成物流に再循還する場合には、晶出器段に入るテレフタル酸の濃度は、TPAが液相又は固相のいずれにあるかに関わらず、互いに等しいであろう。従って、テレフタル酸が溶液中に極くわずかしか残っておらず且つ結晶化していない場合には、元の供給材料流の液体TPA濃度は、最終生成物の固形分ホールドアップ濃度に概ね等しいであろう。
【0044】
凝縮溶媒の下流への再循還がない、テレフタル酸の逐次結晶化プロセスに比較して、水素添加反応器から第一結晶化ユニットへの流れはより濃縮され、流量が低下するおそれがある。さらに、1つの晶出器段から次の晶出器段への供給材料の流量が減少すると、生成物の流量が減少する。供給材料の流量が低下した場合には所定の滞留時間を維持するために、結晶化ユニットの体積を減少させなければならない。流量が実質的に一定である場合には、例えば、上流のより高温の晶出器段と下流のより低温の晶出器段とは実質的に等しい体積を有することができ、しかも依然として滞留時間が同じである。
【0045】
一般に、複数の晶出器段に関して温度分布を選択するための方策は、各段において前の段よりも少ない量のテレフタル酸を結晶化させる温度を選択することであった。この手法は、下流の各段において結晶化されるテレフタル酸の量をより少なくするだけでなく、p−トルイル酸による生成物の汚染を最小にすることがわかっている。このメカニズムが最大限に利用される理想的な場合は、回分式条件に近い、連続する無限の晶出器段である。実際の運転は制限があるため、このようなことは可能でない。本発明においては、テレフタル酸濃度が高いほど、高い温度で(上流の段で)より多くのテレフタル酸を結晶化させるので、元の供給材料流中のテレフタル酸濃度が高いほど、このメカニズムが強調される。
【0046】
最終晶出器からの生成物取出しラインは、150ppmw未満のp−トルイル酸を含む結晶テレフタル酸生成物の回収のための従来型の固液分離装置に通ずる。最終晶出器段の温度は溶媒の標準沸点よりもおそらく低いので、真空フィルター(加圧フィルターの代わりに)を使用できる。湿り気のある結晶テレフタル酸は、乾燥器に送出す前に洗浄することができる。濾過された母液及び洗浄に使用された流体は、水素添加工程に再循還するために回収される。濾液の一部は、系中の不純物蓄積を減少させるために除去することができる。
【0047】
再び図2を参照すると、水素添加生成物は水素添加反応器110から取り出され、バルブ130を経て第一結晶化ユニット122に、容器122に含まれるスラリーの表面下の、静水頭がより高い容器122の底部付近で供給する。羽根車170のような撹拌装置が第一結晶化ユニット122中に装着される。他の結晶化ユニットも同様である。生成物流は第一結晶化ユニット122から導管140を経て連続的に取出す。生成物流は、生成物流の内容物が結晶化ユニット122内の全内容物の平均となるように充分に混合された、結晶化ユニット122のゾーンから取出す。生成物流はバルブ134を経て、晶出器122内の圧力及び温度よりも低い圧力及び温度で運転される第二の連続晶出器124に供給する。生成物流は、結晶化ユニット124の充分に混合されるゾーンに供給される。連続結晶化ユニット124はより低い温度で運転するため、溶液中に残存するTPAの一部は結晶化する。結晶化する量は、第2結晶化ユニット124の運転温度におけるTPA平衡濃度によって決まる。
【0048】
溶媒蒸気は第1晶出器段122から導管142を経て連続的に除去して、熱交換器150に供給する。熱交換器150において、溶媒は全て又は一部が凝縮する。沸点よりかなり低い温度への蒸気のサブ冷却は、熱交換器によって実施することができる。凝縮された溶媒は一部又は全てがバルブ136を経て生成物流140に供給する。生成物流に再循還されない凝縮溶媒は全て導管144を経て除去することができる。第2晶出器段の容器124は、第1晶出器段110と同様な方法で運転し、羽根車172を有する結晶化ユニット124を含む。生成物は導管146を経て結晶化ユニット124から除去する。溶媒蒸気は第2結晶化ユニット124から除去され、凝縮器152に送られる。凝縮器152において、溶媒蒸気は凝縮させ、凝縮溶媒はバルブ138を経て再循還させ、且つ/又は導管148を経て除去する。新しい追加の溶媒、例えば水は、図1に図示された逐次結晶化システムにライン143及び/又はライン147を経て添加することができる。
【0049】
結晶化生成物は晶出器124から導管146を経て取り出され、バルブ137を経て固液分離ゾーン180に搬送する。最終晶出器段の温度は溶媒の標準沸点よりも低い可能性があるので、固液分離は真空フィルターを用いて行われる。固液分離180により、第一ゾーン中において結晶ケーキから母液を除去する。次いで、第二ゾーンにおいて結晶ケーキを洗浄する。
【0050】
本発明によって提供される方法によってもたらされる利益及び利点は以下の通りである:
1.晶出器段の温度を比較的高い、互いにずっと接近した温度に段階付けしながら、従来の技術と同様に、段毎にテレフタル酸を同じ回収率で得ることができる。この運転様式は、テレフタル酸のほとんどが溶液から結晶化する温度範囲内で水素添加後の流れの衝撃冷却を最小にすることができる。より純粋な粗製芳香族ジカルボン酸と共に従来の結晶化温度を使用することにより、従来の温度においてより多くの芳香族ジカルボン酸が溶液から結晶化する。
2.所定の滞留時間及び生産速度に関しては、上流のより高温でより高圧の晶出器の容積は公知の方法によって必要とされる容積よりもはるかに小さくすることができる。これは、最終生成物流中の同じ懸濁固形分を対象としながらも、溶液中のテレフタル酸の初期濃度がはるかに高いためである。晶出器の容積がより小さいため、かなりのコスト削減につながる。
3.溶媒の沸点未満の温度で母液から芳香族ジカルボン酸結晶を分離できるため、分離を行うための加圧型及び閉鎖型の濾過装置の必要がなくなる。このため、効率の良い分離を維持しながら、原価効率がより優れた固液分離装置を使用することができる。
【実施例】
【0051】
本発明の新規方法を、以下の実施例によってさらに説明する。実施例中、特に断らない限り、示した部及び百分率は重量に基づく。
【0052】
実施例1
この例は、p−トルイル酸濃度が429ppmwである粗製テレフタル酸を、精製テレフタル酸(150ppm)の純度許容限界未満に精製できることを示す。この例はまた、この基準値が、溶媒の沸点未満の温度においてテレフタル酸を単離することによって達成できることを示す。
【0053】
高圧オートクレーブに、表Iの実験1、2及び3に示した量の水(溶媒)及び粗製テレフタル酸を装填した。これらの量は、テレフタル酸の30%水溶液の近似溶液に相当する。粗製テレフタル酸中のp−トルイル酸含量は固形分ベースで429.37ppmwであった。オートクレーブの装填材料を280℃に加熱し、固形分の全てを確実に溶解させるために同温度に1時間保持した。複数の直列接続晶出器をシミュレートするために、オートクレーブ充填材料を30℃/時の速度で室温まで冷却させた。次に、オートクレーブ装填材料を60℃まで再加熱し、同温度に1時間保持した。次いで、オートクレーブを開け、得られたスラリーについて60℃において固液分離を行った。60℃に冷却後に得られた精製テレフタル酸固形分のp−トルイル酸濃度を表Iに示す。
【0054】
【表1】
【0055】
これら3つの実験のうち2つにおいては、得られた固形分の純度は、精製テレフタル酸に関する最大p−トルイル酸含量150ppm以内に充分に収まった。実施例1において回収されたテレフタル酸は、p−トルイル酸濃度が155.71ppmwであった。
【0056】
実施例2
最終生成物の純度に対する単離温度の影響を示すこの例においては、実施例1の実験1、2及び3から得られた室温のオートクレーブ充填材料の一部分を別々に、充分に混合される容器に入れた。実施例1に関して行った60℃への再加熱の代わりに、実施例2ではこの部分を95℃に再加熱し、同温度時1時間保持した。固液分離は95℃で行って、固形分のサンプルを得、これをp−トルイル酸濃度に関して分析した。この結果を表Iに示す。表Iからわかるように、より高い95℃の温度で単離すると、より低い60℃の温度で単離された材料よりもp−トルイル酸濃度が低い生成物が得られた。生成物の純度の増加は、固液分離温度を溶媒の沸点未満に維持しながら、単離温度を60℃から上げることよって達成できる。
【0057】
実施例3
高圧オートクレーブに、表IIの実験4及び5に示した量の水及び粗製テレフタル酸を装填した。これらのサンプルは粗製テレフタル酸の20%水溶液の近似溶液に相当する。粗製テレフタル酸固形分中のp−トルイル酸の濃度は429.37ppmwであった。サンプルを280℃に再加熱し、固形分の全てを確実に溶解させるために同温度に1時間保持した。サンプルを30℃/時の速度で室温まで冷却した。次いで、実施例1及び2の手法において行ったように、各サンプルの一部を60℃に加熱し且つ同温度で分離させ、また、各サンプルの一部を95℃に加熱し且つ同温度で分離させた。得られた固形分のp−トルイル酸濃度を表IIに示す。
【0058】
【表2】
【0059】
実施例3においては、実施例1よりも薄い溶液を用いた(20%対30%)。実施例1及び2で用いた粗製テレフタル酸は、同一p−トルイル酸濃度(429.37ppm)を有していた。従って、実施例3については、最初の希釈溶液中のp−トルイル酸濃度がこれより低かった。表IIと表Iとの比較は、最初の溶液中により低いp−トルイル酸濃度を用いることの、最終生成物の純度に対する利益を示している。
【0060】
固液分離により、母液から固体を除去する。表IIIは、精製テレフタル酸が95℃において回収された、実施例2及び実施例3に示された実験に関して母液中p−トルイル酸濃度を比較する。より低い粗製p−トルイル酸濃度を用いると、溶液中のp−トルイル酸濃度が低くなる。このため、固液分離によって生成される母液中のp−トルイル酸濃度が低下する。物質収支は、母液中のp−トルイル酸濃度が低くなると、生成物の固形分中のp−トルイル酸濃度が低くなることを示している。
【0061】
表III中に示した実験1〜5に使用した粗製テレフタル酸は、p−トルイル酸濃度が429.37ppmであった。希釈量は、変化するパラメータであった。しかし、類推によって、表IIIから、一定の希釈レベルを保持しながら、粗製出発材料の純度を上昇させると、より純粋な生成物が生成されることが推測される。
【0062】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、本発明の方法の原理を具体化する系を説明するフロー図である。
【図2】図2は、本発明の方法の原理を具体化する系を説明するフロー図である。
Claims (8)
- テレフタル酸の重量に基づき150重量百万分率(ppmw)未満のp−トルイル酸を含む結晶テレフタル酸の製造及び回収方法であって、
(1)(i)ジアルキルベンゼン化合物、(ii)酸化触媒成分を溶解した水性酢酸反応媒体及び(iii)酸素含有ガスを第一加圧酸化ゾーンに供給し(第一加圧酸化反応器内の温度及び圧力は150〜180℃及び約3.5〜13バール(絶対)(bara)(約50〜189ポンド/平方インチ−psia)に保持する)、前記ゾーン内でジアルキルベンゼン化合物を液相発熱酸化させ;
(2)第一反応器の上部から、蒸発した水性酢酸反応媒体を含む蒸気並びに二酸化炭素、不活性成分及び前記蒸気の非凝縮性成分の9容量%未満の酸素を含む酸素枯渇ガスを除去し;
(3)第一反応器の下部から、(i)固体及び溶解テレフタル酸並びに不完全酸化生成物と(ii)酸化触媒を溶解した水性酢酸反応媒体を含む酸化反応生成物を除去し;
(4)(i)工程(3)の酸化反応生成物及び(ii)酸素含有ガスを第二加圧酸化ゾーンに供給し(第二加圧酸化反応器内の温度及び圧力は185〜230℃及び約4.5〜18.3バール(絶対)(約65〜265psia)に保持する)、前記ゾーン内で前記不完全酸化生成物を液相発熱酸化させ;
(5)第二反応器の上部から、蒸発した水性酢酸反応媒体を含む蒸気並びに二酸化炭素、不活性成分及び前記蒸気の非凝縮性成分の5容量%未満の酸素を含む酸素枯渇ガスを除去し;
(6)第二反応器の下部から、(i)固体及び溶解テレフタル酸及び(ii)酸化触媒を溶解した水性酢酸反応媒体を含む第2酸化反応生成物を除去し;
(7)工程(6)の(ii)水性酢酸反応媒体からテレフタル酸を分離して、900ppmw未満の4−カルボキシアルデヒド及びp−トルイル酸を含むテレフタル酸を得;
(8)工程(7)において得られたテレフタル酸を、260〜320℃及び溶液を液相に保持するのに充分な圧力において水中に溶解させて、存在するテレフタル酸の重量に基づき900ppmw未満の4−カルボキシベンズアルデヒド及びp−トルイル酸を溶解した、10〜35重量%の溶解テレフタル酸を含む溶液を形成せしめ、そして前記溶液を水素添加触媒の存在下において水素と接触させて、水素添加生成物溶液を生成せしめ;
(9)工程(8)の溶液を、複数の直列接続晶出器を含む結晶化ゾーンに供給し、前記ゾーン内において、前記溶液を圧力及び温度の逐次低下による速度制御蒸発冷却に供して、テレフタル酸を結晶化させ(前記結晶化ゾーンの末端の溶液の圧力は周囲圧力又はそれ以下である);
(10)前記晶出器から蒸発した溶媒を凝縮させ、そして前記凝縮溶媒を前記結晶化ゾーンに、それが得られた晶出器の後の点で戻し;そして
(11)周囲圧力における固液分離によって、テレフタル酸の重量に基づき150ppmw未満のp−トルイル酸を含む固体結晶テレフタル酸を回収する
ことを含む工程によって結晶テレフタル酸を製造及び回収する方法。 - 前記工程(1)〜(7)が、
(1)(i)p−キシレン、(ii)酸化触媒成分を溶解した水性酢酸反応媒体及び(iii)酸素含有ガスを第一加圧酸化ゾーンに供給し(第一加圧酸化反応器内の温度及び圧力は150〜180℃及び約3.5〜13バール(絶対)(bara)に保持する)、前記ゾーン内でジアルキルベンゼン化合物を液相発熱酸化させ;
(2)第一反応器の上部から、蒸発した水性酢酸反応媒体を含む蒸気並びに二酸化炭素、メタン、不活性成分及び前記蒸気の非凝縮性成分の9容量%未満の酸素を含む酸素枯渇ガスを除去し;
(3)第一反応器の下部から、(i)固体及び溶解テレフタル酸並びに不完全酸化生成物と(ii)酸化触媒を溶解した水性酢酸反応媒体を含む酸化反応生成物を除去し;
(4)(i)工程(3)の酸化反応生成物及び(ii)酸素含有ガスを第二加圧酸化ゾーンに供給し(第二加圧酸化反応器内の温度及び圧力は185〜230℃及び約4.5〜18.3バール(絶対)に保持される)、前記ゾーン内で前記不完全酸化生成物を液相発熱酸化させ;
(5)第二反応器の上部から、蒸発した水性酢酸反応媒体を含む蒸気並びに二酸化炭素、不活性成分及び前記蒸気の非凝縮性成分の0〜1容量%の酸素を含む酸素枯渇ガスを除去し;
(6)第二反応器の下部から、(i)固体及び溶解テレフタル酸及び(ii)酸化触媒を溶解した水性酢酸反応媒体を含む第二酸化反応生成物を除去し;そして
(7)工程(6)の(ii)水性酢酸反応媒体からテレフタル酸を分離して、900ppmw未満のp−カルボキシアルデヒド及びp−トルイル酸を含むテレフタル酸を得る
ことを含む請求項1に記載の方法。 - 前工程(1)を155〜165℃及び約5.2〜6.9バール(絶対)においてコバルト、マンガン及び臭素を含む酸化触媒成分を溶解した、4〜5重量%の水を含む水性酢酸反応媒体の存在下に実施し;工程(4)の第二加圧酸化ゾーンを温度205〜215℃及び圧力約13.4〜17.2バール(絶対)に保持し;且つ工程(7)のテレフタル酸が400〜900ppmwのp−カルボキシアルデヒド及びp−トルイル酸を含む請求項2に記載の方法。
- Co:Mn:Brの原子比が5〜40:1.0:4〜40である請求項3に記載の方法。
- 工程(6)の第2酸化反応生成物をフラッシュ蒸発ゾーンに供給し、前記ゾーン内で第2酸化反応生成物の温度及び圧力をフラッシュ蒸発によって低下させる請求項1に記載の方法。
- 工程(6)の第2酸化反応生成物を、温度170〜190℃及び圧力約2.4〜5.2バール(絶対)において運転される第一フラッシュ容器及び(ii)温度60〜100℃及び圧力約0.3〜0.8バール(絶対)において運転される第二フラッシュ容器を含んでなるフラッシュ蒸発ゾーンに供給し、第2酸化反応生成物の温度及び圧力をフラッシュ蒸発によって低下させる請求項2に記載の方法。
- 工程(8)の溶液が溶解テレフタル酸を25〜35重量%含み;工程(8)の水素添加生成物溶液中に、存在するテレフタル酸の重量に基づき400〜900ppmwのp−トルイル酸が溶解されており;且つ前記の複数の直列接続晶出器が2〜8個の晶出器を含む請求項1に記載の方法。
- 第一晶出器の温度が260〜320℃の範囲であり、最後の晶出器の温度が90〜110℃であり、且つ前記の複数の直列接続晶出器が3〜6個の晶出器を含む請求項7に記載の方法。
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