JP2004531293A - 医療用物品の滅菌方法 - Google Patents

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Abstract

医療用物品を少なくとも華氏80度まで加熱する。次いで、医療用物品をハウジングの中に装填する。装填後に、ガス注入ピンを通して蒸気でハウジングを加圧することによって、医療用物品を滅菌−シールステーション内で加熱することができる。ガス注入ピンを通して蒸気を供給する。滅菌ガスも、滅菌−シールステーション内で医療用物品に供給される。残留滅菌ガスがハウジングから消散するのにどの位の時間を要するのかが求められる。医療用物品は、残留滅菌ガスがハウジングから消散するまで、脱ガス領域にとどめられる。第1及び第2ウェブの間にハウジングを形成することができ、これらのウェブは滅菌後に互いにシールされる。

Description

【0001】
(関連出願のクロスリファレンス)
本出願は、2000年12月28日に出願された米国特許仮出願第60/258,326号に基づく優先権を主張するもので、その全体は引用によりここに組み入れられる。
【0002】
(背景技術)
一般的に知られているように、布から形成された多くの使い捨て及び再使用可能な医療用物品は、使用の前に滅菌することが必要とされる。放射線、蒸気、プラズマ放電、及び滅菌ガスによる滅菌を含む多数の滅菌プロセスが使用可能である。滅菌ガスによる滅菌において、より慣習的な滅菌ガスの1つは、エチレンオキシドである。エチレンオキシドを用いるよく知られた滅菌プロセスは、チャンバ滅菌プロセスを含む。
【0003】
慣習的に、チャンバ滅菌プロセスは、4つの段階、すなわち、(i)プリコンディショニングすること、(ii)滅菌すること、(iii)脱ガスすること、及び(iv)隔離することを含む。プリコンディショニング段階においては、滅菌する医療用物品は、既に最終パッケージの中にシールされている。医療用物品は最初にパレット上に載せられ、次いでプリコンディショニング室の中に入れられる。このプリコンディショニング室内の温度及び湿度は、通常は、温度が華氏約100度から華氏約140度までの間、相対湿度が約40から約80パーセントまでの間に設定される。これらの条件は、プレコンディショニング段階を通して維持され、約12から約72時間かかるものである。
【0004】
滅菌段階は、通常は、パレット上に載せられプレコンディショニングされた物品を、プレコンディショニング室から滅菌チャンバまで運ぶことを含む。滅菌チャンバのサイズは、数立方フィートから3500立方フィート又はそれ以上までの範囲とすることができる。シールされた滅菌チャンバ内の温度は、華氏100度から華氏140度までの範囲とすることができる。さらに、シールされた滅菌チャンバ内のガスの幾らかは、該チャンバ内の圧力が約30から約650ミリバールまで減少するように排気することができる。シールされた滅菌チャンバ内に部分的に真空を生じさせることによって、エチレンオキシドの希釈と、エチレンオキシドの発火による火災の恐れが減少する。
部分的に真空状態になると、滅菌チャンバ以内の相対湿度は、通常は15psiより低い低圧蒸気の形態の水蒸気の注入によって、約30から約80パーセントまでの間に維持される。蒸気を注入した後に、シールされた滅菌チャンバ内の全ての物品が確実に湿るようにするために、一般に「滞留期間」と呼ばれる或る一定の時間を経過させる。
【0005】
滞留時間が経過すると、例えばエチレンオキシドと窒素の混合物のような滅菌ガスが、滅菌チャンバの中に導入される。滅菌ガスを導入した後に、チャンバの内部の圧力レベルは、約500ミリバールから約2300ミリバールまで変化することになる。チャンバ内のエチレンオキシド濃度は、通常は少なくとも400ミリグラム毎リットル(mg/l)であり、1500mg/lか又はそれより高くすることもできる。エチレンオキシド暴露時間は、温度、圧力、湿度、使用する特定の滅菌混合物、及び滅菌する製品を含む幾つかの因子に応じて、約2−12時間か又はそれより長くすることができる。
物品が滅菌ガスに十分な時間だけ曝された後に、一連の真空と空気又は窒素リンスによって、チャンバから滅菌ガスが排気される。エチレンオキシドを使用するときには、酸素すなわち空気中での引火性があるので、チャンバは、普通は窒素のような不活性ガスでリンスされる。
【0006】
滅菌段階の後に脱ガス段階となる。脱ガスは、通常は、滅菌されパレット上に載せられた製品を、滅菌チャンバから脱ガス又はエアレーション室に移動することを含む。脱ガス室の温度は、通常は華氏約90度から華氏約140度までの間に維持される。
最後の段階である隔離段階においては、脱ガス室を出た物品が、隔離領域の中で保管される。サンプルを取り出し、滅菌性について試験する。滅菌検定を待っている間に、物品のさらなる脱ガスが起こることがある。隔離及び滅菌検定には2から14日間かかることがある。したがって、隔離時間を除く慣習的なチャンバ滅菌プロセスには、通常は、多くの医療用物品については約48時間から約72時間かかることになる。
【0007】
上述のプロセスは、医療用物品を滅菌するのに効果的ではあるが、該プロセスは幾つかの欠点を有する。こうした欠点の1つは、滅菌に要する時間の長さである。別の欠点は、滅菌段階において用いられるエチレンオキシドの濃度である。約400mg/lから約1500mg/lまでの間のエチレンオキシド濃度では、毒性と引火性の存在が安全上の大きな問題である。
これらの問題に対処するために、形成・充填・シールプロセスが提案された。形成・充填・シールプロセスにおいては、予め形成され滅菌する物品を支持する寸法にされた底部ウェブによって部分的に定められたハウジングの中に、滅菌する物品が入れられる。次いで、物品と予め形成された底部ウェブの上に上部ウェブが置かれる。これらが一緒にされて、滅菌−シールステーション内でハウジングの全ての側部が形成され、ハウジングとの間でガスを選択的に出し入れするために、上部ウェブと底部ウェブとの間にポート付きノズルが配置される。ポート付きノズルを介してハウジングから少なくとも幾らかの空気が排出された後に、該ポート付きノズルを通してハウジングの中に蒸気が導入される。
【0008】
ハウジングが蒸気で十分に加圧された後に、ポート付きノズルを介して滅菌ガスが導入される。ハウジングが十分に加圧されると、上部ウェブと底部ウェブとの接触部分が、ヒートシールのようなシール処理によって互いにシールされ、これによりハウジングが閉鎖される。
形成・充填・シール装置から、閉鎖されたハウジングの中に包み込まれていない物品は、滅菌−シールステーションから加熱及び脱ガス領域まで運ばれる。物品は、この領域に、華氏約70度から華氏約160度までの範囲内とされ得る高温で少なくとも4時間おかれる。物品を保管することによって、パッケージ又はハウジング内の残留滅菌ガスが逃げていく。物品を加熱することによって、滅菌プロセスが完了される。熱は、脱ガスする一助ともなる。
十分な時間が経過した後に、おそらくはコンベヤ・システムによって、加熱及び脱ガス領域から物品が取り出される。シール領域から取り出されると、ハウジングは、物品の滅菌検定試験が行われ、残留滅菌ガスレベルが測定されるまで、隔離領域で保管される。試験及び検定条件に満足に適合すると、包装された物品は、流通に適したものとなる。
【0009】
形成・充填・シールプロセスは、チャンバ滅菌プロセスを上回る利点をもつが、改善の余地がある。
形成・充填・シールプロセスにおいては、物品は、脱ガス領域内で保管され、隔離領域は更に長い時間がかかる。この長い保管期間は、一つには医療用物品が完全に滅菌されることを確実なものにするために必要とされる。すなわち、医療用物品は、滅菌−シールステーション内で完全に滅菌されるのではない。滅菌は、時には、物品が隔離領域内に配置された後でも完了していないことがある。不運にも、付加的な時間は、滅菌プロセスの総コストを増大させる。
【0010】
(発明の開示)
形成・充填・シール装置中でより完全な滅菌を達成する1つの可能な方法は、物品を、形成・充填・シール装置の滅菌−シールステーション中に、もっと長い時間おくことである。しかしながら、滅菌−シールステーションは高価である。したがって、処理能力を最大にするためには、医療用物品は、滅菌−シールステーションを迅速に通過させるべきである。本発明者らは、滅菌速度は、医療用物品の温度に依存することを見出した。良好な滅菌を達成するために、本発明の1つの態様は、形成・充填・シール装置の滅菌−シールステーションにあるときの医療用物品の加熱を改善することができる。
【0011】
医療用物品を、脱ガス及び隔離領域にどの位の期間とどめておくべきかを正確に求めることは、以前は困難であった。物品を、滅菌及び残留滅菌ガスについて定期的にサンプリングしていた。しかしながら、本発明の一態様においては、形成・充填・シール装置と、滅菌された物品の輸送との間で、どの位の時間を経過させるべきかを、向上された正確さをもって求めることができる。すなわち、本発明の一態様は、残留滅菌ガスが消散するのに要する時間を求めるものである。これは、この場合は滅菌が形成・充填・シール装置内で実質的に完了することから可能となる。
【0012】
上記の改善可能な部分に対応して、改良された形成・充填・シール方法及び装置を提案する。本方法によれば、医療用物品は、少なくとも華氏80度の温度まで加熱される。次いで、医療用物品がハウジングの中に装填される。装填後、ガス注入ピンを通してハウジングを蒸気で加圧することによって、医療用物品が滅菌−シールステーション内で加熱される。ガス注入ピンから蒸気が供給される。滅菌ガスも、滅菌−シールステーション内で医療用物品に供給される。残留滅菌ガスがハウジングから消散するのにどの位の時間が必要とされるかが求められる。医療用物品は、ハウジングから残留滅菌ガスが消散するまで、脱ガス領域にとどめられる。
第1ウェブにハウジングを形成することができる。この場合には、第1ウェブに形成されたハウジングの中に医療用物品が装填され、次いで第2ウェブが第1ウェブに位置合わせされる。滅菌−シールステーションにおいて、第1及び第2ウェブの間のハウジングの中に装填された医療用物品がほぼ滅菌され、次いで第1及び第2ウェブが互いにシールされる。
【0013】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明は、例示のみを目的として記載された以下の実施形態の説明を、同様の要素を同様の参照記号で表す添付の図面と共に参照することで、容易に理解されるであろう。
本発明を、限定ではなく例示のみを目的として与えられた実施形態及び実施例を参照して、これより説明する。ここで用いるいかなる所与の範囲も、それに含まれるいずれの範囲及びそれを下回るいずれの範囲をも含むことが意図されている。例えば、45−90という範囲は、50−90という範囲、45−95という範囲、46−89という範囲等を含むことになる。
【0014】
図1は、形成・充填・シール装置、脱ガス室、及び関連する要素の全体を示す見取図である。形成・充填・シール装置は、参照符号110で表され、そこで物品がハウジングの中に包装される物品装填領域120を含む。領域130内で物品が滅菌され、包装がシールされる。領域130は、滅菌ガスを含むことができる。個々の包装体は、滅菌されシールされた後で、ロボット・ケースパッカー140によってケース詰めされる。ケース詰めは、代替的に、手作業で行うこともできる。恐らく段ボール箱とされるケースは、領域130の外に位置するケース組み立て機160によって形成することができる。ケースは、代替的に、領域内又は領域の外で手作業により形成することもでき、或いはケースは、オフサイトで手作業で又は自動的に組み立てることもできる。次に、ケースはパレット積み機150によってパレットに載せられる。また、この作業は手作業で行うこともできる。パレット142はここから、入口172を通って脱ガス室170に移動される。パレット142は、コンベヤ・システム174を介して脱ガス室170の中を巡回する。脱ガスが完了した後に、パレットは出口176を通って脱ガス室170を出る。コンベヤ・システムの代替手段として、ケースをバッチ式に脱ガス室に入れて、そこで脱ガスが完了するまでケースを静止したままにすることもできる。その後、全てのケースを脱ガス室170から取り出すことができる。
【0015】
図2は、物品が包装及び滅菌の前に送られる前処理領域200の見取図を示す。即ち、物品は、図1に示す装置によって取り扱われる前に、前処理領域200を通過することになる。前処理領域200は、物品を入口220から出口230まで運ぶコンベヤ210を含むことができる。前処理領域200の湿度は、恐らくは蒸気によって、加湿器240を用いて高められ、処理室の相対湿度が約40%から約80%までの間になるようにする。ヒータ250は、前処理領域200の温度を恐らく約100°Fから約140°Fまでの間に上昇させる。水分を供給するために蒸気が用いられる場合には、この蒸気も十分な熱を供給できるので、ヒータ250の必要性がなくなる。必要に応じて、空気循環システム260により、加熱加湿された空気を循環させて、コンベヤ210上の物品への対流熱伝達を増加させ、より速やかに物品に水分が導入されるようにすることができる。空気循環装置260として、かご型ファンを用いることができる。コンベヤ210は、物品を前処理領域200内に約12時間から約72時間までの間とどめるために、遅速移動コンベヤとすることができる。前処理が完了した後に、物品が出口230を通して取り出される。
【0016】
水分と熱は、滅菌工程において、それぞれ重要な機能を果たす。水分は、滅菌ガスが効果的に作用できるようにする。熱は、医療用物品がピーク濃度の滅菌ガスに曝される間に十分な滅菌作用が起こるようにする。加熱が十分なときには、脱ガス及び隔離時間を決定する限定的要因は、滅菌の完了に要する時間ではなく、滅菌ガスの消散に要する時間となる。従って、脱ガス及び隔離工程に要する時間の長さを短縮することができる。水分と熱は、上記のように前処理領域200内で供給することができる。水分と熱はまた、工程中の後の段階で供給することもできる。工程中の後の段階で顕著な熱が供給されない場合、医療用物品は前処理領域200内にあるうちに、少なくとも約80°F又は少なくとも約100°Fまで加熱されなければならない。
【0017】
図3は、図1に示された形成・充填・シール装置の概略的な側面図である。図3において、ローラ314から底部ウェブ412が与えられる。次に底部ウェブ412は予熱器310に送られる。予熱器310は、底部ウェブ412を軟化させて後で形成できるようにする。参照符号320は成形器を表す。この機械において、プラグ322が底部ウェブ412に凹部417を形成する。これらの凹部417は医療用物品を収めるキャビティを形成する。成形器320の中に開口部324が設けられる。開口部324を通して真空が与えられ、それにより底部ウェブ412に凹部417を形成することが可能になる。底部からの真空は上部からの圧力と協働する。プラグの上のプレート323に複数のナイフ326が設けられる。この構成により、プラグ322が最も低い位置で凹部417を形成するときに、ナイフ326が底部ウェブ412を穿孔する。詳細には、ナイフ326は底部ウェブ412に小さなスリットを形成し、そこにガス注入ピン(図3には示さず)を嵌挿できるようにする。一実施形態においては、これらのスリットはハウジング417の両側に形成される。
【0018】
図3に示す一実施形態においては、底部ウェブ412はローラ314から供給される。しかしながら、底部ウェブ412に凹部417を予め形成しておくことも可能である。この場合には、予熱器310と成形器320は不要となる。場合によっては、成形器320は、凹部417とスリットを同時に形成する。しかしながら、これらの工程は、凹部とスリットのどちらかを先に形成して、逐次的に行うこともできる。更に、スリットは、必ずしも図3に示すように穿孔することによって形成する必要はない。例えば、スリットは、ローラを底部ウェブ412の近傍に配置することによって形成することができる。ローラから突出する物体があれば、これらの物体は、突出部分が底部ウェブ412に接触する際に底部ウェブ412にスリットを形成することができる。
底部ウェブ412が成形器320の中で成形された後に、前処理領域を出た医療用物品が、底部ウェブ412に形成された凹部417の中に入れられる。このことは、物品装填領域120で行うことができる。形成・充填・シール装置のこの領域は領域130の外にあるので、物品を凹部417の中に手で入れても良い。凹部417に充填した後に、これらは領域130へ移動する。
【0019】
水分と熱は、滅菌工程において重要となり得る。水分と熱は、前処理中に供給されてもよいし、後の処理の際に供給されてもよく、或いは前処理と後の処理との両方の間で供給されてもよい。水分と熱が前処理中にのみ供給される場合は、医療用物品を、前処理領域200から取り出した後すぐに凹部417に入れることが重要になる。こうすることにより、滅菌ガスに曝される際に、医療用物品に十分な水分と熱が残るようになる。一実施形態においては、医療用物品は、周囲温度及び相対湿度における医療用物品からの熱伝達及び湿度損失速度に基づいて、前処理領域を離れてから凹部417に装填されるまでに3時間を超えず、より特定的には1時間を超えない。この時間は、医療用物品が、前処理領域200から凹部417に装填されるまでの間に相対湿度が高い及び/又は周囲温度が高い状態で保存された場合には、延長することができる。
【0020】
上部ウェブ416は、ロール330から与えられる。上部ウェブ416は、複数のローラ332を通じて底部ウェブ416と位置合わせされる。特定の工程においては、上部ウェブ416は、フレキソ印刷機のドラム334の下を通過する。この実施形態では、上部ウェブ416はプレートとドラム334の間を通過し、それにより、上部ウェブ416の上に製品識別情報を印刷することができる。後に詳述する滅菌−シールステーション410内で、物品が滅菌ガスで滅菌され、上部ウェブ416が底部ウェブ412にシールされる。その後、上部ウェブ416と底部ウェブ412がシールされたときに形成されたハウジングが、切断ステーション340で個々の滅菌及び包装済製品に分離される。
【0021】
好適な滅菌ガスは、少なくとも、未滅菌の物品と、温度や圧力といった処理パラメータに適合するものであり、十分な量で存在するときには、長期間にわたって物品の滅菌を達成することができる。1つの実施形態において、滅菌ガスは希釈ガスと滅菌ガスとの混合物である。これらの希釈ガスは、エチレンオキシドに関連する引火性及び固有の危険性を減らすものである。希釈ガスは、少なくとも、単数又は複数の滅菌ガスと、滅菌する物品の両方に適合するガスである。滅菌ガスの例は、これらに限定されないが、エチレンオキシド、オゾン、過酸化水素の蒸気及びプラズマを含む。希釈ガスの例は、これらに限定されないが、窒素、二酸化炭素、及びフルオロカーボンを含む。滅菌ガスが、エチレンオキシドと、窒素か又は二酸化炭素との混合物として供給されるときには、そこに存在するエチレンオキシドの体積パーセントは、一般的には少なくとも約2%、より特定的には約3%から約25%まで、更に特定的には約5%から約10%まで、もっと特定的には約6%から約8%までとすることができる。
エチレンオキシドと窒素か又は炭素を混合するのに適したガス混合システムは、バッチシステム及び連続システムを含む。どちらの場合においても、液体エチレンオキシドは、供給源から導管を介して気化器か又は熱交換器に輸送することができる。気化器又は熱交換器は、液体のエチレンオキシドを気体のエチレンオキシドに変換する。
【0022】
上部ウェブ416及び底部ウェブ412は種々の材料から形成することができる。上部ウェブ416を形成するのに適した材料の例は、これらに限定されないが、紙と紙ポリオレフィンフィルムとのラミネート、プラスチック、ポリオレフィンフィルム、ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルムと高密度ポリエチレンフィルムとのラミネート、ナイロン66、及びポリオレフィン不織繊維を含む。底部ウェブ412を形成するのに適した材料の例は、これらに限定されないが、共押出エチレン−酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニルのラミネートを含み、特定的には、エチレン−酢酸ビニル/アイオノマー樹脂/エチレン−酢酸ビニルのラミネートとポリエチレンフィルムを含む。アイオノマー樹脂は、SURLYN(登録商標)という商標でも知られる。
【0023】
幾つかの事例においては、上部ウェブ及び底部ウェブを形成する材料は、ヒートバーか又は他の通常の結合源又は融合源といった熱源によって互いに結合するか又は融合させるのに適している。さらに、幾つかの事例においては、上部ウェブ416及び/又は底部ウェブ412を形成する材料は、凹部417と上部ウェブ416によって形成されるハウジングに注入された十分な量の単数又は複数の滅菌ガスが、該ハウジングを通過(脱ガス)できるようにする。この方法では、滅菌工程が完了すると、滅菌済物品は、単数又は複数の滅菌ガスの残留レベルによる危険性又はリスクなしに、ハウジングから取り出すことができる。上部ウェブ416と底部ウェブ412の一部を結合するか又は融合することによってハウジングを閉鎖すると、上部ウェブ416と底部ウェブ412は両方とも、バクテリア、ウィルス、埃、流体等といった汚染物質に対し十分な不透過性をもつべきである。
【0024】
図4は、図1及び図3に示された形成・充填・シール装置に含まれる滅菌−シールステーションの平面図である。図5A−図5Cは、図4の線V−Vに沿って見た滅菌−シールステーション410の断面図である。図5A−図5Cは、シール工程の種々の段階を示す。図5Aは滅菌−シールステーション410の側面図であり、上部ウェブ416と底部ウェブ412が互いにクランプされているがシールされていないことを示す。図5Aに示すように、滅菌−シールステーション410は、上側ガスポート420を有する蓋部418と、下向きに延びる側壁421とを含む。側壁421の最下部には、上部ウェブ416の上面と係合するための連続リップが設けられる。このことは、同じ機能を果たす他の方法で構成することもできる。
【0025】
垂直方向に調節可能なシールダイ424は上向きに延びる側壁425を含み、該側壁425の最上部には連続T字型ゴムシール426が固定される。シールダイ424は更に、下側ガスポート428と穿孔されたプラットフォーム430を含む。蓋部418とシールダイ424は、側壁421の一部がT字型ゴムシール426の一部にかぶさるような寸法にされる。
蓋部418の内部で、穿孔されたプラットフォーム432に固定されているのが1対のシリンダ434であり、該シリンダの各々は、垂直方向に動くように適合されたピストン435(図5B)を含む。各シリンダ434の上端は、プラットフォーム432に固定される。水平面438及び下向きに延びる側壁440を有するヒートシール装置436は、水平面438に沿って、ピストン435の各々に固定される。側壁440の最下部にはリップ442が設けられる。ヒートシール装置436のリップ442と、シールダイ424は、リップ442の一部がT字型ゴムシール426の一部にかぶさるような寸法にされる。
【0026】
ガスを注入する目的のために、シールダイ424の側壁425内にピン600が設けられる。滅菌−シールステーション410の前後左右に位置する側壁425は、種々の図面に示されている。それぞれの側壁を区別するために、参照符号425の後に、前側の壁は「F」、後側の壁は「B」、左側の壁は「L」、右側の壁は「R」の文字が用いられる。図7A−図7Dは、図1、図3、及び図4に示す滅菌−シールステーション410の一部を図示する拡大断面図である。詳細には、図7Aは、図4の線V−Vに沿って見た、図1、図3、及び図4に示す滅菌−シールステーション410の拡大断面図であり、ガスの注入を示す。図7Bは、図4の線VII BD−VIIBDに沿って見た、図1、図3、及び図4に示す滅菌−シールステーション410の一部を図示する拡大断面図であり、ガスの注入工程を図示する。図7Cは、図4の線V−Vに沿って見た、図1、図3、及び図4に示す滅菌−シールステーションの一部を図示する拡大断面図であり、シール作動を図示する。図7Dは、図4の線VIIBD−VIIBDに沿って見た、図1、図3、及び図4に示す滅菌−シールステーションの一部を図示する拡大断面図であり、シール作動を図示する。
【0027】
ピン600は図7A−図7Dにおいてよく見ることができる。図7Aは図5Aに対応する。ピン600は、その上端に、底部ウェブ412のスリット620に嵌挿するガス注入ポート610を有する。これらのスリット620は、恐らくはナイフ326(図3参照)によって、前もって形成される。ガスは底部ポート630からピン600に入る。複数のピン600が、滅菌−シールステーション410の外周に設けられる。ガス供給源と各々接続するために、穴640はダイの側壁425を貫通して延びる。幾つかの事例では、ピン600の各々に個別にガスを供給することが不可能な場合もある。従って、単一の供給ラインから複数のピン600にガスを届けるために、側壁425内に導管650を形成することができる。シールダイ424は、正方形又は長方形の外周をもつことができる。このケースでは、側壁425内に導管650を形成するために、単純に側壁425に角部からドリル穿孔して、側壁425を通る4個の相互連結穴を形成することができる。
【0028】
図5Aの参照に戻ると、排気工程は、医療用物品414を支持する成形底部ウェブ412と上部ウェブ416を、滅菌−シールステーション410内に配置することで始まる。この時点で、上部ウェブ416と底部ウェブ412はゆるい接触状態にある。
排気工程の次の段階において、シールダイ424が持ち上げられて、上部ウェブ416及び底部ウェブ412の一部が互いに対して接触し圧縮される。図5Aは、シールダイ424が底部ウェブ412にかける力と、蓋部418が上部ウェブ416にかける力とによって生じたこの圧縮状態にあるウェブ416及び412を図示する。この滅菌−シールステーションの構成においては、凹部417及び上部ウェブ416によって形成されたハウジングは、部分的に閉鎖される。底部ウェブ412及び上部ウェブ416は、蓋部418とシールダイ424によって、ハウジングの外周で圧縮的に接触する。しかしながら、ウェブ412と416は互いに接着されるのではない。
【0029】
図6は、底部ウェブ412と上部ウェブ416との相対的な大きさを示す平面図である。図6は、ピンによるガス注入のために底部ウェブ412に形成されたスリット620を示す。図6はまた、底部ウェブ412に形成された凹部417を示す。ここに見られるように、スリット620は凹部417の周囲に延びる。スリット620のいかなる構成も本発明の範囲内にある。例えば、スリット620は、凹部417の両側に沿ってのみ配設することもできるし、又は凹部417の角部にのみ配設することもできる。図6に見られるように、上部ウェブ416は底部ウェブ412より狭い。上部ウェブ416の幅が減らされていることは、図5Aから図5Cまでと図7A及び図7Cにおいては、これらの図面が上部ウェブ416及び底部ウェブ412の長さに沿って見た断面図であることから、見て取ることはできない。即ち、図5Aから図5Cまでと図7A及び図7Cは、滅菌−シールステーションの前側の壁から後側の壁までに沿って見た図である。この視点で見ると、ウェブ416及び412は、滅菌−シールステーションの中を図面の右から左に向かって移動していくように見えるであろう。図7Bは、図5Aに示す滅菌−シールステーション410の前方の拡大断面図である。図7Aが後側の壁425Bに沿って見た側方の断面図であるのに対し、図7Bは左側の壁425Lに沿って見た前方の断面図である。そのため、図7Bにおいては、上部ウェブ416と底部ウェブ412の幅の違いを見ることが可能である。幅の違いは、図7Dにおいても見ることができる。作動中、上部ウェブ416及び底部ウェブ412は、図7B及び図7Dの平面の中に入っていくように見えるであろう。滅菌−シールステーション410は対称的なものとすることもできることに注意されたい。この場合、右側の壁に沿って見た後面は、図7Bと図7Dに対して対称となる。
【0030】
上述したように、上部ウェブ416は、底部ウェブ412のスリット620を覆い、かつ底部のウェブ412のガス注入ピン・ポート610を覆うのに十分なだけの幅を有する。図7Bは、上部ウェブ416の幅が、滅菌−シールステーション410の幅より狭いことを示す。この手法においては、シールダイ424と蓋部418が互いに近づいたときに、図7Bに示すように、底部ウェブ412だけが滅菌−シールステーション410の左右でクランプされる。しかしながら、図5Aに示すように、滅菌−シールステーション410の前後においては、底部ウェブ412と上部ウェブ416の両方がクランプされる。
【0031】
前述したように、スリット620は底部ウェブ412の左側及び右側にのみ形成することができる。図6を参照すると、凹部417の間に配設されたスリット620は省略することができる。同様に、前側の壁425Fと後側の壁425Bに沿ったガス注入ピン600も省略される。この代替的な実施形態の場合、ガス注入ピン600及びスリットは、図5A−図5C及び図7Aと図7Cの図面上で見ることはできない。図7B及び図7Dは、左側の壁425L内に設けられたガス注入ピン600を図示する。図6B及び図6Dの図面は、代替的な実施形態においても変わらない。即ち、左側及び右側において、ガス注入ピン600及びスリット620はそのまま残る。
【0032】
シールダイ424を上昇させて蓋部418に接触させることにより、滅菌−シールステーション410内に3つのチャンバが作り出される。これら3つのチャンバは、符号A、B、Cによって図示される。チャンバAは、蓋部418の内側領域と、上部ウェブ416の上面とによって定められる。チャンバBは、凹部417と、上に被さる上部ウェブ416とによって定められる。チャンバBはまた、ここでは「ハウジング」とも呼ばれる。チャンバCは、シールダイ424の内側領域と、底部ウェブ412の底面とによって定められる。チャンバA、B、Cは完全にシールされた状態ではないが、工程の終わりには、チャンバBは完全にシールされる。底部ウェブ412のピンによるガス・スリット620は、チャンバBとチャンバCとの間にいくらかの最小限の接続を定める。上部ウェブ416の幅の狭さは、チャンバAとチャンバBの間にガス連通状態を与える。上側ガスポート420は、チャンバAへのガスの注入と排気を選択的に行う。ガス注入ピン600は、チャンバBへのガスの注入を選択的に行う。下側ガスポート428は、チャンバCへのガスの注入と排気を選択的に行う。選択された実施形態において、滅菌ガスは、ガス注入ピン600を通してのみ加えられる。
【0033】
排気工程の間に、滅菌−シールステーション410内部の圧力を、約30ミリバールから約650ミリバールまでの間に低下させることができる。しかしながら、エチレンオキシドを含む滅菌ガスは、水分の存在下で良好に作用すると考えられる。水分は前処理領域で及び/又はシール処理中に加えることができる。水分が前処理領域でのみ加えられる場合には、この水分は、排気工程で幾らか除去されることになる。しかしながら、水分の一部が医療用物品に残留することが重要である。排気工程中の圧力の減少は、この目的を達成するように制御しなければならない。この場合には、排気工程の後の圧力は、前述した30ミリバールから650ミリバールまでより幾分高くすることができる。1つの実施形態において、減少された圧力は、エチレンオキシドが注入される間のチャンバB内部の相対湿度を、少なくとも40%にするものでなければならない。
【0034】
排気工程の後で、ガスが導入される。この工程の間、上述の(単独の又は希釈ガスを伴う)滅菌ガスと、恐らくは蒸気とが、チャンバBに導入される。図5Aは、より詳細には図7A及び図7Bは、ガス(滅菌ガス及び/又は蒸気)がガス注入ピン600から注入されるところを示す。そこから、少なくともガスの幾らかは、上部ウェブ416と底部ウェブ412の間を移動してチャンバBに入る。ガスの一部は、底部ウェブ412とT字型ゴムシール426の間を移動することにより、チャンバCに入る。前側の壁425Fと後側の壁425Bは対称とすることができ、また左側の壁425Lと右側の壁425Rは対称とすることができることに注意されたい。図7Aは、底部ウェブ412及び上部ウェブ416がシールダイ424と蓋部418の間に捕捉されているときの前側の壁425F及び後側の壁425Bで何が起きるかを示す。この場合には、ガス注入ピン600からチャンバAに実質的にガスが逃げることはできない。一方、図7Bは、底部ウェブ412のみがシールダイ424と蓋部418との間に捕捉されているときの左側の壁425L及び右側の壁425Rで何が起きるかを示す。見てわかるように、ガスは、ガス注入ピン600からチャンバAに入ることができる。ガスは、上部ウェブ416と蓋部418の側壁421の間を移動する。
【0035】
ガス導入手順の間に蒸気が供給される場合には、該蒸気は、滅菌ガスより先に導入することができ、又は滅菌ガスと同時に導入することもできる。蒸気と滅菌ガスが逐次的に導入されたときには、ガス注入ポート610を通して、最初に蒸気をチャンバBに供給することができる。次に、同じくガス注入ポート610を通して、滅菌ガスを導入することができる。蒸気は、チャンバBの圧力が約40ミリバールから約100ミリバールに上昇するまで導入される。蒸気の供給が除去された後に、滅菌ガスが、チャンバBの圧力が約300ミリバールと約700ミリバールとの間の値になるまでチャンバBに導入される。このガス導入工程の間に、圧力が不均等になることを防ぎ、チャンバBが大きく膨張することを防ぐために、チャンバA及びCから真空状態を部分的になくすことが必要とされる場合がある。真空状態は、蒸気及びガスをチャンバBに注入することによって解消される。チャンバA、B、及びCの間には十分な連通状態が存在するので、ガス(蒸気)はチャンバA及びCに移動する。ガスポート420及び428を通じて真空状態を解消することは、必ずしも必要ではない。真空状態は、チャンバの連通を通じて解消されるので、チャンバA及びCの圧力はチャンバBの圧力と共に変化し、ガス注入工程の間、チャンバA、B、及びCには実質的に同一の圧力が保たれる。
【0036】
(恐らくは両方とも蒸気による)水分と熱の供給源は、(1)滅菌ガスが滅菌を行えるようにする、(2)医療用物品がピーク濃度の滅菌ガスに曝されたときに十分な滅菌が行われることを確実にする、ために重要である。前処理の間に恐らくは蒸気の形で水分と熱を供給することは、これらの目的を達成する1つの方法である。水分と熱による前処理に加えて、或いはその代替として、形成・充填・シール装置の滅菌−シールステーション410に蒸気を供給することにより、これらの目的を達成することができる。通常の装置においては、蒸気は、ノズルを通して滅菌−シールステーション410内に加えられていたが、ここで凝縮が起こっていた。この蒸気は、滅菌ガスが滅菌を行うことを可能にするのに十分な水分を供給していたかもしれない。しかしながら、この蒸気は、医療用物品を加熱するのに十分な熱を供給できない場合があった。予熱がない場合、蒸気は、蒸気弁を通して指定の圧力までパルス的に送ることができる。次に、蒸気弁を閉鎖して、ガスポート420及び428を通じて真空状態にし、蒸気の一部を排気することができる。このパージ/パルス工程は、製品410が加熱されて所望の温度になるまで続行される。1つの実施形態において、チャンバは、絶対水銀圧が2インチになるまで排気される。次に、絶対水銀圧が2.3インチになるまで蒸気が加えられる。パルス/パージ工程は、製品が加熱されて100°Fより高くなるか或いは恐らく約120°Fと約130°Fとの間になるまで、5回から10回又はそれ以上繰り返される。
【0037】
パルス/パージに代わるものとして、高圧蒸気を注入することができる。排気の後、ガス注入ピン600を通して蒸気を注入することができる。蒸気は、60psiaと100psiaとの間の圧力でチャンバBに届けることができ、より詳細には70psiaと90psiaとの間の圧力で届けることができる。工程のこの時点では上部ウェブ416と底部ウェブ412がシールされていないので、蒸気は、圧力が均等になるまで、チャンバBからチャンバA及びCへ通過する。蒸気は、圧力が、蒸気を届ける圧力にほぼ等しくなるまで、チャンバBに入ることを許される。この手法で進行することによってチャンバに供給される熱の量は、チャンバA、B、及びCの体積の合計に基づく。加えられる熱の量は1立方フィート当たり10Btuから50Btuであり、より特定的には、1立方フィート当たり35Btuから45Btuである。
【0038】
チャンバが蒸気によって加圧されると、圧力は、製品が十分に加熱されるまでの滞留時間の間、維持される。前述のように、医療用物品は、少なくとも80°Fか又は少なくとも100°Fまで加熱されなければならない。医療用物品を十分に加熱するために、1分から8分までの滞留時間を用いることができ、より詳細には2分から7分まで、更により詳細には2.5分から6.5分までの滞留時間を用いることができる。
【0039】
物品が十分に加熱された後、チャンバは、圧力が30ミリバールと650ミリバールとの間になるまで、再び排気される。次に、滅菌ガスを導入することができる。
滅菌ガスが蒸気と同時にチャンバBに導入されるときには、滅菌ガスは、純粋なものであっても希釈されたものであってもよい。滅菌ガスが100%エチレンオキシドである場合には、チャンバB内に存在するエチレンオキシド及び他のガスの体積パーセントは、以下の範囲内とすることができる。即ち、エチレンオキシド−約2%と約50%との間、蒸気−約2%と約20%との間、空気−約0%と約78%との間である。チャンバBに導入された滅菌ガスがエチレンオキシドと希釈ガスとの混合物であるときには、これらのガス及び、チャンバBに存在するその他のガスの体積パーセントは、以下の範囲内とすることができる。即ち、エチレンオキシド約2%と約25%との間、希釈ガス−約25%と約96%との間、蒸気−約2%と約20%との間、空気−約0%と約30%との間である。希釈ガスが窒素であるときには、チャンバBにおけるその体積パーセントは約25%と約96%との間とすることができ、特定的には約60%と約90%との間とすることができ、より特定的には約65%と約85%との間とすることができ、更に特定的には約70%と約80%との間とすることができる。希釈ガスが二酸化炭素であるときには、チャンバBにおけるその体積パーセントは約25%と約96%との間とすることができ、特定的には約60%と約90%との間とすることができ、より特定的には約75%と約85%との間とすることができ、更に特定的には約70%と約80%との間とすることができる。
【0040】
更に、逐次的な蒸気及び滅菌ガス導入工程と同時的な蒸気及び滅菌ガス導入工程を組み合わせることも可能である。この手法においては、最初に蒸気を導入することができる。次に、蒸気と滅菌ガスの両方を導入することができる。
【0041】
通常のチャンバ滅菌工程の場合、滅菌段階の後にハウジングに残留する滅菌ガスの量を制御する変数の数は無数にあった。本発明の形成・充填・シール装置においては、滅菌ガスの残留量及び残留濃度を正確に求めることができる。エチレンオキシド濃度は、エチレンオキシドとキャリヤガス又は希釈ガスを加えることで得られた全圧の違いと、滅菌−シールステーション410の温度に基づいて算出される。エチレンオキシド及び希釈ガスを加えることに起因する全圧の違いは、以下のように表される。
Figure 2004531293
ここでPEOはエチレンオキシドを加えることによって得られた分圧であり、PDGは希釈ガスを加えることによって得られた分圧であり、nは加えられたガスのモル数であり、vは加えられたガスの体積であり、Rは気体定数であり、Tは加えられたガスの絶対温度である。理想気体の法則を再整理すると、次式を用いて、希釈に関係なくエチレンオキシド濃度Cをmg/l単位で算出できるようになる。即ち、
Figure 2004531293
ここでKは所与の特定の滅菌ガスの定数である。エチレンオキシドの場合、Kは、以下のように定義される。
Figure 2004531293
ここでMは希釈ガスの分子量であり、Eは希釈/滅菌ガス混合物におけるエチレンオキシドの重量パーセントである。分母において、44がエチレンオキシドの分子量であることに注意されたい。
【0042】
チャンバB(ハウジング)内の、エチレンオキシドといった滅菌ガスの残留濃度は、1リットル当たり50ミリグラムより高くすべきであり、恐らくは1リットル当たり100ミリグラムより高くすべきであり、或いは1リットル当たり200ミリグラムから400ミリグラムまでの範囲内にするべきである。これらの必須条件を満たす濃度は、ガス注入後の圧力が絶対水銀圧20.5インチまで上昇するように、8.6wt.%のエチレンオキシドと91.4wt.%のHCFC−124を注入することによって得られる。注入工程の間の温度が55℃であった場合、
P=20.5inHg=0.69atm
T=55℃=328°K
Figure 2004531293
Figure 2004531293
Figure 2004531293
【0043】
ガス導入工程の後で、上部ウェブ416と底部ウェブ412は、ヒートシール手順によって互いに接着される。図5Bはシール手順を図示する。この手順において、ガスの供給が停止され、それまでにチャンバBに導入されたガスがそこに閉じ込められる。ヒートシーラー436が、ピストン435の伸長により、シールダイ424に向かって下方に移動し、それによりヒートシーラー436のリップ442が上部ウェブ416の上面に接触する。
図7C及び図7Dは、図5Bに示す装置の部分拡大断面図である。図7Cは、後側の壁425Bに沿って見た側断面図である。図7Dは、左側の壁425Lに沿って見た前断面図である。見て分かるように、どちらの図面においても、ヒートシーラー436とシールダイ424との間に、上部ウェブ416と底部ウェブ412の両方が挟持される。しかしながら図7Dでは、底部ウェブ412のみが蓋部418の側壁421とT字型ゴムシール426との間にクランプされている。
【0044】
ヒートシーラー436により上部ウェブ416に十分な圧力及び熱が加えられ、また十分な時間が経過すると、上部ウェブ416と底部ウェブ412は、結合又は融合などによって、互いに固定される。この作用によりチャンバBが閉鎖される。ポート420を介したチャンバAの通気、及びポート428を介したチャンバCの通気は、シールが形成されて、滅菌−シールステーション410内でチャンバBが閉鎖された後に、残留滅菌ガスがチャンバA及びCから除去できるようになると開始される。
【0045】
ここで図5Cを参照すると、ヒートシーラー436は、リップ442が上部ウェブ416から離れるようにピストン435(図示せず)を収縮させることによって上昇されている。シールダイ424は、T字型ゴムシール426が底部ウェブ412から離れるように収縮されている。閉鎖されたハウジング(チャンバB)は、コンベヤ・システムにより前進して、滅菌−シールステーション410を出る。通常、閉鎖されたハウジングの前進と同時に、未滅菌の医療用物品を支持する凹部417が滅菌−シールステーション410に入り、シール手順が繰り返される。このようにして、蓋部418及びシールダイ424が、図5Aに示すようにウェブ416及び412を互いにクランプする前に、該蓋部418及びシールダイ424は、図5Cに示すように凹部417及び上部ウェブ416が入れるように離間される。
【0046】
シールされた後で、個々の包装体は、ロボットケース詰め機140(図1参照)によりケースに詰められる。次にケースは、脱ガス室170に運ぶために、パレット積み機150によってパレットに載せられる。個々の包装体は、容器に落として、脱ガス工程の後に手作業でケース詰めすることもできる。領域130内、及び特定的には脱ガス室170内の温度は、約70°Fから約160°Fまでに維持することができ、特定的には約90°Fから約150°Fまでに維持することができ、より特定的には約120°Fから約140°Fまでに維持することができる。領域130内及び脱ガス室170の温度は、滅菌される物品と、上部ウェブ416及び底部ウェブ412を形成する材料が、高温に適応するならば、約160°Fより高く維持することもできる。ペレット化されたハウジングは、脱ガスがなされるのに十分な時間だけ脱ガス室にとどまる。この時間は、一般的には少なくとも約4時間であり、特定的には約4時間から約48時間までである。
【0047】
脱ガス工程の長さは、滅菌ガスの残留量及び、ハウジング(チャンバB)からそれを取り巻く環境への滅菌ガスの拡散速度に基づいて決定することができる。残留滅菌ガスの量を求めるために、滅菌ガスの残留濃度を上述のように算出する。残留滅菌ガスのモル量を、既知のハウジング体積と滅菌ガスの分子量に基づく濃度から求める。ハウジングからの滅菌ガスの拡散速度は、次式から求められる。
GTR=10−6×P×V/(ART)
ここで、
GTR=ガス透過速度、単位mol/(m・s)、
=大気圧、単位Pa、
A=それを通して滅菌ガスが消散できるパッケージ(上部及び/又は底部ウェブ)面積、単位m
R=一般気体定数、例えば8.3143×10L・Pa/(mol・K)、
T=周囲温度、単位K、
=体積流量、単位マイクロメートル毎秒、である。体積流量Vは、次式に基づいて算出される。
=傾き×a
ここで、
傾き=細管スラグの上昇速度、単位mm/s、
=細管の断面積、単位mm、である。
【0048】
細管の傾き及び面積については、米国材料試験協会(ASTM)標準試験法D1434−82(再承認1998年)を参照されたい。この試験法は、ASTM標準の1997年刊,vol.808.01,p206−217に記載されている。簡単に述べると、ASTM試験は、試験装置内の細管スラグの上昇に基づいて、指定された材料を通る指定されたガスの透過速度を監視するものである。多くの一般的な材料及びガスについての体積流量Vが知られている。その他の材料及びガスについては、体積流量は、標準化されたASTM試験D−1434−82を用いて求めることができる。体積流量Vが分かれば、上記の式を用いてガス透過速度を算出することができる。
【0049】
脱ガス室170において除去されたエチレンオキシドを直接排気することが望ましくない場合もある。この場合、エチレンオキシド除去システム(図示せず)を使うことができる。エチレンオキシド除去システムは、大気中へのエチレンオキシドの放出を制御するように機能する。そうしたシステムは一般に、触媒酸化技術を用いてエチレンオキシドを二酸化炭素と水蒸気に変換することができる。そうしたエチレンオキシド除去システムの1つは、ミネソタ州ミネアポリス所在のドナルドソン・カンパニー・インク社から入手可能なETO−Abator(登録商標)である。
【0050】
本発明をその具体的な実施形態に関連して詳細に説明してきたが、上記の理解に達した当業者には、これらの実施形態の別の構成、変形、及び均等物を容易に思いつくことができるであろう。従って、本発明の範囲は、特許請求範囲の請求項及びそれらの均等物を含むものとして評価すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
形成・充填・シール装置、脱ガス室、及びこれに関連する要素の全体を示す概略的な見取図である。
【図2】
包装され滅菌される前にそれを通して物品が送られる前処理領域の概略的な見取図である。
【図3】
図1に示された形成・充填・シール装置の側面図である。
【図4】
図1及び図3に示された形成・充填・シール装置に含まれた滅菌−シールステーションの平面図である。
【図5A】
図1、図3、及び図4に示された滅菌−シールステーションの、図4の線V−Vに沿って見た断面図であり、上部ウェブと底部ウェブが互いにクランプされているがシールされていないことを示す。
【図5B】
図1、図3、及び図4に示された滅菌−シールステーションの、図4の線V−Vに沿って見た断面図であり、上部ウェブと底部ウェブが互いにクランプされシールされることを示す。
【図5C】
図1、図3、及び図4に示された滅菌−シールステーションの、図4の線V−Vに沿って見た断面図であり、上部ウェブと底部ウェブが滅菌−シールステーションから解放されることを示す。
【図6】
間に物品が包装され滅菌される上部ウェブと底部ウェブの平面図である。
【図7A】
図1、図3、及び図4に示された滅菌−シールステーションの一部の、図4の線V−Vに沿って見た拡大断面図であり、ガスの注入が示されている。
【図7B】
図1、図3、及び図4に示された滅菌−シールステーションの一部の、図4の線VII BD−VII BDに沿って見た拡大断面図であり、ガスの注入が示されている。
【図7C】
図1、図3、及び図4に示された滅菌−シールステーションの一部の、図4の線V−Vに沿って見た拡大断面図であり、シール作動が示されている。
【図7D】
図1、図3、及び図4に示された滅菌−シールステーションの一部の、図4の線VII BD−VII BDに沿って見た拡大断面図であり、シール作動が示されている。

Claims (18)

  1. 医療用物品を滅菌する方法であって、
    医療用物品を加熱し、
    前記医療用物品をハウジングの中に装填し、
    前記医療用物品に滅菌ガスを供給し、
    前記滅菌ガスが前記ハウジングから消散するのにどの位の時間を要するのかを求め、
    残留滅菌ガスが前記ハウジングから消散するまで前記医療用物品を脱ガス領域内にとどめておくこと、
    からなる方法。
  2. 前記医療用物品を、前記ハウジングの中に装填する前に加熱することを特徴とする請求項1に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  3. 前記医療用物品を、前記ハウジングの中に装填した後に加熱することを特徴とする請求項1に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  4. 前記医療用物品を前記ハウジングの中に装填した後に、前記ハウジングを蒸気で60から100psiaの圧力まで加圧することによって前記医療用物品を加熱することを特徴とする請求項3に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  5. 蒸気で加圧する前に前記ハウジングを排気し、
    蒸気で加圧した後に前記ハウジングを排気して、該ハウジングに滅菌ガスを供給する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  6. 前記ハウジングを、1から8分間、蒸気加圧された状態に維持することを特徴とする請求項4に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  7. 前記ハウジングを蒸気で加圧し、前記ハウジングを収容するための内部体積をもつ滅菌−シールステーションを有する形成・充填・シール装置の中に滅菌ガスを供給し、
    内部体積の立方フィート当り10から50Btuの熱が伝達されるように前記ハウジングを蒸気で加圧する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  8. 前記ハウジングを蒸気で加圧し、形成・充填・シール装置内に滅菌ガスを供給し、前記形成・充填・及びシール装置が、
    第1ウェブに前記ハウジングを形成するための装置と、
    前記第1ウェブに形成された前記ハウジングの中に前記医療用物品を装填する物品装填領域と、
    第2ウェブを前記第1ウェブと位置合わせするための位置合わせ装置と、
    前記医療用物品が前記ハウジングに装填された状態で前記第1ウェブと前記第2ウェブを滅菌し、次いで前記第1及び第2ウェブを互いにシールする滅菌−シールステーションと、
    前記第1及び第2ウェブの間の前記ハウジングの中に蒸気を注入して、前記ハウジングを蒸気加圧するための注入ピンと、
    を含むことを特徴とする請求項4に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  9. 形成・充填・シール装置において前記滅菌ガスが前記医療用物品に供給され、前記形成・充填・シール装置が、
    第1ウェブに前記ハウジングを形成するための装置と、
    前記第1ウェブに形成された前記ハウジングの中に前記医療用物品を装填する物品装填領域と、
    第2ウェブを前記第1ウェブと位置合わせするための位置合わせ装置と、
    前記医療用物品が前記ハウジングに装填された状態で前記第1ウェブと前記第2ウェブを滅菌し、次いで前記第1及び第2ウェブを互いにシールする滅菌−シールステーションと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  10. 前記ハウジングから滅菌ガスが消散するのに要する時間にほぼ等しい時間だけ、前記医療用物品を前記脱ガス領域内にとどめておくことを特徴とする請求項1に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  11. 前記医療用物品を前記ハウジングの中に装填する前に、前記医療用物品を前処理領域で加熱することを特徴とする請求項1に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  12. 前記ハウジングから前記滅菌ガスが消散するのに要する時間が、
    前記滅菌ガスが供給された後に、前記ハウジング内に残っている滅菌ガスの濃度を求め、
    前記ハウジングからの前記滅菌ガスの消散速度を求めること、
    によって求められることを特徴とする請求項1に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  13. 前記ハウジング内に残っている滅菌ガスの濃度Cが、
    Figure 2004531293
    によって求められ、
    式中Pは、前記滅菌ガス及び希釈ガスを供給したことによる前記ハウジング内の圧力上昇であり、
    Rは、理想気体定数であり、
    Tは、前記ハウジング内の絶対温度であり、
    Kは、次式、すなわち、
    Figure 2004531293
    によって求められた比であり、
    式中、Kは滅菌ガスの質量定数であり、Mは希釈ガスの分子量であり、Eは希釈ガスと滅菌ガスの総重量に基づく希釈ガスの重量百分率であり、Mは滅菌ガスの分子量であることを特徴とする請求項12に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  14. 前記ハウジングからの滅菌ガスの消散速度が、
    GTR=10−6×P×V/(ART)
    によって求められ、
    式中、
    GTR=ガス透過速度、単位mol/(m・s)、
    =大気圧、単位Pa、
    =体積流量、単位マイクロメートル毎秒、
    A=それを通して滅菌ガスが消散できるハウジングの面積、単位m
    R=一般気体定数、8.3143×10L・Pa/(mol.K)、
    T=周囲温度、単位K、
    であることを特徴とする請求項12に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  15. 前記医療用物品が少なくとも華氏80度まで加熱されることを特徴とする請求項1に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  16. 前記医療用物品が少なくとも華氏100度まで加熱されることを特徴とする請求項1に記載の医療用物品を滅菌する方法。
  17. 医療用物品を滅菌する方法であって、
    医療用物品をハウジングの中に装填し、
    前記医療用物品を前記ハウジングの中に装填する前に、前記医療用物品が少なくとも華氏80度の温度まで加熱されるように前記医療用物品を加熱し、
    前記医療用物品を前記ハウジングの中に装填した後に、ガス注入ピンを通して前記ハウジングを蒸気加圧することによって、滅菌−シールステーション内で前記医療用物品を加熱し、
    前記滅菌シールステーション内で前記医療用物品に滅菌ガスを供給し、
    前記ハウジングから残留滅菌ガスが消散するのにどの位の時間を要するのかを求め、
    前記ハウジングから前記残留滅菌ガスが消散するまで、前記医療用物品を脱ガス領域にとどめておくことを特徴とする方法。
  18. 前記ハウジングから滅菌ガスが消散するのに要する時間にほぼ等しい時間だけ、前記医療用物品を前記脱ガス領域内にとどめておくことを特徴とする請求項17に記載の医療用物品を滅菌する方法。
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