JP2004529022A - 自動車のアンチスキッドブレーキシステム用バルブ装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、バルブアセンブリに関し、第１のバルブ収容部材（５）は、第１のバルブ収容部材（５）が第２のバルブ収容部材（６）内まで間隙なしで挿入されるように第２のバルブ収容部材（６）の内径に一致していて、第１のバルブ閉成部材（４）が第２の圧力流体通路（８）の孔段部（１０）上か第１のバルブ収容部材（５）上かのいずれかに支持されている。

Description

【０００１】
本発明は、特に、請求項１の序文によるような自動車のスリップ制御ブレーキシステム用のバルブアセンブリに関する。
バルブアセンブリは例えば、特許文献１に開示されていて、球形の不可逆バルブと、他方の電磁気的に作動可能なバルブ閉成部材との平行な接続を備えている。このバルブアセンブリは、選択された構造が高い力学的圧力（ｄｙｎａｍｉｃ ｐｒｅｓｓｕｒｅ）の影響と、球形の不可逆バルブ（ｎｏｎ−ｒｅｔｕｒｎ ｖａｌｖｅ）の領域における流れ率を制限する流れ断面積との欠点をこうむる。さらに、球形の不可逆バルブは、ある条件下において、流れの達成と球形の不可逆バルブの操作の信頼性に望ましくない影響もまた有するハウジング端部の領域に配置されている。この構造は、製造が複雑で顕著に重量のあるハウジング構成要素を利用する。
【特許文献１】
ドイツ特許出願（ＤＥ）４２ ３０ ３９３ Ａ１。
【０００２】
上述の観点において、本発明の目的は、上記で参照したタイプのバルブアセンブリの改良に関し、示されたような欠点が、球形の不可逆バルブでの最小限に可能な力学的圧力と球形の不可逆バルブ用の支持面での減少された負荷とを特に達成するために克服されるようになり、同時に、他の目標が、上述した基準を考慮して球形の不可逆バルブの領域において、最大可能な通過を確実にする。
この目的は、請求項１の特徴的態様によって示されたタイプのバルブアセンブリ用に、本発明によって達成される。
本発明のさらなる態様、利点、および応用は、図１と２に示された２つの実施例の記述を参照してなされることによって、以下において説明される。
【０００３】
図１は、スリップ制御された自動車のブレーキシステムに使用するためのバルブアセンブリのかなり拡大した図を示していて、液圧的に作動可能な球形の不可逆バルブとして構成された第１のバルブ閉成部材４を備えていて、同様に、磁気アーマチュア１５と磁気コイル１６とによって制御可能な他方のバルブ閉成部材３を備えている。バルブ閉成部材３は、第１のバルブ閉成部材４のように正確に、バルブハウジング１のバルブ収容孔２内に設けられている。バルブハウジング１内の両方のバルブ閉成部材３、４は、このように、効果（ｅｆｆｅｃｔ）の点から見て、互いに無関係に制御可能である。液圧的に作動可能な球形の不可逆バルブは、第１のバルブ収容部材５と第２のバルブ収容部材６とを形成された構造的ユニット（ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎ ｕｎｉｔ）の部分の構成要素である。構造的ユニットは、第２のバルブ収容部材６に中心的に設けられ、第２のバルブ閉成部材３によって閉成可能な第１の圧力流体通路７を有している。
【０００４】
第２のバルブ収容部材６の第１の圧力流体通路７に隣接して、他方の、第２の圧力流体通路８があり、これは、上述したバルブ閉成部材４によって閉成されまた開成される。第１のバルブ収容部材５の外径は、第１のバルブ収容部材５が間隙なしで第２のバルブ収容部材６内に挿入されるように第２のバルブ収容部材６の内径と一致しているので、第１のバルブ閉成部材４は、第２の圧力流体通路８の孔段部１０に、または、第１のバルブ収容部材５に支持され得る。第２の圧力流体通路８は、圧力流体通路８内でのバルブ閉成部材４の閉成状態において、流体が部分的にバルブ収容部材５の端面の開口部９を通って、また、部分的に第２の圧力流体通路８を規定する第１のバルブ収容部材５の周面に沿って流れるように、第１のバルブ収容部材５の外面に沿って前方および周面の方向へ、矢印が示しているように、支流（ｂｒａｎｃｈ）を形成する。
【０００５】
第１のバルブ収容部材５は、ボウル（ｂｏｗｌ）のようなスリーブ形状からなり、帯鋼から深絞りされ、ついで、第１のバルブ閉成部材４によって作用される面の領域においてテーパが付けられている。これとは対照的に、第２のバルブ収容部材６は固形状であって、好ましくは、中心的に配置された第１の圧力流体通路７が、下方へ向いたじょうごのように拡大した段状孔として構成されている金属の逆さにされた部品（ｔｕｒｎｅｄ ｐａｒｔ）である。孔の第１の段状部１３は、第１の圧力流体通路７に平行に配置された第２の圧力流体通路８の拡大された第２の段状部１４内に通っていて、両方の圧力流体通路７、８の圧力流体接続が達成される。第２の段状部１４の深さは、２つのバルブ収容部材５、６間での第１のバルブ閉成部材４の収容および機能性のために、また、第１と第２の圧力流体通路７、８間の内部チャンネル支流のために、第１の段状部１３の深さを越えるように選択される。
【０００６】
鋼球を第１のバルブ閉成部材４として使用することが特に適していて、これは、第１の段状部１３内に挿入された第１のバルブ収容部材５の機械的に硬い丸い部分によって、拡大された第２の段状部１４内に挿入され、第２のバルブ収容部材６上に安全に配置される。第１のバルブ収容部材５はさらに、バルブ収容部材内に下方から挿入されたプレートタイプのフィルター１１によって取着されていて、それによって、第１のバルブ収容部材５と第１のバルブ閉成部材４とがバルブアセンブリから脱落するのを阻止する。
図１の選択された開示は、その基本的位置において通常開成していて、そのバルブハウジング１が例示的にカートリッジタイプの構造に構成されていて、スリップ制御ブレーキシステムにかしめられた電磁気的バルブを表わしている。
【０００７】
先の実施例とは異なり、図２は、その基本的位置において同様に通常開成していて、スプリングで偏倚されたバルブ閉成部材３によって実現された過度の圧力バルブ機能が付加的に集合された電磁気的バルブを示している。所定の液圧開成圧力に応答して、バルブ閉成部材３は、磁気アーマチュア１５の電磁気的付勢に無関係に、必要な場合において第２のバルブ収容部材６の第１の圧力流体通路７を開成するために磁気アーマチュアの位置と相対的に移動する。第１のバルブ収容部材と第２のバルブ収容部材５、６およびその中に一体にされた第１のバルブ閉成部材４のアセンブリの構造は、圧力流体通路７、８の配置と同様、図１の上述した実施例と主に対応している。
【０００８】
しかしながら、取り付け方向が逆であり、第２のバルブ収容部材６がバルブ収容孔２に固定されていてバルブ収容部材６がバルブハウジング１の段部に支持されていることが、図１と図２のバルブアセンブリの非常に重要な相異である。両方のバルブ収容部材５、６の下端面から軸線的な距離において、バルブハウジング段部の下方のバルブハウジング１に突出部１２があり、この突出部は、第１のバルブ収容部材５の思いがけない分離の場合に、２つのバルブ収容部材５、６間に介挿された第１のバルブ閉成部材４の操作の安全性が常に保護されるように、第２のバルブ収容部材６外の下方の方向へごくわずかな軸線距離によってのみ摺動する程度に、第１のバルブ収容部材５を覆っている。開口部９を介した第２の圧力流体通路８への十分な流れ接続は、そのような条件において確実に行なわれるのに対して、球形の不可逆バルブの下流の第２の圧力流体通路８は、下降された第１のバルブ収容部材５によるプレートタイプのフィルター１１の方向におけるのを例外として遮断されるであろう。
【０００９】
主として、球形のバルブ閉成部材４は、円錐状の封止座として作用する孔段部１０に向かった上方への閉成方向（ｓｅｎｓｅ）か、ボウル形状のバルブ収容部材５の湾曲した肩部に対する下方への開成方向かのいずれかに、流体的圧力差に依存して常に移動する。それによって、流体は、段状部１３、１４における寛大な開口横断面による少ない損失でバルブ閉成部材４の周りを循環する。
【００１０】
図１と２に示されたバルブアセンブリは、圧力流体流が、第１のバルブ閉成部材４によって第１の段状部１３と第２の段状部１４の方向に適切にバランスされているのみでなく、付加的に比較的大きい流れ横断面が、最小の動圧を有して流体がその周りで循環する球形の不可逆バルブの領域において達成されるので利点がある。それゆえ、模範的に、バルブ閉成部材３を保持しているバルブ収容部材６におけるバルブ座は、図２において述べられた過度な圧力バルブにおいて減少されるであろう。
【００１１】
さらなる結果は、バルブ閉成部材３で磁気アーマチュア１５とタペット部との間に配置されたスプリングの力がかなり減少され、それによって、第１の圧力流体通路７に関連するバルブ座への負荷もまた自動的に減少し、それゆえバルブ座の磨耗を減少するという利点である。
【００１２】
同様に、磁気アーマチュア１５がバルブスリーブドーム（ｄｏｍｅ）に対して打撃する場合、磁気アーマチュア１５を包んでいるバルブスリーブがこうむる応力は、かなり減少するであろう。それは、磁気アーマチュア１５と磁気コア１７との間で圧縮されたリセットスプリングが、いまや同様により弱くなると評価されるからであり、それによって、電磁気的付勢の終了後のバルブスリーブの打撃衝撃を最小にする。
【００１３】
ボウル底部と、上方にボウルのように湾曲し第１のバルブ閉成部材４が支持されているボウル端部との間の堅い支持構造は、バルブ収容部材１、２の端部の応力を最小にする他の大きな貢献を呈する。それは、この実施例における球形の不可逆バルブが、長さの点から見て望ましい第１のバルブ収容部材５で、曲率（ｃｕｒｖａｔｕｒｅ）のゾーンに対して支持するために移動するからである。したがって、研磨剤の形の磨耗は、第１のバルブ収容部材５の構造によって効果的な方法で阻止される。
【００１４】
他の利点は、第２の段状部１４における第１のバルブ閉成部材４の中心から外した配置によって、球形の不可逆バルブが、第２のバルブ収容部材６における第１のバルブ収容部材５の付加的な好ましい食いこみ（ｗｅｄｇｉｎｇ）をせいぜい生ずる非対称的負荷を第１のバルブ収容部材５に各及ぼすという事実によって達成される。それゆえ、球形の不可逆バルブの操作中、クランプ力は、バルブ収容部材５で押入力に付加的に重ねられ、このクランプ力は、第１のバルブ収容部材５が第２のバルブ収容部材６から分離されることから阻止するための他の安全機構を呈する。
【図面の簡単な説明】
【図１】バルブハウジングの開口部に下方から挿入された２部品バルブ収容部材を備えたバルブアセンブリの全体的な断面図。
【図２】バルブ閉成部材がバルブ収容部材から脱落するのを阻止するための適切な突出部をバルブハウジングに備えていて、バルブハウジングの開口部に上方から挿入された２部品バルブ収容部材を備えたバルブアセンブリの全体的な断面図。
【符号の説明】
１……バルブハウジング
２……バルブ収容孔
３……第２のバルブ閉成部材
４……第１のバルブ閉成部材
５……第１のバルブ収容部材
６……第２のバルブ収容部材
７……第１の圧力流体通路
８……第２の圧力流体通路
９……開口部
１０……孔段部
１１……プレートタイプのフィルター
１２……突出部
１３……第１の段状部
１４……第２の段状部
１５……磁気アーマチュア
１６……磁気コイル
１７……磁気コア

Claims (7)

1. 特にスリップ制御された自動車のブレーキシステムにおけるバルブアセンブリであって、液圧的に作動可能な球形の不可逆バルブとして構成された第１のバルブ閉成部材と、磁気アーマチュアと磁気コイルとによって電磁気的に制御可能な第２のバルブ閉成部材とを備えていて、前記第２のバルブ閉成部材は、第１のバルブ閉成部材を含むバルブ収容孔に配置され、また、バルブアセンブリが受けられているバルブハウジング内に設けられていて、バルブハウジング内の両方のバルブ閉成部材は、効果の点から互いに無関係に制御可能であって、第２のバルブ閉成部材によって閉成可能な中心の第１の圧力流体通路を第２のバルブ収容部材に有する構造的ユニットに集められた第１のバルブ収容部材と第２のバルブ収容部材とを備えていて、第２のバルブ収容部材の第１の圧力流体通路に隣接し第１のバルブ閉成部材によって閉成可能な第２の圧力流体通路を備えていて、
   第１のバルブ収容部材（５）の外径は、第１のバルブ収容部材（５）が第２のバルブ収容部材（６）内まで間隙なしで挿入されるように第２のバルブ収容部材（６）の内径に一致していて、第１のバルブ閉成部材（４）が第２の圧力流体通路（８）の孔段部（１０）上か第１のバルブ収容部材（５）上かのいずれかに支持されていることを特徴とするバルブアセンブリ。
2. 第２の圧力流体通路（８）は、部分的に第１のバルブ収容部材（５）の中央開口部（９）を通って、また、部分的に第２の圧力流体通路（８）を規定する第１のバルブ収容部材（５）の中心を外れた壁部に沿って圧力流体通路（８）の圧力流体を導くために、第１のバルブ収容部材（５）の前面および周面の方向へ、第１のバルブ収容部材（５）の面に沿って支流を形成していることを特徴とする請求項１記載のバルブアセンブリ。
3. 第１のバルブ収容部材（５）は、好ましくは帯鋼から深絞りされたボウルのようなスリーブ形状を構成していることを特徴とする請求項１または２記載のバルブアセンブリ。
4. 第２のバルブ収容部材（６）は、好ましくは金属の逆さにされた部品であって、その中央の第１の圧力流体通路（７）は、拡大された第１の段状部（１３）が、第１の圧力流体通路（７）に平行に配置された第２の圧力流体通路（８）の拡大された第２の段状部（１４）を横断して切断した段状孔として構成されていることを特徴とする請求項１記載のバルブアセンブリ。
5. 第２の段状部（１４）の深さは、第１のバルブ閉成部材（４）の収容のために、また、第１の圧力流体通路（７）と第２の圧力流体通路（８）との支流としての内部圧力流体のために選択されていることを特徴とする請求項４記載のバルブアセンブリ。
6. 第１のバルブ閉成部材（４）は好ましくは鋼球であって、第２のバルブ収容部材（６）の第２の段状部（１４）内に挿入されていて、第１の段状部（１３）内に挿入された第１のバルブ収容部材（５）によって第２のバルブ収容部材（６）に保持されていることを特徴とする請求項１ないし５いずれか１項記載のバルブアセンブリ。
7. 第２のバルブ収容部材（６）の固定機構としての第１のバルブ収容部材（５）は、バルブハウジング（１）の突出部（１２）によって、または、バルブハウジング（１）に配置されたプレートタイプのフィルター（１１）によって覆われていることを特徴とする請求項１ないし６いずれか１項記載のバルブアセンブリ。

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