JP2004526067A - 表面を親水化するための変性ポリアミノアミドの使用 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、粒子状、線状、平面状または三次元の形成物の表面を親水化するための特定のポリアミノアミドの使用に関する。
【0002】
合成材料、たとえば熱硬化性もしくは熱可塑性プラスチックからなる物品は、通常、疎水性の表面特性を有する。しかし疎水性の表面は、該物品を接着、被覆、印刷、着色もしくは塗装すべき場合にはむしろ望ましいものではなく、というのも、多くの接着剤、被覆材料または塗料は、疎水性の表面上では不十分な付着を示すにすぎないからである。疎水性の特性は平面状の繊維織物形成物、たとえば接着布の場合にも望ましくない。接着布はたとえば掃除用クロスおよび拭き取り用クロス、洗浄クロスおよびナプキンとして使用される。この適用の場合、たとえばこぼれた液体、たとえば牛乳、コーヒーなどを拭き取る際に、迅速かつ完全に吸収し、かつ濡れた表面をできる限り完全に乾燥させることが重要である。掃除用クロスは、繊維表面上での液体の輸送が早いほど、液体を早く吸収し、その際、親水性表面を有する繊維は水性の液体を容易かつ迅速に濡らす。
【0003】
シートまたは成形体の表面を親水化するために、種々の方法が通例となっている。たとえばプラスチック製品の表面を気体状のフッ素により活性化することができる。しかしこの方法は毒性の高いガスであるフッ素を用いて高い装置コストのもとで作業する必要がある。さらに種々の材料、たとえばプラスチックまたは金属の表面の親水性を高めるためにコロナ処理またはプラズマ処理を適用する。
【0004】
接着布の吸水特性を改善するために、表面活性の親水化剤、たとえば乳化剤、界面活性剤または湿潤剤を使用する。このことにより優れた初期親水性が達成される。しかしこの接着布は、親水化剤が水またはその他の水性媒体により次第に洗い流されるという欠点を有する。
【0005】
該製品は水と数回接触した後に次第に疎水性になっていく。公知の表面活性化剤のもう1つの欠点は水の表面張力の著しい低下であり、多くの適用において、特に衛生用およびおむつ用フリースの場合、透過傾向および吸収された液体の湿潤力が不所望に高くなる。
【0006】
WO98/27263は、ポリエステル、ポリプロピレンなどの繊維のための持続的に親水性のポリマー被覆を開示している。該被覆は特定のポリオキシプロピルアミンまたはポリプロピレンオキシドポリマーおよびエチレンテレフタレート単位を有する親水性ポリエステルコポリマーを含有する。
【0007】
WO97/00351は、親水性のコポリエステルならびにポリプロピレンオキシドポリマーを含有する、ポリエステル、ポリエチレンまたはポリプロピレンの繊維および織布のための持続的に親水性のポリマー被覆を記載している。
【0008】
WO94/00418は、少なくとも1つの脂肪酸基を有する鎖長延長ポリアミンを記載している。該化合物は特に繊維のためのサイズ剤として使用される。
【0009】
GB1218394は、水溶性の熱硬化性ポリマーの製造を記載しており、この場合、ジカルボン酸をポリアルキレンポリアミンと反応させてポリアミノアミドが得られ、これをアルキレンオキシドと反応させている。次いで反応生成物をさらにエピクロロヒドリンまたはエピブロモヒドリンと反応させる。
【0010】
本発明の根底には、処理表面上での高い親水化作用および高い持続性により優れている、親水化作用のある化合物を提供するという課題が存在する。
【0011】
本発明は、粒子状、線状、平面状または三次元の形成物の表面を親水化するための、アミン−窒素原子の少なくとも一部が、一般式I、IIおよび/またはIII
【0012】
【化1】
[式中、
R1は、水素、C1〜C28−アルキル、C2〜C28−アルケニル、C6〜C16−アリールまたはC7〜C16−アリールアルキルを表し、
R2は、水素またはメチルを表し、かつ
mは、1〜100を表す];
R3−CO− (II)
[式中、
R3は、水素、C1〜C27−アルキル、C2〜C27−アルケニル、C6〜C16−アリールまたはC7〜C16−アリールアルキルを表し、その際、アルキル基、アルケニル基、アリール基およびアリールアルキル基は、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニルまたはNE1E2から選択されている1つもしくは複数の置換基を有していてもよく、その際、E1およびE2は同じか、または異なっていてもよく、かつ水素、アルキルまたはアシルを表す];
R4− (III)
[式中、
R4は、C1〜C28−アルキル、C2〜C28−アルケニル、C6〜C16−アリールまたはC7〜C16−アリールアルキルを表し、その際、アルキル基、アルケニル基、アリール基およびアリールアルキル基は、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニルまたはNE1E2から選択されている1つもしくは複数の置換基を有していてもよく、その際、E1およびE2は前記のものを表す]の基を有するポリアミノアミドの使用に関する。
【0013】
有利に使用されるポリアミノアミドは、一般式IV
【0014】
【化2】
[式中、
pは、1〜20、有利には2〜10、特に2〜5の整数を表し、
R5は、同じか、または異なったC2〜C8−アルキレン、有利にはC2〜C3−アルキレンを表し、
R6は、ジカルボン酸の基(カルボキシル基を除去した後)を表し、これはそのつどの繰り返し単位中で同じか、または異なっていてもよく、有利には1つの化学結合または二重結合、酸素原子またはイミノ基により中断されていてもよいか、または1つもしくは複数のヒドロキシル基および/またはアミノ基を有していてもよいC1〜C8−アルキレンを表し、
R7は、水素または一般式I、IIおよび/またはIIIの基を表し、その際、基R7の少なくとも一部は水素とは異なっている]の繰り返し単位を有する。
【0015】
式IVの繰り返し単位以外にポリアミノアミドは、式V
【0016】
【化3】
[式中、
R6は、すでに記載したものを表し、かつ
R8は、C2〜C500−アルキレンを表し、これは酸素原子により、または少なくとも2個の炭素原子が相互に分離している第三窒素原子により中断されていてもよく、または飽和もしくは不飽和の炭素環式もしくは複素環式の環、有利には6員環と縮合していてもよい]の任意の繰返単位を有していてもよい。
【0017】
R8のための典型的な例は
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
である。
【0020】
有利には式IVの繰返単位の割合は、式IVおよびVの繰返単位の合計に対して少なくとも20モル%、特に少なくとも50モル%である。
【0021】
通常、式IVの繰り返し単位の数、もしくは式Vの単位が存在する場合には式IVおよびVの繰返単位の合計は、本発明により使用されるポリアミノアミド中で5〜250、有利には20〜100である。
【0022】
ポリアミノアミドのアミノ窒素原子の5〜100%、特に15〜100%は式I、IIまたはIIIの側鎖を有する。
【0023】
ここで、および以下でC1〜C27−アルキルは、1〜27個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、エチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、パルミチル(=セチル)、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、アラキニル、ベヘニル、リグノセレニル、セロチニル、メリシニルなどを意味する。これらの中で2〜8個、および特に2〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の基が有利である。
【0024】
C1〜C28−アルキルは、C1〜C27−アルキル、たとえば前記で定義したもの、および付加的に28個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。
【0025】
C2〜C27−アルケニルは、2〜27個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の炭化水素基を表し、該基は共役であるか、または共役でなくてもよい二重結合を1つ、2つもしくは3つ有している。このための例は、ビニル、アリル、1−メチルビニル、メタリル、1−ブテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、リノリル、リノレニル、エラオステアリルなどである。これらの中で2〜8個および特に2〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の基が有利である。
【0026】
C2〜C28−アルケニルは、前記で定義した通りのC2〜C27−アルケニルおよび付加的に28個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を表し、該基は共役であるか、または共役でなくてもよい二重結合を1つ、2つもしくは3つ有している。
【0027】
C6〜C16−アリールは6〜16個の炭素原子を有する芳香族基、たとえばフェニルまたはナフチルを表し、該基は場合によりたとえばハロゲン、C1〜C4−アルキル、たとえばメチルまたはエチルおよびC1〜C4−アルコキシ、たとえばメトキシまたはエトキシから選択される1つ、2つもしくは3つの置換基により置換されていてもよい。
【0028】
C7〜C16−アリールアルキルは、前記のように6〜16個の炭素原子を有する芳香族基を有するアルキル基、有利には1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキル基を表す。このための例はベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチルである。
【0029】
式I中でR1は同じか、または異なった基および有利にはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、フェニルまたはビニルを表し、かつR2は有利には水素を表す。
【0030】
本発明の特に有利な実施態様は一般式Ia
【0031】
【化6】
[式中、
R1aおよびR1bは、相互に無関係に水素、C1〜C28−アルキル、C2〜C28−アルケニル、C6〜C16−アリール、C7〜C16−アリールアルキルを表し、その際、基R1aおよびR1bの炭素数は少なくとも1異なり、
R2は、すでに記載したものを表し、
m′は、1〜20の整数、たとえば1を表し、かつ
m″は、1〜99、有利には1〜20の整数を表し、
その際、m′+m″=mである]の側鎖を有するポリアミノアミドである。
【0032】
有利にはポリアミノアミド中のアミノ窒素原子の数により平均したmの値は少なくとも0.15、特に少なくとも0.25、特に有利には少なくとも0.5、たとえば約1である。通常、平均値は10の値を超えない。
【0033】
式II中で基R3は有利には、非置換であるか、またはヒドロキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはNE1E2から選択される1つ、2つ、3つもしくは4つの置換基を有する。この場合、最大で達成可能な置換度は通常、基R3の鎖長によって限定されるのみである。
【0034】
R3がヒドロキシ置換基を有する場合、R3は有利にはヒドロキシカルボン酸から、カルボキシル基の除去により誘導される。有利なヒドロキシカルボン酸は、たとえばC2〜C7−モノヒドロキシカルボン酸、たとえばグリコール酸、乳酸、4−ヒドロキシ酪酸、5−ヒドロキシペンタン酸、6−ヒドロキシヘキサン酸およびこれらの混合物である。適切なモノヒドロキシカルボン酸はさらに、C8〜C28−モノヒドロキシカルボン酸、たとえば10−ヒドロキシデカン酸、11−ヒドロキシウンデカン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸ならびにヒドロキシ脂肪酸であり、これらはたとえばエポキシ脂肪酸の水素化により得られる。適切なC8〜C28−ジヒドロキシカルボン酸はまた、たとえば加水分解によるエポキシ脂肪酸の開環により得られる。
【0035】
基R3のアミノ基は有利には非置換である。あるいは該基は有利には1つもしくは2つのC1〜C6−アルキル基またはC1〜C6−アシル基を有する。
【0036】
基R3がアミノ置換基を有する場合、基R3は有利にはC1〜C27−モノアミノカルボン酸からカルボキシル基の除去により誘導される。適切なアミノカルボン酸には特に2−アミノカルボン酸、たとえばグリシン、アラニン、バリン、リシン、6−アミノヘキサン酸、11−アミノウンデカン酸およびこれらの混合物が挙げられる。
【0037】
基R3が、アリール基を表す場合、該基は有利には芳香族カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸またはアミノカルボン酸から、カルボキシル基の除去により誘導される。これには有利には安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、1−ナフタリンカルボン酸、2−ナフタリンカルボン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−アミノ−1−ナフトエ酸、4−アミノ−1−ナフトエ酸、8−アミノ−1−ナフトエ酸およびこれらの混合物である。前記の芳香族ヒドロキシカルボン酸および/またはアミノカルボン酸はさらにヒドロキシ基および/またはアミノ基においてアルキル化またはアシル化されていてもよい。C1〜C6−アルキル基またはアシル基が有利である。
【0038】
特に有利にはR3はC2〜C27−アルキル、特にC2〜C12−アルキルを表し、これは有利には非置換であるか、または1つ、2つもしくは3つのヒドロキシ基を有する。
【0039】
式III中で、基R4は、有利にはC3〜C13−アルキルを表し、これは有利には1つ、2つもしくは3つのヒドロキシ基を有する。
【0040】
ポリアミノアミドは、その主鎖がアミン官能性ならびにアミド官能性を有するポリマーである。これらはポリアルキレンポリアミンとポリカルボン酸との、有利には1:0.5〜1:2のモル比での反応により得られる。
【0041】
ポリアルキレンポリアミンとは、少なくとも1つの第二アミノ基により中断されている末端のアミノ官能基を有する飽和の炭化水素鎖からなる化合物であると理解する。これらは第三窒素原子を介して分岐していてもよい。適切なポリアルキレンポリアミンには、有利に300〜20000、特に300〜5000のモル質量を有するジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジアミノプロピルエチレンジアミン(=N,N′−ビス−(3−アミノプロピル)−1,2−ジアミノエタン)、エチレンプロピレントリアミン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、ジプロピレントリアミンならびにポリエチレンイミンが数えられる。3〜10個の窒素原子を有するポリ−C2〜C3−アルキレンアミンは有利である。これらの中で、ジエチレントリアミン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、ジプロピレントリアミンおよびジアミノプロピルエチレンジアミンが特に有利である。当然のことながらポリアルキレンポリアミンをこれらの混合物として使用することもできる。
【0042】
ポリアミノアミドを製造する際に、前記のポルアルキレンポリアミン以外に、その炭化水素鎖が場合により1つもしくは複数の酸素原子および/または第三窒素原子により中断されているジアミンを使用することもできる。しかし有利にはポリアルキレンポリアミンは使用されるアミン成分の少なくとも20モル%、特に少なくとも50モル%を構成する。適切なジアミンはたとえばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ネオペンタンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、N,N′−ビス(2−アミノエチル)−ピペラジン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)−ピペラジンおよびフェニレンジアミンである。
【0043】
ジアミンとしてさらに、ポリアルキレンオキシドまたはポリテトラヒドロフランから誘導されるα,ω−ジアミノ化合物が考えられる。ポリアルキレンオキシドはたとえばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から誘導される。これらは通常、2〜100、有利には2〜20のアルキレンオキシド単位を有する。有利にはポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドから、またはエチレンオキシドとプロピレンオキシドを任意の比率で共重合して含有していてもよいエチレンオキシドとプロピレンオキシドとからなるブロックコポリマーから出発する。前記のポリアルキレンオキシドもしくはポリテトラヒドロフランから、これらを加圧下でアンモニアと反応させることによりα,ω−ジアミンが得られる。
【0044】
ポリアミノアミドを製造するためのポリカルボン酸として、ジカルボン酸もしくは高級カルボン酸が考えられる。適切なジカルボン酸は特に2〜10個の炭素原子を有するもの、たとえばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、マレイン酸、イタコン酸、グルタル酸、アジピン酸、コルク酸、セバシン酸、フタル酸およびテレフタル酸である。さらに二塩基性のアミノ酸、たとえばイミノ二酢酸、アスパラギン酸およびグルタミン酸が適切である。適切な高級ポリカルボン酸はたとえばブタンテトラカルボン酸、プロパントリカルボン酸およびクエン酸である。有利な酸は、アジピン酸、グルタル酸、アスパラギン酸およびイミノ二酢酸である。当然のことながら、ポリカルボン酸を相互の混合物として使用することができる。
【0045】
ポリカルボン酸は遊離酸の形で、またはカルボン酸誘導体、たとえば無水物、エステル、アミドまたは酸ハロゲン化物、特に酸塩化物として使用することができる。このような誘導体の例は、無水物、たとえば無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸および無水イタコン酸;二塩化アジピン酸、有利にはC1〜C2−アルコールとのエステル、たとえばアジピン酸ジメチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、酒石酸ジメチルエステルおよびジメチルエステルイミノ二酢酸;アミド、たとえばアジピン酸ジアミド、アジピン酸モノアミドおよびグルタル酸ジアミドである。有利には遊離のカルボン酸またはカルボン酸無水物を使用する。
【0046】
ポリアミンおよびポリカルボン酸の重縮合は、通例の方法でポリアミンおよびポリカルボン酸をたとえば100〜250℃、有利には120〜200℃に加熱し、かつ縮合の際に生じる反応水を留去することにより行う。前記のカルボン酸誘導体を使用する際には、縮合を記載の温度より低い温度で実施することができる。ポリアミノアミドの製造は、触媒を添加せずに、あるいはまた酸性もしくは塩基性の触媒の使用下に実施することができる。適切な酸性触媒は酸、たとえばルイス酸、たとえば硫酸、p−トルエンスルホン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸、メタンスルホン酸、ホウ酸、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、テトラエチルオルトチタネート、二酸化スズ、スズブチルジラウレートまたはこれらの混合物である。適切な塩基性触媒はたとえばアルコラート、たとえばナトリウムメチラートまたはナトリウムエチラート、アルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化カリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウム、アルカリ土類金属酸化物、たとえば酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の炭酸塩、たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸カルシウム、リン酸塩、たとえばリン酸カリウム、および錯体の金属水素化物、たとえばホウ化水素ナトリウムである。触媒を使用する場合には、一般に原料の総量に対して0.05〜10質量%、有利には0.5〜1質量%の量で使用する。
【0047】
反応は適切な溶剤中で、または有利には溶剤不含で実施することができる。溶剤を使用する場合、たとえば炭化水素、たとえばトルエンまたはキシレン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどが適切である。一般に溶剤は反応の間に、または反応終了後に留去する。この蒸留は場合により保護ガス、たとえば窒素またはアルゴン下で行うことができる。
【0048】
式Iの側鎖を有するポリアミノアミドは、ポリアミノアミドと式VI
【0049】
【化7】
のエポキシドとの反応により得られる。
【0050】
この場合、ポリアミノアミドのアミノ基の全ての、もしくは一部で一般式Iの側鎖が形成される。mの平均値は、ポリアミノアミド中の使用されるアミン−窒素原子に対するエポキシドのモル量により決定される。
【0051】
式VIの有利なエポキシドの例は、プロピレンオキシド、ならびに1−ブテンのエポキシド(R1=エチル、R2=H;ブチレンオキシド)、1−ペンテンのエポキシド(R1=プロピル、R2=H)、1−ヘキセンのエポキシド(R1=n−ブチル、R2=H)、スチレンのエポキシド(R1=フェニル、R2=H)およびブタジエンのエポキシド(R1=ビニル、R2=H)である。
【0052】
上記の式Iaの側鎖を有する本発明により使用可能なポリアミノアミドは、ポリアミノアミドをまず、R1がR1aに関して記載したものを表す式VIのエポキシドと反応させ、かつその際に得られる第一アルコキシル化生成物を、R1がR1bに関して記載したものを表す式VIのエポキシドと反応させることにより得られる。従ってたとえばポリアミノアミドをまず、ブチレンオキシド、ペンテンオキシドまたはスチレンオキシドと反応させ、かつ次いで第一反応生成物をエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとさらに反応させる。
【0053】
アミン−窒素原子によるmの平均値が1以下である式Iの側鎖を有するポリアミノアミドを得るために、ポリアミノアミドを通常は触媒の不在下でエポキシドと反応させる。通常、このためにポリアミノアミドの水溶液を使用する。比較的長い鎖を所望する場合には、次いで第一アルコキシル化生成物を酸性もしくは塩基性の触媒の存在下に無水の溶剤中で同じか、または異なったアルキレンオキシドと反応させる。酸性触媒として酸、たとえば硫酸、パラトルエンスルホン酸またはルイス酸、たとえばテトラエチルオルトチタネートなどが適切である。適切な塩基性触媒は塩基、たとえば水酸化カリウム、カリウム−t−ブチラートまたはナトリウムメチラートである。
【0054】
溶剤としてC1〜C4−アルカノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミドおよびこれらの混合物が適切である。脂肪族または芳香族の炭化水素、たとえばヘキサン、シクロヘキサン、トルエンおよび類似の溶剤を使用することができる。
【0055】
反応温度は通常、40℃を上回り、かつ有利には70〜150℃、特に75〜110℃である。
【0056】
反応はこのために通例の反応器中で行うことができる。揮発性の使用物質、たとえばブチレンオキシドの場合、または反応温度が100℃を上回る場合、有利には閉鎖された反応容器中で作業する。高い圧力の適用は基本的に不要である。しかしこれは揮発性成分の反応の際に有利な場合がある。この場合、反応圧力は50バールまで、有利には10バールまでである。
【0057】
式IIの側鎖を有する本発明によるポリアミノアミドは、ポリアミノアミドと、式VII
R3−CO−X (VII)
[式中、R3は、すでに記載したものを表す]の化合物との反応により得られる。Xは求核置換可能な脱離基、たとえば特にヒドロキシル、アルコキシ、アクリルオキシまたはハロゲン、特に塩素である。従って式VIの化合物は式R3−COOHのカルボン酸またはそのエステル、特に無水物またはハロゲン化物、特にその塩化物である。
【0058】
アミド化は通例の条件下で触媒を添加しないで、または酸性もしくは塩基性の触媒を使用して実施することができる。適切な触媒は、ベースになっているポリアミノアミドの製造に関して前記で挙げたものである。反応は適切な溶剤中で、または有利には溶剤不含で実施することができる。適切な溶剤および反応条件は前記でベースになっているポリアミノアミドの製造に関してあげたものである。
【0059】
有利にはポリアミノアミド中のアミノ−窒素原子の5〜100%、特に15〜90%をアシル化する。
【0060】
予め形成されたポリアミノアミドをカルボン酸R3COOHまたはその誘導体と反応させる代わりに、該化合物を代替的にすでにポリアミノアミドの製造の際に添加することができる。従って本発明により使用可能な、式IIの側鎖を有するポリアミノアミドは、ポリアミンと、式R3COOHのポリカルボン酸およびモノカルボン酸との重縮合により得られる。式R3COOHのポリカルボン酸もしくはモノカルボン酸は、そのままで、または誘導体、たとえば無水物、エステルまたはハロゲン化物の形で使用することができる。有利にはポリアルキレンポリアミン、ポリカルボン酸およびモノカルボン酸をモル比1:(0.5〜1.5):(0.05〜3)で反応させる。
【0061】
さらに代替的にポリアミノアミドの製造前にポリアミンを部分的に式R3COOHのモノカルボン酸またはその誘導体によりアミド化し、かつ引き続きポリカルボン酸またはその誘導体と反応させて式IIの側鎖を有する本発明により使用可能なポリアミノアミドを得ることもできる。
【0062】
式IIIの側鎖を有する本発明によるポリアミノアミドは、ポリアミノアミドと式VIIIのアルキル化剤[式中で、R4はすでに記載したものを表し、かつYは求核置換可能な脱離基、たとえばハロゲン、特に塩素、臭素またはヨウ素、または活性化されたヒドロキシル基、たとえばトシルオキシを表す]との反応により得られる。
【0063】
本発明によるポリアミノアミドは、アミン−窒素原子が部分的に式IIおよび/またはIIIの側鎖を有するポリアミノアミドを記載の通りに式VIのエポキシドと反応させることにより得られる。さらにまずアミン−窒素原子の一部を式IIの基により、および得られるアミン−窒素原子を少なくとも部分的に式IIIの基により変性するか、またはその逆に処理することができる。
【0064】
式I、IIおよび/またはIIIの側鎖を有するポリアミノアミドは、有利には粒子状、線状、平面状または三次元の形成物の表面を親水化するために有利に適切である。
【0065】
粒子状の形成物は特に1nm〜10nm、特に10nm〜1mmの粒径を有し、有利には媒体中に分散可能であるか、または分散しているものである。例として顔料、無機もしくは金属のフィラーまたは不活性化した有機材料が挙げられる。
【0066】
線状の形成物は特に繊維、フィラメント、ヤーン、糸などであると理解する。このような形成物はテキスタイル線状形成物ともよばれる。
【0067】
線状のテキスタイル形成物とは本出願の範囲ではテキスタイル複合材、たとえば絨毯、接着もしくは積層したテキスタイルなどでもあると理解する。
【0068】
平面状の形成物とは、特にテキスタイル形成物、たとえば織布、ニット、フェルト、フリースまたは接着布であり、その際、後者が有利である。接着布を製造するために繊維(フリース)組織を置き、これを引き続き種々の方法で硬化させて接着布が得られる。たとえばフリースを水性のバインダー、たとえばポリマーラテックスにより処理し、かつ引き続き、場合により過剰のバインダーを除去した後で、乾燥させ、かつ場合により硬化させる。平面状の形成物はシート、紙および類似の二次元の形成物でもある。
【0069】
三次元の形成物は一般に種々の寸法形状の成形体である。これには特に木材、紙、金属、プラスチック、セラミック担体、毛羽、ティッシュなどの形の天然もしくは合成の繊維からなる織布が挙げられる。
【0070】
本発明により親水化した形成物の有利な実施態様は線状または平面状のテキスタイル形成物である。本発明による形成物のその他の有利な実施態様は、プラスチックシートまたはプラスチック成形体である。本発明による親水性の線状もしくは平面状テキスタイル形成物は、特に衛生用品、特に使い捨ての衛生用品、たとえばおむつ、衛生用ナプキン、パンティーライナー、創傷用包帯などである。
【0071】
親水化とは水もしくは水性の液体による湿潤性の改善であると理解する。改善された湿潤性は通常、迅速な、および/または増大した液体吸収率および/または改善された液体保持性を一般には加圧下でも伴う。
【0072】
本発明により親水化した形成物は一般に有利には、水または水性の液体が変性されていない状態で実質的に疎水性の材料と接触する全ての使用分野で適切である。これには特に、自体疎水性である材料への水の迅速な吸収および/または迅速な輸送が挙げられる。形成物はさらに一般に、親水化により改善された付着特性、改善された帯電防止特性、改善された耐衝撃性、改善された手触りおよび/または改善された着心地が得られる分野で有利に使用することができる。
【0073】
本発明による親水化された形成物は有利には合成繊維、織布、ニット、接着布、フェルト、テキスタイル複合材、たとえば絨毯、接着もしくは積層したテキスタイルなどの中で、またはこれらとして適切である。本発明により親水化された形成物はさらに、おむつ、衛生用ライナー、掃除およびふき取り用のクロス、洗浄用クロス、ナプキン、農業用および/または地盤用シートならびにフィルターの適用のため有利に適切である。
【0074】
使用される形成物は、少なくとも1種の天然もしくは合成ポリマー材料を含む。
【0075】
このような材料の例は次のものである:
1.モノオレフィンおよびジオレフィンのポリマー、たとえばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、ポリイソプレンまたはポリブタジエンならびにシクロオレフィンのポリマー、たとえばシクロペンテンまたはノルボルネン;さらにポリエチレン(これは場合により架橋していてもよい)、たとえば高密度のポリエチレン(HDPE)、高密度および高分子のポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度および超高分子のポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度のポリエチレン(MDPE)、低密度のポリエチレン(LDPE)、低密度の線状ポリエチレン(LLDPE)、低密度の分枝鎖状ポリエチレン(VLDPE)。
【0076】
ポリオレフィン、つまりモノオレフィンのポリマー、たとえば前段落で記載したポリオレフィン、特にポリエチレンおよびポリプロピレンは種々の方法で、特にラジカル反応により、または触媒を用いて製造することができ、その際、触媒は通常、IVb、Vb、VIbまたはVIIIの群の1種もしくは複数の金属を含有している。これらの触媒系は通常、フィリップス(Phillips)、スタンダード・オイル・インディアナ(Standard Oil Indiana)、ツィーグラー(−ナッタ)、TNZ(DuPont)、メタロセンまたはシングルサイト(Single Site)触媒(SSC)とよばれている。
【0077】
2.1.に記載したポリマーの混合物、たとえばポリプロピレンとポリイソブチレン、ポリプロピレンとポリエチレン(たとえばPP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、および種々のポリエチレンタイプの混合物(たとえばLDPE/HDPE)。
【0078】
3.モノオレフィンおよびジオレフィン相互のコポリマーまたはその他のビニルモノマーとのコポリマー、たとえばエチレン−プロピレン−コポリマー、低密度の線状ポリエチレン(LLDPE)およびこれらと低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン−ブテン−1−コポリマー、プロピレン−イソブチレン−コポリマー、エチレン−ブテン−1−コポリマー、エチレン−ヘキセン−コポリマー、エチレン−メチルペンテン−コポリマー、エチレン−ヘプテン−コポリマー、エチレン−オクテン−コポリマー、プロピレン−ブタジエン−コポリマー、イソブチレン−イソプレン−コポリマー、エチレン−アルキルアクリレート−コポリマー、エチレン−アルキルメタクリレート−コポリマー、エチレン−ビニルアセテート−コポリマーおよびこれらと一酸化炭素とのコポリマー、またはエチレン−アクリル酸−コポリマーおよびこれらの塩(イオノマー)、ならびにエチレンとプロピレンおよびジエンとのターポリマー、たとえばヘキサジエン、ジシクロペンタジエンまたはエチリデンノルボルネン;さらにこれらのコポリマー相互の、および1.に記載したポリマーの混合物、たとえばポリプロピレン/エチレン−プロピレン−コポリマー、LDPE/エチレン−ビニルアセテート−コポリマー、LDPE/エチレン−アクリル酸−コポリマー、LLDPE/エチレン−ビニルアセテート−コポリマー、LLDPE/エチレン−アクリル酸−コポリマーおよび交互に、もしくはランダムに構成されたポリアルキレン/一酸化炭素−コポリマーおよびこれらとその他のポリマー、たとえばポリアミドの混合物。
【0079】
4.炭化水素樹脂、その水素化変態(たとえば粘着性付与樹脂)を含む、およびポリアルキレンおよびデンプンの混合物。
【0080】
5.ポリスチレン、ポリ−(p−メチルスチレン)、ポリ−(α−メチルスチレン)。
【0081】
6.スチレンまたはα−メチルスチレンとジエンまたはアクリル誘導体のコポリマー、たとえばスチレン−ブタジエン、スチレン−アクリルニトリル、スチレン−アルキルメタクリレート、スチレン−ブタジエン−アルキルアクリレートおよび−メタクリレート、スチレン−無水マレイン酸、スチレン−アクリルニトリル−メタクリレート;スチレン−コポリマーとその他のポリマー、たとえばポリアクリレート、ジエン−ポリマーもしくはエチレン−プロピレン−ジエン−ターポリマーからなる耐衝撃性の高い混合物;ならびにスチレンのブロックコポリマー、たとえばスチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンまたはスチレン−エチレン/プロピレン−スチレン。
【0082】
7.スチレンまたはα−メチルスチレンのグラフトコポリマー、たとえばポリブタジエン上のスチレン、ポリブタジエン−スチレン−もしくはポリブタジエン−アクリルニトリル−コポリマー上のスチレン、ポリブタジエン上のスチレンおよびアクリルニトリル(もしくはメタクリルニトリル);ポリブタジエン上のスチレン、アクリルニトリルおよびメチルメタクリレート;ポリブタジエン上のスチレンおよび無水マレイン酸;ポリブタジエン上のスチレン、アクリルニトリルおよび無水マレイン酸もしくはマレイン酸イミド;ポリブタジエン上のスチレンおよびマレイン酸イミド;ポリブタジエン上のスチレン、アルキルアクリレートもしくはアルキルメタクリレート;エチレン−プロピレン−ジエン−ターポリマー上のスチレンおよびアクリルニトリル、ポリアルキルアクリレートもしくはポリアルキルメタクリレート上のスチレンおよびアクリルニトリル;アクリレート−ブタジエン−コポリマー上のスチレンおよびアクリルニトリル;ならびにこれらと6.に記載したコポリマーとの混合物、たとえばいわゆるABS−、MBS−、ASA−もしくはAES−ポリマーが公知である。
【0083】
8.ハロゲン含有ポリマー、たとえばポリクロロプレン、クロロゴム、イソブチレン−イソプレンからなる塩素化および臭素化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩素化もしくはクロロスルホン化したポリエチレン、エチレンおよび塩素化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリンホモ−もしくは−コポリマー、特にハロゲン含有のビニル化合物からなるポリマー、たとえばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、たとえばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン;ならびにこれらのコポリマー、たとえば塩化ビニル−塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニルまたは塩化ビニリデン−酢酸ビニル。
【0084】
9.α,β−不飽和酸およびこれらの誘導体から誘導されるポリマー、たとえばポリアクリレートおよびポリメタクリレート、ブチルアクリレートで耐衝撃性に変性されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミドおよびポリアクリルニトリル。
【0085】
10.9.に記載したモノマー相互の、またはその他の不飽和モノマーのコポリマー、たとえばアクリルニトリル−ブタジエン−コポリマー、アクリルニトリル−アルキルアクリレート−コポリマー、アクリルニトリル−アルコキシアルキルアクリレート−コポリマー、アクリルニトリル−ハロゲン化ビニル−コポリマーまたはアクリルニトリル−アルキルメタクリレート−ブタジエン−ターポリマー。
【0086】
11.不飽和アルコールおよびアミンもしくはこれらのアシル誘導体またはアセタールから誘導されるポリマー、たとえばポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、−ステアレート、−ベンゾエート、−マレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート、ポリアリルメラミン;ならびにこれらと1.に記載したオレフィンとのコポリマー。
【0087】
12.環式エーテルのホモポリマーおよびコポリマー、たとえばポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはこれらとビスグリシジルエーテルとのコポリマー。
【0088】
13.ポリアセタール、たとえばポリオキシメチレン、ならびにコモノマー、たとえばエチレンオキシドを含有するポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレートまたはMBSで変性されているポリアセタール。
【0089】
14.ポリフェニレンオキシドおよび−スルフィドおよびこれらとスチレンポリマーもしくはポリアミドとの混合物。
【0090】
15.一方では末端のヒドロキシル基を有するポリエーテル、ポリエステルおよびポリブタジエンから、および他方では脂肪族もしくは芳香族ポリイソシアネートから誘導されるポリウレタン、ならびにこれらの前駆物質。
【0091】
16.ジアミンおよびジカルボン酸および/またはアミノカルボン酸または相応するラクタムから誘導されるポリアミドおよびコポリアミド、たとえばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、芳香族ポリアミド、たとえばp−フェニレンジアミンおよびアジピン酸から出発するポリアミド;ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸および/またはテレフタル酸および場合により変性剤としてのエラストマーから製造されるポリアミド、たとえばポリ−2,4,4−トリメチル−ヘキサメチレンテレフタルアミドまたはポリ−m−フェニレン−イソフタルアミド。前記のポリアミドとポリオレフィン、オレフィン−コポリマー、イオノマーまたは化学的に結合もしくはグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;またはポリエーテル、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールもしくはポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマーもまた適切である。さらにEPDMもしくはABSで変性されたポリアミドまたはコポリアミド;ならびに加工の間に縮合したポリアミド(RIM−ポリアミド系)も適切である。
【0092】
17.ポリ尿素、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントインおよびポリベンズイミダゾール。
【0093】
18.ジカルボン酸およびジアルコールから、および/またはヒドロキシカルボン酸もしくは相応するラクトンから誘導されるポリエステル、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリヒドロキシベンゾエート、ならびにヒドロキシル末端基を有するポリエーテルから誘導されるブロック−ポリエーテルエステル;さらにポリカーボネートまたはMBSにより変性されたポリエステル。
【0094】
19.ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネート。
【0095】
20.ポリスルホン、ポリエーテルスルホンおよびポリエーテルケトン。
【0096】
21.一方ではアルデヒドから、および他方ではフェノール、尿素またはメラミンから誘導される架橋したポリマー、たとえばフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂およびメラミン−ホルムアルデヒド樹脂。
【0097】
22.乾性および不乾性アルキド樹脂。
【0098】
23.飽和および不飽和のジカルボン酸と多価のアルコール、ならびに架橋剤としてのビニル化合物から誘導される不飽和ポリエステル樹脂、ならびにこれらのハロゲン含有の難燃性変態。
【0099】
24.置換されたアクリル酸エステルから誘導される架橋性アクリル樹脂、たとえばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレートまたはポリエステルアクリレート。
【0100】
25.メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネートまたはエポキシド樹脂により加橋しているアルキド樹脂、ポリエステル樹脂およびアクリレート樹脂。
【0101】
26.脂肪族、環式脂肪族、ヘテロ環式もしくは芳香族グリシジル化合物から誘導される架橋したエポキシ樹脂、たとえばビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−F−ジグリシジルエーテルから通例の硬化剤、たとえば無水物またはアミンにより促進剤を用いるか、もしくは用いないで架橋する生成物。
【0102】
27.天然のポリマー、たとえばセルロース、天然ゴム、ゼラチン、ならびにこれらのポリマー同様に化学的に変化した誘導体、たとえばセルロースアセテート、−プロピネートおよび−ブチレート、もしくはセルロースエーテル、たとえばメチルセルロース;ならびにコロホニウム樹脂および誘導体。
【0103】
28.殊に一般的には前記のポリマーの二成分もしくは多成分の混合物(ポリブレンド)、たとえばPP/EPDM、ポリアミド/EPDMまたはABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6およびコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABSまたはPBT/PET/PC。
【0104】
ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリ芳香族化合物、スチレン−アクリルニトリル−コポリマー(SAN)、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー(ABS)、ポリウレタンおよび前記のポリマーの混合物(ポリブレンド)から選択される少なくとも1種のポリマー材料を含む粒子状、線状、平面状または三次元の形成物は有利である。
【0105】
有利には炭素繊維、特にポリオレフィン、たとえばポリエチレンおよびポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリルニトリルおよびポリアミド、たとえばポリアミド6およびポリアミド66から構成されている線状および平面状のテキスタイル形成物を本発明により親水化する。
【0106】
適切な平面状の形成物はさらにフィルムまたはシートである。これらは有利にはポリオレフィン、たとえばポリエチレンおよび/またはポリプロピレン、ハロゲン化したモノマーのポリマー、たとえばポリ塩化ビニルおよび/またはポリテトラフルオロエチレン、ポリエステルおよびこれらの混合物から選択されるポリマーを含有している。本発明による親水化によりその印刷性および接着性ならびにその帯電防止特性が改善される。
【0107】
本発明によりその表面を親水化することができる三次元の形成物、つまり成形体は、有利には、ポリオレフィン、たとえばポリエチレンおよび/またはポリプロピレン、ポリ芳香族化合物、たとえばポリスチレン、ハロゲン化したモノマーのポリマー、たとえばポリ塩化ビニルおよび/またはポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリアクリルニトリル、スチレン−アクリルニトリル−コポリマー(SAN)、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー(ABS)、ポリアミド、たとえばポリアミド6および/またはポリアミド66、ポリウレタンおよびこれらの混合物から選択される少なくとも1種のポリマー材料を含む。本発明による式I、IIおよび/またはIIIの側鎖を有するポリアミノアミドの使用は、成形体の場合、同様に表面特性の改善につながるので、これらはより良好に印刷可能であるか、または接着可能であり、かつより良好な帯電防止特性を有する。
【0108】
式I、IIおよび/またはIIIの側鎖を有するポリアミノアミドは混合物として、または表面活性物質、たとえばアニオン性、非イオン性もしくはカチオン性界面活性剤または湿潤剤と組み合わせて使用することができる。これらは別のポリマーとの混合物として使用することもでき、その際、場合によりさらに表面変性作用の強化を達成することができる。
【0109】
粒子状、線状、平面状または三次元の形成物への本発明により使用されるポリアミノアミドの施与は、通常、前記の形成物を従来技術の親水化剤により親水化するために適用される方法により行うことができる。通常はこのために希釈した、有利にはポリアミノアミドの水溶液により形成物の種類に関して通例の方法で、たとえばリンス、浸漬、噴霧、パジング、または類似の方法、たとえばテキスタイル織物またはシートの処理の際に通常使用される類似の方法により処理する。本発明により使用されるポリアミノアミドの溶液中での含有率は通常、溶液の質量に対して少なくとも0.01〜20質量%および有利には0.05〜15質量%および特に0.1〜10質量%である。有利には処理のためにポリアミノアミドの水溶液を使用する。親水化のために必要な本発明により使用されるポリアミノアミドの量が表面により吸収され、かつ乾燥後にその上に付着して残留する。効果的な親水化を達成するために必要な量はこの場合、自動的に調整され、かつ極めてわずかである。平滑な表面を有する形成物、たとえばシートおよび類似の形成物の場合、すでに0.1mg/m2のポリアミノアミドで十分である。
【0110】
あるいは本発明により使用されるポリアミノアミドは形成物を構成している材料に添加し、かつ引き続きここから形成物を製造することもできる。たとえば熱可塑性プラスチックの処理の場合、本発明により使用されるポリアミノアミドを固体としてプラスチック材料に配合する。次いでこうして処理したプラスチック材料を通例の方法によりさらに、たとえば押出成形によりシートに、またはたとえば溶融紡糸法により繊維材料に加工することができる。
【0111】
本発明により使用されるポリアミノアミドの簡単な適用性は、数多くの適用分野で、たとえばおむつ、衛生用ライナー、テキスタイル、地盤用シートもしくは農業用シートまたはフィルター装置中で使用される接着布のための親水化剤としての使用が可能になる。本発明により親水化したプラスチック繊維自体を織布およびテキスタイルへとさらに加工することができる。このことにより汗の水蒸気透過性および毛細管輸送が改善され、ならびに数多くの疎水性の汚れの種類に対する汚れ付着挙動が低減する。さらに汚れの再剥離性に肯定的な影響を与える。さらに本発明により使用されるポリアミノアミドはプラスチックシートまたはシリコンウェハのための帯電防止として使用することができる。
【0112】
粒子状、線状、平面状または三次元の形成物の表面の親水性/疎水性を評価するために適切な基準は、そのつどの表面における水の接触角の測定である(たとえばRoempp、Chemielexikon、第9版、第372頁、"Benetzung"、Georg Thieme Verlag(1995年)を参照のこと)。その際通常、水の接触角が90゜より大きい場合に疎水性表面という。有利には式I、IIおよび/またはIIIの側鎖を有するポリアミノアミドの使用により変性していない疎水性の表面に対して少なくとも5゜、有利には少なくとも10゜の接触角の低下が生じる。
【0113】
有利には本発明により使用されるポリアミノアミドならびに該ポリアミノアミドで表面を親水化した形成物は、特に良好なポリマー溶融物との相容性により優れている。従ってこれらは通常、ポリマーの繊維−もしくは成形体原料の溶融物への添加剤としても適切である。しかしこれらは形成物を変性するための後処理剤としても使用することができる。
【0114】
以下に記載する実施例は本発明を説明するためのものであるが、本発明を制限するものではない:
I.測定方法
I.1 接触角の測定
そのつどの支持体を本発明によるポリアミノアミドの0.5質量%濃度の水溶液を用いて21℃で30分間、撹拌下で処理する。試験体を処理後に直接乾燥させる。該試験体により接触角を室温で蒸留水を用いて測定した。
【0115】
I.2 親水性の測定
測定はポリプロピレンフリースを用いて行った。このために該フリースを本発明によるポリアミノアミドの0.5質量%濃度の水溶液で処理し、かつ引き続き乾燥させた。測定すべきこの支持体上に水を1滴載せた。水によるフリースの濡れを目視により1〜10の評点で評価した。この場合、0点は濡れないことを意味し、かつ10点は滴が直ちに流れて透過することを意味する。
【0116】
I.3 反射率測定による親和力の測定
J. C. Dijt等がColloids Surf. 51(1990年)、第141頁に記載しているように、シリコンウェハ上に施与したポリプロピレンフィルムを0.05質量%濃度の水性ポリマー溶液と接触させた。反射したレーザービームの偏光方向の分析により吸収された量を現場で測定することができる。
【0117】
II.製造例
例1:ペントキシ化したポリアミノアミド(アミン窒素の>90%が反応)
ポリアミノアミド(アジピン酸−ジエチレントリアミン−1:1−縮合物、バッチ中のアミノ基n=3.82モル)の60%濃度の水溶液1357gおよび1,2−ペンテンオキシド329g(3.82モル)を、30℃で2lの金属反応器中に装入し、かつ引き続き3回、そのつど5バールの窒素で不活性化した。反応器内容物を撹拌下で90℃に加熱し、かつ90℃で24時間維持した。反応器の冷却および放圧後、清澄な褐色の粘性溶液が得られた。
【0118】
例2:プロポキシル化したポリアミノアミド(アミン窒素の約50%が反応)
ポリアミノアミド(アジピン酸−ジエチレントリアミン−1:1−縮合物、バッチ中のアミノ基n=8.02モル)の57%濃度の水溶液2982gを、70℃で5lの金属反応器中に装入し、かつ引き続き3回、そのつど5バールの窒素で不活性化した。反応器内容物を80℃に加熱し、かつ引き続き圧力が5バールになるまでプロペンオキシド233g(4.01モル)を計量供給した。引き続き圧力が一定になるまで、後撹拌した。反応器を冷却および放圧し、かつ回転蒸発器で50℃および500ミリバールにおいて脱気した後、それぞれ2つ目のアミンが変性されたプロポキシ化ポリアミノアミドが得られた。
【0119】
例3:
1lの撹拌装置中にジエチレントリアミン103.3gを装入し、かつ窒素下で120℃に加熱した。この温度に達したらヘキサン酸116.2gを滴加し、かつその後、170℃に加熱した。生じる反応水を留去した。酸価が約10ミリモルKOH/gに達した後、140℃に冷却し、かつアジピン酸146.2gを添加した。改めて170℃に加熱した後、酸価21.1mgKOH/gおよびアミン価0.61ミリモルN/gが達成されるまで反応水を留去した。冷却後、脱塩水の添加によりヘキサン酸により変性されたポリアミノアミドの40%溶液を製造した。
【0120】
III.応用技術的な実施例
III.1 接触角および表面張力の測定
接触角の測定を前記の通りに行った。表面張力の測定は、水中0.1質量%濃度の溶液を用いて23℃でDIN53914により行った。結果は次の第1表に記載されている。
【0121】
【表1】
III.2:親水性の測定
親水性の測定を前記の通りに行った。結果は次の第2表に記載されている。
【0122】
【表2】
【0123】
III.3:親和力の測定
例1からのペントキシル化したポリアミノアミドの0.05質量%濃度の溶液をpH値5に調整した。引き続きポリプロピレン−変性したシリコンウェハに室温で、こうして得られた溶液を流速0.7ml/分で垂直に流した。ポリマーの吸収により、ポリマー不含の溶液に対する検出信号の変化が観察された。コンピューター制御されたビーム路のモデル化によりこの変化から0.8mg/m2の被覆が得られた。この被覆はポリマー不含の溶液をふたたび表面に流す場合でもほぼ低下しなかった。
【0124】
応用技術的な実施例により、本発明により使用されるポリアミノアミドを用いて、ポリプロピレン表面を効果的に親水化することができることが判明した。その際、本発明による例のいずれも著しい発泡性を示さなかったが、これに対して比較物質として使用した市販のアルコールエトキシレートは、従来技術から公知の通常の非イオン界面活性剤と同様に著しいないし極めて顕著な発泡性を示した。
Claims (9)
- 粒子状、線状、平面状または三次元の形成物の表面を親水化するための、アミン窒素原子の少なくとも一部が、一般式I、IIおよび/またはIII
R1は、水素、C1〜C28−アルキル、C2〜C28−アルケニル、C6〜C16−アリールまたはC7〜C16−アリールアルキルを表し、
R2は、水素またはメチルを表し、かつ
mは、1〜100を表す];
R3−CO− (II)
[式中、
R3は、水素、C1〜C27−アルキル、C2〜C27−アルケニル、C6〜C16−アリールまたはC7〜C16−アリールアルキルを表し、その際、アルキル基、アルケニル基、アリール基およびアリールアルキル基は、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニルまたはNE1E2から選択されている1つもしくは複数の置換基を有していてもよく、その際、E1およびE2は同じか、または異なっていてもよく、かつ水素、アルキルまたはアシルを表す];
R4− (III)
[式中、
R4は、C1〜C28−アルキル、C2〜C28−アルケニル、C6〜C16−アリールまたはC7〜C16−アリールアルキルを表し、その際、アルキル基、アルケニル基、アリール基およびアリールアルキル基は、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニルまたはNE1E2から選択されている1つもしくは複数の置換基を有していてもよく、その際、E1およびE2は前記のものを表す];
の基を有するポリアミノアミドの使用。 - ポリアミノアミドのアミン窒素原子の5〜100%が、式I、IIおよび/またはIIIの基を有する、請求項1または2記載の使用。
- 少なくともその表面上に、アミン窒素原子の少なくとも一部が一般式Iおよび/またはIII
R1は、水素、C1〜C28−アルキル、C2〜C28−アルケニル、C6〜C16−アリールまたはC7〜C16−アリールアルキルを表し、
R2は、水素またはメチルを表し、かつ
mは、1〜100を表す];
R4− (III)
[式中、
R4は、C1〜C28−アルキル、C2〜C28−アルケニル、C6〜C16−アリールまたはC7〜C16−アリールアルキルを表し、その際、アルキル基、アルケニル基、アリール基およびアリールアルキル基は、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニルまたはNE1E2から選択されている1つもしくは複数の置換基を有していてもよく、その際、E1およびE2は同じか、または異なっていてもよく、かつ水素、アルキルまたはアシルを表す]の基を有する、親水化に有効な量のポリアミノアミド少なくとも1種を有する粒子状、線状、平面状または三次元の形成物。 - 線状または平面状のテキスタイル形成物の形の請求項4記載の形成物。
- プラスチック繊維から構成されている、請求項4記載の形成物。
- 請求項5または6記載の形成物を含む衛生用品。
- 少なくともその表面上に親水化に有効な量の、アミン窒素原子の少なくとも一部が一般式II
R3−CO− (II)
[式中、
R3は、水素、C1〜C27−アルキル、C2〜C27−アルケニル、C6〜C16−アリールまたはC7〜C16−アリールアルキルを表し、その際、アルキル基、アルケニル基、アリール基およびアリールアルキル基は、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニルまたはNE1E2から選択されている1つもしくは複数の置換基を有していてもよく、その際、E1およびE2は同じか、または異なっていてもよく、かつ水素、アルキルまたはアシルを表す]の基を有する、ポリアミノアミド少なくとも1種を有する、線状または平面状のテキスタイル形成物を含む衛生用品。 - 線状または平面状のテキスタイル形成物がプラスチック繊維から構成されている、請求項8記載の衛生用品。
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