JP2004524858A - ステロールをアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン/アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンに転換する能力を有する微生物及びその調製方法及び使用 - Google Patents

ステロールをアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン/アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンに転換する能力を有する微生物及びその調製方法及び使用 Download PDF

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Abstract

【課題】ステロールをアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン/アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンに転換する能力を有する微生物及び調製方法及びその使用の提供。
【解決手段】開示されるのは、ステロールをアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン(AD)及びアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン(ADD)へ転換するのに優れた能力を有する微生物、該微生物の調製方法及びその使用であり、及びさらに特には、ミコバクテリウム ホルツィツム ATCC 29472の突然変異菌株である、ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119、該突然変異菌株の調製方法及びAD及びADDを調製する上でのその使用である。本発明の変異株は、既知の微生物と比較して、ステロイドホルモン前駆体であるAD及びADDへステロールを転換するのに優れた能力を有し、そしてしたがって、ステロイドホルモンの大量生産に非常に有益である

Description

【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、ステロールをアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン及びアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンに転換する優れた能力を有する微生物である、ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119、該微生物の調製方法及びその使用、並びにさらに特には、従来既知の微生物の転換速度よりも4倍又はそれ以上高い転換速度を有する微生物、該微生物の調製方法及びアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン及びアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンを調製することにおけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術
副腎皮質、精巣、卵巣又は胎盤、黄体から放出される分泌ホルモンであるステロイドは、コレステロールから合成される。それらはその生理的作用にしたがって以下のように約5種類に区分される:男性及び女性に対してそれぞれ第二次性徴の発達に重大な役割を果たすアンドロゲン(アンドロステロン、テストステロン等)及びエストロゲン(エストラジオール等)の性ホルモン、妊娠を刺激しそして維持するゲストゲン(プロゲステロン等)、タンパク質の異化により糖新生を刺激しそして肝臓グリコーゲン量を増加させる糖質コルチコイド(コルチゾン、ヒドロコルチゾン等)、及び体内の電解質と水分の平衡を維持するのに重要な役割を果たす鉱質コルチコイド(デオキシコルチコステロン、アルドステロン等)。
【0003】
上述のホルモン量は、文明の発達に従い増加したストレス及び環境ホルモンへの曝露の為に体内で不均衡となり、多くの病気を生じさせ、そして病気の治療の為にステロイドホルモンが幅広く使用されている。特に、合成エストロゲンは人工授精、不妊患者の治療において本質的に使用され、そして糖質コルチコイドは虹彩炎、関節炎等の種々の炎症により引き起こさせる痛みを和らげる役割を果たしている。さらに、致命的であるアジソン病は、デオキシコルチコステロン及びヒドロコルチゾンの投与により治療され得る。
【0004】
上述したように増加した需要に応える為にステロイドホルモンの生体外合成に対する種々の研究が為されており、そしてその一つは、微生物を使用したステロイドホルモン前駆体の生成に関する。マモリ及びベルセロン(Ber.70470及びBer.702079,1937)は、酵母発酵により17−β−ヒドロキシステロイドへの17−ケトステロイドの還元を報告した。また、ピータースン及びマレーは、米国特許第2,602,769号公報において、リゾープス(Rhizopus)属の菌体を使用してプロゲステロンの11α−ヒドロキシル化を生成する方法を開示しており、そしてクレーチィは、米国特許第3,684,657号公報において、ミコバクテリウム種を使用した、17−アルキル基を含むステロイドからの、アンドロステ−4−エン−ジエン−3,17−ジオン、アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン、及び20α−ヒドロキシメチルプレグナ−1,4−ジエノ−3−オンの為の方法を開示している。
【0005】
ステロイドホルモンの大量生産を達成する為に、唯一の炭素源としてステロールを使用して微生物を単離しそして発酵の為の基質として使用されるステロールの構造を変性する試みが為され、そしてまた、金属、金属吸着剤及び金属還元剤のようなステロールの核の分解を防止し得る化学添加剤の使用によりステロイドの獲得速度を高める試みが為され、これらの試みは大きく進歩している(Marsheck他、Applied microbiology,23(1),72ないし77、1972)。さらに、土壌から単離された微生物に対する物理的及び化学的処理により突然変異誘発を為すステロイド前駆体の生産性を改善する研究が為され、そして特に、アップジョンは、米国特許第4,293,644号公報において、ミコバクテリウム(ATCC 29472)由来の突然変異菌株により種々のステロールからアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン(以下、ADとして言及する。)を主に収率向上させ、また少量のアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン(以下、ADDとして言及する。)を得る方法を記載している。
【特許文献1】
米国特許第2,602,769号公報
【特許文献2】
米国特許第3,684,657号公報
【非特許文献1】
Marsheck他、Applied microbiology,23(1),72ないし77、1972
【特許文献3】
米国特許第4,293,644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ステロイドホルモン医薬品の増加した需要にしたがって、上述のホルモン前駆体、とりわけ、ステロイドの生体外合成の為の重要な前駆体化合物であるAD及びADDの大量生産の必要がある。しかしながら、従来既知の微生物は、AD及びADDの合成に低い生産性を有している。この点に関し、AD及びADDへのステロールの高い転換速度を有する微生物を開発することが早急に望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の開示
本発明の発明者らによる多くの試みの結果として、ミコバクテリウム ホルツィツム(Mycobacterium fortuitum)(ATCC 29472)のミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119突然変異菌株が、AD及びADDへのステロールの優れた転換効率を有することが発見され、そして本発明はその結果に基づいて完成された。
【0008】
したがって、AD及びADDへのステロールの優れた転換効率を有する突然変異微生物を提供することが本発明の目的である。
【0009】
AD及びADDへのステロールの優れた転換効率を有する突然変異微生物を調製する方法を提供することが本発明のもう一つの目的である。
【0010】
AD及びADDへのステロールの優れた転換効率を有する突然変異微生物を使用してAD及びADDを調製する方法を提供することが本発明のさらにもう一つの目的である。
【0011】
上記目的を達成する為に、本発明は、(a)ミコバクテリウム ホルツィツム ATCC 29472菌株をステロール含有培養培地にて培養する段階;(b)前記培養されたミコバクテリウム ホルツィツムをニトロソグアニジン(NTG)にて処理する段階;及び(c)ステロール又はAD及びADDを0.1ないし2.0g/Lの濃度に補った培地において前記ニトロソグアニジン処理されたバクテリアを生育させ、それにより、ステロール添加培地にて早く生育する突然変異菌株及びAD及びADD添加培地にて遅く生育する突然変異菌株を選択し得る段階からなる、寄託番号KCCM−10259として大韓民国種菌協会附設韓国微生物保存センター(Korean Culture Center of Microorganisms)(KCCM)に寄託された、ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119を調製する方法を提供する。
【0012】
本発明のAD及びADDを調製する方法は、ステロール含有液体培地にて突然変異微生物であるミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119を培養し及び該培養培地からAD及びADDを回収する段階を含む。
【0013】
図面の簡単な説明
図1は、ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119の培養培地におけるAD及びADDのHPLCクロマトグラムである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
発明を実施するための最良の形態
本発明にしたがって、発酵によってコレステロールからステロイドへ転換し得るミコバクテリウム ホルツィツム(ATCC 29472)が使用された。
【0015】
本発明のミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119を調製する為に、最初に、ミコバクテリウム ホルツィツム菌株(ATCC 29472)をO.D0.6ないし0.8まで成長させ、そしてその後、微生物の死滅率99.9%の量のニトロソグアニジン(NTG)にて処理した。微生物の突然変異菌株を生成するのに一般に使用される化合物であるNTGは、グアニジンの第6炭素原子のメチル化によりDNA複製の間にGC塩基対をAT塩基対に置換することによる突然変異を誘発する。NTGの量は、培地5mlあたり300ないし400μgであり、そして好ましい量は5mlあたり330μgである。さらに、突然変異は、UV照射、INH(イソニアジド)及び他の突然変異誘発物質により為され得る。
【0016】
NTG処理された菌株から、ステロール添加固形培地にて高い生育速度及びAD及びADD添加固形培地中にて低い生育速度の両方を有する突然変異菌株を選択し、そして最終的に、フラスコ培養により最も高い転換速度を有する突然変異菌株ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119が得られた。
【0017】
好ましくは、菌株の選択において使用されるステロール又はAD及びADDは、0.1ないし2.0g/Lの量で培地に添加され、そして好ましくは0.4ないし0.6g/Lである。ステロールは、シトステロール、コレステロール、スチグマステロール及びカンペステロールからなる群より選択され得、そしてステロールはコレステロールであることが好ましい。
【0018】
上述したとおりの方法により調製されたミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119は、寄託番号KCCM−10259として大韓民国種菌協会附設韓国微生物保存センター(Korean Culture Center of Microorganisms)に2001年4月14日に寄託された。
【0019】
最終的に選択された突然変異菌株であるミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119が培養され、そしてそのAD及びADDへのコレステロールの転換速度が分析された本発明の一態様においては、突然変異菌株は、野生型菌株よりも、小規模培養においてはおよそ2.3倍高い転換速度を、そして大規模培養においてはおよそ4.2倍高いことを示した。突然変異菌株培養培地2Lから、AD及びADDが一般の分離及び精製方法によりおよそ80%の精製収率にて回収された。培養の2日後から、突然変異菌株は野生型菌株よりも高い濃度のAD及びADDを生成したことが分かった。
【0020】
したがって、本発明のミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119は、AD及びADDの大量生産の為に使用され得る。そのような方法は、ステロール含有液体培地にてミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119を培養する段階及び該培養培地からA
D及びADDを回収する段階を含む。【0021】
本発明のミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119がステロイドホルモン合成の前駆体として使用されるAD及びADDを調製するのに使用される場合、AD及びADDは高い収率で得られ得る。
【0022】
本発明を、以下の実施例を添付された図面と共に参照してより詳細に説明する。しかし、以下の実施例は、本発明を説明する為のみに提供され、本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0023】
実施例1 突然変異菌株の調製
突然変異を誘発させる為に、YNG培地中にミコバクテリウム ホルツィツム菌株(ATCC 29472)を接種し、そしてO.D.0.6ないし0.8に到達するまで培養し、培養培地5mlを遠心分離してセルペレットを得た。得られたペレットを0.5%トゥイーン(Tween)80を含む滅菌された0.1Mクエン酸ナトリウム緩衝液(pH5.6)にて2回洗浄し、そして緩衝液5ml中に再懸濁し、そしてNTGを330μg/mlの濃度にてセル懸濁液に添加した。NTG処理されたセル懸濁液を37℃において90分間振とうしながら培養し、そしてその後遠心分離してセルペレットを得、そして得られたセルペレットを滅菌された0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)にて3回洗浄しそして緩衝液中に再懸濁した。最終的なセル懸濁液をSM1固形培地に塗抹し、そしてコロニーを形成させる為に37℃にて3ないし4日間培養した。
【0024】
実施例2 突然変異菌株の選択
実施例1から得られたコロニーを、MS1、MS1+コレステロール、MS1+ADD(又はAD)及びYNG固形培地に接種し、そしてコレステロール含有培地(MS1+コレステロール培地)において高い生育速度及びADD(又はAD)含有培地において低い生育速度の両方を有する菌株を選択する為に30℃にて3日間培養し、そして選択した菌株をミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119と命名した。最少無機物培地であるMS1培地を対照として用い、そして培地の組成を表1に示した。
【表1】
Figure 2004524858
【0025】
実施例3 ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119菌株におけるAD及びADDへのコレステロールの転換速度の調査
実施例2から選択された突然変異菌株ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119をYNG培地5mlに前培養し、そしてその後、ブドウ糖1g、酵母抽出物0.5g、トゥイーン(Tween)80 0.01g及び種々の無機塩を含むSM4発酵培地100ml(表1を参照。)中において、30℃にて120時間の間200rpmで培養した。コレステロールは培養培地にあまり良好には溶解しない為、コレステロールをアセトンにて溶解し、そしてアセトン中のコレステロール懸濁液を100mlあたりコレステロール0.1gの量で培地に添加した。培養後、培養培地をエチルエーテル及び石油エーテルにて抽出し、そしてその後、2−プロパノールにて溶解し、そして高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により実施した、コレステロールからのミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119菌株により生成されたAD及びADD量の解析に使用した。AD及びADDへのコレステロールの転換速度は、AD及びADDのモル濃度と添加したコレステロールのモル濃度の比により計算した収率として表した。また、野生型であるミコバクテリウム ホルツィツム(ATCC 29472)のAD及びADDの生成量及び転換速度を調査した。結果を表2に示す。
【表2】
Figure 2004524858
表2に示されるように、突然変異菌株であるミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119は、AD及びADDへのコレステロールの転換速度が、野生型菌株であるミコバクテリウム ホルツィツム ATCC 29472よりもおよそ2.3倍高いことを示した。
【0026】
実施例4
実施例3と同様の方法により調製した、100ml培地に前培養した突然変異菌株を、滅菌した2.5L培地(pH8.0)を含んだ5L発酵器内に接種し、そして600rpmにて振とうしながら、1vvm(通気速度)において30℃にて120時間培養した。アセトン中に溶解したコレステロールを5g/Lの量で添加した。AD及びADDの生成量及びAD及びADDへのコレステロールの転換速度を実施例3と同様の方法により解析し、そして結果を表3に示す。
【表3】
Figure 2004524858
表3に示されるように、突然変異菌株であるミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119は、野生型菌株よりもおよそ4.2倍高い転換速度を示した。
【0027】
実施例5
AD及びADDを、実施例4において調製した培養液から精製した。培養液2.5LをpH3.0に調整し、そして5000rpmで4℃にて1分間遠心分離した。得られたバイオマスのペレットを70%アセトン中に懸濁することにより抽出して濾過し、そしてアセトンの蒸発後に5ないし10℃に保持してホルモンを沈殿させた。得られた沈殿物を濾過し、及び55℃にて乾燥し、そして残存したコレステロールを除去する為に乾燥した沈殿物にヘキサンを添加し、そしてその後に濾過し及び再乾燥し、そして得られた粗ホルモン中間体を回収した。ホルモン中間体の回収率を表4に示す。
【表4】
Figure 2004524858
表4に示されるように、ホルモン中間体の精製収率は、突然変異菌株であるミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119の2.5L培養培地からおよそ80%であった。
【0028】
実施例6
ミコバクテリウム ホルツィツムの野生型及び突然変異菌株であるミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119により生成されたホルモン中間体の濃度を、HPLCを用いて測定した。ミコバクテリウム ホルツィツムの野生型又は突然変異型を含む培養液培地を、ジエチルエーテルと石油エーテルの1:1混合物4倍容積を用いて2回抽出し、そして溶媒をその後に蒸発させた。抽出されたホルモンを、1.0ml/分の流量、2700psi及び250nmの条件下において、カラムとしてペガシル(Pegasil) ODS(4.6×250、5μm、120オングストローム、センシュー パック(Senshu Pak),日本)を利用したHPLCを用いて、定量分析の為にイソプロピルアルコール中に懸濁し、そして移動相を50%THFを用いて解析した(図1を参照。)。
結果として、培養後2日目から、突然変異菌株であるミコバクテリウム ホルツィツム
EUG−119は、野生型菌株であるミコバクテリウム ホルツィツム ATCC 29472よりもより高いレベルでAD及びADDを生成したことが分った。
【0029】
実施例7
突然変異菌株であるミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119の微生物学的性質を既知の方法を用いて調査し、そしてそれは以下のとおりである。ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119は、炭素源としてブドウ糖、多糖類、グリセロール、脂肪酸、ステロール等を含む糖類を利用して、30ないし35℃にて生育し得る。また、グラム陽性菌であるミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119は、その細胞壁中に多量の脂肪を含んでおり、そして黄色コロニーを形成して生育する。
全体として、本発明のミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119は、既知のミコバクテリウム ホルツィツム ATCC 29472菌株と類似の形態学的及び物理的性質を示すが、その発酵作用により、AD及びADDへのステロールの転換に優れた能力を有している。
【産業上の利用可能性】
【0030】
産業上の利用可能性
上述したように、本発明のミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119は、従来既知の微生物、とりわけミコバクテリウム ホルツィツム ATCC 29472と比較して、ホルモン前駆体として使用され得るAD及びADDへのステロールの優れた転換効率を有している。したがって、本発明のミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119は、ステロイドホルモンの大量生産に非常に有益である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119の培養培地におけるAD及びADDのHPLCクロマトグラムである。

Claims (6)

  1. ミコバクテリウム ホルツィツム(Mycobacterium fortuitum)(ATCC 29472)由来の、ステロールをアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン及びアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンに転換し得る、ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119(KCCM−10259)。
  2. 前記ステロールは、シトステロール、コレステロール、スチグマステロール及びカンペステロールからなる群より選択される請求項1記載のミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119。
  3. 以下の段階:
    (a)ミコバクテリウム ホルツィツム ATCC 29472菌株をステロール含有培養培地にて培養する段階;
    (b)前記培養されたミコバクテリウム ホルツィツムをニトロソグアニジンにて処理する段階;及び
    (c)ステロール又はアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン及びアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンを0.1ないし2.0g/Lの濃度に補った培地において前記ニトロソグアニジン処理されたバクテリアを生育させ、それにより、ステロール添加培地にて早く生育する突然変異菌株及びアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン及びアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン添加培地にて遅く生育する突然変異菌株を選択し得る段階
    からなる、寄託番号KCCM−10259として大韓民国種菌協会附設韓国微生物保存センター(Korean Culture Center of Microorganisms)(KCCM)に2001年4月14日に寄託された、ミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119を調製する方法。
  4. 前記ステロールは、シトステロール、コレステロール、スチグマステロール及びカンペステロールからなる群より選択される請求項3記載の方法。
  5. ステロール含有液体培地においてミコバクテリウム ホルツィツム EUG−119を培養する段階及び該培養培地からアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン及びアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンを回収する段階からなる、アンドロステ−4−エン−3,17−ジオン及びアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンを調製する方法。
  6. 前記ステロールは、シトステロール、コレステロール、スチグマステロール及びカンペステロールからなる群より選択される請求項5記載の方法。
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